JP2018002946A - カーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物 - Google Patents

カーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた初期発泡性を発揮して、カーエアコンディショナー内部のエバポレーターまで浸透し、その後速やかに消泡するとともに、エバポレーター表面の濡れ性を保つことが可能なカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物を提供する。【解決手段】(A)有機系除菌防黴剤0.01〜1質量%と、(B)有機酸系および/または植物抽出物系消臭剤0.1〜5質量%と、(C)アミンオキシド系界面活性剤0.1〜5質量%と、(D)HLBが10未満の消泡兼濡れ剤0.01〜1質量%と、(E)多価アルコールである水溶性溶剤1〜15%と、(F)水と、を含有することを特徴とするカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、カーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物に関し、詳しくは、優れた初期発泡性を発揮して、カーエアコンディショナー内部のエバポレーターまで浸透し、その後速やかに消泡するとともに、エバポレーター表面の濡れ性を保つことが可能なカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物に関するものである。
自動車のエアコンディショナー(以下「カーエアコンディショナー」と称する)の回路を構成するエバポレーターは、数層からなる、アルミニウム等の金属材料を基材としたフィン材からなる。該フィン材の表面は、水滴発生を抑えるために、ポリアクリルアミドやナイロンのような親水性樹脂から構成される親水性皮膜材によって表面処理がなされている。しかしながら、エアコンディショナーには車室内で発生した人体由来物質などが吸入され、フィン材上にも経時的にそれらが徐々に蓄積し、それら自体が臭気源となったり、親水性皮膜材で覆われた場合にもそれらが付着し汚れとなり、汚れ上に微生物の繁殖が起こる場合がある。そのような微生物繁殖時には、エアコンディショナーに吸入された人体由来物質などが分解されてさらに強い臭気が発生することとなる。そこで、エアコンディショナーの内部に発生する微生物を撲滅し、上記臭気や機材自体が持つ臭気を清浄化するために、カーエアコンディショナー用洗浄剤が用いられている。
カーエアコンディショナー用洗浄剤に用いられる組成物としては、アルコールを主溶剤とするアルコール系洗浄剤組成物や、水を主溶剤とする水系洗浄剤組成物が知られている(例えば、特許文献1〜4)。
アルコール系洗浄剤組成物は、アルコールの揮発性を利用して、送風ファンなどの風流によりミスト噴霧することによって、エアコンディショナー内部まで液を到達させることができる。しかしながら、風流によって液の乾燥が促進されるため、洗浄剤組成物に含まれる界面活性剤などが汚れを捉えても、液塗布面での洗浄残存分は、エバポレーターなどに発生する結露水によって濯がれる場合に洗浄されるため、即効性の面において課題があった。
水系洗浄剤組成物は、洗浄時における人体への安全性はアルコール系洗浄剤組成物より高いが、水を主溶剤とするためショート等の電気系統のトラブルを生じさせる危険性があるため、少量で用いる必要があり、洗浄や消臭が十分ではなかった。そこで、電気系統のトラブルを防ぐため、エアコンディショナーを車体から取り外し、大量の水に希釈して用いることも考えられるが、作業効率が悪く煩雑であるという欠点があった。
特開平3−146063号公報 特開平11−221271号公報 特開2000−226600号公報 特開2000−230199号公報
上記のような課題の解決策として、水系洗浄剤組成物に発泡性を付与して泡状にして洗浄すれば、エアコンディショナーを洗浄する間に液が乾燥することなく物理的な力を加えなくても汚れに浸透し捉えて分解、反応することが期待できる。しかしながら、カーエアコンディショナー内部のエバポレータ―まで泡を浸透させることが困難であり、また、長時間泡状のままに放置すると、洗浄後に急激に強い風流が起きた場合にエアコンディショナー吹出し口から組成物の飛び出しを起こすことがあった。すなわち、初期の発泡性とその後の消泡性の両立に課題があった。また、フィン材の表面の水滴発生を抑えるための親水性の維持や、親水性皮膜材の保護のために、濡れ性が求められていた。
そこで、本発明の目的は、優れた初期発泡性を発揮して、カーエアコンディショナー内部のエバポレーターまで浸透し、その後速やかに消泡するとともに、エバポレーター表面の濡れ性を保つことが可能なカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解消するために、カーエアコンディショナーに用いられる水系発泡性洗浄剤組成物について鋭意検討した結果、初期発泡性と消泡性ならびに濡れ性に着目して、アミンオキシド系界面活性剤およびHLBが10未満の消泡兼濡れ剤を併用することによって、前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、(A)有機系除菌防黴剤0.01〜1質量%と、(B)有機酸系および/または植物抽出物系消臭剤0.1〜5質量%と、(C)アミンオキシド系界面活性剤0.1〜5質量%と、(D)HLBが10未満の消泡兼濡れ剤0.01〜1質量%と、(E)多価アルコールである水溶性溶剤1〜15%と、(F)水と、を含有することを特徴とするものである。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、前記(A)有機系除菌防黴剤が、ピリチオン系化合物であることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、前記(C)アミンオキシド系界面活性剤が、アルキルアミンオキシド系化合物であることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、前記(D)HLBが10未満の消泡兼濡れ剤、HLBが4〜8のアセチレングリコールのアルキレンオキシド付加物であることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、前記(E)多価アルコールである水溶性溶剤が、グリセリンであることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、前記(F)水の配合量が60質量%以上であることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、噴射剤とともにエアゾール容器に加圧充填されていることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、前記噴射剤が、LPGおよび炭酸ガスの混合ガスであることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物においては、前記エアゾール容器の噴射圧が、0.4〜0.7MPaであることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物においては、前記エアゾール容器の噴出口に可撓性細管が付設されていることが好ましい。
本発明によれば、優れた初期発泡性を発揮して、カーエアコンディショナー内部のエバポレーターまで浸透し、その後速やかに消泡するとともに、エバポレーター表面の濡れ性を保つことが可能なカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物が提供される。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、(A)有機系除菌防黴剤0.01〜1質量%と、(B)有機酸系および/または植物抽出物系消臭剤0.1〜5質量%と、(C)アミンオキシド系界面活性剤0.1〜5質量%と、(D)HLBが10未満の消泡兼濡れ剤0.01〜1質量%と、(E)多価アルコールである水溶性溶剤1〜15%と、(F)水と、を含有するものである。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物において(A)成分として用いられる有機系除菌防黴剤は、抗菌作用を有する物質であれば特に制限はないが、カーエアコンディショナー回路内の金属部材や充填する容器への影響を考慮すると、ハロゲンを有しない物質で、吸着などにより回路内に残存しても親水性を阻害せず、防錆性も兼ね備えた物質が好ましい。
かかる物質としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよびN−n−ブチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのようなイソチアゾリン系化合物や、ソジウムピリチオンのようなピリチオン系化合物が挙げられる。これらの中でも、黴への抗菌スペクトルが高いピリチオン系化合物、特にソジウムピリチオンが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物中の(A)成分の混合割合は、該発泡性洗浄剤組成物全量に基づき0.01〜1質量%、好ましくは0.01〜0.3質量%の範囲から選ばれる。(A)成分が0.01質量%よりも少ないと、上記のような抗菌性能が発揮できず、また1質量%よりも多くなると、発泡性洗浄剤組成物自体の安定性が確保できず、固形分が析出するため、エアゾールで使用する場合、噴射不能を起こす上に、噴射後の液の付着量が多くなりすぎ、エアコンディショナー部位に悪影響を与えるおそれがある。
次に、本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物において(B)成分として用いられる消臭剤としては、本発明の発泡性洗浄剤組成物の処理時に即効性を出すため、または、微生物繁殖時の臭気、タバコ臭、部材より発生する樹脂臭、その他の雑多な臭気を効率よく抑制するために、有機酸系および/または植物抽出物系消臭剤が用いられる。
有機酸系消臭剤に含まれる有機酸としては、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウムなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
植物抽出物系消臭剤に含まれる植物抽出物としては、例えば柿、茶、竹、レンギョウ、イチョウ、イチジクのようなポリフェノールを含むものが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の(B)成分の混合割合は、洗浄剤組成物全量に基づき0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜3質量%の範囲から選ばれる。(B)成分の量が0.1質量%よりも少ないと消臭効果が不十分になり、5質量%よりも多くなると発泡性洗浄剤組成物自体の安定性が確保できず、エアゾールで使用する際に固形分の析出によるエアゾールの噴射障害をもたらすおそれがある。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物において(C)成分として用いられる界面活性剤は、アミンオキシド系界面活性剤であることが必要であるが、可溶化洗浄作用にも優れた非イオン性のアミンオキシド系界面活性剤であることが好ましい。中でも発泡性洗浄剤組成物の適用時に除菌性も与えるという点で、アルキルアミンオキシド系化合物が好ましく、さらに発泡後の消泡性を勘案すれば、アルキル基が10以下のアルキルアミンオキシド系化合物、特にデシルジメチルアミンオキシドが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。アミンオキシド系界面活性剤を2種以上組み合わせて用いる場合、炭素数10以下のアルキル基を有するアルキルアミンオキシド系化合物と炭素数12以上のアルキル基を有するアルキルアミンオキシド系化合物の組み合わせが、さらに初期発泡力が向上されるため好ましい。
この炭素数12以上のアルキル基を有するアルキルアミンオキシド系化合物としては、洗浄力向上効果も有するミリスチルジメチルアミンオキシドが好ましい。また、炭素数12以上のアルキル基を有するアルキルアミンオキシド系化合物を用いる場合は、(C)成分中に10〜30%含まれていることが好ましい。炭素数12以上のアルキル基を有するアルキルアミンオキシド系化合物は良好な発泡性を有するが、混合割合が30%を超えると、所定時間内での消泡性が実現できなくなるおそれがある。
本発明の(C)成分の混合割合は、発泡性洗浄剤組成物全量に基づき0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜1.0質量%の範囲から選ばれる。(C)成分が0.1質量%よりも少ないと、高発泡性を発揮することが困難となり、発泡性洗浄剤組成物の安定性が確保できず、分離しやすくなる結果、洗浄力が低下するし、5質量%よりも高濃度の場合は破泡し易くなるため、泡保持性が発揮されず、発泡成分がエバポレーター吸気面へ行き渡って保持されている間に十分な洗浄を行うことができなくなるおそれがある。
初期発泡力を向上するには、前記炭素数12以上のアルキル基を有するアルキルアミンオキシド系化合物の代わりに、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタインなどのベタイン系化合物を、(C)成分中に10〜30%配合させてもよい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物において(D)成分として用いられる消泡兼濡れ剤は、消泡性および濡れ性の観点から、HLBが10未満であることが必要であるが、さらに組成物中における安定的な溶解性および結露水に対する耐水性を考慮すると、4〜8の範囲が好ましい。
(D)成分の具体例は、ポリエーテルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、アセチレングリコール、ポリエーテル変性シリコーンおよびそれらのアルキレンオキシド付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。前記アルキレンオキシド付加物としては、エチレンオキシド付加物、プロピレンオキシド付加物、ブチレンオキシド付加物などが挙げられるが、エチレンオキシド付加物が好ましい。尚、消泡剤として公知の鉱物油系ワックスやシリコーンオイルは、処理した際に親水性を阻害して濡れ性が低下する。
本発明において、これらの化合物と(C)成分を併用することによって、発泡力を損わず、消泡を促す効果を有し、かつ、本発明の発泡性洗浄剤組成物が結露水などによって流出した後、新たにエバポレーター部に油性成分などが吸入された場合においても、エバポレーター部の親水性を保つことが可能な濡れ保持効果をも有する。
中でも、HLBが4〜8となるようアルキレンオキシド付加レベルを低く調整したアセチレングリコールのアルキレンオキシド付加物は、結露水によって流出しづらく、親水性保持効果にも優れるため、好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の(D)成分の混合割合は、発泡性洗浄剤組成物全量に基づき0.01〜1質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%、さらに好ましくは0.01〜0.2質量%の範囲から選ばれる。(D)成分が0.01質量%よりも少ないと、上記のような濡れ保持効果が十分に発揮されないし、1質量%よりも多くなると、初期発泡性が阻害されたり、白濁を生じるなど溶液の安定性が損なわれる上、エアコンディショナー部材への悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物において(E)成分として用いられる水溶性溶剤として、前記(A)〜(D)成分を(F)成分の水に安定的に溶解させるために、多価アルコールを用いることが必要である。この多価アルコールとしては、界面活性剤によって汚れなどの洗浄後、樹脂皮膜面が脱脂乾燥により割れや剥がれなどを起こすことを事前に防止することが可能な保湿性多価アルコール化合物が好ましい。かかる保湿性多価アルコール化合物は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、1,3−ブチレングリコール、ヘキサンジオールおよびペンチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましい。この(E)成分としては、プロピレングリコール、グリセリンおよびソルビトールがより好ましく、中でも、保湿効果や濡れ性効果に加え、エアコンディショナー素材の保護効果が優れるグリセリンが好ましい。
本発明の(E)成分の混合割合は、発泡性洗浄剤組成物全量に基づき1〜15質量%、好ましくは3〜12質量%の範囲から選ばれる。(E)成分が1質量%よりも少ない場合は、脱脂乾燥による割れや剥がれなどの事前防止効果が期待できず、また、発泡性洗浄剤組成物の溶解性が低下し、経時的に不安定となるおそれがある。一方、15質量%よりも多い場合は、洗浄性が低下し、エバポレーターに到達する前に消泡を促し泡保持性が阻害されたり、粘性が増すことによるエアゾールのような容器からの噴射不良を起こすおそれがある。
他の成分の(E)成分に対する溶解性および消泡性を補助する目的で、エチルアルコール、n‐プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどのような低級アルコールを配合してもよい。この低級アルコールの混合割合は、(E)成分に対して40質量%以下が好ましい。40質量%を超えると、発泡性を阻害したり、エアコンディショナー部材への悪影響を招くおそれがある。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、(F)成分として水を含む水系発泡性洗浄剤組成物であって、水の混合割合は、発泡性洗浄剤組成物全量に基づき60質量%以上であることが好ましい。
本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、噴射剤とともにエアゾール容器に加圧充填して用いればよい。
噴射剤は、本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物を噴射させるために含有することができ、水系発泡性洗浄剤組成物の発泡性を考慮して、LPGガスや炭酸ガスが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の発泡性洗浄剤組成物は、エアゾール容器に振とうを加え、LPGガスのような高圧ガスと混合させることで、きめ細かな泡状となり、エバポレーターの吸気面に塗布することができる。一方、炭酸ガスは噴射圧調整の役割も果たすことから、噴射剤として、LPGガスと炭酸ガスの混合ガスを用いることが好ましい。
噴射剤は、発泡性洗浄剤組成物の5〜10質量%の範囲で配合すればよい。また、エアゾール容器の噴射圧は適宜調整すればよいが、0.1〜2.0MPaの範囲が好ましく、0.4〜0.7MPaの範囲がより好ましい。
また、エアゾール容器の噴出口には、その出口に可撓性細管を付設することができ、かかる可撓性細管によって、挿入箇所が非常に狭部な場合も噴射作業が実施可能になる。
次に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらによりなんら限定されるものではない。
(実施例1〜4および比較例1〜4)
表1に示す処方(質量%)の洗浄剤組成物を調製して、以下の(1)〜(8)についてそれらの物性を評価した。それらの結果を表2に示す。
(1)安定性
各洗浄剤組成物をよく混合して冷蔵庫(約4℃)に入れ、2週間放置後、次の基準で目視により評価した。
〇: 液が透明で、析出物の浮遊または沈殿は認められない
×: 液が白濁しており、析出物の浮遊または沈殿が認められない
(2)除菌性
直径8mmの紙製ディスクに各洗浄剤組成物を塗布し、直径90mmのシャーレ中に調製した普通寒天培地(予め枯草菌を塗布)の中央に置き、25℃で3日間培養した後、阻止円の直径の大きさを測定した。なお、除菌性の評価は以下のように判断した。
○: 15mm以上
△: 10mm以上15mm未満
×: 10mm未満
(3)防黴性
直径8mmの紙製ディスクに各洗浄剤組成物を塗布し、直径90mmのシャーレ中に調製したポテトデキストロース寒天培地(予め黒麹黴を塗布)の中央に置き、25℃で3日間培養した後、阻止円の直径の大きさを測定した。なお、防黴性の評価は以下のように判断した。
◎: 15mm以上
○: 10mm以上15mm未満
△: 10mm未満
×: 阻止円なし
(4)消臭性
臭気源として0.5%アンモニア/エタノール溶液0.2ccを5L容デシケータ内のビーカーに入れ、30分放置後、ガステック社製ガス検知管で濃度測定を行い、コントロールとした。次に、デシケータ内に各洗浄剤組成物0.5ccを染み込ませたネル布(50×50mm)を入れ、同様に臭気濃度測定を行い、コントロールとの差を消臭率とした。このとき、悪臭源と洗浄剤組成物は直接接触させず、揮発したもの同士が反応するようにした。なお、消臭性の評価は以下のように判断した。
◎: 消臭率70%以上
〇: 消臭率40%以上70%未満
△: 消臭率10%以上40%未満
×: 消臭率10%未満
(5)初期発泡性
100ml共栓付メスシリンダーに各洗浄剤組成物を20ml計量し、1回/秒の間隔で正立倒立を往復20回繰り返し行い、発泡した直後の泡の高さ(ml目盛を読み取る)で初期発泡性を確認した。
〇: 100ml目盛以上
△: 70ml目盛以上100ml目盛未満
×: 70ml目盛未満
(6)消泡性
100ml共栓付メスシリンダーに各洗浄剤組成物を20ml計量し、1回/秒の間隔で正立倒立を往復20回繰り返し行い、発泡した直後の泡の高さ(ml位置)で発泡性を確認した後、泡の再考位置が50mlの目盛の位置になるまでの時間を計測し、消泡性を確認した。
〇: 15分以上25分未満
△: 5分以上15分未満
×: 5分未満または25分以上
(7)水濡性
アルミニウム金属板片(1×3mm)に各洗浄剤組成物を塗布し、室温(25℃)にて30分自然乾燥させた後、水道水から出る流水中にかざして塗布面を均一に水洗し、水滴を取り除いた後、接触角計(協和界面科学社製)を用いて水滴接触角を測定した。なお水漏性の評価は以下のように判断した。
◎: 40°未満
○: 40°以上60°未満
△: 60°以上80°未満
×: 80°以上
(8)洗浄性
人工汚染油として、JIS試験用粉体5種および7種、油脂、カーボンブラックを混合調製したものをポリプロピレン製試験板に塗布し、100mlビーカーに入れた洗浄剤組成物中に浸漬し、スターラ―を使用し一定回転で10分間洗浄後、人工汚染油が試験板より剥離した箇所の面積を測定して、その面積比率を洗浄率として求めた。なお、洗浄性の評価は以下のように判断した。
○: 洗浄率40%以上
△: 洗浄率20%以上40%未満
×: 洗浄率20%未満
Figure 2018002946
*1)ハ゜ンシル:リリース科学工業社製の植物系天然抽出物(柿渋タンニンエキス)
*2)ヒ゜ュリエール:ハ゜ナソニック電工化研社製の植物系天然抽出物(レンキ゛ョウ等抽出エキス)
Figure 2018002946
上記表より、本発明のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物は、優れた初期発泡性を発揮するが、発泡後の消泡性がよく、かつ、濡れ性に優れていることが分かる。一方、比較例においては、初期発泡性、消泡性および濡れ性評価を全て満たすものはなかった。

Claims (10)

  1. (A)有機系除菌防黴剤0.01〜1質量%と、(B)有機酸系および/または植物抽出物系消臭剤0.1〜5質量%と、(C)アミンオキシド系界面活性剤0.1〜5質量%と、(D)HLBが10未満の消泡兼濡れ剤0.01〜1質量%と、(E)多価アルコールである水溶性溶剤1〜15%と、(F)水と、を含有することを特徴とするカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  2. 前記(A)有機系除菌防黴剤が、ピリチオン系化合物である請求項1記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  3. 前記(C)アミンオキシド系界面活性剤が、アルキルアミンオキシド系化合物である請求項1または2記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  4. 前記(D)HLBが10未満の消泡兼濡れ剤が、HLBが4〜8のアセチレングリコールのアルキレンオキシド付加物である請求項1〜3のいずれか一項記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  5. 前記(E)多価アルコールである水溶性溶剤が、グリセリンである請求項1〜4のいずれか一項記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  6. 前記(F)水の配合量が60質量%以上である請求項1〜5のいずれか一項記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  7. 噴射剤とともにエアゾール容器に加圧充填されている請求項1〜6のいずれか一項記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  8. 前記噴射剤が、LPGおよび炭酸ガスの混合ガスである請求項7記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  9. 前記エアゾール容器の噴射圧が、0.4〜0.7MPaである請求項7または8記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
  10. 前記エアゾール容器の噴出口に可撓性細管が付設されている請求項7〜9のいずれか一項記載のカーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物。
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