JP4187449B2 - カーエアコン洗浄剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車に装着されたカーエアコン、特にそのエバポレーター部を容易に除菌、消臭し、清浄化するエアゾール型のカーエアコン洗浄剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のカーエアコン洗浄剤としては、ガン噴きタイプ、ムース状タイプがあり、その使用方法も性能レベルも様々である。
ガン噴きタイプはカーエアコン内、特にエバポレーターの洗浄兼防菌、消臭処理に適しているが(例えば特開平9−108311号公報)、カーエアコン内にガンを挿入しエバポレーター等を直接洗浄処理する作業は、車内のパネル等、複雑な構造の部品脱着を伴ったりするため、非常に困難で熟練を要する。
【0003】
ムース状タイプは、薬剤が泡状となってつぶれずにカーエアコン回路内に効率よく広がるため、エバポレーターのみならずその周辺機器にも薬剤が行き渡るようになり、特にフロントガラス下の外気導入口やブロアモーターファン等の内気吸入口から噴射するタイプでは、モーターの電気駆動部にまで泡が浸入するため、ショート等の電気系統のトラブルを生じて駆動停止の原因となったり、浸入した泡が液状となって溜まり、モーターを錆びさせて劣化を起こしたり、洗浄後も泡が残って新たにさらなる洗浄を行わせるのが困難となり、十分な洗浄効果が得られにくいなどの問題がある。
また、ドレインホース出口(カーエアコン除湿水排水口)からノズルを挿入し、ムース状の液を導入するタイプでは、逆止弁等もあり、肝心の洗浄部である汚染されたエバポレーターの吸気面に液を到達させることができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑み、モーターや電気系統にさほど影響することなく、カーエアコン内に効率よく行き渡らせて、洗浄、除菌、タバコ臭を始めとする臭気の消臭を十分に行える有効成分からなり、容易に噴射し得るカーエアコン洗浄剤を提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手投】
本発明者らは、前記した好ましい特徴を有し、容易に噴射し得るカーエアコン洗浄剤を開発するために種々研究を重ねた結果、水溶液又は所定溶剤水溶液である原液に対し、噴射剤としてジメチルエーテルを所定割合で用い、原液中の有効成分、特に消臭剤の組成について工夫を加えた洗浄剤を、ミストタイプエアゾール容器に加圧充填することにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、有機系抗菌防黴剤0.01〜5質量%、有機カルボン酸又はその塩と天然抽出物との混合物からなる消臭剤0.01〜5質量%、防錆剤0.01〜5質量%、界面活性剤0.1〜10質量%を含有してなる原液90〜70質量%とジメチルエーテルからなる噴射剤10〜30質量%とからなり、噴出口の孔径が0.2〜0.45mmのミストタイプエアゾール容器に加圧充填されていることを特徴とするカーエアコン洗浄剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のカーエアコン洗浄剤は上記各種有効成分を含む原液と、噴射剤としてのジメチルエーテルからなる洗浄剤をミストタイプエアゾール容器に加圧充填したものであって、原液において用いられる有機系抗菌防黴剤としては、容器及び洗浄対象物素材に対して悪影響のないもの、水への溶解性又は分散性、人体への安全性、効果の持続性等の点において優れたものを用いることが好ましい。
【0008】
かかる抗菌防黴剤としては、分子内にハロゲンを含有しないものが好ましく、中でも低濃度で広範な菌や黴に対して防除効果を発揮するもの、特に2‐n‐オクチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、N‐n‐ブチル‐1,2‐ベンズイソチアゾリン‐3‐オン、2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、1,2‐ベンズイソチアゾリン‐3‐オン、Na‐オマジン、2‐イソプロピル‐5‐メチルフェノール、イソプロピルフェノールが好ましい。これらの薬剤は、単独で用いてもよいし、また2種以上を併用することもできる。
【0009】
これらの抗菌防黴剤の配合量は、原液において0.01〜5質量%、好ましくは0.01〜2質量%の範囲とするのが適当であり、配合量が過少であれば、効果を十分に発揮することができず、配合量が過多であれば、カーエアコン素材に悪影響を及ぼすおそれがあり、また原液の安定性も悪くなる。
【0010】
上記原液において用いられる消臭剤は、有機カルボン酸又はその塩と天然抽出物との混合物からなり、これら混合成分の割合は好ましくは質量比で1:5〜5:1の範囲で選ばれる。この消臭剤は、雑多な臭気、特にカーエアコン内に取り込まれたタバコ臭、カーエアコン内に発生したカビ臭、また素材部品より発生する樹脂臭などに有効で幅広い効果を有する。この消臭剤成分のうち、有機カルボン酸又はその塩は、特にタバコ臭の消臭に資するものであって、中でも油脂、特に植物油脂由来の脂肪酸、例えばリシノール酸、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸等の高級不飽和脂肪酸やその塩、なかでも亜鉛塩が挙げられ、その他、ポリカルボン酸やその塩が挙げられる。
【0011】
このポリカルボン酸の例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などの脂肪族系のものや、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、1,3,5‐ベンゼントリカルボン酸などの芳香族系のものが挙げられ、ポリカルボン酸やその塩は空気中にアンモニアやアセトアルデヒド等のタバコ煙や汗等の成分、メチルメルカプタンやトリメチルアミンなどの腐敗臭等の悪臭原因物質を含む場合に有効である。
【0012】
また、天然抽出物としては、お茶、竹、柿やドクダミ、イチョウ、クロマツ、キリ、ヒイラギ、モクセイ、ライラック、キンモクセイ、レンギヨウ等の薬草等から抽出された天然抽出物が好ましい。
【0013】
消臭剤の配合量は、原液において0.01〜5質量%、好ましくは1〜4質量%の範囲とするのが適当である。配合量が0.01質量%未満では消臭効果を十分に発揮することができないし、また5質量%を超えると原液の安定性が悪くなり、析出を起こして、噴射不良を起こす原因となる。
【0014】
また、本発明のカーエアコン洗浄剤においては、カーエアコン素材に対する安全性を確保するために、上記原液において防錆剤が用いられる。防錆剤の例としては、ベンゾトリアゾール系やジカルボン酸系のもの、その他ジシクロヘキシルアンモニウムニトラート、p‐tert‐ブチル安息香酸、イビット(朝日化学工業社製、腐食抑制剤)などが挙げられ、中でもベンゾトリアゾールやダイアシッド1550(ハリマ化成社製)、IPU−22(岡村精油社製)、セバシン酸(豊国精油社製)のような脂肪族ジカルボン酸系のものが好ましい。
【0015】
このジカルボン酸系のものの例としては、炭素数が6〜30、好ましくは8〜25のもの、例えばアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1‐,9‐ノナメチレンジカルボン酸、1‐,10‐デカメチレンジカルボン酸、1‐,11‐ウンデカメチレンジカルボン酸、1‐,12‐ドデカメチレンジカルボン酸のような脂肪族ジカルボン酸、中でも特にアゼライン酸、セバシン酸、1‐,9‐ノナメチレンジカルボン酸、1‐,10‐デカメチレンジカルボン酸であって、塩を形成する塩基又は塩基残基がナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、モルホリンなどのアミンであるものなどが挙げられ、中でも上記塩基又は塩基残基がカリウム又はアミン、特にカリウムであるものが好ましい。
【0016】
これらの防錆剤は単独でも用いられるが、2種以上混合して使用するのが好ましい。防錆剤の配合量は、原液において0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%の範囲とするのが適当である。配合量が過少であると素材に対する保護効果が不十分であり、また過多であると原液中への溶解が困難で、分離し易くなる。
【0017】
上記の各有効成分を水性の原液中に安定に溶解し、原液を塗布した時に、十分な所期の効果を発揮せしめるために、界面活性剤が使用される。界面活性剤としては、可溶化能に優れた非イオン系又はアニオン系のものが好ましい。
このような界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルアミンエチレンオキサイド化合物、アルキルジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、脂肪酸ポリオキシエチレンメチルエーテル、アルキルアミンオキサイド等を挙げることができ、これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を混合して用いてもよい。
【0018】
界面活性剤の配合量は、原液において0.1〜10質量%、好ましくは1〜7質量%の範囲とするのが適当である。配合量が0.1質量%未満では原液の安定性が損なわれ、分離し易くなり、洗浄力が低下するし、また10質量%を超えるとカーエアコンの素材表面に対して悪影響を与えるおそれがある。
【0019】
また、原液には有機溶剤を含有させるのが好ましい。有機溶剤としては、例えば炭化水素、アルコール、ケトン及びグリコールエーテルの中から選ばれた少なくとも1種が挙げられ、中でも前記各成分を溶解し、これを水中に分散させる作用をするものが好ましく、このようなものの例としては、アルコール、ケトン、グリコールエーテル溶剤が挙げられ、特に原液の安定性、揮発性を考慮すれば、エタノール、イソプロピルアルコール、n‐プロピルアルコールなどの低級アルコールが好ましい。
溶剤の配合量は、原液において10〜35質量%、好ましくは15〜30質量%の範囲とするのが適当である。配合量が10質量%未満ではエアゾール噴霧時においてミスト粒子が粗く、エアーの流れにより主洗浄部に薬剤を到達させることができないし、また35質量%を超えると、カーエアコンの素材の表面に対して悪影響を与えるおそれがあり、また処理時における電気系統のトラブル等によって引火爆発濃度内に達するおそれがある。
【0020】
本発明のカーエアコン洗浄剤においては、ジメチルエーテルが噴射剤として用いられる。それにより、上記溶剤に組成成分を析出させることなく、安定に溶解させることができ、かつ原液をより細かい霧状に噴出させることができる。
【0021】
本発明のカーエアコン洗浄剤においては、上記原液と噴射剤の配合割合はそれぞれ90〜70質量%と10〜30質量%の範囲で選ばれる。噴射剤の配合割合が10質量%未満ではそれ自体が量的に不足してエアゾールとしての十分な圧力を確保できず、またそのために原液を細かい霧状に噴出させることができないし、また30質量%を超えてもエアゾールとしての圧力が上がりすぎて高温時に破裂するおそれがあり、しかも溶剤に対する組成成分の溶解性が低下する。
【0022】
本発明のカーエアコン洗浄剤は、ミストタイプのエアゾール容器にカーエアコン洗浄剤を加圧充填してなるものであって、しかもミストを噴霧させる噴出口の孔径を微細にしてなるものである。
この噴出口の孔径は0.2〜0.45mmであるのが好ましい。
また、噴出口に先端孔径が0.2〜0.45mmである可とう性細管を付設したものはカーエアコンの収容個所が奥まった所にある場合に好適に用いられる。
【0023】
本発明のカーエアコン洗浄剤を施用するには、カーエアコンの空気回路内、特にエバポレーターの表面に、エアゾールによって細かい霧状となった液体をブロアモーターファンの内気吸入口からファンを回したまま全量噴霧するか、若しくはエバポレーターユニットにレジスター、フィルター等の部品が付随している場合には、それらを外して開口部より直接、全量噴霧することにより、効率よい洗浄処理と共に除菌、消臭処理が容易に行なわれることになる。
【0024】
また、ブロアモーターファンユニットのファンの上にフィルターが装着されている場合、カーエアコンの空気回路内、特にエバポレーターの表面には、大きな塵等ではなく、カビの胞子やバクテリア、タバコのヤニ、カーボン等の微粒子の汚れが主に付着しており、これらを効率的に除去する場合、上記のような除菌・消臭成分を含有したミストを均一に噴霧して洗浄処理を行なう方法が好適なのである。
【0025】
洗浄後、防錆剤の作用によりエバポレーターのフインなど金属部分の錆の発生が防止され、前記除菌防黴剤や消臭削の付着による悪影響が抑止される。
また、塗布後エバポレーターのフイン上に残存する原液は親水性が強く、水玉になりにくいことから、これらが凍ることで起こるフインの目詰まり(冷却効率等の悪化)を起こすこともない。
【0026】
また、本発明のエアゾール洗浄剤の使用方法としては、前記洗浄剤をエバポレーターに直接噴霧するか、若しくはフィルター差込口、ブロアモーターファンの内気吸入口より100ml以下の液量を噴霧し、空気の流れによってエバポレーターにミストを到達させて洗浄を行なうことが好ましい。
【0027】
エアゾール容器の容量は100ml以下が好ましい。容量が大きすぎると、エアーの流れにより主洗浄部に薬剤を到達させる際、ミスト粒子を細かくなるように工夫しても、ブロアモーターファン内の駆動モーター部に薬液が浸入し、ショートを起こしてその駆動を停止させる傾向が生じる。また、駆動停止状態から再び駆動を始めた時、溶剤や噴射剤が溜まっていると、それらが引火濃度内に達していた場合、爆発のおそれがある。
【0028】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
各例の試料や試料原液の評価は以下に示す方法で行なった。各成分の配合量は質量%である。
【0029】
(1)安定性:
試料原液をよく混合して冷蔵庫(約4℃)にて1週間放置後、次の基準で目視判定した。
○:液が透明で、析出物の浮遊又は沈殿がない。
×:液が白濁しており、析出物の浮遊又は沈殿が見られる。
【0030】
(2)ブロアモーター部への液の浸入度:
エアゾール缶に加圧充填されエアゾール化された試料を、ブロアモーターファン上より噴射するとともに、ファンが正常に作動したかどうかをチェックし、次いでファン下の駆動モーター部を分解し、液の浸入度を目視評価した。
○:ファンが正常に作動し、モーター内への液の浸入も見られない。
△:ファンは正常に作動しているが、モーター内へ液の一部が浸入している。
×:ファンの回転が止まり、モーター内へ液がかなり浸入している。
【0031】
(3)防菌性:
感性ディスク用培地をシャーレに分注して固化させた後、大腸菌(Escherichia Coli)を塗布して直径90mmの測定用平板を作成し、その上に、試料原液を浸みこませた直径8mm、厚さ1.5mmの紙製ディスクを置いて、30℃で24時間培養した後、阻止円の直径の大きさにより次の基準で判定した。
○:20mm以上
△:10mm以上20mm未満
×:10mm未満
【0032】
(4)防カビ性:
ポテトデキストロース寒天培地をシャーレに分注して固化させた後、黒カビ(Aspergillus Niger)を塗布して直径90mmの測定用平板を作成し、その上に、試料原液を浸みこませた直径8mm、厚さ1.5mmの紙製ディスクを置いて、25℃で3日間培養した後、阻止円の直径の大きさにより次の基準で判定した。
○:20mm以上
△:10mm以上20mm未満
×:10mm未満
【0033】
(5)消臭性:
悪臭源(0.5%アンモニア‐エタノール溶液0.2cc)に対し、蒸留水を0.1cc加え、5L容デシケーター中にて30分放置後、ガステック社製ガス検知管にて濃度測定を行ないコントロールとした。
また、蒸留水の代わりに各試料原液を0.1ccづつ加えて、同様に濃度測定を行ない、コントロールとの差の割合を消臭率とした。
○:消臭率70%以上
△:消臭率30%以上70%未満
×:消臭率30%未満
【0034】
(6)洗浄性:
10cm×10cmに切った白布片を20枚喫煙室に貼り付け、1ケ月間放置し、タバコのヤニ等を付着させて汚染布とし、色差をあらかじめ、色彩色差計(ミノルタ社製、CR−200)により測定した。300mlのビーカーに試料原液を入れ、上記の汚染布を入れて、500rpmで10分間回転させた後、取り出して風乾させた。
それらを再度、色差計にて色差測定し、以下の数式により洗浄率を求め、以下の評価基準で判定した。
洗浄率(%)=(△E1−△E2)×100/△E1
(ここで、△E1は洗浄試験前の汚染布の色差、△E2は洗浄試験後の布の色差を示す)
○:洗浄率80%以上
△:洗浄率50%以上80%未満
×:洗浄率50%未満
【0035】
(7)防錆性:
各試料原液中に、研磨した鉄板を全体がつかるように浸漬し、50℃、1週間恒温槽中に放置後取り出し、水洗風乾して錆発生の有無を外観観察し、以下の基準で評価した。
○:錆発生なし
△:錆発生若干あり
×:錆発生あり
【0036】
実施例1〜4、比較例1〜3
表1に示す配合処方(質量%)により各試料原液を調製し、上記評価方法により判定した。これら各試料原液と噴射剤としてのジメチルエーテルを、ミストタイプエアゾール容器に加圧充填してエアゾール化された各試料を調製した。各試料中の噴射剤の割合は質量基準で実施例1〜4の順に20%、15%、25%、30%、また比較例1〜3の順に20%、15%、25%とした。各試料を上記評価方法により判定した。ミストタイプエアゾール容器のノズル口径は実施例1〜4の順に0.20mm、0.25mm、0.30mm、0.45mm、また比較例1〜3の順に0.35mm、0.30mm、0.25mmとした。
これら評価の判定結果を表2に示す。
【0037】
比較例4
実施例1と同様にして調製したミストタイプエアゾール容器に加圧充填したカーエアコン洗浄剤において、ノズル口径を0.60mmとした以外は実施例1と同様にして上記した液の浸入度試験を行ったところ、その判定結果は×であった。
【0038】
【表1】
表中、パンシルはリリース科学工業社製、植物系天然抽出物(柿渋タンニンエキス)、ピュリエールは松下電工化研社製、植物系特殊消臭剤、ジュウヤクエキスは小川香料社製、植物系天然抽出物(ドクダミ草抽出エキス)である。
【0039】
【表2】
※: 成分溶解不良のため、詰まりによる噴射不良を起こし、測定不能
【0040】
【発明の効果】
本発明のカーエアコン洗浄剤によれば、有効成分を、モーターや電気系統にさほど影響することなく、カーエアコン内に効率よく行き渡らせて、洗浄、除菌、タバコ臭を始めとする臭気の消臭を十分に行えるという顕著な効果が奏される。
Claims (8)
- 有機系抗菌防黴剤0.01〜5質量%、有機カルボン酸又はその塩と天然抽出物との混合物からなる消臭剤0.01〜5質量%、防錆剤0.01〜5質量%、界面活性剤0.1〜10質量%を含有してなる原液90〜70質量%とジメチルエーテルからなる噴射剤10〜30質量%とからなり、噴出口の孔径が0.2〜0.45mmのミストタイプエアゾール容器に加圧充填されていることを特徴とするカーエアコン洗浄剤。
- 有機系抗菌防黴剤が、イソチアゾリン系、フェノール系、ピリジン系のものである請求項1記載のカーエアコン洗浄剤。
- 有機系抗菌防黴剤が、2‐n‐オクチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、N‐n‐ブチル‐1,2‐ベンズイソチアゾリン‐3‐オン、2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、1,2‐ベンズイソチアゾリン‐3‐オン、Na‐オマジン、2‐イソプロピル‐5‐メチルフェノール、イソプロピルフェノールである請求項2記載のカーエアコン洗浄剤。
- 有機カルボン酸又はその塩と天然抽出物との割合が質量比で1:5〜5:1の範囲である請求項1、2又は3記載のカーエアコン洗浄剤。
- 有機カルボン酸が高級不飽和脂肪酸である請求項1ないし4のいずれかに記載のカーエアコン洗浄剤。
- 高級不飽和脂肪酸がリシノール酸である請求項5記載のカーエアコン洗浄剤。
- 炭化水素、アルコール、ケトン及びグリコールエーテルの中から選ばれた少なくとも1種の溶剤10〜35質量%を含む請求項1ないし6のいずれかに記載のカーエアコン洗浄剤。
- 噴出口に先端孔径が0.2〜0.45mmである可とう性細管を付設してなる請求項1ないし7のいずれかに記載のカーエアコン洗浄剤。
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