JP2008045041A - 光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物及び光学部材表面保護フィルム - Google Patents

光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物及び光学部材表面保護フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】ポットライフ、耐フクレ特性、透明性等の表面保護フィルム用感圧接着剤物性を満足し、かつ接着力を大きく低下させることなく、大面積の高速剥離における剥離力が低く、なじみ性も良好である感圧接着剤組成物および光学部材表面保護フィルムを提供すること。
【解決手段】反応性水酸基を有するアクリル系共重合体(A)と、(A)より多い量の反応性水酸基を有するアクリル系共重合体(B)との混合物をイソシアネート化合物(C)で架橋することを特徴とする光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物であって、アクリル系共重合体(B)中の分子内に水酸基を有する単量体(b2)の含有量(モル%)とアクリル系共重合体(A)中の分子内に水酸基を有する単量体(a2)の含有量(モル%)の差が1.0モル%以上、10モル%未満であり、混合物中のアクリル系共重合体(B)が混合物全体の10〜50重量%である感圧接着剤組成物。

Description

本発明は、液晶表示板など光学部材表面の一次保護のために使用される保護フィルム用感圧接着剤組成物に関するものであり、詳しくは、製造工程中で光学部材表面に一時的に貼り付けられ、保護を要する工程のあいだ表面を保護し、工程終了後剥離される表面保護フィルム用感圧接着剤組成物であって、高速剥離時に問題がない感圧接着剤組成物および光学部材表面保護フィルムに関する。
液晶表示板は、薄型軽量であること、消費電力が少なくて済むことなどから、近年、各種の情報関連機器、例えばワープロやノート型パソコンなどの画面表示装置として利用されている。このような液晶表示板には、本体である液晶を内包したガラスセル(液晶セル)と共に偏光板や位相差板などの光学部材が用いられている。これらの光学部材のうち、例えば偏光板は、通常、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムからなる偏光素子と、その機械的強度を保持するため該偏光素子の両面に貼り合わされている鹸化されたトリアセチルセルロース(TAC)フィルムからなる保護層により構成され、また該偏光板の液晶表示板正面となる側の表面には、偏光板を傷や汚染から守り、さらにその用途に応じての機能を付与するために機能層が形成されることが多い。
これらの光学部材は、通常、打抜加工、検査、輸送、液晶表示板の組立などの各工程を経る間にその表面が汚染されたり損傷したりしないように、さらに表面保護フィルムで接着被覆されて長尺の光学部材積層体として形成され、該表面保護フィルムは表面保護が不要となった段階で光学部材から剥離除去される。さらに、液晶表示板の組立工程では、光学部材と液晶セルとの接着状態の安定化を目的に、オートクレーブ処理といわれる加熱加圧処理が施されることもあり、さらに必要に応じて、該オートクレーブ処理において生じる歪みを解除するために、たとえば90℃などの高温で数時間エージング処理される。
このような表面保護フィルムには、塗工作業に充分なポットライフを有し、光学部材の表面保護が必要とされる間は、該部材の表面上でずれを生じたり表面から脱落したりすることがない程度にその表面に接着していると共に、液晶の性能など各種の検査に支障を来さないように、高度に透明であること及びフクレ、トンネリング、ハガレなど接着剤層内及び該接着剤層と光学部材との界面に欠陥がないことが要求される。このような欠陥部分が存在するときの、その部分の光学部材の表面にはクモリや汚染が発生していることが多い。そして光学部材からの該フィルムの剥離に際しては、剥離に伴う歪みによって光学部材や液晶セルを損傷することがないように、また液晶セルから光学部材が剥離してしまうなどの不都合が生じないように、容易に剥離できることが必要である。
近年、作業効率の向上を目的として表面保護フィルムの剥離の速度が高速化される傾向にあり高速剥離における作業性も接着剤の特性として要求されるようになった。
従来の表面保護フィルムの多くは、上記の加工工程で光学部材の表面保護のために十分な程度の接着性を有している場合、経時的にその光学部材に対する接着力を上昇させて剥離する際の接着力が高くなり過ぎる傾向がある。そのため特に高速で剥離すると作業効率が悪く、その上剥離に伴う歪みによって光学部材や液晶セルの配向の乱れ、セルギャップの拡大などの不都合さえ生じることがあった。特に上記のアンチグレア層などを設けた偏光板では接着力が上昇しやすく、中でもエージング処理などによってもフクレが生じない程度に濡れが十分である場合には、接着力が高くなりすぎる傾向にあり、さらに表面保護フィルムの剥離が機械化され高速化されると従来の剥離速度におけるよりは大きな剥離力がかかることになる。
これらの問題点を解消するため、従来から幾多の提案が知られている。例えば、特許文献1(特開平9−208910号公報)には、適度の粘着力と優れた再剥離性を有すると共に、フクレやトンネリングが生じないことを目的にした粘着剤組成物及びそれを用いた表面保護フィルムが開示されている。この提案における粘着剤は、アルキル基の炭素数が1〜9のアクリル酸アルキルエステルを主成分とし、これに水酸基及び/又はカルボキシル基を含有する共重合可能な不飽和モノマー、アルキル基の炭素数が16〜22の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び反応性乳化剤をそれぞれ特定量共重合してなるアクリル系共重合体に、イソシアネート系などの架橋剤を特定量配合してなるものである。
しかしながら上記提案の粘着剤を用いた表面保護フィルムでは、確かにフクレやトンネリングの発生を抑制することは可能であったが、再剥離性はまだ必ずしも十分とはいいがたく、特に被着体としてアンチグレア層を有する偏光板を用いた場合にはその剥離力が実用に供し得ないほど大きなものとなることが判明した。
さらに、例えば、特許文献2(特開2001−33624号公報)には、温度や湿度等の環境変化によっても光学部材から剥離することがなく、且つ剥離時には糊残りなく光学部材から剥離分離できるという基本的性能を満足させつつ、エージング等の加熱処理後においても光学部材の損傷や液晶セルからの剥離なしに容易に剥離分離できる表面保護フィルムを得ることを目的とした表面保護フィルムであって、剥離速度300mm/minで180゜剥離において、80℃放置の接着力が常温放置の接着力の1.3倍以内である表面保護フィルムが開示されている。この第2の提案の具体例には、2-エチルヘキシルアクリレート/酢酸ビニル/アクリル酸=54.1/43.2/2.7(重量%)のアクリル系共重合体100重量部に対して四官能性エポキシ系架橋剤3重量部からなるアクリル系粘着剤が記載されている。
しかしながら、上記第2の提案の粘着剤は、被着体としてステンレス鋼板を用いた接着力試験では、80℃放置の接着力が常温放置の接着力の1.3倍以内となってはいたが、被着体として、例えば表面にアンチグレア層を有する偏光板を用いたときには、オートクレーブ処理後に90℃で2時間エージング処理を行ったところ、偏光板表面と表面保護フィルムとの間に多数のフクレが発生するなどの問題があることが判明した。
本発明者等は、アクリル系感圧接着剤の改良研究を行い、特許文献3(特開平2003−41229号公報)において、例えば、2-エチルヘキシルアクリレートを主体にしてこれに4-ヒドロキシブチルアクリレート及びアクリル酸を共重合した、重量平均分子量(Mw)約60万、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが約10である分子量分布を有するアクリル系共重合体に、特定の分子構造を有する二官能性イソシアネート化合物(b1)を含む、2種以上の脂肪族イソシアネートに由来するポリイソシアネート化合物を配合することによって得られるアクリル系感圧接着剤組成物を提案している。
該提案においては従来 0.3m/min以下の剥離速度で保護フィルムを剥離する場合は良好な性能を示すものの、30m/min以上の高速での剥離においては、剥離力が大きすぎて前記課題の解決は充分ではなかった。
そこで、本願発明者らは、さらに、高速剥離においても剥離力の増大がない感圧接着剤組成物として、特許文献4(特開2005−97451号公報)において、反応性官能基としてヒドロキシル基及びカルボキシル基を含有し、ガラス転移温度(Tg)−40℃以下
−80℃以上であるアクリル系共重合体及び芳香族多官能性イソシアネート化合物を必須成分として含んでなる光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物を提案した。
特許文献4で提案した組成物は、小面積の液晶表示部材に使用される場合は良好な性質を示すものであったが、近年、液晶表示部材の大型化が進んだことによる、大面積の表示部材を保護する用途においては、特許文献4で開示された感圧接着剤組成物を使用しても、高速剥離での接着力が大きすぎて剥離作業に支障をきたすものであった。そこで、大面積を保護する保護フィルムにおいて十分な接着力(低速での剥離力)を保持しつつ、高速での剥離力を低下させることが必要となった。
接着力を保持しつつ、高速剥離力を低減するために、特許文献4の樹脂の架橋部位を増やする方法も試みられたが、そうすると、高速剥離力は低下するものの、保護フィルムを積層して切断する工程後、めくり上がったシートの端部が、自然にもとの形状に戻らない現象(なじみ性不良)が発生してしまい、バランスのとれた性質を持つ表面保護フィルム用感圧接着剤組成物は得られなかった。
特開平9−208910号公報 特開2001−33624号公報 特開2003−41229号公報 特開2005−97451号公報
本願の解決すべき課題は、ポットライフ、耐フクレ特性、透明性等の表面保護フィルム用感圧接着剤物性を満足し、かつ接着力を大きく低下させることなく、大面積の高速剥離における剥離力が低く、なじみ性も良好である感圧接着剤組成物および光学部材表面保護フィルムを提供することである。
本発明者らはさらに研究を続けた結果、
反応性水酸基を有するアクリル系共重合体(A)と、(A)より多い量の反応性水酸基を有するアクリル系共重合体(B)との混合物をイソシアネート化合物(C)で架橋することを特徴とする光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物であって、
アクリル系共重合体(B)中の分子内に水酸基を有する単量体(b2)の含有量(モル%)とアクリル系共重合体(A)中の分子内に水酸基を有する単量体(a2)の含有量(モル%)の差が1.0モル%以上、10モル%未満であり、混合物中のアクリル系共重合体(B)が混合物全体の10〜50重量%であることを特徴とする光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物は、前記の課題をことごとく解決することのできる優れた感圧接着剤組成物であることを見いだし、さらに研究を進めて本発明を完成した。
本発明の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物は、反応性官能基として異なる量の水酸基を含むアクリル系共重合体の混合物(ブレンド物)をイソシアネート化合物で架橋することにより、樹脂内に不均一に架橋部位を有する感圧接着剤である。
このように構成されることによって本発明の表面保護フィルム用感圧接着剤組成物を用いた表面保護フィルムは、光学部材の表面保護性及び高度な透明性を有すると共に、良好ななじみ性を有し、また例えば、表面にアンチグレア層など微細な凹凸を有する層を設けた偏光板などの光学部材に使用する場合でも、オートクレーブ処理やその後の作業上及び使用上の熱履歴を経た後にも、フクレ、トンネリング、ハガレなどの接着剤層欠陥の発生が見られず、さらにまた、大面積の光学部材からの該フィルムの剥離に際して高速剥離においても良好な剥離特性を示し、該光学部材や液晶セルの配向の乱れや、セルギャップの拡大、液晶セルからの光学部材の剥離などの不都合を生じさせることなく容易に剥離することができる。
本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)は、アクリル酸エステル又は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルを主成分量、例えば該アクリル系共重合体(A)の重量に基づいて合計60重量%以上共重合されてなり、且つ分子内に水酸基を含有するものである。また該アクリル系共重合体(A)は、必要に応じて、その分子内にさらに他の官能基を含有することもできる。
本発明に特に好適に用いられるアクリル系共重合体(A)は、具体的には、必須成分として、下記単量体(a1)及び(a2)、
(a1) 下記一般式(1)、
2C=CHCOOR1
(1)
(ここでR1は、炭素数4〜10の直鎖又は分枝鎖アルキル基を表す)
で示され、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であるアクリル酸エステル〔以下、アクリル酸エステル(a1)又は単に単量体(a1)ということがある〕、及び
(a2) 分子内に水酸基を有する単量体 〔以下、水酸基含有単量体(a2)又は単に単量体(a2)ということがある〕、及び
(a3) 上記単量体(a1)〜(a2)と共重合可能で、該単量体(a1)〜(a2)以外の共単量体〔以下、共単量体(a3)又は単に単量体(a3)ということがある〕を必要に応じて共重合してなるものであることが好ましい。
上記一般式(1)のアクリル酸エステル(a1)は、炭素数4〜10の直鎖又は分枝鎖アルキル基を有し、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であるアクリル酸エステルであるが、その具体例は、n-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n-ノニルアクリレート、イソノニルアクリレートなどが挙げられ、これらの中でも、n-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレートが好ましい。これらのアクリル酸エステルは、それぞれ単独で使用してもよく、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
なお、ここでいう「単独重合体のガラス転移温度(Tg)」には、L. E. ニールセン著、小野木宣治訳「高分子の力学的性質」第11〜35頁に記載されている単量体のガラス転移温度が適用される。
前記のアクリル酸エステル(a1)の共重合量は、アクリル系共重合体(A)を構成する前記単量体成分(a1)〜(a3)の合計100重量%に基づいて、一般に60 〜 99.9重量%、好ましくは63.5〜 99.5重量%の範囲であるのがよい。アクリル酸エステル(a1)の共重合量が該上限値以下であれば、再剥離時の接着力が大きくなりすぎることがなく、特に加熱処理などを行った場合でも光学部材の損傷や液晶セルからの光学部材の剥離などの不都合を生じることなく表面保護フィルムを容易に剥離することができるので好ましく、一方該下限値以上であれば、オートクレーブ処理やエージング処理によっても偏光板表面と表面保護フィルムの感圧接着剤層との間にフクレを生じることがないので好ましい。
前記水酸基含有単量体(a2)は1分子中に1つの反応性水酸基を有する単量体が好ましく、具体例としては、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、3-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、5-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、3-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、アリルアルコール、メタリルアルコールなどを挙げることができ、これらの中でも、単量体(a1)との共重合性の観点から水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを用いるのが好ましく、特に4-ヒドロキシブチルアクリレートの使用が好ましい。これら単量体(a2)は、それぞれ単独で使用してもよく、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
これら水酸基含有単量体(a2)の共重合量は、前記単量体成分(a1)〜(a3)の合計100重量%に基づいて、一般に0.1 〜5.0重量%、好ましくは0.2〜3.0重量%、さらに好ましくは0.5〜1.5重量%の範囲であるのがよい。単量体(a2)の共重合量が該下限値以上であれば被着体への汚染がないので好ましく、一方該上限値以下であればなじみ性(濡れ性)に問題が生じない。
本発明においてこれら単量体(a1)及び(a2)と共に必要に応じて用いられる前記共単量体(a3)の具体例としては、前記(a1)以外のアクリル酸エステル、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、i-プロピルアクリレート、i-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、トリデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、オレイルアクリレート等(好ましくはメチルアクリレート);メタクリル酸エステル、例えば、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、i-ブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、n-オクチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等(好ましくはメチルメタクリレート);飽和脂肪酸ビニルエステル、例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」(商品名)等(好ましくは酢酸ビニル);芳香族ビニル単量体、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン等;及びシアン化ビニル単量体、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等;カルボキシル基含有単量体;例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸など、炭素数3〜5のα,β−不飽和モノ−又はジ−カルボン酸 を挙げることができる。
前記カルボキシル基含有単量体(a3)は後述する触媒としても働くことができ、カルボキシル基含有単量体(a3)を使用する場合の共重合量は、前記単量体成分(a1)〜(a3)の合計100重量%に基づいて、0.1〜1.0重量%、好ましくは0.3〜0.8重量%、さらに好ましくは0.4〜0.6重量%の範囲であるのがよい。単量体(a3)の共重合量が該上限値以下であれば、(ポリ)イソシアネート化合物を配合した後の感圧接着剤組成物のポットライフ濡れ性等が使用に耐える程度に十分であるので好ましく、一方該下限値以上であれば、再剥離時の接着力が大きくなりすぎることがなく、特に加熱処理などを行った場合でも光学部材の損傷や液晶セルからの光学部材の剥離などの不都合を生じることなく表面保護フィルムを容易に剥離することができるので好ましい。
また共単量体(a3)としては、例えば、ジメチルマレート、ジ-n-ブチルマレート、ジ-2-エチルヘキシルマレート、ジ-n-オクチルマレート、ジメチルフマレート、ジ-n-ブチルフマレート、ジ-2-エチルヘキシルフマレート、ジ-n-オクチルフマレート等のマレイン酸もしくはフマル酸のジエステル;も使用可能である。
さらに共単量体(a3)しては、必要に応じて、分子内に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の官能基を有する単量体であって、上記単量体(a2)以外の単量体(以下、官能性共単量体ということがある)を共重合することもできる。
このような官能性共単量体としては、官能基として、例えば、アミド基もしくは置換アミド基、アミノ基もしくは置換アミノ基、低級アルコキシル基又はエポキシ基等を有する単量体を挙げることができ、また、分子内にラジカル重合性不飽和基を2個以上有する単量体も使用できる。
これら官能性共単量体の具体例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド、N-n-ブトキシメチルアクリルアミド、N-i-ブトキシメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチルアクリルアミド(好ましくはアクリルアミド、メタクリルアミド)等のアミド基もしくは置換アミド基含有単量体;例えば、アミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基もしくは置換アミノ基含有単量体;
例えば、2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-n-ブトキシエチルアクリレート、2-メトキシエトキシエチルアクリレート、2-エトキシエトキシエチルアクリレート、2-n-ブトキシエトキシエチルアクリレート、2-メトキシエチルメタクリレート、2-エトキシエチルメタクリレート、2-n-ブトキシエチルメタクリレート、2-メトキシエトキシエチルメタクリレート、2-エトキシエトキシエチルメタクリレート、2-n-ブトキシエトキシエチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート等の低級アルコキシル基含有単量体;例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル、グリシジルメタリルエーテル等のエポキシ基含有単量体;
例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2-プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の2個以上のラジカル重合性不飽和基を有する単量体;等の単量体群を挙げることができる。
これら共単量体(a3)の共重合量は、前記単量体成分(a1)〜(a3)の合計100重量%に基づいて、一般に0〜35重量%、好ましくは0〜25重量%の範囲であるのがよい。単量体(a3)の共重合量が該上限値以下であれば、オートクレーブ処理やエージング処理によっても偏光板表面と表面保護フィルムの感圧接着剤層との間にフクレを生じることがないので好ましい。
本発明に用いられるアクリル系共重合体(B)は、アクリル酸エステル又は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルを主成分量、例えば該アクリル系共重合体(B)の重量に基づいて合計60重量%以上共重合されてなり、且つ分子内に水酸基を含有するアクリル系共重合体であって、水酸基の含有量以外はアクリル系共重合体(A)について前述したと同様の共重合体である。
すなわち、本発明に特に好適に用いられるアクリル系共重合体(B)は、具体的には、必須成分として、下記単量体(b1)及び(b2)、
(b1) 下記一般式(2)、
2C=CHCOOR
(2)
(ここでRは、炭素数4〜10の直鎖又は分枝鎖アルキル基を表す)
で示され、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であるアクリル酸エステル〔以下、アクリル酸エステル(b1)又は単に単量体(b1)ということがある〕、
(b2) 分子内に水酸基を有する単量体
以下、水酸基含有単量体(b2) 又は単に単量体(b2)ということがある〕、及び
(b3) 上記単量体(b1)〜(b2)と共重合可能で、該単量体(b1)〜(b2)以外の共単量体〔以下、共単量体(b3)又は単に単量体(b3)ということがある〕を必要に応じて共重合してなるものであることが好ましい。
アクリル系共重合体(B)の各単量体(b1),(b2),(b3)の要件については、アクリル系共重合体(A)の各単量体(a1),(a2),(a3)についてそれぞれ前述したのと同様である。
アクリル系共重合体(B)の分子内に水酸基を有する単量体(b2)の含有量(モル%)とアクリル系共重合体(A)中の分子内に水酸基を有する単量体(a2)の含有量(モル%)の差が1.0モル%以上、10モル%未満であることが必要であり、好ましくは1.5モル%以上7.0モル%未満、特に好ましくは3.0モル%以上6.0モル%未満の差であるのがよい。1.0モル%以上あれば低速剥離の接着力を維持しつつ、高速剥離の接着力が上がることがなく、10モル%未満であればアクリル系共重合体(A)およびアクリル系共重合体(B)が相溶し、なじみ性も良いものとなる。
アクリル系共重合体(B)の分子内に水酸基を有する単量体(b2)とアクリル系共重合体(A)の分子内に水酸基を有する単量体(a2)
が同一の単量体である場合、単量体(b2)と 単量体(a2) との含有率との差は、1.0重量%以上、10重量%未満であることが必要であり、好ましくは1.5重量%以上6.0重量%未満、特に好ましくは2.0重量%以上5.0重量%未満の差であるのがよい。
アクリル系共重合体(B)の(b2)成分の水酸基含有率がアクリル系共重合体(A)の(a2)成分の水酸基含有率との差が1.0重量%以上であれば低速剥離の接着力を維持しつつ、高速剥離の接着力が上がることがなく、10重量%未満の差であればアクリル系共重合体(A)およびアクリル系共重合体(B)が相溶し、なじみ性も良いものとなる。
本発明の感圧接着剤組成物は、反応性水酸基量の異なるアクリル系共重合体(A)およびアクリル系共重合体(B)の混合物をイソシアネート化合物(C)で架橋するものである。
混合物中のアクリル系共重合体(B)の含有量が10〜50重量%である必要があり、好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは30〜40%重量%である。50重量%以上であれば、なじみ性(濡れ性)が極端に悪化し、10重量%未満であれば、高速剥離の接着力を下げることができない。
最も好ましい態様は、アクリル系共重合体(B)中の分子内に水酸基を有する単量体(b2)の含有量(モル%)とアクリル系共重合体(A)中の水酸基を有する単量体(a2)の含有量(モル%)との差が3.0 〜6.0モル%未満であり、かつ、「水酸基を有する単量体(a2)を0.5〜1.5重量%共重合したアクリル系共重合体(A)」と、「水酸基を有する単量体(b2)を3.0〜6.0重量%共重合したアクリル系共重合体(B)」とを(A)/(B)=90/10 〜 50/50(重量比)で混合した混合物である。
本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)およびアクリル系共重合体(B)は、そのガラス転移温度(Tg)が−40℃以下−80℃以上であることが好ましく、−45℃以下−80℃以上であるのが特に好ましい。Tgが該温度を超えて高すぎては、感圧接着剤層が硬く流動しにくくなり、特に表面にアンチグレア層などを有する偏光板に用いたとき、感圧接着剤がアンチグレア層の凹凸を十分に濡らすことができず、そのためオートクレーブ処理やエージング処理によって、感圧接着剤層とアンチグレア層との間にわずかに残存する空気が膨脹して偏光板表面と表面保護フィルムの感圧接着剤層との間にフクレを生じることがあるので好ましくない
なお本発明において、アクリル系共重合体のガラス転移温度(Tg)は下記により測定決定された値である。
ガラス転移温度(Tg)
下記(1)〜(3)に従って測定する。
(1) アクリル系共重合体溶液を剥離紙に塗布し、100℃で1分間乾燥し、フィルム状のアクリル系共重合体を得る。
(2) 厚さ約0.05mmアルミニウム箔製の、内径約5mm、深さ約5mmの円筒型のセルに (1)で得た試料約10mgを秤量したものを測定試料とする。
(3) セイコー電子工業(株)製SSC−5000型示差走査熱量計(Differential Scanning Calorimeter)を用い、−150℃から昇温速度10℃/minで測定する。
本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)およびアクリル系共重合体(B)は、その重量平均分子量(Mw)が、一般に30万以上、好ましくは35万以上、さらに好ましくは40〜80万であるのがよい。該重量平均分子量(Mw)が該下限値以上であれば、再剥離時の接着力が大きくなりすぎることがなく、特に加熱処理などを行っても光学部材の損傷や液晶セルからの光学部材の剥離などの不都合を生じることなしに表面保護フィルムを容易に剥離することができるので好ましい。一方該上限値以下であれば、得られる感圧接着剤層の流動性が優れており、表面に微小の凹凸を有する偏光板に用いたときでも、感圧接着剤が偏光板表面を十分に濡らすことができるため、オートクレーブ処理やエージング処理によっても偏光板表面と表面保護フィルムの感圧接着剤層との間にフクレを生じることがないので好ましい。
また本発明に好適に用いられるアクリル系共重合体(A)およびアクリル系共重合体(B)は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnで表される分子量分布が、一般に15以下、好ましくは2〜12の範囲であるのがよい。Mw/Mnの値が該上限値以下であれば、再剥離時の接着力が大きくなりすぎることがなく、特に加熱処理などを行っても光学部材の損傷や液晶セルからの光学部材の剥離などの不都合を生じることなしに表面保護フィルムを容易に剥離することができるので好ましい。
なお本明細書における上記重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の値には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、定法に従って測定された値が用いられる。
本発明の感圧接着剤組成物は、触媒を含んでいても良い。触媒として単量体(a1)〜(a2)と共重合可能で、該単量体(a1)〜(a2) 以外の共単量体(a3)として、前述したようにカルボキシル基含有単量体を使用することができるが、カルボキシル基含有単量体を使用しない場合は、金属触媒を使用することができる。
金属触媒として一般的なイソシアネート架橋触媒、たとえばSn(スズ)系触媒が使用可能であり、DBTLは、ポットライフと触媒効果の点から好適に使用できる。
本発明に用いられるアクリル系共重合体(A) およびアクリル系共重合体(B)の重合方法は、特に制限されるものではなく、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの公知の方法により重合できるが、重合により得られた共重合体の混合物を用いて本発明の感圧接着剤組成物を製造するに当り、処理工程が比較的簡単で且つ短時間で行えることから溶液重合により重合することが好ましい。
溶液重合は、一般に、重合槽内に所定の有機溶媒、単量体、重合開始剤、及び、必要に応じて用いられる連鎖移動剤を仕込み、窒素気流中又は有機溶媒の還流温度で、撹拌しながら数時間加熱反応させることにより行われる。この場合に有機溶媒、単量体及び/又は重合開始剤の少なくとも一部を逐次添加してもよい。
上記の重合用有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、n-プロピルベンゼン、t-ブチルベンゼン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、テトラリン、デカリン、芳香族ナフサなどの芳香族炭化水素類;例えば、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、i-オクタン、n-デカン、ジペンテン、石油スピリット、石油ナフサ、テレピン油などの脂肪系もしくは脂環族系炭化水素類;例えば、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸n-アミル、酢酸2-ヒドロキシエチル、酢酸2-ブトキシエチル、酢酸3-メトキシブチル、安息香酸メチルなどのエステル類;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-i-ブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンなどのケトン類;例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、i-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、i-ブチルアルコール、s-ブチルアルコール、t-ブチルアルコールなどのアルコール類;などを挙げることができる。これらの有機溶媒はそれぞれ単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
これら重合用有機溶媒のうち、前記アクリル系共重合体(A) およびアクリル系共重合体(B)の重合に際しては、重合反応中に連鎖移動を生じにくい有機溶媒、例えば、エステル類、ケトン類を使用することが好ましく、特に、アクリル系共重合体の溶解性、重合反応の容易さなどの点から、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトンなどの使用が好ましい。
前記の重合開始剤としては、通常の溶液重合で使用できる有機過酸化物、アゾ化合物などを使用することが可能である。
このような有機過酸化物としては、例えば、t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、カプロイルパーオキシド、ジ-i-プロピルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシビバレート、2,2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4,4-ジ-t-アミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4,4-ジ-t-オクチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4,4-ジ-α-クミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4,4-ジ-t-ブチルパーオキシシクロヘキシル)ブタン、2,2-ビス(4,4-ジ-t-オクチルパーオキシシクロヘキシル)ブタンなどが挙げられ、アゾ化合物としては、例えば、2,2’-アゾビス-i-ブチロニトリル、2,2’-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、2,2’-アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリルなどを挙げることができる。
これら有機過酸化物のうち、前記アクリル系共重合体(A)およびアクリル系共重合体(B)の重合に際しては、重合反応中にグラフト反応を起こさない重合開始剤が好ましく、特にアゾビス系が好ましい。その使用量は、通常、単量体合計100重量部に対して0.01〜2.0重量部、好ましくは0.1〜1.0重量部である。
また、本発明に用いられるアクリル系共重合体(A)およびアクリル系共重合体(B)の製造に際しては、連鎖移動剤は使用しないのが普通であるが、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、必要に応じて使用することは可能である。
このような連鎖移動剤としては、例えば、シアノ酢酸;シアノ酢酸の炭素数1〜8のアルキルエステル類;ブロモ酢酸;ブロモ酢酸の炭素数1〜8のアルキルエステル類;アントラセン、フェナントレン、フルオレン、9-フェニルフルオレンなどの芳香族化合物類;p-ニトロアニリン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p-ニトロ安息香酸、p-ニトロフェノール、p-ニトロトルエンなどの芳香族ニトロ化合物類;ベンゾキノン、2,3,5,6-テトラメチル-p-ベンゾキノンなどのベンゾキノン誘導体類;トリブチルボランなどのボラン誘導体;四臭化炭素、四塩化炭素、1,1,2,2-テトラブロモエタン、トリブロモエチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメタン、トリブロモメタン、3-クロロ-1-プロペンなどのハロゲン化炭化水素類;クロラール、フラルデヒドなどのアルデヒド類:炭素数1〜18のアルキルメルカプタン類;チオフェノール、トルエンメルカプタンなどの芳香族メルカプタン類;メルカプト酢酸、メルカプト酢酸の炭素数1〜10のアルキルエステル類;炭素数1〜12のヒドロキシアルキルメルカプタン類;ビネン、ターピノレンなどのテルペン類;などを挙げることができる。
重合温度としては、一般に約30〜180℃、好ましくは40〜150℃、より好ましくは50〜90℃の範囲である。
なお、溶液重合法などで得られた重合物中に未反応の単量体が含まれる場合は、該単量体を除くために、メタノールなどによる再沈澱法で精製することも可能である。
本発明の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物は、イソシアネート化合物(C)を含有する。
本発明で使用することのできるポリイソシアネート化合物(C)としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、該芳香族ポリイソシアネート化合物の水素添加物等の脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート;それらポリイソシアネートの2量体もしくは3量体又はそれらポリイソシアネートと、トリメチロールプロパンなどのポリオールとのアダクト体などの各種ポリイソシアネートに由来するポリイソシアネート化合物を挙げることができるが、これらのイソシアネート化合物の中では、ヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
これらのイソシアネート化合物は、例えば「コロネートHX」、「コロネートHL−S」、「コロネート2234」「アクアネート200」、「アクアネート210」〔以上日本ポリウレタン(株)製〕、「デスモジュールN3400」〔住友バイエルウレタン(株)製〕、「デュラネートE−405−80T」、「デュラネート24A−100」、「デュラネートTSE−100」〔旭化成工業(株)製〕、「タケネートD−110N」、「タケネートD−120N」、「タケネートM−631N」「MT−オレスターNP1200」〔以上三井武田ケミカル(株)製〕などの商品名により市販されているものを好適に使用することができる。
これらポリイソシアネート化合物(C)の使用量は、前記アクリル系共重合体(A)および(B)の水酸基の合計を1当量とした時、イソシアネート基として0.5〜2.0当量、特には1.0〜1.8当量の範囲であることが好ましい。
本発明の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物には、以上述べたアクリル系共重合体(A) アクリル系共重合体(B)及びポリイソシアネート化合物(C)の他に、必要に応じて、保護フィルム用感圧接着剤組成物に配合される配合物、例えば、耐候性安定剤、タッキファイヤー、帯電防止剤、可塑剤、軟化剤、染料、顔料、無機充填剤などを適宜配合することができる。
かくして得られる本発明の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物は、光学部材表面保護フィルムを作製するため、適宜の透明な表面保護基材の少なくとも一方の面に、従来公知の方法によって感圧接着剤層を形成するために用いられる。
本発明の表面保護フィルムに用いられる基材しては、感圧接着剤が塗布できる基材 であることが必要である。基材樹脂としては透視による光学部材の検査や管理の観点から、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂などからなるフィルムを挙げることができるが、表面保護性能からポリエステル系樹脂が好ましく、実用性を考慮すればポリエチレンテレフタレート樹脂が特に好ましい。
基材の厚さは一般には500μm以下、好ましくは5〜300μm、さらに好ましくは10〜200μm程度の厚さを例示することができる。これらの基材に片面又は両面には、剥離時の帯電防止を目的に、帯電防止層が設けられていてもよい。また該基材の、感圧接着剤層が設けられる側の表面には、感圧接着剤層との密着性を向上させるためにコロナ放電処理等が施されていてもよい。
たとえば20インチ以上の液晶表示画面に使用されるような大型の光学部材に対して十分な接着力を持ち(低速剥離の接着力が十分大きい)かつ高速剥離時に容易に剥離でき(高速剥離の接着力が大きくならない)かつなじみ性が良好である(切断した場合に切断端がめくり上がらない)ことが必要である。
すなわち、光学部材に対する23℃での180度ピールの接着力は、剥離速度0.3m/min(低速剥離)において接着力(剥離力)が0.06N/25mm以上、好ましくは0.08N/25mm以上特に好ましくは0.10N/25mm以上であるのがよく、低速剥離の接着力が0.06N/25mm未満であるとめくれやずれが発生しやすいので好ましくない。
また、接着力が高くなると大面積における高速剥離の作業性が低下するので、剥離速度30m/min(高速剥離時)において、接着力(剥離力)が1.5N/25mm以上にならないこと、好ましくは1.2N/25mm以上にならないことが好ましい。
基材上に形成される感圧接着剤層はら、にごり等がなく透明であり、その厚さは、保護フィルムの求められる接着力や光学部材表面粗さなどに応じて適宜設定することができ、一般に1〜100μm、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは15〜30μm程度の厚さを例示することができる。
感圧接着剤層の形成方法としては、本発明の感圧接着剤組成物を、そのまま又は、必要に応じて適宜の溶媒で希釈し、これを表面保護ベースフィルムに直接塗布・乾燥して溶媒を除去する方法を採用することができる。また、先ずシリコーン樹脂等により離型処理が施された紙やポリエステルフィルム等の適宜のフィルムからなる剥離シート上に、本発明の感圧接着剤組成物を塗布し、加熱乾燥して感圧接着剤層を形成させ、次に該剥離シートの接着剤層側を表面保護ベースフィルムに圧接して該接着剤層を該保護フィルムに転写させることもできる。
かくして得られる保護フィルムは、光学部材の表面に積層されて、その光学部材の表面が汚染されたり損傷したりしないよう保護し、該光学部材が液晶表示板などに加工される際には、該保護フィルムが光学部材に積層された状態のまま、打抜加工、検査、輸送、液晶表示板の組立などの各工程に供され、必要に応じて、オートクレーブ処理や高温エージング処理などの加熱加圧処理が施され、表面保護が不要となった段階で光学部材から剥離除去される。
次に、本発明における表面保護フィルムが用いられる光学部材について説明する。
本発明における表面保護フィルムが用いられる光学部材には、一般に、偏光板及び位相差板が含まれる。
上記偏光板の具体例としては、その主要部分である偏光子が、通常、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体部分鹸化物フィルムなどの親水性高分子フィルムにヨウ素及び/又は二色性染料を吸着させて延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物、ポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物などのポリエン配向フィルムなどによって形成されており、必要に応じて、その偏光子の一方又は両方の表面に、例えば前記表面保護基材に用いられているものと同様の透明保護層が設けられていてもよい。透明保護層の厚さは、特に限定されるものではないが、一般には500μm以下、好ましくは5〜300μm、さらに好ましくは10〜200μm程度の厚さを例示することができる。
また透明保護層の視認側の表面には、必要に応じて、光の拡散性や防眩性などを付与するために、0.5〜20μm程度の透明微小粒子を含有させて、表面に微細凹凸構造を形成されていてもよく、さらに該透明保護層の視認側の表面をバフ処理等によって粗面化されていてもよい。さらにまた、該透明保護層の視認側の表面に、表面に微細凹凸構造を有するか又は表面が粗面化された防眩層がさらに積層されていてもよい。
前記位相差板の具体例としては、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドなどのフィルムを延伸処理してなる複屈折フィルム、液晶ポリマーの配向フィルムなどを挙げることができる。
位相差板は、例えば1/2、1/4などの各種波長板や、液晶層の複屈折による着色又は視覚などの補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜の位相差を有するものであってよく、厚さ方向の屈折率を制御した傾斜配向フィルムであってもよい。また2種以上の位相差板を積層したものであってもよい。
本発明における表面保護フィルムは、上述の本発明の感圧接着剤組成物からなる感圧接着剤層が、表面保護基材の光学部材と接する側(視認側の反対側)の表面に形成されているものであり、表面保護フィルムを光学部材の表面に貼着するための感圧接着剤層が、上述の本発明の感圧接着剤組成物で形成されている以外は、従来の表面保護フィルムと同様に構成されているものである。
上記感圧接着剤層は、その厚さが、乾燥厚で10〜50μm、特に15〜30μmであることが好ましい。
表面保護フィルムは感圧接着剤層によって光学部材に貼付され、光学部材は感圧接着剤層により液晶セルなどのガラスセルに接合されるが、ガラスセルと接合される前は、感圧接着剤層は、通常、剥離紙によってその表面が保護されている。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、実施例及び比較例において用いた、試験片の作成、並びに各種の試験方法及び評価方法は以下のとおりである。
(1) 試験用感圧接着シートの作成
シリコーン系離型剤で表面処理された離型紙上に、乾燥後の塗工量が20g/m2となるように、感圧接着剤組成物を塗布し、100℃で60秒間熱風循環式乾燥機にて乾燥して感圧接着剤層を形成した後、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム〔商品名;E5001;東洋紡績(株)製〕上に該感圧接着剤層面が接するように載置し、加圧ニップロールを通して圧着して貼り合わせた後、23℃、50%RHで10日間養生を行って試験用表面保護フィルムを得た。
(2)透明性の確認
前(1)項により作製した試験用表面保護フィルムの透明性を目視により評価した。
(評価基準)
○ :樹脂(A)と樹脂(B)相溶し、フィルムは透明である
× :むら、 にごり等が認められる。
(3) 接着力の測定
前(1)項により作製した試験用表面保護フィルムを25mm×150mmにカットしたのち、この表面保護フィルム片を、卓上ラミネート機を用いて、アンチグレア処理された偏光フィルム〔商品名;SQ−1852AP−AG6;住友化学工業(株)製〕に圧着して試験サンプルとした。このサンプルを23℃、50%RHの条件下で24時間放置(コンディショニング処理)した後、180゜剥離における接着力を剥離速度0.3m/min(低速剥離条件)及び30m/min(高速剥離条件)でそれぞれ測定した。
(4) 剥離後の偏光フィルムの表面状態の観察
前(3)項で試験した試験サンプルの剥離後の偏光フィルムの表面状態を観察した。
○:表面に糊残り等の異常は観察されない。
×:表面に糊残り等の異常が観察される。
(5) ポットライフの評価
試料のポットライフを以下の基準で評価した。
(評価基準)
○ :25℃で12時間以上ゲル化しない
△ :25℃で8時間以上ゲル化しない
× :25℃で8時間未満でゲル化する
(6) 耐熱性の評価
前(2)項により作製した試験用表面保護フィルムを60mm×80mmにカットしたのち、この表面保護フィルム片を、前(3)項と同様にして同じ2種の偏光フィルムに圧着した。次に、市販の感圧接着剤組成物〔ニッセツQ−1851:日本カーバイド工業(株)製〕を用いて前(1)項と同様にして離型紙上に厚さ約25μmの感圧接着剤層を形成し、この感圧接着剤層をそれぞれの偏光フィルムの背面に転写させた後、これらを、卓上ラミネート機を用いて厚さ約2mmのガラス板に圧着して試験サンプルとした。このサンプルを、23℃、50%RHでの条件下で1週間放置した後、オートクレーブ処理(70℃、490kPa 、30分)を行なった後、さらに90℃で2時間加熱処理して、この試験サンプルの表面保護フィルム側の表面から目視観察により、表面保護フィルムの感圧接着剤層の、気泡の発生、剥がれの状態を評価した。評価基準は次の通りである。
(評価基準)
◎ :気泡の発生が全く認められない。
○ :試験サンプルのワク部分(幅約5mm)に気泡発生が多少認められる。
△ :試験サンプルのワク部分(幅約5mm)に気泡発生が認められるが、剥がれは
ない。
× :試験サンプルの全面に気泡発生が認められる。
(7)なじみ性の試験
前(2)項により作製した試験用表面保護フィルムを200mm×150mmにカットしたのち、アンチグレア処理された偏光フィルム〔商品名;SQ−1852AP−AG6;住友化学工業(株)製〕に23℃、50%RHの条件下で中心部分より貼り合せ、自然重力により濡れ広がる時間を測定した。
○:端部まで完全になじむ時間が45秒以内である。
△:端部まで完全になじむ時間が45−60秒以内である。
×:端部まで完全になじむ60秒以上または、端部まで完全になじまない。
アクリル系共重合体溶液の製造
製造例1
温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、酢酸エチル20重量部、トルエン10重量部を入れ、また別の容器に、単量体(a1)として2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)98.5重量部、単量体(a2)として4-ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)1.0重量部、単量体(a3)としてアクリル酸(AA)0.5重量部を入れ混合して単量体混合物とし、その中の25%を反応容器中に加え、次いで該反応容器の空気を窒素ガスで置換した後、重合開始剤としてアゾビスブチロニトリロ(以下AIBNと言う)0.02重量部を添加して、攪拌下に窒素雰囲気中で該反応容器内の混合物温度を70℃に昇温させて初期反応を開始させた。初期反応がほぼ終了した後、残りの単量体混合物75%、並びに酢酸エチル20重量部、トルエン10重量部及びAIBN0.2重量部の混合物をそれぞれ逐次添加しながら約2時間反応させ、引き続いてさらに2時間反応させた。その後、トルエン25重量部にAIBN 0.25重量部を溶解させた溶液を1時間かけて滴下し、さらに1.5時間反応させた。反応終了後、反応混合物をトルエン173重量部で希釈して、固形分27.4重量%のアクリル系共重合体溶液Aを得た。
得られたアクリル系共重合体溶液の粘度は400mPa・sであり、またアクリル系共重合体は、ガラス転移温度(Tg)−74℃であって、重量平均分子量(Mw)約48.0万及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mn約7.2を有していた。
製造例2〜製造例12
単量体組成を表1に示す単量体組成に変更する以外は製造例1と同様にしてアクリル系共重合体溶液B〜Iを製造した。得られたアクリル系共重合体溶液の粘度、固形分、ガラス転移点(Tg)、重量平均分子量(Mw)及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnを表1に示す。
なお表1における単量体の略号は以下のとおりである。
2EHA:2-エチルヘキシルアクリレート
BA :ブチルアクリレート
4HBA:4-ヒドロキシブチルアクリレート
2HEA:2-ヒドロキシエチルアクリレート
AA :アクリル酸
表面保護フィルム用感圧接着剤組成物の作製
実施例1
アクリル系共重合体(A)として製造例1のアクリル系共重合体溶液A80重量部(共重合体として21.9重量部)を用い、アクリル系共重合体(B)として製造例2のアクリル系共重合体溶液B20重量部(共重合体として5.5重量部、)を用い(アクリル系共重合体(B)混合物中約20重量%含有)、これにイソシアネート化合物(C)として商品名:アクアネート210〔HMDI型、固形分100重量%、イソシアネート(NCO)含有量16.7重量%;日本ポリウレタン(株)製〕2.0重量部を添加し、十分に攪拌して光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物の溶液を得た。得られた感圧接着剤組成物は固形分約28.8重量%、粘度470mPa・sであった。 この感圧接着剤組成物を用い、前記の試験用感圧接着シートの作成方法に従って試験用表面保護フィルムを作成し、前記の各種物性試験を行った。得られた結果を表2に示す。
実施例2〜実施例11
実施例1の配合条件の代わりに表2に示した各実施例の配合条件を使用する以外は、実施例1と同様にして試験用表面保護フィルムを作成し、前述した試験方法で各物性を測定した結果を表3に示す。
比較例1
実施例1において、アクリル系共重合体(A)として製造例2のアクリル系共重合体溶液Bを単独で用いる以外は実施例1と同様にして光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物の溶液を得た。
この感圧接着剤組成物を用い、前記の試験用表面保護フィルムの作成方法に従って試験用表面保護フィルムを作成し、前述した試験方法で各物性を測定した結果を表2に示す。
比較例2〜4
実施例1の配合条件の代わりに表2に示した各実施例の配合条件を使用する以外は、実施例1と同様にして試験用表面保護フィルムを作成し、前述した試験方法で各物性を測定した結果を表3に示す。

Claims (11)

  1. 反応性水酸基を有するアクリル系共重合体(A)と、(A)より多い量の反応性水酸基を有するアクリル系共重合体(B)との混合物をイソシアネート化合物(C)で架橋することを特徴とする光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物であって、
    アクリル系共重合体(B)中の分子内に水酸基を有する単量体(b2)の含有量(モル%)とアクリル系共重合体(A)中の分子内に水酸基を有する単量体(a2)の含有量(モル%)の差が1.0モル%以上、10モル%未満であり、
    混合物中のアクリル系共重合体(B)が混合物全体の10〜50重量%であることを特徴とする光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物。
  2. アクリル系共重合体(A)が、下記単量体(a1)〜(a3)、
    (a1) 下記一般式(1)、
    2C=CHCOOR1 (1)
    (ここでR1は、炭素数4〜10の直鎖又は分枝鎖アルキル基を表す)
    で示され、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であるアクリル酸エステル60.0〜99.9重量%
    (a2) 分子内に水酸基を有する単量体 0.1 〜 5.0重量%、
    (a3) 上記単量体(a1)〜(a2)と共重合可能で、該単量体(a1)〜(a2) 以外の共単量体 0〜35重量%、 〔但し、単量体(a1)〜(a3)の合計を100重量%とする〕
    を共重合してなるものである請求項1に記載の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物。
  3. アクリル系共重合体(B)が、下記単量体(b1)〜(b3)、
    (b1) 下記一般式(2)、
    2C=CHCOOR2 (2)
    (ここでR2は、炭素数4〜10の直鎖又は分枝鎖アルキル基を表す)
    で示され、その単独重合体のガラス転移温度(Tg)が−50℃以下であるアクリル酸エステル60.0〜98.9重量%
    (b2) 分子内に水酸基を有する単量体 1.1〜10重量%
    (b3) 上記単量体(b1)〜(b2)と共重合可能で、該単量体(b1)〜(b2)以外の共単量体 0〜35重量%、〔但し、単量体(b1)〜(b3)の合計を100重量%とする〕
    を共重合してなるものである請求項1または請求項2に記載の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物。
  4. アクリル系共重合体(A)および(B)の、重量平均分子量(Mw)が30万以上で、且つ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnで表される分子量分布が15以下である請求項1〜請求項3いずれかに記載の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物。
  5. (a3)および(b3)がカルボキシル基を有するアクリル系単量体である請求項1〜請求項4いずれかに記載の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物。
  6. カルボキシル基を有するアクリル系単量体がアクリル酸であって、その含有率が0.1〜1.0重量%である請求項5に記載の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物。
  7. 水酸基を含有する単量体(a2)および(b2)が、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステルである請求項1〜請求項6いずれかに記載の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物。
  8. アクリル系共重合体(A)および(B)の反応性基の合計を1当量とした時 イソシアネート化合物(C)のイソシアネート基が0.5〜
    2.0当量の範囲である請求項1〜請求項7いずれかに記載の光学部材表面保護フィルム用感圧接着剤組成物。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の感圧接着剤組成物をポリエチレン基材に塗布した光学部材表面保護フィルム
  10. 光学部材に対する23℃での180度ピールの接着力において、剥離速度0.3m/分における接着力が0.08N/25mm以上である請求項9に記載の光学部材表面保護フィルム。
  11. 光学部材に対する23℃での180度ピールの接着力において、剥離速度30m/分における接着力が1.5N/25mm以下である請求項11または請求項10に記載の光学部材表面保護フィルム。
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