JP2008044681A - エレベータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流検出器の残量磁束による検出誤差をなくし、常に正確な電流検出にて高精度な速度制御を行う。
【解決手段】インバータ装置104から電動機106に供給される電流を電流検出器105A,105Bにて検出する。制御装置110は、この電流検出器105A,105Bによって検出された電流値に基づいてインバータ装置104を駆動制御する。その際、制御装置110は、例えばエレベータが目的階で停止する毎に電流検出器105A,105Bに消磁用の電流を短時間通電してリセット状態に戻す。これにより、残量磁束による検出誤差をなくし、常に正確な電流検出にて高精度な速度制御を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エレベータの制御装置に係り、特に電流帰還制御方式でインバータ装置を駆動制御するエレベータの制御装置に関する。
通常、エレベータでは、インバータ装置から電動機に供給される各相の電流を電流検出器にて検出し、これを制御装置にフィードバックすることで速度制御を行っている。これを電流帰還制御方式と呼び、電流検出器としてはコアとホール素子で構成された磁気式の電流センサが一般的に用いられる。
この磁気式の電流センサでは、被測定電流によってコアに発生した磁界をホール素子で電圧信号に変換している。その際、コアに微小な磁束が残ってしまい、次の電流検出に影響を与えてしまう問題がある。
従来、このような残留磁束による検出誤差を解消する技術として、例えば特許文献1が知られている。この特許文献1では、エレベータが停止する毎に電流検出器のオフセット量を記憶しておき、これらの平均値を電流検出値の補正量として算出することが開示されている。
特開平10−164885号公報
しかしながら、上記特許文献1では、計算によってオフセット量を補正するものであり、電流センサの残量磁束自体を解消するものではない。この場合、残量磁束は一定ではなく、その都度変化する不確かな要素であるため、計算による補正方法では必ずしも解消することはできず、速度制御に影響が出てしまうなどの問題がある。
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、電流検出器の残量磁束による検出誤差をなくし、常に正確な電流検出にて高精度な速度制御を行うことのできるエレベータの制御装置を提供することを目的とする。
本発明のエレベータの制御装置は、インバータ装置から電動機に供給される電流を磁気式の電流検出器にて検出し、その検出値に基づいて上記インバータ装置を駆動制御するエレベータの制御装置において、所定のタイミングで、上記電流検出器の残留磁束を消磁させるための電流を短時間通電してリセット状態に戻す消磁制御手段を具備して構成される。
本発明によれば、所定のタイミングで電流検出器の残留磁束を消磁してリセット状態することで、その残量磁束による検出誤差をなくし、常に正確な電流検出にて高精度な速度制御を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。このエレベータの駆動系として、三相交流電源101、コンバータ装置102、平滑コンデンサ103、インバータ装置104、電流検出器(CS)105A,105B、電動機(M)106、回生抵抗器107、スイッチング素子108を備える。
三相交流電源101は、商用電源として所定電力の交流電圧を供給する。コンバータ装置102は、三相交流電源101から供給された交流電圧を直流電圧に変換する。平滑コンデンサ103は、コンバータ装置102の出力電圧を平滑化する。インバータ装置104は、コンバータ装置102から平滑コンデンサ103を介して与えられた直流電圧をPWM(Pulse Width Modulation)制御により任意の周波数、電圧値の交流電圧に変換し、これを駆動電力として電動機106に供給する。
電動機106の回転軸には、巻上機のシーブ11が取り付けられており、そこに巻き掛けられたロープ12を介して乗りかご13とカウンタウェイト14が昇降路内をつるべ式に昇降動作する。
回生抵抗器107は、回生電力を熱エネルギーに変換するための抵抗である。スイッチング素子108は、回生運転時にはONしてインバータ装置104から逆流してくる回生電力を回生抵抗器107に流す。
すなわち、例えば乗りかご13が昇降路の下方向に動く場合に、そのときの乗りかご13の荷重がカウンタウェイト14より重ければ、動力を必要としないため、電動機106が発電機として機能することになり、回生電力が生じる。また、乗りかご13が上方向に動く場合に、そのときの乗りかご13の荷重がカウンタウェイト14より軽ければ、動力を必要としないため、回生電力が生じる。このように、動力を必要とせずに乗りかごを運転することを「回生運転」と呼び、その逆に、動力を必要とする運転を「力行運転」と呼んでいる。回生運転時に生じた電力は、スイッチング素子108を介して回生抵抗器107で熱エネルギーに変換されて消費される。
電流検出器105A,105Bは、インバータ装置104と電動機106との間に設けられ、インバータ装置104から供給される各相の電流を検出する。なお、この電流検出器105A,105Bの構成については、後に図2を参照して説明する。
この電流検出器105A,105Bにて検出された電流は、電圧信号に変換されて電圧検出回路109に与えられる。電圧検出回路109は、この電圧信号を現在電動機106に供給されている電流値として検出し、これを制御装置110に与える。
制御装置110は、CPU、ROM、RAMなどが搭載されたコンピュータによって構成される。この制御装置110は、電流検出器105A,105Bによって検出された電流値に基づいてインバータ装置104を駆動制御する。また、この制御装置110は、現在の運転状態(回生/力行)に応じてスイッチング素子108を切替え制御する。
さらに、この制御装置110には、本発明に関わる機能として消磁制御部110aが設けられている。この消磁制御部110aは、所定のタイミングで、電流検出器105A,105Bに消磁用の電流を通電して残留磁束を消磁するための消磁制御を行う。
ゲート駆動回路111は、制御装置110から出力される各制御信号をインバータ装置104やスイッチング素子108に与える。
図2は本装置に用いられる電流検出器105A,105Bの構成を説明するための模式図である。
通常、電流検出器105A,105Bとして、図2に示すような磁気比例式の電流センサ20が用いられる。この磁気比例式の電流センサ20は、ギャップを有する磁性体コア21と、電磁変換素子であるホール素子22と、そして、このホール素子22からの出力を増幅する増幅回路23とから構成される。導線24に被測定電流が流れると、磁性体コア21に被測定電流に比例した磁界が発生する。ホール素子22は、この磁性体コア21に発生した磁界を電圧信号に変換する。この電圧信号は、増幅回路23にて増幅されて出力される。
ところで、このような構成の電流検出器105A,105Bでは、磁性体コア21に磁束が残ってしまい、これが次の電流検出に影響を与えてしまう問題がある。第1の実施形態では、このような問題を解消するべく、エレベータ(乗りかご13)が目的階で停止する毎に、図3に示すようなスイープ電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することで、電流検出器105A,105Bに残っている残留磁束を消磁してリセット状態(非電流検出状態)に戻す構成としている。
このスイープ電流(交流電流)の初期値Ixは電流検出器105A,105Bの定格電流に設定され、その初期値Ixから所定の周波数Txで所定の時間tx内にゼロに減衰制御される。このようなスイープ電流を高周波で通電することで、短時間で効率的に残留磁束を消磁することができる。逆に、スイープ電流であっても、低周波であると、時間がかかるだけでなく、残留磁束をきれいに消磁させることが難しくなる。
以下に、第1の実施形態の処理動作について説明する。
図4は第1の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い、制御装置110に運転指令が入る。これにより、制御装置110はインバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップA11)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップA12)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御する(ステップA13)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
ここで、エレベータの運転が停止したときのタイミングで、制御装置110は電流検出器105A,105Bの消磁制御を行う(ステップA14)。消磁制御後、エレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップA15)。
上記「エレベータ運転の停止」とは、エレベータ(乗りかご13)が目的階で着床し、電動機106の回転が停止したときのことである。
また、上記消磁制御は、インバータ装置104から電流検出器105A,105Bに対して消磁用の電流を短時間通電することで行う。詳しくは、図3で説明したように、予め設定された電流Ixを所定の周波数Txで所定の時間tx内に徐々にゼロに減衰させるように通電する。
このように、エレベータの運転が停止したときに電流検出器105A,105Bにスイープ電流を短時間通電することで、電流検出器105A,105Bに残る残留磁束を消磁してリセット状態に戻すことができる。よって、電流検出器105A,105Bのヒステリシス電圧のずれ量を抑えて常に正確な電流値を得ることでき、その電流値に基づいて高精度な速度制御を行うことができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、予め設定されたスイープ電流を消磁用の電流として通電したが、第2の実施形態では、逆バイアス電流を消磁用の電流として通電することを特徴とする。
なお、装置構成については図1と同様であるため、省略するものとし、ここでは第2の実施形態の処理動作について説明する。
図5は第2の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い、制御装置110に運転指令が入る。これにより、制御装置110はインバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップB11)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップB12)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御する(ステップB13)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
ここで、エレベータの運転が停止したときのタイミングで、制御装置110は、電圧検出回路109を通じて電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップB14)、これらの電圧値に基づいて電流検出器105A,105Bの残留磁束分に相当する電流の値を演算する(ステップB15)。そして、制御装置110は、この演算にて得た電流値を逆バイアス電流としてインバータ装置104を通じて電流検出器105A,105Bに短時間通電することで消磁制御を行う(ステップB16)。消磁制御後、エレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップB17)。
このように、電流検出器105A,105Bの残留磁束分に相当する電流を逆バイアス電流として短時間通電する構成にしても、上記第1の実施形態と同様に、電流検出器105A,105Bの残留磁束を消磁してリセット状態に戻すことが可能である。これにより、電流検出器105A,105Bのヒステリシス電圧のずれ量を抑えて常に正確な電流値を得て高精度な速度制御を行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、電流検出器の電源をOFFしてから消磁制御を行う構成としている。
図6は本発明の第3の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。なお、上記第1の実施形態における図1の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
図1の構成と異なる点は、電流検出器105A,105Bに駆動電流を供給するためのCS電源112と、このCS電源112と電流検出器105A,105Bとの間に設けられた開閉スイッチ114A,114Bと、この開閉スイッチ114A,114Bを開閉駆動するスイッチ駆動回路113とが設けられていることである。
電流検出器105A,105Bの残量磁束を消磁する際に、CS電源112がON状態にあると、消磁用の電流を電流検出器105A,105Bに流して消磁しても、残量磁束を確実にはゼロにできない可能性がある。特に、電流検出器105A,105Bとして、図7に示すような磁気平衡式の電流センサ30を用いた場合には、その可能性が高くなる。
すなわち、磁気平衡式の電流センサ30は、被検出電流によって発生した磁界が常にゼロとなるように二次巻線に帰還電流を流すようにしたクローズドループタイプのセンサである。図7に示すように、この磁気平衡式の電流センサ30は、ギャップを有する磁性体コア31と、この磁性体コア31に巻かれた二次巻線(コイル)32、電磁変換素子であるホール素子33と、そして、このホール素子33からの出力を増幅する増幅回路34とから構成される。
二次巻線32は、被測定電流によって発生する磁界を打ち消す方向に巻かれている。導線35に被測定電流が流れると、磁性体コア31に被測定電流に比例した磁界が発生する。ホール素子33は、この磁性体コア31に発生した磁界を電圧信号に変換する。この電圧信号は増幅回路34にて電流に変換されて二次巻線32にフィードバックされる。これにより、二次巻線32に発生するキャンセル磁界と被測定電流によって生じる磁界とが打ち消しあい、ギャップ内の磁界が常にゼロになるように動作する。また、二次巻線32に流れるキャンセル電流を出力抵抗36を介して電圧信号に変換してセンサ出力として取り出す。
このような構成では、CS電源112がONしていると、二次巻線32に磁束が溜まりやすく、それが次の電流検出の影響を与えてしまう。そこで、第3の実施形態では、CS電源112を一旦OFFしてから消磁制御を行うことで、残留磁束を確実に消磁するものである。
以下に、第3の実施形態の処理動作について説明する。
図8は第3の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い、制御装置110に運転指令が入る。これにより、制御装置110はインバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップC11)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップC12)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御する(ステップC13)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
ここで、エレベータの運転が停止したときのタイミングで、制御装置110は、スイッチ駆動回路113を通じて開閉スイッチ114A,114Bを開いて、CS電源112をOFF状態とする(ステップC14)。この状態で、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの消磁制御を行う(ステップC15)。消磁制御後、エレベータのドアを開閉して(ステップC16)、さらに、開閉スイッチ114A,114Bを閉じてCS電源112をON状態に戻して次の運転準備に入る(ステップC17)。
上記「エレベータ運転の停止」とは、エレベータ(乗りかご13)が目的階で着床し、電動機106の回転が停止したときのことである。
また、上記消磁制御は、インバータ装置104から電流検出器105A,105Bに対して消磁用の電流を短時間通電することで行う。詳しくは、図3で説明したように、予め設定された電流Ixを所定の周波数Txで所定の時間tx内に徐々にゼロに減衰させるように通電する。なお、上記第2の実施形態のように、逆バイアス電流を演算して短時間通電することでも良い。
このように、CS電源112を一旦OFFしてから消磁制御を行うことで、電流検出器105A,105Bの残留磁束をより確実に消磁して、電流検出の精度を上げることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態では、消磁制御後に電流検出器の出力に異常が検出された場合に保護動作と異常発生の発報を行うことを特徴とする。
図9は本発明の第4の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。なお、上記第1の実施形態における図1の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
図1の構成と異なる点は、保護動作部115と発報部116とが設けられていることである。保護動作部115は、消磁制御後に電流検出器105A,105Bの出力に異常が検出された場合に、制御装置110からの指示に従ってエレベータのサービス運転を休止状態にするなど、安全を確保するための所定の保護動作を行う。
発報部116は、保護動作部115に連動し、異常の発生を所定の場所に発報する。上記所定の場所とは、本装置が設置されている場所つまり機械室や、ビルの管理室、さらに、通信ネットワークを介して外部の遠隔監視センターであっても良い。要は、管理者や保守員が直ぐに確認できる場所であれば良い。また、発報方法としては、スピーカを通じて警告音を出力したり、警告メッセージを音声出力するなどの他に、表示器を通じて警告メッセージを表示することでも良い。
以下に、第4の実施形態の処理動作について説明する。
図10は第4の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い、制御装置110に運転指令が入る。その際に、制御装置110は、電圧検出回路109を通じて電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップD11)、その出力電圧値が予め正常値として設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップD12)。
ここで、電流検出器105A,105Bの出力電圧値が設定範囲を超えていた場合には(ステップD12のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの消磁制御を行う(ステップD13)。
上記消磁制御としては、上記第1の実施形態のように、予め設定されたスリープ電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良いし、上記第2の実施形態のように、逆バイアス電流を演算により求め、その逆バイアス電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良い。
消磁制御後、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの出力電圧を再チェックする(ステップD14)。通常は、上記消磁制御によって電流検出器105A,105Bの残留磁束が消磁されており、さらに、運転前の状態であることから、電流検出器105A,105Bの出力電圧値はほぼゼロに近いものとなる。しかし、設定範囲を超えていた場合には(ステップD15のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップD16)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップD17)。
一方、上記ステップD12またはD15において、電流検出器105A,105Bの出力電圧が設定範囲内であれば、制御装置110は、通常通り、インバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップD18)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップD19)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御する(ステップD20)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
ここで、エレベータの運転が停止したときのタイミングで、制御装置110は電流検出器105A,105Bの消磁制御を行う(ステップD21)。上記「エレベータ運転の停止」とは、エレベータ(乗りかご13)が目的階で着床し、電動機106の回転が停止したときのことである。
消磁制御後、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの出力電圧を再チェックする(ステップD22)。そして、設定範囲内であれば(ステップD23のYes)、そのままエレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップD24)。一方、設定範囲を超えていれば(ステップD23のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップD16)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップD17)。
このように、消磁制御後に電流検出器105A,105Bの出力に異常が検出された場合には、エレベータを止めて異常発報を行うようにしたことで、電流検出器105A,105Bの誤動作による影響を未然に防いで乗客の安全を確保でき、保守員は電流検出器105A,105Bを交換するなどして迅速に対応することができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、エレベータの運転が停止したときに無条件で電流検出器の消磁制御を行う構成としたが、第5の実施形態では、エレベータの運転が停止したときに、その運転前後の電流検出器の出力変化が設定値以上であった場合にのみ消磁制御を行うことを特徴とする。
以下では、図9の構成(第4の実施形態)を例にして、第5の実施形態としての処理動作について説明する。
図11は第5の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い、制御装置110に運転指令が入る。その際に、制御装置110は、電圧検出回路109を通じて電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップE11)、その出力電圧値が予め正常値として設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップE12)。
電流検出器105A,105Bの出力電圧が設定範囲を超えていれば(ステップE12のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップE22)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップE23)。
また、電流検出器105A,105Bの出力電圧が設定範囲内であれば(ステップE12のYes)、制御装置110は、通常通り、インバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップE13)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップE14)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御する(ステップE15)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
ここで、エレベータの運転が停止したときに、制御装置110は、電圧検出回路109を通じて電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出する(ステップE16)。上記「エレベータ運転の停止」とは、エレベータ(乗りかご13)が目的階で着床し、電動機106の回転が停止したときのことである。
そして、制御装置110は、このときに検出された電流検出器105A,105Bの出力電圧と上記ステップE11で検出された運転前の出力電圧との差が設定値以上であるか否かを判断する(ステップE17)。その結果、運転前後の出力差が設定値以上であった場合には(ステップE17のYes)、制御装置110は電流検出器105A,105Bに対する消磁制御を行う(ステップE18)。
一方、運転前後の出力差が設定値未満であれば(ステップE17のNo)、制御装置110は、消磁制御せずに、その出力電圧値が予め正常値として設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップE20)。その結果、設定範囲を超えていた場合には(ステップE20のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップE22)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップE23)。
設定範囲内であれば(ステップE20のYes)、制御装置110はそのままエレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップE21)。
上記消磁制御としては、上記第1の実施形態のように、予め設定されたスリープ電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良いし、上記第2の実施形態のように、逆バイアス電流を演算により求め、その逆バイアス電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良い。
消磁制御後、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップE19)、その出力電圧値が予め正常値として設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップE20)。その結果、設定範囲を超えていた場合には(ステップE20のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップE22)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップE23)。
設定範囲内であれば(ステップE20のYes)、制御装置110はそのままエレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップE21)。
このように、エレベータの運転が停止したときに、その運転前後の電流検出器105A,105Bの出力に設定値以上の変化があった場合にのみ消磁制御を行うようにしたことで、エレベータの運転停止毎に消磁制御を行う手間を省き、電流検出器105A,105Bを必要に応じて効率的に消磁して、その電流検出精度を維持することができる。
なお、ここでは、保護動作部115および発報部116を備えた図9の構成を例にして説明したが、図1の構成(第1の実施形態)や図6の構成(第3の実施形態)でも適用可能である。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、エレベータの運転が停止したときに無条件で電流検出器の消磁制御を行う構成としたが、第6の実施形態では、エレベータの運転が停止したときに、そのエレベータの運転を開始してから停止するまでの経過時間が設定時間以上であった場合にのみ消磁制御を行うことを特徴とする。
以下では、図9の構成(第4の実施形態)を例にして、第6の実施形態としての処理動作について説明する。
図12は第6の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い、制御装置110に運転指令が入る。これにより、制御装置110はインバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップF11)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップF12)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御する(ステップF13)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
ここで、エレベータの運転が停止したときに、制御装置110は、そのエレベータの運転が開始されてから停止するまでの経過時間を算出する(ステップF14)。上記「エレベータ運転の停止」とは、エレベータ(乗りかご13)が目的階で着床し、電動機106の回転が停止したときのことである。
そして、制御装置110は、上記算出された経過時間が設定時間以上であるか否かを判断する(ステップF15)。その結果、設定時間以上であった場合には(ステップF15のYes)、制御装置110は電流検出器105A,105Bに対する消磁制御を行う(ステップF16)。これは、経過時間が長いほど、電流検出器105A,105Bが励磁されている時間が長く、その分、残留磁束が多く残っている可能性が高いからである。一方、上記経過時間が設定時間未満であれば(ステップF15のNo)、制御装置110は、消磁制御せずに、そのままエレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップF19)。
上記消磁制御としては、上記第1の実施形態のように、予め設定されたスリープ電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良いし、上記第2の実施形態のように、逆バイアス電流を演算により求め、その逆バイアス電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良い。
消磁制御後、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップF17)、その出力電圧値が予め正常値として設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップF18)。その結果、設定範囲を超えていた場合には(ステップF18のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップF20)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップF21)。
また、設定範囲内であれば(ステップF18のYes)、制御装置110はそのままエレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップF19)。
このように、エレベータの運転が停止したときに、運転開始からの経過時間が設定値以上であった場合にのみ消磁制御を行うようにしたことで、エレベータの運転停止毎に消磁制御を行う手間を省き、電流検出器105A,105Bを必要に応じて効率的に消磁して、その電流検出精度を維持することができる。
なお、ここでは、保護動作部115および発報部116を備えた図9の構成を例にして説明したが、図1の構成(第1の実施形態)や図6の構成(第3の実施形態)でも適用可能である。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、エレベータの運転が停止したときに無条件で電流検出器の消磁制御を行う構成としたが、第7の実施形態では、エレベータの運転が停止したときに、電流検出器の出力電圧が設定値以上であった場合にのみ消磁制御を行うことを特徴とする。
以下では、図9の構成(第4の実施形態)を例にして、第7の実施形態としての処理動作について説明する。
図13は第7の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い、制御装置110に運転指令が入る。これにより、制御装置110はインバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップG11)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップG12)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御する(ステップG13)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
ここで、エレベータの運転が停止したときに、制御装置110は、電圧検出回路109を通じて電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップG14)、その出力電圧値が設定値以上であるか否かを判断する(ステップG15)。上記「エレベータ運転の停止」とは、エレベータ(乗りかご13)が目的階で着床し、電動機106の回転が停止したときのことである。
その結果、上記出力電圧値が設定値以上であった場合には(ステップG15のYes)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bに残留磁束が残っているものと判断し、その電流検出器105A,105Bに対する消磁制御を行う(ステップG16)。一方、上記出力電圧値が設定値未満であれば(ステップG15のNo)、制御装置110は、消磁制御せずに、そのままエレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップG19)。
上記消磁制御としては、上記第1の実施形態のように、予め設定されたスリープ電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良いし、上記第2の実施形態のように、逆バイアス電流を演算により求め、その逆バイアス電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良い。
消磁制御後、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップG17)、その出力電圧値が予め正常値として設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップG18)。その結果、設定範囲を超えていた場合には(ステップG18のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップG20)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップG21)。
また、設定範囲内であれば(ステップG18のYes)、制御装置110はそのままエレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップG19)。
このように、エレベータの運転が停止したときに、電流検出器105A,105Bの出力電圧が設定値以上であった場合にのみ消磁制御を行うようにしたことで、エレベータの運転停止毎に消磁制御を行う手間を省き、電流検出器105A,105Bを必要に応じて効率的に消磁して、その電流検出精度を維持することができる。
なお、ここでは、保護動作部115および発報部116を備えた図9の構成を例にして説明したが、図1の構成(第1の実施形態)や図6の構成(第3の実施形態)でも適用可能である。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、エレベータの運転が停止したときにすぐに電流検出器の消磁制御を行う構成としたが、第8の実施形態では、エレベータの運転が停止したときに、ドアが開いてから消磁制御を行うことを特徴とする。
以下では、図9の構成(第4の実施形態)を例にして、第8の実施形態としての処理動作について説明する。
図14は第8の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い、制御装置110に運転指令が入る。これにより、制御装置110はインバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップH11)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップH12)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御する(ステップH13)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
ここで、エレベータの運転が停止したときに、制御装置110は、そのエレベータのドアが開いたことを確認した後に(ステップH14)、電流検出器105A,105Bに対する消磁制御を行う(ステップH15)。
上記消磁制御としては、上記第1の実施形態のように、予め設定されたスリープ電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良いし、上記第2の実施形態のように、逆バイアス電流を演算により求め、その逆バイアス電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良い。
消磁制御後、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップH16)、その出力電圧値が予め正常値として設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップH17)。その結果、設定範囲を超えていた場合には(ステップH18のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップH19)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップH20)。
また、設定範囲内であれば(ステップH17のYes)、制御装置110はそのままエレベータのドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップH18)。
このように、エレベータの運転が停止したときに、ドアが開いてから消磁制御を行うことで、電流検出器105A,105Bの残留磁束をより確実に消磁して、次の運転時の電流検出の精度を高めることができる。
なお、ここでは、保護動作部115および発報部116を備えた図9の構成を例にして説明したが、図1の構成(第1の実施形態)や図6の構成(第3の実施形態)でも適用可能である。
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、エレベータの運転が停止したときに電流検出器の消磁制御を行う構成としたが、第9の実施形態では、エレベータの運転開始前に消磁制御を行うことを特徴とする。
以下では、図9の構成(第4の実施形態)を例にして、第9の実施形態としての処理動作について説明する。
図15は第9の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
かご呼びまたは乗場呼びの発生に伴い(ステップI11のYes)、制御装置110に運転指令が入る。これにより、制御装置110は、まず、電流検出器105A,105Bに対する消磁制御を行ってクリアな状態にしておく(ステップI12)。
上記消磁制御としては、上記第1の実施形態のように、予め設定されたスリープ電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良いし、上記第2の実施形態のように、逆バイアス電流を演算により求め、その逆バイアス電流を電流検出器105A,105Bに短時間通電することでも良い。
消磁制御後、制御装置110は、電流検出器105A,105Bの出力電圧を検出し(ステップI13)、その出力電圧値が予め正常値として設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップI14)。その結果、設定範囲を超えていた場合には(ステップI14のNo)、制御装置110は、電流検出器105A,105Bが故障しているものと判断し、直ちに保護動作部115を起動してエレベータのサービス運転を休止状態にすると共に(ステップI19)、発報部116を起動して異常発生を発報する(ステップI20)。
また、設定範囲内であれば(ステップI14のYes)、制御装置110は、インバータ装置104を駆動制御してエレベータ(乗りかご13)の運転を開始する(ステップI15)。そして、エレベータが目的階で着床すると(ステップI16)、制御装置110はそのエレベータの運転を停止制御し(ステップI17)、ドアを開閉して次の運転準備に入る(ステップI18)。
なお、制御装置110には、エレベータ運転中の情報(例えばかご位置、ドアの開閉など)が逐次入力されているものとする。また、インバータ装置104から電動機106へ供給される電流が電流検出器105A,105Bにて検出されて制御装置110にフィードバックされており、制御装置110では、その検出値に基づいてインバータ装置104を駆動制御してエレベータを目標速度で走行させている。
このように、エレベータの運転開始前に消磁制御を行うことでも、上記第1の実施形態と同様に、電流検出器105A,105Bをリセット状態に戻して常に正確な電流検出を行えるようになり、この電流検出器105A,105Bによって検出された電流値に基づいて高精度な速度制御を行うことができる。
なお、ここでは、保護動作部115および発報部116を備えた図9の構成を例にして説明したが、図1の構成(第1の実施形態)や図6の構成(第3の実施形態)でも適用可能である。
要するに、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。 図2は同実施形態における電流検出器として用いられる磁気比例式の電流センサの構成を説明するための模式図である。 図3は同実施形態における消磁用の電流として用いられるスイープ電流を説明するための図である。 図4は同実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図5は第2の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図6は第3の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。 図7は同実施形態における電流検出器として用いられる磁気平衡式の電流センサの構成を説明するための模式図である。 図8は同実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図9は第4の実施形態に係るエレベータの制御装置の構成を示す図である。 図10は同実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図11は第5の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図12は第6の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図13は第7の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図14は第8の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図15は第9の実施形態におけるエレベータの制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
符号の説明
11…巻上機のシーブ、12…ロープ、13…乗りかご、14…カウンタウェイト、20…磁気比例式の電流センサ、21…磁性体コア、22…ホール素子、23…増幅回路、24…導線、30…磁気平衡式の電流センサ、31…磁性体コア、32…二次巻線、33…ホール素子、34…増幅回路、35…導線、101…三相交流電源、102…コンバータ装置、103…平滑コンデンサ、104…インバータ装置、105A,105B…電流検出器、106…電動機、107…回生抵抗器、108…スイッチング素子、109…電圧検出回路、110…制御装置、110a…消磁制御部、111…ゲート駆動回路、112…CS電源、113…スイッチ駆動回路、114A,114B…開閉スイッチ、115…保護動作部、116…発報部。

Claims (11)

  1. インバータ装置から電動機に供給される電流を磁気式の電流検出器にて検出し、その検出値に基づいて上記インバータ装置を駆動制御するエレベータの制御装置において、
    所定のタイミングで、上記電流検出器の残留磁束を消磁させるための電流を短時間通電してリセット状態に戻す消磁制御手段を具備したことを特徴とするエレベータの制御装置。
  2. 上記消磁制御手段は、予め設定された初期値から所定の周波数で所定の時間内に減衰するスリープ電流を上記電流検出器に通電することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  3. 上記消磁制御手段は、上記電流検出器の出力に対応した電流を求め、これを逆バイアス電流として上記電流検出器に通電することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  4. 上記消磁制御手段は、上記電流検出器の電源をOFFしてから消磁制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  5. 上記消磁制御手段は、上記電流検出器の出力に異常が検出された場合に消磁制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  6. 上記消磁制御手段による消磁制御後に上記電流検出器の出力に再度異常が検出された場合に所定の保護動作を行う保護動作手段と、
    この保護動作手段に連動して異常発生を発報する発報手段と
    を備えたことを特徴とする請求項5記載のエレベータの制御装置。
  7. 上記消磁制御手段は、エレベータの運転前後の上記電流検出器の出力に設定値以上の変化があった場合に消磁制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  8. 上記消磁制御手段は、エレベータが運転を停止したときに、その運転が開始されてから設定時間以上経過している場合に消磁制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  9. 上記消磁制御手段は、エレベータが運転を停止したときに、上記電流検出器の出力が設定値以上であった場合に消磁制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  10. 上記消磁制御手段は、エレベータが運転を停止した後、ドアが開いたときに消磁制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  11. 上記消磁制御手段は、エレベータが運転を開始するときに、消磁制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
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