JP2008037398A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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    • B60W50/0205Diagnosing or detecting failures; Failure detection models

Abstract

【課題】副操舵角重畳機構が重畳する副操舵角を検出する副操舵角検出手段の故障を、単独で早期に検出することにより、運転者の意図しない方向への操向車輪の転舵を抑制した車両用操舵装置を得る。
【解決手段】ハンドル1と副操舵角重畳機構2とに応じて操向車輪5a、5bを転舵する操舵機構3と、ハンドル角θに応じた目標副操舵角θMREFを算出する手段8と、回転角センサ601の検出信号sinθ、cosθに基づく回転角θに応じて正確な副操舵角θを検出する手段6と、副操舵角θと目標副操舵角θMREFとが一致するように副操舵角重畳機構2を制御する駆動手段9と、副操舵角検出手段6の故障を検出する副操舵角検出異常監視手段11とを備え、副操舵角検出手段6は、回転角θから多回転数nを計数する手段603を含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、運転者により操舵されるハンドル角に対し、副操舵角重畳機構により電気的に制御可能な副操舵角を機械的に加算して、操向車輪を転舵する操舵機構を備えた車両用操舵装置に関し、特に、運転者のハンドル操作を補正するための転舵(介入操舵)を行うとともに、運転者により操舵されるハンドル角と操向車輪の転舵角との間の伝達特性を変化させるための新規な技術改良に関するものである。
従来より、ハンドルと操向車輪との間に副操舵角重畳機構および操舵機構を介在させ、運転者によるハンドル操舵と副操舵角重畳機構内の電動モータによる副操舵とを機械的に加算(重畳)して、操向車輪を転舵する車両用操舵装置はよく知られており、副操舵角重畳機構としては、遊星歯車機構、差動歯車機構またはハーモニックドライブなどが用いられている。
また、この種の車両用操舵装置においては、運転者によるハンドルの操舵角(ハンドル角)に対する操向車輪の転舵角の伝達特性を、車両の走行状態に応じて変化させる技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示された車両用操舵装置では、車速やハンドル操舵速度などの車両の走行状態に基づいて、ハンドル角(運転者によるハンドルの操舵角)θhに対する操向車輪の転舵角への伝達特性が決定され、ハンドル角θhと伝達特性とに基づいて目標転舵角θprefが決定される。
また、目標転舵角θprefと、副操舵角重畳機構の機械的構成から決定される特性とを用いて、目標副操舵角θsrefが決定される。
たとえば、副操舵角重畳機構が目標転舵角θprefに基づいて駆動制御される場合には、車両の転舵角θpを検出するセンサが用いられ、以下の式(1)が成立するように、副操舵角重畳機構の副操舵角θsが駆動制御される。
θpref−θp=0 ・・・(1)
また、副操舵角重畳機構が目標副操舵角θsrefに基づいて駆動制御される場合には、副操舵角θsを検出するセンサが用いられ、以下の式(2)が成立するように、副操舵角重畳機構の副操舵角θsが駆動制御される。
θsref−θs=0 ・・・(2)
車両の転舵角θpまたは副操舵角θsを検出するセンサとしては、特許文献1に示されるように、たとえばロータリーエンコーダなどが用いられる。
ロータリーエンコーダは、「0」、「1」の組み合わせからなる2相のパルス信号を出力するので、これらのパルス信号を計数することにより各角度を取得することができる。
ただし、2相のパルス信号のいずれか一方の信号線の断線や、ロータリーエンコーダの故障などにより、パルス信号が得られなくなった場合には、転舵角θpが実際には変化しているにもかかわらず、パルス信号の正常な計数が不可能になるので、転舵角θpまたは副操舵角θsの検出値は変化しなくなる。
このように、故障によって変化しなくなった転舵角θpまたは副操舵角θsを用いた場合、式(1)または式(2)に基づく副操舵角重畳機構の駆動制御を行うと、式(1)または式(2)を成立させることはできなくなる。
したがって、副操舵角重畳機構により重畳される副操舵角θsの制御に異常をきたし、結果として、運転者の意図しない方向に操向車輪が転舵してしまう可能性がある。
そこで、上記特許文献1においては、信号線の断線やロータリーエンコーダの故障を検出するために、ハンドル角θhおよび副操舵角θsから、以下の式(3)のように転舵角θpを算出している。
θp=θh+θs ・・・(3)
そして、式(3)から求めた転舵角θpと、左右の車輪速度差に基づいて推定した推定転舵角とを比較することにより、角度検出手段の故障を判定している。
しかし、この判定方法では、運転者の意図しない方向への転舵が進んだ状態にならなければ、故障を検出することができない。
上記問題を解決するためには、ロータリーエンコーダの故障を単独で早期に検出する必要があるが、上述したように、ロータリーエンコーダは、2相の「0」、「1」信号の全ての組み合わせが存在するので、2相の信号の相関関係から故障を検出することはできない。
特許第3518590号公報
従来の車両用操舵装置では、以上のように、特許文献1においては、信号線の断線やロータリーエンコーダの故障を検出するために、ハンドル角θhおよび副操舵角θsから式(3)のようの転舵角θpを算出し、左右の車輪速度差に基づいて推定した推定転舵角と比較しているので、運転者の意図しない方向への転舵が進んだ状態にならなければ、故障を検出することができないという課題があった。
また、ロータリーエンコーダの故障を単独で早期に検出しようとしても、ロータリーエンコーダの検出信号は、2相の「0」、「1」信号の全ての組み合わせを含むので、2相信号の相関関係から故障を検出することはできないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、副操舵角重畳機構の駆動制御に用いる回転角センサが故障したとしても、回転角センサの故障を早期に検出し、運転者の意図しない方向への操向車輪の転舵を抑制した車両用操舵装置を得ることを目的とする。
この発明による車両用操舵装置は、車両の運転者により操作されるハンドルと、電気的に制御自在な回転部材を含む副操舵角重畳機構とに応じて、車両の操向車輪を転舵するための操舵機構を有する車両用操舵装置において、運転者によるハンドルの操舵角をハンドル角として検出するハンドル角検出手段と、副操舵角重畳機構により重畳される副操舵角を検出する副操舵角検出手段と、車両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、ハンドル角と操向車輪の転舵角との間の伝達特性を車両の走行状態に応じて設定する伝達特性設定手段と、副操舵角重畳機構により重畳すべき目標副操舵角を伝達特性に応じて算出する目標副操舵角算出手段と、副操舵角検出手段により検出される副操舵角が目標副操舵角と一致するように副操舵角重畳舵機構を駆動する駆動手段と、副操舵角検出手段の異常の有無を検出する副操舵角検出異常監視手段とを備え、副操舵角検出手段は、回転部材の回転角θに応じたsinθおよびcosθを検出信号として出力する回転角センサと、検出信号に基づいて回転部材の回転角θを算出する回転角算出手段と、回転角θに基づいて回転部材の多回転数を計数する多回転計数手段と、回転角θおよび多回転数に基づいて副操舵角を算出する副操舵角算出手段とを含み、副操舵角検出異常監視手段は、検出信号を監視することにより副操舵角検出手段の異常の有無を検出するものである。
この発明によれば、副操舵角重畳機構により重畳される副操舵角を検出する副操舵角検出手段と、副操舵角検出手段の異常を検出する副操舵角検出異常監視手段とを備え、副操舵角検出手段は、副操舵角重畳機構を構成する回転部材の回転角θに応じたsinθおよびcosθからなる検出信号を出力する回転角センサと、回転角センサの検出信号に基づき回転部材の回転角θを算出する回転角算出手段と、回転部材の多回転数を計数する多回転計数手段とにより構成され、副操舵角検出異常監視手段は、回転角センサの検出信号を監視することで副操舵角検出手段の異常を検出するので、副操舵角検出手段の異常を単独でかつ早期に検出し、運転者の意図しない方向への操向車輪の転舵を抑制することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置を示すブロック構成図である。
図1において、車両用操舵装置は、車両の運転者により操舵されるハンドル1と、2つの遊星歯車機構と電気的に制御自在な回転部材(後述する)とにより構成された副操舵角重畳機構2と、ハンドル1および副操舵角重畳機構2に応じて車両の操向車輪5a、5bを転舵するための操舵機構3と、操舵機構3と操向車輪5a、5bとを連結するナックルアーム4a、4bとを備えている。
また、この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置は、副操舵角重畳機構2により重畳される副操舵角θを検出する副操舵角検出手段6と、運転者によるハンドル1の操舵角をハンドル角θとして検出するハンドル角検出手段7と、副操舵角重畳機構2により重畳すべき目標副操舵角θMREFを伝達特性に応じて算出する目標副操舵角算出手段8と、副操舵角検出手段6により検出される副操舵角θが目標副操舵角θMREFと一致するように副操舵角重畳舵機構2を駆動する駆動手段9と、車両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段10と、副操舵角検出手段6の異常の有無を検出する副操舵角検出異常監視手段11とを備えている。
副操舵角重畳機構2は、駆動手段9により駆動される回転部材211、212と、回転部材およびハンドル1に連結された第1の遊星ギア機構201〜205と、第1の遊星ギア機構と操舵機構3との間に介在された第2の遊星ギア機構206〜209とを備えている。
副操舵角重畳機構2の回転部材は、ウォームギア211と、ウォームギア211を駆動する電動モータ212とにより構成されている。
図1の場合、副操舵角検出手段6は、副操操舵角重畳機構2内のウォームギア212の回転角に基づき副操舵角θを検出するものとする。
なお、原則的には、副操舵角重畳機構2において、ハンドル角θと副操舵角θとの和がピニオン角θ(後述するピニオンギア301の回転角)である。
また、副操舵角は、厳密には、電動モータ212の回転角にGs(後述するウォームギア211からピニオンギア301への速度比)を乗算した値である。
しかし、電動モータ212の回転角を検出することは、実質的に副操舵角を検出することになるので、以下では、便宜的に、電動モータ212の回転角θを副操舵角として取り扱うものとする。
副操舵角重畳機構2内の第1の遊星ギア機構は、ハンドル1が接続されているサンギア201と、キャリア203により支持されているプラネタリギア202a、202bおよびリングギア204と、リングギア204を回転させるためのウオームホイール205とにより構成されている。
第1の遊星ギア機構に連結された第2の遊星ギア機構は、サンギア206およびキャリア208により支持されているプラネタリギア207a、207bと、固定されたリングギア209とにより構成されている。
第1の遊星ギア機構のキャリア203と、第2の遊星ギア機構のキャリア208とは、シャフト210を介して連結されている。
操舵機構3は、ラックアンドピニオン方式からなり、シャフト210に連結されたピニオンギア301と、ピニオンギア301に噛み合ったラックギア302とにより構成されている。
ピニオンギア301の回転は、ラックギア302の直動に変換され、さらに、ラックギア302の直動は、ナックルアーム4a、4bを介して、操向車輪5a、5bの操舵角に変換される。
操向車輪5a、5bの向き(転舵角θ)は、操向車輪5a、5bの車輪角を直接検出するか、ピニオン角θを検出するか、または、ラックギア302のストロークを検出することにより求められる。
ここでは、一例として、ピニオン角θを検出して転舵角θを求める場合について示している。
副操舵角検出手段6は、副操舵角重畳機構2内のウォームギア212の回転角θに応じたsinθおよびcosθを検出信号として出力する回転角センサ601と、検出信号sinθ、cosθに基づいてウォームギア212の回転角θを算出する回転角算出手段602と、回転角θに基づいてウォームギア212の多回転数nを計数する多回転計数手段603と、回転角θおよび多回転数nに基づいて副操舵角θを算出する副操舵角算出手段604とにより構成されている。
目標副操舵角算出手段8は、ハンドル角θと操向車輪5a、5bの転舵角θとの間の伝達特性を車両の走行状態に応じて設定する伝達特性設定手段801を含む。
副操舵角検出異常監視手段11は、検出信号sinθおよびcosθを監視することにより副操舵角検出手段6の異常の有無を検出し、副操舵角検出手段6の異常を検出した場合には、駆動手段9による副操舵角重畳機構2の駆動を停止させる。
駆動手段9は、検出された副操舵角θと目標副操舵角θMREFとの偏差に基づき目標駆動量(たとえば、目標電流)を算出する目標駆動量算出手段と、目標駆動量に応じて電動モータ212を駆動するモータ駆動手段902とにより構成されている。
図1において、ハンドル角検出手段7は、運転者が操舵するハンドル1の操舵角(ハンドル角)θを検出して目標副操舵角算出手段8に入力する。
また、車両走行状態検出手段10は、車両の走行状態を検出して目標副操舵角算出手段8に入力する。
目標副操舵角算出手段8内の伝達特性設定手段801は、車両の走行状態に基づいて、ハンドル角θに対する操向車輪5a、5bの伝達特性を設定する。
目標副操舵角算出手段8は、ハンドル角θと伝達特性とに基づき、副操舵角重畳機構2から重畳されるべき所要の副操舵角を目標副操舵角θMREFとして算出する。
駆動手段9は、副操舵角検出手段6により検出された副操舵角θと、目標副操舵角算出手段8により算出された目標副操舵角θMREFとが一致するように、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212を駆動する。
副操舵角検出異常監視手段11は、副操舵角検出手段6内の回転角センサ601の検出信号sinθ、cosθを監視し、関係式「sinθ+cosθ=1」に基づいて、副操舵角検出手段6の異常の有無を判定する。
副操舵角検出異常監視手段11の判定結果は、駆動手段9に入力され、副操舵角検出手段6の異常発生時における電動モータ212の停止処理が行われる。
すなわち、副操舵角検出異常監視手段11により異常を検出した場合には、副操舵角重畳機構2の駆動制御は停止される。
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1による動作について、さらに具体的に説明する。
始めに、副操舵角重畳機構2内のウォームギア211を回転させない状態について説明する。
ウォームギア211を回転させない場合、第1の遊星ギア機構のリングギア204は、固定されることになる。この状態で、運転者がハンドル1を操舵すると、操舵時の回転トルクは、第1の遊星ギア機構のサンギア201に伝達される。
サンギア201の回転は、遊星ギア201a、201bに伝達されるが、このときリングギア204が固定されているので、遊星ギア202a、202bを支持しているキャリア203の公転運動に変換される。
したがって、第2の遊星ギア機構に回転を伝達するシャフト210を回転させるので、第1の遊星ギア機構は、遊星ギア方式の減速機として動作することになる。
シャフト210の回転は、第2の遊星ギア機構のキャリア208に回転を伝達し、キャリア208が回転することにより、遊星ギア207a、207bは、サンギア206の周りを公転する。
一方、第2の遊星ギア機構においては、リングギア209が固定されているので、遊星ギア207a、207bの公転は、サンギア206の回転となり、操舵機構3内のピニオンギア301を回転させることになる。
このとき、第2の遊星ギア機構は、シャフト210から見て、増速機として動作することになる。したがって、ハンドル1の回転は、操舵機構3内のピニオンギア301に機械的に伝達されることになり、また、その伝達比も「1対1」となる。
なお、このときの伝達比は、第1の遊星ギア機構の減速比と第2の遊星ギア機構の減速比(増速比)とを掛け合わせた値であり、双方の遊星ギア機構の構成が同じであれば、全体としての減速比は「1」となる。
すなわち、図1に示した副操舵角重畳機構2の構成において、ウォームギア211の回転を停止させれば、ハンドル角θとピニオン角θとが伝達比「1対1」の通常の操舵系となることが分かる。
次に、ハンドル1を固定して、電動モータ212によりウォームギア211を回転させた場合について説明する。
ウォームギア211が回転すると、ウォームホィール205を介して、リングギア204が回転する。
このとき、リングギア204の回転は、遊星ギア202a、202bに伝達されるが、サンギア201がハンドル1により固定されているので、リングギア204の回転は、遊星ギア202a、202bの公転として伝達され、キャリア203を介してシャフト210に伝達される。
シャフト210が回転すると、上述したように、第2の遊星ギア機構を介して操舵機構3が駆動され、操舵輪5a、5bが転舵される。
次に、ハンドル1を操舵しながら、電動モータ212によりウォームギア211を回転させた場合について説明する。
この場合、ハンドル1に応答しつつ電気的に制御自在な副操舵角重畳機構2が構成されるので、ハンドル1の操舵角(ハンドル角θ)と、電動モータ212の回転角(副操舵角θ)と、ピニオンギア301の回転角(ピニオン角θ)と、ウォームギア211からピニオンギア301への速度比Gとを用いて、前述の式(3)から、以下の式(4)が成立する。
θ=θ+θ/G ・・・(4)
次に、図2〜図5を参照しながら、目標副操舵角算出手段8内の伝達特性設定手段801による具体的動作の一例として、車両の走行状態に応じて、ハンドル角θと操向車輪5a、5bの転舵角θとの比率を変化させる可変ギアレシオ機構について説明する。
図2は目標転舵角(目標操向角)θWREFの設定マップを示す説明図であり、可変ギアレシオ機構を構成する際のハンドル角θ−目標転舵角θWREFの関係を示している。
図2においては、車両の走行状態(この例では、車速)に応じて、ハンドル角θに対する目標転舵角θWREFを算出するためのマップの一例を示している。
前述のように、運転者の操舵によるハンドル角θは、ハンドル角検出手段7により検出されて目標副操舵角算出手段8に入力される。また、車両の走行状態は、車両走行状態検出手段10により検出されて目標副操舵角算出手段8に入力される。
このとき、目標副操舵角算出手段8内の伝達特性設定手段801は、図2に示すマップにしたがい、ハンドル角θと車速(車両の走行状態)とに応じて、目標転舵角θWREFを算出する。
また、操向車輪5a、5bの転舵角θとピニオンギア301のピニオン角θとの間には所定の関係があるので、伝達特性設定手段801は、両者の関係を用いて、目標転舵角θWREFを、操舵機構3内のピニオンギア301に対する目標ピニオン角θPREFに変換する。
さらに、目標副操舵角算出手段8は、目標ピニオン角θPREFと、上記式(4)の関係とを用いて、以下の式(5)の演算処理を経て、目標副操舵角θMREFを算出する。
θMREF=G(θPREF−θ) ・・・(5)
図3は副操舵角検出手段6の具体的動作を説明するためのタイミングチャートであり、一例として、電動モータ212の実回転角θ*に対応した副操舵角θを検出する場合の各信号波形を示している。
まず、副操舵角検出手段6内の回転角センサ601は、副操舵角重畳機構2の電動モータ212(または、ウォームギア211)の回転角θを検出する。このとき、回転角センサ601は、前述のように、sinθおよびcosθに相当する2つの検出信号を出力する。
図3において、たとえば、電動モータ212の実回転角θ*が正弦波状に変化したとすると、回転角センサ601からの検出信号sinθ、cosθは、それぞれ図示したような波形となる。
なお、ここでは便宜的に、検出信号sinθ、cosθの振幅を「1」として記載している。
回転角センサ601としては、レゾルバや、AMR(異方性磁気抵抗素子)を用いて磁束方向を検出するセンサなど、広く知られているいずれのセンサを用いてもよい。
回転角算出手段602は、回転角θに対応した検出信号sinθ、cosθが入力されており、これらの検出信号から、以下の式(6)に基づいて回転角θが算出される。
θ=tan−1(sinθ/cosθ) ・・・(6)
ただし、式(6)において、回転角θは、0°≦θ<360°の範囲内の値である。
ここで、sinθ、cosθは、いずれも周期関数であるので、上記演算処理においては、0°〜360°の範囲でしか計測できず、図3に示すように、実回転角θ*に対応した正確な回転角θを検出することはできない。
そこで、回転角算出手段602で算出された回転角θは、多回転計数手段603に入力され、回転角602aを時系列的に処理することにより、多回転数nが計数される。
すなわち、多回転計数手段603は、図3内の矢印で示すように、回転角θが360°から0°に遷移したときは、多回転数(計数値)nをカウントアップし、逆に、回転角θが0°から360°に遷移したときは、多回転数(計数値)nをカウントダウンする。
多回転計数手段603は、上記のように計数した多回転数nを副操舵角算出手段604に入力する。
副操舵角算出手段604は、多回転計数手段603からの多回転数nと、回転角算出手段602からの回転角θとを用いて、以下の式(7)のように、正確な副操舵角θを算出して駆動手段9に入力する。
θ=n×360°+θ ・・・(7)
駆動手段9には、副操舵角検出手段6からの副操舵角θのみならず、目標副操舵角算出手段8からの目標副操舵角θMREFが入力されている。
駆動手段9内の目標駆動量算出手段901は、目標副操舵角θMREFと副操舵角θ(検出値)との偏差に基づいて、以下の式(8)が成り立つように、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212の目標駆動量を算出する。
θMREF−θ=0 ・・・(8)
目標駆動量は、たとえば電動モータ212に供給されるべき目標電流である。
モータ駆動手段902は、目標駆動量算出手段901からの目標駆動量(目標電流)に応じて、電動モータ212を駆動する。
次に、副操舵角検出手段6に異常が発生した場合の動作について説明する。
前述のように、たとえば、回転角センサ601からの2つ検出信号sinθ、cosθのうち、一方が断線などで回転角算出手段602に入力されなくなった場合には、副操舵角算出手段604は正確な副操舵角θを出力することができなくなる。
このとき、仮に、駆動手段9が、不正確な副操舵角θを用いて上記式(8)に基づき電動モータ212を駆動すると、操向車輪5a、5bは運転者の意図とはかけ離れた方向に転舵されてしまう。
したがって、図1に示すように副操舵角検出異常監視手段11が設けられており、副操舵角検出異常監視手段11には、回転角センサ601からの検出信号sinθ、cosθが入力されている。
検出信号sinθ、cosθは、具体的には、回転センサ601の特性に応じて、電圧や電流などの物理量で出力される。
図4および図5は回転角センサ601から出力される検出信号sinθ、cosθの関係を示す説明図である。
図4に示すように、検出信号sinθ、cosθを振幅Vsの電圧出力として、横軸をcosθ、縦軸をsinθとしてグラフ表示すると、理想的にはリサージュ円(実線参照)を描くことになる。
しかし、回転センサ601には、個々のバラツキや、温度特性および精度などの違いがあり、検出信号sinθ、cosθが正常に出力されたとしても、その振幅Vsにはバラツキが生じる。
したがって、正常な検出信号sinθ、cosθが描くリサージュ円は、図4内の破線範囲で示すように、理想的なリサージュ円に対して同心円上の下限円(VthL〜−VthL)と上限円(VthH〜−VthH)との間に入ることになる。
副操舵角検出異常監視手段11は、検出信号sinθ、cosθが描くリサージュ円が、下限円と上限円との間の範囲内にあるか否かを監視する。
すなわち、検出信号sinθ、cosθの出力電圧Vsin、Vcosと、下限円の半径VthLと、上限円の半径VthHとに基づき、以下の式(9)を満足するか否かを判定する。
VthL<Vsin+Vcos<VthH ・・・(9)
副操舵角検出異常監視手段11は、式(9)を満足すれば、副操舵角検出手段6が正常であると判定し、式(9)を満足しなければ、副操舵角検出手段6が異常であると判定する。
たとえば、検出信号sinθの異常によって、出力電圧Vsinが常に「0」になった場合には、式(9)から、以下の式(10)を満たすときのみに異常と判定される。
Vcos<VthL ・・・(10)
このときの異常判定可能な領域は、図5(矢印領域参照)に示すように、限られることが分かる。
ここで、異常判定が不可能な領域で異常が生じた場合について説明する。
上述したように、検出信号sinθ、cosθに異常が発生すると、副操舵角検出手段6で検出される副操舵角θが異常値となるので、駆動手段9が異常な副操舵角θを用いて電動モータ212を駆動すると、操向車輪5a、5bは、運転者の意図しない方向に駆動される。
このように、運転者の意図しない方向に操向車輪5a、5bが駆動されると、副操舵角θが、異常検出が不可能な領域にあったとしても、異常検出が可能な領域に駆動されてくるので、副操舵角検出異常監視手段11は、その時点で異常検出することができる。
このときの副操舵角θの回転は、図5から分かるように、180°以下であり、この角度のピニオンギア301の回転への影響は、前述の式(4)から明らかなように、ウォームギア211からピニオンギア301までの速度比Gが乗算されるので、無視できる程度に少ない。
また、異常検出できる領域に駆動されなかった場合にも、副操舵角θの変化がほとんどないことを意味するので、運転者の操舵に与える影響は少ない。
さらに、副操舵角検出異常監視手段11は、副操舵角検出手段6の異常が検出された場合には、駆動手段9による電動モータ212の駆動を停止させる。
ここで、電動モータ212の駆動停止とは、電動モータ212が回転しない状態を表している。
たとえば、ウォームギア211とウォームホィール205との関係が、ウォームホィール205側からウォームギア211を回転させることができない(いわゆる、セルフロックする)ように構成されている場合には、駆動停止時に電動モータ212への通電を禁止すればよい。
または、動作によって副操舵角が重畳される部分(ウォームギア211やウォームホィール205など)を機械的に固定する固定手段を設け、駆動停止時にウォームギア211やウォームホィール205などを固定してもよい。
なお、上記実施の形態1では、目標副操舵角θMREFを算出するとともに、副操舵角θを検出して、両者が一致するように電動モータ212を駆動したが、目標ピニオン角θPREFを設定するとともに、ピニオン角θを副操舵角検出手段6と同様の手段で検出し、両者が一致するように電動モータ212を駆動してもよい。
また、副操舵角重畳機構2内の回転部材として、電動モータ212を検出対象とし、電動モータ212の回転角θを検出したが、他の回転部材を検出対象としてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置は、運転者が操作するハンドル1と電気的に制御自在な副操舵角重畳機構2とにより操向車輪5a、5bを転舵する操舵機構3を有する車両用操舵装置において、運転者のハンドル角θを検出するハンドル角検出手段7と、副操舵角重畳機構2により重畳される副操舵角θを検出する副操舵角検出手段6と、車両の走行状態に応じて、ハンドル角θと操向車輪5a、5bの転舵角θとの間の伝達特性を設定する伝達特性設定手段801と、伝達特性に応じて副操舵角重畳機構2により重畳されるべき副操舵角の目標副操舵角θMREFを算出する目標副操舵角算出手段8と、目標副操舵角θMREFと副操舵角検出手段6により検出される副操舵角θとが一致するように副操舵角重畳舵機構2を駆動する駆動手段9とを備えている。
また、副操舵角検出手段6は、副操舵角重畳機構2内の回転部材(電動モータ212)の実回転角θ*に対応した回転角θを検出するために、回転角センサ601および回転角算出手段602を有する。
回転角算出手段602は、回転角センサ601の検出信号sinθ、cosθに基づいて回転部材の回転角θを算出する。
副操舵角重畳機構2を構成する回転部材は、厳密的な副操舵角θsと電動モータ212の回転角θとを用いて、以下の式(11)の相関関係を有する。
θs=θ/G ・・・(11)
ただし、式(11)において、Gは、電動モータ212の回転角θから副操舵角θsへの減速比である。
また、副操舵角検出手段6は、電動モータ212の回転角θを副操舵角θとして算出するために、多回転計数手段603および副操舵角算出手段604を有する。
ここで、電動モータ212の回転角θは、以下の式(12)で表される相関関係を有する。
θ=tan−1(sinθ/cosθ) ・・・(12)
ただし、式(12)において、「tan−1」は、「tan」の逆関数を意味しており、0°〜360°の範囲で、回転角θの絶対角を検出することができる。
また、回転部材の多回転数nを計数する多回転計数手段603は、回転角θが計数角度を通過するごとに、多回転数nをカウントアップまたはカウントダウンする。
多回転計数手段603により計数された回転部材の多回転数nを用いて、厳密的な副操舵角θsは、以下の式(13)のように算出することができる。
θs=(n×360°+θ)/G ・・・(13)
また、副操舵角信号監視手段11は、副操舵角検出手段6内の回転角センサ601の検出信号sinθ、cosθから、少なくとも、「sinθ+cosθ=1」なる関係が実質的に成立するか否かを判定し、副操舵角検出手段6の異常の有無を検出することにより、副操舵角検出手段6の異常を、単独で早期に検出することができる。
さらに、副操舵角検出異常監視手段11は、副操舵角検出手段6の異常が検出された場合に、駆動手段9による副操舵角重畳機構2の駆動を停止させ、その時点で重畳されている副操舵角θを固定するので、運転者の意図しない操向車輪5a、5bの転舵を最小に抑制することができる。
実施の形態2.
また、上記実施の形態1では、副操舵角検出異常監視手段11が副操舵角検出手段6の異常状態を検出したときに駆動手段9による電動モータ212の駆動を停止させたが、検出信号sinθ、cosθの一方のみの異常検出時には、他方の正常な検出信号のみに基づいて回転角を推定し、推定回転角に基づいて算出した副操舵角θを用いて電動モータ212を駆動してもよい。
図6は検出信号の一方のみの異常検出時に有効化される回転角推定手段を備えたこの発明の実施の形態2に係る車両用操舵装置を示すブロック構成図である。
図6において、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
この場合、副操舵角検出手段6Aは、前述の構成に加えて、検出信号sinθ、cosθの一方のみの異常検出時に有効化される回転角推定手段605および切替手段606を備えている。
また、駆動手段9に関連した検出手段として、車両の直進走行状態(運転者の操舵終了状態)であることを検出する直進状態検出手段12を備えている。
図6の構成は、直進状態検出手段12、回転角推定手段605および切替手段606が追加された点を除けば、前述(図1参照)と同様である。
副操舵角検出手段6A内の回転角推定手段は、検出信号sinθまたはcosθの一方のみに基づいて推定回転角θeを算出する機能を有し、副操舵角検出異常監視手段11Aにより検出信号sinθまたはcosθの一方のみの異常が検出された場合には、他方の正常な検出信号に基づいて推定回転角θeを算出し、切替手段606を介して、推定回転角θeを多回転計数手段603に入力する。
切替手段606は、副操舵角検出異常監視手段11Aの判定結果に応じて、多回転計数手段603への入力信号として、回転角算出手段602の出力値(回転角θ)または回転角推定手段605の出力値(推定回転角θe)のいずれかを選択する。
すなわち、切替手段606は、異常が検出されない通常時には、回転角算出手段602からの回転角θを多回転計数手段603に入力し、検出信号sinθまたはcosθの一方のみの異常が検出された場合には、回転角推定手段605からの推定回転角θeを多回転計数手段603に入力する。
したがって、駆動手段9は、通常時には、回転角θに基づいて算出された副操舵角θが目標副操舵角θMREFと一致するように副操舵角重畳機構2を駆動し、検出信号sinθまたはcosθの一方のみの異常が検出された場合には、推定回転角θeに基づいて算出された副操舵角θが目標副操舵角θMREFと一致するように副操舵角重畳機構2を駆動する。
直進状態検出手段12は、ハンドル角検出手段7からの検出値(ハンドル角θ)と車両走行状態検出手段10からの検出値(車両の走行状態)とに基づいて、車両の直進走行状態(運転者の操舵終了状態)を検出し、直進走行状態を検出したときには、駆動手段9による副操舵角重畳機構2内の電動モータ212の駆動を停止させる。
次に、前述(図1)と異なる点に注目して、図6に示したこの発明の実施の形態2による動作について説明する。
副操舵角検出異常監視手段11Aは、前述と同様に、回転センサ601からの検出信号sinθ、cosθの異常を検出し、2つの検出信号sinθ、cosθを出力するのに必要な共通部分の故障により、双方の出力が「0」になった場合には、駆動手段9による電動モータ212の駆動を停止させる。
また、副操舵角検出異常監視手段11Aは、検出信号sinθ、cosθのいずれか一方のみの故障(異常)を検出できるように構成されており、2つの検出手段の一方のみの異常検出時には、駆動手段9を停止させることなく、副操舵角検出手段6A内の回転角推定手段605および切替手段606を有効化する。
回転角推定手段605は、副操舵角検出異常監視手段11Aの判定結果に基づいて、検出信号sinθ、cosθのうちの正常な信号を選択し、正常な1つの検出信号を用いて、ウォームギア211の推定回転角θeを算出する。
以下、図7を参照しながら、回転角推定手段605による推定回転角θeの算出方法について説明する。
図7は副操舵角検出手段6Aからの正常な検出信号を示す波形図である。
たとえば、検出信号sinθが正常である場合、回転角θと検出信号sinθとの間には、図7で示すような関係がある。
図7から分かるように、一方の検出信号sinθのみからでは、図7内の領域a(0<θ<90、270<θ<360)であるか、領域b(90<θ<270)であるかを判定することができず、回転角θを推定することは困難である。
ここで、時系列的に検出信号sinθの動きを考慮しながら、領域aおよび領域bの性質について説明する。
まず、電動モータ212が正方向(回転角θが大きくなる方向)に回転している状態での検出信号sinθは、領域aにおいては正の傾きを持っており、領域bにおいては負の傾きを持っている。
逆に、電動モータ212が負方向(回転角θが小さくなる方向)に回転している状態での検出信号sinθは、領域aにおいては負の傾きを持っており、領域bにおいては正の傾きを持っている。
したがって、電動モータ212の回転方向と検出信号sinθとを時系列的に処理することにより、検出信号sinθの特性の傾きを用いて回転角θを推定することができる。
なお、検出信号sinθを時系列的に処理して傾きを算出する際、検出信号sinθにはノイズなどが重畳されているので、ノイズなどの影響を受けないように、回転角θの分解能を粗く設定した方がよい。
また、たとえば図8のブロック図に示すように、電動モータ212に対する実際の駆動量を検出し、副操舵角重畳機構2の特性を表す機構モデル607を用いて演算することにより、電動モータ212の回転方向を推定してもよい。
図8は副操舵角重畳機構2に対する駆動量から電動モータ212の回転方向を推定する機構モデル607を概念的に示している。
このように、電動モータ212への駆動量を、機構モデル607に入力して演算を実行することにより、回転角を推定することができる。
図6に戻り、切替手段606には、回転角算出手段602からの回転角θと、回転角推定手段266からの推定回転角θeとが入力される。
切替手段606は、副操舵角検出異常監視手段11Aの判定結果が、回転角センサ601の検出信号sinθ、cosθに異常が無いことを示す場合には、回転角算出手段602からの回転角θを出力する。
また、切替手段606は、副操舵角検出異常監視手段11Aの判定結果が、検出信号sinθ、cosθの一方のみに異常があることを示す場合には、回転角推定手段605からの推定回転角θeを出力する。
すなわち、検出信号sinθ、cosθの一方のみに異常がある場合には、推定回転角θeに基づいて副操舵角θが算出されて駆動手段9に入力される。
駆動手段9は、目標副操舵角算出手段8からの目標副操舵角θMREFと、推定回転角θeに基づいて算出された副操舵角θとを用いて、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212を駆動する。
これにより、検出信号sinθ、cosθの一方のみに異常が発生しても、推定回転角θeから算出された副操舵角θに基づいて電動モータ212の制御が続行されるので、ハンドル1に対する操舵角(ハンドル角θ)と操向車輪5a、5bに対する転舵角θとの間の伝達特性を保つことができる。
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、検出信号sinθ、cosθのいずれか一方のみから推定回転角θeを算出する回転角推定手段605と、切替手段606とを設け、副操舵角検出異常監視手段11Aは、検出信号sinθ、cosθのいずれか一方のみの異常が検出された場合に、回転角推定手段605を有効化して、他方の正常な検出信号のみに基づいて推定回転角θeを算出させる。これにより、駆動手段9は、目標副操舵角θMREFと副操舵角算出手段604からの副操舵角θとが一致するように副操舵角重畳機構2を駆動する。
したがって、運転者の操舵途中で検出信号sinθ、cosθのいずれか一方のみの異常が生じた場合でも、他方の正常な検出信号に基づいて推定回転角θeを算出して、副操舵角θの制御を続行することができる。
また、ハンドル1と操向車輪5a、5bとの間の伝達特性が変化しないので、たとえばレーンチェンジなどの操舵の最中に異常が生じたとしても、操舵の途中でハンドル角θと操向車輪5a、5bの転舵角θとの間の伝達特性が変化せず、運転者の意図通りの操舵を維持することができる。
これにより、
また、車両が直進状態であることを検出する直進状態検出手段12を設け、直進状態検出手段12が直進状態を検出するまでは、目標副操舵角θMREFと検出された副操舵角θとが一致するように副操舵角重畳機構2の駆動制御を行い、直進状態が検出された後は、副操舵角重畳機構2の駆動制御を停止する。
したがって、運転者の操舵途中で検出信号sinθ、cosθのいずれか一方のみの異常が生じた場合に、運転者の意図通りの操舵が可能になるとともに、直進状態で副操舵角重畳機構の駆動を停止するので、ハンドル1の中立点と、操向車輪5a、5bの中立点が一致した状態で通常の操舵系と同等となるため、副操舵角重畳機構2の駆動停止後の操舵においても、運転者の違和感を最小に抑制することができる。
また、直進状態検出手段12は、車両が直進状態であることを検出することにより、運転者の操舵終了時点を判定することができる。
直進状態の判定方法としては、たとえば、ハンドル角検出手段7からのハンドル角θが中立状態にあり、かつ中立状態が所定時間以上継続した場合に、車両が直進状態であると判定することができる。
または、車両走行状態検出手段10がヨーレートセンサを含み、ヨーレートが「0」で、かつハンドル角θが中立を示す場合に、車両が直進状態であると判定することができる。
また、直進状態検出手段12は、車両が直進状態であることを検出すると、駆動手段9による副操舵角重畳機構2内の電動モータ212の駆動を停止させるが、このとき、ハンドル1は中立位置であり、操向車輪5a、5bも中立位置にある。すなわち、重畳されている副操舵角θは「0」となり、以降も「0」に固定される。
したがって、「0」に固定された時点以降は、前述の実施の形態1で述べたように通常の操舵系として動作し、ハンドル1の操舵量(ハンドル角θ)とピニオンギア301の回転量(ピニオン角θ)との比は1対1で、かつ両者の中立点は一致する。
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1、2では、副操舵角検出手段6、6Aおよび駆動手段9を介した副操舵角重畳機構2の制御停止時および制御再開時の処理について言及しなかったが、図9のように、副操舵角検出手段6などを含むマイクロコントローラ130に接続された不揮発性記憶手段14を設け、制御停止時に回転角θ(検出値)および多回転数n(計数値)を記憶しておき、制御再開時に記憶値を制御に用いてもよい。
図9はこの発明の実施の形態3に係る車両用操舵装置を示す機能ブロック図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
なお、図1内のハンドル1、副操舵角重畳機構2、ナックルアーム4a、4b、操向車輪5a、5bなどは、図面の煩雑さを回避するために省略されている。
この場合、回転角センサ601として、回転角θを検出するための回転子611aと、回転子611aの回転角θを検出するための固定子611bとにより構成されたレゾルバを用いた例を示している。
レゾルバの回転子611aは、副操舵角重畳機構2(図1参照)により重畳される副操舵角θを検出する回転部材に取り付けられる。
図9において、ECU13は、レゾルバ611a、611b、ハンドル角センサ701、車両走行状態センサ101および電動モータ212に接続されたマイクロコントローラ130と、マイクロコントローラ130に接続された不揮発性記憶手段14とを備えている。
マイクロコントローラ130は、回転角センサ601の演算部と、副操舵角検出手段6(図1参照)の演算部(回転角算出手段602、多回転計数手段603、副操舵角算出手段604)と、ハンドル角検出手段7の演算部(インタフェース702、ハンドル角算出手段703)と、目標副操舵角算出手段8のインタフェース102と、駆動手段9と、副操舵角検出異常監視手段11とを含む。
不揮発性記憶手段14は、副操舵角検出手段6内の回転角算出手段602および多回転計数手段603に接続されており、副操舵角重畳機構2の制御終了時には、回転角算出手段602からの回転角θの検出値および多回転計数手段603からの多回転計数nの計数値を、それぞれ多回転数記憶値および回転角記憶値として記憶する。
また、不揮発性記憶手段14は、副操舵角重畳機構2の制御開始時には、制御終了時に格納した多回転数記憶値および回転角記憶値を読み出して多回転計数手段602に入力し、起動直後の多回転数nの計数処理に寄与するようになっている。
すなわち、マイクロコントローラ130内の副操舵角検出手段6は、駆動手段9を介した副操舵角重畳機構2の制御終了時には、多回転計数手段603により計数された多回転数nを多回転数記憶値として不揮発性記憶手段14に記憶させ、副操舵角重畳機構2の制御再開時には、多回転数記憶値を初期値として用いる。
また、副操舵角検出手段6は、副操舵角重畳機構2の制御終了時には、回転角算出手段602により算出された回転角θを回転角記憶値として不揮発性記憶手段14に記憶させ、副操舵角重畳機構2の制御再開時には、多回転数記憶値を初期値として用いるとともに、回転角記憶値と回転角算出手段602により算出される回転角θとに基づいて、多回転計数手段603による起動時の計数処理を行う。
回転角センサ601は、発振手段600と、発振手段600により駆動される励起手段610と、出力端子R1、R2を介して励起手段610に接続されたレゾルバ611a、611bと、入力端子S1、S2を介してレゾルバ611a、611bに接続された増幅手段612と、増幅手段612に接続されるとともに発振手段600により駆動されるサンプリング手段610と、サンプリング手段613に接続されたAD変換手段614と、AD変換手段614からのデジタル信号D1に基づいて検出信号sinθを出力する振幅算出手段615とを備えている。
また、回転角センサ601は、入力端子S3、S4を介してレゾルバ611a、611bに接続された増幅手段616と、増幅手段616に接続されるとともに発振手段600により駆動されるサンプリング手段617と、サンプリング手段617に接続されたAD変換手段618と、AD変換手段618からのデジタル信号D2に基づいて検出信号cosθを出力する振幅算出手段619とを備えている。
ハンドル角検出手段7は、ハンドル角センサ701と、ハンドル角センサ701の検出信号を取り込むインタフェース702と、インタフェース702を介したハンドル角センサ701の検出信号に基づいてハンドル角θを算出するハンドル角算出手段703とを備えている。
車両走行状態検出手段10は、ヨーレートセンサなどの車両走行状態センサ101と、センサ701の検出信号を目標副操舵角算出手段8に入力するインタフェース702とを備えている。
また、この場合、マイクロコントローラ130内の副操舵角検出手段6は、副操舵角重畳機構2の制御再開時に、副操舵角検出手段6の動作開始から副操舵角検出手段6内の各算出値、特に、回転角センサ601の機能が安定するまでに要する所定時間の経過後に、多回転計数手段603による起動時の計数処理を行うようになっている。
次に、図9とともに、図10〜図12の波形図を参照しながら、回転角センサ601内のレゾルバ611a、611bによる信号処理について説明する。
図9内のマイクロコントローラ130において、まず、回転角センサ601内の発振手段600は、レゾルバ611a、611bを励起するための基準信号を生成する。
この基準信号は、励起手段610に入力され、波形整形および電力増幅などの処理が施された後、出力端子R1、R2から励起信号R1−R2として固定子611bに供給される。
図10の最上段には、基準信号に基づく励起信号R1−R2が示されている。
このように、レゾルバの固定子611bに対する出力端子R1、R2間に励起信号R1−R2を印加すると、レゾルバの回転子611aの回転角θに応じて、それぞれsinθおよびcosθに振幅変調された検出信号S1−S2、S3−S4が、入力端子S1、S2と入力端子S3、S4とを介して、固定子611aから得られる。
図10の中段および最下段には、sinθおよびcosθに対応した検出信号S1−S2、S3−S4が示されている。
このように振幅変調された検出信号S1−S2、S3−S4から、前述の実施の形態1で説明したような検出信号sinθ、cosθを得るためには、検出信号S1−S2、S3−S4を復調する必要がある。
回転角センサ601内の増幅手段612、616は、固定子611bから得られた検出信号S1−S2、S3−S4を、マイクロコントローラ130内のAD変換器614、618が処理できる電圧範囲に変換して、サンプリング手段613、617に入力する。
サンプリング手段613、617は、発振手段600からの基準信号に同期して増幅手段612、616の出力信号をサンプリングし、サンプリング結果をAD変換器614、616に入力する。
AD変換器614、616は、サンプリング手段613、617のサンプリング結果をAD変換し、デジタル信号D1、D2を振幅算出手段615、619に入力する。
振幅算出手段615、619は、デジタル信号D1、D2の振幅を算出し、検出信号sinθ、cosθとして回転角算出手段602および副操舵角検出異常監視手段11に入力する。
図11および図12はサンプリング手段613、617の処理動作を示す波形図であり、図11、図12において、丸印はサンプリング点を示している。
図11は検出信号の波形が発振手段600からの基準信号と同相の場合の信号処理を示し、図12は検出信号の波形が基準信号と同相の場合の信号処理を示している。
図11、図12内の丸印で示すように、サンプリング手段613、617においては、検出信号の山に対応する電圧V1と、検出信号の谷に対応する電圧V2とが、発振手段600からの基準信号に同期してサンプリングされる。
振幅算出手段615、619は、サンプリングされた各電圧V1、V2に基づき、検出波形が基準信号と同相であれば、Vamp=V1−V2として振幅Vampを算出し、検出波形が基準信号と逆相であれば、Vamp=V2−V1として振幅Vampを算出する。
振幅算出手段615、619からの出力信号は、検出信号sinθ、cosθとして、回転角算出手段602および副操舵角検出異常監視手段11に入力される。
以下、回転角算出手段602は回転角θを算出し、回転角θは、前述の演算式にしたがって、ECU13内のマイクロコントローラ130においてプログラム処理される。
また、図9において、副操舵角検出異常監視手段11には、検出信号sinθ、cosθのみならず、AD変換器614、618からのデジタル信号D1、D2も入力されている。
以下、検出信号sinθ、cosθを用いた異常監視処理については、前述と同様なので説明を省略し、図13の波形図を参照しながら、デジタル信号D1、D2を用いた異常監視処理について説明する。
図13において、各電圧V1、V2は、正常な出力範囲VL〜VH内の値をとっている。
すなわち、レゾルバ611a、611bの特性と、増幅手段612、616の特性とに応じて、増幅手段612、616からのデジタル信号D1、D2に対し、図13内のように、正常な出力範囲VL〜VHが設定される。
副操舵角検出異常監視手段11は、デジタル信号D1、D2の電圧値も監視しており、デジタル信号D1、D2が正常な出力範囲VL〜VHから逸脱した場合に、異常と判定する。
このように、正常な出力範囲VL〜VHから逸脱するような異常は、たとえば、増幅手段612、616が故障して、出力基準レベルが変化したときなどに生じる。
次に、図14および図15のフローチャートを参照しながら、不揮発性記憶手段14の機能について具体的に説明する。
図14は不揮発性記憶手段14を用いたマイクロコントローラ130の制御終了処理を示し、図15は不揮発性記憶手段14を用いたマイクロコントローラ130の起動処理を示している。
多回転計数手段603は、前述のように、回転角算出手段602からの回転角θを時系列処理することにより多回転数nを計数する。
多回転数nの計数は、マイクロコントローラ130にてプログラム処理されるが、制御終了時にマイクロコントローラ130の電源を遮断すると、不揮発性記憶手段14を備えていない場合には、多回転数nの計数値が失われ、次回の制御再開時において、マイクロコントローラ130内の副操舵角検出手段6は、正確な副操舵角θを得ることができなくなる。
したがって、不揮発性記憶手段14を設け、マイクロコントローラ130は、制御終了時において、図14の処理ルーチンを実行する。
図14において、まず、マイクロコントローラ130内の副操舵角検出手段6は、制御終了前に多回転計数手段603が計数した多回転数nを、多回転数記憶値nmとして不揮発性記憶手段14に記憶させる(ステップS141)。
また、マイクロコントローラ130内の副操舵角検出手段6は、制御終了前に回転角算出手段602で算出した回転角θを、回転角記憶値θmとして不揮発性記憶手段14に記憶させ(ステップS142)、その後、マイクロコントローラ130の電源を遮断して、図14の処理ルーチンを終了する。
一方、マイクロコントローラ130は、起動時において、図15の処理ルーチンを実行する。
図15において、まず、マイクロコントローラ130内の副操舵角検出手段6は、不揮発性記憶手段14に格納された多回転数記憶値nmを読み込み(ステップS151)、続いて、不揮発性記憶手段14に格納された回転角記憶値θmを読み込む(ステップS151)。
次に、副操舵角検出手段6の起動開始後の時間を計測して、所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS153)、所定時間が経過していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS153の判定処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS153において、所定時間が経過した(すなわち、YES)と判定されれば、後述のステップS154に進む。
ここで、所定時間の経過を待機する理由について説明する。
前述(図9参照)のように、回転角センサ601内のレゾルバ611a、611bは、固定子611bの励起巻線(出力端子R1、R2に対応)に励起信号が印加され、回転子611aの回転角に応じて、固定子611bの検出巻線(入力端子S1、S2、入力端子S3、S4に対応)から検出信号S1−S2、S3−S4を抽出する構造を有する。
したがって、マイクロコントローラ130の起動時において、励起手段610からの励起信号により励起を開始しても、正しい検出信号S1−S2、S3−S4が得られるまでに、所定時間の経過を待機する必要がある。
このとき、起動開始から正しい検出信号S1−S2、S3−S4が得られるまでの間に、回転角センサ601による回転角検出処理を実行すると、回転角算出手段602で算出される回転角θは、検出信号S1−S2、S3−S4の立ち上がり特性に応じて変化する不定の値となる。
このように不定の回転角θを用いて、多回転計数手段603により多回転数nを計数すると、誤った多回転数nを計数する可能性がある。
したがって、図15内のステップS153のように、レゾルバから正しい検出信号S1−S2、S3−S4が得られるまでの所定時間にわたって、実際の制御処理を禁止することにより、誤った多回転処理を防止することができる。
以下、所定時間の経過後に、起動後の初回の回転角θを検出する(ステップS154)。
続いて、ステップS151で読み込まれた前回終了時の多回転数記憶値nmを初期値として設定し、テップS152で読み込まれた前回終了時の回転角記憶値θmと、ステップS154で検出された初回の回転角θとにより、多回転数nの計数処理を実行する(ステップS155)。
このように多回転数nの計数処理を実行することにより、電動モータ212の制御終了時の回転角記憶値θmが、多回転数nを計数する角度(0°または360°の近傍)であった場合に、たとえ、副操舵角重畳機構2の機械的ガタ、回転角センサ601の検出信号sinθ、cosθの精度、または、他の検出部の精度などの影響により、終了時の回転角記憶値θmと起動時の回転角θとの間に、0°から360°への遷移、または360°から0°への遷移が生じたとしても、差分を最小化して、起動時から正確な副操舵角θを検出することができる。
たとえば、前回終了時から今回起動時までの間に360°から0°への遷移が生じて、回転角記憶値θm=359°、起動時の回転角θ=1°であった場合には、多回転数nの計数処理を実行して、不揮発性記憶手段14から読み出された多回転数記憶値(計数値)nmをインクリメントし、「nm+1」とする。
これにより、多回転数nを加算した前回制御終了時の回転角θ1および今回起動時の回転角θ2は、それぞれ、以下の式(13)、(14)で表されることになる。
θ1=n×360°+359° ・・・(13)
θ2=(n+1)×360°+1° ・・・(14)
式(13)、(14)から明らかなように、両者の差分(=θ2−θ1)は「2°」となる。
一方、前回終了時から今回起動時までの間に0°から360°への遷移が生じて、回転角記憶値θm=1°、起動時の回転角θ=359°であった場合には、多回転数nの計数処理を実行して、不揮発性記憶手段14から読み出された多回転数記憶値nmをデクリメントし、「nm−1」とする。
これにより、多回転数nを加算した前回制御終了時の回転角θ1および今回起動時の回転角θ2は、それぞれ、以下の式(15)、(16)で表されることになる。
θ1=n×360°+1° ・・・(15)
θ2=(n−1)×360°+359° ・・・(16)
式(15)、(16)から明らかなように、両者の差分(=θ1−θ2)は「2°」となる。
仮に、360°から0°への遷移が生じた場合に、起動時に多回転数nの計数処理を実行せずに(上記式(14)を用いずに)、不揮発性記憶手段14から読み出された多回転数記憶値nmをそのまま起動時の制御に用いると、多回転数(計数値)nが約1回転分ずれてしまう。
この場合、多回転数nを加算した前回制御終了時の回転角θ1および今回起動時の回転角θ2は、それぞれ、以下の式(17)、(18)で表されることになる。
θ1=n×360°+359° ・・・(17)
θ2=n×360°+1° ・・・(18)
なお、式(17)は上記式(13)と同様である。
式(17)、(18)から明らかなように、実際は回転部材が動いていないにもかかわらず、358°(約1回転分)だけ回転したことになってしまい、起動時の制御が損なわれてしまう。
なお、不揮発性記憶手段14は、電気的に消去および書き込み可能なEEPROMや、マイクロコントローラ130内の電気的に消去および書き込み可能なフラッシュROMなどを用いることにより、実現することができる。
また、図15内のステップS153において、所定時間の経過を待機するように構成したが、回転角センサ601の検出信号sinθ、cosθの時系列的変化に基づいて、回転角センサ601の起動を確認してもよい。
さらに、副操舵角重畳機構2内の電動モータ212を、ブラシ付きDCモータで構成してもよい。
この場合、副操舵角重畳機構2は、ブラシ付きDCモータにより駆動される。
従来から、たとえば前述の特許文献1に開示されているように、副操舵角重畳機構2の駆動にはブラシレスモータが採用されており、また、ブラシレスモータの駆動に必要なモータ角センサを副操舵角センサとして用いている。すなわち、副操舵角センサ(モータ角センサ)の故障による運転者の意図しない操向車輪5a、5bの転舵を、モータ角センサの故障に起因してブラシレスモータが回転できないことにより、防止しているものと考えられる。
しかし、この発明に係る車両用操舵装置は、上述のように、回転角センサ601の故障を容易かつ単独に検出できるように構成されているので、電動モータ212としてブラシ付きDCモータを使用しても、運転者の意図しない操向車輪5a、5bの転舵を防止することができる。
また、ブラシ付きDCモータからなる電動モータ212と回転角センサ601とを一体化構成し、回転角センサ601を副操舵角重畳機構2に組み付けてもよい。
また、回転角センサ601は、ブラシ付きDCモータのモータ軸に取り付けられた回転子と、回転子の回転角を検出する固定子とより構成される。
さらに、回転角センサ601の固定子は、ブラシ付きDCモータのハウジングに固定されることになる。
以上のように、この発明の実施の形態3によれば、副操舵角重畳機構2の制御終了時には、多回転計数手段603の計数値(多回転数n)を不揮発性記憶手段14に記憶させ、副操舵角重畳機構2の制御再開時には、不揮発性記憶手段14に記憶された多回転数記憶値nmを初期値として用いるので、制御開始時から正確な副操舵角θを検出することができる。
また、副操舵角重畳機構2の制御終了時には、回転角算出手段602の検出値(回転角θ)を不揮発性記憶手段14に記憶させ、副操舵角重畳機構2の制御再開時には、不揮発性記憶手段14に記憶された多回転数記憶値nmを初期値として用いるとともに、不揮発性記憶手段14に記憶された回転角記憶値θmと、制御再開時の回転角算出手段602の検出値(回転角θ)とに基づいて、多回転検出手段603により起動時多回転計数処理を実行するので、制御終了時の副操舵角の重畳角度によらず、制御開始時から正確な副操舵角θを検出することができる。
また、制御再開時において、副操舵角検出手段6の動作が開始されてから、回転角θの検出値が安定するまでに要する所定時間の経過後に、多回転計数手段603による起動時多回転計数処理を実行するので、副操舵角検出手段6の起動時における多回転計数nの誤計数を防止することができ、ひいては、制御起動時から正確な副操舵角θを検出することができる。
また、電気的に制御自在な副操舵角重畳機構2を、ブラシ付きDCモータで駆動するように構成したので、ブラシレスDCモータで構成する場合と比べて、駆動に必要な電子部品の数や、電子部品を実装するのに必要な基板面積を縮小することができ、さらにモータ自身が安価なことからも、より安価に装置を構成することができる。
さらに、副操舵角検出手段6の回転角センサ601は、ブラシ付きDCモータのモータ軸に取り付けられた回転子と、回転子の角度を検出する固定子とにより構成され、固定子は、ブラシ付きDCモータのハウジングに固定されているので、ブラシ付きDCモータ(電動モータ212)と回転角センサ601とを一体化することができ、ひいては、副操舵角重畳機構2に組み付ける構成要素を減少させることができるので、安価に装置を構成することができる。
この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置の全体構成を概略的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置を用いて可変ギアレシオ機構を構成する際のハンドル角−目標転舵角を決定するマップ例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による副操舵角検出手段の動作を説明するためのタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1による副操舵角検出異常監視手段の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1による副操舵角検出手段の異常検出領域を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用操舵装置の全体構成を概略的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態2による副操舵角検出手段の正常な検出信号を示す波形図である。 この発明の実施の形態2による副操舵角重畳機構への駆動量から電動モータの回転方向を推定する機構モデルを概念的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用操舵装置の副操舵角重畳機構を除く全体構成を概略的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による副操舵角検出手段にレゾルバを用いた場合の検出信号を示す波形図である。 この発明の実施の形態3による副操舵角検出手段にレゾルバを用いた場合の検出信号の同相信号処理を説明するための波形図である。 この発明の実施の形態3による副操舵角検出手段にレゾルバを用いた場合の検出信号の逆相信号処理を説明するための波形図である。 この発明の実施の形態3による副操舵角検出異常監視手段の動作を説明するための波形図である。 この発明の実施の形態3の多回転計数手段による多回転計数値の終了処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3の多回転計数手段による多回転計数値の起動処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ハンドル、2 副操舵角重畳機構、3 操舵機構、5a、5b 操向車輪、6、6A 副操舵角検出手段、7 ハンドル角検出手段、8 目標副操舵角算出手段、9 駆動手段、10 車両走行状態検出手段、11、11A 副操舵角検出異常監視手段、12 直進状態検出手段、13 ECU、14 不揮発性記憶手段、130 マイクロコントローラ、211 ウォームギア、212 電動モータ、601 回転角センサ、602 回転角算出手段、603 多回転計数手段、604 副操舵角算出手段、605 回転角推定手段、606 切替手段、611a 回転子、611b 固定子、n 多回転数、nm 多回転数記憶値、sinθ、cosθ 検出信号、θ 回転角、θe 推定回転角、θm 回転角記憶値、θ ハンドル角、θ 副操舵角、θMREF 目標副操舵角、θWREF 目標転舵角。

Claims (9)

  1. 車両の運転者により操作されるハンドルと、電気的に制御自在な回転部材を含む副操舵角重畳機構とに応じて、前記車両の操向車輪を転舵するための操舵機構を有する車両用操舵装置において、
    前記運転者による前記ハンドルの操舵角をハンドル角として検出するハンドル角検出手段と、
    前記副操舵角重畳機構により重畳される副操舵角を検出する副操舵角検出手段と、
    前記車両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、
    前記ハンドル角と前記操向車輪の転舵角との間の伝達特性を前記車両の走行状態に応じて設定する伝達特性設定手段と、
    前記副操舵角重畳機構により重畳すべき目標副操舵角を前記伝達特性に応じて算出する目標副操舵角算出手段と、
    前記副操舵角検出手段により検出される前記副操舵角が前記目標副操舵角と一致するように前記副操舵角重畳舵機構を駆動する駆動手段と、
    前記副操舵角検出手段の異常の有無を検出する副操舵角検出異常監視手段とを備え、
    前記副操舵角検出手段は、
    前記回転部材の回転角θに応じたsinθおよびcosθを検出信号として出力する回転角センサと、
    前記検出信号に基づいて前記回転部材の回転角θを算出する回転角算出手段と、
    前記回転角θに基づいて前記回転部材の多回転数を計数する多回転計数手段と、
    前記回転角θおよび前記多回転数に基づいて前記副操舵角を算出する副操舵角算出手段とを含み、
    前記副操舵角検出異常監視手段は、前記検出信号を監視することにより前記副操舵角検出手段の異常の有無を検出することを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記副操舵角検出異常監視手段は、前記副操舵角検出手段の異常を検出した場合に、前記駆動手段による前記副操舵角重畳機構の駆動を停止させることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記副操舵角検出手段は、前記sinθまたは前記cosθの一方のみに基づいて推定回転角を算出する回転角推定手段を含み、
    前記副操舵角検出異常監視手段により、前記sinθまたは前記cosθの一方のみの異常が検出された場合には、
    前記回転角推定手段は、前記sinθまたは前記cosθの他方の正常な検出信号に基づいて前記推定回転角を算出し、
    前記駆動手段は、前記推定回転角に基づく副操舵角が前記目標副操舵角と一致するように前記副操舵角重畳機構を駆動することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記車両の走行状態と前記ハンドル角とに基づいて前記車両の直進状態を検出する直進状態検出手段を備え、
    前記直進状態検出手段は、前記車両の直進状態を検出した場合に、前記駆動手段による前記副操舵角重畳機構の駆動を停止させることを特徴とする請求項3に記載の車両用操舵装置。
  5. 前記副操舵角検出手段に接続された不揮発性記憶手段を備え、
    前記副操舵角検出手段は、
    前記駆動手段を介した前記副操舵角重畳機構の制御終了時には、前記多回転計数手段により計数された前記多回転数を多回転数記憶値として前記不揮発性記憶手段に記憶させ、
    前記副操舵角重畳機構の制御再開時には、前記多回転数記憶値を初期値として用いることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用操舵装置。
  6. 前記副操舵角検出手段は、
    前記副操舵角重畳機構の制御終了時には、前記回転角算出手段により算出された前記回転角を回転角記憶値として前記不揮発性記憶手段に記憶させ、
    前記副操舵角重畳機構の制御再開時には、前記回転角記憶値と前記回転角算出手段により算出される回転角とに基づいて、前記多回転計数手段による起動時の計数処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵装置。
  7. 前記副操舵角検出手段は、
    前記副操舵角重畳機構の制御再開時に、前記副操舵角検出手段の動作開始から前記副操舵角検出手段内の各算出値が安定するまでに要する所定時間の経過後に、前記多回転計数手段による起動時の計数処理を行うことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の車両用操舵装置。
  8. 前記副操舵角重畳機構は、ブラシ付きDCモータにより駆動されることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の車両用操舵装置。
  9. 前記回転角センサは、
    前記ブラシ付きDCモータのモータ軸に取り付けられた回転子と、
    前記回転子の回転角を検出する固定子とより構成され、
    前記固定子は、前記ブラシ付きDCモータのハウジングに固定されていることを特徴とする請求項8に記載の車両用操舵装置。
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