JP2008034721A - 熱電発電素子およびその製造方法 - Google Patents

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浩史 津野
Kazuo Ebisumori
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Abstract

【課題】熱電変換材料と電極との密着性が高く、ハンダに対する熱電変換材料の濡れ性が良好な熱電発電素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】一対の電極12A,12Bとこれらの電極の間に設けられた熱電変換部材とを備え、前記熱電変換部材がクラスレート材料からなり、前記熱電変換部材の端部に、Au含有層18A,18BおよびNi含有層20A,20Bが順次設けられ、該Ni含有層と前記電極とがハンダを介して接合されていることを特徴とする熱電発電素子である。熱電変換部材の端部に、Au含有層およびNi含有層を順次形成し、該Ni含有層と電極とをハンダを介して接合することを特徴とする熱電発電素子の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱電発電素子およびその製造方法に関する。
ゼーベック効果を利用した熱電発電素子は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換することが可能である。この性質を利用し、産業・民生用プロセスや移動体等から排出される排熱を有効な電力に変換することができる。そのため、熱電発電素子は、環境問題に配慮した省エネルギー技術として注目されている。
熱電変換材料としては、ビスマス・テルル系材料、シリコン・ゲルマニウム系材料、鉛・テルル系材料等が知られている。また、近年では、新規な熱電変換材料としてクラスレート化合物が注目されている。
熱電変換材料としてビスマス・テルル系材料を用い、これと電極とを接合する際、ハンダに対する熱電変換材料の濡れ性を向上させるため、当該熱電変換材料の接合面にニッケルメッキを施すことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−14766号公報
しかしながら、熱電変換材料としてクラスレート化合物を用いる場合、当該クラスレート化合物は、ニッケルメッキとの密着性が低いため、素子としての信頼性を低下させてしまう。すなわち、高い密着性と良好な濡れ性とを両立することは非常に難しいといえる。
以上から、本発明は上記課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、熱電変換材料と電極との密着性が高く、ハンダに対する熱電変換材料の濡れ性が良好な熱電発電素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題は、下記本発明により解決することができる。すなわち、本発明は、一対の電極と該一対の電極の間に設けられた熱電変換部材とを備え、前記熱電変換部材がクラスレート材料からなり、前記熱電変換部材の端部に、Au含有層およびNi含有層が順次設けられ、該Ni含有層と前記電極とがハンダを介して接合されていることを特徴とする熱電発電素子である。
Auはクラスレート材料への密着性が高く、Niは一般的に使用されているSn系ハンダとの濡れ性が高い。従って、クラスレート材料からなる熱電変換部材の端部とNi含有層との間にAu含有層と設けることで、熱電変換材料と電極との密着性を高くし、ハンダに対する熱電変換材料の濡れ性を良好なものとすることができる。
また、本発明は、熱電変換部材の端部に、Au含有層およびNi含有層を順次形成し、該Ni含有層と電極とをハンダを介して接合することを特徴とする熱電発電素子の製造方法である。
本発明によれば、熱電変換材料と電極との密着性が高く、ハンダに対する熱電変換材料の濡れ性が良好な熱電発電素子およびその製造方法を提供することができる。
[熱電発電素子]
以下、本発明の熱電発電素子の実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示す熱電発電素子10は、一対の電極12A,12Bと、これらの間に熱電変換部材であるN型熱電変換部材14AとP型熱電変換部材14Bとが交互に配置して設けられている。一対の電極12A,12Bはそれぞれ、セラミック基板16Aおよび16B上で、熱電発電素子10の内側に設けられている。
N型熱電変換部材14AおよびP型熱電変換部材14Bのそれぞれの長手方向の端部には、Au含有層18A,18B、および、Ni含有層20A,20Bが順次設けられており、Ni含有層20A,20Bのそれぞれが、電極12A,12Bのそれぞれとハンダからなるハンダ層22を介して接合されている。また、N型熱電変換部材14Aは、隣の一方側に設けられたP型熱電変換部材14Bと上部にある電極12Aを共有し、隣の他方側に設けられたP型熱電変換部材14Bとは下部にある電極12Bを共有している。このような態様でN型熱電変換部材14AおよびP型熱電変換部材14Bが規則的に配置されている。
Auは、クラスレート材料への密着性がよいが、Sn系ハンダにおける材料中のSnとは脆性合金を形成しやすいため、素子信頼性低下の要因となる。一方、Niはクラスレート材料への密着性は低いがSn系ハンダに対する濡れ性が良好である。従って、クラスレート材料からなる熱電変換部材の端部とNi含有層との間にAu含有層と設けることで、熱電変換材料と電極との密着性を高くし、ハンダに対する熱電変換材料の濡れ性を良好なものとすることができる。
Au含有層はAuの含有量が一番大きい層であり、好ましくはAuの含有量が50質量%で、より好ましくは100質量%の層である。Ni含有層はNiの含有量が一番大きい層であり、好ましくはNiの含有量が50質量%で、より好ましくは100質量%の層である。Au含有層の厚みは、0.2〜0.5μmであることが好ましく、Ni含有層の厚みは、0.1〜1.5μmであることが好ましい。
本実施形態において、N型熱電変換部材をなすクラスレート化合物としては、例えば、BaGa15Ge31を適用することができる。また、P型熱電変換部材をなすクラスレート化合物としては、例えば、BaGa18Ge28を適用することができる。
N型熱電変換部材10およびP型熱電変換部材20は、上記のBaGa15Ge31およびBaGa18Ge28で構成する以外に、他のクラスレート化合物を用いて構成することができる。他のクラスレート化合物としては、例えば、下記一般式で表される立方晶系のクラスレート化合物が挙げられる。これらから、N型用、P型用に適宜選択して用いることができる。
一般式・・・II(III,IV)46
〔上記一般式中、IIはBa,Sr,アルカリ金属,またはアルカリ土類金属、IIIはGa,Si,Sn,Al,または遷移金属、IVはGe,Si,Sn,または遷移金属を表す〕
上記の中でも、BaGaGe46−yで表される立方晶系のクラスレート化合物が好適であり、前記yは14≦y≦22を満たす範囲が好ましい。具体的な化合物例として、BaGa16Ge30、BaGa15Si31、BaGa16Si30、BaGa18Si28、BaGa14Sn32、BaGa15Sn31、BaGa16Sn30、BaAl16Si30、BaAl16Ge30、SrAl16Si30、SrGa16Si30、SrGa16Ge30等が挙げられる。
電極12A、12Bは、銅板等で構成されており、銀ろうやリン銅ろう等によりセラミック基板16Aおよび16Bに接合されている。なお、電極としては、銅板以外に、鉄、ニッケル等の導電性の金属材料を適宜選択して用いることができる。
[熱電発電素子の製造方法]
本発明の熱電発電素子は、熱電変換部材の両端部のそれぞれに、Au含有層およびNi含有層を順次形成し、該Ni含有層と電極とをハンダを介して接合することで製造することができる。
N型およびP型の各熱電変換部材の作製は、例えば、微粒子状に粉砕されたクラスレート化合物を(別のクラスレート化合物と併用する場合は、微粒子状に粉砕された別のクラスレート化合物と共に有機溶剤中で超音波攪拌器等により攪拌、分散して分散液とした後の乾燥後)成型し、成型されたクラスレート化合物を焼結することによって行なうことができる。なお、成型と焼結とは別々に行なう以外に、成型すると共に焼結するようにすることもできる。
成型すると共に焼結する場合、加圧成型しながら焼結することで好適に作製できる。加圧成型しながら焼結(加圧焼結)する方法としては、ホットプレス焼結法、熱間等方圧加圧焼結法、放電プラズマ焼結法等のいずれの方法も用いることができる。中でも放電プラズマ焼結法が好ましい。放電プラズマ焼結法においては、焼結温度は600〜900℃が好ましく、650〜850℃がより好ましく、焼結時間は10〜90分が好ましく、20〜60分がより好ましく、加圧時の圧力は20〜50MPaが好ましく、25〜45MPaがより好ましい。
また、複数のクラスレート化合物により熱電変換部材を構成する場合には、クラスレート化合物の一つを粒子状に粉砕、焼結して多孔体とし、この多孔体の空隙に他のクラスレート化合物を含浸させて作製することができる。含浸は、例えば溶融状態のクラスレート化合物中に多孔体を浸す方法などで行うことができる。
Au含有層およびNi含有層を熱電変換部材の両端部のそれぞれに順次形成するには、それぞれについてメッキ処理を行えばよい。
Au含有層を形成するためのメッキの条件としては、脱脂処理、エッチング処理の後、電流密度1.0〜5.0(A/dm)にて、1〜10(分)程度(筆めっきの場合)である。Ni含有層を形成するためのメッキの条件としては、電流密度1.0〜5.0(A/dm)にて、1〜10(分)程度(筆めっきの場合)である。このときの液温は、室温付近で行う。
ハンダ付けの条件としては、例えば、Sn−3.5Ag鉛フリーハンダ(融点221℃)を、銅電極付きの基板の銅電極上にハンダ付けし、このハンダ材の上に、メッキ済み(Au含有層およびNi含有層形成済み)の熱電変換部材を順に重ねる。この熱電変換部材のNi含有層上に、上記同様にハンダ付けを行い、このハンダ材の上に銅電極付きの基板を重ね、上から重りなどで0.01MPa程度の荷重を加える。この状態で、ホットプレート、恒温槽、またはリフロー炉等で230〜240℃に加熱して接合する。保持時間は、ハンダが溶融した後、10秒から1分間程度であることが好ましい。このようにして、本発明の熱電発電素子が製造される。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(Niへの鉛フリーハンダの濡れ性)
銅基板上に形成したNiメッキ膜(Ni含有層)上に、下記表1に示す組成のハンダを付与し、溶融、凝固後の広がりや表面光沢を確認して、濡れ性の評価を行った。結果を下記表1に示す。表1中、「○」は広がり、光沢共に良好であることを示し、「△」は広がりが良好であるが、光沢が不十分であることを示す。
なお、Niメッキ膜の形成は、下記条件で行った。
脱脂処理、エッチング処理の後、銅基板上に、電流密度2(A/dm)にて、2分程度、室温にて筆めっきを行った。
Figure 2008034721
表1より、Ni含有層は、ハンダ材料に対し、良好な濡れ性を示すことが確認できた。
(クラスレート化合物へのNiおよびAuの密着性)
クラスレート化合物である粉末を加圧焼結法により円柱状に成型し、一端に、NiからなるNiメッキ膜(Ni含有層)、AuからなるAuメッキ膜(Au含有層)を形成した。メッキ膜形成後に、これらの膜の状態を目視により観察してクラックの有無を調べた。結果を下記表2に示す。なお、Niメッキ膜およびAuメッキ膜の形成は、下記条件で行った。
Au含有層を形成するためのメッキの条件としては、脱脂処理、エッチング処理の後、電流密度1.0〜5.0(A/dm)にて、1〜10(分)程度(筆めっき)とした。Ni含有層を形成するためのメッキの条件としては、電流密度1.0〜5.0(A/dm)にて、1〜10(分)程度(筆めっき)とした。このときの液温は、室温付近とした。
また、JIS H8505 15.1のテープ試験を行い、テープ粘着面へのめっきの付着を確認して、剥離後の評価を行った。結果を下記表2に示す。表2中、「○」は付着なしを示し、「×」は付着有りを示す。
Figure 2008034721
表2より、Niはクラスレート化合物との密着性が低いのに対し、Auは高い密着性を示すことが確認できた。
以上から、熱電変換部材の両端部のそれぞれに、Au含有層およびNi含有層を順次形成し、該Ni含有層と電極とをハンダを介して接合することで、熱電変換材料と電極との密着性を高くし、ハンダに対する熱電変換材料の濡れ性を良好なものとすることができることがいえる。
本発明の熱電発電素子を例示する概略断面図である。
符号の説明
10・・・熱電発電素子
12A,12B・・・電極
14A・・・N型熱電変換部材
14B・・・P型熱電変換部材
16Aおよび16B・・・セラミック基板
18A,18B・・・Au含有層
20A,20B・・・Ni含有層
22・・・ハンダ層

Claims (2)

  1. 一対の電極と該一対の電極の間に設けられた熱電変換部材とを備え、
    前記熱電変換部材がクラスレート材料からなり、
    前記熱電変換部材の端部に、Au含有層およびNi含有層が順次設けられ、該Ni含有層と前記電極とがハンダを介して接合されていることを特徴とする熱電発電素子。
  2. 熱電変換部材の端部に、Au含有層およびNi含有層を順次形成し、該Ni含有層と電極とをハンダを介して接合することを特徴とする熱電発電素子の製造方法。
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