JP2009117792A - 熱電変換モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温部が概900℃を超えない程度の中高温における効率の良い、しかも経時的劣化や性能低下の極めて生じにくい熱電変換モジュールの提供。
【解決手段】n型熱電変換素子2とp型熱電変換素子1とが、電極3を介して交互に直列に接続されている熱電変換モジュールであって、前記n型熱電変換素子と前記電極、及び前記p型熱電変換素子と前記電極とが、それぞれ、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペースト4を100〜300℃で加熱処理することで金属化した銀接着層5を介して接続されていることを特徴とする熱電変換モジュールであって、しかも900℃以下の温度であれば、十分な耐熱性を有するものである。
【選択図】図7

Description

本発明は、熱を直接電気に変換する熱電変換モジュール及びその製造方法に関するものである。本発明の熱電変換モジュールは、特に自動車や各種製造プラント、発電プラント、ゴミ焼却施設などから排出される廃熱などの未利用のエネルギーを効率良く電気に変換するものであり、本発明によれば、省エネルギーに寄与するとともに、昨今問題となっている二酸化炭素の排出を抑制するなどの効果が奏される。
従来、省エネルギーの観点から、自動車や工場や焼却炉などから排出される廃熱エネルギーを有効利用するため、様々な技術が開発されてきた。さらに近年では、世界規模で地球温暖化に対する危機意識が高まり、その対策として、原因となる温暖化ガスの排出削減をうたった京都議定書の実質的履行が大きな課題となっている。
このような情勢の中で、従来利用されることのなかった、あるいは利用できなかった上述のような廃熱エネルギーを有効に利用することが喫緊の課題となっている。その課題解決の有効な手段の一つとして、熱エネルギーと電気エネルギーを相互に変換する熱電変換技術が注目されている。熱電変換技術は、ゼーベック効果、ペルチェ効果、トムソン効果として知られる熱電効果を利用する技術で、高い変換効率を得るために、1対以上のP型及びN型の熱電半導体を組み合わせて構成される熱電変換モジュールが一般に用いられる。
熱電変換モジュールは、構造が簡単で、振動、騒音、摩耗などを生じる可動部がなく、取り扱いが安易かつ安定に特性を維持できることから、広範囲にわたる利用が期待されている。特に、ペルチェ効果を利用した局所冷却においては、精緻な温度制御が可能であることから、オプトエレクトロニクス用デバイスや、半導体レーザーなどの温度制御、小型冷蔵庫などに、ペリチェモジュールと一般に称される熱電変換モジュールとして組み込まれ、実用化されている。
一方、ゼーベック効果を利用した熱電発電の原理は、一端を接続した異種導電体の接合部と他端との温度差により起電力を生ずるものであり、この場合も金属よりは、n型半導体素子とp型半導体素子とを用いることによって大きな起電力を得ることが知られている。(例えば非特許文献1参照)
発電に用いる熱電変換モジュールも、基本的な構造は、ペリチェモジュールと同様で、通常複数個のp型熱電(半導体)素子とn型熱電(半導体)素子とを交互に配置し、これらの熱電変換素子を金属などの導電性材料を介して電気的に直列に接続することによって作製される。この熱電変換モジュールに温度差を与えることにより、上述のようにゼーベック効果による熱起電力を発生し、電気的な負荷を接続することにより熱の一部を電力に変換して取り出すことができる。この熱電変換モジュールを用いた発電装置は、やはり、ペリチェモジュールと同様に、構造が簡単で、振動、騒音、摩耗などを生じる可動部がなく、取り扱いが安易かつ安定に特性を維持できることに加え、熱源の規模を選ばないなどの特長があるため、腕時計向けの携帯型電源などの規模の小さな熱源から、大規模な各種製造プラントまで、各種の廃熱を電力として回収し有効利用する手段として注目されている。
この発電用の熱電変換モジュールが、常温付近で限定的に用いられる場合は、銅などの電気抵抗の小さい金属の板状、あるいは基板に印刷された電極に素子をハンダ付けする方法が、簡単で量産の実績もある方法であるが、熱電変換モジュールの使用温度がハンダの融点や耐熱温度の制約を受ける。熱電変換モジュールの発電量は、概略温度差の2乗に比例することから、設備コストの面からも、可能な限り大きな温度差での利用を意図して、発電システムを設計するのが一般的である。熱電変換材料そのものにも温度の制約はあるが、例えば、比較的低温の熱源に適用する熱電変換モジュールでは、Bi−Te系の材料が、最も高い性能を示すことから一般に用いられる。この材料も使用の上限として300℃程度とされており、熱電変換モジュールを構成する部材も、その温度での使用に耐えるものを選択することになる。電極接合部材としてハンダを利用する場合、通常のハンダの融点は200℃前後であることから、発電を目的とする熱電変換モジュールでの利用には不適である。
前記Bi−Te系の材料使用の場合の上限温度300℃は、材料そのものの耐熱温度によって規定されるもので、300℃以上になると、材料そのものの分解が始まり、発電性能が劣化するものである。熱電変換モジュールの発電性能を十全に発揮させるためには、できうる限り熱電変換モジュールに印加する温度差を大きくする必要があり、殊に高温部は、材料の耐熱温度ぎりぎりまで加熱できることが望ましい。従って、熱電変換モジュールを構成する部材は当然、熱電変換素子を構成する熱電変換材料の耐熱温度と同等かそれ以上でなければならず、部材間の接合部位の耐熱性も同じ条件が求められる。熱電変換モジュールを構成する部材そのものについては、それぞれの材料の融点や分解温度等で耐熱温度を推定し、十分なマージンを取って選択することは容易である。しかしながら、接合部位に用いられる接合材については、前記ハンダに代表されるように、接合対象物の接触面間において、接合材を一旦溶融し、それが冷却、固化するとともに接合対象物の接触面間を接着するものが一般的である。そのため、必然的に、接合を保持できる上限温度は、接合工程の加熱温度より低くなる。従って、先に述べたように、熱電変換モジュールにおいて、熱電変換素子を構成する熱電変換材料の耐熱温度ぎりぎりまで加熱し、十全な性能を発揮させるためには、接合部位の耐熱温度は、熱電変換材料の耐熱温度以上でなければならない。しかしながら、接合工程温度は接合部位の耐熱温度以上でなければならないため、接合工程で熱電変換材料そのものの特性を低下させ、熱電変換モジュールの性能も損なってしまうことになる。熱電変換材料の特性を低下させず、熱電変換モジュールを製造するためには、この電極と熱電素子との接合工程の温度を、熱電変換材料の耐熱性以下に抑えなければならず、そうして得られた熱電変換モジュールでは、十全な発電性能を発揮できない。
以上のような相反する条件を満たさなければならないことがひとつの大きな理由となって、発電用の実用的熱電変換モジュールの開発において、この素子間の接合技術、即ち電極と素子との接合は大きな技術課題であり、これまで種々の構造が提唱・開発されてきている。このような熱電変換モジュールに係わる全般的な技術は、例えば、非特許文献1〜3に詳述されているものの、いまだに大きな技術課題として開発の対象となっている。
近年の開発事例を参照すると、熱電半導体材料によって構成された材料と電極材料を圧接させた状態で、大電流通電によるプラズマ接合を行って、熱電変換素子本体と電極とが一体化された熱電変換部材を得る方法(特許文献1)、熱電半導体材料と電極材料とを圧接させた状態で、放電プラズマ焼結(spark plasma sintering:SPS)を行うことにより、熱電変換素子本体と電極とが一体化された熱電変換部材の製造方法(特許文献2)が知られている。
しかしながら、このような接続方法によると、熱電変換素子相互、或いは熱電変換素子と金属の電極とが直接接した状態で接続されているため、該接合面で双方の部材を構成する元素が相手方に拡散する。特に電極材の元素が熱電変換素子中に拡散することによって熱電性能の経時的低下を招く。
更に両部材の熱膨張率の違いも無視できず、接合部の破損のおそれもある。また、最も致命的なことは、接続工程で生ずる熱に耐えられない熱電変換素子に対しては適用し得ないことである。
更に、特許文献3には、P型熱電半導体とN型熱電半導体との間、或いはこれらの熱電半導体と電極との間に、Ti、Zr、Cu、Niを含む合金を用いて蝋付けすることによって、該蝋材と被接合両部材との拡散により新たに形成される合金よりなる接合層を形成させることが開示されている。本接合方法は、融点が1200℃を越えるシリコン−ゲルマニウム合金系の材料に適用されるもので、その限りにおいては、本接合工程で用いている930℃では、材料そのものの特性劣化は問題とはならない。しかしながら、本発明の対象としている材料群では、接合工程での材料そのものの組成や結晶構造の変化による特性劣化が問題となり、さらに、Zrの存在により、ある程度拡散は抑えられるが、やはり蝋材を高温で溶融させることにより接合する工程において、熱電変換素子への銅、ニッケルなどの拡散は否めず、熱電変換素子の性能の減退は免れない。
また、特許文献4では、熱電変換素子において必須とされる元素拡散防止層と熱応力緩和層を熱電半導体素子に組み込むための最適な溶射条件(溶射材チタンTi、層厚10μm以上100μm以下)を提示し、かつ金属電極に直接接合して拡散防止層兼熱応力緩和層を実現する熱電変換素子とその製造方法を開示している。しかしながら、溶射法では気孔率をゼロにすることは実質的に不可能であり、この気孔を通じて熱電部材、電極材の構成元素が熱拡散する可能性は高い。更に、こうした気孔は溶射金属層及び熱拡散した蝋材金属の酸化層形成の場所ともなるため、やはり素子の電気抵抗・熱抵抗を増加してしまい、結果として熱電変換効率を下げることとなる。また、通常こうした溶射層に使用される溶射材は高融点金属が多く、層が薄ければ気孔率が上がって元素拡散の生じやすい場所となるとともに、熱応力に起因するクラックなどが生じやすくなる。また、層が厚すぎれば熱抵抗・電気抵抗ともに増加するため、熱電変換性能にとって不利となる。さらに、溶射による電極形成法では、溶射により形成された電極厚膜を、後の工程で精密に加工する必要がある。この加工による平坦度及び平行度は、熱電変換モジュールの全面で100μm以下に抑えなければ良好な熱接触は達成できない。そのためこの加工はコスト高のひとつの大きな要因ともなっている。
更に、特許文献4にはSPS法により高融点金属であるTi金属箔を介して熱電部材を直接金属電極に接合する技術も開示されている。しかしながら、当該文献中では、熱電変換モジュール構造は熱電部材に金属電極を接合した熱電変換素子の作製にとどまっており、熱電変換モジュールを製造する際に必要な多数の素子を直列に接続する方法について言及されていない。
また、特許文献5によれば、真空やN2ガス雰囲気などの非酸化性雰囲気におけるホットプレスにより、熱電半導体や金属電極などを含む多くの金属間、並びに良熱伝導性セラミックスと金属間に水素を吸蔵した金属箔片を挿入して圧接し、加熱することにより、一旦金属箔に吸蔵させた水素を離脱させ、脱水素化によって金属箔が活性化することを利用して、該金属を溶融することなく、両部材間に強固な接合層を形成させる方法を提案し、その実施例として、良熱伝導性窒化アルミニウムセラミックス同士の接合だけでなく、スクッテルダイト系熱電半導体、充填型スクッテルダイト系熱電半導体、ビスマスーテルル系熱電半導体と銅などの金属電極材との接合を提示している。
しかしながら、特許文献5の方法も、実施例によれば550℃程度の高温の熱処理温度を必要としていることから、ビスマス−テルル系熱電半導体のように、300℃以上で分解、劣化が起こるとされているような材料の接合方法としては、適当でなく、その利用に著しい制約がある。
一方、インクジェット法やスクリーン印刷法により回路基板上に導電性回路を形成するための導電ペーストとして、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストが知られている(例えば特許文献6〜8参照)。しかし、これらの銀ペーストの用途は、前記基板上への導電性回路形成の他、その耐熱性と熱伝導性特性を利用し、基板への電子デバイスの接着固定に使用する等であり、熱電変換モジュールの部材間の接合用途への適用については全く記載されていない。
「熱電半導体とその応用」(西田勲、上村欣一著、日刊工業新聞社発行) 「熱電変換システム技術総覧」梶川武信他編、リアライズ社発行(1995年) 「熱電変換工学−基礎と応用−」坂田亮 編、リアライズ社発行(2001年) 特開平10−74986号公報 特開平10−65222号公報 特開平10−84140号公報 特開2003−309294号公報 特開2006−147600号公報 特開2005−93380号公報 国際公開第2006/126614号パンフレット 国際公開第2007/034833号パンフレット
本発明は、熱を直接電気に変換し発電する熱電変換モジュールにおいて、十全な発電性能を発揮するため、熱電変換素子を構成する熱電変換材料の耐熱温度ぎりぎりまで昇温するような特殊な利用形態における、熱電変換部材の耐熱性と熱電変換素子と電極間の接合部位の耐熱性、接合工程温度の相反する条件といった極めて困難な問題を解決することにより、特に熱電変換モジュールの高温部が概900℃を超えない程度の中高温における効率の良い、しかも経時的劣化や性能低下の極めて生じにくい熱電変換モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、次の(1)〜(10)の各発明を提供することにより、上記課題を解決したものである。
(1)n型熱電変換素子とp型熱電変換素子とが、電極を介して交互に直列に接続されている熱電変換モジュールであって、前記n型熱電変換素子と前記電極、及び前記p型熱電変換素子と前記電極とが、それぞれ、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを100〜300℃で加熱処理することで金属化した銀接着層を介して接続されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
(2)前記(1)の熱電変換モジュールにおいて、前記n型熱電変換素子及び前記p型熱電変換素子は、鉛−テルル系合金、ハーフホイスラー系合金、亜鉛―アンチモン系合金、スクッテルダイト系化合物、充填型スクッテルダイト系化合物、クラスレート化合物及びビスマス−テルル系合金からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする熱電変換モジュール。
(3)前記(1)又は(2)の熱電変換モジュールにおいて、前記銀粒子が、平均粒子径0.001〜50μmで炭素含有量2質量%以下の銀微粒子であり、前記揮発性溶媒が、100℃以上で揮発する溶媒であることを特徴とする熱電変換モジュール。
(4)前記(1)〜(3)の何れかの熱電変換モジュールにおいて、前記銀接着層の融点が900℃以上であることを特徴とする熱電変換モジュール。
(5)前記(1)〜(4)の何れかの熱電変換モジュールにおいて、前記n型熱電変換素子及び前記p型熱電変換素子は、それらの表面に、拡散防止層と、該拡散防止層の表面に形成された銀の皮膜とを有することを特徴とする熱電変換モジュール。
(6)前記(1)〜(5)の何れかの熱電変換モジュールにおいて、前記電極が、その表面に銀の皮膜を有することを特徴とする熱電変換モジュール。
(7)前記(1)〜(6)の何れかの熱電変換モジュールの前記電極において、前記n型熱電変換素子及び前記p型熱電変換素子を接続する箇所に凹部が形成されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
(8)前記(1)〜(7)の何れかの熱電変換モジュールにおいて、熱電変換モジュールの低温側及び高温側の少なくとも一方に伝熱板が接続されている伝熱板一体型熱電変換モジュールであって、熱電変換モジュールの低温側の電極面及び/又は高温側の電極面に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを100〜300℃で加熱処理することで金属化した銀接着層を介して、前記伝熱板が接続されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
(9)前記(1)〜(7)の何れかの熱電変換モジュールを製造する方法であって、前記n型熱電変換素子と前記電極との間、及び前記p型熱電変換素子と前記電極との間に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを塗布した後、100〜300℃で加熱処理する工程を有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
(10)前記(8)の伝熱板一体型熱電変換モジュールを製造する方法であって、前記n型熱電変換素子と前記電極との間、及び前記p型熱電変換素子と前記電極との間に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを塗布する工程と、前記熱電変換部材の電極面と前記伝熱板との間に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを塗布する工程と、これら工程で塗布した銀ペーストを100〜300℃で加熱処理する工程とを含むことを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
本発明によれば、熱電変換モジュールにおいて、十全な発電性能を発揮するため、熱電変換素子を構成する熱電変換材料の耐熱温度ぎりぎりまで昇温するような特殊な利用形態における、熱電変換部材の耐熱性と熱電変換素子と電極間の接合部位の耐熱性、接合工程温度の相反する条件といった極めて困難な問題を解決することができる。すなわち、熱電変換素子と金属電極の接合面に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを加熱し金属化した銀接着層を配する構造となすことにより、熱電変換材料の特性を接合工程で必要とされる加熱電極接合のプロセス温度を低温に抑制し、かつ使用温度が概900℃を超えない中温度領域の高性能な熱電変換モジュールを提供することができるものである。また、電極の熱電変換素子を接続する箇所に凹部を形成することにより、銀ペーストを所定の領域にのみ塗布(ないし滴下)することが可能となり、電極、素子間の接着強度を増加させ、モジュールの耐久性を向上させることができ、さらに、電極、素子間の電気伝導性を向上させることができる。
本発明の最大の特徴は、熱電変換素子と金属電極の間の安定な接合を、低温プロセスにより容易に達成でき、しかもその接合部位が概900℃の中温度までの使用に耐える熱電変換モジュールであることである。
さらに、上記接合方法により、熱電変換モジュールの高温側の電極面及び/又は低温側の電極面に伝熱板が応力緩和層を介して固着一体化した、高性能の伝熱板一体型熱電変換モジュールも容易に得られることである。
本発明の熱電変換モジュールの基本となる構成は、図1(a)及び(b)に示すように、所謂スケルトン型と呼ばれる伝熱板が配されていない熱電変換モジュールであって、p型熱電変換素子1及びn型熱電変換素子2が、夫々交互に、高温側金属電極3及び低温側金属電極3’によって電気的に接続されているものである。
その他の構成としては、図2(a)及び(b)に示すように、熱電変換モジュールの低温側金属電極3’が低温側の伝熱板6’と一体となった構造や、逆に熱電変換モジュールの高温側金属電極3が高温側の伝熱板6と一体となった構造、さらに、図3に示すように、熱電変換モジュールの、低温側金属電極3’が低温側の伝熱板6’と、高温側金属電極3が高温側の伝熱板6と夫々一体となった構造の伝熱板一体型熱電変換モジュールがあげられる。尚、図1〜3中、5は、銀ペーストにより形成された銀接着層である。
熱電変換モジュールと高温側の伝熱板6との間は熱応力緩和層を介して一体化されている。高温側の伝熱板6が窒化アルミニウム、アルミナなどの不導体で熱伝導性の良いセラミックスで構成されている場合には、特に熱電変換モジュールと該高温側の伝熱板との間の電気絶縁性を考慮する必要はないが、例えばニッケルや軟鋼、或いはステンレス鋼などの導体で構成されている場合には、該高温側の伝熱板の熱電変換モジュールとの接触面を不導体化しておく必要があり、一般には電解酸化や硝酸などの酸化剤により酸化被膜を形成させるなど、公知の不動態化処理を施して用いればよい。
本発明において、熱電変換モジュールと高温側の伝熱板6との固着一体化の手段は特に限定されず、各部材の特性に応じて、SPS法や蝋付けも可能ではあるが、各部材間の熱応力の問題を回避するためには、両部材間に介在させる熱応力緩和層によって、熱応力を緩和することが望ましい。
本熱電変換モジュール構造において、熱電変換素子と金属電極との間における元素の相互拡散を十分に防ぐことは従来困難であり、また加熱による問題もあった。その理由は該熱電変換素子と金属電極とを固着させる方法として、一般的に蝋付法が用いられるため、高熱を必要とし、熱電変換素子の破壊や変形を生じたり、或いは溶融時に元素の拡散を増大するなどの問題があり、利用し得ない理ではないが、特に好ましい手段ではないのである。
そこで、特に好適な接合構造としては、伝熱板、中でも高温側の伝熱板と熱電変換モジュールの電極、更には該電極と熱電半導体素子といった各部材間の接合に際し、接合しようとする両部材間に、銀粒子及び揮発性溶媒を含有する銀ペーストを塗布し、150℃以上に加熱することで金属化した銀接着層を配する構造である。このようにして得られた銀接着層は、900℃以上の融点を示し、熱電変換素子に製造工程における加熱を原因とする特性劣化を生じることがなく、概900℃まで安定に使用できるという特徴を有する。
本発明において、電極と熱電変換素子の接合に用いる上記銀ぺーストとしては、100〜300℃で焼結して銀を主体とする金属となり、少なくとも900℃まで耐熱性を示すものである。本発明で用いられる上記銀ぺーストは、主に、銀粒子及び揮発性溶媒とから構成されている。
銀粒子は、その平均粒子径が0.001〜50μmのものが好ましく、0.01〜18μmのものがより好ましく、さらには0.1〜6μmのものがより好ましく、0.1〜3μmのものが特に好ましい。
また、銀粒子に炭素が多量に含まれると、銀粒子の焼結性が損なわれるばかりでなく、加熱して得られる固形状銀の強度と電気伝導性と熱伝導性を悪化させる原因となることから、銀粒子に含まれる炭素含有量は、2質量%以下〜1質量%以下〜0.5質量%以下〜0.25質量%以下〜0.13質量%以下もちろん理想的には0%がもっとも望ましいことはいうまでもない。
上記揮発性分散媒としては、水;エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ベンジルアルコール等の揮発性一価アルコール;その他の揮発性アルコール;低級n−パラフィン、低級イソパラフィン等の揮発性脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の揮発性芳香族炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイゾブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン)、2−オクタノン、イソホロン(3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン)、ジイブチルケトン(2,6−ジメチル−4−ヘプタノン)等の揮発性ケトン;酢酸エチル(エチルアセテート)、酢酸ブチルのような揮発性酢酸エステル;酪酸メチル、ヘキサン酸メチル、オクタン酸メチル、デカン酸メチルのような揮発性脂肪族カルボン酸エステル;テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、プロピレンブリコールモノメチルエーテル、メチルメトキシブタノール、ブチルカルビトール等の揮発性エーテル;低分子量の揮発性シリコーンオイルおよび揮発性有機変成シリコーンオイルが例示される。特にはブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ベンジルアルコール等の揮発性一価アルコールが好ましい。これら炭素原子数が4〜10である揮発性アルコールは、ペースト状銀粒子組成物にしたときに、メタルマスクでの印刷性やシリンジからの押出性、吐出性に優れ、また適度な揮発性を有しているからである。ついで低級n−パラフィン、低級イソパラフィン等の揮発性脂肪族炭化水素が好ましい。水は純水が好ましく、その電気伝導度は100μS/cm以下が好ましく、10μS/cm以下がより好ましい。純水の製造方法は通常の方法で良く、イオン交換法、逆浸透法、蒸留法などが例示される。なお、揮発性分散媒は2種類以上を併用しても良く、揮発性分散媒同士の相溶性は問わない。
揮発性溶媒の配合量は、銀粒子をペースト状にするのに十分な量でよく、目安として銀粒子100質量部あたり、5〜20質量部であり、好ましくは6〜16質量部である。揮発性溶媒の配合量が少なすぎるとシリンジなどを用いて吐出が難しくなり、多すぎると形状保持が困難になり、液だれが問題になる。
本発明に用いる銀ペーストは、加熱処理することにより揮発性溶媒が揮発し、銀粒子同士が焼結することにより、強度と電気伝導性と熱伝導性に優れた固形状の銀(銀接着層)となる。この際の加熱処理温度は、揮発性溶媒が揮散し、銀粒子が焼結できる温度であり、100〜300℃、好ましくは150〜250℃、より好ましくは150〜200℃、さらに好ましくは180〜200℃である。加熱処理温度が300℃以上では、揮発性溶媒が突沸的に蒸発して固形状銀の形状に悪影響が出る可能性があるため、250℃以下であることが好ましい。
ここで、本発明の熱電変換モジュールの製造工程を、図1のスケルトン型熱電変換モジュールを例に説明する。まず、熱電変換モジュールを構成する部材及び接合前の準備について説明する。熱電変換材料としては、融点もしくは分解温度が200℃以上の材料であれば、特に制限はなく、n型熱電変換素子及びp型熱電変換素子のうち、少なくとも一方の熱電変換素子が、低温領域で最も高い特性を示す、Bi−Te系材料をはじめ、その他典型的な材料として、鉛−テルル系合金、亜鉛―アンチモン系合金、スクッテルダイト系化合物、充填型スクッテルダイト系化合物、シリコン−ゲルマニウム(Si−Ge)系合金、最近開発が進められている、ハーフホイスラー系合金やクラスレート化合物、コバルトを含む層状酸化物、ホウ化物系材料などからなる素子があげられる。ただし、本発明に用いている銀ペーストの耐熱性の制約から、上記材料の内900℃以上で特に高い特性を発揮する、シリコン−ゲルマニウム(Si−Ge)系合金、コバルトを含む層状酸化物、ホウ化物系材料などに適用することは、利用温度を制約し、材料の特性を十分に発揮させることができなくなるため、適当でない。熱電変換材料としては、室温から900℃の温度範囲で高い熱電特性を有するものが好ましい。金属電極としては、特に制限はないが、アルミニウム、銅、及び銅を含む合金、ニッケル、鉄など、導電率の良好な金属があげられる。
上記銀ペーストにより接合する場合、接合面としては、該銀ペーストによる接合に好適な金属被覆されていることが好ましい。例えば、n型熱電変換素子及びp型熱電変換素子は、それらの表面が、金、銀、パラジウムなどで被覆されていることが望ましい。なかでも、銀の皮膜で被覆されている表面は接合に好適である。
上記の金、銀、パラジウムなどの金属被覆については、接合物の表面に強固に密着している皮膜であれば、その形成方法に特に制限はないが、メッキ法に代表されるメッキ法やスパッタリング法や蒸着法、イオンプレーティング法などの物理蒸着法などが利用できる。なかでも工業的に有利な方法としては、メッキ法によるものが好適である。これら金属の皮膜の厚みは、好ましくは1〜10μm、より好ましくは2〜5μmである。
熱電変換素子への上記の金属被覆については、後の発電への利用に際して、多くの場合、数100℃に加熱されることから、金、銀、パラジウムの皮膜あるいは銀ペーストの成分が、熱電変換素子内部に拡散し、特性の劣化を引き起こすことが懸念される。このような拡散による性能劣化を防止するため、金、銀、パラジウムの皮膜の下地層として、拡散防止層を設けることが望ましい。
上記拡散防止層の形成材料としては、接合にかかわる材料群や使用温度条件にもによるが、上記特性の劣化を引き起こすことのない、導電性の材料であれば特に制限はない。一般的には、高融点金属が用いられることが多く、特によく用いられる材料としては、Ni、Mo、W、Tiなどがあげられる。低温領域で用いられる拡散防止層には、Niが用いられることが多い。
上記拡散防止層の厚みは、材料にもよるが、その拡散防止効果が十分に発揮され、かつ導電性や熱伝導に影響を与えるほどの厚みでなければよく、1μm以上あれば十分であり、好ましくは2〜5μmである。この拡散防止層の形成方法としては、上記の金属皮膜の形成方法と同様の方法があげられる。
続いて、銀ペーストを用いて、金属電極と熱電変換素子を接合する具体的手順及び条件について説明する。まず、共に表面に銀ペーストとの接合に好適な金属被覆を施した、熱電変換素子(p型及びn型)と金属電極を用意する。図4に示すように、金属電極3の表面の、熱電変換素子との接合する部分に、銀ペースト4を適量、滴下あるいは塗布する。銀ペースト4の量は、加熱処理により金属化した銀接着層の厚さとして、5〜500μm、好ましくは10〜200μmとなるよう調節する。銀ペースト4の量が少ない場合は、むらになりやすく、接合強度に問題が生じ、また、多すぎる場合は、電気抵抗や熱抵抗を増加させることになり、好ましくない。接合部分の応力緩和効果を付与する場合は、銀接着層を100〜200μm程度の比較的厚い層としたほうが良い場合もある。
続いて、p型及びn型熱電変換素子1,2を各1個ずつ、図5に示すように、一定の間隔をあけて1枚の金属電極3ごとに、銀ペースト4の塗布面に配置する。その後、室温にて乾燥固化するまで放置する。
図6に示すように、銀ペーストにより一体となった、金属電極3とp型及びn型熱電変換素子1,2を、電気炉に入れ、加熱処理を施して銀ペーストを金属化する。加熱処理温度及び処理時間は用いる銀ペーストにより適宜調整するが、加熱処理温度は前述した通り100〜300℃、好ましくは150〜280℃、より好ましくは180〜250℃、さらに好ましくは200〜250℃であり、処理時間は60分程度で十分である。
次に、上記工程で銀ペーストを金属化して得られた銀接着層5により強固に固着一体となった、金属電極3とp型及びn型熱電変換素子1,2を、熱電変換モジュールの形状となるよう、一定の方向で、一定の間隔に配置し、図7に示すように、各p型及びn型熱電変換素子1,2の上に、銀ペースト4を滴下あるいは塗布する。銀ペーストの量は、前記工程と同様である。
その後、図8に示すように、熱電変換モジュールの最終形態である、p型熱電変換素子1、n型熱電変換素子2が交互に直列に接続するよう、熱電変換素子に塗布した銀ペースト4の上に金属電極3を設置する。上記工程の場合と同様、乾燥固化するまで室温に放置する。
図9に示すように、p型熱電変換素子1、n型熱電変換素子2が銀ペースト4を介して、金属電極3で交互に固着され、一体となったものを、電気炉に入れ、加熱処理を施し、銀ペーストを金属化せしめ、金属電極と熱電変換素子を強固に固着してスケルトン型熱電変換モジュールを得る。銀ペーストの特性として、金属化する温度は、該銀ペーストを加熱処理して得られる金属の融点よりはるかに低いため、この加熱処理により、先に固着した接合面になんら損傷を与えない。
図10に示すように、金属電極3は、p型熱電変換素子1及びn型熱電変換素子2を接続する箇所に凹部7が形成されていることが好ましい。凹部7は、図11及び図12に示すように、p型熱電変換素子1及びn型熱電変換素子2の接続面が少なくとも挿入できるように形成されている必要がある。金属電極3に凹部7が形成されていると、所定の領域にのみ銀ペースト4を塗布(ないし滴下)することが可能となり、電極、素子間の接着強度を増加させ、モジュールの耐久性を向上させることができ、さらに、電極、素子間の電気伝導性を向上させることができる。電極に凹部を形成する方法としては電極の折り曲げ、半田などによる囲いの接合などが考えられるが、エッチング処理がもっとも望ましい。尚、凹部7が形成されている場合の銀ペースト4の量は、加熱処理により金属化した銀接着層の厚さとして、5〜500μm、好ましくは10〜200μmとなるよう調製する。
本発明において、熱電変換モジュールの低温側及び高温側の少なくとも一方に伝熱板が接続されている伝熱板一体型熱電変換モジュールは、上述のようにして得られた本発明のスケルトン型熱電変換モジュールの低温側の電極面及び/又は高温側の電極面に、前記銀ペーストを滴下あるいは塗布し、この塗布した銀ペーストの上に伝熱板を設置し、該銀ペーストを上記と同様にして乾燥固化及び金属化して銀接着層を形成せしめ、熱電変換モジュールと伝熱板とを一体化することにより得られる。
本発明の熱電変換モジュールにより、熱電発電システムを構成する場合、熱電変換モジュールと熱源との接触が重要であるが、平面状の熱源に熱電変換モジュールを押し当て、良好な熱接触を実現する場合、熱電変換モジュールの表面も平坦で、かつ低温側面と高温側面の平行度が良好でなければ、良好な熱接触が得られない。
先に示したように、従来技術で最もよく利用されている、溶射による電極形成法では、溶射により形成された電極厚膜を、後の工程で精密に加工する必要がある。本発明者の経験によれば、平坦度及び平行度は、大きくとも熱電変換モジュールの全面で100μm以下に抑えなければ良好な熱接触は達成できない。そのためこの加工はコスト高のひとつの大きな要因となっていた。
一方、本発明の熱電変換モジュールによれば、銀ペーストによる接合工程で、平坦な金属やセラミックスなどの板で挟み込んで加熱処理をすることで、容易に上記の平坦度及び平行度が達成できるという効果もある。
以上説明した実施形態では、金属電極を片側ずつ加熱接合させていたが、適切な治具を用意することで、両面を同時に加熱接合することも可能である。
その他、低温用の熱電変換モジュールにおいては、その低温側の電極接合に通常のハンダを用いることで、さらなる低コスト化を図ることもできる。
以下、本発明の熱電変換モジュールの実施例として、熱電変換素子材料としてBi2 Te3系を使用し、図1に示す構造のスケルトン型熱電変換モジュールを得た場合、及び金属電極に凹部を形成した、図15に示す構造のスケルトン型熱電変換モジュールを得た場合について本発明の実施例を説明する。
実施例1
まず、Bi2Te3系熱電変換素子を次のようにして作製した。原子比でBi0.3Sb1.7Te3(p型)、Bi2Te2.4Se0.6(n型)となるように各原料を秤量した。n型には、SbI3を0.1質量%添加し、キャリア密度の調整を行った。次に、これらの原料をガラス管に真空封入し、650℃で1時間溶融撹拌し、Bi2Te3系熱電変換材料を作製した。これらの熱電変換材料をスタンプミル及びボールミルで平均粒径10μm程度まで粉砕した後、390℃で12時間還元処理を行った。得られた熱電変換材料粉末をホットプレスを用いて490℃で15分の焼結により熱電変換材料の焼結体を得た。
得られた焼結体は異方性を有することから、薄切り盤を用いてプレス軸に平行に、5mm厚さの板状に切り出した。得られた板状材料に、拡散防止を目的として、メッキ法によりニッケルを約5μm被着し、続いて同じくメッキ法を用いて銀を約3μm被着した。
得られたメッキ済みの板状材料から、薄切り盤を用いて、12mm角の素子を切り出した。得られた素子の外形寸法は、12mm×12mm×5mmで、12mm×12mmの2面は夫々銀メッキで被覆されている。
上記の素子作製と並行して、金属電極を作製した。電極材料は1mm厚さの銅板を12mm×26mmの長方形に切断したもので、その表面に、素子と同様約3μmの厚さの銀メッキを施した。
上記に引き続き、接合に用いる銀ペーストの調整を行った。市販の還元法で製造された銀粒子をフレーク化した銀(レーザー回折法により得られる1次粒子の平均粒径が3.0μmであり、炭素含有量が0.7質量%であり、銀表面がステアリン酸で被覆されている)20質量部に、1−ヘキサノール2質量部を添加し、へらを用いて均一に混合することにより、銀ペーストを調製した。
上記工程で得られた、熱電変換素子と金属電極を用いて実施した、組立工程を説明する。組立ては上述の説明と同様の方法によった工程である。まず、図4に示すように、金属電極3上に、熱電変換素子を接合する位置に夫々、先に調製した銀ペースト4をディスペンサーにより0.029cc滴下し、図5に示すように、その後速やかにp型及びn型の熱電変換素子を1対ずつ4mmの間隔をあけて夫々配置し、平板により軽く押さえた状態で、約30分放置する。引き続き、上記工程で得られた、p型及びn型の熱電変換素子が4mmの間隔で金属電極と一体になった部材を、200℃に昇温した電気炉内に入れ、約60分間熱処理を施し、銀ペーストにより形成された銀接着層を介して金属電極と熱電変換素子とを固着する。
上記加熱で得られた、p型及びn型の熱電変換素子が4mmの間隔で金属電極と固着一体になった部材を、図6に概念的に示すように、縦横4mmの間隔で整列配置し、図7に示すように熱電変換素子1,2の上に夫々銀ペースト4をディスペンサーにより0.029cc滴下し、図8に示すように、全ての熱電変換素子がp型、n型が交互に、電気的に直列接続となるように、金属電極3を配置する。
裏面の金属電極と平行を保つように、金属電極の上から金属平板を押し付け、室温で約30分間放置した後、これら部材が図9に示すような形状に一体となった状態のまま、200℃に昇温した電気炉内に入れ、約60分間熱処理を施し、銀ペーストにより形成された銀接着層を介して金属電極と熱電変換素子とを固着する。
以上のようにして作製した本発明の熱電変換モジュール(素子数16個、モジュール寸法60mm×60mm×7.4mm)を電気ヒータと水冷板で挟み込み、低温面を30℃、高温面を250℃に設定することにより220℃の温度差を印加し、発電特性の評価を行った。測定には電子負荷装置を使用したが、素子数が少なく、出力電圧が電子付加装置の測定限界以下であるため、モジュールに直列に、2Vに固定した低電圧電源を直列に接続して評価した。負荷抵抗は0.01Ωで測定を行った。
この評価方法により、内部抵抗と負荷抵抗を一致させたとき、1つの熱電変換モジュールで5.75Wの最大電気出力を発生することができた。同様の工程により、必要に応じて素子数を増やすことにより、より大出力の熱電変換モジュールが容易に得られる。また、上述の条件で2週間の連続試験を行ったが、発電性能の低下は全く認められず信頼性においても優れたものであることが確認された。最大電気出力は次のようにして算出した。
Figure 2009117792
実施例2
熱電変化素子は、上記実施例1と同様にして作製した。
上記熱電変換素子と接合する金属電極3は、1mm厚さの銅板を14mm×28mmの長方形に切断し、エッチング処理により、図10に示すように凹部(深さ0.4mm、大きさ13mm×13mm)を形成し、その表面に、素子と同様約3μmの厚さの銀メッキを施すことにより作製した。
また、接合に用いる銀ペーストは実施例1と同様に調製した。
上記工程で得られた熱電変換素子と金属電極を用いて実施した組立て工程は、図10、図11及び図12に示すように、金属電極3の凹部7の中央に調整した銀ペースト4を滴下する以外は実施例1と同様に行った。
上記のようにして得られた、p型及びn型の熱電変換素子が4mmの間隔で金属電極と固着一体になった図12に示す部材を、図13に概念的に示すように、縦横4mmの間隔で整列配置した金属電極3の凹部7に、夫々銀ペースト4をディスペンサーにより0.029cc滴下し、図14に示すように、全ての熱電変換素子がp型、n型が交互に、電気的に直列接続となるように配置した。
裏面の金属電極と平行を保つように、金属電極の上から金属平板を押し付け、室温で約30分間放置した後、これら部材が図15に示すような形状に一体となった状態のまま、200℃に昇温した電気炉内に入れ、約60分間熱処理を施し、銀ペーストにより形成された銀接着層を介して金属電極と熱電変換素子とを固着した。
上記工程で得られた熱電変換モジュールは、素子底面の全面に銀ペーストがいきわたることにより、接着強度の増加、接着面積の増加による内部抵抗の減少、さらに液垂を防止することにより歩留まりを上げることができた。
比較例1
熱電変換素子と金属電極の接合において、銀ペーストの代わりに、熱電変換素子の耐熱温度より低い融点219℃の鉛フリークリームハンダ(GWSシリーズ、メーカー:千住金属)を用い、リフロー条件はメーカー推奨パターンに従い接合した以外は、実施例1と同様の工程で熱電変換モジュールを作製した。
この熱電変換モジュールは、評価の際に高温部200℃付近から出力が低下しはじめ、250℃では出力がほぼ0Wとなった。評価後、熱電変換モジュールを評価装置から取り外す際に、高温側の電極接合部が外れ、分解してしまった。接合面にはハンダは残存していたものの、多数のボイドが観察され、金属光沢を失っていた。
比較例2
熱電変換素子と金属電極の接合において、銀ペーストの代わりに、銀ローを用いた。銀ローで接合する場合、通常、棒状の銀ロー用バーナーを用いて溶融するが、バーナーの高温火炎により、熱電変換素子が酸化あるいは分解により急速に劣化するので、この工程は利用できない。そこで、熱電変換素子の耐熱温度よりは高いものの、融点650℃の銀ローとしては比較的低融点のペースト状銀ロー(Sil Paste 108、メーカー:ナイス(株))を接合材として用い、熱電変換モジュールの作製を試みた。接合のための加熱処理は通常の電気炉を用いて、680℃、5分とした。電気炉からとりだした熱電変換モジュールは、素子そのものが変形し、熱電変換モジュールとしての形状そのものを保っていなかった。
比較例3
特許文献5(特開2006−147600号公報)に記載された方法に従い、熱電変換素子と金属電極の接合を試みた。まず、接合に用いる12mm×12mm×20μmのTi金属箔を用意し、前記Ti金属箔を陰極に、白金を陽極として、1規定の硫酸水溶液中で、電流密度36mA/cm2、30分間陰極電解処理して、水素吸蔵させたTi金属箔を得た。電極及び熱電素子としては、実施例と同じものであって、いずれも表面にメッキ処理を施さないものを用意した。それらを、熱電素子の両端面に金属電極を接合した熱電変換モジュールの基本構成を想定し、電極/水素吸蔵したTi箔/熱電素子(p型とn型)/水素吸蔵したTi箔/電極となるように、また熱電変換モジュールを構成する素子数は実施例と同様になるように配置して、30MPa程度で加圧し、窒素ガス中において530℃で加熱することにより、熱電変換モジュールを得たが、熱電変換素子の材料の変質による特性劣化を反映し、得られた熱電変換モジュールの出力特性は、実施例の60%程度のものであった。
図1は、スケルトン型熱電変換モジュールの構造を示すものであり、図1(a)はその模式図で、図1(b)はその断面模式図である。 図2は、熱電変換モジュールの高温側電極面もしくは低温側電極面が伝熱板と接合により一体化した伝熱板一体型熱電変換モジュールの構造を示すものであり、図2(a)はその模式図で、図2(b)はその断面模式図である。 図3は、熱電変換モジュールの高温側電極面及び低温側電極面がそれぞれ伝熱板と接合により一体化した伝熱板一体型熱電変換モジュールの断面模式図である。 図4は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、金属電極への銀ペーストの滴下もしくは塗布の状況を示す模式図である。 図5は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、銀ペースト塗布後、熱電変換素子を配置する様子を示す模式図である。 図6は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、銀ペーストにより一体となった金属電極とp型及びn型熱電変換素子の状態を示す模式図である。 図7は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、銀接着層により一体となった金属電極の上のp型及びn型熱電変換素子に銀ペーストを滴下あるいは塗布した状況を示す模式図である。 図8は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、銀接着層により一体となった金属電極の上のp型及びn型熱電変換素子に銀ペーストを滴下あるいは塗布後、直列接合の形態になるように金属電極を配置する様子を示す模式図である。 図9は、本発明の熱電変換モジュールのうちのスケルトン型熱電変換モジュールを示す模式図である。 図10は、凹状の加工を施し、凹部の中心部に銀ペーストを滴下した金属電極の模式図である。 図11は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、電極に形成された凹部に銀ペーストを滴下後、熱電変換素子を配置する様子を示す模式図である。 図12は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、凹部に滴下された銀ペーストにより一体となった金属電極とp型及びn型熱電変換素子の状態を示す模式図である。 図13は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、凹部の中心部に銀ペーストを滴下し、縦横4mmの間隔で整列配置した金属電極の模式図である。 図14は、本発明の熱電変換モジュールの製造工程において、整列配置した電極に形成された凹部に銀ペーストを滴下後、銀ペーストにより一体となった金属電極とp型及びn型熱電変換素子を直列接合の形態になるように金属電極を配置する様子を示す模式図である。 図15は、本発明の熱電変換モジュールのうちの凹状の加工を施した電極を用いて製造したスケルトン型熱電変換モジュールを示す模式図である。
符号の説明
1 p型素子
2 n型素子
3,3’電極
4 銀ペースト
5 銀接着層
6,6’伝熱板
7 凹部

Claims (10)

  1. n型熱電変換素子とp型熱電変換素子とが、電極を介して交互に直列に接続されている熱電変換モジュールであって、前記n型熱電変換素子と前記電極、及び前記p型熱電変換素子と前記電極とが、それぞれ、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを100〜300℃で加熱処理することで金属化した銀接着層を介して接続されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記n型熱電変換素子及び前記p型熱電変換素子は、鉛−テルル系合金、ハーフホイスラー系合金、亜鉛―アンチモン系合金、スクッテルダイト系化合物、充填型スクッテルダイト系化合物、クラスレート化合物及びビスマス−テルル系合金からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記銀粒子が、平均粒子径0.001〜50μmで炭素含有量2質量%以下の銀微粒子であり、前記揮発性溶媒が、100℃以上で揮発する溶媒であることを特徴とする請求項1又は2記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記銀接着層の融点が900℃以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記n型熱電変換素子及び前記p型熱電変換素子は、それらの表面に、拡散防止層と、該拡散防止層の表面に形成された銀の皮膜とを有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記電極が、その表面に銀の皮膜を有することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の熱電変換モジュール。
  7. 前記電極において、前記n型熱電変換素子及び前記p型熱電変換素子を接続する箇所に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の熱電変換モジュール。
  8. 熱電変換モジュールの低温側及び高温側の少なくとも一方に伝熱板が接続されている伝熱板一体型熱電変換モジュールであって、熱電変換モジュールの低温側の電極面及び/又は高温側の電極面に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを100〜300℃で加熱処理することで金属化した銀接着層を介して、前記伝熱板が接続されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の熱電変換モジュール。
  9. n型熱電変換素子とp型熱電変換素子とが、電極を介して交互に直列に接続されている熱電変換モジュールの製造方法であって、前記n型熱電変換素子と前記電極との間、及び前記p型熱電変換素子と前記電極との間に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを塗布した後、100〜300℃で加熱処理する工程を有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  10. n型熱電変換素子とp型熱電変換素子とが電極を介して交互に直列に接続されている熱電変換モジュールの低温側及び高温側の少なくとも一方に伝熱板が接続されている伝熱板一体型熱電変換モジュールの製造方法であって、前記n型熱電変換素子と前記電極との間、及び前記p型熱電変換素子と前記電極との間に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを塗布する工程と、前記熱電変換モジュールの電極面と前記伝熱板との間に、銀粒子及び揮発性溶媒からなる銀ペーストを塗布する工程と、これら工程で塗布した銀ペーストを100〜300℃で加熱処理する工程とを含むことを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
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