JP2008030807A - 梱包箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】横からの衝撃に十分耐え、形状、寸法、緩衝性能の異なる被梱包物を、少ない種類の共通の梱包材で同じ形状、寸法の外箱に梱包することが可能な梱包箱を提供する。
【解決手段】梱包箱1は、外箱である箱体2の内部に、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板10と、箱体2の内周面と仕切り板10との間に介在する緩衝ブロック20とを備える。仕切り板10は、各々を井桁状に組み合わせるための第1の切り込み11を複数備えるとともに、緩衝ブロック20を装着するための第2の切り込み12を複数備える。したがって、緩衝ブロック20の作用により、梱包箱1が横方向からの衝撃を受けた場合であっても、これに十分耐えることができる。また、仕切り板10の組み合わせ方や緩衝ブロック20の配置変更により、同じ種類の製品であっても、機種が異なり、外形形状、寸法、及び緩衝性能が異なる被梱包物にも対応して梱包することが可能である。
【選択図】図1

Description

この発明は、被梱包物である物品を、緩衝支持しながら収容する梱包箱に関する。
メーカーが自社で生産した製品を出荷し、あるいはその出荷の前に倉庫などに保管する際、移動時の衝撃から製品を保護するために、梱包箱に緩衝部材を介して収容し、梱包するのが一般的である。複写機、ファクシミリ、プリンタ、およびこれらの複合機といった精密電子機器類の場合も同様に、そのような梱包箱に梱包されている。
上記のような梱包箱の一例を、特許文献1に見ることができる。特許文献1に記載された梱包箱は、外箱である段ボール製箱体と、この箱体の内部に配置され、井桁状に組み合わされた4枚の側面仕切り(仕切り板)とを備え、井桁状に組み合わされた側面仕切りで包囲された収容空間に、収容物品(被梱包物)を収容している。
特開平9−315423号公報(第2−3頁、図1)
特許文献1に記載された梱包箱は、梱包箱の横方向からの衝撃に関して、箱体の内周面と側面仕切り(仕切り板)との間に設けられた空間によって衝撃を吸収しようとしている。しかしながら、衝撃が大きい場合、この梱包箱は、箱体の内周面と仕切り板との間に緩衝部材が設けられていないので、横方向からの衝撃に十分耐えられない恐れがある。したがって、被梱包物の側面が損傷する可能性が高く、衝撃に敏感な電子部品を備える精密電子機器にいたっては機器全体に不具合が発生する場合もある。
一方ここで、梱包される同じ種類の製品は、外形の形状、寸法は似通ったものとなっていることが多いので、各々の種類の中で機種が変わった場合であっても、全く同じ外形寸法の箱体(直方体或いは立方体)の外箱の中に収容して梱包するのが望ましい。これにより、機種ごとに梱包箱を設計し、金型を製作する必要がないので、それに掛かるコストの低減を図ることができる。また、同じ外形寸法の箱体は、規則正しい積み上げ方ができるので、それらを在庫する際、大量に積み上げても、荷崩れする可能性が低く安全であるとともに、倉庫内における収容量の管理上、好都合である。
しかしながら、同じ種類の製品であっても、通常、機種が異なれば外形形状や寸法の細部は異なる。これにより、機種の異なる製品を梱包し、横方向からの衝撃に対応するために緩衝部材を設ける際、各々の機種に対応した形状、寸法を有する専用の緩衝部材が必要となり、その設計や金型の製作に多くの費用が掛かることになる。
さらに、特許文献1に記載された梱包箱のように、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板に包囲された収容空間の大きさが変更できない場合、機種ごとに微妙に外形形状や寸法が異なる同じ種類の製品を収容することが困難になる。したがって、仕切り板においても、その構成や配置に、機種が異なる場合への対応を考慮する必要がある。すなわち、仕切り板に対しても、機種ごとに設計したり、金型を製作したりするようなことを回避し、共用が可能であって、被梱包物の外形形状や寸法が異なる場合にも対応可能な構成にすることが望ましい。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、箱体の内部に、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板を備えた梱包箱において、横方向からの衝撃に十分耐えることができ、被梱包物を衝撃から確実に保護することが可能な梱包箱を提供することを目的とする。さらに、収容する被梱包物の機種が異なり、各々の外形形状、寸法、及び緩衝性能が異なる場合であっても、被梱包物各々に対応した形状、寸法を有する専用の梱包材を用いることなく、少ない種類の共通の梱包材によって同じ形状、寸法の外箱に被梱包物を梱包することが可能な梱包箱を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、箱体と、この箱体の内部に配置され、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板とを備えた梱包箱において、前記箱体の内周面と前記仕切り板との間に介在する緩衝ブロックをさらに備えるとともに、被梱包物が、井桁状に組み合わされた前記複数の仕切り板に包囲された収容空間に、前記緩衝ブロックにて支持されながら収容されていることとした。
また、上記構成の梱包箱において、前記仕切り板は、各々を井桁状に組み合わせるための第1の切り込みと、前記緩衝ブロックを装着するための第2の切り込みとを備えるとともに、緩衝ブロックが、第2の切り込みに対して上方より着脱自在に係止されていることとした。
また、上記構成の梱包箱において、前記仕切り板は、前記第1の切り込みを長手方向に沿って3箇所以上備えることとした。
また、上記構成の梱包箱において、前記仕切り板は、前記第2の切り込みを長手方向に沿って複数箇所備えることとした。
また、上記構成の梱包箱において、前記緩衝ブロックは、装着時に前記箱体の内周面と前記仕切り板との間に配置されるブロック本体部と、このブロック本体部から仕切り板を越えて前記収容空間に突出して被梱包物を上方より支持する支持部とを備えることとした。
また、上記構成の梱包箱において、前記仕切り板及び/または緩衝ブロックの少なくとも一方の表面に、被梱包物が梱包された際のその被梱包物の側面の前後左右を表す文字記号を付することとした。
本発明の構成によれば、箱体と、この箱体の内部に配置され、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板とを備えた梱包箱において、箱体の内周面と仕切り板との間に介在する緩衝ブロックをさらに備えるとともに、被梱包物が、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板に包囲された収容空間に、緩衝ブロックにて支持されながら収容されていることとしたので、緩衝ブロックの作用により、梱包箱が横方向からの衝撃を受けた場合であっても、これに十分耐えることができる。これにより、被梱包物の側面が損傷したり、被梱包物に備えられた電子部品に不具合が発生したりすることを防止することが可能である。したがって、箱体の内部に、井桁状に組み合わせた複数の仕切り板で収容空間を構成した梱包箱において、横方向からの衝撃にも十分耐えることができる緩衝特性が得られ、被梱包物を確実に衝撃から保護することが可能な梱包箱を提供することができる。
また、上記仕切り板は、各々を井桁状に組み合わせるための第1の切り込みと、緩衝ブロックを装着するための第2の切り込みとを備えるとともに、緩衝ブロックが、第2の切り込みに対して上方より着脱自在に係止されていることとしたので、収容空間に被梱包物を収容した後、被梱包物の外形形状を確認しながら、緩衝ブロックを箱体の内周面と仕切り板との間に装着することが可能である。これにより、被梱包物の外形形状に対応した緩衝ブロックによる緩衝効果が確実に得られるように、緩衝ブロックを装着することができる。また、開梱する際、緩衝ブロックを取り外してから、被梱包物を取り出すことが可能である。したがって、開梱時、緩衝ブロックが邪魔になることがなく、被梱包物や緩衝ブロック、仕切り板、箱体の破損を防止することができる。
また、上記仕切り板は、第1の切り込みを長手方向に沿って3箇所以上備えることとしたので、仕切り位置を任意に変更することができ、井桁状に組み合わされた仕切り板によって包囲された収容空間の大きさを自由に変更することが可能である。これにより、同じ種類の製品であっても、機種が異なり、外形形状、寸法、及び緩衝性能が異なる被梱包物にも対応して梱包できる。したがって、被梱包物各々に対応した形状、寸法を有する専用の仕切り板を用いることなく、少ない種類の共通の仕切り板によって同じ形状、寸法の外箱に被梱包物を梱包することが可能である。
また、上記仕切り板は、第2の切り込みを長手方向に沿って複数箇所備えることとしたので、仕切り板に対して、任意の箇所に、任意の個数の緩衝ブロックを装着することが可能である。これにより、同じ種類の製品であっても、機種が異なり、外形形状、寸法、及び緩衝性能が異なる被梱包物にも対応して緩衝ブロックを設けることができる。したがって、被梱包物各々に対応した形状、寸法を有する専用の緩衝ブロックを用いることなく、少ない種類の共通の緩衝ブロックによって同じ形状、寸法の外箱に被梱包物を梱包することが可能である。
また、上記緩衝ブロックは、装着時に箱体の内周面と仕切り板との間に配置されるブロック本体部と、このブロック本体部から仕切り板を越えて収容空間に突出して被梱包物を上方より支持する支持部とを備えることとしたので、単体の緩衝ブロックにより、被梱包物に対する横方向からの衝撃の吸収と、被梱包物の上部の支持とを、同時に実現することが可能である。したがって、緩衝ブロックの種類をより一層少なくすることができ、その設計や金型の製作に掛かるコストをさらに低減させることが可能である。
また、上記仕切り板及び/または緩衝ブロックの少なくとも一方の表面に、被梱包物が梱包された際のその被梱包物の側面の前後左右を表す文字記号を付することとしたので、被梱包物の梱包作業をスムーズに遂行することができる。したがって、少ない種類の共通の梱包材によって同じ形状、寸法の外箱に被梱包物を梱包できることに加えて、梱包の作業効率の向上を図ることが可能である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図9に基づき説明する。
最初に、本発明の第1の実施形態に係る梱包箱について、図1〜図4を用いてその構成を説明する。図1は梱包箱全体の斜視図にして、梱包材を展開した状態を示すもの、図2は梱包箱の仕切り板の正面図、図3は梱包箱の緩衝ブロックの斜視図、図4は緩衝ブロックの展開図である。
図1に示すように、梱包箱1は、外箱である箱体2と、仕切り板10と、緩衝ブロック20とで構成される梱包材を備えている。
箱体2は、図1に示すように、段ボール製の、直方体形状の箱をなしている。箱体2の上面、及び底面には、各々、開閉式のフラップ3が2個ずつ対向する形で、計4個ずつ備えられている。この箱体2の内部に、被梱包物100が収容され、梱包される。
仕切り板10は、図1に示すように、4枚用いて井桁状に組み合わされ、箱体2の内部に配置される。この仕切り板10は、対向する2枚が同じ構成であり、すなわち2種類のものが使用され、図2に示す形状をなしている。なお、図2では、2種類の仕切り板10を描いているが、横方向の長さが異なる以外の概略構成は、双方略同じになっている。
図2に示す仕切り板10は、図の上下方向が箱体2に収容される際の高さ方向であり、図の左右方向が箱体2の側面に沿う方向である。仕切り板10は、段ボールで構成され、この段ボールの波板状中芯10aの波目方向が、仕切り板10の長手方向に一致している。仕切り板10には、上縁と下縁から、それぞれの対向縁に向かって上下方向に延びる切り込みが複数備えられている。
複数の切り込みのうち、両側辺の各々から一番目は、上縁から下縁に向かう第1の切り込み11となっている(図2の下側の仕切り板10では下縁から上縁に向かっている)。この第1の切り込み11は、仕切り板10の高さ方向の略半分の深さで構成されている。そして、図1に示すように仕切り板10を4枚用いて井桁状に組み合わせる際、隣り合う仕切り板10の第1の切りこみ11の上下を図2に示すように互い違いにし、第1の切りこみ11同士を係合させる。これにより、図1に示すような井桁形状の仕切り壁が形成でき、これらの仕切り板10に包囲された収容空間に被梱包物100が収容される。
左右の第1の切り込み11の間には、上縁、及び下縁の各々から対向縁に向かう形で、第2の切り込み12が設けられている。第2の切り込み12は、仕切り板10の長手方向に沿って複数箇所備えられ、仕切り板10の高さ方向の半分よりも浅い深さで構成されている。また、第2の切り込み12は、仕切り板10の高さ方向の中心線に対して上下対称の形で設けられている。このような第2の切り込み12は、図1に示す緩衝ブロック20を係止するためのものである。なお、図1においては、仕切り板10の下部に位置する第2の切り込み12の描画を省略している。
緩衝ブロック20は、図3に示すように、横方向から見た形状が鍵形をなす立体で構成されている。そして、緩衝ブロック20は、箱体2の内周面と仕切り板10との間に介在する形で、箱体2の内部に配置される。
緩衝ブロック20を構成する立体を展開すると、図4に示す展開図のようになる。図4には、緩衝ブロック20の展開図が、4種類例示して、描かれている。4種類の展開図は、緩衝範囲や緩衝強度等の違いにより、各々、その形状や寸法が大きく異なるが、それらを組み立てると、概ね図3に示した鍵型の立体形状20A、或いは20Bとなる。なお、20A、20Bは、殆ど概略構成が同じであるので、緩衝ブロック20の説明において、「A」、「B」の識別記号は省略するものとする。緩衝ブロック20は、仕切り板10と同様に段ボールで構成され、段ボールの波板状中芯20aの波目方向が、緩衝ブロック20の横方向に一致している。
そして、緩衝ブロック20は、図3に示すように、ブロック本体部21と、支持部22とを備えている。
緩衝ブロック20のブロック本体部21は、箱体2の内周面と仕切り板10との間に配置される部分である(図5参照)。ブロック本体部21は、図4の展開図にて示した1枚の段ボールを折り込み、角柱形状に仕上げられて構成される(図3参照)。梱包箱1が衝撃を受けた場合、このブロック本体部21が、その衝撃の大半を吸収することとなる。
なお、このブロック本体部21において、被梱包物100と対向する面に対して背面に相当する一面には、図4に示すように、「F」、或いは「R」の文字記号21f、21rが付されている。この「F」は、被梱包物100が梱包された際のその被梱包物100の側面の前後左右のうち、正面(フロント)を意味し、「R」は背面(リア)を意味する。これらの文字記号21f、21rは、段ボールを打ち抜くことによって形成されている。このような文字記号21f、21rは、仕切り板10に付しても構わない。
緩衝ブロック20の支持部22は、ブロック本体部21から仕切り板10を越えて、被梱包物100の収容空間に突出する形で構成されている(図5参照)。支持部22は、その主たる部分が、図3に示すように、上下方向に延び、横方向に対向する2枚の板状部材22aで構成されている。支持部22の2枚の板状部材22aは、その対向面の間隔が、仕切り板10に設けられた、隣り合う第2の切りこみ12の間隔に一致している。緩衝ブロック20は、仕切り板10の第2の切りこみ12に、上方から支持部22を係止させることにより、着脱自在に装着することができる。支持部22は、被梱包物100の上方に突出する形となり、被梱包物100を上方より支持する。
なお、緩衝ブロック20については、前述のように図4に4種類の展開図を描画したが、これらは形状を例示しただけであって、少ない種類の梱包材によって被梱包物100を梱包するために、どれか1種類だけを用いることとしても構わない。
次に、上記のような梱包箱1を用いて、被梱包物100を梱包する方法について、図1及び図2に加えて、図5を用いて説明する。図5は、梱包状態にある梱包箱の内部を示す上面図である。なお、図5中、被梱包物100の外形形状を二点鎖線で描画し、外箱である箱体2のフラップ3の描画は省略している。
被梱包物100を梱包する際、まず、図1に示すように、外箱2の内部に被梱包物100を載置する。この時、被梱包物100は、被梱包物100と外箱2の内周面との間に隙間ができるように配置する。
続いて、図1及び図5に示すように、4枚の仕切り板10を井桁状に組み合わせる。井桁は、その隣接するもの同士の仕切り板10において、一方の第1の切り込み11(図2参照)に他方の第1の切り込み11を差し込んで形成する。これにより、四方が仕切り板10にて包囲された収容空間が構成され、この収容空間に被梱包物100が収まるように、井桁状に組み合わされた4枚の仕切り板10を、箱体2の内部に挿入する。
そして、井桁状に形成された4枚の仕切り板10の各々に、立体形状に構成された緩衝ブロック20を装着する。この緩衝ブロック20の装着は、前述した通り、緩衝ブロック20の支持部22の対向面を、仕切り板10の上縁側に形成された第2の切り込み12(図2参照)に係止させる。
緩衝ブロック20は、梱包する被梱包物100の外形形状が異なる場合には、それに応じて装着位置や個数を変更する。その際、仕切り板10には、その長手方向に沿って複数の第2の切り込み12を形成しているので、緩衝ブロック20の位置変更を簡単に行うことが可能である。
次に、図6に、図5とは異なる外形形状の被梱包物101を梱包した場合の、梱包箱1の内部を示す上面図を示している。ここでは、図5に示した被梱包物100に対して、外形形状が異なる被梱包物101するため、それに応じて緩衝ブロック20の配置を変更している。
図6に示すように、被梱包物101の外形形状が変わった場合でも、被梱包物100を梱包している時の緩衝ブロック20の配置を変更するだけで対応できる。すなわち、別途、新たな仕切り板10や緩衝ブロック20を用意する必要はない。
さらに、この緩衝ブロック20の装着については、被梱包物の外形形状の変化にのみ対応するわけではなく、被梱包物の緩衝性能の変化に対しても、その位置や個数を変更するだけで、共通の緩衝ブロック20で対応することができる。これに関して、図7に、図5及び図6とは異なる緩衝性能の被梱包物102を梱包した場合の、梱包箱1の内部を示す上面図を示している。
図7に示す被梱包物102は、図5に示した被梱包物100と外形形状は同一であるが、その緩衝性能が異なる。各々の被梱包物において、一点鎖線で囲んだ箇所が重量のある部分であって、その部分に緩衝ブロック20を対応させている。両者は、各々の重量のある部分が異なり、すなわち、緩衝性能が異なる場合でも、被梱包物100を梱包している時の緩衝ブロック20の配置を変更するだけで、被梱包物102にも対応できる。すなわち、別途、新たな仕切り板10や緩衝ブロック20を用意する必要はない。
上記のようにして、箱体2と、この箱体2の内部に配置され、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板10とを備えた梱包箱1において、箱体2の内周面と仕切り板10との間に介在する緩衝ブロック20をさらに備えるとともに、被梱包物100が、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板10に包囲された収容空間に、緩衝ブロック20にて支持されながら収容されているので、緩衝ブロック20の作用により、梱包箱1が横方向からの衝撃を受けた場合であっても、これに十分耐えることができる。これにより、被梱包物100の側面が損傷したり、被梱包物100に備えられた電子部品に不具合が発生したりすることを防止することが可能である。したがって、箱体2の内部に、井桁状に組み合わせた複数の仕切り板10で収容空間を構成した梱包箱1において、横方向からの衝撃にも十分耐えることができる緩衝特性が得られ、被梱包物100を確実に衝撃から保護することが可能な梱包箱1を提供することができる。
また、仕切り板10は、各々を井桁状に組み合わせるための第1の切り込み11と、緩衝ブロック20を装着するための第2の切り込み12とを備えるとともに、緩衝ブロック20が、第2の切り込み12に対して上方より着脱自在に係止されているので、収容空間に被梱包物100を収容した後、被梱包物100の外形形状を確認しながら、緩衝ブロック20を箱体2の内周面と仕切り板10との間に装着することが可能である。これにより、被梱包物100の外形形状に対応した緩衝ブロック20による緩衝効果が確実に得られるように、緩衝ブロック20を装着することができる。また、開梱する際、緩衝ブロック20を取り外してから、被梱包物100を取り出すことが可能である。したがって、開梱時、緩衝ブロック20が邪魔になることがなく、被梱包物100や緩衝ブロック20、仕切り板10、箱体2の破損を防止することができる。
そして、仕切り板10は、第2の切り込み12を長手方向に沿って複数箇所備えているので、仕切り板10に対して、任意の箇所に、任意の個数の緩衝ブロック20を装着することが可能である。これにより、同じ種類の製品であっても、機種が異なり、外形形状、寸法、及び緩衝性能が異なる被梱包物101、102にも対応して緩衝ブロック20を設けることができる。したがって、被梱包物各々に対応した形状、寸法を有する専用の緩衝ブロックを用いることなく、少ない種類の共通の緩衝ブロック20によって、同じ形状、寸法の外箱である箱体2に被梱包物101、102を梱包することが可能である。
さらに、緩衝ブロック20は、装着時に箱体2の内周面と仕切り板10との間に配置されるブロック本体部21と、このブロック本体部21から仕切り板10を越えて収容空間に突出して被梱包物100を上方より支持する支持部22とを備えているので、単体の緩衝ブロック20により、被梱包物100に対する横方向からの衝撃の吸収と、被梱包物100の上部の支持とを、同時に実現することが可能である。したがって、緩衝ブロック20の種類をより一層少なくすることができ、その設計や金型の製作に掛かるコストをさらに低減させることが可能である。
また、仕切り板10及び/または緩衝ブロック20の少なくとも一方の表面に、被梱包物100が梱包された際のその被梱包物100の側面の前後左右を表す文字記号21f、21rを付しているので、被梱包物100の梱包作業をスムーズに遂行することができる。したがって、少ない種類の共通の梱包材によって同じ形状、寸法の箱体2に被梱包物100を梱包できることに加えて、梱包の作業効率の向上を図ることが可能である。
次に、本発明の第2の実施形態に係る梱包箱について、図8、及び図9を用いてその構成を説明する。図8は仕切り板の正面図、図9は梱包箱全体の斜視図にして、梱包材を展開した状態を示すものである。なお、この実施形態の基本的な構成は、図1〜図7を用いて説明した前記第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と共通する構成については図面の記載、及びその説明を省略するものとする。
第2の実施形態に係る梱包箱1において、仕切り板10は、図8に示すように、第1の切り込み11を長手方向に沿って3箇所備えている。第1の切り込み11は、仕切り板10の両側辺の各々から一番目である2箇所に加えて、長手方向の略中央にもう1箇所設けられている。
この長手方向略中央の箇所の第1の切り込み11を利用して、仕切り板10を井桁状に組み合わせることにより、4枚の仕切り板10が包囲する被梱包物の収容空間を、第1の実施形態の場合と比べて小さくすることができる。したがって、図9に示すように、箱体2の内容量に対して、被梱包物103が比較的小さい場合であっても、これに対応して内部を仕切ることが可能である。
なおこの場合、箱体2は第1の実施形態の時と同じ大きさであるので、被梱包物103の収容空間が小さくなった分、箱体2の内周面と仕切り板10との間の隙間が大きくなってしまう箇所ができることとなる。ここには、図9に示すように、ブロック本体部21を横方向に延ばすことにより、緩衝性能が損なわれることがないようにした緩衝ブロック20C、或いは20Dが配置される。
このようにして、仕切り板10は、第1の切り込み11を長手方向に沿って3箇所以上備えているので、仕切り位置を任意に変更することができ、井桁状に組み合わされた仕切り板10によって包囲された収容空間の大きさを自由に変更することが可能である。これにより、同じ種類の製品であっても、機種が異なり、外形形状、寸法、及び緩衝性能が異なる被梱包物103にも対応して梱包できる。したがって、被梱包物各々に対応した形状、寸法を有する専用の仕切り板を用いることなく、少ない種類の共通の仕切り板10によって同じ形状、寸法の箱体2に被梱包物を梱包することが可能である。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、仕切り板10の外形形状や、第1の切り込み11及び第2の切り込み12の大きさ、配置箇所、数量は、本実施形態のものに限定されるわけではなく、被梱包物や緩衝ブロック20の形状、寸法に対応させて変更しても構わない。同様に、緩衝ブロック20も、その外形形状や大きさ、配置箇所、数量は、本実施形態のものに限定されるわけではなく、変更しても構わない。
本発明は、被梱包物を梱包する梱包箱全般において利用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る梱包箱の全体の斜視図にして、梱包材を展開した状態を示すものである。 図1に示す梱包箱の仕切り板の正面図である。 図1に示す梱包箱の緩衝ブロックの斜視図である。 図3に示す緩衝ブロックの展開図である。 梱包状態にある梱包箱の内部を示す上面図である。 図5と異なる構成の梱包箱の内部を示す上面図である。 図5及び図6と異なる構成の梱包箱の内部を示す上面図である。 本発明の第2の実施形態に係る梱包箱の仕切り板の正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る梱包箱の全体の斜視図にして、梱包材を展開した状態を示すものである。
符号の説明
1 梱包箱
2 箱体(外箱)
10 仕切り板
11 第1の切り込み
12 第2の切り込み
20 緩衝ブロック
21 ブロック本体部
22 支持部
100〜103 被梱包物

Claims (6)

  1. 箱体と、この箱体の内部に配置され、井桁状に組み合わされた複数の仕切り板とを備えた梱包箱において、
    前記箱体の内周面と前記仕切り板との間に介在する緩衝ブロックをさらに備えるとともに、被梱包物が、井桁状に組み合わされた前記複数の仕切り板に包囲された収容空間に、前記緩衝ブロックにて支持されながら収容されていることを特徴とする梱包箱。
  2. 前記仕切り板は、各々を井桁状に組み合わせるための第1の切り込みと、前記緩衝ブロックを装着するための第2の切り込みとを備えるとともに、緩衝ブロックが、第2の切り込みに対して上方より着脱自在に係止されていることを特徴とする請求項1に記載の梱包箱。
  3. 前記仕切り板は、前記第1の切り込みを長手方向に沿って3箇所以上備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の梱包箱。
  4. 前記仕切り板は、前記第2の切り込みを長手方向に沿って複数箇所備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の梱包箱。
  5. 前記緩衝ブロックは、装着時に前記箱体の内周面と前記仕切り板との間に配置されるブロック本体部と、このブロック本体部から仕切り板を越えて前記収容空間に突出して被梱包物を上方より支持する支持部とを備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の梱包箱。
  6. 前記仕切り板及び/または緩衝ブロックの少なくとも一方の表面に、被梱包物が梱包された際のその被梱包物の側面の前後左右を表す文字記号を付したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の梱包箱。
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