JP2008030630A - 車両用ドアの開閉機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】デッドポイントを簡単な構成で容易に調整することによってドアの特に閉時の操作性を高めることができる車両用ドアの開閉機構を提供すること。
【解決手段】車体開口部を開閉するバックドア(車両用ドア)をヒンジを介して車体に回動可能に枢支し、該バックドアに開方向に付勢力を付与するバランサ4の一端を前記バックドアに回動可能に連結し、同バランサ4の他端を車体に回動可能に連結して成るバックドアの開閉機構において、前記バランサ4(シリンダ4a)の一端(上端)をブラケット7を介して車体に回動可能に連結するとともに、その連結点P1 を前記ブラケット7の車体取付部に対してバックドア側(車体後方)にオフセットさせる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ドアを開く際の操作力を軽減するためのバランサを備えた車両用ドアの開閉機構に関するものである。
例えばハッチバック式やワンボックス車両には跳ね上げ式のバックドアが設けられるが、このバックドアは、ヒンジを介して車体に回動可能に枢支され、ヒンジを中心として上下に回動することによって車体後面の開口部を開閉する。
而して、バックドアの開閉機構には、バックドアを開く際の操作力を軽減するととも、バックドアを全開状態に保持するためのバランサが設けられている。このバランサは、油圧、ガス圧、スプリング等によって所要の付勢力を発生するものであって、その一端はドアに回動可能に連結され、他端は車体に回動可能に連結されている。
ところで、バランサを備えるドア開閉機構においては、ドアをバランサの付勢力に抗して閉める際に、ドアが自重によって閉まり始める点(以下、「デッドポイント」と称する)が存在する。ここで、デッドポイントについて図6を参照しながら以下に説明する。
図6はバックドアの重心とバランサ連結点の回動軌跡と力(バックドアの自重とバランサの付勢力)との関係を示す模式的側面図であり、同図において、Oはバックドアの回動中心(ヒンジ)、Gはバックドアの重心、P1 はバランサの車体への連結点(回動中心)、P2 はバックドアのバランサ連結点をそれぞれ示す。
又、図6において、Aはバックドアの全開位置を、Bは全閉位置をそれぞれ示すが、全開状態にあるバックドアを下方へ押し下げ、これを回動中心Oを中心として下方へ回動させて閉じると、該バックドアの重心Gは回動中心Oを中心とする半径r1 の円弧軌跡C1 を描いて移動し、バランサのドアへの連結点P2 は回動中心Oを中心とする半径r2 (>r1 )の円弧軌跡C2 を描いて移動する。
而して、バックドアが全開状態から閉じられる途中の過程において、バックドアが例えば図示のD位置にあるときには、該バックドアの重心Gには一定の自重mgが垂直下方に作用し、バックドアのバランサ連結点P2 にはバランサの付勢力Fが斜め上向きに作用する。ここで、バランサの付勢力Fの大きさと方向はバックドアの位置によって変化し、その作用方向は連結点P1 とP2 を結ぶ直線の方向に一致する。
そして、バックドアには、重心Gに作用する自重mgの分力(回動中心Oと連結点P2 を結ぶ直線に対して垂直方向の成分)mg1 (図示例では、自重mgに一致している)は、該バックドアを閉じようとするモーメントM1 (=mg1 ×r1 )を発生し、連結点P2 に作用する付勢力Fの分力(回動中心Oと連結点P2 を結ぶ直線に対して垂直方向の成分)F1 は、バックドアを開けようとするモーメントM2 (=F1 ×r2 )を発生する。
バックドアが図示のD位置にあるときには、バックドアを開けようとするモーメントM2 の方がバックドアを閉じようとするモーメントM1 よりも大きいため(M2 >M1 )、全開状態にあるバックドアを閉じる際には、少なくとも全開位置AからD位置までの間はバックドアをバランサの付勢力に抗して押し下げる必要がある。
而して、バックドアを閉じるに従ってバランサの付勢力Fの大きさと方向が変化し、バックドアを開けようとするモーメントM2 が徐々に小さくなり、例えばバックドアが図示のC位置まで閉じられた時点でモーメントM2 がモーメントM1 に等しくなって両者が釣り合い(M2 =M1 )、このC位置がデッドポイントとなる。従って、デッドポイントを過ぎると、バックドアから手を離しても、該バックドアは自重mgによって自動的に閉じる。そして、バックドアが完全に閉じて全閉位置Bにあるときには、連結点P2 に作用するバランサの付勢力Fは、バックドアを開けようとするモーメントM2 を発生させる分力を殆ど有しておらず、バックドアは、自重mgの分力mg1 によって発生するモーメントM1 によって全閉状態を維持する。
ところで、特許文献1には、リンク機構や駆動装置で構成される移動機構によってダンパステー(バランサ)の連結点位置をドアの開動作時と閉動作時で移動させ、ダンパステー(バランサ)の傾斜角度をドアの開動作時と閉動作時で変化させてドア開時とドア閉時何れにおいても操作力を軽減させる技術が開示されている。
特開平5−125866号公報
全開状態にあるバックドアを閉める際には、操作者はバックドアの外面を形成するアウタパネルをバランサの付勢力に抗して下方へ押さえて該バックドアを下方へ回動させるが、バックドアが閉まり切る前に手を離しても該バックドアが自重で自動的に閉まるようにすることが多い。
従って、デッドポイントが下過ぎる場合には、操作者がバックドアから手を離しても該バックドアが自重で閉まらず開こうとするため、バックドアを再び手で押し下げてこれを閉じる必要があり、操作性が甚だ悪いという問題が発生する。
特許文献1に開示された技術によれば、デッドポイントを移動させて上記問題を解決することも可能であると考えられるが、リンク機構や駆動装置で構成される複雑な移動機構を要するため、部品点数やコストの増加、取付スペースの拡大、作動の安定性の低下等の別の問題が新たに発生する可能性がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、デッドポイントを簡単な構成で容易に調整することによって特にドアの閉時の操作性を高めることができる車両用ドアの開閉機構を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車体開口部を開閉するドアをヒンジを介して車体に回動可能に枢支し、該ドアに開方向に付勢力を付与するバランサの一端を前記ドアに回動可能に連結し、同バランサの他端を車体に回動可能に連結して成る車両用ドアの開閉機構において、前記バランサの一端をブラケットを介して車体に回動可能に連結するとともに、その連結点を前記ブラケットの車体取付部に対してドア側にオフセットさせたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記バランサの前記ブラケットへの連結点を車体開口部の周縁に取り付けられたウェザーストリップよりもドア側に配置したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ブラケットに、車体取付面である第1の面と、該第1の面に対して車幅方向内側にオフセットした第2の面を設け、該第2の面に端部に前記バランサの一端を連結したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記ブラケットの第1の面と第2の面を繋ぐ斜面にビードを形成したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、バランサの一端をブラケットを介して車体に回動可能に連結するとともに、その連結点を前記ブラケットの車体取付部に対してドア側にオフセットさせたため、バランサの傾きを従来よりも立てることができ、車両のデザインに影響を与えることなく、デッドポイントを簡単な構成で容易に適切な位置に設定することができ、ドア閉じ時の操作性を高めることができる。
請求項2記載の発明によれば、バランサのブラケットへの連結点を車体開口部の周縁に取り付けられたウェザーストリップよりもドア側に配置したため、バランサの傾きを従来よりも立てることができ、デッドポイントを簡単な構成で容易に最適な位置に設定することができる。
請求項3記載の発明によれば、ブラケットに、車体取付面である第1の面と、該第1の面に対して車幅方向内側にオフセットした第2の面を設け、該第2の面に端部にバランサの一端を連結したため、車体開口部の大きさに影響されることなく、車両側面の室内幅よりも通常狭くなる開口部のウェザーストリップを越えて車室外にバランサの連結点を配置することができ、車体開口部の大きさに影響されることなく配置することができる。
請求項4記載の発明によれば、ビードによってブラケットの剛性が高められる、該ブラケットへのバランサの連結点を車体後方へオフセットさせたためにブラケットに発生するモーメントが大きくなっても、該ブラケットの変形が防がれ、ドアの安定した開閉動作が可能となる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るドア開閉機構を備えたバックドアを車室側から見た斜視図、図2は本発明に係るドア開閉機構のバランサの取付構造を示す側面図、図3は図2のX−X線断面図、図4はバックドアの重心とバランサ連結点の回動軌跡と力(バックドアの自重とバランサの付勢力)との関係を従来と対比して示す模式的側面図、図5はバックドアの閉じ動作を説明するための模式的側面図である。
図1において、1は所謂ワンボックスカーの車体100の後面に開口する開口部100a(図3参照)を開閉するバックドアであって、該バックドア1によって開閉される車体開口部100aの周縁には、シール部材としてのウェザーストリップ2が取り付けられている(図1〜図3参照)。尚、図1はバックドア1が閉まっている状態を示している。
上記バックドア1は、外面を形成するアウタパネル1aと内面を形成するインナパネル1bの外周縁同士を接合して中空状に成形され、その上端部の左右が図1に示すヒンジ3によって車体開口部100a上縁の不図示のルーフパネルに回動可能に枢支されており、このバックドア1を左右のヒンジ3を中心として上下に回動させることによって車体開口部100aが開閉される。
ところで、バックドア1の左右と車体開口部100aの間には、バックドア1を開く際の操作力を軽減するための左右一対のバランサ4がそれぞれ設けられている。各バランサ4は、油圧、ガス圧、スプリング等によって所要の付勢力を発生するものであって、高圧ガス等が封入されたシリンダ4aと、該シリンダ4a内に摺動可能に嵌挿された不図示のピストンからシリンダ4a外へと延びるロッド4bとで構成されている。
そして、左右一対の上記バランサ4の各ロッド4bの下端は、図2に示すように、ボールジョイント5及びボルト6を介してバックドア1の側部に回動可能に連結されており、各シリンダ4aの上端は、ブラケット7及びボールジョイント8を介して車体開口部100aの側部に回動可能に連結されている。各バランサ4は、最伸長状態(ロッド4bが最も伸びた状態)で付勢力が最も小さく、図1に示すようにバックドア1が閉じている状態(バックドア1が図4の位置Bにある状態)では収縮して最も大きな軸方向下向きの付勢力F(図2及び図4参照)を発生し、この付勢力Fによってバックドア1の全閉状態が維持される。
而して、左右の前記各ブラケット7は、図2に示すように、その一端部に形成された2つの円孔7aに挿通する図3に示すボルト9によって車体開口部100aの側部に車体後方に向って斜め上方に傾斜して取り付けられており、その他端にはバランサ4(シリンダ4a)の上端がボールジョイント8を介して回動可能に連結されている。尚、本実施の形態では、各ブラケット7の車体100への取り付けをボルト9にて行ったが、その他、リベットや溶接等によって各ブラケット7を車体100に取り付けても良い。
ここで、図2及び図3に示すように、各バランサ4のブラケット7への連結点(図4にP1 にて示す)は、ブラケット7の車体100への取付部から車体後方(バックドア1側)に向かって斜め上方にeだけオフセットした位置(本実施の形態では、車体開口部100aの周縁に取り付けられた前記ウェザーストリップ2よりも車体後方の位置)に配置されている。つまり、本実施の形態では、図4に示すように、各バランサ4のブラケット7への連結点P1 を従来の連結点P’に対して図示のΔeだけ車体後方に向かって斜め上方にオフセットさせている。
ところで、左右の各ブラケット7は板金のプレス成形品であって、図3に示すように、これには車体取付面である第1の面S1と、該第1の面S1に対して車幅方向内側に図示のεだけオフセットした第2の面S2が設けられており、該第2の面S2の端部に前記バランサ4(シリンダ4a)の一端が連結されている。そして、図2に示すように、各ブラケット7の第1の面S1と第2の面2を繋ぐ斜面S3にはビード7bが幅方向に3列形成されている。
而して、本実施の形態では、前述のように左右の各バランサ4(シリンダ4a)の上端部をブラケット7を介して車体100側に連結し、その連結点P1
をブラケット7の車体取付部よりも車体後方にオフセットさせたため、バックドア1を閉めた状態においてバランサ4の側面視での傾きを従来の傾きよりも車体後方に向かって起き上がるよう立てることができる。
即ち、図4に示すL1は従来のドア開閉機構におけるバランサ4の側面視での傾斜を示す中心軸線、L2は本発明に係るドア開閉機構におけるバランサ4の側面視での傾斜を示す中心軸線であり、本発明に係るドア開閉機構によれば、バランサ4の傾斜を従来の傾斜よりも図示のΔθの角度だけ立てることができる。
ここで、全開状態にあるバックドア1を閉じる動作とそのときの力の関係を図4及び図5に基づいて説明する。
図4はバックドア1の重心とバランサ連結点の回動軌跡と力(バックドア1の自重とバランサ4の付勢力)との関係を示す模式的側面図であり、同図において、Oはバックドア1の回動中心(ヒンジ3)、Gはバックドアの重心、P1 はバランサ4の車体100への連結点(回動中心)、P2 はバックドア1へのバランサ4の連結点をそれぞれ示す。
又、図4及び図5において、Aはバックドア1の全開位置を、Bは全閉位置をそれぞれ示すが、全開状態にあるバックドア1を下方へ押し下げ、これを回動中心Oを中心として下方へ回動させて閉じると、該バックドア1の重心Gは回動中心Oを中心とする半径r1 の円弧軌跡C1 を描いて移動し、バランサ4の車体100への連結点P2 は回動中心Oを中心とする半径r2 (>r1 )の円弧軌跡C2 を描いて移動する。
而して、バックドア1が全開状態から閉じる途中の過程において、バックドア1が例えば図示のC位置にあるときには、該バックドア1の重心Gには一定の自重mgが垂直下方に作用し、バックドア1のバランサ連結点P2 にはバランサ4の付勢力Fが中心軸線L2方向に作用する。ここで、バランサ4の付勢力Fの大きさと方向はバックドア1の位置によって変化する。
そして、バックドア1には、重心Gに作用する自重mgの分力(回動中心Oと連結点P2 を結ぶ直線に対して垂直方向の成分)mg1 は、該バックドア1を閉じようとするモーメントM1 (=mg1 ×r1 )を発生し、連結点P2 に作用する付勢力Fの分力(回動中心Oと連結点P2 を結ぶ直線に対して垂直方向の成分)F1 は、バックドア1を開けようとするモーメントM2 (=F1 ×r2 )を発生する。
ところで、バックドア1を閉じるに従ってバランサ4の付勢力Fの大きさと方向が変化し、バックドア1を開けようとするモーメントM2 が徐々に小さくなり、図6において説明したようにバックドア1が自重mgによって閉まり始めるデッドポイントにおいてはモーメントM2 がモーメントM1 に等しくなって両者が釣り合うが(M2 =M1 )、このデッドポイントが下過ぎると、前述のように操作者がバックドア1から手を離しても該バックドア1が自重mgで閉まらず開こうとするため、バックドア1を再び手で押し下げてこれを閉じる必要があり、操作性が甚だ悪いという問題が発生する。
而して、本実施の形態では、前述のように各バランサ4のブラケット7への連結点P1 を従来の連結点P’1 に対して図示のΔeだけ車体後方に向かって斜め上方にオフセットさせることによって各バランサ4の傾斜(中心軸線L2)を従来の傾斜(中心軸線L1)よりも図示のΔθの角度だけ立てるようにしたため、デッドポイントを従来よりも上方へ移動させることができる。その理由を図4に基づいて説明する。
図4に示すC位置にバックドア1が位置している場合、本実施の形態において連結点P2 に作用するバランサ4の付勢力Fの分力(回動中心Oと連結点P2 を結ぶ直線に対して垂直方向の成分)F1 は、従来の中心軸線L1方向に作用する付勢力F’の分力F’1 よりも小さくなる(F1 <F’1 )。このため、本実施の形態においてバックドア1を開けようとするモーメントM2 (=F1 ×r2 )は、分力F’1 に基づいて発生する従来のモーメントM’ 2 (=F’1 ×r2 )よりも小さくなり(M2 <M’ 2 )、その分だけデッドポイントを上方へ移動させることができる。
而して、上述のようにデッドポイントを上方へ移動させることができれば、デッドポイントが下過ぎることによる前記不具合が解消され、操作者がバックドア1から手を離せば該バックドア1が自重mgで確実に閉まるため、バックドア1を再び手で押し下げてこれを閉じる必要がなくなり、バックドア1を閉じる際の操作性が高められる。
ここで、デッドポイントは、図5に示すように、バックドア1の操作者による操作点の回動軌跡C3 と操作者の手の回動軌跡C4 との交点Pの近傍に位置することが操作性の上で望ましい。
他方、各ブラケット7のバランサ4の連結点P1 には、図2に示すように、付勢力Fと大きさが同じで方向が逆の反力Rが作用し、各ブラケット7には反力Rによるモーメントが発生するが、前述のように各ブラケット7の第1の面S1と第2の面S2を繋ぐ斜面S3に3列のビード7bを幅方向に形成したため、これらのビード7bによってブラケット7の剛性が高められる。このため、連結点P1 をブラケット7の車体取付部から車体後方へオフセットさせたためにブラケット7に発生するモーメントが大きくなっても、該ブラケット7の変形が防がれ、バックドア1の安定した開閉動作が可能となる。
尚、全閉状態にあるバックドア1を開く場合には、デッドポイントに至るまではバックドア1をその自重mgとバランサ4の付勢力Fに抗して持ち上げる必要があるが、デッドポイントを過ぎると、バックドア1は、バランサ4の付勢力Fによって自動的に上方へと全開位置まで回動し、その全開状態が維持される。
ところで、バックドアを車体側に回動可能に枢支するためのヒンジ及びバランサの取付位置のレイアウトは車両の意匠デザインに大きく影響されるため、バックドアの操作性を大きく変えることは一般的には困難である。
即ち、バックドアによって開閉される車両の後端開口部の側面視での傾きは車両のデザインによることが多く、殆どの車両の後端のシルエットは車体前方に向かって斜め上方に傾斜する形状にデザインされることが多いことから、後端開口部もその形状に合わせて傾斜した形状に形成されることが多い。このように車体前方に向かって斜め上方に傾斜した車体開口部にバランサを取り付ける場合、バランサの上端は車室内の前後方向前方に取り付けられ、下端はバックドアの内側に取り付けられるため、バランサは車体開口部よりも傾斜して取り付けられることとなり、デッドポイントが下側に位置し易い。このため、操作者がバックドアから手を離しても該バックドアが自重で閉まらず開こうとするため、バックドアを再び手で押し下げてこれを閉じる必要があり、操作性が甚だ悪いという問題が発生することは前述の通りである。
そこで、本発明では、バランサ4のブラケット7への連結点P1 を、ブラケット7の車体取付部から車体後方(バックドア1側)にオフセットさせることによって、バランサ4の傾斜を従来の傾斜よりも立ててデッドポイントを従来よりも上方の適切な位置に設定するようにしたため、簡単な構成でバックドア1の特に閉時の操作性を高めることができる。この場合、ブラケット7が車体後方に突出するため、該ブラケット7とバックドア1との干渉を避けるため、図3に示すように、バックドア1のインナパネル1bにブラケット7との干渉を避けるための凹部1cを形成している。
又、本実施の形態では、ブラケット7に、車体取付面である第1の面S1と、該第1の面に対して車幅方向内側にオフセットした第2の面S2を設け、該第2の面S2に端部にバランサ4の一端を連結したため、車体開口部100aの大きさに影響されることなく、車両側面の室内幅よりも通常狭くなる開口部100aのウェザーストリップ2を越えて車室外にバランサ4の連結点P1 を配置することができる。
尚、以上は本発明を特に上下に回動刷る縦開きバックドアの開閉機構に対して適用した形態について説明したが、本発明は、横開きバックドア、フード、トランクリッド等の他の任意のドアを開閉するための開閉機構に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
本発明に係るドア開閉機構を備えたバックドアを車室側から見た斜視図である。 本発明に係るドア開閉機構のバランサの取付構造を示す側面図である。 図3のX−X線断面図である。 本発明に係るドア開閉機構のバックドアの重心とバランサ連結点の回動軌跡と力(バックドアの自重とバランサの付勢力)との関係を従来と対比して示す模式的側面図である。 バックドアの閉じ動作を説明するための模式的側面図である。 デッドポイントを説明するための模式的側面図である。
符号の説明
1 バックドア(車両用ドア)
1a バックドアのアウタパネル
1b バックドアのインナパネル
1c バックドアの凹部
2 ウェザーストリップ
3 ヒンジ
4 バランサ
4a バランサのシリンダ
4b バランサのロッド
5 ボールジョイント
6 ボルト
7 ブラケット
7a ブラケットの円孔
7b ブラケットのビード
8 ボールジョイント
9 ボルト
100 車体
100a 車体開口部
F,F’ バランサの付勢力
L1 従来のバランサの中心軸線
L2 本発明のバランサの中心軸線
1 バランサのブラケットへの連結点
2 バランサのバックドアへの連結点
S1 ブラケットの第1の面
S2 ブラケットの第2の面
S3 ブラケットの斜面

Claims (4)

  1. 車体開口部を開閉するドアをヒンジを介して車体に回動可能に枢支し、該ドアに開方向に付勢力を付与するバランサの一端を前記ドアに回動可能に連結し、同バランサの他端を車体に回動可能に連結して成る車両用ドアの開閉機構において、
    前記バランサの一端をブラケットを介して車体に回動可能に連結するとともに、その連結点を前記ブラケットの車体取付部に対してドア側にオフセットさせたことを特徴とする車両用ドアの開閉機構。
  2. 前記バランサの前記ブラケットへの連結点を車体開口部の周縁に取り付けられたウェザーストリップよりもドア側に配置したことを特徴とする請求項1記載の車両用ドアの開閉機構。
  3. 前記ブラケットに、車体取付面である第1の面と、該第1の面に対して車幅方向内側にオフセットした第2の面を設け、該第2の面に端部に前記バランサの一端を連結したことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用ドアの開閉機構。
  4. 前記ブラケットの第1の面と第2面を繋ぐ斜面にビードを形成したことを特徴とする請求項3記載の車両用ドアの開閉機構。
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