JP2008028129A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の表面をトレンチ構造にしてエミッタ領域及びエミッタ電極を設け、デバイスサイズを小型化、高集積化することができる半導体装置及び該半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板10は、N型不純物としてのアンチモンが含有され、コレクタ領域RCを形成している。シリコン基板10の表面には、複数の凹部10a、10a、…を形成している。各凹部10aの略階段状の表面には、エミッタ領域REを形成してあり、エミッタ領域REの下側及び各凹部10aを除くシリコン基板10の表面には、ベース領域RBを形成してある。エミッタ領域REにはN型不純物としてのリンが、ベース領域RBにはP型不純物としてのボロンが含有されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及び該半導体装置の製造方法に関し、より具体的には、表面に複数の凹部を形成した基板にトレンチ構造のトランジスタが形成された半導体装置及び該半導体装置の製造方法に関する。
バイポーラトランジスタ(以下、トランジスタ)は、平板状のシリコン基板の表面から適宜のN型不純物及びP型不純物を拡散させることによって、エミッタ領域、ベース領域及びコレクタ領域がシリコン基板に形成されている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来のトランジスタは、コレクタ領域としてのシリコン基板の表面上に略二次元的にエミッタ領域、ベース領域などが形成されるため、ベース領域及びエミッタ領域夫々のコンタクトホール、コンタクトホールにオーバーラップして配置されるベース電極及びエミッタ電極、並びにベース電極とエミッタ電極との間隔などをシリコン基板の表面(略二次元的)に設ける必要があり、コレクタ電流特性、コレクタ・エミッタ間飽和電圧特性などのトランジスタ特性を決定する不純物領域(ベース領域に対して不純物濃度が高いエミッタ領域)の表面積は基板の平面寸法により規定され、デバイスサイズは必然的に大きくなる。
特開平5−275681号公報
そこで、本発明者は、表面に複数の凹部が形成されたシリコン基板に、コレクタ領域、ベース領域、及びエミッタ領域を有するトレンチ構造のトランジスタを形成する技術についての研究を行なっている。
図6はトレンチ構造のトランジスタの一例を示す断面図である。図に示すように、トレンチ構造のトランジスタを形成することにより、シリコン基板10に設けた各凹部10aの底面及び側面にエミッタ領域REが形成され、ベース領域RBの一部がエミッタ領域RE及びコレクタ領域RCの間に3次元的に挟持された構造となることから、従来の平面構造(2次元的)のトランジスタと比較して、ベース領域RBに対して不純物濃度が高いエミッタ領域REの実効的な表面積(例えば、境界面積、周辺長など)が大きくなり、キャリアである正孔及び電子の量を増大させることができ、トランジスタ性能(例えば、コレクタ電流特性、コレクタ・エミッタ間飽和電圧特性など)の向上を実現できる。
しかし、エミッタ領域REを拡大するために、トレンチ溝の深さ、すなわち、凹部10aの深さ方向の寸法を大きくする場合、等方性エッチングにより凹部10aを形成するときには、サイドエッチングが促進され、凹部10aの開口寸法w(例えば、対向するエミッタ領域REの離隔寸法)も大きくなる。特に、等方性エッチングを多用した場合、開口寸法wが一層大きくなり、相互に隣接する凹部10aが重ならないように適切な離隔距離を確保するためには、凹部10aの深さを、ある程度制限する必要がある。このため、凹部10aの開口寸法wを大きくすることなく、すなわち、デバイスサイズを大きくすることなくエミッタ領域REをさらに拡大して、トランジスタ特性を向上させることが望まれていた。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、基板の表面に基板の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状の凹部を複数形成し、該凹部の表面にエミッタ領域を形成し、前記凹部を除く基板の表面及び前記エミッタ領域の下側にベース領域を形成することにより、基板の厚み方向にエミッタ領域を拡大して、デバイスのサイズを大きくすることなく、トランジスタ特性を向上させることができる半導体装置及び該半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の目的は、ベース領域の下側に形成されたコレクタ領域を備えることにより、トレンチ構造のトランジスタが形成された半導体装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、凹部の内側に設けられ、エミッタ領域に接続されたエミッタ電極を備えることにより、基板の表面をトレンチ構造にしてエミッタ電極を設け、トランジスタ特性を向上させることができる半導体装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、凹部の開口部周りをオーバハング形状とすることにより、ベース電極とエミッタ電極とを分離した状態で形成して、製造工程(製造コスト)を削減することができる半導体装置及び半導体装置の製造方法の提供することにある。
第1発明に係る半導体装置は、基板にトランジスタを備える半導体装置において、基板の表面に複数形成され、基板の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状の凹部と、該凹部の表面に形成されたエミッタ領域と、前記凹部を除く基板の表面及び前記エミッタ領域の下側に形成されたベース領域とを備えることを特徴とする。
第2発明に係る半導体装置は、第1発明において、前記ベース領域の下側に形成されたコレクタ領域を備えることを特徴とする。
第3発明に係る半導体装置は、第1発明又は第2発明において、前記凹部の内側に設けられ、前記エミッタ領域に接続されたエミッタ電極を備えることを特徴とする。
第4発明に係る半導体装置は、第1発明乃至第3発明のいずれかにおいて、前記凹部の開口部周りは、オーバハング形状をなすことを特徴とする。
第5発明に係る半導体装置の製造方法は、基板にトランジスタを備える半導体装置の製造方法において、基板の表面にベース領域を形成する工程と、ベース領域が形成された基板に基板の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状の複数の凹部を形成する工程と、前記凹部の表面にベース領域をさらに形成する工程と、ベース領域が形成された凹部の表面にエミッタ領域を形成する工程とを含むことを特徴とする。
第6発明に係る半導体装置の製造方法は、第5発明において、前記凹部を形成する工程は、等方性エッチングによって前記凹部の開口部周りをオーバハング形状に形成することを特徴とする。
第1発明及び第5発明にあっては、基板の表面にベース領域を形成し、ベース領域が形成された基板の表面に基板の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状の凹部を複数形成する。該凹部の表面にベース領域をさらに形成し、ベース領域が形成された凹部の表面にエミッタ領域を形成する。基板の表面を多段のトレンチ構造とし、エミッタ領域を基板の厚み方向に沿って略階段状の凹部を形成することにより、等方性エッチングにより凹部を形成した場合であっても、凹部の開口寸法を大きくすることなく凹部の深さを深くして、エミッタ領域(例えば、エミッタ領域の表面積、周辺長など)を拡大する。これにより、ベース領域に対して不純物濃度の高いエミッタ領域の実効的な表面積が大きくなり、キャリアである正孔及び電子の量を増大させることができ、コレクタ電流特性、コレクタ・エミッタ間飽和電圧特性などのトランジスタ特性を向上させる。
第2発明にあっては、ベース領域の下側に形成されたコレクタ領域を備える。
第3発明にあっては、エミッタ領域に接続するエミッタ電極を凹部の内側に形成する。また、凹部を除く基板の表面に形成されたベース領域に接続するベース電極を形成する。すなわち、前記凹部の底面にエミッタ電極を形成することにより、エミッタ電極と前記凹部を除く基板の表面に形成されたベース電極とを、基板の厚み方向に沿って分離する。これにより、基板の表面方向に沿ったエミッタ電極とベース電極との離隔寸法を設ける必要がなく、かつエミッタ電極をシリコン酸化膜上にオーバーラップさせる寸法も不要になる。
第4発明及び第6発明にあっては、等方性エッチングによって基板に設けられた各凹部の開口部周りをオーバハング形状にする。これにより、アルミニウムのような電極部材を基板表面にスパッタした場合であっても、エミッタ電極及びベース電極が基板の厚み方向に沿って分離された状態で形成される。したがって、従来必要であったベース電極とエミッタ電極とを分離するための製造工程(例えばエッチング工程)が不要となり、製造コストが削減される。
本発明にあっては、基板の表面に基板の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状の凹部を複数形成し、該凹部の表面にエミッタ領域を形成し、前記凹部を除く基板の表面及び前記エミッタ領域の下側にベース領域を形成することにより、等方性エッチングにより凹部を形成した場合であっても、凹部の開口寸法を大きくすることなく凹部の深さを深くし、エミッタ領域を拡大して、デバイスのサイズを大きくすることなく、トランジスタ特性を向上させることができる。
また、本発明にあっては、凹部の開口部周りをオーバハング形状とすることにより、ベース電極とエミッタ電極とを分離した状態で形成して、電極分離のための製造工程(製造コスト)を削減することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る半導体装置の構造を示す断面図である。図において、10はシリコン基板である。シリコン基板10は、NPN型のトランジスタの場合、N型不純物として、例えば、アンチモンSbが予め含有されており、コレクタ領域RCを形成している。なお、アンチモンに代えてヒ素Asなどであってもよい。シリコン基板10には、表面からの深さが、例えば、3μm程度の複数の凹部10a、10a、…を形成してある。
各凹部10aは、シリコン基板10の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状(図では、2段であるが3段以上であってもよい)をなしている。各凹部10aの略階段状の表面には、エミッタ領域REを形成してあり、エミッタ領域REの下側及び各凹部10aを除くシリコン基板10の表面には、ベース領域RBを形成してある。エミッタ領域REにはN型不純物としてのリンが、ベース領域RBにはP型不純物としてのボロンが含有されている。
このエミッタ領域RE及びベース領域RBを除くシリコン基板10の領域がコレクタ領域RCとなり、コレクタ領域RC及びコレクタ領域RCの上側に形成されたベース領域RBがシリコン基板10を平面視した場合に、略全面に形成してあるとともに、エミッタ領域REは、各凹部10aの表面に孤立した状態で形成してある。
各凹部10aの断面形状が多段の略階段状をなすため(多段のトレンチ構造)、等方性エッチングを用いて凹部10aを形成する場合であっても、凹部10aの開口寸法w(例えば、対向するエミッタ領域REの離隔寸法)を大きくすることなく、凹部10aの深さ寸法を大きくすることができるため、シリコン基板10の厚み方向に沿ってエミッタ領域REを拡大することができる。
これにより、トレンチ構造のトランジスタをシリコン基板10に複数形成する場合、凹部の開口寸法wを大きくすることなく、ベース領域RBに対して不純物濃度が高いエミッタ領域REの実効的な領域(例えば、表面積、周辺長など)をさらに大きくすることができ、キャリアである正孔及び電子の量を増大させてトランジスタ性能(例えば、コレクタ電流特性、コレクタ・エミッタ間飽和電圧特性など)の向上を実現できる。
例えば、凹部10aの径(開口寸法)を30μm程度とし、凹部10aの深さを3μm程度として1段のトレンチ構造にした場合、エミッタ領域REは、従来の平面構造に比べて約40%拡大することができるのに対して、凹部10aの径(開口寸法)を30μmのままとし、さらに径が10μmの2段目の凹部を形成して2段のトレンチ構造にした場合には、エミッタ領域REは、約54%拡大することができ、同一サイズのチップにおいて、凹部の開口寸法を大きくすることなくエミッタ領域REをさらに大きくすることができる。
シリコン基板10に複数の凹部10a、10a、…を形成することによって、ベース領域RB及びエミッタ領域REの上面位置に高低差が生じる。したがって、シリコン基板10の全面に電極としての導電体を設ける場合、シリコン基板10の厚み方向に沿った高低差の存在により、ベース領域RBに接続された電極(ベース電極)12Bとエミッタ領域REに接続された電極(エミッタ電極)12Eとの分離が行なわれる。なお、本実施の形態では、コレクタ領域RCと接続する電極(コレクタ電極)12Cをシリコン基板10の裏面側に設けている。
各凹部10aの最上段の側面には、シリコン酸化膜11を形成してあり、等方性エッチングによって各凹部10aの側面のサイドエッチングを促し、各凹部10aの最上段の側面上部のシリコン酸化膜11にオーバハングを持たせ、各凹部10aの開口部周りをオーバハング形状にしてある。これにより、アルミニウムのような電極部材をシリコン基板10表面にスパッタした場合であっても、エミッタ電極12E及びベース電極12Bがシリコン基板10の厚み方向に沿って分離された状態で形成される。したがって、電極部材を分離するための製造工程(例えばエッチング工程)が不要となり、製造コストが削減される。なお、図1に示す凹部10aの開口部周りのオーバハング形状は、一例を模式的に表したものであり、これに限定されるものではない。
図2は本発明の多段のトレンチ構造の一例を示す断面図である。シリコン基板10の表面に形成された凹部10aは多段(図では2段)の略階段状をなし、凹部10aの略階段状の表面には、エミッタ領域REが形成されている。これにより、エミッタ領域REは、シリコン基板10に形成された多段のトレンチ構造に沿ってシリコン基板10の厚み方向に拡大して形成される。
シリコン基板10の表面に形成された各凹部10aの側面が、等方性エッチングによりサイドエッチされ、その結果、各凹部10aの最上段の側面のエミッタ領域REの表面に形成されたシリコン酸化膜11に対して、凹部10aの開口部周りのシリコン酸化膜11がオーバハング形状に形成されており、凹部10aの最上段の側面同士の離隔寸法は、側面中央部よりも側面上部(すなわち、凹部10aの開口部周り)で小さくなるように形成してあり、凹部10aの開口部周りは、オーバハング部10bを有している。なお、凹部10aの開口部周りの形状は、一例であって、これに限定されるものではなく、エッチング処理のパラメータを適宜設定することにより、所要の形状とすることが可能である。
凹部10aの最上段の側面を除く他の表面は、エミッタ領域REのコンタクト領域としてシリコン酸化膜11は除去されており、凹部10aの内部にエミッタ領域REと接続されたエミッタ電極12Eが形成されている。また、シリコン基板10の表面にはベース領域RBと接続されたベース電極12Bが形成され、エミッタ電極12Eとベース電極12Bとは、シリコン基板10の厚み方向に沿って分離されるため、従来の平面構造のバイポーラトランジスタの場合の如く、シリコン基板20の表面方向に沿ったエミッタ電極22Eとベース電極22Bとの離隔寸法を設ける必要がなく、かつ、エミッタ電極22Eをシリコン酸化膜21上にオーバーラップさせるための寸法も不要になる。これにより、同じサイズのデバイスであれば、トランジスタの集積度を上げることができ、同じ集積度であれば、デバイスのサイズを小型化することができる。
また、多段のトレンチ構造としたことにより、1段のトレンチ構造と比較して、凹部10aの開口寸法wを大きくすることなく凹部10aの深さ寸法hを大きくすることができ、シリコン基板10の平面上の制約を受けることなく、エミッタ領域REを従来よりも拡大することができ、コレクタ電流特性、コレクタ・エミッタ間飽和電圧特性などのトランジスタ特性を向上させることができる。
次に、本発明に係る半導体装置の製造方法について説明する。図3乃至図5は本発明に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。なお、バイポーラトランジスタとしては、NPN型トランジスタ及びPNP型トランジスタがあるが、いずれのトランジスタであってもよく、また、シリコン基板10上のトランジスタの個数についても限定されるものではない。
NPN型トランジスタの場合、まず、N型不純物(例えばアンチモンSb)が予め含有されたシリコン基板10を適宜の温度で熱酸化させることによって、シリコン基板10上にシリコン酸化膜11を形成する(図3(a))。
次に、第1ベース領域RB1とすべき位置のシリコン酸化膜11をエッチングによって除去し、除去したシリコン基板10をP型不純物(例えばボロン)が含有された拡散雰囲気中に放置して、エッチングされた領域のシリコン基板10の表面からP型不純物を基板内部へ拡散させ、第1ベース領域RB1をシリコン基板10の表面に形成する(図3(b))。また、拡散処理を行う場合、第1ベース領域RB1の表面には、シリコン酸化膜11が再形成される。なお、正確には、シリコン基板10の表面上の位置によって、シリコン酸化膜11の厚みが若干異なるが、本発明の主旨ではないことからシリコン酸化膜11の厚みは等しいものとして説明する。
次に、第1ベース領域RB1の表面に形成されたシリコン酸化膜11をホトリソグラフィにより除去する(図3(c))。
次に、除去されずに残ったシリコン酸化膜11をマスクとして、エミッタ領域REを形成するための1段目の凹部10cを複数形成する(図3(d))。
次に、最終的な凹部10a(図では2段)を形成するために、形成した凹部10cの表面周辺のシリコン酸化膜11をホトリソグラフィにより除去する(図3(e))。
次に、除去されずに残ったシリコン酸化膜11をマスクとして、多段(図では2段)のトレンチ構造のトランジスタを構成すべく、シリコン基板10の表面に複数の凹部10a、10a、…を形成する(図4(f))。具体的には、シリコン酸化膜11をエッチングマスクとして、Cl2 の塩素系又はSF6 のフッ素系ガスを用いたドライエッチングプロセスにより、シリコン基板10をエッチングすることによって、シリコン基板10の表面に複数の凹部10a、10a、…を形成する。また、等方性エッチングを用いて、各凹部10aの側面のサイドエッチングを促すことにより、各凹部10aの最上段の側面上部のシリコン酸化膜11にオーバハングを持たせる。これにより、各凹部10aの開口部周りをオーバハング形状にする。これにより、断面形状が多段の略階段状の凹部10aが形成される。なお、図では、2段のトレンチ構造であるが、3段以上のトレンチ構造を形成するためには、図3(e)〜図4(f)の処理を繰り返す。この場合、等方性のエッチングは、最終的な凹部10aを形成する場合に用いることができる。
次に、各凹部10aが形成されたシリコン基板10をP型不純物が含有された拡散雰囲気中に再度放置して、エッチングされた領域のシリコン基板10の表面からP型不純物を基板内部へ拡散させ、第2ベース領域RB2を各凹部10aの略階段状の表面に形成する(図4(g))。また、拡散処理を行う場合、第2ベース領域RB2の表面には、シリコン酸化膜11が再形成される。
次に、酸化膜(SiO2 )ライトエッチングにより、エミッタ領域REを形成するために、各凹部10aの表面の第2ベース領域RB2を被覆しているシリコン酸化膜11を除去する(図4(h))。なお、ライトエッチングを行う場合には、薬液によるウエットエッチングと、プラズマによるドライエッチングとを組み合わせることもできる。
次に、シリコン基板10をN型不純物が含有された拡散雰囲気中に放置して、エッチングされた領域のシリコン基板10の表面からN型不純物を基板内部へ拡散させ、エミッタ領域REを各凹部10aの表面に形成する(図4(i))。また、拡散処理を行う場合、エミッタ領域REの表面には、シリコン酸化膜11が再形成される。これにより、N型不純物、P型不純物及びN型不純物が積層されたNPN型トランジスタが形成されることになる。
次に、エミッタ領域RE及び第1ベース領域RB1に電極を接続すべく、シリコン酸化膜11のうちのエミッタ領域REの表面の一部及び第1ベース領域RB1の表面の一部の上層に被覆されたシリコン酸化膜11を除去する(図4(j))。各凹部10aでは、最上段の側面を除いて他の表面に被覆されたシリコン酸化膜11を除去する。これにより、エミッタ領域RE及びベース領域RBのコンタクトホールを形成する。ここで、エミッタ領域RE及びベース領域RBのコンタクトホール形成のためのシリコン酸化膜11の除去には、例えば、異方性エッチング(RIE)を用いて行われる。
次に、電極材としてのアルミニウムをスパッタし、ベース電極12B、エミッタ電極12Eを形成し、その後、シリコン基板10の裏面に、例えば、金Auを蒸着してコレクタ電極12Cを形成する(図5(k))。シリコン基板10に複数の凹部10a、10a、…が形成されていることから、アルミニウムをスパッタすることによって、第1ベース領域RB1の上方にはベース電極12Bが、各凹部10aの底面のエミッタ領域REの上方にはエミッタ電極12Eが、それぞれが他の電極と分離された状態で形成される。なお、ベース電極12B及びエミッタ電極12Eの分離幅を大きくすべく、スパッタしたアルミニウムをエッチングしてもよいが、各凹部10aの開口部周りをオーバハング形状とすることにより、このエッチング工程を省略して製造工程(製造コスト)を削減することができる。なお、凹部10aの開口部周りのオーバハング形状は、一例を模式的に表したものであり、これに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明にあっては、シリコン基板10の表面にシリコン基板10の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状の凹部10aを複数形成して多段のトレンチ構造を構成し、各凹部10aの略階段状の表面にエミッタ領域REを形成することにより、トレンチ構造のトランジスタを形成する場合に、凹部10aの開口寸法を大きくすることなく、シリコン基板10の厚み方向にエミッタ領域REを拡大し、デバイスのサイズを大きくすることなく、トランジスタ特性を向上させることができる。
上述の実施の形態では、2段のトレンチ構造について説明したが、トレンチ構造は、これに限定されるものではなく、3段以上の多段のトレンチ構造とすることもできる。
上述の実施の形態では、N型不純物がシリコン基板に予め含有され、このシリコン基板にP型不純物及びN型不純物をこの順序で拡散することによってNPN型トランジスタを形成する形態について説明したが、不純物の極性を逆にして、P型不純物がシリコン基板に予め含有され、このシリコン基板にN型不純物及びP型不純物をこの順序で拡散してPNP型トランジスタとしてもよい。
上述の実施の形態では、電極材としてアルミニウムを用いる場合について説明したが、電極材は、これに限定されるものではない。例えば、アルミニウムにSi、Cu、Ge、Tiなどを少量程度添加した合金を用いることもでき、また、アルミニウムに代えてCuを用いることもできる。
上述の実施の形態では、凹部10aの深さを約3μmとしたが、凹部10aの深さ寸法は、これに限定されるものではなく、デバイスの大きさ、集積度等に応じて適宜設定することが可能である。また、凹部10a側面のオーバハング形状も凹部10aの寸法に合わせて適宜変更することができる。
本発明に係る半導体装置の構造を示す断面図である。 本発明の多段のトレンチ構造の一例を示す断面図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法を示す説明図である。 従来のトランジスタの構造を示す断面図である。
符号の説明
10 シリコン基板
10a 凹部
10b オーバハング部
10c 1段目の凹部
11 シリコン酸化膜
12E エミッタ電極
12B ベース電極
12C コレクタ電極
RE エミッタ領域
RB ベース領域
RB1 第1ベース領域
RB2 第2ベース領域
RC コレクタ領域

Claims (6)

  1. 基板にトランジスタを備える半導体装置において、
    基板の表面に複数形成され、基板の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状の凹部と、
    該凹部の表面に形成されたエミッタ領域と、
    前記凹部を除く基板の表面及び前記エミッタ領域の下側に形成されたベース領域と
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ベース領域の下側に形成されたコレクタ領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記凹部の内側に設けられ、前記エミッタ領域に接続されたエミッタ電極を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記凹部の開口部周りは、オーバハング形状をなすことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 基板にトランジスタを備える半導体装置の製造方法において、
    基板の表面にベース領域を形成する工程と、
    ベース領域が形成された基板に基板の表面からの深さに応じて対向する側面の離隔寸法が小さくなる略階段状の複数の凹部を形成する工程と、
    前記凹部の表面にベース領域をさらに形成する工程と、
    ベース領域が形成された凹部の表面にエミッタ領域を形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 前記凹部を形成する工程は、等方性エッチングによって前記凹部の開口部周りをオーバハング形状に形成することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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