JP2008026689A - 電子写真感光体とその製造方法、及びプロセスカートリッジ、電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】架橋型樹脂表面層を有する電子写真感光体であって、該架橋型樹脂表面層が、トリメチロールプロパントリアクリレート架橋体と、オルガノシリカ硬化膜と、熱または光硬化型の電荷輸送物質の架橋体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】なし
Description
現在、高耐久感光体の代表的なものにアモルファスシリコン感光体を挙げることができる。しかしながらその製法はドライプロセスとなるため製造コストが高く、使用対象は一部の例外を除き、ハイエンド機に限定されている。アモルファスシリコン感光体の高い耐久性は全体に占める使用比率が小さいためフィーリング以上に環境負荷低減に貢献できていないと考えられる。環境負荷の低減を果たすためには、その使用比率を高める必要から感光体の高耐久化に加えて、低コスト化を図ることが必要となる。これには低コストな有機感光体を高耐久化する選択が有利である。
田村裕之、高橋佐江子、森下浩延、坂本秀治、志熊治雄、Japan Hardcopy '97 Fall Meeting, 25−28, 1997
(1) 電子写真感光体の架橋型樹脂表面層に、トリメチロールプロパントリアクリレート架橋体と、オルガノシリカ硬化膜と、熱または光硬化型の電荷輸送物質の架橋体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
(2) 電子写真感光体の架橋型樹脂表面層を、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートないしジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとともに硬化することを特徴とする(1)記載の電子写真感光体。
Xは下記(a)〜(d)のいずれかを表す。
(a)アルキレン基
(b)アリーレン基
(c)下記一般式(5)で表される基
(5) 電子写真感光体の架橋型樹脂表面層に金属酸化物微粒子が含有されていないことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の電子写真感光体。
(8) 少なくとも(1)〜(5)のいずれかに記載の電子写真感光体または(7)記載のプロセスカートリッジを搭載することを特徴とする電子写真装置。
(9) 少なくとも2色以上の現像ステーションを有し、且つ、タンデム方式であって更に重合トナーを用いて現像することを特徴とする(8)記載の電子写真装置。
本発明において、架橋型樹脂表面層とは、電子写真感光体表面に製膜される保護層を指し、以下硬化型保護層と称す場合もある。
図7は本発明の更に別の層構成を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体21上に電荷発生層25と電荷輸送層26と硬化型保護層28が設けられている。
図8は本発明の更に別の層構成を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体21と電荷発生層25の間に下引き層24が設けられ、電荷発生層25の上に電荷輸送層26と硬化型保護層28が設けられている。
下引き層は通常、樹脂を主成分とする。通常、下引き層の上に感光層を塗布するため、下引き層に用いる樹脂は有機溶剤に難溶である熱硬化性樹脂が相応しい。特に、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂は以上の目的を十分に満たすものが多く、特に好ましい材料である。樹脂はテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いて適度に希釈したものを塗料とすることができる。
微粒子はテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液と樹脂成分を混合した塗料とする。
下引き層は以上の塗料を浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などで支持体上に成膜し、必要な場合、加熱硬化することで形成される。
下引き層の膜厚は2〜5μm程度が適当になるケースが多い。感光体の残留電位の蓄積が大きくなる場合、3μm未満にすると良い。
積層型感光体における各層のうち、電荷発生層25について説明する。電荷発生層は、積層型感光層の一部を指し、露光によって電荷を発生する機能をもつ。この層は含有される化合物のうち、電荷発生物質を主成分とする。電荷発生層は必要に応じてバインダ−樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることが出来、例えば、チタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、フルオレノン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ペリレン系顔料などが挙げられる。このうち、金属フタロシアニン、フルオレノン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料およびペリレン系顔料は電荷発生の量子効率が軒並み高く、本発明に用いる材料として好適である。これらの電荷発生物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法などがあり、上述した無機系材料や有機系材料からなる層が良好に形成できる。
また、キャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系又は有機系電荷発生物質を、必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布すればよい。このうちの溶媒として、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。塗布は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などにより行うことが出来る。
残留電位の低減や高感度化が必要となる場合、電荷発生層は厚膜化するとこれらの特性が改良されることが多い。反面、帯電電荷の保持性や空間電荷の形成など帯電性の劣化を来すことも多い。これらのバランスから電荷発生層の膜厚は0.05〜2μmの範囲がより好ましい。
また、必要により、電荷発生層中に後述する酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤などの低分子化合物およびレベリング剤を添加することもできる。これらの化合物は単独または2種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物およびレベリング剤を併用すると感度劣化を来すケースが多い。このため、これらの使用量は概して、0.1〜20phr、好ましくは、0.1〜10phr、レベリング剤の使用量は、0.001〜0.1phr程度が適当である。
電荷輸送物質に用いることのできる材料としては、低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質及び高分子電荷輸送物質が挙げられる。
電子輸送物質としては、例えば非対称ジフェノキノン誘導体、フルオレン誘導体、ナフタルイミド誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。
これらの電子輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
正孔輸送物質としては、電子供与性物質が好ましく用いられる。
その例としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ブタジエン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。
これらの正孔輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
これらの高分子化合物は単独又は2種以上の混合物として、或いはそれらの原料モノマー2種以上からなる共重合体として、更には、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
ここで電気的に不活性な高分子化合物とは、トリアリールアミン構造のような光導電性を示す化学構造を含まない高分子化合物を指す。
これらの樹脂を添加剤としてバインダー樹脂と併用する場合、光減衰感度の制約から、その添加量は、電荷輸送層の全固形分に対して50wt%以下とすることが好ましい。
このイオン化ポテンシャルの関係は電荷輸送層に含有する電荷輸送物質と後述する硬化性電荷輸送物質との関係についても同様にこれらの差は0.10eVにすると良い。
尚、本発明における電荷輸送物質のイオン化ポテンシャル値は理研計器社製大気雰囲気型紫外線光電子分析装置AC−1により一般的な方法で計測して得られた数値である。
電荷輸送層の上層には、硬化型保護層が積層されているため、この構成における電荷輸送層の膜厚は、実使用上の膜削れを考慮した電荷輸送層の厚膜化の設計が不要であり、薄膜化も可能となる。
電荷輸送層の膜厚は、実用上、必要とされる感度と帯電能を確保する都合、15〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜30μm程度が適当である。
架橋型樹脂表面層は少なくともトリメチロールプロパントリアクリレート架橋体とオルガノシリカ硬化膜と熱または光硬化型の電荷輸送物質の架橋体を含有することが重要となる。本発明ではオルガノシリカが混合されている状態が重要で、この配合率は実質的にオルガノシリカが機能する量として、架橋型樹脂表面層の全固形分重量に対して10wt%以上90wt%未満がよい。
トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートは、東京化成社等の試薬メーカー、日本化薬社KAYARD DPCAシリーズ、同DPHAシリーズ等により入手することができる。
これに1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社イルガキュア184)等の開始剤を全固形分に対して5〜10wt%程度加えてもよい。
アルコキシシリル基を含有する化合物としては、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアリールトリアルコキシシラン等の一種以上が適宜選択使用される。アルコキシシリル基を含有する化合物の部分加水分解縮合物は、アルコキシシリル基を含有する化合物に所定量の水、触媒等を添加して反応させる公知の方法により製造可能である。
本発明においてより好ましい化合物の一例を挙げると、一般式1に対しては、アクリル酸4′−(ジ−p−トリルアミノ)−ビフェニル−4−イル−エステル、2−メチル−アクリル酸4′−(ジ−p−トリルアミノ)−ビフェニル−4−イル−エステル、アクリル酸4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル−エステル、2−メチル−アクリル酸4′−ジフェニルアミノ−ビフェニル−4−イル−エステルが好ましい。
同じく、一般式2に対しては、(4−〔ビス−(4−メトキシフェニル)−メチル〕−ジフェニル−アミン、(4−〔ビス−(4−エトキシフェニル)−メチル〕−ジフェニル−アミン、(4−〔ビス−(4−メトキシフェニル)−メチル〕−ジ−p−トリル−アミン、(4−〔ビス−(4−エトキシフェニル)−メチル〕−ジ−p−トリル−アミンが好ましい。
また、一般式3に対しては、4′−〔(ジ−p−トリル−アミノ)−ビフェニル−4−イル−オキシ〕−メタノール、4′−〔(ジ−p−トリル−アミノ)−ビフェニル−4−イル−オキシ〕−エタノールが好ましい。
塗膜のラジカル重合はメタルハライドランプによる露光が簡便である。一般式1の電荷輸送物質はこの露光に際してラジカル重合を阻害する無用な光吸収が少ない。均一な製膜に有利である。この材料の配合によって実質的に電荷輸送機能を発現させることが重要であることから、これらの含有量は架橋型樹脂表面層の全固形分重量に対して5wt%以上は必要となる。上限はコストや膜強度の劣化を抑制する都合で60wt%未満が良い。
硬化温度は高すぎても低すぎても硬化不良を生じてしまうため、この設定は品質の安定化を左右することとなる。充分な硬化を進めるためには急激な溶媒の揮発は回避した方が良い。一方、硬化速度が緩慢すぎると硬化型樹脂表面層自体の膜厚ムラやクラック、および電荷輸送物質の結晶化など下地の変質を来すため、適正な温度で加熱する必要がある。
使用する材料によって具体的な設定温度は調整する必要があるが、通常、硬化型樹脂表面層用塗工液に用いられる塗工溶媒の沸点よりも僅かに高めの温度で加熱すると良い。通常、130℃±20℃程度で30分程度加熱乾燥すると良い。これ以上の温度設定は感光層を痛めてしまったり、これ以下の温度設定では塗料溶媒が残存してしまったりして良くない。
架橋型樹脂表面層の膜厚は3〜15μm程度が適当である。下限は製膜コストに対する効果度合いから算定される値であり、上限は帯電安定性や光減衰感度等の静電特性と膜質の均質性から設定される。
本発明で用いるレベリング剤は、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーン 、アルコキシ変性シリコーン 、ポリエーテル変性シリコーンなどが挙げられる。具体的には信越化学工業社から上市されているKF−50−100CS(メチルフェニルシリコーンオイル)、東レ・ダウコーニング社製のSH200(ジメチルシリコーンオイル)が挙げられる。また、アクリロイル基を有するものは本発明において特に有利に使用することができる。例えば、ビックケミー社から上市されているBYK−UV3570(アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物)の使用は塗膜の平滑性に優れ、且つ弊害の少ない材料として有利である。
これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば次の(a)〜(d)のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネート、スチレン化フェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、シクロヘキシルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2′−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−i−プロピリデンビスフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4′−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリスメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアネート、トリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアネート、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニレン−N′−i−プロピル−p−フェニレンジアミン、アルドール−α−ナフチルアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン
チオビス(β−ナフトール)、チオビス(N−フェニル−β−ナフチルアミン)、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、ドデシルメルカプタン、テトラメチルチウラムモノサルファイド、テトラメチルチウラムジサルファイド、ニッケルジブチルチオカルバメート、イソプロピルキサンテート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート
トリフェニルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、フェニルイソデシルホスファイト、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジトリデシルホスファイト)、ジステアリル−ペンタエリスリトールジホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなど。
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシ)アクリレートなど。
ニッケル〔2,2′−チオビス(4−t−オクチル)フェノレート〕ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
図1は、本発明の電子写真装置を説明するための概略図であり、後述するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図1において、感光体11は、架橋型樹脂表面層を積層する電子写真感光体である。感光体11はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
帯電手段12は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラーを始めとする公知の手段が用いられる。帯電手段は、消費電力の低減の観点から、感光体に対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられる。中でも、帯電手段への汚染を防止するため、感光体と帯電手段表面の間に適度な空隙を有する感光体近傍に近接配置された帯電機構が望ましい。転写手段16には、一般に上記の帯電器を使用できるが、転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
現像手段14により感光体上に現像されたトナー15は、印刷用紙やOHP用スライドなどの印刷メディア18に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニング手段17により、感光体より除去される。クリーニング手段は、ゴム製のクリーニングブレードやファーブラシ、マグファーブラシ等のブラシ等を用いることができる。
以上の電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。例えば、図2において支持体側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感光層側から行ってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支持体側から行ってもよい。一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
また、以上に示すような画像形成手段は、複写機、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジの形状は多く挙げられるが、一般的な例として、図3に示すものが挙げられる。感光体11はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
(1)表面粗さ測定
ドラム状の感光体表面を、東京精密社製ピックアップE−DT−S02Aを取り付けた触針式表面粗さ計Surfcom(東京精密社製)により感光体長手方向中心部と10cm離れた二点の最大高さRmax(JIS B0601;1982)を測定した。三箇所の平均値を感光体の最大高さとした。
渦電流方式膜厚測定器(FISCHER SCOPE mms、フィッシャー社製)により、感光体ドラム長手方向1cm間隔に膜厚を測定し、それらの平均値を感光層膜厚とした
肉厚0.8mm、長さ340mm、外径φ30mmのアルミニウムドラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。その上に下記組成の架橋型樹脂表面層塗工液をスプレーで塗工後、このドラムとUV硬化ランプから120mm距離を置いて、ドラムを回転させながらUV硬化を施した。この位置でのUV硬化ランプ照度は600mW/cm2(紫外線積算光量計UIT−150、ウシオ社製による測定値)であった。また、ドラムの回転速度は25rpmとした。UV硬化を行う際、アルミニウムドラム内に棒状の金属ブロックを内包させた。また、UV硬化は30秒間の露光と120秒間の休止を繰り返し、通算6分間露光した。UV硬化後、130℃にて30分加熱乾燥した。結果、15μmの架橋型樹脂表面層を設け電子写真感光体を得た。
アルキッド樹脂溶液
(ベッコライト M6401−50,大日本インキ化学工業社製) 12重量部
メラミン樹脂溶液
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業社製)8重量部
酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 40重量部
メチルエチルケトン 200重量部
Z型ポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成社製) 10重量部
下記構造の低分子電荷輸送物質 9重量部
1%シリコーンオイル(KF50−100CS、信越化学工業社製)テトラヒドロフラン溶液 1重量部
下記構造の架橋型電荷輸送物質 50重量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製) 50重量部
アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート混合物
(BYK−UV3570、ビックケミー社製) 0.1重量部
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 5重量部
オルガノシリカ(日本精化工業社製 NSC2319固形分) 20.0重量部
テトラヒドロフラン 400重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 166重量部
トナーはImagioNeo C455用のシアントナー(シリカ粉体を添加した重合トナー)を用いた。現像剤キャリアもImagioNeoC455用のシアン用現像剤を各色現像ステーションのユニットに入れて使用した。
感光体ユニットは純正品を使用した。帯電ローラーの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.5kV、周波数0.9kHzを選択した。また、DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が−700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行った。また、現像バイアスは−500Vとした。尚、この装置において、除電手段は設けていない。また、クリーニング手段は純正品を印刷枚数が5万枚毎に未使用品に変えて試験を行った。
試験終了後に、画素密度が600dpi×600dpiで画像濃度が5%のハーフトーン画像、白紙画像、細線パターンの描かれる画像を各々連続10枚プリントアウトした。
結果、ハーフトーン画像を描くドット画像の輪郭が僅かに滲む画像が得られた。但し、実用上問題のないレベルである。細線パターンは1ドット毎のペアラインが識別できた。
クリーニング不良による画像ノイズは出力画像に映し出されず問題なかった。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で0.4μmだった。ほぼ平滑だった。また、試験による感光体表面の摩耗量は10μmだった。
実施例1の架橋型樹脂表面層塗工液中のオルガノシリカを除いた他は実施例1と同様にして電子写真感光体を得た。また、全く同様の試験を行った。
結果、ハーフトーン画像を描くドット画像の輪郭が僅かに滲む画像が得られた。但し、実用上問題のないレベルである。細線パターンは1ドット毎のペアラインが識別できた。
クリーニングブレードのエッジ損傷による線状の画像ノイズが生じた。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で2μmだった。感光体表面にはシリカが突き刺さっていた。
実施例1の架橋型樹脂表面層塗工液を以下のものに変えた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を得た。架橋型樹脂表面層の膜厚は3μmだった。
〔架橋型樹脂表面層塗工液〕
下記構造の架橋型電荷輸送物質 30重量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製) 15重量部
アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート混合物
(BYK−UV3570、ビックケミー社製) 0.1重量部
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARD DPCA−120、日本化薬社) 15重量部
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 3重量部
オルガノシリカ(日本精化工業社製 NSC1500N固形分) 40重量部
テトラヒドロフラン 400重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 166重量部
トナーはImagioNeo C455用のトナーを用いた。現像剤キャリアもImagioNeoC455用の現像剤を各色現像ステーションのユニットに入れて使用した。
感光体ユニットは純正品を使用した。帯電ローラーの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.5kV、周波数0.9kHzを選択した。また、DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が−700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行った。また、現像バイアスは−500Vとした。尚、この装置において除電手段は設けていない。また、クリーニング手段は純正品を印刷枚数が5万枚毎に未使用品に変えて試験を行った。
試験環境は、24℃/54%RHであった。
結果、ハーフトーン画像を描くドット画像の輪郭は明瞭だった。実用上問題のないレベルである。細線パターンは1ドット毎のペアラインが識別できた。
クリーニング不良による画像ノイズは出力画像に映し出されず問題なかった。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で0.3μmだった。ほぼ平滑だった。また、試験による感光体表面の摩耗量は1μmだった。
実施例2の架橋型樹脂表面層塗工液中のオルガノシリカを除いた他は実施例2と同様にして電子写真感光体を得た。また、全く同様の試験を行った。
結果、ドット画像の輪郭が明瞭な画像が得られた。実用上問題のないレベルである。細線パターンは1ドット毎のペアラインが識別できた。
クリーニングブレードのエッジ損傷による線状の画像ノイズが生じた。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で0.5μmだった。図9に似た感光体の断面曲線が得られた。
実施例2の架橋型樹脂表面層塗工液中の架橋型電荷輸送物質を下記のものに変えた他は実施例2と同様にして電子写真感光体を得た。また、全く同様の試験を行った。
下記構造の架橋型電荷輸送物質 30重量部
クリーニング不良による画像ノイズは出力画像に映し出されず問題なかった。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で0.3μmだった。ほぼ平滑だった。また、試験による感光体表面の摩耗量は1μmだった。
実施例2の架橋型樹脂表面層塗工液中のオルガノシリカを下記のものに変えた他は実施例2と同様にして電子写真感光体を得た。また、全く同様の試験を行った。
メラミン化合物
(大日本インキ化学工業社製スーパーベッカミンG−821−60固形分)
40重量部
結果、ドット画像の輪郭が明瞭な画像が得られた。実用上問題のないレベルである。細線パターンは1ドット毎のペアラインが識別できた。
クリーニングブレードのエッジ損傷による線状の画像ノイズが生じた。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で1μmだった。感光体の表面粗さ測定では図9と類似の断面曲線が得られた。また、試験による感光体表面の摩耗量は1.2μmだった。
肉厚0.8mm、長さ340mm、外径φ30mmのアルミニウムドラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。その上に下記組成の架橋型樹脂表面層塗工液をスプレーで塗工後、このドラムとUV硬化ランプから120mm距離を置いて、ドラムを回転させながらUV硬化を施した。この位置でのUV硬化ランプ照度は600mW/cm2(紫外線積算光量計UIT−150、ウシオ社製による測定値)であった。また、ドラムの回転速度は25rpmとした。UV硬化を行う際、アルミニウムドラム内に棒状の金属ブロックを内包させた。また、UV硬化は30秒間の露光と120秒間の休止を繰り返し、通算4分間露光した。UV硬化後、130℃にて30分加熱乾燥した。結果、8μmの架橋型樹脂表面層を設け電子写真感光体を得た。
アルキッド樹脂溶液(ベッコライト M6401−50,大日本インキ化学工業社製)
12重量部
メラミン樹脂溶液
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業社製)8重量部
酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 40重量部
メチルエチルケトン 200重量部
〔電荷発生層用塗工液〕
チタニルフタロシアニン(リコー社製) 20重量部
ポリビニルアルコール(エスレックB BX−1、積水化学工業社製) 10重量部
メチルエチルケトン 100重量部
Z型ポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成社製) 10重量部
下記構造の低分子電荷輸送物質 10重量部
1%シリコーンオイル(KF50−100CS、信越化学工業社製)
テトラヒドロフラン溶液 1重量部
下記構造の架橋型電荷輸送物質 50重量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製) 25重量部
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARD DPCA−120、日本化薬社) 25重量部
アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート混合物
(BYK−UV3570、ビックケミー社製) 0.1重量部
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 5重量部
オルガノシリカ(日本精化工業社製 NSC2319固形分) 30.0重量部
テトラヒドロフラン 400重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 166重量部
トナーはImagioNeo C455用のシアントナーを用いた。現像剤キャリアもImagioNeoC455用のシアン用現像剤を各色現像ステーションのユニットに入れて使用した。
感光体ユニットは純正品を使用した。帯電ローラーの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.5kV、周波数0.9kHzを選択した。また、DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が−700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行った。また、現像バイアスは−500Vとした。尚、この装置において、除電手段は設けていない。また、クリーニング手段は純正品を印刷枚数が5万枚毎に未使用品に変えて試験を行った。
試験環境は、25℃/55%RHであった。
結果、ハーフトーン画像を描くドット画像の輪郭が僅かに滲む画像が得られた。但し、実用上問題のないレベルである。細線パターンは1ドット毎のペアラインが識別できた。
クリーニング不良による画像ノイズは出力画像に映し出されず問題なかった。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で0.3μmだった。平滑だった。また、試験による感光体表面の摩耗量は1.3μmだった。
実施例4における架橋型樹脂表面層用塗工液の組成を以下にした以外は実施例4と同様にして電子写真感光体を得た。また、実施例4と同様にして試験を行った。
〔架橋型樹脂表面層塗工液〕
下記構造の架橋型電荷輸送物質 50重量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製) 25重量部
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(KAYARD DPCA−120、日本化薬社) 25重量部
アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート混合物
(BYK−UV3570、ビックケミー社製) 0.1重量部
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 5重量部
オルガノシリカ(日本精化工業社製 NSC2319固形分) 20重量部
酸化スズ(三菱マテリアルズ社製 S−1) 10重量部
テトラヒドロフラン 400重量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 166重量部
クリーニング不良による画像ノイズは出力画像に映し出されず問題なかった。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で0.4μmだった。一応、平滑だった。また、試験による感光体表面の摩耗量は1.0μmだった。
実施例4の架橋型樹脂表面層塗工液中のオルガノシリカを除いた他は実施例4と同様にして電子写真感光体を得た。また、全く同様の試験を行った。
結果、ドット画像の輪郭が明瞭な画像が得られた。実用上問題のないレベルである。細線パターンは1ドット毎のペアラインが識別できた。
クリーニングブレードのエッジ損傷による線状の画像ノイズが生じた。
試験終了時の感光体表面粗さ(Rmax)は各現像ステーションに取り付けた感光体の内、最大で1.2μmだった。感光体の表面粗さ測定では図9と類似の断面曲線が得られた。また、試験による感光体表面の摩耗量は2.4μmだった。
12・・・帯電手段
13・・・露光手段
14・・・現像手段
15・・・トナー
16・・・転写手段
17・・・クリーニング手段
18・・・印刷メディア(印刷用紙、OHP用スライド)
19・・・定着手段
1A・・・除電手段
1B・・・クリーニング前露光手段
1C・・・駆動手段
1D・・・第1の転写手段
1E・・・第2の転写手段
1F・・・中間転写体
21・・・導電性支持体
24・・・下引き層
25・・・電荷発生層
26・・・電荷輸送層
28・・・架橋型樹脂表面層
Claims (9)
- 電子写真感光体の架橋型樹脂表面層に、トリメチロールプロパントリアクリレート架橋体と、オルガノシリカ硬化膜と、熱または光硬化型の電荷輸送物質の架橋体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 電子写真感光体の架橋型樹脂表面層を、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートないしジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとともに硬化することを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
- 電子写真感光体の架橋型樹脂表面層に、少なくとも下記一般式1〜3のいずれかの熱または光硬化型の電荷輸送物質の架橋体が5wt%以上60wt%未満の割合で含有されることを特徴とする請求項1または2記載の電子写真感光体。
Xは下記(a)〜(d)のいずれかを表す。
(a)アルキレン基
(b)アリーレン基
(c)下記一般式(5)で表される基
- 電子写真感光体の架橋型樹脂表面層に含有されるオルガノシリカ硬化膜の含有率が、10wt%以上90wt%未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 電子写真感光体の架橋型樹脂表面層に金属酸化物微粒子が含有されていないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 少なくとも請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体を搭載することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 少なくとも請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体または請求項7記載のプロセスカートリッジを搭載することを特徴とする電子写真装置。
- 少なくとも2色以上の現像ステーションを有し、且つ、タンデム方式であって更に重合トナーを用いて現像することを特徴とする請求項8記載の電子写真装置。
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