JP2006039100A - 電子写真装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】残像画像の発生を未然に防止し、高耐久性と良質なクリーニング性や転写性によって得られる高品位な画像出力が可能な電子写真装置、及びそれを用いたプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】感光体と、帯電装置と、像露光装置と、現像装置と、転写する装置と、クリーニング装置を備える電子写真装置において、前記感光体が導電性基体上に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を順次形成してなる感光層を有し、前記下引き層と電荷発生層形成後の分光測色計による反射率の最も高い波長に対しての反射率が15%以上21%以下であり、前記電荷発生層に含まれる電荷発生物質の一つが下記一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料であり、且つ前記感光体が、この感光体に当接する部材を介して滑剤の供給を受けることを特徴とする電子写真装置。
【選択図】なし
【解決手段】感光体と、帯電装置と、像露光装置と、現像装置と、転写する装置と、クリーニング装置を備える電子写真装置において、前記感光体が導電性基体上に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を順次形成してなる感光層を有し、前記下引き層と電荷発生層形成後の分光測色計による反射率の最も高い波長に対しての反射率が15%以上21%以下であり、前記電荷発生層に含まれる電荷発生物質の一つが下記一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料であり、且つ前記感光体が、この感光体に当接する部材を介して滑剤の供給を受けることを特徴とする電子写真装置。
【選択図】なし
Description
本発明は電子写真感光体と電子写真方式で画像を形成する電子写真装置に関する。本発明の電子写真感光体と電子写真装置は、複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル製版機等に応用される。
複写機、レーザープリンタなどに応用される電子写真装置で使用される電子写真感光体は、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機感光体が主流であった時代から、現在では、地球環境への負荷低減、低コスト化、および設計自由度の高さの観点から無機感光体よりも有利な有機感光体(OPC)が広く利用されるようになっている。
この有機感光体は層構成別に分類することができ、例えば、(1)ポリビニルカルバゾ−ル(PVK)に代表される光導電性樹脂やPVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体を導電性支持体上に設ける均質単層型、(2)フタロシアニンやペリレンなどの顔料を樹脂中に分散させたものを導電性支持体上に設ける分散単層型、(3)導電性支持体上に設ける感光層を、アゾ顔料などの電荷発生物質を含有する電荷発生層(CGL)と、トリフェニルアミンなどの電荷輸送物質を含有する電荷輸送層(CTL)とに機能分離した積層型に分類することができる。
積層型の場合、電荷発生層の上に電荷輸送層を設ける構造と、これと逆の構造があり、前者が一般的で後者を特に逆層と呼ぶ場合がある。
特に積層型は高感度化に有利であり、加えて、高感度化や高耐久化に対する設計上の自由度が高いこともあって、現在、有機感光体の多くがこの層構成を採っている。
また近年では電子写真装置はますます小型化、高速化、高画質化が要求されており、現像に用いられるトナーは重合法で作製された球形で小粒径(おおよそ6μm以下)のものが使用されつつある。
特に積層型は高感度化に有利であり、加えて、高感度化や高耐久化に対する設計上の自由度が高いこともあって、現在、有機感光体の多くがこの層構成を採っている。
また近年では電子写真装置はますます小型化、高速化、高画質化が要求されており、現像に用いられるトナーは重合法で作製された球形で小粒径(おおよそ6μm以下)のものが使用されつつある。
しかしながら、このような高速なサイクルで高画質化を図るために高密度で画像形成を行なう電子写真装置においてはその副作用として「残像」あるいは「ゴースト」と称される画像劣化を伴うケースが多く、現状では要求されるような高速化、高画質化が達成されていないのが実情である。
ここで、残像現象について説明する。
電子写真方式で画像を形成する電子写真装置において、例えば、図8に示す明暗のはっきりした画像(a)に次いでハーフトーン画像(b)をプリントすると、ハーフトーン画像(b)が本来なら一様で均一な画像とならなければならない画像の中に、ハーフトーン画像(b)の前にプリントした画像パターン(a)が浮き出てしまうケースがある。この模式図を図9に示す。このような画像劣化は、「ポジ残像」あるは「ポジゴースト」と称され、特に高画質フルカラー電子写真装置では、この画像劣化の抑制が必要となる。これとは逆にハーフトーン画像部に、これの前にプリントした画像パターンが薄い濃度で識別される画像劣化を「ネガ残像」または「ネガゴースト」と称し、同様にこのような画像劣化を抑制する必要がある。この模式図を図10に示す。
電子写真方式で画像を形成する電子写真装置において、例えば、図8に示す明暗のはっきりした画像(a)に次いでハーフトーン画像(b)をプリントすると、ハーフトーン画像(b)が本来なら一様で均一な画像とならなければならない画像の中に、ハーフトーン画像(b)の前にプリントした画像パターン(a)が浮き出てしまうケースがある。この模式図を図9に示す。このような画像劣化は、「ポジ残像」あるは「ポジゴースト」と称され、特に高画質フルカラー電子写真装置では、この画像劣化の抑制が必要となる。これとは逆にハーフトーン画像部に、これの前にプリントした画像パターンが薄い濃度で識別される画像劣化を「ネガ残像」または「ネガゴースト」と称し、同様にこのような画像劣化を抑制する必要がある。この模式図を図10に示す。
残像現象は、幾つかの機構が考えられるが、その一つとして例えば特許文献1に記載の如く、感光体表面電位のゆらぎによってもたらされると解釈することができる。この説明のため、潜像形成、現像、転写後の各工程における感光体表面電位の変化を図11に模式的に示す。
この場合、図11(a)の潜像形成時に、感光体表面を一様に−700Vに帯電した後、画像情報を露光させる(矢印は露光箇所を示す)。露光部分の電位を大凡0Vとしている。そして図11(b)の現像時に、現像ポテンシャルと感光体表面との電位差に応じて、トナーを感光体表面に付着させて現像する。次いで、転写時にはプリント用紙側をプラスに帯電させてトナー像を感光体からプリント用紙へ転写させる。図11(c)のように、感光体が転写手段によって逆バイアスが印加されてしまう場合、転写後の感光体表面電位は全体的にプラス方向に遷移し、露光部分の電位は0Vを越えてついには極性が逆転し、プラス電位(図では+10Vとしている。)となってしまう。
この現象が繰り返し行なわれると、帯電手段によって像露光前に感光体表面を一様にマイナス帯電しても、プラス寄りとなってしまった部分の感光体表面電位は、その分、帯電電位もプラス寄りとなってしまう。結果プラス方向に遷移した部分は、他の部分よりも現像ポテンシャル差が大きくなるため、見かけ上の増感が生じて濃いトナー像が形成されてしまう。この部分がポジ残像として識別されることとなる。
この現象が繰り返し行なわれると、帯電手段によって像露光前に感光体表面を一様にマイナス帯電しても、プラス寄りとなってしまった部分の感光体表面電位は、その分、帯電電位もプラス寄りとなってしまう。結果プラス方向に遷移した部分は、他の部分よりも現像ポテンシャル差が大きくなるため、見かけ上の増感が生じて濃いトナー像が形成されてしまう。この部分がポジ残像として識別されることとなる。
特許文献2に示される様に、例えばインクジェットプリンタで広く用いられているプリンティング方式の様に、画像の濃淡をドットの有無で(2値的に)処理する方式でも残像は発生してしまう。ドット形状を書き込むビームスポットには僅かながらも照度分布を有する。このため、帯電電位がプラス寄りに遷移した部分にビームスポットを照射すると、表面電位が低電位側にオフセットされた分、現像可能となるドットの輪郭部分が広がってしまい、ドット径の太りが生じてしまう。
不要に大きくなったドット画像は、画像全体として見た場合、濃く感じられてしまい、これもポジ残像が識別される画像となる。このケースでは、例えば600dpiよりも1200dpiとする高解像度で画像出力するほど、残像度合いが強く感じられることから、電子写真方式で画像を形成する電子写真装置を高解像度化すると、この問題の深刻度合いが大きくなる。
不要に大きくなったドット画像は、画像全体として見た場合、濃く感じられてしまい、これもポジ残像が識別される画像となる。このケースでは、例えば600dpiよりも1200dpiとする高解像度で画像出力するほど、残像度合いが強く感じられることから、電子写真方式で画像を形成する電子写真装置を高解像度化すると、この問題の深刻度合いが大きくなる。
この感光体表面電位のゆらぎを引き起こす原因は、例えば特許文献3に記載されているような感光層内部の空間電荷の蓄積が主原因と理解されている。そこで、残像画像の発生を解消するためには空間電荷の蓄積を予防する手段が必要となる。
以下に、残像予防に対する従来技術を記す。
(1)感光体表面層の改良
特許文献4では、感光体表面層にポリアリレート樹脂を含有し、かつ誘電率を2.3以上に規定することが提案されている。効果に対する機構の説明は検討中であるため、省略されているが、実施例により効果が確認されている。
これに類する提案として、特許文献5では、感光層にアゾ顔料を含有し、且つ、感光体表面層にポリアリレート樹脂を含有させることが提案されている。本公報によれば、ポリアリレート樹脂は結晶性が高く、その性状により電荷輸送物質をある程度配向させるものと推測され、その配向性と特定の電荷発生物質(アゾ顔料)を組み合わせることによって、注入界面の障壁が低くなり、結果、フォトメモリーが低減されると考えられている。
特許文献6では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体の表面層にビスフェノール型のポリカーボネートを含有させることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献7では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体の表面層に高分子重合体からなる電荷輸送物質を含有させることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献8では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体に、絶縁性及び少なくとも抵抗調整材料を含んでなる半導電性のいずれかの表面保護層を設けることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献9では、電荷輸送層などの感光体表面層にビスフェノールAと特定アリ−レン基との共重合ポリカーボネートを用いることで、表面層側からの逆極性電荷の注入が防止できることが提案されている。
特許文献10では、表面層の構成材料として、表面処理された金属酸化物粒子、アルコール可溶性樹脂及びアルコール可溶性電荷輸送材料を含有することが提案されている。本公報では、表面層の結着樹脂として、熱可塑性樹脂は強度が不充分であるため、不適当であること、また、塗工の際にこれを溶解させる溶剤は樹脂を溶解しやすい溶剤を用いざるを得ないため、感光層を溶かしてしまう方法は採用できないことが指摘されている。効果に対する機構の説明は不明であるが、実施例中の記載からこれら材料の組み合わせとして、アルコール可溶性電荷輸送材料を用いることによりゴースト画像の発生が防止できると解釈される。
特許文献11では、感光層及び保護層を有する電子写真感光体において、保護層中にアルカリ金属元素またはアルカリ土類金属元素の少なくとも一方を含有することが提案されている。保護層中にこれらの元素を含有させることでイオン伝導性を付与させ、耐久性と残留電位の蓄積解消を両立する手段と解釈される。本公報では、保護層中に電荷輸送物質を含有させることでも残留電位の低下が可能であるが、耐久による摩耗量が増大する不具合があることを指摘している。
(1)感光体表面層の改良
特許文献4では、感光体表面層にポリアリレート樹脂を含有し、かつ誘電率を2.3以上に規定することが提案されている。効果に対する機構の説明は検討中であるため、省略されているが、実施例により効果が確認されている。
これに類する提案として、特許文献5では、感光層にアゾ顔料を含有し、且つ、感光体表面層にポリアリレート樹脂を含有させることが提案されている。本公報によれば、ポリアリレート樹脂は結晶性が高く、その性状により電荷輸送物質をある程度配向させるものと推測され、その配向性と特定の電荷発生物質(アゾ顔料)を組み合わせることによって、注入界面の障壁が低くなり、結果、フォトメモリーが低減されると考えられている。
特許文献6では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体の表面層にビスフェノール型のポリカーボネートを含有させることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献7では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体の表面層に高分子重合体からなる電荷輸送物質を含有させることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献8では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体に、絶縁性及び少なくとも抵抗調整材料を含んでなる半導電性のいずれかの表面保護層を設けることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献9では、電荷輸送層などの感光体表面層にビスフェノールAと特定アリ−レン基との共重合ポリカーボネートを用いることで、表面層側からの逆極性電荷の注入が防止できることが提案されている。
特許文献10では、表面層の構成材料として、表面処理された金属酸化物粒子、アルコール可溶性樹脂及びアルコール可溶性電荷輸送材料を含有することが提案されている。本公報では、表面層の結着樹脂として、熱可塑性樹脂は強度が不充分であるため、不適当であること、また、塗工の際にこれを溶解させる溶剤は樹脂を溶解しやすい溶剤を用いざるを得ないため、感光層を溶かしてしまう方法は採用できないことが指摘されている。効果に対する機構の説明は不明であるが、実施例中の記載からこれら材料の組み合わせとして、アルコール可溶性電荷輸送材料を用いることによりゴースト画像の発生が防止できると解釈される。
特許文献11では、感光層及び保護層を有する電子写真感光体において、保護層中にアルカリ金属元素またはアルカリ土類金属元素の少なくとも一方を含有することが提案されている。保護層中にこれらの元素を含有させることでイオン伝導性を付与させ、耐久性と残留電位の蓄積解消を両立する手段と解釈される。本公報では、保護層中に電荷輸送物質を含有させることでも残留電位の低下が可能であるが、耐久による摩耗量が増大する不具合があることを指摘している。
(2)感光層の改良
特許文献12では、電子写真感光体に含有する電荷輸送物質にクロロガリウムフタロシアニン化合物及びヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物から選択された少なくとも1種を含有し、かつ電荷輸送物質として、ヒドラゾン骨格を有する特定化合物を少なくとも1種含有させることが提案されている。本公報では、電荷の受け渡しをする電荷発生物質と電荷輸送物質の間には必ずより好ましい組み合わせがあり、これらが好ましい組み合わせであれば、転写メモリやフォトメモリも改善できると提唱している。これらの組み合わせの相性についての法則を予想することは現状では困難であるが、以上の組み合わせが適当であると考えられている。
特許文献13では、380〜500nmの短波長半導体レーザー光を感光体に照射する電子写真装置において、感光層にアゾ顔料を含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により、アゾ顔料の多くが、α型チタニルフタロシアニンよりもフォトメモリの小さいことが確認されている。
特許文献14では、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する電子写真感光体において、電荷輸送物質はPM3パラメータを使った半経験的分子軌道計算を用いた構造最適化計による分極率の計算値が70Åよりも大きく且つ、双極子モーメントの計算値が1.8Dよりも小さい物質とこの電荷輸送物質の透過率50%となる波長よりも長波長側に透過率50%となる波長を有する化合物を含有することが提案されている。後者の化合物が、余分に感光体に照射される光を吸収するため、フォトメモリ性が改善されると考察されている。
特許文献12では、電子写真感光体に含有する電荷輸送物質にクロロガリウムフタロシアニン化合物及びヒドロキシガリウムフタロシアニン化合物から選択された少なくとも1種を含有し、かつ電荷輸送物質として、ヒドラゾン骨格を有する特定化合物を少なくとも1種含有させることが提案されている。本公報では、電荷の受け渡しをする電荷発生物質と電荷輸送物質の間には必ずより好ましい組み合わせがあり、これらが好ましい組み合わせであれば、転写メモリやフォトメモリも改善できると提唱している。これらの組み合わせの相性についての法則を予想することは現状では困難であるが、以上の組み合わせが適当であると考えられている。
特許文献13では、380〜500nmの短波長半導体レーザー光を感光体に照射する電子写真装置において、感光層にアゾ顔料を含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により、アゾ顔料の多くが、α型チタニルフタロシアニンよりもフォトメモリの小さいことが確認されている。
特許文献14では、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する電子写真感光体において、電荷輸送物質はPM3パラメータを使った半経験的分子軌道計算を用いた構造最適化計による分極率の計算値が70Åよりも大きく且つ、双極子モーメントの計算値が1.8Dよりも小さい物質とこの電荷輸送物質の透過率50%となる波長よりも長波長側に透過率50%となる波長を有する化合物を含有することが提案されている。後者の化合物が、余分に感光体に照射される光を吸収するため、フォトメモリ性が改善されると考察されている。
(3)電荷輸送層の改良
特許文献15では、積層型感光体において、電荷発生層にオキシチタニウムフタロシアニンを含有し、電荷輸送層に2種類以上の電荷輸送材料を含有し、個々の電荷輸送材料の酸化電位差を0.04V以内に規定することが提案されている。効果に対する機構の説明が不明瞭であるが、電荷輸送材料のエネルギーレベルを合わせることで、電荷輸送材料間の電荷キャリアのホッピングを円滑にできること、また結果的に電荷輸送材料のトラッピングが少なくなることで、転写手段による逆極性の帯電によって励起されるエレクトロンの絶対量が小さくなるため残像が防止されると考察されている。
特許文献16では、背面露光型の高速型電子写真プロセス(露光手段から現像手段までの時間が10〜150msec程度)に搭載する電子写真感光体において、電荷輸送層の電荷移動度を、電界強度2×106V/cmの条件で、1×10−6cm2/V・sec以上と規定することが提案されている。感光体の動的感度が遅いと現像迄に潜像形成が完結されず、繰り返し使用により、残像が増大することが指摘され、以上の工夫により、動的感度特性を確保し、残像形成を防止する手段が提案されるとしている。
特許文献17では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体の電荷輸送層にトリフェニルアミン化合物及びN,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン化合物から選択される電荷輸送物質を含有させることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献15では、積層型感光体において、電荷発生層にオキシチタニウムフタロシアニンを含有し、電荷輸送層に2種類以上の電荷輸送材料を含有し、個々の電荷輸送材料の酸化電位差を0.04V以内に規定することが提案されている。効果に対する機構の説明が不明瞭であるが、電荷輸送材料のエネルギーレベルを合わせることで、電荷輸送材料間の電荷キャリアのホッピングを円滑にできること、また結果的に電荷輸送材料のトラッピングが少なくなることで、転写手段による逆極性の帯電によって励起されるエレクトロンの絶対量が小さくなるため残像が防止されると考察されている。
特許文献16では、背面露光型の高速型電子写真プロセス(露光手段から現像手段までの時間が10〜150msec程度)に搭載する電子写真感光体において、電荷輸送層の電荷移動度を、電界強度2×106V/cmの条件で、1×10−6cm2/V・sec以上と規定することが提案されている。感光体の動的感度が遅いと現像迄に潜像形成が完結されず、繰り返し使用により、残像が増大することが指摘され、以上の工夫により、動的感度特性を確保し、残像形成を防止する手段が提案されるとしている。
特許文献17では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体の電荷輸送層にトリフェニルアミン化合物及びN,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン化合物から選択される電荷輸送物質を含有させることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
(4)電荷発生層の改良
特許文献18では、電荷発生層の膜厚を0.25μm以上の厚膜化若しくは電荷発生層中の電荷発生物質の含有量を50重量%以上の高濃度化して、この層で電荷の大トラップ化を図り、結果、ゴーストを目立たなくしてしまう手段が提案されている。
特許文献19では、積層型構造の電子写真感光体において、電荷発生層にキシリル基を有するトリアリールアミン化合物を含有させることが提案されている。本公報によれば、電荷発生層と電荷輸送層の界面には、キャリア輸送のバリア(障壁)が形成され、ここに電荷がトラップされると記載してある。トラップされたキャリアは、電荷発生層中の空間電場を低減させるため、ハーフトーン画像部の電位は下がらず、この部位に残像が生じてしまう。そこで、電荷発生層に電荷輸送材(キシリル基を有するトリアリールアミン化合物)を混在させることで、発生したキャリアが電荷輸送材に速やかに注入され、電荷輸送層へ移動することとなる。結果、トラッピングキャリアの堆積が防止でき残像の発生が改善されるとされる。
特許文献20では、導電性支持体上に少なくとも感光層及び表面保護層をこの順に有する電子写真感光体において、感光層に電荷発生物質としてCuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.2°)が9.5°、24.1°及び27.3°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニンを含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献21では、電荷発生層の構成材料として、ヒドロキシガリウムフタロシアニンと結着樹脂としてアセタール化部分とアセチル基部分と水酸基部分から構成され、ブチラール化度が62モル%以上、重量平均分子量(Mw)が2.0×105以上、数平均分子量が5.0×104以上のブチラール樹脂を含有することが提案されている。以上の特定の組成をもつブチラール樹脂の効果(例えば、水酸基の数の影響など)により感光層中の残留フォトキャリア量が減少し、残像が改善されると推測されている。
特許文献18では、電荷発生層の膜厚を0.25μm以上の厚膜化若しくは電荷発生層中の電荷発生物質の含有量を50重量%以上の高濃度化して、この層で電荷の大トラップ化を図り、結果、ゴーストを目立たなくしてしまう手段が提案されている。
特許文献19では、積層型構造の電子写真感光体において、電荷発生層にキシリル基を有するトリアリールアミン化合物を含有させることが提案されている。本公報によれば、電荷発生層と電荷輸送層の界面には、キャリア輸送のバリア(障壁)が形成され、ここに電荷がトラップされると記載してある。トラップされたキャリアは、電荷発生層中の空間電場を低減させるため、ハーフトーン画像部の電位は下がらず、この部位に残像が生じてしまう。そこで、電荷発生層に電荷輸送材(キシリル基を有するトリアリールアミン化合物)を混在させることで、発生したキャリアが電荷輸送材に速やかに注入され、電荷輸送層へ移動することとなる。結果、トラッピングキャリアの堆積が防止でき残像の発生が改善されるとされる。
特許文献20では、導電性支持体上に少なくとも感光層及び表面保護層をこの順に有する電子写真感光体において、感光層に電荷発生物質としてCuKα特性X線回折における回折角(2θ±0.2°)が9.5°、24.1°及び27.3°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニンを含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献21では、電荷発生層の構成材料として、ヒドロキシガリウムフタロシアニンと結着樹脂としてアセタール化部分とアセチル基部分と水酸基部分から構成され、ブチラール化度が62モル%以上、重量平均分子量(Mw)が2.0×105以上、数平均分子量が5.0×104以上のブチラール樹脂を含有することが提案されている。以上の特定の組成をもつブチラール樹脂の効果(例えば、水酸基の数の影響など)により感光層中の残留フォトキャリア量が減少し、残像が改善されると推測されている。
(5)電荷発生層と電荷輸送層とのマッチング規定
特許文献22では、積層型構造の電子写真感光体について、電荷発生層に特定のアゾ顔料を含有し、且つ電荷輸送層にはフルオレン骨格を有する電荷輸送物質を含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により光疲労の抑制効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献23では、負極性型の高ガンマ特性を示す感光体において、導電性支持体上にフタロシアニン化合物を含む電荷発生層とP型電荷輸送層を設ける積層型構成とし、且つ、P型電荷輸送層には無機P型半導体、t−Seの微粉末、電荷輸送性ポリマーからなる群より選ばれた材料を用いることが提案されている。本公報では、P型電荷輸送層に正孔輸送性分子を含めないことを特徴とし、これにより電荷発生層中への正孔輸送性分子の拡散を生じないようにしている。これにより、フタロシアニン顔料によるトラップの抑制、残像の低減が計られたと説明されている。
特許文献22では、積層型構造の電子写真感光体について、電荷発生層に特定のアゾ顔料を含有し、且つ電荷輸送層にはフルオレン骨格を有する電荷輸送物質を含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により光疲労の抑制効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献23では、負極性型の高ガンマ特性を示す感光体において、導電性支持体上にフタロシアニン化合物を含む電荷発生層とP型電荷輸送層を設ける積層型構成とし、且つ、P型電荷輸送層には無機P型半導体、t−Seの微粉末、電荷輸送性ポリマーからなる群より選ばれた材料を用いることが提案されている。本公報では、P型電荷輸送層に正孔輸送性分子を含めないことを特徴とし、これにより電荷発生層中への正孔輸送性分子の拡散を生じないようにしている。これにより、フタロシアニン顔料によるトラップの抑制、残像の低減が計られたと説明されている。
(6)下引き層の改良
特許文献24では、電子写真感光体として、シランカップリング剤と無機顔料を用いて作成された下引き層を設けることが提案されている。これにより、支持体(基体)側に流出すべき電荷の流出が円滑に行われる結果、残像が生じないとされている。
特許文献25では、下引き層(中間層)を有する感光体について、下引き層に特定のポリアミド酸またはポリアミド酸エステル構造、及び特定構造のポリイミド構造樹脂とシアノエチル基を有する樹脂を含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により光疲労の抑制効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献26では、下引き層(中間層)に外界の湿度変化によっても抵抗値の変動が少ない架橋性の樹脂を用いられてきたことが紹介されている(段落番号[0004]に記載。)。本公報では、残像発生低減の提案として、下引き層に多環キノン、ペリレン等を含有させた例(特許文献27)、メタロセン化合物と電子吸引性化合物、メラミン樹脂を用いた例(特許文献28)、金属酸化物微粒子とシランカップリング剤を用いた例(特許文献21)、シランカップリング剤で表面処理した金属酸化物微粒子を用いた例(特許文献29)等が発表されていることが示されている。
オキシチタニウムフタロシアニンを電荷発生層に用いる高感度型の電子写真感光体の場合、高感度故、励起された分子および発生キャリアの絶対数が多く、帯電−露光を繰り返す電子写真プロセスにおいて電荷分離を起こさない励起種、電子、ホール等が感光体中に残存し易いことが指摘されている。これに対し、同公報では、下引き層の構成材料として、ポリアミド樹脂とジルコニウム化合物、若しくはポリアミド樹脂とジルコニウムアルコキサイド及びアセチルアセトン等のジケトン化合物を含有することが提案されている。同様に、特許文献30では下引き層の樹脂としてセルロース樹脂を用い、ジルコニウム化合物若しくはジルコニウムアルコキサイドとジケトン化合物を含有することが提案されている。
特許文献31では、下引き層と電荷発生物質、電荷輸送物質を含有する電子写真感光体において、電荷輸送物質はPM3パラメータを使った半経験的分子軌道計算を用いた構造最適化計算による分極率の計算値が70Åよりも大きく且つ、双極子モーメントの計算値が1.8Dよりも小さい物質ないし、特定のアリールアミン系化合物であり、下引き層には有機珪素化合物で被覆された酸化チタン粒子と特定構造のジアミン成分を構成成分として有するポリアミドを含有させることが提案されている。本公報では、下引き層を設けることでフォトメモリ特性の改良が確認されているが、この機構として、下引き層を設けることで感光層中の滞留キャリアを逃しやすくするためと考えられている。
特許文献32では、下引き層(中間層)を有する積層型感光体を、下引き層の体積抵抗率を1010〜1012Ωcm、電荷輸送層の膜厚を18Ωm以下に設定し、且つ除電手段を省略する方法が提案されている。除電手段(除電光)の省略により、感光体の光疲労を防止し、且つ下引き層の抵抗を規定することで、支持体から感光体への電荷注入を制御することで空間電荷の蓄積を防止すると解釈される。
特許文献24では、電子写真感光体として、シランカップリング剤と無機顔料を用いて作成された下引き層を設けることが提案されている。これにより、支持体(基体)側に流出すべき電荷の流出が円滑に行われる結果、残像が生じないとされている。
特許文献25では、下引き層(中間層)を有する感光体について、下引き層に特定のポリアミド酸またはポリアミド酸エステル構造、及び特定構造のポリイミド構造樹脂とシアノエチル基を有する樹脂を含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により光疲労の抑制効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献26では、下引き層(中間層)に外界の湿度変化によっても抵抗値の変動が少ない架橋性の樹脂を用いられてきたことが紹介されている(段落番号[0004]に記載。)。本公報では、残像発生低減の提案として、下引き層に多環キノン、ペリレン等を含有させた例(特許文献27)、メタロセン化合物と電子吸引性化合物、メラミン樹脂を用いた例(特許文献28)、金属酸化物微粒子とシランカップリング剤を用いた例(特許文献21)、シランカップリング剤で表面処理した金属酸化物微粒子を用いた例(特許文献29)等が発表されていることが示されている。
オキシチタニウムフタロシアニンを電荷発生層に用いる高感度型の電子写真感光体の場合、高感度故、励起された分子および発生キャリアの絶対数が多く、帯電−露光を繰り返す電子写真プロセスにおいて電荷分離を起こさない励起種、電子、ホール等が感光体中に残存し易いことが指摘されている。これに対し、同公報では、下引き層の構成材料として、ポリアミド樹脂とジルコニウム化合物、若しくはポリアミド樹脂とジルコニウムアルコキサイド及びアセチルアセトン等のジケトン化合物を含有することが提案されている。同様に、特許文献30では下引き層の樹脂としてセルロース樹脂を用い、ジルコニウム化合物若しくはジルコニウムアルコキサイドとジケトン化合物を含有することが提案されている。
特許文献31では、下引き層と電荷発生物質、電荷輸送物質を含有する電子写真感光体において、電荷輸送物質はPM3パラメータを使った半経験的分子軌道計算を用いた構造最適化計算による分極率の計算値が70Åよりも大きく且つ、双極子モーメントの計算値が1.8Dよりも小さい物質ないし、特定のアリールアミン系化合物であり、下引き層には有機珪素化合物で被覆された酸化チタン粒子と特定構造のジアミン成分を構成成分として有するポリアミドを含有させることが提案されている。本公報では、下引き層を設けることでフォトメモリ特性の改良が確認されているが、この機構として、下引き層を設けることで感光層中の滞留キャリアを逃しやすくするためと考えられている。
特許文献32では、下引き層(中間層)を有する積層型感光体を、下引き層の体積抵抗率を1010〜1012Ωcm、電荷輸送層の膜厚を18Ωm以下に設定し、且つ除電手段を省略する方法が提案されている。除電手段(除電光)の省略により、感光体の光疲労を防止し、且つ下引き層の抵抗を規定することで、支持体から感光体への電荷注入を制御することで空間電荷の蓄積を防止すると解釈される。
(7)添加剤の配合
前記特許文献3では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体の表面層に少なくともヒンダードフェノール構造単位を含有させることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献33では、フタロシアニン顔料を用いる電荷発生層中にジチオベンジル化合物を含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は省略されているが、実施例ではフォトメモリの蓄積低減とポジゴーストの改善が示されている。
前記特許文献3では、中間転写体を有する電子写真装置において、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体の表面層に少なくともヒンダードフェノール構造単位を含有させることが提案されている。効果に対する機構の説明は見あたらないが、実施例により効果が確認されている。効果は選択材料に起因するものと思われる。
特許文献33では、フタロシアニン顔料を用いる電荷発生層中にジチオベンジル化合物を含有することが提案されている。効果に対する機構の説明は省略されているが、実施例ではフォトメモリの蓄積低減とポジゴーストの改善が示されている。
(8)電子写真プロセスの工夫
特許文献34では、感光体を一定条件のもとで通常帯電とは逆極性(プラス)の帯電及び放置して使用することが提案されている。高感度電荷輸送層をもつ感光体の場合、露光により発生する光誘起電荷キャリアが多い。光誘起電荷キャリアとしては、電荷輸送層に注入したホールと同数のエレクトロンが生じるが、エレクトロンが速やかに支持体に抜け出ないと電荷発生層中にエレクトロンが残り、これにより残像が発生する。そこで、故意にプラス帯電を行なうことで、支持体からエレクトロンを注入し、電荷発生層内部にエレクトロントラップを保持する。この状態で感光体を露光した場合、露光部と非露光部のエレクトロントラップの差が小さく、ゴースト画像を目立たなくしてしまう手段と解釈される。
特許文献35では、感光体の支持体側に交流を重畳した直流電流を印加する手段が提案されている。電荷発生層にトラップされたエレクトロンを支持体側に逆バイアス印加することで出してしまう手段と解釈される。交流を重畳する狙いは、電流量を増加し、逆チャージバイアス効果を促進するためであることが記載されている。
特許文献36では、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体に対して、主帯電以外の帯電を行ない、次ぎに光除電を行ない、前記主帯電が最初になされた電子写真感光体の部位が、前記主帯電を行なう手段に対向する位置に突入した時から主帯電を行なうことにより、感光体内部の空間電荷を解放・消滅させた状態で、画像形成を行なうことができ、画像形成初期における残像の発生を抑えられることが提案されている。
特許文献37では、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体に対して、感光体に流入される転写手段からの転写電流を一定に制御する制御手段を設けることが提案されている。本公報によれば、残像の発生は、転写電流に依存し、転写電流が大きくなるとネガ残像が強く現れる。これは、転写の際に感光体の非露光部(非画像部)へホール(正孔)が注入され、ホールが電荷発生層または電荷輸送層の基材側の界面でトラップされ、次の帯電プロセス時に解放されて暗減衰増加(見かけ上増感)となり、ネガ残像が発生すると推測されている。したがって、転写電流値を一定に制御すれば、感光体への注入電荷を一定に制御でき、結果、残像を抑制できるとされる。
特許文献38では、感度に対する帯電前光メモリ比のアクションスペクトルから、書込光波長ないし除電光波長を規定する手段が提案されている。
特許文献39では、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体に対して、転写前に露光を行なうことで非露光部の帯電電位を、この露光前の1/3にすることで残像を抑制できることが提案されている。効果に対する機構の説明は詳細に記載されていないが、転写前に露光を行えば、露光部電位と非露光部電位のギャップ差が小さくなるため、残像画像の識別ができなくなると思われる。
特許文献40では、感光層と光硬化型樹脂(アクリル樹脂)を含有した保護層を有する電子写真感光体を用いる電子写真装置について、電子写真感光体の表面近傍に湿度センサを設けることが提案されている。湿度センサは帯電部材にかかる交流成分の電流値を制御するものである。本公報は、湿度センサ設置による画像ボケと画像滲み低減の機構に関わる記載があるが、フォトメモリ低減に関する効果の機構説明は省略されている。しかしながら、実施例では湿度センサ設置によるフォトメモリ低減化が確認されている。
特許文献41では、S字型感光体のゴースト画像出力を防止する方策として、ゼログラフィックTOF法から算出される露光による感光体帯電電位の半減時間が、電子写真装置の露光手段から現像手段に至る時間(以下簡単のため、これを「露光−現像時間」と称することがある)の1/10以下に規定することが提案されている。
また、上記の下引き層の改良の項で記載した如く、特許文献32では、除電手段(除電光)の省略により、感光体の光疲労を防止する方法が提案されている。
前記特許文献2では、帯電から露光に至る時間T、感光体表面の帯電電位をVH、帯電した後の10T後迄、暗減衰した電位をV1、帯電と像露光を経た後、再度、帯電した後の10T後迄、暗減衰した電位をV2としたとき、|(V1−V2)/VH|<0.020となる関係を満たすようにすることが提案されている。実際の手段として、実施例中ではプロセス速度を上げて暗減衰時間を短くするか、帯電電位を低減させることが示されている。
残像発生の防止について、以上に記した従来技術の適用を試みたが、高耐久で高速且つ高画質プリントを指向する電子写真感光体と電子写真装置への適用には充分とは言えない結果に終始した。即ち従来の技術では解決に至れていないのが現状である。
特許文献34では、感光体を一定条件のもとで通常帯電とは逆極性(プラス)の帯電及び放置して使用することが提案されている。高感度電荷輸送層をもつ感光体の場合、露光により発生する光誘起電荷キャリアが多い。光誘起電荷キャリアとしては、電荷輸送層に注入したホールと同数のエレクトロンが生じるが、エレクトロンが速やかに支持体に抜け出ないと電荷発生層中にエレクトロンが残り、これにより残像が発生する。そこで、故意にプラス帯電を行なうことで、支持体からエレクトロンを注入し、電荷発生層内部にエレクトロントラップを保持する。この状態で感光体を露光した場合、露光部と非露光部のエレクトロントラップの差が小さく、ゴースト画像を目立たなくしてしまう手段と解釈される。
特許文献35では、感光体の支持体側に交流を重畳した直流電流を印加する手段が提案されている。電荷発生層にトラップされたエレクトロンを支持体側に逆バイアス印加することで出してしまう手段と解釈される。交流を重畳する狙いは、電流量を増加し、逆チャージバイアス効果を促進するためであることが記載されている。
特許文献36では、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体に対して、主帯電以外の帯電を行ない、次ぎに光除電を行ない、前記主帯電が最初になされた電子写真感光体の部位が、前記主帯電を行なう手段に対向する位置に突入した時から主帯電を行なうことにより、感光体内部の空間電荷を解放・消滅させた状態で、画像形成を行なうことができ、画像形成初期における残像の発生を抑えられることが提案されている。
特許文献37では、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体に対して、感光体に流入される転写手段からの転写電流を一定に制御する制御手段を設けることが提案されている。本公報によれば、残像の発生は、転写電流に依存し、転写電流が大きくなるとネガ残像が強く現れる。これは、転写の際に感光体の非露光部(非画像部)へホール(正孔)が注入され、ホールが電荷発生層または電荷輸送層の基材側の界面でトラップされ、次の帯電プロセス時に解放されて暗減衰増加(見かけ上増感)となり、ネガ残像が発生すると推測されている。したがって、転写電流値を一定に制御すれば、感光体への注入電荷を一定に制御でき、結果、残像を抑制できるとされる。
特許文献38では、感度に対する帯電前光メモリ比のアクションスペクトルから、書込光波長ないし除電光波長を規定する手段が提案されている。
特許文献39では、フタロシアニン化合物を含有する電荷発生層を有する積層型構造の電子写真感光体に対して、転写前に露光を行なうことで非露光部の帯電電位を、この露光前の1/3にすることで残像を抑制できることが提案されている。効果に対する機構の説明は詳細に記載されていないが、転写前に露光を行えば、露光部電位と非露光部電位のギャップ差が小さくなるため、残像画像の識別ができなくなると思われる。
特許文献40では、感光層と光硬化型樹脂(アクリル樹脂)を含有した保護層を有する電子写真感光体を用いる電子写真装置について、電子写真感光体の表面近傍に湿度センサを設けることが提案されている。湿度センサは帯電部材にかかる交流成分の電流値を制御するものである。本公報は、湿度センサ設置による画像ボケと画像滲み低減の機構に関わる記載があるが、フォトメモリ低減に関する効果の機構説明は省略されている。しかしながら、実施例では湿度センサ設置によるフォトメモリ低減化が確認されている。
特許文献41では、S字型感光体のゴースト画像出力を防止する方策として、ゼログラフィックTOF法から算出される露光による感光体帯電電位の半減時間が、電子写真装置の露光手段から現像手段に至る時間(以下簡単のため、これを「露光−現像時間」と称することがある)の1/10以下に規定することが提案されている。
また、上記の下引き層の改良の項で記載した如く、特許文献32では、除電手段(除電光)の省略により、感光体の光疲労を防止する方法が提案されている。
前記特許文献2では、帯電から露光に至る時間T、感光体表面の帯電電位をVH、帯電した後の10T後迄、暗減衰した電位をV1、帯電と像露光を経た後、再度、帯電した後の10T後迄、暗減衰した電位をV2としたとき、|(V1−V2)/VH|<0.020となる関係を満たすようにすることが提案されている。実際の手段として、実施例中ではプロセス速度を上げて暗減衰時間を短くするか、帯電電位を低減させることが示されている。
残像発生の防止について、以上に記した従来技術の適用を試みたが、高耐久で高速且つ高画質プリントを指向する電子写真感光体と電子写真装置への適用には充分とは言えない結果に終始した。即ち従来の技術では解決に至れていないのが現状である。
本発明は、残像画像の発生を未然に防止し、高耐久性と良質なクリーニング性や転写性によって得られる高品位な画像出力が可能な電子写真装置、及びそれを用いたプロセスカートリッジを提供することである。
本発明者らは高速、高密度の電子写真装置において発生しやすい残像画像が、感光体の反射率を特定の値とするとともに、前記感光体が、特定構造を有するジスアゾ顔料を用い、さらにこの感光体に当接する部材を介して滑剤の供給を受けることにより効果的に残像画像の発生を抑制できることを見いだした。
一般に、積層構成の電子写真感光体は、感光層における反射率の最も高い波長に対する反射率を上げると感度低下や露光部電位の上昇などの副作用を生じるが、特定構造を有するジスアゾ顔料を用いることにより効果的にこの副作用を抑制することが可能となることが見いだされた。
一般にアゾ顔料は芳香族ジアゾニウム塩とカップリング成分(カプラー)を塩基の存在下で反応させて合成される。この組み合わせとしては数多くの種類が考えられるが、電子写真感光体の電荷発生材料としてはアゾ基が2つ以上のジスアゾ、トリスアゾ顔料がよく用いられ、その構造により感度などの静電特性が大きく異なる。これらのアゾ顔料のうち、カプラーとしてはナフトール系のものが感度特性的に特に非常に良い。しかしながらアゾ顔料を電子写真感光体の電荷発生材料として用いる場合、粒子状態などの影響を非常に受けやすい。
本発明で用いられるジスアゾ顔料、すなわち一般式(I)〜(VIII)として表わされる構造を有するカプラー残基は、分子間会合体形成状態が良好であり、かつ電子写真感光体として成膜したときの粒子状態も極めて安定していることが見いだされた。カプラーの水素結合によるものと思われる。これらの要因により初期の感度特性が良好なだけでなくその維持性も高く、また同時に優れた耐光劣化性を示し、結果として反射率の最も高い波長に対する反射率を上げると感度低下や露光部電位の上昇などの副作用を効果的に抑制することが可能となる。
即ち、残像画像を抑制するため、感光層における反射率の最も高い波長に対する反射率を特定の値とし、電界強度を特定範囲とし、特定構造を有するジスアゾ顔料を用いることで特異的に高速、高画質な電子写真装置を得ることが可能となったわけである。反射率については、下引き層と電荷発生層形成後の反射率を分光測色計で測る値を特定することにより、その上に形成する電荷輸送層の種類、膜厚等による影響を受けないで安定した値を得ることができる。また最上層の電荷輸送層を塗工形成する前に電荷発生層の付着量を決定できることから生産上においては塗工工程間において電荷発生層の塗工条件のフィードバック制御が可能となる。
本発明において特定範囲の反射率が良好な結果をもたらす理由については、次のように推測される。つまり、感光層における反射率の最も高い波長に対する反射率が低すぎる場合、光減衰特性、所謂光感度は良好な特性を示す場合が多いが、帯電安定性において問題が生じやすく、繰返使用により暗所での帯電性が低下してしまう。また転写部における逆バイアスの影響も受けやすく、このことにより露光光源により書込みが行なわれた部分と行われなかった部分で再度帯電させた場合に電位差が生じてしまい、高密度書込みを行なうハーフトーン部分などで残像現象が生じてしまう。
したがって、感光層における反射率の最も高い波長に対する反射率を高くすれば良いことになるが、むやみに反射率を高くすると光減衰特性の悪化、露光部電位の上昇などの副作用が顕在化してしまう。
このため適正な反射率の範囲が存在することになると思われる。しかしながら繰返し使用により感光層が摩耗して膜厚が薄くなると帯電能が低下するとともに光減衰特性も低下し、所謂電位の裾引きが悪化する。
これを抑制するには感光層表面を摩耗しにくいものにすれば良いが、例えば耐摩耗性に優れるアモルファスシリコンや高硬度の保護層を有する感光層を用いた場合は、却って摩耗しないことによる副作用として感光層表面に放電生成物などが堆積し、画像流れなどの異常画像が発生し易い。この傾向は特に高湿環境下で顕著となる。従って通常これらの感光層の場合ではドラムヒータなどの像流れ防止装置の設置が必須となり装置の大型化、コスト上昇が避けられない状況であった。
このため適正な反射率の範囲が存在することになると思われる。しかしながら繰返し使用により感光層が摩耗して膜厚が薄くなると帯電能が低下するとともに光減衰特性も低下し、所謂電位の裾引きが悪化する。
これを抑制するには感光層表面を摩耗しにくいものにすれば良いが、例えば耐摩耗性に優れるアモルファスシリコンや高硬度の保護層を有する感光層を用いた場合は、却って摩耗しないことによる副作用として感光層表面に放電生成物などが堆積し、画像流れなどの異常画像が発生し易い。この傾向は特に高湿環境下で顕著となる。従って通常これらの感光層の場合ではドラムヒータなどの像流れ防止装置の設置が必須となり装置の大型化、コスト上昇が避けられない状況であった。
本発明者らは鋭意検討した結果、この矛盾する問題を解決する手段として感光層をいたずらに摩耗しにくくするのではなく、感光体外部から感光体に当接する部材を介して滑剤を供給することにより適切な摩耗量を維持し、且つ異常画像のない高品質な画像を長期にわたって得られることを見い出した。
滑剤を感光体外部から供給する利点としては、供給する滑剤の量を自在に管理できることから各々の画像形成装置に対して適正な摩耗量、すなわち放電生成物の堆積が生じない範囲の最小限の摩耗量に制御することが容易に可能となる。
また、外部から滑剤を供給する際、その供給される滑剤が表面近傍にごく微量であるが付着しコーティングされることにより、感光層表面に放電生成物等が付着しにくくなるため、このような放電生成物の堆積により生じる異常画像が発生しなくなるという効果が得られる。
同時に滑剤の効果により、クリーニングブレードなどの感光体との接触部材との摩擦係数が大幅に低減し、この接触部材との摺擦により生じる感光体表面の摩耗が大幅に減ぜられクリーニングブレードの欠損や、高摩擦に起因する不快なびびり音の発生も抑制することができる。
このことにより繰返し使用後に生じる膜厚減少に起因する帯電劣化、光減衰特性低下により顕在化する残像発生を抑制したり、ブレード欠損に起因するクリーニング不良を抑制したりすることが可能となり、初期だけでなく繰返し使用後でも残像を含む種々の異常画像の発生を抑制することが可能となる。
しかしながら用いる材料が不適な場合、充分な静電的コントラストが得られにくい。従って露光後の光減衰後の電位が充分に落ちきる、所謂裾引きの良い電子写真感光体であることが必要である。しかしながら用いる材料が不適であると、光応答性は良好なものの充分な静電的コントラストが得られず画像形成上不都合な場合が生じる。多くの化合物を検討した結果、一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料を用いた場合、上記すべての特性に適合することが判明し、本発明に至った。
またこの残像発生の無い高画質な電子写真装置機構を生かしたプロセスカートリッジ、及びフルカラーの画像形成を行なう電子写真装置を得るに至った。
また、外部から滑剤を供給する際、その供給される滑剤が表面近傍にごく微量であるが付着しコーティングされることにより、感光層表面に放電生成物等が付着しにくくなるため、このような放電生成物の堆積により生じる異常画像が発生しなくなるという効果が得られる。
同時に滑剤の効果により、クリーニングブレードなどの感光体との接触部材との摩擦係数が大幅に低減し、この接触部材との摺擦により生じる感光体表面の摩耗が大幅に減ぜられクリーニングブレードの欠損や、高摩擦に起因する不快なびびり音の発生も抑制することができる。
このことにより繰返し使用後に生じる膜厚減少に起因する帯電劣化、光減衰特性低下により顕在化する残像発生を抑制したり、ブレード欠損に起因するクリーニング不良を抑制したりすることが可能となり、初期だけでなく繰返し使用後でも残像を含む種々の異常画像の発生を抑制することが可能となる。
しかしながら用いる材料が不適な場合、充分な静電的コントラストが得られにくい。従って露光後の光減衰後の電位が充分に落ちきる、所謂裾引きの良い電子写真感光体であることが必要である。しかしながら用いる材料が不適であると、光応答性は良好なものの充分な静電的コントラストが得られず画像形成上不都合な場合が生じる。多くの化合物を検討した結果、一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料を用いた場合、上記すべての特性に適合することが判明し、本発明に至った。
またこの残像発生の無い高画質な電子写真装置機構を生かしたプロセスカートリッジ、及びフルカラーの画像形成を行なう電子写真装置を得るに至った。
即ち、上記課題は、本発明の(1)「感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後に像露光を行ない静電潜像を形成する像露光装置と、前記静電潜像にトナーを現像する現像装置と、現像像を転写する装置と、前記感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置を備える電子写真装置において、前記感光体が導電性基体上に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を順次形成してなる感光層を有し、前記下引き層と電荷発生層形成後の分光測色計による反射率の最も高い波長に対しての反射率が15%以上21%以下であり、前記電荷発生層に含まれる電荷発生物質の少なくとも一つが下記一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料であり、且つ前記感光体が、この感光体に当接する部材を介して滑剤の供給を受けることを特徴とする電子写真装置;
本発明の電子写真装置によれば、残像がなく、また、地肌汚れや画像濃度低下等の異常画像の見らない極めて高品質な画像を得ることができる。
以下、図面に沿って本発明で用いられる電子写真装置を説明する。なおいずれの図面においても感光体は本発明の要件を満たす電子写真感光体である。また本発明における滑剤を供給する部材は、感光体周りに当接する部材を新たに設けても良いが、レイアウト上の利点からクリーニング部に併設して備え付けられることが好ましい。この場合、当接する部材の形状としては特に限定されるものではないが特にブレード形状、もしくはブラシ形状の部材が好適に用いられる。
本発明において感光体に当接する部材を介して供給される滑剤としてはPTFE(テトラフルオロエチレン樹脂)、PFA(パーフルオロアルコキシ樹脂)、シリコーン樹脂、シリコーングリース、フッ素グリース、パラフィンワックス、黒鉛、パラフィンワックス、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、脂肪酸アミド、脂肪酸、金属石鹸などが挙げられる。なかでもステアリン酸亜鉛は副作用もなく好適に用いられる。
本発明においては、このような感光体への滑剤供給により、残像がなく、また、地肌汚れや画像濃度低下等の異常画像をなくした高耐久のシステムを得ることができる。また、この滑剤供給により、感光体表面の摩耗程度を適正化することができる。本発明におけるOPC感光体表面の適正摩耗量は、通常、1000枚通紙当たり0.005μm以上0.015μm以下である。
感光体表面の適正摩耗量について、一般的には、数値で規定するのは非常に難しい。と云うのは、現在電子写真装置の感光体周りのプロセスは現在多岐に渡っており、それぞれのプロセスにおいて適正な範囲というのは異なるからである。設計思想も異なり、例えば高級な大型高速機などでは低摩耗による副作用で発生する画像ボケ(像流れ)を抑制するために種々の装置、制御を行なうことができるため、極端なことを言えば削れなくても使いこなせることになるが、簡単なパーソナルユース、ホームユース用の小型低速機などではそのような装置、制御ができないので、ある程度摩耗を容認して上記問題を回避させる思想になることが多いからである。また、摩耗量の基準(モノサシ)も難しい。例えば感光体ドラム外径が大きければ大きいほど少ない回転数で画が出せるから、単純に何枚出したときに何μm削れるのがよい、というのも一概に優劣の比較対象にはならないが、しかし前記適正摩耗量は、目安には充分なる。
本発明においては、このような感光体への滑剤供給により、残像がなく、また、地肌汚れや画像濃度低下等の異常画像をなくした高耐久のシステムを得ることができる。また、この滑剤供給により、感光体表面の摩耗程度を適正化することができる。本発明におけるOPC感光体表面の適正摩耗量は、通常、1000枚通紙当たり0.005μm以上0.015μm以下である。
感光体表面の適正摩耗量について、一般的には、数値で規定するのは非常に難しい。と云うのは、現在電子写真装置の感光体周りのプロセスは現在多岐に渡っており、それぞれのプロセスにおいて適正な範囲というのは異なるからである。設計思想も異なり、例えば高級な大型高速機などでは低摩耗による副作用で発生する画像ボケ(像流れ)を抑制するために種々の装置、制御を行なうことができるため、極端なことを言えば削れなくても使いこなせることになるが、簡単なパーソナルユース、ホームユース用の小型低速機などではそのような装置、制御ができないので、ある程度摩耗を容認して上記問題を回避させる思想になることが多いからである。また、摩耗量の基準(モノサシ)も難しい。例えば感光体ドラム外径が大きければ大きいほど少ない回転数で画が出せるから、単純に何枚出したときに何μm削れるのがよい、というのも一概に優劣の比較対象にはならないが、しかし前記適正摩耗量は、目安には充分なる。
図1は、本発明の電子写真装置例を説明するための概略図であり、後述するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図1において、感光体(11)は、ドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
帯電手段(12)は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。帯電手段(12)は、消費電力の低減の観点から、感光体に対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられる。中でも、帯電手段(12)への汚染を防止するため、感光体と帯電手段表面の間に適度な空隙を有する感光体近傍に近接配置された帯電機構が望ましい。
転写手段(16)には、一般に上記の帯電器を使用できるが、転写チャージャと分離チャージャを併用したものが効果的である。
図1において、感光体(11)は、ドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
帯電手段(12)は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。帯電手段(12)は、消費電力の低減の観点から、感光体に対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられる。中でも、帯電手段(12)への汚染を防止するため、感光体と帯電手段表面の間に適度な空隙を有する感光体近傍に近接配置された帯電機構が望ましい。
転写手段(16)には、一般に上記の帯電器を使用できるが、転写チャージャと分離チャージャを併用したものが効果的である。
また、露光手段(13)、除電手段(1A)等に用いられる光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光体全般を挙げることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルタ、バンドパスフィルタ、近赤外カットフィルタ、ダイクロイックフィルタ、干渉フィルタ、色温度変換フィルタなどの各種フィルタを用いることもできる。
現像手段(14)により感光体上に現像されたトナー(15)は、受像媒体(18)に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニング手段(17)により、感光体より除去される。クリーニング手段は、ゴム製のクリーニングブレードやファーブラシ、マグファーブラシ等のブラシ等を用いることができる。
なお、図1の装置例においては前述のように滑剤を供給する部材はクリーニング手段(17)に併設されており、滑剤はクリーニング手段(17)近傍に内包されており、クリーニングブレードやブラシ等を介して感光体に供給される。供給量は感光体に当接部材の当接圧や当接面積、角度等によって適宜制御することができる。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知のものが適用され、また、除電手段にも公知のものが用いられる。
図2には、本発明による電子写真プロセスの別の例を示す。図2において、感光体(11)は、本発明の要件を満たす電子写真感光体であり、エンドレスベルト状のものである。
駆動手段(1C)により駆動され、帯電手段(12)による帯電、露光手段(13)による像露光、現像(図示せず)、転写手段(16)による転写、クリーニング前露光手段(1B)によるクリーニング前露光、クリーニング手段(17)によるクリーニング、除電手段(1A)による除電が繰返し行なわれる。図2においては、感光体(この場合は支持体が透光性である)の支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。図2において滑剤はクリーニング手段(17)近傍に内包されており、クリーニングブレードやブラシ等を介して感光体に供給される。
駆動手段(1C)により駆動され、帯電手段(12)による帯電、露光手段(13)による像露光、現像(図示せず)、転写手段(16)による転写、クリーニング前露光手段(1B)によるクリーニング前露光、クリーニング手段(17)によるクリーニング、除電手段(1A)による除電が繰返し行なわれる。図2においては、感光体(この場合は支持体が透光性である)の支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。図2において滑剤はクリーニング手段(17)近傍に内包されており、クリーニングブレードやブラシ等を介して感光体に供給される。
以上の電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。例えば、図2において支持体側よりクリーニング前露光を行なっているが、これは感光層側から行なってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支持体側から行なってもよい。一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行なうこともできる。
また感光体に滑剤を供給するための当接する部材を別途新たに設けても良い。
また感光体に滑剤を供給するための当接する部材を別途新たに設けても良い。
また、以上に示すような画像形成手段は、複写機、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、像担持体たとえば感光体(11)を内蔵し、他に帯電手段(12)、露光手段(13)、現像手段(14)、転写手段(16)、クリーニング手段(17)、除電手段(1A)のうちの1つ又はそれ以上の手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図3に示すものが挙げられる。この場合も、感光体(11)は、本発明の要件を満たす電子写真感光体である。感光体(11)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。また滑剤を供給する部材はクリーニング手段(17)に併設されていても、別途新たに設けても良い。
図4には本発明による電子写真装置の別の例を示す。この電子写真装置では、感光体(11)の周囲に帯電手段(12)、露光手段(13)、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)の各色トナー毎の現像手段(14Bk,14C,14M,14Y)、中間転写体である中間転写ベルト(1F)、クリーニング手段(17)が順に配置されている。ここで、図中に示すBk、C、M、Yの添字は上記のトナーの色に対応し、必要に応じて添字を付けたり適宜省略する。図4においても滑剤を供給する部材はクリーニング手段(17)に併設されていても、別途新たに設けても良い。
感光体(11)は、本発明の要件を満たす電子写真感光体である。各色の現像手段(14Bk,14C,14M,14Y)は各々独立に制御可能となっており、画像形成を行なう色の現像手段のみが駆動される。感光体(11)上に形成されたトナー像は中間転写ベルト(1F)の内側に配置された第1の転写手段(1D)により、中間転写ベルト(1F)上に転写される。第1の転写手段(1D)は感光体(11)に対して接離可能に配置されており、転写動作時のみ中間転写ベルト(1F)を感光体(11)に当接させる。各色の画像形成を順次行ない、中間転写ベルト(1F)上で重ね合わされたトナー像は第2の転写手段(1E)により、受像媒体(18)に一括転写された後、定着手段(19)により定着されて画像が形成される。第2の転写手段(1E)も中間転写ベルト(1F)に対して接離可能に配置され、転写動作時のみ中間転写ベルト(1F)に当接する。
転写ドラム方式の電子写真装置では、転写ドラムに静電吸着させた転写材に各色のトナー像を順次転写するため、厚紙にはプリントできないという転写材の制限があるのに対し、図4に示すような中間転写方式の電子写真装置では中間転写体(1F)上で各色のトナー像を重ね合わせるため、転写材の制限を受けないという特長がある。このような中間転写方式は図4に示す装置に限らず前述の図1、図2、図3および後述する図5(具体例を図6に記す)に記す電子写真装置に適用することができる。
図5には本発明による電子写真装置の別の例を示す。この電子写真装置は、トナーとしてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色を用いるタイプとされ、各色毎に画像形成部が配設されている。また、各色毎の感光体(11Y,11M,11C,11Bk)が設けられている。この電子写真装置に用いられる感光体(11)は、本発明の要件を満たす電子写真感光体である。各感光体(11Y,11M,11C,11Bk)の周りには、帯電手段(12)、露光手段(13)、現像手段(14)、クリーニング手段(17)等が配設されている。また、直線上に配設された各感光体(11Y,11M,11C,11Bk)の各転写位置に接離する転写材担持体としての搬送転写ベルト(1G)が駆動手段(1C)にて掛け渡されている。この搬送転写ベルト(1G)を挟んで各感光体(1Y,1M,1C,1Bk)に対向する転写位置には転写手段(16)が配設されている。図5においても滑剤を供給する部材はクリーニング手段(17)に併設されていても、別途新たに設けても良い。
ただし各色毎の感光体(11Y,11M,11C,11Bk)に対し、各色毎のクリーニング手段(17Y,17,17C,17Bk)に対して滑剤を供給する部材を設ける必要がある。
ただし各色毎の感光体(11Y,11M,11C,11Bk)に対し、各色毎のクリーニング手段(17Y,17,17C,17Bk)に対して滑剤を供給する部材を設ける必要がある。
図5の形態のようなタンデム方式の電子写真装置は、各色毎に感光体(1Y,1M,1C,1Bk)を持ち、各色のトナー像を搬送転写ベルト(1G)に保持された受像媒体(18)に順次転写するため、感光体を一つしか持たないフルカラー電子写真装置に比べ、はるかに高速のフルカラー画像の出力が可能となる。
また、本発明において感光体に当接する部材を介して供給される滑剤の供給量であるが、用いるプロセスに適した値となるように任意に設定することができるが、感光体の長手方向の幅1cmにつき走行距離1kmあたり、0.0025gから0.0045gであるとがより好ましい。
これは感光体の長手方向の幅1cmにつき走行距離1kmあたり、0.0025gより少なくなくなると滑剤に摩擦係数の低減効果が得られにくくなり、繰り返し使用後において感光体の摩耗が進行してしまい帯電電位の低下などの現象を生じてしまうからである。また、逆に滑剤の供給量が感光体の長手方向の幅1cmにつき走行距離1kmあたり0.0045gより多くなると、転写残トナーのクリーニング不良が発生したり、長寿命化をはかる場合に滑剤供給が多すぎると、滑剤を保持しておく装置が大掛かりなものになり、装置全体が大型化したりしてしまう。
感光体に供給される滑剤を適正な範囲とするには、前述のように感光体と当接し滑剤を供給する部材と感光体との当接する圧力、接触する面積などを適宜調整すればよい。
また、本発明において感光体に当接する部材を介して供給される滑剤の供給量であるが、用いるプロセスに適した値となるように任意に設定することができるが、感光体の長手方向の幅1cmにつき走行距離1kmあたり、0.0025gから0.0045gであるとがより好ましい。
これは感光体の長手方向の幅1cmにつき走行距離1kmあたり、0.0025gより少なくなくなると滑剤に摩擦係数の低減効果が得られにくくなり、繰り返し使用後において感光体の摩耗が進行してしまい帯電電位の低下などの現象を生じてしまうからである。また、逆に滑剤の供給量が感光体の長手方向の幅1cmにつき走行距離1kmあたり0.0045gより多くなると、転写残トナーのクリーニング不良が発生したり、長寿命化をはかる場合に滑剤供給が多すぎると、滑剤を保持しておく装置が大掛かりなものになり、装置全体が大型化したりしてしまう。
感光体に供給される滑剤を適正な範囲とするには、前述のように感光体と当接し滑剤を供給する部材と感光体との当接する圧力、接触する面積などを適宜調整すればよい。
以下、図面を参照しつつ本発明の有機系電子写真感光体について詳細に説明する。
図7は本発明の層構成を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体(21)と電荷発生層(22)との間に下引き層(24)が設けられ、電荷発生層(22)の上に電荷輸送層(23)が設けられている。
導電性支持体(21)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの酸化物を、蒸着又はスパッタリングによりフィルム状又は円筒状のプラスチック、紙などに被覆したもの、或いはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板、及び、それらを、Drawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切削、超仕上げ、研磨などにより表面処理した管などを使用することができる。
図7は本発明の層構成を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す断面図であり、導電性支持体(21)と電荷発生層(22)との間に下引き層(24)が設けられ、電荷発生層(22)の上に電荷輸送層(23)が設けられている。
導電性支持体(21)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの酸化物を、蒸着又はスパッタリングによりフィルム状又は円筒状のプラスチック、紙などに被覆したもの、或いはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板、及び、それらを、Drawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切削、超仕上げ、研磨などにより表面処理した管などを使用することができる。
本発明における感光層は下引き層上に電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの順に積層させた所謂「積層型感光層」である。この積層型感光層の各層構成について説明する。
(電荷発生層)
積層型感光体における各層のうち、まず電荷発生層(22)について説明すると、電荷発生層は電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。本発明に用いられる電荷発生物質としては、前述のような特性を有する点から少なくとも一種は前記一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料であることが必要である。このような化合物の例としては、具体的には両端のベンゼン環の置換基がともにオルト位に−Clがついたもの(2,7−ビス[3−(2−クロロフェニル)カルバモイル−2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ]−9−フルオレノン、2,7−ビス[3−(2−クロロフェニル)カルバモイル−2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ]フルオレン−9−オン等)が挙げられる。そして、一般式(I)で表わされる化合物の中でも下記構造式(1)で表わされる構造を有するジスアゾ顔料が本件発明に必要な諸特性の面から特に好ましい。
積層型感光体における各層のうち、まず電荷発生層(22)について説明すると、電荷発生層は電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。本発明に用いられる電荷発生物質としては、前述のような特性を有する点から少なくとも一種は前記一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料であることが必要である。このような化合物の例としては、具体的には両端のベンゼン環の置換基がともにオルト位に−Clがついたもの(2,7−ビス[3−(2−クロロフェニル)カルバモイル−2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ]−9−フルオレノン、2,7−ビス[3−(2−クロロフェニル)カルバモイル−2−ヒドロキシ−1−ナフチルアゾ]フルオレン−9−オン等)が挙げられる。そして、一般式(I)で表わされる化合物の中でも下記構造式(1)で表わされる構造を有するジスアゾ顔料が本件発明に必要な諸特性の面から特に好ましい。
電荷発生物質は上記ジスアゾ顔料に、他のものを加え2種以上の混合物として用いてもよい。
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。
これらのバインダー樹脂は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
また、電荷発生層のバインダー樹脂として、高分子電荷輸送物質を用いることができる。更に、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。
これらのバインダー樹脂は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
また、電荷発生層のバインダー樹脂として、高分子電荷輸送物質を用いることができる。更に、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。
電荷発生層に併用できる電荷輸送物質には電子輸送物質と正孔輸送物質とがあり、これらは更に低分子型の電荷輸送物質と高分子型の電荷輸送物質がある。
以下、本発明では高分子型の電荷輸送物質を高分子電荷輸送物質と称する。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。
これらの電子輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
以下、本発明では高分子型の電荷輸送物質を高分子電荷輸送物質と称する。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。
これらの電子輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
正孔輸送物質としては、電子供与性物質が好ましく用いられる。
その例としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。
これらの正孔輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
その例としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。
これらの正孔輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
電荷発生層を形成する方法としては、溶液分散系からのキャスティング法が好ましい。キャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した電荷発生物質を、必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布すればよい。分散は、外部環境、顔料種類などにもよるが、非制限的に説明すれば、通常、例えば常温で、ジルコニア製もしくはアルミナ製などの分散媒ボールを用いて、所定のジスアゾ顔料等を含む溶媒を、12時間〜5日程度処理すれば本発明のための所望する分散を達成できる。塗布は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などにより行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、下引き層上に形成して後の分光測色計においての反射率の最も高い波長に対しての反射率が15%以上21%以下であり、さらに好ましくは17%以上、19%以下である。光透過率が低すぎる場合(この場合電荷発生層膜厚は光の透過が低下するほど厚く付着していることを意味する)、光減衰特性、所謂光感度は良好な特性を示す場合が多いが、帯電安定性において問題が生じやすく、繰り返し使用により暗所での帯電性が低下してしまう。また、転写部における逆バイアスの影響も受けやすく、このことにより露光光源により書込みが行なわれた部分と行なわれなかった部分で再度帯電させた場合に電位差が生じてしまい、高密度書き込みを行なうハーフトーン部分などで残像現象が生じてしまう。従って電荷発生層の付着量を低減化、即ち露光波長帯域における光透過率を高くすれば良いことになるが、むやみに透過率を高くすると光減衰特性の悪化、露光部電位の上昇などの副作用が顕在化してしまう。
(電荷輸送層)
次に、電荷輸送層(23)について説明する。
電荷輸送層は、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物又は共重合体を適当な溶剤に溶解又は分散し、これを塗布、乾燥することにより形成する。
次に、電荷輸送層(23)について説明する。
電荷輸送層は、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物又は共重合体を適当な溶剤に溶解又は分散し、これを塗布、乾燥することにより形成する。
電荷輸送層のバインダー成分として用いることのできる高分子化合物としては、例えば、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの高分子化合物は、単独又は2種以上の混合物として、或いはそれらの原料モノマー2種以上からなる共重合体として、更には、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
これらの高分子化合物は、単独又は2種以上の混合物として、或いはそれらの原料モノマー2種以上からなる共重合体として、更には、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
電荷輸送層の環境変動に対する安定性確保させる目的として、電気的に不活性な高分子化合物を用いる場合には、例えばポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等が有効である。
ここで、電気的に不活性な高分子化合物とは、トリアリールアミン構造のような光導電性を示す化学構造を含まない高分子化合物を指す。
これらの樹脂を添加剤としてバインダー樹脂と併用する場合、光減衰感度の制約から、その添加量は50wt%以下とすることが好ましい。
ここで、電気的に不活性な高分子化合物とは、トリアリールアミン構造のような光導電性を示す化学構造を含まない高分子化合物を指す。
これらの樹脂を添加剤としてバインダー樹脂と併用する場合、光減衰感度の制約から、その添加量は50wt%以下とすることが好ましい。
電荷輸送物質に用いることのできる材料としては、上述の低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質及び高分子電荷輸送物質が挙げられる。
低分子型の電荷輸送物質を用いる場合、その使用量は樹脂成分100重量部に対して40〜200重量部、好ましくは70〜150重量部程度が適当である。また、高分子電荷輸送物質を用いる場合、電荷輸送成分100重量部に対して樹脂成分が0〜500重量部、好ましくは0〜150重量部程度の割合で共重合された材料が好ましく用いられる。
低分子型の電荷輸送物質を用いる場合、その使用量は樹脂成分100重量部に対して40〜200重量部、好ましくは70〜150重量部程度が適当である。また、高分子電荷輸送物質を用いる場合、電荷輸送成分100重量部に対して樹脂成分が0〜500重量部、好ましくは0〜150重量部程度の割合で共重合された材料が好ましく用いられる。
また、電荷輸送層に2種以上の電荷輸送物質を含有させる場合、これらのイオン化ポテンシャル差は小さい方が好ましく、具体的にはイオン化ポテンシャル差を0.15eV以下とすることにより、一方の電荷輸送物質が他方の電荷輸送物質の電荷トラップとなることを防止することができる。
高感度化を満足させるには、電荷輸送成分の配合量を、樹脂成分100重量部に対して70重量部以上とすることが好ましい。
高感度化を満足させるには、電荷輸送成分の配合量を、樹脂成分100重量部に対して70重量部以上とすることが好ましい。
電荷輸送層塗工液を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類等を挙げることができる。これらの溶媒は単独としてまたは混合して用いることができる。
また、必要により、電荷輸送層中に後述する酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤などの低分子化合物およびレベリング剤を添加することもできる。これらの化合物は単独または2種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは、0.1〜20重量部、レベリング剤の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.001〜5重量部程度が適当である。
塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用される。特に、塗工時におけるフィラーの凝集を防止することが容易であるスプレー塗工が好適である。
電荷輸送層の膜厚は、15〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜30μm程度、解像力が要求される場合、25μm以下が適当である。
しかしながら繰返し使用により感光体表面の電荷輸送層の摩耗が進み、初期の膜厚から大きく減少すると感光層にかかる静電的ストレスの増加からいわゆる光疲労が大きくなる。これは残像発生の要因の一つとなる。
しかしながら繰返し使用により感光体表面の電荷輸送層の摩耗が進み、初期の膜厚から大きく減少すると感光層にかかる静電的ストレスの増加からいわゆる光疲労が大きくなる。これは残像発生の要因の一つとなる。
(下引き層)
本発明に用いられる電子写真感光体には、導電性支持体と混合型感光層又は電荷発生層との間に下引き層24を設ける。下引き層は、接着性の向上、モワレの防止、上層の塗工性の改良、残留電位の低減、導電性支持体からの電荷注入の防止などの目的で設けられる。
下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に溶剤を用いて感光層を塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましく、このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウムなどの水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロンなどのアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂など三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
本発明に用いられる電子写真感光体には、導電性支持体と混合型感光層又は電荷発生層との間に下引き層24を設ける。下引き層は、接着性の向上、モワレの防止、上層の塗工性の改良、残留電位の低減、導電性支持体からの電荷注入の防止などの目的で設けられる。
下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に溶剤を用いて感光層を塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましく、このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウムなどの水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロンなどのアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂など三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
また、下引き層には、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物、或いは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、前述の感光層と同様、適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。
更に下引き層としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤などを使用して、例えばゾル−ゲル法などにより形成した金属酸化物層も有用である。この他に、アルミナを陽極酸化により設けたもの、ポリパラキシリレン(パリレン)などの有機物、酸化ケイ素、酸化スズ、酸化チタン、ITO、セリアなどの無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも下引き層として良好に使用できる。
下引き層の膜厚は0.1〜10μmが適当であり、さらに好ましくは1〜5μmである。
下引き層の膜厚は0.1〜10μmが適当であり、さらに好ましくは1〜5μmである。
また、本発明においては、感光体表面層のガスバリアー性向上、及び耐環境性改善のため、各層に酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質及びレベリング剤を添加することができる。
これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
(酸化防止剤)
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば次の(a)〜(d)のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノール系酸化防止剤
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネート、スチレン化フェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、シクロヘキシルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−i−プロピリデンビスフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリスメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアネート、トリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアネート、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
(b)アミン系酸化防止剤
フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニレン−N’−i−プロピル−p−フェニレンジアミン、アルドール−α−ナフチルアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン
(c)硫黄系酸化防止剤
チオビス(β−ナフトール)、チオビス(N−フェニル−β−ナフチルアミン)、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、ドデシルメルカプタン、テトラメチルチウラムモノサルファイド、テトラメチルチウラムジサルファイド、ニッケルジブチルチオカルバメート、イソプロピルキサンテート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート
(d)リン系酸化防止剤
トリフェニルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、フェニルイソデシルホスファイト、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジトリデシルホスファイト)、ジステアリル−ペンタエリスリトールジホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば次の(a)〜(d)のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノール系酸化防止剤
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネート、スチレン化フェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、シクロヘキシルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−i−プロピリデンビスフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリスメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアネート、トリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアネート、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
(b)アミン系酸化防止剤
フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニレン−N’−i−プロピル−p−フェニレンジアミン、アルドール−α−ナフチルアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン
(c)硫黄系酸化防止剤
チオビス(β−ナフトール)、チオビス(N−フェニル−β−ナフチルアミン)、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、ドデシルメルカプタン、テトラメチルチウラムモノサルファイド、テトラメチルチウラムジサルファイド、ニッケルジブチルチオカルバメート、イソプロピルキサンテート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート
(d)リン系酸化防止剤
トリフェニルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、フェニルイソデシルホスファイト、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジトリデシルホスファイト)、ジステアリル−ペンタエリスリトールジホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト
(可塑剤)
各層に添加できる可塑剤として、例えば次の(a)〜(m)のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
各層に添加できる可塑剤として、例えば次の(a)〜(m)のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
(紫外線吸収剤)
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば次の(a)〜(f)のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなど。
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル〔2,2’−チオビス(4−t−オクチル)フェノレート〕ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば次の(a)〜(f)のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなど。
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル〔2,2’−チオビス(4−t−オクチル)フェノレート〕ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
(低分子電荷輸送物質)
各層に添加できる低分子電荷輸送物質としては、電荷発生層(22)の説明の箇所に記載した低分子電荷輸送物質と同じものを用いることができる。
各層に添加できる低分子電荷輸送物質としては、電荷発生層(22)の説明の箇所に記載した低分子電荷輸送物質と同じものを用いることができる。
以下、実施例によって本発明を説明する。
実施例1
<感光体の作製>
まず、下記の組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液及び電荷輸送層用塗工液をそれぞれ作製した。
〔下引き層用塗工液〕
アルキッド樹脂 9重量部
(ベッコゾール M−6401−50,大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 7重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 50重量部
メチルエチルケトン 150重量部
〔電荷発生層用塗工液〕
下記構造式(1)のジスアゾ顔料 5.2重量部
ポリビニルブチラール(UCC:XYHL) 0.25重量部
シクロヘキサノン 200重量部
メチルエチルケトン 100重量部
実施例1
<感光体の作製>
まず、下記の組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液及び電荷輸送層用塗工液をそれぞれ作製した。
〔下引き層用塗工液〕
アルキッド樹脂 9重量部
(ベッコゾール M−6401−50,大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 7重量部
(スーパーベッカミン G−821−60,大日本インキ化学工業製)
酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 50重量部
メチルエチルケトン 150重量部
〔電荷発生層用塗工液〕
下記構造式(1)のジスアゾ顔料 5.2重量部
ポリビニルブチラール(UCC:XYHL) 0.25重量部
シクロヘキサノン 200重量部
メチルエチルケトン 100重量部
〔電荷輸送層用塗工液〕
下記構造式(2)の低分子電荷輸送物質 7重量部
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;4.0万、帝人化成社製)
10重量部
テトラヒドロフラン 120重量部
1%シリコーンオイル(KF50−100CS信越化学工業社製)
テトラヒドロフラン溶液 1重量部
次いで、φ30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム上に、前記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液及び電荷輸送層用塗工液の各塗工液を順次、浸漬塗工法にて塗工し成膜、乾燥した。
なお下引き層は4.5μmの厚さとなるような、電荷発生層は電荷輸送層塗工後の分光測色計(ミノルタ製SPECTROPHOTOMETER CM−2500D)での反射率が最も高い波長となる720nmでの反射率(%)が17.5%となるように、また、電荷輸送層は25μmとなるような昇降速度条件で作製した。
<評価>
以上のようにして作製した実施例の電子写真感光体を実装用にした後、電子写真装置(IPSiO CX8200、リコー社製、LD書込み波長655nm)の改造機(クリーニング部分に滑剤供給機構の追加等を実施)に搭載した。
感光体に滑剤供給を行なう部材としてはクリーニング部分に当接するファーブラシより、滑剤としてステアリン酸亜鉛を供給する機構を設けた。
このブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は、ブラシを押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0034gとした。
この装置を用いて耐久試験として、画像濃度が5%となる矩形のパッチと文字の混合画像を通算3万枚プリントする方法を行ない実施例1とした。
トナーは平均粒径5.9μmのものを使用した。
電子写真装置の帯電手段は電子写真感光体に近接配置された帯電ローラを用いた。
帯電ローラの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.9kV、周波数1.35kHzを選択した。
また、DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が−500Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行なった。また、現像バイアスは−350Vとした。なお、この装置において、除電光を照射する手段は設けていない。試験環境は、24℃/54%RHであった。
試験終了時に残像評価とその他の画像品質を評価した。
以上のようにして作製した実施例の電子写真感光体を実装用にした後、電子写真装置(IPSiO CX8200、リコー社製、LD書込み波長655nm)の改造機(クリーニング部分に滑剤供給機構の追加等を実施)に搭載した。
感光体に滑剤供給を行なう部材としてはクリーニング部分に当接するファーブラシより、滑剤としてステアリン酸亜鉛を供給する機構を設けた。
このブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は、ブラシを押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0034gとした。
この装置を用いて耐久試験として、画像濃度が5%となる矩形のパッチと文字の混合画像を通算3万枚プリントする方法を行ない実施例1とした。
トナーは平均粒径5.9μmのものを使用した。
電子写真装置の帯電手段は電子写真感光体に近接配置された帯電ローラを用いた。
帯電ローラの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.9kV、周波数1.35kHzを選択した。
また、DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が−500Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行なった。また、現像バイアスは−350Vとした。なお、この装置において、除電光を照射する手段は設けていない。試験環境は、24℃/54%RHであった。
試験終了時に残像評価とその他の画像品質を評価した。
残像評価は、出力画像を目視評価し以下の5段階に分けて判定した。
5:残像が全く観察されず、良好。
4:残像が極めてごく僅かに観察されるが、実用上問題なく良好。
3:残像がごく僅かに観察されるが実質的に良好。
2:残像が僅かに観察されるが実質的に問題無し。
1:残像が観察され、問題となる。
その他の画像品質は画像流れ(画像ボケ)、地肌汚れ、画像濃度、カスレなどの有無について評価した。
また通紙試験後の感光体膜厚の摩耗量について渦電流式膜厚計を用いて測定を行なった。評価結果を表1に示す。
5:残像が全く観察されず、良好。
4:残像が極めてごく僅かに観察されるが、実用上問題なく良好。
3:残像がごく僅かに観察されるが実質的に良好。
2:残像が僅かに観察されるが実質的に問題無し。
1:残像が観察され、問題となる。
その他の画像品質は画像流れ(画像ボケ)、地肌汚れ、画像濃度、カスレなどの有無について評価した。
また通紙試験後の感光体膜厚の摩耗量について渦電流式膜厚計を用いて測定を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、ファーブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は、ブラシを押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0026gとした以外は実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ファーブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は、ブラシを押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0026gとした以外は実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、ファーブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は、ブラシを押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0043gとした以外は実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ファーブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は、ブラシを押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0043gとした以外は実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例4
実施例1において滑剤としてステアリン酸亜鉛に代えてPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)を用い、感光体に供給されるPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0027gとした以外は実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例1において滑剤としてステアリン酸亜鉛に代えてPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)を用い、感光体に供給されるPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0027gとした以外は実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例5
実施例1において滑剤としてステアリン酸亜鉛に代えてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を用い、感光体に供給されるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0034gとした以外は実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例1において滑剤としてステアリン酸亜鉛に代えてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を用い、感光体に供給されるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0034gとした以外は実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において電荷発生層層用塗工液に用いたジスアゾ顔料の代わりにY型チタニルフタロシアニンを4重量部用いた以外は実施例1と全く同様にして比較例1の電子写真感光体を作製した。ただし電荷発生層は電荷輸送層塗工後の分光測色計(ミノルタ製SPECTROPHOTOMETER CM−2500D)での反射率が最も高い波長となる470nmでの反射率(%)が17.5%となるような昇降速度条件で作製した。この電子写真感光体について実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例1において電荷発生層層用塗工液に用いたジスアゾ顔料の代わりにY型チタニルフタロシアニンを4重量部用いた以外は実施例1と全く同様にして比較例1の電子写真感光体を作製した。ただし電荷発生層は電荷輸送層塗工後の分光測色計(ミノルタ製SPECTROPHOTOMETER CM−2500D)での反射率が最も高い波長となる470nmでの反射率(%)が17.5%となるような昇降速度条件で作製した。この電子写真感光体について実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において下引き層と電荷発生層形成後の分光測色計での720nmにおける反射率を13.4%となるように電荷発生層の塗工速度を変更して作製した以外は実施例1と全く同様にして比較例2の電子写真感光体を作製し、この電子写真感光体について実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例1において下引き層と電荷発生層形成後の分光測色計での720nmにおける反射率を13.4%となるように電荷発生層の塗工速度を変更して作製した以外は実施例1と全く同様にして比較例2の電子写真感光体を作製し、この電子写真感光体について実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
比較例3
実施例1において下引き層と電荷発生層形成後の分光測色計での720nmにおける反射率を23.1%となるように電荷発生層の塗工速度を変更して作製した以外は実施例1と全く同様にして比較例3の電子写真感光体を作製し、この電子写真感光体について実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例1において下引き層と電荷発生層形成後の分光測色計での720nmにおける反射率を23.1%となるように電荷発生層の塗工速度を変更して作製した以外は実施例1と全く同様にして比較例3の電子写真感光体を作製し、この電子写真感光体について実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
比較例4
実施例1において電荷輸送層を設けた上にさらに下記組成の保護層用塗工液を用いてスプレー塗工法により5μmの保護層を設けた以外は実施例1と全く同様にして比較例4の電子写真感光体を作製した。この感光体について感光体に当接し滑剤供給を行なう部材であるファーブラシを取り除き、滑剤としてのステアリン酸亜鉛の供給を行なわなかった以外は実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
〔保護層用塗工液〕
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、:帝人化成社製 Mv6万) 5部
酸化チタン(TAF510P:富士チタン工業社製) 4.5部
下記構造の電荷輸送物質 3部
実施例1において電荷輸送層を設けた上にさらに下記組成の保護層用塗工液を用いてスプレー塗工法により5μmの保護層を設けた以外は実施例1と全く同様にして比較例4の電子写真感光体を作製した。この感光体について感光体に当接し滑剤供給を行なう部材であるファーブラシを取り除き、滑剤としてのステアリン酸亜鉛の供給を行なわなかった以外は実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
〔保護層用塗工液〕
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、:帝人化成社製 Mv6万) 5部
酸化チタン(TAF510P:富士チタン工業社製) 4.5部
下記構造の電荷輸送物質 3部
比較例5
実施例1の感光体を用いて、この感光体に当接し滑剤供給を行なう部材であるファーブラシを取り除き、滑剤としてのステアリン酸亜鉛の供給を行なわなかった以外は実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
実施例1の感光体を用いて、この感光体に当接し滑剤供給を行なう部材であるファーブラシを取り除き、滑剤としてのステアリン酸亜鉛の供給を行なわなかった以外は実施例1と同様にして評価を行なった。評価結果を表1に示す。
表1から、本発明の構成要件を満たす実施例では残像、異常画像の見られない極めて高品質な画像が得られることが確認された。本発明の要件を満たしていない比較例は、いずれも残像画像もしくは画像の度低下などの異常画像が発生した。
実施例6
実施例1で得た電子写真感光体を実装用にした後、電子写真装置(imagio Neo C385、リコー社製)改造機(クリーニング部分に滑剤供給機構の追加等を実施)に搭載した。
感光体に滑剤供給を行なう部材としてはクリーニング部分に当接するファーブラシより、滑剤としてステアリン酸亜鉛を供給する機構を設けた。このブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0031gとした。
この装置を用いて耐久試験として、画像濃度が5%となる矩形のパッチと文字の混合画像を通算6万枚プリントする方法を行ない実施例6とした。
トナーと現像剤はimagio Neo C385専用のものを使用した。
電子写真装置の帯電手段は電子写真感光体に近接配置された帯電ローラを用いた。
また、帯電ローラの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.9kV、周波数1.35kHzを選択した。また、DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が−700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行なった。また、現像バイアスは−500Vとした。試験環境は、24℃/54%RHであった。
試験終了時に残像評価とその他の画像品質を評価した。
実施例1で得た電子写真感光体を実装用にした後、電子写真装置(imagio Neo C385、リコー社製)改造機(クリーニング部分に滑剤供給機構の追加等を実施)に搭載した。
感光体に滑剤供給を行なう部材としてはクリーニング部分に当接するファーブラシより、滑剤としてステアリン酸亜鉛を供給する機構を設けた。このブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0031gとした。
この装置を用いて耐久試験として、画像濃度が5%となる矩形のパッチと文字の混合画像を通算6万枚プリントする方法を行ない実施例6とした。
トナーと現像剤はimagio Neo C385専用のものを使用した。
電子写真装置の帯電手段は電子写真感光体に近接配置された帯電ローラを用いた。
また、帯電ローラの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.9kV、周波数1.35kHzを選択した。また、DC成分は試験開始時の感光体の帯電電位が−700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行なった。また、現像バイアスは−500Vとした。試験環境は、24℃/54%RHであった。
試験終了時に残像評価とその他の画像品質を評価した。
残像評価は、出力画像を目視評価し以下の5段階に分けて判定した。
5:残像が全く観察されず、良好。
4:残像が極めてごく僅かに観察されるが、実用上問題なく良好。
3:残像がごく僅かに観察されるが実質的に良好。
2:残像が僅かに観察されるが実質的に問題無し。
1:残像が観察され、問題となる。
その他の画像品質は地肌汚れ、画像濃度、カスレなどの有無について評価した。評価した結果を表2に示す。
5:残像が全く観察されず、良好。
4:残像が極めてごく僅かに観察されるが、実用上問題なく良好。
3:残像がごく僅かに観察されるが実質的に良好。
2:残像が僅かに観察されるが実質的に問題無し。
1:残像が観察され、問題となる。
その他の画像品質は地肌汚れ、画像濃度、カスレなどの有無について評価した。評価した結果を表2に示す。
実施例7
実施例6において、感光体に滑剤供給を行なう部材としてはクリーニング部分に当接するファーブラシより、滑剤としてステアリン酸亜鉛を供給する機構を設けた。このブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0025gとした以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
実施例6において、感光体に滑剤供給を行なう部材としてはクリーニング部分に当接するファーブラシより、滑剤としてステアリン酸亜鉛を供給する機構を設けた。このブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0025gとした以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
実施例8
実施例6において、感光体に滑剤供給を行なう部材としてはクリーニング部分に当接するファーブラシより、滑剤としてステアリン酸亜鉛を供給する機構を設けた。このブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は通算8万枚プリント後の消費量は、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0044gとした以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
実施例6において、感光体に滑剤供給を行なう部材としてはクリーニング部分に当接するファーブラシより、滑剤としてステアリン酸亜鉛を供給する機構を設けた。このブラシから供給されるステアリン酸亜鉛の供給量は通算8万枚プリント後の消費量は、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0044gとした以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
実施例9
実施例6において、滑剤としてステアリン酸亜鉛に代えてPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)を用い、感光体に供給されるPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0029gとした以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
実施例6において、滑剤としてステアリン酸亜鉛に代えてPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)を用い、感光体に供給されるPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0029gとした以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
実施例10
実施例6において滑剤としてステアリン酸亜鉛に代えてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を用い、感光体に供給されるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0041gとした以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
実施例6において滑剤としてステアリン酸亜鉛に代えてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を用い、感光体に供給されるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の供給量を、ブラシの押し当てる圧力を調整することにより感光体の幅1cm当たり、感光体の回転数からに換算した走行距離1kmにつき0.0041gとした以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
比較例6
実施例6において、比較例1で作製した感光体を用いた以外は実施例6と全く同様にして評価を行ない比較例6とした。評価結果を表2に示す。
実施例6において、比較例1で作製した感光体を用いた以外は実施例6と全く同様にして評価を行ない比較例6とした。評価結果を表2に示す。
比較例7
実施例6において、比較例2で作製した感光体を用いた以外は実施例6と全く同様にして評価を行ない比較例7とした。評価結果を表2に示す。
実施例6において、比較例2で作製した感光体を用いた以外は実施例6と全く同様にして評価を行ない比較例7とした。評価結果を表2に示す。
比較例8
実施例6において、比較例3で作製した感光体を用いた以外は実施例6と全く同様にして評価を行ない比較例8とした。評価結果を表2に示す。
実施例6において、比較例3で作製した感光体を用いた以外は実施例6と全く同様にして評価を行ない比較例8とした。評価結果を表2に示す。
比較例9
実施例6の感光体の電荷輸送層上に更にスプレー塗工法により厚さ5μmの保護層を設けた感光体を用い、この感光体に当接し滑剤供給を行なう部材であるファーブラシを取り除き、滑剤としてのステアリン酸亜鉛の供給をしなかった以外は実施例6と全く同様にして評価を行ない比較例9とした。評価結果を表2に示す。
実施例6の感光体の電荷輸送層上に更にスプレー塗工法により厚さ5μmの保護層を設けた感光体を用い、この感光体に当接し滑剤供給を行なう部材であるファーブラシを取り除き、滑剤としてのステアリン酸亜鉛の供給をしなかった以外は実施例6と全く同様にして評価を行ない比較例9とした。評価結果を表2に示す。
比較例10
実施例6において、感光体に当接し滑剤供給を行なう部材であるファーブラシを取り除き、滑剤としてのステアリン酸亜鉛の供給を行なわなかった以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
実施例6において、感光体に当接し滑剤供給を行なう部材であるファーブラシを取り除き、滑剤としてのステアリン酸亜鉛の供給を行なわなかった以外は実施例6と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
本発明の電子写真装置は、残像がなく、また、地肌汚れや画像濃度低下等の異常画像の見られない極めて高品質な画像を得ることができるので、複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル製版機等に応用したときの実用的価値に優れている。
11・・・電子写真感光体
12・・・帯電手段
13・・・露光手段
14・・・現像手段
15・・・トナー
16・・・転写手段
17・・・クリーニング手段
18・・・受像媒体
19・・・定着手段
1A・・・除電手段
1B・・・クリーニング前露光手段
1C・・・駆動手段
1D・・・第1の転写手段
1E・・・第2の転写手段
1F・・・中間転写体
1G・・・受像媒体担持体
21・・・導電性支持体
22・・・電荷発生層
23・・・電荷輸送層
24・・・下引き層
12・・・帯電手段
13・・・露光手段
14・・・現像手段
15・・・トナー
16・・・転写手段
17・・・クリーニング手段
18・・・受像媒体
19・・・定着手段
1A・・・除電手段
1B・・・クリーニング前露光手段
1C・・・駆動手段
1D・・・第1の転写手段
1E・・・第2の転写手段
1F・・・中間転写体
1G・・・受像媒体担持体
21・・・導電性支持体
22・・・電荷発生層
23・・・電荷輸送層
24・・・下引き層
Claims (9)
- 感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後に像露光を行ない静電潜像を形成する像露光装置と、前記静電潜像にトナーを現像する現像装置と、現像像を転写する装置と、前記感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置を備える電子写真装置において、前記感光体が導電性基体上に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を順次形成してなる感光層を有し、前記下引き層と電荷発生層形成後の分光測色計による反射率の最も高い波長に対しての反射率が15%以上21%以下であり、前記電荷発生層に含まれる電荷発生物質の少なくとも一つが下記一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料であり、且つ前記感光体が、この感光体に当接する部材を介して滑剤の供給を受けることを特徴とする電子写真装置。
- 前記感光体が当接する部材を介して供給される滑剤の量が、前記感光体の長手方向1cmにつき走行距離1kmあたり0.0025g乃至0.0045gであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真装置。
- 前記下引き層と電荷輸送層形成後の分光測色計による反射率の最も高い波長に対しての反射率が17%以上19%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記感光体が当接する部材を介して供給される滑剤が、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記画像形成に使用されるトナーに少なくとも平均粒径が70〜300nmの無機微粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真装置。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載された電子写真装置に用いられるプロセスカートリッジであって、少なくとも、感光体と、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段より選ばれる一つの手段とを一体に支持したことを特徴とする着脱自在なプロセスカートリッジ。
- 請求項7に記載のプロセスカートリッジを複数個具備することを特徴とする電子写真装置。
- 前記電子写真装置が、電子写真感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写したのち、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する電子写真装置であって、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか又は8に記載の電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004217149A JP2006039100A (ja) | 2004-07-26 | 2004-07-26 | 電子写真装置及びプロセスカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004217149A JP2006039100A (ja) | 2004-07-26 | 2004-07-26 | 電子写真装置及びプロセスカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006039100A true JP2006039100A (ja) | 2006-02-09 |
Family
ID=35904177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004217149A Pending JP2006039100A (ja) | 2004-07-26 | 2004-07-26 | 電子写真装置及びプロセスカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006039100A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104308951A (zh) * | 2014-09-30 | 2015-01-28 | 佛山市博晖机电有限公司 | 一种彩色陶瓷砖激光打印出料方法及其激光出料装置 |
-
2004
- 2004-07-26 JP JP2004217149A patent/JP2006039100A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104308951A (zh) * | 2014-09-30 | 2015-01-28 | 佛山市博晖机电有限公司 | 一种彩色陶瓷砖激光打印出料方法及其激光出料装置 |
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