JP2008020475A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 静電荷像現像用トナーの製造方法において、結着樹脂、着色剤、ワックス、および有機溶剤を含む混合物を溶解あるいは分散した着色樹脂溶液を、転相乳化して乳化懸濁液を調製した後に、電解質水溶液を添加するとともに撹拌を行って該乳化懸濁液中の分散質を合一させるものからなり、結着樹脂が重量平均分子量が異なる樹脂を配合したものであり、着色剤が結着樹脂のうちの重量平均分子量が高い樹脂と分子量が低い樹脂との間の重量平均分子量を有する樹脂と着色剤からなるマスターを用いて配合したこと静電荷像現像用トナーの製造方法。
【選択図】 なし
Description
モノマー成分を懸濁重合等によって製造したトナーでは、使用可能な結着樹脂が限られていると共に、形成されるトナー粒子の粒度分布が広いものとなるという問題点があった。
この方法では、低温定着特性に優れたポリエステル樹脂を結着樹脂とすることが可能であるが、溶解懸濁法では、得られるトナー粒子の粒径分布が広いという問題点があった。
また、溶解懸濁により微粒子を製造した後に、該微粒子を凝集させる工程と凝集した微粒子同士を加温して融着させる工程を同時に行う方法が提案されているが、合一が不均一となりやすく、生成するトナー粒子の粒度分布を狭くすることに限界があった。
この方法では、微細な粒子を常温で合一させることができるので、形状が球形であると共に、粒径分布もシャープなトナーが得られるという特徴を有している。
また、着色剤マスターは、着色剤と樹脂とを、加熱および冷却機能を有するオープンロール型連続混練機を用いて溶融混練分散処理を行って調製したものであるので、原料混合物の飛散や粉こぼれ、粉流れを回避することができ、粗大粒子の無い均一な着色剤マスターを形成することができる。
また、分子量が小さな樹脂が直鎖型ポリエステル樹脂であり、分子量が大きな樹脂が架橋型ポリエステル樹脂である静電荷像現像用トナーの製造方法である。
また、着色剤マスターを構成する着色剤と直鎖型ポリエステル樹脂の配合量の質量比が30/70〜60/40である静電荷像現像用トナーの製造方法である。
これによって粒度分布がシャープで特性に優れ、低温定着性が良好なトナーを製造することができる。
着色剤マスターの調製工程では、結着樹脂を構成する合成樹脂のうち重量平均分子量が小さな合成樹脂と重量平均分子量が大きな合成樹脂との間の重量平均分子量を有する合成樹脂と着色剤と、水または有機溶剤の少なくともいずれか一方を含有した液状媒体とからなる原料混合物を、ニーデックス(三井鉱山製)等のオープンロール型連続混練機を用いて混練する。
水、有機溶剤、あるいはこれらの混合物の液状媒体を着色剤100質量部に対して5質量部ないし65質量部、好ましくは10質量部%ないし60質量部を配合することで、原料混合物の流動性を良好なものとして、混練工程において原料混合物の飛散や粉こぼれ、粉流れを回避し、効率よくオープンロール型連続混練機による溶融混練を行うことができる。
その結果、原料供給部から供給された原料は圧縮、剪断されながら溶融、混練されて混練物排出部側の他端に移送される。
また、ロールの内部は中空状であり、中空部に温水や蒸気、冷却水などの熱媒体を供給することによってロールの表面温度を所定の値に調整することができる。
また、ロールの内部の熱媒体の導入個所には仕切りが設けられており、ロール温度を部分的に変えることが可能である。
また、このように設定することで、回転数の多い側のロールの螺旋溝に混練原料を付着させた状態で混練物排出部側へ移送することができる。
原料供給部には、スクリューフィーダなどによって原料が定量的に供給されるように構成することができ、混練物排出部には、ロールに付着している溶融分散混練物を回収する
両ロールの間で繰り返し圧縮剪断を受けて混練されて溶融分散混練物となり、混練物排出部で混練チップとして排出される。
結着樹脂を構成する分子量が大きな架橋型ポリエステル樹脂と、分子量が小さな直鎖型ポリエステル樹脂の間の分子量を有する直鎖状ポリエステル樹脂を着色マスターの原料として着色マスターを調製することによって、後のトナー粒子の製造工程において、結着樹脂中への着色剤の分散が良好なものとなり樹脂粒子中への内包化が優れたトナーを得ることができる。
結着剤を構成する樹脂は、低温定着性等の観点から選択されているが、粘度が大きい場合には均一な混練が困難なものとなり、また粘度が低い場合には、剪断力が作用せずに同様に充分な混練ができなくなる。
そこで、結着樹脂を構成する分子量が大きな樹脂と、分子量が小さな樹脂との間の分子量を有する直鎖型のポリエステル樹脂を用いて着色剤を混練した着色剤マスターを予め調製した後に、結着樹脂と混練することによって、結着樹脂中への着色剤の微分散を向上させることが可能となるものと考えられる。
第一工程:着色樹脂溶液調製工程
ポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂、着色剤およびワックスとを、有機溶剤中に溶解、あるいは分散させ、次いで乳化剤を添加して着色樹脂溶液を製造する工程である。
第二工程:転相乳化工程
塩基性化合物を添加した後、該着色樹脂溶液に水を添加して、転相乳化して乳化懸濁液とする工程である。
第三工程:合一工程
調製した乳化懸濁液に、電解質水溶液を添加し、乳化懸濁液中の樹脂油滴、ワックス分散質、着色剤分散質等の微粒子を合一させることにより合一粒子を生成させて粒子形成を行う工程を少なくとも3回行った後に、合一を停止させる工程である。なお、第1の合一工程は、微粒子の析出と析出した微粒子の合一を行っており、析出合一工程ともいうことができる。
第四工程:分離、乾燥工程
減圧下で有機溶剤を除去した後に、合一粒子を水性媒体中から分離、洗浄し、乾燥させてトナー母粒子とする工程である。
翼先端速度が4m/sより低いと、着色樹脂溶液中での着色剤の微分散が不十分となり好ましくない。一方、30m/sより高いと剪断による発熱が大きくなり、溶剤の揮発と相まって均一撹拌が困難となるため好ましくない。また、溶解、または分散する場合の温度は、20〜60℃の範囲が好ましく、30〜50℃の範囲がより好ましい。
合一工程において乳化剤が機能するためには、後から添加する電解質の存在下においても分散安定性を保持できる特性が必要である。そのような特性を有する乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなど、あるいは各種プルロニック系などのノニオン型の乳化剤、あるいはアルキル硫酸エステル塩型、アルキルスルホン酸塩型のアニオン性乳化剤、また、第四級アンモニウム塩型のカチオン型の乳化剤などがある。また、アルキルベンゼンスルホン酸塩型の乳化剤、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸型の乳化剤を挙げることができる。
上述した乳化剤は単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。すなわち、本発明の製造方法では、乳化剤の存在下に電解質を添加することで、不均一な合一を防止することが可能となる。これにより、好ましい粒度分布が得られると共に、収率の向上が達成される。
転相点では乳化懸濁液の粘度が高いこともあり、着色樹脂溶液が完全に水性媒体中に微分散していない場合もあるため、更に水を添加することが好ましく、添加した水の量と転相点までに使用した水の合計の50ないし80質量%の範囲が好ましい。
これは、ポリエステル樹脂の酸価が3未満であると、ポリエステル樹脂と有機溶剤とが水中に乳化又は懸濁した乳化懸濁液の製造が円滑に行われず、粗大粒子が発生するので好ましくない。
一方、ポリエステル樹脂の酸価が30より大きいと、トナー使用環境下における帯電量が安定しないため好ましくない。酸価が3〜30KOHmg/gであるポリエステル樹脂は、カルボキシル基が塩基性化合物により中和されることによりアニオン型となる。その結果、樹脂の親水性が増加し、安定に分散または溶解することができる。
合一工程では、乳化剤の存在下で電解質水溶液を滴下することで着色樹脂溶液の微粒子の析出工程とその後の会合した粒子が成長する合一工程を含む。
まず、樹脂油滴、着色剤分散質、あるいはワックス分散質のそれぞれの単独の分散質から形成された微粒子、及びこれらの微粒子が複合した微粒子が析出し、大きさは、0.01μmから0.4μm程度の大きさのものである。
次いで、該微粒子を合一させることにより合一粒子が得られる。
合一工程においては、乳化懸濁液に電解質水溶液を添加することで、乳化又は懸濁している着色樹脂溶液の微小な油滴が塩析または不安定化され、複数の微粒子が一体化することによって合一が進行し、目的の粒径を得ることができる。
また、得られる合一粒子は溶剤によって膨潤しており、電解質を添加することによって粒子の水和状態が不安定な状態となっているため、低剪断力の撹拌により粒子同士を衝突させて合一を進行させることが好ましい。
すなわち、着色樹脂溶液調製工程、及び転相乳化工程ではデスパー(アサダ鉄工製)等の高速撹拌機により撹拌を行うことが好ましく、合一工程では低速で均一混合可能な大型翼が好適となるため、転相乳化工程で得られた乳化懸濁液を大型翼付属の別の容器に移送して合一工程を実施することが好ましい。
また、電解質の量が15質量%よりも多いと、合一が不均一となり、凝集物の発生や、粗大粒子が発生し収率を低下させる。
また、電解質濃度が高いと、特に合一初期の塩析による溶解したポリエステル樹脂の析出時に凝集物が発生しやすいため好ましくない。一方、電解質濃度が低いと、塩析や合一させるために多量の電解質が必要となるとともに、微粒子が残存し易く好ましくない。
また、粒径を3μmを超えて成長させる場合には、電解質濃度を高くし、それに応じて添加する電解質水溶液の添加量を調整することで粒子成長速度を制御することが好ましい。低濃度の電解質水溶液を大量に添加すると、添加液量が増え有機溶剤比率が下がり、合一が進まず微粒子が残存し易くなる。
合一工程における粒子成長速度の調整は、合一工程で添加する電解質水溶液に含まれている電解質量を減少させる、または、電解質水溶液そのものを少なくする等の方法によって行うことができる。
体積平均粒子径が5〜7μm程度のトナーを製造する場合、合一初期における微粒子の粒径が3μmまで成長する段階では、電解質濃度は、2〜4質量%の範囲で、固形分に対し、電解質量を1〜3質量%を添加することが好ましい。また、粒径を3μmを超えてさらに成長させる場合には4質量%を超えて6質量%の範囲の濃度が好ましい。添加量は粒子成長速度を確認し、合一工程の後段ほど、溶液量を調整しつつ固形分含有量に対する電解質量を減少させていくことが好ましい。
また、本発明における粒径は、ベックマンコールター社製マルチサイザーII型(アパーチャーチューブ径:100μm)による測定で測定した体積平均粒径である。
これは、温度が10℃よりも低いと、合一が進行しにくくなるためである。また、温度が50℃よりも高いと、合一速度が速くなり、凝集物や、粗大粒子が発生しやすくなるためである。本発明の製造方法では、例えば、20〜40℃といった低温の条件で、合一による合一粒子の生成が可能である。
そのため、脱溶剤を低温条件下で、速やかに行うためには減圧下で行うことが好ましい。脱溶剤に当たっては消泡剤の添加が好ましい。消泡剤としてはシリコーン系のエマルジョン形態のものが好ましい。シリコーン系の消泡剤としては、BY22−517、SH5503、SM5572F、BY28−503(東レ・ダウコ一二ング・シリコーン社製)、KM75、KM89、KM98、KS604、KS538(信越化学工業製)等がある。なかでも、物性への影響が少なく、消泡効果の高いものとしてBY22−517が好ましい。消泡剤量は、固形分に対し30〜100ppmが好ましい。
本発明の方法により得られるトナー粒子の形状は、平均円形度が0.95以上ないし0.97以上の略球形あるいは球形の形状のものであって、粉体流動性、転写効率が向上する。
架橋型ポリエステルは、二塩基酸またはその誘導体と、2価のアルコールと、架橋剤として多価化合物とを反応させることによって製造することが好ましい。特に、二塩基酸またはその誘導体と、2価の脂肪族多価アルコールと、架橋剤として多価エポキシ化合物とを反応させることによって製造することが好ましい。
また、直鎖型ポリエステル樹脂は、二塩基酸類と、2価のアルコールとを反応させることによって製造する。特に、二塩基酸類と、2価の脂肪族アルコールとを反応させることによって製造することが好ましい。
架橋型のポリエステル樹脂を製造する際には、さらに架橋剤として多価エポキシ化合物を使用する。
多価エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルアニリン、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラキス1,1,2,2(p−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ基を有するビニル化合物の重合体、あるいは共重合体、エポキシ化レゾルシノールーアセトン縮合物、部分エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ基を有するビニル化合物の重合体、あるいは共重合体、半乾性もしくは乾性脂肪酸エステルエポキシ化合物などが挙げられる。上記の化合物の中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルがより好適に用いられる。
具体的な例としてはネオデカン酸グリシジルエステル(シェルジャパン製カージュラE)が挙げられる。
直鎖型ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、35〜70℃であることが好ましく、35〜65℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度(Tg)が35℃より低いと、トナーが保存、運搬、あるいは画像形成装置内部で高温下に曝された場合にブロッキング現象すなわち熱凝集を生じやすい。また、ガラス転移温度(Tg)が70℃より高いと、低温定着性が低下するため好ましくない。
また、ガラス転移点(Tg)の測定は、示差走査熱量計(島津製作所製 DSC−60A)を用いて、アルミニウム製クリンプ容器に20mgの試料を入れて、昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し、180℃から降温速度10℃/minで、25℃まで冷却し、再度、昇温速度10℃/minで180℃まで昇温して、第2回目の測定値のベースラインが変位する温度をガラス転移点とした。
本発明の方法では、トナーに要求される充分な量のワックスを含有させることができるが、トナー粒子中に1ないし40質量%を含有させることが好ましい。
帯電制御剤の含有量はトナー粒子中に0.01〜10質量%であることが好ましい。特に0.1〜6質量%であることが好ましい。
,108,109,110,113,116,117,120,123,128,129,133,138,139,147,151,153,154,155,156,168
,169,170,171,172,173,180,185などが挙げられる。これらのなかでも、C.I.Pigment Yellow17,74,93,97,110,15.5及び180が好ましく、C.I.Pigment Yellow74,93,97,180がより好ましく、C.I.PigmentYellow93,97,180が更に好ましい。
また、得られたトナー粒子は、一成分トナーとして用いることができるが、キャリアを混合することによって、二成分トナーとしても利用することができる。
樹脂1(架橋型ポリエステル樹脂)の合成
50リットルの反応釜に、下記の組成の酸、アルコール成分、触媒等の原材料を入れて、常圧窒素気流下にて240℃で12時間反応を行った。その後、順次減圧し、10mmHgで反応を続行した。反応はASTM E28−517に基づいて軟化点により追跡し、該軟化点が160℃に達した時点で反応を終了した。
テレフタル酸 3.9 質量部
イソフタル酸 9.06質量部
エチレングリコール 2.54質量部
ネオペンチルグリコール 4.26質量部
テトラブチルチタネート 0.1 質量部
エピクロン830 0.3 質量部
(大日本インキ化学工業製ビスフェノールF型エポキシ樹脂エポキシ当量170(g/eq)
カージュラE 0.1 質量部
(シェルジャパン製アルキルグリシジルエステル)エポキシ当量250(g/eq)
また、重量平均分子量をGPC測定装置(東ソー製HLC−8120GPC)によって、分離カラムとして東ソー製TSK−GEL G5000HXL・G4000HXL・G3000HXL・G2000HXLを組み合わせて使用し、カラム温度:40℃、溶媒:テトラヒドロフラン、溶媒濃度0.5質量%、フィルター:0.2μm、流量:1ml/minにて測定し標準ポリスチレンを用いて換算して分子量を求めた。重量平均分子量は250000であった。
50リットルの反応釜に、下記の組成の酸、アルコール成分、触媒等の原材料を入れて、常圧窒素気流下にて210℃で12時間反応を行った。その後、順次減圧し、10mmHgで反応を続行した。反応はASTM E28−517に基づいて軟化点により追跡し、該軟化点が95℃に達した時点で反応を終了した。
テレフタル酸 7.97質量部
イソフタル酸 5.31質量部
エチレングリコール 2.86質量部
ネオペンチルグリコール 4.8 質量部
テトラブチルチタネート 0.1 質量部
また、樹脂1の分子量の測定と同様にして分子量を測定したところ、重量平均分子量7740であった。
50リットルの反応釜に、下記の組成の酸、アルコール成分、触媒等の原材料を入れて、常圧窒素気流下にて210℃で12時間反応を行った。その後、順次減圧し、10mmHgで反応を続行した。反応はASTM E28−517に基づいて軟化点により追跡し、該軟化点が87℃に達した時点で反応を終了した。
テレフタル酸 5.31質量部
イソフタル酸 7.97質量部
エチレングリコール 2.6 質量部
ネオペンチルグリコール 4.37質量部
テトラブチルチタネート 0.1 質量部
また、樹脂1の分子量の測定と同様にして分子量を測定したところ、重量平均分子量5200であった。
50リットルの反応釜に、下記の組成の酸、アルコール成分、触媒等の原材料を入れて、常圧窒素気流下にて210℃で12時間反応を行った。その後、順次減圧し、10mmHgで反応を続行した。反応はASTM E28−517に基づいて軟化点により追跡し、該軟化点が82℃に達した時点で反応を終了した。
テレフタル酸 5.31質量部
イソフタル酸 7.97質量部
エチレングリコール 2.6 質量部
ネオペンチルグリコール 4.37質量部
テトラブチルチタネート 0.1 質量部
また、樹脂1の分子量の測定と同様にして分子量を測定したところ、重量平均分子量4000であった。
50リットルの反応釜に、下記の組成の酸、アルコール成分、触媒等の原材料を入れて、常圧窒素気流下にて210℃で12時間反応を行った。その後、順次減圧し、10mmHgで反応を続行した。反応はASTM E28−517に基づいて軟化点により追跡し、該軟化点が82℃に達した時点で反応を終了した。
テレフタル酸 5.31質量部
イソフタル酸 7.97質量部
エチレングリコール 2.6 質量部
ネオペンチルグリコール 4.37質量部
テトラブチルチタネート 0.1 質量部
また、樹脂1の分子量の測定と同様にして分子量を測定したところ、重量平均分子量5450あった。
カルナウバワックス(カルナウバワックス1号:加藤洋行製)30質量部と先に作製した直鎖型ポリエステル樹脂である樹脂2の70質量部とメチルエチルケトン150質量部とをデスパーで予備混合した後、スターミルLMZ−10(アシザワファインテック製)で微細化を行い、固形分含有量40質量%のワックスマスター分散体1を調製した。なお、この組成は、樹脂2/ワックス/メチルエチルケトン=28/12/60である。
シアン顔料(大日本インキ化学工業製シアン顔料:Ket Blue111 C.I.Pigment B-15:3)を2000質量部と直鎖型ポリエステル樹脂2を2000質量部を、ST/AO撹拌羽根を取り付けた20Lヘンシェルミキサー(三井鉱山製)へ投入し、698min-1で2分間撹拌し混合物を得た。該混合物を、混練部93℃、冷却部21℃に設定したオープンロール連続押し出し混練機(三井鉱山製ニーデックスMOS140−800)用いて、前面ロール75回転、背面ロール60回転速度で、入り口側クリアランス0.1mm、出口側クリアランス0.3mm、吐出量5.0−5.5kg/hに設定して、溶融混練して着色剤マスターチップ1Cを調製した。
ワックスマスター分散液1を12.5質量部、着色剤マスターチップ1Cを4.2質量部、樹脂1を10.56質量部、樹脂3を10.24質量部、有機溶剤としてメチルエチルケトン8.65質量部を加え、温度を40〜45℃に保持して撹拌機(アサダ鉄工所製 デスパー翼径230mm)によって777min-1の撹拌速度で2時間の間混合し、溶解・分散を行った。
得られた混合物は、更にメチルエチルケトンを加え、固形分含有量を65質量%に調整し、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸系乳化剤(第一工業製薬製 ネオゲンSC−F)0.22質量部を添加、溶解・分散してシアン顔料を含んだ着色樹脂溶液1を調製した。
翼径230mmの撹拌翼を有する撹拌機(アサダ鉄工所製 デスパー)を備えた円筒型の容器に着色樹脂溶液1の46.15質量部(固形分30質量部)を仕込み、次いで塩基性化合物として、1規定アンモニア水5質量部を加えて、777min-1にて充分に撹拌した後、温度を35℃に調整した。
次いで、撹拌速度を1100min-1に変更して37.25質量部の水を1.0質量部/minの速度で滴下した。この時の撹拌翼の周速は13.2m/sであった。水を添加して行くにつれ、系の粘度は上昇していったが、水は滴下と同時に系内に取り込まれ、撹拌混合を均一に行うことができた。
第1段の析出と合一工程
翼径340mmのマックスブレンド翼(登録商標)付属の円筒容器に、転相乳化工程で得られた乳化懸濁液を移送した後、撹拌速度を85min-1に保持した状態で温度を25℃に調整した。その後撹拌速度を120min-1に上昇し、第1段目の電解質水溶液として3.5質量%の硫酸ナトリウム水溶液の12質量部を、1kg/minの速度で滴下した。滴下終了5分後に撹拌速度を85min-1に低下して5分間の撹拌を行った後に、撹拌速度を65min-1に低下して5分間の撹拌をおこなった。次いで、撹拌速度を47min-1に低下して20分間の撹拌を継続した。このときの粒径は、2.5μmであった。
撹拌速度を120min-1に調整し、濃度5質量%の硫酸ナトリウム水溶液を第2段目の電解質として、1kg/minの速度で2質量部滴下した。滴下終了5分後に撹拌速度を85min-1に調整して5分間の撹拌を継続した後に、撹拌速度を65min-1に低下して5分間の撹拌をした。次いで、撹拌速度47min-1に調整して20分間の撹拌を継続した。
撹拌速度を120min-1に調整し、濃度5質量%の硫酸ナトリウム水溶液を第3段目の電解質として、1kg/minの速度で2質量部滴下した。滴下終了5分後に撹拌速度を85min-1に調整して5分間の撹拌を続けた後に、撹拌速度を65min-1に低下して5分間の撹拌を続けた。次いで47min-1の撹拌速度で20分間の撹拌を継続した後に、停止水として水10質量部を加えて合一を停止した。
合一工程で生成した粒子の乳化懸濁液115.12質量部に、消泡剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン製 BY22−517)を0.006質量部添加後、回収量が乳化懸濁液100質量部に対し20.8質量部となるまで減圧下、メチルエチルケトン及び水を留去した。
脱溶剤後のスラリーをヌッチェ(フィルター:桐山5A)を用い固液分離しその濾液を採取して、吸光度測定装置(島津製作所製UV−3100 石英セル10mm×10mm×45mm 光路長10mm)によって、610nmの吸光度を測定し、その結果を表1に示す。
測定試料を、水20gに対し界面活性剤(中外写真薬品製 エルクリヤー)0.1g、トナー母粒子0.04gを添加し、超音波分散機でトナー母粒子を水中に懸濁させて調製した後に、ベックマンコールター社製マルチサイザーII型(アパーチャーチューブ径:100μm)による測定で、50%体積平均粒径(Dv50)および50%個数平均粒径(Dn50)を求めた、両者の比から粒径分布を求め、その結果を表1に示す。
着色樹脂溶液調製工程において、分子量が小さな結着樹脂である樹脂3に代えて樹脂4を同じ量を配合した点を除き、他の条件は実施例1と同様にしてトナー母粒子を製造し、実施例1と同様に評価をし、その結果を表1に示す。
着色樹脂溶液調製工程において、分子量が小さな結着樹脂である樹脂3に代えて樹脂5を同じ量を配合した点を除き、他の条件は実施例1と同様にしてトナー母粒子を製造し、実施例1と同様に評価をし、その結果を表1に示す。
着色樹脂溶液調製工程において、分子量が小さな結着樹脂である樹脂3に代えて樹脂5を同じ量を配合し、合一工程として第3段と同じ条件の第4段の合一工程を追加して、全部で4段の合一工程によってトナー粒子を成長させた点を除き、実施例3と同様にして合一を行い、同様に評価をし、その結果を表1に示す。
実施例1の着色剤マスターチップ1Cの調製において、樹脂2を樹脂3に変えた点を除き、他の条件は実施例1と同様にしてトナー母粒子を製造し、実施例1と同様に評価をし、その結果を表1に示す。
実施例1の結着剤用の樹脂3を樹脂4に変えるとともに、着色剤マスターチップ1Cの調製において、樹脂2を樹脂4に変えた点を除き、他の条件は実施例1と同様にしてトナー母粒子を製造し、実施例1と同様に評価をし、その結果を表1に示す。
実施例1の結着剤用の樹脂3を樹脂2に変えるとともに、着色剤マスターチップ1Cの調製において、樹脂2を樹脂3に変えた点を除き、他の条件は実施例1と同様にしてトナー母粒子を製造し、実施例1と同様に評価をし、その結果を表1に示す。
実施例1の結着剤用の樹脂3を樹脂2に変えるとともに、着色剤マスターチップ1Cの調製において、樹脂2を樹脂4に変えた点を除き、他の条件は実施例1と同様にしてトナー母粒子を製造し、実施例1と同様に評価をし、その結果を表1に示す。
実施例1の結着剤用の樹脂3を樹脂4に変えるとともに、着色剤マスターチップ1Cの調製において、樹脂2を樹脂4に変えるとともに、合一工程として第3段と同じ条件の第4段の合一工程を追加して、全部で4段の合一工程によってトナー粒子を成長させた点を除き、実施例3と同様にして合一を行い、その結果を表1に示す。
Claims (5)
- 静電荷像現像用トナーの製造方法において、結着樹脂、着色剤、ワックス、および有機溶剤を含む混合物を溶解あるいは分散した着色樹脂溶液を、転相乳化して乳化懸濁液を調製した後に、電解質水溶液を添加するとともに撹拌を行って該乳化懸濁液中の分散質を合一させるものからなり、結着樹脂が重量平均分子量が異なる樹脂を配合したものであり、着色剤が結着樹脂のうちの重量平均分子量が高い樹脂と分子量が低い樹脂との間の重量平均分子量を有する樹脂と着色剤からなるマスターを用いて配合したことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 着色剤マスターは、着色剤と樹脂とを、加熱および冷却機能を有するオープンロール型連続混練機を用いて溶融混練分散処理を行って調製したものであることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 結着樹脂がポリエステル樹脂であり、重量平均分子量が小さなポリエステル樹脂の分子量が5500未満であり、重量平均分子量が大きなポリエステル樹脂の分子量が100000以上であり、着色剤マスターを調製するポリエステル樹脂の分子量が5500〜100000未満であることを特徴とする請求項1または2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 分子量が小さな樹脂が直鎖型ポリエステル樹脂であり、分子量が大きな樹脂が架橋型ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 着色剤マスターを構成する着色剤と直鎖型ポリエステル樹脂の配合量の質量比が30/70〜60/40であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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