JP2008019507A - 洗浄システム及び洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】濃硫酸を電気分解して得られる酸化性物質を安定して生成することができる洗浄システム及び洗浄方法を提供する。
【解決手段】陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に設けられた隔膜と、陽極と隔膜との間に設けられた陽極室と、陰極と隔膜との間に設けられた陰極室とを有し、濃硫酸溶液を電気分解して陽極室に酸化性物質を生成させる硫酸電解部と、陽極室に、濃硫酸溶液を供給する濃硫酸供給部と、酸化性物質を含む酸化性溶液を用いて洗浄対象物の洗浄処理を行う洗浄処理部とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄システム及び洗浄方法に関し、詳しくは、硫酸を電気分解して生成される酸化性物質を用いた洗浄システム及び洗浄方法に関する。
硫酸の水溶液から電気分解により生成した過硫酸イオンを用いてシリコンウェーハなどに付着したレジストなどを洗浄除去しつつ、電解反応槽と洗浄槽との間で過硫酸溶液を循環させるものが従来より知られている(特許文献1)。
特許文献1では、98パーセント濃硫酸を超純水で希釈して電解反応槽に供給している。硫酸の電解反応によって生成される例えばペルオキソ一硫酸のような酸化活性種は、水と反応して分解するため、そのペルオキソ一硫酸を安定して生成し、レジスト等の洗浄剥離効率を高めるには、特許文献1のように濃硫酸を超純水で希釈して水の多い状態で電気分解を行うことは避けるのが望ましい。
特開2006−111943号公報
本発明は、濃硫酸を電気分解して得られる酸化性物質を安定して生成することができる洗浄システム及び洗浄方法を提供する。
本発明の一態様によれば、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に設けられた隔膜と、前記陽極と前記隔膜との間に設けられた陽極室と、前記陰極と前記隔膜との間に設けられた陰極室とを有し、濃硫酸溶液を電気分解して前記陽極室に酸化性物質を生成させる硫酸電解部と、前記陽極室に、濃硫酸溶液を供給する濃硫酸供給部と、前記酸化性物質を含む酸化性溶液を用いて洗浄対象物の洗浄処理を行う洗浄処理部と、を備えたことを特徴とする洗浄システムが提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、上述の本発明の一態様の洗浄システムにおいて、濃硫酸溶液を前記陽極室に供給し、前記陽極室に供給された濃硫酸溶液を電気分解して前記陽極室に酸化性物質を生成し、前記酸化性物質を含む酸化性溶液を用いて洗浄対象物の洗浄処理を行うことを特徴とする洗浄方法が提供される。
本発明によれば、濃硫酸を電気分解して得られる酸化性物質を安定して生成することができる洗浄システム及び洗浄方法が提供される。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる洗浄システム5の構成を例示する模式図である。
本実施形態に係る洗浄システム5は、硫酸電解部10と、洗浄処理部12と、溶液循環部14と、溶液供給部15とを有する。
硫酸電解部10は、硫酸溶液を電気分解して酸化性物質を生成する機能を有する。また、酸化性物質を含む溶液を用いて洗浄対象物に付着した汚染物を除去すると酸化性物質を含む溶液の酸化力は低下するが、硫酸電解部10は、その低下した酸化力を回復させる機能も有する。
硫酸電解部10は、陽極32と、陰極42と、これら陽極32と陰極42との間に設けられた隔膜20と、陽極32と隔膜20との間に設けられた陽極室30と、陰極42と隔膜20との間に設けられた陰極室40とを有している。
隔膜20、陽極室30および陰極室40の上端には上端封止部22が設けられ、隔膜20、陽極室30および陰極室40の下端には下端封止部23が設けられている。陽極32と陰極42とは、隔膜20を挟んで対向している。陽極32は陽極支持体33に支持され、陰極42は陰極支持体43に支持されている。陽極32及び陰極42間には、直流電源26が接続されている。
陽極32は、導電性を有する陽極基体34と、この陽極基体34の表面に形成された陽極導電性膜35とからなる。陽極基体34は、陽極支持体33の内面に支持され、陽極導電性膜35は陽極室30に臨んでいる。
陰極42は、導電性を有する陰極基体44と、この陰極基体44の表面に形成された陰極導電性膜45とからなる。陰極基体44は、陰極支持体43の内面に支持され、陰極導電性膜45は陰極室40に臨んでいる。
陽極室30の下端側には陽極入口部19が形成され、上端側には陽極出口部17が形成されている。陽極入口部19及び陽極出口部17は、陽極室30に連通している。陰極室40の下端側には陰極入口部18が形成され、上端側には陰極出口部16が形成されている。陰極入口部18及び陰極出口部16は、陰極室40に連通している。
洗浄処理部12は、硫酸電解部10で得られた酸化性物質を含む溶液(酸化性溶液)を用いて、洗浄対象物Wを洗浄する機能を有する。硫酸電解部10で得られた酸化性溶液は、溶液循環部14を介して、洗浄処理部12に設けられたノズル61に供給される。ノズル61は、洗浄対象物Wに対して酸化性溶液を吐出するための吐出口を有する。その吐出口に対向するように洗浄対象物Wを載置する回転テーブル62が設けられている。回転テーブル62は、カバー29の内部に設けられている。酸化性溶液をノズル61から洗浄対象物Wに向けて吐出することで、洗浄対象物W上の汚染物を除去することができる。洗浄処理部12としては、枚葉式もしくはバッチ式のレジスト剥離装置を一例として挙げることができる。
硫酸電解部10で生成された酸化性溶液は、陽極出口部17から溶液循環部14を介して洗浄処理部12に供給される。陽極出口部17は、開閉弁73aが設けられた管路73を介して、溶液保持部としてのタンク28に接続されている。タンク28は、管路74を介してノズル61に接続され、タンク28内において、貯留し、保持された酸化性溶液は、ポンプ81の作動によって管路74を介してノズル61に供給される。また、管路74において、ポンプ81の吐出側には開閉弁74aが設けられている。タンク28に酸化性溶液を貯留し、保持することで、硫酸電解部10で生成される酸化性溶液の量的変動を緩衝できる。また、タンク28にヒータを設けることができ、この場合、酸化性溶液の温度制御が可能となる。
洗浄処理部12から排出された酸化性溶液は、溶液循環部14によって回収され再び洗浄処理部12に供給可能となっている。例えば、洗浄処理部12から排出された酸化性溶液は、回収タンク63、フィルタ64、ポンプ82、および開閉弁76をこの順に通過して、硫酸電解部10の陽極入口部19に供給可能である。すなわち、酸化性溶液は、硫酸電解部10と洗浄処理部12との間で循環される。このような場合、必要に応じて洗浄処理に使用された酸化性溶液を硫酸電解部10に供給し、その後、硫酸電解部10で電気分解を行って酸化性物質を含む酸化性溶液を得て、タンク28を経由する等して、その酸化性溶液を洗浄処理部12に供給することができる。また、ここでは、必要に応じて、使用された酸化性溶液を硫酸電解部10に供給するとともに、濃硫酸供給部60からも硫酸電解部10に濃硫酸を供給して電気分解を行って、酸化性溶液を生成することができる。ここで得られた酸化性溶液は、タンク28を経由する等して、洗浄処理部12に供給することができる。このような酸化性溶液の再利用は、可能な限り繰り返すことができ、洗浄対象物Wの洗浄処理において、酸化性溶液の生成に要する材料(薬液等)や廃液の量を削減することが可能となる。
あるいは、洗浄処理部12から排出された酸化性溶液は、回収タンク63、フィルタ64、ポンプ82、および開閉弁91をこの順に通過して、すなわち硫酸電解部10を介さずに、タンク28に供給可能とすることもできる。ここでは、次いで、タンク28から洗浄処理部12に酸化性溶液を供給して、洗浄対象物Wの洗浄処理を行うことができる。このような場合、洗浄処理において、使用後の酸化性溶液を再利用することができる。このような酸化性溶液の再利用は、可能な限り繰り返すことができ、酸化性溶液の生成に要する材料(薬品等)や廃液の量を削減することが可能となる。
回収タンク63には、排出管路75及び排出弁75aが設けられ、洗浄処理部12にて洗浄除去された汚染物を系外に排出する機能を有する。フィルタ64は、洗浄処理部12から排出された酸化性溶液中に含まれる汚染物を濾過する機能を有する。
溶液供給部15は、硫酸電解部10に硫酸溶液を供給する機能を有する。溶液供給部15は、陽極室30に濃硫酸溶液を供給する濃硫酸供給部(タンク)60と、陰極室40にイオン交換水を供給するイオン交換水供給部(タンク)27とを有する。なお、イオン交換水供給部27は、陽極室30に設けることもできる。
濃硫酸供給部60には、90質量パーセント以上の濃硫酸溶液が貯留されている。濃硫酸供給部60内の濃硫酸溶液は、ポンプ80の駆動により、開閉弁70を通過し、開閉弁76の下流側の管路、陽極入口部19を介して、陽極室30に供給される。
イオン交換水供給部27には、例えばイオン交換水が貯留されている。イオン交換水供給部27内のイオン交換水は、開閉弁71を通過し、陰極入口部18を介して陰極室40に供給される。濃硫酸供給部60とイオン交換水供給部27とは管路85及びこれに設けられた開閉弁72を介して接続されている。そして、濃硫酸供給部60内の濃硫酸溶液を、管路85を介して、イオン交換水供給路86に合流させることで、濃硫酸供給部60内の濃硫酸溶液をイオン交換水で希釈した硫酸溶液が陰極室40に供給される。
例えば、約96質量パーセントの硫酸溶液が、陽極入口部19を介して陽極室30に供給されるのに対して、例えば、約70質量パーセントの硫酸溶液が、陰極入口部18を介して陰極室40に供給される。このように、陰極に供給する硫酸濃度を陽極よりも低くするのは、硫酸の電気分解により隔膜20が損傷するのを防止するためである。すなわち、硫酸の電気分解反応では陰極の水が陽極へ移動し、陰極の硫酸濃度が増加して、隔膜20が劣化しやすくなる。また、隔膜20にイオン交換膜を使用した場合、濃硫酸中では含水率低下に伴って、イオン交換膜の抵抗が増大し、槽電圧が上昇する問題が発生する。この問題を緩和するためにも陰極の硫酸濃度を低くして、イオン交換膜に水を供給して抵抗増加を抑制する。
前述した開閉弁70、71、72、73a、74a、75a、76、91は、各種溶液の流量を制御する機能を有する。また、ポンプ80、81、82は、各種溶液の流速を制御する機能を有する。
次に、硫酸電解部10における酸化性物質の生成メカニズムについて説明する。
図2(a)は、硫酸電解部10における酸化性物質の生成メカニズムを表す模式図である。図2(b)は、図2(a)におけるA−A線断面を表す模式図である。
図2(b)に表すように、隔膜20を挟んで、陽極32と陰極42とが対向して設けられている。陽極32は、その陽極導電性膜35を陽極室30に臨ませて、陽極支持体33に支持されている。陰極42は、その陰極導電性膜45を陰極室40に臨ませて、陰極支持体43に支持されている。隔膜20、陽極支持体33及び陰極支持体43のそれぞれの両端部には、電解部筐体24がそれぞれ設けられている。
陽極室30には、陽極入口部19を介して、例えば約96質量パーセントの硫酸溶液が濃硫酸供給部60から供給される。陰極室40には、陰極入口部18を介して、例えば約70質量パーセントの硫酸濃度になるように、濃硫酸供給部60及びイオン交換水供給部27から硫酸溶液及びイオン交換水が供給される。
そして、陽極32に正電圧を、陰極42に負電圧を印加すると、陽極室30、陰極室40のそれぞれで電気分解反応が生じる。陽極室30では、化学式1、化学式2及び化学式3に表すような反応が生じる。
ここで、化学式2、化学式3における水(HO)は、96質量パーセント濃硫酸溶液に含まれる4パーセントの水と、隔膜20を介して陰極から浸透する水である。したがって、陽極室30では、化学式2の反応によりペルオキソ一硫酸イオン(HSO )が生成する。また、化学式1及び化学式3の素反応により、化学式4に表すような全反応が生じて、ペルオキソ一硫酸イオン(HSO )と硫酸が生成する反応もある。このペルオキソ一硫酸は、硫酸よりも強力な洗浄力を有する。
あるいは、化学式1及び化学式3の素反応から、化学式5に表すように、過酸化水素(H)が生成した後、化学式4のペルオキソ一硫酸イオン(HSO )が生成する場合もある。また、化学式1の反応により、ペルオキソ二硫酸(H)が生成する場合もある。化学式4、化学式5は、化学式1からの二次反応を表す。
また、陰極室40では、化学式6に表すように、水素ガスが生成する。これは、陽極で生じた水素イオン(H)が、隔膜20を介して陰極に移動し、電気分解反応が生じるためである。水素ガスは、陰極出口部16を介して陰極室40から排出される。
強い酸化力を有し、例えば半導体プロセスに用いられるレジストなどの有機物の剥離除去に対して有効なペルオキソ一硫酸(HSO)は、水と反応して分解するため、水の中では不安定に存在する。そのため、酸化力が低下し、レジストの剥離除去能力が低下する。したがって、洗浄液を取り替える頻度が高くなり、製造コストが増加してしまうという問題がある。また、このように洗浄液の酸化力が低下すると、バッチ式エッチング装置においてリソグラフィー等を用いたリワーク処理では、1ロットあたり数枚しか処理できず、処理効率が低くなるという問題がある。また、高速動作用半導体装置は、高いドーズ量の不純物を注入して製造されているが、上記酸化力の低下した洗浄液では、所望の剥離マージンが得られないという問題が生じる。
本実施形態では、化学式7に表すように、硫酸溶液を電気分解することで、例えば、ペルオキソ一硫酸(HSO)、ペルオキソ二硫酸(H)などの酸化性物質を含む酸化性溶液が得られる。酸化性物質(特にペルオキソ一硫酸)の酸化力を低下させる水は、副生成物として生成されず、副生成物としては水素ガスが生成されるが、この水素ガスはレジストマスクの剥離には影響しない。
さらに、本実施形態では、酸化性物質が生成される陽極室30に、90質量パーセント以上(例えば、約96質量パーセント)の濃硫酸溶液を供給することで、水が極力少ない中で酸化性物質が存在するようにしている。これにより、特に、水に分解して不安定になるペルオキソ一硫酸を安定して生成でき、ペルオキソ一硫酸の定量的、多量供給が可能となる。この結果、例えばレジストや汚染物などの除去効率を向上でき、生産性を高めることができ、またコスト低減も図れる。
ペルオキソ一硫酸を用いた場合、レジスト等の有機物との反応速度が速いので、比較的除去すべき量の多いレジスト剥離が短時間で済む。また、ペルオキソ一硫酸は低温で剥離できるので、温度立ち上げ等の調節時間が不要である。また、ペルオキソ一硫酸を安定して多量に生成できることで、低温でも除去対象物との反応速度を上げることができる。
陽極室30、陰極室40に供給する硫酸濃度は上記で例示した濃度に限らず、例えば、陽極室30に98質量パーセントの濃硫酸溶液を供給し、陰極室40にも同じく98質量パーセントの濃硫酸溶液を供給してもよい。このように、必要に応じ、硫酸電解部10において、陰極室40に陽極室30と同程度の濃度の濃硫酸溶液を供給して電気分解を行うことで、より多くのペルオキソ一硫酸が生成されやすくなる。この場合、陽極室30に96質量パーセントの濃硫酸溶液を供給し、陰極室40に70質量パーセントの希硫酸溶液を供給する場合よりも、ペルオキソ一硫酸の安定且つ多量生成が可能である。
本実施形態では、ペルオキソ一硫酸を安定して生成するために、陽極室30に濃硫酸溶液を供給している。濃硫酸溶液と希硫酸溶液とでは特性が大きく異なる。その特性の一つとして脱水作用がある。濃硫酸溶液はSO分子がHO分子を奪う脱水作用を有し、他の原子や分子と自由に反応できる水分子の比率が非常に低くなる。したがって、濃硫酸溶液では、水に対するペルオキソ一硫酸の分解反応を抑えることができ、ペルオキソ一硫酸の安定した生成及び供給が可能になる。一般に、脱水作用を有する濃硫酸溶液と、脱水作用がない希硫酸溶液との濃度境界は90質量パーセントと規定されている。したがって、90質量パーセント以上の濃硫酸溶液を陽極室30に供給すれば、確実に、ペルオキソ一硫酸の安定生成が図れる。
次に、陽極室30に供給する硫酸溶液の濃度(質量パーセント)を変えて、試料チップに形成したレジストの剥離試験を行った結果について表1を参照して説明する。
表1に示すような各濃度に濃度調整を行った硫酸溶液50ミリリットルを陽極室30に供給して、90ミリアンペアで10秒間通電させて電気分解を行った。この電解によって得られた酸化性溶液50ミリリットルを表1に示すような各温度に昇温させ、その酸化性溶液に、洗浄剥離対象物としてレジストを形成した試料チップ(約2cm角)1枚を浸漬させ、表1に示す時間経過後に取り出して流水で水洗いした。その水洗い後の試料チップを目視観察した。各試験に用いた試料チップは、すべて同サイズ、同材質、同構造である。
この試験の結果、室温環境下での温度条件に相当する30℃の液温度で、30秒間試料チップを浸漬させた条件で、レジストが完全に剥離(溶解)したのは、硫酸溶液の濃度が90質量パーセント以上のいわゆる濃硫酸溶液を用いた条件のときだけであった。濃度が90質量パーセント未満の希硫酸溶液を用いた場合では、5分間試料チップを浸漬させてもレジストが半分ほどしか剥離しない、もしくは剥離が見られなかった。
陽極支持体33、陰極支持体43、陰極出口部16、陽極出口部17、陰極入口部18、陽極入口部19、洗浄処理部12におけるカバー29の材料には、耐硫酸性の観点から、例えばポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂を用いるとよい。
また、洗浄処理部12において酸化性溶液を供給する配管には、断熱材を巻いたフッ素系樹脂チューブなどを用いることができる。この配管には、フッ素系樹脂からなるインラインヒータを設けることもできる。また、酸化性溶液を送るポンプには、耐熱及び耐酸化性を有するフッ素系樹脂からなるベローズポンプを用いることができる。
また、硫酸溶液を収容する各種タンクの材料には、例えば石英を用いることができる。さらに、それらタンクに、オーバフロー機器や温度制御機器などを適宜設けることもできる。
隔膜20としては、例えば、商品名ポアフロン等のPTFE多孔質隔膜を含む中性膜(但し、親水化処理されたもの)や、商品名Nafion, Aciplex, Flemion 等の陽イオン交換膜が使用できるが、両極室での生成物を分離して製造できる面から後者の陽イオン交換膜の使用が望ましい。隔膜20の寸法は、例えば、約50平方センチメータである。上端封止部22、下端封止部23としては、例えば、フッ素系樹脂でコーティングされたOリングを用いるとよい。
陽極導電性基体34の材料には、例えば、p型のシリコンや、ニオブのような弁金属を用いることができる。ここで、弁金属とは、陽極酸化により金属表面がその酸化被膜で一様に覆われ、優れた耐食性を有するものである。また、陰極導電性基体44には、例えば、n型のシリコンを用いることができる。
陰極導電性膜45の材料には、例えば、グラッシーカーボンを用いることができる。陽極室30には、90質量パーセント以上の濃硫酸が供給されるので、陽極導電性膜35の材料には、耐久性の観点から導電性ダイヤモンド膜を用いるとよい。もちろん、陰極導電性膜45の材料にも、導電性ダイヤモンド膜を用いてもよい。
陽極、陰極とも、導電性膜と基体が同一の材料であってもよい。例えば、陰極基体にグラッシーカーボンを使用する場合や、陽極基体に導電性ダイヤモンド自立膜を使用する場合は、基体そのものが電極触媒性を有する導電性膜であり、電解反応に寄与できる。
ダイヤモンドは化学的、機械的及び熱的に安定した性質を有するが、導電性に優れないことから電気化学システムに使用することが困難であった。しかし、熱フィラメント−CVD(HF−CVD:Hot Filament Chemical Vapor Deposition)法を用いて、硼素ガスや窒素ガスを供給しながら成膜することで、導電性のダイヤモンド膜が得られる。この導電性のダイヤモンド膜は、「電位窓」が、例えば、3〜5ボルトと広く、電気抵抗が、例えば、5〜100ミリオームセンチメータである。
ここで「電位窓」とは、水の電気分解に要する最低電位(1.2ボルト以上)である。この「電位窓」は材質によって異なる。「電位窓」が広い材料を使って、「電位窓」内の電位で電解を行った場合、「電位窓」内に酸化還元電位を有する電解反応が、水の電気分解に優先して進行し、電気分解しにくい物質の酸化反応あるいは還元反応が優先的に進行する場合もある。したがって、このような導電性ダイヤモンドを用いることで、従来の電気化学反応では不可能であった物質の分解や合成が可能となる。
また、HF−CVD法とは、高温状態にあるタングステンフィラメントに原料ガスを供給して分解させる。そして、膜成長に必要なラジカルを形成させる。その後、基板表面に拡散したラジカルと他の反応性ガスとを所望の基板上で反応させる成膜方法である。
次に、本実施形態に係る洗浄システムを用いた実験例について説明する。
図3(a)は、洗浄対象物としてのレジストマスクを剥離する前の評価試料の外観写真図であり、図3(b)は、本実施形態に係る洗浄システムを用いて洗浄した評価材料の外観写真図であり、図3(c)は、比較例に係る評価試料の外観写真図である。
ここで、評価試料の作成方法について説明する。まず、半導体ウエハ上に熱酸化膜を形成し、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を用いて半導体ウエハの表面とレジストマスクの密着性を高める。そして、3.0ナノメートル程度の膜厚になるように、ノボラック樹脂系のレジストマスクを熱酸化膜上に塗布する。その後、i線(波長約365ナノメータ)を用いて露光処理を施し、現像処理とベーク処理とをこの順に行い、図3(a)に表すような評価試料を作製した。
また、レジストマスクの剥離判定は、光散乱式のパーティクルカウンタを用いて、残留レジストのパーティクルをカウントした後、走査電子顕微鏡を用いてレビュー評価を行った。
図3(b)においては、96質量パーセント濃硫酸溶液を、100℃、10秒間、電解電流値1.0アンペアの条件で電気分解して酸化性溶液を生成し、この酸化性溶液に、評価試料を3分間、シャワリングして洗浄処理を行った。その後、純水を用いてリンスを行い、レジストマスクの剥離評価を行った。
図3(c)の比較例においては、50質量パーセント希硫酸溶液と、1質量パーセント過酸化水素溶液とを混合させた混合溶液を用いて評価試料を3分間、シャワリングして洗浄処理を行った。その後、上述した図3(b)の場合と同様にリンスを行い、レジストマスクの剥離評価を行った。
この結果、図3(c)に表される比較例においては、レジストマスクは剥離できないことが確認された。これに対して、図3(b)に表される本発明の適用例によれば、レジストマスクを剥離できたことが確認された。
次に、図4は、レジストマスクの剥離評価の結果を例示するグラフ図である。
横軸が電解電流値(アンペア)であり、縦軸が剥離に要する時間(秒)である。この評価で用いた評価試料は、図3(a)と同様である。
図4の結果より、電解電流値を低くすると、処理温度によらず、レジストマスクの剥離に要する時間が短くなることが分かる。また、処理温度を増加させても、剥離に要する時間を短くできることが確認できる。ただし、電解電流値が例えば5アンペア以下では、差異が見られない。そこで、剥離しにくい評価試料を用いて、剥離評価を行う。
図5(a)は、前述した本実施形態における酸化性溶液を生成する電気分解における電解電流値と、レジスト剥離に要する時間との関係を表すグラフ図であり、図5(b)は、前述した本実施形態における酸化性溶液を生成する電気分解における電解電圧値と、レジスト剥離に要する時間との関係を表すグラフ図である。
図5(a)において、横軸は電解電流値(アンペア)であり、縦軸は剥離に要する時間(秒)である。また、図5(b)において、横軸は電解電圧値(ボルト)であり、縦軸は剥離に要する時間(秒)である。
この評価において、前述した図3(a)の評価試料に、イオン注入法により硼素(B)イオンを加速して打ち込み、例えば、約6×1014個/立方センチメータのドーズ量を注入した。このようにすると、一般にレジストマスクが剥離しにくくなる。
このBイオンが注入された本評価試料を前述した本実施形態における酸化性溶液により洗浄処理したところ、図5(a)に表すように、電解電流値の低下にともない、レジスト剥離に要する時間が短くなることが分かる。特に、例えば、1アンペアの電解電流値では、レジスト剥離に要する時間が、例えば5秒と最短になることが分かる。
また、図5(b)に表すように、電解電圧値の低下にともない、レジスト剥離に要する時間が短くなることが分かる。特に、例えば、6ボルトの電解電圧値では、レジスト剥離に要する時間が、例えば5秒と最短になることが分かる。
したがって、これらの電解電圧値あるいは電解電流値の条件で生成される酸性化学種が、レジスト剥離効率に影響を及ぼしていると推察される。
図5(a)は、洗浄対象物としてノボラック樹脂系のレジストに対する電解電流値とレジスト剥離に要する時間との関係を表す。ノボラック樹脂系のレジストでは、より電解電流値が小さい第1の範囲での剥離に要する時間の方が、第1の範囲よりも電解電流値が大きい第2の範囲での剥離に要する時間よりも短い。したがって、ノボラック樹脂系のレジストでは、電解電流値を第1の範囲内(例えば1アンペア)に設定することが望ましい。
図6は、洗浄対象物としてノボラック樹脂系のレジストよりもカーボンリッチなレジスト(これを、ノボラック樹脂系の第1のレジストに対して第2のレジストとする)に対する、図5(a)と同条件での電解電流値とレジスト剥離に要する時間との関係を表す。この第2のレジストでは、より電解電流値が大きい第2の範囲での剥離に要する時間の方が、第2の範囲よりも電解電流値が小さい第1の範囲での剥離に要する時間よりも短い。したがって、この第2のレジストでは、電解電流値を第2の範囲内(例えば20アンペア)に設定することが望ましい。
すなわち、ある種のレジスト(例えばノボラック樹脂系のレジスト)に対しては電解電流値をより小さくした方が剥離に要する時間をより短くでき、また別のレジスト(例えばノボラック樹脂系のレジストよりもカーボンリッチなレジスト)に対しては電解電流値をノボラック樹脂系のレジストのときの設定範囲よりも大きくした方がより剥離に要する時間を短くできるため、レジスト種に応じて電解電流値を変動させることで時間短縮を図り効率的な処理が可能になる。
電解電流値が大きくなると生成されるペルオキソ一硫酸が多くなる傾向にあり、電解電流値が小さくなると生成されるペルオキソ一硫酸が少なくなる傾向にある。したがって、電解電流値がより大きい範囲でより剥離時間が短くなるということは、ペルオキソ一硫酸が多い方がより剥離時間が短くなる傾向にあると言え、例えば前述した第2のレジスト(ノボラック樹脂系のレジストよりもカーボンリッチなレジスト)の処理時には、図1において洗浄処理部12から排出された酸化性溶液を、回収タンク63、フィルタ64、ポンプ82、および開閉弁76を介して硫酸電解部10の陽極入口部19に供給し、酸化性溶液を硫酸電解部10と洗浄処理部12との間で循環させてより多量のペルオキソ一硫酸が生成されやすくすることが望ましい。
逆に、電解電流値がより小さい範囲でより剥離時間が短くなるということは、ペルオキソ一硫酸が少ない方がより剥離時間が短くなる傾向にあると言え、例えば前述した第1のレジスト(ノボラック樹脂系のレジスト)の処理時には、図1において洗浄処理部12から排出された酸化性溶液を、回収タンク63、フィルタ64、ポンプ82、および開閉弁91を介して、すなわち硫酸電解部10を介さずに、タンク28に循環させるようにして、ペルオキソ一硫酸の生成量を抑えるようにすることが望ましい。
次に、前述した図3(a)の評価試料に、イオン注入法によりヒ素(As)イオンを加速して打ち込み、例えば、約1×1016個/立方センチメータのドーズ量を注入した評価試料を用いて、レジストマスクの剥離評価を行った結果について説明する。本評価試料のドーズ量は、図5の評価試験に用いた評価試料よりも大であるので、レジストマスクがより剥離しにくい。この際、露光処理には、フッ化クリプトンランプ(波長850ナノメータ)を使用した露光装置を用いた。
図7(a)は、本実施形態により得られた酸化性溶液を用いたときのレジストマスクの剥離に要する時間と処理温度との関係を示す表である。図7(b)は、比較例に係る酸化性溶液を用いたときの図7(a)と同様な表である。
図7(a)、図7(b)において、行項が処理温度であり、列項が処理時間である。図7(a)では、陽極室30に96質量パーセントの濃硫酸溶液を供給して0.5アンペアの電解電流値により得られた酸化性溶液を用いた。図7(b)では、硫酸と過酸化水素溶液との濃度を、それぞれ70質量パーセント、1質量パーセントとした混合溶液を用いた。剥離評価を、レジスト剥離の程度が大きい順に「◎」、「○」、「×」で表す。「◎」はほぼすべてのレジストが剥離し、「×」はレジストが剥離しなかったことを表す。
図7(b)に表すように、比較例の混合溶液を用いた場合、処理温度や処理時間に関わらず、レジストマスクは剥離できないことが分かる。
これに対して、図7(a)に表すように、本実施形態により得られた酸化性溶液を用いた場合は、いずれの条件においても剥離できることが分かる。特に、処理時間が5分、処理温度が160℃のときには、ほぼすべてのレジストが剥離したことが確認できた。
次に、本実施形態により得られた酸化性溶液の繰り返し剥離特性について説明する。
図8は、本実施形態により得られた酸化性溶液の繰り返し使用回数と吸光度の関係を例示するグラフ図である。
横軸は、酸化性溶液の繰り返し使用回数(回)であり、縦軸は、吸光度(−)である。この吸光度は、200ナノメータの波長を用いて測定した値である。
本実施形態から得られる酸化性溶液の色素は、繰り返し使用回数の増加に伴い、濃くなることが確認された。また、図8に表すように、酸化性溶液の繰り返し使用回数の増加に伴い、吸光度が増加することが確認できる。これは、繰り返し使用回数の増加により、酸化性溶液に含まれるレジストマスク成分が増加するためであると推察される。酸化性溶液は、繰り返し使用回数や酸化性溶液の色素に関わらず、レジストマスクの剥離は良好であることが分かる。
以上、説明したように本実施形態によれば、例えばペルオキソ一硫酸のような酸化性物質を電気分解により生成させることができる。そして、この酸化性物質を含む酸化性溶液を用いて洗浄対象物に強固に付着した汚染物を除去することができる。さらに、繰り返し使用しても酸化力が劣化しない酸化性溶液を生成することが可能となる。したがって、多工程にわたる安価な製造プロセスを構築することが可能となる。
洗浄溶液の循環構成は必ずしも設けなくてもよく、図9に表すように、洗浄処理部12で使用された使用済み洗浄溶液を汚染物等と一緒に回収タンク63に一旦回収した後、排出管路75を介して系外に排出するようにしてもよい。
本発明は、有機物からなるレジストマスクの除去だけでなく、金属不純物の除去、パーティクル除去、ドライエッチング残渣の除去にも、同様に使用することができる。
また、洗浄対象物を搬送するためのロボットを設けてもよい。また、硫酸タンク及びイオン交換水は、それぞれ工場のラインに接続させて自動的に補給してもよい。また、汚染物を除去した洗浄対象物をリンスするリンス槽を設けてもよい。このリンス槽には、オーバフロー制御機器やインラインヒータによる温度制御機器を設けることができる。リンス槽の材質としては、石英を用いるとよい。
本発明の実施形態に係る洗浄システムの構成を例示する模式図。 (a)は、硫酸電解部における酸化性物質の生成メカニズムを表す模式図であり、(b)は、(a)におけるA−A線断面を表す模式図。 (a)は、レジストマスクを剥離する前の評価試料の外観写真図であり、(b)は、本実施形態に係る洗浄システムを用いて洗浄した評価材料の外観写真図であり、(c)は、比較例に係る評価試料の外観写真図。 レジストマスクの剥離評価の結果を例示するグラフ図。 (a)は、レジストマスクの剥離に用いた電解電流値と剥離に要する時間の関係を表すグラフ図であり、(b)は、レジストマスクの剥離に用いた電解電圧値と剥離に要する時間の関係を表すグラフ図。 図5(a)と同条件で、図5(a)とは異なるレジストに対する洗浄剥離処理を行った際の、電解電流値とレジスト剥離に要する時間との関係を表すグラフ図。 (a)は、本実施形態により得られた酸化性溶液を用いたときのレジストマスクの剥離に要する時間と処理温度の関係を例示する表であり、(b)は、比較例に係る酸化性溶液を用いたときの(a)と同様な表である。 酸化性溶液の繰り返し使用回数と吸光度の関係を例示するグラフ図。 本発明の他の実施形態にかかる洗浄システムの構成を例示する模式図。
符号の説明
5…洗浄システム、10…硫酸電解部、12…洗浄処理部、14…溶液循環部、15…溶液供給部、20…隔膜、30…陽極室、32…陽極、40…陰極室、42…陰極、60…濃硫酸供給部

Claims (33)

  1. 陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に設けられた隔膜と、前記陽極と前記隔膜との間に設けられた陽極室と、前記陰極と前記隔膜との間に設けられた陰極室とを有し、濃硫酸溶液を電気分解して前記陽極室に酸化性物質を生成させる硫酸電解部と、
    前記陽極室に、濃硫酸溶液を供給する濃硫酸供給部と、
    前記酸化性物質を含む酸化性溶液を用いて洗浄対象物の洗浄処理を行う洗浄処理部と、
    を備えたことを特徴とする洗浄システム。
  2. 前記濃硫酸供給部から供給される前記濃硫酸溶液の濃度は、90質量パーセント以上であることを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  3. 前記酸化性物質は、ペルオキソ一硫酸であることを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  4. 前記硫酸電解部で生成された前記酸化性溶液を保持し、かつこの保持された酸化性溶液を前記洗浄処理部へ供給する溶液保持部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  5. 前記洗浄処理部から排出された酸化性溶液を回収して再び前記洗浄処理部に供給する溶液循環部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  6. 前記溶液循環部は、前記洗浄処理部から排出された酸化性溶液中に含まれる汚染物を濾過するフィルタを有することを特徴とする請求項5記載の洗浄システム。
  7. 前記陰極室には、前記陽極室に供給される濃硫酸溶液よりも低濃度の硫酸溶液が供給されることを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  8. 前記陰極室には、前記陽極室に供給される濃硫酸溶液と同程度の濃度の濃硫酸溶液が供給されることを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  9. 前記洗浄処理部から排出された酸化性溶液を回収して、前記硫酸電解部に供給することを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  10. 前記洗浄処理部から排出された酸化性溶液を回収して、前記溶液保持部に供給することを特徴とする請求項4記載の洗浄システム。
  11. 前記陽極及び前記陰極のうち少なくとも前記陽極は、導電性を有する基体の表面に導電性ダイヤモンド膜を形成してなることを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  12. 前記濃硫酸供給部は、石英からなるタンクを有することを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  13. 前記洗浄処理部は、洗浄対象物を載置する回転テーブルと、前記回転テーブルに載置された洗浄対象物に対して前記酸化性溶液を吐出するノズルとを有することを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  14. 前記隔膜は、イオン交換膜または親水化処理した中性膜であることを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  15. 前記陰極室にイオン交換水を供給するイオン交換水供給部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の洗浄システム。
  16. 前記イオン交換水供給部は、前記陽極室に設けられたことを特徴とする請求項15記載の洗浄システム。
  17. 請求項1に記載の洗浄システムにおいて、濃硫酸溶液を前記陽極室に供給し、
    前記陽極室に供給された濃硫酸溶液を電気分解して前記陽極室に酸化性物質を生成し、前記酸化性物質を含む酸化性溶液を用いて洗浄対象物の洗浄処理を行うことを特徴とする洗浄方法。
  18. 前記濃硫酸溶液の濃度は、90質量パーセント以上であることを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  19. 前記酸化性物質は、ペルオキソ一硫酸であることを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  20. 前記硫酸電解部で生成された前記酸化性溶液を溶液保持部に保持し、かつこの保持された酸化性溶液を前記洗浄処理部へ供給することを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  21. 前記洗浄処理部から排出された酸化性溶液を回収し、この回収された酸化性溶液を前記洗浄処理部に供給することを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  22. 前記酸化性物質を含む酸化性溶液を、前記洗浄処理部と前記陽極室との間で循環させつつ、前記洗浄処理部にて前記酸化性溶液を用いて洗浄対象物の洗浄処理を行うことを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  23. 前記酸化性物質を含む酸化性溶液を、前記洗浄処理部と前記溶液保持部との間で循環させつつ、前記洗浄処理部で前記酸化性溶液を用いて洗浄対象物の洗浄処理を行うことを特徴とする請求項20記載の洗浄方法。
  24. 前記隔膜と前記陰極との間に設けられた陰極室に、前記陽極室に供給する濃硫酸溶液よりも低濃度の硫酸溶液を供給することを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  25. 前記隔膜と前記陰極との間に設けられた陰極室に、前記陽極室に供給する濃硫酸溶液と同程度の濃度の濃硫酸溶液を供給することを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  26. 前記低濃度の硫酸溶液は、イオン交換水で希釈されていることを特徴とする請求項24記載の洗浄方法。
  27. 前記陽極室から送出された前記酸化性溶液の少なくとも一部を前記陽極室に循環させることを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  28. 前記陽極は、導電性を有する基体の表面に導電性ダイヤモンド膜を形成してなることを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  29. 回転テーブルの上に被洗浄物を載置し、ノズルから前記被洗浄物に対して前記酸化性溶液を吐出することを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  30. 前記酸化性溶液をヒータで加熱して前記洗浄対象物に適用することを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  31. 前記洗浄対象物は、レジストが塗布された基板であり、前記洗浄処理により前記レジストを除去することを特徴とする請求項17記載の洗浄方法。
  32. 前記洗浄対象物において、第1のレジストに対しては、前記電気分解における電解電流値を第1の範囲内として洗浄を行う工程と、
    前記洗浄対象物において、第2のレジストに対しては、前記電解電流値を前記第1の範囲より大きな第2の範囲内として洗浄を行う工程とを有することを特徴とする請求項31記載の洗浄方法。
  33. 前記第1のレジストはノボラック樹脂系のレジストであり、前記第2のレジストは前記第1のレジストよりもカーボンリッチなレジストであることを特徴とする請求項32記載の洗浄方法。
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