JP2008018571A - ダイヘッド、ゴム押出機及びストリップゴム巻付装置 - Google Patents
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【課題】薄肉押出が可能なダイヘッドと、そのダイヘッドが装着されたゴム押出機と、そのダイヘッドを介して押し出されたストリップゴムを巻き付けてゴム部材を成形するためのストリップゴム巻付装置とを提供すること。
【解決手段】ゴム組成物を連続的に押し出すゴム押出機2に装着されるダイヘッド1に、ゴム組成物をストリップ状に成形して押出口14から押し出すためのスリット状ゴム流路13と、スリット状ゴム流路13の厚み方向に対向する内壁面の少なくとも片方を構成し、押出方向Pに沿って移動可能に設けられたベルト部材4と、ベルト部材4を駆動するベルト駆動装置としての第1サーボモータ16とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】ゴム組成物を連続的に押し出すゴム押出機2に装着されるダイヘッド1に、ゴム組成物をストリップ状に成形して押出口14から押し出すためのスリット状ゴム流路13と、スリット状ゴム流路13の厚み方向に対向する内壁面の少なくとも片方を構成し、押出方向Pに沿って移動可能に設けられたベルト部材4と、ベルト部材4を駆動するベルト駆動装置としての第1サーボモータ16とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、ゴム押出機に装着されるダイヘッドと、そのダイヘッドが装着されたゴム押出機と、そのダイヘッドを介して押し出されたストリップゴムを巻き付けてゴム部材を成形するためのストリップゴム巻付装置とに関するものである。
従来、ストリップゴムを周方向に巻き付けてゴム部材を成形する、いわゆるストリップビルド法が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。このストリップビルド法によれば、ストリップゴムを成形ドラム等の回転支持体に巻き付けて順次積層することにより、所望の断面形状を有するゴム部材を精度良く成形することができる。かかるゴム部材は、例えばタイヤ構成部材として使用される。
下記特許文献1には、厚みが2〜20mmのストリップゴムを用いることが開示されているが、ゴム部材の寸法精度を高める観点から、より薄肉化したストリップゴムを用いることが好ましく、成形したゴム部材をタイヤ構成部材として使用する場合には、タイヤのユニフォミティの向上を図ることができる。
かかるストリップゴムは、巻き付けの際に張力を負荷することで薄肉化することもできるが、伸びや収縮などの変形が生じることから、逆にゴム部材の寸法精度が悪化してしまうという問題がある。また、大型設備を必要とするカレンダー加工では、ストリップビルド法への適用が困難であり、カレンダー加工と同程度の薄肉化が可能な押出加工の開発が望まれている。
しかしながら、Tダイなどの既存の薄肉押出ダイでは、ゴム部材の製品厚みが設計厚みの2倍前後になるなど、ダイスウェルが非常に大きいという問題がある。例えば、厚みが0.数mm台のストリップゴムを押出成形するのであれば、スリット状ゴム流路の厚みを0.1〜0.5mm程度にする必要があり、かかる場合には、押出圧力が非常に高くなるため実質的に成形することができず、更にゴム組成物が高温になることからゴム焼けの問題も発生する。
また、下記特許文献2に開示されているような、ゴム押出機で押し出したゴム組成物を一対のカレンダーロールで圧延して薄肉化するローラーダイでは、製品端部の賦型性が悪く、成形したストリップゴムの端部が波打って整わないという問題がある。そのため、プレフォーマーなる特別な部品を装備したり、材料ロスに繋がるカット処理を端部に施したりする必要がある。また、ダイヘッド周辺の構造が大掛かりになるため、ストリップビルド法への適用が困難になる。
特開平9−29858号公報
特開2000−351145号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、薄肉押出が可能なダイヘッドと、そのダイヘッドが装着されたゴム押出機と、そのダイヘッドを介して押し出されたストリップゴムを巻き付けてゴム部材を成形するためのストリップゴム巻付装置とを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係るダイヘッドは、ゴム組成物を連続的に押し出すゴム押出機に装着されるダイヘッドにおいて、ゴム組成物をストリップ状に成形して押出口から押し出すためのスリット状ゴム流路と、前記スリット状ゴム流路の厚み方向に対向する内壁面の少なくとも片方を構成し、押出方向に沿って移動可能に設けられたベルト部材と、前記ベルト部材を駆動するベルト駆動装置とを備えることを特徴とするものである。
この構成によるダイヘッドの作用・効果を説明する。本発明に係るダイヘッドは、上記のようにゴム組成物を連続的に押し出すゴム押出機に装着される。ゴム組成物は、ゴム押出機本体からダイヘッドのスリット状ゴム流路に送り込まれてストリップ状に成形され、押出口から連続的に押し出される。スリット状ゴム流路は、厚み方向に対向する内壁面の少なくとも片方がベルト部材により構成されており、そのベルト部材の表面にてゴム組成物がストリップ状に成形される。
ベルト部材は、押出方向に沿って移動可能に設けられており、ベルト駆動装置によって押出方向に移動させながら、ストリップ状に成形したゴム組成物(即ち、ストリップゴム)を押し出すことにより、ダイスウェルを大幅に低減させることができる。その結果、スリット状ゴム流路の厚みを製品厚みに近付けることができ、カレンダー加工と同程度に薄肉化したストリップゴムを押出加工することができる。また、ストリップゴムの端部が波打つこともなく、ストリップビルド法への適用にも有用となる。
上記において、前記ベルト部材が前記押出口から突出して設けられていることが好ましい。かかる構成によれば、ストリップゴムがベルト部材と共に押出口から送り出されるため、ストリップゴムの押し出し動作が安定し、ダイスウェルも効果的に小さくなる。
また、本発明に係るゴム押出機は、上記いずれかのダイヘッドが装着されているゴム押出機である。このゴム押出機によれば、上述のようにダイスウェルを大幅に低減して、カレンダー加工と同程度に薄肉化したストリップゴムを押出加工することができる。なお、ゴム押出機の本体構造としては、ゴム組成物を連続的に押し出すものであれば特に限定されず、従来公知の汎用押出機のほか、ギアポンプを内蔵した押出機や、所要量のゴム組成物を連続的に押し出す射出押出機がいずれも採用可能である。
更に、本発明に係るストリップゴム巻付装置は、上記のゴム押出機と、そのゴム押出機に装着された前記ダイヘッドを介して押し出されたストリップゴムが巻き付けられる回転支持体と、前記回転支持体を回転駆動する回転支持体駆動装置と、前記ベルト駆動装置及び前記回転支持体駆動装置の制御を行う制御装置とを備え、前記制御装置が、前記ベルト部材の移動速度と前記回転支持体の回転速度とを同調させるようにして制御を行うものである。
上記構成によれば、ダイヘッドの押出口からストリップゴムが押し出される速度と、回転支持体にストリップゴムが巻き付けられる速度とを同調させることができ、ストリップゴムへの張力の負荷を極力低減することができる。その結果、ストリップゴムに伸びや収縮などの変形を生じさせることなく、ゴム部材を高精度に成形することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るダイヘッドの構成の一例を示す断面図である。図2は、そのダイヘッドが装着されたゴム押出機を備えるストリップゴム巻付装置の構成の一例を示す模式図であり、ダイヘッド周辺を拡大したものが図1となる。
ストリップゴムSは、ゴム押出機2により混練されたゴム組成物を、所定のゴム流路10が設けられたダイヘッド1を介して押し出すことにより連続的に成形される。ゴム流路10は、ゴム押出機2に連通するゴム流路11と、断面積を小さくしながら傾斜して延在するゴム流路12と、ゴム組成物をストリップ状に成形して押出口14から押し出すスリット状ゴム流路13(以下、単にゴム流路13と称する。)とから構成されている。
ゴム流路13は、ストリップゴムSに対応した断面形状を有しており、スリット状に形成されている。本発明によればダイスウェルを低減できることから、ゴム流路13の厚みtをストリップゴムSの厚みに近付けることができ、カレンダー加工と同程度に薄肉化したストリップゴムを押出加工することができる。厚みtとしては0.1〜50mmが例示され、上記のように薄肉押出が可能であることから、厚みが3mm以下のストリップビルドSを成形する場合に特に有用となる。ゴム流路13の幅寸法は、特に限定されないが5〜90mmが例示される。
本実施形態では、ゴム流路13の厚み方向(図1の上下方向)に対向する内壁面のうち、下方に位置する内壁面がベルト部材4により構成されている。具体的には、ベルト部材4が、ゴム流路12の下流端近傍からゴム流路10に侵入しており、ゴム流路13の上方に位置する内壁面に対して、所定の微小間隔(厚みt)を設けて対向配置されている。なお、ベルト部材4の幅寸法は、ゴム流路13の幅寸法以上に設定されている。
ベルト部材4は、ローラ4a〜4cの外周にL字状に架け渡された無端ベルトであり、ダイヘッド1の下面及び押出口14から突出して設けられている。ローラ4aとローラ4cとの間でのベルト部材4の弛みは、ローラ4dにより抑えられる。ベルト部材4の素材や構造は特に限定されないが、例えばスチール製の短冊状プレートを配列してベルト状に連ねたものが挙げられる。なお、ベルト部材4の表面には、テフロン(登録商標)コートやフッ素コートなどの離型処理が施されていることが好ましい。
ベルト部材4は、ゴム流路13の上流端から押出口14に亘り、押出方向Pに沿って移動可能に構成されている。ベルト部材4の移動は、図2に示す第1サーボモータ16(前記ベルト駆動装置に相当する。)がローラ4aを回転駆動することにより行われ、その回転数は、制御装置8が有する第1サーボモータ制御手段17により制御される。
ゴム流路13には、圧力検出手段としての圧力センサ18が設けられており、ゴム流路13にてゴム組成物を送り出すときの圧力や、ゴム組成物の送り出しを停止した際の残圧を検出することができる。圧力センサ18による検出結果は、制御装置8の圧力比較手段19に送られる。圧力比較手段19の機能については後述する。
次に、図2に示したストリップゴム巻付装置について説明する。このストリップゴム巻付装置は、ダイヘッド1が装着されたゴム押出機2と、ストリップゴムSが巻き付けられる成形ドラム7(前記回転支持体に相当する。)と、成形ドラム7を回転駆動する第2サーボモータ21(前記回転支持体駆動装置に相当する。)と、制御装置8とを備えている。
ゴム押出機2は、円筒形のバレル2aと、バレル2aの供給口に接続された材料供給装置2bと、ゴム組成物を混練して先端側に送り出すスクリュー2cと、バレル2aの押出方向Pの先端側に接続されたギアポンプ3とを備えており、ダイヘッド1はギアポンプ3の先端側に装着されている。スクリュー2cは、第3サーボモータ2dにより回転駆動され、その回転数は、制御装置8が有する第3サーボモータ制御手段24により制御される。
材料供給装置2bは、材料であるゴム組成物を供給する機能を有し、本実施形態ではリボン状のゴム組成物20がバレル2a内に連続的に投入される。投入されるゴム組成物はリボン状に限られず、例えばペレット状やシート状などでも構わない。なお、材料としてのゴム組成物は、原料ゴムに加硫剤などの配合材料を常法にて配合し、加熱架橋を可能に調製した未加硫のゴム組成物であり、かかる原料ゴムとしては、天然ゴムやスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)などが例示される。
ギアポンプ3は、スクリュー2cにより混練されたゴム組成物をダイヘッド1に定量供給するように構成され、これにより押出量のばらつきが抑えられる。ギアポンプ3が有するギア5は、それぞれ第4サーボモータ25によって回転駆動され、それらの回転数は、制御装置8が有する第4サーボモータ制御手段26により制御される。なお、図示の都合上、一対のギア5は図2の上下方向に並べられているが、実際は平面方向(ギア5の回転軸が図2の上下となる方向) に並べられる。
ギアポンプ3の入口側には圧力センサ30が設けられており、ゴム押出機2からギアポンプ3にゴム組成物が供給されるときの圧力を検出することができる。この検出結果は、制御装置8の圧力調整手段23に送られ、圧力調整手段23は、検出された圧力値が予め設定された圧力値(第1設定値)と一致するように、第3サーボモータ制御手段24に指令を与える。これにより、ギアポンプ3内の入口側圧力が一定に保持されるように第3サーボモータ2dの回転数が制御され、ギアポンプ3へのゴム組成物の供給量が安定する。
ギアポンプ3により送り出されたゴム組成物はダイヘッド1に供給され、ストリップゴムSの形態で連続的に押出成形される。押し出されたストリップゴムSは、成形ドラム7に供給されて周方向に巻き付けられ、ゴム部材が成形される。成形ドラム7はR方向に回転自在に構成されており、成形ドラム7を回転駆動する第2サーボモータ21の回転数は、制御装置8が有する第2サーボモータ制御手段22により制御される。圧着ローラ6は、成形ドラム7に供給されたストリップゴムSを圧着する機能を有する。
圧力比較手段19は、ギアポンプ3の駆動開始後に、圧力センサ18により検出された圧力値を予め設定された圧力値(第2設定値)と比較し、その検出された圧力値が第2設定値以上になった時点を基準として、所定時間(0秒でも構わない。)が経過してから、第1サーボモータ制御手段17にベルト部材4の移動を開始するための指令を与える。更に、圧力比較手段19は、ベルト部材4が移動を開始した後、所定時間が経過してから第2サーボモータ制御手段22に成形ドラム7の回転を開始するための指令を与える。
また、圧力比較手段19は、ストリップゴムSの巻き付け終了時においてギアポンプ3が逆回転される場合に、圧力センサ18により検出された圧力値を、予め設定された圧力値(第3設定値)と比較し、ゴム流路13における残圧が所定レベルにまで低下したかどうかを判定する。そして、その残圧が所定レベル以下に低下した場合には、ギアポンプ3の逆回転を停止させるための指令信号を、第4サーボモータ制御手段26から第4サーボモータ25へと送出する。
成形ドラム7は、不図示の駆動装置により軸方向(図2において紙面に垂直な方向)に往復動可能に構成されており、かかる往復動は制御装置8によって制御される。回転する成形ドラム7をダイヘッド1に対して軸方向に相対移動させることにより、ストリップゴムSを周方向に沿ってらせん状に巻き付けて、所望の断面形状を有するゴム部材を成形することができる。なお、成形ドラム7に代えてゴム押出機2を往復動させても構わない。ゴム押出機2は、前後駆動装置27により押出方向Pの前後に移動可能に構成されており、かかる移動は制御装置8の前後駆動装置制御手段28によって制御される。
次に、上記のストリップゴム巻付装置を用いてゴム部材を成形する方法について説明する。図3は、ゴム部材の成形開始時における工程の一例を示すフローチャートである。図4は、ゴム部材の成形開始時の様子を示す概略図である。図5は、ゴム部材の成形終了時における工程の一例を示すフローチャートである。
まず、ゴム押出機2が前進して成形ドラム7に近付き(#1)、ベルト部材4の先端部と成形ドラム7の外周面との間に所定の間隔が設けられる。なお、ゴム押出機2が前進するタイミングは、ストリップゴムSが成形ドラム7に供給されるまでに前記の間隔が設けられるものであれば、特に制限されない。次に、ゴム押出機2に投入されたゴム組成物がスクリュー2cによって混練され(#2)、先端側に送り出されてギアポンプ3に供給される(#3)。ギアポンプ3に供給されたゴム組成物は、回転する一対のギア5によってダイヘッド1に向けて送り出される(#4)。
ダイヘッド1に供給されたゴム組成物は、ゴム流路11、12を通った後にゴム流路13に送り込まれ、ストリップ状に成形される。本実施形態では、ゴム流路13の厚み方向に対向する内壁面のうち、ゴム流路12から送り込まれるゴム組成物を下方から受け止める側の内壁面がベルト部材4により構成されている。そのため、ベルト部材4はゴム組成物により押圧されて浮き上がらず、ゴム流路13の厚みtが適切に確保される。
ゴム流路13にゴム組成物が送り込まれると、圧力センサ18によって圧力が検出される(#5)。かかる検出結果は制御装置8に送られ、圧力比較手段19によって第2設定値と比較される(#6)。そして、検出された圧力値が第2設定値以上になった時点を基準として、所定時間が経過してから第1サーボモータ制御手段17に指令が与えられ、ベルト部材4の移動が開始される(#7)。
ストリップ状に成形されたゴム組成物は、押出方向Pに移動するベルト部材4と共に押出口14から送り出される。これにより、ストリップゴムSの押し出し動作が安定し、ダイスウェルが効果的に小さくなる。そのため、押出圧力が過大にならず、ゴム流路13の厚みtを製品厚みに近付けることができ、カレンダー加工と同程度に薄肉化したストリップゴムを押出加工することができる。
ベルト部材4が移動を開始した後、所定時間が経過してから、圧力比較手段19によって第2サーボモータ制御手段22に指令が与えられ、成形ドラム7の回転が開始される(#8)。かかる所定時間は、ストリップゴムSが成形ドラム7の外周面に達し、更に所定量のストリップゴムSが成形ドラム7に対して供給されるように設定される。これにより、成形ドラム7の回転を開始した際に、巻付開始時のストリップゴムSが塊状にならず、且つ成形ドラム7に適切に貼り付いた状態が確保される。
ゴム押出機2は、成形ドラム7が回転を開始した後に後退し(#9)、ベルト部材4の先端部と成形ドラム7との間に所定の間隔が設けられる。成形ドラム7は、R方向に回転駆動されつつ、成形するゴム部材の断面形状に合わせて軸方向に往復動される(#10)。かかる成形ドラム7及びゴム押出機2の駆動は、制御装置8により制御され、そのための制御プログラムは制御装置8に予め入力される。
成形ドラム7にストリップゴムSを巻き付けるに際し、制御装置8は、ベルト部材4の移動速度と成形ドラム7の回転速度とを同調させるように、第1サーボモータ16及び第2サーボモータ21を制御する。これにより、押出口14からストリップゴムSが押し出される速度と、成形ドラム7にストリップゴムSが巻き付けられる速度とを同調させ、ストリップゴムSへの張力の負荷を効果的に低減することができる。
ストリップゴムSが連続的に押し出される間、圧力センサ30によりギアポンプ3内の入口側圧力が検出される。かかる検出結果は制御装置8に送られ、圧力調整手段23によって、検出された圧力値が第1設定値と一致するように第3サーボモータ制御手段24に指令が与えられ、第3サーボモータ2dの回転数が制御される。
本実施形態では、図4に示すように、ストリップゴムSをベルト部材4の先端部から垂れ下げつつ、成形ドラム7に下方から巻き付けるようにする。これによりストリップゴムSへの張力の負荷を低減して、伸びや収縮などの変形を生じさせずに成形ドラム7に供給することができ、上述したストリップゴムSの送り速度を同調させる制御と相俟って、ゴム部材をより高精度に成形することができる。
巻き付け工程を終了しようとするときは、図5に示すように終了工程開始指令が出され(#11)、これによりギアポンプ3が停止する(#12)。ギアポンプ3の停止は、ベルト部材4及び成形ドラム7を停止する直前に行われる。ギアポンプ3を停止させた直後に、ギアポンプ3を逆回転させる(#13)。これにより、ギアポンプ3より下流側の残圧をなくすことができる。また、この直後にベルト部材4の移動及び成形ドラム7の回転が停止される(#14)。
ギアポンプ3の逆回転を開始した後、圧力センサ18によりゴム流路13での圧力を検出する。そして、この圧力値が第3設定値(所定レベル)にまで低下したか否かを比較判断する(#15)。そして、所定レベルまで低下したことが検出されると、ギアポンプ3の逆回転を停止させ(#16)、ゴム押出機2を前進させて成形ドラム7に接近させる(#17)。
ゴム押出機2を成形ドラム7の方向に近付けると、成形ドラム7とベルト部材4の間に位置するストリップゴムSに弛みが生じるので、この弛み現象を生じないようにベルト部材4を再び移動させると共に成形ドラム7を再び回転させる(#18)。そして、ベルト部材4の先端部を成形ドラム7に巻き付けられているゴムの表面に接触させ(#19)、丁度接触した位置でゴム押出機2の前進を停止させる(#20)。
ベルト部材4のゴム表面への接触と同時若しくは略同時に、ベルト部材4及び成形ドラム7の駆動を停止させる(#21)。このゴム表面への接触は、軽く触れる程度でもよいが、少し表面を押し込む程度でもよく、これによりストリップゴムSの切断をより確実に行うことができる。次に、ゴム押出機2を後退させて成形ドラム7から離間させる(#22)。このとき、残留圧力がない状態となっていることから、後退動作に伴ってストリップゴムSをベルト部材4の先端部にて切断することができ、ストリップゴムSに余分な張力を負荷することなくゴム部材の寸法精度を確保することができる。
本発明により成形されたゴム部材は、トレッドゴムやサイドウォールゴム等のタイヤ構成部材として使用することができ、上記のように寸法精度が確保されていることからタイヤのユニフォミティの向上を図ることができる。なお、ゴム部材の用途は、ソリッドタイヤやゴムローラなどでもよく、特に限られるものではない。
<別実施形態>
(1)ベルト部材の構造は前述したものに限られず、図6に例示したような構成も採用することができる。図6において、(a)に示すベルト部材41は、ローラ4bとローラ4cとに架け渡された無端ベルトであり、かかる場合には、例えばローラ4bを回転駆動すればよい。(b)に示すベルト部材42は、ダイヘッドの押出口から突出していないものであり、かかる構成によってもダイスウェルは低減されるが、前述の実施形態のように突出させた方が効果改善代は大きい。(c)に示すベルト部材43は、先端部を下方に向けて屈曲させたものであり、成形ドラムに供給されるストリップゴムに負荷される張力を低減することができる。
(1)ベルト部材の構造は前述したものに限られず、図6に例示したような構成も採用することができる。図6において、(a)に示すベルト部材41は、ローラ4bとローラ4cとに架け渡された無端ベルトであり、かかる場合には、例えばローラ4bを回転駆動すればよい。(b)に示すベルト部材42は、ダイヘッドの押出口から突出していないものであり、かかる構成によってもダイスウェルは低減されるが、前述の実施形態のように突出させた方が効果改善代は大きい。(c)に示すベルト部材43は、先端部を下方に向けて屈曲させたものであり、成形ドラムに供給されるストリップゴムに負荷される張力を低減することができる。
(2)前述の実施形態では、圧力センサによりギアポンプを逆回転させる時間を制御しているが、これに代えて、予め設定した時間だけ逆回転するように構成してもよい。また、ギアポンプ内の出口側にも圧力センサを設けて、その検出結果に基づいてギアポンプの逆回転を停止させるようにしてもよい。
1 ダイヘッド
2 ゴム押出機
3 ギアポンプ
4 ベルト部材
4a ローラ
7 成形ドラム(回転支持体)
8 制御装置
13 スリット状ゴム流路
14 押出口
16 第1サーボモータ(ベルト駆動装置)
18 圧力センサ
21 第2サーボモータ(回転支持体駆動装置)
30 圧力センサ
P 押出方向
S ストリップゴム
2 ゴム押出機
3 ギアポンプ
4 ベルト部材
4a ローラ
7 成形ドラム(回転支持体)
8 制御装置
13 スリット状ゴム流路
14 押出口
16 第1サーボモータ(ベルト駆動装置)
18 圧力センサ
21 第2サーボモータ(回転支持体駆動装置)
30 圧力センサ
P 押出方向
S ストリップゴム
Claims (4)
- ゴム組成物を連続的に押し出すゴム押出機に装着されるダイヘッドにおいて、
ゴム組成物をストリップ状に成形して押出口から押し出すためのスリット状ゴム流路と、
前記スリット状ゴム流路の厚み方向に対向する内壁面の少なくとも片方を構成し、押出方向に沿って移動可能に設けられたベルト部材と、
前記ベルト部材を駆動するベルト駆動装置とを備えることを特徴とするダイヘッド。 - 前記ベルト部材が前記押出口から突出して設けられている請求項1記載のダイヘッド。
- 請求項1又は2記載のダイヘッドが装着されているゴム押出機。
- 請求項3記載のゴム押出機と、
そのゴム押出機に装着された前記ダイヘッドを介して押し出されたストリップゴムが巻き付けられる回転支持体と、
前記回転支持体を回転駆動する回転支持体駆動装置と、
前記ベルト駆動装置及び前記回転支持体駆動装置の制御を行う制御装置とを備え、
前記制御装置が、前記ベルト部材の移動速度と前記回転支持体の回転速度とを同調させるようにして制御を行うストリップゴム巻付装置。
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JP2011143680A (ja) * | 2010-01-18 | 2011-07-28 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤ成型設備 |
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