JP2008018417A - ディスポーザの洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】 ディスポーザ1の破砕室7に投入した厨芥を、回転板8と回転板を囲む固定刃10で粉砕し、回転板下の排出室11に落下させ排出するディスポーザにおいて、排出室11にインペラ12と、排出室11に接続した排出管14にトラップ16をそなえる。回転板8を停止して回転板8上に給水し、破砕室7と排出室11との間の空気通路を水で塞いで排出室内の空気を閉じ込め、その空気圧により排出口13からの水の流出量を制限して給水量との差で破砕室7と排出室11内に水を溜める。給水を続けながら所要の水が溜ったときに、回転板8を回転させて破砕室7と排出室11内の水で攪拌洗浄する。洗浄後にディスポーザ1内の水をインペラ12で急速に排出させて排出管内を洗浄させる。
【選択図】 図2
Description
また、破砕室に投入された厨芥は、回転板により遠心力を受けるため、破砕室内には厨芥が飛び散り破砕室内壁を汚染するだけでなく、回転板の周囲と固定刃との間で粉砕された厨芥は排出室に落下し排出室の底面を流れて排出されるので、回転板で仕切られた排出室内にも、粉砕された厨芥や、水に混じって流される油分や洗剤滓などが付着し、汚泥状態になって衛生上好ましくないだけでなく、悪臭を発生する原因になっている。
なお、回転板下方の排出室を洗浄するために、回転板上部の破砕室を形成するホッパーを取り外し、回転板に設けた孔からブラシ部材を排出室に差し込んで回転板の下面に取り付け、回転板とともにブラシ部材を回転させて排出室内の掃除をするものが提案されているが(特許文献4参照)、ホッパーを取り外さねばならない面倒がある。
また、排出管に三方向切替弁を設け、洗浄時は、排水管を閉塞するとともに別個に設けた逆洗管から処理装置内に逆洗水を厨芥処理時とは逆方向に流入させ、回転板を逆回転させて排出口付近や排出口と切替弁との連結管に付着した厨芥を洗い落とす洗浄装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、排出管を閉塞させた状態で、排出室内に洗浄水を逆方向から送り込んで回転板を回転させる方法では、三方向切替弁や洗浄水を供給するための逆洗管を別個に設けねばならず、設備が複雑化する欠点があるだけでなく、洗浄中は排出管が閉塞されているため、洗浄中は洗浄で汚れた水が回転板で掻き回されるだけで十分な洗浄が行われない欠点があった。
本発明は、分解を必要としないで通常の運転と同じ方法で水を供給して、破砕室とともに回転板下面の排出室内に水を溜め、汚れた水を排出しながら洗浄し、洗浄した後に破砕室と排出室に溜めた大量の水を急速に流すことにより排出管の洗浄も行なうようにした洗浄方法を提供するものである。
また、排出室内にインペラをそなえて排出管を接線方向に取り付け、回転板上に給水しながら回転板とインペラを低速で逆回転させ、逆方向のポンプ作用と閉じこめられた空気圧により破砕室から排水室に落ちる水の落下を遅らせて破砕室に水を溜め、給水を続けながら破砕室と排出室に貯溜された水を、回転板の遠心力でそれぞれの室内壁に打ち付けて洗浄させる。
なお、洗浄後に回転板を止め、インペラを正回転させて破砕室に溜めた水を急速に排出させ、排出管内に滞留している厨芥を押し流すことを特徴としている。
また、回転板下方の排出室にインペラをそなえて排出室の接線方向に排出管を接続し、回転板上に給水を継続しながら回転板とインペラを逆回転させることにより、排出室内からの水の落下を遅らせて破砕室内に水を保持させ、洗浄時間を調整することができる。
また、回転板を停止させて破砕室に給水して排出室内の空気を閉じ込めることにより、破砕室内に大量の水を溜め、この水をインペラの正回転により排出管内に急激に流すことができるので、下水道につながる排出管内に滞留している厨芥やごみを押し流して排出管内を洗浄し、詰まりを解消させる効果を得られる。
図1は本発明を用いるディスポーザの例を示す側断面図、図2は洗浄の過程を示す側断面図、図3は破砕室底部を示す上面図、図4は取付管の上面図で、1はディスポーザ、2はシンク、3はシンクの排水口、4は排水口3にディスポーザ1を取り付ける取付管、5は排水口3に装着した蓋で、図4に示すように取付管4に装着する方向によって複数の運転モードを選択できるようにしている。6はディスポーザ1の投入口、7は投入口に続く破砕室、8は破砕室7の底部に設けられた回転板、9は回転板8の上面に取り付けられた打撃刃、10は回転板8を囲んで破砕室底部に固定された固定刃、11は回転板8の下方に設けた排出室、12は回転板8の下面に取り付けたインペラ、13は排出口、14は排出管で、この実施例では図3のように排出口13と排出管14を排出室11の接線方向に設けている。排出管14はエルボ状部15を介して下向きに接続し、トラップ16を設けている。17は回転板8を駆動する電動機である。
なお、切り欠ぎ溝21を、上面を覆う溝にして一定角度たとえば20度ずらせた位置に開口させ、蓋5の係合突起24を挿入して20度回動させてマグネット25をセンサー22の位置に合わせるようにすることができる。
また、この実施例では排出管14を接線方向に取り付けているが、径方向に取り付けることもできる。しかし、排出室11内でインペラ12によりポンプ作用を有効に行なわせるためには接線方向に取り付けることが望ましい。また、シンク2に水を溜めるときは通水孔のないめくら蓋を用いればよい。
図7は制御特性の例を示している。蓋5を「洗浄」の指標に合わせて装着すると、まず低速n1で短時間運転を数回繰り返し、異物が入っていないかを検出する。異物が入っていると回転板の遠心力で跳ね飛ばされ衝撃音を発するので、運転を停止させて異物を取り出す。異物が入っていないことが確認されると、回転板8を停止させ排水口3から回転板8上に水を供給する。
排水口3から供給する水量は、少なくとも回転板8上に落ちた水が、回転板8の周囲にほぼ均等に広がり、あるいは蓋やゴム板の飛散防止具(図示しない)などで水が拡散されて破砕室7の周壁を流れる場合も、ほぼ全周面に流れ、回転板8上および回転板8周囲の固定刃10との間隙G(図3)の全面を覆うようにする。
空気通路を塞いだ状態のままで給水を続け、破砕室7から間隙Gを通って排出室11に落ちる水で前記閉じ込められた空気Rの空間が減少して空気圧が上昇すると、空気Rは図2に示すようにエルボ状部15に押し付けられてトラップ16の水面Wを押し下げるが、同時にエルボ状部15を通ってトラップ16に落ちる水の通路が圧縮されてトラップ16に排出される水量を制限し、破砕室7に供給される水量よりもエルボ状部15を通る排出水量が少なくなる。また、排出室11内の空気圧が高くなるので破砕室7から間隙Gを通って排出室11へ落ちる水も幾らか減少する。このため、破砕室7への供給水量と制限された排出水量との差に応じて破砕室7に水を溜めることができる。
この実験は、回転板8を停止した状態で給水するため、排出室11の排出口を接線方向にした構造やインペラ12の作用は考慮する必要がなく、排出口13を径方向に設け、またインペラ12をそなえていなくても同じ動作が得られる。
このように、破砕室7の水量が所要の量になったときに攪拌を行なうので、洗浄を有効に行なうことができ、排水により破砕室7の水量が減少しても残った水と継続して供給される水が遠心力で内壁に押し付けられて洗浄を続けることができる。
洗浄中に水が破砕室7から排出口13に排出されることによりトラップ16の水面Wが高さHまで押し下げられ空気が洩れて排水量の制限がなくなると、洗浄中も排出されていた水量が増えて、大量の水がその重量でトラップ16を通って急速に排出される。このため、排出室11が負圧になって破砕室7内の水が排出室11に噴出して回転板8周囲と固定刃10との間隙を洗浄するとともに、トラップ16から先の排出管に大量の排水を生じ排水管内の詰まりを押し流す。
また、破砕室7に水を溜め、インペラの回転数を上げてポンプ作用により排出管に急激に流すことにより排出管内の詰まりを除くこともできる。
なお、厨芥の粉砕処理をした後に引き続いて洗浄する場合や、洗浄を繰り返えして行なう場合は、異物を検出するための低速での繰り返し運転を省略することができる。
排出室11にインペラ12をそなえ、排出口13が接線方向に設けられているディスポーザを用い、図7の実施例と同様に、回転板8とインペラ12を停止させた状態で破砕室7に給水し、空気通路を塞いで空気を閉じ込め、破砕室7と排出室11内に水を溜める。
時間t2で破砕室7内の水がほぼ所定量になると、電動機17で回転板8とインペラ12を低速度n3で逆回転させる。このため、回転板8で破砕室7内の水に遠心力を加えて破砕室内壁に押し付けながら回転洗浄させるとともに、排出室11内の水にもインペラ12で遠心力を与えて室内を洗浄し排水されるが、インペラ12のポンプ作用が逆方向に働いているため、破砕室7から排出室11に落ちる水の落下を遅らせて破砕室7内の水を保持させ、引き続いて供給される水とともに、回転板8で破砕室内の洗浄を継続させる。したがって逆方向の回転数n3を、排水口13から排水される水量と継続して破砕室へ給水される水量とが同程度になるようにしておけば、破砕室7内の洗浄水量を保持させることができ、洗浄時間を自由に調整できる。
所定時間の洗浄を行なって回転板8とインペラ12を停止させると、洗浄した汚水が排出され、引き続いて供給されている水が図8の実施例と同様に破砕室7に溜まり、インペラ12を正回転させて急速に排出管に排出させて排出管の洗浄を行なわせる。
破砕室7への給水は電磁弁26により給水管27を介して破砕室7の側壁に設けた給水口28から給水され、この給水口28を従来のように単に側面から横方向に開口させるのではなく、回転板8の中央部に向けて開口させており、洗浄時に給水口28から回転板8上に落ちた水が、回転板8の全面に広がって周囲の排出室11との空気通路に均等に流れて一気に塞ぐようにしている。
なお、ディスポーザの側面から給水する場合は、給水口をできるだけ排水口3に近づけた高い位置に設けて中央部に向け、回転板上に落ちる水を拡散させるようにすることが望ましい。
また、シンク2に溢水口29を設けている場合は、通常のようにオーバーフロー管30をトラップより上部の排出管に接続すると、空気を閉じ込める時に排出室11内の空気がオーバーフロー管30を介して溢水口29に洩れるため、オーバーフロー管30を粉砕室7に接続し、あるいは図示のように異径継手31を介して給水管27に接続して溢水を破砕室7へ排出させている。
なお、縁34に替えて図14に示すように、回転板8の上面を外周が高くなるよう皿状に傾斜させてもよい。
2 シンク
3 排水口
4 取付管
5 蓋
6 投入口
7 破砕室
8 回転板
9 打撃刃
10 固定刃
11 排出室
12 インペラ
13 排出口
14 排出管
15 エルボ状部
16 トラップ部
17 電動機
20 指標
21 切り欠ぎ溝
22 センサー
23 通水孔
24 係合突起
25 マグネット
26 電磁弁
27 給水管
28 給水口
29 溢水口
30 オーバーフロー管
31 異径継手
32 給水管
33 給水孔
34 縁
Claims (6)
- 投入口に続く破砕室の底部に回転板を設け、破砕室内壁に前記回転板を囲む固定刃をそなえて厨芥を粉砕し、粉砕された厨芥を水とともに回転板の周囲から排出室に落下させて排出するディスポーザにおいて、排出室に接続した排出管にエルボ状部を介してトラップを設け、回転板を停止した状態で破砕室の回転板上に給水して、破砕室と排出室との空気通路を水で塞ぐことにより排出室とトラップ上部の空気を閉じ込め、その空気圧により排出口からの水の流出量を制限して給水量との差により破砕室と排出室内に水を溜め、所要量の水が溜まったときに給水を継続しながら破砕室と排出室内に溜まった水に、回転板の回転により遠心力を加えて攪拌し洗浄することを特徴とするディスポーザの洗浄方法。
- 投入口に続く破砕室の底部に回転板を設け、破砕室内壁に前記回転板を囲む固定刃をそなえて厨芥を粉砕し、粉砕された厨芥を水とともに回転板の周囲から排出室に落下させて排出するディスポーザにおいて、回転板下方の排出室にインペラをそなえて排出室の接線方向に排出管を接続し、この排出管にエルボ状部を介してトラップを設け、破砕室の回転板上に給水して、破砕室と排出室との空気通路を水で塞ぐことにより排出室とトラップ上部の空気を閉じ込め、給水を継続しながら回転板とインペラを逆回転させて破砕室から排出室に落ちる水の落下を遅らせ、破砕室内に溜めた水に回転板で遠心力を加えて攪拌し洗浄することを特徴とするディスポーザの洗浄方法。
- 前記破砕室内に、回転板を停止した状態で回転板と固定刃とのすべての間隙を一気に塞ぐように給水する請求項1または2に記載したディスポーザの洗浄方法。
- 前記破砕室の上部内側に、環状の給水管が設けられ、給水管に設けた多数の給水孔から破砕室内壁に向けて給水する請求項1または2または3に記載したディスポーザの洗浄方法。
- 前記破砕室の側壁に給水口が設けられ、給水口から回転板の中央部に向けて給水する請求項1または2または3に記載したディスポーザの洗浄方法。
- 前記回転板の上面外周縁を中央部より高くし、回転板上に給水された水を縁から溢れさせて破砕室と排出室との空気通路を塞ぐようにした請求項1ないし5のいずれかに記載したディスポーザの洗浄方法。
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