JP2008013470A - シロキクラゲ抽出物含有乳化組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】シロキクラゲ由来水溶性多糖類が安定に乳化された乳化組成物を提供する。
【解決手段】シロキクラゲより抽出した水溶性多糖類、油相成分、および多価アルコール及び糖類からなる群から選ばれる1種以上の親水性基剤を高圧下で分散し、次いで水及び水溶性成分と混合してなる乳化組成物を提供する。
【選択図】なし
【解決手段】シロキクラゲより抽出した水溶性多糖類、油相成分、および多価アルコール及び糖類からなる群から選ばれる1種以上の親水性基剤を高圧下で分散し、次いで水及び水溶性成分と混合してなる乳化組成物を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、シロキクラゲより抽出した水溶性多糖類を配合し、安定的に乳化された乳化組成物に関する。
従来から、シロキクラゲ由来水溶性多糖類は、皮膚に対する安全性が高く、独特の滑らかな使用感とさっぱりした後残り感を有する。また、シロキクラゲ由来水溶性多糖類は更に皮膚の水分保留性、肌色やつやの向上、小じわ防止などの整肌作用などの有用性が認められている。このことから、シロキクラゲ由来水溶性多糖類は化粧料を始めとする皮膚用外用剤に使用されてきた。
シロキクラゲ由来水溶性多糖類は、主に多糖タンパク核酸複合体からなり、マクロ分子のキシロース、マンノース、グルクロン酸、およびこれらの分子内にアセチル基を持った構造からなる酸性多糖類と、ミクロ分子の核酸およびポリペプチドから構成されている。これら酸性多糖類や核酸およびポリペプチドには、若干の乳化作用を有することが知られているが、その乳化作用は極端に低いものであり、油性成分と共に乳化組成物を得ようとする場合には合成界面活性剤の使用が不可欠であるとされている。
本発明はこのような現状に鑑みて行われたものであり、天然物由来で種々の特性を有するシロキクラゲ由来水溶性多糖類の乳化性を最大限に利用した乳化組成物であって、化粧品、医薬品、医薬部外品などとして付加価値の高い乳化組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、シロキクラゲ由来水溶性多糖類とグリセリンおよび/またはジグリセリンと油溶性成分を高圧分散したゲルを作成することにより、安定な乳化組成物を得ることができることを見いだし、本発明に到達した。
即ち本発明は、シロキクラゲより抽出した水溶性多糖類、油相成分、および多価アルコール及び糖類からなる群から選ばれる1種以上の親水性基剤を高圧下で分散し、次いで水及び水溶性成分と混合してなる乳化組成物を提供する。
本発明により提供される乳化組成物は、安定に、長期保存可能であり、そして界面活性剤を含有しないことから安全性にも優れる。また、本発明により提供される乳化組成物は、分散粒子がナノスケールの非常に小さいものであり、従来の方法にて得られるものと比して、シロキクラゲより抽出した水溶性多糖類による肌つや、小じわの改善などの効果がより効率的に発揮される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明に用いるシロキクラゲ由来水溶性多糖類は、シロキクラゲの菌体もしくは子実体より抽出されたものである。抽出は水にて行う。抽出手段としては特に限定的ではないが、例えば以下の方法により得ることができる。
本発明に用いるシロキクラゲ由来水溶性多糖類は、シロキクラゲの菌体もしくは子実体より抽出されたものである。抽出は水にて行う。抽出手段としては特に限定的ではないが、例えば以下の方法により得ることができる。
乾燥菌体または子実体からの抽出方法:
乾燥したシロキクラゲを水で洗浄し、これに水を加えて抽出を行い、固形物を取り出して再度同様の抽出を行って抽出液を得る。この抽出液と先に得られた抽出液とを合わせ、遠心分離を行って上清を得、上清を濃縮し、これにエタノール等を加えて沈澱を生じさせ、この沈澱物を乾燥させて水溶性多糖類を得る。
乾燥したシロキクラゲを水で洗浄し、これに水を加えて抽出を行い、固形物を取り出して再度同様の抽出を行って抽出液を得る。この抽出液と先に得られた抽出液とを合わせ、遠心分離を行って上清を得、上清を濃縮し、これにエタノール等を加えて沈澱を生じさせ、この沈澱物を乾燥させて水溶性多糖類を得る。
シロキクラゲからの抽出物としてはまた、シロキクラゲ菌体を培養し、その培養液中に含まれる粘稠性物質である水溶性多糖類を用いても良い。シロキクラゲの培養法は限定的ではなく、従来公知のどのような方法を用いても良い。例えば下記のごとき方法で得られたものを用いればよい。
菌体の液体培養方法:
シロキクラゲ菌体の液体培養条件は、シロキクラゲ菌体が増殖し得る条件であれば特に限定されない。通常液体培養の培地としては、炭素源、窒素源、無機塩を含有する培地が利用でき、その他、天然栄養源、ビタミン、アミノ酸等を加えたものも用いることができる。炭素源としては、前記と同様の糖類が挙げられる。炭素源としては、ペプトン、尿素、アンモニウム塩などが挙げられる。また、無機塩としては、塩化カリウム、硫酸鉄、硫酸マグネシウム、リン酸塩などが挙げられ、これらは必要に応じて添加することができる。天然栄養源としては、麦芽エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物、ココナッツミルク、ポテトエキスなどが挙げられる。
シロキクラゲ菌体の液体培養条件は、シロキクラゲ菌体が増殖し得る条件であれば特に限定されない。通常液体培養の培地としては、炭素源、窒素源、無機塩を含有する培地が利用でき、その他、天然栄養源、ビタミン、アミノ酸等を加えたものも用いることができる。炭素源としては、前記と同様の糖類が挙げられる。炭素源としては、ペプトン、尿素、アンモニウム塩などが挙げられる。また、無機塩としては、塩化カリウム、硫酸鉄、硫酸マグネシウム、リン酸塩などが挙げられ、これらは必要に応じて添加することができる。天然栄養源としては、麦芽エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物、ココナッツミルク、ポテトエキスなどが挙げられる。
培養条件は、菌体を接種した培地を温度20〜32℃、pH5〜7で、5〜20日間振とう培養、通気撹拌培養などの方法により好気的条件下で行うのが好ましい。最初から本培養を行うこともできるが、あらかじめ小規模な前培養を行い、これを本培養に接種して行うのが好ましい。
液体培養後の培養液より水溶性多糖類を得る。水溶性多糖類を得るには培養液を通常の方法により除菌を行い、培養液を加熱殺菌し、濾過したものをそのまま用いることもでき、さらに分画・精製して用いることもできる。また、上記培養液及び分画・精製物は必要に応じて濃縮または希釈して用いることもでき、さらに凍結乾燥やスプレードライ等の方法により乾燥させ、乾燥粉末として用いることもできる。
本発明に用いられるシロキクラゲ由来水溶性多糖類の平均分子量は、50万以上500万以下である。平均分子量50万未満では充分な乳化作用が得られず、500万を超える場合は、同時に乳化組成物へ配合される薬剤、希釈剤等との混合性が良好でない。
本発明に用いられるシロキクラゲ由来水溶性多糖類は、例えば、実施例で用いた上海輝分生物技術有限公司から「WSK」の名称で市販されているシロキクラゲの水性抽出物が好適に用いられる。
本発明の乳化組成物中シロキクラゲ由来水溶性多糖類の配合量は、乳化組成物の0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上となるよう配合する。また、皮膚外用剤、例えば化粧料とした際の感触を考慮すると30重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
本発明に用いる親水性基剤は、分子内に水酸基2個以上を有する親水性の多価アルコールおよび糖類が好ましい。多価アルコールとしては、例えば1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、テトラグリセリンなどのポリグリセリン等が挙げられる。
糖類としては、例えばグルコース、ショ糖、果糖、ソルビトール、マルチトール、ペンタエリスリトール、キシリトール、トレハロース、グリコシルトレハロース等などが挙げられる。
本発明の乳化組成物中の親水性基剤の量は、乳化組成物の1.0重量%以上、好ましくは5.0%以上である。また、皮膚外用剤、例えば化粧料とした際の感触を考慮すると60重量%以下、好ましくは40重量%以下である。
本発明の乳化組成物に用いられる油溶性成分は特に限定はなく、乳化皮膚外用剤に用い得るものであればいずれも好適に用いられる。油溶性成分としては天然動植物油脂例えば、オリーブ油、ミンク油、ヒマシ油、パーム油、牛脂、月見草油、ヤシ油、ヒマシ油、カカオ油、マカデミアナッツ油等;蝋例えば、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等;高級アルコール例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール等;高級脂肪酸例えば、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ラノリン脂肪酸等;高級脂肪族炭化水素例えば、流動パラフィン、固形パラフィン、スクワラン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等;合成エステル油例えば、ブチルステアレート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、ジイソプロピルセバケート、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテートイソプロピルミリステート、セチルイソオクタノエート、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール;シリコーン誘導体例えば、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン油;および油溶性有効成分例えば、トコフェロール類、カロット油などが例示される。
本発明の乳化組成物中の油相成分の配合量は、生成される乳化組成物の0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上である。また、生成される乳化組成物の安定性を考慮すると20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
本発明の乳化組成物は、シロキクラゲ由来水溶性多糖類、親水性基剤および油相成分の所定量を、加温分散し、必要によりホモジナイザーなどで予備乳化した後、高圧分散させてゲルを作成する。
高圧分散は、1000〜2500kg/cm2の圧力下で分散する。高圧分散は、上記圧力下で分散可能な方法であれば従来から提案されている方法を適宜採用すればよく、特に限定されない。例えば米国特許第4,533,254号に記載の、キャピテーション(圧力降下)、剪断力、衝撃力を用いて乳化分散する方法が好適に用いられる。係る方法を実施するための装置が「マイクロフルイダイザー」(超高圧ホモジナイザー)として市販されており、係る装置が最も好適に用いられる。
シロキクラゲ由来水溶性多糖類、親水性基剤および油相成分を高圧分散することによってゲルの状態の乳化組成物が得られる。このゲル状のままで化粧品や医薬品などに用いることが可能であるが、さらに目的によってこのゲルに水及び水溶性成分を配合することによって、クリームや乳液等の乳化組成物を作成することができる。水及び水溶性成分の量は目的とする製品の種類や特徴によって適宜定めればよい。
本発明の乳化組成物へ配合し得る水及び水溶性成分としては特に限定はなく、通常化粧料や医薬品などの乳化皮膚外用剤に配合される成分がいずれも好適に配合される。水の場合には、精製水、イオン交換水、天然水などがいずれも配合できる。水溶性成分としては多価アルコール例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、それ以上のポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、それ以上のポリプロピレングリコール類、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール等のブチレングリコール類、グリセリン、ジグリセリン、それ以上のポリグリセリン類、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール等の糖アルコール類、グリセリン類のエチレンオキシド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)付加物、糖アルコール類のEO、PO付加物、ガラクトース、グルコース、フルクトース等の単糖類とそのEO、PO付加物、マルトース、ラクトース等の多糖類とそのEO、PO付加物などの多価アルコール。薬剤として、ビタミンC、アラントイン、胎盤抽出物、エラスチン、アルブチン、コラーゲン、トリクロサン、トリクロロカルバン、グリチルリチン酸ジカリウム、各種植物エキス、パラオキシ安息香酸エステル類。水溶性高分子例えば、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸ナトリウム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウムなどを必要により配合できる。
これらの成分の一部もしくは全部を高圧分散の際に配合してもよいが、シロキクラゲ由来水溶性多糖類、親水性基剤および油相成分を高圧分散した後、水及び水溶性成分とさらに混合して乳化組成物を得るのが好ましい。水及び水溶性成分との混合に際しては、高圧分散処理後の混合物を加温しつつ、水及び水溶性成分を添加しながら攪拌すればよい。高圧分散処理後の混合物との混合攪拌に際しては特に強力な撹拌力を要しないが、用途に応じて、ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザーを用いるのが好ましい。
本発明の方法にて得られた乳化組成物は、O/Wエマルション中の分散粒子の粒径が0.05μm(50nm)〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μm(100nm〜500nm)の非常に細かいものとなる。かかる微細粒子とすることにより、シロキクラゲから抽出された水溶性多糖類の肌への吸収が促進され、その特性がより効率的に発揮される。
本発明の方法にて得られる乳化組成物は医薬品、化粧料、医薬部外品等として提供される皮膚外用剤に好適に用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、下記実施例は本発明をなんら限定するものではない。なお、以下に示す配合量は全て重量%である。
実施例で用いたWSKは、上海輝分生物技術有限公司から購入したシロキクラゲの水抽出物であって、分子量約100万以上の多糖ペプチドと、分子量約1〜5万の核酸及びポリペプチド等の混合物である。加水分解物は、サッカライド80%、グルクロン酸7%その他(ポリペプチド、核酸など)を13%含有している。
実施例で用いたWSKは、上海輝分生物技術有限公司から購入したシロキクラゲの水抽出物であって、分子量約100万以上の多糖ペプチドと、分子量約1〜5万の核酸及びポリペプチド等の混合物である。加水分解物は、サッカライド80%、グルクロン酸7%その他(ポリペプチド、核酸など)を13%含有している。
実施例1〜4
表1の処方において、Aの成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加し撹拌(8000rpm,1分間)した。次いで、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデクス社製 M−210−E/H)にて1250kg/cm2の圧力下で分散処理を行った。得られた高圧分散処理後の組成物をホモジナイザーで撹拌しつつ、Cの成分を加え、室温まで冷却して実施例1〜4のO/W乳化組成物を調製した。
表1の処方において、Aの成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加し撹拌(8000rpm,1分間)した。次いで、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデクス社製 M−210−E/H)にて1250kg/cm2の圧力下で分散処理を行った。得られた高圧分散処理後の組成物をホモジナイザーで撹拌しつつ、Cの成分を加え、室温まで冷却して実施例1〜4のO/W乳化組成物を調製した。
実施例1〜4において調製した乳化組成物の状態を観察した。さらに、40℃の環境下に置き1ヶ月経過した後の状態も観察した。40℃環境下で1ヶ月経過後の保存安定性は、デジタルマイクロスコープVH−7000(キーエンス製)を用いて、乳化状態を1000倍で観察し、下記の基準に従い分散相(油)粒子の合一の有無にて判定した。結果を表1に示す。
また、O/Wエマルションの肌つや改善、および、小じわの減少効果についての評価は、女性パネラー(10〜15人)が通常の使用方法にて用い、5:非常に良い、4:良い、3:普通、2:やや悪い、1:悪いの5段階で評価した。平均点を評価として判定符号を付した。結果を、表1に共に示す。
乳化組成物の保存安定性の判定(40℃、1ヶ月経過後)
○:分散相(油)粒子の合一がなく、エマルションが安定である。
△:分散相(油)粒子の合一が僅かにみられるが、エマルションの破壊はみられない。
×:分散相(油)粒子の合一がみられ、エマルションの破壊がみられる。
○:分散相(油)粒子の合一がなく、エマルションが安定である。
△:分散相(油)粒子の合一が僅かにみられるが、エマルションの破壊はみられない。
×:分散相(油)粒子の合一がみられ、エマルションの破壊がみられる。
O/Wエマルションの保湿性の判定(使用性テスト)
◎ : 評価点 5〜4.5
○ : 評価点 4.5〜3.5
△ : 評価点 3.5〜2.5
× : 評価点 2.5以下
◎ : 評価点 5〜4.5
○ : 評価点 4.5〜3.5
△ : 評価点 3.5〜2.5
× : 評価点 2.5以下
比較例1
表2の処方において、Aの成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加し撹拌(8000rpm,1分間)した。比較例1において調製した乳化組成物の状態を、実施例1〜4と同様に観察した。また、使用性についても実施例と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
表2の処方において、Aの成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加し撹拌(8000rpm,1分間)した。比較例1において調製した乳化組成物の状態を、実施例1〜4と同様に観察した。また、使用性についても実施例と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
比較例2
表3の処方において、Aの成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加して攪拌(8000rpm、1分間)した。その後さらに、Cの成分を添加して攪拌(8000rpm、1分間)した。比較例2の組成物は攪拌終了直後に分離し、乳化されなかった。
実施例1〜4と同様にして使用性を評価したが、比較例2の組成物は乳化されなかったことから使用直前に十分攪拌したものを肌へ塗布することによって使用性の評価を行った。結果を表3に示す。
表3の処方において、Aの成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加して攪拌(8000rpm、1分間)した。その後さらに、Cの成分を添加して攪拌(8000rpm、1分間)した。比較例2の組成物は攪拌終了直後に分離し、乳化されなかった。
実施例1〜4と同様にして使用性を評価したが、比較例2の組成物は乳化されなかったことから使用直前に十分攪拌したものを肌へ塗布することによって使用性の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1〜4において得られた乳化組成物はいずれも安定なO/Wエマルションであり、肌つや改善効果、小じわの減少効果共に優れたものであった。
比較例1は、PEG−60硬化ヒマシ油という界面活性剤を配合しており、通常のホモジナイザーによる処理のみで十分乳化され、また得られたO/Wエマルションの乳化保存安定性も高かった。しかしながら、肌つやの改善や、小じわの減少効果は劣っていた。
比較例2においては、O/Wエマルションを得ることができなかった。また、肌つや改善、小じわ減少効果についても劣っていた。
比較例1は、PEG−60硬化ヒマシ油という界面活性剤を配合しており、通常のホモジナイザーによる処理のみで十分乳化され、また得られたO/Wエマルションの乳化保存安定性も高かった。しかしながら、肌つやの改善や、小じわの減少効果は劣っていた。
比較例2においては、O/Wエマルションを得ることができなかった。また、肌つや改善、小じわ減少効果についても劣っていた。
比較例1および2の組成物と比べて、実施例1〜4の組成物の肌つやの改善や小じわ減少効果が優れている理由としては、界面活性剤を配合していないこと、および高圧分散により実施例1〜4で得られる組成物に含まれる分散粒子の粒径が非常に小さいものとなっていることなどが考えられる。
実施例5 保湿ジェルクリーム
表4に記載されるA成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加し撹拌(8000rpm,1分間)した。次いで、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデクス社製 M−210−E/H)にて1250kg/cm2の圧力下で更に分散処理した。その後、ホモジナイザーで撹拌しつつC、Dの成分を加え、室温まで冷却し、全体を均一にし、脱泡を行い実施例5の保湿ジェルクリームを得た。
表4に記載されるA成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加し撹拌(8000rpm,1分間)した。次いで、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデクス社製 M−210−E/H)にて1250kg/cm2の圧力下で更に分散処理した。その後、ホモジナイザーで撹拌しつつC、Dの成分を加え、室温まで冷却し、全体を均一にし、脱泡を行い実施例5の保湿ジェルクリームを得た。
得られた保湿ジェルクリームは、安定性に優れたO/Wエマルションであり、分散相粒子は0.1〜0.3μmで、白く、ツヤのある外観であった。40℃にて保存したところ、6ヶ月経過後も状態変化がみられなかった。
実施例6 保湿乳液
表5に記載されるA成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加し撹拌(8000rpm,1分間)した。次いで、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデクス社製 M−210−E/H)で1250kg/cm2にて高圧分散処理した。高圧分散処理後の混合物をホモジナイザーで撹拌しつつCの成分を加え、室温まで冷却し、全体を均一にした。その後、脱泡を行い保湿乳液とした。
表5に記載されるA成分を必要量計り取り、80℃で加温分散し、ホモジナイザーを作動させながら、この溶液に80℃に加温したBの成分をゆっくり添加し撹拌(8000rpm,1分間)した。次いで、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイデクス社製 M−210−E/H)で1250kg/cm2にて高圧分散処理した。高圧分散処理後の混合物をホモジナイザーで撹拌しつつCの成分を加え、室温まで冷却し、全体を均一にした。その後、脱泡を行い保湿乳液とした。
得られた保湿乳液はO/Wエマルションであり、分散相粒子は0.3〜0.5μmで、白く、ツヤのある外観であった。40℃で保存したが、3ヶ月経過後も状態変化がみられなかった。
[使用テスト]
「外観」、「塗布時ののび」、「塗布後のしっとり感(保湿感)」について官能評価を行った。女性パネラー(15名)が本実施例5、6により得られた保湿ジェルクリームおよび保湿乳液を通常の使用方法にて用いて化粧し、5:非常に良い、4.良い、3.普通、2.やや悪い、1.悪いの5段階で評価した。評価した総得点をパネラーの数で割り、評点として以下の判定符号を付した。さらに刺激感の有無も確認し、結果をパーセント表示した。表4に示す通り、本実施例により得られた製剤は外観、使用性にすぐれ、刺激感もなく安全性の高い化粧料であることがわかった。
「外観」、「塗布時ののび」、「塗布後のしっとり感(保湿感)」について官能評価を行った。女性パネラー(15名)が本実施例5、6により得られた保湿ジェルクリームおよび保湿乳液を通常の使用方法にて用いて化粧し、5:非常に良い、4.良い、3.普通、2.やや悪い、1.悪いの5段階で評価した。評価した総得点をパネラーの数で割り、評点として以下の判定符号を付した。さらに刺激感の有無も確認し、結果をパーセント表示した。表4に示す通り、本実施例により得られた製剤は外観、使用性にすぐれ、刺激感もなく安全性の高い化粧料であることがわかった。
使用性テストの判定
◎ : 評価点 5〜4.5
○ : 評価点 4.5〜3.5
△ : 評価点 3.5〜2.5
× : 評価点 2.5以下
◎ : 評価点 5〜4.5
○ : 評価点 4.5〜3.5
△ : 評価点 3.5〜2.5
× : 評価点 2.5以下
Claims (4)
- シロキクラゲより抽出した水溶性多糖類、油相成分、および多価アルコール及び糖類からなる群から選ばれる1種以上の親水性基剤を高圧下で分散し、次いで水及び水溶性成分と混合してなる乳化組成物。
- シロキクラゲより抽出した水溶性多糖類0.1〜10重量%、多価アルコール及び糖類からなる群から選ばれる1種以上の親水性基剤を5〜60重量%、ならびに油相成分を0.1〜10重量%含有する請求項1記載の乳化組成物。
- シロキクラゲより抽出した水溶性多糖類以外の界面活性剤を含有しない、請求項1または2記載の乳化組成物。
- 化粧料である、請求項1〜3いずれかに記載の乳化組成物。
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---|---|---|---|
JP2006185401A JP2008013470A (ja) | 2006-07-05 | 2006-07-05 | シロキクラゲ抽出物含有乳化組成物 |
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JP2006185401A JP2008013470A (ja) | 2006-07-05 | 2006-07-05 | シロキクラゲ抽出物含有乳化組成物 |
Publications (1)
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---|---|
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ID=39070847
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2006-07-05 JP JP2006185401A patent/JP2008013470A/ja active Pending
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