JP2008013155A - アシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ピラーガーニッシュ10の側面をなだらかに膨出させて膨出部18を形成し、膨出部18が備える切欠開口18aにアシストグリップ20の嵌合部22を嵌合したときに、膨出部18の先端面の外周形状と略同一の外周形状を持つアシストグリップ20の端面21bが先端面と当接するようにした。また、膨出部18は切欠開口18aの近傍に、上下2つの前後位置規制リブ18a1、室内方向規制リブ18a2、パネル方向規制リブ18a3を備え、各リブと嵌合部22の当接面22a1,22b1,22c,22dとを夫々当接させることにより、車両前後方向および主面と略垂直な方向におけるアシストグリップ20の位置決めを行う。
【選択図】図4
Description
第1に、図2等を参照すると、ガーニッシュパネル60の側面部分とアシストグリップ40との境界が直線的であり意匠上の連続性が無い。そのため、ガーニッシュパネル60の側面から突然にアシストグリップ40が突出しているように見え、見栄えが良好ではなかった。
さらに、前後位置規制リブは、切欠開口における上下の縁から夫々連続して形成されるとしてもよい。この場合、嵌合部には、上面および下面の夫々において上記把持部の端面から上記前後位置規制リブの長さに略対応する範囲を段下げすることにより端面と相対する当接面を上下に形成する。この結果、嵌合部を切欠開口に嵌合した際この上下の当接面が夫々に、上下の前後位置規制リブの終端に当接する。
なお、嵌合部は、膨出部のピラーパネル側の縁と当該縁にまで到達した切欠開口との略全体をピラーパネル側から覆うヒレ状カバー部を備えるとしてもよい。
また、前後位置規制リブとピラーパネル‐室内方向位置規制リブとの存在によって、アシストグリップの車両前後方向における位置および上記主面と略垂直な方向における位置を規制して、ピラーガーニッシュに対するアシストグリップの位置決めを確実に行うことが可能となる。
また、前後位置規制リブおよびピラーパネル‐室内方向位置規制リブは、ピラーガーニッシュの肉厚と略均一かそれより薄肉であるため成形時の冷却遅れが抑制され、その結果、合わせ部近傍においてピラーガーニッシュにヒケ等の不良が発生することを防止できる。
また、切欠開口の上下の縁から連続して形成された上下の前後位置規制リブと嵌合部の上下に形成された当接面とを上下2箇所において当接させることでアシストグリップの位置を規制するため、仮にこれらの当接面やリブの一部に若干の寸法誤差が存在する場合でもかかる寸法誤差がバランスよく吸収され、アシストグリップの位置決めを高精度に実現できる。
また、ピラーガーニッシュの側面に膨出部を形成したが為に車外側から見えてしまう恐れのあるピラーガーニッシュ(膨出部)の内部も、嵌合部にヒレ状カバー部を備えることで覆い隠すことができ、合わせ構造の外観上の見栄えが損なわれることが防止される。
(1)ピラーガーニッシュおよびアシストグリップの説明
(2)合わせ構造の概略および外観的特徴
(3)合わせ構造の詳細
(4)まとめ
図1は、ピラーガーニッシュ10の外観を車室内に面する主面側から示した図であり、図2は、ピラーガーニッシュ10を主面の裏側(裏面)から示した図である。図3は(a)においてアシストグリップ20の車室内に面する外観を示しており、(b)においてアシストグリップ20の外観を車両前側から示している。
アシストグリップ20は、概略、把持部21と嵌合部22と取付部23とからなる。本実施形態では、把持部21は、乗員が握り易い太さの大きさと形状(断面の大きさは15mm×25mm程度、断面形状は角が丸い四角形。)とされている。把持部21は、金属等の補強芯材を軟質表面材(軟質熱可塑性樹脂、エラストマー樹脂、合成皮革など)で被覆することにより構成される。補強芯材としては厚さ2mm程度の鋼板を用いることができる。補強芯材は、鋼板のエッジを曲げ込むことにより曲げ剛性を高めるとしてもよい。
アシストグリップ20の形成方法としては、補強芯材を射出成形用の型内に配設した状態で補強芯材の外周に把持部21を形成するための樹脂を付加するか、あるいは、補強芯材の外周への軟質の被覆材の巻きつけ縫製等が考えられる。
図4は、ピラーガーニッシュ10およびアシストグリップ20をピラーパネル30に取り付ける様子を示している。ピラーパネル30は自動車の車体におけるいわゆるBピラーに該当し、同図ではピラーパネル30の車室内側の面を示している。
ピラーパネル30に対しては、まず、アシストグリップ20の下側の取付部23に形成した位置決め片23bをピラーパネル30の位置決め孔31に差し込むことにより、アシストグリップ20の位置合わせを行う。次に、上下の取付部23の螺子孔23aとピラーパネル30側の上下の螺子孔32とをそれぞれネジ等で螺着する。この結果、アシストグリップ20がピラーパネル30に対して固定される。
上述したように、ピラーガーニッシュ10の膨出部18は後側面13からなだらかに膨出して形成されており、また、膨出部18の当接支持面18bと、把持部21の端面21bとは、面の周囲形状が略一致する形状となっている。従って、ピラーガーニッシュ10とアシストグリップ20とが合体した際には、車室内側から見えるピラーガーニッシュ10とアシストグリップ20との境界線K(当接支持面18bと端面21bとの境)の前後において、ピラーガーニッシュ10およびアシストグリップ20は外観上なめらかな連続性を持つこととなり、優れた意匠的効果を発揮する。
図7は、ピラーガーニッシュ10の上側の膨出部18の構造を裏面15側から詳細に示しており、図8は、アシストグリップ20の上側の嵌合部22の構造を車室内側から詳細に示している。図9は、図3,8におけるA‐A断面の形状を示している。なお図8では取付部23の記載は省略している。
図7に示すように、膨出部18の切欠開口18aの近傍には、前後位置規制リブ18a1(リブ18a1)と、室内方向規制リブ18a2(リブ18a2)と、パネル方向規制リブ18a3(リブ18a3)とが形成されている。リブ18a2およびリブ18a3は、ピラーパネル‐室内方向位置規制リブに該当する。
このように、切欠開口18aの縁からはリブ18a1が開口内側に向かってかつ裏面15に接合した状態で延びて形成されているため当該リブ18a1によって切欠開口18aの縁が補強され、切欠開口18aが変形することを防止している。
なお、リブ18a2についてもこれを設けることで切欠開口18aの縁の強度が増し、切欠開口18aの変形を効果的に防止する。
リブ18aと当接するための当接面22a1,22b1は、嵌合部22の上面22aおよび下面22bにおいて、端面21bから上記リブ18a1の長さに略相等する位置までの範囲を3〜10mm段下げすることにより形成された、端面21bと相対する面である。この結果、端面21bと、当接面22a1,22b1との間にはそれぞれ凹溝22a2,22b2が形成され、後述するように、この上下の凹溝22a2,22b2に切欠開口18aの上下の縁に形成された上下のリブ18a1が各々収容される。
リブ18a3と当接するための当接面22dは、当接面22cよりもピラーパネル側に所定距離進んだ位置における、上側の凹溝22a2(ただし下側の凹溝22b2や上下両凹溝22a2,22b2であってもよい。)の底から立設した壁面であり、ピラーパネル側に向いている。図においては当接面22dの先端は上面22aよりも低い。言い換えれば、当接面22dも嵌合部22の上面22a(あるいは下面22b、上面22aと下面22bの両方。)を段下げ(3〜6mm程度)することにより形成されている。
図10に示すように、リブ18a2は、車室内側から当接面22cに突き当たることで、アシストグリップ20の車室内側への移動を規制し、リブ18a3は、ピラーパネル30側から当接面22dに当接することで、アシストグリップ20のピラーパネル30側への移動を規制する。言い換えると、リブ18a2およびリブ18a3は、嵌合部22の当接面22c,22dを両側から共同して挟持することで、アシストグリップ20の、主面11に略垂直な方向における位置決めを行っている。
この結果、嵌合部22と切欠開口18aとの間においては、がたつきを生じる事無く適切にはめ合わせを行うことが可能となる。
このように本発明では、ピラーパネル30に装着されるアシストグリップ20とピラーガーニッシュ10との合わせ構造を実現するにあたり、ピラーガーニッシュ10の側面をなだらかに膨出させて合わせ部(膨出部18)を形成し、この膨出部18が備える切欠開口18aにアシストグリップ20の嵌合部22を嵌合したときに、膨出部18の先端面の外周形状と略同一の外周形状を持つアシストグリップ20の端面21bが先端面と当接するようにしたため、ピラーガーニッシュ10とアシストグリップ20との合わせ部分において良好な意匠的効果を発揮することができる。
20…アシストグリップ、21…把持部、21a…中央部位、21b…端面、22…嵌合部、22a…上面、22b…下面、22a1,22b1,22c,22d…当接面、22a2,22b2…凹溝、22e…斜面、22f…カバー部、23…取付部、23a…螺子孔、23b…位置決め片
30…ピラーパネル、31…位置決め孔、32…螺子孔
Claims (7)
- 車両のピラーパネルに装着されるアシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造であって、
ピラーガーニッシュは、ピラーパネルを略覆う輪郭であり、車室内側に面する略平坦な主面と、主面の車両前側の縁沿いおよび車両後側の縁沿いを夫々に折曲させて形成した側面とを備え、かつ側面をなだらかに膨出させることにより上記アシストグリップとの合わせ部としての膨出部を形成し、
膨出部は、アシストグリップの把持部から連続して形成された嵌合部と嵌合するための少なくとも1つの切欠開口を形成し、切欠開口の周囲には、把持部の端面と当接する当接支持面を形成することを特徴とするアシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造。 - 上記ピラーガーニッシュは、切欠開口の近傍に上記嵌合部と嵌合したときにアシストグリップの位置を規制するリブであって、車両前後方向における位置を規制する前後位置規制リブと、上記主面と略垂直な方向における位置を規制するピラーパネル‐室内方向位置規制リブとを形成し、
上記嵌合部は、上記各リブとそれぞれに当接する各当接面を組合わせて形成されることを特徴とする請求項1に記載のアシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造。 - 上記前後位置規制リブおよびピラーパネル‐室内方向位置規制リブの肉厚は、ピラーガーニッシュの他の面の肉厚と略均一または当該他の面の肉厚よりも薄肉状に形成されることを特徴とする請求項2に記載のアシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造。
- 上記前後位置規制リブは、切欠開口の縁から連続して、車両前後方向かつ開口内側に向かって延びて形成されることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載のアシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造。
- 上記前後位置規制リブは、切欠開口における上下の縁から夫々連続して形成され、
上記嵌合部は、上面および下面の夫々において上記把持部の端面から上記前後位置規制リブの長さに略対応する範囲を段下げすることにより端面と相対する当接面を上下に形成するとともに、この上下の当接面を上下の前後位置規制リブの終端に当接させることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のアシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造。 - 上記ピラーパネル‐室内方向位置規制リブは、アシストグリップの車室内側への移動を規制する室内方向規制リブとアシストグリップのピラーパネル側への移動を規制するパネル方向規制リブとからなり、
上記嵌合部は、切欠開口と嵌合したときに車室内側を向く当接面およびピラーパネル側を向く当接面を有し、当該二つの当接面が室内方向規制リブとパネル方向規制リブとによって挟まれることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載のアシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造。 - 上記嵌合部は、膨出部のピラーパネル側の縁と当該縁にまで到達した切欠開口との略全体をピラーパネル側から覆うヒレ状カバー部を備えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のアシストグリップとピラーガーニッシュとの合わせ構造。
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