JP2008012811A - 熱転写シートの製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造途上の中間製品である熱転写シートの保存中に熱転写シートの向かい合った面において染料が転移したことが原因となって各色の染料が混じり合うことを防ぐことのできる熱転写シートの製造方法及び製造装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも、広幅の熱転写シートを走行方向に切断してなる狭幅の熱転写シートを巻き取る工程を含む熱転写シートの製造方法であり、広幅の熱転写シートは、基材シートの一方の面に走行方向に沿って面順次に形成された複数の染料層と、他方の面に形成された背面層を有しており、上記複数の狭幅の熱転写シートを巻き取るに先立って、上記背面層を加熱する。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも、広幅の熱転写シートを走行方向に切断してなる狭幅の熱転写シートを巻き取る工程を含む熱転写シートの製造方法であり、広幅の熱転写シートは、基材シートの一方の面に走行方向に沿って面順次に形成された複数の染料層と、他方の面に形成された背面層を有しており、上記複数の狭幅の熱転写シートを巻き取るに先立って、上記背面層を加熱する。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱転写型カラープリンターにおいて用いられる熱転写シートの製造方法及び製造装置に関する。さらに詳しくは、製造途上の中間製品である熱転写シートはロール(巻取体)として一時的に保存されるが、その保存中に熱転写シートの向かい合った面において染料層が転移し、そのことが原因となって各色の染料が混じり合うことを防ぐことのできる熱転写シートの製造方法および製造装置に関する。
デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ等の機器から撮像画像ファイル等のデジタルデータを入力して直接印刷を行うカラープリンターが広く利用されており、そのカラープリンターにおける方式の1つとして昇華型熱転写方式がある。昇華型熱転写方式のカラープリンターにおいては、昇華性染料を記録剤とする熱転写シートと、その昇華性染料を受容する受像シートを使用する。それらのシートを重ね合せ、入力したデータに応じた発熱パターンをサーマルヘッドから与えることによってハードコピー(印刷画像)を出力する。サーマルヘッドによって熱転写シートを加熱することによって、その加熱量に応じた昇華性染料が受像シートに転移することによって濃淡を生じる。このことは、離散する微小なドットの密度で濃淡を擬似表現するインクジェット方式とは異なり、昇華型熱転写方式ではピクセルを領域単位とする大きさで連続的な濃淡が表現されることになる。そのため、昇華型熱転写方式においては、シャドウは勿論のこと、中間からハイライトにおいても滑らかでザラツキのない印刷再現が可能であり、銀塩写真に匹敵する高画質を得ることができるという優れた特質を有している。
熱転写シートは、ポリエステルフィルム等の基材シートの表裏面に機能性の層を設けた構成を有する。基材シートの表面には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の染料層や、熱転写した受像シートにおける染料画像表面の耐久性を付与するための保護層等が設けられている。それらの層は、基材シートの縦方向(走行方向)に面順次で繰返すように配置されている。また、基材シートの裏面には、その全面に熱転写時のサーマルヘッドの熱による融着を防止するための背面層(耐熱層)が設けられている。また、基材と背面層、基材と染料層との密着性を向上させるため、基材と背面層、基材と染料層の間にプライマ層を設けることも行われている(特許文献1)。
これらの層の形成はグラビア印刷機を使用する塗工によって行うことができる。グラビア印刷によるプライマ層、染料層、背面層の塗工工程では、通常500〜2000mm幅程度の長尺広幅の基材シートのロール(巻取体)を原反として使用する。グラビア印刷機のシート巻き出し部に装着された基材シートロールは巻き解かれ、印刷部においてプライマ層、染料層、保護層、そして背面層の塗工が行われ、数メートルから数十メートルの乾燥部において乾燥が行われ、巻き取り部において巻き取られロールを形成する。この加工済みのロールはマスターロールと呼ばれる。マスターロールは、投入した原反と同様の長尺広幅の中間製品の熱転写シートであって、最終製品の熱転写シートが縦横方向に複数配列した形態となっている。
そのマスターロールをスリッタを使用して最終製品の熱転写シートと同じ巾にスリットして巻き取ることにより、スリットロールが製造される(特許文献2)。このスリットロールも中間製品の熱転写シートである。
最後に、そのスリットロールを巻き解いてボビン等に所定長を巻き取り小巻ロールを形成し、その小巻ロールをカセットに収める等を行って最終製品の熱転写シート(インクリボンカセット)が製造される。また、マスターロールをスリットしながら直接ボビン等に所定長を巻き取り小巻ロールを形成してもよい。
特開2003−001944号公報
特開2003−335438号公報
製造途上の中間製品であるマスターロールとスリットロールは、それぞれ、一時的に保存されるが、その保存中に熱転写シートの向かい合った面において染料層から背面層に昇華性染料が転移する。次に、マスターロールからスリットロールを製造したときに、すなわち巻き返しを行うと、染料層と背面層の向かい合う面が変化する。このとき、背面層側に転移した染料の一部は、染料層または保護層側に再転移して戻ってくるため、各色の昇華性染料が混じり合うことになり、色再現性において品質の好ましくない画像となってしまう。また保護層は無着色であることが望ましいが、この熱転写シートを用いて画像を形成すると、再転位した染料で着色され色再現において品質の好ましくない画像となってしまう。
このような染料の転移・再転移による課題を解決するために、マスターロール、スリットロールを低温環境下で取り扱うことによって、染料の転移を減少させることが行われているが、取扱が面倒なこと、結露してしまうことがあること、低温環境下にしても完全には染料転移を無くせないという問題があった。
また別の方法として、マスターロールを巻き上げる時に間紙を入れ、最終製品形態の熱転写シートに巻き上げる時に間紙を取り除くという方法が行われているが、最終製品では不要な間紙のために余計なコストがかかること、間紙を取り除くために熱転写シートの巻上速度を上げられず生産性が悪くなるという問題があった。
本発明は上記の問題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明の目的は、製造途上の中間製品である熱転写シートの保存中に熱転写シートの向かい合った面において染料が転移したことが原因となって各色の染料が混じり合うことを防ぐことのできる熱転写シートの製造方法及び製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の熱転写シートの製造方法は、少なくとも、広幅の熱転写シートを走行方向に切断してなる狭幅の熱転写シートを巻き取る工程を含む熱転写シートの製造方法であって、上記広幅の熱転写シートは、基材シートの一方の面に走行方向に沿って面順次に形成された複数の染料層と、他方の面に形成された背面層を有しており、上記複数の狭幅の熱転写シートを巻き取るに先立って、上記背面層を加熱することを特徴とする。
本発明の製造方法においては、背面層をヒートローラを用いて加熱することができる。この場合、ヒートローラの表面温度を80℃〜200℃とすることが好ましい。
また、背面層に赤外線を照射して加熱することもできる。
また、背面層に加熱した空気を吹き付けて加熱することもできる。
また、本発明の製造方法には、例えば、以下の製造装置を用いることができる。すなわち、本発明の製造装置は、少なくとも、基材シートの一方の面に走行方向に沿って面順次に形成された複数の染料層と他方の面に形成された背面層とを有する広幅の熱転写シートを走行方向に切断してなる狭幅の熱転写シートを巻き出す巻き出し部と、該巻き出し部から供給された上記狭幅の熱転写シートを巻き取る巻き取り部と、該巻き取り部で巻き取るに先立って上記狭幅の熱転写シートの背面部を加熱する加熱部を有してなることを特徴とする。
また、本発明の製造装置は、加熱部に、巻き取り部の上流に配置されたヒートローラを用いることができる。
また、加熱部に赤外線ランプを用いることができる。
本発明によれば、狭幅の熱転写シートを巻き取るに先立って、その背面層を加熱するようにしたので、その背面層に転移した染料は背面層に熱定着され、巻き取った小巻ロールを長期間保存しても背面側に転移した染料が染料層または保護層側に再転移することを抑制できる。これにより、染料が再転移したことが原因となって各色の染料が混じり合うことを防止できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る製造方法に用いる製造装置の構成の一例を示す模式図である。
本実施の形態に用いる製造装置は、走行方向の上流側から、狭幅の熱転写シートを巻き出す巻き出し部1と、巻き出し部1から搬送された狭幅の熱転写シートを巻き上げる巻き上げ部2と、巻き上げ部2から搬送された狭幅の熱転写シートを巻き取る巻き取り部3とが順次配置されている。巻き上げ部2は、上流側に配置されたローラ5と、下流側に配置されたローラ6、そしてその中間に配置され、加熱部を兼ねるヒートローラ9とから構成されている。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る製造方法に用いる製造装置の構成の一例を示す模式図である。
本実施の形態に用いる製造装置は、走行方向の上流側から、狭幅の熱転写シートを巻き出す巻き出し部1と、巻き出し部1から搬送された狭幅の熱転写シートを巻き上げる巻き上げ部2と、巻き上げ部2から搬送された狭幅の熱転写シートを巻き取る巻き取り部3とが順次配置されている。巻き上げ部2は、上流側に配置されたローラ5と、下流側に配置されたローラ6、そしてその中間に配置され、加熱部を兼ねるヒートローラ9とから構成されている。
以下、製造方法について説明する。
巻き出し部1は、狭幅の熱転写シートが巻回されたスリットロール4を有しており、スリットロール4から巻き出された狭幅の熱転写シート10は、その背面層がヒートロール9に接するように巻き上げ部2に搬送され、背面層はヒートローラ9により加熱される。そして、ヒートローラ9を通過した狭幅の熱転写シート10は、ローラ6を経て巻き取り部3により巻き取られて小巻ロール7が製造される。
巻き出し部1は、狭幅の熱転写シートが巻回されたスリットロール4を有しており、スリットロール4から巻き出された狭幅の熱転写シート10は、その背面層がヒートロール9に接するように巻き上げ部2に搬送され、背面層はヒートローラ9により加熱される。そして、ヒートローラ9を通過した狭幅の熱転写シート10は、ローラ6を経て巻き取り部3により巻き取られて小巻ロール7が製造される。
本実施の形態によれば、巻き取り部の上流側に配置したヒートローラにより背面層を加熱することにより、背面層に転移した染料を定着することができるので、小巻ロールでの再転位を防止することができる。ヒートローラの表面温度は、背面に転移した染料の量、シートの送り速度、シートとヒートローラとの接触長さによって調整することができ、好ましくは80℃〜200℃である。温度が80℃よりも低いと、背面側に転移した染料の定着が不十分となり、小巻ロールでの再転位を防止する効果が発現しなくなる。また、温度が200℃よりも高いと染料層の感熱記録特性に変化が生じたり、シートが熱変形を起こす。
なお、ヒートローラは所定位置に固定した構成とすることもできるが、可動に配置することが好ましい。巻き取りの開始時や終了時にシートの送り速度の減速や停止が起こるので、ヒートローラの位置を可動にしてシートを円滑に移動させる。
本実施の形態では、加熱部にヒートローラを用いた例を示したが、加熱部はヒートローラに限定されず、背面層の温度を上げることが可能であればいかなる手段を用いることもできる。例えば、赤外線ランプを用いて加熱する方法や熱風送風機を用いて加熱した空気を吹き付けて加熱する方法等を挙げることができる。
また、巻き上げ部の下流側に冷却ローラを配置し、シートの温度を下げてから巻き取ることもできる。
本実施の形態に用いる熱転写シートの基材としては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものでも良く、例えば、0.5〜50μm、好ましくは1〜10μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等が挙げられるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
本実施の形態に用いる染料層は、色相の異なる染料を含む複数の染料層を、同一基材の同一面に面順次に、繰り返し形成したものを用いることができる。染料層は、熱移行性染料を任意のバインダーにより担持してなる層である。使用する染料としては、熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料であって、従来公知の昇華転写型熱転写シートに使用されている染料は、いずれも本発明に使用可能であるが、色相、印画濃度、耐光性、保存性、バインダーへの溶解性等を考慮して選択することができる。
染料としては、例えばジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メロシアニン、ピラゾロンメチン等のメチン系、インドアニリン、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチンに代表されるアゾメチン系、キサンテン系、オキサジン系、ジシアノスチレン、トリシアノスチレンに代表されるシアノメチレン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、ベンゼンアゾ系、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジズアゾ等のアゾ系、スピロピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン系、アントラキノン系、キノフタロン系等のものが挙げられる。
また、染料層のバインダーとしては、従来公知の樹脂バインダーがいずれも使用でき、好ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。これらの中で、耐熱性、染料の移行性等の観点から、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂及びポリエステル系樹脂等が特に好ましい。
染料層は、上記染料、バインダーと、その他必要に応じて従来公知の各種添加剤を加えてもよい。その添加剤として、例えば、受像シートとの離型性やインキの塗工適性を向上させるために、ポリエチレンワックス等の有機微粒子、無機微粒子、シリコーンオイル、リン酸エステルなどが挙げられる。このような染料層は、通常、適当な溶剤中に上記染料、バインダーと、必要に応じて添加剤を加えて、各成分を溶解または分散させて塗工液を調製し、その後、この塗工液を基材の上に塗布、乾燥させて形成することができる。この塗布方法は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の手段を用いることができる。
本実施の形態に用いる背面層は、サーマルヘッドの熱によるスティッキングや印字しわ等を防止する。背面層は樹脂からなり、さらにはサーマルヘッドとの滑り性を向上させるため、固形あるいは液状の離形剤又は滑剤を添加することもできる。樹脂には、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、硝化綿などのセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドンなどのビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル/スチレン共重合体などのアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ビニルトルエン樹脂、クマロインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂、フッ素変性ウレタン樹脂などを挙げることができる。
離型剤又は滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪酸アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸及びその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物粒子を用いることができる。このような背面層は、通常、適当な溶剤中に上記樹脂と、必要に応じて離型剤又は滑剤を加えて、各成分を溶解または分散させて塗工液を調製し、その後、この塗工液を基材の上に塗布、乾燥させて形成することができる。この塗布方法は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の手段を用いることができる。
実施の形態2.
本実施の形態に用いる製造装置は、加熱部として巻き上げ部のヒートローラに代えて赤外線ランプを用いた以外は、実施の形態1で用いた製造装置と同様の構成を有する。
図2は、本実施の形態に係る製造方法に用いる製造装置の構成の一例を示す模式図である。巻き上げ部2は通常の搬送ローラ5,11,6で構成されている。中間ローラ11の近傍には、熱転写シート10を介して、赤外線ランプ12からなる加熱部が配置されており、中間ローラ11を通過する熱転写シートの背面を赤外線により加熱する。
本実施の形態に用いる製造装置は、加熱部として巻き上げ部のヒートローラに代えて赤外線ランプを用いた以外は、実施の形態1で用いた製造装置と同様の構成を有する。
図2は、本実施の形態に係る製造方法に用いる製造装置の構成の一例を示す模式図である。巻き上げ部2は通常の搬送ローラ5,11,6で構成されている。中間ローラ11の近傍には、熱転写シート10を介して、赤外線ランプ12からなる加熱部が配置されており、中間ローラ11を通過する熱転写シートの背面を赤外線により加熱する。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の効果が得られるのみならず、赤外線ランプの光量を自由に調整することにより、巻き取りの加減速に合わせて温度を容易に調整することができるという効果を有する。これにより、背面層の染料の定着を効率的に行うこができ、生産性をさらに向上させることができる。
実施の形態3.
本実施の形態に用いる製造装置は、巻き出し部1に代えて、広幅の熱転写シートを巻き出す巻き出し部20と、巻き出し部22から広幅の熱転写シートを搬送する搬送部21と、搬送部21からの広幅の熱転写シートを走行方向に切断して狭幅の熱転写シートを形成するスリット部22を設けた以外は、実施の形態1で用いた製造装置と同様の構成を有する。
本実施の形態に用いる製造装置は、巻き出し部1に代えて、広幅の熱転写シートを巻き出す巻き出し部20と、巻き出し部22から広幅の熱転写シートを搬送する搬送部21と、搬送部21からの広幅の熱転写シートを走行方向に切断して狭幅の熱転写シートを形成するスリット部22を設けた以外は、実施の形態1で用いた製造装置と同様の構成を有する。
図3は、本実施の形態に係る製造方法に用いる製造装置の構成の一例を示す模式図である。巻き出し部20は、広幅の熱転写シート30が巻回されたマスターロール23を有しており、マスターロール23から巻き出された広幅の熱転写シート30は、搬送ローラ24,25,26により搬送され、スリット部22で走行方向に切断され、狭幅の熱転写シート10となる。この狭幅の熱転写シート10は、ヒートローラ9を有する巻き上げ部2に搬送された後、巻き取り部3で巻き取られ、小巻ロール7が製造される。このスリット部としては、例えば、特開2001−38674号公報に記載された切断装置を用いることができる。すなわち、スリット部22は、広幅の熱転写シートを巻き付けて支持する円筒状支持体27と、その支持体上のシートに対して平行に回転自在に配置された回転シャフト28と、その回転シャフト20に固着されシートを切断する回転刃29とから構成することができる。なお、スリット部はこれに限定されず、広幅のシートを走行方向に切断し狭幅のシートを製造可能であれば、本実施の形態には適用可能である。
本実施の形態によれば、広幅の熱転写シートの狭幅の熱転写シートへの切断、そして狭幅の熱転写シートから小巻ロールの製造を連続して行う場合であっても、小巻ロールでの再転位を容易に防止することができる。
1,20 巻き出し部
2 巻き上げ部
3 巻き取り部
4 スリットロール
5,6,7,11 ローラ
9 ヒートローラ
10 狭幅の熱転写シート
12 赤外線ランプ
21 搬送部
22 スリット部
23 マスターロール
24,25,26 ローラ
27 円筒状支持体
28 回転シャフト
29 回転刃
30 広幅の熱転写シート
2 巻き上げ部
3 巻き取り部
4 スリットロール
5,6,7,11 ローラ
9 ヒートローラ
10 狭幅の熱転写シート
12 赤外線ランプ
21 搬送部
22 スリット部
23 マスターロール
24,25,26 ローラ
27 円筒状支持体
28 回転シャフト
29 回転刃
30 広幅の熱転写シート
Claims (8)
- 少なくとも、広幅の熱転写シートを走行方向に切断してなる狭幅の熱転写シートを巻き取る工程を含む熱転写シートの製造方法であって、
上記広幅の熱転写シートは、基材シートの一方の面に走行方向に沿って面順次に形成された複数の染料層と、他方の面に形成された背面層を有しており、
上記複数の狭幅の熱転写シートを巻き取るに先立って、上記背面層を加熱する熱転写シートの製造方法。 - 上記背面層をヒートローラを用いて加熱する請求項1記載の製造方法。
- 上記ヒートローラの表面温度を80℃〜200℃とする請求項2記載の製造方法。
- 上記背面層に赤外線を照射して加熱する請求項1記載の製造方法。
- 上記背面層に加熱した空気を吹き付けて加熱する請求項1記載の製造方法。
- 少なくとも、基材シートの一方の面に走行方向に沿って面順次に形成された複数の染料層と他方の面に形成された背面層とを有する広幅の熱転写シートを走行方向に切断してなる狭幅の熱転写シートを巻き出す巻き出し部と、該巻き出し部から供給された上記狭幅の熱転写シートを巻き取る巻き取り部と、該巻き取り部で巻き取るに先立って上記狭幅の熱転写シートの背面部を加熱する加熱部を有してなる熱転写シートの製造装置。
- 上記加熱部が、上記巻き取り部の上流に配置されたヒートローラである請求項6記載の製造装置。
- 上記加熱部が赤外線ランプである請求項6記載の製造装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012228862A (ja) * | 2011-04-27 | 2012-11-22 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写シート形成フィルム |
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