JP6651767B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は熱転写シートを用いて、被転写体に画像形成を行う方法に関する。
現在、簡便な印刷方法として熱転写方式が広く使用されている。熱転写方式によれば、各種画像を容易に形成することができるため、身分証明書、ICカードなど、印刷枚数の比較的少ない印刷物を作成するのに利用される。
この熱転写方式には、一般的に熱溶融型または昇華型の熱転写シートが使用される。熱溶融型の熱転写シートは、熱溶融性の染料を含む色材層を備え、サーマルヘッドなどにより加熱することで、熱溶融性の染料が溶融軟化して、被転写体上に転写される。一方、昇華型の熱転写シートは、後述するように、シアン、マゼンタ及びイエロ等の色材層を備え、サーマルヘッドなどにより加熱することで、染料が昇華して、被転写体上に転写される。
このような熱転写シートは、画像形成後は、巻取ローラー等により巻き取られる。しかしながら、熱転写シートには印刷痕が残っており、熱転写シートを巻き返すことにより、印刷内容を判読され、情報が漏洩してしまうという問題があった。
上記の問題を解決するため、特開2007−168083号公報(特許文献1)には、熱可塑性接着剤を含むブラックマーク部を備えるインクリボンを用いた画像形成方法が開示されている。しかしながら、特許文献1において開示される画像形成方法では、画像形成時の加熱により、インクリボンが被転写体に張り付いてしまうという新たな問題があった。
また、特開2011−110859(特許文献2)は、溶融リボンの一部領域にホットメルト接着剤を塗布しておき、印画後に第二の加熱体で熱して接着性を発現させて、巻き取る方法が開示されている。しかしながら、特許文献2で開示されている方法では、接着されるのはリボン端のみであるため、印画痕が完全に破壊されず、読み出されてしまうおそれがある。またリボン端まで印画領域に使用できないという問題があった。
特開2007−168083号公報 特開2011−110859号公報
本願発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、巻き返しによる情報の漏洩を防止することができ、かつ画像形成時の加熱により、熱転写シートの被転写体への張り付きを防止することができる画像形成方法を提供することを主たる課題とする。
本発明による熱転写シートを用いた被転写体への画像形成方法は、
熱転写シート用基材と、熱転写シート用基材の一方の面に色材層および検知部と、他方の面に背面層を備えた熱転写シート、および被転写体を準備する工程と、
シート用基材の一方の面に形成された色材層および検知部と、被転写体と、を対向させ、重ね合わせ、第1加熱体によって、熱転写シートの背面層側から色材層を加熱・加圧し、色材層中の色材を被転写体へ熱転写することにより、画像形成を行う工程と、
巻き取り部の近傍に設けられた第2加熱体により熱転写シートの背面層面から検知部および色材層を加熱する工程と、
熱転写シートを巻き取り部により巻き取る工程と、
を含んでなり、
検知部が熱可塑性接着剤を含んでなる、または熱転写シートが検知部上に熱可塑性接着剤を含んでなる接着層をさらに備えてなることを特徴とする。
上記態様においては、巻取り部において、熱転写シートは、色材層および検知部が内側に位置するように巻き取られ、
第2加熱体により熱転写シートの背面層に形成される画像の印画パターンは、第1の加熱体による画像形成に使用された印画パターンとは異なるものであり、
第2の加熱体による加熱により、背面層に検知部が接着されることが好ましい。
上記態様においては、背面層が、金属石けんを含んでなる耐熱滑性層であることが好ましい。
上記態様においては、前記第2加熱体が、微小突起を備えたヒートロールであることが好ましい。
本発明の画像形成方法によれば、画像形成後の熱転写シートを巻き返すことができないため、印刷痕から印刷内容を判読され、情報が漏洩してしまうのを防ぐことができる。また巻きだしたとしても、第1の加熱体での印画パターンとは異なる第2のパターンで加熱することにより、第1の加熱体での印画パターンのリボン状の印画痕が攪乱され、印画情報の判読を困難にすることができる。さらに、被転写体への熱転写シートの張り付きを防ぐことができる。
本発明に係る画像形成方法に用いられる熱転写シートの一実施形態を表す概略図である。 一実施形態における本発明に係る画像形成方法の概略図である。
本発明に係る画像形成方法は、
熱転写シート用基材と、熱転写シート用基材の一方の面に色材層および検知部とを備えた熱転写シート、および被転写体を準備する工程と、
熱転写シートの一方の面に形成された色材層および検知部と、被転写体の受容層と、を対向させ、重ね合わせ第1加熱体によって、熱転写シートの背面層側から色材層を加熱・加圧し、色材層中の色材を前記被転写体へ熱転写することにより、画像形成を行う工程と、
熱転写シートを巻き取り部により巻き取る工程と、
巻き取り部の近傍に設けられた第2加熱体により熱転写シートの背面層面から検知部および色材層を加熱する工程と、
を含んでなることを特徴とする。以下、本発明に係る画像形成方法が含む各工程について、説明する。
<準備工程>
本発明に係る画像形成方法は、熱転写シート、および被転写体を準備する工程を含んでなる。
(熱転写シート)
熱転写シートは、熱転写シート用基材と、熱転写基材の一方の面に色材層および検知部とを備え、他方の面に背面層を備える。
(熱転写シート用基材)
熱転写シート用基材としては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等の樹脂フィルム等が挙げられる。
基材は、厚さが0.5μm以上、50μm以下であることが好ましく、2μm以上、10μm以下であることがより好ましい。上記基材に対し、隣接する層との接着性を向上させるため、表面処理を施すことが好ましい。上記表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、グラフト化処理等、公知の樹脂表面改質技術を適用することができる。上記表面処理は、1種のみ行ってもよいし、2種以上行ってもよい。本発明においては、上記した表面処理の中でも、コストが低い点で、コロナ処理又はプラズマ処理が好ましい。
また、熱転写シート基材は、その一方の面又は両面に下引き層(プライマー層)を備えるものであってもよい。上記のプライマー処理は、例えばプラスチックフィルムの溶融押出しの成膜時に、未延伸フィルムにプライマー液を塗布し、その後に延伸処理して行なうことができる。プライマー層(接着層)を塗工して形成させることも可能である。プライマー層は、例えば、以下の有機材料及び無機材料から形成することができる。有機材料としては、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン及びその変性体等のビニル系樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂等が挙げられる。無機材料としては、シリカ(コロイダルシリカ)、アルミナあるいはアルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、疑ベークマイト等)、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン等のコロイド状無機顔料超微粒子等が挙げられる。これ以外にも、有機チタネート、例えば、テトラキス(2−エチルヘキシル)チタネート、ビス(エチル−3−オキソブタノレート−0、0)ビス(2−プロパノレート)チタン、又はイソプロピルトリイソステアロイルチタネートから形成され;或いは、チタンアルコキシド、例えば、チタンテトライソプロポキシド、又はチタンテトラ−n−ブトキシドから形成される無機主鎖をもつポリマーをプライマー層の材料として用いることもできる。
(色材層)
本発明による画像形成方法において使用される熱転写シートは、シート用基材の一方の面に色材層を備える。本発明の熱転写シートは、所望の画像がモノカラーである場合には、適宜選択した1色の色材層を備えていればよいし、所望の画像がフルカラー画像である場合には、色材層として、シアン、マゼンタ及びイエロー(更に、必要に応じてブラック)などを選択し、備えてなることができる。
本発明の熱転写シートは、昇華型熱転写シートである場合には、色材層として昇華性の染料を含む層(染料層)を形成し、熱溶融型の熱転写シートである場合には、色材層として顔料等で着色した熱溶融性インキ層を形成する。以下、本発明による熱転写シートが昇華型熱転写シートである場合を一例に説明するが、熱溶融型のものであってもよく、本発明が昇華型熱転写シートのみに限定されるものではない。
昇華型の染料層に用いられる昇華型の染料としては、特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。上記昇華性の染料としては、例えば、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、チアゾール系染料、メロシアニン染料、ピラゾロン染料、メチン系染料、インドアニリン系染料、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料、キサンテン系染料、オキサジン系染料、ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料、チアジン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、ベンゼンアゾ系染料、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料、スピロピラン系染料、インドリノスピロピラン系染料、フルオラン系染料、ローダミンラクタム系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料等が挙げられ、更に具体的には、特開平7−149062号公報に例示列挙された化合物等が挙げられる。
上記染料層において、昇華性染料の含有量は、染料層の全固形分に対し、50質量%以上、350質量%以下であることが好ましく、80質量%以上、300質量%以下であることがさらに好ましい。
上記染料を担持するためのバインダー樹脂としては、一般に、耐熱性を有し、染料と適度の親和性があるものを使用することができる。上記バインダー樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。上記したバインダー樹脂のなかでも、耐熱性、染料の移行性等が優れる観点から、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が好ましく、ビニル系樹脂がより好ましく、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール等が特に好ましい。
上記染料層は、所望により、離型剤、無機微粒子、有機微粒子等の添加剤を使用してもよい。上記離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル等が挙げられる。無機微粒子としては、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられる。また、有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
また、染料層の厚さは、0.1μm以上、3μm以下であることが好ましい。
上記した染料層は、上述の染料とバインダー樹脂とを、必要に応じて添加する添加剤とともに、適当な有機溶剤や水に溶解又は分散して塗工液を調製し、更に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、上述の基材の一方の面に上記塗工液を塗布し、乾燥することにより形成することができる。
上記有機溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド〔DMF〕等が挙げられる。上記染料層形成用塗工液の塗工量は、乾燥固形基準で0.1g/m以上、3g/m以下であることが好ましい。
(検知部)
本発明による画像形成方法において使用される熱転写シートは、色材層を備える面と同一の面に、検知部を備える。検知部は、色材層とは光の反射率または透過率が異なり、サーマルプリンタ等が備えるセンサーにより検出することが可能な部分である。熱転写シートが検知部を備えてなることで、画像形成開始位置を合わせて、画像の形成を行うことができる。
検知部の配置や形状は、プリンタのセンサー位置や制御方法によって適時決定されるが、一般的には色材層の色が異なるパネル間に配置され、熱転写シートの片側のみ、両方に対称に、あるいは直線状の形状で配置されてもよい。本発明の効果を高めるためには、検知部をシートの搬送方向に対して垂直な直線状な形状とし、色材層の色が異なる各パネル間に配置するのが好ましい。またシートの搬送方向に対する検知部の長さは、2mm以上、20mm以下であることが好ましい。
検知部は、カーボンブラック、酸化チタン等の光学的検知に利用することができる色材、磁気的に検知することができる材料、特定波長の電磁波照射に対し、蛍光を放射する材料等の検知材料を含んでなる。
一実施形態において、検知部は、ポリエチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂等の樹脂材料を含んでなる。
また、一実施形態において、検知部は、熱可塑性接着剤を含んでなることができる。
本発明において、「熱可塑性接着剤」とは、常温では接着性を有さず、加熱することにより接着性が発現する接着剤を意味する。例えば、ポリエステル系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、変性オレフィン系接着剤、ポリウレタン系接着剤、塩酸ビニル−酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニルなどのビニル系接着剤、ブチラール樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル系接着剤、塩酸ビニル−酢酸ビニルがより好ましい熱可塑性接着剤のオープンタイムは、1秒以上、60秒以下であることが好ましく、1秒以上、10秒以下であることがより好ましい。
なお、本発明において、「オープンタイム」とは、熱可塑性接着剤が接着性を発現してから貼り合わせることができる間の貼り合わせ可能時間を意味する。
検知部における熱可塑性接着剤の含有量は、検知部の全固形分に対し、10質量%以上、90質量%以下であることが好ましく、20質量%以上、70質量%以下であることがより好ましい。
また、検知部は、可塑性接着剤に加え、マイクロカプセルを含んでなることが好ましい。検知部がマイクロカプセルを含んでなることにより、未使用の熱転写シートが巻物形態で保管されている間に、検知部が貼りついてしまう可能性を低減することができる。検知部におけるマイクロカプセルの含有量は、検知部の全固形分に対し、20質量%以上、80質量%以下であることが好ましく、20質量%以上、60質量%以下であることがより好ましい。
検知部は、上記した材料を含んでなるインクまたは塗工液を、熱転写シート用基材上に、印刷または塗布・乾燥することにより形成させることができる。
一実施形態において、熱転写シートは、検知部上に、上記した熱可塑性樹脂を含んでなる接着層を備えてなることができる。
また、接着層は、熱可塑性接着剤に加え、マイクロカプセルを含んでなることが好ましい。
一実施形態において、熱転写シート10は、色材層1と色材層2との間に、検知部3を備えていることが好ましい(図1参照)。
(背面層)
熱転写シートは、熱転写シート用基材の色材層および検知部が設けられた面とは反対の面に背面層を備えてなる。背面層は、金属石けんを含んでなる耐熱滑性層であることが好ましい。この背面層は、非加熱時の熱転写シートの滑性を向上させて高速印画を可能にするとともに、高速印画する際のサーマルヘッドからの熱への耐性を向上させるものである。
背面層は、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等のビニル系樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂等を含んでなることができる。
また、背面層は、耐熱性および強度の観点から、ポリイソシアネート樹脂等の架橋剤を含んでなることが好ましい。ポリイソシアネート樹脂の中でも、芳香族系イソシアネートのアダクト体が好ましい。例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートまたはこれらの混合物等が挙げられる。
また、一実施形態において、背面層は、金属石けんを含んでなることが好ましい。金属石けんとしては、例えば、アルキルリン酸エステルの多価金属塩、脂肪酸の多価金属塩、アルキルカルボン酸の金属塩等が挙げられ、より具体的には、ステアリルリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。背面層が金属石けんを含んでなることにより、熱転写シートのスリップ性を向上させることができる。さらに、後述するように、熱転写シートの背面層を備える面に対し、キレート染料を用いて、パターン印刷を施した場合にキレート発色を生じさせることができる。背面層において、金属石けんの含有量は、背面層の全固形分に対し、5質量%以上、50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上、30質量%以下であることがさらに好ましい。
また、背面層は、スリップ性を向上させる目的から、ワックス、高級脂肪酸アミド、リン酸エステル化合物、シリコーンオイル、界面活性剤等の各種添加剤を含んでなることが好ましい。
背面層の厚さは、0.1μm以上、3μm以下であることが好ましく、0.5μm以上、2μm以下であることがより好ましい。
(被転写体)
被転写体としては、例えば、普通紙、上質紙、樹脂フィルム、樹脂カードなどを挙げることができるが、特に個人情報印画する樹脂カードが好適に用いられる。樹脂カードとしては、ポリ塩化ビニル、PET、PET−G、ポリカ等を基材とし、後述する受容層を備えてなることが好ましい。
また、一実施形態において、被転写体は、被転写体用基材と、基材の一方の面に設けられた受容層を備えてなる。
被転写体を構成する基材は、受容層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、過熱された状態でも取り扱い上、支障のない程度の機械的強度を有する材料であることが好ましい。このような基材であれば、特に限定されず、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられる。また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムも使用することができる。また、上記基材の任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース合成紙とプラスチックフィルムとの合成紙が挙げられる。積層方法としては、ドライラミネーション、ウェットラミネーション、エクストリュージョン等、従来公知の方法を採用することができる。
基材の厚みは、熱転写受像シートに要求される強度や耐熱性等や、基材として採用した素材の材質に応じて、適宜変更可能であり、具体的に、基材の厚みは、50μm以上、300μm以下であることが好ましく、100μm以上、200μm以下であることがより好ましい。またカードの場合は、400μm以上、800μm以下であることが好ましい。
基材上に設けられる受容層は、熱転写による画像形成時に熱転写シートから転写される昇華性染料を受容するとともに、受容した昇華性染料を受容層に保持することで、受容層の面に画像を形成かつ維持することができる。
受容層を形成するための材料としては、昇華性染料または熱溶融性インキなどの熱移行性の色材を受容し易い従来公知の樹脂材料を使用することができる。例えば、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステルなどのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレンなどのオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジアスターゼなどのセルロース系樹脂、ポリカーボネートなどが挙げられる。
通常、受容層の厚さは、0.2μm以上、5μm以下であることが好ましく、1μm以上、3μm以下であることがより好ましい。
受容層には、熱転写シートとの離型性を向上させるために、離型剤を含有させてもよい。離型剤としては、シリコーンオイル(反応硬化型シリコーンを含む)、リン酸エステル系可塑剤、およびフッ素系化合物を挙げることができ、特にシリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーン等の各種の変性シリコーンを用いることができる。具体的には、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーン、アミド変性シリコーン等を用い、各種の反応を用いて重合させて用いることもできる。
基材と受容層との間には、受容層と基材との接着性、白色度、クッション性、隠蔽性、帯電防止性、カール防止性等の付与を目的とし、従来公知の断熱層や中間層(プライマー層)を設けてもよい。
<第1加熱体による加熱工程>
本発明に係る画像形成方法は、熱転写シートの一方の面に形成された色材層および検知部と、被転写体と、を対向させ、重ね合わせ、第1加熱体により熱転写シートの背面層側から色材層を加熱・加圧する工程を含んでなりる。
これにより、色材層中の色材を被転写体が備える受容層へ熱転写させ、画像形成を行うことができる。この加熱・加圧工程においては、熱転写シート上の検知部は加熱されず、熱可塑性接着剤の接着性は発現しない。加熱手段としては、例えば、サーマルヘッドを備えるサーマルプリンタなどが挙げられる。
検知部を色材層の色が異なる各パネル間に配置することで、プリンタが予め検知部を検出し、サーマルヘッドを加熱する位置を制御することが可能となる。これによりこの色材層は加熱する一方で、検知部は加熱しないという制御を行うことができる。
第1加熱体による画像形成の際の加熱温度は、100℃以上、300℃以下であることが好ましい。加熱温度が上記数値範囲内であれば、良好な画像形成を行うことができるとともに、画像形成の際に加えられた熱が、色材層側から検知部側へ移動し、検知部に含まれる熱可塑性接着剤または検知部上の接着層に含まれる熱可塑性接着剤が加熱され、接着性が発現してしまうことを防止することができる。
<第2加熱体による加熱工程>
本発明に係る画像形成方法は、第1加熱体による画像形成後であって、熱転写シートの巻き取り前に、巻き取り部の近傍に設けられた第2加熱体により熱転写シートの背面層側から検知部および色材層を加熱する工程を含んでなる。
これにより、検知部が含む熱可塑性接着剤または検知部上に設けられた接着層が含む熱可塑性接着剤が加熱され、接着性が発現し、背面層と接着することができる。第2加熱体としては、第1加熱体同様、サーマルプリンタ、ヒートロールなどを使用することができるが、微小突起を備えたヒートロールであることが好ましい。これを使用することにより、加熱しながら、熱転写シートに穴を空けることができるため、印刷痕からの印刷内容の判読を困難なものとすることができる。
一実施形態において、検知部の加熱と同時に、熱転写シートに対し、第1加熱体による画像形成の際に使用した印画パターンとは異なる印画パターンを使用して、背面層に画像を形成させることが好ましい。
これにより、印刷内容を、印刷痕から判読を困難なものとすることができ、情報の漏洩をさらに防止することができる。パターン印刷は、通常の染料を含む色材層を備える熱転写シートを用いて行うこともできるが、熱転写シートが、金属石けんを含んでなる背面層を備えてなる場合、キレート染料を含む色材層を備える熱転写シートを用いて行うことが好ましい。これにより、キレート染料と金属石けんとがキレート発色して、熱転写シート上で高濃度の第二の印画パターンの攪乱印画痕が形成されるため、印刷痕から判読をより困難なものとすることができる。
<巻き取り工程>
本発明に係る画像形成方法は、巻き取り部により、熱転写シートを巻き取る工程を含んでなる。
この際、熱転写シートを色材層および検知部が内側に位置するように巻き取ることが好ましい。
上記の通り、熱転写シートは巻き取られる際に、巻き取り部の近傍に設けられた第2加熱体により加熱され、色材層および検知部を備える面と、背面層とが接着されている。このため、印刷痕から印刷内容を知るために巻き返すことができず、情報の漏洩を防止することができる。なお、この巻き取りは、熱可塑性接着剤のオープンタイム内に完了されることが好ましい。
以下に図2を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比などを、実物のそれらから変更し誇張してある。
まず、供給ローラー11から熱転写シート12を、供給ローラー13から被転写体14を送り出し、熱転写シート12の色材層および検知部と、被転写体14の受容層と、が重なるように圧接可能に配設された第1加熱体15とプラテンローラー16との間に搬送する。
第1加熱体15とプラテンローラー16との間への熱転写シート12の搬送前に、センサー17により熱転写シート12の検知部を検出させる。センサー17が検出部を検出すると熱転写シート12の走行に合わせ、第1加熱体15により熱転写シート12の色材層が加熱され、画像の形成が開始される。
画像形成後、熱転写シート12は、第2加熱体18により熱転写シート12の検知部が加熱されるとともに、供給ローラー19から熱転写シート20が供給され、第2加熱体18により熱転写シート12の背面層にパターン印刷が施される。
次いで、熱転写シート12は、検知部に含まれる熱可塑性接着剤のオープンタイムの間に巻取ローラー21により巻き取られる。
1 色材層
2 色材層
3 検知部
10 熱転写シート
11 供給ローラー
12 熱転写シート
13 供給ローラー
14 被転写体
15 第1加熱体
16 プラテンローラー
17 センサー
18 第2加熱体
19 供給ローラー
20 熱転写シート
21 巻取ローラー

Claims (5)

  1. 熱転写シートを用いて、被転写体に画像形成を行う方法であって、
    熱転写シート用基材と、前記熱転写シート用基材の一方の面に色材層および検知部と、他方の面に背面層を備えた熱転写シート、および被転写体を準備する工程と、
    前記シート用基材の一方の面に形成された色材層および検知部と、前記被転写体と、を対向させ、重ね合わせ、第1加熱体によって、前記熱転写シートの背面層側から前記色材層を加熱・加圧し、前記色材層中の色材を前記被転写体へ熱転写することにより、画像形成を行う工程と、
    前記第1の加熱体による熱転写シートの加熱・加圧後、第2加熱体により前記熱転写シートの背面層面から前記検知部および前記色材層を加熱する工程と、
    前記第2加熱体による前記熱転写シートの背面層面から前記検知部および前記色材層の加熱後、前記熱転写シートを巻き取り部により巻き取る工程と、
    を含んでなり、
    前記検知部が熱可塑性接着剤およびマイクロカプセルを含んでなることを特徴とする、方法。
  2. 前記巻取り部において、前記熱転写シートは、色材層および検知部が内側に位置するように巻き取られ、
    前記第2加熱体により前記熱転写シートの背面層に形成される画像の印画パターンは、前記第1加熱体による画像形成に使用された印画パターンとは異なるものであり、
    前記第2加熱体による加熱により、前記背面層に前記検知部が接着される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記背面層が、金属石けんを含んでなる耐熱滑性層である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第2加熱体が、微小突起を備えたヒートロールである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 熱転写シート用基材と、前記熱転写シート用基材の一方の面に色材層および検知部と、他方の面に背面層とを備える、熱転写シートであって、
    前記検知部が熱可塑性接着剤およびマイクロカプセルを含んでなり、
    画像形成工程、検知部加熱工程、および熱転写シートの巻き取り工程を含む画像形成方法に用いられることを特徴とする、熱転写シート。
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