JP7343018B2 - 熱転写シートの融着方法 - Google Patents
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Description
一実施形態の熱転写シートは、基材の一方の面に、プライマー層、染料層がこの順で設けられ、前記基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートであって、前記プライマー層は、(i)カチオン性ウレタンディスパージョン、又はカチオン性ウレタンエマルジョン由来のウレタン樹脂と、(ii)コロイド状無機粒子由来の粒子とを含有しており、前記プライマー層の総質量に対する、前記(i)カチオン性ウレタンディスパージョン、又はカチオン性ウレタンエマルジョン由来のウレタン樹脂の含有量が、5質量%以上60質量%以下であり、前記背面層がリン酸エステルを含有している。
一実施形態の熱転写シートの融着方法は、上記の熱転写シートを使用して熱転写画像を形成し、次いで、前記熱転写シートの前記染料層と前記背面層が重なるように、前記熱転写シートをロール状に巻き取り、次いで、加熱部を備えた融着装置を使用し、前記ロール状に巻き取った熱転写シートを加熱して、前記染料層と前記背面層とを融着させる。
また、前記融着装置が、熱転写画像を形成できる画像形成手段を備えており、前記融着装置が備える前記画像形成手段で、前記熱転写画像を形成してもよい。
以下に、本開示の実施の形態に係る熱転写シート(以下、本開示の熱転写シートと言う)について図面を用いて具体的に説明する。
基材1は、基材1の一方の面上に位置するプライマー層2や、染料層3、及び基材1の他方の面上に設けられる背面層5を保持する。基材1の材料について特に限定はないが、耐熱性、及び機械的特性を有するものが好ましい。基材1の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ウレタン樹脂、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルム、又はシート等を例示できる。基材1の厚みについて特に限定はないが、0.5μm以上50μm以下が好ましく、1μm以上20μm以下がより好ましく、1μm以上10μm以下がさらに好ましい。
図1~図3に示すように、基材1の一方の面上には、プライマー層2が設けられている。プライマー層2は、基材1上に直接的に設けられていてもよく、他の層を介して、間接的に設けられていてもよい。
図1~図3に示すように、プライマー層2上には、染料層3が設けられている。染料層3は、プライマー層2上に直接的に設けられていてもよく、他の層を介して、間接的に設けられていてもよい。また、プライマー層2上に設けられる染料層3は、図1に示すように、単一の染料層3であってもよく、図2に示すように、色相の異なる昇華性染料を含む複数の染料層(イエロー染料層3Y、マゼンタ染料層3M、シアン染料層3C)を、プライマー層2上に面順次に設けてもよい。
染料層3は、バインダーと、昇華性染料を含有している。
図1~図3に示すように、基材1の他方の面には、背面層5が設けられている。背面層5は、基材1の他方の面上に直接的に設けられていてもよく、他の層(例えば、背面プライマー層)を介して間接的に設けられていてもよい。
図3に示すように、基材の一方の面であって、プライマー層2が設けられていない箇所に、転写層10を設けてもよい。転写層10は、基材1から剥離可能に設けられており、エネルギーの印加により、被転写体側に移行する層である。この形態の熱転写シート100によれば、染料層3による画像の形成と、当該画像上への転写層10の転写を、1つの熱転写シートで行うことができる。なお、図3に示す形態の熱転写シートでは、プライマー層2上に、1つの染料層3が設けられた構成を呈しているが、プライマー層2上に、色相が異なる複数の染料層3を設けた構成としてもよい。
一例としての剥離層11は、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ-アミノ樹脂及び熱架橋性アルキッド-アミノ樹脂等を含有している。剥離層11は、1種の樹脂を単独で含有していていてもよく、2種以上の樹脂を含有していてもよい。
ヒートシール層12が含有している成分としては、接着性を有するものを適宜選択して用いればよい。このような成分としては、ポリエステル、紫外線吸収性樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、アセタール樹脂、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の樹脂成分を例示できる。
本開示の熱転写シート100と組み合わせて、印画物を製造するために用いられる被転写体について限定はなく、カード基材、熱転写受像シート等の、昇華型熱転写方式に用いられる従来公知の被転写体を適宜選択して用いることができる。
次に、本開示の実施の形態に係る熱転写シートの融着方法(以下、本開示の融着方法と言う)について説明する。
基材として、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET、コロナ処理)を用い、この基材の一方の面上の一部に、下記組成のプライマー層用塗工液1を塗布・乾燥して、厚みが0.25μmのプライマー層を形成した。次いで、プライマー層上に下記組成のイエロー染料層用塗工液1、マゼンタ染料層用塗工液1、及びシアン染料層用塗工液1を塗布・乾燥して、それぞれ厚みが0.5μmのイエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層がこの順で面順次に設けられた染料層を形成した。また、基材の一方の面上の他の一部に、下記組成の剥離層用塗工液1を塗布・乾燥して、厚みが1μmの剥離層を形成した。この剥離層上に、下記組成のヒートシール層用塗工液1を塗布・乾燥して、厚みが1.2μmのヒートシール層を形成した。また、基材の他方の面上に、下記組成の背面層用塗工液1を塗布・乾燥して、厚みが1μmの背面層を形成することで、実施例1の熱転写シートを得た。なお、剥離層、及びヒートシール層は、本開示の熱転写シートにおける転写層を構成する。
・アルミナゾル 4部
(アルミナゾル200 日産化学工業(株))
・カチオン性ウレタン樹脂 6部
(SF-600 第一工業製薬(株))
・水 100部
・イソプロピルアルコール 100部
・分散染料(ホロンブリリアントイエローS-6GL) 5.5部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一製薬工業(株))
・エポキシ変性シリコーンオイル 0.04部
(KF-101 信越化学工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45部
・トルエン 45部
・分散染料(MSレッドG) 1.5部
・分散染料(マクロレックスレッドバイオレットR) 2部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一製薬工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・エポキシ変性シリコーンオイル 0.04部
(KF-101 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 45部
・トルエン 45部
・分散染料(Solvent Blue 63) 3.5部
・分散染料(HSB-2194) 3部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一製薬工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・エポキシ変性シリコーンオイル 0.04部
(KF-101 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 45部
・トルエン 45部
・ポリビニルブチラール 6部
(エスレック(登録商標)BX-1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート硬化剤(固形分45%) 22部
(バーノック(登録商標)D750-45 DIC(株))
・リン酸エステル 5部
(プライサーフ(登録商標)A-208N 第一工業製薬(株))
・メチルエチルケトン 60部
・トルエン 60部
・アクリル樹脂 40部
(LP-45M 綜研化学(株))
・メチルエチルケトン 30部
・トルエン 30部
・ポリエステル 20部
(バイロン(登録商標)700 東洋紡(株))
・二酸化ケイ素 0.5部
(サイリシア310 富士シリシア化学(株))
・紫外線吸収剤 5部
(ST-I UVA 40KT (株)ダイセル)
・メチルエチルケトン 30部
・トルエン 30部
プライマー層用塗工液1を、下記組成のプライマー層用塗工液2に変更して、プライマー層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例2の熱転写シートを得た。
・アルミナゾル 5部
(アルミナゾル200 日産化学工業(株))
・カチオン性ウレタン樹脂 5部
(SF-600 第一工業製薬(株))
・水 100部
・イソプロピルアルコール 100部
プライマー層用塗工液1を、下記組成のプライマー層用塗工液3に変更して、プライマー層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例3の熱転写シートを得た。
・アルミナゾル 7部
(アルミナゾル200 日産化学工業(株))
・カチオン性ウレタン樹脂 3部
(SF-600 第一工業製薬(株))
・水 100部
・イソプロピルアルコール 100部
プライマー層用塗工液1を、下記組成のプライマー層用塗工液4に変更して、プライマー層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例4の熱転写シートを得た。
・アルミナゾル 9部
(アルミナゾル200 日産化学工業(株))
・カチオン性ウレタン樹脂 1部
(SF-600 第一工業製薬(株))
・水 100部
・イソプロピルアルコール 100部
プライマー層用塗工液1を、下記組成のプライマー層用塗工液5に変更して、プライマー層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例5の熱転写シートを得た。
・コロイダルシリカ 7部
(スノーテックス(登録商標)OS 日産化学工業(株))
・カチオン性ウレタン樹脂 3部
(SF-600 第一工業製薬(株))
・水 100部
・イソプロピルアルコール 100部
プライマー層用塗工液1を、上記組成のプライマー層用塗工液3に変更して、プライマー層を形成し、イエロー染料層用塗工液1、マゼンタ染料層用塗工液1、シアン染料層用塗工液1を、下記組成のイエロー染料層用塗工液2、マゼンタ染料層用塗工液2、シアン染料層用塗工液2に変更して、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例6の熱転写シートを得た。
・分散染料(ホロンブリリアントイエローS-6GL) 5.5部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一製薬工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45部
・分散染料(MSレッドG) 1.5部
・分散染料(マクロレックスレッドバイオレットR) 2部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一製薬工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45部
・トルエン 45部
・分散染料(Solvent Blue 63) 3.5部
・分散染料(HSB-2194) 3部
・ポリビニルアセトアセタール 4.5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一製薬工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・メチルエチルケトン 45部
・トルエン 45部
ヒートシール層用塗工液1を、下記組成のヒートシール層用塗工液2に変更して、ヒートシール層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例7の熱転写シートを得た。
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 20部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・二酸化ケイ素 0.5部
(サイリシア310 富士シリシア化学(株))
・紫外線吸収剤 5部
(ST-I UVA 40KT (株)ダイセル)
・メチルエチルケトン 30部
・トルエン 30部
プライマー層用塗工液1を、下記組成のプライマー層用塗工液Aに変更して、プライマー層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例1の熱転写シートを得た。
・アルミナゾル 2部
(アルミナゾル200 日産化学工業(株))
・カチオン性ウレタン樹脂 8部
(SF-600 第一工業製薬(株))
・水 100部
・イソプロピルアルコール 100部
プライマー層用塗工液1を、下記組成のプライマー層用塗工液Bに変更して、プライマー層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例2の熱転写シートを得た。
・アルミナゾル 10部
(アルミナゾル200 日産化学工業(株))
・水 100部
・イソプロピルアルコール 100部
プライマー層を形成しない以外は、全て実施例1と同様にして、比較例3の熱転写シートを得た。
プライマー層用塗工液1を、上記組成のプライマー層用塗工液3に変更して、プライマー層を形成し、背面層用塗工液1を、下記組成の背面層用塗工液Aに変更して背面層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例4の熱転写シートを得た。
・ポリビニルブチラール 6部
(エスレック(登録商標)BX-1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート硬化剤(固形分45%) 22部
(バーノック(登録商標)D750-45 DIC(株))
・エポキシ変性シリコーンオイル 5部
(KF-101 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 60部
・トルエン 60部
下記基材1の一方の面上に、下記組成の受容層塗工液1を塗布・乾燥して、厚みが3μmの第1の受容層を形成した。次いで、第1の受容層上に、下記組成の受容層用塗工液2を塗布・乾燥して、厚みが1μmの第2の受容層を形成した。次いで、下記基材1の他方の面に、ホットメルト接着剤(MacroplastQR3460 Henkel社)を介して、下記基材2を貼り合わせて、基材2、基材1、第1の受容層、第2の受容層がこの順で積層されてなる積層体を得た。次いで、この積層体を、ロールカッターを用いて、裁断し、厚みが790μm、55mm×85mm(縦×横)の熱転写受像シートを得た。
基材1・・・厚み188μm U292W-188 帝人デュポンフィルム(株))
基材2・・・厚み188μm U292W-188 帝人デュポンフィルム(株))
・ポリビニルブチラール 95部
(エスレック(登録商標)BL-S 積水化学工業(株))
・イソシアネート系硬化剤 5部
(タケネート(登録商標)D-110N 三井化学(株))
・メチルエチルケトン 30部
・トルエン 30部
・スチレン-アクリル共重合体(Mw:8.53×104) 85部
(共重合比率・・・(スチレン(St):ラウリルアクリレート(LA):2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)=70:20:10))
・イソシアネート系硬化剤 15部
(タケネート(登録商標)D-110N 三井化学(株))
・メチルエチルケトン 30部
・トルエン 30部
各実施例、及び比較例の熱転写シートと、上記で作製した熱転写受像シートとを、熱転写シートの染料層と、熱転写受像シートの第2の受容層とが接するように重ねあわせ、熱転写シートの背面層側から、サーマルヘッドを用いて、出力:0.23W/dot、line速度:1.0msec./line、dot密度:300dpiの条件で加熱することにより、熱転写受像シートの第2の受容層に、黒ベタ(画像階調(0/255))を形成して、各実施例、及び比較例の印画物(1)を得た。印画物(1)の作成は、35℃80%RHの環境下、及び40℃90%RHの環境下のそれぞれについて行った。なお、各実施例、及び比較例の印画物(1)は、後述の転写層を転写する前の印画物である。
各実施例、及び比較例の印画物(1)を作成するときの、染料層と、熱転写受像シートとの離型性を下記評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1に示す。なお、離型性の評価は、40℃90%RHの環境下で印画物(1)を作成するときの、受容層と、各染料層との離型性についてそれぞれ行った。
A・・・受容層と各染料層との融着や、受容層側への各染料層の異常転写が生じておらず、染料層と受容層との離型性が良好である。
B・・・受容層と各染料層との融着や、受容層側への各染料層の異常転写が一部分で生じているが、使用上問題ないレベルである。
NG・・・受容層と各染料層との融着、或いは、受容層側への各染料層の異常転写が広範囲で生じており、染料層と受容層との離型性が不良である。
上記で作成した各実施例、及び比較例の印画物を目視で確認し、下記の評価基準に基づいて、こげ評価を行った。評価結果を表1に示す。なお、こげとは、染料層を順次重ねて印画して画像を形成したときのベタ高濃度部で画質不良、色相変動が生じ、その結果印画物表面がマット化し、光沢感が無くなる現象である。比較例3の熱転写シートは、染料層と受容層とが全面で融着を起こしており、こげ評価を行うことができなかった。
A・・・こげを目視で確認できない。
B・・・40℃90%RH環境での印画で若干のこげが認められるが、35℃80%RH環境での印画でこげを目視で確認できない。
NG・・・いずれの環境の印画においてもこげが目視で認められる。
上記40℃90%RHの環境で作成した各実施例、及び比較例の印画物(1)と、各実施例、及び比較例の熱転写シートを組み合わせ、上記印画物(1)における画像の形成と同じ条件(黒ベタ(画像階調(0/255))で、各実施例、及び比較例の印画物(1)上に、各実施例、及び比較例の熱転写シートの転写層の転写を行い、各実施例、及び比較例の印画物(2)を得た。印画物(2)の作成に用いた、各実施例、及び比較例の印画物(1)と、各実施例、及び比較例の熱転写シートは、それぞれ共通する実施例、及び比較例同士の対応関係にあり、例えば、実施例1の印画物(1)に対しては、実施例1の熱転写シートを用いて転写層を転写し、比較例1の印画物(1)に対しては、比較例1の熱転写シートを用いて転写層を転写している。
上記で作成した転写層を転写後の各実施例、及び比較例の印画物(2)を、60℃のオーブンに入れ、7日間保存した。保存後の画像の滲みを目視で確認し、下記評価基準に基づいて、滲み評価を行った。評価結果を表1に示す。
A・・・画像に滲みがなく鮮明であった。
B・・・画像に滲みが殆どなかった。
NG・・・画像に滲みが生じていた。
図4に示す融着装置を使用し、加熱部としてサーマルヘッドを用い、巻取部による巻取速度:1.0msec./lineで、印画物(2)を形成した後の各実施例、及び比較例の熱転写シートを巻き取りながら、加熱ヘッド(駆動電圧:24V、ヒーター抵抗値(at 25oC):5.6Ω):5.6Ω)により、180℃のエネルギーを印加し、熱転写シートの背面層と、染料層との融着処理を行った。融着処理後の、各実施例、及び比較例の熱転写シートに対し、背面層と融着している染料層を引きはがし、このときの染料層の状態を確認し、下記の評価基準に基づいて、情報消去評価を行った。評価結果を表1に示す。
A・・・背面層から染料層を引きはがすことができず、或いは、染料層の印画痕部分が破断し、染料層の印画痕部分を目視で確認できない。
B・・・背面層から染料層を引きはがしたときに、染料層に破断は生じないが、熱ダメージにより、染料層の印画痕を目視で確認できない。
C・・・背面層から染料層を引きはがしたときに、染料層に破断は生じないが、熱ダメージにより、染料層の印画痕の50%以上が目視で確認できない。
NG・・・背面層から染料層を容易に引きはがすことができ、容易に染料層の印画痕を目視で確認できるか、或いは、染料層の印画痕の50%以上を目視で確認できる。
1・・・基材
2・・・プライマー層
3・・・染料層
5・・・背面層
10・・・転写層
11・・・剥離層
12・・・ヒートシール層
200・・・融着装置
210・・・巻取部
220・・・加熱部
Claims (7)
- 熱転写シートの融着方法であって、
熱転写シートを使用して熱転写画像を形成し、
次いで、前記熱転写シートの染料層と背面層が重なるように、前記熱転写シートをロール状に巻き取り、
次いで、加熱部を備えた融着装置を使用し、前記ロール状に巻き取った熱転写シートを加熱して、前記染料層と前記背面層とを融着させ、
前記熱転写画像の形成に使用する前記熱転写シートが、基材の一方の面に、プライマー層、染料層がこの順で設けられ、前記基材の他方の面に背面層が設けられ、前記プライマー層が、(i)カチオン性ウレタンディスパージョン、又はカチオン性ウレタンエマルジョン由来のウレタン樹脂と、(ii)コロイド状無機粒子由来の粒子とを含有しており、前記プライマー層の総質量に対する、前記(i)カチオン性ウレタンディスパージョン、又はカチオン性ウレタンエマルジョン由来のウレタン樹脂の含有量が、5質量%以上60質量%以下であり、前記背面層がリン酸エステルを含有している、熱転写シートである、
熱転写シートの融着方法。 - 前記コロイド状無機粒子が、アルミナゾル、又はコロイダルシリカである、
請求項1に記載の熱転写シートの融着方法。 - 前記熱転写画像の形成に使用する前記熱転写シートが、
前記基材の一方の面に、前記染料層と面順次に転写層が設けられ、
前記転写層が、剥離層、及びヒートシール層がこの順で積層されてなる積層構造を呈し、
前記ヒートシール層が、ポリエステルを含有している、熱転写シートである、
請求項1又は2に記載の熱転写シートの融着方法。 - 前記熱転写画像の形成に使用する前記熱転写シートの前記染料層が、シリコーン含有化合物を含む、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱転写シートの融着方法。 - 前記熱転写画像の形成に使用する前記熱転写シートの前記染料層の総質量に対する、前記シリコーン含有化合物の含有量が、0.05質量%以上5質量%以下である、
請求項4に記載の熱転写シートの融着方法。 - 前記熱転写画像の形成に使用する前記熱転写シートの前記背面層の総質量に対する、前記リン酸エステルの含有量が、5質量%以上30質量%以下である、
請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱転写シートの融着方法。 - 前記融着装置が、熱転写画像を形成できる画像形成手段を備えており、
前記融着装置が備える前記画像形成手段で、前記熱転写画像を形成する、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の熱転写シートの融着方法。
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