JP2021094832A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱昇華性インクと熱溶融性インクとを有するインクリボンを用いた画像形成において、画像の形成不良を防止できる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、熱溶融性インクと熱昇華性インクとの複数のインクを有するインクリボンと、インクリボンを加熱するサーマルヘッドと、を備える。画像形成装置は、基材と、インクリボンからインクが転写される受容層と、受容層を基材から剥離する剥離層と、を有し、加熱部によって加熱されたインクリボンのインクが受容層に転写され画像が形成される転写フィルムを備える。画像形成制御部は、熱溶融性インクと熱昇華性インクとを用いた画像を形成する場合に、熱溶融性インクを加熱部によって加熱して受容層に転写した後に、熱昇華性インクを加熱部によって加熱して受容層に転写して画像を形成可能である。【選択図】図7

Description

本発明は、インクリボンを用いて記録媒体に画像を形成可能な画像形成装置に関する。
従来、転写フィルムやカード、シート等の記録媒体に発熱素子を有するヘッドとインクリボンを用いて記録媒体に画像を形成し、次いで転写媒体に形成された画像を記録媒体に転写する間接印刷方式の画像形成装置が広く知られている。このような画像形成装置においては、熱溶融型顔料インクが塗布されたインクリボンを用いた熱溶融転写記録と、昇華型染料インクが塗布されたインクリボンを用いた熱昇華転写記録とを同一の記録媒体に行う画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。
特開平9−226216号公報
特許文献1に記載の画像形成装置においては、熱昇華転写記録と熱溶融転写記録とを実行する場合に、熱昇華転写記録を優先して実行することで、高品質な画像を記録媒体に形成するように構成されている。
ここで、一般に、画像形成装置においては、ヘッドからインクリボンの熱昇華型染料インクを介して転写媒体に伝達される熱量が、ヘッドからインクリボンの熱溶融型顔料インクを介して転写媒体に伝達される熱量よりも多くなる。また、転写媒体においては、インクリボンと接触しインクが転写される受容層に、接触しているインクリボンと転写媒体とを剥がしやすくする離型剤が含まれている。特許文献1に記載の画像形成装置のように、熱昇華転写記録を熱溶融転写記録に優先して実行した場合、熱昇華記録転写におけるヘッドから転写媒体に伝達される熱量により、受容層の離型剤が蒸散し減少する虞がある。このため、画像形成装置では、熱昇華記録転写後に熱溶融記録転写を実行すると、受容層と熱溶融型顔料インクが塗布されたインクリボンとの密着性が高まり、転写媒体に形成された画像がインクリボン側に転移する虞があった。
そこで、本発明は、熱昇華性インクと熱溶融性インクとを有するインクリボンを用いた画像形成において、画像の形成不良を防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、熱溶融性インクと熱昇華性インクとの複数のインクを有するインクリボンと、前記インクリボンを加熱する加熱部と、基材と、前記インクリボンからインクが転写される受容層と、前記受容層を前記基材から剥離する剥離層と、を有し、前記加熱部によって加熱された前記インクリボンのインクが前記受容層に転写され画像が形成される一次転写部材と、前記一次転写部材と前記インクリボンとを剥離する剥離手段と、前記受容層に形成された画像を前記剥離層から剥離して記録媒体に転写する二次転写部材と、前記熱溶融性インクと前記熱昇華性インクとを用いた画像を形成する場合に、前記熱溶融性インクを前記加熱部によって加熱して前記受容層に転写した後に、前記熱昇華性インクを前記加熱部によって加熱して前記受容層に転写して画像を形成する溶融昇華制御を実行可能な制御手段と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、熱昇華性インクと熱溶融性インクとを有するインクリボンを用いた画像形成において、画像の形成不良を防止できる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の装置本体部の概略構成を示す断面図。 第1の実施形態に係る画像形成装置の制御ブロック図。 (A)は、第1の実施形態に係る転写フィルムの正面図、(B)は、(A)に示すXf矢視断面図。 (A)は、第1の実施形態に係るインクリボンの正面図、(B)は、(A)に示すXc矢視断面図、(C)は、(A)に示すXk矢視断面図。 第1の実施形態に係る一次転写部と二次転写部とを示す概略図。 (A)は、比較例におけるインクリボンから転写フィルムへのインクの転写を時系列ごとに説明する図、(B)は、実施例におけるインクリボンから転写フィルムへのインクの転写を時系列ごとに説明する図。 第1の実施形態に係る画像形成装置における画像形成制御を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る画像形成装置における画像形成制御を示すフローチャート。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について、図1乃至図7を用いて説明する。まず、第1の実施形態の画像形成装置の装置本体部MBの概略構成について、図1を用いて説明する。
[画像形成装置の装置本体部]
第1の実施形態の画像形成装置1は、サーマルヘッドとインクリボンとを用いて転写媒体に画像を形成し、形成した画像を転写媒体から記録媒体に転写する印刷方式のプリンタ(以下、「サーマルプリンタ」とも記載)である。画像形成装置1の装置本体部MBは、プラスチックカード、厚紙カードなどの記録媒体に情報を記録可能であり、情報が記録された記録媒体に画像形成可能なプリンタである。具体的には、記録媒体としての各種証明用のIDカード、商取引用のクレジットカードなどのカードCaに磁気情報、IC情報などの情報を記録し、これらのカードCaに文字、写真、マークなどの画像形成(印刷)を行う。画像形成装置1の装置本体部MBは、情報記録群Aと、画像形成部Bと、カード供給部Gと、カード収容部Dと、回転ユニットFと、を備えている。
[カード供給部]
まず、カード供給部Gについて説明する。カード供給部Gは、複数枚のカードCaを収納可能なカードカセット3と、カードカセット3からカードCaを供給する供給部としてのピックアップローラ19と、を備える。ピックアップローラ19は、図1に示すように、ハウジング1aに設けられ、カードカセット3からカードを1枚ずつ、後述する回転ユニットFに向けて供給する。
カードカセット3は、複数のカードCaを立位姿勢で整列して収納可能なカード寸法に適合する収容スペースを有する。複数のカードCaは、この収容スペース内に、水平方向に交差する方向である第1の方向と略平行(立位姿勢)に配置されており、第1の方向と交差する第2の方向(略水平方向)に重ねて収容されている。また、収容スペースの図示上方には、カードCaを出し入れする開口部が設けられ、開口部を開閉する不図示の開閉カバーがヒンジ連結されている。なお、IDカードやクレジットカードは、情報記録前であってもセキュリティレベルが高いため、開閉カバーを施錠可能な構成としても良い。
また、カードカセット3の収容スペース内には、複数のカードCaが、第2方向の一端(図示左端)から他端(右端)に整列して配置されており、左端から右端に向けてサポート部材12により付勢されている。そして、ピックアップローラ19で最右端(最前列)のカードCaが1枚ずつ装置内に供給されると、サポート部材12によりカードCaが右側に移動するようになっている。収容スペースの右端部の下側には、カードCaを装置内に供給可能な分離開口部7が形成されている。
分離開口部7には、分離ローラ9と、分離ローラ9と対向して設けられた偏心カム10とが設けられている。偏心カム10は、円板状の部材で、回転中心が円板の中心からずれている。このため、偏心カム10を回転させることで偏心カム10と分離ローラ9との間の距離が変化する。これにより、様々な厚さのカードに対応した隙間を分離開口部7に形成できる。
[回転ユニット]
次に、回転ユニットFについて説明する。上述のようにカードカセット3からピックアップローラ19により送られたカードCaは、クリーニングローラ22を通って回転ユニットFに送られる。クリーニングローラ22は、カードCaを挟持して搬送する一対のローラにより構成され、カードCaの画像が形成される面側のローラの表面を、例えば粘着性を有する構成としたものである。これにより、カードCaの画像が形成される側の面に付着したゴミなどを除去可能である。
回転ユニットFは、画像形成装置1の装置フレーム(不図示)に回転可能に軸受け支持されたユニットフレーム20と、ユニットフレーム20に支持された一対、或いは複数のローラ対21a,21bと、で構成される。回転ユニットFは、供給されたカードの搬送先を切り換え可能である。
複数のローラ対21a,21bは、ユニットフレーム20に対して距離を隔てて配置されており、供給されたカードの保持及び搬送が可能である。ローラ対21a,21bは、少なくとも一方のローラ対が駆動側のローラと従動側のローラとで構成され、駆動側のローラは回転と停止が可能である。そして、ローラ対21a,21bによりカードCaを挟持した状態でローラ対21a,21bの駆動側のローラの回転を停止することによりカードを保持し、ローラ対21a,21bの駆動側のローラを回転させることによりカードを搬送する。駆動側のローラは、不図示のモータにより正転及び逆転が可能である。
ユニットフレーム20は、ローラ対21a,21bを支持して回転するものであり、不図示のモータ(例えば、パルスモータなど)により駆動される。そして、ローラ対21a,21bによりカードを保持した状態でユニットフレーム20を回転させ、選択された搬送先(角度位置)でユニットフレーム20の回転を停止することで、カードの搬送方向を切り換える。これにより、ローラ対21a,21bによりカードを搬送する方向(搬送先)を切り換え可能である。なお、ユニットフレーム20を駆動するモータと、ローラ対21a,21bを駆動するモータを1つのモータとし、クラッチにより駆動を切り換えるようにしても良い。
カードカセット3に収容されたカードCaは、ピックアップローラ19によって繰出され、偏心カム10と分離ローラ9によって形成された分離ギャップで1枚ずつ分離され下流側の回転ユニットFに送られる。そして、回転ユニットFは、送られたカードCaをローラ対21a,21bで回転ユニットF内に搬入し、ローラ対21a,21bでニップした状態でユニットフレーム20を所定の方向に回転することで、カードCaの搬送先を切り換える。
[情報記録部]
次に、情報記録群Aが備える複数の情報記録部について説明する。図1及び後述する図2に示すように、情報記録群Aは、磁気記録ユニット24、非接触式IC記録ユニット23を有する。それぞれの記録ユニットが情報記録部及び情報読取部に対応する。磁気記録ユニット24、非接触式IC記録ユニット23は、それぞれカードCaに情報を記録可能で、かつ、カードCaに記録された情報を読み取り可能である。なお、情報記録群Aは、カードCaに情報を記録可能で、かつ、カードCaに記録された情報を読み取り可能な接触式IC記録ユニットを、装置本体部MBの外部に設け、接続可能に構成されていてもよい。
[画像形成部]
次に、画像形成部Bについて説明する。画像形成部Bは、回転ユニットFから搬送パスP1に送られたカードCaの表面に画像を形成する。第1の実施形態では、情報記録群Aの何れかの記録ユニットで情報の記録が完了したカードに画像を形成する。搬送パスP1には、カードCaを搬送する搬送ローラ(或いは、搬送ベルト)29,30が配置され、搬送ローラ29,30は、図示しない搬送モータにより回転駆動される。搬送ローラ29,30は、正逆転切り換え可能に構成され、回転ユニットFから画像形成部Bにカードを搬送するのと同時に画像形成部Bからカードを回転ユニットFに搬送するようになっている。また、搬送ローラ29,30では、カードの斜行矯正を行う。例えば、搬送ローラ30を停止した状態で搬送ローラ29によりカードを搬送して、カードの先端を搬送ローラ30に突き当てることでカードの斜行矯正を行う。
画像形成部Bは、カードの表面又は裏面に顔写真、文字データなどの画像を形成する。本実施形態では、熱昇華型の染料を色材とした熱昇華性インクと、熱溶融型の結着材及び色材として顔料を用いた熱溶融性インクと、を有するインクリボンを用いて画像形成する。
画像形成部Bの下方には、一次転写部B1として、加熱部としてのサーマルヘッド40と、インクリボン41と、一次転写部材としての転写フィルム46と、が配置されている。インクリボン41は、インクリボンカセット42に収納され、インクリボンカセット42に繰出ロール43と巻取スプール44が収容され、巻取スプール44にはワインドモータMr1が駆動連結されている。インクリボン41は、巻取スプール44と繰出ロール43に巻回され、プラテンローラ45とサーマルヘッド40との間を移送するように巻装されている。インクリボンカセット42は、ハウジング1aに対して着脱自在に構成され、インクリボン41の位置を検出するセンサSe1を有する。
インクリボン41は、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインクを有する部分がインクリボン41の搬送方向に複数組並んで配置されている。インクリボン41を用いて転写フィルム46に画像を形成する場合には、インクリボン41の位置を適宜変えることで、各色の画像を重ねて転写フィルム46に形成する。この際、センサSe1によりインクリボン41の位置を検出することで、画像形成する色に対応したインクの部分がプラテンローラ45とサーマルヘッド40との間に位置するようにしている。
プラテンローラ45に対向する位置には、サーマルヘッド40が配置されている。サーマルヘッド40には、ICを含むヘッド駆動制御部212(図2参照)が連結され、サーマルヘッド40を加熱制御するようになっている。ヘッド駆動制御部212は、画像データに従ってサーマルヘッド40を加熱制御することによって、インクリボン41上のインクを転写フィルム46に転写し、転写フィルム46に画像形成する。このとき、画像形成装置1では、サーマルヘッド40の熱制御と同期して巻取スプール44が回転し、インクリボン41を所定速度で巻き取るように構成されている。サーマルヘッド40は、冷却ファン39により冷却される。
転写フィルム46は、フィルムカセット50に収納され、フィルムカセット50に繰出ロール47と巻取ロール48が収容され、巻取ロール48にはワインドモータMr4が駆動連結されている。また、繰出ロール47には、ワインドモータMr2が駆動連結されている。転写フィルム46は、巻取ロール48と繰出ロール47に巻回され、転写プラテン31と転写ローラ33の間の再転写エリアB4に転写画像を移送するように巻装されている。
転写フィルム46は、移送ローラ49により移送される。移送ローラ49は、周面にピンチローラ32a,32bが配置され、移送ローラ49には図示しない駆動モータが駆動連結されている。そして、転写フィルム46は、インクリボン41と同一速度で図1中反時計方向に移動する。
画像形成部Bの上方には、二次転写部B2として、転写プラテン31、ピンチローラ32a、ピンチローラ32b、転写ローラ33、ガイドコロ34a、剥離コロ34b、デカール機構36、搬送ローラ37及び搬送ローラ38が配置されている。画像形成部Bは、一次転写部B1において転写フィルム46に形成した画像を、転写ローラ33によってカードCaに転写し、カードCaに画像を形成する。
転写プラテン31は、プラテンローラで構成されており、転写フィルム46を挟んで転写ローラ33が対向配置されている。転写プラテン31は、搬送ローラ29、搬送ローラ30、搬送ローラ37及び搬送ローラ38を駆動するステッピングモータと同一のステッピングモータによって駆動される。ここで、搬送ローラ29、搬送ローラ30、搬送ローラ37及び搬送ローラ38は、カードを搬送する記録媒体搬送手段Eを構成している。
転写プラテン31は、搬送ローラ30により搬送パスP1を搬送されるカードとフィルムカセット50より搬送されてくる転写フィルム46と、を、転写ローラ33との間で挟持して搬送し、転写フィルム46に形成された画像をカードCaに転写する。具体的には、転写プラテン31と転写ローラ33とは、転写フィルム46の剥離層102(図3(B)参照)を剥離し、受容層104(図3(B)参照)に形成された画像をカードCaに転写する。この、転写プラテン31及び転写ローラ33が、第1の実施形態における二次転写部材を構成する。
ピンチローラ32aは、移送ローラ49に対向して配置されている。ピンチローラ32bは、移送ローラ49に対向して配置されている。
転写ローラ33は、ヒートローラで構成されており、転写フィルム46上に形成された画像をカードCaに加熱圧接して転写する。転写ローラ33は、不図示の昇降機構によって、フィルムカセット50の内側から転写プラテン31への圧接又は転写プラテン31からの離間を実行するように移動可能に構成されている。
ガイドコロ34aは、転写プラテン31よりも搬送方向の上流側に設けられているとともにフィルムカセット50に取り付けられており、転写プラテン31に転写フィルム46を案内する。
剥離コロ34bは、転写プラテン31よりも搬送方向の下流側に設けられているとともにフィルムカセット50に取り付けられており、転写フィルム46をカードから剥離する。剥離コロ34bは、不図示の昇降機構によって昇降可能になっている。
デカール機構36は、搬送ローラ37と搬送ローラ38との間に配置されており、搬送ローラ37と搬送ローラ38との間に保持されたカードCaの中央部を押圧してカードCaに生じたカールを矯正する。デカール機構36は、カム等の不図示の昇降機構によって図1において上下方向に移動可能に構成されている。
搬送ローラ37は、不図示の搬送モータ(ステッピングモータ)に連結されている。搬送ローラ37は、画像形成部Bの搬送方向の下流側において収容スタッカ55にカードCaを移送する搬送パスP2に設けられ、搬送モータが駆動することにより動作してカードCaを搬送する。
搬送ローラ38は、不図示の搬送モータ(ステッピングモータ)に連結されている。搬送ローラ38は、搬送パスP2に設けられ、この搬送モータが駆動することにより動作してカードCaを搬送する。なお、搬送ローラ37及び搬送ローラ38に代えて搬送ベルトにしてもよい。
また、画像形成部Bには、装置内に発生した熱を外に排出する排気ファン35と、転写フィルム46の有無を検出するセンサSe2と、カードCaの有無を検出するセンサSe3と、を有している。
[カード収容部]
次に、カード収容部Dについて説明する。図1に示すように、カード収容部Dは、画像形成部Bから送られたカードCaを、収容部としての収容スタッカ55に収容するように構成されている。収容スタッカ55は、昇降機構56と、図示しないレベルセンサで、最上カードを検出し、昇降機構56で図1下側に下降移動するように構成されている。なお、昇降機構56を、収容スタッカ55を図1の上方に付勢するバネとして、収容スタッカ55にカードCaが積載されることで、収容スタッカ55がカードCaの重さによりバネの付勢力に抗して下方に移動するように構成しても良い。
[制御構成]
次に、図2を用いて、第1の実施形態の画像形成装置1における画像形成に係る制御構成について説明する。画像形成装置1では、画像形成装置1の外部に設けられたホストPC201の操作部201aが操作され、ホストPC201から画像形成装置1の制御部Hが有する画像処理部202に向けて、印刷指示が送信される。画像処理部202は、受信した印刷指示に基づき画像処理を実行し、制御手段としての画像形成制御部210に向けて画像処理を実行した結果(画像データ)を出力する。
画像形成制御部210は、画像処理部202から出力された画像データに基づき、記録メディア搬送制御部211と、ヘッド駆動制御部212と、フィルム搬送制御部213と、を制御する。記録メディア搬送制御部211は、カード供給部G、回転ユニットF、記録媒体搬送手段E等を構成する各種モータ、ローラ、センサを制御し、カードCaを搬送する。ヘッド駆動制御部212は、入力された画像データに基づき、サーマルヘッド40の加熱制御を実行する。フィルム搬送制御部213は、転写フィルム46とインクリボン41との搬送に係る制御を実行する。
[転写フィルム]
図3(A)は、第1の実施形態に係る画像形成装置1における転写フィルム46を示す正面図であり、図3(B)は、図3(A)に示す転写フィルム46のXf矢視断面図である。図3(B)に示すように、転写フィルム46は、基材101と、剥離層102と、保護層103と、受容層104と、の順に積層された積層構造を転写フィルム46の全体にわたって略一様に有している。
基材101は、ベースフィルムである。剥離層102は、加熱された際に保護層103及び受容層104を基材101から一体に剥離するために設けられている。保護層103は、剥離した受容層104の表面を保護するために設けられている。受容層104は、インクリボン41のインクを受容するために設けられている。また、受容層104には、転写フィルム46に接触したインクリボン41を剥離する際に、剥離を促進させるために離型剤が含有されている。
[インクリボン]
ここで、一般に、サーマルプリンタでIDカード等を印刷する場合、ブラックインク単色の印刷を行う場合もあるが、複数色のインクを重ねたカラー画像を生成するカラー印刷が行われる場合も多い。このようなカラー印刷で使用されるインクリボンとしては、熱昇華型の染料を色材とした熱昇華性インクを有する熱昇華性インクリボンと、熱溶融型の結着材及び色材として顔料を用いる熱溶融性インクを有する熱溶融性インクリボンと、が用いられる。
熱昇華性インクリボンは、裏面に耐熱性滑性層を設けたベースフィルムの表面に熱昇華型染料インク層を設けて構成されている。熱昇華性インクリボンは、サーマルヘッドの熱により、熱昇華型染料インク層内の昇華型染料色素を昇華させ、転写媒体の受容層に吸収させることで、転写媒体の受容層に対して熱拡散させて転写させる。熱昇華型染料インクは、サーマルヘッドにより印加する熱の調整により、受容層に対して転写される色素量が変化するため、作成画像の濃度階調を表現することができる。このため、熱昇華型染料インクからなる3種のインク(イエロー、マゼンタ、シアン)で多重記録すれば、サーマルプリンタでは、銀塩写真に近い高品位のフルカラー画像を形成することができる。
溶融型顔料インクリボンは、ベースフィルムと溶融型顔料インク層で構成され、サーマルヘッドの熱により、溶融型顔料インク層のインクが溶融して転写媒体に付着することで、転写媒体に転写される。溶融型顔料インクは略完全に転写媒体に転写されるので、文字形成などに極めて高い鮮明性を発揮できる。
図4(A)は、第1の実施形態に係る画像形成装置1におけるインクリボン41を示す正面図、図4(B)は、図4(A)に示すインクリボン41のXc矢視断面図、図4(C)は、図4(A)に示すインクリボン41のXk矢視断面図である。図4(A)に示すように、インクリボン41は、長手方向において、イエローのインク層Yと、マゼンタのインク層Mと、シアンのインク層Cと、ブラックのインク層Kと、が順次配置されたパターンを有している。イエローのインク層Yと、マゼンタのインク層Mと、シアンのインク層Cと、は、各色の熱昇華性インクを有している。ブラックのインク層Kは、熱溶融性インクを有している。
図4(B)に示すように、熱昇華性インクを有するイエローのインク層Yでは、ベースフィルム301上にイエローの熱昇華性インクを含む熱昇華型染料インク層302Yが形成されている。なお、熱昇華性インクを有するマゼンタのインク層Mと、シアンのインク層Cにおいても、イエローのインク層Yと同じく、ベースフィルム301上に各色の熱昇華性インクを含む熱昇華型染料インク層302M,302Cが形成されている。
図4(C)に示すように、熱溶融性インクを有するブラックのインク層Kでは、ベースフィルム301上に剥離層303を介してブラックの熱溶融型インクを含む熱溶融型顔料インク層304Kが形成されている。
[一次転写部]
図5は、一次転写部B1と二次転写部B2とを示す図である。図5に示すように、画像形成装置1では、プラテンローラ45とサーマルヘッド40とが対向して配置され、一次転写ニップN1が形成されている。一次転写部B1では、プラテンローラ45とサーマルヘッド40とによって、インクリボン41と転写フィルム46とが圧接される。
サーマルヘッド40は、ヘッド駆動制御部212により画像データに基づく加熱制御が実行され、インクリボン41の有するインクを転写フィルム46に転写し、転写フィルム46上に画像を形成する。
転写フィルム46への印刷が終了したインクリボン41は、剥離コロ25と剥離部材28とによって転写フィルム46から引き剥がされる。剥離部材28は、インクリボンカセット42に配設されている。剥離コロ25は、画像形成時に剥離部材28に当接する。一次転写部B1では、剥離コロ25と剥離部材28とで転写フィルム46とインクリボン41とを挟持することで剥離が行われる。この、剥離コロ25及び剥離部材28が、第1の実施形態における剥離手段を構成する。
剥離されたインクリボン41は、ワインドモータMr1の駆動による巻取スプール44に巻き取られ、転写フィルム46は、移送ローラ49により、転写プラテン31と転写ローラ33とを含む二次転写部B2まで搬送される。
[インクリボンによるインクの転写]
図6は、フルカラー画像を形成する場合において、一次転写部B1において実行されるインクリボン41から転写フィルム46へのインクの転写を時系列ごとに説明する図である。
図6(A)は、比較例として、熱昇華性インクを転写した後に熱溶融性インクを転写する場合について説明する図である。時点t1において、一次転写部B1では、転写フィルム46がサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に供給される。この時、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45とが離間しており、転写フィルム46とインクリボン41とも離間した状態となっている。
時点t2において、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45とが圧接し、一次転写ニップN1が形成されるとともにインクリボン41が供給され、熱昇華性インクを含むインク層が転写フィルム46と対向する。そして、時点t2において、サーマルヘッド40が加熱制御され、熱昇華型染料インク層302Y(302M,302C)に含まれる熱昇華性インクが転写フィルム46に転写される。
サーマルヘッド40は、環境温度が低くヘッド温度が低い場合や形成する画像の濃度が高い場合において、正常に画像を印刷するためにより高温に加熱制御される。このような場合において、熱昇華性インクを転写フィルム46に転写すると、一次転写部B1では、サーマルヘッド40から転写フィルム46にかかる熱エネルギーが大きくなり、受容層104に含まれる離型剤が蒸発し減少する。
時点t3において、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45との圧接が解除されるとともに、インクリボン41が転写フィルム46から剥離する。この時、転写フィルム46では、受容層104のうち熱昇華性インクを吸収したインク吸収部104aについて、離型剤が蒸発し減少した状態となっている。また、インクリボン41は、巻取スプール44によって巻き取られることで回転し、サーマルヘッド40とプラテンローラ45との間にブラックのインク層Kが位置した状態になる。
時点t4において、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45とが圧接し、一次転写ニップN1にインクリボン41が供給され、熱溶融性インクを含むインク層Kが転写フィルム46と対向する。そして、時点t4において、サーマルヘッド40が加熱制御され、熱溶融型顔料インク層304Kに含まれる熱溶融性インクが転写フィルム46に転写される。
上述した通り、転写フィルム46では、受容層104のうち熱昇華性インクを吸収したインク吸収部104aについて、離型剤が蒸発し減少した状態となっている。このため、転写フィルム46では、インクリボン41のうちインク吸収部104aが対向する箇所について、離型剤が減少しているために熱溶融型顔料インク層304Kが密着してしまう。
時点t5において、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45との圧接が解除されるとともに、インクリボン41が転写フィルム46から剥離する。上述した通り、転写フィルム46では、インク吸収部104aにおいて、熱溶融型顔料インク層304Kが密着した状態になっている。
このため、一次転写部B1では、インクリボン41を転写フィルム46から剥離する際に、インクリボン41の剥離層303の強度が転写フィルム46の剥離層102の強度を上回った場合、インク吸収部104aにおいて剥離層102の剥離が発生する。剥離層102の剥離が発生することで、一次転写部B1では、インク吸収部104aに形成された画像がインクリボン41側に転移してしまう画像不良である剥がれが発生してしまう。
図6(B)は、実施例として、熱溶融性インクを転写した後に熱昇華性インクを転写する場合について説明する図である。時点t11において、一次転写部B1では、転写フィルム46がサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に供給される。この時、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45とが離間しており、転写フィルム46とインクリボン41とも離間した状態となっている。
時点t12において、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45とが圧接し、一次転写ニップN1が形成されるとともにインクリボン41が供給され、熱溶融性インクを含むインク層が転写フィルム46と対向する。そして、時点t12において、サーマルヘッド40が加熱制御され、熱溶融型顔料インク層304Kに含まれる熱溶融性インクが転写フィルム46に転写される。
上述した通り、サーマルヘッド40は、環境温度が低くヘッド温度が低い場合や形成する画像の濃度が高い場合において、正常に画像を印刷するためにより高温に加熱制御される。このような場合においても、一次転写部B1では、熱溶融性インクを転写フィルム46に転写した際に、受容層104の表面に付着する熱溶融型顔料インク層304Kによって、受容層104に含まれる離型剤の蒸発が防がれる。
時点t13において、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45との圧接が解除されるとともに、インクリボン41が転写フィルム46から剥離する。この時、インクリボン41は、巻取スプール44によって巻き取られることで回転し、サーマルヘッド40とプラテンローラ45との間にイエローのインク層Yが位置した状態になる。
時点t14において、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45とが圧接し、一次転写ニップN1にインクリボン41が供給され、熱昇華性インクを含むインク層Yが転写フィルム46と対向する。そして、時点t14において、サーマルヘッド40が加熱制御され、熱昇華型染料インク層302Yに含まれる熱昇華性インクが転写フィルム46に転写される。
上述した通り、転写フィルム46では、受容層104に含まれる離型剤が熱溶融性インクの付着時においても維持されている。このため、転写フィルム46では、インクリボン41から熱昇華性インクを転写する場合に、インクリボン41が転写フィルム46に密着することが防がれる。
時点t15において、一次転写部B1では、サーマルヘッド40とプラテンローラ45との圧接が解除されるとともに、インクリボン41が転写フィルム46から剥離する。上述した通り、転写フィルム46では、インクリボン41が密着していない状態になっている。
このため、一次転写部B1では、インクリボン41を転写フィルム46から剥離する際に、インクリボン41の剥離層303の強度が転写フィルム46の剥離層102の強度を上回ることがなく、剥離層102の剥離の発生が防止される。これにより、一次転写部B1では、受容層104に形成された画像がインクリボン41側に転移してしまう画像不良である剥がれの発生が防止される。
[制御フロー]
図7は、第1の実施形態の画像形成装置1が実行するフルカラーの画像を形成する場合に実行する画像形成制御を示すフローチャートである。
まず、画像形成制御部210のうちヘッド駆動制御部212が、サーマルヘッド40の温度を検出する(S1)。この処理において、ヘッド駆動制御部212は、画像の形成開始時におけるサーマルヘッド40の温度を取得する。この、ヘッド駆動制御部212が、第1の実施形態における温度検知手段を構成する。
次に、ヘッド駆動制御部212は、ステップS1の処理で取得したサーマルヘッド40の温度が所定の温度としての25℃以上か否かを判定する(S2)。この処理において、ヘッド駆動制御部212は、現在のサーマルヘッド40の温度が25℃以上か否かを判定することで、画像の形成開始時におけるサーマルヘッド40を加熱するために必要となる熱エネルギーが、多くなるか否かを判定している。
ステップS2の処理において、サーマルヘッド40の温度が25℃以上(所定の温度異常)であると判定した場合(YES)、画像形成制御部210は、熱昇華性インクの一次転写によって、受容層104に含まれる離型剤の蒸発が発生しにくいと判定する。これにより、画像形成制御部210は、転写フィルム46への一次転写について、熱昇華性インクから転写する昇華溶融制御の実行を決定し、熱昇華性インクのうちイエローのインクから転写フィルム46に一次転写する(S3)。
この処理において、画像形成制御部210は、まず、フィルム搬送制御部213に転写フィルム46のうちイエローのインクを一次転写する位置をサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に搬送させる。次に、画像形成制御部210は、フィルム搬送制御部213にインクリボン41のうちイエローのインク層Yをサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に搬送させる。次に、画像形成制御部210は、ヘッド駆動制御部212によって画像データに基づく温度でサーマルヘッド40を加熱するとともに、サーマルヘッド40をプラテンローラ45に圧接させる。そして、画像形成制御部210は、インク層Yのうち熱昇華型染料インク層302Yに含まれる熱昇華性インクを蒸発させ、転写フィルム46の受容層104に吸収させることで、イエローのインクを転写フィルム46に一次転写する。イエローのインクの一次転写が終了した後、画像形成制御部210は、サーマルヘッド40をプラテンローラ45から離間させ、フィルム搬送制御部213にインクリボン41を搬送させ、インクリボン41を転写フィルム46から剥離させる。
次に、画像形成制御部210は、熱昇華性インクのうちマゼンタのインクを転写フィルム46に一次転写する(S4)。この処理において、画像形成制御部210は、まず、フィルム搬送制御部213に転写フィルム46のうちマゼンタのインクを一次転写する位置をサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に搬送させる。次に、画像形成制御部210は、フィルム搬送制御部213にインクリボン41のうちマゼンタのインク層Mをサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に搬送させる。次に、画像形成制御部210は、ヘッド駆動制御部212によって画像データに基づく温度でサーマルヘッド40を加熱するとともに、サーマルヘッド40をプラテンローラ45に圧接させる。そして、画像形成制御部210は、インク層Mのうち熱昇華型染料インク層302Mに含まれる熱昇華性インクを蒸発させ、転写フィルム46の受容層104に吸収させることで、マゼンタのインクを転写フィルム46に一次転写する。マゼンタのインクの一次転写が終了した後、画像形成制御部210は、サーマルヘッド40をプラテンローラ45から離間させ、フィルム搬送制御部213にインクリボン41を搬送させ、インクリボン41を転写フィルム46から剥離させる。
次に、画像形成制御部210は、熱昇華性インクのうちシアンのインクを転写フィルム46に一次転写する(S5)。この処理において、画像形成制御部210は、まず、フィルム搬送制御部213に転写フィルム46のうちシアンのインクを一次転写する位置をサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に搬送させる。次に、画像形成制御部210は、フィルム搬送制御部213にインクリボン41のうちシアンのインク層Cをサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に搬送させる。次に、画像形成制御部210は、ヘッド駆動制御部212によって画像データに基づく温度でサーマルヘッド40を加熱するとともに、サーマルヘッド40をプラテンローラ45に圧接させる。そして、画像形成制御部210は、インク層Cのうち熱昇華型染料インク層302Cに含まれる熱昇華性インクを蒸発させ、転写フィルム46の受容層104に吸収させることで、シアンのインクを転写フィルム46に一次転写する。シアンのインクの一次転写が終了した後、画像形成制御部210は、サーマルヘッド40をプラテンローラ45から離間させ、フィルム搬送制御部213にインクリボン41を搬送させ、インクリボン41を転写フィルム46から剥離させる。
次に、画像形成制御部210は、熱溶融性インクであるブラックのインクを転写フィルム46に一次転写する(S6)。この処理において、画像形成制御部210は、まず、フィルム搬送制御部213に転写フィルム46のうちブラックのインクを一次転写する位置をサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に搬送させる。次に、画像形成制御部210は、フィルム搬送制御部213にインクリボン41のうちブラックのインク層Kをサーマルヘッド40とプラテンローラ45との間に搬送させる。次に、画像形成制御部210は、ヘッド駆動制御部212によって画像データに基づく温度でサーマルヘッド40を加熱するとともに、サーマルヘッド40をプラテンローラ45に圧接させる。そして、画像形成制御部210は、インク層Kのうち熱溶融型顔料インク層304Kに含まれる熱溶融性インクを溶融させ、転写フィルム46の受容層104に付着させることで、ブラックのインクを転写フィルム46に一次転写する。ブラックのインクの一次転写が終了した後、画像形成制御部210は、サーマルヘッド40をプラテンローラ45から離間させ、フィルム搬送制御部213にインクリボン41を搬送させ、インクリボン41を転写フィルム46から剥離させる。
ステップS3〜S6の処理を実行することで、画像形成装置1は、サーマルヘッド40を加熱する際に必要となる熱エネルギーが少なく剥がれの画像不良が発生する虞が少ない場合、熱昇華性インクを熱溶融性インクに優先して転写フィルム46に一次転写する。これにより、画像形成装置1は、熱昇華性インクを転写フィルム46に一次転写する際に、インクリボン41と転写フィルム46との密着性が熱溶融性インクによって低下することが防止され、鮮明な画像を一次転写することができる。この、ステップS3〜S6の処理が、第1の実施形態における昇華溶融制御を構成する。
ステップS2の処理において、サーマルヘッド40の温度が25℃未満(所定の温度未満)であると判定した場合(NO)、画像形成制御部210は、熱昇華性インクの一次転写によって、受容層104に含まれる離型剤の蒸発が発生する虞があると判定する。これにより、画像形成制御部210は、転写フィルム46への一次転写について、熱溶融性インクから転写する溶融昇華制御の実行を決定し、熱溶融性インクのブラックのインクから転写フィルム46に一次転写する(S7)。この処理において、画像形成制御部210は、ステップS6と略同様の処理を実行する。
次に、画像形成制御部210は、熱昇華性インクのうちイエローのインクを転写フィルム46に一次転写する(S8)。この処理において、画像形成制御部210は、ステップS3と略同様の処理を実行する。
次に、画像形成制御部210は、熱昇華性インクのうちマゼンタのインクを転写フィルム46に一次転写する(S9)。この処理において、画像形成制御部210は、ステップS4と略同様の処理を実行する。
次に、画像形成制御部210は、熱昇華性インクのうちシアンのインクを転写フィルム46に一次転写する(S10)。この処理において、画像形成制御部210は、ステップS5と略同様の処理を実行する。
ステップS7〜S10の処理を実行することで、画像形成装置1は、サーマルヘッド40を加熱する際に必要となる熱エネルギーが多く剥がれの画像不良が発生する虞がある場合、熱溶融性インクを熱昇華性インクに優先して転写フィルム46に一次転写する。これにより、画像形成装置1は、熱昇華性インクを転写フィルム46に一次転写した際に受容層104の離型剤が蒸発し、熱溶融性インクの一次転写時にインクリボン41に画像が転移する剥がれが発生してしまうことを防止できる。この、ステップS7〜S10の処理が、第1の実施形態における溶融昇華制御を構成する。
ステップS6又はステップS10の処理を実行した後、画像形成制御部210は、二次転写部B2による画像の二次転写を実行し(S11)、転写フィルム46からカードCaに画像を転写して画像形成に係る制御処理を終了する。
以上のように、第1の実施形態の画像形成装置1は、サーマルヘッド40を加熱する際に必要となる熱エネルギーが多く剥がれの画像不良が発生する虞がある場合、熱溶融性インクを熱昇華性インクに優先して転写フィルム46に一次転写する。これにより、画像形成装置1は、熱昇華性インクの一次転写に起因する画像の形成不良である剥がれの発生を防止でき、熱昇華性インクと熱溶融性インクとを有するインクリボンを用いた画像形成において、画像の形成不良を防止できる。
また、第1の実施形態の画像形成装置1は、サーマルヘッド40を加熱する際に必要となる熱エネルギーが少なく剥がれの画像不良が発生する虞が少ない場合、熱昇華性インクを熱溶融性インクに優先して転写フィルム46に一次転写する。これにより、画像形成装置1は、熱昇華性インクを転写フィルム46に一次転写する際に、インクリボン41と転写フィルム46との密着性が熱溶融性インクによって低下することが防止され、鮮明な画像を一次転写することができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る画像形成装置1について説明する。第2の実施形態の画像形成装置1は、形成する画像の濃度に基づき、溶融昇華制御と昇華溶融制御とのいずれを実行するかを判定する構成となっている。この点において、第2の実施形態の画像形成装置1は、上述した第1の実施形態とは異なっている。その他の構成は、第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態と共通する構成要素には同符号を付して説明を省略する。
[制御フロー]
図8は、第2の実施形態の画像形成装置1が実行するフルカラーの画像を形成する場合に実行する画像形成制御を示すフローチャートである。
まず、画像形成制御部210は、画像処理部202から入力された画像データから、形成する画像の濃度を取得する(S21)。この処理において、画像形成制御部210は、画像データから形成する画像のRGBカラーデータを画像の濃度として取得する。ここで、RGBカラーデータは、R,G,Bのそれぞれについて、0〜255の範囲内の数値のデータとなっている。また、RGBカラーデータは、数値が大きくなる程白色に近づく。このため、RGBカラーデータの数値が大きい画像は、CMYKカラーデータに換算した際に、濃度が低い画像となる。
次に、画像形成制御部210は、ステップS1の処理で取得したRGBカラーデータにおいて、127以上の数値のデータがあったか否かを判定する(S22)。この処理において、画像形成制御部210は、RGBカラーデータのうち127以上の数値のデータがあったか否かを判定することで、熱昇華性インクを一次転写する際に多量のインクを転写する必要があるか否かを判定している。
上述した通り、熱昇華性インクは、サーマルヘッド40に印加される熱量を調整することで、転写フィルム46の受容層104に対して転写される色素量が変化する。具体的には、熱昇華性インクは、サーマルヘッド40に印加される熱量が多くなる程、受容層104に対して転写される色素量が多くなる。
このため、画像形成制御部210は、ステップS22の処理において、RGBカラーデータのうち127以上の数値のデータがあったか否かを判定することで、サーマルヘッド40を加熱するために必要となる熱エネルギーが、多くなるか否かを判定している。なお、第2の実施形態においては、RGBカラーデータからCMYKカラーデータに変換した際における数値が、所定の濃度を構成する。
ステップS22の処理において、RGBカラーデータのうち127以上の数値のデータがあったと判定した場合(YES)、画像形成制御部210は、形成する画像は白色に近い画像であり濃度が低く、サーマルヘッド40に印加される熱量が少ないと判定する。つまり、画像形成制御部210は、形成する画像の濃度が所定の濃度未満であり、熱昇華性インクを転写フィルム46に転写しても、受容層104に含まれる離型剤の蒸発が発生しにくいと判定する。これにより、画像形成制御部210は、転写フィルム46への一次転写について、熱昇華性インクから転写する昇華溶融制御の実行を決定し、熱昇華性インクのうちイエローのインクから転写フィルム46に一次転写する(S3)。
ステップS22の処理において、RGBカラーデータがいずれも127未満の数値のデータがあったと判定した場合(NO)、画像形成制御部210は、形成する画像は黒色に近い画像であり濃度が高く、サーマルヘッド40に印加される熱量が多いと判定する。つまり、画像形成制御部210は、形成する画像の濃度が所定の濃度以上であり、熱昇華性インクを転写フィルム46に転写した際に、受容層104に含まれる離型剤の蒸発が発生する虞があると判定する。これにより、画像形成制御部210は、転写フィルム46への一次転写について、熱溶融性インクから転写する溶融昇華制御の実行を決定し、熱溶融性インクのブラックのインクから転写フィルム46に一次転写する(S7)。この処理において、画像形成制御部210は、ステップS6と略同様の処理を実行する。
以上のように、第2の実施形態の画像形成装置1は、濃度の高い画像を形成するためにサーマルヘッド40に印加する熱量が多く剥がれの画像不良が発生する虞がある場合、熱溶融性インクを熱昇華性インクに優先して転写フィルム46に一次転写する。これにより、画像形成装置1は、熱昇華性インクの一次転写に起因する画像の形成不良である剥がれの発生を防止でき、熱昇華性インクと熱溶融性インクとを有するインクリボンを用いた画像形成において、画像の形成不良を防止できる。
また、第2の実施形態の画像形成装置1は、濃度の低い画像を形成するためにサーマルヘッド40に印加する熱量が少なく剥がれの画像不良が発生する虞が少ない場合、熱昇華性インクを熱溶融性インクに優先して転写フィルム46に一次転写する。これにより、画像形成装置1は、熱昇華性インクを転写フィルム46に一次転写する際に、インクリボン41と転写フィルム46との密着性が熱溶融性インクによって低下することが防止され、鮮明な画像を一次転写することができる。
<他の実施形態>
上述の各実施形態では、溶融昇華制御と、昇華溶融制御と、のいずれものを実行可能に構成されているが、これに限定されない。画像形成装置1は、画像の形成開始時におけるサーマルヘッド40の温度や形成する画像の濃度がいずれの場合においても、溶融昇華制御を実行するように構成されていてもよい。
また、第1、第2の実施形態では、記録媒体として比較的厚手のカードCaを例示したが、本発明はこれに制限されるものではない。例えば、シートやラベル等の比較的薄手の記録媒体に対して画像を形成するサーマルプリンタにおいても、本発明は適用できる。
1…画像形成装置/25…剥離コロ(剥離手段)/28…剥離部材(剥離手段)/31…転写プラテン(二次転写部材)/33…転写ローラ(二次転写部材)/40…サーマルヘッド(加熱部)/41…インクリボン/46…転写フィルム(一次転写部材)/101…基材/102…剥離層/104…受容層/210…画像形成制御部(制御手段)/212…ヘッド駆動制御部(温度検知手段)/Ca…カード(記録媒体)

Claims (5)

  1. 熱溶融性インクと熱昇華性インクとの複数のインクを有するインクリボンと、
    前記インクリボンを加熱する加熱部と、
    基材と、前記インクリボンからインクが転写される受容層と、前記受容層を前記基材から剥離する剥離層と、を有し、前記加熱部によって加熱された前記インクリボンのインクが前記受容層に転写され画像が形成される一次転写部材と、
    前記一次転写部材と前記インクリボンとを剥離する剥離手段と、
    前記受容層に形成された画像を前記剥離層から剥離して記録媒体に転写する二次転写部材と、
    前記熱溶融性インクと前記熱昇華性インクとを用いた画像を形成する場合に、前記熱溶融性インクを前記加熱部によって加熱して前記受容層に転写した後に、前記熱昇華性インクを前記加熱部によって加熱して前記受容層に転写して画像を形成する溶融昇華制御を実行可能な制御手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記加熱部の温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記加熱部による前記インクリボンの加熱の開始時に前記温度検知手段が検知した前記加熱部の温度が、所定の温度未満である場合において、前記熱溶融性インクと前記熱昇華性インクとを用いた画像を形成する場合に、前記溶融昇華制御を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記加熱部による前記インクリボンの加熱の開始時に前記温度検知手段が検知した前記加熱部の温度が、前記所定の温度以上である場合において、前記熱溶融性インクと前記熱昇華性インクとを用いた画像を形成する場合に、前記熱昇華性インクを前記加熱部によって加熱して前記受容層に転写した後に、前記熱溶融性インクを前記加熱部によって加熱して前記受容層に転写して画像を形成する昇華溶融制御を実行する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、形成する画像の濃度が所定の濃度以上である場合において、前記熱溶融性インクと前記熱昇華性インクとを用いた画像を形成する場合に、前記溶融昇華制御を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、形成する画像の濃度が所定の濃度未満である場合において、前記熱溶融性インクと前記熱昇華性インクとを用いた画像を形成する場合に、前記熱昇華性インクを前記加熱部によって加熱して前記受容層に転写した後に、前記熱溶融性インクを前記加熱部によって加熱して前記受容層に転写して画像を形成する昇華溶融制御を実行する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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