JP6996170B2 - 熱転写印画装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写印画装置と、熱転写印画装置による画像形成方法とに関する。
熱転写印刷は、熱転写シート(インクリボン)の染料面と被転写物を接触させてインクリボン背面側にサーマルヘッドを押し当てた状態で加熱し、インクリボンのインクを被転写部に転写させる印刷方式である。インクリボンのサーマルヘッドと接する側には、サーマルヘッドとの滑り性向上、熱によるダメージの軽減等の目的で、背面層を設ける場合がある。
熱転写シートを用いて多数枚の印画を行った場合、熱転写シートの背面層の成分が剥がれ落ち、または成分が焼き付き、いわゆる「カス」となってサーマルヘッドの発熱体上、或いは発熱体近傍に付着してしまうことがある。そしてこの「カス」の量が増加すると、印画時に「カス」が熱転写シートに押しつけられ、その跡が被転写体側にまで写ってしまい、被転写体に形成された画像上に「キズ」として現れてしまうことがあった。背面層にタルク等の無機粒子を含有させることにより、カスをクリーニングすることは可能であるが、印画領域よりも外側のサーマルヘッド両端部は、クリーニングすることができない。カスが残留すると、堆積したカスが印画領域に飛んでしまったりして、印画に影響を及ぼすことがある他、一つのプリンタで種々のサイズの用紙に印刷したりする場合に不具合が生じる。
特許文献1にはクリーナーシートをサーマルヘッドと接触させて走行させ、サーマルヘッドをクリーニングすることが記載されているが、このクリーナーシートの幅は記録紙と同じであるため(特許文献1の0069段落)、記録紙から側方に延出するサーマルヘッド両端部のクリーニングを行うことはできない。
特許文献2には、インクシート(インクリボン)のサーマルヘッド側の面にクリーニング部を設け、このクリーニング部をサーマルヘッドに摺擦させてクリーニングすることが記載されているが、インクリボンから側方に延出するサーマルヘッド両端部のクリーニングを行うことはできない。
特許文献3には、発熱素子の列を有した記録用ヘッド(サーマルヘッド)を、素子の配列ピッチよりも小さい距離(例えばピッチの1/2)だけ記録シートの幅方向にシフトさせることが記載されているが、このヘッドシフトの目的は画像を緻密化させるものであり、ヘッドシフト量はごく僅かである。
特開平7-223351号公報 特開平7-172015号公報 特開平1-275067号公報
本発明は、サーマルヘッドの両端部の付着物を除去することができる熱転写印画装置と、この熱転写印画装置を用いた画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明の熱転写印画装置は、サーマルヘッド及びプラテンロールを有し、染料層が設けられた熱転写シートと印画シートとを重ね合わせて、前記サーマルヘッドの発熱素子配列面と前記プラテンロールとの間を搬送させるとともに、前記サーマルヘッドで前記熱転写シートを加熱して染料を転写し、前記印画シートに画像を形成し、前記画像上に前記保護層を転写する熱転写印画装置において、前記サーマルヘッドの発熱素子配列面のうち、前記搬送方向と直交方向の両端部のクリーニングを行うサーマルヘッド端部用クリーニング手段を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様では、前記サーマルヘッドの端部は前記印画シートの側辺よりも側方に延出しており、前記クリーニング手段は、前記サーマルヘッドの端部と前記印画シートの側辺とを接近させるようにサーマルヘッド、又は熱転写シート及び印画シートを移動させる移動手段を有する。
本発明の一態様では、前記移動手段は、前記サーマルヘッドの一方の端部と、前記熱転写シート及び前記印画シートの一方の側辺とを接近させる往動と、サーマルヘッドの他方の端部と、熱転写シート及び印画シートの他方の側辺とを接近させる復動とを交互に行うものである。
本発明の一態様では、前記移動手段は、前記サーマルヘッド、又は前記熱転写シート及び印画シートを複数回往動方向に移動させて往動移動限まで移動させた後、複数回復動方向に移動させて復動移動限まで移動させるものである。
本発明の一態様では、前記移動手段は、印画サイクル同士の間の非印画状態にあるときに前記サーマルヘッド、又は前記熱転写シート及び印画シートを移動させるものである。
本発明の一態様では、前記移動手段は、複数回の印画サイクルの後に前記移動を行うものである。
本発明の一態様では、前記移動手段は、前記サーマルヘッドを移動させる手段である。
本発明の画像形成方法は、かかる本発明の熱転写印画装置を用いて画像を形成する。
本発明の熱転写印画装置及び画像形成方法にあっては、サーマルヘッドの発熱素子配列面の端部を熱転写シートと接触させた状態で熱転写シートを走行させることにより、サーマルヘッドの発熱素子配列面の端部をクリーニングすることができる。
本発明の実施形態による熱転写印画装置の概略構成図である。 同実施形態による熱転写シートの平面図である。 サーマルヘッド、熱転写シート及び印画紙の位置関係を示す断面図である。 サーマルヘッド、熱転写シート及び印画紙の位置関係を示す断面図である。
図1は本発明の実施の形態に係る熱転写印画装置の概略構成図であり、図2は熱転写印画装置で使用される熱転写シート5の平面図であり、図3はサーマルヘッド1、熱転写シート5及び印画シート7の断面図である。
熱転写シート5は、図2のように、基材フィルムの一方の面に染料層及び転写性保護層(以下、保護層と記載する)OPが面順次に繰り返し設けられ、基材フィルムの他方の面に背面層が設けられた構成を有する。染料層は、面順次に設けられたイエロー染料層(Y)、マゼンタ染料層(M)、及びシアン染料層(C)を含む。
熱転写印画装置は、熱転写シート5及びサーマルヘッド1を用いて、印画シート7(印画紙、受像紙)上にY、M、Cを昇華転写させて画像を印画し、画像上に保護層を形成する。
サーマルヘッド1の下流側に、熱転写シート5をボビンに巻き付けて形成された供給部3が設けられ、サーマルヘッド1の上流側に、巻取ボビンを有する回収部4が設けられている。供給部3から繰り出された熱転写シート5は、サーマルヘッド1を通って回収部4に回収(巻き取り)されるようになっている。
サーマルヘッド1の下方側には回転自在なプラテンロール2が設けられている。サーマルヘッド1とプラテンロール2との間に、印画シート7及び熱転写シート5を挟み込み、サーマルヘッド1で熱転写シート5を加熱して印画シート7上に染料を熱転写することで画像を形成する。
また、この画像形成後は、保護層(OP)を加熱して、画像上に保護層を転写する。保護層形成時の転写エネルギー(サーマルヘッド1による印加エネルギー)を高くすることで保護層表面が光沢度の低いマット調になり、転写エネルギーを低くすることで保護層表面が光沢度の高いグロス調になる。
サーマルヘッド1の上流側には、印画シート7の搬送を行うための回転駆動自在なキャプスタンローラ9aとピンチローラ9bとが設けられている。
印画シート7は、印画紙ロール6に巻き付けられており、印画紙ロール6から繰り出される。印画紙ロール6、キャプスタンローラ9a、及びピンチローラ9bにより印画シート7の繰り出し(前方側への搬送)や巻取り(後方側への搬送)が行われる。
画像形成及び保護層の転写が施された印画シート7は、下流側でカッター8によりプリント枚葉7aとして切り出される。プリント枚葉7aは、図示を省略する排出口から排出される。
サーマルヘッド1を印画シート7の幅方向に往復動させる往復駆動装置10が設けられている。この往復駆動装置10はステッピングモータを備えており、サーマルヘッド1を所定ステップ毎に往動及び復動させることができるようになっている。この往復駆動装置10は制御ユニット11によって制御される。
図3は印画状態におけるサーマルヘッド1、熱転写シート5及び印画シート7の積層状態を示す断面図であり、印画シート7の幅方向すなわち印画シート7の走行方向と直交方向の断面を示している。サーマルヘッド1の熱転写シート5との接触面(発熱素子配列面1f)には、発熱素子(図示略)が印画シート7の幅方向に配列されている。
本発明の一態様では、図3の通り、サーマルヘッド1をこの幅方向に往復動させることにより、サーマルヘッド1の発熱素子配列面1fの両端部のクリーニングを行う。
図3(a)は、サーマルヘッド1を往復動の往動限と復動限との中間に位置させた中間状態を示している。この状態では、サーマルヘッド1、熱転写シート5及び印画シート7の幅方向の中間点は合致している。サーマルヘッド1の幅は熱転写シート5の幅よりも大きく、熱転写シート5の幅は印画シート7の幅よりも大きい。従って、熱転写シート5の両端(両側辺)5a,5bは印画シート7の両端(両側辺)7a,7bから側方に張り出している。また、サーマルヘッド1の一端1a側は、熱転写シート5の一端5aから側方に張り出し、他端1b側は、熱転写シート5の他端5bから側方に張り出している。
サーマルヘッド1の一端1a側の発熱素子配列面1fのクリーニングを行うときには、図3(b)の通りサーマルヘッド1を右方に移動(往動)させ、サーマルヘッド1の一端1aと印画シート7の一端7aとを接近させる。サーマルヘッド1は、一端1aが熱転写シート5の一端5aよりもごく僅かに突出した位置(往動限)まで移動する。
サーマルヘッド1の他端1b側の発熱素子配列面1fのクリーニングを行うときには、図3(c)の通りサーマルヘッド1を左方に移動(復動)させ、サーマルヘッド1の他端1bと印画シート7の他端7bとを接近させる。サーマルヘッド1は、他端1bが熱転写シート5の他端5bよりもごく僅かに突出した位置(復動限)まで移動する。
このようにサーマルヘッド1の一端1a側又は他端1b側の発熱素子配列面1fを熱転写シート5と接触させた状態で印画すると、熱転写シート5を走行する際の摺動により、サーマルヘッドの一端1a側又は他端1b側の発熱素子配列面1fに付着した付着物(カス)が除去される。
上記実施の形態ではサーマルヘッド1を移動させているが、本発明では熱転写シート5及び印画シート7を幅方向に移動させてもよい。
図4は熱転写シート5及び印画シート7を幅方向に往復動させて発熱素子配列面1fの両端部のクリーニングを行う方法を示している。図4(a)は熱転写シート5及び印画シート7を往復動の往動限と復動限との中間に位置させた中間状態を示している。
サーマルヘッド1の一端1a側の発熱素子配列面1fのクリーニングを行うときには、図4(b)の通り熱転写シート5及び印画シート7を左方に移動(往動)させ、サーマルヘッド1の一端1aと印画シート7の一端7aとを接近させる。熱転写シート5及び印画シート7は、サーマルヘッド1の一端1aが熱転写シート5の一端5aよりもごく僅かに突出する位置(往動限)まで移動する。
サーマルヘッド1の他端1b側の発熱素子配列面1fのクリーニングを行うときには、図4(c)の通り熱転写シート5及び印画シート7を右方に移動(往動)させ、サーマルヘッド1の他端1bと印画シート7の他端7bとを接近させる。熱転写シート5及び印画シート7は、サーマルヘッド1の他端1bが熱転写シート5の他端5bよりもごく僅かに突出する位置(復動限)まで移動する。
図3(b),(c)、図4(b),(c)のように、熱転写シート5の一端5a又は他端5bと印画シート7の一端7a又は他端7bとをサーマルヘッド1の一端1a又は他端1bに著しく近接して位置させると、熱転写シート5の一端5a側又は他端5b側が印画シート7からの押圧力によって発熱素子配列面1fに押し付けられるので、この状態で印画すると、走行する熱転写シート5との摺動により、発熱素子配列面1fの両端部(ただし熱転写シート5と接する部分)のクリーニングが行われる。
なお、印画シート7を幅方向に移動させるには、例えばプラテンロール2、キャプスタンローラ9a及びピンチローラ9bを移動させる。また、熱転写シート5を幅方向に移動させるには、供給部3及び回収部4を移動させる。
本発明の熱転写印画装置を用いた印画処理の一態様では、まず、印画シート7と染料層のY層とが位置合わせされ、印画シート7及び熱転写シート5を介してサーマルヘッド1がプラテンロール2に当接する。次に、キャプスタンローラ9a及び回収部4が回転駆動して、印画シート7及び熱転写シート5が送られる。この間、画像データに基づいて、サーマルヘッド1によりY層の領域が選択的に順次加熱され、熱転写シートから印画シート上にYが昇華転写される。
Yの昇華転写後、サーマルヘッド1が上昇し、プラテンロール2から離れる。次に、印画シート7とM層とが位置合わせされる。この場合、印画シート7はプリントサイズに相当する距離だけ前方側へ送られるとともに、熱転写シート5はY層とM層との間のマージンに相当する距離だけ後方側へ送られる。
Yを昇華転写する方法と同様にして、画像データに基づいて印画シート7上にM及びCが順次昇華転写され、印画シート7上に画像が形成される。
画像形成後、印画シート7と保護層とが位置合わせされ、サーマルヘッド1により保護層が加熱され、画像を覆うように、熱転写シート5から印画シート7上に保護層が転写される。
この印画工程において、上記のようにサーマルヘッド1、又は熱転写シート5及び印画シート7を印画シート7の幅方向に移動させてサーマルヘッド1の発熱素子配列面1fの両端部のクリーニングを行う。サーマルヘッド1、又は熱転写シート5及び印画シート7の移動は、1回の印画サイクル(1画面分の画像形成及び保護層転写)の後に行ってもよく、複数回の印画サイクルの後に行ってもよい。
サーマルヘッド1、又は熱転写シート5及び印画シート7の移動は、1回の移動で移動限まで達するものであってもよく、同方向に複数回移動することにより移動限まで達するように小移動距離ずつ行われてもよい。
本発明では、サーマルヘッド1の発熱素子配列面1fの一端1a側又は他端1b側の汚れを検知して上記の移動を行ってもよい。
なお、サーマルヘッド1、又は熱転写シート5及び印画シート7が幅方向に移動した場合、この移動距離に応じて、制御ユニット11がサーマルヘッド1に与える発熱素子制御信号を補正し、図3(b),(c)又は図4(b),(c)のようにサーマルヘッド1、又は熱転写シート5及び印画シート7が図3(a)、図4(a)の中間状態から幅方向にシフトした状態においても、図3(a)、図4(a)の中間状態における画像位置(印画シート7の幅方向の位置)と同一位置に画像が形成されるようにする。
次に、熱転写シートを構成する材料について説明する。
[基材フィルム]
熱転写シートに用いられる基材フィルムは、ある程度の耐熱性と強度を有するものであれば、いずれのものでもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4-ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等の樹脂フィルム等が挙げられる。また、基材フィルムと背面層との間に、プライマー層(接着層)を塗工して形成することも可能である。プライマー層は、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等のビニル系樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂等を用いて形成することができる。
[染料層]
染料層は、バインダ樹脂に、昇華性染料を溶融又は分散させた材料を用いることが好ましい。昇華性染料としては、例えば、ジアリールメタン系染料;トリアリールメタン系染料;チアゾール系染料;メロシアニン染料;ピラゾロン染料;メチン系染料;インドアニリン系染料;アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料;キサンテン系染料;オキサジン系染料;ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料;チアジン系染料;アジン系染料;アクリジン系染料;ベンゼンアゾ系染料;ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料;スピロピラン系染料;インドリノスピロピラン系染料;フルオラン系染料;ローダミンラクタム系染料;ナフトキノン系染料;アントラキノン系染料;キノフタロン系染料;等が挙げられる。
染料層は、離型剤、無機微粒子、有機微粒子等の添加剤を使用してもよい。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル等が挙げられる。無機微粒子としては、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられる。また、有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
[保護層]
保護層には、従来から保護層形成用樹脂として知られている各種の樹脂を用いることができる。保護層形成用樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物等を例示することができる。
[背面層]
背面層は、基材フィルムの背面に、耐熱性及び印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるために設けられる。
背面層は、熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成することができる。このような、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂やポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、これらのシリコーン変性物等が挙げられる。
また、背面層には、上記熱可塑性樹脂に加え、スリップ性を向上させる目的で、ワックス、高級脂肪酸アミド、リン酸エステル化合物、金属石鹸、シリコーンオイル、界面活性剤等の離型剤、フッ素樹脂等の有機粒子を含有することができる。また、背面層には、サーマルヘッド1のカスをクリーニングするために、タルク、シリカ、クレー、炭酸カルシウム等の無機粒子が添加される。
印画シートとしては、熱転写印画装置で用いられる各種のものを使用することができ、例えば、レジンコート層、紙、接着層、ボイド含有フィルム、及び受容層がこの順で積層されたものを用いることができる。ボイド含有フィルムとしては、フィルム中にボイドが形成されたものであれば、種々のものを用いることができる。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)中にボイド発現剤を添加し、成膜、延伸過程でPETとボイド発現剤とを剥離させることで、ボイドをフィルム内に形成したフィルムを用いることができる。基材は、PETのほか、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)などポリオレフィン系樹脂を用いることができる。
上記説明は本発明の一例であり、本発明は上記以外の形態とされてもよい。
1 サーマルヘッド
2 プラテンロール
5 熱転写シート
7 印画シート
10 往復動駆動装置
11 制御ユニット

Claims (6)

  1. サーマルヘッド及びプラテンロールを有し、染料層及び保護層が設けられた熱転写シートと印画シートとを重ね合わせて、前記サーマルヘッドの発熱素子配列面と前記プラテンロールとの間を搬送させるとともに、前記サーマルヘッドで前記熱転写シートを加熱して染料を転写し、前記印画シートに画像を形成し、前記画像上に前記保護層を転写する熱転写印画装置において、
    前記サーマルヘッドの発熱素子配列面のうち、前記搬送方向と直交方向の両端部のクリーニングを行うサーマルヘッド端部用クリーニング手段を備え
    前記サーマルヘッドの端部は前記印画シートの側辺よりも側方に延出しており、
    前記サーマルヘッド端部用クリーニング手段は、前記サーマルヘッドの端部と前記印画シートの側辺とを接近させるようにサーマルヘッド、又は熱転写シート及び印画シートを移動させる移動手段を有し、
    前記移動手段は、前記サーマルヘッドの一方の端部と、前記熱転写シート及び前記印画シートの一方の側辺とを接近させる往動と、サーマルヘッドの他方の端部と、熱転写シート及び印画シートの他方の側辺とを接近させる復動とを交互に行うものであることを特徴とする熱転写印画装置。
  2. 前記移動手段は、前記サーマルヘッド、又は前記熱転写シート及び印画シートを複数回往動方向に移動させて往動移動限まで移動させた後、複数回復動方向に移動させて復動移動限まで移動させるものであることを特徴とする請求項に記載の熱転写印画装置。
  3. 前記移動手段は、印画サイクル同士の間の非印画状態にあるときに前記サーマルヘッド、又は前記熱転写シート及び印画シートを移動させるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写印画装置。
  4. 前記移動手段は、複数回の印画サイクルの後に前記移動を行うものであることを特徴とする請求項に記載の熱転写印画装置。
  5. 前記移動手段は、前記サーマルヘッドを移動させる手段であることを特徴とする請求項ないしのいずれか1項に記載の熱転写印画装置。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の熱転写印画装置を用いた画像形成方法。
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