JP2008007466A - 脂環式多価エポキシ化合物及びその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粘度が低く、取扱性に優れる脂環式多価エポキシ化合物を提供する。
【解決手段】 下記式(1)
【化1】
Figure 2008007466

(式中、Yは連結基又は単結合を示す。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
で表される脂環式多価エポキシ化合物であって、立体異性体の割合が、H−NMRスペクトルにおいてシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位のプロトンの低磁場側で観測されるシグナルの積分値Aと高磁場側で観測されるシグナルの積分値Bとの比A/Bで、1.8以上である脂環式多価エポキシ化合物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、紫外線硬化型インクジェットインク等に用いられるエネルギー線硬化性モノマーなどとして有用な脂環式多価エポキシ化合物とその製造法に関する。
インクジェット記録方式は、安価であり、フルカラー化が容易であり、低騒音で印字品質に優れていることから、近年急速に普及しつつある。そのなかでも紫外線硬化型インクジェット記録方式はソルベント系インクジェット記録方式に比べ、低臭気であり、インク吸収性の乏しい記録媒体への記録が可能である等の利点を有することから特に注目されている。紫外線硬化型インクとして、ラジカル重合型インク及びカチオン重合型インクが知られている。
カチオン重合型インクは、ラジカル重合型インクのように酸素による重合阻害を受けず、低照度の光源を使用できるとともに、低刺激性である等の利点を有しているものの、温度や湿度により画質が変化しやすく、特に高湿度下では滲みのない高品位の印字が得られにくいという欠点を有する。特開2005−29632号公報には、このような問題を解決するものとして、紫外線硬化性モノマーとして新規な構造を有する脂環式多価エポキシ化合物を含有するインクジェット用インク組成物が開示されている(特許文献1参照)。この文献では、上記脂環式多価エポキシ化合物を、対応する環状オレフィン化合物の過酢酸によるエポキシ化により合成している。しかし、過酢酸を用いて合成された脂環式多価エポキシ化合物は一般に粘度が高く、インクの吐出機能に問題を生ずることがあった。
特開2005−29632号公報
本発明の目的は、粘度が低く、吐出性能に優れる脂環式多価エポキシ化合物を提供することにある。本発明の他の目的は、上記の特性を有する脂環式多価エポキシ化合物を簡易に、効率よく製造できる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、脂環式多価エポキシ化合物の立体異性体の比率を制御すると、粘度が低下して取り扱いやすくなり、紫外線硬化型インクジェットインク等の調製が容易になること、このような脂環式多価エポキシ化合物は対応するシクロヘキセン環含有化合物を特定の酸化剤を用いて酸化することにより得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
Figure 2008007466
(式中、Yは連結基又は単結合を示す。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
で表される脂環式多価エポキシ化合物であって、立体異性体の割合が、H−NMRスペクトルにおいてシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位のプロトンの低磁場側で観測されるシグナルの積分値Aと高磁場側で観測されるシグナルの積分値Bとの比A/Bで、1.8以上である脂環式多価エポキシ化合物を提供する。
前記式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物には、下記式(1a)
Figure 2008007466
[式中、2つのLは、ともに−C(=O)−O−(カルボニル基がシクロヘキサン環に結合している)であるか、又はともに−CH−O−C(=O)−(メチレン基がシクロヘキサン環に結合している)であり、Yは、2つのLが前者の場合は連結基を示し、2つのLが後者の場合は連結基又は単結合を示す。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい]
で表される化合物が含まれる。
本発明は、また、下記式(2)
Figure 2008007466
(式中、Yは連結基又は単結合を示す。シクロヘキセン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
で表されるシクロヘキセン環含有化合物を、過酸化水素により酸化して、下記式(1)
Figure 2008007466
(式中、Yは前記に同じ。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
で表される脂環式多価エポキシ化合物を得ることを特徴とする脂環式多価エポキシ化合物の製造法を提供する。
前記製造法では、立体異性体の割合が、H−NMRスペクトルにおいてシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位のプロトンの低磁場側で観測されるシグナルの積分値Aと高磁場側で観測されるシグナルの積分値Bとの比A/Bで、1.8以上である式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物を得ることができる。
また、式(2)で表されるシクロヘキセン環含有化合物として、下記式(2a)
Figure 2008007466
[式中、2つのLは、ともに−C(=O)−O−(カルボニル基がシクロヘキセン環に結合している)であるか、又はともに−CH−O−C(=O)−(メチレン基がシクロヘキセン環に結合している)であり、Yは、2つのLが前者の場合は連結基を示し、2つのLが後者の場合は連結基又は単結合を示す。シクロヘキセン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい]
で表される化合物を用いて、下記式(1a)
Figure 2008007466
[式中、2つのLは、ともに−C(=O)−O−(カルボニル基がシクロヘキサン環に結合している)であるか、又はともに−CH−O−C(=O)−(メチレン基がシクロヘキサン環に結合している)であり、Yは、2つのLが前者の場合は連結基を示し、2つのLが後者の場合は連結基又は単結合を示す。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい]
で表される化合物を得ることができる。
本発明は、さらに、下記式(2)
Figure 2008007466
(式中、Yは連結基又は単結合を示す。シクロヘキセン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
で表されるシクロヘキセン環含有化合物を過酸化水素により酸化して得られる下記式(1)
Figure 2008007466
(式中、Yは前記に同じ。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
で表される脂環式多価エポキシ化合物を提供する。
式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物としては、立体異性体の割合が、H−NMRスペクトルにおいてシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位のプロトンの低磁場側で観測されるシグナルの積分値Aと高磁場側で観測されるシグナルの積分値Bとの比A/Bで、1.8以上であるのが好ましい。
本発明によれば、粘度が低く、例えばインクジェット用インクとして用いた場合に吐出性能に優れる脂環式多価エポキシ化合物が提供される。この脂環式多価エポキシ化合物は紫外線硬化型インクジェットインク等に用いられるエネルギー線硬化性モノマーなどとして使用できる。
また、本発明の製造法によれば、このような優れた特性を有する脂環式多価エポキシ化合物を簡易に、工業的に効率よく製造することができる。
本発明の脂環式多価エポキシ化合物は前記式(1)で表される。式(1)中、Yは連結基又は単結合を示す。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい。
前記連結基としては、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基、置換基を有していてもよい2価の複素環式基、−O−基、−S−基、−SO−基、−SO−基、−CO−基、−CS−基、これらが2以上結合した2価の基などが挙げられる。前記2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチリデン、イソプロピリデン、エチレン、1,2−プロパンジイル(プロピレン)、1,3−プロパンジイル(トリメチレン)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル、1−メチル−1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイル(テトラメチレン)、1,5−ペンタンジイル(ペンタメチレン)、1,6−ヘキサンジイル(ヘキサメチレン)基等の炭素数1〜15程度(特に炭素数1〜10程度)のアルキレン基(アルキリデン基を含む);ビニレン基等の炭素数2〜15程度(特に炭素数2〜10程度)のアルケニレン基;エチニレン基等の炭素数2〜15程度(特に炭素数2〜10程度)のアルキニレン基;シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、1,3−シクロペンタンジイル、1,2−シクロヘキサンジイル、1,3−シクロヘキサンジイル、1,4−シクロヘキサンジイル基等の炭素数3〜15程度(特に炭素数3〜8程度)のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む);p−フェニレン、m−フェニレン、o−フェニレン基などの炭素数6〜15程度のアリーレン基;これらが2以上結合した基(例えば、α,α′−o−キシリレン基、α,α′−m−キシリレン基、α,α′−p−キシリレン基、イソプロピリデンビス−p−フェニレン基等)などが挙げられる。
前記2価の複素環式基としては、例えば、2,5−フランジイル基、2,5−チオフェンジイル基、2,5−テトラヒドロフランジイル基等の酸素原子、硫黄原子及び窒素原子からなる群(特に、酸素原子及び硫黄原子からなる群)より選択された少なくとも1種のヘテロ原子を含有する非芳香族性又は芳香族性の2価の複素環式基等が挙げられる。
前記2価の炭化水素基や2価の複素環式基は置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ基等の炭素数1〜6程度のアルコキシ基など)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチル基等の炭素数1〜10程度のアシル基など)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、プロピオニルオキシ、トリフルオロアセトキシ基等の炭素数1〜10程度のアシルオキシ基など)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜10程度のアルコキシカルボニル基など)、アルキル基(メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6程度のアルキル基等)などが挙げられる。
また、Yは、前記式(1)中に示される3,4−エポキシ−4−メチル−シクロヘキサン−1−イル基を1又は2以上含んでいてもよい。
Yにおける連結基の具体例としては、前記2価の炭化水素基及び2価の複素環式基の例として記載したものほか、2,2−ジメトキシ−1,3−プロパンジイル基、2,2−ビス(メトキシメチル)−1,3−プロパンジイル基、2−ヒドロキシ−1,3−プロパンジイル基、2−メトキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジイル基、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジイル基、オキシジエチレン(−CHCHOCHCH−)基、チオジエチレン(−CHCHSCHCH−)基、3−オキソチオジエチレン基、3,3−ジオキソチオジエチレン基、1,4−ジメチル−3−オキサ−1,5−ペンタンジイル基、3−オキソペンタンジイル基、1,5−ジオキソ−3−オキサペンタンジイル基、4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基、1,4,7−トリメチル−3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジイル基、5,5−ジメチル−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基、5,5−ジメトキシ−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基、5,5−ビス(メトキシメチル)−3,7−ジオキサ−1,9−ノナンジイル基、4,7−ジオキソ−3,8−ジオキサ−1,10−デカンジイル基、3,8−ジオキソ−4,7−ジオキサ−1,10−デカンジイル基、フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基、チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基などが挙げられる。
また、Yは下記式(3)又は(4)で表される基であってもよい。
−C(=O)−O−Y−O−C(=O)− (3)
−CH−O−C(=O)−Y−C(=O)−CH− (4)
前記Yは、式(3)の場合は連結基、式(4)の場合は連結基又は単結合を示す。該連結基としては、前記Yにおける連結基と同様のものが挙げられる。
式(3)及び式(4)において、好ましいYには、単結合[式(4)の場合のみ]、エチレン基、1,3−プロパンジイル基、1,2−プロパンジイル基、1−メチル−1,3−プロパンジイル基、2−メチル−1,3−プロパンジイル基、2−ヒドロキシ−1,3−プロパンジイル基、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基、2−メトキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジイル基、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジイル基、1,4−ブタンジイル基、オキシジエチレン基、チオジエチレン基、3−オキソチオジエチレン基、3,3−ジオキソチオジエチレン基、p−フェニレン基、フラン−2,5−ジイル−ビスメチレン基、チオフェン−2,5−ジイル−ビスメチレン基、2−(3,4−エポキシ−4−メチル−シクロヘキサン−1−イルカルボニルオキシ−メチル)−2−メチル−1,3−プロパンジイル基、2,2−ビス(3,4−エポキシ−4−メチル−シクロヘキサン−1−イルカルボニルオキシ−メチル)−1,3−プロパンジイル基などの、置換基を有していてもよい炭素数1〜10程度の2価の炭化水素基、置換基を有していてもよい2価の複素環式基、これらが2以上結合した基、又はこれらの2価の基と、−O−基、−S−基、−SO−基、−SO−基、−CO−基及び−CS−基から選択された1〜3個の基とが結合した基、又はこれらの基に3,4−エポキシ−4−メチル−シクロヘキサン−1−イル基が結合した基などが含まれる。これらの中でも、メチレン基、エチレン基、1,3−プロパンジイル基、1,2−プロパンジイル基、1−メチル−1,3−プロパンジイル基、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル基などの炭素数1〜6のアルキレン基が特に好ましい。
式(1)中のシクロヘキサン環が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ基等の炭素数1〜6程度のアルコキシ基など)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチル基等の炭素数1〜10程度のアシル基など)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、プロピオニルオキシ、トリフルオロアセトキシ基等の炭素数1〜10程度のアシルオキシ基など)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜10程度のアルコキシカルボニル基など)、アルキル基(メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の炭素数1〜6程度のアルキル基等)などが挙げられる。
式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物のなかでも、前記式(1a)で表される化合物が特に好ましい。式(1a)で表される脂環式多価エポキシ化合物は、式(1)におけるYが前記式(3)又は(4)で表される基である化合物に相当する。
本発明の重要な特徴は、式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物において、立体異性体の割合が特定の範囲である点にある。すなわち、H−NMRスペクトルにおいてシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側(δ値の大きい側)で観測されるシグナルの積分値Aと高磁場側で観測されるシグナルの積分値Bとの比A/Bが1.8以上である。なお、前記プロトンのシグナルが低磁場側と高磁場側に観測されるのは、シクロヘキサン環に結合しているエポキシ基とYの立体的な配置が異なるシス体とトランス体が存在することによるものと考えられる。
前記の比A/Bは、好ましくは1.85以上、さらに好ましくは1.90以上である。前記の比A/Bの上限は特になく、大きいほど好ましいが、制御性等を考慮すると、例えば50、さらには10程度であってもよい。前記の比A/Bが1.8以上であると、式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物の粘度が著しく低下して、紫外線硬化型インクジェットインク等の該化合物を含む組成物の調製が容易になる。一方、前記の比A/Bが1.8未満の場合には粘度が高く、例えばインクジェット用インクとして用いた場合に吐出性能に問題が生じる。
本発明の前記の比A/Bが1.8以上である式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物は、例えば、前記式(2)で表されるシクロヘキセン環含有化合物(環状オレフィン化合物)を、過酸化水素により酸化(エポキシ化)することにより得ることができる。本発明は、前記式(2)で表されるシクロヘキセン環含有化合物を、過酸化水素により酸化して、前記式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物を得る方法、及びこの方法により得られる式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物をも提供する。なお、前記式(1a)で表される脂環式多価エポキシ化合物は、式(2)で表される化合物として式(2a)で表される化合物を用いることにより製造できる。
式(2)におけるY、式(2a)におけるYは前記と同じである。また、式(2)、式(2a)において、シクロヘキセン環が有していてもよい置換基としては、前記式(1)におけるシクロヘキサン環が有していてもよい置換基と同様である。
反応に用いる過酸化水素は、3〜70重量%過酸化水素水溶液として工業的に容易に入手可能であり、一般的に市販されているものをそのまま又は水で希釈して用いることができる。過酸化水素水溶液の濃度は特に限定されないが、取り扱い上の安全性及び経済性等の観点から、20〜35重量%過酸化水素水溶液を用いるのが好ましい。
過酸化水素の使用量は、式(2)で表される化合物に含まれる二重結合1モルに対して、例えば1〜2モル程度が適当であり、反応効率の点から、1.1〜1.8モルの範囲がより好ましい。
反応には触媒を用いてもよい。触媒としては、過酸化水素を酸化剤(特にエポキシ化剤)として使用する際に通常用いられる触媒を利用でき、例えば、(i)タングステン原子を含むヘテロポリ酸又はその塩とオニウム塩との組み合わせからなる触媒、(ii)タングステン化合物とリン酸類とオニウム塩との組み合わせからなる触媒、(iii)メチルトリオキソレニウム(MTO)、(iv)チタノシリケートなどが挙げられる。
前記(i)の触媒において、タングステン原子を含むヘテロポリ酸又はその塩としては、12−タングストリン酸(リンタングステン酸)、アルセノタングステン酸、これらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などの塩が挙げられる。タングステン原子を含むヘテロポリ酸又はその塩の使用量は、式(2)で表される化合物に含まれる二重結合1モルに対して、例えば0.0001〜0.1モル、好ましくは0.001〜0.05モル程度である。
オニウム塩としては、第四級アンモニウム塩、オキソニウム塩などが挙げられるが、第四級アンモニウム塩が好ましい。第四級アンモニウム塩としては、例えば、塩化テトラヘキシルアンモニウム、塩化テトラオクチルアンモニウム、塩化トリオクチルメチルアンモニウム、塩化トリオクチルエチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化テトラヘキシルアンモニウム、臭化テトラオクチルアンモニウム、臭化トリオクチルメチルアンモニウム、臭化トリオクチルエチルアンモニウム、臭化セチルピリジニウム、ヨウ化テトラヘキシルアンモニウム、ヨウ化テトラオクチルアンモニウム、ヨウ化トリオクチルメチルアンモニウム、ヨウ化トリオクチルエチルアンモニウム、ヨウ化セチルピリジニウム、硫酸水素テトラヘキシルアンモニウム、硫酸水素テトラオクチルアンモニウム、硫酸水素トリオクチルメチルアンモニウム、硫酸水素トリオクチルエチルアンモニウム、硫酸水素セチルピリジニウム、塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルジメチルアンモニウムなどが挙げられる。なかでも、塩化セチルピリジニウム、塩化トリオクチルメチルアンモニウムが特に好ましい。これらのオニウム塩は単独で又は2以上を組み合わせて使用できる。オニウム塩の使用量は、タングステン原子1モルに対して、例えば0.01〜10モル、好ましくは0.1〜5モル程度である。
前記(ii)の触媒において、タングステン化合物としては、例えば、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、タングステン酸アンモニウムなどのタングステン酸塩;12−タングストリン酸;12−タングストリン酸ナトリウム、12−タングストリン酸カリウム、12−タングストリン酸アンモニウムなどの12−タングストリン酸塩などが挙げられる。これらの中でも、タングステン酸ナトリウム、12−タングストリン酸が好ましい。タングステン化合物の使用量は、式(2)で表される化合物に含まれる二重結合1モルに対して、例えば0.0001〜0.1モル、好ましくは0.001〜0.05モル程度である。
前記リン酸類としては、例えば、リン酸、ポリリン酸、ピロリン酸;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウム等のリン酸塩などが挙げられる。リン酸類の使用量は、タングステン原子1モルに対して、例えば0.1〜100モル、好ましくは0.1〜10モル程度である。
前記(ii)の触媒におけるオニウム塩は(i)におけるオニウム塩と同様である。オニウム塩の使用量は、タングステン原子1モルに対して、例えば0.01〜10モル、好ましくは0.1〜5モル程度である。
前記(iii)又は(iv)の触媒において、その使用量は、式(2)で表される化合物に含まれる二重結合1モルに対して、例えば0.0001〜0.1モル、好ましくは0.001〜0.05モル程度である。これらの触媒を用いる場合、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基を用いてもよい。塩基の使用量は、例えば、メチルトリオキソレニウム(MTO)1モルに対して、0.1〜200モル、好ましくは1〜50モル程度である。
反応は、通常、水の存在下で行われるが、溶媒として水と有機溶媒とを併用してもよい。有機溶媒としては、水と分層する溶媒が好ましく、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステルなどが挙げられる。これらのなかでも、反応効率の観点から、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が特に好ましい。
反応で用いる有機溶媒の使用量は、反応性及び操作性の観点から、式(2)で表される化合物に対して、例えば1〜200重量倍、好ましくは1〜20重量倍である。
反応温度は、特に制限されないが、過酸化水素の自己分解を抑制でき、且つ反応の選択率を高く維持できる範囲、例えば0〜120℃、なかでも5〜80℃、特に10〜60℃の範囲が好ましい。反応は大気圧下、加圧下、減圧下の何れで行うこともできる。反応雰囲気は特に制限されず、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、空気雰囲気下で行ってもよい。
反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式等の何れの方式で行ってもよい。例えば、式(2)で表される化合物と触媒と有機溶媒とを含む混合液中に、反応速度と反応熱の除去速度を考慮しつつ、過酸化水素水溶液を滴下する方法が挙げられる。また、式(2)で表される化合物と有機溶媒とを含む混合液中に、触媒と過酸化水素水溶液とを滴下する方法を採用することもできる。このように、式(2)で表される化合物を、過酸化水素を用いてエポキシ化することにより、立体異性体の割合が前記の比A/Bで1.8以上となる脂環式多価エポキシ化合物が得られる。
反応生成物は、例えば、分液、洗浄、抽出、蒸留、濃縮、晶析、濾過、再結晶、カラムクロマトグラフィーなど、又はこれらの組み合わせにより分離精製できる。例えば、反応混合物を分液操作に付した後、有機層を水洗して過剰の過酸化水素や触媒を除去し、蒸留又はカラムクロマトグラフィーに付すことにより、目的化合物を分離、精製することができる。なお、精製を行う前に、反応混合物を亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤、及び炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基で処理しておくのが好ましい。
本発明の方法により得られる脂環式多価エポキシ化合物は、低粘度で機能的に優れるため、紫外線硬化型インクジェットインク等に用いられるエネルギー線硬化性モノマーなどとして好適に使用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。H−NMRの測定には、日本電子(株)製の「JNM−A500」を使用した。粘度は、ブルックフィールド社製の「LVDV−III+cp」(条件:サンプル量0.5ml、温度35±0.2℃、E型粘度計を使用)で測定した。
実施例1
冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの四つ口反応器に、クロロホルム200g、ネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート)20g(57.4ミリモル)、12−タングスト(VI)リン酸n水和物0.49g(0.003当量、0.17ミリモル)及びセチルピリジニウムクロライド0.18g(0.009当量、0.52ミリモル)を入れ、撹拌しながら、10℃から25℃の範囲で30重量%過酸化水素水19.5g(3当量、172.2ミリモル)を滴下し、滴下後、40℃で5時間撹拌熟成した。熟成後、分液して、クロロホルム層を抜き取り、クロロホルム層を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。クロロホルム層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、下記式(4)で表されるネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサンカルボキシレート)を得た(収率93%)。性状は、常温(25℃)で液体であり、35℃における粘度は255cP(=0.255Pa・s)であった。また、H−NMR分析の結果、シクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側で観測されるシグナル(3.06ppm)の積分値Aと高磁場側で観測されるシグナル(2.99ppm)の積分値Bとの比A/Bは2.56であった。
Figure 2008007466
[スペクトルデータ]
H-NMR(CDCl, 500MHz) δ:0.96(s, 3H), 0.97(s, 3H), 1.31(s, 3H), 1.32(s, 3H), 1.44-2.55(m, 14H), 2.99-3.06(s,d, 2H), 3.87(s, 4H)
FT-IR(cm−1):2958-2930, 1727, 1160, 1020, 1004
GC-MS-spectrometry: m/z 380 [EI法]
実施例2
冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの四つ口反応器に、トルエン200g、ネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート)20g(57.4ミリモル)、タングステン酸ナトリウム2水和物0.57g(0.03当量、1.72ミリモル)、85重量%リン酸水溶液0.20g(0.03当量、1.72ミリモル)、及び塩化トリオクチルメチルアンモニウム(TOMAC)0.23g(0.01当量、0.57ミリモル)を入れ、撹拌しながら、25℃で30重量%過酸化水素水19.5g(3当量、172.2ミリモル)を滴下し、滴下後、60℃で5時間撹拌熟成した。熟成後、分液して、トルエン層を抜き取り、トルエン層を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。トルエン層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、前記式(4)で表されるネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサンカルボキシレート)を得た(収率82%)。性状は、常温(25℃)で液体であり、35℃における粘度は248cP(=0.248Pa・s)であった。また、H−NMR分析の結果、シクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側で観測されるシグナル(3.06ppm)の積分値Aと高磁場側で観測されるシグナル(2.99ppm)の積分値Bとの比A/Bは2.86であった。
実施例3
冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの四つ口反応器に、クロロホルム200g、ネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート)20g(57.4ミリモル)、メチルトリオキソレニウム(MTO)0.14g(0.01当量、0.57ミリモル)、及びピリジン0.45g(0.1当量、5.7ミリモル)を入れ、撹拌しながら、10℃から25℃の範囲で30重量%過酸化水素水20g(3当量、172.2ミリモル)を滴下し、滴下後、25℃で5時間撹拌熟成した。熟成後、分液して、クロロホルム層を抜き取り、クロロホルム層を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。クロロホルム層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、前記式(4)で表されるネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサンカルボキシレート)を得た(収率93%)。性状は、常温(25℃)で液体であり、35℃における粘度は241cP(=0.241Pa・s)であった。また、H−NMR分析の結果、シクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側で観測されるシグナル(3.06ppm)の積分値Aと高磁場側で観測されるシグナル(2.99ppm)の積分値Bとの比A/Bは3.33であった。
比較例1
冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの四つ口反応器に、クロロホルム200g、ネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート)20g(57.4ミリモル)を入れ、撹拌しながら、m−クロロ過安息香酸14.8g(1.5当量、86.1ミリモル)をクロロホルム200gに溶解した溶液を、10℃から25℃の範囲で滴下し、滴下後、40℃で3時間撹拌熟成した。熟成後、沈殿したm−クロロ過安息香酸を濾別し、濾液を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。クロロホルム層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、前記式(4)で表されるネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサンカルボキシレート)を得た(収率92%)。性状は、常温(25℃)で固体(融点:35℃)であり、35℃における粘度は334cP(=0.334Pa・s)であった。また、H−NMR分析の結果、シクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側で観測されるシグナル(3.06ppm)の積分値Aと高磁場側で観測されるシグナル(2.99ppm)の積分値Bとの比A/Bは1.54であった。
比較例2
冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの四つ口反応器に、クロロホルム200g、ネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート)20g(57.4ミリモル)を入れ、撹拌しながら、40℃で、過酢酸を含む酢酸エチル溶液(過酢酸濃度30重量%)44g(過酢酸として3当量、172.2ミリモル)を滴下した。滴下後、40℃で5時間撹拌熟成した。熟成後、水を添加し、分液して、クロロホルム層を抜き取り、クロロホルム層を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。クロロホルム層(酢酸エチルを含む)を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、前記式(4)で表されるネオペンチルグリコール−ビス−(4−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサンカルボキシレート)を得た(収率90%)。性状は、常温(25℃)で固体(融点:35℃)であり、35℃における粘度は319cP(=0.319Pa・s)であった。また、H−NMR分析の結果、シクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側で観測されるシグナル(3.06ppm)の積分値Aと高磁場側で観測されるシグナル(2.99ppm)の積分値Bとの比A/Bは1.69であった。
実施例1〜3と比較例1〜2の結果を表1にまとめて示す。
Figure 2008007466
実施例4
冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの四つ口反応器に、クロロホルム200g、エチレングリコール−ビス−(4−メチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート)20g(65.3ミリモル)、12−タングスト(VI)リン酸n水和物0.56g(0.003当量、0.19ミリモル)及びセチルピリジニウムクロライド0.21g(0.009当量、0.59ミリモル)を入れ、撹拌しながら、10℃から25℃の範囲で30重量%過酸化水素水22.2g(3当量、195.8ミリモル)を滴下し、滴下後、40℃で5時間撹拌熟成した。熟成後、分液して、クロロホルム層を抜き取り、クロロホルム層を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。クロロホルム層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、下記式(5)で表されるエチレングリコール−ビス−(4−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサンカルボキシレート)を得た(収率91%)。性状は、常温(25℃)で液体であった。また、H−NMR分析の結果、シクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側で観測されるシグナル(3.07ppm)の積分値Aと高磁場側で観測されるシグナル(2.99ppm)の積分値Bとの比A/Bは2.15であった。
Figure 2008007466
[スペクトルデータ]
H-NMR(CDCl, 500MHz) δ:1.31(s, 6H), 1.44-2.53(m, 14H), 2.99-3.07(s,d, 2H), 4.27(s, 4H)
実施例5
冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの四つ口反応器に、クロロホルム200g、プロピレングリコール−ビス−(4−メチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート)20g(62.4ミリモル)、12−タングスト(VI)リン酸n水和物0.54g(0.003当量、0.19ミリモル)及びセチルピリジニウムクロライド0.20g(0.009当量、0.56ミリモル)を入れ、撹拌しながら、10℃から25℃の範囲で30重量%過酸化水素水21.2g(3当量、187.2ミリモル)を滴下し、滴下後、40℃で5時間撹拌熟成した。熟成後、分液して、クロロホルム層を抜き取り、クロロホルム層を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。クロロホルム層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、下記式(6)で表されるプロピレングリコール−ビス−(4−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサンカルボキシレート)を得た(収率90%)。性状は、常温(25℃)で液体であった。また、H−NMR分析の結果、シクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側で観測されるシグナル(3.06ppm)の積分値Aと高磁場側で観測されるシグナル(2.99ppm)の積分値Bとの比A/Bは1.92であった。
Figure 2008007466
[スペクトルデータ]
H-NMR(CDCl, 500MHz) δ:1.22(d, 3H), 1.31(d,6H), 1.46-2.52(m, 14H), 2.99-3.06(s,d, 2H), 3.99-4.04(m, 1H), 4.16-4.22(m, 1H), 5.13-5.14(m, 1H)
実施例6
冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500mlの四つ口反応器に、クロロホルム200g、コハク酸[ビス−(4−メチル−3−シクロヘキセニルメチル)]エステル20g(62.4ミリモル)、12−タングスト(VI)リン酸n水和物0.54g(0.003当量、0.19ミリモル)及びセチルピリジニウムクロライド0.20g(0.009当量、0.56ミリモル)を入れ、撹拌しながら、10℃から25℃の範囲で30重量%過酸化水素水21.2g(3当量、187.2ミリモル)を滴下し、滴下後、40℃で5時間撹拌熟成した。熟成後、分液して、クロロホルム層を抜き取り、クロロホルム層を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。クロロホルム層を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、下記式(7)で表されるコハク酸[ビス−(4−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イルメチル)]エステルを得た(収率92%)。性状は、常温(25℃)で液体であった。また、H−NMR分析の結果、シクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位(エポキシ基の根元)のプロトンの低磁場側で観測されるシグナル(3.02ppm)の積分値Aと高磁場側で観測されるシグナル(2.97ppm)の積分値Bとの比A/Bは1.91であった。
Figure 2008007466
[スペクトルデータ]
H-NMR(CDCl, 500MHz) δ:1.31(d, 6H), 1.41-2.14(m, 14H), 2.97-3.02(s,d, 2H), 3.37(s, 2H), 3.93-4.01(m, 4H)

Claims (7)

  1. 下記式(1)
    Figure 2008007466
    (式中、Yは連結基又は単結合を示す。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
    で表される脂環式多価エポキシ化合物であって、立体異性体の割合が、H−NMRスペクトルにおいてシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位のプロトンの低磁場側で観測されるシグナルの積分値Aと高磁場側で観測されるシグナルの積分値Bとの比A/Bで、1.8以上である脂環式多価エポキシ化合物。
  2. 式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物が、下記式(1a)
    Figure 2008007466
    [式中、2つのLは、ともに−C(=O)−O−(カルボニル基がシクロヘキサン環に結合している)であるか、又はともに−CH−O−C(=O)−(メチレン基がシクロヘキサン環に結合している)であり、Yは、2つのLが前者の場合は連結基を示し、2つのLが後者の場合は連結基又は単結合を示す。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい]
    で表される化合物である請求項1記載の脂環式多価エポキシ化合物。
  3. 下記式(2)
    Figure 2008007466
    (式中、Yは連結基又は単結合を示す。シクロヘキセン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
    で表されるシクロヘキセン環含有化合物を、過酸化水素により酸化して、下記式(1)
    Figure 2008007466
    (式中、Yは前記に同じ。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
    で表される脂環式多価エポキシ化合物を得ることを特徴とする脂環式多価エポキシ化合物の製造法。
  4. 式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物における立体異性体の割合が、H−NMRスペクトルにおいてシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位のプロトンの低磁場側で観測されるシグナルの積分値Aと高磁場側で観測されるシグナルの積分値Bとの比A/Bで、1.8以上である請求項3記載の脂環式多価エポキシ化合物の製造法。
  5. 式(2)で表されるシクロヘキセン環含有化合物として、下記式(2a)
    Figure 2008007466
    [式中、2つのLは、ともに−C(=O)−O−(カルボニル基がシクロヘキセン環に結合している)であるか、又はともに−CH−O−C(=O)−(メチレン基がシクロヘキセン環に結合している)であり、Yは、2つのLが前者の場合は連結基を示し、2つのLが後者の場合は連結基又は単結合を示す。シクロヘキセン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい]
    で表される化合物を用いて、下記式(1a)
    Figure 2008007466
    [式中、2つのLは、ともに−C(=O)−O−(カルボニル基がシクロヘキサン環に結合している)であるか、又はともに−CH−O−C(=O)−(メチレン基がシクロヘキサン環に結合している)であり、Yは、2つのLが前者の場合は連結基を示し、2つのLが後者の場合は連結基又は単結合を示す。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい]
    で表される化合物を得る請求項3又は4記載の脂環式多価エポキシ化合物の製造法。
  6. 下記式(2)
    Figure 2008007466
    (式中、Yは連結基又は単結合を示す。シクロヘキセン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
    で表されるシクロヘキセン環含有化合物を過酸化水素により酸化して得られる下記式(1)
    Figure 2008007466
    (式中、Yは前記に同じ。Hはシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位の水素原子を示す。シクロヘキサン環は式中に示される基以外の置換基を有していてもよい)
    で表される脂環式多価エポキシ化合物。
  7. 式(1)で表される脂環式多価エポキシ化合物における立体異性体の割合が、H−NMRスペクトルにおいてシクロヘキサン環とオキシラン環との接合部位のプロトンの低磁場側で観測されるシグナルの積分値Aと高磁場側で観測されるシグナルの積分値Bとの比A/Bで、1.8以上である請求項6記載の脂環式多価エポキシ化合物。
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