JP2010229065A - 酸化化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機化合物を過酸化水素により酸化する酸化反応において、高い収率でかつ安全に酸化化合物を製造できる方法を提供する。
【解決手段】 本発明の酸化化合物の製造法は、有機化合物を、(A)ハイドロキノン類の存在下、過酸化水素で酸化して酸化化合物を得ることを特徴とする。有機化合物としてエチレン性不飽和結合を有する化合物を用いることにより、例えば対応するエポキシ化合物等を得てもよい。エチレン性不飽和結合を有する化合物がシクロアルケン環を含有する化合物であってもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は有機化合物を過酸化水素により酸化してエポキシ化合物等の酸化化合物を製造する方法に関する。
過酸化水素を用いた酸化反応は様々な用途に用いられており、アルコールからアルデヒドおよびカルボン酸の製造、アルコールからケトンの製造、不飽和化合物からエポキシ化合物およびジオールの製造などが挙げられる。従来、例えば、少なくとも1つの二重結合を有する不飽和化合物を過酸化水素によりエポキシ化する反応において、触媒として、金属化合物(たとえば、タングステンなどの周期表第6族元素を含む化合物、レニウムなどの周期表第7族元素を含む化合物、オスミウム等の周期表第8属元素を含む化合物など)が使用され、工業的には、低コストの点から周期表第6属元素を含む化合物(特に、タングステン化合物)が汎用されている。
例えば、特開2003−192680号公報(特許文献1)には、環状モノオレフィン及び第4級アンモニウム塩を含む有機層とタングステン化合物及びリン酸類を含む水層からなる二相系溶液に、過酸化水素を添加する炭素数6以上の環状モノオレフィンのエポキシ化法が開示されている。特開平5−213919号公報(特許文献2)には、脂環式オレフィン類と過酸化水素水を水不溶性溶媒の存在下反応させて脂環式エポキシ化合物を製造する際に、予め触媒であるタングステン酸とリン酸化合物を過酸化水素水に溶解するとともに、オニウム塩を水不溶性溶媒に溶解して使用する脂環式オレフィンのエポキシ化法が開示されている。また、特開2003−192679号公報(特許文献3)には、オレフィン及び第4級アンモニウム塩を含む有機層とタングステン化合物及びリン酸類を含む水層からなる二相系溶液に、過酸化水素を添加する炭素数6以上のモノオレフィンのエポキシ化法が開示されている。
一方、過酸化水素と金属が共存した場合、過酸化水素は分解し酸素を発生する。タングステン化合物を用いたエポキシ化反応においても同様である。特に、特開平5−213919号公報(特許文献2)で用いられる方法では、タングステン酸と過酸化水素をあらかじめ接触させるため、酸素の発生が著しい。このとき、オレフィンそのものもしくはオレフィンの可溶化溶媒として用いられる有機化合物が高濃度の酸素に晒されることになり、何らかの原因で着火した場合爆発を起こす危険性が高いと考えられる。
特開2003−192680号公報(特許文献1)及び特開2003−192679号公報(特許文献3)では、これを回避してエポキシ化合物を製造するため、シクロオレフィン化合物および第4級アンモニウム塩を含む有機相にタングステン化合物およびリン酸類を含む水溶液と過酸化水素水溶液を同時に逐次添加する方法が記載されている。
しかし、これらの方法においても、反応液中でタングステン化合物の水溶液と過酸化水素が混合することに変わりない。そのため、酸素の発生を制御するためには、系中の酸素濃度を監視しつつ、タングステン化合物およびリン酸類の水溶液と過酸化水素水溶液の添加速度を同時に調整する必要があり、実際に製造設備への適応を考えた場合、操作が煩雑な上トラブル時の対応が難しい。また、反応の初期においては反応液中のタングステン化合物濃度が低いため、エポキシ化反応速度が遅くなる。その結果、反応に用いられなかった過酸化水素が蓄積しやすくなり、暴走反応の危険性がある。
特開2003−192680号公報 特開平5−213919号公報 特開2003−192679号公報
本発明の目的は、有機化合物を過酸化水素により酸化して酸化化合物を得る方法において、高い収率でかつ安全に酸化化合物を製造できる方法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、有機化合物を過酸化水素を用いて酸化する際、系内にハイドロキノン類を存在させると、過酸化水素の分解により生じる酸素の発生量を抑えつつ、高い収率で対応する酸化化合物を製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、有機化合物を、(A)ハイドロキノン類の存在下、過酸化水素で酸化して酸化化合物を得ることを特徴とする酸化化合物の製造法を提供する。
この製造法において、エチレン性不飽和結合を有する化合物を酸化して前記エチレン性不飽和結合を有する化合物に対応する酸化化合物、例えばエポキシ化合物を得てもよい。エチレン性不飽和結合を有する化合物として、シクロアルケン環を含有する化合物が挙げられる。
前記製造法において、3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2−ジメチル−3−(3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピルを、過酸化水素でエポキシ化して、対応するエポキシ化合物を得てもよい。
また、(A)ハイドロキノン類と、(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物および(C)第4級アンモニウム塩で構成される触媒との存在下、有機化合物を過酸化水素で酸化して酸化化合物を得てもよい。この場合、(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物として、タングステン化合物及びリン原子含有オキソ酸若しくはその塩を用いることができる。
前記製造法においては、原料である有機化合物に対して500重量ppmを超える量のハイドロキノン類を用いるのが好ましい。
本発明によれば、ハイドロキノン類の存在により過酸化水素の分解及び酸素の発生が抑制されるため、過酸化水素を用いた酸化反応をより安全に実施できる。また、実製造における管理項目を、例えば反応温度および過酸化水素添加速度のみに単純化できるため、工業規模の生産であっても高い生産性で酸化化合物を製造できる。
実施例1及び比較例1における酸素発生状況を示すグラフである。
[有機化合物]
反応原料(被酸化物)として用いる有機化合物としては、過酸化水素により酸化される化合物であれば特に限定されない。このような化合物として、例えば、エチレン性不飽和結合を有する化合物(以下、単に「不飽和化合物」と称する場合がある)、アルコール、ケトンなどが挙げられる。エチレン性不飽和結合を有する化合物を過酸化水素で酸化すると、通常、エチレン性不飽和結合部がエポキシ化され、対応するエポキシ化合物が生成する。また、条件によりジオールが生成する。第1級アルコールを過酸化水素で酸化すると、アルデヒド、カルボン酸等が生成する。第2級アルコールを過酸化水素で酸化すると、ケトン、カルボン酸等が生成する。また、ケトンを過酸化水素で酸化すると、バイヤービリガー反応が進行して、エステル(鎖状ケトンの酸化の場合)またはラクトン(環状ケトンの酸化の場合)が生成する。過酸化水素を用いた酸化反応で最も代表的なものは、不飽和化合物の酸化、特にエポキシ化反応である。以下、不飽和化合物のエポキシ化反応について詳細に説明するが、ハイドロキノン類の添加効果はこの反応に限らず、上記のいずれの反応においても得ることができる。特に、金属化合物(中でも遷移金属化合物)を触媒等として用いる酸化反応の場合に有効性が高い。
[不飽和化合物]
不飽和化合物は、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合(炭素−炭素二重結合)を有している限り、特に制限されない。すなわち、前記不飽和化合物は、1分子中に1又は複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよい。前記不飽和化合物には、(1)炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素、(2)シクロアルケン環(シクロアルカジエン環などのシクロアルカポリエン環も含む)を含有する化合物などが含まれる。これらの化合物は置換基を有していてもよい。なお、液相で酸化反応を行う場合は、前記不飽和化合物として、通常、反応条件下で液体または固体の(または液体と混和性のある)不飽和化合物が選択される場合が多い。
(1)炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素としては、例えば、エチレン、プロペン、1−ブテン2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、2,3−ジメチル−2−ブテン、3−ヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3−オクテン、2−メチル−2−ブテン、1−ノネン、2−ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オクタデセンなどのC2-40アルケン(好ましくはC2-30アルケン、更に好ましくはC2-20アルケン);ブタジエン、イソプレン、1,5−ヘキサンジエン、1,6−ヘプタンジエン、1,7−オクタジエン、デカジエン、ウンデカジエン、ドデカジエンなどのC4-40アルカジエン(好ましくはC4-30アルカジエン、更に好ましくはC4-20アルカジエン);ウンデカトリエン、ドデカトリエンなどのC6-30アルカトリエン(好ましくはC6-20アルカトリエン)などが挙げられる。炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素は、単独でまたは2種類以上組み合わせて使用してもよい。
これらの直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素は、例えば、芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基などのC6-10アリール基など)、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、メルカプト基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ基などのC1-10アルコキシ基(例えば、C1-6アルコキシ基など)など)、ハロアルコキシ基、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ基などのC1-10アルキルチオ基など)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル基などのC1-10アルコキシカルボニル基(例えば、C2-10アルコキシカルボニル基など)など)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチル基などのC2-10アシル基など)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、プロピオニルオキシ、トリフルオロアセトキシ基などのC1-10アシルオキシ基等)、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、シアノ基、複素環基(ピリジル基などの窒素原子含有複素環基など)などの置換基を有してもよい。なお、置換基の数および置換位置は特に制限されない。
置換基を有する前記直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素としては、例えば、置換基としてアリール基(例えば、フェニル基など)を有する前記直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素(たとえば、フェニルエチレン(またはスチレン)、1−フェニルプロペン、2−フェニル−1−ブテン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、1−フェニル−1,3−ペンタジエンなど)などが挙げられる。なお、置換基としてアリール基(例えば、フェニル基など)を有する前記直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素は、アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルなどの、C2-10アルケニル基(好ましくは、C2-6アルケニル基)など)で置換されている芳香族化合物と称することもでき、このような芳香族化合物は、側鎖に少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有している限り、前記アルケニル基および/または芳香環に置換基(例えば、前記例示の置換基など)を有していてもよく、前記アルケニル基と芳香環との間に、連結基(後述する連結基など)を有していてもよい。
(2)シクロアルケン環(シクロアルカジエン環などのシクロアルカポリエン環も含む)を含有する化合物としては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロノネン、シクロデセン、シクロウンデセン、シクロドデセンなどのC3-20シクロアルケン(好ましくはC4-14シクロアルケン、更に好ましくはC5-10シクロアルケン);シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,3−シクロヘプタジエン、1,4−シクロヘプタジエン、1,5−シクロオクタジエン、シクロデカジエンなどのC5-20シクロアルカジエン(好ましくはC5-14シクロアルカジエン、更に好ましくはC5-10シクロアルカジエン);シクロオクタトリエンなどのC7-20シクロアルカトリエンなどが挙げられる。シクロアルケン環を有する化合物は、単独でまたは2種類以上組み合わせて使用してもよい。これらの内、C3-20シクロアルケンが好ましく、更にC5-10シクロアルケン[例えば、C6-8シクロアルケン(例えば、シクロヘキセンなどのC5-6シクロアルケンなど)]が好適に使用される。
これらの化合物は、シクロアルケン環に、置換基を有していてもよい。置換基の数および置換位置は特に制限されない。置換基としては、(1)炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素の項で例示の置換基の他、例えば、アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル基などのC1-10アルキル基(好ましくはC1-6アルキル基)など);ハロアルキル基;アルケニル基(例えば、前記例示のアルケニル基など);アリール基(例えば、フェニル基などのC6-10アリール基など)などが挙げられる。
前記不飽和化合物は、複数のアルケン単位および/またはシクロアルケン単位を含む化合物であってもよい。前記複数のアルケン単位および/またはシクロアルケン単位を含む化合物であってもよく、異種であってもよい。また、前記複数のアルケン単位および/またはシクロアルケン単位は単結合で結合(直接結合)していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。前記結合基は、1種であってもよく、複数種であってもよい。なお、前記「アルケン単位」とは、前記(1)炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖状脂肪族炭化水素に対応する1価または多価基であってもよく、アルカジエン単位などのアルカポリエン単位も含む意味で用いる。また、前記「シクロアルケン単位」とは、前記(2)シクロアルケン環を含有する化合物に対応する1価または多価基であってもよく、シクロアルカジエン単位などのシクロアルカポリエン単位も含む意味で用いる。
前記連結基は、通常、多価基(例えば、2価基など)である。連結基は、例えば、アルキレン基(例えば、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、2−メチルブタン−1,3−ジイル基等のC1-20アルキレン基など)、シクロアルキレン基(たとえば、1,4−シクロヘキシレン基等のC4-10シクロアルキレン基など)、アリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基などのC6-10アリーレン基など)、カルボニル結合、エステル結合、アミド結合、エーテル結合およびウレタン結合から選択された少なくとも1種で構成できる。
前記不飽和化合物の炭素数(置換基および/または連結基を含む場合には、置換基および/または連結基に含まれる炭素数を合算した個数)は、2〜40個程度であってもよく、好ましくは6以上(例えば、6〜30)、更に好ましくは6〜25、特に6〜20(例えば、7〜20)程度であってもよい。
このような不飽和化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。前記不飽和化合物は、(2)シクロアルケン環(例えば、C3-20シクロアルケン環、好ましくはC6-20シクロアルケン環、特にシクロヘキセン環)を含有する化合物であるのが好ましい。前記不飽和化合物は、1または複数のシクロアルケン環(特にシクロヘキセン環)を有していてもよい。
代表的な前記不飽和化合物には、例えば、下記式(1)
Figure 2010229065
(式中、R1は水素原子またはアルキル基を示し、R2は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基またはアルコキシカルボニル基を示す)
で表される化合物や、下記式(2)
Figure 2010229065
(式中、R3は直鎖または分岐鎖状アルキレン基を示す。R1は前記に同じ。mおよびnは同一または異なって0または1以上の整数である)
で表される化合物などが含まれる。
3で示される直鎖または分岐鎖状アルキレン基(アルキリデン基も含む)としては、置換基を有していてもよいアルカン(たとえば、エタン、プロパン、イソペンタン、2,2−ジメチルプロパンなどのC1-20アルカンなど)に対応する2価の基[具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイル基などの直鎖または分岐鎖状C2-20アルキレン基(またはアルキリデン基)]などが例示できる。また、前記式(2)において、通常、m及びnは1である。
具体的には、前記不飽和化合物には、例えば、前記式(1)において、R1およびR2が水素原子であるシクロヘキセン、R1が水素原子であり、R2がメトキシカルボニル基であるシクロヘキサ−3−エンカルボン酸メチル(下記式(1a))、R1が水素原子であり、R2がアリル基である4−アリルシクロヘキセン(下記式(1b))、R1がメチル基であり、R2がビニル基である2−メチル−4−ビニルシクロヘキセン(下記式(1c))、R1がメチル基であり、R2がイソプロペニル基である2−メチル−4−(2−プロペニル)シクロヘキセン(下記式(1d));前記式(2)において、R1が水素原子であり、R3がメチレン基であり、mが1、nが0であるシクロヘキサ−3−エンカルボン酸シクロヘキセニルメチル(下記式(2a))、R1が水素原子であり、R3が2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイルであり、mおよびnが1であるビス[1,3−(シクロヘキサ−3−エンカルボン酸)]−2,2−ジメチルプロピルエステル(下記式(2b))、R1がメチル基であり、R3が2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイルであり、mおよびnが1であるビス[1,3−(4−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸)]−2,2−ジメチルプロピルエステル[4−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2−ジメチル−3−(4−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル](下記式(2c))、およびビス[1,3−(3−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸)]−2,2−ジメチルプロピルエステル[3−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2−ジメチル−3−(3−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル](下記式(2d))などが含まれる。
Figure 2010229065
例えば、不飽和化合物として、前記式(2a)で表されるシクロヘキサ−3−エンカルボン酸シクロヘキセニルメチルを用いると、対応するエポキシ化合物(下記式(3)で表される3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート)が得られる。また、不飽和化合物として、前記式(1c)で表される2−メチル−4−ビニルシクロヘキセンを用いると、対応するエポキシ化合物(下記式(4a)で表されるモノエポキシ体及び下記式(4b)で表されるジエポキシ体)が得られる。さらに、不飽和化合物として、前記式(2c)で表されるビス[1,3−(4−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸)]−2,2−ジメチルプロピルエステル[4−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2−ジメチル−3−(4−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル]を用いると、対応する下記式(5)で表されるエポキシ化合物が得られる。また、不飽和化合物として、前記式(2d)で表されるビス[1,3−(3−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸)]−2,2−ジメチルプロピルエステル[3−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2−ジメチル−3−(3−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル]を用いると、対応する下記式(6)で表されるエポキシ化合物が得られる。
Figure 2010229065
[(A)ハイドロキノン類]
本発明の特徴は、有機化合物の過酸化水素を用いた酸化反応系で、ハイドロキノン類を共存させる点にある。前記酸化反応系において、ハイドロキノン類を併用することにより、過酸化水素の分解による酸素発生を抑制することができる。
ハイドロキノン類には、例えば、狭義のハイドロキノン類(置換基を有していてもよいハイドロキノン、又は置換基を有していてもよいハイドロキノンのベンゼン環に1または2以上の環が縮合乃至接合した化合物)、ハイドロキノンモノエーテル類(置換基を有していてもよいハイドロキノンモノエーテル、又は置換基を有していてもよいハイドロキノンモノエーテルのベンゼン環に1または2以上の環が縮合乃至接合した化合物)が含まれる。
狭義のハイドロキノン類としては、例えば、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、5,10−ジヒドロキシアントラセンなどが挙げられる。
ハイドロキノンモノエーテル類としては、例えば、4−メトキシフェノール、1−ヒドロキシ−4−メトキシナフタレン、5−ヒドロキシ−10−メトキシアントラセン等のハイドロキノンモノアルキルエーテル類などが挙げられる。
前記ハイドロキノン類は、単独でまたは2種以上を組み合わせてもよい。これらのハイドロキノン類のうち、4−メトキシフェノール等のハイドロキノンモノアルキルエーテル類などのハイドロキノンモノエーテル類が好ましい。
前記ハイドロキノン類は、系中で何らかの処理(例えばpH変化など)によってハイドロキノン類となる前駆化合物を用いてもよい。
[過酸化水素]
酸化剤として用いる過酸化水素(又は過酸化水素水溶液)は、慣用の方法で合成してもよく、市販品を用いても良い。過酸化水素の濃度は、特に制限されないが、取扱性などの観点から、例えば、20〜70w/v%、好ましくは22〜67w/v%、更に好ましくは25〜65w/v%程度である。
本発明は、特に、(A)ハイドロキノン類と、(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物および(C)第4級アンモニウム塩で構成される触媒との存在下、有機化合物を過酸化水素で酸化して酸化化合物を得る方法において特に高い効果が得られる。以下、この方法について詳述する。
[触媒]
上記方法では、触媒として、(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物、および(C)第4級アンモニウム塩で構成される触媒を用いる。
[(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物]
ヘテロポリ酸若しくはその塩としては、公知の種々のヘテロポリ酸(例えば、タングステン、モリブデン及びバナジウムから選択された少なくとも1種の元素と、リン又はケイ素元素とを含むヘテロポリ酸)若しくはその塩(アンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等)を用いることができる。
ヘテロポリ酸若しくはその塩の前駆化合物は、ヘテロポリ酸若しくはその塩を形成可能な1種又は2種以上の化合物を意味し、反応系内では必ずしもヘテロポリ酸若しくはその塩を形成していなくてもよい。前記前駆化合物の例としては、タングステン、モリブデン及びバナジウムから選択された少なくとも1種の元素を含む化合物(タングステン酸、モリブデン酸、バナジン酸等)と、リン又はケイ素元素を含む化合物との組合せを用いることができる。
前記リン元素を含む化合物としては、リン酸、ポリリン酸(ピロリン酸、メタリン酸を含む)、(ポリ)リン酸塩{(ポリ)リン酸アンモニウムなどのアンモニウム塩;(ポリ)リン酸の金属塩[例えば、リン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどの(ポリ)リン酸アルカリ金属塩;リン酸カルシウムなどの(ポリ)リン酸アルカリ土類金属塩;リン酸水素カリウム、リン酸水素ナトリウムなどの(ポリ)リン酸水素アルカリ金属塩;リン酸水素カルシウムなどの(ポリ)リン酸水素アルカリ土類金属塩;(ポリ)リン酸アルミニウム塩(リン酸ピロリン酸アルミニウム複塩を含む)などの(ポリ)リン酸金属塩]}などが挙げられる。なお、前記リン酸類には、五酸化二リンなどのリン酸類を合成する材料(又は原料)も含まれる。これらのリン酸類は単独でまたは二種以上組み合わせてもよい。これらのリン酸類のうち、取扱性、コスト面などの点から、リン酸またはリン酸塩(特に、リン酸)等のリン原子含有オキソ酸若しくはその塩が好ましい。また、前記ケイ素元素を含む化合物としては、例えば、ケイ酸などが挙げられる。
前記(B)成分としては、タングステン化合物、モリブデン化合物が好ましい。
タングステン化合物としては、少なくともタングステン原子を有していればよく、例えば、タングステンのハロゲン化物(例えば、塩化タングステンなど);タングステンの無機酸塩(例えば、硫酸塩、硝酸塩など);タングステンの有機酸塩(例えば、酢酸塩など)であってもよく、タングステンを中心金属とする錯体であってもよい。また、タングステン化合物は、タングステン酸で構成されたポリ酸又はその塩であってもよい。前記ポリ酸又はその塩には、例えば、イソポリ酸又はその塩(例えば、タングステン酸;タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウムなどのタングステン酸のアルカリ金属塩、タングステン酸アンモニウムなど);ヘテロポリ酸またはその塩[例えば、タングストリン酸(又はタングストリン酸)(例えば、12−タングストリン酸、11−タングストリン酸など)、バナジウムタングステン酸、モリブデンタングステン酸、マンガンタングステン酸、コバルトタングステン酸、ケイタングステン酸、リンバナドタングステン酸、マンガンモリブデンタングステン酸又はこれらの塩(例えば、アルカリ金属塩など)など]などが含まれる。
モリブデン化合物としては、少なくともモリブデン原子を有していればよく、例えば、モリブデンのハロゲン化物(例えば、塩化モリブデンなど);モリブデンの無機酸塩(例えば、硫酸塩、硝酸塩など);モリブデンの有機酸塩(例えば、酢酸塩など)であってもよく、モリブデンを中心金属とする錯体であってもよい。また、モリブデン化合物は、モリブデン酸で構成されたポリ酸又はその塩であってもよい。前記ポリ酸又はその塩には、例えば、イソポリ酸又はその塩(例えば、モリブデン酸;モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウムなどのモリブデン酸のアルカリ金属塩、モリブデン酸アンモニウムなど);ヘテロポリ酸またはその塩[例えば、モリブドリン酸(又はモリブドリン酸)(例えば、12−モリブドリン酸、11−モリブドリン酸など)、バナジウムモリブデン酸、マンガンモリブデン酸、コバルトモリブデン酸、ケイモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸又はこれらの塩(例えば、アルカリ金属塩など)など]などが含まれる。
これらのタングステン化合物およびモリブデン化合物は、単独で又は2二種以上を組み合わせて使用できる。取扱性、コスト面の観点から、タングステン酸で構成されたポリ酸又はその塩が好ましく、特に、前記イソポリ酸又はその塩(例えば、タングステン酸、タングステン酸ナトリウムなど)などが好適に使用される。前記(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物としては、タングステン化合物及びリン原子含有オキソ酸若しくはその塩の組合せが特に好ましい。
[(C)第4級アンモニウム塩]
第4級アンモニウム塩には、テトラアルキルアンモニウム塩[例えば、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラヘキシルアンモニウム、硫酸水素テトラヘキシルアンモニウム、塩化テトラオクチルアンモニウム、硫酸水素テトラオクチルアンモニウムなどのテトラアルキルアンモニウム塩(テトラC1-20アルキルアンモニウム塩);塩化トリオクチルメチルアンモニウム(TOMAC)、硫酸水素トリオクチルメチルアンモニウム、塩化トリオクチルエチルアンモニウム、硫酸水素トリオクチルエチルアンモニウムなどのトリアルキルアルキルアンモニウム塩(トリC1-20アルキル−C1-10アルキルアンモニウム塩);塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、臭化ジステアリルジメチルアンモニウムなどのジアルキルジアルキルアンモニウム塩];臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムなどのアルキルトリアルキルアンモニウム塩(C1-20アルキル−トリC1-10アルキルアンモニウム塩)など];アリール−アルキル−トリアルキルアンモニウム塩[例えば、塩化ベンジルトリC1-10アルキルアンモニウム(例えば、塩化ベンジルトリメチルアンモニウムなど)などのベンジルトリC1-10アルキルアンモニウム塩;塩化ベンジルジC1-10アルキル−C1-20アルキルアンモニウム(例えば、塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウムなど)などのベンジルジC1-10アルキル−C1-20アルキルアンモニウム塩など];塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピリジニウム、ヨウ化セチルピリジニウム、硫酸水素セチルピリジニウムなどのアルキルピリジニウム塩(C1-20アルキルピリジニウム塩)などが含まれる。これらの第4級アンモニウム塩は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。これらの第4級アンモニウム塩のうち、前記タングステン化合物、基質である不飽和化合物などの他の反応成分との親和性の観点などから、側鎖として、炭素数6以上の直鎖状アルキル基を少なくともも1つ有している第4級アンモニウム塩が好ましい。具体的には、例えば、塩化トリオクチルメチルアンモニウム(TOMAC)、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウムなどが好適に使用される。
[各成分の割合]
前記触媒において、(C)第4級アンモニウム塩の使用量は、(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物1モル(前駆化合物の場合はヘテロポリ酸若しくはその塩1モルに相当する量)に対し、例えば、0.01〜5モル、好ましくは0.03〜3モル、更に好ましくは0.05〜1モルである。また、(B)成分としてヘテロポリ酸若しくはその塩の前駆化合物を用いる場合であって、タングステン、モリブデン及びバナジウムから選択された少なくとも1種の元素を含む化合物(タングステン酸、モリブデン酸、バナジン酸等)と、リン又はケイ素元素を含む化合物(リン酸、ケイ酸等)との組合せを用いる場合、リン又はケイ素元素を含む化合物の使用量は、タングステン、モリブデン及びバナジウムから選択された少なくとも1種の元素を含む化合物1モルに対し、例えば、0.1〜10モル、好ましくは0.2〜5モル、更に好ましくは0.3〜3モル程度である。
過酸化水素(実質的に添加する過酸化水素)の使用量は、前記有機化合物(不飽和化合物等)1モルに対し、0.1〜10モル、好ましくは0.2〜8モル、更に好ましくは0.3〜5モル程度である。
(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物の使用量(前駆化合物の場合はヘテロポリ酸若しくはその塩1モルに相当する量)は、前記有機化合物の被酸化基(例えば、不飽和化合物の炭素−炭素二重結合等)1モルに対し、0.0001〜0.3モル(例えば、0.0001〜0.1モル)、好ましくは0.0005〜0.25モル(例えば、0.0005〜0.05モル)、更に好ましくは0.001〜0.2モル、特に0.001〜0.02モル(例えば、0.002〜0.018モル)程度である。
また、(C)第4級アンモニウム塩の使用量は、前記有機化合物の被酸化基(例えば、不飽和化合物の炭素−炭素二重結合等)1モルに対し、例えば、0.01〜5モル%、好ましくは0.03〜3モル%、更に好ましくは0.05〜2モル%程度である。更に、(B)成分としてヘテロポリ酸若しくはその塩の前駆化合物を用いる場合であって、タングステン、モリブデン及びバナジウムから選択された少なくとも1種の元素を含む化合物(タングステン酸、モリブデン酸、バナジン酸等)と、リン又はケイ素元素を含む化合物(リン酸、ケイ酸等)との組合せを用いる場合、リン又はケイ素元素を含む化合物の使用量は、前記有機化合物の被酸化基(例えば、不飽和化合物の炭素−炭素二重結合等)1モルに対し、例えば、0.05〜10モル%、好ましくは0.1〜7モル%、更に好ましくは0.2〜4モル%程度である。
(A)ハイドロキノン類の使用量は、(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物1モル(前駆化合物の場合はヘテロポリ酸若しくはその塩1モルに相当する量)に対し、例えば、0.01〜5モル、好ましくは0.05〜1モル、更に好ましくは0.1〜0.5モル程度である。また、(B)成分としてヘテロポリ酸若しくはその塩の前駆化合物を用いる場合であって、タングステン、モリブデン及びバナジウムから選択された少なくとも1種の元素を含む化合物(タングステン酸、モリブデン酸、バナジン酸等)と、リン又はケイ素元素を含む化合物(リン酸、ケイ酸等)との組合せを用いる場合、(A)ハイドロキノン類の使用量は、タングステン、モリブデン及びバナジウムから選択された少なくとも1種の元素を含む化合物1モルに対し、例えば、0.01〜5モル、好ましくは0.05〜1モル、更に好ましくは0.1〜0.5モル程度である。なお、ハイドロキノン類の使用量が多すぎると、得られる酸化化合物(例えば、エポキシ化合物)が強く着色される場合がある。
(A)ハイドロキノン類の使用量は、原料である有機化合物(例えば、不飽和化合物)に対して500重量ppmを超える量であるのが好ましく、より好ましくは、原料である有機化合物(例えば、不飽和化合物)に対して700重量ppm以上、特に好ましくは100重量ppm以上である。
[酸化反応]
酸化反応(エポキシ化反応等)は、被酸化物である有機化合物(不飽和化合物等)、(C)第4級アンモニウム塩および(A)ハイドロキノン類を含む有機相と、(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物を含む水相からなる2相系溶液に過酸化水素もしくはその水溶液を添加して反応させるのが好ましい。
酸化反応では、反応中の酸素発生速度を抑える目的から、前記(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物、(C)第4級アンモニウム塩及び被酸化物である有機化合物(不飽和化合物等)(以下、これらを総括して「原料」と称する場合がある)、ならびに(A)ハイドロキノン類を混合した後、得られる混合溶液に過酸化水素を添加してエポキシ化反応を開始させるべきである。なお、各原料を添加し混合する場合、各原料において、全量を一括して(又は一回で)添加してもよく、回分して(又は複数回に分けて)添加してもよい。なお、(A)ハイドロキノン類を添加する場合、原料を混合した後に添加しても、原料と同時に添加してもよく、さらに、原料の一部もしくはそれぞれに混合した後全体を混合してもよい。なお、過酸化水素を添加する場合、全量を一括して(又は一回で)添加した場合、反応熱による反応溶液の急激な温度上昇、及びそれに伴う過酸化水素の分解を抑制するため、回分して(又は複数回に分けて)添加するのが望ましい。過酸化水素を回分して(又は複数回に分けて)添加する方法は、特に制限されないが、例えば、過酸化水素を反応溶液に滴下する方法を利用すると、容易に反応速度を調整でき、反応溶液の急激な温度上昇を有効に防止することができる。
酸化反応(エポキシ化反応等)は、溶媒の非存在下で行ってもよいが、通常、溶媒の存在下で行う場合が多い。なお、前記酸化反応では、過酸化水素を用いて酸化するため、前記溶媒には、通常、水性溶媒が含まれる。水性溶媒としては、通常、水が使用される。
また、前記酸化反応では、前記溶媒は、前記水性溶媒と有機溶媒との混合溶媒であるのが好ましい。有機溶媒は、水性溶媒と分液可能である限り、特に制限されず、前記被酸化物である有機化合物(不飽和化合物等)の種類などに応じて適宜選択でき、例えば、シクロプロパノール、シクロヘキサノールなどのシクロC3-10アルカノール類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどの鎖状エーテル類;メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル(鎖状エステル)類;炭化水素類(例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;フェノール類などが挙げられる。前記有機溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの有機溶媒のうち、反応効率の観点から、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなど)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼンなど)が好ましく、特に、芳香族炭化水素類(例えば、トルエンなど)が好適である。
水性溶媒と有機溶媒との割合は、前者/後者(重量比)90/10〜5/95程度の範囲から選択でき、例えば、85/15〜10/90、好ましくは80/20〜15/85、さらに好ましくは75/25〜20/80程度であってもよい。また、有機溶媒の使用量は、前記反応成分(被酸化物である有機化合物(不飽和化合物等))1重量部に対して、例えば、0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜15重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部(例えば、0.2〜5重量部)程度であってもよい。
反応温度(又は反応系の温度)は、過酸化水素の分解による酸素発生を考慮し、例えば、50〜70℃、好ましくは55〜65℃で行うことが望ましい。70℃を超えると酸素の発生が顕著となり、安全に製造することが困難になる。また、前記反応は、常圧下で行ってもよく、減圧下又は加圧下で行うこともできる。
また、反応系(水相)のpHは、例えば2〜7、好ましくは3〜7、さらに好ましくは3.5〜6.5程度である。
反応時間は、余剰酸素の発生を避けるため、目的の酸化物が精製した後速やかに反応を終了することが望ましい。
なお、得られる酸化化合物(エポキシ化合物等)は、目的に応じ、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶などの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により反応生成物から分離精製することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、反応中に発生する酸素量は以下の方法で求めた。すなわち、反応器の1つの口へ窒素ガスを導入する。この時、窒素ガス流量は流量計により測定可能にしておく。反応器へは安全のためコンデンサを設置し、その上部よりオフガスラインをとり、オフガスラインの先に、maxtec社の酸素濃度計「maxO2+AE」を設置し、窒素流通下で酸素濃度の変動を計測する。発生酸素量は窒素流量及び酸素濃度測定値より計算で求める。
実施例1
500mlの4つ口反応器を窒素置換した後、ジオレフィン化合物(3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2ジメチル−3−(3(又は4)−(メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル)およびp−メトキシフェノールのトルエン溶液183.27g(ジオレフィン濃度39.6%:208.1mmol、p−メトキシフェノール濃度245ppm:0.3mmol)を加えた。次に85重量%リン酸0.21g(1.8mmol)、リン酸2水素ナトリウム2水和物0.58g(3.7mmol)、タングステン酸ナトリウム0.61g(1.8mmol)を18.36gの水で溶かし、反応器へ添加した。更にベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド0.62g(1.4mmol)を加え、60℃へ昇温した。液温が安定した後、30重量%過酸化水素65.84g(580.8mmol)を温度を保ちつつ7時間で添加した。添加後60℃で3時間熟成し、40℃へ冷却後静置し下相を除去した。このときの酸素発生量は、毎分0.1〜0.3mlで推移し、平均でも毎分0.2mlであった。上相185.92g中に原料ジオレフィン化合物のエポキシ化物を57.94g得た。
実施例2
500mlの4つ口反応器を窒素置換した後、ジオレフィン化合物(3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2ジメチル−3−(3(又は4)−(メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル)およびハイドロキノンのトルエン溶液185.41g(ジオレフィン濃度39.2%:208.6mmol、ハイドロキノン濃度240ppm:0.4mmol)を加えた。次に85重量%リン酸0.66g(5.7mmol)、リン酸2水素ナトリウム2水和物1.73g(11.1mmol)、タングステン酸ナトリウム1.83g(5.5mmol)を18.42gの水で溶かし、反応器へ添加した。更にベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド0.63g(1.4mmol)を加え、60℃へ昇温した。液温が安定した後、30重量%過酸化水素65.83g(580.7mmol)を温度を保ちつつ7時間で添加した。添加後60℃で3時間熟成し、40℃へ冷却後静置し下相を除去した。このときの酸素発生量は、毎分0.1〜0.7mlで推移し、平均でも毎分0.3mlであった。上相195.86g中に原料ジオレフィン化合物のエポキシ化物を76.32g得た。
実施例3
30Lセパラブルフラスコを窒素置換した後、ジオレフィン化合物(3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2ジメチル−3−(3(又は4)−(メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル)およびp−メトキシフェノールのトルエン溶液11870g(ジオレフィン濃度40.0%:13.6 mol、p−メトキシフェノール濃度440ppm:42.1mmol)を加えた。次に85重量%リン酸40.6g(352mmol)、リン酸2水素ナトリウム2水和物108.5g(695mmol)、タングステン酸ナトリウム114.3g(247mmol)を1143gの水で溶かし、反応器へ添加した。更にベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド38.5 g(88 mmol)を加え、60℃へ昇温した。液温が安定した後、30重量%過酸化水素4112g(36.3mol)を温度を保ちつつ7時間で添加した。添加後60℃で3時間熟成し、40℃へ冷却後静置し下相を除去した。このときの酸素発生量は、毎分0〜16.3mlで推移し、平均でも毎分9.4mlであった。上相12.5kg中に原料ジオレフィン化合物のエポキシ化物を4.4kg得た。
比較例1
500mlの4つ口反応器を窒素置換した後、ジオレフィン化合物(3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2ジメチル−3−(3(又は4)−(メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル)のトルエン溶液187.99g(ジオレフィン濃度39.1%:210.9mmol)を加えた。次に85重量%リン酸0.21g(1.8mmol)、リン酸2水素ナトリウム2水和物0.62g(4.0mmol)、タングステン酸ナトリウム0.62g(1.9mmol)を18.33gの水で溶かし、反応器へ添加した。更にベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド0.64g(1.5mmol)を加え、60℃へ昇温した。液温が安定した後、30重量%過酸化水素65.84g(580.8mmol)を温度を保ちつつ7時間で添加した。添加後60℃で3時間熟成し、40℃へ冷却後静置し下相を除去した。このときの酸素発生量は、毎分0.2〜1.3mlで推移し、平均で毎分1.0mlであった。上相190.02g中に原料ジオレフィン化合物のエポキシ化物を61.37g得た。
比較例2
500mlの4つ口反応器を窒素置換した後、ジオレフィン化合物(3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2ジメチル−3−(3(又は4)−(メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピル)のトルエン溶液191.65g(ジオレフィン濃度39.8%:218.8mmol)およびフェノチアジン0.08g(0.4mmol)を加えた。次に85重量%リン酸0.65g(5.6mmol)、リン酸2水素ナトリウム2水和物1.74g(11.2mmol)、タングステン酸ナトリウム1.83g(5.5mmol)を18.39gの水で溶かし、反応器へ添加した。更にベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド0.64g(1.5mmol)を加え、60℃へ昇温した。液温が安定した後、30重量%過酸化水素65.81g(580.5mmol)を温度を保ちつつ7時間で添加した。添加後60℃で3時間熟成し、40℃へ冷却後静置し下相を除去した。このときの酸素発生量は、毎分0.2〜1.3mlで推移し、平均で毎分1.1mlであった。上相193.81g中に原料ジオレフィン化合物のエポキシ化物を68.82g得た。
図1に、実施例1と比較例1における酸素発生状況のグラフを示す。この図より明らかなように、実施例1では反応の間、酸素発生量が少ないのに対し、比較例1では反応の進行とともに酸素発生量が大きく増大する。
本発明では、被酸化物である有機化合物(例えば、シクロヘキセン環を有する化合物等の不飽和化合物など)に対応する酸化化合物(エポキシ化合物等)を高い収率で安全に製造できる。得られる酸化化合物(エポキシ化合物等)は、医薬、香料、染料、食品、有機合成中間体および高分子樹脂原料の中間化合物として有用である。

Claims (8)

  1. 有機化合物を、(A)ハイドロキノン類の存在下、過酸化水素で酸化して酸化化合物を得ることを特徴とする酸化化合物の製造法。
  2. エチレン性不飽和結合を有する化合物を酸化して前記エチレン性不飽和結合を有する化合物に対応する酸化化合物を得る請求項1記載の酸化化合物の製造法。
  3. エチレン性不飽和結合を有する化合物を酸化して前記エチレン性不飽和結合を有する化合物に対応するエポキシ化合物を得る請求項2記載の酸化化合物の製造法。
  4. エチレン性不飽和結合を有する化合物がシクロアルケン環を含有する化合物である請求項2又は3記載の酸化化合物の製造法。
  5. 3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボン酸=2,2−ジメチル−3−(3(又は4)−メチルシクロヘキサ−3−エンカルボニルオキシ)プロピルを、過酸化水素でエポキシ化して、対応するエポキシ化合物を得る請求項3記載の酸化化合物の製造法。
  6. (A)ハイドロキノン類と、(B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物および(C)第4級アンモニウム塩で構成される触媒との存在下、有機化合物を過酸化水素で酸化して酸化化合物を得る請求項1〜5の何れかの項に記載の酸化化合物の製造法。
  7. (B)ヘテロポリ酸若しくはその塩又はそれらの前駆化合物として、タングステン化合物及びリン原子含有オキソ酸若しくはその塩を用いる請求項6記載の酸化化合物の製造法。
  8. 原料である有機化合物に対して500重量ppmを超える量のハイドロキノン類を用いる請求項1〜7の何れかの項に記載の酸化化合物の製造法。
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