JP2008007080A - 車両用制動装置及びそのリザーバ - Google Patents

車両用制動装置及びそのリザーバ Download PDF

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Abstract

【課題】リザーバに対する調圧機能を確保しつつ、制動操作開始時のマスタシリンダよりリザーバ室へのオイルの流入を防止してホイールシリンダ内圧力の上昇の遅れを防止する。
【解決手段】必要に応じてホイールシリンダ(72)よりマスタシリンダ(14)へ至るオイルの流れを遮断する遮断弁(84、86)と、ホイールシリンダ内の圧力を増減する増減圧制御弁(74、80)と、増減圧制御弁が減圧位置にあるときにホイールシリンダよりのオイルをリザーバ室(40)に受け入れて貯留するリザーバ(26)と、リザーバ室よりオイルを吸引して加圧し増減圧制御弁が増圧位置にあるときに増減圧制御弁を経てオイルをホイールシリンダへ供給するポンプ(66)と、マスタシリンダとリザーバ室との連通を制御する連通制御弁(20)とを有し、連通制御弁は常閉弁であり、ポンプの吸入圧力により開弁される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用制動装置に係り、更に詳細にはホイールシリンダ内の圧力を増減する車両用制動装置及びそのリザーバに係る。
自動車等の車両の制動装置の一つとして、必要に応じてホイールシリンダよりマスタシリンダへ至る作動液体としてのオイルの流れを遮断する遮断弁と、ホイールシリンダ内の圧力を増減する増減圧制御弁と、増減圧制御弁が減圧位置にあるときにホイールシリンダよりのオイルをリザーバ室に受け入れて貯留するリザーバと、リザーバ室よりオイルを吸引して加圧し増減圧制御弁が増圧位置にあるときに増減圧制御弁を経てオイルをホイールシリンダへ供給する加圧供給手段としてのポンプと、マスタシリンダとリザーバ室との連通を制御する連通制御弁とを有する車両用制動装置は既に知られており、例えば下記の特許文献1及び2に記載されている。
この種の制動装置に於いては、通常の制動モード時にはマスタシリンダ内の圧力が遮断弁を経てホイールシリンダに導入されることにより、ホイールシリンダ内の圧力がマスタシリンダ内の圧力により増減され、ホイールシリンダ内の圧力をマスタシリンダ内の圧力よりも高くする必要がある制動モード時には、遮断弁によりホイールシリンダよりマスタシリンダへ至るオイルの流れが遮断されると共にポンプが駆動され、ポンプより供給される高圧のオイルが増減圧制御弁によってホイールシリンダに対し給排され、これによりホイールシリンダ内の圧力が所望の圧力に制御される。
またこの種の制動装置によれば、連通制御弁はマスタシリンダ内の圧力及びポンプの吸入圧力に応じて自動的に開閉し、これによりマスタシリンダ内の圧力及びポンプの吸入圧力に応じてリザーバ室内の圧力を自動的に調圧する調圧弁として機能するので、連通制御弁が電磁弁であり、種々のセンサの検出結果に基づいて電磁弁が制御される構成の場合に比して、制動装置のコストを低減することができると共に、制動装置の制御対象を低減して制動装置の制御を簡略化することができる。
特開平5−116607号公報 特開平10−264801号公報
上記各公開公報に記載されている如き従来の制動装置に於いては、連通制御弁は運転者による制動操作が行われていない非制動時に弁要素が弁座より離脱した状態にある常開の逆止弁であり、従って非制動時にはマスタシリンダとリザーバ室とが相互に連通した状態にある。そして運転者により制動操作が開始されることによりマスタシリンダ内の圧力が高くされると、マスタシリンダ内の圧力とリザーバ室内の圧力との間の差圧によるオイルの流動により逆止弁の弁要素が弁座に着座せしめられ、これにより逆止弁が閉弁し、マスタシリンダとリザーバ室との間の連通が遮断される。
しかし連通制御弁としての逆止弁は常開の逆止弁であるため、運転者により制動操作が開始されても、リザーバ室内のオイルの量が増大しリザーバピストンが逆止弁の閉弁を許容する位置まで移動すると共に、マスタシリンダ内の圧力とリザーバ室内の圧力との間の差圧が所定の値になるまでの間逆止弁は閉弁しないので、マスタシリンダ内のオイルの一部が逆止弁を経てリザーバ室へ流動することが避けられない。そのためマスタシリンダより流出するオイルの全てが遮断弁を経てホイールシリンダへ供給される場合に比してホイールシリンダ内の圧力の上昇に遅れが生じ、従って制動操作に対するホイールシリンダ内の圧力の上昇の遅れや実際の制動作用の遅れに起因するフィーリングの悪化が避けられないという問題があり、また運転者により制動操作が開始される際の制動の応答性を向上させる上で改善の余地がある。
尚特許文献2に記載された制動装置に於いては、逆止弁(23)のボール(23b)に係合するピン(24)がリザーバのピストン(16b)に対し逆止弁の開閉方向に相対変位可能であるが、逆止弁(23)は常開弁であり、またメンテナンス時に手動によって移動される場合を除きピン(24)はピストン(16b)に対し相対変位せず、ポンプの吸入圧力によって自動的にピストン(16b)に対し相対的に開弁方向へ移動する訳ではないので、特許文献2に記載された制動装置に於いても上記不具合が存在する。
本発明は、マスタシリンダとリザーバ室との連通を制御する連通制御弁が常開の逆止弁である従来の車両用制動装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、連通制御弁がマスタシリンダ内の圧力及び加圧供給手段の吸入圧力に応じて自動的に開閉することによりリザーバ室内の圧力を調圧する機能を確保しつつ、運転者による制動操作が行われていない非制動時には連通制御弁によりマスタシリンダとリザーバ室との連通を遮断することにより、運転者により制動操作が開始される際のホイールシリンダ内の圧力の上昇が遅れることを防止し、これにより制動操作に対するホイールシリンダ内圧力の上昇の遅れ及び実際の制動作用の遅れに起因するフィーリングの悪化を解消し、制動操作開始時の制動の応答性を向上させることである。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
上述の主要な課題は、本発明によれば、必要に応じてホイールシリンダよりマスタシリンダへ至る作動液体の流れを遮断する遮断弁と、前記ホイールシリンダ内の圧力を増減する増減圧制御弁と、前記増減圧制御弁が減圧位置にあるときに前記ホイールシリンダよりの作動液体をリザーバ室に受け入れて貯留するリザーバと、前記リザーバ室より作動液体を吸引して加圧し前記増減圧制御弁が増圧位置にあるときに前記増減圧制御弁を経て作動液体を前記ホイールシリンダへ供給する加圧供給手段と、前記マスタシリンダと前記リザーバ室との連通を制御する連通制御弁とを有する車両用制動装置に於いて、前記連通制御弁は常閉弁であり、前記加圧供給手段の吸入圧力により開弁されることを特徴とする車両用制動装置(請求項1の構成)、又は必要に応じてホイールシリンダよりマスタシリンダへ至る作動液体の流れを遮断する遮断弁と、前記ホイールシリンダ内の圧力を増減する増減圧制御弁と、作動液体を加圧し前記増減圧制御弁が増圧位置にあるときに前記増減圧制御弁を経て作動液体を前記ホイールシリンダへ供給する加圧供給手段とを有する車両用制動装置に設けられ、前記増減圧制御弁が減圧位置にあるときに前記ホイールシリンダよりの作動液体をリザーバ室に受け入れて貯留し、前記リザーバ室は前記加圧供給手段の吸入側に連通するリザーバに於いて、前記マスタシリンダと前記リザーバ室との連通を制御する連通制御弁を有し、前記連通制御弁は常閉弁であり、前記加圧供給手段の吸入圧力により開弁されることを特徴とするリザーバ(請求項20の構成)によって達成される。
上記請求項1及び20の構成によれば、連通制御弁は常閉弁であるので、連通制御弁が常開弁である従来の制動装置の場合に比して、運転者により制動操作が開始された状況に於いて作動液体がマスタシリンダより連通制御弁を経てリザーバへ至ることを阻止することができ、これにより制動操作の開始当初よりホイールシリンダ内の圧力を確実に上昇させることができる。従って制動操作に対するホイールシリンダ内圧力の上昇の遅れ及び実際の制動作用の遅れに起因するフィーリングの悪化を効果的に解消すると共に、制動操作開始時の制動の応答性を確実に向上させることができる。
また連通制御弁は加圧供給手段の吸入圧力により開弁されるが、加圧供給手段は連通制御弁が閉弁された状態にて作動が開始されるので、連通制御弁が常開弁である場合に比して、加圧供給手段の吸入圧力を効率的に連通制御弁に作用させることができ、これによりリザーバ室内の圧力に対する連通制御弁の調圧作用を早期に発揮させることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記加圧供給手段の吸入圧力が所定値以上になるまで前記連通制御弁が閉弁状態を維持した状態で作動液体が前記リザーバより前記加圧供給手段へ流動可能であるよう構成される(請求項2の構成)。
上記請求項2の構成によれば、加圧供給手段の作動が開始されてもその吸入圧力が所定値以上になるまで連通制御弁が閉弁状態を維持した状態で作動液体がリザーバより加圧供給手段へ流動するので、加圧供給手段はその作動開始当初より作動液体をリザーバより吸入して高圧の作動液体を供給することができ、これによりマスタシリンダよりリザーバへの作動液体の流入を防止しつつ加圧供給手段の作動開始時に於ける加圧供給手段による作動液体供給性能を確実に向上させることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記連通制御弁は常閉の開閉弁と、前記加圧供給手段の吸入圧力によって駆動されることにより前記開閉弁を開弁する開弁手段とを有し、前記開弁手段は前記開閉弁を開閉する方向に往復動可能に前記リザーバ内に配置され前記加圧供給手段の吸入圧力によって前記開閉弁を開弁する方向へ駆動される往復動部材を含み、前記開閉弁を開弁する方向は前記リザーバ室の容積を低減する方向であるよう構成される(請求項3の構成)。
上記請求項3の構成によれば、開弁手段が加圧供給手段の吸入圧力によって駆動されることにより常閉の開閉弁が開弁されるので、加圧供給手段が駆動されると開弁手段を介して開閉弁を開弁させることができ、開閉弁と開弁手段との関係の設定によって開閉弁の開弁のタイミングを調節することができる。また上記請求項3の構成によれば、開弁手段は往復動部材を含み、往復動部材は開閉弁を開閉する方向に往復動可能にリザーバ内に配置され加圧供給手段の吸入圧力によって開閉弁を開弁する方向へ駆動されるので、加圧供給手段の吸入圧力によって往復動部材を開閉弁の開弁方向へ直線変位させることにより開閉弁を開弁することができ、また開閉弁を開弁する方向はリザーバ室の容積を低減する方向であるので、加圧供給手段の駆動開始当初よりリザーバ室より加圧供給手段へ確実に作動液体を供給することができる。
また本発明によれば、上記請求項3の構成に於いて、前記開弁手段は非制動時の位置より前記開閉弁を開弁する方向への前記往復動部材の移動量が予め設定された遊動量以下であるときには前記開閉弁を開弁しないよう構成される(請求項4の構成)。
また上記各公開公報に記載されている如き従来の制動装置に於いては、リザーバピストンは非制動時にはリザーバ室の容積が最小になる位置にあるので、ポンプの駆動が開始されてもリザーバピストンはリザーバ室の容積が小さくなる方向へ移動することができず、そのためポンプはマスタシリンダより連通制御弁の狭い通路を経てリザーバ室へ流入するオイルを吸入することになり、ポンプの駆動開始時に於けるポンプによるオイル供給性能が必ずしも良好ではない。
これに対し上記請求項3の構成によれば、往復動部材が加圧供給手段の吸入圧力によって開閉弁を開弁する方向へ移動しても、その移動量が予め設定された遊動量以下であるときには、開弁手段は開閉弁を開弁せず、閉弁状態に維持するので、加圧供給手段の作動開始当初より開閉弁を閉弁させた状態にてリザーバより加圧供給手段へ確実に作動液体を供給することができ、これにより作動液体がマスタシリンダより連通制御弁の狭い通路を経てリザーバ室へ流入することを要することなく加圧供給手段の作動開始時に於ける加圧供給手段による作動液体供給性能を確実に向上させることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の何れかの構成に於いて、前記リザーバはハウジングと、前記ハウジング内に往復働可能に配置され前記ハウジングと共働して前記リザーバ室を郭定するリザーバピストンと、前記リザーバ室の容積が減少する方向へ前記リザーバピストンを付勢するピストン付勢手段とを有し、前記リザーバ室は前記加圧供給手段の吸入側と常時連通し、前記連通制御弁を介して前記マスタシリンダと連通するよう構成される(請求項5の構成)。
上記請求項5の構成によれば、リザーバ室が加圧供給手段の吸入側と常時連通された状況が確保されると共に、連通制御弁によりマスタシリンダとの連通が制御されるので、加圧供給手段の駆動開始時よりリザーバ室を介して連通制御弁に加圧供給手段の吸入圧力を作用させることができ、これによりリザーバ室内の圧力に対する連通制御弁の調圧作用を開始させることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項5の構成に於いて、前記往復動部材は前記リザーバピストンの往復動方向に前記リザーバピストンに対し相対的に変位可能に前記リザーバピストンにより支持されたピストン部と、前記ピストン部と一体的に連結され前記リザーバピストンを貫通して前記リザーバピストンの往復動方向に延在するステム部とを有し、該ステム部にて前記開閉弁を開弁し、前記ピストン部及び前記ステム部は前記リザーバピストンと共働して前記リザーバ室と常時連通し前記リザーバ室の一部として機能する圧力室を郭定しているよう構成される(請求項6の構成)。
上記請求項6の構成によれば、ピストン部はリザーバ室内の圧力と同圧の圧力室内の圧力に応じて自動的に駆動され、ステム部はピストン部と一体的に連結されているので、リザーバ室内の圧力に応じて自動的に開閉弁を開閉することができ、また制動開始時に圧力室よりリザーバ室へ作動液体が供給されるので、リザーバピストンがハウジングに対し相対的にリザーバ室の容積を低減する方向へ移動しなくてもリザーバ室より加圧供給手段へ作動液体を供給することができ、従って圧力室が設けられていない場合に比して制動開始当初より加圧供給手段による高圧の作動液体の供給を確実に行わせることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項5の構成に於いて、前記プランジャは前記リザーバピストンに対し前記マスタシリンダの側に配置され、前記リザーバピストンの往復動方向に前記リザーバピストンに対し相対的に変位可能に前記ハウジングにより支持されたピストン部と、前記ピストン部と一体的に連結され前記リザーバピストンの往復動方向に延在するステム部とを有し、該ステム部にて前記開閉弁を開弁し、前記ピストン部は前記ハウジング及び前記リザーバピストンと共働して前記リザーバ室を郭定しているよう構成される(請求項7の構成)。
上記請求項7の構成によれば、リザーバ室内の圧力に応じて自動的に開閉弁を開閉することができると共に、ステム部はリザーバピストンを貫通して延在する必要がないので、上記請求項6の構成の場合に比してリザーバ及び連通制御弁の構造を簡素化することができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項5乃至7の何れかの構成に於いて、前記開閉弁が閉弁状態にあり且つ前記リザーバピストンが前記リザーバ室の容積が最小になる位置にある状況に於いて前記リザーバ室に前記加圧供給手段の吸入圧力が作用すると、前記往復動部材は前記開閉弁を開弁する方向へ変位することにより、前記リザーバピストンが移動しなくても前記リザーバ内の作動液体貯留容積を減少させるよう構成される(請求項8の構成)。
上記請求項8の構成によれば、開閉弁が閉弁状態にあり且つリザーバピストンがリザーバ室の容積が最小になる位置にある状況に於いてリザーバ室に加圧供給手段の吸入圧力が作用しても、リザーバピストンが移動することなくリザーバ内の作動液体貯留容積が減少するので、制動開始当初より加圧供給手段により高圧の作動液体が供給される状況を確保しつつ、加圧供給手段の吸入圧力により開閉弁を開弁させることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至5の何れかの構成に於いて、前記リザーバピストンは前記往復動部材として機能するよう構成される(請求項9の構成)。
上記請求項9の構成によれば、リザーバピストンは往復動部材として機能するので、リザーバピストンとは別の部材として往復動部材を設ける必要がなく、従ってリザーバピストンとは別の部材として往復動部材が設けられる構成の場合に比して、開弁手段の構造を簡略化し、これによりリザーバ及び開弁手段の組み立てを容易にすることができると共に、部品点数を低減してコストを低減することができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3乃至9の何れかの構成に於いて、前記開閉弁は弁要素と、前記弁要素を弁座に対し付勢する弁要素付勢手段とを有し、前記弁要素が前記弁座に当接することより閉弁し、前記弁要素が前記弁座より離脱することにより開弁する逆止弁であるよう構成される(請求項10の構成)。
上記請求項10の構成によれば、非制動時には弁要素を弁座に当接させて開閉弁を閉弁状態に維持することができ、制動時には加圧供給手段の吸入圧力によって駆動される開弁手段により弁要素を弁座より離脱させて開閉弁を開弁することができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項10の構成に於いて、前記弁要素は、ヘッド部と該ヘッド部よりも小径のスプール部とを有するポペット形をなし、前記スプール部にて弁ハウジングにより往復動可能に支持され、前記ヘッド部が前記弁座に当接することにより閉弁し、前記ヘッド部が前記弁座より離脱することにより開弁するよう構成される(請求項11の構成)。
上記請求項11の構成によれば、弁要素が開弁方向へ僅かに移動するだけで、ヘッド部が弁座より離脱して開閉弁が開弁するので、開閉弁がスプール弁である場合に比して、加圧供給手段の吸入圧力による開閉弁の開閉を効率的に行わせることができ、またスプール部にて弁ハウジングにより往復動可能に支持されているので、開閉弁がボール式の逆止弁である場合に比して、弁要素の開閉方向への移動を安定的に行わせ、これにより加圧供給手段の吸入圧力による開閉弁の開閉を安定的に行わせることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3乃至9の何れかの構成に於いて、前記開閉弁は弁要素としてのスプールが弁ハウジングに対し相対的に往復変位することにより開閉するスプール弁であるよう構成される(請求項12の構成)。
上記請求項12の構成によれば、加圧供給手段の吸入圧力によって駆動される開弁手段によりスプール弁を駆動することにより開閉弁を開閉することができ、またマスタシリンダ内の圧力が弁要素としてのスプールの移動方向に作用することがないので、マスタシリンダ内の圧力が開閉弁の開閉に影響を与えることを確実に回避することができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項11又は13の構成に於いて、前記弁要素は前記弁ハウジングと共働して前記弁要素の往復動により容積が増減し前記弁要素の往復動を許容する容積可変室を郭定すると共に、前記容積可変室と前記リザーバ室とを常時連通接続する内部通路を有するよう構成される(請求項13の構成)。
上記請求項13の構成によれば、弁要素の往復動により容積が増減し弁要素の往復動を許容する容積可変室が郭定され、容積可変室及びリザーバ室は相互に常時連通接続されているので、容積可変室内の圧力を常にリザーバ室内の圧力と同一にすることができ、これにより弁要素に余分な力が作用することなく弁要素を開閉駆動することができ、また内部通路は弁要素に設けられているので、例えば容積可変室及びリザーバ室を相互に常時連通接続通路や容積可変室を大気に開放する通路が弁ハウジング等に設けられる場合に比して、連通制御弁の構造を簡略化することができ、更には容積可変室をマスタシリンダと連通する弁室とは別の室とすることができるので、弁室内の圧力が弁要素にに対し開閉弁の開閉方向に作用することを防止することができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項12の構成に於いて、前記スプールは前記プランジャの前記ステム部と一体であるよう構成される(請求項14の構成)。
上記請求項14の構成によれば、スプールがプランジャのステム部と別体である場合に比して、部品点数を低減し、開閉弁及び開弁手段の構造を簡素化し、連通制御弁の組み立てを容易にすることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記リザーバはハウジングと、前記ハウジング内に往復働可能に配置され前記ハウジングと共働して前記リザーバ室を郭定するリザーバピストンと、前記リザーバ室の容積が減少する方向へ前記リザーバピストンを付勢する第一のピストン付勢手段と、前記リザーバ室の容積が増大する方向へ前記リザーバピストンを付勢する第二のピストン付勢手段とを有し、前記リザーバピストンは前記リザーバ室と一端にて常時連通する内部通路を有し、前記リザーバピストンは前記内部通路の他端が前記マスタシリンダとの連通より遮断される閉弁位置と、前記リザーバピストンが前記開弁位置より前記リザーバ室の容積が減少する方向へ移動することにより前記内部通路の他端が前記マスタシリンダと連通する開弁位置とに移動可能な前記連通制御弁のスプールとして機能し、前記第一及び第二のピストン付勢手段は非制動時には前記連通制御弁が前記閉弁位置をとるよう前記ハウジングに対する前記リザーバピストンの位置を設定するよう構成される(請求項15の構成)。
上記請求項15の構成によれば、リザーバピストンが連通制御弁のスプールとしても機能するので、リザーバピストンとは別に連通制御弁が設けられた構造の場合に比して連通制御弁の構造を簡素化すると共に、リザーバ及び連通制御弁を一つのコンパクトなユニットにすることができ、制動装置の組み立てを容易にすることができ、またマスタシリンダ内の圧力が連通制御弁のスプールとしても機能するリザーバピストンの移動方向に作用することがないので、マスタシリンダ内の圧力が連通制御弁の開閉に影響を与えることを確実に回避することができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項15の構成に於いて、前記リザーバピストンの往復動の範囲について見て前記第二のピストン付勢手段が前記リザーバピストンを付勢する範囲を制限する付勢制限手段が設けられているよう構成される(請求項16の構成)。
上記請求項16の構成によれば、付勢制限手段により第二のピストン付勢手段がリザーバピストンを付勢する範囲が制限されるので、非制動時に於けるリザーバピストンの位置を所定の位置に設定することができ、また付勢制限手段が設けられていない場合に比してリザーバピストンの往復動を安定的に行わせることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項5の構成に於いて、前記開閉弁は弁要素と、前記弁要素を弁座に対し付勢する弁要素付勢手段とを有し、前記弁要素が前記弁座に当接することより閉弁し、前記弁要素が前記弁座より離脱することにより開弁する逆止弁であり、前記リザーバピストンは前記開弁手段として機能する部分を有し、前記リザーバピストンの往復動の範囲について見て前記ピストン付勢手段が前記リザーバピストンを付勢する範囲を前記開弁手段として機能する部分が前記開閉弁を開弁しない範囲に制限する付勢制限手段が設けられているよう構成される(請求項17の構成)。
上記請求項17の構成によれば、開閉弁は逆止弁であり、リザーバピストンは開弁手段として機能する部分を有するので、開弁手段がリザーバピストンとは独立の部材である場合に比してリザーバ及び連通制御弁の構造を簡素化し、連通制御弁の組み立てを容易にすることができ、またピストン付勢手段がリザーバピストンを付勢する範囲が付勢制限手段により制限されるので、非制動時に於けるリザーバピストンの位置を所定の位置に設定することができ、また付勢制限手段が設けられていない場合に比してリザーバピストンの往復動を安定的に行わせることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項17の構成に於いて、前記開閉弁が閉弁状態にあり且つ前記付勢制限手段が前記リザーバピストンに対する前記ピストン付勢手段の付勢を制限している状況に於いて前記リザーバ室に前記加圧供給手段の吸入圧力が作用しても、前記リザーバピストンは前記開閉弁を開弁する方向へ変位することにより前記リザーバ室の容積を減少させるよう構成される(請求項18の構成)。
上記請求項18の構成によれば、開閉弁が閉弁状態にあり且つ付勢制限手段がリザーバピストンに対するピストン付勢手段の付勢を制限している状況に於いてリザーバ室に加圧供給手段の吸入圧力が作用しても、リザーバピストンが開閉弁を開弁する方向へ変位し、リザーバ室の容積が減少するので、制動開始当初より加圧供給手段により高圧の作動液体が供給される状況を確保しつつ、加圧供給手段の吸入圧力により開閉弁を開弁させることができる。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項5の構成に於いて、前記開閉弁は弁要素と、前記弁要素を弁座に対し付勢する弁要素付勢手段とを有し、前記弁要素が前記弁座に当接することより閉弁し、前記弁要素が前記弁座より離脱することにより開弁する逆止弁であり、前記リザーバピストンは前記開弁手段として機能する部分を有し、前記弁要素が弁座に当接し且つ前記部分が前記弁要素に当接する状況に於いて、前記弁要素付勢手段が前記弁要素を付勢する力は前記ピストン付勢手段が前記リザーバピストンを付勢する力よりも大きいよう構成される(請求項19の構成)。
上記請求項19の構成によれば、開閉弁は逆止弁であり、リザーバピストンは開弁手段として機能する部分を有し、開閉弁が閉弁状態にあり且つ開弁手段として機能する部分が弁要素に当接する状況に於いて、弁要素付勢手段が弁要素を付勢する力はピストン付勢手段がリザーバピストンを付勢する力よりも大きいので、開弁手段がリザーバピストンとは独立の部材である場合に比してリザーバ及び開弁手段の構造を簡素化し、リザーバ及び連通制御弁の組み立てを容易にすることができ、また非制動時に逆止弁を確実に閉弁状態に維持することができる。
〔課題解決手段の好ましい態様〕
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至18の何れかの構成に於いて、運転者により制動操作が開始されマスタシリンダ内の圧力が所定値以上になると、遮断弁によりマスタシリンダよりホイールシリンダへ至る作動液体の流れが遮断され、加圧供給手段が駆動され、遮断弁により加圧供給手段の供給側とマスタシリンダとの間に差圧が確保されるよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3乃至17の何れか又は上記好ましい態様1の構成に於いて、開弁手段は開閉弁の閉弁を許容する方向へ往復動部材を付勢する往復動部材付勢手段を含んでいるよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5又は上記好ましい態様1の構成に於いて、開弁手段は圧力室の容積が増大する方向へ往復動部材を付勢する往復動部材付勢手段を含み、往復動部材付勢手段の付勢力はピストン付勢手段の付勢力よりも大きいよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6又は上記好ましい態様1又は2の構成に於いて、リザーバ室の容積が減少する方向へのリザーバピストンの移動を規制するリザーバピストン規制手段が設けられているよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3乃至10又は上記好ましい態様1乃至4の何れかの構成に於いて、開弁手段は非制動時に開閉弁の弁要素より隔置されるよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3乃至10又は上記好ましい態様1乃至4の何れかの構成に於いて、開弁手段は弾性材を介して開閉弁の弁要素に当接し、弾性材を介して開閉弁の弁要素を開弁位置へ移動させるよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項10又は上記好ましい態様1乃至6の何れかの構成に於いて、開閉弁はボール式の逆止弁であるよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項11又は上記好ましい態様1乃至6の何れかの構成に於いて、スプール部の有効断面積は開閉弁が閉弁位置にあるときにヘッド部と弁座との接触部により郭定される連通遮断面積よりも小さいよう構成される(好ましい態様8)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項11又は上記好ましい態様1乃至6又は8の何れかの構成に於いて、弁要素は弁ハウジングと共働してマスタシリンダと常時連通する弁室を郭定しており、弁室は弁要素が弁座より離脱するとリザーバ室と連通するよう構成される(好ましい態様9)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項12又は上記好ましい態様1乃至4の何れかの構成に於いて、開弁手段はスプールが開弁位置へ移動すると、スプール側の通路と弁ハウジング側の通路とを連通させることにより開弁し、スプール側の通路及び弁ハウジング側の通路は非制動時にはスプールの往復変位の方向に互いに隔置されるよう構成される(好ましい態様10)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項12又は上記好ましい態様1乃至4又は10の何れかの構成に於いて、開閉弁はスプール弁の閉弁位置へ向けてスプールを付勢するスプール付勢手段を含んでいるよう構成される(好ましい態様11)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項12又は14又は上記好ましい態様1乃至4又は10の何れかの構成に於いて、開弁手段は往復動部材付勢手段を含み、往復動部材付勢手段は加圧供給手段の吸入圧力による往復動部材の移動方向とは逆方向へ向けてスプールを付勢するよう構成される(好ましい態様12)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様12の構成に於いて、往復動部材付勢手段の付勢力はピストン付勢手段の付勢力よりも大きいよう構成される(好ましい態様13)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至20の何れか又は上記好ましい態様1乃至13の何れかの構成に於いて、制動操作が行われているが、アンチスキッド制御は行われない通常の制動時には、加圧供給手段は駆動されず連通制御弁が閉弁された状態で、マスタシリンダ内の圧力が遮断弁を経てホイールシリンダへ導入されるよう構成される(好ましい態様14)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至20の何れか又は上記好ましい態様1乃至14の何れかの構成に於いて、アンチスキッド制御が行われる制動時には、加圧供給手段が駆動されるが、連通制御弁が閉弁された状態に維持され、加圧供給手段により供給される高圧の作動液体のホイールシリンダへの供給によるホイールシリンダ内の圧力の増圧及びホイールシリンダ内の作動液体のリザーバ室への排出によるホイールシリンダ内の圧力の減圧が増減圧制御弁の制御によって達成され、これによりホイールシリンダ内の圧力がマスタシリンダ内の圧力に対応する値であって車輪の制動スリップを抑制するに必要な値に制御されるよう構成される(好ましい態様15)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至20の何れか又は上記好ましい態様1乃至15の何れかの構成に於いて、自動制動が行われるときには、加圧供給手段が駆動され、加圧供給手段の吸入圧力により連通制御弁が開弁され、マスタシリンダ内の作動液体が連通制御弁及びリザーバ室を経て加圧供給手段の吸入側へ供給される状態になった後、マスタシリンダ内の圧力及び加圧供給手段の吸入圧力により連通制御弁の開閉が制御され、加圧供給手段により供給される高圧の作動液体のホイールシリンダへの供給によるホイールシリンダ内の圧力の増圧及びホイールシリンダ内の作動液体のリザーバ室への排出によるホイールシリンダ内の圧力の減圧が増減圧制御弁の制御によって達成され、これによりホイールシリンダ内の圧力がその目標圧力に制御されるよう構成される(好ましい態様16)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
[第一の実施例]
図1はボール型逆止弁式の連通制御弁及びリザーバを有する本発明による車両用制動装置の第一の実施例を示す概略構成図である。
図1に於いて、制動装置10は内部にマスタシリンダ室12を有するマスタシリンダ14を含んでいる。マスタシリンダ14のピストン14Aはブレーキペダル16に連結されており、運転者によるブレーキペダル16の踏み込み操作に応答してブレーキペダルに対する踏力に応じた油圧(マスタシリンダ圧力Pm)がマスタシリンダ室12内に発生するようになっている。尚マスタシリンダ14はブレーキペダルに対する踏力に比してマスタシリンダ室12内の圧力を増圧する周知のブースタを備えていてよい。
マスタシリンダ室12にはマスタ導管18の一端が接続され、マスタ導管18の他端は連通制御弁20に接続されている。この実施例の連通制御弁20は弁要素としてのボール22を有するボール式の常閉の逆止弁である。連通制御弁20のハウジングはリザーバ26のハウジング28と一体であり、これにより連通制御弁20及びリザーバ26は一つのユニットとして制動装置10に組み付け得るようになっている。ハウジング28内には弁座部材30が例えば圧入により固定された状態にて配置されており、弁座部材30は連通制御弁20の軸線32に整合する円錐形の弁座30Aと、弁座部材30の両側の弁室34A及び34Bを相互に連通接続する連通孔30Bとを有している。
マスタ導管18の他端は弁座部材30に対しマスタ導管18の側の弁室34Aに接続されており、ボール22は弁室34A内に配置されている。ボール22はそれと弁室34Aの端壁との間に弾装された圧縮コイルばね36により弁座30Aに対し付勢されており、これにより連通制御弁20は通常時にはボール22が弁座30Aに当接して閉弁し、弁室34Aと弁室34Bとの連通を遮断するようになっている。
リザーバ26のハウジング28にはシリンダボア28Aが形成されており、シリンダボア28A内にはリザーバピストン38が軸線32に沿って往復動可能に配置されている。リザーバピストン38はハウジング28と共働して容積可変のリザーバ室40を郭定しており、リザーバ室40は弁室34Bと常時連通している。特に図示の実施例に於いては、リザーバピストン38の端面には複数のランド部38Aが設けられており、ランド部38Aがシリンダボア28Aの端面に当接した状態にあるときにリザーバ室40の容積が最小になるようになっている。
リザーバピストン38に対しリザーバ室40とは反対の側のシリンダボア28Aの端部にはエンドキャップ42が例えば圧入又はねじ込みにより固定されている。リザーバピストン38とエンドキャップ42との間には圧縮コイルばね44が弾装されており、リザーバピストン38はそのランド部38Aがシリンダボア28Aの端面に当接するようピストン付勢手段としての圧縮コイルばね44によりリザーバ室40の容積が減少する方向へ軸線32に沿って付勢されている。リザーバピストン38及びエンドキャップ42はハウジング28と共働して容積可変のエアチャンバ46を郭定しており、エアチャンバ46は図には示されていない連通孔により大気に開放されている。
リザーバピストン38はリザーバ室40の側に位置する円板部38Bと、円板部38Bと一体をなし且つ円板部38Bに対しエアチャンバ46の側にて軸線32に沿って延在する円筒部38Cとを有している。円筒部38C内には往復動部材としてのプランジャ48のピストン部48Aが配置されており、ピストン部48Aは軸線32に沿ってリザーバピストン38に対し相対変位可能に円筒部38Cにより支持されている。円板部38Bとピストン部48Aとの間には圧縮コイルばね50が弾装されており、ピストン部48Aは円筒部38Bに固定されたCリング52に当接するよう圧縮コイルばね50によりエンドキャップ42へ向けて軸線32に沿って付勢されている。
プランジャ48はピストン部48Aと一体をなし且つ円板部38Bを貫通して軸線32に沿って延在するステム部48Bを有し、ピストン部48A及びステム部48Bはリザーバピストン38と共働してそれらの間に圧力室54を郭定している。圧力室54は円板部38Bに設けられた連通孔54Aによりリザーバ室40と連通接続されており、これにより圧力室54内の圧力は常にリザーバ室40内の圧力と同一の圧力に維持されるようになっている。
ステム部48Bの長さは、リザーバピストン38のランド部38Aがハウジング28の内面に当接し且つピストン部48AがCリング52に当接する状況に於いて、ステム部48Bの先端部が弁座部材30の連通孔30Bに遊嵌状態にて嵌入し、ステム部48Bの先端部の端面が連通制御弁20のボール22より僅かに隔置される長さに設定されている。尚ステム部48Bの長さは、リザーバピストン38のランド部38Aがハウジング28の内面に当接し且つピストン部48AがCリング52に当接する状況に於いて、ボール22を実質的に押圧することなくこれに当接する長さに設定されてもよい。
この第一の実施例に於ける圧縮コイルばね44及び50のばね力の大小関係は如何なる関係であってもよいが、何れのばね力も対応する部材が移動する際の摩擦摺動抵抗に打ち勝つばね力に設定されている。従って非制動時にはリザーバピストン38及びプランジャ48が図1に示された標準位置、即ちリザーバピストン38のランド部38Aがハウジング28の内面に当接し且つピストン部48AがCリング52に当接する位置に位置決めされ、ステム部48Bの先端部の端面が連通制御弁20のボール22より僅かに隔置されるようになっている。
リザーバピストン38及びプランジャ48が標準位置にある状況に於いてリザーバ室40及び圧力室54内の圧力が低下すると、ピストン部48Aが圧縮コイルばね50のばね力に抗して円板部38Bに近づくようプランジャ48がリザーバピストン38に対し相対的に軸線32に沿って変位し、ステム部48Bがその先端にてボール22を圧縮コイルばね36のばね力に抗して弁座30Aより離脱させるので、プランジャ48はリザーバ室40及び圧力室54内の圧力の低下によって駆動されることにより連通制御弁20を開弁する開弁手段として機能する。
尚弁室34A及び34B、リザーバ室40、圧力室54内には作動液体としてのオイルが充填されている。また図1に於いて、符号56〜60はそれぞれ対応する部材間に於けるオイルの漏洩を防止するシールリングを示している。更に図1に於いて、符号62は必要に応じてマスタシリンダ室12にオイルを補充供給するマスタシリンダリザーバを示している。
リザーバ室40にはオイル給排導管64の一端が接続され、オイル給排導管64の他端は図には示されていない電動機により駆動されるオイルポンプ66の吸入側に接続されている。オイルポンプ66は図には示されていない電子制御装置により電動機に対する駆動電流が制御されることにより制御されるようになっている。
オイルポンプ66の吐出側にはオイル供給導管68が接続され、オイル供給導管68にはオイル給排導管70の一端が接続されている。オイル給排導管70の他端はホイールシリンダ72に接続され、オイル給排導管70の途中にはホイールシリンダ72へのオイルの供給を制御する増圧制御弁としての常開型の電磁開閉弁74が設けられている。電磁開閉弁74の両側のオイル給排導管70にはホイールシリンダ72よりオイル供給導管68へ向かうオイルの流れのみを許す逆止バイパス導管76が接続されている。
電磁開閉弁74とホイールシリンダ72との間のオイル給排導管70にはオイル排出導管78の一端が接続され、オイル排出導管78の他端はリザーバ26とオイルポンプ66との間のオイル給排導管64に接続されている。オイル排出導管78の途中にはホイールシリンダ72よりのオイルの排出を制御する減圧制御弁としての常閉型の電磁開閉弁80が設けられている。電磁開閉弁74及び80の開閉は電子制御装置によりそれぞれのソレノイド(図示せず)に対する制御電流が制御されることにより達成される。
またオイル供給導管68には接続導管82の一端が接続され、接続導管82の他端はマスタ導管18に接続されている。接続導管82の途中には周知の構成のリニアソレノイド弁84が設けられている。リニアソレノイド弁84は通常時にはオイル供給導管68の側よりマスタ導管18の側へ向かうオイルの流れのみを許し、そのソレノイド(図示せず)に対する制御電流Isが電子制御装置によって制御されることによりリニアソレノイド弁84を横切る差圧ΔP(オイル供給導管68の側が接続導管82の側よりも高圧の差圧)を制御する(図8参照)。
リニアソレノイド弁84の両側の接続導管82にはマスタ導管18の側よりオイル供給導管68の側へ向かうオイルの流れのみを許す逆止バイパス導管86が接続されている。またリニアソレノイド弁84とマスタ導管18との間の接続導管82には圧力センサ88が接続されており、圧力センサ88は接続導管82内の圧力Pをマスタシリンダ圧力Pmとして検出するようになっている。かくしてリニアソレノイド弁84及び逆止バイパス導管86は必要に応じてホイールシリンダ72よりマスタシリンダ14へ至るオイルの流れを遮断すると共に、必要に応じてリニアソレノイド弁84を横切る差圧ΔPを制御する遮断弁として機能する。
尚図1に於いては図示されていないが、オイル給排導管70、オイル排出導管78、ホイールシリンダ72、電磁開閉弁74及び80、逆止バイパス導管76等は各車輪に対応して設けられている。リニアソレノイド弁84及び逆止バイパス導管86も各車輪に対応して設けられてもよいが、制動装置10が左右前輪に対応する前輪系統と左右後輪に対応する後輪系統とよりなる二系統の制動装置である場合には、前輪系統用及び後輪系統用のリニアソレノイド弁84及び逆止バイパス導管86が設けられ、制動装置10が左前輪及び右後輪に対応する第一系統と右前輪及び左後輪に対応する第二系統とよりなる二系統の制動装置である場合には、第一系統用及び第二系統用のリニアソレノイド弁84及び逆止バイパス導管86が設けられていてよい。
次に上述の如く構成された第一の実施例による制動装置10の作動を制動開始時、通常の制動時、アンチスキッド制御(本願に於いてはABS制御という)時、自動制動時の各場合について説明する。
(1)制動開始時
運転者により制動操作が開始されても、オイルポンプ66の電動機には駆動電流が通電されず、電磁開閉弁74、80及びリニアソレノイド弁84には制御電流が供給されない。従ってオイルポンプ66は駆動されないので、連通制御弁20は閉弁状態に維持され、電磁開閉弁74は開弁状態に維持され、電磁開閉弁80は閉弁状態に維持され、これによりマスタシリンダ室12よりマスタ導管18へ流出する全てのオイルがリニアソレノイド弁84及び電磁開閉弁74を経てホイールシリンダ72へ供給され、ホイールシリンダ72内の圧力が効率的に上昇せしめられる。
(2)通常の制動時
運転者により制動操作が行われているが、ABS制御は行われない通常の制動時にも、オイルポンプ66の電動機には駆動電流が通電されず、電磁開閉弁74、80及びリニアソレノイド弁84には制御電流が供給されず、マスタシリンダ室12とホイールシリンダ72とがリニアソレノイド弁84及び電磁開閉弁74を介して相互に連通接続された状態に維持される。よってホイールシリンダ72内の圧力がマスタシリンダ室12内の圧力によってその圧力と同一の圧力に制御される。
(3)ABS制御時
運転者の制動操作量が過大であることに起因して車輪の制動スリップが過大になると、車輪の制動スリップを低減するためのABS制御が行われる。ABS制御に於いては、ホイールシリンダ72内の圧力がマスタシリンダ室12内の圧力とは独立に制御される必要があるので、周知のABS制御の開始条件が成立すると同じく周知のABS制御の開始条件が成立するまで、オイルポンプ66の電動機に駆動電流が通電され、リニアソレノイド弁84のソレノイド84Aに制御電流Isが通電されることなく車輪の制動スリップ率又は制動スリップ量に応じて電磁開閉弁74、80が開閉されることにより、ホイールシリンダ72内の圧力がマスタシリンダ圧力Pmに対応する値であって車輪の制動スリップを抑制するに必要な値になるよう増減され、これにより車輪の制動スリップが低減される。
この場合ABS制御はまずホイールシリンダ72内の圧力を低減することより開始され、ホイールシリンダ72内のオイルは電磁開閉弁80を経てリザーバ室40へ流入し、リザーバ室40内のオイルの量が一時的に増大する。またホイールシリンダ72内の圧力を増大させる際には、オイルポンプ66によってリザーバ室40よりオイルが吸引されるので、リザーバ室40内のオイルの量が減少する。但しリザーバ室40内のオイルの量はABS制御が行われない通常の制動時の量よりも少なくなることはないので、リザーバ室40及び圧力室54内のオイルの量が通常の制動時の量より少なくなることはなく、従って連通制御弁20はプランジャ48によって開弁されず、閉弁状態を維持する。
尚ホイールシリンダ72内の圧力をマスタシリンダ圧力Pmよりも高い圧力にすると共にマスタシリンダ圧力Pmの増減変化に対応して増減させるハイドロアシストブレーキの制御が行われる場合には、各車輪のホイールシリンダ72内の圧力がマスタシリンダ圧力Pmに基づく目標ホイールシリンダ圧力になるようリニアソレノイド弁84のソレノイド84Aに制御電流Isが通電され、オイルポンプ66はリニアソレノイド弁84による差圧制御に伴って駆動され、このことは後述の他の実施例に於いても同様である。
(4)自動制動時
少なくとも制動力を制御することによる車両の挙動制御、オートクルーズ制御、車間距離制御の如き自動制動が行われるときには、オイルポンプ66の電動機に駆動電流が通電され、リニアソレノイド弁84を横切る差圧ΔPが例えば自動制動により要求されるホイールシリンダ72内の目標圧力に基づく所定の値になるようリニアソレノイド弁84のソレノイド84Aに制御電流Isが通電され、必要に応じてホイールシリンダ72内の圧力がその目標圧力になるよう電磁開閉弁74、80が開閉され、これにより自動制動が達成される。
この場合オイルポンプ66によりリザーバ室40より吸引されるオイルの量が多いのでリザーバ室40及び圧力室54内の圧力が通常の制動時やABS制御時よりも低くなると、ピストン部48Aが圧縮コイルばね50のばね力に抗して円板部38Aに近づくようプランジャ48がリザーバピストン38に対し相対的に軸線32に沿って変位し、ステム部48Bがその先端にてボール22を圧縮コイルばね36のばね力に抗して弁座30Aより離脱させ、これにより連通制御弁20を開弁させる。
従ってリザーバ室40内のオイルがオイル給排導管64を経てオイルポンプ66へ流出すると共に、マスタシリンダ室12内のオイルがマスタ導管18及び連通制御弁20を経てリザーバ室40内に流入し、リザーバ室40及び圧力室54内の圧力が所定の圧力になるよう連通制御弁20により調圧作用が発揮される。
尚自動制動の終了時には、制動装置10内の余剰のオイルはリニアソレノイド弁84を開放することにより、接続導管82を経てマスタシリンダリザーバ62へ戻され、このことは後述の他の実施例に於いても同様である。
かくして第一の実施例によれば、連通制御弁20はボール式の常閉の逆止弁であり、非制動時には閉弁状態に維持されるので、運転者により制動操作が開始された場合にマスタシリンダ室12内のオイルの一部が連通制御弁20を経てリザーバ室40へ流入することを阻止すると共に、マスタシリンダ室12よりマスタ導管18へ流出する全てのオイルをリニアソレノイド弁84及び電磁開閉弁74を経てホイールシリンダ72へ供給することができる。従って運転者による制動操作が開始された当初よりホイールシリンダ72内の圧力を効率的に上昇させることができ、これにより制動操作に対するホイールシリンダ内圧力の上昇の遅れ及び実際の制動作用の遅れに起因するフィーリングの悪化を効果的に解消すると共に、制動操作開始時の制動の応答性を確実に向上させることができる。
例えば図9に示されている如く、時点t1に於いて運転者の有効制動操作量Se(ブレーキペダルの遊び等を除外した制動操作量)が0より上昇され始め、時点t3に於いて有効制動操作量Seがある値Secに到達し、その後有効制動操作量Seが値Secに維持されたとする。連通制御弁が常開弁である従来の制動装置の場合には、図9に於いて破線にて示されている如く、運転者の有効制動操作量Se(ブレーキペダルの遊び等を除外した制動操作量)が0より上昇しても、マスタシリンダ室内のオイルの一部が連通制御弁を経てリザーバ室へ流入するため、ホイールシリンダ内の圧力Pwcは時点t1よりも遅い時点t2に於いて上昇し始め、時点t3よりも遅い時点t4に於いて値Secに対応する圧力Pwccに到達し、ホイールシリンダ内の圧力の上昇に遅れが生じることが避けられない。
これに対し第一の実施例によれば、連通制御弁20は常閉の逆止弁であり、マスタシリンダ室12内のオイルの一部が連通制御弁20を経てリザーバ室40へ流入することがないので、運転者の有効制動操作量Seの上昇変化に即応して実質的に時点t1よりホイールシリンダ内の圧力Pwcを上昇させ、時点t4よりも遅い時点t34に於いて値Secに対応する圧力Pwccに到達させることができる。
またABS制御時や自動制動時にはポンプ66が駆動され、連通制御弁20は加圧供給手段としてのポンプ66の吸入圧力によりプランジャ48を介して開弁されるが、ポンプ66の駆動は連通制御弁20が閉弁された状態にて開始されるので、連通制御弁が常開弁である場合に比してポンプ66の吸入作用によりリザーバ室40内の圧力を効率よく低下させることができ、これによりプランジャ48を介してポンプ66の吸入圧力を効率的に連通制御弁20に作用させることができ、リザーバ室40内の圧力に対する連通制御弁20の調圧作用を早期に発揮させることができる。
この場合ポンプ66の駆動が開始され、リザーバ室40及び圧力室54内の圧力が低下され始めても、リザーバ室40及び圧力室54内の圧力が所定値になるまで、即ちボール22に対するプランジャ48の開弁駆動力がボール22に対し閉弁方向に作用する圧縮コイルばね36のばね力及び弁室34Aと弁室34Bとの間の差圧による力の和に打ち勝つまで、連通制御弁20は閉弁状態を維持する。従ってABS制御時にポンプ66が駆動されても、マスタシリンダ室12内のオイルの一部が連通制御弁20を経てリザーバ室40へ流入することを阻止しつつポンプ66により高圧のオイルを供給することができる。
特に第一の実施例によれば、連通制御弁20を開弁する開弁手段としてのプランジャ48のステム部48Bは連通制御弁20の弁要素であるボール22とは独立の部材であるので、連通制御弁20及びプランジャ48が一体である場合に比してそれらの関係の設定の自由度を高くすることができ、また連通制御弁20が閉弁状態にある限り圧縮コイルばね44及び50のばね力は連通制御弁20を閉弁状態に維持するために必要なばね力に影響せず、従ってボール22を閉弁位置へ付勢する圧縮コイルばね36は、圧縮コイルばね44及び50のばね力の如何に関係なく、非制動時に連通制御弁20を閉弁状態に維持することができる。
また第一の実施例によれば、プランジャ48のステム部48Bの先端は非制動時には連通制御弁20のボール22より隔置され、ポンプ66の吸入圧力によりプランジャ48が連通制御弁20の閉弁方向へ駆動されても、ステム部48Bの先端がボール22に当接するまでは開弁に寄与せずに遊動するので、連通制御弁20を閉弁状態に維持したまま、プランジャ48の移動による圧力室54の容積の減少により、圧力室54内のオイルが連通孔54A、リザーバ室40、オイル給排導管64を経てポンプ66の吸入側へ供給され、従ってポンプ66はその駆動開始当初より確実に高圧のオイルを供給することができ、ポンプの駆動開始時に於ける良好なオイル供給性能を確保することができる。
[第二の実施例]
図2は本発明による車両用制動装置の第二の実施例のボール型逆止弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。尚図2に於いて図1に示された部材と同一の部材には図1に於いて付された符号と同一の符号が付されており、このことは後述の他の実施例についても同様である。
この第二の実施例に於いては、リザーバピストン38には上述の第一の実施例のランド部38Aに対応するランド部は設けられていない。リザーバピストン38の円板部38Bの中央には孔38Dが設けられており、円筒部38Cには円板部38Bとは反対側の端部に大径部38Eが設けられている。リザーバ26のハウジング28のシリンダボア28Aには肩部28Bが設けられており、リザーバピストン38はその大径部38Eが肩部28Bに当接するようピストン付勢手段としての圧縮コイルばね44により連通制御弁20へ向けて軸線32に沿って付勢されている。
またプランジャ48のピストン部48Aはリザーバピストン38の円板部38Bに対し連通制御弁20の側にてリザーバ26のハウジング28のシリンダボア28A内に配置されている。ピストン部48Aはハウジング28及びリザーバピストン38に対し相対変位可能にシリンダボア28Aに嵌合しており、これによりハウジング28及びリザーバピストン38と共働して容積可変のリザーバ室40を郭定している。特にリザーバ室40の容積が図2に示された容積よりも大きいときには、プランジャ48はリザーバピストン38と共に一体的にハウジング28に対し相対変位し、これによりピストン部48Aはリザーバピストン38の一部として機能する。
ピストン部48Aとシリンダボア28Aの端壁との間には圧縮コイルばね50が弾装されており、ピストン部48Aはリザーバピストン38の円板部38Bに当接するよう圧縮コイルばね50によりリザーバピストン38へ向けて軸線32に沿って付勢されている。圧縮コイルばね44及び50の付勢力は、リザーバピストン38の大径部38Eが肩部28Bに当接し且つピストン部48Aがリザーバピストン38の円板部38Bに当接する状況に於いて、リザーバピストン38に対する圧縮コイルばね44の付勢力がピストン部48Aに対する圧縮コイルばね50の付勢力よりも高くなるよう設定されている。尚圧縮コイルばね50は省略されてもよい。
プランジャ48のステム部48Bはハウジング28に往復動可能に嵌合しハウジング28及び弁座部材30と共働して弁室34Bを郭定する大径部を有し、該大径部の外面には軸線32に沿って延在し弁室34Bとリザーバ室40とを常時連通接続する複数個の溝48Cが設けられている。ステム部48Bの大径部の軸線32に沿う方向の長さは、リザーバピストン38がエンドキャップ42に当接する位置までプランジャ48と共にエンドキャップ42の側へ変位しても、ステム部48Bがハウジング28の弁室34Bを郭定する孔より抜け出すことがない長さに設定されている。この第二の実施例の他の点は上述の第一の実施例と同様に構成されている。
かくしてこの第二の実施例によれば、上述の第一の実施例の場合と同様、制動操作に対するホイールシリンダ内圧力の上昇の遅れ及び実際の制動作用の遅れに起因するフィーリングの悪化を効果的に解消すると共に、制動操作開始時の制動の応答性を確実に向上させることができ、リザーバ室40内の圧力に対する連通制御弁20の調圧作用を早期に発揮させることができ、連通制御弁20を閉弁状態に維持しつつポンプ66の駆動開始当初よりポンプ66による高圧のオイルの供給を確実に達成することができる。
特に第二の実施例によれば、プランジャ48のピストン部48Aはハウジング28のシリンダボア28Aに嵌合しているので、上述の第一の実施例の場合に比してポンプ66の吸入圧力に対するプランジャ48の受圧面積を高くすることができ、これによりポンプ66の吸入圧力に対するプランジャ48の応答性を高くすることができる。
[第三の実施例]
図3は本発明による車両用制動装置の第三の実施例のスプール弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。
この第三の実施例に於いては、連通制御弁20は弁要素としてのスプール90を有するスプール弁である。ハウジング28の連通制御弁20を収容する部分には弁ハウジング部材92が配置され、例えば圧入によりハウジング28に対し固定されている。弁ハウジング部材92は軸線32に沿って延在しスプール90を軸線32に沿って往復動可能に支持するボア94を有し、ハウジング28及びスプール90と共働して容積可変のエアチャンバ96を郭定している。エアチャンバ96は弁ハウジング部材92に設けられた内部通路98、ハウジング28と弁ハウジング部材92との間に郭定された環状通路100、ハウジング28に設けられた内部通路102によりエアチャンバ46と常時連通接続されている。
スプール90はリザーバピストン38の側とは反対側の端部に大径部90Aを有し、ハウジング28のボア28Aの端面とスプール90との間に弾装された圧縮コイルばね104により、大径部90Aが弁ハウジング部材92の肩部92Aに当接するようリザーバピストン38及びプランジャ48へ向けて軸線32に沿って付勢されている。スプール90はリザーバピストン38及びプランジャ48の側の端部に小径部を有し、該小径部は弁ハウジング部材92と共働して環状通路106を郭定し、環状通路106はリザーバ室40と連通している。
弁ハウジング部材92は内端にて弁ハウジング部材92の内面に開口する複数個の径方向通路108を有し、径方向通路108の外端はハウジング28と弁ハウジング部材92との間に郭定された環状通路110及びハウジング28に設けられた通路112を介してマスタ導管18に接続されている。径方向通路108はスプール90の大径部90Aが弁ハウジング部材92の肩部92Aに当接しているときにはスプール90によって環状通路106との連通が遮断され、スプール90が圧縮コイルばね104のばね力に抗してリザーバピストン38及びプランジャ48より離れる方向へ所定量以上変位すると、環状通路106と連通するようになっている。
弁ハウジング部材92のリザーバピストン38の側の端面には複数個のランド部92Bが設けられており、これによりリザーバピストン38が圧縮コイルばね44の付勢力によって弁ハウジング部材92に当接せしめられているときにもそれらの間にリザーバ室40が郭定されるようになっている。プランジャ48のステム部48Bは小径部を有し、該小径部により環状通路48Cが郭定されている。環状通路48Cはリザーバ室40と連通しており、リザーバ室40はリザーバピストン38に設けられた連通孔54Aにより圧力室54と連通接続されている。
プランジャ48のステム部48Bの長さは、リザーバピストン38のランド部38Aが弁ハウジング部材92のランド部92Bに当接し且つプランジャ48のピストン部48AがCリング52に当接する状況に於いて、スプール90の図にて下端、即ちプランジャ48の側の端部より僅かに隔置され又はスプール90を押圧することなくこれに当接する長さに設定されている。
図3に示されている如く、スプール90の有効径(大径部90Aと小径部との部分の直径)はプランジャ48のピストン部48Aの有効径よりも小さい値に設定されている。また圧縮コイルばね44はプランジャ48を連通制御弁20へ向けて付勢しており、これによりプランジャ48及び圧縮コイルばね50と共働してリザーバピストン38を連通制御弁20へ向けて付勢している。
また圧縮コイルばね104のばね力はプランジャ48のピストン部48Aの有効受圧面積とポンプ66の最大吸入圧力との積よりも小さい値に設定されている。尚図3に於いて、符号110〜116はそれぞれ対応する部材間に於けるオイルの漏洩を防止するシールリングを示している。またこの第三の実施例の他の点は上述の第一の実施例と同様に構成されている。
かくしてこの第三の実施例によれば、上述の第一及び第二の実施例の場合と同様の作用効果を得ることができると共に、連通制御弁20の弁要素であるスプール90にはマスタシリンダ室12内の圧力が連通制御弁20の開閉方向に作用しないので、上述の第一及び第二の実施例の場合に比して圧縮コイルばね44、50のばね力やピストン部48A等の有効径を必要な値に容易に設定することができる。
また第三の実施例によれば、上述の第一及び第二の実施例の場合に比して連通制御弁20及びリザーバ26よりなるユニットの軸線方向長さを小さくし、それらの車両に対する登載性を向上させることができる。
[第四の実施例]
図4は本発明による車両用制動装置の第四の実施例のスプール弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。
この第四の実施例に於いても、連通制御弁20は弁要素としてのスプール90を有するスプール弁であるが、上述の第三の実施例に於ける圧縮コイルばね104に対応する圧縮コイルばねは設けられていない。またスプール90はプランジャ48のステム部48Bと一体をなしており、エアチャンバ96はスプール90及びプランジャ48のステム部48Bに軸線32に沿って延在するよう設けられた内部通路118によりエアチャンバ46と常時連通接続されている。この第四の実施例の他の点は上述の第三の実施例と同様に構成されている。
かくしてこの第四の実施例によれば、上述の第三の実施例の場合に比して連通制御弁20及びリザーバ26よりなるユニットの軸線方向長さが若干大きくなる点を除き、上述の第三の実施例の場合と同様の作用効果を得ることができる。
特に第四の実施例によれば、上述の第三の実施例に於ける圧縮コイルばね104に対応する圧縮コイルばねは設けられておらず、プール90はプランジャ48のステム部48Bと一体をなしているので、上述の第三の実施例の場合に比して部品点数を低減することができると共に、連通制御弁20及びリザーバ26の組み立てを容易に行うことができる。
また上述の第三及び第四の実施例によれば、エアチャンバ96はエアチャンバ46と常時連通接続されているので、二つのエアチャンバが相互に連通接続されていない場合に比して連通制御弁20の開閉を円滑に且つ安定的に行わせることができ、特に第四の実施例によればプランジャ48のステム部48Bに設けられた内部通路118によりエアチャンバ46及び96が相互に連通接続されているので、二つのエアチャンバ46及び96を相互に連通接続する通路が例えば上述の第三の実施例の如くハウジング28等に設けられる場合に比して連通制御弁20及びリザーバ26の構造を簡略化することができる。尚エアチャンバ46及び96は内部通路102等により相互に連通接続されることなく大気に開放されていてもよい。
[第五の実施例]
図5は本発明による車両用制動装置の第五の実施例の互いに一体化されたスプール弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。
この第五の実施例に於いては、ハウジング28のシリンダボア28にはリザーバピストン38のみが軸線32に沿って往復動可能に嵌合しており、リザーバピストン38は上述の第三及び第四の実施例に於けるプランジャ48及びスプール90としても機能するようになっている。リザーバピストン38はハウジング28と共働してエアチャンバ46とは反対の側に容積可変のリザーバ室40を郭定している。リザーバ室40内には圧縮コイルばね44のばね力に対抗してリザーバピストン38をエンドキャップ42へ向けて付勢する圧縮コイルばね104が配置されている。
リザーバ室40内にはリザーバピストン38に対する圧縮コイルばね104の付勢を制限する付勢制限装置120が配置されている。図示の第五の実施例に於ける付勢制限装置120はカップ形部材122とスライド部材124とベース部材126とよりなっている。カップ形部材122は円筒部122Aと、円筒部の一端に設けられたリム部122Bと、円筒部の他端に設けられた端壁部122Cとを有し、リム部122Bにてリザーバピストン38のリザーバ室40の側の端面に当接している。カップ形部材122にはその内外を接続する複数個の孔122Dが設けられている。
スライド部材124はヘッド部124Aとシャフト部124Bとを有するボルトである。ヘッド部124Aはカップ形部材122内にて端壁部122Cに当接し、シャフト部124Bはカップ形部材122の端壁部122Cに設けられた孔122Dを貫通してカップ形部材122外へ延在している。シャフト部124Bの先端部はシリンダボア28Aの端壁部に当接して配置されたベース部材126の隆起部126Aを貫通して延在し、ナット128によりベース部材126に固定されている。ベース部材126は、リザーバ室40を郭定するシリンダボア28Aに嵌合し一端にてベース部材126の周縁部に当接する円筒形のカラー130及びシリンダボア28Aの内壁面に固定されたCリング132によりシリンダボア28Aの端壁部に当接した状態にて固定されている。
圧縮コイルばね104はカップ形部材122のリム部122Bとベース部材126のベース部126Bとの間に弾装されている。圧縮コイルばね104のばね力は圧縮コイルばね44のばね力よりも大きく、従って通常時にはヘッド部124Aがカップ形部材122の端壁部122Cに係合し、これによりハウジング28に対するリザーバピストン38の位置が図5に示された所定の標準位置に設定されるようになっている。リザーバ室40の圧力が低下すると、リザーバピストン38がリザーバ室40の容積を減少させる方向へ移動し、これによりシャフト部124Bがカップ形部材122内へ進入する。
リザーバピストン38には一端にてリザーバ室40に開口し他端にてリザーバピストン38の円筒形の外面に開口する内部通路134が設けられている。内部通路134の円筒形の外面側の開口部は、リザーバピストン38が図5に示された所定の位置にあるときには、ハウジング28に設けられマスタ導管18に接続された通路112の開口部よりもエンドキャップ42の側に位置する。これに対しリザーバ室40の容積が減少する方向へリザーバピストン38が所定量移動し、リザーバピストン38の端部がハウジング28に設けられた肩部28Bに当接すると、通路112の開口部と整合し、内部通路134と通路112とが連通する。
以上の説明より解る如く、リザーバピストン38及びハウジング28は圧縮コイルばね104等と共働して、リザーバ室40内の圧力により内部通路134と通路112との連通を制御することにより、マスタ導管18とリザーバ室40との連通を制御するスプール弁式の常閉の連通制御弁20を構成している。この第五の実施例の他の点は上述の第四の実施例と同様に構成されている。
かくしてこの第五の実施例によれば、上述の第三及び第四の実施例の場合と同様の作用効果を得ることができることに加えて、ハウジング28のシリンダボア28にはリザーバピストン38のみが嵌合し、リザーバピストン38は上述の第三及び第四の実施例に於けるプランジャ48及びスプール90としても機能するので、上述の第三及び第四の実施例の場合に比して連通制御弁20及びリザーバ26よりなるユニットの構造を簡素化することができる。
特に図示の第五の実施例によれば、リザーバ室40内にはリザーバピストン38に対する圧縮コイルばね104の付勢を制限する付勢制限装置120が配置されているので、付勢制限装置が設けられていない場合に比してリザーバピストン38を確実に標準位置に位置決めすることができ、またリザーバピストン38の移動による連通制御弁20の開閉を安定的に行わせることができる。
[第六の実施例]
図6は本発明による車両用制動装置の第六の実施例のボール型逆止弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。
この第六の実施例に於いては、リザーバピストン38は円板部38Bと一体に形成され連通制御弁20へ向けて軸線32に沿って延在するステム部48Bを有しており、これによりリザーバピストン38は上述の第一及び第二の実施例に於けるプランジャ48としても機能するようになっている。
またリザーバピストン38とエンドキャップ42との間にはリザーバピストン38に対する圧縮コイルばね44の付勢を制限する付勢制限装置120が配置されている。付勢制限装置120は上述の第五の実施例に於ける付勢制限装置と同様の構造を有しているが、カップ形部材122のリム部122Bがリザーバピストン38の円板部38Bの内面に当接し、シャフト部124Bの先端部はエンドキャップ42の隆起部42Aを貫通して延在し、ナット128によりエンドキャップ42に固定されている。圧縮コイルばね44はカップ形部材122のリム部122Bとエンドキャップ42のベース部42Bとの間に弾装されている。
ステム部48Bの長さ及びカップ形部材122のリム部122Bとエンドキャップ42のベース部42Bとの間の距離は、非制動時の状況に於いて、即ちリム部122Bがリザーバピストン38の円板部38Bの内面に当接し且つスライド部材124のヘッド部124Aがカップ形部材122の端壁部122Cに当接する状況に於いて、ステム部48Bの先端部が弁座部材30の連通孔30Bに遊嵌状態にて嵌入し、ステム部48Bの先端部の端面が連通制御弁20のボール22より僅かに隔置され又はボール22を押圧することなくこれに当接する長さ及び距離に設定されている。
従って図6に示された標準状態に於いてリザーバ室40内の圧力が低下すると、リザーバピストン38がハウジング28に対し相対的に連通制御弁20へ向けて軸線32に沿って変位し、円板部28Bがカップ形部材122のリム部122Bより離脱し、ステム部48Bがその先端にてボール22を圧縮コイルばね36のばね力に抗して弁座30Aより離脱させるので、ステム部48Bはリザーバ室40内の圧力の低下によって駆動されることにより連通制御弁20を開弁する開弁手段として機能する。この第六の実施例の他の点は上述の第一及び第二の実施例と同様に構成されている。
かくしてこの第六の実施例によれば、上述の第一及び第二の実施例の場合と同様の作用効果を得ることができると共に、リザーバピストン38はステム部48Bを一体に有し、上述の第一及び第二の実施例に於けるプランジャ48としても機能するので、上述の第一及び第二の実施例の場合に比して連通制御弁20及びリザーバ26よりなるユニットの構造を簡素化することができる。
特に図示の第六の実施例によれば、リザーバピストン38とエンドキャップ42との間にはリザーバピストン38に対する圧縮コイルばね44の付勢を制限する付勢制限装置120が配置されているので、上述の第五の実施例の場合と同様、付勢制限装置が設けられていない場合に比してリザーバピストン38を確実に標準位置に位置決めすることができ、またリザーバピストン38の移動による連通制御弁20の開閉を安定的に行わせることができる。
[第七の実施例]
図7は本発明による車両用制動装置の第七の実施例のボール型逆止弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。
この第七の実施例に於いても、上述の第六の実施例と同様、リザーバピストン38は円板部38Bと一体に形成され連通制御弁20へ向けて軸線32に沿って延在するステム部48Bを有しており、これによりリザーバピストン38は上述の第一及び第二の実施例に於けるプランジャ48としても機能するようになっている。しかし上述の第六の実施例に於ける付勢制限装置120に対応する付勢制限装置は設けられておらず、上述の第一及び第二の実施例と同様、リザーバピストン38は円板部38Bとエンドキャップ42との間には圧縮コイルばね44が弾装されている。
またステム部48Bの先端にはゴムの如き弾性材134が取り付けられ、ステム部48Bの先端が弾性材134を介して逆止弁の弁要素に当接するようになっている。ステム部48B及び弾性材134の長さは、リザーバピストン38の円板部38Bがシリンダボア28Aの端面よりエンドキャップ42の側へ隔置された状態にて弾性材134が連通制御弁20のボール22に当接する長さに設定されている。また連通制御弁20が閉弁状態にあり且つステム部48Bの先端がボール22に当接する図7に示された標準状態に於いて、ボール22に対する圧縮コイルばね36の付勢力がリザーバピストン38に対する圧縮コイルばね44の付勢力と弾性材134の付勢力との和よりも高くなるよう、各圧縮コイルばね及び弾性材のばね力が設定されている。この第七の実施例の他の点は上述の第一、第二、第六の実施例と同様に構成されている。
かくしてこの第七の実施例によれば、上述の第一、第二、第六の実施例の場合と同様の作用効果を得ることができると共に、これらの実施例の場合よりも部品点数を大幅に低減し、連通制御弁20及びリザーバ26よりなるユニットの構造を遥かに簡素化することができる。また弾性材134がリザーバピストン38の遊動を可能にするので、上述の他の実施例の場合と同様、ポンプ66の駆動が開始されても、リザーバ室40内の圧力が所定値になるまで、連通制御弁20を閉弁状態に維持し、これによりABS制御時にマスタシリンダ室12内のオイルの一部が連通制御弁20を経てリザーバ室40へ流入することを阻止しつつポンプ66により確実に高圧のオイルを供給することができる。
特に図示の第七の実施例によれば、ステム部48Bの先端が弾性材134を介して連通制御弁20のボール22に当接しているので、連通制御弁20及びリザーバ26の標準状態に於いてステム部48Bの先端がボール22の如き弁要素より隔置されている場合に比して、ポンプの駆動開始時にステム部48Bの先端が弁要素に衝当することに起因する打音の発生の虞れを確実に低減することができる。
[第八の実施例]
図10は第六の実施例の修正例として構成された本発明による車両用制動装置の第八の実施例のスプール式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。
この第八の実施例に於いても、上述の第六の実施例と同様、付勢制限装置120が設けられているが、連通制御弁20はボール式の逆止弁ではなく、上述の第三の実施例と同様弁要素としてのスプール90を有するスプール弁である。またリザーバピストン38は、上述の第六の実施例に於けるステム部48Bと同様、円板部38Bと一体に形成され連通制御弁20へ向けて軸線32に沿って延在する突起38Fを有している。突起38Fは非制動時にはスプール90の下端面より僅かに隔置され又は下端面を押圧することなくこれに当接している。
突起38Fはオイルポンプ66の吸引圧力によりリザーバ室40内の圧力が低下され、リザーバピストン38がリザーバ室40の容積を減少する方向へ移動すると、スプール90を図10で見て上方へ駆動し、これにより連通制御弁20を開弁させるようになっており、従ってリザーバピストン38は上述の第一乃至第三の実施例に於いて連通制御弁20を開閉するプランジャ48、即ち開弁手段の往復動部材としても機能する。
図10と図3との比較より解る如く、この第八の実施例に於いては、ハウジング28及び弁ハウジング部材92には上述の第三の実施例に於けるエアチャンバ46及び96を相互に連通接続する通路98、102等に対応する通路は設けられておらず、上述の第四の実施例に於ける内部通路118と同様にスプール90には軸線32に沿って延在する複数の内部通路136が設けられている。スプール90はハウジング28及び弁ハウジング部材92と共働してリザーバ室40とは反対の側に容積可変室138を郭定しており、容積可変室138は内部通路136によりリザーバ室40と常時連通接続されており、これによりリザーバ室40内のオイルと同圧のオイルにて充填されている。この第八の実施例の他の点は上述の第三又は第六の実施例と同様に構成されている。
かくしてこの第八の実施例によれば、上述の第三及び第六の実施例の場合と同様の作用効果を得ることができ、また上述の第三の実施例の場合に比して連通制御弁20及びリザーバ26の構造を簡単なものにし、部品点数及びコストを低減すると共に連通制御弁20及びリザーバ26の組み立てを容易に行うことができる。
特に図示の第八の実施例によれば、容積可変室138は内部通路136によりリザーバ室40と常時連通接続されているので、スプール90の軸線32に沿う方向の両側には常に同一のオイル圧力が作用し、従ってスプール90の両側に作用する圧力の差によってスプール90に対し連通制御弁20の開閉方向に余分な力が作用すること及びこれによりスプール90の開閉移動が悪影響を受けることを確実に回避することができる。
また上述の第三の実施例の場合には、エアチャンバ96は通路98、102等によりエアチャンバ46と連通接続され、エアチャンバ96内の圧力は大気圧であり、図3で見てスプール90の上端には大気圧が作用する。従ってプランジャ48及びスプール90の有効径をそれぞれ2Rp、2Rsとし、リザーバ室40(圧力室54)内の圧力をPr(負圧)とし、大気圧をPairとすると、オイルポンプ66によってリザーバ室40内の圧力が低下されることによりプランジャ48が連通制御弁20の開弁方向へスプール90を駆動する際の駆動力Fは下記の式1により表され、プランジャ48の有効径2Rpに対応する断面積のうちスプール90の有効径2Rsに対応する断面積の部分は駆動力Fの発生に寄与しない。
F=(Pair−Pr)・π(Rp−Rs) ……(1)
これに対し第八の実施例によれば、容積可変室138内の圧力は大気圧ではなく、内部通路136により常にリザーバ室40内の圧力と同一の圧力に維持されるので、リザーバピストン38の有効径を2Rrとすると、リザーバピストン38が突起38Fを介してスプール90を開弁方向へ駆動する際の駆動力Fは下記の式2により表され、リザーバピストン38の有効径2Rrに対応する断面積の全てが駆動力Fの発生に寄与する。
F=(Pair−Pr)・πRr ……(2)
従ってスプール90のリザーバ室40とは反対の側の端部に大気圧が作用する構成の場合に比して、リザーバピストン38がスプール90を開弁方向へ駆動する際の駆動力Fを大きくすることができ、これによりオイルポンプ66によってリザーバ室40内の圧力を低下させることによるスプール90の駆動を確実に行わせることができ、またスプール90を駆動させる所要の力を発生させるに必要なリザーバピストン38の有効径2Rrを小さくし、リザーバ26を小型化することができる。
また図示の第八の実施例によれば、スプール90の軸線32に沿う方向の両側の二つの室、即ちリザーバ室40及び容積可変室138はスプール90に設けられた内部通路136により互いに常時連通接続されているので、二つの室がハウジング28等に設けられた内部通路により互いに常時連通接続される上述の第三の実施例の場合に比して構造を簡単なものにし、ハウジング28等の加工コストを低減することができる。
[第九の実施例]
図11は第六及び第八の実施例の修正例として構成された本発明による車両用制動装置の第九の実施例のポペット型逆止式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図、図12は図11に示された連通制御弁の拡大断面図、図13は図11及び図12に示された弁要素のヘッド部のリザーバ室側の端面を更に拡大して示す底面図である。
この第九の実施例に於いても、上述の第六及び第八の実施例と同様、付勢制限装置120が設けられているが、連通制御弁20はボール式の逆止弁やスプール弁ではなく、ポペット形の弁要素140を有するポペット式の逆止弁である。またリザーバピストン38は、上述の第八の実施例と同様、円板部38Bと一体に形成され連通制御弁20へ向けて軸線32に沿って延在する突起38Fを有しており、リザーバピストン38は上述の第一乃至第三の実施例に於いて連通制御弁20を開閉するプランジャ48としても機能するようになっている。
弁要素140は互いに一体をなす大径のヘッド部140Aと小径のスプール部140Bとを有し、スプール部140Bに対しヘッド部140Aがリザーバ室40の側に位置するようハウジング28内に配置されている。また弁要素140はハウジング28に対し例えば圧入により固定された弁ハウジング部材92に遊嵌合する状態にて軸線32に沿って延在しており、弁ハウジング部材92はハウジング28と共働して弁室34Aを郭定している。この実施例の弁ハウジング部材92は下端部の内径が小径の実質的に円筒状をなし、連通制御弁20の軸線32に整合する円錐形の弁座30Aと、弁室34A及びリザーバ室40を相互に連通接続する連通孔30Bとを有している。
弁要素140はヘッド部140Aとハウジング28の端面との間に弾装された圧縮コイルばね36により弁座30Aに対し付勢されており、これにより連通制御弁20は通常時にはボール22が弁座30Aに当接して閉弁し、弁室34Aとリザーバ室40との連通を遮断するようになっている。弁室34Aは弁ハウジング部材92の円筒部に形成された複数の径方向通路と円筒部の外周に形成され複数の径方向通路と連通する環状溝とよりなる内部通路142により、ハウジング28に形成された内部通路112を介してマスタ導管18の他端に常時連通接続されている。
弁要素140のスプール部140Bは軸線32に沿って往復動可能にハウジング28により支持されており、ハウジング28と共働して容積可変室144を郭定している。容積可変室144は弁要素140に設けられその長手方向に延在する一つの内部通路136によりリザーバ室40と常時連通接続されている。ヘッド部140Aは実質的に半球状をなし、図12及び図13に詳細に示されている如く内部通路136と常時連通し内部通路136に対し垂直に延在する溝146を有している。従って突起38Fがヘッド部140Aに当接しても、内部通路136及び溝146により容積可変室144及びリザーバ室40は連通接続された状態に維持される。また溝146の両端はヘッド部140Aが弁座30Aに当接する位置148の円よりも径方向内側に位置し、これにより連通制御弁20が閉弁状態にあるときには内部通路136と弁室34Aとが連通しないようになっている。
尚位置148の円の直径をD1とし、スプール部140Bの有効径をD2とすると、直径D1は有効径D2以上であり、それらの差が0又は小さい正の値になるよう設定されている。また図11及び図12に於いて、符号148及び150はそれぞれ対応する部材間に於けるオイルの漏洩を防止するシールリングを示している。更にこの第九の実施例の他の点は上述の第三又は第六又は第八の実施例と同様に構成されている。
かくしてこの第九の実施例によれば、上述の第三、第六、第八の実施例の場合と同様の作用効果を得ることができ、また連通制御弁20がボール式の逆止弁である上述の第一、第二、第六、第七の実施例の場合と同様、弁要素140が僅かに開弁方向へ移動すれば連通制御弁20が開弁するので、連通制御弁20がスプール弁である上述の第三乃至第五及び第八の実施例の場合に比して、オイルポンプ66によるリザーバ室40内の圧力低下に対する連通制御弁20の開弁応答性を高くすることができると共に、連通制御弁20の構造を簡単なものにすることができる。
またこの第九の実施例によれば、弁要素140のスプール部140Bはハウジング28により往復動可能に支持されているので、開閉弁が上述の第一、第二、第六、第七の実施例の如くボール式の逆止弁である場合に比して、弁要素の開閉方向への移動を安定的に行わせ、これにより加圧供給手段としてのオイルポンプ66の吸入圧力による連通制御弁20の開閉を安定的に行わせることができる。
またこの第九の実施例によれば、ヘッド部140Aが弁座30Aに当接する位置148の円直径D1はスプール部140Bの有効径D2以上であり、それらの差が0又は小さい正の値になるよう設定されているので、容積可変室144内の圧力が弁要素140に対し開弁付勢力を付与することもなければ過大な閉弁付勢力を付与することもなく、従ってオイルポンプ66によってリザーバ室40内の圧力を低下させることにより、弁要素140を円滑に開弁位置へ駆動することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の第一、第二、第六、第七の実施例に於いては、連通制御弁20はボール式の逆止弁であるが、逆止弁は例えば第九の実施例の如きポペット式の逆止弁であってもよく、またこれらの実施例に於いても連通制御弁20は例えば第三の実施例に於けるスプール弁の如きスプール弁であってもよい。
また上述の第五、第六、第八、第九の実施例に於いては、付勢制限装置120はカップ形部材122とスライド部材124とベース部材126とよりなっているが、対応する付勢手段の付勢を制限し得る限り、当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよく、また付勢制限装置120が省略されてもよい。
また上述の第七の実施例に於いては、ステム部48Bの先端が弾性材134を介して連通制御弁20のボール22に当接しているが、ステム部48Bの先端が連通制御弁20のボール22に直接剛体接触するよう修正されてもよく、その場合にはステム部48Bの長さは、リザーバピストン38の円板部38Bがシリンダボア28Aの端面よりエンドキャップ42の側へ隔置された状態にてステム部48Bの先端が連通制御弁20のボール22に当接する長さに設定される。また連通制御弁20が閉弁状態にあり且つステム部48Bの先端がボール22に当接する標準状態に於いて、ボール22に対する圧縮コイルばね36の付勢力がリザーバピストン38に対する圧縮コイルばね44の付勢力よりも高くなるよう設定される。
逆に上述の第一、第二、第六の実施例に於いては、標準状態に於いてステム部48Bの先端が連通制御弁20のボール22より隔置され、上述の第三乃至第五の実施例に於いては、例えば環状通路106と径方向通路108とが軸線方向に互いに隔置されているが、前者の実施例に於いてはステム部48Bの先端が逆止弁の弁要素に直接又は弾性材を介して互いに当接するよう修正されてもよく、後者の各実施例に於いては環状通路106と径方向通路108とが標準状態に於いて連通することなく互いに隣接するよう修正されてもよい。
同様に上述の第八及び第九の実施例に於いては、突起38Fは非制動時にはスプール90又はヘッド部140Aの下端面より僅かに隔置され又は下端面を押圧することなく当接しているが、突起38Fの先端が弾性材134の如き弾性材を介してスプール90又はヘッド部140Aの下端面に当接するよう修正されてもよい。
更に上述の各実施例に於いては、遮断弁は通常時にはオイル供給導管68の側よりマスタ導管18の側へ向かうオイルの流れのみを許し、制御電流Isの制御により差圧ΔPを制御するリニアソレノイド弁84と逆止バイパス導管86とよりなっているが、ポンプ66が駆動される状況に於いてマスタシリンダとホイールシリンダとの連通を遮断し、必要に応じてホイールシリンダの側よりマスタシリンダの側へオイルを移動させることができる限り、当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよい。
ボール型逆止弁式の連通制御弁及びリザーバを有する本発明による車両用制動装置の第一の実施例を示す概略構成図である。 本発明による車両用制動装置の第二の実施例のボール型逆止弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。 本発明による車両用制動装置の第三の実施例のスプール弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。 本発明による車両用制動装置の第四の実施例のスプール弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。 本発明による車両用制動装置の第五の実施例の互いに一体化されたスプール弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。 本発明による車両用制動装置の第六の実施例のボール型逆止弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。 本発明による車両用制動装置の第七の実施例のボール型逆止弁式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。 第一の実施例に於けるリニアソレノイド弁に対する制御電流Isとリニアソレノイド弁を横切る差圧ΔPとの間の関係示すグラフである。 第一の実施例による車両用制動装置及び従来の車両用制動装置について、運転者の有効制動操作量Seの変化に伴うホイールシリンダ内の圧力Pwcの変化の例を示すグラフである。 第六の実施例の修正例として構成された本発明による車両用制動装置の第八の実施例のスプール式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。 第六及び第八の実施例の修正例として構成された本発明による車両用制動装置の第九の実施例のポペット型逆止式の連通制御弁及びリザーバを示す断面図である。 図11に示された連通制御弁の拡大断面図である。 図11及び図12に示された弁要素のヘッド部のリザーバ室側の端面を更に拡大して示す底面図である。
符号の説明
10…制動装置、14…マスタシリンダ、20…連通制御弁、22…ボール、26…リザーバ、36…圧縮コイルばね、38…リザーバピストン、40…リザーバ室、44…圧縮コイルばね、48…プランジャ、50…圧縮コイルばね、54…圧力室、66…オイルポンプ、72…ホイールシリンダ、74,80…電磁開閉弁、84…リニアソレノイド弁、88…圧力センサ、90…スプール、104…圧縮コイルばね、120…付勢制限装置、134…弾性材、136…内部通路、138…容積可変室、140…ポペット形の弁要素、142…内部通路、144…容積可変室

Claims (20)

  1. 必要に応じてホイールシリンダよりマスタシリンダへ至る作動液体の流れを遮断する遮断弁と、前記ホイールシリンダ内の圧力を増減する増減圧制御弁と、前記増減圧制御弁が減圧位置にあるときに前記ホイールシリンダよりの作動液体をリザーバ室に受け入れて貯留するリザーバと、前記リザーバ室より作動液体を吸引して加圧し前記増減圧制御弁が増圧位置にあるときに前記増減圧制御弁を経て作動液体を前記ホイールシリンダへ供給する加圧供給手段と、前記マスタシリンダと前記リザーバ室との連通を制御する連通制御弁とを有する車両用制動装置に於いて、前記連通制御弁は常閉弁であり、前記加圧供給手段の吸入圧力により開弁されることを特徴とする車両用制動装置。
  2. 前記加圧供給手段の吸入圧力が所定値以上になるまで前記連通制御弁が閉弁状態を維持した状態で作動液体が前記リザーバより前記加圧供給手段へ流動可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両用制動装置。
  3. 前記連通制御弁は常閉の開閉弁と、前記加圧供給手段の吸入圧力によって駆動されることにより前記開閉弁を開弁する開弁手段とを有し、前記開弁手段は前記開閉弁を開閉する方向に往復動可能に前記リザーバ内に配置され前記加圧供給手段の吸入圧力によって前記開閉弁を開弁する方向へ駆動される往復動部材を含み、前記開閉弁を開弁する方向は前記リザーバ室の容積を低減する方向であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制動装置。
  4. 前記開弁手段は非制動時の位置より前記開閉弁を開弁する方向への前記往復動部材の移動量が予め設定された遊動量以下であるときには前記開閉弁を開弁しないことを特徴とする請求項3に記載の車両用制動装置。
  5. 前記リザーバはハウジングと、前記ハウジング内に往復働可能に配置され前記ハウジングと共働して前記リザーバ室を郭定するリザーバピストンと、前記リザーバ室の容積が減少する方向へ前記リザーバピストンを付勢するピストン付勢手段とを有し、前記リザーバ室は前記加圧供給手段の吸入側と常時連通し、前記連通制御弁を介して前記マスタシリンダと連通することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両用制動装置。
  6. 前記往復動部材は前記リザーバピストンの往復動方向に前記リザーバピストンに対し相対的に変位可能に前記リザーバピストンにより支持されたピストン部と、前記ピストン部と一体的に連結され前記リザーバピストンを貫通して前記リザーバピストンの往復動方向に延在するステム部とを有し、該ステム部にて前記開閉弁を開弁し、前記ピストン部及び前記ステム部は前記リザーバピストンと共働して前記リザーバ室と常時連通し前記リザーバ室の一部として機能する圧力室を郭定していることを特徴とする請求項5に記載の車両用制動装置。
  7. 前記往復動部材は前記リザーバピストンに対し前記マスタシリンダの側に配置され、前記リザーバピストンの往復動方向に前記リザーバピストンに対し相対的に変位可能に前記ハウジングにより支持されたピストン部と、前記ピストン部と一体的に連結され前記リザーバピストンの往復動方向に延在するステム部とを有し、該ステム部にて前記開閉弁を開弁し、前記ピストン部は前記ハウジング及び前記リザーバピストンと共働して前記リザーバ室を郭定していることを特徴とする請求項5に記載の車両用制動装置。
  8. 前記開閉弁が閉弁状態にあり且つ前記リザーバピストンが前記リザーバ室の容積が最小になる位置にある状況に於いて前記リザーバ室に前記加圧供給手段の吸入圧力が作用すると、前記往復動部材は前記開閉弁を開弁する方向へ変位することにより、前記リザーバピストンが移動しなくても前記リザーバ内の作動液体貯留容積を減少させることを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の車両用制動装置。
  9. 前記リザーバピストンは前記往復動部材として機能することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車両用制動装置。
  10. 前記開閉弁は弁要素と、前記弁要素を弁座に対し付勢する弁要素付勢手段とを有し、前記弁要素が前記弁座に当接することより閉弁し、前記弁要素が前記弁座より離脱することにより開弁する逆止弁であることを特徴とする請求項3乃至9の何れかに記載の車両用制動装置。
  11. 前記弁要素は、ヘッド部と該ヘッド部よりも小径のスプール部とを有するポペット形をなし、前記スプール部にて弁ハウジングにより往復動可能に支持され、前記ヘッド部が前記弁座に当接することにより閉弁し、前記ヘッド部が前記弁座より離脱することにより開弁することを特徴とする請求項10に記載の車両用制動装置。
  12. 前記開閉弁は前記弁要素としてのスプールが弁ハウジングに対し相対的に往復変位することにより開閉するスプール弁であることを特徴とする請求項3乃至9の何れかに記載の車両用制動装置。
  13. 前記弁要素は前記弁ハウジングと共働して前記弁要素の往復動により容積が増減し前記弁要素の往復動を許容する容積可変室を郭定すると共に、前記容積可変室と前記リザーバ室とを常時連通接続する内部通路を有することを特徴とする請求項11又は12に記載の車両用制動装置。
  14. 前記スプールは前記往復動部材の前記ステム部と一体であることを特徴とする請求項12に記載の車両用制動装置。
  15. 前記リザーバはハウジングと、前記ハウジング内に往復働可能に配置され前記ハウジングと共働して前記リザーバ室を郭定するリザーバピストンと、前記リザーバ室の容積が減少する方向へ前記リザーバピストンを付勢する第一のピストン付勢手段と、前記リザーバ室の容積が増大する方向へ前記リザーバピストンを付勢する第二のピストン付勢手段とを有し、前記リザーバピストンは前記リザーバ室と一端にて常時連通する内部通路を有し、前記リザーバピストンは前記内部通路の他端が前記マスタシリンダとの連通より遮断される閉弁位置と、前記リザーバピストンが前記開弁位置より前記リザーバ室の容積が減少する方向へ移動することにより前記内部通路の他端が前記マスタシリンダと連通する開弁位置とに移動可能な前記連通制御弁のスプールとして機能し、前記第一及び第二のピストン付勢手段は非制動時には前記連通制御弁が前記閉弁位置をとるよう前記ハウジングに対する前記リザーバピストンの位置を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制動装置。
  16. 前記リザーバピストンの往復動の範囲について見て前記第二のピストン付勢手段が前記リザーバピストンを付勢する範囲を制限する付勢制限手段が設けられていることを特徴とする請求項15に記載の車両用制動装置。
  17. 前記開閉弁は弁要素と、前記弁要素を弁座に対し付勢する弁要素付勢手段とを有し、前記弁要素が前記弁座に当接することより閉弁し、前記弁要素が前記弁座より離脱することにより開弁する逆止弁であり、前記リザーバピストンは前記開弁手段として機能する部分を有し、前記リザーバピストンの往復動の範囲について見て前記ピストン付勢手段が前記リザーバピストンを付勢する範囲を前記開弁手段として機能する部分が前記開閉弁を開弁しない範囲に制限する付勢制限手段が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の車両用制動装置。
  18. 前記開閉弁が閉弁状態にあり且つ前記付勢制限手段が前記リザーバピストンに対する前記ピストン付勢手段の付勢を制限している状況に於いて前記リザーバ室に前記加圧供給手段の吸入圧力が作用しても、前記リザーバピストンは前記開閉弁を開弁する方向へ変位することにより前記リザーバ室の容積を減少させることを特徴とする請求項17に記載の車両用制動装置。
  19. 前記開閉弁は弁要素と、前記弁要素を弁座に対し付勢する弁要素付勢手段とを有し、前記弁要素が前記弁座に当接することより閉弁し、前記弁要素が前記弁座より離脱することにより開弁する逆止弁であり、前記リザーバピストンは前記開弁手段として機能する部分を有し、前記弁要素が弁座に当接し且つ前記部分が前記弁要素に当接する状況に於いて、前記弁要素付勢手段が前記弁要素を付勢する力は前記ピストン付勢手段が前記リザーバピストンを付勢する力よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の車両用制動装置。
  20. 必要に応じてホイールシリンダよりマスタシリンダへ至る作動液体の流れを遮断する遮断弁と、前記ホイールシリンダ内の圧力を増減する増減圧制御弁と、作動液体を加圧し前記増減圧制御弁が増圧位置にあるときに前記増減圧制御弁を経て作動液体を前記ホイールシリンダへ供給する加圧供給手段とを有する車両用制動装置に設けられ、前記増減圧制御弁が減圧位置にあるときに前記ホイールシリンダよりの作動液体をリザーバ室に受け入れて貯留し、前記リザーバ室は前記加圧供給手段の吸入側に連通するリザーバに於いて、前記マスタシリンダと前記リザーバ室との連通を制御する連通制御弁を有し、前記連通制御弁は常閉弁であり、前記加圧供給手段の吸入圧力により開弁されることを特徴とするリザーバ。
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