JP2008006694A - エッチ液 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新聞オフセット輪転印刷や商業印刷において湿し水に要求される整面性、金属等の防錆性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性を満足し、かつ、環境にも配慮した環境対応型のエッチ液を提供する。
【解決手段】 リン酸塩、中性塩、防腐剤、防錆剤、および、界面活性剤を含有するエッチ液であって、上記の界面活性剤を、有機スルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含有するものとした。
【選択図】 なし

Description

本発明は、希釈し平版印刷の湿し水として使用されるエッチ液に係り、特に新聞オフセット輪転印刷や商業印刷に使用するための環境対応型エッチ液に関する。
従来から平版印刷では、エッチ液を水等により希釈した湿し水を使用している。この湿し水は、平版の非画線部(親水性の部位)に付着し、画線部(親油性の部位)に付着するインキとの間で相互に反発し合うことにより、鮮明な印刷を可能としている。
従来のエッチ液は、印刷において安定した性能を発現し、同時に、印刷機や付属設備の金属腐食を防止するために、リン酸等を主体とした整面剤、珪酸塩等の緩衝剤、有機アミン類や有機ハロゲン類等の防腐剤等、種々の添加剤が含有されている。また、従来のエッチ液は、用途や使用するインキ等に応じて設計が異なり、例えば、一般の商業印刷に使用されるエッチ液は酸性に設定されているが、新聞オフセット輪転印刷に使用されるエッチ液はアルカリ性に設定されている。
一方、廃液処理における環境負荷の軽減の観点から、環境対応型のエッチ液(特許文献1)が開示されている。
特開2005−28853号公報
しかしながら、従来の環境対応型のエッチ液は、環境負荷を軽減していたものの、長期間使用した場合、印刷機や付帯設備の金属腐食を生じ易いという問題もあった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、新聞オフセット輪転印刷や商業印刷において湿し水に要求される整面性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性を満足し、かつ、環境にも配慮した環境対応型のエッチ液であって、金属等の防錆性を向上させたエッチ液を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明は、リン酸塩、中性塩、防腐剤、防錆剤、界面活性剤を含有するエッチ液において、前記界面活性剤が有機スルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含有するような構成とした。
本発明の好ましい態様は、前記防錆剤は、ベンゾトリアゾール類であるような構成とした。
本発明の好ましい態様は、前記防錆剤を0.5重量%以下の範囲で含有するような構成とした。
本発明の好ましい態様は、前記界面活性剤を0.3重量%以下の範囲で含有するような構成とした。
本発明の好ましい態様は、前記有機スルホン酸塩を0.1重量%以下の範囲、前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を0.2重量%以下の範囲で含有するような構成とした。
このような本発明のエッチ液を水で希釈して調製した湿し水は、新聞オフセット輪転印刷や商業印刷において良好な整面性、金属等の防錆性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性を発現し、かつ、廃液として処理する際に適用される水質汚濁防止法で規制される基準(pH5.8〜8.6、リン含有率16ppm以下)を満たし、環境保全に対応したものである。
次に、本発明の最適な実施形態について説明する。
本発明のエッチ液は、必須成分としてリン酸塩、中性塩、防腐剤、防錆剤、界面活性剤を含有するエッチ液であり、界面活性剤が有機スルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含有するものである。そして、本発明のエッチ液のpHは6〜8の範囲である。
リン酸塩としては、中性リン酸塩、酸性リン酸塩、アルカリ性リン酸塩が挙げられる。
中性リン酸塩としては、水に溶かしたときにpH6〜8になるものであればよく、例えば、ヘキサメタリン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を挙げることができ、好ましくはナトリウム塩である。このような中性リン酸塩は、整面性を向上する作用をなし、エッチ液中に0.05〜0.2重量%の範囲で含有される。中性リン酸塩の含有量が0.05重量%未満であると、エッチ液を希釈して調製した湿し水の整面性が不十分であり、地汚れが生じ易く、このため印刷時の湿し水供給量が多くなって、水負け、着肉不良を来たすことがある。また、中性リン酸塩の含有量が0.2重量%を超えると、印刷時にローラーストリップが発生し易くなり好ましくない。
また、酸性リン酸塩としては、酸性ピロリン酸、酸性メタリン酸、第一リン酸のナトリウム塩、カリウム塩、およびアンモニウム塩等が挙げられる。
また、アルカリ性リン酸塩としては、トリポリリン酸、ピロリン酸、第二リン酸、第三リン酸のナトリウム塩、カリウム塩、およびアンモニウム塩等が挙げられる。
このような中性リン酸塩、酸性リン酸塩、アルカリ性リン酸塩の含有量は、廃液を処理する際に適用される水質汚濁防止法で規制される基準(pH5.8〜8.6、リン含有率16ppm以下)を考慮して適宜設定することができ、例えば、0.5〜2.0重量%の範囲で設定することができる。
中性塩は、エッチ液を希釈して調製した湿し水に良好な整面性を付与するためのものである。このような中性塩としては、例えば、無機アンモニウム塩、有機カルボン酸塩の少なくとも一方を含有することができる。無機アンモニウム塩としては、例えば、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等を挙げることができる。また、有機カルボン酸塩としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、グルコン酸、グルタル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルコール酸、プロピオン酸、アジピン酸のナトリウム塩、カリウム塩等を挙げることができる。このような中性塩の含有量は、例えば、1.0〜3.0重量%、好ましくは1.0〜2.0重量%の範囲で設定することができ、含有量が1.0重量%未満であると、良好な整面性が得られず、一方、含有量が3.0重量%を超えると、金属腐食を生じ易く好ましくない。
本発明のエッチ液は水を主成分としたものであり、エッチ液の作用効果を阻害する微生物の発生を防止し、同時に他の含有成分の作用を阻害しない防腐剤が必須である。本発明のエッチ液において使用できる防腐剤としては、メチレンビスチオシアネート、2,2−ジブロモ−3−ニトロプロピオンアミド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、グルタルアルデヒド、ヘキサブロモジメチルスルホン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3ジオール等が挙げられ、このような防腐剤は、エッチ液中に0.016〜0.11重量%の範囲で含有される。防腐剤の含有量が上記範囲未満となる場合には、十分な防腐効果が得られず、また、上記の含有量範囲を超えると、エッチ液の保存安定性が低下するので好ましくない。
防錆剤は、印刷機、および印刷機の付帯設備の金属腐食を防止するためのものである。このような防錆剤としては、ベンゾトリアゾール類を挙げることができる。ベンゾトリアゾール類として具体的には、ベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−(2′,3′−ヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール、1−〔N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル〕ベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール等が挙げられ、好ましくはベンゾトリアゾールが挙げられる。このような防錆剤は、エッチ液中に0.5重量%以下、好ましくは0.05〜0.5重量%、より好ましくは0.05〜0.2重量%の範囲で含有させることができる。防錆剤の含有量が0.5重量%を超えると、エッチ液の保存安定性が低下するので好ましくない。尚、防錆剤の含有量が0.05重量%未満であると、エッチ液を希釈して調製した湿し水の防錆性が不十分であり、例えば、銅、真鍮めっき、ニッケルめっき、クロムめっきの腐食が生じ易くなる。
界面活性剤である有機スルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、エッチ液を希釈して調製した湿し水の表面張力を適度に低下させ、また、防錆性を付与するものである。本発明は、有機スルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の両方を含有するときに効果が奏されるものであって、上記界面活性剤のいずれか一方のみ、または、いずれか一方の界面活性剤と他の界面活性剤との組み合わせでは、その効果が奏されない。
有機スルホン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、テトラデセンスルホン酸、アルファオレフィンスルホン酸等のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられ、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩である。このようなアルキルスルホン酸塩は、エッチ液中に0.1重量%以下、好ましくは0.04〜0.1重量%、より好ましくは0.06〜0.08重量%の範囲で含有させることができる。
また、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(2)トリデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(2)イソトリデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(2)テトラデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(2)ペンタデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(3)トリデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(3)イソトリデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(3)テトラデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(3)ペンタデシルエーテル硫酸等のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられ、好ましくはポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩である。このようなポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、エッチ液中に0.2重量%以下、好ましくは0.08〜0.2重量%、より好ましくは0.08〜0.15重量%の範囲で含有させることができる。
上記の2種の界面活性剤のいずれか一方でも上記の含有量範囲を超えると、エッチ液の保存安定性が低下するので好ましくない。尚、上記の2種の界面活性剤のいずれか一方でも上記の含有量範囲未満となる場合には、防錆性が不十分となるおそれがある。
このような本発明のエッチ液は、良好な整面性、防腐性、防錆性、保存安定性、ローラーストリップ適性を有し、pHが6〜8の範囲にある。
尚、本発明のエッチ液は、上述の必須成分の他に、必要に応じて、消泡剤、溶剤等の他の成分を含有してもよい。消泡剤としては、例えば、サンノプコ(株)製SNデフォーマ470、旭電化工業(株)製 アデカネートB−1019等を挙げることができる。また、溶剤としては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチルジグリコール、ジエチルグリコール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル等を挙げることができる。このような他の成分のエッチ液中の含有量は、15重量%以下、好ましくは6重量%以下とすることができる。
本発明のエッチ液は、水に上述の必須の成分、および必要に応じて他の成分を分散溶解して調製することができる。使用する水は、軟水、イオン交換水、純水、水道水、井戸水等であってよく、この中で軟水、水道水が好ましい。特に、新聞オフセット輪転印刷に使用するエッチ液の調製に使用する水であって、カルシウムイオンを含有する水は、印刷機の湿し水機構のスプレーノズル詰まりを防止するために、軟水化装置でカルシウムイオン、マグネシウムイオンをナトリウムイオンに交換して使用することが好ましい。
本発明のエッチ液は、水により100〜300倍に希釈することにより、湿し水として新聞オフセット輪転印刷や商業印刷に使用することができる。そして、この湿し水は、良好な整面性、金属等の防錆性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性を発現し、また、pHが6〜8の範囲であり、かつ、湿し水の廃液のリン含有量は排水基準(リン含有量16ppm以下)を満足するものであり、環境保全にも対応できる。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
下記のリン酸塩、中性塩、防腐剤、防錆剤および界面活性剤を準備した。
・中性リン酸塩: ヘキサメタリン酸ナトリウム
・酸性リン酸塩: 酸性ピロリン酸ナトリウム
・アルカリ性リン酸塩: トリポリリン酸ナトリウム
・中性塩A : リンゴ酸ナトリウム
・中性塩B : 硝酸アンモニウム
・防腐剤A : 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン
・防腐剤B : 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン
・防錆剤 : ベンゾトリアゾール
・界面活性剤A: ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・界面活性剤B: ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム
・界面活性剤C: ポリオキシエチレントリデシルエーテル
・界面活性剤D: ポリオキシエチレンラウリルエーテル
また、消泡剤(サンノプコ(株)製SNデフォーマ470)を準備した。
[実施例1]
水道水に上記の中性リン酸塩、酸性リン酸塩、アルカリ性リン酸塩、中性塩Aと中性塩B、防腐剤A、防腐剤B、防錆剤、および界面活性剤A、界面活性剤B、界面活性剤C、界面活性剤Dを下記の表1に示される含有量(重量%)で溶解させることにより、含有する界面活性剤のみが相違する7種のエッチ液(試料1〜7)を調製した。尚、これらの7種のエッチ液(試料1〜7)には、消泡剤を0.01重量%含有させた。
また、試料8として、従来のアルカリタイプのエッチ液(ザ・インクテック(株)製 ピーコックアルカリH液M)を準備した。
次に、上記の8種のエッチ液(試料1〜8)について、整面性、防錆性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性を下記の各評価方法により評価して、結果を下記の表1に示した。また、エッチ液のpHを測定して、結果を下記の表1に示した。尚、上記の7種のエッチ液(試料1〜7)を200倍に希釈した湿し水のリン含有量は15ppmであり、排水基準(16ppm以下)を満足するものであることを確認した。
<整面性の評価方法>
水道水を用いてエッチ液を200倍に希釈して湿し水を調製し、この湿し水を用いて、4N−600型印刷実験機(東浜精機(株)製)にて下記の印刷条件で印刷を行い、下記の評価基準で印刷面を評価する。評価結果が「○」、「○〜△」のレベルを、実用上問題のないレベルとする。
(印刷条件)
・インキ : VEGA墨KL−TN(日本新聞インキ(株)製)
・印刷速度 : 120000部/時間
・印刷部数 : 5000部
(評価基準)
○ : 印刷面に印刷汚れが全く認められない。
△ : 印刷面に部分的に軽微な印刷汚れが認められる。
× : 印刷面に印刷汚れが認められる。
<防錆性の評価方法>
ステンレス、銅、真鍮めっき、亜鉛めっき、ニッケルめっき、クロムめっき、アルミニウムの7種の試験片を準備し、これらの試験片をそれぞれ100gのエッチ液に下記の浸漬条件で浸漬し、試験片の表面状態を下記の評価基準で評価する。評価結果が「○」、「○〜△」のレベルを、実用上問題のないレベルとする。
(浸漬条件)
・浸漬温度 : 25℃
・浸漬時間 : 30日
(評価基準)
○ : 試験片の表面に、膨れ、変色及び曇りの発生がなく、腐食が認めら
れない。
△ : 試験片の表面に、膨れ、変色及び曇りの発生がわずかに有り、腐食
がわずかに認められる。
× : 試験片の全面に、膨れ、変色及び曇りの発生が有り、腐食が認めら
れる。
<保存安定性の評価方法>
エッチ液と、水道水を用いてエッチ液を200倍に希釈して調製した湿し水について、それぞれ50gを密栓式ガラス瓶に封入し、下記の条件で放置した後、下記の評価基準で外観変化を評価する。評価結果が「○」、「○〜△」のレベルを、実用上問題のないレベルとする。
(放置条件)
・放置温度 : 40℃
・放置期間 : 30日
(評価基準)
○ : エッチ液および湿し水に、変色及び沈殿物が認められない。
△ : エッチ液および湿し水に、変色及び沈殿物がわずかに認められる。
× : エッチ液および湿し水に、変色及び沈殿物が認められる。
<防腐性の評価方法>
5%グルコン酸水溶液を25℃で放置し、107菌まで繁殖する。水道水を用いてエッチ液を200倍に希釈して調製した湿し水に、上記の107菌を2重量%添加し、下記の条件で放置した後、総菌数をサンアイバイオチェッカーTTC(三愛石油(株)製)を用いて測定し、下記の評価基準で評価する。評価結果が「○」、「○〜△」のレベルを、実用上問題のないレベルとする。
(放置条件)
・放置温度 : 温度25℃、湿度60%
・放置期間 : 30日
(評価基準)
○ : 菌の繁殖がほとんど認められない。(総菌数:0〜103
△ : 菌の繁殖がわずかに認められる。(総菌数:104〜105
× : 菌の繁殖が認められる。(総菌数:106〜107
<ローラーストリップ適性の評価方法>
親水化処理した金属ローラー上にインキ(日本新聞インキ(株)製 VEGA墨KL−TN)を付着させた後、エッチ液を水道水で200倍に希釈して調製した湿し水を滴下し、金属ローラー上のインキの剥がれを観察し、下記の評価基準で評価する。評価結果が「○」、「○〜△」のレベルを、実用上問題のないレベルとする。
(評価基準)
○ : 金属ローラー面にインキの剥がれが認められない。
△ : 金属ローラー面に部分的なインキの剥がれが認められる。
× : 金属ローラー面にインキの剥がれが認められる。
Figure 2008006694
表1に示されるように、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸塩とポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸塩の両方を含有するエッチ液(試料1)は、pH7でありながら、従来のアルカリタイプのエッチ液(試料8)と同等の整面性を有し、防錆性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性がいずれも実用レベル以上であり、特に防錆性、ローラーストリップ適性は、従来のアルカリタイプのエッチ液(試料8)に比べて大幅に向上していることが確認された。
これに対して、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸塩とポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸塩の両方を含有するものではないエッチ液(試料2〜7)は、防錆性や保存安定性が悪いものであった。
[実施例2]
水道水に前記の中性リン酸塩、酸性リン酸塩、アルカリ性リン酸塩、中性塩Aと中性塩B、防腐剤A、防腐剤B、防錆剤、および界面活性剤A、界面活性剤Bを下記の表2に示される含有量(重量%)で溶解させることにより、防錆剤であるベンゾトリアゾールの含有量のみが相違する、6種のエッチ液(試料9〜14)を調製した。尚、これらの6種のエッチ液には、消泡剤を0.01重量%含有させた。
次に、上記の6種のエッチ液(試料9〜14)について、整面性、防錆性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性を実施例1と同様の評価方法により評価して、結果を下記の表2に示した。また、エッチ液のpHを測定して、結果を下記の表2に示した。尚、上記の6種のエッチ液(試料9〜14)を200倍に希釈した湿し水のリン含有量は15ppmであり、排水基準(16ppm以下)を満足するものであることを確認した。
Figure 2008006694
表2に示されるように、防錆剤であるベンゾトリアゾールの含有量が0.05〜0.5重量%の範囲にあるエッチ液(試料10〜13)は、優れた防錆性を有するとともに、整面性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性がいずれも実用レベル以上であった。また、pHは7.0であった。
これに対して、防錆剤であるベンゾトリアゾールの含有量が0.05重量%未満であるエッチ液(試料9)は、防錆性が不十分であった。また、防錆剤であるベンゾトリアゾールの含有量が0.5重量%を超えるエッチ液(試料14)は、保存安定性が悪いものであった。
[実施例3]
水道水に前記の中性リン酸塩、酸性リン酸塩、アルカリ性リン酸塩、中性塩Aと中性塩B、防腐剤A、防腐剤B、防錆剤、および界面活性剤A、界面活性剤Bを下記の表3に示される含有量(重量%)で溶解させることにより、界面活性剤Aであるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの含有量、界面活性剤Bであるポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムの含有量のみが相違する、11種のエッチ液(試料15〜25)を調製した。尚、これらの11種のエッチ液には、消泡剤を0.01重量%含有させた。
次に、上記の11種のエッチ液(試料15〜25)について、整面性、防錆性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性を実施例1と同様の評価方法により評価して、結果を下記の表3に示した。また、エッチ液のpHを測定して、結果を下記の表3に示した。尚、上記の11種のエッチ液(試料15〜25)を200倍に希釈した湿し水のリン含有量は15ppmであり、排水基準(16ppm以下)を満足するものであることを確認した。
Figure 2008006694
表3に示されるように、界面活性剤Aであるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの含有量が0.04〜0.1重量%、界面活性剤Bであるポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムの含有量が0.08〜0.2重量%の範囲にあるエッチ液(試料17〜21)は、優れた防錆性を有するとともに、整面性、保存安定性、防腐性、ローラーストリップ適性がいずれも実用レベル以上であった。また、pHは7.0であった。
これに対して、界面活性剤Aおよび界面活性剤Bのいずれか一方でも上記の含有量範囲から外れるエッチ液(試料15、16、22〜25)では、防錆性、保存安定性、ローラーストリップ適性のいずれかが悪いものであった。
尚、上述の実施例1〜実施例3の整面性、保存安定性、防腐性の評価における湿し水の調製では、200倍希釈としたが、100倍希釈、300倍希釈においても、同様の評価結果が得られることを確認した。
平版印刷の湿し水に使用される環境対応型のエッチ液として利用可能である。

Claims (4)

  1. リン酸塩、中性塩、防腐剤、防錆剤、界面活性剤を含有するエッチ液において、
    前記界面活性剤が有機スルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含有することを特徴とするエッチ液。
  2. 前記防錆剤は、ベンゾトリアゾール類であることを特徴とする請求項1に記載のエッチ液。
  3. 前記防錆剤を0.5重量%以下の範囲で含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエッチ液。
  4. 前記有機スルホン酸塩を0.1重量%以下の範囲、前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を0.2重量%以下の範囲で含有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のエッチ液。
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JP2010120302A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Sakata Corp 新聞印刷用中性湿し水組成物

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