JPH02107491A

JPH02107491A - オフセット印刷用湿し水組成物

Info

Publication number: JPH02107491A
Application number: JP1234529A
Authority: JP
Inventors: Loni Schell; ローニ、シェル
Original assignee: Hoechst AG
Current assignee: Hoechst AG
Priority date: 1988-09-08
Filing date: 1989-09-08
Publication date: 1990-04-19
Also published as: FI894203A; US5096487A; EP0358113B1; ATE101364T1; EP0358113A2; EP0358113A3; FI894203A0; AU4109289A; BR8904483A; DE3830467A1; DE58906930D1; AU617001B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明はオフセット印刷用湿し水組成物及び／又は湿し
水に関する。

〔従来の技術及びその課題〕

オフセット印刷では、親水性面（非印刷領域）を備えか
つ画像領域（印刷領域）に親油性層を担持したアルミニ
ウム版画を、圧胴にニッケルメッキされている場合が多
い）に締め付ける。親水性領域及び親油性領域は同一面
内にある（平版印刷）。印刷には、印刷インキ（グリー
ス状）のほかに、いわゆる［湿し水Ｊ　　（ｒｏｕｎｔ
ａｌｎ　５ｏｌｕｔｉｏｎ）が必要である。この湿し水
は、画像のない領域を親水性状態に維持して、親油性画
像領域のみがインキを受理して、ラバーブランケットを
介して紙に転写するようにしている。通常、印刷結果を
改善するためには、例えば、粘度、ｐＨ値や印刷インキ
に対する相溶性を最適化し、かつ局部的に異なる水量や
紙あるいは微生物によって生じることがある欠陥を未然
に防止する物質をこの湿し水に添加配合する。

印刷に最も好適なｐＨ範囲は４．７〜５．３であり、通
常、クエン酸／クエン酸塩等の緩衝物質によってこれを
維持する。また、米国特許第４．５４８，６４５号明細
書には、この目的から、ポリカルボン酸及び有機塩基た
とえばアミンから得た塩が開示されている。ところが、
従来使用されている湿し水組成物は、印刷機、特にニッ
ケルメッキした版胴やゴム胴に腐蝕（コロ−ジョン）現
象を発生させ、印刷機の停止時間の延長や修理コストの
高騰をもたらす場合がある。

従来、印刷機各部品、特に印刷機のニッケルメッキ胴の
腐蝕を抑制又は防止する試みは相当数に達している。

西独特許公開３５　３６　４８５号公報には、水、粘度
上昇物質、クエン酸系緩衝剤、表面活性剤や殺菌剤を始
めとする通常成分のほかに、腐蝕現象を抑制する目的で
、銅イオンを含有させた湿し水組成物が記載されている
。この湿し水組成物を使用すると、銅イオンが存在して
いる限りは、ニッケル侵触（エロージョン）を抑制でき
る。

すなわち、これら湿し水組成物では、電気化学的に貴金
属である銅が一般的に使用されている印。

金属性の強いアルミニウム支持体に付着し、これが印刷
時にスカム現象を発生させるということである。その上
、少量存在するだけの銅イオンが湿し水から失われるた
め、腐蝕保護作用が失われる。

ヨーロッパ特願第０１０８８８３号公報には、湿し水組
成物に腐蝕（コロ−ジョン）抑制剤として１Ｈ−ベンゾ
トリアゾールを添加配合して、印刷機胴の腐蝕防止法が
記載されている。この方法では、ｐＨ値を５．５以上に
すべきである。

〔課題を解決する手段〕

本発明の目的は、４．７〜５．３のｐＨ範囲で使用する
のに好適で、特に比較的長期間にわたり、腐蝕を確実に
抑制でき、かつアルミニウム版画の印刷品質を劣化させ
ない湿し水組成物を提供することにある。

上記目的は、粘度調節親水性化剤、緩衝物質、そして必
要に応じて溶解助剤、湿潤剤、脱泡剤及び殺生物剤を含
んでなるオフセット印刷用湿し水組成物において、少な
くとも一種のトリアゾール及び少なくとも一種の非ヒド
ロキシル化ジカルボン酸及び必要に応じてこれらの塩を
組み合わせて含有させた湿し水組成物によって達成され
る。

好適なトリアゾールは、例えば、芳香族系で置換したト
リアゾール及び電子供与体を含むトリアゾールである。

特に好適なのは、１Ｈ−ベンゾトリアゾール及びトリル
トリアゾールである。本発明の範囲内で、上記トリアゾ
ールと併用できるジカルボン酸及びその塩は、脂肪族系
か芳香族系のものでありうる。

炭素原子数が４〜１０のジカルボン酸が特に好適である
。好適な例はグルタル酸、コハク酸、アジピン酸、ベン
ゼン−１，２−ジカルボン酸である。ヒドロキシル化ジ
カルボン酸の使用は適当ではない。また、アミノコハク
酸等のアミノジカルボン酸やメチルアジピン酸等の枝分
かれジカルボン酸も有利に使用できる。

トリアゾールとジカルボン酸の使用比は、約２：１〜１
：２０、好ましくは１：１〜１：１０．である。湿し水
製厚物を得るために、湿し水に添加配合する混合物の量
は、トリアゾールが０．３〜５重量％、そしてジカルボ
ン酸が１〜１５重量９６、好ましくは２〜１０重量％、
になるようにする。

使用する湿し水にトリアゾール及びジカルボン酸を溶解
するために、溶解助剤を使用できる。印刷法にとって重
要な粘度を調節し、かつ印刷機の停止時に保護皮膜を形
成するために、一般に、適当な親水性増粘剤、例えばこ
の目的に通常使用されている変性澱粉又はセルロース、
ポリオールや同種の物質等を湿し水組成物に含有させる
。さらに、印刷特性を改善する別な添加剤、例えば溶剤
、金属イオン封鎖剤、表面活性剤（好ましくはノニオン
系のもの）、脱泡剤、殺生物剤等も使用できる。

湿し水組成物に、一般式：％式％（但し、ｎは１〜４、ｍは０〜３、（ｎ十ｍ）は４、そ
してＲはアルキル及び／又はアリール、好ましくはアル
キルである）のアンモニウム塩を添加配合するのが有利
である。ここで、アニオンは、カルボン酸から誘導した
ものが好ましい。この実施態様では、腐蝕抑制作用が、
特に長期間にわたり顕著に現れる。

最適なｐＨ範囲を維持するためには、緩衝混合物が必要
である。本発明によれば、緩衝作用のために、ジカルボ
ン酸とその塩又は他の弱酸の塩との混合物を使用する。

第１段における解離定数が５・１０−４〜８・１０−５
の範囲にある時に、緩衝効果が特にすぐれたものになる
。

本発明に従ってトリアゾールとジカルボン酸を併用する
際に得られる大きな利点は、初期の著しい侵触抑制後、
ニッケルの損失が殆どか全くなくなる事実によって示さ
れる。

さらに、保護されていない鉄系部材からなる印刷機各部
について腐蝕を抑制するためには、そしてこの追加保護
が望ましいかあるいは不可避である場合には、湿し水組
成物に鉄用の腐蝕抑制剤を添加配合する。リン酸、特に
オルトリン酸及び／又はその塩、が特に好適である。

リン酸又はリン酸塩系のこれら抑制剤を添加配合すると
、ニッケルメッキ部の腐蝕が僅かに進行するにも拘らず
、上記アンモニウム塩を添加配合することによって１ｇ
／ｄ未満という最終一定値に抑制できる。

配合に応じて、湿し水組成物は固体状、半固体状又は湿
潤ペースト状の形でユーザーに供給される。次に、ユー
ザーは、必要に応じて部分的にか、完全に脱イオン化し
た水でこれを希釈すればよい。

−数的に、印刷時印刷機に使用する湿し水は、本発明に
よる湿し水組成物を０．５〜５　、　０ｆｆｉｍ９６、
好ましくは１．０〜３重量％、含有する。

以下は、本発明を選択した幾つかの例により説明するも
のである。勿論、本発明をこれら語例に制限する意図は
ない。

試験の実験法予備試験から、単に湿し水に所定時間浸漬した後に減量
として腐蝕を測定した場合には、実際の用途において判
断を誤る恐れがあることが判った。

従って、空気（室温で７０回）及び試験湿し水（２０℃
で７０回）に交互に１分以内暴露した、表面積が５８ｃ
Ｊの完全にニッケルメッキした試験版面を用いて試験を
行った。ニッケル層の厚みは５０μｍであった。

試験に使用した湿し水は。以下の語例で特定した組成物
を２重量％含有していた。

２．７５時間毎に、湿し水を各場合について新しいもの
と交換した。版面に緩く付着した皮膜を除去してから、
版面を蒸留水及びアルコールで洗滌し、乾燥して、未処
理版面を対照として減量を室温で求めた。

第１表＊　湿し水組成物に通常含有されている（例えば、西独
特許公開３５　３６　４８５号公報）。

上記語例における成分量単位は、重量部である。

ジカルボン酸は、相当モル；で添加配合した。

例１〜４による湿し水で処理した結果のニッケル侵蝕（
腐蝕）を時間の関数として示せば、第１図の通りである
。この図から、予期に反して、湿し水に通常存在してい
る所定量のクエン酸、及び酒石酸（比較例１及び２、ヒ
ドロキシル化カルボン酸）を含有する湿し水を使用した
場合、本発明に従って使用したアジピン酸又はベンゼン
−１゜２−ジカルボン酸（例３及び４、非ヒドロキシル
化ジカルボン酸）の場合に比較して、作用の初期におい
て早くもニッケル侵蝕が激しくなっていることが明らか
に認められる。しかし、腐蝕抑制については、長期間に
わたり驚くべき効果が特に顕著に現れている。例３及び
４において、短時間で腐蝕進行は止まるが、例１及び２
では、腐蝕は一定して進行する。本発明に比較した場合
、比較例１及び２における腐蝕（実用日数である数日か
ら数週間にわたり測定）は１０倍激しい。

別に鉄に対して腐蝕抑制を示すリン酸を含Ｈする配合物
の例は、第２表に示す通りである。

第２表例１〜４と同様に、例５〜７の組成物は蒸留水中２％ｌ
農度溶液として腐蝕試験に使用した。得られた腐蝕試験
結果は、第２図にまとめて示しである。

この図から理解できるように、リン酸の添加配合により
、例３及び４と比較した場合、ニッケル腐蝕は僅かに進
行するが、この場合にもまた、トリルトリアゾールと非
ヒドロキシル化ジカルボン酸（コハク酸）とを併用した
方がクエン酸よりも明らかに有利である。ここでも、ニ
ッケルの腐蝕は、初期長駆後進行が停止する（長期間抑
制）。

一方、トリルトリアゾールとクエン酸との併用では、長
駆は一定して進行する。これはまた、１Ｈ−ペンゾトリ
アゾールを使用した場合についても言える。例７による
湿し水組成物を使用した場合には、版面の印刷特性がす
ぐれたものになる。

例８第３図から理解できるように、例７の配合物に０．３重
量部（以下ｐｂｗと略記）の塩化ジオクチルジメチルア
ンモニウムを添加配合すると、長駆がさらに抑制される
。この添加配合は、腐蝕抑制強化効果を示す。カプリル
酸ジブチルアンモニウムを使用しても、匹敵する効果が
得られる。

例９クエン酸の代わりに５．１ｐｂｗのピメリン酸又は３−
メチルアジピン酸を使用して例１に従って調製し、かつ
ｐＨ５，０に調節した湿し水濃厚物は、完全に脱イオン
化した水で２％濃度に希釈した場合、第１図においてゼ
ロラインにそって延長するニッケル長駆曲線を与える。

換言すれば、ニッケル減量は認められない。

例１０酒石酸の代わりに、５．７ｐｂｗのアミノコハク酸を使
用して例２に従って調製し、かつｐＨ５，０に調節した
湿し水濃厚物を完全に脱イオン化した水で２％濃度に希
釈したものを、上記と同様に、ニッケル腐蝕作用につい
て調べる。ニッケル減量は認められなかった。第１図に
おいてゼロラインにそって延長する。

本発明は、すぐれた印刷用湿し水組成物を提供するもの
である。この組成物はすぐれた緩衝能力を備え、かつ要
求される低含水状態で均一な加湿を与えるものである。

印刷版面の巻取り挙動は極めて良好であり、また刷り損
じも少ない。さらに、汚れ、付着や発泡は生じない。ニ
ッケルの腐蝕に対する保護は良好で、リン酸及び／又は
リン酸塩を添加配合した場合には、鉄の腐蝕に対しても
相当な抑制効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図はニッケル長駆を時間を関数として示したグ
ラフである。１・・・例１．２・・・例２．３・・・例３．４・・・
例４．５・・・例５．６・・・例６．７・・・例７．８
・・・例８゜時　間

Claims

【特許請求の範囲】１、粘度調節親水性化剤、緩衝物質、そして必要に応じ
て溶解助剤、湿潤剤、脱泡剤及び殺生物剤を含んでなる
オフセット印刷用湿し水組成物において、少なくとも一
種のトリアゾール及び少なくとも一種の非ヒドロキシル
化ジカルボン酸及び必要に応じてこれらの塩を組み合わ
せて含有させたことを特徴とする、湿し水組成物。２、少なくとも一種の置換トリアゾールを含有する、請
求項１記載の湿し水組成物。３、芳香族基で置換したトリアゾールを含有する、請求
項２記載の湿し水組成物。４、電子供与体で置換した芳香族トリアゾールを含有す
る、請求項３記載の湿し水組成物。５、トリアゾールとして１Ｈ−ベンゾトリアゾール又は
トリルトリアゾールを含有する請求項１〜４のいずれか
１項に記載の湿し水組成物。６、ジカルボン酸として好ましくは炭素原子数が４〜１
０の飽和酸及び必要に応じてこれら酸の塩を含有する、
請求項１〜５のいずれか１項に記載の湿し水組成物。７、ジカルボン酸としてアミノジカルボン酸及び／又は
枝分かれジカルボン酸を含有する、請求項１〜６のいず
れか１項に記載の湿し水組成物。８、トリアゾールとして少なくともトリルトリアゾール
を、そしてジカルボン酸として少なくともアジピン酸、
３−メチルアジピン酸、ベンゼン−１，２−ジカルボン
酸、コハク酸、アミノコハク酸又はピメリン酸を含有す
る、請求項１〜７のいずれか１項に記載の湿し水組成物
。９、溶解助剤を含有する、請求項１〜８のいずれか１項
に記載の湿し水組成物。１０、一般式：Ｒ＿ｎＨ＿ｍＮ＾＋Ｘ＾− （但し、ｎは１〜４、ｍは０〜３、（ｎ＋ｍ）は４、そ
してＲはアルキル及び／又はアリール、好ましくはアル
キルである）で示される少なくとも一種のアンモニウム
塩を含有する、請求項１〜９のいずれか１項に記載の湿
し水組成物。１１、カルボン酸のアニオンを有する少なくとも一種の
アンモニウム塩を含有する、請求項１０記載の湿し水組
成物。１２、鉄に対する少なくとも一種の腐蝕抑制剤、特にリ
ン酸、好ましくはオルトリン酸、及び／又はこれらの塩
を含有する、請求項１〜１１のいずれか１項に記載の湿
し水組成物。１３、トリアゾールとジカルボン酸との比が２：１〜１
：２０、好ましくは１：１〜１：１０、である、請求項
１〜１２のいずれか１項に記載の湿し水組成物。１４、緩衝剤として、好ましくは第１段における解離定
数が５・１０＾−＾４〜８・１０＾−＾５である弱酸、
好ましくは有機酸、と強塩基とから生成した少なくとも
一種の塩を含有する、請求項１〜１３のいずれか１項に
記載の湿し水組成物。１５、請求項１〜１４のいずれか１項に記載の湿し水組
成物を０．５〜５．０％含有するオフセット印刷機用湿
し水。