JP2023090064A - 鋼板用洗浄剤 - Google Patents

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弘子 内藤
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Abstract

【課題】設備の部材の腐食を抑制しながら油の洗浄性と鉄粉除去性が良好な鋼板用洗浄剤、並びに、当該鋼板用洗浄剤を用いた鋼板の洗浄方法及び鋼板の製造方法を提供すること。【解決手段】(A)ホスホン酸類及びリン酸類から選ばれる1種以上の酸又はその塩と、(B)オキシカルボン酸又はその塩と、(C)水とを含有し、pHが1以上8以下である、鋼板用洗浄剤。【選択図】 なし

Description

本発明は、鉄、アルミニウム、銅などからなる鋼板(鋼帯)に付着した油汚れ及び鉄粉等を洗浄する際に用いられる、鋼板用洗浄剤に関する。また本発明は、前記鋼板用洗浄剤を用いた鋼板の洗浄方法及び鋼板の製造方法に関する。
鋼板の洗浄は、鋼板表面の塗装等の表面処理を行う前処理として必要であり、製品の良否を決定づける非常に大きな因子である。鋼板表面に付着している汚れとしては、冷間圧延時に付着する圧延油、防錆油などの油汚れや、鉄粉等の固体汚れ等が挙げられる。
特許文献1には、洗浄性に優れる中性金属洗浄剤として、特定のスルホン酸の塩と特定のカルボン酸の塩と特定の無機酸の塩からなる化合物群の少なくとも1つと、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤とを含有し、pHが5.0~8.0である金属洗浄剤が開示されている。
特許文献2には、鉄系金属および非鉄系金属を同じ洗浄ラインで洗浄処理することができ、水のすすぎが不必要で、防錆・防食を目的とした薬剤を別途配合することなく使用することができ、且つ、安全性・環境適合性の良い洗浄剤として、炭素数10~12のジカルボン酸、アミノアルコール系アミン、脂環式アミンのエチレンオキサイド付加物、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、エーテル型非イオン界面活性剤、グリコールエーテル及び水を含有し、pHを6.5~8.5とした金属洗浄剤組成物が開示されている。そして、実施例ではキレート剤としてメチルグリシン二酢酸又はL-グルタミン酸二酢酸が用いられている。
特許文献3には、油の洗浄性に加えて、鉄粉除去性の良好なアルカリ洗浄剤を提供することを課題として、アルカリ剤、マレイン酸及び/又はシュウ酸、特定構造の非イオン性界面活性剤、キレート剤、並びに水を含有し、pHが12以上である鋼板用洗浄剤が開示されている。そして、実施例ではキレート剤としてグルコン酸ナトリウム又はエチレンジアミン四酢酸ナトリウムが用いられている。
特開昭60-26681号公報 特開2009-84390号公報 特開2013-133526号公報
特許文献1~3に記載の技術でも一定の効果はあるものの、油汚れに対する洗浄性(以下、油の洗浄性ともいう)と鉄粉などの固体汚れに対する洗浄性(以下、鉄粉除去性という)のさらなる向上が望まれる。
油の洗浄性と鉄粉除去性を向上させるために鋼板用洗浄剤のpHを低くして鋼板表面に対するエッチング作用を高めることが考えられる。しかし、鋼板用洗浄剤のpHが低いと当該鋼板用洗浄剤を保存するタンク等の設備が腐食する可能性があることが判明した。
本発明は、設備の部材の腐食を抑制しながら油の洗浄性と鉄粉除去性が良好な鋼板用洗浄剤を提供することを目的とする。また本発明は、当該鋼板用洗浄剤を用いた鋼板の洗浄方法及び鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、(A)ホスホン酸類及びリン酸類から選ばれる1種以上の酸又はその塩と、(B)オキシカルボン酸又はその塩と、(C)水とを含有し、pHが1以上8以下である、鋼板用洗浄剤である。
また、本発明は、前記鋼板用洗浄剤を用いて鋼板を洗浄する洗浄工程を有する、鋼板の洗浄方法である。
また、本発明は、鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する工程と、前記洗浄工程を有する、鋼板の製造方法である。
本発明によれば、設備の部材の腐食を抑制しながら油の洗浄性と鉄粉除去性が良好な鋼板用洗浄剤、並びに当該鋼板洗浄剤を用いた鋼板の洗浄方法、及び鋼板の製造方法を提供することができる。
<鋼板用洗浄剤>
本実施形態の鋼板用洗浄剤は、(A)ホスホン酸類及びリン酸類から選ばれる1種以上の酸又はその塩と、(B)オキシカルボン酸又はその塩と、(C)水とを含有し、pHが1以上8以下である。本発明によれば、設備の部材の腐食を抑制しながら油の洗浄性と鉄粉除去性が良好な鋼板用洗浄剤を提供することができる。本実施形態の鋼板用洗浄剤がこのような効果を奏する理由は定かではないが以下のように考えられる。
本実施形態の鋼板用洗浄剤はpHが1以上8以下であることから鋼板表面に対してエッチング作用を有する。本実施形態の鋼板用洗浄剤は当該エッチング作用によって鋼板表面をわずかに溶解させて油や鉄粉を除去することができる。また、本実施形態の鋼板用洗浄剤に含有される(A)ホスホン酸類及びリン酸類から選ばれる1種以上の酸又はその塩は高いキレート作用を有するため、pHが1以上8以下の条件下でこれらの酸が鉄粉表面をキレートして水中で分散安定化させ、鋼板表面から除去した鉄粉の再付着を抑制することができると考えられる。また、低pHでエッチング剤を使用することで、鋼板用洗浄剤を貯蔵するタンク等の部材(鉄)が腐食するおそれがあるが、オキシカルボン酸又はその塩が部材の表面に吸着し、腐食を抑制できると考えられる。
〔(A)ホスホン酸類及びリン酸類から選ばれる1種以上の酸又はその塩〕
前記鋼板用洗浄剤は、油の洗浄性及び鉄粉除去性の観点、並びに油や鉄粉の鋼板表面への再付着を抑制する観点から、(A)ホスホン酸類及びリン酸類から選ばれる1種以上の酸又はその塩(以下、単に「(A)成分」とも称することがある)を含有する。前記ホスホン酸類は、同様の観点から、酸基を2以上有する有機酸が好ましい。このような前記ホスホン酸類としては、アルキルアミノホスホン酸、ヒドロキシアルキルホスホン酸等が挙げられ、具体的にはアミノトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等が例示できる。リン酸類としては、リン酸、トリポリリン酸、及びポリリン酸等が例示できる。前記(A)成分は、同様の観点から、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、及びリン酸類からなる群より選ばれる1種以上の酸又はその塩が好ましく、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、及びリン酸類からなる群より選ばれる1種以上の酸又はそのアルカリ金属塩がより好ましく、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ポリリン酸又はそのアルカリ金属塩が更に好ましい。
前記鋼板用洗浄剤中の前記(A)成分の含有量は、油の洗浄性及び鉄粉除去性の観点から、0.03質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、排水処理負荷低減の観点から、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。
〔(B)オキシカルボン酸又はその塩〕
前記鋼板用洗浄剤は、設備の部材の腐食を抑制する観点から、(B)オキシカルボン酸又はその塩(以下、単に「(B)成分」とも称することがある)を含有する。
前記オキシカルボン酸としては、グルコン酸、クエン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸、酒石酸などが例示できる。前記オキシカルボン酸は、設備の部材の腐食を抑制する観点から、グルコン酸が好ましい。前記(B)成分は、同様の観点から、グルコン酸又はその塩が好ましく、グルコン酸又はそのアルカリ金属塩がより好ましい。
前記鋼板用洗浄剤中の前記(B)成分の含有量は、油の洗浄性及び鉄粉除去性の観点から、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、抑泡性および排水処理負荷低減の観点から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下が更に好ましい。
〔(C)水〕
前記鋼板用洗浄剤中の水(以下、単に「(C)成分」とも称することがある)の含有量は、前記(A)成分、(B)成分及び後述のその他の成分の残部とすることができ、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、95質量%以上がより更に好ましく、そして、99質量%以下が好ましく、98質量%以下がより好ましい。前記水としては、水道水、工業用水、脱イオン水が挙げられ、脱イオン水が好ましい。水により、前記鋼板用洗浄剤(水系組成物)中の濃度を制御できる。
前記鋼板用洗浄剤のpHは、部材腐食性および油の洗浄性の観点から、1以上であり、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、部材腐食性および鉄粉除去性の観点から、8以下であり、7.5以下が好ましく、7以下がより好ましく、6.5以下がより好ましい。また、本発明の鋼板用洗浄剤は、保管や輸送などの観点から、前記(A)成分及び(B)成分を含有し、前記(C)成分である水の含有量が少ない濃縮された組成物を調製しておき、該組成物を使用時に水で希釈により各成分の濃度及びpHを調製して用いることができる。また、pHの調整には、後述するpH調整剤を用いることができる。
〔その他の成分〕
前記鋼板用洗浄剤は、前記(A)成分~(C)成分以外の成分を、前記鋼板用洗浄剤の効果の発現に影響がない範囲で含有してもよい。前記(A)成分~(C)成分以外の成分の例としては、pH調整剤、界面活性剤、可溶化剤、分散剤、増粘剤等の濃縮化剤、消泡剤、腐食防止剤、防錆剤、着色剤などが挙げられる。
前記鋼板用洗浄剤のpHは、前記pH調整剤によって調整することができる。前記pH調整剤としては酸剤やアルカリ剤が例示できる。前記酸剤としては、塩酸や硫酸等の無機酸や、酢酸等の有機酸が例示できる。前記アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、セスキ珪酸ナトリウム等のアルカリ金属の珪酸塩、炭酸二ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸二カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸ナトリウム等のアルカリ金属のホウ酸塩等の無機アルカリ剤や、第四級アンモニウム塩等の有機アルカリ剤が例示できる。前記pH調整剤は、酢酸又は水酸化ナトリウムがより好ましい。
前記鋼板用洗浄剤は、油の洗浄性の観点から、界面活性剤を有するのが好ましい。前記界面活性剤は特に限定はないが、油の洗浄性の観点、及び抑泡性の観点から、非イオン界面活性剤が好ましい。
前記鋼板用洗浄剤中の前記界面活性剤の含有量は、油の洗浄性の観点から、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、同様の観点から、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、3質量%以下が更に好ましい。
前記鋼板用洗浄剤は、油汚れ及び鉄粉などの固体汚れが付着した鋼板から、汚れを洗浄して除去する洗浄剤として用いられ、圧延された鋼板を、浸漬洗浄槽ならびに電解洗浄槽内にロールにより通過させる場合に好適に適用される。
<鋼板の洗浄方法>
本実施形態の鋼板の洗浄方法は、前記鋼板用洗浄剤を用いて鋼板を洗浄する洗浄工程を有する。本実施形態の鋼板の洗浄方法は、当該洗浄工程を有することにより、圧延油等の油汚れ及び鉄粉などの固体汚れを洗浄除去することができる。前記洗浄工程における鋼板の洗浄方法としては、連続洗浄、即ち浸漬洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、電解洗浄等が挙げられ、浸漬ならびに電解洗浄であることが好ましい。
前記電解洗浄は洗浄液中で鋼板をプラス(又はマイナス)にし、直流電流を流す洗浄方法であり、電流により鋼板から発生する酸素(又は水素)の気泡を利用し、物理力により鋼板に付着した油汚れや鉄粉などの固体汚れを取る工程である。前記鋼板用洗浄剤を用いた電解洗浄の温度は、油の洗浄性及び鉄粉除去性の観点から、30~90℃が好ましく、40~80℃がより好ましい。電解洗浄時の電流密度は、0.5~30A/dmが好ましく、1~20A/dmがより好ましい。
<鋼板の製造方法>
本実施形態の鋼板の製造方法は、鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する工程と、圧延された鋼板に付着する圧延油を前記鋼板用洗浄剤により洗浄する洗浄工程を含む。本実施形態の鋼板の製造方法における洗浄工程は、前記鋼板の洗浄方法における洗浄工程と同様である。即ち、本実施形態の鋼板の製造方法は、前記鋼板の洗浄方法における洗浄工程を有する以外は、従来の鋼板の製造方法と同様の方法を採用することができる。
前記冷間圧延する工程は、製鉄所等において鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する加工処理工程である。この圧延工程では、高温の鋼板にロールによって高い圧力がかけられるため鋼板上に鉄粉が発生する。冷間圧延する工程を経た鋼板は油汚れ及び鉄粉が付着している。
前記鋼板用洗浄剤が対象とする好ましい鋼板としては、例えば、パーム油を含有する合成エステル系圧延油で冷間圧延された鋼板が挙げられる。
洗浄工程の後には、リンス工程を行うことができる。リンス工程における温度や浸漬時間の条件は適宜調整することができる。温度は、油の洗浄性及び鉄粉除去性の観点から、5~95℃が好ましく、15~90℃がより好ましい。浸漬時間は0.1~15秒が好ましく、0.5~10秒がより好ましい。
また、鋼板の用途により異なるが、鋼板に残留した鉄粉をテープに転写させたものの明度を測定した値である、洗浄前の鋼板表面の鉄粉付着量に相当するL値は、鉄粉を洗浄する効果を発揮する点から、80以下が好ましく、78以下がより好ましい。洗浄後の鋼板表面の鉄粉付着量に相当するL値は、87以上が好ましく、88以上がより好ましく、89以上がより好ましい。本明細書において、鋼板に残留した鉄粉をテープに転写させたものの明度であるL値は実施例に記載の方法により測定する。
<鋼板用洗浄剤の調製>
実施例1及び2、並びに比較例1~4で用いた鋼板用洗浄剤を表1に記載の組成になるように調製し、洗浄試験を実施した。なお、鋼板用洗浄剤のpH調製のために水酸化ナトリウム又は酢酸を用いた。鋼板用洗浄剤のpHはpH標準液で校正したpH計(株式会社堀場製作所、pHメーター HM-25R)を用いて室温で測定した。
<鋼板洗浄試験>
〔被洗浄鋼板(測定サンプル)の準備〕
合成エステル系圧延油で冷間圧延された厚さ0.5mmの鋼板を、25mm×60mmの大きさに切断したものを被洗浄鋼板とした。被洗浄鋼板の付着油分量は、180mg/m、鉄粉付着量に対応するL値は77.5であった。
〔洗浄手順〕
300mLガラスビーカー中に表1に記載の各実施例及び比較例に係る鋼板用洗浄剤300gをそれぞれ入れ、80℃に加温した。次いで各実施例及び比較例に係る鋼板用洗浄剤に前記被洗浄鋼鈑を5秒間浸漬し、その後、鋼板を80℃の温水をスプレーでかけながら回転数300rpmで動くブラシ間を1秒かけて1往復させ、さらに80℃のスプレー(圧力:2kgf/cm)で2秒間80℃の温水を吹きかけてリンスし、温風を吹きかけて鋼板表面を乾燥させ、表1に記載の各実施例及び比較例に係る鋼板用洗浄剤でそれぞれ洗浄した測定サンプルを得た。
〔鉄粉除去性の評価方法〕
上記洗浄を行った後、鋼板の上にフィルムテープを貼り付けてから当該フィルムテープを引き離し、鋼板の表面に残留した鉄粉を当該フィルムテープに転写させた。この鉄粉を転写させたフィルムテープをOHPシートに貼り付け、鉄分量測定サンプルとした。残留鉄粉量はこの鉄分量サンプルの明度(L値)を残留鉄粉量として、色彩色差計(ミノルタ社製のCR-400)で測定を行った。L値が高いほど鉄粉除去性が良好である。評価結果を表1に示す。
〔油の洗浄性の評価方法〕
炭素・水素/水分分析装置(型番RC-612 LECO社製)を使用し、各実施例及び比較例に係る測定サンプルの表面に付着している炭素量を測定することにより鋼板用洗浄剤の油の洗浄性を評価した。具体的には、鉄の軟化温度以下でかつ鋼板上の油汚れが燃焼すると考えられる500℃で測定サンプルを加熱し、油の揮発・熱分解または燃焼により発生したCOから測定サンプルの表面に付着していた油の炭素量(単位mg/m)を求めることによって鋼板用洗浄剤の油の洗浄性を評価した。測定は、CO発生量のピークを100%として当該CO発生量が1%以下になるまで行った。測定サンプルの表面に付着していた油の炭素量の数値が小さいほど油の洗浄性は良好である。測定サンプル5枚について行った測定結果の平均値の小数点以下第二位を四捨五入して得られた評価結果を表1に示す。
〔部材の腐食性の評価方法〕
100mLポリ瓶に表1に記載の各実施例及び比較例に係る鋼板用洗浄剤を加えたのち、質量を予め測定した一般構造用圧延鋼材(SS400:20mm×50mm)を1枚浸漬させ、80℃条件で1日振とうさせた。1日後、洗浄液を交換してさらに6日間振とうさせた後、一般構造用圧延鋼材の重量を測定して、浸漬前の質量からの質量割合(%)を部材腐食性として評価した。評価結果を表1に示す。100質量%に近いほど腐食が少ないことを示す。
Figure 2023090064000001

Claims (6)

  1. (A)ホスホン酸類及びリン酸類から選ばれる1種以上の酸又はその塩と、
    (B)オキシカルボン酸又はその塩と、
    (C)水とを含有し、
    pHが1以上8以下である、鋼板用洗浄剤。
  2. 前記(B)成分が、グルコン酸又はその塩である、請求項1に記載の鋼板用洗浄剤。
  3. 前記ホスホン酸類及びリン酸類から選ばれる1種以上の酸が、酸基を2以上有する有機酸である、請求項1又は2に記載の鋼板用洗浄剤。
  4. 前記(B)成分の含有量が0.01質量%以上10質量%以下、水の含有量が70質量%以上99質量%以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の鋼板用洗浄剤。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の鋼板用洗浄剤を用いて鋼板を洗浄する洗浄工程を有する、鋼板の洗浄方法。
  6. 鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する工程と、請求項1~4の何れか1項に記載の鋼板用洗浄剤を用いて鋼板を洗浄する洗浄工程を有する、鋼板の製造方法。
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