JP2008002587A - 回転直線運動変換機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊星軸の歯車と円環軸及び太陽軸の少なくとも一方の歯車との噛み合いに起因する遊星軸の傾きを抑制することのできる回転直線運動変換機構を提供する。
【解決手段】この回転直線運動変換機構1は、内部に空間を有するリングシャフト2とリングシャフト2の内部に配置されるサンシャフト3とサンシャフト3の周囲に配置される複数のプラネタリシャフト4との組み合わせにより構成される。そして、リングシャフト2及びサンシャフト3の一方の回転運動にともなう各プラネタリシャフト4の遊星運動を通じてリングシャフト2及びサンシャフト3の他方を直線運動させる。本発明では、こうした回転直線運動変換機構1において、前面プラネタリギア42と背面プラネタリギア43との相対回転が許容されるようにプラネタリシャフト4を構成している。
【選択図】図6

Description

本発明は、回転運動を直線運動に変換する回転直線運動変換機構に関する。
上記回転直線運動変換機構としては、例えば特許文献1に記載の変換機構が知られている。
この回転直線運動変換機構は、軸方向へ延びる空間を内部に有する円環軸と円環軸の内部に配置される太陽軸と太陽軸の周囲に配置される複数の遊星軸との組み合わせにより構成されている。また、遊星軸の外周に形成された雄ねじが円環軸の内周に形成された雌ねじ及び太陽軸の外周に形成された雄ねじとそれぞれ噛み合わされることにより、これら各構成要素の間で力の伝達を行うことができるように構成されている。そして、円環軸を回転運動させたときに得られる遊星軸の遊星運動を通じて太陽軸が直線運動するようになる。すなわち、上記回転直線運動変換機構は、円環軸に入力された回転運動を太陽軸の直線運動に変換して出力する。
上記回転直線運動変換機構においては、円環軸と遊星軸との間でねじの噛み合いに加えて歯車の噛み合いによっても力の伝達が行われるように2つの歯車機構が設けられている。すなわち、円環軸に設けられた第1円環歯車と遊星軸に設けられた第1遊星歯車とにより構成される歯車機構と、円環軸に設けられた第2円環歯車と遊星軸に設けられた第2遊星歯車とにより構成される歯車機構とを含めて回転直線運動変換機構が構成されている。
国際公開WO2004/094870号公報 (図11及び図20参照)
ところで、上記特許文献1の回転直線運動変換機構においては、第1円環歯車の回転位相と第2円環軸歯車の回転位相が異なるとき、この回転位相のずれに起因して遊星軸が基準の姿勢(遊星軸の中心線が太陽軸の中心線に対して平行となる姿勢)に対して傾いた状態で円環軸と太陽軸との間に配置されるようになる。これにより、円環軸と遊星軸と太陽軸との間において各ねじの噛み合いが不均一となるため、局部的な摩耗の増大やそれにともなう回転運動から直線運動への変換効率の低下が生じるようになる。なお、こうした問題は上記構成の回転直線運動変換機構に限られず、遊星軸の歯車と円環軸及び太陽軸の少なくとも一方の歯車とにより構成される歯車機構を複数備える回転直線運動変換機構であれば同様に生じるものといえる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊星軸の歯車と円環軸及び太陽軸の少なくとも一方の歯車との噛み合いに起因する遊星軸の傾きを抑制することのできる回転直線運動変換機構を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、軸方向へ延びる空間を内部に有する円環軸と該円環軸の内部に配置される太陽軸と該太陽軸の周囲に配置される遊星軸とを備えること、前記円環軸と前記遊星軸との間で少なくとも第1歯車機構及び第2歯車機構を通じて力の伝達が行われること、並びに、前記円環軸及び前記太陽軸の一方の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸及び前記太陽軸の他方が直線運動することを要件として構成される回転直線運動変換機構において、前記第1歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車と前記第2歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車との相対的な回転が許容される構造を採用したことを要旨としている。
上記回転直線運動変換機構では、第1歯車機構を構成する遊星軸の歯車(第1遊星歯車)と第2歯車機構を構成する遊星軸の歯車(第2遊星歯車)との相対的な回転が許容されるように遊星軸を構成しているため、第1歯車機構を構成する円環軸の歯車(第1円環歯車)と第2歯車機構を構成する円環軸の歯車(第2円環歯車)との間における回転位相のずれが吸収されるようになる。すなわち、第1円環歯車と第2円環歯車との間に回転位相のずれが生じているとき、第1遊星歯車と第2遊星歯車との相対的な回転を通じて同回転位相のずれが吸収されるようになる。これにより、遊星軸の歯車と円環軸の歯車との噛み合いに起因する遊星軸の傾きを抑制することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、軸方向へ延びる空間を内部に有する円環軸と該円環軸の内部に配置される太陽軸と該太陽軸の周囲に配置される遊星軸とを備えること、前記太陽軸と前記遊星軸との間で少なくとも第1歯車機構及び第2歯車機構を通じて力の伝達が行われること、並びに、前記円環軸及び前記太陽軸の一方の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸及び前記太陽軸の他方が直線運動することを要件として構成される回転直線運動変換機構において、前記第1歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車と前記第2歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車との相対的な回転が許容される構造を採用したことを要旨としている。
上記回転直線運動変換機構では、第1歯車機構を構成する遊星軸の歯車(第1遊星歯車)と第2歯車機構を構成する遊星軸の歯車(第2遊星歯車)との相対的な回転が許容されるように遊星軸を構成しているため、第1歯車機構を構成する太陽軸の歯車(第1太陽歯車)と第2歯車機構を構成する太陽軸の歯車(第2太陽歯車)との間における回転位相のずれが吸収されるようになる。すなわち、第1太陽歯車と第2太陽歯車との間に回転位相のずれが生じているとき、第1遊星歯車と第2遊星歯車との相対的な回転を通じて同回転位相のずれが吸収されるようになる。これにより、遊星軸の歯車と太陽軸の歯車との噛み合いに起因する遊星軸の傾きを抑制することができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の回転直線運動変換機構において、前記第1歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車と前記第2歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車との少なくとも一方が前記遊星軸の本体とは各別に形成されることを要旨としている。
(4)請求項4に記載の発明は、軸方向へ延びる空間を内部に有する円環軸と該円環軸の内部に配置される太陽軸と該太陽軸の周囲に配置される複数の遊星軸とを備えること、前記円環軸が雌ねじと内歯の円環歯車とを含めて構成されること、前記太陽軸が雄ねじと外歯の太陽歯車とを含めて構成されること、前記遊星軸が雄ねじと外歯の遊星歯車とを含めて構成されること、前記円環歯車として、第1円環歯車と第2円環歯車とを備えること、前記太陽歯車として、第1太陽歯車と第2太陽歯車とを備えること、前記遊星歯車として、第1遊星歯車と第2遊星歯車とを備えること、前記円環軸の雌ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合うこと、前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合うこと、前記第1円環歯車と前記第1遊星歯車とが噛み合うこと、前記第2円環歯車と前記第2遊星歯車とが噛み合うこと、前記第1太陽歯車と前記第1遊星歯車とが噛み合うこと、前記第2太陽歯車と前記第2遊星歯車とが噛み合うこと、並びに、前記円環軸及び前記太陽軸の一方の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸及び前記太陽軸の他方が直線運動することを要件として構成される回転直線運動変換機構において、前記第1遊星歯車と前記第2遊星歯車との相対的な回転が許容される構造を採用したことを要旨としている。
上記回転直線運動変換機構では、第1遊星歯車と第2遊星歯車との相対的な回転が許容されるように遊星軸を構成しているため、第1円環歯車と第2円環歯車との間における回転位相のずれ、第1太陽歯車と第2太陽歯車との間における回転位相のずれの少なくとも一方が吸収されるようになる。すなわち、第1円環歯車と第2円環歯車との間、及び第1太陽歯車と第2太陽歯車との間の少なくとも一方に回転位相のずれが生じているとき、第1遊星歯車と第2遊星歯車との相対的な回転を通じて同回転位相のずれが吸収されるようになる。これにより、遊星軸の歯車と円環軸の歯車及び太陽軸の歯車の少なくとも一方との噛み合いに起因する遊星軸の傾きを抑制することができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の回転直線運動変換機構において、前記遊星軸が前記雄ねじ及び前記第1遊星歯車を含めて一体的に形成された遊星軸本体と該遊星軸本体とは各別に形成された前記第2遊星歯車との組み合わせにより構成されること、並びに前記第1遊星歯車と前記第2遊星歯車との相対的な回転が許容されることを要旨としている。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の回転直線運動変換機構において、前記遊星軸が前記雄ねじを含めて一体的に形成された遊星軸本体と該遊星軸本体とは各別に形成された前記第1遊星歯車及び前記第2遊星歯車との組み合わせにより構成されること、並びに前記第1遊星歯車と前記第2遊星歯車との相対的な回転が許容されることを要旨としている。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記円環軸が前記雌ねじを含めて一体的に形成された円環軸本体と該円環軸本体とは各別に形成された前記第1円環歯車及び前記第2円環歯車との組み合わせにより構成されることを要旨としている。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項4〜7のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記円環軸について、前記雌ねじと前記第1円環歯車と前記第2円環歯車とが一体的に運動することを要旨としている。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項4〜8のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記太陽軸が前記雄ねじ及び前記第1太陽歯車を含めて一体的に形成された太陽軸本体と該太陽軸本体とは各別に形成された前記第2太陽歯車との組み合わせにより構成されることを要旨としている。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項4〜9のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記太陽軸について、前記雄ねじと前記第1太陽歯車と前記第2太陽歯車とが一体的に運動することを要旨としている。
(11)請求項11に記載の発明は、請求項4〜10のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記円環歯車の歯数と前記太陽歯車の歯数と前記遊星歯車の歯数との比を歯数比とし、前記円環歯車の基準ピッチ円直径と前記太陽歯車の基準ピッチ円直径と前記遊星歯車の基準ピッチ円直径との比を有効径比として、前記歯数比と前記有効径比とを異なる値に設定したことを要旨としている。
上記回転直線運動変換機構によれば、各歯車と各ねじとの噛み合わせが同時に得られる動作態様と、各遊星軸の回転位相が互いに異なる動作態様とが確保されるため、各歯車の噛み合いによるトルク変動を抑制することができるようになる。
(12)請求項12に記載の発明は、請求項4〜11のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記太陽軸について、前記円環軸に固定した軸受要素と前記ねじ及び歯車の噛み合いとにより径方向の位置を拘束すること、並びに前記遊星軸については前記ねじ及び歯車の噛み合いのみにより径方向の位置を拘束することを要旨としている。
上記回転直線運動変換機構においては、遊星軸を拘束する構成要素がより少ない状態で構成されているため、遊星軸が平行姿勢に対して傾くことを好適に抑制することができるようになる。
(13)請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の回転直線運動変換機構において、前記円環軸の両端の開口部を閉塞する態様で前記軸受要素を前記円環軸に固定したこと、並びに前記円環軸と前記太陽軸と前記遊星軸との間における前記ねじ及び歯車の噛み合い部に潤滑油を供給するための孔を前記軸受要素に形成したことを要旨としている。
上記回転直線運動変換機構においては、軸受要素の孔を介してねじ及び歯車の噛み合い部に潤滑油を供給することが可能となるため、潤滑を通じてねじ及び歯車の寿命の向上を図ることができるようになる。また、潤滑油の供給を通じて内部の異物が外部に排出されるため、異物に起因する変換効率の低下や動作不良などを抑制することができるようにもなる。
(14)請求項14に記載の発明は、請求項4〜13のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記第1円環歯車及び前記第2円環歯車が同一形状の歯車として形成されることと、前記第1太陽歯車及び前記第2太陽歯車が同一形状の歯車として形成されることと、前記第1遊星歯車及び前記第2遊星歯車が同一形状の歯車として形成されることとを要旨としている。
(15)請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の回転直線運動変換機構において、前記遊星軸の雄ねじの条数を遊星条数とし、前記太陽軸の雄ねじの条数を太陽条数とし、前記遊星歯車の歯数を遊星歯数とし、前記太陽歯車の歯数を太陽歯数としたとき、前記遊星条数に対する前記太陽条数の比と前記遊星歯数に対する前記太陽歯数の比とが異なること、並びに、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸を直線運動させることを要旨としている。
(16)請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の回転直線運動変換機構において、前記遊星軸の雄ねじの条数を遊星条数とし、前記円環軸の雌ねじの条数を円環条数とし、前記遊星歯車の歯数を遊星歯数とし、前記円環歯車の歯数を円環歯数としたとき、前記遊星条数に対する前記円環条数の比と前記遊星歯数に対する前記円環歯数の比とが異なること、並びに、前記太陽軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸を直線運動させることを要旨としている。
(17)請求項17に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記円環軸の雌ねじのねじれ方向と前記遊星軸の雄ねじのねじれ方向とが互いに同一の方向であること、前記太陽軸の雄ねじのねじれ方向と前記遊星軸の雄ねじのねじれ方向とが互いに反対の方向であること、前記円環軸の雌ねじと前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが互いに同一のピッチを有すること、前記円環軸、前記太陽軸及び前記遊星軸のねじにおける基準ピッチ円直径と条数との関係について、前記円環軸と前記太陽軸と前記遊星軸との間で軸方向への相対的な変位が生じないときの関係を基準の関係としたとき、前記太陽軸の雄ねじの条数が該基準の関係における条数と異なること、並びに、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸を直線運動させることを要旨としている。
(18)請求項18に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、前記円環軸の雌ねじのねじれ方向と前記遊星軸の雄ねじのねじれ方向とが互いに同一の方向であること、前記太陽軸の雄ねじのねじれ方向と前記遊星軸の雄ねじのねじれ方向とが互いに反対の方向であること、前記円環軸の雌ねじと前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが互いに同一のピッチを有すること、前記円環軸、前記太陽軸及び前記遊星軸のねじにおける基準ピッチ円直径と条数との関係について、前記円環軸と前記太陽軸と前記遊星軸との間で軸方向への相対的な変位が生じないときの関係を基準の関係としたとき、前記円環軸の雌ねじの条数が該基準の関係における条数と異なること、並びに、前記太陽軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸を直線運動させることを要旨としている。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。以下では、本実施形態の回転直線運動変換機構の構造、同変換機構の動作態様、同変換機構の動作原理の順に従って説明を行う。
<回転直線運動変換機構の構造>
図1及び図2を参照して、回転直線運動変換機構1の構造の概略について説明する。
・図1は、回転直線運動変換機構1の斜視構造を示す。
・図2は、回転直線運動変換機構1の内部の斜視構造を示す。
回転直線運動変換機構1は、軸方向へ延びる空間を内部に有するリングシャフト2と、リングシャフト2の内部に配置されるサンシャフト3と、サンシャフト3の周囲に配置される複数のプラネタリシャフト4との組み合わせにより構成されている。リングシャフト2及びサンシャフト3は、各々の中心線が互いに整合する状態または実質的に整合する状態で配置されている。サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4は、各々の中心線が互いに平行となる状態または実質的に平行となる状態で配置されている。また、各プラネタリシャフト4はサンシャフト3のまわりにおいて等間隔に配置されている。
本実施形態では、回転直線運動変換機構1の各構成要素について、自身の中心線がサンシャフト3の中心線と整合する姿勢及び実質的に整合する姿勢を整合姿勢とする。また、自身の中心線がサンシャフト3の中心線と平行となる姿勢及び実質的に平行となる姿勢を平行姿勢とする。すなわち、リングシャフト2は整合姿勢に保持された状態で回転直線運動変換機構1を構成している。また、各プラネタリシャフト4は平行姿勢に保持された状態で回転直線運動変換機構1を構成している。
回転直線運動変換機構1においては、リングシャフト2に設けられたねじ及びギアと各プラネタリシャフト4に設けられたねじ及びギアとの噛み合いにより、リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の一方の構成要素から他方の構成要素に力が伝達される。また、サンシャフト3に設けられたねじ及びギアと各プラネタリシャフト4に設けられたねじ及びギアとの噛み合いにより、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4の一方の構成要素から他方の構成要素に力が伝達される。
回転直線運動変換機構1は、こうした各構成要素の組み合わせに基づいて次のように動作する。すなわち、リングシャフト2及びサンシャフト3の一方の構成要素が回転運動するとき、同構成要素から伝達された力を通じて各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりで遊星運動する。これにより、各プラネタリシャフト4からリングシャフト2及びサンシャフト3の他方の構成要素に伝達された力を通じて同構成要素が各プラネタリシャフト4に対して軸方向へ移動する。
このように、回転直線運動変換機構1は、リングシャフト2及びサンシャフト3の一方の回転運動をリングシャフト2及びサンシャフト3の他方の直線運動に変換する。なお、本実施形態においては、サンシャフト3の軸方向について、サンシャフト3がリングシャフト2から押し出される方向を前面方向FRとし、サンシャフト3がリングシャフト2内に引き込まれる方向を背面方向RRとしている。また、回転直線運動変換機構1の任意の位置を基準としたときに、この基準位置よりも前面方向FR側の範囲を前面側とし、同基準位置よりも背面方向RR側の範囲を背面側としている。
リングシャフト2には、サンシャフト3を支持する前面カラー51及び背面カラー52が固定されている。すなわち、リングシャフト2と前面カラー51及び背面カラー52とが一体的に運動する。リングシャフト2においては、前面側の開口部が前面カラー51により閉塞されている。また、背面側の開口部が背面カラー52により閉塞されている。
サンシャフト3は、前面カラー51のベアリング51A及び背面カラー52のベアリング52Aにより支持されている。一方で、各プラネタリシャフト4は、前面カラー51及び背面カラー52のいずれによっても支持されていない。すなわち、回転直線運動変換機構1においては、サンシャフト3の径方向の位置がねじ及びギアの噛み合いと前面カラー51及び背面カラー52とにより拘束されている一方で、各プラネタリシャフト4の径方向の位置がねじ及びギアの噛み合いのみにより拘束されている。
回転直線運動変換機構1には、リングシャフト2の内部(リングシャフト2、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4のねじ及びギアが噛み合わされている箇所)を好適に潤滑するために次のような構造が採用されている。すなわち、リングシャフト2の内部に潤滑油を供給するための油孔51Hが前面カラー51に複数形成されている。また、リングシャフト2の内部をシールするOリング53が前面カラー51及び背面カラー52の各々に装着されている。なお、前面カラー51及び背面カラー52は軸受要素に相当する。
〔1〕「リングシャフトの構造」
図3を参照して、リングシャフト2の構造について説明する。
・図3(A)は、リングシャフト2の断面構造を示す。
・図3(B)は、リングシャフト2の一部を分解した状態の断面構造を示す。
リングシャフト2は、リングシャフト本体21(円環軸本体)と前面リングギア22及び背面リングギア23との組み合わせにより構成されている。リングシャフト2においては、リングシャフト本体21の中心線(軸線)がリングシャフト2の中心線(軸線)に相当する。従って、リングシャフト本体21の中心線がサンシャフト3の中心線と整合または実質的に整合するときにリングシャフト2の整合姿勢が確保される。
リングシャフト本体21は、内周面に雌ねじ24が形成された本体ねじ部21Aと、前面リングギア22が組み付けられる本体ギア部21Bと、背面リングギア23が組み付けられる本体ギア部21Cとを含めて構成されている。
前面リングギア22は、平歯の内歯車としてリングシャフト本体21とは各別に形成されている。また、リングシャフト本体21に組み付けられたときに自身の中心線がリングシャフト本体21の中心線と整合するように構成されている。リングシャフト本体21に対する前面リングギア22の組み付け態様について、本実施形態では圧入により前面リングギア22をリングシャフト本体21に固定するようにしている。なお、圧入以外の方法により前面リングギア22をリングシャフト本体21に固定することもできる。
背面リングギア23は、平歯の内歯車としてリングシャフト本体21とは各別に形成されている。また、リングシャフト本体21に組み付けられたときに自身の中心線がリングシャフト本体21の中心線と整合するように構成されている。リングシャフト本体21に対する背面リングギア23の組み付け態様について、本実施形態では圧入により背面リングギア23をリングシャフト本体21に固定するようにしている。なお、圧入以外の方法により背面リングギア23をリングシャフト本体21に固定することもできる。
リングシャフト2において、前面リングギア22及び背面リングギア23は同一形状の歯車として構成されている。すなわち、前面リングギア22及び背面リングギア23の諸元(基準ピッチ円直径や歯数等)が互いに等しい値に設定されている。
〔2〕「サンシャフトの構造」
図4を参照して、サンシャフト3の構造について説明する。
・図4(A)は、サンシャフト3の正面構造を示す。
・図4(B)は、サンシャフト3の一部を分解した状態の正面構造を示す。
サンシャフト3は、サンシャフト本体31(太陽軸本体)と背面サンギア33との組み合わせにより構成されている。サンシャフト3においては、サンシャフト本体31の中心線(軸線)がサンシャフト3の中心線(軸線)に相当する。
サンシャフト本体31は、外周面に雄ねじ34が形成された本体ねじ部31Aと、平歯の外歯車(前面サンギア32)が形成された本体ギア部31Bと、背面サンギア33が組み付けられる本体ギア部31Cとを含めて構成されている。
背面サンギア33は、平歯の外歯車としてサンシャフト本体31とは各別に形成されている。また、サンシャフト本体31に組み付けられたときに自身の中心線がサンシャフト本体31の中心線と整合するように構成されている。サンシャフト本体31に対する背面サンギア33の組み付け態様について、本実施形態では圧入により背面サンギア33をサンシャフト本体31に固定するようにしている。なお、圧入以外の方法により背面サンギア33をサンシャフト本体31に固定することもできる。
サンシャフト3において、前面サンギア32及び背面サンギア33は同一形状の歯車として構成されている。すなわち、前面サンギア32及び背面サンギア33の諸元(基準ピッチ円直径や歯数等)が互いに等しい値に設定されている。
〔3〕「プラネタリシャフトの構造」
図5を参照して、プラネタリシャフト4の構造について説明する。
・図5(A)は、プラネタリシャフト4の正面構造を示す。
・図5(B)は、プラネタリシャフト4の一部を分解した状態の正面構造を示す。
・図5(C)は、中心線に沿った背面プラネタリギア43の断面構造を示す。
プラネタリシャフト4は、プラネタリシャフト本体41(遊星軸本体)と背面プラネタリギア43との組み合わせにより構成されている。プラネタリシャフト4においては、プラネタリシャフト本体41の中心線(軸線)がプラネタリシャフト4の中心線(軸線)に相当する。従って、プラネタリシャフト本体41の中心線がサンシャフト3の中心線に対して平行または実質的に平行となるときに、プラネタリシャフト4の平行姿勢が確保される。
プラネタリシャフト本体41は、外周面に雄ねじ44が形成された本体ねじ部41Aと、平歯の外歯車(前面プラネタリギア42)が形成された本体ギア部41Bと、背面プラネタリギア43が組み付けられる背面側シャフト41Rと、回転直線運動変換機構1の組み立てに際して治具にはめ込まれる前面側シャフト41Fとを含めて構成されている。
背面プラネタリギア43は、平歯の外歯車としてプラネタリシャフト本体41とは各別に形成されている。また、プラネタリシャフト本体41の背面側シャフト41Rが軸受孔43Hに挿入されることによりプラネタリシャフト本体41に組み付けられる。また、プラネタリシャフト本体41に組み付けられた状態において、自身の中心線がプラネタリシャフト本体41の中心線と整合するように構成されている。
プラネタリシャフト本体41に対する背面プラネタリギア43の組み付け態様について、本実施形態では背面プラネタリギア43がプラネタリシャフト本体41に対して回転できるようにすきまばめを採用している。なお、プラネタリシャフト本体41と背面プラネタリギア43との相対的な回転を得るための組み付け態様として、すきまばめ以外の組み付け態様を採用することもできる。
プラネタリシャフト4において、前面プラネタリギア42及び背面プラネタリギア43は同一形状の歯車として構成されている。すなわち、前面プラネタリギア42及び背面プラネタリギア43の諸元(基準ピッチ円直径や歯数等)が互いに等しい値に設定されている。
〔4〕「各構成要素の関係」
図6〜図9を参照して、回転直線運動変換機構1における各構成要素の関係について説明する。なお、ここでは9本のプラネタリシャフト4が備えられている構造の回転直線運動変換機構1を例示しているが、プラネタリシャフト4の配置数は適宜変更することができる。
・図6は、サンシャフト3の中心線に沿った回転直線運動変換機構1の断面構造を示す。
・図7は、図6のDA−DA線に沿った回転直線運動変換機構1の断面構造を示す。
・図8は、図6のDB−DB線に沿った回転直線運動変換機構1の断面構造を示す。
・図9は、図6のDC−DC線に沿った回転直線運動変換機構1の断面構造を示す。
回転直線運動変換機構1においては、各構成要素の動作が次のように許容または制限されている。
(a)リングシャフト2について、リングシャフト本体21と前面リングギア22及び背面リングギア23との相対的な回転が不能にされている。また、リングシャフト本体21と前面カラー51及び背面カラー52との相対的な回転が不能にされている。
(b)サンシャフト3について、サンシャフト本体31と背面サンギア33との相対的な回転が不能にされている。
(c)プラネタリシャフト4について、プラネタリシャフト本体41と背面プラネタリギア43との相対的な回転が許容されている。
回転直線運動変換機構1においては、リングシャフト2、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4のねじ及びギアの噛み合いを通じて、これら各構成要素の間で次のように力の伝達が行われる。
リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4においては、リングシャフト本体21の雌ねじ24と各プラネタリシャフト本体41の雄ねじ44とが噛み合わされる。また、リングシャフト本体21の前面リングギア22と各プラネタリシャフト本体41の前面プラネタリギア42とが噛み合わされる。また、リングシャフト本体21の背面リングギア23と各プラネタリシャフト本体41の背面プラネタリギア43とが噛み合わされる。
これにより、リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の一方に回転運動が入力されたときには、雌ねじ24と雄ねじ44との噛み合い、前面リングギア22と前面プラネタリギア42との噛み合い、及び背面リングギア23と背面プラネタリギア43との噛み合いを通じて、リングシャフト2及び各プラネタリシャフト4の他方に力が伝達される。
サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4においては、サンシャフト本体31の雄ねじ34と各プラネタリシャフト本体41の雄ねじ44とが噛み合わされる。また、サンシャフト本体31の前面サンギア32と各プラネタリシャフト本体41の前面プラネタリギア42とが噛み合わされる。また、サンシャフト本体31の背面サンギア33と各プラネタリシャフト本体41の背面プラネタリギア43とが噛み合わされる。
これにより、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4の一方に回転運動が入力されたときには、雄ねじ34と雄ねじ44との噛み合い、前面サンギア32と前面プラネタリギア42との噛み合い、及び背面サンギア33と背面プラネタリギア43との噛み合いを通じて、サンシャフト3及び各プラネタリシャフト4の他方に力が伝達される。
このように、回転直線運動変換機構1は、リングシャフト2の雌ねじ24とサンシャフト3の雄ねじ34と各プラネタリシャフト4の雄ねじ44とにより構成される減速機構、前面リングギア22と前面サンギア32と各前面プラネタリギア42とにより構成される減速機構(第1歯車機構)、及び背面リングギア23と背面サンギア33と各背面プラネタリギア43とにより構成される減速機構(第2歯車機構)とを備えて構成されている。
<回転直線運動変換機構の動作態様>
回転直線運動変換機構1においては、各ギアの歯数及び各ねじの条数の設定態様に基づいて、回転運動を直線運動に変換するための動作方式(運動変換方式)が決定される。すなわち、運動変換方式として、リングシャフト2の回転運動によりサンシャフト3を直線運動させる太陽軸変位方式と、サンシャフト3の回転運動によりリングシャフト2を直線運動させる円環軸変位方式とのいずれかを選択することができる。以下、各運動変換方式における回転直線運動変換機構1の動作態様について説明する。
(A)運動変換方式として太陽軸変位方式が採用されている場合においては、次のように回転運動から直線運動への変換が行われる。すなわち、リングシャフト2に回転運動を入力したとき、前面リングギア22と各前面プラネタリギア42との噛み合い、背面リングギア23と各背面プラネタリギア43との噛み合い、及び雌ねじ24と各雄ねじ44との噛み合いを通じて、リングシャフト2から各プラネタリシャフト4に力が伝達されることにより、各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりにおいて自転しつつ公転する。そして、このプラネタリシャフト4の遊星運動にともない、各前面プラネタリギア42と前面サンギア32との噛み合い、各背面プラネタリギア43と背面サンギア33との噛み合い、及び各雄ねじ44と雄ねじ34との噛み合いを通じて各プラネタリシャフト4からサンシャフト3に力が伝達されることにより、サンシャフト3が軸方向へ変位する。
(B)運動変換方式として円環軸変位方式が採用されている場合においては、次のように回転運動から直線運動への変換が行われる。すなわち、サンシャフト3に回転運動を入力したとき、前面サンギア32と各前面プラネタリギア42との噛み合い、背面サンギア33と各背面プラネタリギア43との噛み合い、及び雄ねじ34と各雄ねじ44との噛み合いを通じて、サンシャフト3から各プラネタリシャフト4に力が伝達されることにより、各プラネタリシャフト4がサンシャフト3のまわりにおいて自転しつつ公転する。そして、このプラネタリシャフト4の遊星運動にともない、各前面プラネタリギア42と前面リングギア22との噛み合い、各背面プラネタリギア43と背面リングギア23との噛み合い、及び各雄ねじ44と雌ねじ24との噛み合いを通じて各プラネタリシャフト4からリングシャフト2に力が伝達されることにより、リングシャフト2が軸方向へ変位する。
<回転直線運動変換機構の動作原理>
回転直線運動変換機構1の動作原理について説明する。以降では、リングシャフト2、サンシャフト3及びプラネタリシャフト4の歯車について、基準ピッチ円直径及び歯数をそれぞれ以下の(A)〜(F)のように示す。また、リングシャフト2、サンシャフト3及びプラネタリシャフト4のねじについて、基準ピッチ円直径及び条数をそれぞれ以下の(a)〜(f)のように示す。
「各ギアの基準ピッチ円直径及び歯数」
(A)円環歯車有効径DGr:各リングギア22,23の基準ピッチ円直径。
(B)太陽歯車有効径DGs:各サンギア32,33の基準ピッチ円直径。
(C)遊星歯車有効径DGp:各プラネタリギア42,43の基準ピッチ円直径。
(D)円環歯車歯数ZGr :各リングギア22,23の歯数。
(E)太陽歯車歯数ZGs :各サンギア32,33の歯数。
(F)遊星歯車歯数ZGp :各プラネタリギア42,43の歯数。
「各ねじの基準ピッチ円直径及び条数」
(a)円環ねじ有効径DSr:リングシャフト2の雌ねじ24の基準ピッチ円直径。
(b)太陽ねじ有効径DSs:サンシャフト3の雄ねじ34の基準ピッチ円直径。
(c)遊星ねじ有効径DSp:プラネタリシャフト4の雄ねじ44の基準ピッチ円直径。
(d)円環ねじ条数ZSr :リングシャフト2の雌ねじ24の条数。
(e)太陽ねじ条数ZSs :サンシャフト3の雄ねじ34の条数。
(f)遊星ねじ条数ZSp :プラネタリシャフト4の雄ねじ44の条数。
回転直線運動変換機構1において、サンシャフト3がプラネタリシャフト4に対して軸方向へ変位する場合、遊星ねじ条数ZSpに対する太陽ねじ条数ZSsの比(遊星対太陽条数比ZSA)が遊星歯車歯数ZGpに対する太陽歯車歯数ZGsの比(遊星対太陽歯数比ZGA)と異なる。一方で、遊星ねじ条数ZSpに対する円環ねじ条数ZSrの比(遊星対円環条数比ZSB)は遊星歯車歯数ZGpに対する円環歯車歯数ZGrの比(遊星対円環歯数比ZGB)と等しくなる。すなわち、下記の[式11]及び[式12]が成立する。

ZSs/ZSp≠ZGs/ZGp …[式11]
ZSr/ZSp=ZGr/ZGp …[式12]

回転直線運動変換機構1において、リングシャフト2がプラネタリシャフト4に対して軸方向へ変位する場合、遊星ねじ条数ZSpに対する円環ねじ条数ZSrの比(遊星対円環条数比ZSB)が遊星歯車歯数ZGpに対する円環歯車歯数ZGrの比(遊星対円環歯数比ZGB)と異なる。一方で、遊星ねじ条数ZSpに対する太陽ねじ条数ZSsの比(遊星対太陽条数比ZSA)は遊星歯車歯数ZGpに対する太陽歯車歯数ZGsの比(遊星対太陽歯数比ZGA)と等しくなる。すなわち、下記の[式21]及び[式22]が成立する。

ZSr/ZSp≠ZGr/ZGp …[式21]
ZSs/ZSp=ZGs/ZGp …[式22]

ここで、回転直線運動変換機構1において、雌ねじ24と雄ねじ34と雄ねじ44とにより構成される減速機構を第1遊星減速機構とし、各リングギア22,23と各サンギア32,33と各プラネタリギア42,43とにより構成される減速機構を第2遊星減速機構とする。
サンシャフト3がプラネタリシャフト4に対して軸方向へ変位する場合には、[式11]及び[式12]に示されるとおり、第1遊星減速機構の遊星対太陽条数比ZSAと第2遊星減速機構の遊星対太陽歯数比ZGAとが異なる。一方、リングシャフト2がプラネタリシャフト4に対して軸方向へ変位する場合には、[式21]及び[式22]に示されるとおり、第1遊星減速機構の遊星対円環条数比ZSBと第2遊星減速機構の遊星対円環歯数比ZGBとが異なる。
このため、上記のいずれの場合も第1遊星減速機構と第2遊星減速機構との間において条数比と歯数比との差に対応した分だけ回転角度に差を生じさせようとする力が作用する。しかし、第1遊星減速機構のねじ及び第2遊星減速機構の歯車が一体的に構成されていることにより、第1遊星減速機構と第2遊星減速機構との間で回転角度の差を生じさせることができないため、サンシャフト3またはリングシャフト2が回転角度の差を吸収するようにプラネタリシャフト4に対して軸方向へ変位する。このとき、軸方向へ変位する構成要素(サンシャフト3またはリングシャフト2)は次のように決定される。
(a)遊星ねじ条数ZSpに対する太陽ねじ条数ZSsの比が遊星歯車歯数ZGpに対する太陽歯車歯数ZGsの比と異なる場合には、サンシャフト3がプラネタリシャフト4に対して軸方向へ変位する。
(b)遊星ねじ条数ZSpに対する円環ねじ条数ZSrの比が遊星歯車歯数ZGpに対する円環歯車歯数ZGrの比と異なる場合には、リングシャフト2がプラネタリシャフト4に対して軸方向へ変位する。
このように、回転直線運動変換機構1は、二種類の遊星減速機構の間においてプラネタリシャフト4に対するサンシャフト3またはリングシャフト2の条数比と歯数比との差に応じて生じようとする回転角度の差を利用し、各ねじを通じて回転角度の差に対応する軸方向への変位を得ることにより回転運動を直線運動に変換するようにしている。
<歯数及び条数の設定態様>
回転直線運動変換機構1においては、リングシャフト2及びサンシャフト3のいずれか一方について、以下で説明する「有効歯数」及び「有効条数」の少なくとも一方を「0」以外の値にすることにより、遊星対太陽条数比ZSAと遊星対太陽歯数比ZGAとの関係に基づくサンシャフト3の直線運動、または遊星対円環条数比ZSBと遊星対円環歯数比ZGBとの関係に基づくリングシャフト2の直線運動を得ることが可能となる。
〔1〕「有効歯数の設定」
リングギアとサンギアとプラネタリギアとにより構成される一般的な遊星減速機構(遊星歯車式減速機構)、すなわち歯車の噛み合いを通じて回転の減速のみを行う遊星歯車式減速機構においては、下記[式31]〜[式33]にて示される関係が成立する。[式31]は、リングギア、サンギア及びプラネタリギアの基準ピッチ円直径の間に成立する関係を示す。[式32]は、リングギア、サンギア及びプラネタリギアの歯数の間に成立する関係を示す。[式33]は、リングギア、サンギア及びプラネタリギアの基準ピッチ円直径と歯数との間に成立する関係を示す。

DAr=DAs+2×DAp …[式31]
ZAr=ZAs+2×ZAp …[式32]
DAr/ZAr=DAs/ZAs=DAp/ZAp …[式33]

DAr:リングギアの基準ピッチ円直径
DAs:サンギアの基準ピッチ円直径
DAp:プラネタリギアの基準ピッチ円直径
ZAr:リングギアの歯数
ZAs:サンギアの歯数
ZAp:プラネタリギアの歯数

本実施形態の回転直線運動変換機構1において、第2遊星減速機構(リングギア22,23とサンギア32,33とプラネタリギア42,43とにより構成される減速機構)が上記遊星歯車式減速機構と同様の構成を有すると仮定した場合、各ギアの基準ピッチ円直径の間に成立する関係、各ギアの歯数の間に成立する関係、及び各ギアの基準ピッチ円直径と歯数との間に成立する関係はそれぞれ下記[式41]〜[式43]により示される。

DGr=DGs+2×DGp …[式41]
ZGr=ZGs+2×ZGp …[式42]
DGr/ZGr=DGs/ZGs=DGp/ZGp …[式43]

上記[式41]〜[式43]の関係を満たすときのリングギア22,23、サンギア32,33及びプラネタリギア42,43の歯数を基準歯数とすると、「有効歯数」は各ギアの歯数と基準歯数との差として表される。回転直線運動変換機構1においては、リングシャフト2及びサンシャフト3のいずれか一方について有効歯数を「0」以外の値に設定することによりリングシャフト2またはサンシャフト3を直線運動させることが可能となる。すなわち、リングギア22,23についての基準歯数を基準円環歯数ZGRとし、サンギア32,33についての基準歯数を基準太陽歯数ZGSとしたとき、下記[式44]及び[式45]のいずれか一方が成立するように歯数を設定することにより、リングシャフト2またはサンシャフト3を直線運動させることが可能となる。

ZGr−ZGR≠0 …[式44]
ZGs−ZGS≠0 …[式45]

上記[式44]が成立するときには、リングシャフト2が直線運動する。一方、上記[式45]が成立するときには、サンシャフト3が直線運動する。なお、具体的な設定態様については「歯数及び条数の設定態様についての具体例」に示す。
〔2〕「有効条数の設定」
リングギアに相当する円環ねじとサンギアに相当する太陽ねじとプラネタリギアに相当する遊星ねじとにより構成される上記遊星歯車式減速機構と同様の遊星減速機構(遊星ねじ式減速機構)、すなわちねじの噛み合いを通じて上記遊星歯車式減速機構と同様に回転の減速のみを行う遊星ねじ式減速機構においては、下記[式51]〜[式53]にて示される関係が成立する。[式51]は、円環ねじ、太陽ねじ及び遊星ねじの基準ピッチ円直径の間に成立する関係を示す。[式52]は、円環ねじ、太陽ねじ及び遊星ねじの条数の間に成立する関係を示す。[式53]は、円環ねじ、太陽ねじ及び遊星ねじの基準ピッチ円直径と条数との間に成立する関係を示す。

DBr=DBs+2×DBp …[式51]
ZBr=ZBs+2×ZBp …[式52]
DBr/ZBr=DBs/ZBs=DBp/ZBp …[式53]

DBr:円環ねじの基準ピッチ円直径
DBs:太陽ねじの基準ピッチ円直径
DBp:遊星ねじの基準ピッチ円直径
ZBr:円環ねじの条数
ZBs:太陽ねじの条数
ZBp:遊星ねじの条数

本実施形態の回転直線運動変換機構1において、第1遊星減速機構が上記遊星ねじ式減速機構と同様の構成を有すると仮定した場合、各ねじの基準ピッチ円直径の間に成立する関係、各ねじの条数の間に成立する関係、及び各ねじの基準ピッチ円直径と条数との間に成立する関係はそれぞれ下記[式61]〜[式63]により示される。

DGr=DGs+2×DGp …[式61]
ZGr=ZGs+2×ZGp …[式62]
DGr/ZGr=DGs/ZGs=DGp/ZGp …[式63]

上記[式61]〜[式63]の関係を満たすときのリングシャフト2の雌ねじ24、サンシャフト3の雄ねじ34及びプラネタリシャフト4の雄ねじ44の条数を基準条数とすると、「有効条数」は各ねじの条数と基準条数との差として表される。回転直線運動変換機構1においては、リングシャフト2及びサンシャフト3のいずれか一方について有効条数を「0」以外の値に設定することによりリングシャフト2またはサンシャフト3を直線運動させることが可能となる。すなわち、リングシャフト2の雌ねじ24についての基準条数を基準円環条数ZSRとし、サンシャフト3の雄ねじ34についての基準条数を基準太陽条数ZSSとしたとき、下記[式64]及び[式65]のいずれか一方が成立するように条数を設定することにより、リングシャフト2またはサンシャフト3を直線運動させることが可能となる。

ZSr−ZSR≠0 …[式64]
ZSs−ZSS≠0 …[式65]

上記[式64]が成立するときには、リングシャフト2が直線運動する。一方、上記[式65]が成立するときには、サンシャフト3が直線運動する。なお、具体的な設定態様については「歯数及び条数の設定態様についての具体例」に示す。
<プラネタリシャフトの配置数>
一般的な遊星歯車式減速機構における遊星歯車の配置可能個数は太陽歯車の歯数と円環歯車の歯数との和の約数となる。従って、本実施形態の回転直線運動変換機構1におけるプラネタリシャフト4の配置可能個数(プラネタリ配置数Np)は、「太陽ねじ条数ZSsと円環ねじ条数ZSrとの和の約数」及び「太陽歯車歯数ZGsと円環歯車歯数ZGrとの和の約数」の両者に共通の約数となる。
<各ギアの歯数比と有効径比との関係>
回転直線運動変換機構1においては、円環歯車歯数ZGrと太陽歯車歯数ZGsと遊星歯車歯数ZGpとの比(全歯数比ZGT)を円環歯車有効径DGrと太陽歯車有効径DGsと遊星歯車有効径DGpとの比(全有効径比ZST)と等しく設定することにより、各ねじと各ギアとの噛み合わせが同時に得られるようになる。すなわち、下記[式71]の関係が成立するように各歯車の歯数及び各ねじの条数を設定することにより各ねじと各ギアとの噛み合わせを同時に得ることができる。

ZGr:ZGs:ZGp=DGr:DGs:DGp …[式71]

しかし、この場合には、各プラネタリシャフト4の回転位相が同じになるため、回転にともなう各プラネタリギア42,43とリングギア22,23とサンギア32,33との噛み合いの開始及び終了が同時となる。これにより、各ギアの噛み合いによるトルク変動が生じるため、作動音の増大やギアの耐久性の低下が懸念される。
そこで、本実施形態の回転直線運動変換機構1では、次の(A)〜(C)の条件が成立する範囲内で全歯数比ZGTと全有効径比ZSTとを異なる値に設定するようにしている。なお、(A)〜(C)の条件の少なくとも一つが成立する範囲内で全歯数比ZGTと全有効径比ZSTとを異なる値に設定することもできる。
(A):上記[式71]の関係が成立するときの太陽歯車歯数ZGsを標準太陽歯数ZGSDとしたとき、実際の太陽歯車歯数ZGsが標準太陽歯数ZGSDと異なる。
(B):上記[式71]の関係が成立するときの円環歯車歯数ZGrを標準円環歯数ZGRDとしたとき、実際の円環歯車歯数ZGrが標準円環歯数ZGRDと異なる。
(C):プラネタリ配置数Npが遊星歯車歯数ZGpの約数とは異なる、すなわちプラネタリ配置数Npと遊星歯車歯数ZGpが「1」以外の約数をもたない。
これにより、各ねじと各ギアとの噛み合わせが同時に得られる動作態様と、各プラネタリシャフト4の回転位相が互いに異なる動作態様とが確保されるようになるため、各ギアの噛み合いによるトルク変動が抑制されるようになる。
<歯数及び条数の設定態様についての具体例>
本実施形態の回転直線運動変換機構1について、その仕様を示す主な項目としては、上記有効条数及び有効歯数を含めた以下の(A)〜(I)の各項目が挙げられる。
(A)運動変換方式
(B)太陽−遊星間のねじの関係
(C)プラネタリシャフトの数
(D)各ねじの条数比
(E)各ギアの歯数比
(F)各ねじの有効径比
(G)各ギアの有効径比
(H)有効条数
(I)有効歯数
まず、上記各項目の内容について説明する。
(A)の「運動変換方式」は、回転運動を直線運動に変換するための動作方式を示す。すなわち、リングシャフト2の回転運動によりサンシャフト3を直線運動させるとき、運動変換方式は「太陽軸変位方式」となる。また、サンシャフト3の回転運動によりリングシャフト2を直線運動させるとき、運動変換方式は「円環軸変位方式」となる。
(B)の「太陽−遊星間のねじの関係」は、サンシャフト3の雄ねじ34とプラネタリシャフト4の雄ねじ44との間におけるねじれ方向の関係を示す。すなわち、サンシャフト3の雄ねじ34のねじれ方向とプラネタリシャフト4の雄ねじ44のねじれ方向とが互いに反対方向となる関係のとき、太陽−遊星間のねじの関係は「逆方向」となる。また、サンシャフト3の雄ねじ34のねじれ方向とプラネタリシャフト4の雄ねじ44のねじれ方向とが互いに同一方向となる関係のとき、太陽−遊星間のねじの関係は「順方向」となる。
(C)の「プラネタリシャフトの数」は、サンシャフト3の周囲に配置されるプラネタリシャフト4の数を示す。
(D)の「各ねじの条数比」は、太陽ねじ条数ZSsと遊星ねじ条数ZSpと円環ねじ条数ZSrとの比を示す。すなわち、「ZSs:ZSp:ZSr」を示す。
(E)の「各ギアの歯数比」は、太陽歯車歯数ZGsと遊星歯車歯数ZGpと円環歯車歯数ZGrとの比を示す。すなわち、「ZGs:ZGp:ZGr」を示す。
(F)の「各ねじの有効径比」は、太陽ねじ有効径DSsと遊星ねじ有効径DSpと円環ねじ有効径DSrとの比を示す。すなわち、「DSs:DSp:DSr」を示す。
(G)の「各ギアの有効径比」は、太陽歯車有効径DGsと遊星歯車有効径DGpと円環歯車有効径DGrとの比を示す。すなわち、「DGs:DGp:DGr」を示す。
(H)の「有効条数」は、実際のねじの条数(上記(D)の条数)と基準条数との差を示す。すなわち、運動変換方式が太陽軸変位方式のとき、有効条数は上記(D)における太陽ねじ条数ZSsから基準太陽条数ZSSを減算した値となる。また、運動変換方式が円環軸変位方式のとき、有効条数は上記(D)における円環ねじ条数ZSrから基準円環条数ZSRを減算した値となる。
(I)の「有効歯数」は、実際のギアの歯数(上記(E)の歯数)と基準歯数との差を示す。すなわち、運動変換方式が太陽軸変位方式のとき、有効歯数は上記(E)における太陽歯車歯数ZGsから基準太陽歯数ZGSを減算した値となる。また、運動変換方式が円環軸変位方式のとき、有効歯数は上記(E)における円環歯車歯数ZGrから基準円環歯数ZGRを減算した値となる。
以下、上記各項目の具体的な設定態様を例示する。
[設定例1]
(A)運動変換方式 :「太陽軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「逆方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「4」
(D)各ねじの条数比 :「3:1:5」
(E)各ギアの歯数比 :「31:9:45」
(F)各ねじの有効径比 :「3:1:5」
(G)各ギアの有効径比 :「3.44:1:5」
(H)有効条数 :「0」
(I)有効歯数 :「4」
[設定例2]
(A)運動変換方式 :「太陽軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「逆方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「9」
(D)各ねじの条数比 :「4:1:5」
(E)各ギアの歯数比 :「31:10:50」
(F)各ねじの有効径比 :「3:1:5」
(G)各ギアの有効径比 :「3.1:1:5」
(H)有効条数 :「1」
(I)有効歯数 :「1」
[設定例3]
(A)運動変換方式 :「太陽軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「順方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「9」
(D)各ねじの条数比 :「−5:1:5」
(E)各ギアの歯数比 :「31:10:50」
(F)各ねじの有効径比 :「3:1:5」
(G)各ギアの有効径比 :「3.1:1:5」
(H)有効条数 :「−8」
(I)有効歯数 :「1」
[設定例4]
(A)運動変換方式 :「太陽軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「逆方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「11」
(D)各ねじの条数比 :「5:1:6」
(E)各ギアの歯数比 :「39:10:60」
(F)各ねじの有効径比 :「4:1:6」
(G)各ギアの有効径比 :「3.9:1:6」
(H)有効条数 :「1」
(I)有効歯数 :「−1」
[設定例5]
(A)運動変換方式 :「太陽軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「逆方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「7」
(D)各ねじの条数比 :「2:1:5」
(E)各ギアの歯数比 :「25:9:45」
(F)各ねじの有効径比 :「3:1:5」
(G)各ギアの有効径比 :「2.78:1:5」
(H)有効条数 :「−1」
(I)有効歯数 :「−2」
[設定例6]
(A)運動変換方式 :「太陽軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「逆方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「5」
(D)各ねじの条数比 :「11:2:14」
(E)各ギアの歯数比 :「58:11:77」
(F)各ねじの有効径比 :「6:1:8」
(G)各ギアの有効径比 :「5.8:1.1:7.7」
(H)有効条数 :「1」
(I)有効歯数 :「3」
[設定例7]
(A)運動変換方式 :「円環軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「逆方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「9」
(D)各ねじの条数比 :「3:1:6」
(E)各ギアの歯数比 :「30:10:51」
(F)各ねじの有効径比 :「3:1:5」
(G)各ギアの有効径比 :「3:1:5.1」
(H)有効条数 :「1」
(I)有効歯数 :「1」
<実施形態の効果>
以上詳述したように、この第1実施形態にかかる回転直線運動変換機構によれば、以下に示すような効果が得られるようになる。
(1)プラネタリシャフト4の前面プラネタリギア42及び背面プラネタリギア43がシャフト本体41と一体に形成されている回転直線運動変換機構(基本運動変換機構)との対比に基づいて、本実施形態の回転直線運動変換機構1を通じて奏せられる作用効果について説明する。
上記基本運動変換機構においては、前面リングギア22と背面リングギア23との間に回転位相のずれが生じているとき、この位相のずれに応じてプラネタリシャフト4が平行姿勢に対して傾いた状態でリングシャフト2とサンシャフト3との間に配置されるようになる。これにより、リングシャフト2とサンシャフト3とプラネタリシャフト4との間においてねじの噛み合いが不均一になるため、局部的にねじ及び歯車の面圧が増大するようになる。このため、局部的な摩耗の促進に起因する回転直線運動変換機構1の寿命の低下、及びフリクションの増大に起因する回転運動から直線運動への変換効率の低下をまねくようになる。
これに対して、本実施形態の回転直線運動変換機構1では、前面プラネタリギア42と背面プラネタリギア43との相対的な回転が許容されるようにプラネタリシャフト4を構成しているため、前面リングギア22と背面リングギア23との間における回転位相のずれが吸収されるようになる。すなわち、前面リングギア22と背面リングギア23との間に回転位相のずれが生じているとき、シャフト本体41に対する背面プラネタリギア43の回転(前面プラネタリギア42と背面プラネタリギア43との相対的な回転)を通じて上記回転位相のずれが吸収されるようになる。これにより、前面リングギア22の回転位相と背面リングギア23の回転位相とのずれに起因するプラネタリシャフト4の傾きが抑制されるため、リングシャフト2とサンシャフト3とプラネタリシャフト4との間において各ねじ及び歯車の均一な噛み合いを確保することができるようになる。また、回転直線運動変換機構1の寿命の向上及び運動の変換効率の向上を図ることができるようになる。
(2)プラネタリシャフト4の傾きを抑制するための対策として、例えば次のような製造方法を採用することも考えられる。すなわち、回転直線運動変換機構1の製造過程において、前面リングギア22及び背面リングギア23の回転位相を管理しつつ各構成要素の組み合わせを行うことにより、前面リングギア22の回転位相と背面リングギア23の回転位相とのずれを小さくすることも考えられる。しかし、この場合には各ギアの回転位相を厳密に管理する必要があるため、生産性の低下が避けられないものとなる。また、そうした各ギアの回転位相の管理を行ったとしても位相のずれが十分に低減されないことも想定されるため、好ましい対策とは言い難い。
これに対して、本実施形態の回転直線運動変換機構1では、上述のように前面プラネタリギア42と背面プラネタリギア43との相対的な回転を通じて回転位相のずれを吸収する構造を採用しているため、生産性の向上を図るとともにより好適にプラネタリシャフト4の傾きを抑制することができるようになる。
(3)本実施形態の回転直線運動変換機構1では、プラネタリシャフト4において前面プラネタリギア42及び雄ねじ44をシャフト本体41と一体的に形成するようにしている。これにより、プラネタリシャフト4の製造に際して、前面プラネタリギア42と雄ねじ44と同時に転造することが可能となるため、生産性の向上を図ることができるようになる。
(4)本実施形態の回転直線運動変換機構1においては、ねじ及びギアの噛み合いと前面カラー51及び背面カラー52とによりサンシャフト3の径方向の位置を拘束する一方で、各プラネタリシャフト4についてはねじ及び歯車の噛み合いのみにより径方向の位置を拘束するようにしている。このように、各プラネタリシャフト4を拘束する構成要素がより少ない状態で回転直線運動変換機構1が構成されているため、各プラネタリシャフト4が平行姿勢に対して傾くことを好適に抑制することができるようになる。
(5)本実施形態の回転直線運動変換機構1では、前面カラー51に複数の油孔51Hを形成するようにしている。これにより、油孔51Hを介してねじ及びギアの噛み合い部に潤滑油を供給することが可能となるため、潤滑を通じてねじ及びギアの寿命の向上を図ることができるようになる。また、潤滑油の供給を通じて内部の異物が外部に排出されるため、異物に起因する変換効率の低下や動作不良などを抑制することができるようにもなる。
(6)本実施形態の回転直線運動変換機構1では、先の(A)〜(C)の条件が成立する範囲内で全歯数比ZGTと全有効径比ZSTとを異なる値に設定するようにしている。これにより、各ねじと各ギアとの噛み合わせが同時に得られる動作態様と、各プラネタリシャフト4の回転位相が互いに異なる動作態様とが確保されるため、各ギアの噛み合いによるトルク変動を抑制することができるようになる。また、これにともない作動音の低減や耐久性の向上が図られるようになる。
<実施形態の変更例>
なお、上記第1実施形態は、例えば以下に示すように変更して実施することもできる。
・上記第1実施形態では、前面プラネタリギア42と背面プラネタリギア43との相対的な回転を許容するための構成として、シャフト本体41と背面プラネタリギア43とを各別に形成する構成を採用したが、例えば次のように変更することもできる。すなわち、シャフト本体41と前面プラネタリギア42と背面プラネタリギア43とを各別に形成して、これら各要素が互いに相対的に回転できるように組み合わせることにより、前面プラネタリギア42と背面プラネタリギア43との相対的な回転を許容することもできる。
(第2実施形態)
前記第1実施形態の回転直線運動変換機構は、二種類の遊星減速機構の間においてプラネタリシャフト4に対するサンシャフト3またはリングシャフト2の歯数比と条数比との差に応じて発生する回転角度の差を通じて回転運動を直線運動に変換するといった動作原理に基づいて動作する運動変換機構として構成されている。これに対して、本実施形態の回転直線運動変換機構においては、以下の動作原理に基づいて動作する運動変換機構として構成されている。なお、本実施形態の回転直線運動変換機構においては、以下で説明する構成を採用した点において前記第1実施形態の回転直線運動変換機構と相違し、それ以外については前記第1実施形態の回転直線運動変換機構と同様の構成を採用している。
<回転直線運動変換機構の動作原理>
遊星歯車式減速機構をはす歯の歯車により構成する場合には、各歯車の回転方向の関係からサンギアの歯すじとプラネタリギアの歯すじとが互いに反対方向に設定されるとともに、これら歯車のねじれ角が同じ大きさに設定される。また、リングギアとしては、プラネタリギアと同一方向のねじれ角を有する歯車が採用される。
従って、ねじの噛み合いにより上記遊星歯車式減速機構と同様の減速機構(遊星ねじ式減速機構)を構成するためには、サンギアに相当する太陽ねじ、プラネタリギアに相当する遊星ねじ及びリングギアに相当する円環ねじについて、これら各ねじのピッチ及びリード角を互いに同じ大きさに設定するとともに太陽ねじのみを逆方向のねじに設定すればよいと考えられる。この遊星ねじ式減速機構においては、いずれの構成要素も他の構成要素に対して軸方向へ変位しない。一方で、こうした軸方向への相対的な変位が生じない状態を基準の状態として、ねじの噛み合いを確保しつつ太陽ねじまたは円環ねじのリード角を基準の状態から変更することにより、太陽ねじまたは円環ねじを軸方向へ変位させることが可能となる。
一般に、二つのねじを完全に噛み合わせるためには、それらのねじのピッチを互いに同じ大きさに設定する必要がある。また、上記遊星ねじ式減速機構において、太陽ねじ、遊星ねじ及び円環ねじのリード角を全て等しくするためには、太陽ねじと遊星ねじと円環ねじとの基準ピッチ円直径の比を太陽ねじと遊星ねじと円環ねじとの条数の比と一致させる必要がある。
従って、遊星ねじ式減速機構において、いずれの構成要素も軸方向へ変位しない条件とは次の(イ)〜(ハ)の条件となる。
(イ)太陽ねじ、遊星ねじ及び円環ねじについて、太陽ねじのみが逆ねじの関係。
(ロ)太陽ねじ、遊星ねじ及び円環ねじについて、各ねじのピッチが同じ大きさ。
(ハ)太陽ねじと遊星ねじと円環ねじとの基準ピッチ円直径の比が太陽ねじと遊星ねじと円環ねじとの条数の比と同じ大きさ。
これに対して、太陽ねじまたは円環ねじの条数を上記(ハ)の条数から整数の条数だけ増減させた場合には、太陽ねじまたは円環ねじを他のねじに対して軸方向へ変位させることが可能となる。そこで、本実施形態ではこの考え方を反映させて回転直線運動変換機構1を構成することにより、回転直線運動変換機構1による回転運動から直線運動への変換を実現している。
回転直線運動変換機構1において、太陽軸変位方式を採用する場合には、次の(A)〜(D)の条件が満たされるように構成される。一方、円環軸変位方式を採用する場合には、次の(A)〜(C)及び(E)の条件が満たされるように構成される。
(A)サンシャフト3の雄ねじ34のねじれ方向とプラネタリシャフト4の雄ねじ44のねじれ方向とが互いに反対。
(B)リングシャフト2の雌ねじ24のねじれ方向とプラネタリシャフト4の雄ねじ44のねじれ方向とが同一。
(C)リングシャフト2、サンシャフト3及びプラネタリシャフト4について、各ねじのピッチが同じ大きさ。
(D)リングシャフト2、サンシャフト3及びプラネタリシャフト4の各ねじにおける基準ピッチ円直径と条数との関係について、リングシャフト2、サンシャフト3及びプラネタリシャフト4のいずれもが軸方向へ相対的に変位しないときの関係を基準の関係としたとき、サンシャフト3の雄ねじ34の条数が基準の関係における条数よりも整数の値だけ大きいまたは小さい。
(E)リングシャフト2、サンシャフト3及びプラネタリシャフト4の各ねじにおける基準ピッチ円直径と条数との関係について、リングシャフト2、サンシャフト3及びプラネタリシャフト4のいずれもが軸方向へ相対的に変位しないときの関係を基準の関係としたとき、リングシャフト2の雌ねじ24の条数が基準の関係における条数よりも整数の値だけ大きいまたは小さい。
<歯数及び条数の設定態様>
回転直線運動変換機構1において、リングシャフト2とサンシャフト3とプラネタリシャフト4との間に軸方向への相対的な変位が生じないと仮定した場合、各ねじの基準ピッチ円直径と各ねじの条数との間には下記[式81]にて示される関係が成立する。

DSr:DSs:DSp=ZSr:ZSs:ZSp …[式81]

上記[式81]の関係を満たすときのリングシャフト2の雌ねじ24、サンシャフト3の雄ねじ34及びプラネタリシャフト4の雄ねじ44の条数を「基準条数」とし、各ねじの条数と基準条数との差を「有効条数」とすると、回転直線運動変換機構1においては、リングシャフト2及びサンシャフト3のいずれか一方について「有効条数」を「0」以外の値に設定することによりリングシャフト2またはサンシャフト3を直線運動させることが可能となる。すなわち、リングシャフト2の雌ねじ24についての基準条数を基準円環条数ZSRとし、サンシャフト3の雄ねじ34についての基準条数を基準太陽条数ZSSとしたとき、下記[式82]及び[式83]のいずれか一方が成立するように条数を設定することにより、リングシャフト2またはサンシャフト3を直線運動させることが可能となる。

ZSr−ZGR≠0 …[式82]
ZSs−ZGS≠0 …[式83]

なお、具体的な設定態様については「条数の設定態様についての具体例」に示す。
<条数の設定態様についての具体例>
本実施形態の回転直線運動変換機構1について、その仕様を示す主な項目としては、上記基準ピッチ円直径の比及び条数の比を含めた以下の(A)〜(E)の各項目が挙げられる。
(A)運動変換方式
(B)太陽−遊星間のねじの関係
(C)プラネタリシャフトの数
(D)各ねじの条数比
(E)有効条数
まず、上記各項目の内容について説明する。
(A)の「運動変換方式」は、回転運動を直線運動に変換するための動作方式を示す。すなわち、リングシャフト2の回転運動によりサンシャフト3を直線運動させるとき、運動変換方式は「太陽軸変位方式」となる。また、サンシャフト3の回転運動によりリングシャフト2を直線運動させるとき、運動変換方式は「円環軸変位方式」となる。
(B)の「太陽−遊星間のねじの関係」は、サンシャフト3の雄ねじ34とプラネタリシャフト4の雄ねじ44との間におけるねじれ方向の関係を示す。すなわち、サンシャフト3の雄ねじ34のねじれ方向とプラネタリシャフト4の雄ねじ44のねじれ方向とが互いに反対方向となる関係のとき、太陽−遊星間のねじの関係は「逆方向」となる。また、サンシャフト3の雄ねじ34のねじれ方向とプラネタリシャフト4の雄ねじ44のねじれ方向とが互いに同一方向となる関係のとき、太陽−遊星間のねじの関係は「順方向」となる。
(C)の「プラネタリシャフトの数」は、サンシャフト3の周囲に配置されるプラネタリシャフト4の数を示す。
(D)の「各ねじの条数比」は、太陽ねじ条数ZSsと遊星ねじ条数ZSpと円環ねじ条数ZSrとの比を示す。すなわち、「ZSs:ZSp:ZSr」を示す。
(E)の「有効条数」は、実際のねじの条数(上記(D)の条数)と基準条数との差を示す。すなわち、運動変換方式が太陽軸変位方式のとき、有効条数は上記(D)における太陽ねじ条数ZSsから基準太陽条数ZSSを減算した値となる。また、運動変換方式が円環軸変位方式のとき、有効条数は上記(D)における円環ねじ条数ZSrから基準円環条数ZSRを減算した値となる。
以下、上記各項目の具体的な設定態様を例示する。
[設定例1]
(A)運動変換方式 :「太陽軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「逆方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「9」
(D)各ねじの条数比 :「4:1:5」
(F)有効条数 :「1」
[設定例2]
(A)運動変換方式 :「円環軸変位方式」
(B)太陽−遊星間のねじの関係:「逆方向」
(C)プラネタリシャフトの数 :「9」
(D)各ねじの条数比 :「3:1:6」
(E)有効条数 :「1」
<歯数比及び有効径比について>
本実施形態の回転直線運動変換機構1においては、各ギアの歯数及び基準ピッチ円直径と各ねじの条数及び基準ピッチ円直径とについて、さらに次のような設定態様が採用される。
[A]遊星ねじ有効径DSpと遊星歯車有効径DGpとが同じ大きさに設定される。また、遊星歯車歯数ZGpと円環歯車歯数ZGrとの比が遊星ねじ有効径DSpと円環ねじ有効径DSrとの比と同じ大きさに設定される。従って、遊星歯車歯数ZGpと円環歯車歯数ZGrとの比が遊星ねじ条数ZSpと円環ねじ条数ZSrとの比と等しくなる。これにより、リングシャフト2及びプラネタリシャフト4の回転数の関係がリングギア22,23とプラネタリギア42,43との歯数の比によって正確に規制されるとともに、遊星ねじ有効径DSpと円環ねじ有効径DSrとの比が本来設定されるべき有効径の比に維持される。
[B]遊星ねじ有効径DSpと遊星歯車有効径DGpとが同じ大きさに設定される。また、遊星歯車歯数ZGpと太陽歯車歯数ZGsとの比が遊星ねじ有効径DSpと太陽ねじ有効径DSsとの比と同じ大きさに設定される。従って、遊星歯車歯数ZGpと太陽歯車歯数ZGsとの比が遊星ねじ条数ZSpと太陽ねじ条数ZSsとの比と等しくなる。これにより、サンシャフト3及びプラネタリシャフト4の回転数の関係がサンギア32,33とプラネタリギア42,43との歯数の比によって正確に規制されるとともに、遊星ねじ有効径DSpと太陽ねじ有効径DSsとの比が本来設定されるべき有効径の比に維持される。
<実施形態の効果>
以上詳述したように、この第2実施形態にかかる回転直線運動変換機構によれば、先の第1実施形態による前記(1)〜(4)及び(5)に示すような効果が得られるようになる。
<実施形態の変更例>
なお、上記第2実施形態は、例えば以下に示すように変更して実施することもできる。
・上記第2実施形態において、前面リングギア22及び背面リングギア23の少なくとも一方を省略することもできる。すなわち、前面プラネタリギア42及び背面プラネタリギア43の少なくとも一方をリングシャフト2に噛み合わせない構造に変更することもできる。
・上記第2実施形態において、前面サンギア32及び背面サンギア33の少なくとも一方を省略することもできる。すなわち、前面プラネタリギア42及び背面プラネタリギア43の少なくとも一方をサンシャフト3に噛み合わせない構造に変更することもできる。
本発明にかかる回転直線運動変換機構を具体化した第1実施形態について、その斜視構造を示す斜視図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、その内部構造を示す斜視図。 (A)同実施形態の回転直線運動変換機構を構成するリングシャフトについて、その中心線に沿った断面構造を示す断面図。(B)同リングシャフトについて、その一部を分解した状態の断面構造を示す断面図。 (A)同実施形態の回転直線運動変換機構を構成するサンシャフトについて、その正面構造を示す正面図。(B)同サンシャフトについて、その一部を分解した状態の正面構造を示す正面図。 (A)同実施形態の回転直線運動変換機構を構成するプラネタリシャフトについて、その正面構造を示す正面図。(B)同プラネタリシャフトについて、その一部を分解した状態の正面構造を示す正面図。(C)同プラネタリシャフトを構成する背面プラネタリギアについて、その中心線に沿った断面構造を示す断面図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、その中心線に沿った断面構造を示す断面図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、図6のDA−DA線に沿った断面構造を示す断面図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、図6のDB−DB線に沿った断面構造を示す断面図。 同実施形態の回転直線運動変換機構について、図6のDC−DC線に沿った断面構造を示す断面図。
符号の説明
1…回転直線運動変換機構、2…リングシャフト、21…リングシャフト本体、21A…本体ねじ部、21B…本体ギア部、21C…本体ギア部、22…前面リングギア、23…背面リングギア、24…雌ねじ、3…サンシャフト、31…サンシャフト本体、31A…本体ねじ部、31B…本体ギア部、31C…本体ギア部、32…前面サンギア、33…背面サンギア、34…雄ねじ、4…プラネタリシャフト、41…プラネタリシャフト本体、41A…本体ねじ部、41B…本体ギア部、41F…前面側シャフト、41R…背面側シャフト、42…前面プラネタリギア、43…背面プラネタリギア、43H…軸受孔、44…雄ねじ、51…前面カラー、51A…ベアリング、51H…油孔、52…背面カラー、52A…ベアリング、53…Oリング。

Claims (18)

  1. 軸方向へ延びる空間を内部に有する円環軸と該円環軸の内部に配置される太陽軸と該太陽軸の周囲に配置される遊星軸とを備えること、
    前記円環軸と前記遊星軸との間で少なくとも第1歯車機構及び第2歯車機構を通じて力の伝達が行われること、
    並びに、前記円環軸及び前記太陽軸の一方の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸及び前記太陽軸の他方が直線運動すること
    を要件として構成される回転直線運動変換機構において、
    前記第1歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車と前記第2歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車との相対的な回転が許容される構造を採用した
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  2. 軸方向へ延びる空間を内部に有する円環軸と該円環軸の内部に配置される太陽軸と該太陽軸の周囲に配置される遊星軸とを備えること、
    前記太陽軸と前記遊星軸との間で少なくとも第1歯車機構及び第2歯車機構を通じて力の伝達が行われること、
    並びに、前記円環軸及び前記太陽軸の一方の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸及び前記太陽軸の他方が直線運動すること
    を要件として構成される回転直線運動変換機構において、
    前記第1歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車と前記第2歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車との相対的な回転が許容される構造を採用した
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  3. 請求項1または2に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記第1歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車と前記第2歯車機構を構成する前記遊星軸の歯車との少なくとも一方が前記遊星軸の本体とは各別に形成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  4. 軸方向へ延びる空間を内部に有する円環軸と該円環軸の内部に配置される太陽軸と該太陽軸の周囲に配置される複数の遊星軸とを備えること、
    前記円環軸が雌ねじと内歯の円環歯車とを含めて構成されること、
    前記太陽軸が雄ねじと外歯の太陽歯車とを含めて構成されること、
    前記遊星軸が雄ねじと外歯の遊星歯車とを含めて構成されること、
    前記円環歯車として、第1円環歯車と第2円環歯車とを備えること、
    前記太陽歯車として、第1太陽歯車と第2太陽歯車とを備えること、
    前記遊星歯車として、第1遊星歯車と第2遊星歯車とを備えること、
    前記円環軸の雌ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合うこと、
    前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが噛み合うこと、
    前記第1円環歯車と前記第1遊星歯車とが噛み合うこと、
    前記第2円環歯車と前記第2遊星歯車とが噛み合うこと、
    前記第1太陽歯車と前記第1遊星歯車とが噛み合うこと、
    前記第2太陽歯車と前記第2遊星歯車とが噛み合うこと、
    並びに、前記円環軸及び前記太陽軸の一方の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸及び前記太陽軸の他方が直線運動すること
    を要件として構成される回転直線運動変換機構において、
    前記第1遊星歯車と前記第2遊星歯車との相対的な回転が許容される構造を採用した
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  5. 請求項4に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記遊星軸が前記雄ねじ及び前記第1遊星歯車を含めて一体的に形成された遊星軸本体と該遊星軸本体とは各別に形成された前記第2遊星歯車との組み合わせにより構成されること、並びに前記第1遊星歯車と前記第2遊星歯車との相対的な回転が許容されること
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
  6. 請求項4に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記遊星軸が前記雄ねじを含めて一体的に形成された遊星軸本体と該遊星軸本体とは各別に形成された前記第1遊星歯車及び前記第2遊星歯車との組み合わせにより構成されること、並びに前記第1遊星歯車と前記第2遊星歯車との相対的な回転が許容されること
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記円環軸が前記雌ねじを含めて一体的に形成された円環軸本体と該円環軸本体とは各別に形成された前記第1円環歯車及び前記第2円環歯車との組み合わせにより構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  8. 請求項4〜7のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記円環軸について、前記雌ねじと前記第1円環歯車と前記第2円環歯車とが一体的に運動する
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  9. 請求項4〜8のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記太陽軸が前記雄ねじ及び前記第1太陽歯車を含めて一体的に形成された太陽軸本体と該太陽軸本体とは各別に形成された前記第2太陽歯車との組み合わせにより構成される
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  10. 請求項4〜9のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記太陽軸について、前記雄ねじと前記第1太陽歯車と前記第2太陽歯車とが一体的に運動する
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  11. 請求項4〜10のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記円環歯車の歯数と前記太陽歯車の歯数と前記遊星歯車の歯数との比を歯数比とし、前記円環歯車の基準ピッチ円直径と前記太陽歯車の基準ピッチ円直径と前記遊星歯車の基準ピッチ円直径との比を有効径比として、前記歯数比と前記有効径比とを異なる値に設定した
    ことを特徴とする回転直線運動変換機構。
  12. 請求項4〜11のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記太陽軸について、前記円環軸に固定した軸受要素と前記ねじ及び歯車の噛み合いとにより径方向の位置を拘束すること、並びに、前記遊星軸については前記ねじ及び歯車の噛み合いのみにより径方向の位置を拘束すること
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
  13. 請求項12に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記円環軸の両端の開口部を閉塞する態様で前記軸受要素を前記円環軸に固定したこと、並びに前記円環軸と前記太陽軸と前記遊星軸との間における前記ねじ及び歯車の噛み合い部に潤滑油を供給するための孔を前記軸受要素に形成したこと
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
  14. 請求項4〜13のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記第1円環歯車及び前記第2円環歯車が同一形状の歯車として形成されることと、
    前記第1太陽歯車及び前記第2太陽歯車が同一形状の歯車として形成されることと、
    前記第1遊星歯車及び前記第2遊星歯車が同一形状の歯車として形成されることと
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
  15. 請求項14に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記遊星軸の雄ねじの条数を遊星条数とし、
    前記太陽軸の雄ねじの条数を太陽条数とし、
    前記遊星歯車の歯数を遊星歯数とし、
    前記太陽歯車の歯数を太陽歯数としたとき、
    前記遊星条数に対する前記太陽条数の比と前記遊星歯数に対する前記太陽歯数の比とが異なること、
    並びに、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸を直線運動させること
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
  16. 請求項14に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記遊星軸の雄ねじの条数を遊星条数とし、
    前記円環軸の雌ねじの条数を円環条数とし、
    前記遊星歯車の歯数を遊星歯数とし、
    前記円環歯車の歯数を円環歯数としたとき、
    前記遊星条数に対する前記円環条数の比と前記遊星歯数に対する前記円環歯数の比とが異なること、
    並びに、前記太陽軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸を直線運動させること
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
  17. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記円環軸の雌ねじのねじれ方向と前記遊星軸の雄ねじのねじれ方向とが互いに同一の方向であること、
    前記太陽軸の雄ねじのねじれ方向と前記遊星軸の雄ねじのねじれ方向とが互いに反対の方向であること、
    前記円環軸の雌ねじと前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが互いに同一のピッチを有すること、
    前記円環軸、前記太陽軸及び前記遊星軸のねじにおける基準ピッチ円直径と条数との関係について、前記円環軸と前記太陽軸と前記遊星軸との間で軸方向への相対的な変位が生じないときの関係を基準の関係としたとき、前記太陽軸の雄ねじの条数が該基準の関係における条数と異なること、
    並びに、前記円環軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記太陽軸を直線運動させること
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
  18. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の回転直線運動変換機構において、
    前記円環軸の雌ねじのねじれ方向と前記遊星軸の雄ねじのねじれ方向とが互いに同一の方向であること、
    前記太陽軸の雄ねじのねじれ方向と前記遊星軸の雄ねじのねじれ方向とが互いに反対の方向であること、
    前記円環軸の雌ねじと前記太陽軸の雄ねじと前記遊星軸の雄ねじとが互いに同一のピッチを有すること、
    前記円環軸、前記太陽軸及び前記遊星軸のねじにおける基準ピッチ円直径と条数との関係について、前記円環軸と前記太陽軸と前記遊星軸との間で軸方向への相対的な変位が生じないときの関係を基準の関係としたとき、前記円環軸の雌ねじの条数が該基準の関係における条数と異なること、
    並びに、前記太陽軸の回転運動にともなう前記遊星軸の遊星運動を通じて前記円環軸を直線運動させること
    を特徴とする回転直線運動変換機構。
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