JP2008002165A - 回転慣性質量付きトグル型制震装置 - Google Patents

回転慣性質量付きトグル型制震装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トグル型制震装置の制震効果を高める。
【解決手段】回転慣性質量付ダンパー100のシャフト102が軸方向に移動すると、回転体110が軸回りに回転し、更に質量体120が軸回りに回転する(回転体110と質量体120とが一体となって回転する)。すなわち、質量体120の回転慣性力により、建物に対して質量体120がその場を大きく移動することなく、地震などの振動の入力を低減させることができる。このため、建物の振動を抑えることができる。また、ホルダー104と内周面と回転体110の円柱部110Dの外周面との間にエネルギー吸収体を設けた回転慣性質量付きダンパー100を備える回転慣性質量付きトグル型制震装置では、第一アーム38と第二アーム42が必要とする剛性や断面二次モーメント等を小さくできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転慣性質量付きトグル型制震装置に関する。
地震時に建物の振動を低減させるダンパーの効果を飛躍的に向上させるトグル機構を用いた制震装置(以下、トグル型制震装置と記す)が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平10−169244号公報
トグル型制震装置の制震効果を高める方法として、第一アームと第二アームとの交点部分に補助重量を取り付けて入力低減させる構成がある。
図11は、第一アーム802、第二アーム804、エネルギー吸収機構806(ダンパーなど)の交点部分に補助重量808(m)を備えたトグル型制震装置800を模式的に示している(建物799に適用している図)。そして、この図11のトグル型制震装置800を備えた建物799モデル化したものが、図12である。
図12の振動方程式は、
Figure 2008002165
Figure 2008002165
Figure 2008002165
となる。
例えば、補助重量808mと建物799の層の質量mの比率を、
Figure 2008002165
とし
トグル機構の増幅率βtを、
Figure 2008002165
とすれば、η(入力低減効果)は、
Figure 2008002165
となる。
しかしながら、このような補助重量808(m)は、重くて大きなものとなってしまう。また、このような重くて大きな補助重量808(m)を、トグル型制震装置800の中央部分(交点部分)に取り付けることは、施工的に困難である。また、設置基数を多くして重量分散して取り付けるという方法も考えられるが、このような方法はコストアップとなる。更に、仮に取付けが可能であったとしても、補助重量808(m)が大きいと意匠的に問題が大きい。また、このようにトグル型制震装置800の中央部分(交点部分)に重い補助重量808(m)を設けると、面外への慣性力が大きくなってしまうので、面外に座屈衝動が生じる。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、トグル型制震装置の制震効果を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置は、梁と柱とから構成された架構の上梁、又は前記上梁と前記柱との隅部に一端が回転可能に取り付けられた第一アームと、前記架構の下梁、又は前記下梁と前記柱との隅部に一端が回転可能に取り付けられ、他端と前記第一アームの他端とが所定の角度を持って回転可能に連結された第二アームと、前記第一アームと前記第二アームとの連結部分と回転可能に連結される第一部材と、前記架構の上梁、下梁、前記上梁と前記柱との隅部、前記下梁と前記柱との隅部、のいずれかに回転可能に連結される第二部材と、を有し、前記第一部材と前記第二部材との軸方向の相対的な直線変位を回転慣性質量の軸回りの回転変位に変換する機構を有する回転慣性質量付ダンパーと、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置は、柱と梁で構成された架構の上梁、又は上梁と柱との隅部には、第一アームの一端が回転可能に取り付けられており、下梁、又は下梁と柱との隅部には、第二アームの一端が回転可能に取り付けられている。また、第一アームの他端と第二アームの他端とが所定の角度を持って回転可能に連結されている。そして、回転慣性質量付ダンパーの第一部材が連結部分と回転可能に連結され、第二部材が架構の上梁、下梁、上梁と柱との隅部、下梁と柱との隅部、のいずれかに回転可能に連結することで、トグル機構を構成している。
このトグル機構によって、地震等の振動により上梁と下梁が、小さく相対変形しても、大きな変形に増幅され、回転慣性質量付ダンパーの第一部材と第二部材とが軸方向に大きく相対的に直線変位する(伸縮する)。
さて、このように回転慣性付ダンパーが軸方向に直線変位すると、回転慣性質量が軸回りに回転変位する。よって、回転慣性質量の回転慣性力により、振動を低減させることができる。
なお、回転慣性質量付ダンパーの回転慣性質量の回転方向の接線方向の変位は、回転慣性質量付ダンパーの軸方向の直線変位(伸縮)より大きい。よって、回転慣性質量が回転することによって生じる回転慣性質量効果は回転慣性質量に対して大きく増幅することができる。つまり、回転慣性質量付ダンパーの回転慣性質量の質量が軽くても、軸方向の変位を回転慣性質量の回転に変換することによって、大きな質量を得ることとなる。
請求項2に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置は、請求項1に記載の構成において、前記回転慣性質量付ダンパーは、軸体と、前記軸体が挿入される回転体と、前記回転体を回転可能に保持する保持体と、前記軸体の外周面と前記回転体の内周面とに設けられ、該軸体の軸方向の直線変位を前記回転体の軸周りの回転変位に変換する螺合手段と、前記回転体と一体となって、軸周りに回転する回転慣性質量体と、を有し、前記軸体と前記保持体のいずれか一方が前記第一部材であり、該軸体と該保持体のいずれか他方が前記第二部材であることを特徴としている。
請求項2に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置は、軸体が直線変位すると、軸体が挿入される回転体が螺合手段によって回転変位する。そして、回転体と一体となって回転慣性質量体が軸周りに回転することで、振動を低減させることができる。
請求項3に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置は、請求項2に記載の構成において、上記回転体の外周面と前記保持体の内周面との間にエネルギー吸収体を備えることを特徴としている。
請求項3に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置は、回転体の外周面と保持体の内周面との間にエネルギー吸収体を備えているので、回転体が回転することによる回転慣性質量の回転エネルギーの吸収効果により、応答値が小さくなる。したがって、第一アーム、第二アーム、軸体の断面積を小さくできる。
また、このような構成とすることで、回転慣性質量の回転による慣性力と架構の変形との関係は負勾配となる。また、第一アームと第二アームとの軸剛性の影響は正勾配である。よって、負勾配と正勾配とが打ち消し合うので、第一アームと第二アームとが必要とする軸剛性の影響を抑えることができる。このため、第一アームと第二アームの剛性や断面二次モーメントを小さくできる。したがって、第一アームと第二アームの断面積を更に小さくできる。
請求項4に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置を、一対配置すると共に、前記架構の前記上梁と前記下梁とが相対変形すると、一対の前記回転慣性質量付ダンパーの前記回転慣性質量が互いに反対回りに回転することを特徴としている。
請求項4に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置では、一対の回転慣性質量付ダンパーの回転慣性質量が互いに反対回りに回転するので、回転慣性によるジャイロ効果が打ち消される。このため、ねじれ振動の誘発等が抑制される。
以上説明したように本発明によれば、トグル型制震装置の制震効果を高めることができる。
図3に示すように、左側の柱20Lと、右側の柱20Rと、上梁22Aと、下梁22Bと、で構成された建物30の架構24内に、回転慣性質量付きトグル型制震装置34Lと回転慣性質量付きトグル型制震装置34Rとが左右に並んで配設されている。また、回転慣性質量付きトグル型制震装置34Lと回転慣性質量付きトグル型制震装置34Rとは、架構24内に左右対称に配置されている。なお、以降、左右を区別する必要がある場合は、符号の後にL,Rのいずれか付し、区別する必要がない場合は、L,Rを省略する。
回転慣性質量付きトグル型制震装置34は、上梁22Aに取り付けられた回転支承36に一端が固定された第一アーム38と、架構24の下隅部に配置され、下梁22Bと柱20とに取り付けられた回転支承40に一端が固定された第二アーム42とを備えている。
第一アーム38及び第二アーム42の他端(自由端)は回転ヒンジ44で回動可能に所定の角度を持って連結されている。この回転ヒンジ44には、回転慣性質量付ダンパー100(詳細は後述する)のシャフト102の端部に設けられたヒンジ101(図2(A)参照)が連結されている。更に、回転慣性質量付ダンパー100のホルダー104の端部に設けられたヒンジ105が、架構24の上隅部に配置され、上梁22Aと柱20とに取り付けられた回転支承52に連結されている。
つぎに、回転慣性質量付ダンパー100について詳しく説明する。
図1と図2(A)とに示すように、回転慣性質量付ダンパー100のシャフト102の外周面には、雌ネジ溝102Aが形成されている。この雌ネジ溝102Aは、雌ネジ溝102Aに螺合する雄ネジ110Aが内周面に形成された円筒状の回転体110に挿入されている。
回転体110は、一方が開口した円筒状のホルダー104の内部に回転可能に保持されている。また、回転体110は円柱部111Dと、円柱部111Dより径が大きな第一円盤部111A,第二円盤部111B,第三円盤部111Cと、から構成されている。
回転体110の一方の端部側はホルダー104の開口から出ており、回転体110の一方の先端部には第一円盤部111Aが形成されている。また、回転体110の他方の先端部には第三円盤部111Cが形成されている。また、ホルダー105の内に、第二円盤部111Bと第三円盤部111Cが配置されている。
また、第二円盤部111B,第三円盤部111Cに対応するホルダー104の両端部分には、第二円盤部111B,第三円盤部111Cが嵌る凹部114、115が形成されている。そして、凹部114、115には軸受け112,113が設けられている。このような構成により回転体110は、矢印Kで示す軸回りには回転するが、矢印Sで示す軸方向への移動が規制されている。
なお、前述したように回転慣性質量付ダンパー100は、シャフト102の端部に取り付けられたヒンジ101が回転ヒンジ44(図3参照)に連結され、ホルダー105の端部に取り付けられたヒンジ105が回転支承52(図3参照)に連結されている。
さて、回転体110の第一円盤部111Aには、円盤状の質量体120がボルト122で締結されている。質量体120の中央部には円形の開口部120Aが形成され、この開口部120Aの中をシャフト102が通っている。なお、開口部120Aの内径はシャフト102の外径より十分に大きいので、開口部120Aとシャフト102とは接していない。また、回転体110(第一円盤部111A,第二円盤部111B,第三円盤部111C,円筒部111D)の軸心、質量体120の軸心、シャフト102の軸心、は同一軸線上にある。
なお、図2(C)に示すように、質量体120の変形例として、質量体120が半円形状の質量体120Bと質量体120Cとの二つの部材で構成されていても良い。このような構成とすれば、回転慣性質量付きダンパー100を回転支承52と回転ヒンジ44に取り付けた状態のまま、質量体120B、120Cのみを着脱可能である。
回転慣性質量付ダンパー100は、上述したような構成をしているので、図1と図2(A)で示すように、シャフト102が矢印Sで示すように軸方向に移動すると、シャフト102の外周面の雌ネジ溝102Aと回転体110雄ネジ110Aとが螺合して回転体110が軸周りに回転し、更に、図1と図2(B)とに示すように、回転体110とボルト122で締結された質量体120が矢印Kで示すように軸回りに回転する(回転体110と質量体120とが一体となって回転する)。
つまり、回転慣性質量付ダンパー100は、シャフト102の軸方向の直線変位(矢印S)を、回転慣性質量である質量体120の回転変位(矢印K)に変換する機構を有するダンパーとなっている。
なお、回転慣性質量付ダンパー100ホルダー104と内周面と回転体110の円柱部110Dの外周面との間にエネルギー吸収体を設ければ、回転体110が回転することによる質量体120の回転エネルギーの吸収効果により、更に応答値が小さくなる。
なお、ホルダー104と内周面と回転体110の円柱部110Dの外周面との間にエネルギー吸収体として、粘性体を注入すれば、質量(M)+粘性(C)の効果を持つダンパーとなる。また、ホルダー104と内周面と回転体110の円柱部110Dの外周面との間にネルギー吸収体として、摩擦パット等を組み込めば質量(M)+剛性(K)の効果を持つダンパーとなる。更にこれらを二つ組み合わせれば、質量(M)+粘性(C)+剛性(K)の効果を持つダンパーとなり、振動方程式の全てを制御できるようになる。なお、ホルダー104と内周面と回転体110の円柱部110Dの外周面との間に設けるエネルギー吸収体は、エネルギー吸収できれば上記以外のものであっても良い。
つぎに、本実施形態の作用を説明する。
図3から図4に示すように、地震動等の振動により、建物30が右側へ水平移動すると、架構24が右方向へ水平変形する。すなわち、上梁22Aが水平移動する(上梁22Aと下梁22Aとが相対移動する)。
そして、架構24内において、回転慣性質量付きトグル型制震装置34を構成する第一アーム38及び第二アーム42が回転支承36,40を中心に回転変位を行うため回転ヒンジ44が変位する。このため左側の回転慣性質量付ダンパー106Lのシャフト102Lは、回転慣性質量付ダンパー100の全長が伸びる軸方向に移動し、右側の回転慣性質量付ダンパー100Rのシャフト102Rは、回転慣性質量付ダンパー100Rの全長が縮むように軸方向に移動する。
また、図3から図5に示すように、建物30が左方向へ水平変形すると、架構24も左方向へ水平変形する。このとき、前述した図9とは逆に、左側の回転慣性質量付ダンパー100Lのシャフト102Lは、回転慣性質量付ダンパー100Lの全長が縮む軸方向に移動する。また、右側の回転慣性質量付ダンパー100Rシャフト102Rは、回転慣性質量付ダンパー100Rの全長が伸びる軸方向に移動する。
さて、このとき、トグル機構によって、上梁22Aの回転支承36の水平変位量より、回転ヒンジ44の変位量、すなわち回転慣性質量付ダンパー100のシャフト102の移動量が増幅されて大きくなる。
つまり、トグル機構によって、回転支承36の小さな変位が回転ヒンジ44の大きな変位(回転慣性質量付ダンパー100(のシャフト102の移動量)に増幅され、小さい変位×大きな力=大きな変位×小さな力という関係が成立する。
さて、このように回転慣性質量付ダンパー100のシャフト102が軸方向に移動すると、前述したように、回転体110が軸回りに回転し、更に質量体120が軸回りに回転する(回転体110と質量体120とが一体となって回転する)。すなわち、質量体120の回転慣性力により、建物30に対して質量体120が、その場から大きく移動することなく、地震などの振動の入力を低減させることができる。このため、建物30の振動を抑えることができる(入力低減効果)。
なお、回転体110の回転方向の接線方向の変位は、シャフト102の軸方向の変位の10倍から25倍程度まで増幅可能であり、更に、トグル機構によって、2倍から3倍程度、増幅する。
よって、
回転増幅率βf=25
とし、
トグルβt=2
とすると、
(βf・βt)=2500倍
となる。
したがって、質量体120の質量を1tonとすれば、2500tonの質量を付加することと同等となる。
つまり、軸方向の変位を質量体120の回転に変換することによって生じる回転慣性質量効果は、質量体120の質量の数千倍以上に増幅することができる。
さて、図7は、回転慣性質量付きトグル型制震装置34を備える建物30の振動モデルを示している。また、この図7の振動モデルの振動方程式は、
Figure 2008002165
Figure 2008002165
Figure 2008002165
Figure 2008002165
となる。
なお、mは建物の質量、m’は質量体120の質量、βtはトグル機構の変位増幅率、βfは回転機構の変位増幅率、Xは地震による建物30の移動量、Yは地震よる基礎の移動量、cは建物30の減衰係数、kは建物30の剛性、ηは入力低減係数である。
そして、この振動モデルの振動方程式から、地動の入力をη倍する入力低減効果があることが判る。
また、図8から図10は、本実施形態と同様の回転慣性質量付きトグル型制震装置を備える建物が観測波を受けた場合の変位応答スペクトルを示している。すなわち、図8はEL.CENTOR1940(NS)の観測波における相対変位を示し、図9はHACHINOHE1968(NS)の観測波における相対変位を示し、図10はTAFT1952(EW)の観測波における相対変位を示している(括弧のNSは北南方向を意味し、EWは東西方向を意味している)。そして、各図を見ると判るように、観測波を入力させた場合の相対変位は、いずれも入力低減変動効果ηによって低減している。
このように、本実施形態の回転慣性質量付きトグル型制震装置34は、ηの比率によって、制震効果が得られる。
また、左右の回転慣性質量付ダンパー100R,Lは、一方は縮み、他方は伸びる。よって、左側の回転慣性質量付ダンパー100Lの質量体120Lと右側の回転慣性質量付ダンパー100Rの質量体120Rとは、互いに反対回りに回転する。このため、回転慣性によるジャイロ効果が打ち消される(図6の矢印K1と矢印K2を参照)。よって、質量体120が回転しても、建物30にねじれ振動を誘発させない。
また、質量体120の質量や大きさを変えることで、基本的な回転慣性質量付きトグル型制震装置34の大きさを変えることなく、制震力を容易に調整できる。例えば、図1、図2(A)に示すように、本実施形態の回転慣性質量付きトグル型制震装置34では、質量体120は三枚の円盤で構成されているが、この円盤の数を増減することで、質量体120の重さを増減させることできる。つまり、制震力を容易に調整できる。なお、図2(C)の構成とすれば、回転慣性質量付きダンパー100を回転支承52と回転ヒンジ44に取り付けた状態のまま、質量体120(120B、120C)のみを着脱可能であるので、容易に質量体120の重さを増減できる。
また、図4で説明したように、架構24が右側に変形すると、左側の回転慣性質量付きトグル型制震装置34Lは、第一アーム38L,第二アーム42L,回転慣性質量付ダンパー100Lのいずれにも引っ張り力が働く。このため、柱20Lが伸びようとする力に対して、回転慣性質量付ダンパー100Lにより、柱20Lを縮めようとする方向に力が働くことになる。したがって、柱20Lの軸力が低減する。
また、図5で説明したように架構24が逆に左側に変形すると、左側の回転慣性質量付きトグル型制震装置34Lは、第一アーム38L,第二アーム42L,回転慣性質量付ダンパー100Lのいずれにも圧縮力が働くので、柱20Lが縮もうとするが、回転慣性質量付ダンパー100Lが柱20Lを伸ばそうとする。よって、柱20Lの軸力が低減する。
なお、同様に右側の回転慣性質量付きトグル型制震装置34Rによって、柱20Rの軸力も低減する。
このように、本実施形態のトグル型制震装置34は、柱20L,20Rの軸力を低減させるので、柱20L,20Rの曲げ変形を抑制できる。
更に、回転慣性質量付ダンパー100のホルダー104の内周面と回転体110の外周面との間に、エネルギー吸収部材(粘性(C)、剛性(K))を設ければ、回転体110が回転することによる質量体120の回転変位エネルギーの吸収効果により、更に、応答値が小さくなる。よって、回転慣性質量付ダンパー100のシャフト102や第一アーム38・第二アーム42の断面積を小さくできる。このため意匠的(デザイン性)も優れたものにできる。また、低コストとなる。なお、エネルギー吸収部材は、エネルギーを吸収可能な部材であれば良い。
また、回転慣性質量付ダンパー100のホルダー104の内周面と回転体110の外周面との間に、エネルギー吸収部材(粘性(C)、剛性(K))を設ければ、第一アーム38と第二アーム42の影響により正の勾配であるトグル制振装置の荷重と変位との関係を、負の勾配である質量体120(回転慣性質量)の回転により励起される慣性力と架構24の変形との関係により、打ち消すことができる。よって、第一アーム38と第二アーム42が必要とする剛性や断面二次モーメント等を小さくできる。したがって、第一アームと第二アームの断面積を更に小さくできるので、コストダウンとなる。
例えば、ホルダー104と内周面と回転体110の円柱部110Dの外周面との間にエネルギー吸収体として粘性体を注入した構成の回転慣性質量付きダンパー(質量(M)+粘性(C)の効果を持つダンパー)を備える回転慣性質量付きトグル型制震装置34では、質量体120(回転慣性質量)の回転により励起される慣性力と架構24の変形(上梁22Aの水平移動量)との関係は、
Figure 2008002165
Figure 2008002165
により、図13(B)に示すように負勾配となる。
また、図13(A)のグラフに示すように、トグル制振装置は第一アーム38と第二アーム42との軸剛性の影響(第一アーム38と第二アーム42との歪み)により、第一アーム38と第二アーム42の荷重と変位との関係は剛性を持った正の傾きとなる。
そして、図13(C)に示すように、正の勾配であるトグル制振装置の第一アーム38と第二アーム42の荷重と変位との関係(図13(A))を、負の勾配である質量体120(回転慣性質量)の回転により励起される慣性力と架構24の変形との関係(図13(B))により、打ち消すことができる(荷重の低減G分が打ち消される)。よって、第一アーム38と第二アーム42が必要とする剛性や断面二次モーメント等を小さくできる。したがって、第一アームと第二アームの断面積を更に小さくできるので、コストダウンとなる。
なお、粘性体以外のエネルギー吸収体を設けた場合であっても同様である。例えば、エネルギー吸収体として摩擦パット等を設けた構成の回転慣性質量付きダンパー(質量(M)+剛性(K)の効果を持つダンパー)の場合では、第一アーム38と第二アーム42により正の勾配であるトグル制振装置の荷重と変位との関係(図14(A))を、同様に負の勾配である質量体120(回転慣性質量)の回転により励起される慣性力と架構24の変形との関係(図14(B))により、図14(C)に示すように打ち消すことができる(同様に、荷重の低減G分が打ち消される)。
さて、図11に示すように、従来の回転慣性質量付きトグル型制震装置800の中央部分に重い補助重量808を設けて制震効果を高めようとすると、面外への慣性が大きくなり、面外へ座屈しやすくなる。これに対し、本実施形態の場合は、ダンパー部分に設ける質量体120の分の増加ですむので、面外への慣性力が小さく座屈しにくい。
本発明の実施形態に係る回転慣性質量付きトグル型制震装置の回転慣性質量付ダンパーを示す部分断面斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転慣性質量付きトグル型制震装置の回転慣性質量付ダンパーを示す、(A)は縦断面図であり、(B)は正面図であり、(C)は質量体の変形例である。 本発明の実施形態に係る回転慣性質量付きトグル型制震装置を示す図である。 図3の状態から建物が右側へ水平移動した状態の図ある。 図3の状態から建物が左側へ水平移動した状態の図ある。 本発明の実施形態に係る回転慣性質量付きトグル型制震装置を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る回転慣性質量付きトグル型制震装置を備える建物の振動モデルである。 本発明の実施形態に係る回転慣性質量付きトグル型制震装置を備える建物が、EL.CENTORO1940(NS)の観測波を受けた場合の相対変位を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る回転慣性質量付きトグル型制震装置を備える建物が、HACHINOHE1968(NS)の観測波を受けた場合の相対変位を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る回転慣性質量付きトグル型制震装置を備える建物が、TAFT1952(EW)の観測波を受けた場合の相対変位を示すグラフである。 従来の回転慣性質量付きトグル型制震装置を模式的に示す図である。 従来の回転慣性質量付きトグル型制震装置を備える建物の振動モデルである。 エネルギー吸収体として粘性体を注入した構成の場合の、(A)は回転慣性質量付きトグル型制震装置の第一アームと第二アームとの軸剛性の影響(歪み)を示すグラフであり、(B)は質量体(回転慣性質量)の回転により励起される慣性力と架構の変形との関係のグラフであり、(C)は、(A)が(B)によって打ち消すことができる荷重の低減を示すグラフである。 エネルギー吸収体として摩擦パット等を設けた構成の場合の、(A)は回転慣性質量付きトグル型制震装置の第一アームと第二アームとの軸剛性の影響(歪み)を示すグラフであり、(B)は質量体(回転慣性質量)の回転により励起される慣性力と架構の変形との関係のグラフであり、(C)は、(A)が(B)によって打ち消すことができる荷重の低減を示すグラフである。
符号の説明
20L 柱
20R 柱
22A 上梁
22B 下梁
24 架構
38 第一アーム
34 回転慣性質量付きトグル型制震装置
42 第二アーム
100 回転慣性質量付ダンパー
102 シャフト(軸体)
102A 雌ネジ溝(螺合手段)
104 ホルダー(保持体)
104A 雄ネジ(螺合手段)
110 回転体
120 質量体(回転慣性質量)

Claims (4)

  1. 梁と柱とから構成された架構の上梁、又は前記上梁と前記柱との隅部に一端が回転可能に取り付けられた第一アームと、
    前記架構の下梁、又は前記下梁と前記柱との隅部に一端が回転可能に取り付けられ、他端と前記第一アームの他端とが所定の角度を持って回転可能に連結された第二アームと、
    前記第一アームと前記第二アームとの連結部分と回転可能に連結される第一部材と、前記架構の上梁、下梁、前記上梁と前記柱との隅部、前記下梁と前記柱との隅部、のいずれかに回転可能に連結される第二部材と、を有し、前記第一部材と前記第二部材との軸方向の相対的な直線変位を回転慣性質量の軸回りの回転変位に変換する機構を有する回転慣性質量付ダンパーと、
    を備えることを特徴とする回転慣性質量付きトグル型制震装置。
  2. 前記回転慣性質量付ダンパーは、
    軸体と、
    前記軸体が挿入される回転体と、
    前記回転体を回転可能に保持する保持体と、
    前記軸体の外周面と前記回転体の内周面とに設けられ、該軸体の軸方向の直線変位を前記回転体の軸周りの回転変位に変換する螺合手段と、
    前記回転体と一体となって、軸周りに回転する回転慣性質量体と、
    を有し、
    前記軸体と前記保持体のいずれか一方が前記第一部材であり、該軸体と該保持体のいずれか他方が前記第二部材であることを特徴とする請求項1に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置。
  3. 上記回転体の外周面と前記保持体の内周面との間にエネルギー吸収体を備えることを特徴とする請求項2に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転慣性質量付きトグル型制震装置を一対配置すると共に、
    前記架構の前記上梁と前記下梁とが相対変形すると、一対の前記回転慣性質量付ダンパーの前記回転慣性質量が互いに反対回りに回転することを特徴とする回転慣性質量付きトグル型制震装置。
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