JP2008001803A - 研磨材用砥粒及びその製造方法、並びに研磨材 - Google Patents

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Abstract

【課題】光コネクタ端面を高精度に研磨できる研磨材の提供。
【解決手段】球状シリカ微粒子と、その球状シリカ微粒子を100質量部とした場合に1質量部以上10質量部以下の破砕シリカ微粒子とを有し、5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含有しない研磨材用砥粒をもつ研磨材。5μm以上の粒径をもつ粒子を含まないことでアンダーカットやスクラッチの発生が低減できる。そして、球状シリカ微粒子の存在により砥粒の脱離が抑制された状態でアンダーカットの発生が少ない研磨を行うことができると共に、所定量の破砕シリカ微粒子を含有させることで研削能力が向上できる。また、粒径を上述の範囲に制御したことでアンダーカットの発生を抑制できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、光ファイバーと、その光ファイバーの周囲を被覆するフェルールとからなる光コネクタの端面を研磨する方法に好適に用いることができる研磨材用砥粒及びその製造方法、並びに研磨材に関する。
光通信の伝達手段として使用される光ファイバーは、近年の大容量化、高効率化の要求に伴い、光損失ができるだけ小さいことが要求される。光ファイバーと光ファイバーとの接続には、光コネクタが用いられる。光コネクタは、フェルールを有する。フェルールには光ファイバーが挿通される挿通孔が形成されている。光ファイバーは、接着剤等によりフェルールに固定される。
光コネクタの接続端面の品質は、光ファイバーの光学特性に影響することから、非常に重要となる。そのため、光コネクタ端面には、複数段階の研磨により鏡面加工がなされる。研磨の最終仕上げとして、微細な砥粒を含む研磨層を備えた研磨シート、研磨テープ、研磨砥石、研磨布等の研磨材を使用した精密な鏡面研磨が行われる。
精密な鏡面研磨に使用される研磨材として、例えば、砥粒と所定の結合剤とを含む研磨層が支持体上に形成された研磨材が開示されている(特許文献1〜3)。特許文献1及び2に開示された研磨材では研磨層に含まれる砥粒等が被研磨面に付着残存するという問題の解決を目的とする。特許文献3に開示された研磨材では研磨に伴い発生する不具合の1つである光ファイバーとフェルールとの段差(アンダーカット)発生の低減を目的としている。
特開2004−345003号公報 特開2004−322253号公報 特開2003−291068号公報
しかしながら、近年の光ファイバーに求められる性能は益々高くなっており、従来技術よりも更に性能が高い研磨材が要求されている。具体的には研磨材に含まれる砥粒(研磨材用砥粒)が脱離して被研磨面に付着残存することの低減や、光ファイバーとフェルールとの段差発生の低減が更に高い水準で要求されている。
本発明は、上記実情に鑑み完成されたものであり、光コネクタ端面を高精度に研磨できる研磨材用砥粒及びその製造方法、並びに研磨材を提供することを解決すべき課題とする。
本発明の研磨材用砥粒は光コネクタ端面の研磨に用いられる研磨材に採用される。具体的には光ファイバー及びフェルールの端面が一致した状態で且つ鏡面になるように研磨を行う研磨材に採用される。ここで、光コネクタは光ファイバーと、その光ファイバーの周囲を被覆するフェルールとからなる。フェルールは光ファイバーが挿通できる貫通孔をもち、端面がフェルールの端面と一致するようにその貫通孔内に光ファイバーが挿入されている。
上記課題を解決する本発明の研磨材用砥粒は、球状シリカ微粒子と、
該球状シリカ微粒子を100質量部とした場合に0.5質量部以上50質量部以下の破砕シリカ微粒子とを有し、
5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含有しないことを特徴とする。
5μm以上の粒径をもつ粒子を含まないことでアンダーカットやスクラッチの発生が低減できる。そして、球状シリカ微粒子の存在により砥粒の脱離が抑制された状態でアンダーカットの発生が少ない研磨を行うことができると共に、所定量の破砕シリカ微粒子を含有させることで研削能力が向上できる。本明細書において「粒径」とはレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA−750:堀場製作所製)と動的光散乱式ナノトラック粒度分布計(UPA−EX150:日機装株式会社製)とを組み合わせて測定された値である。
具体的には、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて700モードにてスラリー数滴を滴下した流体をフローセル測定することで粒径5μm以上の粒子が実質的に含有されていないことを確認し、動的光散乱式ナノトラック粒度分布計を用いメチルエチルケトンに分散した状態でバッチ式にて測定することで後述する粒径100nm以下の第2微粒子の粒径を確認する。両者の測定結果を組み合わせることで粒度分布を測定する。以下に示す平均粒径も測定した粒径分布に基づき算出した。
上記課題を解決する本発明の研磨材用砥粒は、金属ケイ素を酸素と反応して球状シリカ微粒子を製造する工程と、該球状シリカ微粒子に含まれる粒径が5μm以上の粒子を破砕する工程と、を有する製造方法にて製造され得るものであり、5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含有しないことを特徴とする。
金属ケイ素を酸素と反応させて製造された球状シリカ微粒子は5μm以上の粒径をもつ微粒子を破砕することで光コネクタ端面を研磨するために好適な割合で破砕シリカ微粒子を含む研磨材用砥粒を得ることができる。
研磨速度と被研磨面の仕上がりとのバランスから、本発明の研磨材用砥粒は体積平均粒子径が300nm以下であることが望ましい。
更に、無機材料から形成され、体積平均粒子径が1nm以上100nm以下の第2微粒子を有することが望ましい。前記第2微粒子の体積平均粒子径は5nm以上20nm以下であることが望ましい。また、前記第2微粒子を形成する無機材料はシリカであることが望ましい。体積平均粒子径が小さい第2微粒子を有することで表面の鏡面度が高くできる。また、体積平均粒子径が第2微粒子より大きい粒子も含有しているので研磨速度が大きくできる。
また、上記課題を解決する本発明の研磨材用砥粒の製造方法は、金属ケイ素を酸素と反応して球状シリカ微粒子を製造する工程と、該球状シリカ微粒子に含まれる粒径が所定径(例えば5μm)以上の粒子を破砕する工程と、を有することを特徴とする。
光コネクタ端面の鏡面仕上げに影響を及ぼす所定径以上の粒子を破砕することで、被研磨面である光コネクタ端面の研磨を適正に行うことができる。
上記課題を解決する本発明の研磨材は、支持基材と、上述の研磨材用砥粒又は上述の製造方法にて製造された研磨材用砥粒と、該研磨材用砥粒を結合するバインダー材とをもち該支持基材表面に形成された研磨層と、を有することを特徴とする。
特に前記バインダー材はエポキシ樹脂と、フェノール性水酸基を2つ以上もつ芳香族化合物である硬化剤とを混合して硬化させた樹脂組成物であることが望ましい。エポキシ樹脂を採用することで研磨材用砥粒の脱離が抑制できる。
本発明の研磨材用砥粒及び製造方法にて製造された研磨材用砥粒並びに研磨材は上述の構成をもつことから以下の作用効果を発揮する。すなわち、球状シリカ微粒子と破砕シリカ微粒子とをバランスよく配合しているので、高い研磨能力を長時間にわたり発揮することが可能になるので、効果的に研磨を行うことが可能になって研磨材用砥粒がバインダー材から脱離することが抑制できる。また、粒径を上述の範囲に制御したことでアンダーカットの発生を抑制できる。
本発明の研磨材用砥粒及びその製造方法並びに研磨材について、以下、詳細に説明する。
・研磨材
本実施形態の研磨材は支持基材とその表面に形成された研磨層とを有する。研磨層は研磨材用砥粒とその研磨材用砥粒を結合するバインダー材とを有する。本研磨材は光コネクタ端面の研磨に用いられる。光コネクタは1組の光ファイバーの間を接続する部材である。光コネクタは光ファイバーが挿通される挿通孔が形成されているフェルールを有する。フェルールに挿通された光ファイバーの端面がフェルールの端面と一致するように固定されて光コネクタを形成する。光コネクタの端面は研磨により鏡面仕上げされる。
研磨材用砥粒は球状シリカ微粒子と破砕シリカ微粒子とを有する。球状シリカ微粒子とは外観が球状の微粒子であり、真球度(本明細書では、SEMで写真を撮り、その観察される粒子の面積と周囲長から、(真球度)={4π×(面積)÷(周囲長)2}で算出される値として算出する。1に近づくほど真球に近い。具体的には画像処理装置を用いて100個の粒子について測定した平均値を採用する。)が0.8以上(望ましくは0.9以上)のものである。
球状シリカ微粒子は金属シリコンを酸素と反応させて製造できる。金属シリコンを酸素と反応させて製造する方法によると、平均粒子径が0.05μmから10μm程度の球状シリカ微粒子を容易に得ることができる。
破砕シリカ微粒子とはシリカを破砕して製造され得る微粒子である。外観上の特徴としては角張った表面をもつ。特に、前述の球状シリカ微粒子を破砕して得られ得る形態のものを採用することが望ましい。破砕の方法としては特に限定しない。例えば、ビーズミル、ジェットミル、ボールミル、振動ボールミルが挙げられる。
球状シリカ微粒子及び破砕シリカ微粒子の粒径は特に限定しない。研磨材用砥粒全体として、5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含まないものであればよい。特に、3μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含まないものが望ましく、更には2μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含まないものが望ましい。ここで、「実質的に含まない」とは規定する粒径をもつ粒子が完全に含まれない場合を含むことはもちろん、痕跡程度の量で不可避的に含む場合であっても排除しないことを意味する。研磨材用砥粒の体積平均粒子径は300μ、以下であることが望ましく、250nm以下であることがより望ましい。特に、200μm以下であることが望ましい。
球状シリカ微粒子と破砕シリカ微粒子との存在比は特に限定しない。例えば、球状シリカ微粒子を100質量部とした場合に破砕シリカ微粒子を0.5質量部以上50質量部以下含有させることが望ましく、更に、3質量部以上30質量部以下含有させることがより望ましい。
研磨材用砥粒は、更に、第2微粒子を含有することが望ましい。第2微粒子は、無機材料から形成され、体積平均粒子径が1nm以上100nm以下であり、5nm以上20nm以下であることが望ましい。ナノメートルオーダーの微粒子を含有させることで被研磨面の仕上がりが良好になる。
第2微粒子を構成する無機材料は特に限定しない。例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化鉄、酸化クロム、酸化スズなどの単一元素の酸化物の他、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニアなどの複合酸化物が採用できる。特に、シリカ(いわゆる、コロイダルシリカ)を採用することが望ましい。第2微粒子を混合する量は、研磨材用砥粒全体を100質量部とした場合に、1質量部以上、67質量部以下とすることが望ましく、9質量部以上、50質量部以下とすることが更に望ましい。
バインダー材は樹脂組成物を採用することが望ましい。例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂を硬化剤などで硬化させた樹脂組成物が挙げられる。このバインダー材内に前述の研磨材用砥粒を分散させて研磨層を形成する。研磨材用砥粒とバインダー材とを混合する比率としては特に限定しないが、研磨層全体を100質量部とした場合に、研磨材用砥粒の量を10質量部以上、99質量部以下とすることが望ましく、50質量部以上、95質量部以下とすることが更に望ましい。
支持基材はその表面に研磨層が形成される部材である。研磨層が形成される表面は平滑であることが望ましい。支持基材としては薄膜状、ブロック状などどのような形態であっても良い。
支持基材を構成する材料は、必要な弾性および強度を有し、研磨層を保持できるものであればよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート等からなるフィルム等が好適である。支持基材として薄膜状のフィルムを採用する場合の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、25〜150μm程度とすればよい。
また、支持基材と研磨層との接着性の向上、研磨層の表面のパターニング等、目的に応じて、支持基材の表面に予めバッファー層を形成してもよい。例えば、支持基材表面に易接着層を形成してバッファー層とすればよい。また、支持基材表面を熱処理、コロナ処理、プラズマ処理等してバッファー層を形成してもよい。易接着層は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等からなるバッファー塗工液を、支持基材表面に塗布、乾燥することで形成できる。
・研磨材用砥粒の製造方法
本実施形態における研磨材用砥粒は球状シリカ微粒子に対して破砕操作を加えることで製造できる。球状シリカ微粒子に破砕操作を加えることで大きな粒径をもつ粒子から破砕が進行する。大きな粒径の粒子から破砕されていくので破砕時間を制御することで、粒径分布を制御できる。つまり、破砕時間の制御により、所定粒径以上の粒子を実質的に含まない研磨材用砥粒を得ることができる。得られた研磨材用砥粒は破砕されなかった球状シリカ微粒子と破砕されて生成する破砕シリカ微粒子とから構成される。所定の粒径以上の粒子が実質的に含まないか否かは、研磨材用砥粒を適正な分散媒に分散させた状態で、所定粒径乃至それ以下の孔径をもつフィルターを通過できるかどうかで判断する。例えば、5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含まないか否かを判断する場合には5μmの孔径をもつフィルターを用い、そのフィルターを通過できるかどうかで判断する。適正な分散媒としては水、アルコール、ケトンなどの水系溶媒が採用できる。
球状シリカ微粒子を得る方法は特に限定しないが、金属シリコンを酸素と反応させる方法、シリカを熱により溶融させる方法、ゾルゲル法などの一般的な方法が採用できる。特に、金属シリコンを酸素と反応させる方法が望ましい。得られた球状シリカ微粒子に対して前述の破砕操作を行うことで破砕シリカ微粒子を含有する粒径が制御された研磨材用砥粒を得ることができる。第2微粒子を製造するにはゾルゲル法を採用することが望ましい。ゾルゲル法によれば、前述した粒径分布を持つ微粒子を得ることができる。
製造した研磨材用砥粒をバインダー材にて結合する方法としも特に限定しない。例えば、バインダー材を構成する樹脂になるプレポリマー中に研磨材用砥粒を分散した後に、プレポリマーを重合する方法や、バインダー材を構成する樹脂中に直接、研磨材用砥粒を混合・分散する方法などが採用できる。研磨材用砥粒は予め有機溶媒中に分散してスラリー化した後、バインダー材に混合・分散することが望ましい。その場合に分散媒として採用する有機溶媒は、バインダー材を構成する樹脂(又は、そのプレポリマー)を溶解する溶媒又はプレポリマー自身と混合可能な有機溶媒を採用することが望ましい。
(試験例1)
平均粒径が0.2μmの球状シリカSO−C1(アドマテックス社製)をメチルエチルケトン(MEK)に分散させてスラリー状にした。このスラリーをビーズミル(1mmのジルコニアビーズを使用)にて5μm以上の粒径をもつ粒子を破砕した。5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含まないか否かは5μmのフィルターを通過できるかどうかで判断した。ビーズミルによる破砕操作前のスラリーは5μmのフィルターを殆ど通過できなかったが、破砕操作後のスラリーは速やかに通過させることができた。
得られたスラリー(固形分1200質量部、MEK1200質量部)にバインダー材を構成する樹脂のプレポリマーである、ZX−1059(エポキシ樹脂:東都化成社製)が100質量部、フェノライトTD2131(フェノール樹脂:大日本インキ化学工業社製)がZX−1059に対して当量、反応触媒としてのトリフェニルホスフィン(TPP)が3phr(per hundred resin:樹脂100質量部当たりの比率)を混合して塗布液を調製した。
この塗布液を厚さ75μmのPETフィルム上に塗布し、150℃で加熱して硬化反応(重合反応)を進行させて研磨材としての研磨フィルムを得た。得られた研磨層の厚みは5μmであった。
(試験例2)
平均粒径が0.2μmの球状シリカSO−C1をMEKに分散させてスラリー状にした。このスラリーをビーズミル(1mmのジルコニアビーズを使用)にて5μm以上の粒径をもつ粒子を破砕した。5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含まないか否かは5μmのフィルターを通過できるかどうかで判断した。ビーズミルによる破砕操作前のスラリーは5μmのフィルターを殆ど通過できなかったが、破砕操作後のスラリーは速やかに通過させることができた。
得られたスラリー(固形分600質量部、MEK600質量部)にバインダー材を構成する樹脂のプレポリマーである、ZX−1059が100質量部、フェノライトTD2131がZX−1059に対して当量、反応触媒としてのTPPが3phr、第2微粒子としてのシリカゾルMEK−ST(体積平均粒子径20nm、日産化学製:固形分30%)が2000質量部を混合して塗布液を調製した。
この塗布液を厚さ75μmのPETフィルム上に塗布し、150℃で加熱して硬化反応を進行させて研磨フィルムを得た。得られた研磨層の厚みは5μmであった。
(試験例3)
平均粒径が0.2μmの球状シリカSO−C1をMEKに分散させてスラリー状にした。
得られたスラリー(固形分1200質量部、MEK1200質量部)にバインダー材を構成する樹脂のプレポリマーである、ZX−1059が100質量部、フェノライトTD2131がZX−1059に対して当量、反応触媒としてのTPPが3phrを混合して塗布液を調製した。
この塗布液を厚さ75μmのPETフィルム上に塗布し、150℃で加熱して硬化反応を進行させて研磨フィルムを得た。得られた研磨層の厚みは5μmであった。
(試験例4)
シリカゾルMEK−ST5000質量部、ZX−1059が100質量部、フェノライトTD2131がZX−1059に対して当量、反応触媒としてのTPPが3phrを混合して塗布液を調製した。
この塗布液を厚さ75μmのPETフィルム上に塗布し、150℃で加熱して硬化反応を進行させて研磨フィルムを得た。得られた研磨層の厚みは5μmであった。
(評価方法)
研磨機:SPF−120A(株式会社精工技研社製)に各試験研磨フィルムを貼り付けて研磨フィルム上に蒸留水を滴下して、Φ2.5mmの光コネクタを研磨した。研磨条件は所定の圧力で30秒間行った。
光コネクタの端面の評価をクリーニング後に行った。なお、上記研磨前に前処理として1μmのダイヤモンド研磨シートにて所定の圧力で30秒間研磨を行った。
・光損失率
AR−301R(NTT−AT社)の検査機により波長1310nmにて光ファイバーのリターンロス(光損失率)を求めた。この光損失率は光コネクタの端面における反射で生じる伝達光量のロス量を測定したもので、dBで表した値が小さい(マイナス方向に大きい)ほど低反射で伝達ロスが小さく、伝達効率が高いものであり、良好な伝達状態を示すものである。
・段差
AC3000−NT(NTT−AT社)の測定機によりファイバー及びフェルールの端面の段差を求めた。フェルール端面の仮想曲線の中心位置からファイバー端面の中心位置の高さが段差であり、+値が突出方向、−値が引込方向である。±0が最適で±50nmが許容値である。
・スクラッチ
倍率400倍の顕微鏡で研磨した光コネクタ12本の端面を12本、検査した。そのうちで傷が発生しているファイバーの数量で判定を行った。1本以下が◎、2〜3本が○、4〜5本が△、6本以上が×とした。
(結果)
結果を表1に示す。
Figure 2008001803
表1から明らかなように、大きな粒子(粒径5μm以上)を破砕した研磨材用砥粒を含有する試験例1の研磨材で研磨した光コネクタは、大きな粒子を破砕していない試験例3の研磨材で研磨した光コネクタの端面よりも光損失率が低く、また、発生した段差も少なかった。更にスクラッチの発生も少なかった。
そして、5μm以上の粒径をもつ粒子を破砕した上で第2微粒子としてのシリカゾルを含有する試験例2の研磨材で研磨した光コネクタの端面は試験例1の研磨材で研磨した光コネクタの端面よりも光損失率も段差もスクラッチも好ましいものであった。
すなわち、大きな粒子を破砕した研磨材用砥粒を採用することで、被研磨面の性状を好ましいものにすることができた。また、第2微粒子を含有させることで更なる性能の向上を図ることができた。

Claims (9)

  1. 球状シリカ微粒子と、
    該球状シリカ微粒子を100質量部とした場合に0.5質量部以上50質量部以下の破砕シリカ微粒子とを有し、
    5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含有しないことを特徴とする光コネクタ端面の研磨に用いられる研磨材用砥粒。
  2. 金属ケイ素を酸素と反応して球状シリカ微粒子を製造する工程と、該球状シリカ微粒子に含まれる粒径が5μm以上の粒子を破砕する工程と、を有する製造方法にて製造され得る、
    5μm以上の粒径をもつ粒子を実質的に含有しないことを特徴とする光コネクタ端面の研磨に用いられる研磨材用砥粒。
  3. 体積平均粒子径が300nm以下である請求項1又は2に記載の研磨材用砥粒。
  4. 無機材料から形成され、体積平均粒子径が1nm以上100nm以下の第2微粒子を有する請求項1〜3のいずれかに記載の研磨材用砥粒。
  5. 前記第2微粒子の体積平均粒子径は5nm以上20nm以下である請求項4に記載の研磨材用砥粒。
  6. 前記第2微粒子を形成する無機材料はシリカである請求項4又は5に記載の研磨材用砥粒。
  7. 金属ケイ素を酸素と反応して球状シリカ微粒子を製造する工程と、
    該球状シリカ微粒子に含まれる粒径が所定径以上の粒子を破砕する工程と、を有することを特徴とし、
    所定径以上の粒径をもつ粒子を実質的に含有せず且つ光コネクタ端面の研磨に用いられる研磨材用砥粒の製造方法。
  8. 支持基材と、
    請求項1〜6のいずれかに記載の研磨材用砥粒又は請求項7に記載の製造方法にて製造された研磨材用砥粒と、該研磨材用砥粒を結合するバインダー材とをもち該支持基材表面に形成された研磨層と、
    を有することを特徴とする光コネクタ端面の研磨に用いられる研磨材。
  9. 前記バインダー材は、エポキシ樹脂と、フェノール性水酸基を2つ以上もつ芳香族化合物である硬化剤とを混合して硬化させた樹脂組成物である請求項8に記載の研磨材。
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