JP2012121128A - 複合砥粒およびそれを用いた研磨用組成物 - Google Patents
複合砥粒およびそれを用いた研磨用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012121128A JP2012121128A JP2010276367A JP2010276367A JP2012121128A JP 2012121128 A JP2012121128 A JP 2012121128A JP 2010276367 A JP2010276367 A JP 2010276367A JP 2010276367 A JP2010276367 A JP 2010276367A JP 2012121128 A JP2012121128 A JP 2012121128A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particles
- polishing
- composite abrasive
- abrasive grain
- organic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明の複合砥粒は、無機粒子と、球面に対する凹面からなる凹部およびこの凹部を囲繞する条部を有する非球面体からなる有機粒子とからなり、この有機粒子の表面に無機粒子が付着していることを特徴とする。ここで、例えば、無機粒子はセリア粒子であり、有機粒子はポリウレタンとポリメタクリル酸メチルの複合ポリマー粒子である。この複合砥粒を用いると、セリア粒子のみからなる砥粒を用いた場合と同等な表面粗さを確保しつつ、高い研磨レートの研磨を行うことができる。しかも本発明の複合砥粒によれば、稀少なレアアースを含むセリア粒子等の使用量を抑制でき、砥粒ひいては研磨スラリー等の低コスト化や供給安定性を図れる。
【選択図】図1A
Description
(1)本発明の複合砥粒は、無機粒子と、球面に対する凹面からなる凹部および該凹部を囲繞する条部を有する非球面体からなる有機粒子とからなり、該有機粒子の表面に該無機粒子が付着していることを特徴とする。
本発明は、上述した複合砥粒に限らず、この複合砥粒とこれを分散させる分散媒とからなる被研磨材の研磨に用いられる研磨用組成物としても把握できる。
さらに本発明は、上述した研磨用組成物を用いた研磨方法としても把握される。すなわち本発明は、研磨スラリーを研磨パッド上に供給するスラリー供給工程と、該研磨スラリーの供給された研磨パッドにより被研磨材を研磨する研磨工程と、を備える研磨方法であって、この研磨スラリーが上述した本発明の研磨用組成物からなることを特徴とする研磨方法でもよい。
(1)本明細書でいう「平均粒径」は体積平均粒径であり、測定対象であるサンプル(破砕粒子の粉末)について、その構成する各粒子の直径(粒径:di)にそれぞれの粒子の体積占有率(重み:vi/V0)をかけて求めた総和(Σdi・vi/V0)として求められる(V0はサンプル全体の体積)。具体的には、レーザー回折散乱式粒度分布計(堀場製作所製LA750)を用いてJIS Z8825−1に準じて測定して求まる。
(1)無機粒子は、組成、サイズ、配合等を基本的に問わない。これら無機粒子は、例えば、酸化セリウム(セリア)、酸化ケイ素(シリカ等)、酸化ジルコニウム(ジルコニア等)、酸化アルミニウム(アルミナ等)、酸化鉄等の無機酸化物粒子の一種以上であると好ましい。
複合砥粒は、例えば、無機粒子の粉末と、その無機粒子を担持する有機粒子の粉末(有機粉末)とを混合し(混合工程)、得られた混合粉末を加熱混練すること(加熱混練工程)により得られる。
(1)本発明の研磨用組成物は、複合砥粒を分散媒に均一に分散させた懸濁液(研磨スラリー)からなる。この研磨用組成物によれば、全体を100%としたときに、砥粒濃度が25%以下、15%以下さらには5%以下でも、十分な研磨レートが得られる。もっとも、砥粒濃度が過小では研磨レートの向上を図れないので、砥粒濃度は1%以上さらには2%以上が好ましい。
被研磨材は、その種類や形態を特に問わないが、例えば、一般的なガラス、ディスプレー用パネル、電子デバイス基板(ウエハ)等である。より具体的には、SiO2、Na2CO3、CaCO3等からなる各種ガラス、シリコン、窒化物(GaN等)、炭化物(SiC等)等からなる各種基板などが被研磨材として挙げられる。
《複合砥粒の製造》
(1)原料
無機粒子の原料として、無機酸化物粒子である酸化セリウム粒子(セリア粒子)からなる無機粉末(昭和電工株式会社製、SH0ROX A−10 平均粒径1μm)を用意した。
無機粉末と各有機粉末を12:1の質量割合で混合して混合粉末を得た。この混合はプロペラ式のミキサーを用いて、20,000r.p.m.で2分間行った。
この混合粉末をニーダ混練機であるニーダーミル(株式会社トーシン製:TDR100−1型)に投入して、50r.p.m.で4分間、加熱しつつ混練した。このときの混練温度は200℃とした。
先ず、上述した各ポリマー粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した様子を図1Aおよび図1Bに示した。図1Aから明らかなように、試料No.1に係るポリマー粒子は、球面体が収縮したような非球面体をしており、窪み部分である凹部とその周囲に皺状に形成された条部とから構成されていることがわかる。一方、図1Bから明らかなように、試料No.C1に係るポリマー粒子は、ほぼ真球状の球面体であった。
上述した各試料の砥粒を、それぞれイオン交換水に入れて分散させた研磨スラリーを調製した(分散工程)。これらの研磨スラリー中の砥粒濃度は、いずれも3質量%とし、各砥粒の分散にはホモミキサーを用いた。
上記の各研磨スラリーを用いて、被研磨材であるソーダガラス(直径20mm、厚み10mmを、片面研磨装置(株式会社岡本工作機械製作所製、SPL−15)により研磨した。具体的には、各研磨スラリーを25cc/minの割合で、ウレタン樹脂製の研磨パッド(九重電気株式会社製、KSP66A)上に滴下させ(スラリー供給工程)、この研磨パッドと上記のソーダガラスとを押圧しつつ相対的に摺動させた(研磨工程)。
(1)研磨レート
各研磨スラリーで研磨した被研磨材(ソーダガラス)の質量を、研磨前および研磨後に測定した。単位時間あたりの研磨前後の質量変化を、ソーダガラスの断面積で除して、被研磨材の厚みの減少量に換算した研磨レート(μm/min)を求めた。この結果を表1に示した。
研磨後のソーダガラスの表面を、非接触表面形状測定機(ザイゴ株式会社製NewView)により測定し、その表面粗さを求めた。この結果を表1に併せて示した。ちなみに、研磨前のソーダガラスの表面粗さは約0.2〜0.3μmRa程度であった。
表1に示す結果から明らかなように、試料No.1の複合砥粒を用いると、表面粗さが試料No.C2の砥粒(セリア粒子のみ)を用いた場合と同程度でありながら、研磨レートは、それよりも大幅に向上することが明らかとなった。さらに、その研磨レートは、試料No.2の複合砥粒を用いた場合の研磨レートと比較しても、十分に高いものであった。
Claims (7)
- 無機粒子と、
球面に対する凹面からなる凹部および該凹部を囲繞する条部を有する非球面体からなる有機粒子とからなり、
該有機粒子の表面に該無機粒子が付着していることを特徴とする複合砥粒。 - 前記有機粒子は、重合機構または架橋機構の異なる二種以上の有機高分子化合物からなる請求項1に記載の複合砥粒。
- 前記有機高分子化合物は、ポリウレタン、ポリメタクリル酸またはエポキシの一種以上である請求項2に記載の複合砥粒。
- 前記無機粒子は、無機酸化物粒子である請求項1または3に記載の複合砥粒。
- 前記無機粒子は、セリア粒子である請求項4に記載の複合砥粒。
- 全体を100質量%として、前記有機粒子は3〜40質量%である請求項1または5に記載の複合砥粒。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の複合砥粒と、該複合砥粒を分散させる分散媒とからなり、被研磨材の研磨に用いられることを特徴とする研磨用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010276367A JP2012121128A (ja) | 2010-12-10 | 2010-12-10 | 複合砥粒およびそれを用いた研磨用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010276367A JP2012121128A (ja) | 2010-12-10 | 2010-12-10 | 複合砥粒およびそれを用いた研磨用組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012121128A true JP2012121128A (ja) | 2012-06-28 |
Family
ID=46503146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010276367A Pending JP2012121128A (ja) | 2010-12-10 | 2010-12-10 | 複合砥粒およびそれを用いた研磨用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012121128A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5278631B1 (ja) * | 2011-09-20 | 2013-09-04 | 堺化学工業株式会社 | ガラス研磨用複合粒子 |
WO2014208762A1 (ja) * | 2013-06-29 | 2014-12-31 | Hoya株式会社 | ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法、並びにガラス基板用研磨液組成物 |
JP2017508018A (ja) * | 2013-12-20 | 2017-03-23 | キャボット コーポレイションCabot Corporation | 化学機械平坦化用金属酸化物‐ポリマー複合粒子 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001300843A (ja) * | 2000-04-21 | 2001-10-30 | Yasuhiro Tani | 研磨剤及び製造方法並びに研磨方法 |
JP2003336038A (ja) * | 2002-05-22 | 2003-11-28 | Mitsui Chemicals Inc | 研磨材および研磨材の製造方法 |
JP2004075827A (ja) * | 2002-08-15 | 2004-03-11 | Yasuhiro Tani | 研磨剤用キャリア粒子組成物および研磨剤 |
-
2010
- 2010-12-10 JP JP2010276367A patent/JP2012121128A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001300843A (ja) * | 2000-04-21 | 2001-10-30 | Yasuhiro Tani | 研磨剤及び製造方法並びに研磨方法 |
JP2003336038A (ja) * | 2002-05-22 | 2003-11-28 | Mitsui Chemicals Inc | 研磨材および研磨材の製造方法 |
JP2004075827A (ja) * | 2002-08-15 | 2004-03-11 | Yasuhiro Tani | 研磨剤用キャリア粒子組成物および研磨剤 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5278631B1 (ja) * | 2011-09-20 | 2013-09-04 | 堺化学工業株式会社 | ガラス研磨用複合粒子 |
WO2014208762A1 (ja) * | 2013-06-29 | 2014-12-31 | Hoya株式会社 | ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法、並びにガラス基板用研磨液組成物 |
CN105163906A (zh) * | 2013-06-29 | 2015-12-16 | Hoya株式会社 | 玻璃基板的制造方法和磁盘的制造方法以及玻璃基板用研磨液组合物 |
JP6078942B2 (ja) * | 2013-06-29 | 2017-02-15 | Hoya株式会社 | ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法、並びにガラス基板用研磨液組成物 |
US10068602B2 (en) | 2013-06-29 | 2018-09-04 | Hoya Corporation | Method for manufacturing glass substrate, method for manufacturing magnetic disk, and polishing liquid composition for glass substrate |
JP2017508018A (ja) * | 2013-12-20 | 2017-03-23 | キャボット コーポレイションCabot Corporation | 化学機械平坦化用金属酸化物‐ポリマー複合粒子 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW404878B (en) | Method and article for the production of optical quality surfaces on glass | |
TW526554B (en) | Polishing pad and method of use thereof | |
JP2007073796A (ja) | 研磨パッド及びその製造方法並びに研磨方法 | |
TWI291910B (en) | Abrasive articles with resin control additives | |
WO2015151785A1 (ja) | 研磨パッド及びその製造方法 | |
CN102504705A (zh) | 光通讯Zr02陶瓷插芯精密加工用抛光液及其制备方法 | |
CN108161774A (zh) | 研磨垫及其的制作方法 | |
JPWO2012005142A1 (ja) | 研磨剤および研磨方法 | |
JP2009072832A (ja) | 研磨シートおよびその製造方法 | |
JP2013111725A (ja) | 研磨材およびその製造方法 | |
Lee et al. | Effect of non-spherical colloidal silica particles on removal rate in oxide CMP | |
JP2012121128A (ja) | 複合砥粒およびそれを用いた研磨用組成物 | |
JP2000301459A (ja) | 砥石およびこれを用いた研磨方法 | |
JP2006315110A (ja) | 研磨剤、その製造方法及び研磨方法 | |
TW201743374A (zh) | 雙面研磨方法及雙面研磨裝置 | |
JP6680423B1 (ja) | 研磨剤、ガラスの研磨方法、及びガラスの製造方法 | |
JP2012135866A (ja) | 複合砥粒とその製造方法およびそれを用いた研磨用組成物 | |
TWI842767B (zh) | 用於拋光襯底的具有正ζ電勢之化學機械拋光墊 | |
JP2002355763A (ja) | 合成砥石 | |
JP5289687B2 (ja) | 研磨材用砥粒及びその製造方法、並びに研磨材 | |
JP2002043256A (ja) | 半導体ウエハ平坦化加工方法及び平坦化加工装置 | |
JP2012121127A (ja) | 複合砥粒およびそれを用いた研磨用組成物 | |
CN112384329B (zh) | 多芯套圈用研磨材料 | |
JP4167441B2 (ja) | 研磨剤及びキャリア粒子 | |
JP2002292556A (ja) | シリコンウエハ鏡面研磨用スラリー、砥石、パッド及び研磨液、並びにこれらを用いたシリコンウエハの鏡面研磨方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131007 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140730 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140805 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140911 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150127 |