JP2005008463A - 酸化珪素粒子とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化珪素のもつ本来の性質を維持しながら、高い透明性が得られる酸化珪素粒子を提供する。
【解決手段】珪酸塩を溶解した水溶液に、酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を沈殿させ、この沈殿物を含む懸濁液を110〜300℃の温度範囲で加熱処理して酸化珪素粒子とする。こうして、粒子の形状が球状ないしは楕円状で、平均粒子径が1〜50nmの範囲にあり、かつBET比表面積が50〜500m2 /gの範囲にある酸化珪素粒子を得る。
【選択図】 図1
【解決手段】珪酸塩を溶解した水溶液に、酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を沈殿させ、この沈殿物を含む懸濁液を110〜300℃の温度範囲で加熱処理して酸化珪素粒子とする。こうして、粒子の形状が球状ないしは楕円状で、平均粒子径が1〜50nmの範囲にあり、かつBET比表面積が50〜500m2 /gの範囲にある酸化珪素粒子を得る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば研磨シートや研磨液、光学フイルムさらには耐熱フイルムなどに用いるのに適した酸化珪素粒子に関し、特に塗膜とした際に高い透明度が得られる酸化珪素粒子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化珪素粒子は、研磨シートや研磨液などの研磨剤としてよく知られた材料である。例えばヒュームドシリカやコロイダルシリカは既に各社から商品化されている汎用製品である。また、これらの酸化珪素微粒子を用いた研磨シートや研磨液に関しては、従来から多くの特許出願が行われている。
【0003】
例えば特許文献1や特許文献2には、光コネクタフェルールの端面研磨に特に有効な研磨シートとして、数十nmサイズのコロイダルシリカ粒子を研磨剤に用いた研磨シートが記載されている。また、特許文献3には、10〜100nmのコロイダルシリカを研磨剤に使用して、シリコンウエハーを研磨することが記載されている。特許文献4にも、特定の形状を有するコロイダルシリカを用いて半導体ウエハーを研磨することが記載されている。さらに、特許文献5には、数十nmサイズのコロイダルシリカを研磨剤として用いたコロイダルシリカスラリーが金属表面の研磨にも有効であることが記載されている。
【0004】
このように酸化珪素粒子が研磨剤として有効であることは、すでに公知であり、その粒子形状としては、球状あるいは出来るだけ球状に近い形状のものが有効であることが、上記特許文献中にも記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−336758号公報
【特許文献2】
特開平9−248771号公報
【特許文献3】
特開平8−267356号公報
【特許文献4】
特開平7−221059号公報
【特許文献5】
特開平6−313164号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
酸化珪素粒子は、上記のような研磨剤としての用途のほか、その低い屈折率を利用した反射防止フイルムや、優れた耐熱性を利用した耐熱フイルムなどの用途においても使用されている。これらの用途では、屈折率や耐熱性といった酸化珪素粒子の本来の性質の他に、透明性が要求される。優れた透明性を得るためには、酸化珪素粒子の形状、粒子サイズ、粒子サイズ分布など総合的にバランスの取れた特性が要求される。
【0007】
従来のヒュームドシリカやコロイダルシリカなどの酸化珪素粒子は、粒子サイズとしては微粒子のものも得られており、研磨材としては優れた性能を示すが、透明性が要求される光学的な用途としては、粒子の表面性や粒子サイズ分布への依存が大きい分散性に課題があり、満足する透明性は得られていないのが現状である。
【0008】
本発明は、上記の事情に照らし、酸化珪素のもつ本来の性質を維持しながら、高い透明性が得られる酸化珪素粒子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するため、鋭意検討した結果、従来の酸化珪素粒子の製造方法とは異なる新規な製造方法を完成した。その結果、粒子の形状が球状ないしは楕円状で、平均粒子径が1〜50nmの範囲にあり、かつBET比表面積が50〜500m2 /gの範囲にあり、塗膜材料として用いたときやシート等の表面に薄膜状に塗布した状態において優れた透明性を示す酸化珪素粒子の開発に成功したものである。ただし平均粒子径は、球状および球状に近い粒子についてはその直径、楕円状および楕円状に近い粒子についてはその最大長軸長を測定するものとする。
【0010】
すなわち、本発明の酸化珪素粒子は、珪酸塩を溶解した水溶液に、pHが6〜10の範囲になるように酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を沈殿させ、この沈殿物を含む懸濁液を110〜300℃の温度範囲で加熱処理することにより作製したもので、上述した用途に特に好適に用いられるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明方法では、珪酸塩を溶解した水溶液に、酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を沈殿させ、この沈殿物を含む懸濁液を110〜300℃の温度範囲で加熱処理することにより酸化珪素粒子を得る。このようにして得られた酸化珪素粒子は、微粒子で粒子径分布が均一であるうえ、粒子間の凝集が極めて少ない、分散性に優れた粒子となる。
【0012】
本発明の酸化珪素粒子を製造するにあたっては、まず、原料となる珪酸酸を水に溶解させる。この珪酸塩の水溶液はアルカリ性を示すため、次に酸性水溶液を滴下してpHを6〜10の範囲に調整することにより、珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物の沈殿物を生成させる。次に、この沈殿物を含む懸濁液を、オートクレーブなどを使用して110〜300℃の範囲で加熱処理したのち、濾過し、乾燥することにより、酸化珪素粒子とする。以下、本発明の酸化珪素粒子の製造方法を詳細に説明する。
【0013】
(沈殿物の作製)
まず、珪酸塩を水に溶解し、珪素を含有する水溶解液(珪酸塩水溶液)を調整する。このときに用いうる珪酸塩としては、例えばオルト珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、二珪酸ナトリウム、四珪酸ナトリウムなどが挙げられるが、これらの珪酸塩のうち、粒径分布のシャープな酸化珪素粒子を得る上で、メタ珪酸ナトリウムが最も好ましい。
【0014】
上記で得られた珪酸塩水溶液に結晶成長抑制剤であるアルキルアミンを添加しても良い。アルキルアミンとしては、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソブタノールアミン、プロパノールアミン等が挙げられるが、特に結晶性の良好な酸化珪素粒子を得る上で、モノエタノールアミンが最適である。また、この珪酸塩水溶液に、pH制御のためにアルカリ水溶液を添加してもよい。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水溶液などが最適である。
【0015】
これとは別に、酸を希釈して、中和剤である酸性水溶液を調整する。酸としては、塩酸、硝酸、酢酸などが挙げられるが、粒度分布のシャープな酸化珪素粒子を得る上で、塩酸が最も好ましい。
【0016】
次に、この酸性水溶液を、上記の珪酸塩水溶液中に滴下して、珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物の沈殿物を生成させる。この沈殿物を含む懸濁液のpHは、6〜10の範囲になるように調整する。懸濁液のpHが高すぎると沈殿物が生成せず、低すぎると一旦生成した沈殿物が再溶解する。また、粒子サイズ分布の良好な酸化珪素粒子を得るために、この懸濁液を室温において1日程度熟成することが好ましい。この温度調整、pH調整および熟成は、この後の工程の加熱処理において、比較的低い温度で、より粒子サイズ分布の良好な酸化珪素粒子を得る上で効果的である。
【0017】
(加熱処理)
上述した珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物の沈殿物を含む懸濁液を、オートクレーブ等を用いて加熱処理する。この加熱処理において、上記の沈殿物を含む懸濁液をそのまま加熱処理しても構わないが、水洗により、上記沈殿物以外の生成物や残存物を除去し、その後再度pH調整することがより好ましい。この時のpHの値は、6〜10とすることが好ましい。このpHより低いと、加熱処理時に結晶成長が不十分になり、高すぎると、粒子径分布が広くなる傾向を示す。
【0018】
加熱処理温度は、110〜300℃の範囲とすることが好ましい。この温度より低いと、目的とする酸化珪素粒子が得られにくく、この温度より高いと発生圧力が高くなるため、装置が高価なものとなり、メリットはない。
【0019】
加熱処理時間は、1〜4時間の範囲が好ましい。加熱処理時間が短すぎると、充分に酸化珪素に結晶変態せず、加熱時間が長すぎても特に問題となることはないが、製造コストが高くなるだけで、意味がない。
【0020】
この加熱処理により、微粒子状の酸化珪素粒子が得られるが、さらに水洗などにより、未反応物を除去すると、より分散性に優れた酸化珪素粒子が得られ、シート上に塗布して塗膜としたときに、すなわちシートにしたときに優れた透明性を示す。
【0021】
上記加熱処理により酸化珪素粒子が得られるが、さらに空気中、加熱処理により、酸化珪素粒子の結晶性を調整することも可能である。この場合の加熱処理温度としては、200〜800℃が好ましい。この温度より低いと、加熱処理の効果はほとんどなく、また高すぎると焼結が起こりやすくなる。
【0022】
このようにして得られた酸化珪素粒子は、粒子の形状が球状ないしは楕円状で、平均粒子径が1〜50nmの範囲にあり、かつBET比表面積が50〜500m2 /gの範囲にある。
【0023】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0024】
〔実施例1〕
まず、0.33モルのメタ珪酸ナトリウムを400mlの水に溶解して珪酸ナトリウム水溶液を調整した。これとは別に、1N塩酸水溶液を30ml作製した。前者のメタ珪酸ナトリウム水溶液に、後者の塩酸水溶液を、懸濁液のpHが8.5になるまで滴下して、珪素を含む沈殿物を作製した。この沈殿物を含む懸濁液を、さらに塩酸溶液を用いてpH7.3に調整し、当該沈殿物を懸濁液の状態で室温で20時間熟成させた。
【0025】
次に、上澄み液を除去した後、この沈殿物を含む懸濁液を、オートクレーブに仕込み、170℃で2時間、加熱処理を施した。
【0026】
加熱処理生成物を、水洗、濾過し、90℃で空気中、乾燥した後、乳鉢で軽く解砕し、酸化珪素粒子とした。
【0027】
得られた酸化珪素粒子について、透過型電子顕微鏡で形状観察を行ったところ、平均粒子径が18nmの球状ないし楕円形粒子であることがわかった。
【0028】
この酸化珪素微粒子を20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を図1に示す。また、透過型電子顕微鏡写真から求めた平均粒子径などを表1に示す。
【0029】
なお平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真上で、300個の粒子の粒子径(球状および球状に近い粒子についてはその直径、楕円状および楕円状に近い粒子についてはその最大長軸長を測定し、これらの平均値として求めた。
【0030】
〔実施例2〕
実施例1の酸化珪素粒子の合成方法において、珪素を含む沈殿物の加熱処理時におけるpHを9.0とした以外は、実施例1と同様にして、珪素を含有する沈殿物を生成させ、水洗、濾過、乾燥後、酸化珪素粒子を作製した。
【0031】
この酸化珪素粒子について、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、平均粒子径が28nmの球状ないし楕円形粒子であった。この酸化珪素粒子を20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を図2に示す。透過型電子顕微鏡写真から求めた平均粒子径などを、表1に示す。
【0032】
〔実施例3〕
実施例1の酸化珪素粒子の合成方法において、珪素を含有する沈殿物の加熱処理時における加熱温度を200℃にした以外は、実施例1と同様にして、酸化珪素粒子を作製した。
【0033】
この酸化珪素粒子について、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、平均粒子径が42nmの球状ないし楕円形粒子であった。この酸化珪素粒子を20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を図3に示す。透過型電子顕微鏡写真から求めた平均粒子径などを、表1に示す。
【0034】
〔比較例1〕
実施例1の酸化珪素粒子の合成方法において、珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物の沈殿物の加熱処理時におけるpHを2.0とした以外は、実施例1と同様にして作製した。この酸化珪素粒子を20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を図4に示す。さらに、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、ポーラス状の不定形粒子であることがわかった。この酸化珪素粒子の平均粒子径は、不定形粒子であり、結晶粒界が確認できないため、測定不能であった。
【0035】
〔比較例2〕
実施例1の酸化珪素粒子の合成方法において、加熱処理を行うことなく、水洗、濾過し、90℃で乾燥した以外は、実施例1と同様にして作製した。
【0036】
この酸化珪素粒子について、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、粒子径が30nmから100nm程度の範囲にわたって分布した粒子サイズ分布の広い粒子であることがわかった。
【0037】
《透過型電子顕微鏡観察結果》
先に述べたように、図1〜3は、実施例1〜3で作製した酸化珪素粒子の20万倍の透過型電子顕微鏡写真をそれぞれ示したものであるが、これらの電子顕微鏡写真の観察結果から、粒子合成過程における加熱処理時のpHや加熱処理温度と得られる粒子の平均粒子径との間には、以下のような関係があることがわかった。
【0038】
実施例1および2では、加熱処理時のpHがそれぞれ7.3および9.0であり、得られた酸化珪素粒子の平均粒子径は、それぞれ18nmおよび28nmとなり、平均粒子径はpHが大きくなるにしたがって大きくなる。
【0039】
実施例1および3では、加熱処理温度がそれぞれ170℃および200℃であり、酸化珪素粒子の平均粒子径は、それぞれ18nmおよび42nmとなり、平均粒子径は加熱処理温度が高くなるにしたがって増大する。
【0040】
表1に、上記実施例および比較例における酸化珪素粒子の合成条件、得られた酸化珪素粒子の平均粒子径等をまとめて示す。この表1には、各実施例および比較例で得られた酸化珪素粒子のBET比表面積の値も示してある。このBET比表面積は、コールター株式会社製比表面積・細孔分布測定装置SA3100を使用し、ガス吸着法により3点の平均値を求めたものである。なお、比較例2については、平均粒子径について述べたのと同じ理由によりBET比表面積の測定は不可能であったので、表1にはその値を記載していない。
【0041】
【表1】
【0042】
表1から明らかなように、各実施例で得られた酸化珪素粒子は、いずれも形状が球状ないし楕円形状で結晶性に優れ、かつ粒子径も50nm以下という微粒子であることがわかる。一方、比較例1では、加熱処理時のpHが、pH2.0と低すぎたため、酸化珪素粒子は、結晶化していないアモルファス状態であると考えられる。比較例2に示した酸化珪素粒子では、加熱処理を行わなかったため、特定の形状を持たない不定形の、極めて微細な粒子であることがわかる。
【0043】
《透明性の評価試験および評価結果》
上記実施例および比較例で作製した酸化珪素粒子を用いて塗膜とした場合の透明性を調べるために、下記のようにして酸化珪素粒子を含んだ塗膜を表面に形成したシートを作製した。
【0044】
(塗膜形成に用いた組成物の組成)
・酸化珪素粒子 80重量部
・ポリメチルメタクリレート樹脂 20重量部
(三菱レーヨン社製BR−113)
・メチルエチルケトン 150重量部
・トルエン 150重量部
【0045】
遊星型ボールミル(フリッチェ社製)を用い、上記の組成物を5時間分散させて、酸化珪素粒子を含んだ分散液を調整した。得られた分散液を50μm厚さのポリエチレンテレフタレート製フイルム(PETフイルム)上に、厚さが30μmになるようにバーコーターで塗布して、酸化珪素粒子を含んだ塗膜を表面に形成し、シートを作製した。
【0046】
得られた各シートについて、日本分光社製の分光光度計を用いて、波長550nmの光の透過率を測定し、透明性を評価した。結果を表2に示す。
【0047】
なお、表2中に記載した比較例3では、市販のコロイダルシリカ(形状:球状、平均粒子径:27nm)を用いて上記の条件で分散液を調整し、これを用いて実施例1と同様の条件で作製したシートを使用した。
【0048】
【表2】
【0049】
表2より、本発明の各実施例で作製した酸化珪素粒子は、いずれも分散性が良好なため、優れた透明性を示すことがわかる。一方、各比較例で作製した酸化珪素粒子は、粒子がアモルファス状のため、粒子の強固な凝集が発生し、均一な分散体が得られないために透明性が著しく低下したと考えられる。比較例3で使用した市販のコロイダルシリカは、粒子サイズは小さいが、分散性が本発明実施例に係る酸化珪素粒子に比べて劣るため、これらの酸化珪素粒子を用いた場合のような良好な透明性が得られない。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る酸化珪素粒子は、粒子径が1nmから50nmの範囲であり、かつ粒子径分布が均一で、焼結、凝集が極めて少なくて分散性に優れており、特にシートにしたときに優れた透明性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の酸化珪素微粒子の20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
【図2】実施例2の酸化珪素微粒子の20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
【図3】実施例3の酸化珪素微粒子の20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
【図4】比較例1の酸化珪素微粒子の20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば研磨シートや研磨液、光学フイルムさらには耐熱フイルムなどに用いるのに適した酸化珪素粒子に関し、特に塗膜とした際に高い透明度が得られる酸化珪素粒子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化珪素粒子は、研磨シートや研磨液などの研磨剤としてよく知られた材料である。例えばヒュームドシリカやコロイダルシリカは既に各社から商品化されている汎用製品である。また、これらの酸化珪素微粒子を用いた研磨シートや研磨液に関しては、従来から多くの特許出願が行われている。
【0003】
例えば特許文献1や特許文献2には、光コネクタフェルールの端面研磨に特に有効な研磨シートとして、数十nmサイズのコロイダルシリカ粒子を研磨剤に用いた研磨シートが記載されている。また、特許文献3には、10〜100nmのコロイダルシリカを研磨剤に使用して、シリコンウエハーを研磨することが記載されている。特許文献4にも、特定の形状を有するコロイダルシリカを用いて半導体ウエハーを研磨することが記載されている。さらに、特許文献5には、数十nmサイズのコロイダルシリカを研磨剤として用いたコロイダルシリカスラリーが金属表面の研磨にも有効であることが記載されている。
【0004】
このように酸化珪素粒子が研磨剤として有効であることは、すでに公知であり、その粒子形状としては、球状あるいは出来るだけ球状に近い形状のものが有効であることが、上記特許文献中にも記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−336758号公報
【特許文献2】
特開平9−248771号公報
【特許文献3】
特開平8−267356号公報
【特許文献4】
特開平7−221059号公報
【特許文献5】
特開平6−313164号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
酸化珪素粒子は、上記のような研磨剤としての用途のほか、その低い屈折率を利用した反射防止フイルムや、優れた耐熱性を利用した耐熱フイルムなどの用途においても使用されている。これらの用途では、屈折率や耐熱性といった酸化珪素粒子の本来の性質の他に、透明性が要求される。優れた透明性を得るためには、酸化珪素粒子の形状、粒子サイズ、粒子サイズ分布など総合的にバランスの取れた特性が要求される。
【0007】
従来のヒュームドシリカやコロイダルシリカなどの酸化珪素粒子は、粒子サイズとしては微粒子のものも得られており、研磨材としては優れた性能を示すが、透明性が要求される光学的な用途としては、粒子の表面性や粒子サイズ分布への依存が大きい分散性に課題があり、満足する透明性は得られていないのが現状である。
【0008】
本発明は、上記の事情に照らし、酸化珪素のもつ本来の性質を維持しながら、高い透明性が得られる酸化珪素粒子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するため、鋭意検討した結果、従来の酸化珪素粒子の製造方法とは異なる新規な製造方法を完成した。その結果、粒子の形状が球状ないしは楕円状で、平均粒子径が1〜50nmの範囲にあり、かつBET比表面積が50〜500m2 /gの範囲にあり、塗膜材料として用いたときやシート等の表面に薄膜状に塗布した状態において優れた透明性を示す酸化珪素粒子の開発に成功したものである。ただし平均粒子径は、球状および球状に近い粒子についてはその直径、楕円状および楕円状に近い粒子についてはその最大長軸長を測定するものとする。
【0010】
すなわち、本発明の酸化珪素粒子は、珪酸塩を溶解した水溶液に、pHが6〜10の範囲になるように酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を沈殿させ、この沈殿物を含む懸濁液を110〜300℃の温度範囲で加熱処理することにより作製したもので、上述した用途に特に好適に用いられるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明方法では、珪酸塩を溶解した水溶液に、酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を沈殿させ、この沈殿物を含む懸濁液を110〜300℃の温度範囲で加熱処理することにより酸化珪素粒子を得る。このようにして得られた酸化珪素粒子は、微粒子で粒子径分布が均一であるうえ、粒子間の凝集が極めて少ない、分散性に優れた粒子となる。
【0012】
本発明の酸化珪素粒子を製造するにあたっては、まず、原料となる珪酸酸を水に溶解させる。この珪酸塩の水溶液はアルカリ性を示すため、次に酸性水溶液を滴下してpHを6〜10の範囲に調整することにより、珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物の沈殿物を生成させる。次に、この沈殿物を含む懸濁液を、オートクレーブなどを使用して110〜300℃の範囲で加熱処理したのち、濾過し、乾燥することにより、酸化珪素粒子とする。以下、本発明の酸化珪素粒子の製造方法を詳細に説明する。
【0013】
(沈殿物の作製)
まず、珪酸塩を水に溶解し、珪素を含有する水溶解液(珪酸塩水溶液)を調整する。このときに用いうる珪酸塩としては、例えばオルト珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、二珪酸ナトリウム、四珪酸ナトリウムなどが挙げられるが、これらの珪酸塩のうち、粒径分布のシャープな酸化珪素粒子を得る上で、メタ珪酸ナトリウムが最も好ましい。
【0014】
上記で得られた珪酸塩水溶液に結晶成長抑制剤であるアルキルアミンを添加しても良い。アルキルアミンとしては、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソブタノールアミン、プロパノールアミン等が挙げられるが、特に結晶性の良好な酸化珪素粒子を得る上で、モノエタノールアミンが最適である。また、この珪酸塩水溶液に、pH制御のためにアルカリ水溶液を添加してもよい。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水溶液などが最適である。
【0015】
これとは別に、酸を希釈して、中和剤である酸性水溶液を調整する。酸としては、塩酸、硝酸、酢酸などが挙げられるが、粒度分布のシャープな酸化珪素粒子を得る上で、塩酸が最も好ましい。
【0016】
次に、この酸性水溶液を、上記の珪酸塩水溶液中に滴下して、珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物の沈殿物を生成させる。この沈殿物を含む懸濁液のpHは、6〜10の範囲になるように調整する。懸濁液のpHが高すぎると沈殿物が生成せず、低すぎると一旦生成した沈殿物が再溶解する。また、粒子サイズ分布の良好な酸化珪素粒子を得るために、この懸濁液を室温において1日程度熟成することが好ましい。この温度調整、pH調整および熟成は、この後の工程の加熱処理において、比較的低い温度で、より粒子サイズ分布の良好な酸化珪素粒子を得る上で効果的である。
【0017】
(加熱処理)
上述した珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物の沈殿物を含む懸濁液を、オートクレーブ等を用いて加熱処理する。この加熱処理において、上記の沈殿物を含む懸濁液をそのまま加熱処理しても構わないが、水洗により、上記沈殿物以外の生成物や残存物を除去し、その後再度pH調整することがより好ましい。この時のpHの値は、6〜10とすることが好ましい。このpHより低いと、加熱処理時に結晶成長が不十分になり、高すぎると、粒子径分布が広くなる傾向を示す。
【0018】
加熱処理温度は、110〜300℃の範囲とすることが好ましい。この温度より低いと、目的とする酸化珪素粒子が得られにくく、この温度より高いと発生圧力が高くなるため、装置が高価なものとなり、メリットはない。
【0019】
加熱処理時間は、1〜4時間の範囲が好ましい。加熱処理時間が短すぎると、充分に酸化珪素に結晶変態せず、加熱時間が長すぎても特に問題となることはないが、製造コストが高くなるだけで、意味がない。
【0020】
この加熱処理により、微粒子状の酸化珪素粒子が得られるが、さらに水洗などにより、未反応物を除去すると、より分散性に優れた酸化珪素粒子が得られ、シート上に塗布して塗膜としたときに、すなわちシートにしたときに優れた透明性を示す。
【0021】
上記加熱処理により酸化珪素粒子が得られるが、さらに空気中、加熱処理により、酸化珪素粒子の結晶性を調整することも可能である。この場合の加熱処理温度としては、200〜800℃が好ましい。この温度より低いと、加熱処理の効果はほとんどなく、また高すぎると焼結が起こりやすくなる。
【0022】
このようにして得られた酸化珪素粒子は、粒子の形状が球状ないしは楕円状で、平均粒子径が1〜50nmの範囲にあり、かつBET比表面積が50〜500m2 /gの範囲にある。
【0023】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0024】
〔実施例1〕
まず、0.33モルのメタ珪酸ナトリウムを400mlの水に溶解して珪酸ナトリウム水溶液を調整した。これとは別に、1N塩酸水溶液を30ml作製した。前者のメタ珪酸ナトリウム水溶液に、後者の塩酸水溶液を、懸濁液のpHが8.5になるまで滴下して、珪素を含む沈殿物を作製した。この沈殿物を含む懸濁液を、さらに塩酸溶液を用いてpH7.3に調整し、当該沈殿物を懸濁液の状態で室温で20時間熟成させた。
【0025】
次に、上澄み液を除去した後、この沈殿物を含む懸濁液を、オートクレーブに仕込み、170℃で2時間、加熱処理を施した。
【0026】
加熱処理生成物を、水洗、濾過し、90℃で空気中、乾燥した後、乳鉢で軽く解砕し、酸化珪素粒子とした。
【0027】
得られた酸化珪素粒子について、透過型電子顕微鏡で形状観察を行ったところ、平均粒子径が18nmの球状ないし楕円形粒子であることがわかった。
【0028】
この酸化珪素微粒子を20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を図1に示す。また、透過型電子顕微鏡写真から求めた平均粒子径などを表1に示す。
【0029】
なお平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真上で、300個の粒子の粒子径(球状および球状に近い粒子についてはその直径、楕円状および楕円状に近い粒子についてはその最大長軸長を測定し、これらの平均値として求めた。
【0030】
〔実施例2〕
実施例1の酸化珪素粒子の合成方法において、珪素を含む沈殿物の加熱処理時におけるpHを9.0とした以外は、実施例1と同様にして、珪素を含有する沈殿物を生成させ、水洗、濾過、乾燥後、酸化珪素粒子を作製した。
【0031】
この酸化珪素粒子について、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、平均粒子径が28nmの球状ないし楕円形粒子であった。この酸化珪素粒子を20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を図2に示す。透過型電子顕微鏡写真から求めた平均粒子径などを、表1に示す。
【0032】
〔実施例3〕
実施例1の酸化珪素粒子の合成方法において、珪素を含有する沈殿物の加熱処理時における加熱温度を200℃にした以外は、実施例1と同様にして、酸化珪素粒子を作製した。
【0033】
この酸化珪素粒子について、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、平均粒子径が42nmの球状ないし楕円形粒子であった。この酸化珪素粒子を20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を図3に示す。透過型電子顕微鏡写真から求めた平均粒子径などを、表1に示す。
【0034】
〔比較例1〕
実施例1の酸化珪素粒子の合成方法において、珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物の沈殿物の加熱処理時におけるpHを2.0とした以外は、実施例1と同様にして作製した。この酸化珪素粒子を20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を図4に示す。さらに、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、ポーラス状の不定形粒子であることがわかった。この酸化珪素粒子の平均粒子径は、不定形粒子であり、結晶粒界が確認できないため、測定不能であった。
【0035】
〔比較例2〕
実施例1の酸化珪素粒子の合成方法において、加熱処理を行うことなく、水洗、濾過し、90℃で乾燥した以外は、実施例1と同様にして作製した。
【0036】
この酸化珪素粒子について、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、粒子径が30nmから100nm程度の範囲にわたって分布した粒子サイズ分布の広い粒子であることがわかった。
【0037】
《透過型電子顕微鏡観察結果》
先に述べたように、図1〜3は、実施例1〜3で作製した酸化珪素粒子の20万倍の透過型電子顕微鏡写真をそれぞれ示したものであるが、これらの電子顕微鏡写真の観察結果から、粒子合成過程における加熱処理時のpHや加熱処理温度と得られる粒子の平均粒子径との間には、以下のような関係があることがわかった。
【0038】
実施例1および2では、加熱処理時のpHがそれぞれ7.3および9.0であり、得られた酸化珪素粒子の平均粒子径は、それぞれ18nmおよび28nmとなり、平均粒子径はpHが大きくなるにしたがって大きくなる。
【0039】
実施例1および3では、加熱処理温度がそれぞれ170℃および200℃であり、酸化珪素粒子の平均粒子径は、それぞれ18nmおよび42nmとなり、平均粒子径は加熱処理温度が高くなるにしたがって増大する。
【0040】
表1に、上記実施例および比較例における酸化珪素粒子の合成条件、得られた酸化珪素粒子の平均粒子径等をまとめて示す。この表1には、各実施例および比較例で得られた酸化珪素粒子のBET比表面積の値も示してある。このBET比表面積は、コールター株式会社製比表面積・細孔分布測定装置SA3100を使用し、ガス吸着法により3点の平均値を求めたものである。なお、比較例2については、平均粒子径について述べたのと同じ理由によりBET比表面積の測定は不可能であったので、表1にはその値を記載していない。
【0041】
【表1】
【0042】
表1から明らかなように、各実施例で得られた酸化珪素粒子は、いずれも形状が球状ないし楕円形状で結晶性に優れ、かつ粒子径も50nm以下という微粒子であることがわかる。一方、比較例1では、加熱処理時のpHが、pH2.0と低すぎたため、酸化珪素粒子は、結晶化していないアモルファス状態であると考えられる。比較例2に示した酸化珪素粒子では、加熱処理を行わなかったため、特定の形状を持たない不定形の、極めて微細な粒子であることがわかる。
【0043】
《透明性の評価試験および評価結果》
上記実施例および比較例で作製した酸化珪素粒子を用いて塗膜とした場合の透明性を調べるために、下記のようにして酸化珪素粒子を含んだ塗膜を表面に形成したシートを作製した。
【0044】
(塗膜形成に用いた組成物の組成)
・酸化珪素粒子 80重量部
・ポリメチルメタクリレート樹脂 20重量部
(三菱レーヨン社製BR−113)
・メチルエチルケトン 150重量部
・トルエン 150重量部
【0045】
遊星型ボールミル(フリッチェ社製)を用い、上記の組成物を5時間分散させて、酸化珪素粒子を含んだ分散液を調整した。得られた分散液を50μm厚さのポリエチレンテレフタレート製フイルム(PETフイルム)上に、厚さが30μmになるようにバーコーターで塗布して、酸化珪素粒子を含んだ塗膜を表面に形成し、シートを作製した。
【0046】
得られた各シートについて、日本分光社製の分光光度計を用いて、波長550nmの光の透過率を測定し、透明性を評価した。結果を表2に示す。
【0047】
なお、表2中に記載した比較例3では、市販のコロイダルシリカ(形状:球状、平均粒子径:27nm)を用いて上記の条件で分散液を調整し、これを用いて実施例1と同様の条件で作製したシートを使用した。
【0048】
【表2】
【0049】
表2より、本発明の各実施例で作製した酸化珪素粒子は、いずれも分散性が良好なため、優れた透明性を示すことがわかる。一方、各比較例で作製した酸化珪素粒子は、粒子がアモルファス状のため、粒子の強固な凝集が発生し、均一な分散体が得られないために透明性が著しく低下したと考えられる。比較例3で使用した市販のコロイダルシリカは、粒子サイズは小さいが、分散性が本発明実施例に係る酸化珪素粒子に比べて劣るため、これらの酸化珪素粒子を用いた場合のような良好な透明性が得られない。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る酸化珪素粒子は、粒子径が1nmから50nmの範囲であり、かつ粒子径分布が均一で、焼結、凝集が極めて少なくて分散性に優れており、特にシートにしたときに優れた透明性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の酸化珪素微粒子の20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
【図2】実施例2の酸化珪素微粒子の20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
【図3】実施例3の酸化珪素微粒子の20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
【図4】比較例1の酸化珪素微粒子の20万倍で撮影した透過型電子顕微鏡写真を示した図である。
Claims (4)
- 粒子の形状が球状ないしは楕円状で、平均粒子径が1〜50nmの範囲にあり、かつBET比表面積が50〜500m2 /gの範囲にある酸化珪素粒子。
- 請求項1記載の酸化珪素粒子を製造するにあたり、珪酸塩を溶解した水溶液に、酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を沈殿させ、この沈殿物を含む懸濁液を110〜300℃の温度範囲で加熱処理して酸化珪素粒子とすることを特徴とする酸化珪素粒子の製造方法。
- 請求項1記載の酸化珪素粒子を製造するにあたり、珪酸塩を溶解した水溶液に、酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を沈殿させ、その後に珪素の水酸化物あるいは水和物以外の生成物、または残存物を水洗除去し、さらにpHを6〜10の範囲に調整した後、この沈殿物を含む懸濁液を110〜300℃の温度範囲で加熱処理して酸化珪素粒子とすることを特徴とする酸化珪素粒子の製造方法。
- 珪酸塩を溶解した水溶液に、酸性水溶液を添加して珪素の酸化物、水酸化物あるいは水和物を得る工程において、珪素の水酸化物あるいは水和物生成後の懸濁液のpHが6〜10の範囲になるように調整する、請求項2または3記載の酸化珪素粒子の製造方法。
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JP2003172623A JP2005008463A (ja) | 2003-06-17 | 2003-06-17 | 酸化珪素粒子とその製造方法 |
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JP2008001803A (ja) * | 2006-06-22 | 2008-01-10 | Admatechs Co Ltd | 研磨材用砥粒及びその製造方法、並びに研磨材 |
JP2011079695A (ja) * | 2009-10-06 | 2011-04-21 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | ケイ素低級酸化物粒子の製造方法及び該粒子の分散液 |
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2003
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