JP2008001355A - 二重ロック式キャスタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 二重ロック式キャスタは、同一の制動操作によって、車輪のトレッド面を押圧する第1ブレーキとなるブレーキシューと、車輪の内周に設けた環状の凹凸からなる係合受部に係止する第2ブレーキとなるブレーキ板とによって二重に制動ロックを行うようにして重荷重用のキャスタに適用することができる。また、同一の旋回ロック操作によって、旋回ロック板の受部に主たる旋回ロック部材の係合突部と従たる旋回ロック部材の係合突部を順次に係合させて二重に旋回ロックを行うようにして旋回ロック時にガタつきの無いロックを行うことができるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
一方、車輪の側面で同心小径で内歯歯車のように形成された環状に並んだロック受部を形成し、該ロック受部に突部を出没させて車輪の制動を行う構造も知られている(特開2001−1703号)。
しかし、これらいずれかの制動構造を用いた場合に、キャスタに重荷重がかかる場合に制動が十分に利かない虞れがある。
そこで、キャスタに二重に制動機構を設ける構造が考えられるが、操作方法がそれぞれ別々であるために、操作が繁雑となるという問題点がある。
車輪を軸支する支持ヨークに枢着されると共に、支持ヨークに枢着されたロック部材を車輪のトレッド面と衝合する第1制動位置と、前記トレッド面から離間する第1制動解除位置とに変位可能とし、第1制動解除位置の方向に付勢されて第1ブレーキとなるブレーキシューと、
前記ロック部材に連動可能に連結されて前記支持ヨークに沿って進退可能に摺動可能になっていると共に、前記ブレーキシューが第1制動位置へ変位すると前記車輪の内周側面に形成された環状に連続する凹凸からなる係合受部に先端の係合部を係合させる第2制動位置に進動し、前記ブレーキシューが第1制動解除位置へ変位すると前記係合部を係合受部から離間させる第2制動解除位置に退動し、第2制動解除位置の方向に付勢されたブレーキ板とを有してなることを特徴とする。
ステム内に枢動可能に取り付けられたカムを有し、該カムに一端が枢着され、他端がブレーキシューに枢着されたリンク部材が設けられており、
ブレーキシューには、車輪の側方に延びブレーキ板の上部と接して、ブレーキシューの枢動に連動してブレーキ板を進退方向に摺動させる連動片が設けられており、
ブレーキ板の上端に係合部が設けられていることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、
前記支持ヨークを旋回可能に保持するステムに下方から挿入されて上端がカムに接すると共に、該カムの変位によって昇降する上向きに付勢された作動軸を有し、
ロック部材がブレーキシューからなっており、上記作動軸の下降により車輪のトレッド面と衝合して車輪を制動する制動位置と、作動軸の上昇によりトレッド面と離間して前記制動を解除する制動解除位置とに枢動してなり、
前記ロック部材と連動するブレーキ板の係合部がブレーキ板の下端に設けられていることを特徴とする。
更に、請求項4の発明では、
前記支持ヨークに上下の片を有するピン形状のバネ材からなる旋回ロック片の折れ曲がり部分が取り付けられており、
該旋回ロック片はその上下の片を開いた状態でロック部材に掛け止められており、
ロック部材が制動方向に枢動すると上方の片が押し広げられて上方の片の先端が上昇すると共に上方の片の先端側に設けた旋回ロック用の係合突部がステムに固定された旋回ロック板の受部に係合して支持ヨークの旋回をロックし、前記ロック部材が制動解除方向に枢動すると上方の片がもとの位置に戻って先端が下降すると共に前記係合突部が受部から外れて旋回ロックを解除してなることを特徴とする。
ステムに固定された旋回ロック板の受部に、ロック部材の変位によって支持ヨークに取り付けられた旋回ロック部材の係合突部を係合して支持ヨークの旋回をロックするロック構造を二重に設けた二重ロック式キャスタにおいて、
一方の旋回ロック部材の係合突部が他方の旋回ロック部材の係合突部より先に前記受部に係合するように設定されてなることを特徴とする。
また、請求項6の発明では、
受部と先に係合する一方の旋回ロック部材の係合突部が旋回ロック板の受部と係合しやすいように係合突部の先端が受部より幅狭に設定されており、
受部に後から係合する他方の旋回ロック部材の係合突部が旋回ロック板の受部と略隙間無く拘束しうるように幅広に設定されていることを特徴とする。
また、請求項7の発明では、
一方の旋回ロック部材と他方の旋回ロック部材とが、同一のロック部材の変位によってそれぞれの係合突部を受部に係合するように構成されていることを特徴とする。
更に、請求項8の発明では、
前記受部と先に係合する一方の旋回ロック部材がロック部材の変位によって係合突部を受部に係合してなり、他方の旋回ロック部材が前記ロック部材と連動して変位する連動部材の変位によって他方の旋回ロック部材の係合突部を受部に係合することを特徴とする。
また、旋回ロックを二重に行うことで、旋回方向のガタつきを抑えて確実にロックすることができる。
以下に、この発明の二重ロック式キャスタの実施の形態を図面を参照しながら説明する。
なお、明細書においては、キャスタの進行方向をもとにして前後として説明する。
このステム2内には、枢動可能にカム4が取り付けられている。
カム4は、ステム2内で所定の角度、本実施例では30度の角度で制動と制動解除位置とに切替可能に回転することができるように、左右両側にストッパ面4a、4bが形成されており、後述のリンク部材10枢着用の突片部4cを設けている。
また、カム4の枢軸14は、図示例の場合、断面六角形の軸からなっており、操作レバーなどの操作部材と一体につながっている。
支持ヨーク3の後方寄りに第1ブレーキとなるブレーキシュー6の後部6bが枢着P1されている。
また、ブレーキシュー6の底面には、制動時に車輪5のトレッド面5aにくい込む爪部9が形成されており、前部には前方へ突出する突出片6aが設けられている。
このブレーキシュー6は、前記カム4と連動可能に変位する。
本実施例では、カム4の突出片4cとブレーキシュー6との間に枢着されたリンク部材10を用いて連動させている。
また、突出片6aには、上端が支持ヨーク3の上部に取り付けられた第1スプリングS1の下端が掛け止められており、ブレーキシュー6を制動解除方向となる上向きに付勢している。
前記ブレーキシュー6の側面後方には、車輪5の側面と隙間を隔てて下方へ延出する略く字状の連動片11を固着している。
図示例で、連動片11は、ブレーキシュー6に固着されており、ブレーキシュー6と共に支持ヨーク3に枢着P1されている。
前記支持ヨーク3の側面の内側には、支持ヨーク3に沿って摺動自在に第2ブレーキとなるブレーキ板7が取り付けられている。
ブレーキ板7は、長孔7cを有する幅広なプレート本体7aと、幅狭な上部プレート7bとを一体に有し、上部プレート7bの上端が内向きに直角に折り曲げられて、後述の係合受部8bと係脱する突部からなる係合部8aを有している。
また、支持ヨーク3の内壁面には、長孔7cより上方位置に、前記プレート本体7aの摺動をガイドする一対のガイド部3aが設けられている。
更に、支持ヨーク3の内面下部には、ブレーキ板7の下端に設けた第1掛止部7dに上端が掛け止められた第2スプリングS2の下端を掛止める第2掛止部3bが形成されている。
車輪5は、本実施例の場合に、タイヤを外嵌したホイルセンター5cを有しており、該ホイルセンター5cの外周に沿って環状に多数の凹部を等間隔に配置して内歯歯車のように形成した係合受部8bが形成されている。
これによりブレーキ板7は第2スプリングS2の付勢力で上向きに付勢されて長孔7cの長さの範囲で上方に押し上げられ、ブレーキ板7の係合部8aが係合受部8bに没入する第2制動位置に変位する(図2参照)。
これによりブレーキ板7は第2スプリングS2の付勢力に抗して長孔7cの長さの範囲で下方に押し下げられ、ブレーキ板7の係合部8aが係合受部8bから抜け出て離間する第2制動解除位置に変位する(図1、図3参照)。
この実施例では、支持ヨーク3が、固定プレート2aを貫通するステム20に旋回自在に取り付けられている。
このステム20の下部には、カム40を収納した空間21と連通する孔部22が形成されており、該孔部22にカム40の変位を昇降動に変換する連動軸100が嵌挿されている。
ここでカム40は、前記実施例1と同様にステム20内で所定の角度(本実施例では30度)で回転してカム面を変位させる。図示例では左右の上方段部40a、40bがストッパとなる。
連動軸100は上端に前記カム40のカム面と衝合する略半球状の上端接触部101を有しており、ロック解除方向となる上向きに付勢されている。
また連動軸100には中途位置に環状の鍔部102が形成されており、前記第3スプリングS3の上端が掛け止められており、上向きに付勢されている。
次ぎに、ステム20の下端には、中央に貫通孔を有し外周が下方へ垂下すると共に、該垂下壁に下向きに開口する凹部からなる旋回ロック用の受部31を環状に等間隔に複数設けた旋回ロック板30が固定されている。
次ぎに、連動軸100と車輪5との間に、第1ブレーキとなるブレーキシューに相当するロック部材60が設けられており、その後方寄りの中途個所で支持ヨーク3に枢着P3されている。
このロック部材60は、下面に押圧用のパッド90を有しており、上部には前記連動軸100の下端と衝合可能な受部61を突設しており、連動軸100の昇降に連動して、前記枢着点P3を支点として枢動する。
なお、65はブレーキシュー60のパッド90の位置を微調整するための調整ネジである。
支持ヨーク3には、前記連動軸100を避けた位置で上記ロック部材60の枢動により、他方端が上方へ変位して復帰可能に押し上げられる割りピンを開いたような形状のバネ材からなる旋回ロック用バネ材50が設けられている。
該旋回ロック用バネ材50は、折れ曲がり部分の略C形状の環状部53が、支持ヨーク3に固定されたピンP4に外嵌しており、上下一対の片51、52の間に前記ロック部材60の先細り形状の後部62が嵌め込まれている。
また、これと同時に、前記連動軸100の下端103によって押し下げられたロック部材60の下端に形成されたパッド90が車輪5のトレッド面5aを押圧し、車輪5を制動することができる。
前記支持ヨーク3の側面の内側には、支持ヨーク3の内壁面に沿って摺動自在に第2ブレーキとしてのブレーキ板70が取り付けられている。
このブレーキ板70は、その上部でロック部材60に連動可能に連結されている。
図示例ではブレーキ板70はロック部材60に固定されているが、枢着されていてもよい。あるいは連動可能に連結部材を介設するなどであってもよい。
そして、ブレーキ板70は、長孔70cを有する幅広なプレート本体71と、幅狭な上部プレート72とを一体に有し、プレート本体71の下端が内向きに直角に折り曲げられて、後述の係合受部80bと係脱する突部からなる係合部80aを形成している。
また、プレート本体71の中途位置には直交する方向に延びて外向きに折れ曲がり、支持ヨークの直線状に延びる厚み側の端面に沿ってガイドされてブレーキ板70の摺動をガイドする一対のガイド部73が設けられている。
更に、支持ヨーク3の中途位置には、ブレーキ板70の下端に設けた第1掛止部75に下端が掛け止められた第2スプリングS2の上端を掛止める第2掛止部32が形成されており、ブレーキ板70を制動解除方向に付勢している。
車輪5には、前記実施例1と同様にホイルセンター5cの外周に沿って環状に多数の凹部を等間隔に配置して内歯歯車のように形成した係合受部80bが形成されている。
前記ロック部材60が制動方向に変位するとブレーキ板70は第2スプリングS2の付勢力に抗して長孔70cの長さの範囲で下方に押し上げられ、ブレーキ板70の係合部80aが係合受部80bに没入する第2制動位置に変位する(図5参照)。
これによりブレーキ板70は第2スプリングS2の付勢力も加わって長孔70cの長さの範囲で上方に押し上げられ、ブレーキ板70の係合部80aが係合受部80bから抜け出て離間する第2制動解除位置に変位する(図4、図6参照)。
これにより本実施例では、制動を二重に行うと共に、旋回ロックも行うことができるが、前記旋回ロック機構を設けず、ロック部材は制動解除方向に付勢されており二重に制動しうるだけの構成であってもよい。
ここで、制動ロックの構造は公知のものでよく、前記各実施例のように二重制動を行うものでもよいが、本実施例では、前記実施例2において二重に旋回ロックを行うことができるようにした実施例について説明する。
1つの旋回ロック機構および制動機構は前記実施例2と同様であるので、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
そこで、旋回ロックを二重に行うことで旋回ロック時のがたつきを防止することができる。
この実施例では、前記実施例2の旋回ロック用バネ材50を主たる旋回ロック部材として用いてる。
この旋回ロック用バネ材50は、本実施例の場合、後述の第2旋回ロック部材500と重ならずに並列に並べて使用するため、図9および図11に示すように切欠穴部55が形成されている。
また、旋回ロック用バネ材50は、その係合突部54が、旋回ロック板30のほぼ中央位置で直径方向に対峙する一対の受部31と係合しうるように形成されており、第2旋回ロック部材500の係合突部540が係合しうる端部側の受部31とは干渉しないようになっている(図11参照)。
補助用の旋回ロック部材として第2旋回ロック用バネ材500が設けられている。
この第2旋回ロック用バネ材500は、旋回ロック用バネ材50とほぼ同様の構成で長さと幅が短く設定されており、支持ヨーク3の前記連動軸100を避けた位置で前記ロック部材60の枢動により他方端が上方へ変位して復帰可能に押し上げられる割りピンを開いたような形状のバネ材からなっている。
即ち、下方の片520の先端は前記ロック部材60の下部の中途位置に掛け止められており、上方の片510は前記ロック部材60の後部62の上方部分に接しており、前記ロック部材60が第3ピンP3を支点にして傾動することで下方の片520と上方の片510の間を拡縮して、前記上方の片510を傾斜姿勢から略水平姿勢へと押し上げて変位しうるようになっている。
ここで、第2旋回ロック用バネ材500の係合突部540は、旋回ロック用バネ材50の係合突部54より短いので、同じロック部材60の枢動でも上昇角度が大きくなるので、係合突部54より先に旋回ロック板30の受部31と衝合し、受部31の凹部に係合する。
ここで係合突部540は、先端の幅W1が受部31の溝幅W2より短くなっていれば係合が容易となるが、更に、図10(b)の(ロ)に示すように左右の側辺540aを受部31の角部と衝合した際に係合方向にガイドするようにテーパ形状とすることが好ましい。
これにより、第2旋回ロック用バネ材500の係合突部540は図10(b)の(ハ)に示すように受部31にスムーズに突入させることができる。
この旋回ロックにより旋回ロック板30がロック位置に位置決めされる。
係合突部54と受部31の係合状態について図11(b)にその待機(イ)、接触(ロ)、係合(ハ)について図示する。
ここで、係合突部54は、図11(b)に示すように先端の幅W3が受部31の溝幅W2とほぼ同じ乃至は僅かに短く設定されている。
係合突部54の先端角部を面取りしておけば、図11(b)の(ロ)に示すように係合が容易となる。
受部31は、前述のように予め位置決めされているので、図11(b)の(ハ)に示すように上記係合突部54もスムーズに嵌合させることができる。
図示例の場合、制動ロック構造は実施例2と同様であって、ロック部材60はブレーキシューを兼ねるもので下面に車輪のトレッド面を押圧するパッド90を有しており、またロック部材60枢動に連動して制動乃至制動解除方向に摺動するブレーキ板70が連結されている。
この場合、制動ロックはロック部材60のパッド90による車輪への押圧によってのみ行われる。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、その説明を省略する。
このキャスタ1では、連動軸100の下降によりロック方向に付勢されたロック部材600を図示しない支持ヨークとの枢着点P30を支点にして押し下げる(図14参照)。
そして、上記ロック部材600は前記連動軸100の下降で図中時計方向に枢動し、ロック部材600に固着された第2旋回ロック片501の係合突部541が、側方から旋回ロック板30の受部31に突入する。
係合突部541と受部31の係合状態について図15(a)にその待機(イ)、接触(ロ)、係合(ハ)について図示するが、係合方向が異なるだけで前記図10(b)と同様に機能する。
そして、上記ロック部材600の上部側方に枢着点P50で枢着されて旋回ロック解除方向に付勢された連動部材610に基端が固定されている。
前記ロック部材600の旋回ロック方向の枢動により旋回ロック片50’が押し上げられ、これと連動して連動部材610が枢着点P50を支点にして付勢力に抗して枢動し前記係合突部541の受部31への突入に次いで係合突部54’を下方から旋回ロック板30の受部31に突入させる。
この係合突部54’と受部31の係合状態について図15(b)にその待機(イ)、接触(ロ)、係合(ハ)について図示するが、前記図11(b)と同様に機能する。
一方、車輪5には、その内周に形成された環状の係合受部80b’が形成されており、ロック部材600のアーム620を介してロック部材の枢動に連動してブレーキ板700が下方に摺動し、係合部80a’が係合受部80b’に突入して制動ロックするようになっている。
制動ロックについては、前記ロック部材600の下面に直接に車輪のトレッド面を押圧するパッドや爪などのシューを設けてブレーキ板700や連動用のアーム620を省略する構成でもよく、その他の公知の制動機構を用いることができる。
また、主たる旋回ロック部材と従たる旋回ロック部材の旋回ロック方向への変位はロック作動を生じる同一部材の変位によるものであっても、あるいは連動して作動する別体の部材の変位によるものであってもよい。
また、上記のようにこの場合の制動ロック機構の構成は特に限定されない。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
2 ステム
2a 固定プレート
3 支持ヨーク
4 カム
5 車輪
6 ロック部材
7 ブレーキ板
8a 係合部
8b 係合受部
9 ブレーキシュー
10 リンク部材
11 連動片
14 枢軸
20 ステム
30 旋回ロック板
32 第2掛止部
31 受部
50 旋回ロック用バネ材
50’ 旋回ロック片
51 上方の片
52 下方片
54 係合突部
54’ 係合突部
60 ロック部材
70 ブレーキ板
70c 長孔
73 ガイド部
75 第1掛止部
80a 係合部
80b 係合受部
90 パッド
100 連動軸
500 旋回ロック用バネ材
501 第2旋回ロック片
510 上方の片
540 係合突部
541 係合突部
600 ロック部材
700 ブレーキ板
Claims (8)
- 車輪を軸支する支持ヨークに枢着されると共に、支持ヨークに枢着されたロック部材を車輪のトレッド面と衝合する第1制動位置と、前記トレッド面から離間する第1制動解除位置とに変位可能とし、第1制動解除位置の方向に付勢されて第1ブレーキとなるブレーキシューと、
前記ロック部材に連動可能に連結されて前記支持ヨークに沿って進退可能に摺動可能になっていると共に、前記ブレーキシューが第1制動位置へ変位すると前記車輪の内周側面に形成された環状に連続する凹凸からなる係合受部に先端の係合部を係合させる第2制動位置に進動し、前記ブレーキシューが第1制動解除位置へ変位すると前記係合部を係合受部から離間させる第2制動解除位置に退動し、第2制動解除位置の方向に付勢されたブレーキ板とを有してなることを特徴とする二重ロック式キャスタ。 - ステム内に枢動可能に取り付けられたカムを有し、該カムに一端が枢着され、他端がブレーキシューに枢着されたリンク部材が設けられており、
ブレーキシューには、車輪の側方に延びブレーキ板の上部と接して、ブレーキシューの枢動に連動してブレーキ板を進退方向に摺動させる連動片が設けられており、
ブレーキ板の上端に係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の二重ロック式キャスタ。 - 支持ヨークを旋回可能に保持するステムに下方から挿入されて上端がカムに接すると共に、該カムの変位によって昇降する上向きに付勢された作動軸を有し、
ロック部材がブレーキシューからなっており、上記作動軸の下降により車輪のトレッド面と衝合して車輪を制動する制動位置と、作動軸の上昇によりトレッド面と離間して前記制動を解除する制動解除位置とに枢動してなり、
前記ロック部材と連動するブレーキ板の係合部がブレーキ板の下端に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の二重ロック式キャスタ。 - 支持ヨークに上下の片を有するピン形状のバネ材からなる旋回ロック片の折れ曲がり部分が取り付けられており、
該旋回ロック片はその上下の片を開いた状態でロック部材に掛け止められており、
ロック部材が制動方向に枢動すると上方の片が押し広げられて上方の片の先端が上昇すると共に上方の片の先端側に設けた旋回ロック用の係合突部がステムに固定された旋回ロック板の受部に係合して支持ヨークの旋回をロックし、前記ロック部材が制動解除方向に枢動すると上方の片がもとの位置に戻って先端が下降すると共に前記係合突部が受部から外れて旋回ロックを解除してなることを特徴とする請求項1から3のいずれに記載の二重ロック式キャスタ。 - ステムに固定された旋回ロック板の受部に、ロック部材の変位によって支持ヨークに取り付けられた旋回ロック部材の係合突部を係合して支持ヨークの旋回をロックするロック構造を二重に設けた二重ロック式キャスタにおいて、
一方の旋回ロック部材の係合突部が他方の旋回ロック部材の係合突部より先に前記受部に係合するように設定されてなることを特徴とする二重ロック式キャスタ。 - 受部と先に係合する一方の旋回ロック部材の係合突部が旋回ロック板の受部と係合しやすいように係合突部の先端が受部より幅狭に設定されており、
受部に後から係合する他方の旋回ロック部材の係合突部が旋回ロック板の受部と略隙間無く拘束しうるように幅広に設定されていることを特徴とする請求項5に記載の二重ロック式キャスタ。 - 一方の旋回ロック部材と他方の旋回ロック部材とが、同一のロック部材の変位によってそれぞれの係合突部を受部に係合するように構成されていることを特徴とする請求項5または6に記載の二重ロック式キャスタ。
- 受部と先に係合する一方の旋回ロック部材がロック部材の変位によって係合突部を受部に係合してなり、他方の旋回ロック部材が前記ロック部材と連動して変位する連動部材の変位によって他方の旋回ロック部材の係合突部を受部に係合することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の二重ロック式キャスタ。
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