JP2017226323A - キャスター - Google Patents

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Abstract

【課題】制動力に優れたブレーキ機構を備えたキャスターを提供する。
【解決手段】車輪8と、前記車輪8の外周面8Aに押圧可能な外周制動部18と、前記車輪8のホイール20の側面に押圧可能な側面制動部21と、外周制動部18と側面制動部21を同時に操作する操作手段としてレバー22とを備えたことにより、車輪8の外周面8Aと側面を同時に止めることで十分な制動力を得ることができるとともに、部品点数の削減を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築現場等で使用するキャスターに関するものである。
従来、この種のキャスターのブレーキ機構としては、車輪を支持するフォークにブレーキカムを回動可能に取り付け、ブレーキカムの回動により、ブレーキ板を押すことにより、ブレーキ板を車輪に押し付けて車輪を制動していた(特許文献1)。
実開平7−38420号公報
しかし、従来のキャスターのブレーキ機構では、十分な制動力を備えたものとは言えず、特にその上で作業する作業足場として不安があるという問題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、制動力に優れたブレーキ機構を備えたキャスターを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、車輪と、前記車輪の外周面に押圧可能な外周制動部と、前記車輪の側面に押圧可能な側面制動部と、前記外周制動部と前記側面制動部を同時に操作する操作手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記車輪を旋回する旋回機構と、前記旋回機構の旋回を規制する旋回規制手段を備え、前記旋回規制手段を前記操作手段で操作することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、車輪の外周面と側面を同時に止めることで十分な制動力を得ることができる。
請求項2の発明によれば、車輪の制動と車輪の旋回規制を同時に行うことで、作業性の向上を図ることができる。
本発明のキャスターの非ブレーキ状態を示す断面図である。 同上、キャスターのブレーキ状態を示す断面図である。 同上、キャスターの非ブレーキ状態を示す斜視図である。 同上、キャスターのブレーキ状態を示す斜視図である。
本発明における好適な実施の形態について添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須条件であるとは限らない。
図1乃至図4は、本発明のキャスターの一実施形態について示している。本実施例において、便宜上図面向かって左側を前方、右側を後方とする。1は外周に雄螺子部1Aを形成した縦軸であり、縦軸1の左右側面に縦溝1Bが形成され、足場パイプが縦軸1に嵌合される際、キーをその縦溝1Bに挿入して回り止めとする。また、縦軸1にはハンドル付きの雌螺子環2が螺合され、雌螺子環2の回転により脚輪の突出し長を調整する構成としている。
縦軸1の下端には、キャスター3上部の円形取付板である上皿部材4が固定される。キャスター3は、上皿部材4の中央に旋回軸5を固定し、上皿部材4の下側に第1の鋼球6を介して中皿部材7を回転自在に配設し、中皿部材7の下側に、双輪からなる車輪8を回転自在に軸支するフォーク9を固定して構成される。また、フォーク9の上部内側は、第2の鋼球10を介して下皿部材11により支持され、車輪8はその外周が硬質ウレタンゴムなどから形成される。
中皿部材7の下部には、側面視略V型に形成された板状バネ鋼からなる弾性部材12を保持する保持部材13を備えている。
フォーク9には、ブレーキ板14が第1の水平軸15によって、上下方向に回動自在に軸支される。
ブレーキ板14は、ブレーキ板本体16の中央部分の左右両端に第1の水平軸15を軸支する第1の軸受部17を備え、ブレーキ板本体16の前方を車輪8側に折り曲げて形成された外周制動部18と、ブレーキ板本体16の後方における左右両端から下方に垂設された一対の垂設部19に車輪8のホイール20におけるリムの内周面に当接可能な左右一対の側面制動部21とを備えている。
ブレーキ板14の上部には、レバー22が第2の水平軸23によってフォーク9に、上下方向に回動自在に軸支されている。レバー22の基端において、第2の水平軸23を軸支する第2の軸受部24には、前方に小円弧部25、後方に大円弧部26、上方に上部平坦部27、下方に下方平坦部28を備えたカム部29を備えている。小円弧部25、大円弧部26、上部平坦部27および下部平坦部28の第2の水平軸23からの距離は、近い方から、下部平坦面部28、上部平坦部27、小円弧部25、大円弧部26の順となっている。
保持部材13の上方には、旋回規制部材30が第3の水平軸31によってフォーク9に上下方向に回動自在に軸支されている。
旋回規制部材30の後方には旋回規制用円弧部32が形成され、旋回規制用円弧部32の内側に複数の縦溝が形成される。旋回規制用円弧部32は制動時に、キャスター3上部の上皿部材4の外周面に当接され、旋回をロックする。尚、上皿部材4の外周面にも複数の縦溝が形成されている。
旋回規制部材30では、弾性部材12の一端12Aが旋回規制部材30の後方下部に常時上向きの付勢力を付しており、旋回規制部材30の前方下部が常時カム部29に当接している。
また、ブレーキ板本体16の後方上部では、弾性部材12の他端12Bが常時下向きの付勢力を付している。弾性部材12からの付勢力により、図1及び図3に示す非ブレーキ状態にブレーキ板14及び旋回規制部材30は保持されている。
尚、キャスター3の旋回軸5は縦軸1と同軸上にあり、図1、図2において、車輪6の車軸位置がその旋回軸5より左に偏位している。
以上の構成のキャスター3では、足場パイプの下部に、その縦軸1をパイプ内に挿入するようにして取付けられる。また、この取付け状態において、パイプの下端が雌螺子環2上に当接するため、雌螺子環2を回転させてその位置を上下させることにより、脚輪の突出し長を調整することができる。
キャスター3にブレーキをかける場合、図1及び図3の非ブレーキ状態から、レバー22を下に押し下げ、カム部29を回転させると、小円弧部25がブレーキ板14の外周制動部18を押し下げるとともに、大円弧部26が旋回規制部材30の前方を押し上げる。すると、外周制動部18が車輪8の外周面8Aに押し付けられ、外周制動部18の下降に対して側面制動部21が相対的に上昇し、側面制動部21が弾性部材12からの付勢力に抗してホイール20におけるリムの内周面に押し付けられて車輪8の転動を規制するとともに、旋回規制部材30の後方の旋回規制用円弧部32が弾性部材12からの付勢力に抗して下降して上皿部材4の外周部に押し付けられて旋回を規制する。
以上のように、車輪8と、前記車輪8の外周面8Aに押圧可能な外周制動部18と、前記車輪8のホイール20の側面に押圧可能な側面制動部21と、外周制動部18と側面制動部21を同時に操作する操作手段としてレバー22とを備えたことにより、車輪8の外周面と側面を同時に止めることで十分な制動力を得ることができる。また、外周制動部18の摩耗等により外周制動部18の制動力が低下しても、側面制動部21を備えることによって、車輪8の制動効果が持続する。
また、車輪8を旋回する旋回機構である上皿部材4と、上皿部材4の旋回を規制する旋回規制部材30を備え、旋回規制部材30をレバー22で操作することにより、車輪8の制動と旋回規制を同時に行うことで、作業性の向上を図ることができる。
また、ホイール20のリムの内周面と、側面制動部21におけるホイールとの対向面のいずれか一方か、両方にギア溝を備えることで、ホイール20に対する側面制動部21のとの摩擦力が高まり、側面制動部21による制動力を強めることができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、車輪8は双輪に限定されるものではなく、3つ以上の多輪でもよいし、単輪でもよい。側面制動部21が当接する箇所もホイール20に限定されるものではなく、車輪8の外周面8A以外なら特に限定されるものではない。
3 キャスター
4 上皿部材(旋回機構)
8 車輪
8A 外周面
18 外周制動部
21 側面制動部
22 レバー(操作手段)
30 旋回規制部材

Claims (2)

  1. 車輪と、
    前記車輪の外周面に押圧可能な外周制動部と、
    前記車輪の側面に押圧可能な側面制動部と、
    前記外周制動部と前記側面制動部を同時に操作する操作手段とを備えたことを特徴とするキャスター。
  2. 前記車輪を旋回する旋回機構と、
    前記旋回機構の旋回を規制する旋回規制部材を備え、
    前記旋回規制部材を前記操作手段で操作することを特徴とする請求項1記載のキャスター。
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