JP2008000822A - 工具固定構造及び工具固定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工作機械の工具台に回転位相決めして保持固定されるコレットホルダに、切削工具を簡単に外段取り作業なしに回転位相決めして保持固定することができる工具固定構造を提供する。
【解決手段】切削工具8は、回転位相決めのための工具回転位相基準部7を備え、コレットホルダ6は、収容された切削工具8の工具回転位相基準部7がホルダ回転位相基準部1に対して切削工具8を回転位相決めする位相決め手段5を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホルダ回転位相基準部を備え、このホルダ回転位相基準部により工作機械の工具台に対して回転位相決めして装着でき、コレット構造により切削工具を保持固定するコレットホルダで、切削工具を回転位相決め可能に保持固定するための工具固定構造に関する。
コレットホルダは、スプリングコレットとこれを締め付ける締付部からなるコレット構造により、切削工具を芯ぶれなく保持固定することができるものであるが、一般には、切削工具とコレットホルダとの回転位相が常に所定の関係にあるように回転位相決めして切削工具を保持固定することはできないものである。
つまり、それぞれを正面から見た時に、コレットホルダの外周上の目印点と、切削工具の外周上の目印点を常に一致させるように回転位相決めして保持固定することは、単に、コレットホルダのコレット構造により切削工具を保持固定するだけでは達成できなかった。
そのため、例えば、定盤の上に、コレットホルダの軸心が水平になるように置き、これに対して、切削工具を挿入し、コレット構造で切削工具の回転ができる程度に仮締めし、この定盤の上で、トースカンを用いて、両者の目印点がコレットホルダの軸中心と同じ位置になるようにしてから、増し締めするといった面倒な外段取り作業が必要であった。
このような回転位相決めの必要な場合として、例えば、旋盤においてワークを回転させて内周をボーリング加工する場合がある。この場合、旋盤の工具台に保持固定されたコレットホルダに保持固定された切削工具(ボーリングバー)の刃先が、ちょうど、回転軸芯の水平線に一致するように回転位相決めがされていなければならない。
このため、背景技術として、軸部の外周の一部に、ホルダ回転位相基準部としての平坦部を備え、このホルダ回転位相基準部(平坦部)により工作機械の工具台に対して回転位相決めして装着できるコレットホルダが提供されているが、このコレットホルダに、上記の例に言うボーリングバーを回転位相決めして保持固定する場合には、相変わらず、上記のような定盤とトースカンとを用いた面倒な外段取り作業が必要であった。
特に、ボーリングバーのような切削工具では、その切削性能の向上のため、その刃先に微妙なすくい角が設けられている場合があり、その場合には、刃先と水平線とを一致させるのにも、経験とコツが要求され、時間も要し、改善が求められていた。
このような問題を解決しようとした公知技術は見当たらず、例えば、特許文献1は、工作機械における回転工具の着脱を片手で容易にできる回転工具固定構造を提案しているが、本発明の課題とするような問題は認識されておらず、ましてや、その解決手段の記載は皆無であった。
特開平10−138025号公報(図6)
本願発明は、上記問題を解決しようとするものであり、工作機械の工具台に回転位相決めして保持固定されるコレットホルダに、切削工具を簡単に外段取り作業なしに回転位相決めして保持固定することができる工具固定構造及び工具固定方法を提供することを課題としている。
請求項1記載の工具固定構造は、ホルダ回転位相基準部を備え、このホルダ回転位相基準部により工作機械の工具台に対して回転位相決めして装着でき、コレット構造により切削工具を保持固定するコレットホルダで、切削工具を回転位相決め可能に保持固定するための工具固定構造であって、
切削工具は、回転位相決めのための工具回転位相基準部を備え、コレットホルダは、収容された切削工具の工具回転位相基準部が前記ホルダ回転位相基準部に対して前記切削工具を回転位相決めする位相決め手段を備えたを特徴とする。
請求項2記載の工具固定構造は、請求項1に従属し、切削工具は、その外側に、工具回転位相基準部としての工具平坦部を備え、位相決め手段は、コレットホルダに設けられたネジ孔と、このネジ孔にネジ係合し、その先端が平取部とされ、この平取部が前記工具平坦部に当接する止めネジとを備えているを特徴とする。
請求項3記載の工具固定方法は、請求項1または2記載に記載されたコレットホルダに、切削工具を固定する方法であって、前記コレットホルダに前記切削工具を挿入し、位相決め手段で、前記コレットホルダに対する前記切削工具の回転位相決めを行い、その後に、コレット構造により前記切削工具を前記コレットホルダに固定締付し、その後に、位相決め手段による回転位相決めを開放することを特徴とする。
請求項1記載の工具固定構造によれば、切削工具は、回転位相決めのための工具回転位相基準部を備え、コレットホルダは、収容された切削工具の工具回転位相基準部がホルダ回転位相基準部に対して回転位相決めされるように前記切削工具を回転位相決めする位相決め手段を備えたので、工作機械の工具台に回転位相決めして保持固定されるコレットホルダに、切削工具を簡単に外段取り作業なしに回転位相決めして保持固定することができる。換言すれば、コレットホルダへの切削工具の回転位相決めが、特別な装置や技量がなくとも簡単にできる。
請求項2記載の工具固定構造によれば、請求項1の効果に加え、切削工具は、その外側に、工具回転位相基準部としての工具平坦部を備え、位相決め手段は、コレットホルダに設けられたネジ孔と、このネジ孔にネジ係合し、その先端が平取部とされ、この平取部が前記工具平坦部に当接する止めネジとを備えており、簡単な構成なので、コレットホルダへの設置も容易、安価であり、その操作も止めネジを締め緩めるだけなので、簡単である。
請求項3記載の工具固定方法によれば、請求項1または2記載に記載されたコレットホルダに、切削工具を固定する方法であって、前記コレットホルダに前記切削工具を挿入し、位相決め手段で、前記コレットホルダに対する前記切削工具の回転位相決めを行い、その後に、コレット構造により前記切削工具を前記コレットホルダに固定締付し、その後に、位相決め手段による回転位相決めを開放するので、請求項1または2の効果を工具固定方法として、発揮すると共に、コレット構造による本締付の際には、位相決め手段が邪魔をせず、障害にならず、適正な軸心ぶれのない締付固定が可能になるという効果を発揮する。
以下に、本発明の実施の形態(実施例)について、図面を用いて説明する。
図1(a)は、本発明の工具固定構造の一例を示す一部断面の正面図、(b)は(a)のA矢視図、(c)は(a)の後面図、(d)は(a)の一部破断の前面図、図2(a)は、図1の切削工具を示す正面図、(b)は(a)の前面図、(c)は(a)の後面図である。
この工具固定構造10は、ホルダ回転位相基準部1を備え、このホルダ回転位相基準部1により工作機械の工具台(不図示)に対して回転位相決めして装着でき、コレット構造2により切削工具8を保持固定するコレットホルダ6で、切削工具8を回転位相決め可能に保持固定するためのものであり、以下の特徴を有する。
つまり、切削工具8は、回転位相決めのための工具回転位相基準部7を備え、コレットホルダ6は、収容された切削工具8の工具回転位相基準部7がホルダ回転位相基準部1に対して切削工具8を回転位相決めする位相決め手段5を備えたことを特徴とする。
コレットホルダ6は、その基本構成として、スプリングコレット2cと、このスプリングコレット2cの外テーパ部分に対応した内テーパー部2bと、この内テーパー部2b部分の外径側とネジ係合して、スプリングコレット2cが、その中に収容された切削工具8を締め付け固定するようにする締め付けリング2aとからなるコレット構造2を備え、切削工具8を芯ぶれなく保持固定することができるものである。
ただ、このコレット構造2では、切削工具8を、コレットホルダ6に対して所定の回転移位相になるように回転位相決めして保持固定すること、より具体的には、コレットホルダ6のホルダ回転位相基準部(図示のホルダ平坦部)1と、切削工具8の工具回転位相基準部(工具平坦部)7とが所定の回転位相、この例では、図1(c)に示すように、双方が正確に平行になるように位相決めすることはできない。
そこで、この工具固定構造10では、かかる位相決めをするための位相決め手段5を設けたもので、この位相決め手段5は、この例では、コレットホルダ6に設けられたネジ孔3と、このネジ孔3にネジ係合し、その先端が平取部4aとされ、この平取部4aが工具平坦部7に当接する止めネジ4とを備えている。以下、より詳しく説明する。
コレットホルダ6は、工作機械の工具台(不図示)に填め込まれる外側の嵌合部6a、その先端側に設けられた鍔部6bと、この鍔部6bの先端側に設けられた、上述のコレット構造2と、鍔部6bの内周側であって、コレット構造2の内テーパー部2bの後端側となる位置に設けられた逃がし凹溝6cと、この逃がし凹溝6cからの後端側であって、収容する切削工具8の後端側を、余裕を持って収容する収容部6dとを備えている。
逃がし凹溝6cは、精密な研磨加工を要する内テーパー部2bをその末端まで加工工具で研磨するためと、ここに収容されるスプリングコレット2cが切削工具8を締め付けるための一定の締め付け軸方向移動を許容するためのものである。
位相決め手段5のネジ孔3は、コレットホルダ6の鍔部6bの外周から、その内周側の逃がし凹溝6cへ貫通するように、また、図1(c)に示すように、その孔心方向と、コレットホルダ6のホルダ回転位相基準部(ホルダ平坦部)1との成す角度αが90度(直角)になるように形成されている。
また、このネジ孔3の位置は、ネジ係合された止めネジ4が、内テーパー部2bに収容されたスプリングコレット2cに干渉しないような位置とされている。
平取部4aを備えた止めネジ4としては、一般に市販されているものを用いれば、十分である。
切削工具8は、図2に示すように、全体として所定外径の丸棒の先側に、その刃先を形成する切削チップ8aが固定されているものである。切削工具8の後端側には、工具回転位相基準部として機能する工具平坦部7が設けられている。
この工具平坦部7は、丸棒である切削工具8の後端側が、その円周の一部に弦部分が形成されるように平取されたものである。そして、切削チップ8aは、この工具平坦部7を工具回転位相基準部として、所定の回転位相関係、この例では、切削チップ8aの刃先が、切削工具8の軸芯を通り、工具平坦部7に平行な直線に一致するように固定されている。
したがって、コレットホルダ6に、この切削工具8の工具平坦部(工具回転位相基準部)7が回転位相決めされるように保持固定されれば、切削工具8の切削チップ8aの刃先が、コレットホルダ6に回転位相決めして保持固定されたことになる。
さて、このような構成の工具固定構造10の使い方、つまり、この工具固定構造による工具固定方法を説明する。
まず、コレット構造2を緩めた状態で切削工具8をコレットホルダ6に収容する。ついで、切削工具8の工具平坦部7がコレットホルダ6のネジ孔3部分に位置するようにしておいて、止めネジ4の平坦部4aが切削工具8の工具平坦部7に当接するように止めネジ4を締め込む。
そうすると、ネジ孔3の芯方向とコレットホルダ6のホルダ平坦部1との間の角度α=90度で、このネジ孔3にネジ係合した止めネジ4の平坦部4aが切削工具8の工具平坦部7に当接するのでネジ孔3に対して工具平坦部7が直角方向となり、結果、ホルダ平坦部1と工具平坦部7とが平行状態となり、回転位相決めされる。
この際、あまり強く締め込む必要はなく、切削工具8の工具平坦部7と、コレットホルダ6のホルダ平坦部1とが所定の回転位相関係になり、その状態を維持する程度に締め込めばよい。この状態を示したのが、図1である。
つぎに、このコレットホルダ6と切削工具8との回転位相決めが維持されている状態で、コレット構造2を一定程度増し締めし、切削工具8がコレットホルダ6に対して回転しない状態とする。これで、位相決め手段5で設定されたコレットホルダ6と切削工具8との回転位相決めが、コレット構造2の締め付けによりより強固に維持されることになる。
その後、止めネジ4を緩め、位相決め手段5による切削工具8の固定を開放する。これは、切削工具8の一部分である工具平坦部7を偏心させる方向に固定する止めネジ4は、その回転位相決めの役割を果たした後は、逆に、コレット構造2によるコレットホルダ6への切削工具8の精密な軸芯一致の締め付け固定に影響を与える可能性があるからである。
その後、コレット構造2で切削工具8を更に締め付け固定し、、加工中に切削工具8が緩んで、動かないように、設定した回転位相関係が維持されるようにする。
こうして、この工具固定構造10によれば、工作機械の工具台に回転位相決めして保持固定されるコレットホルダ6に、切削工具8を簡単に外段取り作業なしに回転位相決めして保持固定することができる。換言すれば、コレットホルダ6への切削工具8の回転位相決めが、特別な装置や技量がなくとも簡単にできる。
また、このコレットホルダ6は、工作機械の工具台に取り付けられた状態では、その鍔部6bから先端側は、工具台から覗いている状態なので、この状態で、位相決め手段5の止めネジ4の締め緩めができる。つまり、この位相決め手段5によれば、コレットホルダ6を機械に取り付けた状態のままでも、切削工具8を回転位相決めして保持固定することができる。
また、ここに例示した位相決め手段5は、ネジ孔3と止めネジ4だけの簡単な構成なので、コレットホルダ6への設置も容易、安価であり、その操作も止めネジ4を締め緩めるだけなので、簡単である。
また、上記に説明したような位相決め手段5の使用手順、まず、位相決め手段5で、コレットホルダ6と切削工具8との間の回転位相決めしてから、コレット構造2により、仮締めして、この回転位相決め状態を維持し、後に、位相決め手段5による固定を開放するという使用手順によれば、コレットホルダ6と切削工具8との間の回転位相決めを、簡易に外段取り作業をすることなく達成しながら、コレット構造による本締付の際には、位相決め手段5が邪魔をせず、障害にならず、適正な軸心ぶれのない締付固定が可能になるという効果を発揮する。
図3(a)は、図1の工具固定構造を用いた工作機械の一例を示す図、(b)は(c)を左から見た側面図、(c)は(a)のB矢視図、(d)は(c)のCC断面図である。これらの図を用いて、本発明の工具固定構造を用いた工作機械の一例であるターレット旋盤について説明する。
図3(a)に示すターレット旋盤20は、ワークWを固定把持して回転駆動する主軸11と、複数の工具台12に固定保持された切削工具を選択的に用いて旋削可能とするターレット13と、これらの主軸11とターレット13とを支持する基台14とを備えている。
ターレット13は、その周囲に複数の工具台12を設置したターレット円盤13aと、このターレット円盤13aを各工具台12の回転位相決め可能に支持し、基台14上で主軸11に対して近接離間させるターレット台13bとを備えている。
主軸11は、その回転駆動出力手段として、ワークWをチャック爪11bで固定保持するチャック11aを備えている。
工具固定構造10を設置すべき工具台12(符号「12」を付したものを指す。)には、コレットホルダ6の嵌合部6aが所定のはめあい公差で嵌まり込む嵌合孔12aと、この嵌合孔12aに嵌め込まれたコレットホルダ6のホルダ回転位相基準部1に当接して位置決めする回転位相決め手段としてのネジ止め手段12bが二か所設けられている。
ネジ止め手段12bのネジ軸心方向と、旋削基準面M(主軸11のチャック11aの中心と、ターレット13で位置決めされた工具台12との中心とを結ぶ面)との間の角度βは、図3(b)に示すように、精確に90度(直角)になるように構成されている。
図3(b)、(c)は、上記のような構成のターレット旋盤20の、チャック11aにワークWを固定把持し、ターレット13の工具台12に、ボーリング用の切削工具8を備えた工具固定構造10を設置して、ボーリング加工を行おうとしている状態を示している。
この際、工具固定構造10の切削工具8の切削面を、図3(a)で示した旋削基準面Mと一致させる必要がある。
そのためには、上記図1、2でセットされた工具固定構造10のコレットホルダ6を工具台12の嵌合孔12aに嵌め込み、ネジ止め手段12bで、コレットホルダ6のホルダ回転位相基準部1の回転位相決めが達成されるように締め込むだけでよい。
つまり、まず、ネジ止め手段12bの芯方向と旋削基準面Mとの間の角度β=90度で、このネジ止め手段12bがコレットホルダ6のホルダ回転位相基準部1に当接してネジ止め手段12bに対してホルダ回転位相基準部1が直角方向となり、結果、ホルダ回転位相基準部(ホルダ平坦部)1と旋削基準面Mとが平行状態となり、この両者間の回転位相決めが達成される。
加えて、本発明の工具固定構造10では、既述したように、コレットホルダ6のホルダ回転位相基準部1に対する切削工具8の回転位相決め(切削工具8aの切削面とホルダ回転位相基準部1との平行)が既に達成されているからである。
こうして、本発明の工具固定構造10によれば、工具固定構造10について工作機械の工具台12に対する回転位相決めをすることによって、最終目標である工作機械の工具台12に対する切削工具8の回転位相決めが達成されていることが解る。
また、このような工具固定構造10を装着可能とした工作機械20は、上記の工具固定構造10の効果を工作機械として発揮する。
以上、実施例において本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術、つまり、本願特許発明の技術的範囲には、各所に適宜記載しているように、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、ここでは、ホルダ回転位相基準部1として、ホルダ平坦部1を例示したが、ホルダ回転位相基準部としては、これに限定されず、工作機械の工具台に取り付ける際に、双方間の回転位相決めができるものであれば、どのようなものであってもよい。
また、工具回転位相基準部として、工具平坦部7を例示したが、これも限定例として示したものでなく、例えば、切削工具の外周に軸方向の工具基準目印線を設けるようにしてもよい。
この場合、コレットホルダ側には、この基準目印線を覗かせる窓を設け、この窓に工具基準目印線に一致させるべきホルダ基準目印線を設けて、両者の基準目印線を一致させるようにするのが、位相決め手段となる。
なお、ここに説明した切削工具8は、工具回転位相基準部として工具平坦部7を備えるものであり、このような切削工具8は、一般に市販されているので、それを用いることができ、格別のものを用意する必要がなく、便利で、コストダウンが可能である。
また、工具固定構造10を構成するコレットホルダ6は、上記のような切削工具8を前提として、位相決め手段2を備え、本発明の主要部分を構成するものであり、独立して、本発明の一つとして成立するものである。
また、切削工具8の工具回転位相基準部7と、コレットホルダ6のホルダ回転位相基準部1との間の回転位相は、ここに例示した相互間が平行となる場合に限定されず、上記に示したネジ孔3の孔心方向とコレットホルダ6のホルダ回転位相基準部(ホルダ平坦部)1との成す角度αが90度以外の適当な中間角度(30度、45度など)となるようなものであってもよい。
本発明の工具固定構造及び工具固定方法は、工作機械の工具台に回転位相決めして保持固定されるコレットホルダに、切削工具を簡単に外段取り作業なしに回転位相決めして保持固定することができることが要請される産業分野に用いることができる。
(a)は、本発明の工具固定構造の一例を示す一部断面の正面図、(b)は(a)のA矢視図、(c)は(a)の後面図、(d)は(a)の一部破断の前面図 (a)は、図1の切削工具を示す正面図、(b)は(a)の前面図、(c)は(a)の後面図 (a)は、図1の工具固定構造を用いた工作機械の一例を示す図、(b)は(c)を左から見た側面図、(c)は(a)のB矢視図、(d)は(c)のCC断面図
符号の説明
1 ホルダ回転位相基準部(ホルダ平坦部)
2 コレット構造
3 ネジ孔
4 止めネジ
4a 平取部
5 位相決め手段
6 コレットホルダ
7 工具平坦部(工具回転位相基準部)
8 切削工具
10 工具固定構造
11 主軸
12 工具台
13 ターレット
14 基台
20 ターレット旋盤

Claims (3)

  1. ホルダ回転位相基準部を備え、このホルダ回転位相基準部により工作機械の工具台に対して回転位相決めして装着でき、コレット構造により切削工具を保持固定するコレットホルダで、切削工具を回転位相決め可能に保持固定するための工具固定構造であって、
    切削工具は、回転位相決めのための工具回転位相基準部を備え、コレットホルダは、収容された切削工具の工具回転位相基準部が前記ホルダ回転位相基準部に対して前記切削工具を回転位相決めする位相決め手段を備えた工具固定構造。
  2. 切削工具は、その外側に、工具回転位相基準部としての工具平坦部を備え、
    位相決め手段は、コレットホルダに設けられたネジ孔と、このネジ孔にネジ係合し、先端が平取部とされ、この平取部が前記工具平坦部に当接する止めネジとを備えている請求項1記載の工具固定構造。
  3. 請求項1または2記載に記載されたコレットホルダに、切削工具を固定する方法であって、前記コレットホルダに前記切削工具を挿入し、位相決め手段で、前記コレットホルダに対する前記切削工具の回転位相決めを行い、その後に、コレット構造により前記切削工具を前記コレットホルダに固定締付し、その後に、位相決め手段による回転位相決めを開放する工具固定方法。
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JP2018503778A (ja) * 2014-11-12 2018-02-08 クマール マダ,ビジャイ 放射方向および軸方向補正を伴う新規な精密モジュール保持システム

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