JP2007532343A - 被覆基材 - Google Patents

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Abstract

本発明は、a)メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを含む層を基材に適用することにより被覆基材を形成する工程と;b)場合により、被覆基材をIR線またはNIR線で処理する工程と;c)場合により、インク、染料溶液、または顔料分散体を被覆基材に適用する工程と;d)場合により、工程b)またはc)から得られた被覆基材にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bを含む層を適用する工程と;e)被覆基材をプレス中に配置する工程と;f)場合により、プレス中の被覆基材を特定の時間にわたり加熱する工程と;g)プレスの圧力を増大させて、特定の時間にわたり被覆基材を加圧された状態に保持する工程と;を含む基材の被覆方法に関する。本発明はさらに、該方法により取得可能な被覆基材および後成形プロセスにおけるその使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、基材の被覆方法に関する。本発明はまた、このようにして取得可能な被覆基材と後成形プロセスにおけるその使用とに関する。
基材の被覆方法は、米国特許第3,730,828号明細書から公知である。この公報には、ホルムアルデヒドとメラミンとのモル比が狭い範囲にある完全硬化無可塑メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を含浸させた通常のα−セルロース木質繊維よりなる化粧バリヤーシートで後成形可能な基材を被覆することが記載されている。積層体は、クラフト紙の種々の層と無可塑メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を有するトップバリヤーシートとを集成することにより作製される。これらのキャリヤー層はすべて、特定の時間にわたり高圧下でかつ高温で積層プレス中に積重層を配置することにより、積層体の形態に形成される。こうして得られる積層体の欠点は、破壊および/または亀裂を生じることなく2本(もしくはそれ以上)の相互に交差する軸に沿って複合形状体の形態に屈曲させることができない点である。
国際公開第99/13000号パンフレットには、未硬化状態の樹脂を含浸させた1層以上の層状キャリヤーを含む層状プレプレグが記載されている。キャリヤーは、層状ポーラスポリマーである。層状ポーラスポリマーは、不織層状ポリマー、層状連続気泡ポリマーフォーム、またはマイクロポーラス膜でありうる。層状ポーラスポリマーに樹脂を含浸させて、100〜160℃の温度で乾燥させることが必要とされる。そうして得られたキャリヤーは、乾燥後、積重される。その後、最初にプレプレグを変形させ、次に、造形された中間製品を高温で硬化させることにより、または変形工程と硬化工程とを組み合わせて一工程で行うことにより、造形された最終製品の形態にプレプレグを加工することが可能である。国際公開第99/13000号パンフレットに係るプレプレグの欠点は、層状プレプレグが、独立した工程で最初に取得しなければならない少なくとも2つの構成要素、すなわち、層状ポーラスポリマーと(プレプレグ段階で)未硬化の樹脂とを含む点である。
国際公開第00/53666号パンフレットには、未硬化状態の樹脂を含浸させた1層以上のポーラスキャリヤーシートを含有するプレプレグが記載されている。このキャリヤーは、セルロースもしくは再生セルロースまたはそれから得られる混合物と混合された溶融可能なポリマーを含有する。国際公開第00/53667号パンフレットには、未硬化状態の樹脂を含浸させた1層以上のポーラスキャリヤーシートを含有するプレプレグが記載されている。このキャリヤーは、完全再生セルロースまたは部分再生セルロースをベースとするポーラスキャリヤーである。国際公開第00/53688号パンフレットには、1層以上のポーラスキャリヤーシートを含有するプレプレグが記載されている。このポーラスキャリヤーシートは、少なくとも1種の繊維状セルロースエステルを含有する。キャリヤーとしてのポーラスポリマーと(プレプレグ段階で)未硬化の樹脂とをベースとするこれらの系の欠点は、少なくとも2つの構成要素がプレプレグ段階の最初の段階で必要とされる点である。
本発明の目的は、以上に記載した欠点を克服して、先行技術の方法よりも複雑でないうえに良好な機械的性質を備えた被覆基材が得られる、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂で基材を被覆する方法を利用できるようにすることである。良好な機械的性質は、たとえば、被覆基材を後続段階で後成形に付すときに必要とされる。
本目的は、以下の工程:
a)メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを含む層を基材に適用することにより被覆基材を形成する工程;
b)場合により、被覆基材をIR線またはNIR線で処理する工程;
c)場合により、インク、染料溶液、または顔料分散体を被覆基材に適用する工程;
d)場合により、工程b)またはc)から得られた被覆基材にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bを含む層を適用する工程;
e)被覆基材をプレス中に配置する工程;
f)場合により、プレス中の被覆基材を特定の時間にわたり加熱する工程;
g)プレスの圧力を増大させて、特定の時間にわたり被覆基材を加圧された状態に保持する工程;
を含む方法により達成される。
本発明に係る方法では、紙もしくは他のセルロース系材料またはポーラスポリマーなどのキャリヤーの含浸および乾燥を行う必要はない。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを含む層がそのようなキャリヤーを含まない本発明の実施形態では、確かにそのとおりである。同様に、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bを含む任意の層も、キャリヤーを含まないことが好ましい。そのような場合、キャリヤーの含浸および乾燥が行われる先行技術と比較して、基材を被覆するプロセスに必要なスペースおよび装置を削減することが可能である。本発明に係る方法の他の利点は、種々の層の独立した積重加工がもはや必要ではない点である。本発明に係る方法のさらなる利点は、たとえば調理台の戸棚および台所戸棚の前部としてさらなる使用に供すべく被覆する必要のある基材上にコーティングが直接施される点である。本方法では、独立した「プレプレグ段階」は存在しない。
被覆基材上の層がキャリヤーを含まない場合、そのようにして取得可能な被覆基材を2本以上の軸に沿って屈曲が行われる後成形工程に付すことが可能である点が、本発明に係る方法のさらなる利点となる。そのような後成形工程はまた、3D成形とも呼ばれる。さらに、好ましいことにキャリヤーが存在しなければ、被覆基材の作製中に発生される廃棄物の量が低減される。
本発明に係る方法の工程a)では、層が基材に適用される。その際、層は、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを含む。層の適用の結果として、被覆基材が形成される。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、主要なビルディングブロックとしてメラミンおよびホルムアルデヒドを有する樹脂であると解釈される。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、追加として、他のビルディングブロック、たとえば、ウレア;ジエチレングリコールや糖などのような可撓性付与剤;および触媒などの当業者に公知の他の化合物を含有しうる。さらに、ホルムアルデヒドは、本発明によれば、他の好適な化合物で一部または全部を置き換えてもよい。そのような化合物の例は、国際公開第03/101973A2号パンフレットの3頁に開示されるようなアルカノールヘミアセタール(hemacetals)、たとえば、メチルグリオキシレートメタノールヘミアセタール(GMHA)および他のヘミアセタールである。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、粉末形態の樹脂(メラミン−ホルムアルデヒド樹脂C)、分散体形態の樹脂(メラミン−ホルムアルデヒド樹脂D)、液体形態の樹脂(メラミン−ホルムアルデヒド樹脂E)、またはこれらの任意の好適な組合せを含むものでありうるか、さらにはそれらより本質的になるものでありうる。好ましい実施形態では、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、少なくとも40、50、60、70、さらには80、90、もしくは本質的に100重量%の粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cおよび/またはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dを含む。これは、樹脂が基材中に移行する危険性が低減されるという利点を有する。好ましくは、キャリヤーを使用しない。その場合、本発明において高温で含浸キャリヤーを乾燥させる必要性が低減されるか、さらにはその必要性がなくなるので、本方法は、経済的および生態学的な観点からみて有利である。粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cとメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dとの重量比は、互いの相対重量パーセントとして表現した場合、広い範囲内で、たとえば、1%:99%〜99%:1%、より好ましくは10%:90%〜90%:10%、25%:75%〜75%:25%、または40%:60%〜60%:40%の範囲内で、さまざまな値をとりうる。より好ましくは、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cより本質的になる。これは、インク、顔料分散体の染料溶液を介して生成されるパターン(これ以降で論じられる任意の工程c)で行われうる)が最大限に原形を保つという利点を有する。本発明に係る方法のこの好ましい実施形態では、粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cは、層を形成するように基材の表面上に適用される。粉末とは、本節およびこれ以降では、一般的には250μm未満、好ましくは100μm未満の粒径を有する小粒子よりなる固体を意味する。非常に大きい粒子では、基材の表面全体に一様に分布させることは困難であり、さらに、任意の工程c)でインク、染料溶液、または顔料分散体により形成される適用パターンの分解能は、より小さい粒子を使用した場合よりも劣る。層の厚さは、とりわけ重要であるというわけではなく、広い範囲内で、たとえば、20〜500μmの範囲内で選択可能である。好ましい層は、50〜250μmの厚さを有する。基材表面の欠陥を隠蔽するのに有利な厚い層と後成形を行うのにより有利な薄い層との間で、バランスをとらなければならない。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂から粉末をいかに取得するかは、当業者の熟知するところである。たとえば、W.ベッカー(W.Becker),D.ブラウン(D.Braun)著、「プラスチック便覧(Kunststoff Handbuch)、第10巻−熱硬化性樹脂(Duroplaste)」、1988年、カール・ハンザー・フェアラーク(Carl Hanser Verlag)刊;より特定的には、「メラミン樹脂(Melaminharze)」の章、41頁以降が参考になりうる。工程a)で使用しうる粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cは、長期間にわたり粉末として室温で安定であるように十分に高いガラス転移温度(T)を有していなければならない。Tが十分に高くない場合、樹脂粒子は、凝結し、粉末は、その形態および安定性を失うであろう。Tに好適な値は、少なくとも30℃、好ましくは40℃、より好ましくは60〜90℃である。Tは、本方法の工程f)および/またはg)が行われる温度未満でなければならない。なぜなら、Tが工程f)の温度よりも高い場合、樹脂は、融解せず、したがって、流動しないからである。このため、一般的には、Tは、140℃未満、好ましくは120℃未満でなければならない。
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、場合により、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dを含みうる。本発明の枠内では、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dは、水やアルコールなどの液体が連続相であり、かつ連続相が、未硬化状態、部分硬化状態、または完全硬化状態のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を含む小さい非溶解粒子を含んでなる、系を意味するものと解釈される。そのような分散体の調製については、とくに、国際公開第97/07152号パンフレット、欧州特許出願公開第1099726A2号明細書、および米国特許第6,245,853B1号明細書に記載されている。該粒子は、それ自体、液体であっても固体であってもよい。分散粒子のサイズは、広い範囲内でさまざまな値をとりうるが、重量平均サイズは、0.1μm〜100μm、より好ましくは0.5〜75μm、1〜50μm、1.5〜25μm、さらには1.75μm〜15μm、または2μm〜10もしくは5μmの間にあること好ましい。そのような分散体は、それ自体、公知であり;同様に公知のごとく、多くの場合、安定な分散体を達成するために分散剤/保護コロイドを使用することが有益であるかまたは必要である。本発明の枠内では、「安定な」という用語は、2つの意味を有しうる。すなわち、分散体の調製後少なくとも30分間(さらには少なくとも1時間、好ましくは少なくとも24時間)にわたり、分散粒子が、分離も凝結も沈降も起こさないか;または分離、凝結、もしくは沈降が起こったとしても、分散粒子が、攪拌により容易に再分散可能であることを意味する。
一般的推奨事項として、粒子が他の粒子と融合するように本発明に係る方法によりこれらの粒子の硬化を引き起こすことができなくなるほど分散粒子が高い縮合度を有することは好ましくは回避される点が注目される。同様に、粒子が他の粒子と融合するように本発明に係る方法によりこれらの粒子のさらなる硬化を引き起こすことができなくなるほど分散粒子が高い硬化度を有することは好ましくは回避される点が注目される。
引用した開示情報に開示されているように、安定なメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dの調製に使用するのに好適な種々の分散剤が同定されている。一般的には、分散剤は、多くの場合、固体状態または液体状態の長鎖ポリマーから誘導される。その際、該ポリマーは、分散体中の連続相である液体に可溶な形態に変換される。そのような変換は公知であり、可能なかぎり酸や塩基などの他の化合物による支援下で該液体中で高温処理を行うことを含みうる。その際、液体形態で調製された後、該分散剤が9未満(より好ましいのは8未満、さらには7未満)のpHを有するのであれば、有利であろう。これは、分散剤が樹脂の縮合反応および/または硬化反応を遅らせず(後で論じられる工程g)で)、さらには都合よくそれらを促進しうるという利点を有しうる。
しかしながら、公知の好適な分散剤は、欠点として、分散体の固形分含量がいくらか低い。たとえば、国際公開第97/07521号パンフレットでは、固形分含量は約25%である。固形分含量は、調製に使用される原材料から算出される水を除くすべての化合物の累積重量パーセントとして定義される。驚くべきことに、スチレン無水マレイン酸コポリマーまたはそれから誘導される化合物を含有する分散剤は、とくに好適であることが判明した。より特定的には、1,500よりも高い分子量を有するスチレン無水マレイン酸コポリマーの水溶液が好ましい。したがって、本発明はまた、液体中、好ましくは水中またはアルコール中の液体または固体のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂粒子の分散体に関する。ただし、該分散体は、分散剤を含有し、該分散剤は、スチレン無水マレイン酸コポリマーを含み、該コポリマーは、好ましくは、分散体の連続相に可溶になるように処理されている。本発明の枠内では、スチレン無水マレイン酸コポリマーという用語は、コポリマーそれ自体または分散体の連続相に可溶になるように処理された後のコポリマーを意味しうる。該コポリマーを使用する利点は、高い固形分含量(すなわち、30%超、好ましくは35%〜65%)を有する安定なメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dを取得しうる点である。スチレン無水マレイン酸コポリマーの重量平均分子量(Mw)は、1,500、3000、10,000、50,000、さらには100,000を超えることが好ましい。好ましくは、該分子量Mwは、多くとも3,000,000もしくは2,000,000、より好ましくは多くとも1,000,000である。コポリマー中のスチレンと無水マレイン酸とのモル比は、本発明によれば、広い許容範囲内、好ましくは1:0.1〜1:1、より好ましくは1:0.5〜1:1の範囲内でさまざまな値をとりうる。公知のごとく、スチレン無水マレイン酸コポリマーの水溶液は、高温で水中のコポリマーを塩基で処理することにより調製可能である。好適なスチレン無水マレイン酸コポリマーの一例は、スクリプトセット(Scripset)(登録商標)520(供給業者:ハーキュレス(Hercules);分子量約350,000、スチレン対無水マレイン酸モル比1:1)である。本発明の別の態様において、水やアルコールなどの液体中でメラミン粒子の安定な分散体が生成されるように、スチレン無水マレイン酸コポリマーを使用することが可能である。
分散剤は、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂および/または粒子を形成する反応の前、反応中、または反応の後、メラミン−ホルムアルデヒド/液体系に添加可能である。添加される量は、とくに、分散剤、液体の正確な性質に依存して、さらには達成される所望の粒径に依存して、広い範囲内でさまざまな値をとりうる。好ましくは、メラミン−ホルムアルデヒド分散体Dは、0.01重量%〜10重量%、より好ましくは0.05重量%〜7.5重量%、0.2重量%〜5重量%、または1重量%〜3重量%の分散剤を含有する。
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、場合により、液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eを含みうる。液体メラミン−ホルムアルデヒド(formaldeyde)樹脂Eの調製は、たとえば、上述の参考文献「プラスチック便覧(Kunststoff Handbuch)、第10巻−熱硬化性樹脂(Duroplaste)」(「メラミン樹脂(Melaminharze)」の章)から、当業者に公知である。好ましい実施形態では、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eとメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dの両方を含む。これは、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aが同一量(固形分含量で表現される)の液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eのみを含有する被覆基材と比較して、硬化後(すなわち、以下に論述される工程g)の終了後)の被覆基材の光沢がより高いという利点を有する。液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eとメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dとの重量比は、互いの相対重量パーセントとして表現した場合、広い範囲内で、たとえば、1%:99%〜99%:1%、より好ましくは10%:90%〜90%:10%、25%:75%〜75%:25%、または40%:60%〜60%:40%の範囲内で、さまざまな値をとりうる。とくに、98%:2%〜85%:15%の範囲内の液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eとメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dとの組合せは、光沢増強を行ううえで好ましい。該光沢増強は、基材に適用されるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを含む層が、化粧紙などのキャリヤーを含むか否かにかわらず観測される。本発明のこの態様の一実施形態では、光沢増強が十分に奏効するように、工程d)は行われない。
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aが液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eとメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dの両方を含有する場合、樹脂Aはペースト状形態を有することもある。これは、簡単かつ制御可能な形で適用しうる点で有利である。
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、水や空気などの混入成分による光の回折が回避されるように、工程g)における硬化の後、好ましくは非ポーラス層を形成しうる。回折が起こると「不鮮明な」パターンを生じるであろう。この要件は、樹脂A中のホルムアルデヒド−メラミン比を1〜3(mol基準)に設定することにより、都合よく達成可能である。場合により、基材上に適用する前、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、部分的に架橋可能である。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aの正確な組成に依存して、予備架橋率は、流動能力に影響を及ぼす。予備架橋が進行しすぎると、樹脂Aは、十分に流動しないであろう。そしてプレスにより空気などの混入成分をすべて除去することができなくなるであろう。当業者であれば、所望の予備架橋率を容易に決定しうる。
非ポーラス層が形成される可能性を増大させる他の方法は、先に述べたように、粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cとメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dとの混合物を含むようにメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを選択する方法である。
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、追加として、顔料などの着色性物質を含有しうる。その場合、最終的に得られるコーティングは、典型的には、特別な認識しうるパターンを含まずに多かれ少なかれ均一な色を有する。そのような均一な着色層が必要とされる場合、任意の工程c)は省略可能であるが、より良好な外観および耐久性を得るために、工程d)で層Aの上に透明トップコート層を追加することが望ましいこともある。コーティングに装飾パターンが望まれる場合、工程c)およびd)が必要とされる。
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aが粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cを含むか、さらには本質的にそれよりなる場合、該粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cは、好ましくは、任意の工程b)における溶融の後でポーラス層を形成しうるような組合せの性質を呈するものでなければならない。樹脂粒子が融解した場合、それらは相互に流動する。流動段階の状況にもよるが、十分な時間が与えられたとすれば、溶融粒子は、最終的に互いに完全に接触し、それにより、最終的に非ポーラス層を生じるであろう。しかしながら、任意の工程c)では、依然としてある程度までポーラスな層を有することが好ましいか、さらにはそれが必要である。これは、インク、顔料分散体の染料溶液を介して適用されたパターンが、本発明に係る方法の後続工程で、より高度に原形を保つという利点を有する。層をポーラスな状態に保持するために、流動段階の時間が中程度の長さである場合、流動段階の温度は、あまり高くすべきでない。流動に利用可能な時間がごくわずかである場合、温度は、より高くしなければならない。したがって、流量を決定するこれらのパラメーター間でバランスをとらなければならない。当業者であれば、通常の実験により、好適な条件を容易に決定しうる。
基材の種類は、被覆基材の最終用途に依存し、たとえば、木材もしくは木材系材料、紙、金属、ガラス、またはプラスチックでありうる。木材系材料の例は、MDF(中密度ファイバーボード)もしくはHDF(高密度ファイバーボード)、OSB(配向性ストランドボード)、パーティクルボード、プライウッドである。被覆基材は、多数の用途、たとえば、給仕盆、食器洗い器、瀬戸物、扉、調理台、家具、壁板、台所戸棚、窓枠、積層床材で使用可能である。
工程b)を実施する前に、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aの性質および被覆基材に課される要件に依存して、乾燥工程a1)を実施することが有用であるか、望ましいか、さらには必要である。そのような乾燥工程それ自体は公知であり、当業者が利用しうるガイドラインに従って実施可能である。
本発明に係る方法の任意の工程b)では、適用された樹脂が赤外(IR)線または近赤外(NIR)線により処理される。近赤外領域内の放射線とは、0.8μm〜1.5μmの波長を有する放射線を意味する。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aが粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cを含むか、さらには本質的にそれよりなる場合、工程b)を実施することがとくに好ましい。これは、層がより密着性になるという利点を有する。赤外線のタイプは、原理的には、自由に選択可能であり;より薄い層、たとえば、5μmまでの厚さの層では、通常のIR線を使用することが好ましく、一方、より厚い層、たとえば、0.5mmまでの層では、層の厚さを横切って良好な温度プロファイルが得られるように、好ましくは、NIRが使用される。放射線の持続時間は、放射線の強度および処理される樹脂の特性に依存する。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aが粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cを含むか、さらには本質的にそれよりなる場合、とくに、任意の工程c)が適用される場合、放射線の持続時間および強度は、密着性層が得られるとともに最大のポロシティーを有するように設定しなければならない。これは、当業者であれば、通常の実験により容易に決定しうる。
任意の工程c)では、装飾パターンが被覆基材に適用される。そのようなパターンを形成するための着色材料は、インク、または水中、溶媒中、もしくはポリマー中の染料溶液、または水中、溶媒中、もしくはポリマー中の顔料分散体でありうる。着色材料は、固体または液体でありうる。また、「イメージング材料便覧(Handbook of Imaging Materials)」(アーサー・S・ダイヤモンド(Arthur S.Diamond)編、マーセル・デッカー(Marcel Dekker)刊、1991年)に記載されているように、オフセット印刷およびローラー印刷、インクジェット印刷、熱転写印刷、トナー印刷などの任意の種類のイメージング技術により適用可能である。
任意の工程d)では、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bを含む層が、工程a)、b)、またはc)の後に得られた被覆基材に適用される。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bは、液体、分散体、粉末、またはこれらの任意の組合せの形態をとりうる。好ましい実施形態では、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bは、本質的に粉末形態である。これは、被覆基材の下側層に樹脂が侵入する危険性が低減されるという利点を有する。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bの性質は、最終コーティングの所要の性質に依存して異なりうる。好ましくは、樹脂Bは、粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cに対して指定したのと同一の範囲内のTを有する粉末形態であり;それは、好ましくは、後続の工程f)およびg)の温度で良好な流動性を有し、下側の層またはパターンが見えるように透明かつ耐引掻性のトップコートの形態に硬化するとともに、後続の1つまたは複数の工程f)およびg)において共反応により下側層との優れた接着を与える。環境の影響および分解から下側層を保護するために、安定剤(たとえばヒンダードアミン光安定剤(HALS))およびUV吸収剤をメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bに添加することが可能である。それに加えて、より良好な耐引掻き性が得られるように、無機充填剤、たとえば、クレー、シリカ、およびコランダムを樹脂に添加することも可能である。好ましくは、光学的透明性を保持する目的で、300ナノメートル未満の充填剤粒子を使用する。
工程e)を実施する前、かつ任意の工程b)、c)、およびd)のうちの1つが実施されている場合、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aの性質および被覆基材に課される要件に依存して、乾燥工程d’)を実施することが有用であるか、望ましいか、さらには必要である。そのような乾燥工程それ自体は公知であり、当業者が利用しうるガイドラインに従って実施可能である。
工程a)および場合により工程b)、c)、d)、およびd’)の後、被覆基材は、工程e)でプレス中に配置される。プレスそれ自体は、当業者に公知であり;公知のプレスの一例は、積層プレスである。本発明に係る方法の工程e)の前の工程がすでにプレス中で行われているのであれば、工程e)は、単にプレス中に被覆基材を残存させることであると解釈されうる。
被覆基材をプレス中に配置した後、場合により、特定の時間にわたりプレス中で加熱する(工程f))。絶対的持続期間は重要ではない。時間と温度は、相互依存性がある。つまり、得られる結果が重要なのであって、その結果は、高温かつ相対的に短い時間またはいくらか低い温度かつより長い時間のいずれかにより取得可能である。たとえば、時間は、1〜3分間の範囲でさまざまに設定可能であり、そして温度は、100〜140℃の範囲でさまざまに設定可能である。積層体に対する光沢試験およびキトン(Kiton)試験に関して許容しうる性質を与える硬化レベルが得られるように、時間と温度との間のバランスをとるようにしなければならない。
有利には、工程f)で被覆基材を予備硬化させた後、後続の工程g)で圧力を加える。この予備硬化は、圧力の影響下で基材またはその側部への樹脂の流動および吸収(被覆基材の機械的および/または光学的特性に悪影響を及ぼすおそれがある)を低減するかさらには回避するように行われる。たとえば、画像(任意の工程c)で被覆基材上に生成される場合)が不鮮明になる危険性は、本発明に従って予備硬化させることにより低減される。この目的では、被覆基材を供給する前に、たとえば、プレスを予備加熱することが可能である。他の選択肢として、たとえば、IR線またはNIR線を用いることにより部分的に硬化されたコーティングが得られるように、独立した工程で被覆基材を予備処理することが可能である。工程c)で顔料、インク、または染料を使用した場合、いずれの選択肢を用いても、すべてのパターンがより良好な解像度で得られる。また、予備加熱または予備処理を行うとより良好なトップコートが得られることも判明している。
工程g)では、被覆基材を高圧に付し、特定の時間にわたり加圧された状態に保持する。工程g)の目的は、被覆基材中の層の少なくとも部分的な(ただし、好ましくは完全な)硬化を達成することである。圧力、時間、および温度の条件は、メラミン含有積層体の分野で硬化のために一般に使用されるものと同じである。
本発明はまた、本発明に係る方法を用いて取得可能なメラミン−ホルムアルデヒド被覆基材に関する。それは、良好な機械的性質を有する。そのさらなる用途に依存して、たとえば、耐引掻き性、可撓性、耐久性、耐薬品性、耐摩耗性、コールドチェック(急激な温度変化における耐亀裂性を意味する)に関連する要件を満たす必要がある。その最終用途に依存して、上述した性質のうちのいくつかは、他のものよりも重要である。また、被覆基材のそのさらなる用途に依存して、その外観に関する要件を満たすことが必要になるときもある。
本発明に従って取得可能なメラミン−ホルムアルデヒド被覆基材は、最初にプレプレグが作製されてその後でプレプレグが基材上にプレスされる先行技術の積層体と比較して、適用された層と基材との間の改良された接着を示す。
本発明はさらに、後成形プロセスにおける本発明に係る方法に従って取得可能な被覆基材の使用に関する。これは、被覆基材(とくにその層)が構造的損傷を受ける危険性が大幅に低減されるかさらにはなくされるという利点を有する。
本発明はまた、本発明に係る方法における1〜3のホルムアルデヒド対メラミンモル比を有するメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の使用に関する。
以下の実施例を利用して本発明についてさらに説明するが、これらに限定されるものではない。
実施例1
1.7のホルムアルデヒド対メラミンモル比を有する市販の樹脂(マデュリット(Madurit)MW909)から形成され3重量%の硫酸アンモニウムで触媒された65%の固形分含量のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を噴霧乾燥することにより、粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cを取得した。0.018グラムの噴霧乾燥樹脂Cを木製パネルに適用した。被覆表面積は、2cm×6cmであった。したがって、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、その100%が粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cで構成されていた。4分間かけて69barの圧力でパネルをプレスした。プレス時の温度は、140℃であった。その結果として、被覆基材は、含浸キャリヤーを介して作製される公知の積層体に匹敵する高い光沢および硬い表面を有した。
実施例2
液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eが得られるように、市販の水性メラミン−ホルムアルデヒド樹脂(マデュリット(Madurit)MW909)から65%の固形分含量の樹脂を作製して3重量%の硫酸アンモニウムで触媒した。この実施例では、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、その100%が該液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eで構成されていた。樹脂AをMDFパネルに適用した。層の厚さは、120μmであった。被覆表面積は、10cm×15cmであった。4分間かけて26barの圧力でパネルをプレスした。プレス時の温度は、140℃であった。その結果として、被覆基材は、高い光沢および硬い表面を有していた。
実施例3
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dの調製
分散剤の調製:スチレン無水マレイン酸コポリマー(スクリプトセット(Scripset)(登録商標)520、供給業者:ハーキュレス(Hercules))の水溶液を調製した。61グラムのスクリプトセット(Scripset)520を455グラムの攪拌水に徐々に導入した。塊のない適切なスラリーを得た後、50グラムの25(重量%)NaOH水溶液を添加した。約40℃までの発熱反応が起こった。次に、バッチを攪拌下で82℃に加熱し、45分間保持した。所要により、pHを6.5に調整した(上方向のみ)。
MF分散体の合成:406グラムの38.5重量%ホルムアルデヒド水溶液(199グラムの水を添加した)のpHを2M NaOHで9.0に調整した。394グラムのメラミンを添加し、次に、混合物を加熱して還流させた。メラミンが溶解し透明溶液が得られた後、混合物を82℃に冷却した。次に、先に調製した145グラムの分散剤溶液を添加し、溶液を同時に激しく攪拌しながら混合物のpHをHNOで7に調整した。約15分後、溶液の明瞭な変化点(すなわち白色化)が観察される。溶液は、乳白色の分散体から清澄な白濁した分散体に変化する。変化点の後さらに9分間にわたり分散体の縮合反応を継続し、次に、20℃に冷却する。冷却開始の1分後、分散体のpHを5M NaOHでpH=8.6に調整する。約8グラムが必要とされる。攪拌しながら溶液を20℃に冷却し、プラスチックボトル中に貯蔵する。得られた分散体は、55%の固形分含量および1.65のホルムアルデヒド対メラミンモル比を有していた。分散体は、数日間にわたり安定であった。
被覆基材の作製
合成された樹脂分散体Dを小型ドクターロールによりブナ単板に適用した。したがって、この実施例では、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、その100%が樹脂分散体Dで構成されていた。湿潤分散体を適用した後、コーティングは、白色に見える。室温で乾燥させた後、コーティングは、白色表面に変化した。この乾燥被覆基材をプレスにより30barで3分間にわたり150℃でプレスする。プレス後、清澄透明コーティングを有する基材が得られた。
実施例4
1.7のホルムアルデヒド対メラミンモル比を有する液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eを実施例3で調製したメラミン−ホルムアルデヒド分散体Dと組み合わせることにより、液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eとメラミン−ホルムアルデヒド分散体Dの両方を含むメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを調製した。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aの固形分含量は、58%であり、その55%は、液体メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Eに由来し、3%は、メラミン−ホルムアルデヒド分散体Dに由来した。さらに、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aは、0.2重量%の湿潤剤Netzmittl PAT959/9および0.2重量%の剥離剤PAT−2523を含有していた。
ムンクスヨー・デコーア・ペーパー(Munksjoe Decor Paper)の形態のキャリヤーの20cm×20cm片にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを1回含浸させ、次に、100℃で420秒間乾燥させた。次に、含浸紙キャリヤーをMDFボード上に100kNおよび190℃で50秒間ラミネートした。当業者には公知のごとく、これらの条件は、いわゆるLPL(すなわち「低圧」積層体)を作製するための典型的な条件である。驚くべきことに、20°で測定して得られる積層体の光沢は、120であり、HPL(高圧積層体)のものとほぼ同一であった。当業者には公知のごとく、1回含浸キャリヤーで作製される公知のLPLは、HPLよりも低い光沢を有し、20°で測定したときに典型的には95〜100である。

Claims (7)

  1. a)メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを含む層を基材に適用することにより被覆基材を形成する工程と、
    b)場合により、該被覆基材をIR線またはNIR線で処理する工程と、
    c)場合により、インク、染料溶液、または顔料分散体を該被覆基材に適用する工程と、
    d)場合により、工程b)またはc)から得られた該被覆基材にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bを含む層を適用する工程と、
    e)該被覆基材をプレス中に配置する工程と、
    f)場合により、該プレス中の該被覆基材を特定の時間にわたり加熱する工程と、
    g)該プレスの圧力を増大させて、特定の時間にわたり該被覆基材を加圧された状態に保持する工程と、
    を含む、基材の被覆方法。
  2. メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aを含む層およびメラミン−ホルムアルデヒド樹脂Bを含む任意の層がキャリヤーを含まない、請求項1に記載の方法。
  3. メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aが粉末状メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Cおよび/またはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. メラミン−ホルムアルデヒド樹脂Aがメラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dを含み、該メラミン−ホルムアルデヒド樹脂分散体Dが分散剤を含み、該分散剤がスチレン−無水マレイン酸コポリマーを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法により取得可能な被覆基材。
  6. 後成形プロセスにおける請求項5に記載の被覆基材の使用。
  7. 分散剤を含有する、液体または固体のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂粒子の液体中の分散体であって、該分散剤がスチレン無水マレイン酸コポリマーを含むことを特徴とする、分散体。
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