JP2007528825A - 充填済み容器の最終滅菌 - Google Patents

充填済み容器の最終滅菌 Download PDF

Info

Publication number
JP2007528825A
JP2007528825A JP2006545367A JP2006545367A JP2007528825A JP 2007528825 A JP2007528825 A JP 2007528825A JP 2006545367 A JP2006545367 A JP 2006545367A JP 2006545367 A JP2006545367 A JP 2006545367A JP 2007528825 A JP2007528825 A JP 2007528825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
medium
polyolefin
radiation
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006545367A
Other languages
English (en)
Inventor
チャオ シャ
レン ジェーン
オーデル ロバート
パターソン パティ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Becton Dickinson and Co
Original Assignee
Becton Dickinson and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Becton Dickinson and Co filed Critical Becton Dickinson and Co
Publication of JP2007528825A publication Critical patent/JP2007528825A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor
    • A61L2/02Methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects other than foodstuffs or contact lenses; Accessories therefor using physical phenomena
    • A61L2/08Radiation
    • A61L2/081Gamma radiation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2202/00Aspects relating to methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects
    • A61L2202/20Targets to be treated
    • A61L2202/21Pharmaceuticals, e.g. medicaments, artificial body parts
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2202/00Aspects relating to methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects
    • A61L2202/20Targets to be treated
    • A61L2202/23Containers, e.g. vials, bottles, syringes, mail
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2202/00Aspects relating to methods or apparatus for disinfecting or sterilising materials or objects
    • A61L2202/20Targets to be treated
    • A61L2202/24Medical instruments, e.g. endoscopes, catheters, sharps

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Abstract

放射線滅菌処置時の充填済み容器の内容物の有害反応を抑制する方法を開示する。該方法では、放射線安定性ポリオレフィンを含めた材料で作製された容器が、媒体で事前充填されてからγ線照射滅菌処理に曝される。放射線安定化添加剤を含んだポリオレフィンなど、放射線安定性ポリオレフィン材料を容器として使用することによって、また、該容器を事前充填してからγ線照射処理を実施することによって、該容器の内容物に悪影響を及ぼすことなく該容器を効果的に滅菌することができる。

Description

本発明は、滅菌済みの医用デバイスを対象とする。より詳細には、本発明は、放射線滅菌に安定で、非経口投与流体のための流体が納められた医用デバイスについての米国および欧州薬局方要件を満たす、充填済みの医用デバイスおよび容器を対象とする。
充填済み医用デバイスは、この用語が当該技術分野で知られているように、組立ての時点で製造業者によって充填され、すぐに使用できる状態でヘルスケア提供者に出荷される医用デバイスである。充填済み医用デバイスには、薬液など、デバイスの内容物の汚染の危険が低減された上で、適用が便利かつ容易であるという利点がある。充填済み医用デバイスの例には、バイアル瓶、カートリッジ、瓶、容器、特に、医薬品などの流体の非経口投与のためのシリンジが含まれる。シリンジなどの充填済み医用デバイスの提供に付随した問題が存在する。例えば、シリンジがガラス製の場合、破損に関する問題が生じる。シリンジが、ポリプロピレン(PP)のようなポリオレフィンなど、ポリマー材料製である場合、医用デバイスのための一般的な滅菌処置は、特に放射線滅菌処置を用いる場合、試料の劣化をまねく虞がある。
充填済みデバイス内に含まれる潜在的病原体に曝される危険を低減するために、またはその危険をなくすために、医用デバイスの最終滅菌が望ましい。医用デバイスの様々な滅菌方法が知られている。例えば、医用デバイスの滅菌には、一般的に蒸気滅菌が使用されており、これは、通常、デバイスを蒸気オートクレーブ内で加熱するものである。しかし、そのような蒸気滅菌は、時間および労力を要し、蒸気処理による包装劣化が原因で製品の美的外観を損なう。また、医用デバイスの滅菌には、放射線曝露も一般的に使用されており、γ線照射など、製品が電離放射線に曝される。
例えば、シリンジボディを成型し、該シリンジに充填し、該シリンジを封止し、例えばオートクレーブ滅菌または電子線やγ線などを用いた高エネルギー照射により、該シリンジを滅菌することによって、充填済みプラスチックシリンジボディを作り出す方法が、Reinhardらの特許文献1に開示されている。該特許文献1は、シリンジ内に納められた溶液が滅菌方法を決定する場合があることを示唆しているが、薬局方要件を満たす安全な溶液をシリンジ内で維持する方法は教示していない。
ポリオレフィン容器のγ線照射が、容器の完全性の低下、漏れ、気体透過性の増大、および容器の望ましくない黄変をまねく虞があり、γ線処理が、本質的に、反応性の高い種の発生を引き起こすことが、Salisburyらの特許文献2に開示されている。そのような反応種の発生は、処理されている容器の内容物を変質させる虞があり、それによって該容器の内容物が、pH基準(4.5から7.0の間にする必要がある)、UV吸光度レベル(220〜340nmにおいて0.2未満にする必要がある)、過酸化水素(H)および他の易酸化性物質の存在(1×10−4mol/Lもしくは3.4ppm未満にする必要がある)などの欧州および/または米国薬局方要件を達成できなくなる虞がある。
米国特許第6,065,270号明細書 米国特許第6,433,344号明細書 米国特許第4,959,402号明細書 米国特許第4,994,552号明細書
プラスチックシリンジならびに医用デバイスの事前充填には欠点があるものの、プラスチック製のシリンジが耐久性をもたらし、事前充填が効率を提供するので、プラスチックシリンジならびに医用デバイスの事前充填は、きわめて望ましい。ゆえに、充填済みデバイスに規定された薬局方要件を満たす、充填済みデバイスを提供する必要がある。
本発明は、放射線滅菌処置時の充填済み容器の内容物の有害反応を抑制する方法、ならびに充填済み容器を滅菌する方法を提供する。かかる方法は、放射線安定性ポリオレフィンを含めた材料で作製された容器を提供し、該容器を媒体で充填してから該容器をγ線照射滅菌処理に曝すものである。放射線安定化添加剤を含んだポリオレフィンなど、放射線安定性ポリオレフィン材料を容器として使用することによって、また、該容器を事前充填してからγ線照射処理を実施することによって、該容器の内容物に悪影響を及ぼすことなく該容器を効果的に滅菌することができる。
容器内に事前充填される媒体は、治療用流体または非治療用流体でよい。例えば、媒体は、食塩水でもよく、または身体に非経口投与するための薬物でもよい。放射線滅菌後に、媒体は、pH約4.5から約7.0の間、波長220から340nmの間で紫外線吸光度約0.2未満、易酸化性物質約3.4ppm未満など、固有の特性を薬局方要件内で維持すべきである。
容器は、γ線に安定で、望ましくはさらにヒンダードピペリジン安定化剤などの放射線安定化剤と液体流動化剤(liquid mobilizer)とを含む、ポリオレフィン材料から構築される。該容器には、その組成に、追加のポリマー材料、清澄化剤(clarifier)、核形成剤など、他の材料をさらに含めてもよい。望ましくは、該容器が、静脈内輸液供給用のシリンジまたはバッグの形態である。
望ましくは、容器が、媒体で充填された後、照射処理の前に封止される。該容器を、照射処理の前に、さらにブリスタパッケージなどの包装に封入してもよい。
他の実施形態では、本発明は、このような方法によって調製された滅菌済み物品を対象とする。かかる物品には、ポリオレフィンと、放射線安定化剤と、容器内に納められた医用流体などの媒体を含めた液体流動化剤とから構築される容器が含まれており、中に媒体が納められた該容器は、該媒体で充填された後で放射線滅菌処理に曝されている。
本明細書に記載するすべての実施形態では、充填済み容器がγ線に曝される本発明の方法の滅菌ステップの前に、該充填済み容器を他の何らかのタイプの滅菌に曝す必要はない。例えば、滅菌もしくは無菌条件下で(これらの用語は当該技術分野で理解されている)、容器を製造または充填すべきという要件はない。実際、本発明は、製造時または充填時の無菌もしくは滅菌条件の必要なしに、本発明の方法によって、充填後にγ線照射された容器の内容物の有害反応が阻止されるという利益をもたらす。
本発明は、米国および欧州薬局方要件を満たす、最終滅菌を実施された安全な充填済み医用デバイスを提供する方法を対象とする。より詳細には、本発明は、特定の媒体で事前充填された容器の形態の医用デバイスに関する。本発明の目的上、容器には、これだけに限るものではないが、媒体、特に流体の媒体を納める様々なサイズおよび形状の、様々な医用デバイスおよび製品、シリンジ、バイアル瓶、カートリッジ、瓶、および他の容器を含めるものとする。容器は、再使用可能または使い捨て容器でよく、また、医療、獣医、または非医療目的をもった容器でよい。本発明は、特に、患者に流体を静脈内供給するためのシリンジおよびバッグを対象とする。また、本発明は、食塩水溶液中のコンタクトレンズを包装する使い捨てブリスタタイプパッケージなど、眼科デバイスおよびレンズ用の容器も対象とする。
一般的に言えば、医用デバイスとして有用な容器、特にシリンジを、ポリオレフィン材料から構築することは広く知られている。ポリオレフィンは、製造が容易で原料が安価であるので、そのような用途では特に有用である。例えば、ポリプロピレン(PP)は、シリンジの製造用に一般的に好まれる材料として長い間使用されてきた。しかし、前述したように、PPなどのポリオレフィン材料は、電離放射線処理、特にγ線照射に曝されたときに、特に安定というわけではない。したがって、このような材料は、従来、充填済みデバイスがγ線処理による最終滅菌を受ける用途では使用されなかった。
しかし、本発明で、放射線安定化剤を含めることなどによって容器構造が放射線安定性になる場合、また、容器が媒体で事前充填されてから放射線処理される場合、ポリオレフィンから構築された容器を、γ線照射処理によって滅菌できることが発見された。実際、予想外にも、容器が媒体で事前充填されてからγ線照射処理されるときに、該γ線照射と併せて放射線安定性ポリオレフィンを用いることによって、容器内に納められた媒体の完全性を維持することに関し、驚くべき結果が見られることが発見された。
本発明の容器構造は、放射線安定性であり、すなわち、γ線照射に曝されたときに、強度、漏れ、気体透過性、色などの特性に関してその完全性を維持する。これは、もともと放射線安定性であるポリオレフィン組成物から、または該ポリマーに放射線安定性を付与するために添加剤を含んだポリオレフィン組成物から容器を構築することによって達成することができる。例えば、滅菌処置に典型的なγ線に曝されたときにもともと安定と見なされる環状オレフィンコポリマー(COC:cyclic olefin copolymer)から、容器を構築してもよい。
より望ましくは、容器が、該容器に放射線安定性を付与するために放射線安定化剤を含むポリオレフィン組成物から構築される。特に有用であるのは、共にBecton,Dickinson and Companyに譲渡された特許文献3および特許文献4に従って調製される、放射線安定性ポリマー組成物であり、これら両方の特許の全体が本願に参照として援用される。
例えば、ポリオレフィンポリマーは、基本的には線状として記述されるが、適宜、側鎖を含んでよい。該ポリオレフィンポリマーは、脂肪族モノオレフィンのホモポリマーまたはコポリマーでよく、約2から6個の炭素原子を有することが好ましい。望ましくは、ポリオレフィンを、一般に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリテトラフルオロエチレン、およびそれらのコポリマーから選択してよい。より望ましくは、ポリオレフィンがポリプロピレンである。
該組成のポリオレフィンを、狭い分子量分布のものにすることが望ましい。ポリマーの分子量分布は、重量平均分子量と数平均分子量との比によって定義され、可能な最小比1.0は、すべて同一サイズの鎖を有するポリマーを定義する。本発明の組成物に適したポリオレフィンは、数平均分子量が約10,000から400,000、望ましくは30,000から50,000で、比が1から9、望ましくは約2から6でよい。より望ましくは、比が約2から4である。狭い分子量分布であることに加えて、本発明のポリオレフィンが半結晶性であることが好ましい。望ましいポリオレフィンは、結晶含有量が約20から90%、より望ましくは約40から80%である。結晶化度は、試料の密度に直線的に比例する。
容器は、さらに、少量の追加のポリマー、一般的には約0.1%から10%の追加のポリマーを含有してよい。追加のポリマーは、適切なモノマーとの共重合によって組成物に組み込んでよい。かかるコポリマーは、最終組成物の他の特徴を増強するために組成物に添加されてもよく、例えば、ポリアクリレート、ポリビニル、ポリスチレンなどでよい。
このようなポリオレフィン組成物には、容器の放射線安定性に寄与する流動化添加剤(mobilizing additive)など、放射線安定化添加剤が含まれる。かかる流動化添加剤は、ポリマー材料との混和性があり、さらにポリマー材料との相溶性があり、ポリマーの特性に悪影響を及ぼさない、低分子量の非結晶性物質でよい。流動化剤は、ポリマーの自由体積を増大させ、したがってポリマーの密度を低下させ、それによって、照射時および照射後の劣化を防止または最小限に抑えるラジカル停止反応を増加させる物質でよい。ポリマーの全自由体積を増大させる多種多様な物質、例えばグリースが、流動化剤の役割を果たすことができる。かかる流動化剤は、密度が約0.6から1.9g/cmであり、分子量が約100から10,000g/mol程度である。容器のための流動化添加剤の例には、これだけに限るものではないが、炭化水素油、ハロゲン化炭化水素油、フタル酸エステル油、植物油、鉱油、シリコーン油、および低分子量の非結晶性ポリマーグリースが含まれる。流動化添加剤は、流動化量(mobilizing amount)、一般的には約0.1から50重量%、望ましくは約1から20重量%の量で、ポリマーに組み入れることができる。
追加的に、または代替的に、容器の放射線安定性に寄与するヒンダードアミン安定化剤を該容器の組成に含めてもよい。そのような安定化剤は、遊離塩基の形態で提供できるヒンダードアミン、それらの塩、N−オキシド、N−ヒドロキシド、もしくはN−ニトロキシドでよい。これらの安定化剤では、窒素原子は、非芳香族複素環の一部である。窒素の側面には2つの炭素原子が存在しており、該炭素原子それぞれが2つの低級アルキル基に結合しており、該低級アルキル基が、同一もしくは異なるものでよく、それぞれ1から12個の炭素原子を含有しており、または、該炭素原子それぞれが4から9個の炭素原子を含有する脂環式基に結合しており、該脂環式基がアミンに立体障害を起こす。本発明の組成物で使用するのに好ましいヒンダードアミンは、ヒンダードアミン窒素を含有し、さらに適宜別のヘテロ原子、好ましくは窒素もしくは酸素を含有する、5員環または6員環の複素環を含む。ヒンダードアミンが3級アミンである場合、3級の基は、例えば、1から12個の炭素原子を含有する、適宜置換されたアルキル、アラルキル、または脂環式基でよい。3級の基を使用して複数のヒンダードアミンと結合できるように、置換基の1つもしくは複数がヒンダードアミンでよい。障害基(hindering groups)が1から4個の炭素原子を含有する低級アルキル基であることが好ましく、その際、4つの基すべてがメチルであることが最も好ましい。好ましいヒンダードアミンは、2,2,4,4−テトラメチルピペリジン誘導体である。
望ましくは、ヒンダードアミン安定化剤は、ジカルボン酸のヒンダードビス(4−ピペリジニル)ジエステルである。本発明で使用するのに許容可能なビス(ヒンダードピペリジニル)ジエステルの代表例は、これだけに限るものではないが、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−2−n−ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロナート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ポリメチルプロピル−3−オキシ−[4(2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジニル]シロキサン;ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]−1,6−ヘキサンジイル[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]]);ならびに、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとのブタン二酸ジメチルエステルポリマーである。ヒンダードアミン安定化剤は、放射線安定化量でポリマーに組み入れてよい。約0.01から5.0重量%、望ましくは約0.05から3.0重量%のヒンダードアミン安定化剤を使用してよい。
特に望ましい一実施形態では、結晶含有量が約20から90パーセントで、重量平均分子量と数平均分子量との比が6以下になる重量分布を有するポリオレフィンと、前記ポリオレフィンとの相溶性がある、密度約0.6から1.9g/cmの流動化量の液体流動化剤と、放射線安定化量のヒンダードピペリジン安定化剤とを含む組成物から、容器を製造することができる。
追加の添加剤として、ポリオレフィン組成物は、また、清澄化量のジベンジリデンソルビトールアルキルチオエーテル清澄化剤など、清澄化剤を含有してもよい。容器は、さらに、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸ナトリウムや2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸アルミニウムなど、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸塩を含む核形成剤も含んでよい。これらおよびその他の添加剤については、特許文献3および特許文献4に記載されているように、いずれか有用な量で与えてよい。
容器は、媒体で充填されてから、デバイスの滅菌のためにγ線照射に曝される。該媒体は、望ましくは流体材料であり、フラッシュ溶液、造影剤、薬剤、ワクチンなどの材料を含め、治療用流体または非治療用流体でよい。望ましくは、人体への非経口投与のための媒体、例えば、食塩水または医薬品製剤が与えられる。
前述のように、COCから製造されるデバイスや、放射線安定性組成物から製造されるデバイスなど、放射線安定性ポリオレフィン組成物を用いて調製された医用デバイスは、特許文献3および特許文献4に記載されているように当該技術分野で公知である。しかし、本発明によって、容器の組成と、放射線滅菌処理のタイプと、容器内に媒体が存在するか否かとの間に相乗効果が存在することが認識される。
例えば、医用デバイスで放射線安定性ポリマーを使用すると、該デバイスに、容器の強度低下の防止、漏れの防止、黄変の防止など、ポリマーの物理的特性に関する安定性をもたらすことができる。ただし、単に放射線安定性ポリマーから製造されるデバイスを提供しても、容器の内容物の保護は保証されない。例えば、放射線安定性ポリマーから製造された空のデバイスにγ線を照射した後で該デバイスを無菌的に充填すると、該デバイスの内容物に、認識されている業界標準を満たす程度の安全性および有効性がもたらされないことが、本発明者らによって発見された。具体的には、放射線安定性ポリマーから製造されたシリンジが、γ線などの電離放射線に曝されてから無菌的に溶液で充填されるときには、該シリンジ内の溶液は、劣化し、そのpH値やUV吸光度などの物理的特性を維持しない。さらに、該溶液は、特に非経口投与に使用されるときに該溶液に有害となる虞のある、過酸化水素など、望ましくない易酸化性物質を発生する。
さらに、本発明者らは、最終滅菌処置で使用される放射線処理のタイプに応じて、デバイスの内容物の特性に顕著な差があることを発見した。例えば、充填済みシリンジを最終滅菌するのに電子線が使用される場合、シリンジ内に納められた溶液中で多量の易酸化性物質が生成され、その結果、該溶液が実際に使用するには安全でなくなる虞がある。
本発明者らは、容器材料と、容器の内容物と、放射線処理のタイプとの間に相乗効果が存在することを認識している。したがって、本発明では、容器を放射線安定性ポリオレフィン材料として提供し、該容器を媒体で事前充填してから放射線処理し、かつ放射線処理にγ線を使用することによって、放射線滅菌処理時の充填済み容器の内容物の有害反応が抑制される。特定の理論に拘泥するものではないが、デバイスに事前充填すると、照射時のラジカル反応を中和するための媒体を提供することによって、容器材料にラジカルスカベンジャーを取り込む反応を最小限に抑えるように思われると考えられている。
充填済みデバイスのγ線照射は、いずれか公知のγ線デバイスを使用して、該充填済みデバイスまたはその内容物を劣化させることなく効果的な滅菌を提供するのに有用な、任意の線量で実施してよい。放射線量は、存在する質量によって決まる。典型的なシリンジタイプの医用デバイスでは、γ線は、望ましくは約10kGyから約60kGy、より望ましくは約35から55kGyの範囲で与えられる。
充填後のいずれの時点で医用デバイスに照射してもよい。特に望ましい実施形態では、医用デバイスは、当該技術分野で公知のように、ブリスタパックなど、別個の容器またはパッケージ内に包装される。そのような場合、デバイスが最終包装内に納められた後で該デバイスにγ線照射を実施し、それによって最終包装後に最終滅菌をもたらすことができる。
以下の諸実施例によって、本発明をさらに例示する。
(実施例)
実施例1は、シリンジ材料として従来の非放射線安定性ポリオレフィンポリマーを使用した、充填済みシリンジの最終滅菌を実証する比較実施例について述べる。
具体的には、米国メリーランド州エルクトン(Elkton)のBassell Corp.からPROFAX PD 702の名称で販売される、放射線安定化材料を含まないポリプロピレン製の10mlシリンジのセットを提供した。
基準として、これらのシリンジ50個のセットを食塩水溶液(米国ニュージャージー州ブリッジポート(Bridgeport)のVWR International,Inc.から市販のVWRブランド)で充填した。
別個に、これらのシリンジ50個のセットを同一のVWR食塩水溶液で事前充填し、次いで、カナダのMDS Dion製のIR 96 Co照射器を使用して、最高約60kGyまでの様々な線量で充填済みシリンジそれぞれをγ線に曝すことによってγ線照射した。
各基準シリンジを、pHレベル、220〜250nmでの紫外線(UV)吸光度、および過酸化水素(H)含有量について検査した。また、別個に、各事前充填/最終滅菌シリンジも同様の特性について検査した。事前充填/最終滅菌シリンジについての試験結果を平均し、基準シリンジについての平均結果と比較した。検査した各パラメータの値の変化を以下の表1に示す。
Figure 2007528825
実施例2は、シリンジ材料として放射線安定性ポリオレフィンポリマーを使用した、充填済みシリンジの最終滅菌の効果を実証する。
ポリプロピレン製で、ヒンダードピペリジン安定化剤と、液体流動化剤として鉱油とを含む、ゴム栓を備えた複数の10mlシリンジのセットを提供した。
基準として、これらの放射線安定性シリンジ50個のセットを実施例1のようにVWR食塩水溶液で充填した。別個に、これらのシリンジ50個のセットを同一のVWR食塩水溶液で事前充填し、実施例1と同じ方式でγ線照射によって最終滅菌した。各基準シリンジおよび各最終滅菌シリンジを、実施例1と同様の方式で、pHレベル、220〜250での紫外線(UV)吸光度、および過酸化水素(H)含有量について検査した。次いで、実施例1のように、事前充填/最終滅菌シリンジについての試験結果を平均し、基準シリンジについての平均結果と比較した。検査した各パラメータの値の変化を以下の表2に示す。
Figure 2007528825
表1および表2に示した実施例1および実施例2の結果を比較すると、本発明に従って調製された試料の劣化が従来技術の試料の劣化よりも著しく少なかったことが実証される。具体的には、非放射線安定性ポリプロピレンシリンジが事前充填されてから最終滅菌された、実施例1に従って調製された試料は、基準試料と比較したときに、15kGyから60kGyの様々なγ線量にわたって、pH値、UV吸光度、および過酸化水素含有量の大きな変化を示す。他方、放射線安定性ポリオレフィンシリンジが事前充填されてから最終滅菌された、本発明に従って調製された試料は、基準値と比較したときに、同じ特性のわずかな変化しか示さない。したがって、pHおよびUV吸光度の変化に基づいたシリンジ内容物の品質は、大幅に向上しており、また、非放射線安定化ポリオレフィンとは対照的に、放射線安定化ポリオレフィンが最終滅菌方法に使用されるときには、過酸化水素などの酸化性材料は、きわめて低いレベルでしか存在しない。
実施例3は、組み立てられて滅菌されてから無菌的に充填された放射線安定性シリンジと、組み立てられて事前充填されてから最終滅菌された放射線安定性シリンジとの間の特性の差を実証する。具体的には、実施例2のものなど、ポリプロピレン製で、ヒンダードピペリジン安定化剤と、液体流動化剤として鉱油とを含む複数のシリンジのセットを、3mlサイズと10mlサイズとの両方で提供した。
基準セットAとして、シリンジ50個をVWR食塩水溶液で充填し、70℃で一晩保管した。
別個に、セットBとして識別されるシリンジ50個を、実施例1の照射器を使用して空のシリンジそれぞれを45kGyの線量でγ線に曝すことによって、空の状態でγ線照射した。γ線照射後、クリーンルーム環境の無菌条件下で、空のシリンジそれぞれをVWR食塩水溶液で充填した。セットBの、照射された後で無菌的に充填された各シリンジを、70℃で一晩保管した。
セットCとして識別されるシリンジ50個の他のセットを、VWR食塩水溶液で充填し、次いで、充填済みシリンジそれぞれを45kGyの線量で個々にγ線に曝すことによって最終滅菌した。これらセットCの事前充填/最終照射シリンジを、やはり70℃で一晩保管した。
試料シリンジのこれらのセットを、3mlサイズのシリンジと10mlサイズのシリンジとの両方について調製した。
一晩保管した後、セットAの基準シリンジ、セットBの照射/無菌充填シリンジ、およびセットCの事前充填/最終照射シリンジすべてを、70℃で一晩保管後、40℃で2週間保管後、および40℃で2週間保管後に室温(23℃)で1年間保管後、pHレベルおよび220〜250nmでのUV吸光度について検査した。セットBの照射/無菌充填シリンジおよびセットCの事前充填/最終照射シリンジについての試験結果を平均し、セットAの基準シリンジについての平均結果と比較した。検査した各パラメータの値の変化を以下の表3に示す。
Figure 2007528825
表3に示した実施例3の結果を比較すると、予想外にも、シリンジ材料として放射線安定性ポリマーを使用したときでさえ、γ線照射後に無菌充填したのとは対照的に、シリンジを試料で事前充填してから最終滅菌処理としてγ線照射したときに、シリンジ内の試料の劣化の減少が実証される。具体的には、放射線安定性ポリプロピレンシリンジが初めにγ線照射されてから無菌充填されたセットBの試料は、時間ゼロであるか長期保管後であるかに関わらず、基準試料と比較したときにpH値およびUV吸光度の大きな変化を示す。他方、放射線安定性ポリオレフィンシリンジが事前充填されてからγ線で最終滅菌された、本発明に従って調製されたセットCの試料は、基準値と比較したときに、pHおよびUV吸光度の変化が著しく少ないことを実証する。したがって、シリンジを事前充填してからγ線を照射することによって、該シリンジ内に納められた試料は、無菌充填/γ線照射シリンジと比較したときに、予想外にも試料の品質の顕著な改善を実証する。
実施例4は、γ線および電子線を使用して、充填済みシリンジの最終滅菌の効果を比較する。具体的には、実施例2で述べた放射線安定性ポリプロピレン材料から製造された2つのシリンジを、前述のVWR食塩水溶液で別々に充填し、シリンジDおよびシリンジEとしてラベル付けした。充填後、シリンジDを線量5.6Mradで電子線に曝し、シリンジEを線量4.0Mradでγ線に曝した。
さらに、環状オレフィンコポリマー(COC)から製造された2つのシリンジを、VWR食塩水溶液で別々に充填し、シリンジFおよびシリンジGとしてラベル付けした。充填後、シリンジFを線量5.6Mradで電子線に曝し、シリンジGを線量4.0Mradでγ線に曝した。
その後、各シリンジD〜Gの内容物を過酸化水素濃度について評価した。その結果を表4に示す。
Figure 2007528825
表4に示した実施例4の結果を比較すると、シリンジを事前充填し、該シリンジを電子線ではなくγ線照射に曝すことによって、放射線安定性ポリマーデバイスに納められた試料内の易酸化性材料の量が大きく低減されることが実証される。かかる結果は、放射線安定性ポリマーの性質に関係なく当てはまる。
本発明について、その特定の諸実施形態の具体的詳細に関して説明した。このような詳細が添付の特許請求の範囲に含まれる場合を除き、および添付の特許請求の範囲に含まれる範囲内にある限り、該詳細を、本発明の範囲を限定するものと見なすものではない。

Claims (45)

  1. 充填済み容器の内容物の放射線滅菌処置時の有害反応を抑制する方法であって、
    放射線安定性ポリオレフィン製の容器を提供するステップと、
    前記容器をγ線照射滅菌処理に曝す前に、前記容器を媒体で事前充填するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記媒体は、治療用流体および非治療用流体から成る群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記媒体は、身体に非経口投与するための薬物を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記媒体は、食塩水を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 前記媒体は、放射線滅菌後に約4.5から約7.0の間のpHを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記媒体は、波長220から340nmの間で約0.2未満の紫外線吸光度を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記媒体に約3.4ppm未満の過酸化水素が含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記容器は、ポリオレフィンと、前記ポリオレフィンとの相溶性がある、流動化量の液体流動化剤と、放射線安定化量のヒンダードピペリジン安定化剤と、を含む組成物から製造されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記容器の組成は、清澄化量のジベンジリデンソルビトールアルキルチオエーテル清澄化剤をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記容器の組成は、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸塩を含む核形成剤をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  11. 前記2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸塩は、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸ナトリウムおよび2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸アルミニウムから成る群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記容器の組成は、約0.1から10%の追加のポリマーをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  13. 前記ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリテトラフルオロエチレン、およびそれらのコポリマーから成る群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  14. 前記流動化添加剤は、炭化水素油、フタル酸エステル油、ポリマーグリース、植物油、鉱油、およびシリコーン油から成る群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  15. 前記安定化剤は、ジカルボン酸のビス(4−ピペリジニル)ジエステルであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  16. 前記γ線照射は、約10kGyから約60kGyの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 充填済み容器を滅菌する方法であって、
    放射線安定性ポリオレフィン製の容器を提供するステップと、
    前記容器を媒体で事前充填するステップと、
    前記媒体で充填された前記容器にγ線を照射するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  18. 前記容器を前記媒体で充填した後、前記容器の照射前に、前記容器を封止するステップをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記容器を封止した後で前記容器を包装に封入するステップをさらに含んでおり、前記照射ステップは、前記包装内の前記容器に照射することを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記包装は、ブリスタパッケージを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記媒体は、治療用流体および非治療用流体から成る群から選択されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  22. 前記媒体は、身体に非経口投与するための薬物を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  23. 前記媒体は、食塩水を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  24. 前記γ線は、約10kGyから約60kGyの範囲にあることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  25. 前記容器は、ポリオレフィンと、前記ポリオレフィンとの相溶性がある、流動化量の液体流動化剤と、放射線安定化量のヒンダードピペリジン安定化剤とを含む組成物から製造されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  26. 前記容器は、清澄化量のジベンジリデンソルビトールアルキルチオエーテル清澄化剤をさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 前記容器は、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸塩を含む核形成剤をさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  28. 前記容器の組成は、約0.1から10%の追加のポリマーをさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  29. 前記ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリテトラフルオロエチレン、およびそれらのコポリマーから成る群から選択されることを特徴とする請求項25に記載の方法。
  30. 前記容器は、静脈内輸液供給用のバッグを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  31. 前記容器は、シリンジを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  32. 滅菌済み物品であって、
    放射線安定性ポリオレフィン材料製の容器と、
    前記容器内に納められた媒体と、を含んでおり、
    その中に前記媒体が納められた前記容器は、前記媒体で充填された後でγ線照射滅菌処理に曝されることを特徴とする物品。
  33. 前記媒体は、治療用流体および非治療用流体から成る群から選択されることを特徴とする請求項32に記載の滅菌済み物品。
  34. 前記容器内に納められた前記媒体は、身体に非経口投与するための薬物を含むことを特徴とする請求項32に記載の滅菌済み物品。
  35. 前記媒体は、食塩水を含むことを特徴とする請求項32に記載の滅菌済み物品。
  36. 前記容器は、静脈内輸液供給用のバッグを含むことを特徴とする請求項32に記載の滅菌済み物品。
  37. 前記容器は、シリンジを含むことを特徴とする請求項32に記載の滅菌済み物品。
  38. 前記容器は、ポリオレフィンと、前記ポリオレフィンとの相溶性がある、流動化量の液体流動化剤と、放射線安定化量のヒンダードピペリジン安定化剤とを含む組成物から製造されることを特徴とする請求項32に記載の滅菌済み物品。
  39. 前記容器は、清澄化量のジベンジリデンソルビトールアルキルチオエーテル清澄化剤をさらに含むことを特徴とする請求項38に記載の滅菌済み物品。
  40. 前記容器は、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸塩を含む核形成剤をさらに含むことを特徴とする請求項38に記載の滅菌済み物品。
  41. 前記2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸塩は、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸ナトリウムおよび2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)リン酸アルミニウムから成る群から選択されることを特徴とする請求項40に記載の滅菌済み物品。
  42. 前記容器の組成は、約0.1から10%の追加のポリマーをさらに含むことを特徴とする請求項38に記載の滅菌済み物品。
  43. 前記ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリテトラフルオロエチレン、およびそれらのコポリマーから成る群から選択されることを特徴とする請求項38に記載の滅菌済み物品。
  44. 前記流動化添加剤は、炭化水素油、フタル酸エステル油、ポリマーグリース、植物油、鉱油、およびシリコーン油から成る群から選択されることを特徴とする請求項38に記載の滅菌済み物品。
  45. 前記安定化剤は、ジカルボン酸のビス(4−ピペリジニル)ジエステルであることを特徴とする請求項38に記載の滅菌済み物品。
JP2006545367A 2003-12-15 2004-12-15 充填済み容器の最終滅菌 Pending JP2007528825A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/736,489 US20050129569A1 (en) 2003-12-15 2003-12-15 Terminal sterilization of prefilled containers
PCT/US2004/042073 WO2005058377A2 (en) 2003-12-15 2004-12-15 Terminal sterilization of prefilled containers

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007528825A true JP2007528825A (ja) 2007-10-18

Family

ID=34653929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006545367A Pending JP2007528825A (ja) 2003-12-15 2004-12-15 充填済み容器の最終滅菌

Country Status (18)

Country Link
US (2) US20050129569A1 (ja)
EP (3) EP2305317A1 (ja)
JP (1) JP2007528825A (ja)
KR (1) KR20060126998A (ja)
CN (1) CN101123998A (ja)
AT (1) ATE544475T1 (ja)
AU (1) AU2004299087B2 (ja)
BR (1) BRPI0417565A (ja)
CA (1) CA2548715A1 (ja)
DK (1) DK1694368T3 (ja)
EG (1) EG25098A (ja)
ES (1) ES2379084T3 (ja)
IL (1) IL176210A0 (ja)
MX (1) MXPA06006722A (ja)
NO (1) NO20063174L (ja)
SG (1) SG155225A1 (ja)
WO (1) WO2005058377A2 (ja)
ZA (1) ZA200605782B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12048837B2 (en) 2012-06-01 2024-07-30 Novartis Ag Syringe

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006069181A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置用インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
JP5022368B2 (ja) 2005-08-26 2012-09-12 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー エラストマー性封止物品の滅菌方法
DE102006051366A1 (de) * 2006-10-27 2008-05-08 Boehringer Ingelheim Pharma Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Sterilisieren eines Folienbehälters
US9024276B2 (en) 2010-06-23 2015-05-05 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Contact lens storage case surface disinfection
CN106975117A (zh) 2011-09-21 2017-07-25 拜耳医药保健有限责任公司 连续的多流体泵装置、驱动和致动系统以及方法
CN102730207A (zh) * 2012-07-10 2012-10-17 山东齐都药业有限公司 双层无菌软包装输液袋生产工艺
CN102826260B (zh) * 2012-09-26 2014-06-25 山东齐都药业有限公司 一种双层无菌软包装输液生产工艺
US10577467B2 (en) 2012-12-20 2020-03-03 3M Innovative Properties Company Fluoropolymer composition including an oligomer having an ultraviolet absorbing group
SG11201504914SA (en) 2012-12-20 2015-07-30 3M Innovative Properties Co Copolymers including ultraviolet absorbing groups and fluoropolymer compositions including them
CN103919679A (zh) * 2014-05-06 2014-07-16 四川太平洋药业有限责任公司 负压式软袋输液
CN103919677A (zh) * 2014-05-06 2014-07-16 四川太平洋药业有限责任公司 负压式双阀软袋输液
EP3161089B1 (en) * 2014-06-25 2021-09-01 3M Innovative Properties Company Pressure sensitive adhesive composition including ultraviolet light-absorbing oligomer
US11110689B2 (en) 2014-06-25 2021-09-07 3M Innovative Properties Company Pressure sensitive adhesive composition including ultraviolet light-absorbing oligomer
WO2015200655A1 (en) * 2014-06-25 2015-12-30 3M Innovative Properties Company Fluoropolymer composition including at least one oligomer
CN107106409A (zh) * 2014-10-02 2017-08-29 泰尔茂株式会社 用于容纳蛋白质溶液制剂的医疗用容器
AU2016205275B2 (en) 2015-01-09 2020-11-12 Bayer Healthcare Llc Multiple fluid delivery system with multi-use disposable set and features thereof
JP6940418B2 (ja) 2015-06-25 2021-09-29 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 紫外線吸収基を含むコポリマー及びそれを含む組成物
IL296772B2 (en) * 2020-03-31 2023-12-01 3 D Matrix Ltd Sterilization of self-assembling peptides by irradiation

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03115338A (ja) * 1989-06-08 1991-05-16 Becton Dickinson & Co 高透明性・放射線安定性のポリマー組成物
JPH09296085A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Gurando Polymer:Kk ポリプロピレン組成物およびその用途
JPH10501204A (ja) * 1994-06-08 1998-02-03 フアーマシア・アンド・アツプジヨン・アー・ベー γ−放射線および酸素吸収剤の使用による殺菌法、該方法によって殺菌した容器および医療用製品
JPH10180791A (ja) * 1996-12-18 1998-07-07 Carl Zeiss:Fa 医療用プラスチック製充填注射器本体の製造方法
JP2001508813A (ja) * 1995-08-29 2001-07-03 エクソン・ケミカル・パテンツ・インク 耐輻射線性ポリプロピレン及びその有用な製品
JP3270056B2 (ja) * 1995-12-01 2002-04-02 チッソ株式会社 樹脂成形体

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4568336A (en) * 1984-04-26 1986-02-04 Microbiological Applications, Inc. Pre-filled hypodermic syringes
JPS6274364A (ja) * 1985-09-27 1987-04-06 株式会社 ニツシヨ− 医療用具
US4994552A (en) * 1989-06-08 1991-02-19 Becton, Dickinson And Company High clarity radiation stable polymeric composition and articles therefrom
US5362442A (en) * 1993-07-22 1994-11-08 2920913 Canada Inc. Method for sterilizing products with gamma radiation
US6123900A (en) * 1993-10-28 2000-09-26 Vellutato; Arthur L. Method of sterilization
US5439643A (en) * 1993-11-03 1995-08-08 Liebert; Richard T. Method and apparatus for terminal sterilization
DE4438360C2 (de) * 1994-10-27 1999-05-20 Schott Glas Vorfüllbare partikelarme, sterile Einmalspritze für die Injektion von Präparaten und Verfahren zu ihrer Herstellung
US6433344B1 (en) * 1996-05-22 2002-08-13 Purepulse Technologies, Inc. Pulsed light sterilization of drinking water and drinking water containers
JP4216467B2 (ja) * 1998-03-13 2009-01-28 ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー 医療装置の組立ておよび包装方法
US20050075611A1 (en) * 2003-10-01 2005-04-07 Hetzler Kevin G. Low extractable, thermoplastic syringe and tip cap

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03115338A (ja) * 1989-06-08 1991-05-16 Becton Dickinson & Co 高透明性・放射線安定性のポリマー組成物
JPH10501204A (ja) * 1994-06-08 1998-02-03 フアーマシア・アンド・アツプジヨン・アー・ベー γ−放射線および酸素吸収剤の使用による殺菌法、該方法によって殺菌した容器および医療用製品
JP2001508813A (ja) * 1995-08-29 2001-07-03 エクソン・ケミカル・パテンツ・インク 耐輻射線性ポリプロピレン及びその有用な製品
JP3270056B2 (ja) * 1995-12-01 2002-04-02 チッソ株式会社 樹脂成形体
JPH09296085A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Gurando Polymer:Kk ポリプロピレン組成物およびその用途
JPH10180791A (ja) * 1996-12-18 1998-07-07 Carl Zeiss:Fa 医療用プラスチック製充填注射器本体の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12048837B2 (en) 2012-06-01 2024-07-30 Novartis Ag Syringe

Also Published As

Publication number Publication date
US20090012466A1 (en) 2009-01-08
US20050129569A1 (en) 2005-06-16
ES2379084T3 (es) 2012-04-20
AU2004299087A1 (en) 2005-06-30
AU2004299087B2 (en) 2011-04-21
NO20063174L (no) 2006-07-07
EG25098A (en) 2011-08-17
DK1694368T3 (da) 2012-05-29
MXPA06006722A (es) 2006-09-04
EP1694368A2 (en) 2006-08-30
EP1694368A4 (en) 2007-11-07
EP1694368B1 (en) 2012-02-08
BRPI0417565A (pt) 2007-03-27
KR20060126998A (ko) 2006-12-11
ZA200605782B (en) 2007-11-28
ATE544475T1 (de) 2012-02-15
WO2005058377A3 (en) 2007-04-05
CN101123998A (zh) 2008-02-13
SG155225A1 (en) 2009-09-30
WO2005058377A2 (en) 2005-06-30
EP2308516A1 (en) 2011-04-13
CA2548715A1 (en) 2005-06-30
EP2305317A1 (en) 2011-04-06
IL176210A0 (en) 2006-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090012466A1 (en) Terminal Sterilization of Prefilled Containers
US20020172615A1 (en) Apparatus for and method of manufacturing a prefilled sterile container
AU778270B2 (en) Gamma-irradiation sterilized polyethylene packaging
EP1349580B2 (en) Process to improve stability of a pharmaceutical composition
US20020139088A1 (en) Polymeric syringe body and stopper
JP2018503627A (ja) 酢酸グラチラマーの製造方法
KR101966830B1 (ko) 무균 활성 약제 성분의 제조 방법
JP2002301133A (ja) 医薬用ゴム栓又は医療用ゴム製品に用いるゴム組成物又はその架橋体
JP5522879B2 (ja) 樹脂容器中の生理活性ペプチドの安定性改善方法
Ahmed Radiation tolerant polypropylene finds greater use in medical circles
AU2002254138A1 (en) Apparatus for and method of manufacturing a prefilled sterile container
AU2002254137A1 (en) Polymeric syringe body and stopper
Beld et al. 3PC-042 A science-and risk-based strategy to qualify sterilised prefilled syringes as primary packaging material in a hospital pharmacy
Beld et al. 3PC-043 New formulation of norepinephrine solution in prefilled cyclic olefin sterilised syringes
US20180222618A1 (en) Packaging for adhesive compositions
MXPA01007158A (en) Gamma-irradiation sterilized polyethylene packaging

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100716

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101018

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101025

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101116

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101124

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101216

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110114

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110628