JP2007518223A - 発散制御機能を有したハイブリッド型マルチビーム電子放出デバイス - Google Patents

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Abstract

本発明は、複数の電子ビーム(59)を放出する電子放出デバイス(50)に関するものである。本発明によるデバイスは、電子ビーム(69)を放出する複数の放出源(61)を備えている第1構造(6)と、複数のダイヤフラム開口(8)を備えている第2構造(7)と、を具備し、第1構造と第2構造とが、ハイブリッド化手段(9)によってハイブリッド化されている。

Description

本発明は、電子ビームを放出するための電子放出デバイスに関するものであり、より詳細には、複数の電子ビームを焦点合わせさせるためのシステムを具備しつつ、複数の電子ビームを互いに平行に放出し得るような複数の電子ビーム放出源を具備した、マルチビーム電子放出デバイスに関するものである。
産業の分野においては、電子放出デバイスは、走査型電子顕微鏡使用(SEM)として公知なように観測手段や微視的分析手段として、また、特に集積回路リソグラフィーに関しての、絶縁およびびエッチング(リソグラフィー)手段として、また、試験および測定手段として、また、書込手段すなわち記憶手段として、利用されている。
産業的応用においては、単一電子ビーム放出デバイスが、なおも、使用されている。このようなデバイスは、単一の電子ビームしか放出しない。産業的応用は、単一電子ビーム放出デバイスの使用のために、かなり制限されている。なぜなら、単一電子ビーム放出デバイスでは、アクセス可能なフィールド表面が小さすぎるからであり、また、電子ビーム走査の速度が本来的に遅いことのために、集積回路に関する/書込速度が遅いからである。
そのような制限を回避し得るよう、現在のところ、各々がかなり小さな表面を走査するような複数の『平行』放出源の開発が、追求されている。
マルチビーム電子放出デバイスの分野においては、互いに異なる2つのタイプの構造が、公知である。すなわち、組立型の構造と、一体構造と、が公知である。
非特許文献1には、図1Aに示すように、複数の小型カラム10がマトリクス状で組み立てられて構成されたマルチビーム電子放出デバイス1が記載されている。
図1Bに詳述に図示されているように、各カラム10は、抽出グリッド13に対して連結されていて電界による電子放出を行うポイント12と、ダイヤフラム14と、電子ビームを焦点合わせするための一連をなす複数のアインゼル(Einzel)マイクロレンズ15,16,17と、電子を偏向させるための一群をなす複数の側方偏向器18と、から構成されている。これにより、電子をポイント状に焦点合わせして、基板ペレット1000上の、エッチング対象をなす集積回路チップ100に対応した小さな表面を走査することができる。
各カラムは、MEMS(Micro Electro Mechanical System )技術を使用して互いに独立にシリコンから形成された複数の静電マイクロレンズからなるアセンブリを備えている。各カラムは、さらに、一方においては、電界放出ポイント12とトンネル効果型の走査用顕微鏡11との間に、他方においては、サンプル1000とSTM顕微鏡との間に、ダブルレトロアクションシステムを備えている。これにより、放出ポイント12の位置を制御して修正することができ、電子ビームの焦点合わせを行うことができる。互いに独立とされた複数のカラム10のうちのいくつかは、組み合わせられて格子状配置1でもって組み立てられている。これにより、一連をなす複数の集積回路を並列的にエッチングすることができる。
このような構造の欠点は、いずれの構成部材も、カラム10のコアに対しての軸方向においても、また、隣接しているカラム1どうしの間にわたっての横方向においても、一体化されていないことである。よって、放出デバイスの密度は、小さいままであり、書込時間は、長いものとなってしまう。
マトリクス的な一体構造であれば、より多数の電子ビーム放出源を、与えられたサイズの単一デバイス内において、集積化することができる。これにより、極めて大きな書込速度を想定することができる。典型的には、数十μmというピッチを得ることができる。
特許文献1には、基板上に集積マトリクス構造を備えてなるマルチビーム電子放出デバイスが開示されている。図2に示すように、各電子ビーム29の各放出源21は、単一の電子放出ポイント22(カソード)と、電子を抽出するための環状グリッド23と、を備えている。放出ポイント21は、原始的な焦点合わせシステムに対して連結されている。この焦点合わせシステムは、抵抗性基板20と、この基板20の背面側に配置された金属プレート24と、によって形成されている。焦点合わせシステムは、放出ポイントの前方側部分を除いて基板の前方側へと突出する複数のフィールドライン25,25’を生成する。
この焦点合わせシステムの欠点は、電子ビーム放出源の近傍に配置されていることであり、とりわけ、電子ビーム放出源の背面側に配置されていることである。実際、この焦点合わせシステムは、ビームの軌跡上に配置されたいかなる適切な焦点合わせ光学部材をも備えていない(電極も、焦点合わせレンズも、備えていない)。したがって、この焦点合わせシステムでは、50nm未満という解像度を得ることができない。
特許文献2には、画像を表示することを意図したような、個々の電子ビーム放出デバイスが開示されている。このデバイスは、図3に示すように、基板上に層を形成して金属成膜を行うことによって、形成されている。このデバイスは、放出ポイントと、環状グリッドと、1つあるいは2つの焦点合わせグリッドと、放出源の前方側において両サイドに配置された発光カソードスクリーンと、を備えている。
この特許文献2には、焦点から1mmというところにおける10μm直径の焦点平面内における画像ポイントの解像度が記載されている(10μm〜1mmというスポット)。
このような解像度は、例えば電子顕微鏡や集積回路の製造といったような応用においては、全く不十分である。このような応用における目的は、1μmよりも明らかに小さいような、例えば数十nmといったような、形成すべきパターンと同じ程度の大きさの、解像度を得ることである。
非特許文献2には、図3Aおよび図3Bに示すように、シリコン基板上において一体化されているような、電子放出用のマルチビームマトリクス構造が記載されている。
マトリクス30の各ビーム放出サイト31は、局在化された放出源32を備えている。この放出源32は、ナノメートルサイズのカーボンからなる放出ポイントによって形成されている。放出源23の軸線回りには、一連をなす複数の環状電極33,34,35,36が形成されている。第1電極33は、抽出グリッドであり、この第1電極33の機能は、カソードをなす放出ポイント32から電子を抽出することである。それぞれの電位がVE,VC,VAとされている残りの一連の電極34,35,36の機能は、放出された電子ビーム39を、デバイスに対向して配置されているアノード38上において、焦点合わせすることである。このデバイスにおいて特定された解像度は、100μmという焦点距離Wのところにおいて、直径が50nmのものに過ぎない。
すべての一体構造に関する欠点は、エッチング形成される複数の層の位置合わせを高精度で行う必要があるということである。特に、電極33,34,35,36をなす金属成膜に関する各高さ位置は、開口を有したものとしてエッチングされなければならず、しかも、互いに非常に高精度でもってエッチングされなければならない。この場合には、4μmという深さのところにおいてエッチングされなければならない。このことは、特に、自動的に位置合わせされるマイクロエレクトロニクス技術においては困難なことである。
複数の環状電極がなす積層によって形成されたキャビティ31’の底部のところにおける各放出源32の成膜が、他の問題点である。すなわち、キャビティを完全に形成した後にしか、放出源32を成膜することができない。放出源は、各電極がなす開口の軸線回りにおいて正確に位置合わせされなければならず、しかも、向きも正確でなければならない。また、高さも制限されている。さらに、この成膜は、各放出源の焦点合わせ時における光学的振舞いを一様なものとし得るよう、マトリクスをなすすべての放出源に関して一様であるように制御されなければならない。このことは、成膜に関しての深刻な制約を引き起こす。
さらに、電界効果放出源は、本来的に、各放出源どうしの間の放出一様性を有している(ビームの発散度合いは、放出源ごとに相異する)。同じく、各電界効果放出源からの放出は、経時的な不安定を示す。この不安定さは、一般に、予測および制御ができないものである。このような非一様性および不安定は、非特許文献2によるデバイスの場合には、放出源の解像度に関しての経時的な変動と、放出源どうしの間における解像度の非一様性と、を引き起こす。このことは、高解像度の応用には、不適合である。実際、このタイプの応用においては、経時的に安定したスポットサイズを有していることと、各放出源どうしの間における一様性を有していることと、が必要とされる。
国際公開第89/11157号パンフレット 米国特許第5,430,347号明細書 "Arrayed miniature electron beam columns for highthroughput sub-100 nm lithography", T.H.P.Chang and D.P.Kern, Journal of Vacuum Science Technology (American Vacuum Society), volume B10(6), pages 2743 to 2748, November/December 1992 "Digital Electrostatic Electron-Beam Array Lithography", L.R. Baylor et al., Journal of Vacuum Science Technology, volume B20 (6),November/December 2002
よって、本発明の目的は、コンパクトなものであるとともに、上述した様々な欠点を有しておらず、さらに、経時的に安定した光学的解像度を有しており、さらに、各放出源どうしの間にわたって一様性を有しているような、プログラム可能なマルチビーム電子放出デバイスを提供することである。
特に、本発明の目的は、発散度合いが小さくかつ経時的に安定しているような一連をなす複数の電子ビーム放出源を提供することである。
本発明の他の目的は、このようなデバイスを使用することによって、ナノメートルサイズといったような寸法の一連をなす複数の電子スポットを形成可能とすることである。
上記様々な問題点を解決し得るよう、本発明においては、ダイヤフラム構造すなわちダイヤフラム形成手段と、電子ビームの複数の放出源を備えた構造すなわち電子放出源形成手段と、をハイブリッド化することを提案する。このような構成は、一方においては、各放出源の過度の発散度合いに関連して解像度が制限されてしまうという問題点の改良に寄与し、他方においては、放出源あるいは角度開口が経時的に不安定になったり非一様になったりするという問題点や放出源ごとに非一様であるという問題点に対しての解決手段をなす。
ハイブリッド化デバイスは、電子放出源構造に対して、ダイヤフラム構造を、位置合わせするとともに、なおかつ、与えられた距離でもって離間させる。
他方においては、本発明は、ダイヤフラム構造が、静電的焦点合わせシステムとして同時に作用し得ることを、保証する。これは、各ダイヤフラム開口が、分極されていること、および、静電レンズを形成し得るような形状とされていること、を意味している。
加えて、本発明においては、磁気的なまたは静電的なまたは磁気的なまたは電磁気的な放射光学系として公知の磁気焦点合わせシステム内に放出源をハイブリッド化することを提案している。
よって、本発明においては、基板内に埋設された複数の放出源からなるマトリクスベース構造上にダイヤフラム電極構造をハイブリッド化した構成を提供する。電極構造は、特に、電界放出効果を有したそれぞれ対応する放出源から放出された各電子ビームに対してのダイヤフラムとして、作用する。
一実施形態においては、マトリクス放出源構造は、単純なベース構造とすることができ、焦点合わせシステムを備えていない。すなわち、基板内に、一体化された焦点合わせ高さレベルを備えていない。本発明は、特に、マイクロメートル程度のステップを有したネットワークとして複数の放出源が配置されているようなすなわち放出源どうしの離間間隔が約1μm〜1mmとされたネットワークとして複数の放出源が配置されているようなマトリクス状放出源構造に対して、適用される。
マトリクス状放出源構造の製造は、有利には、本発明によって極めて単純化される。
本発明は、複数の電子ビームを放出する電子放出デバイスであって、電子ビームを放出する複数の放出源を備えている第1構造すなわち第1手段と;複数のダイヤフラム開口を備えている第2構造すなわち第2手段と;を具備し、第1構造と第2構造とが、ハイブリッド化手段によってハイブリッド化されている。
本発明においては、第2構造は、電極によって、あるいは、金属製のまたは導電性のまたは半導電性のメンブランによって、形成される。
本発明においては、第1構造と第2構造との間のハイブリッド化手段は、金属製ボールの介装を行う手段とされ、金属製ボールは、溶融可能な合金合金から形成されるおよび/または金から形成される。
これに代えて、第1構造と第2構造との間のハイブリッド化手段は、異方的導電性を有した1つまたは複数のフィルムの介装を行う手段とされる。
好ましくは、第1構造は、複数の電子放出源からなる周期的な配置を備えている。例えば、第1構造は、マトリクス配置を有している、あるいは、複数の直線からなる配置を有している、あるいは、直線状配置を有している。配置は、周期的なものとも、また、規則的なものとも、また、不規則的なものとも、することができる。
同様に、第2構造は、好ましくは、複数のダイヤフラム開口からなる周期的な配置を備えている。例えば、第2構造は、マトリクス配置を有している、あるいは、複数の直線からなる配置を有している、あるいは、直線状配置を有している、あるいは、規則的な配置を有している、あるいは、不規則的な配置を有している。この配置は、用途に応じて、第1構造と同じものとすることも、また、異なるものとすることも、できる。
電極ダイヤフラム構造の少なくとも一方のサイドに、電子に対する加速電界を印加することが、想定されている。
本発明によるデバイスは、さらに、第2構造の外側に配置されたすなわち電子ビーム放出用第1構造と第2ダイヤフラム構造との間のハイブリッド化間隔の後に、静電的なおよび/または磁気的な焦点合わせシステムを備えることができる。有利には、デバイスは、磁気放射デバイスに起因する一様な磁界内に浸すことができる。
第1放出源構造は、さらに、基板内に埋設された各放出源の上方に配置されていて焦点合わせに寄与する電極からなるような、静電的コリメーションシステムを備えることができる。
本発明においては、第2電極ダイヤフラム構造に対して、電圧を印加することが想定されている。これにより、ビームの焦点合わせプロセスに寄与することができる。
洗練された一実施形態においては、第2ダイヤフラム電極構造は、ダイヤフラムをなす壁の両サイドにおいて、互いに非対称とされたダイヤフラム開口を有している。
一実施形態においては、各ダイヤフラム開口は、例えばフラットな斜め形状といったような斜め形状付き開口エッジを有している。あるいは、各ダイヤフラム開口は、凸状とされているようなあるいは凹状とされているような開口エッジを有している。特に、各開口は、あるいは、少なくとも1つのダイヤフラム開口は、一方サイドにおいては、より大きな開口表面を有し、他方サイドにおいては、より小さな開口表面を有している。この場合、有利には、ダイヤフラム開口に関し、最大の表面開口に対して、最小の表面開口と比較して、より大きな電界値が印加されている。
他の実施形態においては、第2構造は、2つの高さ位置に、電極、あるいは、金属製または導電性のメンブランを有している。これら電極またはメンブランは、絶縁材料あるいは誘電体層によって互いに絶縁されている。これにより、ダイヤフラムの入力側と出力側との双方において、電界を互いに独立に制御することができる。
他の実施形態においては、電極構造の各開口に対して、他の開口とは異なる電圧を印加することができる。これは、導電性メンブランまたは金属製メンブランの各部分内に配置された様々な開口が、絶縁性部分によって互いに絶縁されているからである。
他の実施形態においては、第1構造は、基板と、カソードと、電子放出手段と、抽出グリッドと、を備え、第2構造は、抽出グリッドから絶縁されるとともに放出手段から放出された電流の一部を収集し得る位置に配置された電流収集手段と、収集された電流の測定手段と、収集された電流の測定結果の関数として、電子放出手段から放出される電流を制御するための制御手段と、を備えている。
有利には、電子放出手段は、少なくとも1つのマイクロポイントあるいはナノチューブを有している。
一実施形態においては、制御手段は、抽出グリッドに対してパルス状の電圧を印加する手段を有している。
他の実施形態においては、制御手段は、カソードに対してパルス状の電圧を印加する手段を有している。
有利には、基板は、CMOS基板とされる。
特別な一実施形態においては、電気的交差によって、CMOS基板に対して、収集手段および抽出グリッドが接続されている。
他の特別な態様においては、収集手段は、ボールまたは柱によって形成された電気的かつ機械的な相互連結手段を介して、導電性領域に対して接続される。
有利には、測定手段は、基板の中に配置される。
また、測定手段は、収集手段が配置された基板上に形成される。
有利には、測定手段は、アンプを備え、このアンプに対しては、キャパシタあるいは抵抗器は、逆反応的に付設される。特に、測定手段は、電流ミラーによって構成された測定系を備えている。
好ましくは、開口は、円形のものとされる、あるいは、円形の一部分を有して形成される。
本発明の他の目的や特徴点や利点は、添付図面を参照しつつ、本発明を何ら限定するものではなく単なる例示としての好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことにより、明瞭となるであろう。
図4および5は、本発明によって使用される電子放出デバイスの一般的なアーキテクチャーを示している。
図5によって図示された完全なデバイスの全体的な図示においては、本発明による電子放出デバイスは、特に、グローバルな高解像度マルチビーム電子放出システム5として具現することができる。このシステムは、アノード40と、ここでは『焦点合わせ光学系』として公知の焦点合わせシステム4と、を備えている。
焦点合わせ光学系4は、局在化された放射源から電界効果によって放出された各電子ビーム59を、電子スポットという形態でもって、すなわち、ここではアノード40によって具現されているような焦点合わせ平面内に集中させた局在化画像という形態でもって、焦点合わせし得るよう構成されている。焦点合わせ平面は、スクリーンまたはサンプルとすることができる。あるいは、焦点合わせ平面は、観察対象をなす顕微鏡や、あるいは、絶縁されるべき樹脂によって被覆されて半導体基板(『ウェハ』)とすることができる。アノード40は、電子ビームを加速させるように作用する。
焦点合わせ光学系4は、磁気的投影システムすることができる、あるいは、静電レンズおよび/または磁気レンズを組み合わせたシステムとすることができる。磁気投影の場合には、焦点合わせ光学系4は、デバイスの全体にわたって、分配配置される。
図4は、本発明による電子放出デバイス50自体のアーキテクチャーを図示している。
本発明によるデバイスは、第1構造6を備えている。この第1構造6は、例えば、例えばシリコン製のものとされた半導体基板プレート60によって形成されている。この半導体基板プレート60上には、例えばCMOS技術によって、アドレッシング回路が具現されている。また、半導体基板プレート60は、複数の電子ビーム放出源61を備えている。これら放出源61は、マトリクス状でもって配置されている、あるいは、少なくとも周期的に規則的な態様でもって配置されている、あるいは、不規則な態様でもって配置されている。
他方においては、本発明によるデバイス50は、電極構造70によって形成された第2構造7を備えている。第2構造7は、複数のダイヤフラム開口8を備えている。ダイヤフラム開口8も、また、マトリクス状でもって配置されている、あるいは、少なくとも周期的に規則的な態様でもって配置されている、あるいは、不規則な態様でもって配置されている。ダイヤフラム開口8は、有利には、第1構造6の放出源の配置に対応したものとされている。
本発明においては、ベース構造6をなす複数の電界効果放出源61を備えてなる基板プレート60は、第2構造7をなす複数のダイヤフラム開口8を備えてなる構造化電極70に対して、ハイブリッド化システム9,9’を使用することによって、ハイブリッド化される。
複数のダイヤフラム開口8を備えている第2構造7は、好ましくは、金属製電極あるいは導電性メンブラン70から形成されている。一般に、第2構造7の一部または全部は、ダイヤフラム70によって伝搬が遮断された電子によって伝達された電子電荷を除去し得るよう、導電性のものとされる。
図4に図示された実施形態においては、ハイブリッド化システム9は、ハイブリッド化ボール90から構成されている。ハイブリッド化ボール90は、有利には、金属からあるいは溶融可能な金属合金からで形成されるとともに、形状は、例えば、球形、あるいは、楕円形、あるいは、プラグ形状、あるいは、マッシュルーム形状、とされる。
ハイブリッド化システム9,9’は、有利には、構造6上において構造7を、水平方向と鉛直方向との双方に関して、位置決めする。2つの構造6,7の間の離間距離Xは、ハイブリッド化ボール90のサイズによって決定される。この離間距離は、約1マイクロメートルから約1ミリメートルまでにわたって、非常に幅広い範囲の中から選択することができる。
図4に示すように、本発明の利点は、各開口8が、放出源61に起因する電子ビーム69の初期的発散度合いと比較して、より低減された発散度合いでもって単一の電子ビーム59を伝達するということである。この発散度合いは、特に、放出源の不安定さに対して無関係なものとなるとともに、放出源どうしの間の非一様性に対して無関係なものとなる。
図4における図示においては、本発明によるデバイスは、3つの個別の構造を備えている。すなわち、
−複数の電子ビーム放出源61を有しているマトリクス状放出構造60と、
−複数のダイヤフラム構造開口を有している電極構造7と、
−マトリクス状放出構造6と電極構造7との間に介装されたハイブリッド化システム9,9’と、
を備えている。
本発明においては、一方においては、開口8の寸法を制御することができ、他方においては、第1電子放出構造6に対しての第2ダイヤフラム構造7の間隔を制御することができる。これにより、ダイヤフラム開口から放出される各電子ビームの発散度合いを制御することができ、所望の発散度合いをもたらすことができる。適切な磁気放射光学系(0.3テスラという一様な磁界に対応する)を使用することにより、数°という発散度合いにより、ナノメートルという程度の解像度の局在化スポットという形態のビームの焦点合わせを予測することができる。
ダイヤフラム開口8によって穿孔された電極70は、非ゼロアノードフィールドに配置された場合には第2構造7を形成するものであって、レンズの効果を有している。この効果は、制御されなければならない。なぜなら、それが、この場合には、焦点合わせを妨害したり、あるいは、焦点合わせに寄与したり、し得るからである。
大多数の応用においては、デバイス5の全体が、放出源マトリクス60の分極と、ハイブリッド化された電極70の分極と、電子放出デバイス50に対向しているアノード40の分極と、によって生成され得る一様な電界Eといったような、加速電界内に配置されていることが、仮定されている。よって、ハイブリッド化された電極70内に配置された各開口8は、焦点合わせレンズ効果を有している。有利な実施形態においては、ダイヤフラム8の開口は、斜めというプロファイルを有することができる。これにより、開口のエッジのところにおける電子ビームの収差を制限し得るとともに、このデバイスにおいて達成し得る解像度を増大させることができる。
このため、電子放出デバイス50は、本発明においては、有利には、例えば図5に図示されているように、焦点合わせシステム4と、電子ビーム59/49の加速アノード40と、を備えてなるような、高解像度マルチビーム電子放出デバイス5内において、放出源と一体化される。
本発明は、電子放出デバイス50の出力部分のところにおいて、一連をなす互いに平行な複数の電子ビームに59を放出する。その際、各ビームの発散角度は、わずかに、数°の十分の1程度でしかない。焦点合わせシステム4(例えば、数百テスラ〜数十テスラという磁界Bを生成する磁気放射システム)を使用することにより、本発明は、ナノメートル的な解像度を提供する。
したがって、本発明においては、有利には、
−1次元または2次元のマトリクス状とされた複数の電子ビーム放出源を備えてなる第1構造6と、マトリクス状とされた複数のダイヤフラム開口を備えてなる第2構造7と、を互いに個別的に製造することができ、
−第2構造7を第1構造6に対して移送することができ、
−第2構造7と第1構造6との間との間隔Xを制御することができ、
−第2構造7の開口8と、第1構造6の放出源61と、の間の位置合わせを制御することができ、
−第1構造6のうちのある種の導電性部分60と、第2構造7のうちのある種の導電性部分70と、を電気的にコンタクトさせることができる。
次に、第1電子放出構造の実施形態について、また、第2構造を形成するダイヤフラム電極の実施形態について、さらに、ダイヤフラム開口およびハイブリッド化システムの実施形態について、詳細に説明する。
図6は、本発明において使用される電子ビーム放出のための構造に関する一実施形態を示している。
図6に示すように、電子放出源構造は、例えばシリコン製のものといったような半導体支持基板60上に一体形成されている。この基板60上には、例えば電子ビームの書込およびプログラムのためのマトリクスアドレッシング回路といったような集積回路が、埋設されている。この集積回路は、CMOS技術(technology for implantation of a component on Complementary Metal Oxide Semiconductor )によって作成された論理ゲートやメモリを備えることができる。
電子放出源62は、基板60の表面に埋設され、グラウンドに対して再結合される。放出源62は、例えば、金属製ポイントや、半導体製ポイントや、カーボンファイバから形成されたナノチューブ(『カーボンナノファイバ』)、から形成され、カーボンや多孔性シリコンからなる薄膜から形成することさえ可能である。いくつかの放出ポイント62は、付加的には、単一の電子放出源61を構成するように組み合わせることができる。放出源62は、一次元または二次元をなすマトリクスネットワークとして埋設することができる。特に二次元的な規則的かつ周期的な構成に基づいて、あるいは、一次元的な規則的なかつ直線的な構成に基づいて、あるいは、一次元的な複数の列構成に基づいて、あるいは、不規則的な構成に基づいてさえ、一次元または二次元をなすマトリクスネットワークとして埋設することができる。複数の放出源62は、例えば酸化物層といったような絶縁材料製誘電体層63内に形成された開口内に配置される。酸化物層63の厚さは、およそ、数十〜数千ナノメートルとされる。この絶縁層63の表面上には、金属化表面64が、成膜される。これにより、抽出電極を形成することができ、正の電圧Vgを印加することができる。開口は、典型的には円形のものとされた開口は、放出源62の軸線内に配置される。これにより、各放出ポイント62の周縁回りにおいて環状グリッドを形成することができ、これにより、カソードを構成することができる。環状グリッドの開口の寸法は、使用される放出源のタイプに応じて、数十マイクロメートル〜数マイクロメートルとすることができる。
図6に示す代替可能な実施形態においては、抽出電極64の頂部には、他の誘電体層65と、他の金属化表面66と、によって被覆される。これにより、抽出電極64に対して電気的に絶縁された第2電極が形成される。この第2電極66には、開口が穿孔される、典型的には円形の開口が穿孔される。この開口の寸法は、一般に、第1電極64の抽出グリッド開口よりも大きなものとされる。第2電極64に対しては、電圧Veが印加され、これにより、第1レベル(第1高さ位置)の焦点合わせレンズを形成することができる。導電性電極の典型的な厚さは、およそ、数百ナノメートルとされる。
本発明においては、第2構造7を構成するダイヤフラム電極70は、ハイブリッド化手段9によって、ベースプレート基板60によって形成された第1放出構造6に対して、移送される。ここで、ベースプレート基板60上には、電界放出効果を有した複数の放出源61からなるマトリクス構造が、積層されている。
ハイブリッド化に際しては、介装型ハイブリッド化手段9,9’を使用するにより、第1構造60に対して第2構造70を移送して組み立てる。
上述した実施形態においては(図4)、ハイブリッド化手段9は、金属ボール90によって形成されている。第1実施形態においては、ハイブリッド化ボールは、溶融可能な金属合金から形成されている。ボールの形状は、円形のものとも、あるいは、楕円形のものとも、することができ、また、他の任意の形態のものとすることができる。例えば、特に、マッシュルーム形状のものとすることができる。
ハイブリッド化ボール90の高さXは、第2構造7を形成するダイヤフラム電極70と、第1ベース構造6を形成する放出基板60と、の間の間隔を制御する。ハイブリッド化ボール90は、好ましくは、マイクロメートルの程度の寸法を有したものとされる。マイクロボールのサイズは、好ましくは、1マイクロメートル〜数百マイクロメートルとされる。このようなハイブリッド化手段は、第2構造7と第1構造6との間との離間間隔Xを、使用されているハイブリッド化手段に依存して、1マイクロメートルの数分の1から、1ミリメートルまで、に維持される。
溶融可能合金ボールによるハイブリッド化技術は、さらに、第1構造6の各放出源61に対しての第2構造7のダイヤフラム開口8の自動的な位置合わせおよび制御(ほぼ1マイクロメートル)を可能にする。(表面電圧力を介しての)構造6,7間のこの自動的位置合わせを可能としているのは、ボールの溶融である。よって、この技術は、特に、電子ビーム放出手段と、本発明による発散度合い低減手段と、の間の自動的位置合わせを可能にする。
金ボールによるハイブリッド化の場合には、組立は、ボールの溶融によってではなく、熱的圧縮によって達成される。組立精度は、組立対象をなす構造どうしを互いに位置合わせさせる機械の精度によって、確保される。これらの様々なハイブリッド化技術に関しては、例えば、“Electronic production and test - Advanced Packaging”, pp. 32-34, April 1999 という文献に記載されている。
図9〜図9’Cは、第2電極ダイヤフラム構造70と第1電子放出ベース構造60との間の界面のところにおける様々なハイブリッド化構成を示している。
図9は、第1実施形態を示している。この第1実施形態においては、ハイブリッド化ボール90が、第2構造7のエッジと第1構造6のエッジとの間において、デバイスの周縁領域に配置されている。したがって、この実施形態においては、ハイブリッド化ボール90は、電子ビームの伝搬領域の外部に、かつ、第2構造7を形成するダイヤフラム電極70を十分に厚いものとしてこれによりダイヤフラム電極70の機械的性能を強化し得るような場所に、配置されている。
図9’は、他の実施形態を示している。この実施形態においては、複数のマイクロハイブリッド化ボール90は、ダイヤフラム電極7のエッジと、第2電子放出構造6を形成している基板プレートのエッジと、の間の周縁領域だけではなく、複数の電子放出源61を備えている基板60の活性部分に対応した中央領域にも、また、ダイヤフラム開口8を備えているダイヤフラム電極70の中央領域にも、配置されている。マイクロハイブリッド化ボール90は、電界放出効果を有した各放出セルの周縁回りに配置されており、互いに平行な複数の電子ビームからの伝搬スペースどうしを分離する間隔でもって、カラム状で隆起している。
デバイスの中央領域すなわち活性部分に配置されたマイクロハイブリッド化ボールの機能は、代替的にあるいは累積的に、薄いダイヤフラム電極70(第2構造)と基板プレート60(第1構造)との間の機械的アセンブリの振舞いを強化することであり、および/または、ダイヤフラム電極70の導電部分を、基板プレート60のいくつかの導電部分に対して、接触させることである。
このような構成は、特に、本発明によってデバイスを、網状構造または胞状構造を有したダイヤフラム電極7を備えたものとして形成する場合に、および、絶縁隔壁が形成されたものとして、すなわち、ダイヤフラム開口8が配置されている導電性ボックスどうしを分離する絶縁体が形成されたものとして、形成する場合に、適用される。
図9’Aは、第1実施形態を図示している。この第1実施形態においては、基板60の中央領域プレース(place )部分内に配置されたマイクロハイブリッド化ボール91は、開口80の周囲において、導電領域70に対して直接的に接触(コンタクト)している。
図9’Bは、変形例をなす他の実施形態を図示している。この実施形態においては、中央領域のマイクロハイブリッド化ボール92は、誘電体層上に成膜された電子抽出グリッド電極64上に、支持されている。この場合、誘電体層は、マイクロハイブリッド化ボール92と離間されており、マイクロハイブリッド化ボール92と、電子を放出源61が配置または埋設されている基板60と、を絶縁している。ここで、マイクロハイブリッド化ボール92は、ダイヤフラム電極70のうちの開口80の周縁に位置している領域を、抽出グリッド電圧Vgが印加されている電子抽出電極64に対して、電気的に接続している。
図9’Cは、さらなる変形例をなすさらなる実施形態を図示している。この実施形態においては、マイクロハイブリッド化ボール93は、焦点合わせ電極66上に支持されている。焦点合わせ電極66は、例えば図6の実施形態といったようなある種の実施形態の場合に、設けられるものである。焦点合わせ電極66は、電子放出源61が積層されている半導体基板60上に成膜された電子抽出グリッド電極64上に配置されている。
この実施形態においては、中央部分に配置されたマイクロハイブリッド化ボールは、ダイヤフラム電極70のうちの開口80の周縁に位置している領域を、分極電圧Veが印加されている焦点合わせ電極66に対して、電気的に接続している。
図7Aおよび図7Bは、第2構造に関する2つの実施形態を図示しており、ハイブリッド化電極70の一般的な構成を示している。詳細に後述するようなダイヤフラム開口の斜めプロファイルは、図7Aおよび図7Bにおいては図示されていない。
図7Aは、第1実施形態を示している。この第1実施形態においては、第2構造は、導電性メンブラン70と、この導電性メンブラン70上に形成された導電性材料製の嵩高部材72と、から構成されている。あるいは、第2構造は、導電性メンブラン70と、この導電性メンブラン70上に形成された他の材料からなる嵩高層72と、から構成され、この材料は、導電性のものとも、半導電性のものとも、あるいは、誘電性のものとも、することができる。ダイヤフラム開口8の周囲において電子ビームを遮る導電性ダイヤフラムメンブラン70の厚さは、1マイクロメートルの十分の1(例えば0.1μm)から、数百マイクロメートル(例えば500μm)まで、といったような程度のものとされる。ダイヤフラム開口8を囲んでいる領域の外側においては、第2構造の厚さは、ずっと大きなものとすることができる。例えば、累積した厚さは、特にエッジ上において、および、第2構造の周縁上において、最大で約1mmとされる。これにより、第2構造7Aの全体に関し、機械的性能を改良することができる、あるいは、熱に起因する変形に対する耐性を改良することができる。
ハイブリッド化電極7Aの導電性部分70に対しては、分極電圧Vdが印加される。これにより、放出デバイスとアノードとの間における電子の加速電界を制御することができる、および/または、後述するように、静電的焦点合わせ効果を提供することができる。
図7Bは、他の実施形態を図示している。この実施形態は、より複雑な構造7Bに関するものである。第2構造7Bは、この例においては、一連をなす2つの電極70および75を備えている。これは、構造7Bの電界印加特性を増強するためである。
図7Bにおいては、図7Aの例と同様に、第2構造7Bは、導電性または半導電性の第1メンブラン70を備えている。この第1メンブラン70は、複数のダイヤフラム開口8が穿孔形成された第1電極を形成している。この第1メンブラン上には、誘電体材料層71が設置されている。誘電体材料層71は、約1マイクロメートルという平均厚さのものとされ、ダイヤフラム開口8に対して正に対応した位置に複数の開口73が穿孔形成されている。凹所73は、好ましくは、ダイヤフラム開口自体のサイズよりも大きなサイズのものとされている。導電性部分70の厚さは、約数十マイクロメートルにまで、低減することができる。誘電体層上には、一様な導電性メンブラン75が配置されている。この導電性メンブラン75が、第2電極を形成している。電極70,75を互いに電気的に絶縁している誘電体層71の厚さは、1μm〜数十μmとすることができる。導電性メンブラン70の厚さは、ダイヤフラム開口8の周囲に位置しているような、電子ビームを遮る領域のところにおいては、0.1μm〜数百μm(例えば500μm)とすることができる。全く同じく、第2電極75は、過度に厚いものとして形成することができる。あるいは、第2電極75の上に、他の導電性材料または半導電性材料または誘電体材料からなる層76,77を設けることができる。層76,77の厚さは、およそ1mmに達するものとすることができる。これら過剰肉厚部分は、第2電極75をなす材料の実際のボディ内に配置されているかあるいは異なる導電材料あるいは絶縁材料77内に配置されているかにかかわらず、ダイヤフラム開口8の領域の外側に配置されている。特に、電極の周縁エッジ上に配置されている。これにより、第2構造7Bの機械的性能あるいは熱的性能を改良することができる。開口78は、ダイヤフラム開口8の前方に配置されている。図7Bの例においては、第2電極の過剰厚さ部分内に配置された開口78は、第2電極75自体内に配置されたダイヤフラム開口8の寸法と比較して、より大きな寸法を有している。
電極内に配置された最も小さなダイヤフラム開口8の直径は、0.1μm〜数十μm(例えば50μm)とされている。一方、最も大きなダイヤフラム開口のより大きな寸法は、制限されていない。
導電性メンブランによって形成された各電極70,75に対しては、それぞれの分極電圧が印加される。これにより、第2構造の両サイドにおいて、および、2つの電極70,75の間において、電子に対する静電的加速電界を形成することができる。
図7Aおよび図7Bの実施形態においては、各電極70あるいは75に対しては、各電極70あるいは75の表面全体にわたって一様な電圧Vd、Vd1あるいはVd2、が印加される。よって、各電極70あるいは75のダイヤフラム開口8はのすべてに対しては、同じ電圧が印加される。
これに代えて、図示していない他の実施形態においては、様々な開口に対して、それぞれ個別の互いに独立な電圧を印加することができる。よって、第2構造は、基板内に埋設することができる。あるいは、第2構造は、網状構造または胞状構造を有した材料内に埋設することができる。このような材料は、特にSIBOXとして公知の技術に基づきブリックを使用して、バンドまたは絶縁体によって分離された複数のシリコンボックスを備えている。このタイプの技術材料においては、各々の半導体ボックスは、他の隣接した半導体ボックスから電気的に絶縁されている。第2構造7は、この基板あるいはこの技術材料の中に埋設され、各絶縁ボックスには、1つまたは複数のダイヤフラム開口8が穿孔形成される。ボックスに属する開口は、あるいは、ボックスに属する一群をなす複数の開口は、個々に、それぞれに対応した電圧を印加されることができる。これにより、個別的にあるいはグルーブを形成しつつこれらダイヤフラム開口を貫通する各電子ビームを焦点合わせすることができる。
この実施形態の利点は、発散度合いを制御し得ることであり、さらに、伝搬されるビームの光学的品質を制御し得ることである。
図8Cは、局在化された放出源からの電子が、斜めプロファイル付きのダイヤフラム開口70を通過する経路を示す図である。図8Cにおける低角度からわかるように、このダイヤフラム開口の第1の効果は、第2ダイヤフラム構造70を通して伝達される電子ビームの角度開口を制限することである。例えば、ダイヤフラム開口のサイズが5μmであり、なおかつ、局在化された放出源から20μmという距離のところに配置されている場合には、ダイヤフラム開口84の最も狭い部分は、ビームの角度開口を角度を、±4°という角度に制限する。
図8Cの例においては、電界は、原点のところに位置した放出源と、ダイヤフラム開口70の第1サイド85と、の間においては、ゼロ(E1=0)である。第2構造70の反対側においては、第2構造によって形成された電極70に対向しているアノード(図示されていない)によって、約1ボルト/マイクロメートル(E2=10 V/m)という一様な電界が、印加されている。電子のすべての軌道は、約数十テスラ(例えば、0.3T)という一様な磁界を受けている。電子86,87,88,89の軌道が、湾曲していること、および、静電加速の効果と磁気的焦点合わせの効果とのために、伝搬軸線89に向けて押し戻されていること、が観測される。斜め開口プロファイル80は、開口エッジ83に沿って、ダイヤフラム70との交差に関しての電子ビームの収差を制限する。ダイヤフラムの効果は、第2ダイヤフラム構造70のうちの、開口度合いが最も小さなものとされたで部分84のところにおいて、具現化されている。このような構成は、電子ビームの優れた品質をもたらす。ダイヤフラムの上部83の斜め形状は、10nm未満という解像度をもたらし、本発明によるデバイスにおいて得られるスポット寸法(焦点)を、傾斜を有していないダイヤフラム開口の場合と比較して、5分の1とする。これは、ダイヤフラム70との交差箇所において収差を低減させることの結果である。有利な態様においては、本発明によるデバイスのダイヤフラム開口を斜め形状は、電子ビームの焦点の解像度を5倍にする。
加えて、本発明においては、ダイヤフラムとの交差時には、電界は、一様ではない。ダイヤフラム電極の両サイドに対しては、互いに異なる電界E1,E2が印加されている。
本発明においては、斜面開口83の向き(配向性)は、好ましくは、ダイヤフラム70の交差箇所における電界勾配の向きに依存する。ダイヤフラム開口80の最も狭い部分81あるいは84が、ダイヤフラム開口80の最も広い部分82あるいは83よりも重要でない電界に対して対向していることが仮定されている。よって、開口80の斜面83の向きは、例えば、電子放出デバイス60に対しての電極70の分極に依存し、また、加速アノードあるいは焦点合わせアノード40に対しての電極70の分極に依存する。
図8Aは、第1実施形態を図示している。この実施形態においては、ダイヤフラム70の開口80は、傾斜83を形成しており、この傾斜83は、電子ビームの伝搬方向に沿って開口している。傾斜83に対しては、電子の伝搬方向に沿って大きくなる電界勾配E1/E2が印加されている。開口80の斜面83は、ダイヤフラム70のうちの、最も狭い開口81を形成している第1サイドに対して、すなわち、ダイヤフラム70のうちの、下部開口部を形成している第1サイドに対して、第1電界値をなす電界E1が印加されているような、なおかつ、第1電界値が、ダイヤフラム70の反対サイド82のところに第2電界値E2よりも小さいものであるような、向きとされている。開口80のうちの、第1開口81の幅よりも大きな幅を有した第2開口82を有している第2サイドに対しては、すなわち、開口80のうちの、第1サイドの開口81がなす断面積よりも大きな断面積を有した少なくとも1つの開口断面82に対しては、第2電界値E2が印加されている。この第2電界値E2は、ダイヤフラム70の第1サイド81のところにおける第1電界値E1と比較して、より大きなものとされている。
特に、ダイヤフラムと放出デバイスとの間においては、電界は、存在しないものとすることができる、すなわち、実質的にゼロという値とすることができる(E1がほぼ0に等しい)。この特別のケースは、ダイヤフラム構造70の電極が、放出デバイス50と同じ電圧値に分極されているというケースに対応する(Vd=Vg、あるいは、Vd=Ve、あるいは、Vd1=Vg、あるいは、Vd1=Ve)。
図8Aの場合には、ダイヤフラム開口80が最も狭い場所81において穴通過させたさせた後に、電子ビームは、開口80が最も広い場所82における強い電界E2によって、二次的に焦点合わせされるあるいは加速される。強い静電効果は、この領域において生じる。しかしながら、この高さ位置で伝達される電子ビームの軌道が開口エッジから離間していくことにより、軌道は、より小さな収差を受ける。
本発明によるデバイスは、上記の様々な電極の各々に対して分極電位すなわち電圧を印加するための手段を備えている。
図8Bは、他の実施形態を示している。この実施形態においては、先の実施形態とは異なり、電子ビームは、ダイヤフラム70の開口80’との交差時に、伝搬方向に沿って小さくなっていくような電界勾配を受ける。
この場合には、本発明において図8Bに示すようにして具現しているように、斜めプロファイル付き開口は、好ましくは、各ダイヤフラム開口80’が電子ビームの伝搬方向に沿って縮径するような、配向状態とされている。この場合、傾斜付きのダイヤフラム開口80’は、より大きな幅81’を有した開口が、電子放出源に対向した第1サイドに配置されているような、なおかつ、ダイヤフラム70の第2サイドにおける電界値E2’よりも大きな電界値E1’を受けているような、配向状態とされている。ダイヤフラムの第2サイドは、より狭い幅を有した開口82’を備えている。すなわち、ダイヤフラムの第2サイドは、より狭い断面積を有した開口部分82’を備えている。これら狭い開口82’は、加速アノードあるいは焦点合わせアノード40に対して対向している。
図8Bの場合には、電子ビームは、伝搬方向に沿って、漸減する電界勾配E1’/E2’を受けるものであり、さらに、開口80’のうちの幅が最も広い部分81’のところにおいては、強い電界E1によってまず最初に焦点合わせされあるいは加速され、その後、穴通過した後に、開口80’のうちの幅が最も狭い部分82’に達する。部分82’は、電界値E2’が最も小さい場所である、あるいは、電界値がゼロでさえあり得る場所である。実際、電界は、付加的には、ダイヤフラム70の第2サイドにおいては、存在しないものとすることができる。このことは、例えば、アノードが、ダイヤフラム70と同じ電圧でもって分極されているケースに対応する。
本発明による有利な態様においては、電界E2が最も弱いサイドにおいて、すなわち、開口度合いが最も狭いサイド82’に対応したところにおいて、穴通過効果(ダイヤフラム効果)が得られる。よって、開口のエッジの近傍を通過する電子ビームの軌道は、ごくわずかな収差しか受けることがない。
本発明においては、開口の傾斜角度が大きなものとなるにつれ、上記効果がより顕著なものとなり、これにより、ダイヤフラムとの交差に基づく収差が、より小さなものとなる、ことに注意されたい。開口の傾斜角度の値は、デバイスの表面上における放出源の密度によってしか制限されない。
図8Cは、電子の伝搬軸線に対して約15°という大きな傾斜角度を有した斜め開口プロファイル付きダイヤフラムを示している。ここでは図示していないものの、他の実施形態においては、ダイヤフラム開口は、非直線形状のプロファイルでもって斜め形状とすることができる。すなわち、斜面は、必ずしもフラットなものである必要はなく、例えば凸状のものやあるいは凹状のものとすることができる。
そのような開口プロファイルは、また、電子ビームがダイヤフラムを通過する際の収差を低減することができて、好都合である。
本発明による電子放出デバイスの実施形態は、一様なステップ間隔を有したベースアーキテクチャーの様々な実施形態および変形例を対象とすることができる。特に、一様なステップ間隔であるかあるいは非一様なステップ間隔であるかは別として、二次元でのマトリクス構成や、一次元での直線状構成や、二次元での複数の直線からなる構成、を対象とすることができる。
図10は、一様なステップ間隔を有した規則的な二次元内におけるマトリクスアーキテクチャーの構成例を全体的に示している。この構造は、複数の放出源からなるネットワーク6と、規則的なグリッドとして配置されたダイヤフラム開口8と、を備えている。
図11は、本発明による電子放出デバイスの具現的な一例を全体的に図示している。このデバイスは、単一の列をなす複数の放出源を有してなる放出構造6と、一次元内において一様なステップ間隔でもって規則的に配列された直線状ロッドとして配置された一列をなす複数の開口8を有してなるダイヤフラム構造7と、を備えている。これに代えて、放出源およびダイヤフラム開口8は、非一様なステップ間隔でもって配置されたものとすることもできる。
図12は、本発明による電子放出デバイスの他の具現的な一例を全体的に図示している。このデバイスにおいては、第1構造6および第2構造7は、一様な周期的間隔でもって二次元内において配列されなおかつ互いに離間した複数の列として配置された、複数の放出源と、複数のダイヤフラム開口8と、を備えている。これに代えて、放出源およびダイヤフラム開口8は、非一様な間隔でもって配置されたものとすることもできる。
放出源の間隔および対応する開口8の間隔は、約1μm〜100μmとすることができる。マトリクス間隔は、典型的には、数μmあるいは数十μmとされ、例えば、約50μmとされる。このような構造は、特に有利には、高解像度マルチビーム電子放出システムに対して一体化され、図5Bの例においては、さらに、焦点合わせ光学系57と、静電式加速アノードと、を備えている。放出デバイス50のダイヤフラム開口の導出部分においては、ビームの角度開口が、数°にまで低減されている。本発明においては、数°のさらに数分の1にまで低減することができる。焦点合わせ光学系57は、好ましくは、磁気放射型光学系とされ、数テスラ〜数百テスラといったような典型的には数十テスラといったような磁界を生成するものとされる。有利には、本発明によるそのようなデバイスは、ナノメートルという程度の解像度を有した電子スポットを提供する。
図13A〜図16Bは、他の実施形態を示しており、ダイヤフラムが、さらに、放出手段から放出された電流を収集するための収集手段をも形成している。これにより、放出された電流の一部を収集することができる。収集手段は、放出電流のそのような一部を測定するための測定手段に対して接続される。測定手段は、電子放出手段の分極手段に対して接続される。
図13Aおよび図13Bに示す実施形態においては、電子放出手段は、カソード120と、電子マイクロ放出源124(ポイント、または、ナノチューブ)と、第1抽出グリッド126と、を備えている。抽出グリッドとカソードとの間の距離は、例えば約1μmといったような、誘電体128の厚さによって、規制される。分極手段134が、抽出グリッドと、カソードと、をそれぞれ個別的に分極させ、これにより、マイクロ放出源から放出される電流を制御する。
本発明によるデバイスは、さらに、収集手段140を備えている。収集手段140は、例えば、電極あるいは収集グリッドを有しており、放出サイトの上方に配置することができる。収集手段140は、電流を測定するための手段142に対して接続されている。
よって、収集手段は、放出される電子の軌道上に配置されている。これにより、軌道の一部を構成することができ、アノードに向けて放出された残りの電子を通過させることができる。この目的のために、収集手段には、複数のオリフィス(あるいは、複数の開口)が形成されている。これらオリフィスは、円形のものともまた楕円形のものともまた矩形のものとも、することができる。オリフィスは、また、他の有利な幾何形状のものとすることもできる。図15Aおよび図15Bに示すように、オリフィスは、また、円形の一部分100,102,104という態様のものを有することができる。オリフィスは、図15Cに図示された態様のもの(切欠付きの円)とさえ、することができる。
選択された幾何形状の関数として、および、印加された分極(あるいは、電圧)の関数として、および、光学および電磁気学の標準的な原理に基づいて、収集された電子の割合と、アノードに対して効果的に伝達された電子の割合とを、決定することができる。したがって、収集された電流の測定は、アノードへと到着した電子に関しての正確な表示を(したがって、正確な放出量を)与える。
円形オリフィスに関し、図15A〜図15Cのようにして切り欠かれたオリフィスは、複数の高さ位置に位置した各電子ビームに関する電子であってなおかつビームのエッジのところに配置していない電子の収集を可能とする。これにより、エッジ上において発生し得るような不均一性に対する感度を小さなものとすることができる。想定される用途に応じて、オリフィスは、典型的には、数μm〜数十μmという直径を有している。
電流収集手段140は、放出軸線内に配置される。第1抽出グリッド126に対しての距離は、例えばマイクロボール90や他の任意の相互連結手段(柱、等)といったようなハイブリッド化手段90によって調整される。実際、グリッドあるいは収集手段は、導電領域171に対して手段90を介して接続されている。その場合、導電領域171は、抽出グリッドの高さ位置のところにおいて標準的な放出デバイス内に配置されているとともに、絶縁領域127(例えば、SiO )によって、抽出グリッド内において絶縁されている。ハイブリッド化手段90は、部材どうしの間のクリアランスを保持する。このことは、絶縁領域127と協働して、それら部材どうしの間の絶縁効果を保証する。
ハイブリッド化ボール90の高さは、電極140と、放出手段124を有した基板と、の間の間隔を制御する。
そのようなハイブリッド化手段は、手段140と放出グリッド126との間の距離を、かなり正確なクリアランスに保持する。典型的には、約数百μmというクリアランスに保持する。その精度は、1μmの数分の1である。
電流測定手段142(電流計)を、収集手段の供給回路内に配置することにより、電子ビームを測定することができる。あるいは、アノード電流に比例した大きさを測定することができる。そして、マイクロ放出源の電流に対して相互作用することができる。その際、抽出グリッド126を介して制御したり、および/または、カソード120を介して制御したり、することができる。調節は、逆反応手段を使用して行うことができる。これら逆反応手段は、例えば、必要によっては、増幅モジュールとインバータとに対して接続された電圧電流コンバータから構成することができる。したがって、逆反応手段は、収集グリッドのところにおいて収集された電流に基づいて、カソードおよび/または抽出グリッドに対して印加すべき電圧を決定する。よって、本発明においては、制御を行うとともに、アノード電流規制手段を、抽出グリッドから離間させている。
グリッド126は、金属タイプのものでる。より一般的には、グリッド126は、導電性である(例えば、多結晶シリコンから形成されている)。
放出ポイント124は、導電性であり、例えば、シリコンまたはモリブデンから形成されている。
抽出グリッド126の厚さは、例えば、数百nm〜数μmとされる。
誘電体128の厚さは、典型的には、数百nmとされる(例えば、0.4〜0.7μm)。
基板120とアノード136との間の距離は、想定される応用においては、約1mmである。この距離は、応用によって変わるものであり、10μm〜10mmとすることができる。
第1電圧源134は、例えば、第1抽出グリッド126とカソード120との間において正のddpを生成する。これにより、電子を、そのポイントから真空内へと放出することができる。電子ビームは、ある程度の角度開口を有しつつ、アノード136に対して配向する。電子を収集し得るよう、アノード136は、例えば、正の数百ボルトとされる。手段140は、電子を収集するとともに、手段142によって電流へと変換する。この情報に基づいて、逆反応手段を使用することによって、例えば、放出される電流のしきい値の関数として電子の抽出を調節することができる。
放出源の動作周波数は、好ましくは、1MHzを超えるような、高周波の領域のものとされる。
従来技術において公知であるようなマイクロ放出源の物理的な具現化であると、理想的な構造を得ることができない。特に、ポイント124とグリッド140との間に存在する妨害キャパシタが、特に、スイッチング時に、実質的な変位電流を引き起こす。
図13Aおよび図13Bに示す実施形態においては、抽出グリッド126および収集グリッド140を、電気的な交差によって、CMOS基板に配置された電流制御ブロックおよびグリッド制御手段に対して接続することを、想定することができる。これら処理ブロックは、LV/HV(低電圧/高電圧)の混合技術と、LVCMOS内において実行された制御および命令と、および、HVCMOS内における放出制御と、を利用する。大量生産工程においては、放出ポイント124上に収集グリッド140を位置合わせすることができる。
図13Aに示すように、シリコンウェハは、収集グリッドを形成するための基板として利用することができる。また、この同じ基板を使用することにより、収集グリッドと同じ高さ位置に、電流測定手段と、関連する処理手段と、を形成することができる。これは、『能動型』収集グリッドと称することができる。
この変形例における利点は、電子処理ブロックを形成するに際して利用可能な表面積を増大させることである。これにより、とりわけ、収集グリッド140からシリコン基板のところにおける低電圧用アナログ部分と、シリコンベース基板160のところにおける高電圧用アナログ転流部分134と、を区別することができる。このことは、特に、これらの2つの部分の間にわたっての干渉という問題点を制限し、さらに、互いに全く異なる技術でもって2つの基板を使用することができる。
図13Bに図示されたデバイスにおいては、『受動的な』収集グリッドが示されている。この場合、電流測定手段142と、収集した電流の処理手段とは、CMOS基板160内に局在化されている。
一実施形態においては、制御は、抽出グリッドによって行われ、カソード電位は、一定に維持され、抽出グリッドの電位が、ハイレベルとローレベルとの間にわたってパルス化される(図16Aにおける電圧Vgを参照されたい)。ハイレベルの持続時間は、マイクロ放出源が放出を行う時間に対応する。ローレベルの持続時間は、マイクロ放出源が放出を行っていない時間に対応する(図16Aにおけるアノード電流Iaを参照されたい)。
本発明においては、収集グリッドにおいて収集された電流Ig(中央部分内におけるアノード電流に比例している)に基づいて、抽出グリッドの電位を制御することができ、これにより、マイクロ放出源からの放出を調整することができる。このために、電圧Vgのハイレベルを調整することができる、あるいは、このハイレベルの持続時間を変更することによって放出持続時間を変更することができる。
収集グリッドの電流の値に関し、抽出グリッドの電圧スイッチング時に過渡的に発生する大きな電流ピークを、図16Aに見ることができる。よって、電圧反転に関連した擾乱を回避し得るよう、収集電流の測定時間を延ばすことは、興味のあることとすることができる。
他の実施形態においては、マイクロ放出源の制御は、カソードによって制御される。よって、抽出グリッドの電圧を一定なものとしつつ、カソード電位を、ハイレベルとローレベルとの間にわたってパルス的なものとする、ここで、ローレベルが、マイクロ放出源からの放出期間に対応するものとされる。
本発明においては、収集された電流Igに基づいて、カソードの電圧(Vcathode)を制御することができ、マイクロ放出源からの放出を調整することができる。カソード電圧のローレベルは、振幅変調することも、また、時間変調することも、できる。
図16Bにより、マイクロ放出源の制御をカソードによって行っている場合には、収集される電流に関し、カソード電圧の反転に対する過敏さは、先の場合と比較して、より小さなものとなっていることがわかる。
図14Aの例は、キャパシタ182が並列接続的に付設されているアンプ180によって増幅された信号を測定するための電流測定手段を示している。電流電圧測定は、限られた数の構成要素でもってより容易に利用可能な変数へと、容易に変換することができる(CTIA)。よって、出力電圧の変動は、以下の式によって表現される。
Figure 2007518223
ここで、Tは、電流積分時間、すなわち、分析時間である。この構造においては、電流の急速な変動に対する過敏さは、かなり小さい。キャパシタ182の値は、例えば、10fFとされる。これにより、20μV/電子という感度となる。
図14Bに示す構造は、並列接続された抵抗器184を有しているものであり、入力電流の瞬時的変動に関しての、出力電圧の瞬時的変動を示している。出力電圧の変動は、この場合には、以下の式によって表現される。
ΔVS = −R×Igate
最後に、図14Cは、電流ミラーによって構成された測定構成を示している。収集グリッドIgの電流イメージを使用することにより、利用可能であるような差分電流 Iref−Ig を生成することができる。
本発明によるデバイスは、想定された実施形態に関係なく、従来技術による電子放出源における空間的な非一様性を補償することができる。
当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、他の構成や他の変形例や他の実施形態を実施することができる。
従来技術によるマルチビーム電子放出デバイスを示す図であって、互いに組み立てられた複数の小型カラムがマトリクス構造を構成することにより形成されている。 従来技術によるマルチビーム電子放出デバイスを示す図であって、互いに組み立てられた複数の小型カラムがマトリクス構造を構成することにより形成されている。 従来技術によるマルチビーム電子放出デバイスを示す図であって、基板上に一体化マトリクス構造のものとされ、基板の背面側に配置された原子的な焦点合わせシステムを備えている。 従来技術によるマルチビーム電子放出デバイスを示す図であって、基板上に一体化構造のものとされ、各放出源の上方の様々な高さ位置に複数の焦点合わせ用電極を備えている。 従来技術によるマルチビーム電子放出デバイスを示す図であって、基板上に一体化構造のものとされ、各放出源の上方の様々な高さ位置に複数の焦点合わせ用電極を備えている。 本発明によるプログラム可能なハイブリッド型マルチビーム電子放出デバイスの構造を示す図である。 本発明によるプログラム可能なハイブリッド型マルチビーム電子放出デバイスの全体を示す図であって、電磁気的焦点合わせシステムと、静電式加速アノードと、に対して連結されている。 本発明によるマルチビーム電子放出デバイスの構造に関する一実施形態を詳細に示す図である。 本発明によるデバイスに関し、ダイヤフラム開口を備えた電極構造に関する一実施形態を詳細に示す図である。 本発明によるデバイスに関し、ダイヤフラム開口を備えた電極構造に関する他の実施形態を詳細に示す図である。 本発明によるデバイスに関し、ダイヤフラム開口に関する実施形態を詳細に示す図である。 本発明によるデバイスに関し、ダイヤフラム開口に関する実施形態を詳細に示す図である。 本発明によるデバイスに関し、ダイヤフラム開口に関する実施形態を詳細に示す図である。 図9は、本発明によるデバイスに関し、ダイヤフラム構造とマルチビーム電子放出構造との間のハイブリッド化システムに関する一実施形態を詳細に示す図であり、図9’Aは、本発明によるデバイスに関し、ハイブリッド化システムに関する他の実施形態を詳細に示す図であって、ハイブリッド化システムについて、放出マトリクスがなす構造に応じた代替可能な様々な実施形態を示しており、図9’Bは、本発明によるデバイスに関し、ハイブリッド化システムに関する他の実施形態を詳細に示す図であって、ハイブリッド化システムについて、放出マトリクスがなす構造に応じた代替可能な様々な実施形態を示しており、図9’Cは、本発明によるデバイスに関し、ハイブリッド化システムに関する他の実施形態を詳細に示す図であって、ハイブリッド化システムについて、放出マトリクスがなす構造に応じた代替可能な様々な実施形態を示している。 本発明に基づき、ダイヤフラム開口構造によってハイブリッド化放出源構造を備えたデバイスを全体的に示す図であって、二次元マトリクス構成のものとされている。 本発明に基づき、ダイヤフラム開口構造によってハイブリッド化放出源構造を備えたデバイスを全体的に示す図であって、直線状構成のものとされている。 本発明に基づき、ダイヤフラム開口構造によってハイブリッド化放出源構造を備えたデバイスを全体的に示す図であって、複数の直線からなる構成のものとされている。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。 本発明による実施形態を示す図である。
符号の説明
4 焦点合わせシステム
6 第1構造
7 第2構造
8 ダイヤフラム開口
9 ハイブリッド化手段
9’ ハイブリッド化手段
40 焦点合わせシステム、第3手段、第3分極アノード、電極構造
50 電子放出デバイス
59 電子ビーム
61 電子ビーム放出源
62 電子ビーム放出源
69 電子ビーム
70 メンブラン、導電性部分
71 誘電性部分
72 誘電性部分
75 導電性部分
76 誘電性部分
77 誘電性部分
80 ダイヤフラム開口
81 開口表面
82 開口表面
83 開口エッジプロファイル
90 金属製ボール
120 カソード
124 電子放出手段
126 抽出グリッド
134 パルス状の電圧を印加する手段
140 電流収集手段
142 測定手段
160 基板、CMOS基板
180 アンプ
182 キャパシタ
184 抵抗器

Claims (32)

  1. 複数の電子ビーム(59)を放出する電子放出デバイス(50)であって、
    電子ビーム(69)を放出する複数の放出源(61)を備えている第1構造(6)と、
    複数のダイヤフラム開口(8)を備えている第2構造(7)と、
    を具備し、
    前記第1構造と前記第2構造とが、ハイブリッド化手段(9)によってハイブリッド化されていることを特徴とするデバイス。
  2. 請求項1記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造(7)が、電極によって、あるいは、金属製のまたは導電性のまたは半導電性のメンブラン(70)によって、形成されていることを特徴とするデバイス。
  3. 請求項1または2記載のデバイスにおいて、
    前記第1構造(6)と前記第2構造(7)との間の前記ハイブリッド化手段(9,9’)が、金属製ボール(90)の介装を行う手段とされ、
    前記金属製ボール(90)が、溶融可能な合金合金から形成されているおよび/または金から形成されていることを特徴とするデバイス。
  4. 請求項1または2記載のデバイスにおいて、
    前記第1構造(6)と前記第2構造(7)との間の前記ハイブリッド化手段(9,9’)が、異方的導電性を有した1つまたは複数のフィルムの介装を行う手段とされていることを特徴とするデバイス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    少なくとも1つのダイヤフラム開口(80)が、互いに反対側に位置した2つの開口表面(81,82)を備え、
    一方サイドの前記開口表面(81)の表面積が、他方サイドの前記開口表面(82)の表面積と比較して、より大きなものとされていることを特徴とするデバイス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    各ダイヤフラム(70)の開口(80)が、斜めのまたはフラットなまたは凹状をなすまたは凸状をなす開口エッジプロファイル(83)を有していることを特徴とするデバイス。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    各構造(6,7)が、前記電子放出源(61,62)または前記ダイヤフラム開口(8,80)に関して周期的な構成を有し、
    前記構造(6,7)が、マトリクス配置を有している、あるいは、複数の直線からなる配置を有している、あるいは、直線状配置を有している、あるいは、規則的な配置を有している、あるいは、不規則的な配置を有している、ことを特徴とするデバイス。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記電子ビーム放出源(61,62)および前記ダイヤフラム開口(8,80)が、数μm〜1mmという間隔でもって配置されていることを特徴とするデバイス。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    さらに、前記複数の電子ビームを焦点合わせするための、静電的なまたは磁気的なまたは電磁気的な、手段またはシステム(4)を具備していることを特徴とするデバイス。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    さらに、磁気放射に基づく焦点合わせシステム(40)を具備していることを特徴とするデバイス。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    さらに、第3手段、すなわち、第3分極アノードまたは電極構造(40)を具備し、
    この第3手段が、前記第2構造(7)の前記ダイヤフラム開口(70)の外側に配置されていることを特徴とするデバイス。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造(7)が、少なくとも1つの導電性部分(70,75)と、少なくとも1つの誘電性部分(71,72,76,77)と、を備えていることを特徴とするデバイス。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造(7)が、2つの高さ位置(70,75)に配置されたような、電極または金属製メンブランまたは導電性メンブランを備え、
    前記電極またはメンブランには、少なくとも1つの誘電体層(71,72)が付設されていることを特徴とするデバイス。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造(7)の厚さが、前記ダイヤフラム開口(8)の領域(73,78)の周囲において、0.1μm〜数百μmとされていることを特徴とするデバイス。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造(7)が、前記ダイヤフラム開口(8)の領域(73,78)の外側に、1μm〜1mmという厚さの厚さ部分(71,72,76,77)を有していることを特徴とするデバイス。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造(7)が、各開口(8)どうしをあるいは複数の開口からなる各グループどうしを絶縁する胞状構造を備え、
    これにより、各開口に対してあるいは各グループに対して、それぞれに個別的な電圧を印加し得るものとされていることを特徴とするデバイス。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造の前記ダイヤフラム(70)の少なくとも一方のサイド(82,82’,83)に対して、電子の加速のためのまたは電子の焦点合わせのための電界(E2)が印加されていることを特徴とするデバイス。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造(7)の前記ダイヤフラム開口(70)が、互いに反対側に位置した2つのサイド(81,82)を備え、
    一方サイド(81)に対しては、電界(E1)が印加され、
    他方サイド(82)に対しては、他の電界(E2)が印加されていることを特徴とするデバイス。
  19. 請求項17または18記載のデバイスにおいて、
    前記ダイヤフラム開口(80,80’)に関し、相対的により大きな表面積を有した開口表面(82,81’)に対して、相対的により大きな電界値(E2,E1’)が印加され、なおかつ、相対的により大きな表面積を有した開口表面(81,82’)に対して、相対的により小さな電界値(E1,E2’)が印加されているまたは電界が印加されていない、ことを特徴とするデバイス。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第2構造(70)に対して、少なくとも1つの分極電圧(Vd,Vd1,Vd2)が印加されていることを特徴とするデバイス。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記第1構造が、
    基板(160)と、
    カソード(120)と、
    電子放出手段(124)と、
    抽出グリッド(126)と、
    を備え、
    前記第2構造が、
    前記抽出グリッドから絶縁されているとともに前記放出手段から放出された電流の一部を収集し得る位置に配置された電流収集手段(140)と、
    収集された電流の測定手段(142)と、
    収集された電流の測定結果の関数として、前記電子放出手段から放出される電流を制御するための制御手段と、
    を備えていることを特徴とするデバイス。
  22. 請求項21記載のデバイスにおいて、
    前記電子放出手段(124)が、少なくとも1つのマイクロポイントあるいは1つのナノチューブを有していることを特徴とするデバイス。
  23. 請求項21または22記載のデバイスにおいて、
    前記制御手段が、前記抽出グリッド(126)に対してパルス状の電圧を印加する手段(134)を有していることを特徴とするデバイス。
  24. 請求項21または22記載のデバイスにおいて、
    前記制御手段が、前記カソードに対してパルス状の電圧を印加する手段(134)を有していることを特徴とするデバイス。
  25. 請求項21〜24のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記基板が、CMOS基板(160)とされていることを特徴とするデバイス。
  26. 請求項25記載のデバイスにおいて、
    電気的交差によって、前記CMOS基板(160)に対して、前記収集手段(146)および前記抽出グリッドが接続可能とされていることを特徴とするデバイス。
  27. 請求項21〜25のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記収集手段(140)が、ボールまたは柱によって形成された電気的かつ機械的な相互連結手段を介して、前記導電性領域(171)に対して接続されていることを特徴とするデバイス。
  28. 請求項27記載のデバイスにおいて、
    前記測定手段(142)が、前記基板の中に配置されていることを特徴とするデバイス。
  29. 請求項21〜27のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記測定手段(142)が、前記収集手段が配置された基板上に形成されていることを特徴とするデバイス。
  30. 請求項21〜29のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、
    前記測定手段(142)が、アンプ(180)を備え、
    このアンプ(180)に対しては、キャパシタ(182)あるいは抵抗器(184)が、並列接続的に付設されていることを特徴とするデバイス。
  31. 請求項30記載のデバイスにおいて、
    前記測定手段(142)が、電流ミラーによって構成された測定系を備えていることを特徴とするデバイス。
  32. 請求項31記載のデバイスにおいて、
    前記開口が、円形のものとされている、あるいは、円形の一部分(100,102,104)を有して形成されている、ことを特徴とするデバイス。
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