JP2007515018A - データ・ネットワークを介して広告を行う方法およびシステム - Google Patents

Abstract

【課題】広告を、個人群ではなく特定の個人へと限定して配信する方法およびシステムを提供する。
【解決手段】広告主はコンテンツ配給者に対し、所望の目標ユーザの特性を定義するひとつ以上の制約条件と、広告が配信されるべき様式とを提供するという、ネットワークを介して統計的に個別化された広告を行う方法およびシステム。上記コンテンツ配給者は、上記制約条件および個別化コンテンツ配信に基づいて選択された目標ユーザおよび割当てられた広告期間に基づいて算出された統計資料に基づき、見積り価格を決定する。
【選択図】図２

Description

本発明は２０００年７月２６日に出願されたＵＳＳＮ０９／６２５，８３２号の一部継続出願であり、その全ての開示内容は言及したことにより本明細書中に援用される。
本発明は概略的に、ネットワークを介して広告を行う方法およびシステムに関する。詳細には本発明は、送信の間にネットワークを介して統計的に個別化された広告を行う方法に関する。本発明は概略的には、ネットワークを介して広告を行う方法およびシステムに関する。特に本発明は、送信の間にネットワークを介して統計的に個別化された広告を行う方法に関する。本発明は、２０００年７月２６日に出願されたＵＳＳＮ０９／６２５，８３２号の一部継続出願であり、その全ての開示内容は言及したことにより本明細書中に援用される。

テレビ番組の視聴者に対する広告の配信は、望ましい聴取者に対して広告を配信しないことも多いという非効率的で無駄なモデルに基づいてきた。すなわち広告を配信する現在の考え方は、当該広告に対して目標限定されるべきユーザに対してのみ該広告を導くものではない。結果として、広告を行う広告主により支払われる価格は、広告に興味のないユーザに対して該広告を送信するコストを含んでいる。これに加え、斯かる興味のないユーザは不都合な広告を受けるべきことが煩わしいこともある。これらの全ては、相当の無駄および非効率さと同じであり得る。これは、図１（先行技術）を参照して説明される。

図１（先行技術）は、現在の広告モデルを示す例を提供する。図１に示された例は、婦人衛生用品を製造する会社から婦人用品を広告するための注文を発信する方法に関している。製造業者（すなわち上記会社）は、上記婦人用品に対する広告を３５歳〜５０歳の１００，０００人の女子により視聴されることを望むものとする。斯かる意図は、人数的制約条件（１００，０００人の個人）、性別制約条件（女子）および年齢制約条件（３５歳〜５０歳）などの“人口統計的”制約条件へと解釈され得る。これは図１のボックス５に示される。次にボックス１０において、初期設定から受信までの連鎖におけるコンテンツ配給者または他のエンティティは（たとえばテレビ番組などの）予定番組を調査し、どの番組が、ボックス５において婦人用品会社により要求された人口統計的データを完全にもしくは相当程度まで満足すると期待されるかを決定する。たとえば上記コンテンツ配給者は、女子テニスに関する予定番組を特定し得る。

女子テニス番組の予定到達範囲に依りボックス１５にては、視聴者に関係付けられた最も重要な人口統計的データの関数として、１，０００人当たりコスト（ＣＰＴ）が計算され得る。全てのテレビ番組が代表的な人口統計的制約条件（人数（１００，０００人）、性別（女子）および年齢範囲（３５歳〜５０歳））を満足するのではないが、特定のテレビ番組は最も適切であると見做され得る、と言うのも、該番組は上記の人口統計的制約条件を実質的に満足するからである。上記ＣＰＴに基づき上記コンテンツ配給者は次にボックス２０にて、特定された女子テニス番組により上記婦人用品会社のために３０秒の広告を配信する価格を計算し得る。たとえばそれは、３０秒広告スポットに対して１０，０００ドルを賦課し得る（すなわち１００ドルのＣＰＴ）。もしボックス２３にて視聴者の数が３６０，０００人と決定されたなら、ボックス２５に示された如く上記女子テニス番組の間に各個別世帯に対して上記広告を配信するコストは０．０２７７８ドルである。

図１の先行技術において示された価格決定モデルによる無駄はボックス３５、４０および４５により説明され、これらのボックスは、実際に上記広告を見る個人の人口統計的データ（ボックス３５）、上記コンテンツ配給者による１０，０００ドル賦課に基づく個人群毎のコスト（ボックス４０）、および、この価格決定モデルの使用から帰着する非効率さ分析（ボックス４５）を例証している。ボックス３５は、上記広告を実際に見た６つの異なる個人群を記述している。詳細には、年齢が３５歳〜５０歳である１２５，０００人の女子（ボックス３５−１）が上記広告を見たが、目標とされない異なる人口統計的データによる個人もこの広告を見た。これらの個人は、年齢が２０歳〜３５歳である７５，０００人の女子（ボックス３５−２）、十代である２５，０００人の女子（ボックス３５−３）、年齢が３５歳〜５０歳である７５，０００人の男子（ボックス３５−４）、年齢が２０歳〜３５歳である５０，０００人の男子（ボックス３５−５）、および、十代の１０，０００人の男子（ボックス３５−６）を含んでいる。本質的に上記広告は、年齢が３５歳〜５０歳の１２５，０００人の女子に基づくこのテレビ番組（たとえば女子テニス）により発信された。しかし、残りの視聴者（ボックス３５−２、３５−３、３５−４、３５−５、３５−６）は上記婦人用品会社が広告の呈示を望まない個人であるが、該婦人用品会社は依然として、目標とされないこれらの個人のために支払いを行っている。

上記婦人用品会社が各個人群に関して支払う額は、ボックス４０に示される。但しボックス４０に示された如き個人群毎のコストは、全体的な視聴者の割合と、１０，０００ドルのコスト／１，０００人とを乗算した積に基づく独断的なコストである。故に、ボックス４０において年齢が３５歳〜５０歳の１２５，０００人の女子は示された群に対して３，４７２ドルのコストを有する一方、目標とされない個人に対する夫々のコストもまた、全体的な視聴者（３６０，０００人）に対する上記広告を見た個人数（ボックス３５）の割合に正比例している。ボックス４５において上記非効率さ分析は、年齢が３５歳〜５０歳の１２５，０００人の女子の群に対するコスト（ボックス３５−１）のみが的確であり、かつ、上記テニスの試合を見る残りの全ての個人は無駄であるとして示される。結論として、全ての個人に対する１０，０００ドルの総コストの内で３，４７２ドルのみが的確であり、６５．３％の無駄に帰着している。これは、上記広告に対して支払われた１０，０００ドルの内の６，５２８ドルという無駄に相関する、と言うのも、上記広告を見ている個人の約３５％のみが、目標とされる聴取者だからである。
なし なし

図１の先行技術はその限界を例証している、と言うのも、企図された群の人口統計的データに基づく評価は非効率的で無駄だからである。故に、広告を、個人群ではなく特定の個人へと目標限定する広告システムに対する要望が在る。これに加えて上記婦人用品会社は、上記範囲における特定年齢（たとえば３５歳）に近い女子は該範囲の他方の限界（たとえば５０歳）における女子よりも該会社に対して更に望ましい目標であり得ると共に、一定の世帯は他の世帯よりも多くの目標（たとえばジーンズのコマーシャルに対する３人の十代の少女）を有し得るという場合でも、年齢が３５歳〜５０歳の１２５，０００人の女子の全てに対して個人毎に同一コストを支払っている。故に、個人群毎に基づくのではなく対象者毎に基づいて目標対象聴取者を高度に個別化し得るべきであるという更なる要望が在る。

本発明によれば、
広告の実施に関する少なくともひとつの制約条件であって、広告を受信する少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の所望特性を定義するという少なくともひとつの制約条件と、広告が配信される基礎となる配信パラメータとを受信する段階と、
上記少なくともひとつの制約条件に基づいて算出された見積り統計資料に基づいて上記広告に対する見積り価格を決定する段階と、
上記見積り価格および上記見積り統計資料を少なくともひとりの広告主に対して送信する段階と、
上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して上記広告を配信するとの注文を受信する段階と、
上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対する上記広告の配信の後で該配信に関するフィードバック統計資料を受信する段階と、
上記フィードバック統計資料に基づいて上記見積り価格を調整して実際の価格を生成する段階とを備える、
広告を行う方法が提供される。
また、本発明によれば、
広告が配信されるべき少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所を定義する少なくともひとつの制約条件と、上記広告が配信される基礎となる配信パラメータとを受信して処理する情報プロセッサと、
上記少なくともひとつの制約条件に基づいて少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所を特定する目標整合機構と、
上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して広告を配信する見積り価格であって、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所と上記少なくともひとつの制約条件との間の整合の程度に基づいて算出された見積り統計資料に基づいて決定される見積り価格を導出する価格決定機構と、
上記見積り価格および上記見積り統計資料を少なくともひとりの広告主に対して送信すると共に、上記広告を配信するとの少なくともひとつの注文を受信する募集機構と、
上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対する上記広告の配信の後で該配信に関するフィードバック統計資料を受信するフィードバック受信器と、
上記フィードバック統計資料に基づいて上記見積り価格を調整して実際の価格を生成する価格調整器とを備えて成る、
広告を行うシステムが提供される。

本発明の方法およびシステムによれば、適切な目標ユーザに対して個別的に広告が配信され得ると共に、配信後のフィードバック情報に基づき、見積り価格が適切に調整され得る。

本明細書において権利請求および／または記述される本発明は、好適実施例に関して更に記述される。該好適実施例は図面に関して詳細に記述される。これらの実施例は非限定的な好適実施例であり、幾つかの図を通して同一の参照番号は同様の構造を表している。

図２は、本発明の実施例に従いネットワークを介して統計的に個別化された広告方式をサポートする全体的な枠組み２００を示している。枠組み２００は、広告主２０５、コンテンツ配給者２２０、および、複数の目標ユーザ２４５−１、２４５−２、…、２４５−Ｎから成る。広告主２０５は、ネットワーク２１５を介し、該広告主２０５により所望される複数の目標ユーザ２４５−１、２４５−２、…、２４５−Ｎに対する広告の配信に関してコンテンツ配給者２２０と通信する。もし特定の配信に関して広告主２０５とコンテンツ配給者２２０との間で同意が在れば、コンテンツ配給者２２０はコンテンツと共に／無しで、ネットワーク２４０を介してその広告を上記目標ユーザに配信する。ネットワーク２１５およびネットワーク２４０は、同一のネットワークでも良く、そうでなくても良い。両ネットワーク（２１５および２４０）は、デジタル・ネットワーク、アナログ・ネットワーク、インターネット、無線ネットワーク、専用ネットワーク、仮想私設ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク（ＬＡＮ）、ワイド・エリア・ネットワーク（ＷＡＮ）、新聞／雑誌配給ネットワークなどの習用の情報配給ネットワーク、または、それらの任意の組み合わせを含み得る包括的なネットワークを表している。

広告主２０５は、当該広告の確実な影響が最適化され得る様に選択されたユーザ群に対して広告の送信を所望し得る関係者である。広告とは概略的に、（たとえば広告主などの）関係者が配信のために支払いを望む任意のメッセージに関すると定義される。広告主２０５は、広告代理店、企業体、組織機関、または、個人に対応し得る。コンテンツ配給者２２０は、コンテンツに対するアクセスを可能とする事業に従事すると共に、ネットワーク２４０を介してひとり以上のユーザに対して広告を配信し得る。広告の配信は、単独で、または、広告以外の一定のコンテンツの送信の間に実施され得る。

コンテンツ配給者２２０は、自身のコンテンツを作成すると共に斯かるコンテンツを配給するコンテンツ・プロバイダ（たとえば、ＡＢＣ放送、ラジオ放送局、または、書籍／雑誌／定期刊行物の出版社など）であり得る。この場合にコンテンツ・プロバイダ／配給者は、広告を埋め込み／埋め込まずに、自身のコンテンツを配給し得る。コンテンツ配給者２２０はまた、異なる供給源からの情報を収集して該情報を、コンテンツ検索および消費を可能とする様式で体系化するという情報統合整理業者（たとえば、アメエリカン・オンライン社、Ｙａｈｏｏ！社、Ｇｏｏｇｌｅ社、または、Ｅｘｃｉｔｅ社）ともされ得る。代替的にコンテンツ配給者２２０は単にゲートウェイを提供するコンテンツ・ポータルともされ得、これを介してユーザは一定のコンテンツ（たとえばインターネット・サービス・プロバイダ、すなわち、アメエリカン・オンライン社、Ｙａｈｏｏ！社、Ｇｏｏｇｌｅ社、または、Ｅｘｃｉｔｅ社などのＩＳＰ）に到達し得る。

コンテンツ配給者２２０はまた、大口売買価格でコンテンツを購入すると共にそれを別の価格で販売するというコンテンツ・ディーラともされ得る。この場合にコンテンツ配給者２２０は、ひとつ以上の供給源からコンテンツ２２５を購入し、該コンテンツを一定の契約に従い配給する。たとえば、ＡＴ＆Ｔ放送社などのケーブル放送会社が斯かるコンテンツ配給者である。コンテンツ２２５が購入される供給源は、コンテンツ・プロバイダに対応し、または、他者のコンテンツに基づく別のコンテンツ配給者に対応し得る。更にコンテンツ配給者２２０は、コンテンツ・プロバイダと他者のコンテンツの配給者とを兼任する関係者に対応し得る。たとえばタイム・ワーナー社（ＴｉｍｅＷａｒｎｅｒ， Ｉｎｃ．）は、自身のコンテンツ（たとえば映画）を作成して自身のコンテンツを配給するというコンテンツ・プロバイダとしてだけでなく、ＡＢＣなどの他のコンテンツ・プロバイダからのコンテンツを配給する（ケーブル業者としての）コンテンツ配給者としても活動している。

コンテンツ配給者２２０は、広告以外のコンテンツと共にまたはコンテンツなしで、目標ユーザに対して広告を配信し得る。目標ユーザに対して広告と共に配信されるべきコンテンツはデジタルまたは非デジタルのコンテンツのいずれかに対応し得る。デジタル・コンテンツとしては、テレビ番組、インターネット・コンテンツ、または、配給チャネルを介して配信される任意のデジタル情報（たとえば、電磁的担体を介して送信されるデータ、インターネットを介して送信されるデータ、または、無線通信ネットワークを介して携帯電話に送信されるデータなど）が挙げられる。非デジタルのコンテンツとしては、非デジタル形態で配給される任意の情報が挙げられる。非デジタル形態で配給されるが、斯かる非デジタル・コンテンツはデジタル・プロセスにより作成される。たとえば、印刷された形態であるが新聞もしくは雑誌は、印刷に先立ちデジタル・プロセスを介して設計もしくは作成され得る。非デジタル・コンテンツはまた、アナログ形態（たとえばラジオ）で配給される情報も含み得る。同様に、斯かるアナログ情報の幾分かは、最初にデジタル・プロセスを介して生成され、後時にアナログ形態へと変換され得る。

広告は、コンテンツと共にまたはコンテンツなしで目標ユーザに対して配信され得る。いずれの状況展開においても、広告は、または広告を備えたコンテンツは、種々のモードで配信され得る。それはユーザに対してブロードキャストされ得る。たとえばローカル・テレビ放送局は、それがカバーする領域においてＡＢＣニュースを広告と共にブロードキャストし得る。ラジオ放送局はコンテンツを広告と共に、特定の地理的領域においてブロードキャストし得る。同一のラジオ放送局はまた、異なる周波数を用いて、または、異なる領域に配置された異なる目標ユーザに対し、異なるコンテンツもブロードキャストし得る。

コンテンツおよび／または広告はまた、ナローキャスト・モードでも送信され得る。それらは、加入契約内容に従い個別ユーザに対して送信され得る（たとえば一定のユーザはＨＢＯまたはウォール・ストリート・ジャーナルに加入契約し得る）。それらはまた、個別ユーザからのオンデマンド配信要求に対する応答として該個別ユーザに送信もされ得る（たとえば、ペイ・パー・ビュー、ビデオ・オンデマンド、または、書籍注文）。配信のモードに依存して、同一の広告は、（ブロードキャスト・モードにおいて）同一のコンテンツと共に、または、（ナローキャスト・モードにおいて）動的に決定された異なるコンテンツと共に、目標ユーザに対して送信され得る。これに加えて広告は、コンテンツと共にまたはコンテンツなしで、上り方向通信を介して目標ユーザにより為された要求に基づき該目標ユーザに対して配信されても良い。

広告２１０−１は、コマーシャル広告に対応し得るか、または、関係者が配信のために支払いを望む任意のメッセージに対応し得る。広告２１０−１は、デジタルまたは非デジタルなどの異なる媒体形態で生成され得る。デジタルまたは非デジタルの広告は、マルチメディア形態、ビデオ、オーディオ、テキストもしくは他の媒体形態、または、それらの任意の組み合わせとされ得る。コンテンツと同様に、非デジタル広告は非デジタル形態で配信されるが、最初はデジタル形態で作成されて後に配信目的で変換され得る。これに加えてデジタル広告は、動的配信環境が要求する場合には非デジタル形態へと変換され得る。ユーザは、インターネットからデジタル版の新聞を入手可能であるとしても、新聞における広告を紙形態で要求し得る。更に広告は、その最初の作成形態（たとえばマルチメディア形態）とは異なる媒体形態（たとえばオーディオ）で送信され得る。たとえばユーザは、自身の携帯電話に対する広告の送信をオンデマンド要求し得る（たとえば、道路上で運転している間の広告の確認）。この場合に上記広告は、制限された帯域幅の受信デバイスに対して該広告を効率的に配信すべくマルチメディア形態（オーディオ、ビデオの両方、および、テキスト表題）で最初は作成されたが、該広告は該広告が上記ユーザに対して送信される前に、先ずオーディオ媒体形態へと変換され得る。

広告は、コンテンツ無しで送信され得るか、または、他のコンテンツを同時には送信せずに単独で目標ユーザに対して配信され得る。広告はまた、（たとえば、コンテンツ・セグメントにおける休憩時間の前、後またはその間における）別体的な部分として、または、（たとえば、朝食テーブルにおけるカウント・チョキュラ（Ｃｏｕｎｔ Ｃｈｏｃｕｌａ）（朝食用シリアル）の代わりにコーンフレークを挿入するなどの様に）コンテンツにおける配置物として、コンテンツと共に送信されても良い。広告は、（たとえばＹａｈｏｏなどの）インターネット・ポータルからユーザへの別体的なポップアップ広告としてユーザに対し送信され得る。斯かるポップアップ広告は、たとえばユーザがログオンするときに（コンテンツなしで）送信され得る。それはまた、依然として別体的なエンティティとして（コンテンツと共に）検索結果と共に送信されても良い。広告はまた、ユーザが注文した映画と共に該ユーザに対して送信されても良く、その場合に該広告は上述された如く表示される。コンテンツ内に広告を取入れるために、２つの主な検討事項が在り得る。ひとつは、どのコンテンツと共に広告が取入れられるべきかである。別の検討事項は、どの様にして広告が取入れられるべきかである。

第１の検討事項（どのコンテンツにするか）に関する決定は、その広告が誰に対して配信されるべきかという問題に関連し得る。斯かる決定は、たとえば、広告主の地理的な影響範囲もしくは目標、ユーザのプロフィル情報（たとえば個人的情報、加入契約内容または嗜好など）、コンテンツ配給者の包含範囲、および、ユーザのオンデマンド要求に従い行われ得る。上記決定は、個別化された動的かつ適応的な様式で為され得る。目標ユーザの有効範囲が一旦決定されたなら、それに従い（たとえば計画的なコンテンツ配信またはオンデマンド要求に従い）、広告に関係付けられるべきコンテンツが決定され得る。

第２の検討事項（広告をコンテンツ内に如何にして取入れるか）は、該広告が配信される様式およびそれに伴うコストなどの要因に関連する。広告は、コンテンツにおける別体的なもしくは中断的なセグメントとされ得るかまたはコンテンツ自体内に載置され得る。上記判断は単に、広告がコンテンツの前または後のいずれにおいて配信されるべきか、または、広告はコンテンツ・セグメント間で如何に分散されるかを包含し得る。斯かる判断は、コンテンツ配給者の観点もしくは目標ユーザの特性に基づく広告期間の利用可能性に依り定まり得る。たとえば広告主は、１時間当たりに広告を一定回数だけ反復すると共に、各回における広告の露出に対して一定の持続時間を所望し得る。広告はまた、経済的な検討事項に基づき価格に対する上限も課し得る。

コンテンツ配給者は、履歴的に大きな予算を有する広告主に対する広告期間を制限することもある。コンテンツ配給者は、一定の製品を広告するためには、他のユーザよりも一定のユーザ群が更に望ましいと考慮することもある。たとえば、家庭において十代の子供を有するユーザはスケートボードに関する広告に対して更に有用な目標である。故にコンテンツ配給者は、十代を目標としない広告主の利用を制限するか、または、所定箇所における十代の人数に基づき広告主が行う処に対する価格を値上げすることもある。また、広告に対するユーザの小さい／大きい寛容性も別の検討事項である。

別の要因は、広告が取る媒体形態である。媒体形式に伴う判断は、その広告を受けるデバイスの形式に基づいて為され得る。一定のデバイスは、たとえば帯域幅または処理に関する制限を有し得る。受信デバイスが携帯電話である場合にはオーディオが好適であり得、受信デバイスがＰＤＡである場合にはテキストが好適であり得る。

広告は、種々の媒体形態で適応的にコンテンツと共に配信され得る。たとえば広告は、コンテンツの最初の媒体形態（たとえばマルチメディア）で該コンテンツ内に取入れられ得ると共に、受信デバイスが識別されたときにおいて実行中に変換が実施され得る。代替的に、関係付けられた広告を備えたコンテンツは、オフラインで異なる媒体形態へと変換されてから、受信デバイスの形式に依存して配給され得る。

個別化広告を達成するために、一定の所望判断基準を満足する選択ユーザ群（目標ユーザ）に対して広告（２１０−１）の配信を望む広告主２０５は、ひとつ以上の制約条件２１０−２をコンテンツ配給者２２０に対して送信し得る。制約条件２１０−２は、広告２１０−１が配信されるべき有効範囲および様式に関する種々の側面を特徴付け得る。図３は、本発明の実施例に従う代表的な形式の制約条件を示している。制約条件２１０−２は、番組制約条件３１０、時間制約条件３２０、人口統計的制約条件３３０、地理的／事業内容的制約条件３４０、派生的制約条件３５０および受信デバイス制約条件３６０を備え得る。番組制約条件３１０、人口統計的制約条件３３０および地理的／事業内容的制約条件３４０は、目標ユーザの有効範囲に関する制限を指定し得る。番組制約条件３１０、時間制約条件３２０、派生的制約条件３５０および受信デバイス制約条件３６０は、広告２１０−１が配信されるべき様式に関する制限を指定し得る。

人口統計的制約条件３３０は、目標ユーザの人口統計的特性を特徴付け得る。たとえば斯かる情報としては、氏名、年齢、性別、収入、住所、趣味、一日にテレビを見る時間、もしくは、職業、または、目標ユーザに関係付けられた他の任意の形式の情報であって所定受信箇所における目標の人数などのマーケティングおよび価格決定の目的に関連し得る情報が挙げられる。地理的制約条件３４０は、広告の所望の地理的包含範囲を指定し得る（たとえば、水着広告に対しては冬季における米国の南部）。事業内容的制約条件３４０は、事業内容的要件に関する到達の所望有効範囲を指定し得る。たとえば教育機器に関する広告は、“．ｅｄｕ”というドメイン名に接続されたユーザの少なくとも全てに対して配信されるべきことが指定され得る。番組制約条件３１０もまた、目標ユーザの有効範囲を制限すべく使用され得る。たとえばアルコール製品に対する広告は、２１歳以下である人々によっては受信されることが少ないコンテンツと一緒にのみ配信されるべきことが指定され得る。

時間制約条件３２０によれば広告主は、広告２１０−１が配信されるべき手法に関する種々のパラメータを指定し得る。たとえば斯かる時間制約条件は、基礎となる広告を配信する注文を履行するための時間枠制限（３２０−１）として指定され得る。斯かる時間枠制限は、種々の様式で指定され得る。広告が当該日付に先立ち配信されるべきことを表すべく、確定的な日付が提供され得る。たとえば、商店街の特売日に対する広告は、その特売日に先立って配信されるべきであり得る。上記時間枠制限はまた、季節に関しても指定され得る（たとえば冬季においてのみ広告をユーザに対して配信する）。配信時季に関する制限は、時間枠制限および地理的制約条件の両方へと翻訳され得る。たとえば除雪シャベル製品に対する広告を配信する制約条件は、該配信が冬季領域に置かれたユーザに対してのみであることを表し得る。斯かる制約条件は、地理的制約条件（冬である場所）および時間枠制限（一年の内で数ヶ月のみが冬季に対応する）へと翻訳される。

異なる形式の制約条件は相互作用を行い得ると共に、協働して、広告が配信されるべき動的条件を指定し得る。それ故に、異なる地域／ユーザに対する（ひとつの注文に基づく）同一広告の配信は、各地域／ユーザにおける動的条件が上記制約条件を満足するか否かに依存して異なり得る。たとえば清涼飲料に対する広告は、局地的な温度が２９．４℃（８５°Ｆ）に達するときは常に配信され得る。またアルコール製品に対する広告は、２１歳以下の子供を有さない世帯に対してのみ配信される（種々の世帯における子供は毎年成長するので、条件は時的に変化する）。故に、これらの融通性の高い制約条件によれば、広告を配信するという単一注文は、所定期間に亙り種々の配信において実施され得る。広告主はまた、配信時刻を制限する時間枠も指定し得る（たとえば７２時間以内）。

時間関連制約条件はまた、限定的なものとしてで無く、広告が配信される呈示の回数（３２０−２）、広告の単一露出の持続時間（３２０−３）、および、一定の了解時間単位（たとえば１時間）内においてまたは他の一定の条件による単位（たとえば１回の呈示）において目標ユーザに対し広告が露出される反復割合（３２０−４）などの、他の配信パラメータを表すためにも使用され得る。上記条件（すなわち、呈示の回数、持続時間および反復割合）の各々に対し、斯かるパラメータが如何にして厳密に監視されるべきかを表す付加的条件も指定され得る。たとえば何らの融通性も許容されなければ広告主２０５は、指定された配信パラメータが固定（３２０−２−２）されることを表し得る。代替策は、各配信パラメータに関して最小値（３２０−２−１）および最大値（３２０−２−２）の形態で上記配信パラメータの適応範囲を定義することである。たとえば広告主２０５は、上記反復割合は１時間当たりで最少の２回から最多の４回に亙り得ることを表し得る。

派生的制約条件３５０は、広告が目標ユーザに対して配信されるときに、該広告が他の広告を置き換え得るという条件（３５０−１）または他の広告により置き換えられ得るという条件（３５０−２）を指定すべく使用され得る。コンテンツ配給において、広告期間は再循環され得ると共に、斯かる状況においては、先に挿入された広告を置き換えるべく新たな広告が使用可能であり、且つ、それ自体が将来において他の更に新しい広告により置き換えられ得る。たとえば一定のスポーツ・イベントをローカルＴＶ局が再放送するとき、その収益を増加すべく、該番組に含まれた最初の全国広告はローカルの広告で置き換えることが望ましいこともある。代替的に、置き換えられる元の広告のスポンサーは、斯かる置き換えを明示的に禁止し、または、自身の広告が置き換えられ得る条件（たとえば、全国放送の後においてのみローカル局は広告を置き換えることが許容される）を課しても良い。

広告に対する価格は多様とされ得る。もし広告が既存の広告を置き換えることで挿入されるなら、広告主は更に高額の価格を支払う必要があり得る。同様に、自身の広告が置き換えられることを明示的に禁止する広告主は、独占権を獲得すべく更に支払う必要があり得る。他方、広告が置き換えられ得るという広告主は、置き換えられる毎に一定の支払いを受けても良い。制約条件３５０−１および３５０−２は、広告置き換えが如何にして且つ如何なる条件により行われ得るかに関する種々の異なる条件を指定する。斯かる制約条件は、（以下において図９および図１０（ａ）〜図１０（ｅ）を参照して論じられる）価格が計算される方法に影響し得る。

受信デバイス制約条件３６０によれば広告主は、広告を受信する受信デバイスの形式を指定し得る。たとえば広告はマルチメディア形態で作成され得るが、それでも広告主は自身の広告がオーディオ形態で携帯電話に対して配信されることを許容し得る。代替的に広告主は、聴覚障害を有することが既知である目標ユーザに対してテレビ番組と共に広告主自身の広告が配信されるとき、該広告に含まれるテキスト的情報（たとえば表題など）が画面上に表示されるべきことを要求することもある。

これに加えて広告主２０５はまた、広告を配信する価格に対する制限を規定することもある。広告主２０５により指定された全ての制約条件は、広告を配信する価格に影響し得る。コンテンツ配給者２２０は制約条件２１０−２に基づき、与えられた制約条件に対して最適に整合する広告配信スケジュールを決定するものである。斯かる整合に依れば、対応する見積り価格２３０−１が導出されると共に、該価格は、提案された広告配信スケジュールを特徴付ける見積り統計資料２３０−２と共に提示として送信され得る。

見積り価格２３０−１にて広告２１０−１を配信するとの提示を受信すると同時に広告主２０５は、上記提示を受け入れる前に、見積り価格２３０−１および見積り統計資料２３０−２に基づき上記提示を評価し得る。広告主２０５とコンテンツ配給者２２０との間では、応答情報２１０−３を介して一定の交渉または連絡が在り得る。たとえば、広告主２０５は最初の見積り価格が高すぎると考えるならば自身の制約条件を修正し得ると共に、コンテンツ配給者２２０は修正された制約条件に基づいて修正された見積り価格および統計資料を提供し得る。最終的に、広告主２０５は上記提示を受諾または拒絶し得る。もし広告主２０５が上記提示を受諾するなら、該広告主は整合する目標ユーザに対して広告２１０−１を配信するとの注文を発信し得る。

上記注文を受信すると同時に、コンテンツ配給者２２０はコンテンツと共にまたはコンテンツなしで上記広告を配信する。斯かる配信は、目標ユーザに対して直接的とされてもされなくても良い。たとえばコンテンツ配給者２２０は広告をコンテンツと共にひとつ以上のローカル・ハブに対して配信可能であり、其処で、コンテンツに関係付けられた広告は、個々のハブによりカバーされる目標ユーザへと更に転送される。代替的にコンテンツ配給者２２０は広告と共にコンテンツをひとつ以上のローカル・テレビ放送局に送信し、其処から更に、ローカル局によりカバーされる地域における目標ユーザに対してコンテンツは広告と共に導向され得ると共に、送信はローカルの番組予定に従い行われ得る。

広告主２０５とコンテンツ配給者２２０との間における上述の提示および受諾の取引に加え、コンテンツ配給者２２０と、所定群の制約条件を満足する見積り統計資料による見積り価格にて該コンテンツ配給者２２０からの広告配信を最終的に注文するという購入者との間には、他の代替的な取り決めが在り得る。たとえばコンテンツ配給者２２０は、自身の主導で広告配信スケジュールを生成してから購入者を募集しても良い。この場合に広告主２０５とは、（コンテンツ配給者２２０が履行する）制約条件を規定せずに配信を特徴付ける見積り統計資料を受諾する最終的購入者を表す。

代替的に、枠組み２００における広告主２０５は自身の制約条件をひとりより多いコンテンツ配給者（図２において不図示）に対して送信し、提示または入札を募集しても良い。上記制約条件を受信したコンテンツ配給者の各々が提示を行うこともあり、これは、提案された広告配信を特徴付ける見積り価格および関係付けられた見積り統計資料による入札を意味する。その場合に広告主２０５は、自身の要求内容を最適に満足する入札を選択し得る。

更に、広告主２０５はコンテンツ配給者２２０と通信して制約条件を提供し、引き続き、基礎となる広告を見積り価格にて上記制約条件に準じて配信するという提示をコンテンツ配給者２２０から受信し得る。次に広告主２０５は、上記提示を他の複数の広告主（図２において不図示）に転送し、購入者を募集し得る。斯かる購入者は、コンテンツ配給者２２０に対して直接的に、または、上記制約条件を最初に指定した広告主２０５を介してコンテンツ配給者２２０に注文を発信し得る。たとえばフランチャイズ本部は、特定の地理的領域における全てのフランチャイズ加盟店のために広告サービスを行う責任を負うフランチャイズ本部自身の広告代理店を有し得る。この場合、フランチャイズ本部に対する地域広告代理店はその地域におけるコンテンツ配給者と通信して（たとえば次回の特売に対する広告などの）標準的広告を配信するための制約条件を指定すると共に、その地域における全てのフランチャイズ加盟店に対して当該提示を転送する前に提示を獲得し得る。上記地域における特定のフランチャイズ加盟店が特売を行うことを決定したとき、該フランチャイズ加盟店は、見積もられた目標ユーザに対して上記標準的広告を配信するとの注文をコンテンツ配給者に対して直接的に発信しても良い。以下の記述は本明細書に記述された配置構成および他の可能的な配置構成の内の任意の配置構成に対して適用され得ることは理解される。

広告がコンテンツと共に配信されるとき、異なる目標ユーザに対して送信されるコンテンツは異なる（個別化される）ことが可能であることから、該広告は異なるコンテンツに関係付けられ得ると共に、配信時刻も異なる目標ユーザに関して異なり得る。これに加えて一定の場合には、種々の理由により配信は予定された通りに実施されないこともある。たとえば下位群の目標ユーザに対して配信が予定された特定番組（コンテンツ）は、先の番組（たとえばスポーツ放送）が予想されたよりも長引いたならば延期または中止され得る。また特定地域における停電によれば、配信が不可能とされ得る。斯かる不測の事態が発生すると、コンテンツ配給者２２０が広告主２０５に対して実際に賦課する価格が影響され得る。更に延期によれば、配信は、単位時間当たりの価格が異なる時間枠へとシフトされ得る。広告主２０５は中止された配信に対して賦課されてはならず、且つ、実際の価格は、配信時刻、および、たとえば（映画と共に配信される場合などの）時間的な露出量もしくは（雑誌または新聞において広告に対してどれだけ大きなスペースが割当てられたかなどの）スペースに関する露出に関して測定された総露出量などの配信パラメータに関係付けられた単位価格に基づいて算出されねばならない。実際の配信の状況に関する情報を獲得するために、（たとえばハブまたはローカル・テレビ放送局などの）ローカル動作エンティティは、コンテンツ配給者２２０に対して一定のフィードバック２５０を提供することが必要とされ得る。斯かるフィードバックとしては、（たとえば広告を何人の目標ユーザが実際に受信したかなどの）実際の包含範囲、（たとえば広告の単一回の露出毎の実際の長さおよび実際の反復回数などの）各目標ユーザに対する実際の露出量、または、その広告に対する目標ユーザの応答の特徴付けが挙げられる。

フィードバック２５０を受信した後でコンテンツ配給者２２０は見積り価格２３０−１を調整することで実際のまたは調整済みの価格２６０−１を作成し、該価格は、実際の配信の状況を特徴付ける実際の統計資料と共に広告主２０５に対して更に送信され得る。その場合に広告主２０５は、広告の配信に先立って支払いをしていたなら、コンテンツ配給者２２０からの払い戻しを受けることもある。

広告主２０５はまた、受信した実際の統計資料２６０−２（たとえば目標ユーザの応答を記述する統計資料）に含まれた関連情報を分析することで、上記広告の有効性または影響を評価しても良い。斯かる分析はまた、コスト有効性を改善すべく将来において制約条件を如何に調製するかを決定する上で広告主２０５に影響も与え得る。たとえばもしフィードバック統計資料が、［３０歳〜３５歳］の年齢群における目標ユーザの相当の割合が広告に対して肯定的に応答したこと、および、［３６歳〜５０歳］の年齢群における目標ユーザの殆ど誰も応答しないことを示したなら、広告主２０５は（たとえば異なる地域もしくは国に対する）同一広告の将来的呈示のために所望の目標ユーザの年齢範囲を［３０歳〜５０歳］から［３０歳〜３５歳］へと修正し得る。

上述の実施例は下り方向の広告方式に対応し、その場合に広告は広告主により発信されると共に下り方向配信（２７０）を介して目標ユーザへと送信される。枠組み２００はまた、オンデマンド式の上り方向の個別化広告方式も促進する。（たとえば２４５−１などの）目標ユーザは、（たとえばメルセデス車または“化粧品”などの）特定の広告、または、（たとえば一定の日付以前における１ヶ月期間以内のローカル商店街の特売に対する任意の広告などの）一群の判断基準を満足する（たとえばローカル商店街における特売日に関する広告などの）特定形式の広告に対し、コンテンツ配給者２２０に対して送信される上り方向要求（２８０）を開始し得る。この場合、上り方向要求の受信時にコンテンツ配給者２２０は提供された判断基準を使用し、該コンテンツ配給者２２０において蓄積された広告リストにおいて、上記判断基準を満足する広告を検索し得る。

与えられた判断基準を満足する広告が識別されたときにコンテンツ配給者２２０は要求を行いつつある目標ユーザに対してその広告を本明細書に記述された様式で配信し得る。たとえば上記広告は、要求を行いつつあるユーザに対して単独で配信され得る。該広告はまた、たとえば目標ユーザの加入契約内容または目標ユーザにより指定された特定の配信時刻などに従い該目標ユーザに対して送信が予定された一定のコンテンツと共に該目標ユーザに対して配信されても良い。上り方向要求に基づいて広告を配信するためにコンテンツ配給者２２０は、その配信を要求する目標ユーザ、もしくは、配信される広告を供給する広告主、または、両者に対し、別個に賦課を行い得る。

以下においては、コンテンツ配給者２２０および広告主２０５に関する更なる詳細が別個に論じられる。

コンテンツ配給者：

図４〜図１２は、コンテンツ配給者２２０の種々の構成要素、ならびに、制約条件２１０−２に最適に整合する広告配信スケジュールを決定する上で該コンテンツ配給者２２０により使用される関連情報構造の種々の代表的な機能ブロック図を表している。

図４は、本発明の実施例に従うコンテンツ配給者２２０の代表的な内部機能ブロック図を示している。コンテンツ配給者２２０は、情報プリプロセッサ４０５、目標ユーザ整合機構４３５、価格決定機構４５５、配信機構４６０、フィードバック受信器４７５および価格調整器４８０を備えている。情報プリプロセッサ４０５は、コンテンツ配給者２２０により受信された情報を事前処理すべきであり得る。斯かる受信情報としては、他の供給源からのコンテンツ２２５、広告主からの広告２１０−１、および、同様に広告主からの制約条件２１０−２であって広告が配信されるべき条件を指定する制約条件が挙げられる。

事前処理された情報は、処理の後で、種々の構成要素に対して伝達され得る。たとえば処理されたコンテンツは、データ記憶マネージャ４２０とインタフェースすることでコンテンツをデータ記憶装置４２５に記憶し且つ該記憶装置から読み出すべきコンテンツ・マネージャ４１０に対して転送され得る。コンテンツ・マネージャ４１０はまた、コンテンツ作成機構４００により内部的に作成されたコンテンツに対するコンテンツ記憶および読み出しも取り扱い得る。これは、コンテンツ配給者２２０がコンテンツ作成者でもあるときに行われ得る。処理された広告は、データ記憶マネージャ４２０を介してデータ記憶装置４２５に対する広告の記憶および読み出しを行うべき広告マネージャ４１５に対して伝達され得る。処理されたコンテンツは、目標ユーザ整合機構４３５に対して転送される。情報プリプロセッサ４０５に関する詳細は、図５を参照して論じられる。

目標ユーザ整合機構４３５は、制約条件に従い目標ユーザを識別する役割を果たす。上記制約条件は、それが広告主により提供されたときに上記情報プリプロセッサから、または、当該内部制約条件定義機構４３０を介してコンテンツ配給者２２０が自身の主導で制約条件を定義し得るという内部制約条件定義機構から受信し得る。後者の状況はたとえば、コンテンツ配給者２２０が広告と共に自身のコンテンツを配給するコンテンツ・プロバイダでもあるとき、または、コンテンツ配給者２２０が広告作業に関与しているときに起こり得る。

与えられた制約条件に基づいて目標ユーザ整合機構４３５は、顧客マネージャ４４５により管理される顧客情報記憶装置４４０に記憶された該機構自身のリスト（顧客データベース）情報を検索し得る。斯かるリスト情報は、ユーザを特徴付けるプロフィル（たとえば人口統計的情報）、加入契約内容データ、ユーザ要求履歴、または、課金状況などの、各ユーザに関する異なる形式の情報を含み得る。関連情報は、読み出されると共に上記制約条件と比較されて、整合する目標ユーザが識別され得る。

広告がコンテンツの送信の間に配信されるべきときにコンテンツ配給者２２０は、（たとえば、指定された総露出量を以て一定の時間枠内で広告を配信するなどの）広告主の制約条件と、（たとえば、一定のコンテンツは一定の時間において一定のユーザに対して送信されることが予定されるなどの）コンテンツ配給者の制約条件との両方を満足する様式で一定のコンテンツに広告期間を割当てるべく構成された広告期間アロケータ４５０も含み得る。広告期間アロケータ４５０は、目標ユーザ整合機構４３５により決定されて選択された目標ユーザと、たとえば顧客の加入契約内容／要求に従い配信スケジューラ４４７により決定された斯かる目標ユーザに対する配信スケジュールとに基づき、割当てを実施し得る。

広告期間が一旦割当てられたなら、その広告期間に対して一定の統計資料が見積もられ得ると共に、斯かる見積り統計資料２３０−２は価格見積もりのために価格決定機構４５５に転送される。これに加えて上記広告は次に、割当てられた広告期間を用いて予定コンテンツと一体化されてコンテンツ／広告が生成され得る。異なる媒体形態のコンテンツ／広告組み合わせ物も生成され得る。たとえば、（たとえば携帯電話などの）受信デバイスがオーディオ信号のみを実効的に受信し得るときに広告を配信すべく使用され得る様に、（ビデオ、オーディオおよびテキストによる）マルチメディア形態の他にもオーディオ形態が生成され得る。コンテンツ／広告組み合わせ物は、配信に先立ちコンテンツ／広告記憶装置４５７に記憶され得る。広告期間アロケータ４５０に関する詳細は、図７に関して論じられる。

価格決定機構４５５は、選択された目標ユーザに基づき、且つ、広告がコンテンツと共に配信されるときには、割当てられた広告期間に従い見積もられた他の適切な統計資料に基づき、見積り価格２３０−１を作成すべく構成される。そのときに見積り価格２３０−１は見積り統計資料２３０−２と共に、広告主に対して送信され得る。価格決定機構４５５の詳細は、図９に関して論じられる。

コンテンツ配給者２２０は、見積り価格／統計資料（２３０−１／２３０−２）を使用し、マーケティング機構４６３を介して購入者を募集しても良い。配信注文プロセッサ４７０は更に、特定の広告の配信を要求する注文４６７を受信すべく構成され得る。注文は、種々の発生源から受信され得る。たとえば注文４６７は、自身の制約条件に基づいて調製された提示を受諾する広告主から到来し得る。注文４６７はまた、提示された価格における見積り統計資料により特徴付けられる広告配信スケジュールを購入するための概略的募集に単に応答する広告主からも到来し得る。先に論じられた如く斯かる募集は、コンテンツ配給者２２０により、または、該コンテンツ配給者２２０からの提示を獲得してから自身の主導で購入者を募集するという広告主により行われ得る。更に、注文４６７はまた、当該目標ユーザにより指定された一定の制約条件（たとえば一定日付に先立つ特売に関するローカル商店街の広告）に適合する特定広告を上流側に望むというオンデマンド要求を送信する目標ユーザからも到来し得る。

広告を配信するとの注文の受信時に、コンテンツ配給者２２０は配信機構４６０を呼び出してその広告を目標ユーザに対して送信する。配信機構４６０は、ブロードキャストまたはナローキャスト・モードのいずれかで情報を送信し得る。配信のモードに依存し、配信機構４６０は関連情報にアクセスして適切に送信を指示し得る。たとえばもし広告がナローキャスト・モードで配信されるべきである（すなわち個別化配信）ならば配信機構４６０は（たとえば配信スケジュール４４７から）各目標ユーザに関係付けられた配信スケジュールにアクセス可能であり、該配信スケジュールは、たとえば、広告はコンテンツと共に配信されるべきか否かと、如何なるコンテンツがいずれの広告と共に送信されるかと、配信時刻と、目標ユーザに関係付けられた受信デバイスの形式とに関して、指示的情報を提供し得る。斯かる情報を用いて配信機構４６０は、コンテンツ／広告記憶装置４５７から適切形態（たとえばオーディオ形態）の一定のコンテンツ／広告組み合わせ物を読み出すと共に、特定の目標ユーザの各々に対応する適切な宛先を用いて送信を実施し得る。

配信機構４６０はまた、いつ、何が送信されるべきかを動的に決定もできる。たとえばそれは、（注文プロセッサ４７０から転送された）目標ユーザからのオンデマンド要求に応答して一定形式の広告を配信する。この場合に該配信機構４６０は、要求を行いつつある目標ユーザに関してコンテンツ／広告記憶装置４５７および配信スケジュールを検索することで、該ユーザにより指定された制約条件を満足する特定のコンテンツを識別し得る。もしコンテンツと共に配信されるべき広告が、ユーザにより指定された制約条件を満足しないならば配信機構４６０は広告期間アロケータ４５０を呼び出しても良く、該アロケータは更に目標ユーザ整合機構４３５を呼び出すことで、ユーザの要求を満足する広告であってコンテンツに挿入されるべき広告を（データ記憶マネージャ４２０を介して）データ記憶装置４２５から検索し得る。これは、下りプロセスと比較して逆方向に進行する上り方向プロセスの一部である。

広告が配信された後でフィードバック受信器４７５は、（たとえばテレビ放送局またはローカル・ラジオ放送局などの）ローカル・コンテンツ配給者、（たとえばハブなどの）ローカル配給オペレータ、または、（調査もしくは情報コマーシャルに対する応答などの）目標ユーザなどの種々の情報源から、上記配信の実際状況を特徴付けるフィードバック情報２５０を受信し得る。該フィードバック情報は、配信のスケジュールの基礎とされた制約条件に対応する種々の側面に関して実際の配信を特徴付け得る。たとえば上記フィードバック情報は、包含範囲（所望の目標ユーザの全てが広告を実際に受信したか否か）、タイミング（配信は実際にスケジュールされた如く時間通りであるか否か）、露出の妥当性（広告は一定様式でカットまたは短縮されていないか）、または、個々の目標ユーザに対する広告の影響（どの目標ユーザが如何なる様式で応答したか）に関する状況を表し得る。

フィードバック情報２５０の受信時には価格調整器４８０が呼び出されることで、（予定された配信を特徴付ける）見積り統計資料２３０−２と（実際の配信を特徴付ける）実際の統計資料との間に食い違いが存在する如き状況において、コンテンツ配給者２２０と配信を注文する広告主との間における販売契約が価格調整を求めるなら、斯かる状況の場合には最初に提示された価格が調整され得る。価格調整器４８０は、フィードバック情報２５０から導出された実際の統計資料２６０−２に基づいて実際価格２６０−１を生成し、この実際価格２６０−１を実際の統計資料２６０−２と共に、配信を注文した広告主に対して送信する。価格調整器４８０に関する詳細は、図１２を参照して論じられる。

フィードバック情報２５０はまた、該フィードバック情報に関する種々のデータ解析を実施すべく構成されたフィードバック解析器４８５に対しても転送され得る。斯かる解析からの結果は、価格調整以外の目的に対して利用され得る。たとえば顧客マネージャ４４５は上記フィードバック情報から導出された統計資料を使用して、一定の顧客記録を更新し得る。広告主はまた、斯かる情報を使用することで、たとえば、広告の有効性、コンテンツ配給者のコスト有効性、異なる群の目標ユーザに関する制約条件と広告の有効性との間の相関を評価すること、または、該評価を指針として使用することで更なる広告に対する制約条件を修正すること（たとえば、年齢群［２５歳〜３５歳］からの目標ユーザの大部分が肯定的に応答する一方で年齢群［３６歳〜５０歳］からの目標ユーザは数人のみが肯定的に応答したという評価に基づいて年齢群の要件を［２５歳〜５０歳］から［２５歳〜３５歳］の範囲に修正すること）を所望することもある。

コンテンツ配給者２２０の種々の構成要素に関する考察は、以下に提供される。図５は、本発明の実施例に従う情報プリプロセッサ４０５の代表的な内部機能ブロック図を示している。情報プリプロセッサ４０５の目的は、受信した情報を、コンテンツ配給者２２０により内部的に取り扱われ得る形態へと転換することである。本明細書においては代表的な転換が記述されるが、当業者であれば、情報が新たな手法でパッケージ化されたときには付加的なまたは異なる転換機構が導入され得ることを理解し得よう。図５において情報プリプロセッサ４０５は、コンテンツ・プリプロセッサ５１０、広告プリプロセッサ５４０および制約条件プリプロセッサ５７０を備える。

コンテンツ・プリプロセッサ５１０は、受信したコンテンツをひとつ以上の形態へと変換する役割を果たす。それはたとえば、認証機構５１５、復号化機構５２０、変換機構５２５および転換機構５３０を備え得る。認証機構５１５は、受信されたコンテンツの正真性を確実にする役割を果たし得る。たとえばコンテンツは署名と共に受信され得ると共に、該署名は、そのコンテンツが実際に信頼性の高い供給源から送信されたことを確実にすべく認証され得る。復号化機構５２０は、もしコンテンツが暗号化形態で受信されたならそれを復号化する役割を果たす。

変換機構５２５は、受信したコンテンツを、可能的な更なる処理に対して使用され得る特定形態へと変換するために必要な動作を実施し得る。たとえば、受信された動画は符号化（たとえばＭＰＥＧ−２フォーマット）され得ると共に、コンテンツ配給者２２０は復号化されたデータ・ストリームの取り扱いを好み得る。この場合に変換機構５２５は（不図示の）適切なデコーダを呼び出すことで、復号化されたデータ・ストリームを導出し得る。更に、転換機構５３０は、一定媒体で受信されたコンテンツを、異なる媒体形式の情報へと転換する役割を果たし得る。媒体形式としては、限定的なものとしてで無く、マルチメディア形態、ビデオ、オーディオ、テキスト、または、それらの任意の組み合わせが挙げられる。

コンテンツは、一定の媒体形態または供給源媒体形態で受信され得る。転換機構５３０は、一定の宛先媒体形態でコンテンツを生成し得る。たとえばマルチメディアのデジタル映画は、整列されたビデオ、オーディオおよびテキストのトラックを同時に含み得る。対応する容認可能な媒体形態でコンテンツを異なる受信デバイス（たとえば携帯電話、携帯デバイスなど）に対して配信し得るために、上記転換機構が呼び出されることで、最初のマルチメディア・コンテンツから別体的なオーディオもしくはテキスト・トラックが別体的なストリームとして抽出され得る。その様に抽出された異なる媒体形式の別体的なストリームは、異なる形式の受信デバイスにより要求される適切な媒体形態でコンテンツを配信すべく容易に使用され得る（たとえば携帯電話は帯域幅がその様に制限されたときにオーディオ・ストリームのみを受信し得る）。

広告プリプロセッサ５４０は、コンテンツ・プリプロセッサ５１０と同様の構成要素と、広告を処理するために必要とされる構成要素とを備え得る。たとえばそれは、認証機構５４５、復号化機構５５０、変換機構５５５、転換機構５６０および調整機構５６５を備える。広告プリプロセッサ５４０において調整機構５６５以外の全ての構成要素は、コンテンツ・プリプロセッサ５１０におけるのと実質的に同一の機能性を実施し得る。調整機構５６５は、広告に対して特に要求される一定の調整を行う役割を果たし得る。たとえば受信された任意の広告に対して調整機構５６５が適用されることで、通常のコンテンツにおける音響の平均パワーレベルに対して５ｄＢだけ音響のパワーレベルが上昇され得る。調整機構５６５が異なる形式の広告に対して異なる形式の調整を実施し得ることが可能であり得る。

制約条件プリプロセッサ５７０は、広告主から受信した制約条件を処理する役割を果たすと共に、目標ユーザの自動識別と、与えられた制約条件を完全にまたは部分的に満足する広告に対する配信スケジュールの自動的導出とを促進するために制約条件の意味を導き出す役割を果たす。受信された制約条件は、ハイパーテキスト・マークアップ言語（ＨＴＭＬ）または拡張可能マークアップ言語（ＸＭＬ）などの一定の言語でコード化され得る。上記制約条件を理解するために、それを復号化すべくパーサ５７５が呼び出され得る。解析された結果は次に意味解析器５８０に転送され得ると共に、該解析器は与えられた制約条件の特定要素を抽出し得る。たとえば、（たとえば冬季などの）特定の時期において（たとえば合衆国の南部などの）特定の地理的領域において（たとえば［１８歳〜３５歳］などの）特定の年齢群に対して水着広告を配信するための要件は、ＸＭＬで表現され得る。特定制約条件の各々は、事前定義されたマークアップを用いて符号化され得る。この場合にパーサ５７５は、マークアップ言語（ＸＭＬ）を認識して各マークアップ区画から制約条件を抽出し得る。意味解析器５８０は次に、抽出された各制約条件の意味を解釈し得る。

制約条件プリプロセッサ５７０は更に、各制約条件を、人口統計的制約条件、地理的制約条件または時間関連制約条件などの異なる範疇へと分類すべく構成された分類器５８５を含み得る。制約条件の各範疇は、配信スケジュールを決定する上で種々の構成要素により使用され得る。たとえば、人口統計的制約条件および地理的制約条件は（目標ユーザ整合機構４３５により）使用されることで、広告が配信されるべき対象者が識別される一方、時間関連制約条件は（広告期間アロケータ４５０により）使用されることで、（たとえば、どのコンテンツと共に、何時、如何なる様式で）コンテンツと共に広告が配信されるべきかが決定される。価格決定機構４５５および価格調整器４８０などの他の一定の構成要素もまた、幾つかの異なる範疇の制約条件を使用し得る。

図６は、本発明の実施例に従う顧客マネージャ４４５の代表的な内部機能ブロック図を示している。顧客マネージャ４４５は、（たとえば加入契約内容記録データベース４４０−１、顧客プロフィル・データベース４４０−２、要求記録データベース４４０−３、需要統計資料データベース４４０−４、応答統計資料データベース４４０−５および課金データベース４４０−６などの）種々の形式の顧客関連データベースを以て顧客情報記憶装置４４０を維持する役割を果たす。

顧客情報を適切に維持するために顧客マネージャ４４５は、目標ユーザ２４５−１、２４５−２、…、２４５−Ｎとインタフェースし得る。それはまた、（たとえば経時的なユーザの嗜好の変化などの）変化する環境に対してコンテンツ配給者２２０が動的に適合するのを可能とする適合能力もサポートし得る。顧客マネージャ４４５は、加入契約内容管理機構６１０、要求処理機構６２０、配信情報解析器６３０、応答情報解析器６４０および課金機構６５０などの複数のサブシステムを備え得る。該サブシステムの各々は、特定機能を実施し得る。加入契約内容管理機構６１０はユーザと相互作用することで顧客加入契約内容情報（６０５）を受信してから、それに従い、加入契約内容記録データベース４４０−１に新たな加入契約内容を入力するかまたは該データベースに既存の加入契約内容を更新し得る。加入契約内容管理機構６１０は、電話、双方向テレビ、インターネット、または、異なるネットワークを介しての習用の郵便書簡などの種々のインタフェースを介して顧客と相互作用を行い得る。

要求処理機構６２０は、加入者からの要求を取り扱う役割を果たし得る。同様に、加入者との相互作用は、異なるネットワークを介する異なるインタフェースを介して実施され得る。顧客要求（６１５）の各々に対し、要求処理機構６２０は要求の性質を解析してから該要求を適切なチャネルへと転送し得る。たとえば、もし顧客要求が短時間内に特定コンテンツが配信されるべきであるというオンデマンド要求に対応するなら、要求処理機構６２０は該要求を緊急であるとマークしてそれを優先的待ち行列内に載置し得る。要求処理機構６２０はまた、要求記録データベース４４０−３における各要求を経過記録すると共に、需要統計資料データベース４４０−４に記憶されたユーザ需要に関する統計資料を更新もし得る（たとえば、当該映画に対して受信した要求の頻度に従い、どの映画の需要が高いかを表す尺度を更新する）。

配信情報解析器６３０は、フィードバック情報２５０に含まれた配信関連統計資料（６２５）を解析する役割を果たし得る。応答情報解析器６４０は、上記応答統計資料データベースにおけるフィードバック情報２５０に含まれた顧客応答（６３５）を経過記録すると共に、斯かる応答情報に関する更なる解析を実施する役割を果たし得る。たとえば、特定広告に対する高率の肯定的応答と種々のユーザ特性（たとえば、職業、年齢、性別など）との間の相関を特徴付けるために、異なる統計資料が演算され得る。課金機構６５０は、加入契約内容、要求記録などの情報に基づいて課金関連動作を実施すると共に、その顧客に対して課金明細書６４５を発行する役割を果たす。

上記顧客マネージャは、それがデータベースにおける情報を知的様式で動的に更新し得る点において、習用のデータベース・マネージャから異なり得る。（たとえば要求処理機構６２０、配信情報解析器６３０および応答情報解析器６４０により実施された）種々の解析の結果は、個別的または集合的に使用されて、たとえば関連するユーザのプロフィルを如何に適合化するかが決定され得る。斯かる結果はまた、それに従い将来における広告活動において広告戦略も適合化され得る（たとえば、最適化されたコスト有効性に対して制約条件を修正する）様に、広告主に対しても提供され得る。

図７は、本発明の実施例に従う広告期間アロケータ４５０の代表的な内部機能ブロック図を示している。広告期間アロケータ４５０は、広告期間決定器７３０、広告挿入／置き換え機構７４０および配信統計資料見積もり器７５０を含み得る。広告期間アロケータ４５０は、目標ユーザに対して送信が予定されたコンテンツと共に広告２１０−１が配信されるべきときに呼び出される。広告２１０−１をコンテンツ内に取入れるために、先ず、該コンテンツ内に広告が取入れられるべき箇所が、または、単に広告期間が決定され得る。これは、広告期間決定器７３０を介して達成される。斯かる期間が一旦決定されたなら広告２１０−１は、その様に割当てられたスポットに挿入され、または、そのスポットに最初に挿入されていた広告に置き換えられる。これは、広告挿入／置き換え機構７４０により達成される。これにより、取入れられた広告を記述する情報（たとえば、その広告は、どのコンテンツと共に、かつ、各目標ユーザに対してどの露出パラメータを以て、誰に対して配信されるのかなど）が見積もられ得る。これは、配信統計資料見積もり器７５０により達成される。

広告期間を決定するために、広告期間決定器７３０は異なる形式の情報を読み出し得る。たとえばそれは整合結果読出し器７２０を介し、目標ユーザ整合機構４３５（図４）により生成された目標ユーザ整合結果を読み出し得る。広告期間決定器７３０はまた制約条件読出し器７０５を介して広告主の制約条件を読み出すことで、割当て（たとえば配信時刻、単一回の露出量、または、反復割合）に関連する情報にアクセスする。個別目標ユーザに関係付けられた配信スケジュールもまた配信スケジュール読出し器７１０を介して読み出され得ることから、広告期間決定器７３０は、所望の配信時刻において目標ユーザに対して配信されるべきコンテンツであって該コンテンツに対しては広告が一体化されるというコンテンツを認識している。更に広告期間決定器７３０は広告期間を決定する上で、広告自体に関する情報（たとえば広告の長さ）であって広告情報読出し器７１５を介して読み出された情報にも頼り得る。

異なる情報源からの情報を用いて広告期間決定器７３０は、与えられた種々の制限を最適に満足する広告期間に適した箇所を決定する。たとえば、目標ユーザに対する送信が予定されていたコンテンツにおける既存広告に当該広告が置き換わるならば、（たとえば露出毎に１０秒などの）制限された単一回の露出量と、一定の反復割合（たとえば１時間に３回）とが存在し得る。この場合、上記広告は上記単一回の露出量（すなわち露出毎に１０秒）に対して適合すべく適合調整され得ると共に、たとえば、１時間当たり４回という反復割合に対する広告主の要件を満足すべく、上記コンテンツには更に１回の広告期間が付加され得る。

広告期間が一旦決定されたなら、広告挿入／置き換え機構７４０は広告を該広告期間に挿入し得る。これはまた、同一の広告期間における既存広告を置き換える段階も包含し得る。この動作によれば、コンテンツ／広告組み合わせ物２３５と、もし当初のスケジュールが修正された（たとえば、制約条件を満足すべく元のコンテンツに対して更に１回の広告期間が付加された）ならば、更新された配信スケジュール７４５とが生成される。上記広告をコンテンツに一体化するために広告挿入／置き換え機構７４０は、コンテンツおよび広告を夫々、コンテンツ読出し器７５５および広告読出し器７６０を介して読み出す。

上記コンテンツ／広告組み合わせ物はまた、宛先に基づく媒体変換器７６０を介して転換されることで、意図された受信デバイスに適した媒体における特定形態のコンテンツ／広告組み合わせ物を生成し得る。必要とされる特定媒体の決定は、広告主により提供された制約条件に基づいて為され得る。（個別化に基づいて生成され得る）上記コンテンツ／広告組み合わせ物に依れば、提案された配信を特徴付ける配信統計資料が見積もられ得る。これは、配信統計資料見積もり器７５０により達成され得る。

図８（ａ）には、本発明の実施例に従う個別化配信スケジュールに含まれる代表的な種類の情報が示される。配信スケジュール７４５は、宛先情報８００、（もしコンテンツと共に配信されるなら）ホスティング・コンテンツ情報８１５、広告置換え情報８３０、…、および、配信情報８３５に関する情報を含み得る。宛先情報８００は更に、地理的箇所８０５および配信媒体８１０を含み得る。前者（８０５）は（コンテンツと共にまたはコンテンツなしで）上記広告が配信されるべき場所のアドレスを記述し得るが、これは物理的住所または電子的なアドレス（たとえばＩＳＰアドレス、電子メール・アドレス、または、携帯電話番号など）とされ得る。配信宛先における差は、価格に影響し得る。たとえば、広告をひとつの地理的領域に配信することは別の地理的領域に配信するよりもコストが掛かり得る。後者（８１０）は、上記広告（および、該広告が一体的に配信されるコンテンツ）が送信されるべき適切な媒体形態を表し得る。この適切な媒体形態は、受信デバイスに従い決定され得る。たとえば配信アドレスが携帯電話に対応するなら、コンテンツと共にまたはコンテンツなしで広告を配信するために使用されるにはオーディオ媒体形態が適切であり得る。

ホスティング・コンテンツ情報８１５は、広告がコンテンツと共に配信されるべきときに存在し得る。それは、広告が埋め込み８２０されるコンテンツと、ホスティング・コンテンツの配給状況８２５（たとえば、更に安価な配給コストに繋がる結果として更に低い広告料金に繋がり得るという秒単位の配給）とを表し得る。広告置換え情報８３０は、コンテンツにおける元の広告の置き換えが在ったか否かを、及び、もし在るなら、対応する置き換えパラメータを記述し得る。斯かる情報はまた、広告を配信するコストを算出するためにも使用され得る。もし広告が一定の既存広告を置き換えることで配信されるべきであれば、コンテンツ配給者２２０は置き換えに対して更に高い料金を賦課し得る。これに加え、もし秒単位配給のコンテンツ内の元の広告が置き換えられるなら、コストは更に低くなり得る。

配信情報８３５は、露出量８４０、反復割合８５０および配信時刻８４５などの種々の時間関係の配信情報を記述し得る。置換え情報もまた、同様の特徴を含み得る。以下において理解される様に配信スケジュールは広告を価格決定する上でも使用される（たとえば、異なる総露出時間を以て異なる時刻に配信された広告は異なる様に賦課される）。

図８（ｂ）は、本発明の実施例に従い提案された配信を特徴付けるために見積もられ得る代表的な種類の統計資料を示している。幾つかの尺度は、目標包含範囲（８５５）に関して提案された広告を特徴付け得る。幾つかの尺度は配信（８８０）に関し得ると共に、幾つかの尺度は単に価格決定の基礎に関し得る。目標包含範囲に関しては、選択された目標ユーザに基づいて種々の統計資料が演算されることで、たとえば、与えられた制約条件に関する人口統計的データ（８６０）または地理的制限（８６５）に関して与えられた制約条件を、選択された目標ユーザが如何に良好に満足するかが評価され得る。選択された目標ユーザに基づき、たとえば同様の広告（８７０）に対する該ユーザの過去の応答に関し、斯かるユーザに関係付けられた履歴的統計資料も提供され得る。配信に関し、広告が埋め込まれたコンテンツ（８８５）に関係付けられた統計資料が提供されることで、たとえば番組の人気が表され得る。また、同様の広告に関する異なる配信時刻に対する肯定的応答の割合の相関を表し得るという、配信時刻（８９０）に関して見積もられた統計資料も提供され得る。

見積り統計資料を受信したときに広告主により、見積り価格の由来を特徴付ける統計資料が使用されることで、その提示が評価もしくは検証され得る。コンテンツ配給者２２０は、価格決定機構４５５において採用されたのと同一の統計資料に基づいて自身の見積り価格を算出し得る。採用され得る異なる価格決定方式であって、見積り価格を算出する上で異なる統計資料を利用するという価格決定方式が在り得る。図９（ａ）は、広告を配信するための価格を決定する方法のひとつの代表的実施例を示している。図９（ａ）において、９０１に示された所定制約条件は、４２歳の年齢、男性という性別、および、５０，０００ドル〜１００，０００ドルの年収を含んでいる。個別リストには、年収が６４，０００ドルである４２歳の男性が配置されている。図９（ａ）には、２つの判断基準、すなわち、指標値（たとえば、９０５におけるｘ_１、ｘ_２、ｘ_３およびｘ_４、および、９０２における対応値）と、係数（たとえば９０５におけるａ、ｂ、ｃ、およびｄ、ならびに、９０３において挿入された対応値）とに基づいて個人毎コストを決定する代表的な数式９０５が示される。

所定の数式９０５は、個別リストにおける個人毎コストを決定すべく使用され得る形式である所定数式の一実施例にすぎないことを銘記することが重要である。本質的に所定数式９０５は、個別リストにおける個人に関する需要を決定する任意の数式とされ得る。斯かる需要は、個別リストに含まれた特定の個人の需給と、広告主からの需給とに基づき得る。図９（ａ）においては先ず９０２においてｘ_１、ｘ_２、ｘ_３およびｘ_４に対して各指標値が挿入される。これらの指標値は、コンテンツ配給者２２０に対する、個別リストにおける個人の相対的重要度により決定され得る。すなわち上記個別リストにおける個人は、コンテンツ配給者２２０による該個人に対する需要に基づいて更に高いまたは更に低い指標値を有し得るものであり、一定の個人群は需要が更に高い。

広告主の観点からの個人に対する需要は、上記所定数式が基づくという加重された重要性（ｗｅｉｇｈｔｅｄ ｓｉｇｎｉｆｉｃａｎｃｅ）に対応し得る。この加重された重要性は、目標とされる個人の需要に基づき算出される上記係数値により表される重要性の度合いとして定義される。一実施例において、その需要は、目標とされる個人が広告を受信するために利用可能な時間量に基づき得る。故に、たとえば個人が３５歳の男性ならば多くの広告主が該個人に対する広告を望み得ることから該個人に対する需要が引き起こされて、該個人に対して利用可能な時間が少なくなる。次に９０３にては、年齢、収入、性別が挿入かつ加算されると共に、上記数式は９０４にてその個人に対する価格を生成する。上記係数値は、広告主の観点からの個人に対する需要に基づいている。その場合、整合した特定の個人の夫々に対する価格の全てが加算され、広告スポットに対する総価格が決定され得る。

本発明の別実施例に係る価格決定方式においては、目標ユーザに対して広告を配信するための価格も算出され得る。図９（ｂ）は、本発明に係る価格決定機構４５５の別実施例の代表的な内部機能ブロック図を示している。価格決定機構４５５は、総配信価格見積もり器９１０、個別配信価格見積もり器９２０、需要指標読出し器９４０、係数読出し器９５０、および選択的に、単価参照テーブル９３０を備える。価格決定機構４５５は、個別価格決定に基づく価格決定方式をサポートすべく構成される。

制約条件２１０−２に基づいて選択された目標ユーザ群に対して広告２１０−１を配信する総価格を算出するために、総配信価格見積もり器９１０は先ず整合結果９００に対してアクセスする。目標ユーザを記述する整合結果に基づいて総配信価格見積もり器９１０は、目標ユーザの各々に対して、個別配信価格見積もり器９２０を呼び出すことで、広告２１０−１を目標ユーザに対して配信する価格を算出し得る。上記呼び出しによれば、基礎となる目標ユーザ９１５の識別情報が個別配信価格見積もり器９２０に対して受け渡され得る。個別配信価格見積もり器９２０が各目標ユーザに対する算出済みの個別配信価格９６５を総配信価格見積もり器９１０に対して戻した後、個別価格は合計されて全体的な見積り価格２３０−１が導出され得る。

基礎となる目標ユーザに対して広告を配信する価格を算出するために個別配信価格見積もり器９２０は、たとえば、基礎となる目標ユーザと、コンテンツ配給者の観点からの目標ユーザの重要性と、広告主の観点からの目標ユーザの重要性と、広告の送信の基礎となる配信スケジュールと、広告が（たとえば他の既存広告を置き換えることによる）派生的様式で配信されるか否かと、に関係付けられた種々の要因を考慮し得る。基礎となる目標ユーザは、他の特徴に対して一定の重要性を有し得る幾つかの特徴を保有し得る。斯かる特徴はまた、異なる関係者に対して異なる度合いの重要性を有することもある。たとえば、［１８歳〜２５歳］の年齢群における目標ユーザは、ＭＴＶと同様なコンテンツを配給するコンテンツ配給者に取り非常に重要であり得る。更に、斯かる特徴（［１８歳〜２５歳］）は、５０歳を越えた人々に対してビタミン剤を広告する広告主に取り重要でないこともある。代替的に目標ユーザは、コンテンツ配給者および広告主の両者に対して重要なこともある。この場合にコンテンツ配給者２２０は、需給原理に基づき、広告時間の各単位に対して更に賦課し得る。

一定の状況において目標ユーザに対する個別価格は、基礎となる広告に対する上り方向オンデマンド要求に基づいて算出される。この場合に広告主に賦課される個別価格の算出は、該個別価格を見積もるべく使用される制約条件が、要求を行いつつある目標ユーザから受信されることを除き、同一のままである。これに加え、オンデマンド要求に関して要求を行いつつある（不図示の）目標ユーザに対して賦課される価格も算出され得る。これは、ビデオ・オンデマンドの状況展開においてペイ・パー・ビュー毎に為される賦課と同様である。斯かる価格は、要求毎に均一料金として賦課され得るか、または、以下に記述される代表的な価格決定方式に基づいても算出され得る。

図１０（ａ）は、本発明の実施例に従う個別化広告に対する代表的な価格決定方式を示している。ユーザの望ましさを評価する上で適切な複数の特徴１０１０が在り得る。斯かる特徴はたとえば、特徴Ｆ_１：性別＝女性（１０１０−１）、Ｆ_２：性別＝男性（１０１０−２）、Ｆ_３：視聴時間／日＞５（１０１０−３）、…、Ｆ_ｉ：年齢群［１８歳〜２５歳］（１０１０−４）、Ｆ_ｊ：年齢群［３５歳〜５０歳］（１０１０−５）、…、Ｆ_ｍ−１：趣味＝［スポーツ］（１０１０−６）を含み得る。コンテンツ配給者２２０は斯かる特徴の各々に関して、その特徴を有する目標ユーザの利用可能性または供給（１０２０）を表す尺度を維持し得ると共に、上記利用可能性は広告に晒され得る時間に関して評価され得る。たとえば年齢群［１８歳〜２５歳］に対応するユーザの利用可能性は、Ｔ_ｉ（１０２０−ｉ）分に対応し得る。一定の特徴による目標ユーザに対する需要が高いほど、対応する利用可能性は低くなり得ると共に、コンテンツ配給者２２０に対して該特徴は更に重要となる。それ故に、この特徴を有するユーザに対して広告を配信することは広告主にとり更に高コストとなる。

図１０（ａ）に示された代表的な価格決定方式は、斯かる需給関係に基づいている。各特徴に関してコンテンツ配給者２２０は、その特徴を有する目標ユーザが該コンテンツ配給者２２０に対して如何に重要かを表す指標値（１０３０）を算出し得る。斯かる指標値をＩｄｘ_ｉ、１≦ｉ≦ｍ（１０３０−１、１０３０−２、１０３０−３、…、１０３０−ｉ、１０３０−ｊ、…、１０３０−ｍ）で表現すると、各々は特徴Ｆ_ｉ、１≦ｉ≦ｍに対応する。斯かる指標値は、１．０が最高レベルの重要性に対応し且つ０．０が最低レベルの重要性に対応するとして１≦ｉ≦ｍに対して０．０≦Ｉｄｘ_ｉ≦１．０という特定範囲内に正規化され得ると共に、目標ユーザの対応利用可能性Ｔ_ｉ、１≦ｉ≦ｍに基づいて算出され得る。（たとえばＦ_ｉなどの）各特徴に対する（たとえばＩｄｘ_ｉなどの）指標値は、（たとえばＴ_ｉなどの）対応利用可能性に反比例し得る。すなわち、（たとえば年齢群［１８歳〜２５歳］などの）一定の特徴を有するユーザの利用可能性が低い（すなわち、更に人気がある）ほど、その特徴を有する目標ユーザはコンテンツ配給者２２０に対して更に重要である。斯かる指標値は、コンテンツ配給者の観点に基づいて算出される。

一方、広告主の観点から該広告主２０５もまた、たとえば制約条件において、目標ユーザは如何なる特徴を保有すべきであり且つこれらの所望特徴が該広告主２０５にとり如何に重要であるかを指定し得る。図１０（ａ）において各特徴に関して指定された重要性（１０４０−１、１０４０−２、１０４０−３、…、１０４０−ｉ、１０４０−ｊ、…、１０４０−ｍ）は、１≦ｉ≦ｍ、０．０≦Ｃｅ_ｉ≦１．０であり、１．０が最高レベルの重要性として、Ｃｅ_ｉにより表現される所謂る係数（１０４０）である。広告主の観点から算出された斯かる係数は、供給状況を全く考慮しないこともある。

広告が配信されるべき目標ユーザの群は、広告主２０５により指定された所望特徴に対して容認可能な程度まで整合する特徴を有するユーザに対応する。斯かる目標ユーザに対して広告を配信する価格を算出する上では、考慮されるべき種々の要因が在り得る。たとえば、広告主およびコンテンツ配給者の両者に対するユーザの重要性が考慮され得る。たとえば、広告主２０５に対して重要である一定の特徴が多くの広告主によっても所望される（すなわち、目標ユーザはコンテンツ配給者に対して重要である）ならば、この特徴は更に高いコストを有し得る。これに加え、上記配信スケジュールもまた価格に影響し得る。６：００ｐｍ〜１０：００ｐｍの間における配信は、更にコストが掛かり得る。配信時刻は、（たとえば所望の配信時刻などの）広告主の観点と、（たとえばユーザの加入契約内容に起因する放送スケジュールまたは制限などの）コンテンツ配給者の観点との両者に基づいて決定され得る。同様に、当該コンテンツと共に広告が配信されるべきコンテンツもまた価格に影響することがあり、それもまた需給原理に基づいて決定され得る。

図１０（ａ）に示された代表的な価格決定方式は、種々の関連要因に従い、対応する個別目標ユーザに対して広告を配信する個別価格に基づいて価格を算出する方法を記述している。最初に、特定の所望特徴Ｆ_ｉを有する特定の目標ユーザＵ_ｋに対する望ましさＤ（Ｆ_ｉ，Ｕ_ｋ）１０５０が需給原理に基づいて見積もられる。望ましさＤ（Ｆ_ｉ，Ｕ_ｋ）は次式で定義される：
Ｄ（Ｆ_ｉ，Ｕ_ｋ）＝Ｍａｘ（Ｃｅ_ｉ，Ｉｄｘ_ｉ）＋Ｐｒ（Ｉｄｘ_ｉ）×Ｐｆ（Ｃｅ_ｉ，Ｉｄｘ_ｉ）
式中、Ｍａｘは望ましさの既定もしくは基本のレベルを表す最大値関数であり、Ｐｒは割増し率を表し、且つ、Ｐｆは割増し一覧を表している。既定の望ましさレベルは単に、コンテンツ配給者２２０に対する重要性と広告主２０５に対する重要性との間の最大値として算出され得る。たとえば、特定の特徴に関して広告主２０５に対する重要性がコンテンツ配給者２２０に対するそれよりも高いとき、該コンテンツ配給者２２０は広告主に対する重要性に従い価格を賦課するものである。一方、コンテンツ配給者に対する重要性が広告主に対するそれよりも高いなら、コンテンツ配給者２２０は、該コンテンツ配給者に対する基礎特徴を有する目標ユーザの価値に従い価格を賦課せんとする。

上記既定の望ましさレベルは、種々の条件下で割増しされ得る。たとえば、広告主２０５およびコンテンツ配給者２２０の両者により目標ユーザが高度に所望されたとき、全体的な望ましさは相当に割増しされるべきであり且つ該目標ユーザに対して広告を配信するコストは最高となるべきである。一方、広告主２０５およびコンテンツ配給者２２０のいずれもが、一定の特徴を有する目標ユーザが望ましいとは考えてない（この場合、既定の望ましさは低い）とき、割増しは、無しとされまたは略々ゼロとされるべきである。これらの２つの極限の状況展開の間における（たとえば、広告主およびコンテンツ配給者の両方が、基礎特徴を有する目標を中程度に望ましいと考えているという）状況に対し、割増しは合成的な望ましさに比例して適用され得る。

割増し率ＰｒはＩｄｘ_ｉの関数であり、且つ、該割増し率はコンテンツ配給者２２０の観点に基づいて決定される。基礎特徴を有する目標ユーザがコンテンツ配給者２２０に対して更に望ましいほど（たとえば、年齢群［１８歳〜２５歳］はＭＴＶコンテンツ配給者に対して非常に重要であり得る）、割増し率は高くなる。割増し率関数Ｐｒは、線形関数とされ得るか、または、たとえば［０．０，０．４］におけるＩｄｘ_ｉに対してはＰｒ＝０、（０．４，０．６５］におけるＩｄｘ_ｉに対してはＰｒ＝１、（０．６５，０．８］におけるＩｄｘ_ｉに対してはＰｒ＝２、および、（０．８，１．０］におけるＩｄｘ_ｉに対してはＰｒ＝３などの様にＩｄｘ_ｉ値の各所定範囲内において特定の関数値を提供するという離散関数などの非線形関数とされ得る。図１０（ｂ）には、代表的な離散的割増し率関数が示される。斯かる離散関数の値は、異なる状況における割増しの割合に対応する。

割増し一覧Ｐｆは、供給と需要との間の関係に関して所定の割増し量（またはプレミアム）を提供し得る関数であり、この量は、Ｃｅ_ｉ（広告主の観点からの“望ましさ／重要性”）およびＩｄｘ_ｉ（コンテンツ配給者の観点からの“望ましさ／重要性”）として測定されている。割増し一覧ＰｆはＣｅ_ｉおよびＩｄｘ_ｉの連続関数に対応し得ると共に、この関数値は、たとえばＣｅ_ｉおよびＩｄｘ_ｉが大きな値を有するときは常に生じ得る。割増し一覧関数Ｐｆは図１０（ｃ）に示された如く変数Ｃｅ_ｉおよびＩｄｘ_ｉに関する２次元の連続関数であり得るか、または代替的にそれは、図１０（ｄ）に示された如くＣｅ_ｉおよびＩｄｘ_ｉの関数であるパラメータに依る１次元関数とされ得る。これに加え、割増し一覧関数Ｐｆは線形または非線形の関数とされ得る。

この代表的実施例において、既定の望ましさ（最大値関数）に対して加算される割増しの量は、割増し率Ｐｒと割増し一覧関数Ｐｆとの積として決定される。この積の効果は、非精細制御および精細制御の両方に対して割増しが委ねられ得るということである。割増し率Ｐｒは非精細制御を実施し、且つ、割増し一覧関数Ｐｆは精細とされた制御を実施する。図１０（ｅ）はＰｒとＰｆとの代表的な積を示しており、その場合にＰｒは各領域内の基底値を制御するだけでなく、Ｐｆに従い決定された割増し値を増幅もしている。

個別目標ユーザの各々に対する価格を算出するために、その様に決定された１≦ｉ≦ｍでの望ましさＤ（Ｆ_ｉ，Ｕ_ｋ）は、目標ユーザの全ての特徴に関する全体的望ましさを算出すべく使用され得る。目標ユーザＵ_ｋの全体的望ましさＷＤ（Ｕ_ｋ）１０６０は例えば重み付けされた合計により異なる特徴の全体に亙り算出可能であり、その場合に異なる特徴に割当てられる加重値は、それらの合計が１となる様に正規化され得る。一実施例においては、広告主２０５により定義された望ましさは正規化されてから、加重値として使用され得る。これは図１０（ａ）において以下の如く示される：
ＷＤ（Ｕ_ｋ）＝Ｃｅ_１×Ｄ（Ｆ_１、Ｕ_ｋ）＋Ｃｅ_２×Ｄ（Ｆ_２、Ｕ_ｋ）＋…＋Ｃｅ_１×Ｄ（Ｆ_ｍ、Ｕ_ｋ）
但し、１≦ｋ≦Ｎであり、
式中、１≦ｉ≦ｍとしてＣｅ_ｉは、対応する特徴の各々に関して正規化された望ましさに対応すると共に、広告主２０５により定義される。Ｃｅ_ｉとＤ（Ｆ_ｉ、Ｕ_ｉ）との積の各々は、コンテンツ配給者の観点および広告主の観点の両方からの特徴Ｆ_ｉに関する目標ユーザＵ_ｉの合成的な望ましさと見做され得る。（全ての特徴に亙る）目標ユーザＵ_ｋの全体的望ましさＷＤ（Ｕ_ｋ）１０６０は、異なる特徴に関して重み付けされた合計として表され得ると共に、コンテンツ配給者および広告主の両者の観点に基づいて算出され得る。

全体的望ましさ１０６０は次に、１≦ｋ≦Ｎとして目標ユーザＵ_ｋに対し広告を配信する個別価格Ｐ（Ｕ_ｋ）１０７０を算出するために使用され得る。図１０（ａ）に示された如く個別価格１０７０は、目標ユーザの全体的望ましさＷＤ（Ｕ_ｋ）１０６０と、（以下で論じられる）種々の配信スケジュール・パラメータの関数として決定される単価と、目標ユーザに対する広告の露出の総量との積として決定され得る：
Ｐ（Ｕ_ｋ）＝ＷＤ（Ｕ_ｋ）×単価（Ｕ_ｋ）×露出量（Ｕ_ｋ）
最後に、識別された目標ユーザの全てに対して広告を配信するための総価格１０８０は、個別目標ユーザに対する個別価格の全ての合計として算出され、すなわち：

である。

目標ユーザに対して広告を配信するために賦課される単価は、該目標ユーザに対して指定された配信スケジュールに関する異なるパラメータに基づいて決定され得る。単価において使用される単位は、時間的単位（たとえばテレビ番組における広告は時間に関して測定され得る）またはスペース的単位（たとえば雑誌における広告は占有されるスペースに関して測定され得る）を指し得る。図８（ａ）に関して論じられた如く、個別目標ユーザに関係付けられた配信スケジュールは、その各々が単価決定に帰属し得るという種々の形式の情報を含み得る。たとえば、コンテンツと共に広告を配信することは、コンテンツなしでの配信と対照的に更に高い単価（または更に低い単価）に対応し得る。また、フルスケールのマルチメディア形態で広告を送信することは、オーディオ形態での配信よりもコストが掛かり得る。一方、オーディオ形態の広告を携帯デバイスに対して配信することは更にコストが掛かることもある、と言うのも、たとえばデータ圧縮およびネットワーク交換の実施が必要だからである。

選択的に、広告が配信されるべき各地理的領域は、たとえば経済的理由に基づいて決定された異なる単価に対応し得る。プライムタイムにおいて又は雑誌の主要頁上に広告を配信することは、更にコストが掛かり得る。これに加え、異なる地理的領域ではプライムタイムの定義が異なり得る。当該コンテンツと共に広告が配信されるべきコンテンツの形式もまた、単価の差に帰属し得る。たとえば、リアルタイムでのスポーツ・イベント放送の間に広告することは、同一のスポーツ・イベントを単に再放送する（或いはオンデマンド送信である）よりもコストが掛かることがあり、または、クリスマス・シーズンの間における広告は更にコストが掛かり得る。コンテンツの配給状況もまた単価に影響し得る。たとえば新番組の最初の放映の間において広告することは、再放送の間に同一コンテンツの送信を介して広告することよりも高い単価に対応し得る（たとえばローカルのＴＶ局は再放送番組において既存広告を置き換えて、更に少ない賦課を行い得る）。既存広告を置き換えるための単価が更に高いこともある。他方、広告期間における独占権（すなわち、置き換えが許容されない広告）もまた更にコストが掛かり得る。単価表は、種々の状況に基づく単価であって上記で論じられた如き種々のパラメータに基づき決定された単価を記憶すべく事前決定され得る。

記述された価格決定方式を実現するために個別配信価格見積もり器９２０（図９）は、選択された目標ユーザの各々に対し、需要指標読出し器９４０を呼び出すことで（記憶された需要統計資料４４０−４に基づいてコンテンツ配給者２２０により算出され得る）Ｉｄｘ値を読み出し、且つ、係数読出し器９５０を呼び出すことで、広告主２０５により指定された種々の特徴に関する望ましさを読み出す。その様に読み出された値は、目標ユーザの全体的望ましさ（１０６０）を算出してから該目標ユーザに対して広告を配信する個別価格（１０７０）を算出するという個別配信価格見積もり器９２０へと転送される。代表的な個別価格決定方式において記述された如く、個別配信価格見積もり器９２０は、基礎となる目標ユーザに対する配信スケジュールなどの関連情報にアクセスすると共に、関連パラメータに基づいて単価参照テーブル９３０から単価を読み出し得る。見積もられた個別価格の各々は総配信価格見積もり器９１０へと転送され、其処では個別価格に基づいて合計された総価格が生成される。

個別配信価格見積もり器９２０は目標ユーザの下位群に対する価格を算出すると共に総配信価格見積もり器９１０は目標ユーザの各下位群の価格を合計することで総価格を算出することも可能である。目標ユーザの下位群の各々は、一定の判断基準に基づいて分類され得る。たとえば下位群の目標ユーザは、全てが同一特徴を有し得る（たとえば全てが［１８歳〜２５歳］の年齢群にある）か、または、全てが同一の配信スケジュールを有し得る（たとえば全てのユーザが特定のローカル放送領域内である）。斯かる算出方式は、該当要求内容に従い種々の状況において採用され得る。たとえば団体割引が有効であるとき、団体割引の判断基準を満足するユーザの団体に対して広告を配信する価格は、団体の全体に対して算出され得る。故に価格の個別化は、異なる規模で実施され得る。

先に記述された如く、広告２１０−１が目標ユーザ２４５に対して配信された後で、コンテンツ配給者２２０を含む種々の関係者に対してはフィードバック２５０が入手可能とされ得る。図１１は、本発明の実施例に従う代表的な種類のフィードバックを示している。フィードバック２５０は、目標ユーザに対する広告の配信を種々の側面から特徴付け得る。それは実際の配信統計資料１１１０を記述し得ると共に、該統計資料は、広告が配信された実際の番組１１２０と、実際の配信時刻１１３０と、たとえば、特定の露出毎の持続時間および反復露出の回数に関する実際の露出統計資料１１４０とに関する詳細な情報を提供し得る。上記実際の配信統計資料は、見積もり配信統計資料と異なり得る。当該番組と共に広告の配信が予定された番組が（たとえば中止、停電、または、遅延された先行番組の故に）配信されないこともあり得る。広告の配信に対して最初に予定された時刻が（たとえば先行番組の遅延により）変更されることもあり得る。予定された広告期間は、コンテンツが目標ユーザに対して送信されるときに短縮され又は除去されることさえあり得る。斯かる実際の配信統計資料もまた、上記受信器が食い違いを容易に認識し得る様に、元の配信統計資料と対比して提供され得る。

フィードバック統計資料２５０はまた、たとえば、広告が置き換えられたか、或いは、（該広告に対して最初は割当てられていなかったかも知れない）広告期間において既存広告を置き換えたかに関する派生的情報１１５０も提供し得る。これに加えてフィードバック２５０は、配信の影響に関して該配信を特徴付けるユーザ応答情報１１６０も含み得る。斯かる情報は、ユーザからの応答を募集する広告（たとえば、注文を発信するための８００番号（無料電話）またはウェブ・サイトを提供する広告）に対して収集され得る。収集された応答は、肯定的応答１１７０、否定的応答１１９０および応答なし１１８０という範疇などの異なる範疇へと分類され得る。

コンテンツ配給者２２０は、種々の情報源からフィードバック２５０を受信し得る。たとえば該配給者は、広告が目標ユーザに対して直接的に中継されるエンティティ（たとえば、地方テレビ放送局、ＩＳＰ、または、地方ラジオ放送局）からフィードバック２５０を受信し得る。該配給者はまた、コンテンツ／広告の配給に関してデータを収集すると提示され又は収集されたデータに基づいて導出された統計資料を提供すると提示された特定サービスから、特定の配給に関するフィードバックを受信もしくは獲得し得る。フィードバック２５０はコンテンツ配給者２２０に対して送信され得るか、または代替的に、コンテンツ配給者２２０はたとえばサービス・プロバイダのウェブ・サイトから斯かるフィードバック情報にアクセスし得る。フィードバック・データ２５０は、種々の形態で提示され得る。たとえば該データはテキスト的データとして提示され得るか、たとえば配信の分布を示す表示物として表現され得ると共に、地理的にカバーされた領域の各々に対して該データによればユーザは該データをクリックすることで、その地域に対する配信に関係付けられた詳細な統計資料の全てを呼び出し得る。

フィードバック２５０の異なる部分は異なる情報源から受信され得ると共に、それらは異なる時刻において受信され得る。たとえば実際の配信統計資料は、ローカル中継局から収集され得る。応答統計資料は異なる情報源から到来し得る。たとえば、広告された製品に対する注文を受ける（配信の間に自身の製品が広告されている製造業者／配給者により設定された）顧客サービス窓口は応答に関する情報を収集し得るが、斯かる顧客サービス・センタは配信に対して直接に関連する情報を一切供給しない。これに加え、種々の時刻にては異なる形式のフィードバック情報が入手可能とされ得る。たとえば応答統計資料の収集は、実際の配信情報の収集よりも時間が掛かり得る。

見積り統計資料２３０−２とフィードバック情報２５０との間の食い違いによれば、見積り価格２３０−１に対する調整が保証され得る。上記の食い違いは、広告主２０５に帰属しない理由の故に、意図された有効性が達成されないことを示し得る。最初に選択された目標ユーザの全てが（たとえば番組の中止により）広告を受信しないこともある。最初に予定された時刻における広告配信が失敗すると、広告の有効性が非常に低下することも在り得る。たとえば、９：００ｐｍ以前に配信が予定された子供用の玩具の広告が（この時刻までに殆どの子供は既に就寝していることもあるという）１０：１５ｐｍまで配信されないならば、広告は意図された聴取者に対して到達しないこともある。上記食い違いはまた、広告の実際の影響は意図されたまたは予想された影響を上回ること（たとえば、最初に予想された５％の割合に対するユーザからの１５％の肯定的応答）の特定証拠を提供することもある。

見積り価格２３０−１に対して調整が為され得るか又は調整が如何に為されるべきかの基礎となる条件は、コンテンツ配給者２２０と広告主２０５との間における契約において規定もしくは同意され得る。フィードバック２５０が受信されたとき、食い違いの性質に従い、見積り価格２３０−１は上方または下方に調整され得る。価格調整器４８０は適切なときに呼び出されることで、価格調整を実施し得る。図１２（ａ）は、本発明の実施例に従う価格調整器４８０の代表的な内部機能ブロック図を示している。代表的な価格調整器４８０は、図１０（ａ）に示された代表的な価格決定方式と同様の方式に従い見積り価格２３０−１を調整し得る。

価格調整器４８０は、総配信価格調整器１２１０、個別配信価格調整器１２２０、需要指標読出し器１２３０および係数読出し器１２４０を備える。整合結果９００に基づいて総配信価格調整器１２１０は、整合結果９００に従う各目標ユーザに関する情報（たとえばＩＤ）ならびに目標ユーザに関係付けられた見積り価格と共に、個別配信価格調整器１２２０を呼び出す。此処で、呼び出しの各々は、目標ユーザの下位群に関しても為され得る。個別配信価格調整器１２２０は先ず、基礎となる目標ユーザに関して配信スケジュール７４５と（フィードバック２５０に含まれた）実際の配信状況との間に食い違いが在るか否かを決定し得る。もし食い違いがない（広告はスケジュールに従い配信された）なら、調整は為されず、または、目標ユーザに対する出力調整価格はそのユーザに対する見積り価格と同一である。

もし配信スケジュール７４５と実際の配信との間に食い違いが在るなら、個別配信価格調整器１２２０は調整値を計算すると共に該調整値を見積り価格に適用することで、目標ユーザに対する調整済み価格１２４５が生成され得る。調整された個別価格１２４５は、総配信価格調整器１２１０対して転送され、実際価格（または調整済み価格）２６０−１の計算に使用される。

個別調整済み価格を計算するには、種々の手法が在り得る。実際の配信価格は、フィードバック２５０に含まれた実際の配信情報に基づいて直接的に算出され得る。この場合、個別ユーザに対する見積り価格は、同一の個人に対する実際の価格１２４５により置き換えられる。実際の価格の算出は、図１０（ａ）に記述された価格決定方式に従い実施され得る。この場合に個別配信価格調整器１２２０は先ず、（整合結果７４５に従い決定された）広告配信に対して予定された目標ユーザが実際に広告を受信したか否かを決定し得る（たとえば番組は遅延または停電により中止され得る）。もし受信されていなければ、実際の価格は単にゼロに設定され得る。もし実際の配信が、予定された配信と厳密に同一であるなら、実際の価格は単に見積り価格と等しく設定され得る。

実際の配信が、（見積り価格の算出の基礎となる）予定された配信に厳密には従わないとき、少なからぬ調整が実施され得る。斯かる調整を実施する種々の手法が在り得る。ひとつの手法は、実際の配信情報に基づいて実際の価格を単純に算出することである。この場合に個別配信価格調整器１２２０は、此処では実際の配信情報が使用されることを除き、個別配信価格見積もり器９２０が見積り価格を算出する方法と同様の手法で実際の価格を計算し得る。実際の価格を計算するために個別配信価格調整器１２２０は需要指標読出し器１２３０を呼び出すことで１≦ｉ≦ｍであるＩｄｘ_ｉを読み出し、且つ、係数読出し器１２４０を呼び出すことで１≦ｉ≦ｍであるＣｅ_ｉを読み出す。その様に読み出された尺度を用いて実際の価格は次に、目標ユーザに対して広告が送信された実際の配信時刻もしくは実際の番組を含む実際の配信状況に関する情報を用いて単価参照テーブル８２５から読み出された実際の単価に基づいて算出される。実際の価格を決定する上で使用される他のパラメータは、実際の配信の間における露出毎の時間的な長さおよび反復の回数などの、目標ユーザに対する広告の実際の露出に関連し得る。

代替的に、見積り価格はまた、配信スケジュールと実際の配信データとの間の食い違いの程度に基づいても調整され得る。斯かる食い違いは、肯定的または否定的であり得る。肯定的な食い違いは、実際の配信状況が、見積もられたよりも良好であるという状況展開に対応する。たとえば実際の配信は、非プライムタイムにおいて配信されるべきと最初は予定された広告が（たとえば制約条件において指定された広告主の承認を以て）実際にはプライムタイムに配信され得る様に、または、実際の応答率が（たとえば広告契約において規定された如き）当初の見積もり応答率を超える様に、先行番組の遅延の故に予定配信よりも良好であり得る。この場合、もし契約当事者同士が同意しているなら、見積り価格は上方に調整され得る。

否定的な食い違いは、実際の配信状況が見積もりより悪いという状況展開に対応する。これはたとえば、包含範囲（たとえば、実際には更に少ない目標ユーザがカバーされる）、配信時刻（たとえば実際の配信時刻が既に、予定されたプライムタイムでない）、露出の長さ（たとえば、単一回の露出における期間が短縮され、または、反復が少ない）、または、応答率（たとえば見積もりより低い）に関して評価され得る。低下のレベルは、該当要求内容に従い評価され得る。たとえば包含範囲が露出量よりも重要ならば、見積もり包含範囲より狭い実際の包含範囲は、露出量が実際に延長されても相当に不利であると見做され得る。

食い違いの程度に依存し、調整は異なる様に適用され得る。たとえば図１２（ｂ）に示された如く幾つかの離散的な程度の食い違いが在り得、その場合、ｘ軸は実際の配信状況と見積り統計資料との間の整合の程度として測定された食い違いの程度を表し、ｙ軸は見積り価格に対して為される調整値であって見積り価格に関する百分率で測定された調整値を表している。隣接する２つの離散的な食い違いの程度の間においては、調整の量を制御するために特定の調整倍率関数が適用され得る。たとえば、食い違い範囲［−０．２５，０．０］では調整倍率関数Ｆ（ｄ）が適用され、その場合にｄは食い違いの値を表し；食い違い範囲［−０．６５，−０．２５）においては異なる調整倍率関数Ｇ（ｄ）が適用され；食い違い範囲［−１．０，−０．６５）においては、この例では負の方向における大きな食い違いに対して相当に鋭角的な調整値を有するという調整倍率関数Ｈ（ｄ）が適用される。

これらの調整倍率関数は事業的判断を反映すべく適切に設計され得ると共に、経済的状況または方針が変化したときには動的に再構成され得る。異なる範囲の食い違いに対しては異なる調整倍率関数が適用されることで、価格の割増し（上方調整）および割引き（下方調整）、または、調整率における差が捕捉され得る。図１２（ｂ）に示された代表的実施例において、（ｙ軸の左側における）負の食い違い状況において使用される調整倍率関数は下方調整（割引き）を制御すると共に、（ｙ軸の右側における）正の食い違い状況において使用される調整倍率関数は上方調整（割増し）を制御する。

各調整倍率関数は、（基底関数に対する異なる勾配に対応する）異なる調整率を提供すべく設計され得る。たとえば、正の食い違いが一定範囲（たとえば２５％以下）であるとき、見積り価格は調整されなくても良い（調整率がゼロであるか、その範囲に対する調整倍率関数の勾配はゼロである）。正の食い違いが２５％を超過したとき、見積り価格は関数Ｊ（ｄ）の勾配により表される割合に従い上方調整される。それが５０％を超過したとき（相当に増進された配信）、調整割合は、関数Ｋ（ｄ）の勾配により表された更に高い割合により更に大きく制御され得る。

同様に、負の食い違いが存在するとき、見積り価格は下方調整される。下方調整の量もしくは割合は、負の食い違いの程度に依存し得る。上記例の調整倍率関数に示された如く、食い違い範囲［−０．２５，０．０］における下方調整率は、食い違い範囲［−１．０，−０．６５）に対する下方調整率よりも小さくされ得る。（図１２（ｂ）に示された如き）線形の調整倍率関数の場合と同様に特定範囲における調整率は一定とされ得るか、または、それは（図１２（ｂ）には示されない）非線形の調整倍率関数を展開することにより離散度合いにより変化する様にも設計され得る。価格調整は、（個人とは対照的に）目標ユーザの下位群に関して実施されても良い。

他の価格調整方式もまた実施され得る。たとえば、露出が隔回に短縮されたなら、価格における合意的な値引きがあり得る。また、契約された配信時刻から３０分ずつ逸脱したなら、（逸脱の結果に依存して正または負のいずれかである）合意的な価格変更が在る。また、目標ユーザからの単一の肯定的応答毎に、合意的な価格増大が在り得る。価格調整器４８０は、広告主２０５とコンテンツ配給者２２０との間の契約に従う価格調整値を算出し得る。異なる広告主により、異なる価格調整方法が好適なことも可能である。この場合に価格調整器４８０は、異なる広告主に対しては異なる個別化調整方式（不図示）を展開し得るべく構成され得る。

広告主：

図１３は、本発明の実施例に従う広告主２０５の代表的な内部機能ブロック図を示している。広告主２０５は、制約条件生成機構１３２０、広告期間募集機構１３２５、広告提示選択器１３４５、広告注文機構１３４０およびフィードバック受信器１３５０を備える。制約条件生成機構１３２０は、所望の目標ユーザに対する広告の配信に関係付けられたひとつ以上の制約条件を生成すべく構成される。斯かる制約条件は、選択的に広告戦略決定器１３７０により提供される一定の広告戦略に基づいて生成され得る。その様に生成された制約条件は、指定された制約条件内で広告を配信するとの提示を募集すべく構成される広告募集機構１３２５へと転送される。斯かる募集は、配信されるべき広告（２１０−１）、および、意図された配信に添付された制約条件（２１０−２）と共に、ひとり以上のコンテンツ配給者（２２０）に対して送信され得る。

広告を配信するとの提示を求める募集の受信時に、ひとり以上のコンテンツ配給者は、応答すると共に、引き続いて自身の提示を広告主２０５に対して送信し得る。広告提示選択器１３４５が斯かる提示（見積り価格２１０−１および付随する見積り統計資料２１０−２）を受信したとき、該選択器は、もし１件より多い提示が受信されたなら、たとえば（提示に付随する）見積り統計資料と所望の制約条件との間の食い違いに鑑みてその提示のコスト有効性を評価することで、最適な提示を選択し得る。最適な提示が選択されたときに広告提示選択器１３４５は、たとえば該最適提示を広告注文機構１３４０に転送することで、該提示に対する処置を取り得る。すると広告注文機構１３４０は、上記提示を行ったコンテンツ配給者に対して注文を発信すると共に、広告期間に関する他の詳細な契約条件に関して更なる通信を行い得る。

選択的に広告提示選択器１３４５はまた、広告期間の購入における受諾を募集するために上記最適提示を他の可能的な広告主（または購入者）に対して更に転送すべく構成され得るという広告マーケティング機構１３３０に対して上記最適提示を転送し得る。これは、広告主２０５が広告代理店であるときに行われ得る。この場合に広告マーケティング機構１３３０は自身の提示／募集１３３２（これは、該機構が受信した上記最適提示とは異なる条件を有し得る）を送信することで自身の購入者を募集し得る。この二次的募集に対する二次的購入者からの応答としての注文１３３５は引き続き、上記二次的購入者に成り代わり注文（４６７）が上記広告期間の最初の提示者に発信され得る様に、広告マーケティング機構１３３０により受信され且つ広告注文機構１３４０へと転送され得る。

代替的に広告主２０５は、応募すべきコンテンツ配給者に対して、広告主自身が所望する制約条件を伝えること無く、広告期間を通じて広告を配信するとの提示を受けても良い。すなわち広告主は、種々の見積り統計資料（たとえば、何時、どの番組により何人の人々に届くのかということ、および、到達された聴取者に対して広告期間を露出する時間長に関する詳細）により特徴付けられた広告期間に対する応募を受けても良い。この場合に広告提示選択器１３４５は、提示の受信時に、目標ユーザ毎の単価、または、配信時刻が与えられた場合の目標ユーザ毎の単価などの異なる尺度に基づいて最適提示を決定し得る。異なる方式が実施され得ると共に、実施戦略の選択は該当要求内容に依存し得る。種々の方式を実施し得るシステムが実施可能であり、その機能は、実施状況に従い動的に決定され得る。異なる用途設定おいては幾つかの選択動作モードが有効に構成され得る様に再構成可能なシステムも実施され得る。

広告主２０５はまた、広告を電子的に記憶すべく構成された広告記憶装置１３１５も含み得る。広告主２０５はまた、広告を生成する広告生成器であってその様に生成された情報を広告記憶装置１３１５に記憶するという広告生成器１３０５も含み得る。たとえば広告主２０５は、顧客の事業／製品に基づいて広告コンテンツを生成することを含めて自身の顧客に対して広告サービスを提供する広告代理店に相当し得る。広告主２０５はまた、当該別の関係者（たとえば顧客）により作成された広告に対する適切なチャネルおよび広告戦略を該広告主２０５が特定することを望むという別の関係者からの広告２１０−１を受信すべく構成された広告受信器１３１０も含み得る。

広告主２０５は更に、広告の実際の配信に関係付けられたフィードバック情報、および可能的には、対応するコンテンツ配給者からの調整済み価格（２６０−１および２６０−２）を受信すべく構成されたフィードバック受信器１３５０を含み得る。広告主２０５は、ひとつ以上の情報源からフィードバック情報を受信し得る。広告主は、広告を配信したコンテンツ配給者からのフィードバックを受信し得る。広告主はまた、コンテンツ／広告配給に関するデータを収集すると、または、収集されたデータに基づいて導出された統計資料を提供すると提示された特定サービスからのフィードバックも受信し得る。広告主２０５はまた、データ収集サービスに対する全ての加入者が自身のコンテンツ配信に関するデータを読み出し得るというフォーラムを通してフィードバックを獲得することも可能である。たとえばフィードバック情報は、サービス・プロバイダのウェブ・サイトから読み出しまたはアクセスされ得る。

フィードバック・データ２５０は、種々の形態で入手可能とされ得る。たとえばそれは、テキスト的データとして提示され得るか、または、たとえば地理的にカバーされた領域の各々に対して配信の分布を示す表示物（たとえば、各年齢群に関して定量化された分布を示す棒グラフ）として表現され得る。地理的マップ表示に関してサービス・プロバイダは、ユーザが特定の地理的箇所をクリックすることで該地域に対する配信に関係付けられた詳細な統計資料の表示を呼び出すことを許容しても良い。

上記フィードバックの異なる部分は、異なる情報源から異なる時刻に受信され得る。たとえば、実際の配信統計資料および調整済み価格は、その配信を行ったコンテンツ配給者から受信され得る。また応答統計資料は、（配信の間において自身の製品が広告されるという製造業者／配給者により設定された）関連する顧客電話窓口から到来し得る。

広告主２０５は更に、受信したフィードバック情報を解析し得る。配信統計資料解析器１３５５は実際の配信のフィードバック情報に関する解析を実施し得ると共に、応答統計資料解析器１３６０は受信した応答情報に関する解析を実施し得る。上記解析の結果は広告戦略決定器１３７０へと転送され得ると共に、該決定器は次に異なる情報源（たとえばフィードバック解析結果）からのデータに頼ることで広告戦略を動的に適合化して、将来的な配信に対する有効性を最適化し得る。広告戦略決定器１３７０はまた、たとえば顧客の要求に基づいて広告代理店１３００により記録された既知の顧客要件１３０３に基づいて広告戦略を導出しても良い。広告代理店１３００はまた、入力を広告戦略決定器１３７０に対して直接的に提供し得る。

プロセスの流れ：

図１４乃至図２１は、個別化広告に基づいて統計資料を達成する上で包含されるプロセスの流れを記述している。図１４は代表的な全体的プロセスのフローチャートであり、広告は本発明の実施例に従う個別化広告方式において注文かつ配信されている。先ず１４０５においては、ひとつ以上の制約条件がネットワークを介してコンテンツ配給者に対して送信される。上記制約条件は、適切な制約条件に一致する様式で該制約条件に整合する一定の特徴を有するひとり以上の目標ユーザに対する広告の配信に関連する。１４１０において上記制約条件を受信した後で、コンテンツ配給者は１４１５において、上記制約条件に基づいて目標ユーザを特定する。制約条件に基づく目標ユーザの特定に関する詳細は、図１５に記述されている。１４２０において決定される如く上記制約条件を満足する目標ユーザが見出されないとき、コンテンツ配給者はそのことを１４２５にて、上記制約条件を送信した広告主に対して伝える。

もし上記制約条件を満足する目標ユーザが見出されたなら、コンテンツ配給者は１４３０にて、上記制約条件において提供された配信パラメータに基づいて広告期間を割当てる。該広告期間は、上記目標ユーザの各々に対する送信が予定されたコンテンツに関して割当てられ得る。広告期間の割当てに関する詳細は、図１６に関して論じられる。割当てられた広告期間に基づき、コンテンツ配給者は１４３５にて、広告を目標ユーザに対して配信する見積り価格を決定する。該見積り価格は、上記制約条件において指定された配信パラメータに最適に整合する様式で適合的に決定された包含範囲または個別化配信スケジュールなどの種々のパラメータに基づいて算出され得る。上記見積り価格の決定に関する詳細は、図１７に関して論じられる。斯かる見積り価格は次に１４４０にて広告の予定された配信を特徴付ける見積り統計資料と共に提示として、コンテンツ配給者から広告主へと送信される。

（上記制約条件を提供する広告主である必要はない）広告主が上記提示を受信して該提示の受諾を決定したとき、その広告主は１４４５にて、提示価格を以て記述目標ユーザに対して上記広告期間を用いて広告を配信するとの注文を発信する。該注文の受信時にコンテンツ配給者は１４５０にて、上記広告期間を用いて広告を配信する。該広告は、コンテンツと共に送信されても良く、されなくても良い。広告がコンテンツなしで単独で配信されるべきとき、上記広告期間は該広告に割当てられた時間長に対応する。上記広告はまた、目標ユーザの各々の個別的要求に従い（たとえば個人の加入契約内容、または、ビデオ・オンデマンドの如き動的要求に従い）該目標ユーザの各々に対して送信が予定されたコンテンツと共に配信されても良い。コンテンツと共に送信されるときに、広告はコンテンツから独立した別体的エンティティとして送信されても良い（たとえば、コンテンツの再生に関して同期的にまたは非同期的に再生され得るというポップアップ広告として送信される）。代替的に広告はまた、コンテンツの一体的部分（たとえば映画内に１５分毎の間隔で挿入される１０秒の広告期間）として送信され且つコンテンツと同期様式で再生されても良い。更に、広告は他のコンテンツなしで目標ユーザに対して送信されても良い。

配信の後でコンテンツ配給者２２０は１４５５にて、実際の配信を特徴付けるフィードバック情報を受信もしくは獲得し得る。代替的に広告主（たとえば、制約条件を提供する広告主、または、注文を発信する広告主）もまた斯かるフィードバック情報を、コンテンツ配給者から転送され又は（たとえばサービス・プロバイダもしくはローカル交換器などの）サード・パーティから直接的に受信もしくは獲得し得る。受信されたフィードバック情報は次に１４６０にて、種々の目的に対して解析され得る。故にコンテンツ配給者は次に１４６５にて、実際の配信に関する統計資料に従い見積り価格を調整し得る。見積り価格の調整に関する考察は、図１９に関して示される。その様に調整された価格は１４７０にて、実際の配信を特徴付ける統計資料と共に広告主に対して送信され得る。

図１５は、制約条件に基づいて所望の目標ユーザが特定されるという本発明の実施例に従う代表的なプロセスのフローチャートである。先ず１５００にては制約条件に含まれた個別制約条件が特定され、１５１０にては、その様に特定された個別制約条件の有効範囲も決定され得る。たとえば、特定の制約条件は年齢（個別制約条件）に関連し得ると共に、その指定有効範囲は［１８歳〜２５歳］とされ得る。斯かる処理は、制約条件プリプロセッサ５７０（図５）により実施され得る。その様に特定された制約条件および有効範囲の幾つかは目標ユーザの選択に使用され得ると共に、幾つかは、各個別目標ユーザに関する個別化配信スケジュールを決定する上で使用され得る。

次に、（個別顧客リストに関する情報が記憶されている）顧客情報記憶装置から目標ユーザを識別する上で、適切な制約条件および対応有効範囲が用いられる。１５２０にて特定された各顧客／ユーザに対し、該ユーザのプロフィルは、１５３０にて決定される如く、基礎となる制約条件の必要有効範囲に対して該プロフィルが整合するか否かを調べるために適切な制約条件と比較される。必要とされる整合の程度は、不正確な整合が許容されると共に斯かる必要な整合の程度もまた必要なときに動的に再構成され得る様に構成され得る。整合が見出されたとき、１５４０にては制約条件の指定有効範囲からの逸脱の程度が決定され得ると共に、これは後に全体的整合を特徴付ける際に又は見積り価格を決定する上で使用され得る。目標ユーザを選択するプロセスは、１５５０にて決定される如く、全ての個別プロフィル（または代替的に指定された群のプロフィル）が適切な制約条件と比較されるまで継続する。次に１５６０にては全ての整合に基づいて目標ユーザが選択され、且つ、その様に選択された目標ユーザに関する全体的統計資料が次に１５７０にて演算処理される。

図１６は、本発明の実施例に従う個別化様式で広告期間が割当てられるという代表的プロセスのフローチャートである。１６１０にて特定された各目標ユーザに対し、目標ユーザに固有の情報（たとえば、加入契約内容、オンデマンド要求、または他の情報）に従い作成された配信スケジュールが１６２０にて読み出される。斯かる個別化配信スケジュールは、当該時間枠内で広告が目標ユーザに対して配信され得るという時間枠を表し得る。上記スケジュールは、たとえば、（たとえば広告配信に対する好適な時間枠を表す）ユーザのプロフィル、（たとえばテニス製品の広告などの）加入契約内容情報、または、当該ピーク時間枠の間にユーザが広告に応答したというピーク時間枠を表す統計資料などに基づいて導出され得る。上記配信スケジュールはまた、（たとえば、広告が配信されるべき時間枠内などの）所定期間内に目標ユーザに対して送信されるべきコンテンツも表し得る。広告がコンテンツと共に配信されるのかコンテンツなしで配信されるのかに依存して、広告期間の割当ては異なる様に実施され得る。たとえば、広告がコンテンツなしで配信されるべきであれば、割当ては、コンテンツの配信が予定されていない期間であって（たとえば、広告に適合すべく時間的またはスペース的に十分であるという）持続時間の要件を満足する期間を特定するものである。もしコンテンツが包含されるなら、広告期間の割当ては複数の要因に基づいて実施され得る。

広告期間を割当てるために、制約条件において広告主により指定された配信パラメータは１６３０にて読み出されると共に、広告期間割当て（たとえば、配信時間枠と、時間単位による必要露出量とに関する制約条件）において使用される。１６３５において決定される如く広告がコンテンツと共に配信されるべきであれば、１６４０にては、当該コンテンツ内に広告期間が割当てられ得るという適切なコンテンツが特定され得る。１６５０にては、その様に特定されたコンテンツ内でまたは斯かるコンテンツなしで、指定された配信パラメータを満足する広告期間が割当てられる。もし、１６６０にて決定された如く、割当てが好首尾でない（たとえば、指定時間枠の間におけるコンテンツが必要露出量を満足するほどには長くないので、可能でない）なら、１６７０にて目標ユーザは、選択された目標ユーザの集合から除去され得る（と共に、包含範囲を特徴付ける対応統計資料は結果的に修正され得る）。個別化割当てプロセスは、１６８０において決定される如く、全ての目標ユーザに対する割当てが実施されるまで継続する。次に１６９０にては、割当てに関する統計資料が演算処理され得る。

図１７は、本発明の実施例に従い広告を所望の目標ユーザに対して配信する価格が見積もられるという代表的プロセスのフローチャートである。１７１０にて特定された各目標ユーザに対し、１７２０にては個別価格が決定される。個別価格を算出する代表的な価格決定方式は、以下で図１８を参照して記述される。１７３０にて決定される如く、全ての目標ユーザに対する個別価格が見積もられたとき、１７４０にては、選択された目標ユーザに対して広告を配信する総価格が算出される。

図１８は、選択された個別目標ユーザに対して広告を配信する価格は本発明の実施例に従い決定されるという代表的プロセスのフローチャートである。１８１０にて特定された如く、選択された目標ユーザの各々に対しては、１８２０および１８３０にて夫々、目標ユーザの同一特徴に関する指標値及び係数値が読み出される。先に論じられた如く、読み出された指標値はコンテンツ配給者の観点からの目標ユーザの望ましさを反映し得ると共に、（制約条件からアクセスされた）係数は広告主の観点からの目標ユーザの望ましさを反映し得る。コンテンツ配給者および広告主の両者の観点からの目標ユーザの望ましさに基づき、１８４０にては、図１０（ａ）に示された代表的数式に従い目標ユーザに対する全体的望ましさＷＤ（Ｕ_ｋ）（すなわち合成的な望ましさ）が算出され得る。

単価を決定するために、１８５０にては、広告が一体的に配信されるべきコンテンツに対する配信スケジュールが読み出される。次に１８６０にては、目標ユーザに対する配信スケジュールに従い単価が決定される。斯かる単価は次に、広告に関して算出された全体的望ましさ及び総露出量と共に１８７０にて使用されることで、目標ユーザに対して広告を配信する個別価格が算出される。

図１９は、所望群の目標ユーザに対して広告を配信する見積り価格がフィードバック統計資料に基づいて調整されるという本発明の実施例に従う代表的プロセスのフローチャートである。先に論じられた如く、価格調整が行われ得る種々の実施例が在り得る。図１９におけるフローチャートは斯かる可能的な実施例のひとつを示しており、その場合に見積もられた全体的価格は、広告の実際の配信を特徴付ける統計資料に基づいて目標ユーザの各々に対する価格を調整することで調整される。

１９１０にて特定された如く目標ユーザの群に対して広告を配信する見積り価格を各目標ユーザに対して調整するために、目標ユーザに対する最初の配信スケジュールが先ず１９２０にて読み出される。１９３０にては、実際の配信状況を特徴付けるフィードバック情報も読み出される（または受信される）。１９４０にては、最初の配信スケジュールと、実際の配信状況に関する情報との間の食い違いまたは逸脱が決定される。その様に決定された食い違いに基づき、もし食い違いが在るなら、１９５０にては目標ユーザに対する見積もり個別価格に対する調整が為される。先に論じられた如く、個別見積もり価格に対する調整は種々の方法を用いて行われ得る。たとえば、実際の配信情報に基づいて実際の価格が算出され得ると共に、（図１２（ａ）に示された）最初の見積もり個別価格を置き換えるべく使用され得る。代替的に上記食い違い自体が使用されることで、（図１２（ｂ）に示された如き）一定の事前構成関数に基づいて上方または下方調整が決定され得る。例証された各実施例は本発明を限定するものでないことを理解すべきである。それらは単に代表的な方法を提供するにすぎない。実際の個別配信価格を算出する他の手法も実施され得る。たとえば単一の目標ユーザの各々に対して価格を調整する代わりに、異なる下位群の目標ユーザに対する価格を調整することでも調整が為され得る。１９６０において決定された如く、最初に見積もられた個別価格の全てが調整されたとき、１９７０にては個別調整済み価格に基づいて全体的な実際の価格（すなわち調整済み価格）が生成され得る。

図２０は、広告主は統計資料に基づき個別化広告を行うという本発明の実施例に従う代表的プロセスのフローチャートである。広告主は先ず２０１０にて、当該制約条件を満足するユーザに対する広告の配信に関する一群の制約条件を指定し得る。斯かる制約条件は、目標ユーザの特性と、配信時間枠、単一回の露出量、反復割合、または受信デバイスなどの配信パラメータの両方を含み得る。広告主は次に２０２０にてひとり以上のコンテンツ配給者に対して上記制約条件を発送することで、２０３０にて提示を募集する。広告主はまた選択的に、制約条件に加え、広告の配信に対して支払う用意がある最高価格に関する制限も指定し得る。

２０４０にては、上記発送された制約条件に基づいていずれもが決定された、一群の目標ユーザに対して広告を配信すべく提案された配信スケジュールを特徴付ける統計資料を伴う提示を広告主が受信したとき、該広告主は、ひとつより多い提示を受信した場合には、２０５０にて最適提示を決定し得る。最適提示の受諾は２０６０にて、目標ユーザに対して送信されるべき個々のコンテンツに埋め込まれた割当て広告期間を用いて広告を配信するとの注文として発信される。此処で、特定のコンテンツ配給者からの提示を受諾する広告主は、制約条件を提供した広告主と同一の広告主でなくても良い。

広告を配信するとの注文が実施された後、（制約条件を提供した、または、注文を発信した、または、両方である）広告主は２０７０にて、実際の配信状況を特徴付ける統計資料に基づいて調整された実際の価格を受信し得る。上記統計資料は、配信を実施するコンテンツ配給者から受信され得るか、または、サード・パーティのサービス・プロバイダから受信され得る。２０８０にては、その様に受信された統計資料に基づいてフィードバック解析が実施され得ると共に、２０９０にては、フィードバック解析の結果に基づいて広告戦略が適合的に調整され得る。

図２１は、コンテンツ配給者が本発明の実施例に従い統計的に個別化された広告方法を実施するという代表的プロセスのフローチャートである。先ずコンテンツ配給者は２１１０にて、広告が配信される基礎となる条件を制限すべく指定された制約条件を受信する。斯かる制約条件は、コンテンツ配給者からの入札を募集する広告主から受信され得る。コンテンツ配給者はまた、たとえば該コンテンツ配給者も広告に関与するときには制約条件を指定し得る。所望のユーザを特徴付ける制約条件に基づき、２１１５にては一群の目標ユーザが特定される。広告を目標ユーザに対して配信するためにコンテンツ配給者は２１２０にて、個別目標ユーザに送信されるべきコンテンツ内に広告期間を埋め込む。異なる目標ユーザに対して広告期間は、目標ユーザに関係付けられた個別情報に従い決定された異なるコンテンツに割当てられ得る。これに加え、割当ては制約条件において指定された配信パラメータに基づいて為される。

次に２１２５にては、目標ユーザに割当てられた広告期間を用いて広告を配信する見積り価格が見積もられ得る。見積り価格の算出は、図１０（ａ）〜図１０（ｅ）に関して先に記述されている。次に２１３０にてコンテンツ配給者は、算出された価格と該価格の見積もりの基礎となる統計資料により、見積り価格にて、且つ、提案された配信に関する種々の側面を特徴付ける統計資料により特徴付けられた様式にて広告を配信するとの自身の提示の受諾を募集する。コンテンツ配給者は上記提示を、上記制約条件を提供した広告主に対し又はサード・パーティの広告主に対して送信することで、購入者を募集し得る。上記提示は、見積り価格が如何なる条件下において指定様式で調整され得るのかなどの他の契約条件と共に送信され得る。

コンテンツ配給者が２１３５にて、提示価格にて広告を配信するとの注文もしくは受諾を受信したとき、該コンテンツ配給者は２１４０にて広告を目標ユーザに対して送信する。配信は、コンテンツの送信の間に実施され得る。実際の配信の後でコンテンツ配給者は２１４５にて、広告の実際の配信の状況を特徴付けるフィードバック情報を受信（または獲得）し得る。２１５０にては、２１５５にてコンテンツ配給者が見積り価格を調整する前に、フィードバック解析が実施され得る。フィードバック情報はまた、２１６０にて目標ユーザのプロフィルを如何に更新（たとえば配信された広告の形式に対する目標ユーザの応答に関するプロフィルにおけるデータを更新）するかを決定するためにも利用され得る。

本発明は、任意数の汎用プロセッサ、専用プロセッサ、または、特別に設計された回路を以て実施され得る。図中に示された各ボックスは、専用回路、その機能を実施する別体的プロセッサ、または、意図された複数機能を実施するプロセッサにおいてその機能を実施するソフトウェアであり得る。またフローチャートにおける各ブロックは、ソフトウェアまたは専用回路により実施され得る。本発明は一定の実施例および実例に関して詳細に記述されたが、添付の各請求項において定義された本発明の有効範囲内である変形例および改変例が存在する。

習用の広告モデルを示す例である（先行技術）。 本発明の実施例に従いネットワークを介して統計的に個別化された広告方式をサポートする全体的枠組みを示す図である。 本発明の実施例に従う、コンテンツの送信の間に個別化広告を生成して配信するために使用される代表的な種類の制約条件を示す図である。 本発明の実施例に従うコンテンツ配給者の代表的な内部機能ブロック図である。 本発明の実施例に従うコンテンツ配給者の情報プロセッサの代表的な内部機能ブロック図である。 本発明の実施例に従うコンテンツ配給者の顧客マネージャの代表的な内部機能ブロック図である。 本発明の実施例に従うコンテンツ配給者の広告期間アロケータの代表的な内部機能ブロック図である。 本発明の実施例に従う個別化広告が埋め込まれたコンテンツに対する個別化配信スケジュールに含まれた代表的な種類の情報を示す図である。 本発明の実施例に従い提案された広告の配信を特徴付けるべく評価され得る代表的な種類の統計資料を示す図である。 本発明の実施例に従うコンテンツ配給者の価格決定機構の代表的な内部機能ブロック図である。 本発明の実施例に従うコンテンツ配給者の価格決定機構の代表的な内部機能ブロック図である。 本発明の実施例に従い目標ユーザに対して広告を配信する価格を評価する代表的な価格決定方式を示す図である。 本発明の実施例に従う代表的な離散的割増し率関数を示す図である。 本発明の実施例に従う代表的な連続的２次元割増し一覧関数を示す図である。 本発明の実施例に従う代表的な種類の連続的１次元割増し一覧関数を示す図である。 本発明の実施例に従い個別化広告を配信する価格を算出する上でプレミアム・レベルを制御するために使用される代表的な段階状の割増し関数を示す図である。 本発明の実施例に従い目標ユーザに対する広告の配信を特徴付ける代表的なフィードバック統計資料を示す図である。 本発明の実施例に従う目標ユーザに対して広告を配信する評価価格を調整する機構の代表的な内部機能ブロック図である。 本発明の実施例に従う食い違いの離散度合いに各々が対応するという複数の調整倍率関数から成る代表的な調整一覧関数を示す図である。 本発明の実施例に従う広告主の代表的な内部機能ブロック図である。 本発明の実施例に従う統計的に個別化された広告方式において広告が注文されて配信されるという代表的な全体的プロセスのフローチャートである。 本発明の実施例に従い所望の目標ユーザが制約条件に基づいて識別されるという代表的なプロセスのフローチャートである。 本発明の実施例に従い個別化様式で広告期間が割当てられるという代表的なプロセスのフローチャートである。 本発明の実施例に従い所望の目標ユーザに対して広告を配信する価格が決定されるという代表的なプロセスのフローチャートである。 本発明の実施例に従い個別目標ユーザに対して広告を配信する価格が決定されるという代表的なプロセスのフローチャートである。 本発明の実施例に従い目標ユーザに対して広告を配信する評価価格がフィードバック統計資料に基づき調節されるという代表的なプロセスのフローチャートである。 本発明の実施例に従い広告主が個別化広告を行うという代表的なプロセスのフローチャートである。 本発明の実施例に従いコンテンツ配給者が個別化広告を行うという代表的なプロセスのフローチャートである。

符号の説明

Ｃｅ_ｉ 係数（広告主に対する望ましさ）
ＣＰＴ １，０００人当たりコスト
Ｄ（Ｆ_ｉ，Ｕ_ｋ） 望ましさ
Ｉｄｘ_ｉ 指標値（コンテンツ配給者に対する望ましさ）
Ｐｆ 割増し一覧
Ｐｒ 割増し率
Ｐ（Ｕ_ｉ） 個別配信価格
ΣＰ（Ｕ_ｉ） 総配信価格
Ｕ_ｋ 目標ユーザ
ｘ_１、ｘ_２、ｘ_３、ｘ_４ 指標値
ＷＤ（Ｕ_ｋ） ひとりの目標ユーザの全体的望ましさ
５、１０、１５、２０、２３、２５、３５ ボックス
３５−１〜３５−６ ボックス
４０、４５ ボックス
２００ 枠組み
２０５ 広告主
２１０−１ 広告
２１０−２ 制約条件
２１０−３ 応答情報
２１５ ネットワーク
２２０ コンテンツ配給者
２２５ コンテンツ
２３０−１ 見積り価格
２３０−２ 見積り統計資料
２３５ コンテンツ／広告組み合わせ物
２４０ ネットワーク
２４５ 目標ユーザ
２４５−１、２４５−２、…、２４５−Ｎ 目標ユーザ
２５０ フィードバック情報／統計資料
２６０−１ 実際価格／調節済み価格
２６０−２ 実際の統計資料
２７０ 下り方向配信
２８０ 上り方向要求
３１０ 番組制約条件
３２０ 時間制約条件
３２０−１ 時間枠制限
３２０−２ 呈示の回数
３２０−２−１ 最小値
３２０−２−２ 最大値
３２０−３ 広告の単一露出の持続時間
３２０−４ 反復割合
３３０ 人口統計的制約条件
３４０ 地理的／事業内容的制約条件
３５０ 派生的制約条件
３５０−１ 置き換えのための条件
３５０−２ 置き換えられるための条件
３６０ 受信デバイス制約条件
４００ コンテンツ作成機構
４０５ 情報プリプロセッサ
４１０ コンテンツ・マネージャ
４１５ 広告マネージャ
４２０ データ記憶マネージャ
４２５ データ記憶装置
４３０ 内部制約条件定義機構
４３５ 目標ユーザ整合機構
４４０ 顧客情報記憶装置
４４０−１ 加入契約内容記録データベース
４４０−２ 顧客プロフィル・データベース
４４０−３ 要求記録データベース
４４０−４ 需要統計資料データベース
４４０−５ 応答統計資料データベース
４４０−６ 課金データベース
４４５ 顧客マネージャ
４４７ 配信スケジューラ
４５０ 広告期間アロケータ
４５５ 価格決定機構
４５７ コンテンツ／広告記憶装置
４６０ 配信機構
４６３ マーケティング機構
４６７ 注文
４７０ 配信注文プロセッサ
４７５ フィードバック受信器
４８０ 価格調整器
４８５ フィードバック解析器
５１０ コンテンツ・プリプロセッサ
５１５ 認証機構
５２０ 復号化機構
５２５ 変換機構
５３０ 転換機構
５４０ 広告プリプロセッサ
５４５ 認証機構
５５０ 復号化機構
５５５ 変換機構
５６０ 転換機構
５６５ 調整機構
５７０ 制約条件プリプロセッサ
５７５ パーサ
５８０ 意味解析器
５８５ 分類器
６０５ 顧客加入契約内容情報
６１０ 加入契約内容管理機構
６１５ 顧客要求
６２０ 要求処理機構
６２５ 配信関連統計資料
６３０ 配信情報解析器
６３５ 顧客応答
６４０ 応答情報解析器
６４５ 課金明細書
６５０ 課金機構
７０５ 制約条件読出し器
７１０ 配信スケジュール読出し器
７１５ 広告情報読出し器
７２０ 整合結果読出し器
７３０ 広告期間決定器
７４０ 広告挿入／置き換え機構
７４５ 配信スケジュール
７５０ 配信統計資料見積もり器
７５５ コンテンツ読出し器
７６０ 広告読出し器
８００ 宛先情報
８０５ 地理的箇所
８１０ 配信媒体
８１５ ホスティング・コンテンツ情報
８２０ 埋め込み
８２５ 配給状況
８３０ 広告置換え情報
８３５ 配信情報
８４０ 露出量
８４５ 配信時刻
８５０ 反復割合
８５５ 目標包含範囲
８６０ 人口統計的データ
８６５ 地理的制限
８７０ 広告
８８０ 配信
８８５ コンテンツ
８９０ 配信時刻
９００ 整合結果
９０５ 数式
９１０ 総配信価格見積もり器
９１５ 目標ユーザ
９２０ 個別配信価格見積もり器
９３０ 単価参照テーブル
９４０ 需要指標読出し器
９５０ 係数読出し器
９６５ 個別配信価格
１０１０ 特徴
１０２０ 利用可能性
１０３０ 指標値
１０４０ 係数
１０５０ 望ましさ
１０６０ 全体的望ましさ
１０７０ 個別価格
１０８０ 総価格
１１１０ 実際の配信統計資料
１１２０ 実際の配信番組
１１３０ 実際の配信時刻
１１４０ 実際の露出統計資料
１１５０ 派生的情報
１１６０ ユーザ応答情報
１１７０ 肯定的応答
１１８０ 応答なし
１１９０ 否定的応答
１２１０ 総配信価格調整器
１２２０ 個別配信価格調整器
１２３０ 需要指標読出し器
１２４０ 係数読出し器
１２４５ 調整済み価格／実際の価格
１３００ 広告代理店
１３０３ 顧客要件
１３０５ 広告生成器
１３１０ 広告受信器
１３１５ 広告記憶装置
１３２０ 制約条件生成機構
１３２５ 広告募集機構
１３３０ 広告マーケティング機構
１３３２ 提示／募集
１３３５ 注文
１３４０ 広告注文機構
１３４５ 広告提示選択器
１３５０ フィードバック受信器
１３５５ 配信統計資料解析器
１３６０ 応答統計資料解析器
１３７０ 広告戦略決定器

Claims (53)

1. 広告の実施に関する少なくともひとつの制約条件であって、広告を受信する少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の所望特性を定義するという少なくともひとつの制約条件と、広告が配信される基礎となる配信パラメータとを受信する段階と、上記少なくともひとつの制約条件に基づいて算出された見積り統計資料に基づいて上記広告に対する見積り価格を決定する段階と、上記見積り価格および上記見積り統計資料を少なくともひとりの広告主に対して送信する段階と、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して上記広告を配信するとの注文を受信する段階と、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対する上記広告の配信の後で該配信に関するフィードバック統計資料を受信する段階と、上記フィードバック統計資料に基づいて上記見積り価格を調整して実際の価格を生成する段階とを備える、広告を行う方法。
2. 前記広告は広告期間を用いて配信される請求項１に記載の方法。
3. 前記広告期間は前記配信パラメータに基づいて割当てられる請求項２に記載の方法。
4. 前記広告期間は前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して配信されるべきコンテンツ内に割当てられる請求項３に記載の方法。
5. 前記広告はコンテンツ配給者により直接的または間接的に配信され、上記コンテンツ配給者は、自身が生成したコンテンツを配給する少なくともひとりのコンテンツ作成者、別の供給源からコンテンツを受信して該コンテンツを配給する少なくともひとりの二次的配給者、もしくは、コンテンツに対する少なくともひとつのゲートウェイを提供する少なくともひとつのコンテンツ・ポータル、または、それらの任意の組み合わせから成る請求項１に記載の方法。
6. 前記少なくともひとつの制約条件は少なくともひとりの広告主から受信され、上記少なくともひとりの広告主は、少なくともひとつの広告代理店、少なくともひとつの企業体、少なくともひとつの組織機関、少なくともひとりの個人、もしくは、少なくともひとりの、コンテンツのユーザ、または、それらの任意の組み合わせ、から成る請求項１に記載の方法。
7. 前記広告期間は、前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して送信されるべきコンテンツに埋め込まれ、上記広告期間は、上記コンテンツの前に、後に、もしくは、該コンテンツを中断することで埋め込まれ、または、上記コンテンツ自体内に少なくともひとつの広告製品および／または少なくともひとつの広告サービスを載置することで埋め込まれる、請求項２に記載の方法。
8. 前記少なくともひとつの制約条件は、少なくともひとつの人口統計的制約条件、少なくともひとつの番組制約条件、少なくともひとつの時間制約条件、少なくともひとつの地理的制約条件、少なくともひとつの事業内容的制約条件、少なくともひとつの派生的制約条件、もしくは、少なくともひとつの受信デバイス制約条件、または、それらの任意の組み合わせを含む請求項１に記載の方法。
9. 前記少なくともひとつの人口統計的制約条件は、性別、収入、趣味、年齢、もしくは、目標ユーザおよび／または受信箇所の数、または、それらの任意の組み合わせに基づく請求項８に記載の方法。
10. 前記少なくともひとつの時間制約条件は、当該時間枠以内に前記広告期間に対する注文が完了されるべきであるという時間枠、当該番組と共に前記広告が配信されるべきであるという番組の個数、所望の配信時刻、広告の単一回の露出毎の所望持続時間、もしくは、単位時間に関する所望の反復割合、または、それらの任意の組み合わせ、を含む配信パラメータを指定する請求項８に記載の方法。
11. 前記少なくともひとつの番組制約条件は、送信されるべき所望のコンテンツおよび／または広告を指定する、請求項８に記載の方法。
12. 前記少なくともひとつの派生的制約条件は、既存広告に置き換えて広告期間が割当てられ得るか否か、および／または、上記広告期間において挿入されるべき広告が他の広告により置き換えられ得るか否かを指定する請求項８に記載の方法。
13. 前記決定段階は、
    各々が少なくともひとつのプロフィルを有する少なくともひとりの個人に関する情報を検索する段階と、前記少なくともひとつの制約条件を上記少なくともひとつのプロフィルと比較すると共に、その少なくともひとつのプロフィルが上記少なくともひとつの制約条件に整合する少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所を特定することにより、前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所を特定する段階と、特定された上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所と、該少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して送信されるべきコンテンツに割当てられた広告期間とに基づき、前記見積り統計資料を算出する段階と、特定された上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して前記割当て広告期間を用いて前記広告を配信する見積り価格を計算する段階とを備える請求項１に記載の方法。
14. 前記少なくともひとつの制約条件に含まれた少なくともひとつの配信パラメータに基づいて広告期間を割当てる段階を更に備えて成る請求項１３に記載の方法。
15. 前記見積り統計資料は、前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の数、上記少なくともひとつの目標受信箇所における上記少なくともひとりの目標ユーザの人数、前記少なくともひとつのプロフィルと前記少なくともひとつの制約条件との間における整合の程度を特徴付ける尺度、もしくは、当該配信スケジュールにより上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して前記広告が配信されるべきであるという配信スケジュールと、前記少なくともひとつの配信パラメータとの間の整合の程度を特徴付ける尺度、または、それらの任意の組み合わせを含む請求項１３に記載の方法。
16. 前記配信スケジュールは、配信のための宛先、配信されるべきコンテンツ、当該配信時刻までに上記コンテンツが配信されるべき配信時刻、広告の単一回の露出毎の量、 コンテンツの露出の反復割合、もしくは、広告が既存広告を置き換えることで実施されるか否かを表す派生的状況、または、それらの任意の組み合わせを備える請求項１５に記載の方法。
17. 前記見積り価格を計算する段階は、目標ユーザおよび／または受信箇所の各々に対する全体的望ましさを広告主の観点および／またはコンテンツ配給者の観点から決定する段階と、目標ユーザおよび／または受信箇所の各々に対して前記広告を配信する個別価格を上記全体的望ましさに基づいて計算する段階と、前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して上記広告を配信する上記見積り価格を、計算された上記個別価格に基づいて算出する段階とを備える請求項１３に記載の方法。
18. 前記全体的望ましさを決定する段階は、各制約条件に関して前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に関係付けられた指標値であって、コンテンツ配給者の観点から上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の望ましさを表すという指標値にアクセスする段階と、 各制約条件に関して少なくともひとりの広告主により指定された係数値であって、該係数値は上記少なくともひとりの広告主の観点からの各制約条件の望ましさを表すという係数値を読み出す段階と、各制約条件に関して上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に関係付けられた上記指標値および上記係数値に基づき上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対する上記全体的望ましさを算出する段階とを備えて成る請求項１７に記載の方法。
19. 個別価格を計算する前記段階は、配信スケジュールに基づいて各目標ユーザおよび／または各受信箇所に前記広告を配信する単価を決定する段階と、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して上記広告が露出されるべき総露出量を決定する段階と、前記全体的望ましさ、上記単価および上記総露出量に基づいて上記個別価格を算出する段階とを備えて成る請求項１７に記載の方法。
20. 前記広告は、該広告を各目標ユーザおよび／または各配信箇所が受信を行う特定デバイスに基づいて決定された媒体形態で各目標ユーザおよび／または各配信箇所に対して配信され、上記媒体形態は、マルチメディア、ビデオ、オーディオ、テキスト、もしくは、文書、または、それらの任意の組み合わせから成る請求項１に記載の方法。
21. 前記フィードバック統計資料は、配信統計資料、派生的統計資料、もしくは、ユーザ応答統計資料、または、それらの任意の組み合わせから成る請求項１に記載の方法。
22. 前記配信統計資料は、前記広告が一体的に配信された実際のコンテンツと、実際の配信時刻と、上記広告の実際の露出量とを備える請求項２１に記載の方法。
23. 前記実際の価格および前記フィードバック統計資料を前記少なくともひとりの広告主に対して送信する段階を更に備えて成る請求項１に記載の方法。
24. 前記少なくともひとつの制約条件は、少なくともひとりの広告主、少なくともひとりのコンテンツ配給者、もしくは、少なくともひとりのサード・パーティ、または、それらの任意の組み合わせにより提供される請求項１に記載の方法。
25. 前記見積り価格および前記見積り統計資料は、前記広告に関する前記少なくともひとつの制約条件を前記少なくともひとりの広告主が送信した後で入札として受信され、且つ、発信される注文は、受信された少なくともひとつの入札の中の最高入札に対応する請求項１に記載の方法。
26. 前記見積り価格および前記見積り統計資料は複数の広告主に対して送信されることで購入が募集される請求項１に記載の方法。
27. 少なくともひとつの配信スケジュールを読み出す段階と、前記少なくともひとつの制約条件において指定された制約条件付きの広告配信時刻において送信されるべく予定されたコンテンツを特定する段階と、上記少なくともひとつの制約条件において指定された少なくともひとつの広告露出要件に基づき、上記特定されたコンテンツ内に当該少なくともひとつの広告期間を割当てる段階とを備える、少なくともひとつの広告期間を割当てる段階を更に備えて成る請求項１に記載の方法。
28. 前記調整段階は、
    前記見積り統計資料と前記フィードバック統計資料との間における少なくともひとつの食い違いを特定する段階と、前記見積り価格と上記少なくともひとつの食い違いとに基づいて前記実際の価格を生成する段階とを備えて成る、請求項１に記載の方法。
29. 前記少なくともひとつの食い違いは、前記広告が配信されるという見積りコンテンツと実際のコンテンツとの間の差、見積もられた前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所と、実際の少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所との間の差、上記広告が配信されるという見積り時刻と実際時刻との間の差、当該時間長の間において上記広告の単一回の認識に対する露出が行われるという見積もり時間長と実際の時間長との間の差、上記広告に対する露出が行われるという見積り反復割合と実際の反復割合との間の差、もしくは、上記広告が配信されるという広告期間の見積り割当てと実際の割当てとの間の差、または、それらの任意の組み合わせから成る請求項２８に記載の方法。
30. 前記見積り割当ては、前記コンテンツ内に存在する広告を置き換える広告期間、上記コンテンツ内に存在する広告を置き換えない広告期間、一旦割当てられたならば他の広告により置き換えられるべきでないという広告期間、または、一旦割当てられても他の広告により置き換えられるという広告期間、として指定される請求項２９に記載の方法。
31. 広告が配信されるべき少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所を定義する少なくともひとつの制約条件と、上記広告が配信される基礎となる配信パラメータとを受信して処理する情報プロセッサと、上記少なくともひとつの制約条件に基づいて少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所を特定する目標整合機構と、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して広告を配信する見積り価格であって、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所と上記少なくともひとつの制約条件との間の整合の程度に基づいて算出された見積り統計資料に基づいて決定される見積り価格を導出する価格決定機構と、上記見積り価格および上記見積り統計資料を少なくともひとりの広告主に対して送信すると共に、上記広告を配信するとの少なくともひとつの注文を受信する募集機構と、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対する上記広告の配信の後で該配信に関するフィードバック統計資料を受信するフィードバック受信器と、上記フィードバック統計資料に基づいて上記見積り価格を調整して実際の価格を生成する価格調整器とを備えて成る広告を行うシステム。
32. 前記広告は広告期間を用いて配信される請求項３１に記載のシステム。
33. 前記広告期間は前記配信パラメータに基づいて割当てられる、請求項３２に記載のシステム。
34. 前記広告期間は、前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して配信されるべきコンテンツ内に割当てられる請求項３２に記載のシステム。
35. 当該システムは、前記広告を直接的または間接的に配信する配給者を更に備え、上記配給者は、自身が生成したコンテンツを配給する少なくともひとりのコンテンツ作成者、別の供給源からコンテンツを受信して該コンテンツを配給する少なくともひとりの二次的配給者、もしくは、コンテンツに対する少なくともひとつのゲートウェイを提供する少なくともひとつのコンテンツ・ポータル、および、それらの組み合わせ、または、それらの任意の組み合わせである請求項３１に記載のシステム。
36. 前記少なくともひとつの制約条件は、少なくともひとつの広告代理店、少なくともひとつの企業体、少なくともひとつの組織機関、少なくともひとりの個人、もしくは、
    少なくともひとりの、前記配給者のユーザ、または、それらの任意の組み合わせ、から受信される請求項３１に記載のシステム。
37. 前記広告期間は、前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の各々に対して送信されるべきコンテンツ内に埋め込まれ、且つ、前記広告は、該広告を上記広告期間に挿入することにより、上記コンテンツの送信の間において上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の各々に対して配信される請求項３２に記載のシステム。
38. 前記少なくともひとつの制約条件は、少なくともひとつの人口統計的制約条件、少なくともひとつの地理的制約条件、少なくともひとつの時間制約条件、少なくともひとつの番組制約条件、少なくともひとつの事業内容的制約条件、少なくともひとつの派生的制約条件、もしくは、少なくともひとつの受信デバイス制約条件、または、それらの任意の組み合わせを含む請求項３１に記載のシステム。
39. 前記少なくともひとつの制約条件に基づいてコンテンツ内に前記広告期間を割当てるべく構成された広告期間アロケータを更に備えて成る請求項３２に記載のシステム。
40. 前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の各々の配信スケジュールであって前記広告期間を割当てる際に用いられる配信スケジュールを生成すべく構成された配信スケジューラを更に備えて成る請求項３２に記載のシステム。
41. 前記配信スケジュールに従い前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対してコンテンツおよび／または広告を送信すべく構成された配信機構を更に備えて成る請求項４０に記載のシステム。
42. 前記広告を配信するとの提示を募集すべく構成された広告募集機構と、上記広告を配信するとの提示であって、前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所を特徴付ける前記見積り統計資料と共に前記見積り価格と、上記広告が送信されるものと提示された配信スケジュールとを提供する提示を受諾すべく構成された広告注文機構とを更に備えて成る請求項３１に記載のシステム。
43. 前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所を決定する上で使用されるべき前記少なくともひとつの制約条件を、前記提示を募集するに先立ち生成する制約条件生成機構を更に備えて成る、請求項４２に記載のシステム。
44. 前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対する全体的需要と、配信スケジュールと、に基づいて上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の内のひとり／ひとつに対して前記広告を配信する個別価格を計算する個別配信価格見積もり器と、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の各々に対する上記広告の配信に関して算出された上記個別価格に基づいて、上記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して上記広告を配信するための見積り価格を算出する総配信価格見積もり器とを更に備えて成る請求項３１に記載のシステム。
45. 当該システムは、前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所の各々の配信スケジュールを生成する配信スケジューラを更に備え、上記配信スケジュールは、前記広告期間の割当ておよび前記見積り価格の決定に際して用いられる請求項３１に記載のシステム。
46. 前記広告、および／または、上記広告が挿入された前記広告期間が埋め込まれたコンテンツを、前記配信スケジュールに従い前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所に対して送信する配信機構を更に備えて成る請求項４５に記載のシステム。
47. 前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所ならびに提示配信スケジュールを決定する上で用いられるべき前記少なくともひとつの制約条件を、前記提示を募集するに先立ち生成する制約条件生成機構を更に備えて成る請求項３１に記載のシステム。
48. 前記見積り統計資料は前記少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所にも基づく請求項３１に記載のシステム。
49. 当該システムは、前記少なくともひとつの制約条件の各々に関して目標ユーザおよび／または受信箇所に関係付けられた指標値にアクセスする需要指標読出し器と、上記少なくともひとつの制約条件の各々に関する係数値を読み出す係数読出し器とを更に備え、上記目標ユーザおよび／または受信箇所に対する全体的需要は、上記目標ユーザに関係付けられた上記指標値および／または上記少なくともひとつの制約条件の各々に関する上記係数値に基づいて算出され、上記指標値は、前記コンテンツ配給者の観点から前記少なくともひとつの制約条件の内のひとつの制約条件を満足する特徴を有する上記目標ユーザおよび／または受信箇所の望ましさを表し、且つ、上記係数値は前記広告主の観点から上記特徴の望ましさを表す請求項３１に記載のシステム。
50. 前記価格は、企図された少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所と、広告が実際に配信された実際の少なくともひとりの目標ユーザおよび／または少なくともひとつの受信箇所との間の食い違い、および、企図された配信スケジュールと、実施された実際の配信との間の食い違い、の少なくとも一方に基づいて調整される請求項３１に記載のシステム。
51. もし前記広告主が前記実際の価格の決定に先立ち広告に対して支払っているならば、前記価格は調整され、且つ、支払われた額よりも上記実際の価格が低いときに前記少なくともひとりの広告主に対しては割り戻しまたは控除が提供される請求項３１に記載のシステム。
52. 前記フィードバック統計資料は、配信統計資料、派生的統計資料、もしくは、ユーザ応答統計資料、または、上記の任意の組み合わせから成る請求項３１に記載のシステム。
53. 前記配信統計資料は、前記広告が一体的に配信された実際のコンテンツ、実際の配信時刻、もしくは、上記広告の実際の露出量、または、それらの任意の組み合わせ、から成る請求項５１に記載の方法。

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