JP2020077226A - 広告枠取引支援装置、及び広告枠取引支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】未提供枠の中から利用価値が高い広告枠を見つけ出し、その結果を広告枠取引に反映させる。【解決手段】広告枠取引支援装置が、広告枠提供者によって既に提供済みの提供枠を記憶する提供枠記憶部と、広告枠利用者が指定する条件を満たす指定枠を、過去に放送された広告及び番組、並びに条件として指定された放送時間にて放送された過去の放送情報のうち、少なくとも一方への接触度合いに関するデータに基づいて分析する分析部と、分析部による分析結果を、広告枠提供者及び広告枠利用者のうちの少なくとも一方の者に対して提示するための提示処理を実行する提示処理実行部と、未だ提供されていない未提供枠のうち、指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠を、広告枠提供者及び広告枠利用者のうち、分析結果が提示された者の要求に応じて提供枠に切り替えて提供枠記憶部に記憶させる未提供枠切り替え部と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、広告枠取引支援装置、及び広告枠取引支援方法に係り、特に、未だ提供されていない広告枠を必要に応じて提供するためのデータ処理を実施する広告枠取引支援装置、及び広告枠取引支援方法に関する。
テレビ、ラジオ、及びインターネット等の情報伝達媒体(メディア)において広告を放送する権限としての広告枠は、広告枠提供者と広告枠利用者との間で取引される。近年、広告枠取引に関して、ネットワークを通じて広告枠取引を支援する技術が開発されてきている。具体的には、広告枠取引を迅速、且つ効率よく実施するための技術が、これまでに複数提案されてきている。その例としては、特許文献1及び特許文献2に記載の技術が挙げられる。
特許文献1に記載の技術によれば、ネットワークに接続されたサーバ上に広告枠の在庫状況を、広告枠を特定する広告情報と共に記憶しておき、管理している広告枠の在庫状況を公開する。また、ネットワーク上に公開された在庫状況から購入希望の広告枠を見つけた場合に、サーバが提供する方法に従って広告枠の購入を申し込む。このような技術によれば、購入可能な広告枠の在庫状況を、ネットワーク上で一覧形式にて確認することができるので、広告枠の取引を迅速に行うことが可能となる。
特許文献2に記載の技術によれば、インターネット配信される番組における広告に関して、その広告枠を、インターネット上に公開されたWEBページを用いて効率的に販売することができる。具体的に説明すると、広告契約用サイトから番組ガイドを広告主端末に送信する。また、広告契約用サイトでは、選択された番組の広告枠に関する広告登録画面を広告主端末に送信し、広告主端末からの登録情報及び広告データを受信する。さらに、広告契約用サイトでは、広告契約を確認するための電子メールを送信し、広告データと広告の放送日時等を放送用サイトに供給する。放送用サイトでは、供給された広告データ及び放送日時等に基づき、広告が放送される。
特開2001−357294号公報 特開2001−351005号公報
ところで、広告枠は、一般に、その広告枠に規定された放送日時から所定期間(例えば、数週間あるいは数ヶ月)遡った日に提供される。また、上述の特許文献1及び特許文献2の各々に記載された技術では、広告枠提供者によって既に提供された広告枠(提供枠)の中から、広告枠利用者が希望する広告枠を見つけて購入を申し込むことになっている。このように、特許文献1及び特許文献2の各々を含む従来の広告枠取引支援の技術では、通常の提供ルールに従って提供される広告枠のみを取引対象としている。
一方で、未だ提供されていない広告枠(未提供枠)の中にも、広告枠利用者にとって利用価値が高い広告枠が存在する場合がある。そのような枠を逸早く見つけ出し、その枠の提供を広告枠提供者に要求し得れば、広告枠利用者にとって有益である。また、広告枠提供者側から考えても、広告枠利用者にとって利用価値が高い広告枠が未提供枠の中に存在することを知ることができれば、例えば、その枠の取引額を通常の額より高額にしたりする等、広告枠取引をより有利に進めることが可能となる。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、未提供枠の中から利用価値が高い広告枠を見つけ出し、その結果を広告枠取引に反映させることが可能な広告枠取引支援装置及び広告枠取引支援方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の広告枠取引支援装置は、放送局及び放送日時が決められた広告枠の取引を支援する広告枠取引支援装置であって、広告枠提供者によって既に提供済みの広告枠である提供枠を、記憶する提供枠記憶部と、広告枠利用者が指定する条件を満たす広告枠である指定枠を、過去に放送された広告及び番組、並びに条件として指定された放送時間に放送された過去の放送情報のうち、少なくとも一つへの接触度合いに関するデータに基づいて分析する分析部と、分析部による分析結果を、広告枠提供者及び広告枠利用者のうちの少なくとも一方の者に対して提示するための提示処理を実行する提示処理実行部と、未だ提供されていない広告枠である未提供枠のうち、指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠を、広告枠提供者及び広告枠利用者のうち、分析結果が提示された者の要求に応じて提供枠に切り替えて提供枠記憶部に記憶させる未提供枠切り替え部と、を有することを特徴とする。
上記のように構成された本発明の広告枠取引支援装置によれば、広告枠利用者が指定する条件を満たす広告枠(指定枠)を分析することにより、指定枠の利用価値を把握することが可能である。指定枠の分析結果を利用して、未だ提供されていない広告枠(未提供枠)の中から、利用価値の高い未提供枠を見つけ出すことができる。さらに、上記の未提供枠を、広告枠提供者及び広告枠利用者のうちの少なくとも一方からの要求に応じて提供枠に切り替えることが可能である。この結果、広告枠提供者及び広告枠利用者にとって、より有益な広告枠取引が実施されることになる。
また、上記の広告枠取引支援装置において、分析部は、過去に指定枠と一致する放送局及び放送日時にて放送された広告及び番組、並びに条件として指定された放送時間に放送された過去の放送情報のうち、少なくとも一つへの接触度合いに関するデータに基づいて指定枠を分析することにより、指定枠における広告への接触度合いを求めると、好適である。
上記の構成によれば、過去に指定枠と一致する放送局及び放送日時にて放送された広告及び番組、並びに指定された放送時間に放送された情報のうち、少なくとも一つへの接触度合いに関するデータに基づいて、指定枠を適切に分析することが可能である。
また、上記の広告枠取引支援装置において、分析部は、指定枠における広告への接触者の属性毎に、接触度合いを求めると、より好適である。
上記の構成によれば、指定枠における広告への接触度合いを、接触者の属性毎に確認することが可能である。
なお、属性は、接触者の心理学的属性であってもよい。この場合には、上記の接触度合いを、接触者のライフサイクル及び興味関心等と関連付けて確認することが可能となる。
また、上記の広告枠取引支援装置において、提供枠記憶部には、放送局、放送日時及び価格が決められた提供枠が記憶されており、未提供枠切り替え部は、指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠を提供枠に切り替えて提供枠記憶部に記憶させる際に、指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠について広告枠提供者と広告枠利用者との間で決められた価格と共に記憶させると、より一層好適である。
上記の構成であれば、未提供枠を提供枠に切り替えて提供枠記憶部に記憶させる際に、その未提供枠に対して決められた価格と共に記憶させることができる。これにより、未提供枠から提供枠に切り替わった広告枠について、取引を円滑に進めることが可能となる。
また、上記の広告枠取引支援装置において、指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠についての価格の見積もりを、広告枠利用者の要求に応じて広告枠提供者に対して依頼するための見積もり依頼処理を実行する見積もり依頼処理実行部を有すると、尚一層好適である。
上記の構成であれば、未提供枠から提供枠に切り替わる広告枠の価格について見積もりを広告枠提供者に依頼することができるため、上記の広告枠の取引を、より円滑に進めることが可能となる。
また、上記の広告枠取引支援装置において、分析部は、指定枠を分析する第一分析を実施し、且つ、指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠を分析する第二分析を実施し、提示処理実行部は、第一分析の分析結果を広告枠利用者に対して提示するための提示処理を実行し、且つ、第二分析の分析結果を広告枠提供者に対して提示するための提示処理を実行すると、一段と好適である。
上記の構成であれば、広告枠の分析を二回実施し、一回目の分析結果を広告枠利用者に提示し、二回目の分析結果を広告枠提供者に提示する。これにより、広告枠利用者は、利用価値の高い未提供枠を見つけ出すことができ、広告枠提供者は、例えば、広告枠利用者が未提供枠の提供を要求した経緯等を推察することができる。
また、上記の広告枠取引支援装置において、提供枠には、放送日までの日数が設定日数となる時点から提供される第一提供枠と、放送日までの日数が設定日数となる時点の前から提供される第二提供枠と、が含まれており、指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠を特定未提供枠としたとき、未提供枠切り替え部は、特定未提供枠にて放送される広告の放送日までの日数に応じて、特定未提供枠を第一提供枠及び第二提供枠のいずれか一方に切り替えて提供枠記憶部に記憶させると、益々好適である。
上記の構成であれば、特定未提供枠を提供枠に切り替える要求があったとき、特定未提供枠を、その放送日までの日数に応じて第一提供枠及び第二提供枠のうちのいずれか一方に切り替える。これにより、特定未提供枠を適切な提供枠として提供することができるので、例えば、特定未提供枠を提供するタイミングを広告枠提供者にとって最適化することが可能となる。
また、上記の広告枠取引支援装置において、指定枠は、過去に利用された広告枠である利用済み広告枠中、放送局、放送日時、放送日時が属する期間、及び利用済み広告枠にて放送された広告への接触者の属性のうちの少なくとも一つの項目に関して広告枠利用者が指定した条件を満たす利用済み広告枠であり、分析部は、指定枠の分析として、広告枠利用者が指定した条件を満たす利用済み広告枠における広告への接触度合いを求めてもよい。
あるいは、指定枠は、広告枠利用者が条件として指定した放送局及び放送日時を満たす広告枠であり、分析部は、指定枠の分析として、指定枠における広告への接触度合いを推定してもよい。
上述した2つの構成のいずれかを採用すれば、分析対象となる広告枠(すなわち、指定枠)の条件を適切に指定することができると共に、当該条件を満たす広告枠を適切に分析することができる。
また、上記の広告枠取引支援装置において、広告枠は、テレビコマーシャル用の広告枠であり、広告は、テレビコマーシャルであり、番組は、テレビ番組であるとよい。
上記の構成によれば、テレビコマーシャル用の広告枠を取引対象とする広告枠取引において、本発明の広告枠取引支援装置を利用することができる。
また、前述の課題を解決するために、本発明の広告枠取引支援方法は、放送局及び放送日時が決められた広告枠の取引を、コンピュータによって支援する広告枠取引支援方法であって、広告枠提供者によって既に提供済みの広告枠である提供枠を、提供枠記憶部が記憶しており、コンピュータが、広告枠利用者が指定する条件を満たす広告枠である指定枠を、過去に放送された広告及び番組、並びに条件として指定された放送時間に放送された過去の放送情報のうち、少なくとも一つへの接触度合いに関するデータに基づいて分析し、コンピュータが、分析結果を、広告枠提供者及び広告枠利用者のうちの少なくとも一方の者に対して提示するための提示処理を実行し、コンピュータが、未だ提供されていない広告枠である未提供枠のうち、指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠を、広告枠提供者及び広告枠利用者のうち、分析結果が提示された者の要求に応じて提供枠に切り替えて提供枠記憶部に記憶させることを特徴とする。
上記の方法であれば、未提供枠の中から利用価値が高い広告枠を見つけ出し、その結果を広告枠取引に反映させることが可能である。
本発明によれば、広告枠利用者が指定する条件を満たす広告枠(指定枠)を分析し、その分析結果を利用して、未だ提供されていない広告枠(未提供枠)の中から、利用価値の高い未提供枠を見つけ出し、その未提供枠を要求に応じて提供枠に切り替えることが可能である。この結果、広告枠提供者及び広告枠利用者の双方にとって、より有益な広告枠取引が実施される。
広告枠取引の説明図である。 提供枠情報表示画面の一例を示す図である。 未提供枠に該当する例についての説明図である。 第一実施形態に係る広告枠取引支援システムの構成を示す図である。 第一実施形態に係る広告枠取引支援装置のハードウェア構成を示す図である。 第一実施形態に係る広告枠取引支援装置11の機能についての説明図である。 条件指定画面の一例を示す図である。 指定枠についての分析結果の提示例を示す図である。 第一実施形態の特定未提供枠切り替えフローの流れを示す図である(その1)。 第一実施形態の特定未提供枠切り替えフローの流れを示す図である(その2)。 放送日までの日数に応じて広告枠の提供期間を区分したときの図である。 第二実施形態の特定未提供枠切り替えフローの流れを示す図である(その1)。 第二実施形態の特定未提供枠切り替えフローの流れを示す図である(その2)。 第三実施形態に係る条件指定画面の例を示す図である。
本発明の広告枠取引支援装置、及び広告枠取引支援方法について、以下、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
さらに、以下の説明の中で参照される各図が示す画面例についても一例に過ぎず、画面の構成例、表示される情報及びGUI(Graphical User Interface)の具体的な内容等については、設計仕様及びユーザの好みに応じて自由に設計及び変更し得るものである。
また、以下の説明において、「放送」とは、テレビ放送、ラジオ放送、及びインターネットを通じたWEB配信を含む概念である。また、「番組」とは、放送時点(放送時点については後述する)が予め設定された放送コンテンツであり、テレビ放送、ラジオ放送、及びインターネット配信用の番組(具体的には、インターネットテレビ又はインターネットラジオによって配信される番組)を含むものである。なお、本明細書では、1つの放送枠内にて放送されるコンテンツを意味する概念として「番組」を用いるほか、放送枠に捉われることなくテレビで放送される情報のうち、広告以外の情報を総括的に表す場合にも「番組」と表記するものとする。
また、以下の説明において、「放送日時」とは、番組又は広告が放送される日付及び時間を示し、放送年(西暦又は年号の年)を含まない概念である。また、「放送年」とは、番組又は広告の放送年のことである。また、「放送時点」とは、放送日時と放送年を合わせた概念であり、番組又は放送の放送日及び放送時間を示す。また、「放送日」とは、番組又は広告が放送される日付(具体的には、年月日)を示す。また、「放送時間」とは、番組又は広告が放送される時間帯を示し、具体的には、少なくとも放送開始時刻を示し、さらに放送終了時刻及び放送時間の長さ(例えば、分数又は秒数)のうちの少なくとも一方を示す。
また、以下の説明において、「放送期間」とは、放送日時又は放送時点が属する期間のことであり、具体的には、年単位で規定される期間、季節又は月単位で規定される期間(例えば、『四半期』)、週単位で規定される期間(例えば、その週がその年の何週目にあたるかを示す『号数』)、日単位で規定される期間、あるいは、時間帯で規定される期間(例えば、1日の時間を所定の規則に則って区分した各時間帯を示す『Daypart』)等が挙げられる。
また、以下の説明において、「ターゲット」とは、広告又は番組への接触者の属性を意味する。属性としては、例えば、性別、年齢、年収及び職業等の人口統計学的属性(デモグラフィック);興味関心、嗜好、価値観、及び生活行動パターン(ライフスタイル)等と対応する心理学的属性(サイコグラフィック)が挙げられる。なお、興味関心及び嗜好については、商品/サービスに対する興味関心、及び嗜好(好き嫌い)の度合い等が該当する。また、生活行動パターンについては、商品/サービス購入パターン(ある商品/サービスの購入の有無及び購入回数、並びに1日あたりの買物額等)などが該当する。また、心理学的属性は、上述した心理学的要因(興味関心、嗜好、価値観及び生活行動パターン等)に基づいて設定された分類カテゴリ(グループ分けカテゴリ)を意味し、一例としては、ある商品を購入した回数が所定回数以上であるカテゴリとそれ以外のカテゴリとが挙げられる。
また、以下の説明において、「取引」とは、取引成立に際して代金の支払いが必要となるもののみならず、取引成立に代金の支払いが必要でないものをも含むものである。
<<広告枠取引の概要について>>
本発明の広告枠取引支援装置、及び広告枠取引支援方法について説明するにあたり、広告枠取引の概要について図1を参照しながら説明する。図1は、広告枠取引の説明図である。なお、図示の都合上、図1には、広告枠提供者S及び広告枠利用者Dをそれぞれ一つずつ図示しているが、実際には、広告枠提供者S及び広告枠利用者Dは、それぞれ複数存在する。
広告枠取引は、広告枠を提供する広告枠提供者Sと、広告枠を利用する広告枠利用者Dとの間で行われる取引であり、本実施形態では、広告枠の売買取引である。なお、広告枠提供者Sと広告枠利用者Dとの間で行われる取引には、広告枠提供者Sと広告枠利用者Dとの間で直接的に行われる取引のみならず、広告枠提供者Sと広告枠利用者Dとの間に第三者(例えば、管理企業又は管理団体)が介在して間接的に行われる取引も含まれる。
ここで、「広告枠」は、商品またはサービス等の広告を放送することができる権利である。各広告枠には、少なくとも放送日時(厳密には、放送時点)及び放送局が決められている。広告枠利用者Dは、取引にて入手した広告枠にて広告を放送させることができる。
なお、以下では、広告枠は、テレビコマーシャル用の広告枠であることとする。すなわち、以下に示す実施形態において、広告枠を利用して放送される広告は、テレビコマーシャルであることとする。また、テレビコマーシャルには、スポットCMとタイムCMが含まれ、スポットCMには、番組と番組の間に放送される広告(ステブレーションブレイク)、及び、番組内で放送されるタイムCM以外の広告(パーティシペーション)が含まれる。ここで、番組とは、テレビ番組を意味する。
なお、広告及び番組については、「テレビコマーシャル及びテレビ番組」に限定されるものではなく、「ラジオコマーシャル及びラジオ番組」であってもよく、あるいは、「インターネットを通じて配信されるデジタル広告、及びインターネット配信の番組(コンテンツ)」であってもよい。
また、本実施形態では、広告枠提供者Sが放送局各社及びこれに準ずる者であり、広告枠利用者Dが広告会社各社であることとする。ただし、これに限定されるものではなく、広告枠利用者Dが広告主(広告依頼企業)であってもよい。
そして、広告枠取引は、広告枠取引支援システム10を通じて行われる。広告枠取引支援システム10は、インターネットを利用した情報通信システムである。広告枠提供者Sである放送局各社は、広告枠取引支援システム10を通じて広告枠を提供する。
広告枠利用者Dである広告会社各社は、広告枠取引支援システム10を通じて広告枠を購入することができる。ここで、購入可能な広告枠は、放送局によって既に提供済みの広告枠(以下、提供枠という。)である。すなわち、提供枠は、取引対象物であり、各広告会社は、広告枠取引支援システム10を通じて提供枠を購入する。
提供枠の購入手順について大まかに説明すると、広告会社(厳密には、広告会社の従業員)が、自己が保有する端末にてブラウザを起動して所定の操作を行う。これにより、ブラウザ画面(WEB画面)に、図2に示すような提供枠に関する情報が表示され、広告会社は、その表示画面を通じて提供枠を確認する。表示画面には、図2に示すように、各提供枠に関する情報(以下、提供枠情報という。)が表示される。図2は、提供枠情報表示画面の一例を示す図である。
提供枠情報は、提供枠の放送時点、放送時間(秒数)、放送局、放送地域、放送期間、Daypart等の時間帯、広告種類(タイムCM、ステーションブレイク又はパーティシペーション等)、並びに提供枠の価格(購入額)等を示す情報であり、各提供枠に対して、例えば、その提供元である放送局によって付与される。
そして、広告会社は、各提供枠の提供枠情報を参照しながら、利用対象として希望する提供枠を選択するための操作をブラウザ画面上で行い、最終的に選択した提供枠の購入を決定し、当該提供枠を注文(発注)する。提供枠の注文は、広告枠取引支援システム10を通じて、注文先の放送局に送られる。なお、提供枠の注文については、メール、電話若しくはFAX等にて行われてもよい。
放送局は、注文を受領すると、注文に係る提供枠の販売を許可するかどうかを検討し、販売を許可する場合には、その旨を発注元の広告会社に通知する。この通知については、広告枠取引支援システム10によるデータ通信を介して行われてもよく、放送局がメール、電話若しくはFAX等にて発注元の広告会社に直接連絡することで行われてもよい。
広告会社が上記の通知を受領した時点で広告枠の売買取引(厳密には、広告会社が発注した提供枠の売買取引)が完了する。売買取引が完了すると、取引の内容を示す情報が不図示の作表システムに送信することができる。同システムは、売買取引が成立した提供枠の提供枠情報、及び当該提供枠にて放送される広告に関する情報(例えば、スポンサー名及び広告対象商品等)を反映させたタイムテーブル及びCMスケジュール表を作成(作案)する。
なお、提供枠の売買取引については、上記のように広告会社が提供枠の中から希望の枠を選択して注文する形態に限定されず、その他の取引形態も挙げられる。例えば、広告会社が取引条件を提示し、取引条件を満たす1つ又は複数の提供枠を放送局側で選定し、選定した提供枠を広告会社に販売する取引形態も考えられる。ここで、取引条件は、広告効果を示す指標を用いて設定することができ、例えば、GRP(グロス・レーティング・ポイント:延べ視聴率であり、ある期間中に放送したテレビCMの各回世帯視聴率の合計)等を用いて取引条件を決めてもよい。
ところで、広告枠の中には、提供枠以外に、未だ提供されていない広告枠である未提供枠が存在する。未提供枠としては、例えば、放送日までの日数が所定の日数以上であるために未だ販売されていない広告枠、同一の放送時点で同一放送局では広告ではなく番組が放送される予定になっている等の事情により販売されていない広告枠等が該当する。また、図3に示すように、ある放送局がある放送日時の広告枠(図中、左側に図示の広告枠)を提供枠として既に提供している場合において、その提供枠の放送時間の設定(例えば、放送秒数等)を変更したもの(図中、右側に図示の広告枠)も、未提供枠に含まれることとする。図3は、未提供枠に該当する例についての説明図である。
広告会社は、広告枠取引支援システム10を利用することにより、未提供枠の中から利用価値が高い枠(例えば、高い出稿効率が期待される広告枠)を見つけ出すことができる。具体的に説明すると、広告会社が広告枠に対して希望する条件を指定し、その条件を満たす広告枠(以下、指定枠という)を対象とする広告枠分析が、広告枠取引支援システム10を通じて実施される。広告枠分析については、後に詳しく説明することとする。
広告会社は、例えば広告枠分析の結果を確認することで、指定枠の利用価値を把握する。また、広告会社は、指定枠の利用価値が高いと判断した場合に、提供枠の中に、その指定枠と放送日時及び放送局が一致する枠が存在するかどうかを判定する。提供枠の中に、上記の指定枠と放送日時及び放送局と一致するものが存在しない場合、それは、指定枠と放送日時及び放送局が一致する広告枠が未提供枠であることを意味する。以上の手順により、利用価値が高い未提供枠を見つけ出すことができる。
なお、以下では、指定枠と放送日時及び放送局が一致する未提供枠を「特定未提供枠」と呼ぶこととする。
そして、広告会社は、特定未提供枠を提供できる放送局(以下、特定放送局)に対して、特定未提供枠の提供(換言すると、提供枠への切り替え)を要求することができる。また、特定放送局は、特定未提供枠を提供枠へ切り替えるための指示を、広告枠取引支援システム10に対して行うことができる。広告枠取引支援システム10は、広告会社からの要求及び特定放送局からの指示に応じて、特定未提供枠を提供枠に切り替える。
さらに、広告会社は、特定未提供枠の提供を要求するにあたり、広告枠取引支援システム10を通じて、特定未提供枠の取引額(価格)について見積もりを特定放送局に対して依頼することができる。特定放送局は、広告枠取引支援システム10を通じて、特定未提供枠の提供についての見積額(価格)を広告会社に提示する。広告会社は、提示された見積額を参照し、その額での特定未提供枠の提供に合意する場合、特定未提供枠の提供を要求する。
なお、特定未提供枠の価格については、上記のように見積もりを依頼して決定する形式に限定されず、例えば、オークション形式にて決定してもよい。オークションとしては、入札数及び最高入札額等が逐次公開されるオープンオークションであってもよく、入札数及び入札額が落札決定時点まで公開されないクローズドオークションであってもよい。また、広告会社が特定放送局に対して特定未提供枠の希望価格を提示するケースも考えられる。さらに、広告会社が広告の効果に関する指標を重要業績評価指標(KPI)として設定し、その設定内容に応じて広告枠取引支援システム10が特定未提供枠の価格を自動的に決定してもよい。
<<広告枠取引支援システムの構成>>
次に、本発明の第一実施形態に係る広告枠取引支援システム10の構成について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、第一実施形態に係る広告枠取引支援システム10の構成を示す図である。図5は、第一実施形態に係る広告枠取引支援装置11のハードウェア構成を示す図である。
広告枠取引支援システム10は、図4に示すように、広告枠取引支援装置11、提供者側端末12、利用者側端末13、及び調査データ提供装置14等によって構成されている。広告枠取引支援装置11は、広告枠取引支援システム10の中心機能を担う装置であり、広告枠の売買取引を支援する。
広告枠取引支援装置11は、コンピュータ、具体的にはサーバコンピュータによって構成されており、図5に示すように、本体部11S及びデータベース部11Tにより構成されている。本体部11Sは、サーバコンピュータ本体(詳しくはデータベース部11Tを除いた部分)であり、CPU11a、ROMやRAM等からなるメモリ11b、通信用インタフェース11c、ハードディスクドライブ11d、マウスやキーボード等の入力デバイス11e、及びディスプレイやプリンタ等の出力デバイス11fを構成要素として有する。
また、本体部11Sには、その機能を発生させるためのプログラム(以下、広告枠取引支援プログラム)が予めインストールされている。この広告枠取引支援プログラムがCPU11aによって読み取られて実行されることで、広告枠取引支援装置11によるデータ処理サービス(具体的には、広告枠の取引支援サービス)が提供される。
また、本体部11Sは、図4に示すようにインターネット等の外部通信ネットワークNに接続されており、外部通信ネットワークNを介して、提供者側端末12、利用者側端末13及び調査データ提供装置14等との間でデータの送受信を行う。
データベース部11Tは、本体部11Sが取得した各種データ及び情報を、データベース化して蓄積する記憶装置である。図4に示す例では、データベース部11Tが本体部11Sから分離された機器であり、具体的には、本体部11Sとデータベース部11Tが互いに別々のサーバからなり、有線又は無線にて通信可能に接続されている。ただし、これに限定されるものではなく、1台のコンピュータによってデータベース部11T及び本体部11Sが構成されてもよく、あるいは、本体部11Sに対して着脱自在な外部記憶装置(ストレージ)によってデータベース部11Tが構成されてもよい。
提供者側端末12は、放送局等の広告枠提供者Sが利用する端末であり、パソコン、タブレット、若しくはスマートフォン等の通信機器によって構成されている。広告枠提供者Sは、提供者側端末12を通じて、提供する広告枠に関する情報(すなわち、提供枠情報)を広告枠取引支援装置11に向けて送信する。これにより、新たな提供枠が追加された場合には、その提供枠の情報(提供枠情報)を、広告枠取引支援装置11の機能を通じて広告枠利用者Dに知らせることが可能である。
利用者側端末13は、広告会社等の広告枠利用者Dが利用する端末であり、ブラウジング機能を有するパソコン、タブレット、若しくはスマートフォン等の通信機器によって構成されている。また、利用者側端末13は、ディスプレイと、ディスプレイに表示された情報に対するユーザの入力操作を受け付けるポインティングデバイスと、を有する。広告枠利用者Dは、利用者側端末13を通じて広告枠取引支援装置11のデータベース部11Tにアクセスし、データベース部11Tに蓄積された提供枠情報をディスプレイに表示させて確認することができる。また、第一実施形態において、広告枠利用者Dは、利用者側端末13を通じて、前述した特定未提供枠の提供を要求したり、特定未提供枠の見積もりを広告枠提供者Sに対して依頼したりすることが可能である。
さらに、広告枠利用者Dは、利用者側端末13を通じて、購入希望の提供枠を注文し、当該提供枠の販売に対する広告枠提供者Sの通知(提供枠の購入許可)を受信する。これにより、広告枠利用者Dは、注文した提供枠の購入手続きを進めることができる。
調査データ提供装置14は、調査機関Rが利用する装置であり、広告枠取引支援装置11に調査データを提供する機器である。調査機関Rは、無作為で抽出した個人又は世帯を対象とするテレビ視聴状況の調査、及び、選定されたパネルを対象とするアンケート調査等を実施する機関である。調査データ提供装置14は、外部通信ネットワークNを介して広告枠取引支援装置11の本体部11Sと通信可能であり、外部通信ネットワークNを通じて広告枠取引支援装置11に調査データを提供する。ただし、これには限定されず、調査データ提供装置14が調査データを帳票形式にて出力(プリントアウト)し、その帳票が郵送又はFAX等にて送付されることで調査データが提供されてもよい。
調査データについて説明すると、調査データには、例えば下記r1〜r6のデータが含まれる。
r1:過去放送分のテレビ番組及びテレビコマーシャルの視聴状況に関するデータ
r2:テレビ視聴状況の調査結果から割り出した視聴率のデータ
r3:パネルの興味関心及び生活行動等に関するアンケート調査のデータ
r4:上記r3のアンケート調査の結果を解析して得られた各種心理学的要因(興味関心、嗜好、価値観及び生活行動パターン等)に関する傾向・パターンを示すデータ
r5:上記r1及びr3のデータを融合(フュージョン)させて得られ、テレビ視聴状況及び各種心理学的要因の傾向・パターンの双方を示すデータ
r6:上記r5のデータに基づいて算出される視聴率のデータ
なお、上記r2のデータが示す視聴率には、ターゲット別の視聴率、より詳しくは、性及び年齢に応じて複数設定されたカテゴリ(以下、性年齢カテゴリ)のそれぞれについて算出された視聴率が含まれる。また、上記r6のデータが示す視聴率には、ターゲット別の視聴率、より詳しくは、心理学的属性として複数設定されたカテゴリ(以下、心理学的カテゴリ)のそれぞれについて算出される視聴率が含まれる。心理学的カテゴリの一例としては、例えば、「あるテレビコマーシャル及びあるWEBサイトの双方を見たことがあるカテゴリ、及び、少なくとも一方を見ていないカテゴリ」が挙げられる。
ちなみに、視聴率は、リアルタイム(実際の放送日時)での視聴率であってもよく、あるいは、放送後一定期間内に録画再生又はWEB配信(所謂、見逃し配信など)された分を加算した視聴率であってもよい。また、視聴状況の調査は、公知の技術を利用して世帯別に実施することができ、さらに、世帯を構成する個人別に実施することも可能である。
上述の調査データは、あくまでも一例に過ぎず、調査データ提供装置14は、上述以外のデータを調査データとして提供してもよい。例えば、調査データ提供装置14は、インターネットに接続されたテレビ等から得られるデバイスログ、及びデバイスログ全般を含む視聴ログのデータを調査データとして提供してもよい。
なお、調査データ提供装置14については、例えば複数の調査機関Rが個々に保有していてもよく、一つの調査機関Rのみが調査データ提供装置14を一台保有していて、その調査データ提供装置14から全種類の調査データが提供されてもよい。また、調査データの提供元については、調査機関Rには限定されず、調査データの一部が広告枠提供者S又は広告枠利用者Dから提供されてもよい。また、調査データは、各種DMP(データマネジメントプラットフォーム)にて管理されているのが望ましい。
<<第一実施形態に係る広告枠取引支援装置の機能について>>
次に、図6を参照しながら、第一実施形態に係る広告枠取引支援装置11の構成を機能面から改めて説明することとする。図6は、第一実施形態に係る広告枠取引支援装置11の機能についての説明図である。
広告枠取引支援装置11は、図6に示すように、提供枠情報取得部21、調査データ取得部22、提供枠記憶部23、調査データ記憶部24、指定枠情報取得部25、分析部26、提示処理実行部27、受付部28、見積もり依頼処理実行部29、未提供枠切り替え部30、通知部31及び返答部32を有する。これらの機能部は、提供枠記憶部23及び調査データ記憶部24を除き、広告枠取引支援装置11の本体部11Sのハードウェア機器と、前述した広告枠取引支援プログラムとが協働することによって実現されている。また、提供枠記憶部23及び調査データ記憶部24は、広告枠取引支援装置11のデータベース部11Tによって構成されている。
以下、上記の機能部の各々について説明する。
提供枠情報取得部21は、広告枠提供者Sが新たな広告枠を提供した場合に、その情報(提供枠情報)を、外部通信ネットワークNを通じて提供者側端末12から取得(受信)する。
なお、提供枠情報取得部21は、広告枠提供者Sが新たな広告枠を提供したタイミングにて、その提供枠情報を取得してもよく、1週間に1回又は数週間に1回程度の頻度にて提供枠情報をまとめて取得してもよい。
調査データ取得部22は、前述した各種の調査データを、外部通信ネットワークNを通じて調査データ提供装置14から取得(受信)する。
なお、提供枠情報及び調査データの取得については、広告枠取引支援装置11と他の機器(具体的には、提供者側端末12及び調査データ提供装置14)とのデータ通信を通じて行われる場合に限定されるものではない。例えば、提供枠情報及び調査データがCD−ROM及びDVD等の記録媒体に記録されていてもよく、この場合には、広告枠取引支援装置11が上記の記憶媒体から提供枠情報及び調査データを読み出して取得する。あるいは、広告枠取引支援装置11の操作者(オペレータ)が、提供枠情報及び調査データが記載された帳票等を入手してもよく、この場合には、帳票等の記載内容をキーボード等の入力手段によって入力することで、広告枠取引支援装置11が提供枠情報及び調査データを取得する。
提供枠記憶部23は、提供枠を記憶するものである。厳密に説明すると、提供枠記憶部23には、提供枠情報取得部21が取得した提供枠情報がデータベース化されて蓄積されている。ここで、それぞれの提供枠情報は、前述したように、提供枠の放送日時、放送局及び価格を含む情報である。つまり、提供枠記憶部23には、放送局、放送日時及び価格が決められた提供枠が記憶されていることになる。また、提供枠記憶部23には、利用者側端末13が外部通信ネットワークNを通じてアクセスできるようになっており、利用者側端末13は、提供枠記憶部23から各提供枠情報を読み出して利用者側端末13のディスプレイに表示することが可能である。
調査データ記憶部24は、調査データ取得部22が取得した調査データを記憶するものである。より詳しく説明すると、調査データ記憶部24には、調査データが調査内容別にデータベース化されて蓄積される。なお、調査データのうち、テレビの視聴状況及び視聴率に関するデータは、放送局別及び放送時点別に蓄積されているのが好ましい。ここで、テレビの視聴状況及び視聴率に関する調査データについて補足すると、これらの調査データは、過去に放送されたテレビコマーシャル及びテレビ番組の視聴状況及び視聴率に関する統計データであり、「接触度合いに関するデータ」に該当する。そして、調査データ記憶部24には、過去X年間(Xは、1以上の任意の実数)の中で放送された全テレビコマーシャル及び全テレビ番組の視聴状況及び視聴率のデータが蓄積されている。
指定枠情報取得部25は、指定枠情報を、外部通信ネットワークNを通じて利用者側端末13から取得する。指定枠情報とは、広告枠利用者Dが指定する条件を満たす広告枠である(指定枠)を特定するための情報であり、利用者側端末13にて生成される。
指定枠情報が生成される手順について説明すると、広告枠利用者Dが広告枠取引用のアプリケーション(以下、広告枠取引アプリ)を利用者側端末13にて起動させた後に所定の入力操作を行うと、利用者側端末13のディスプレイに図7に図示の条件指定画面P1が描画される。図7は、条件指定画面P1の一例を示す図である。
広告枠利用者Dは、条件指定画面P1にて、例えば広告枠に対して希望する条件等を入力する。特に、第一実施形態では、過去に利用された広告枠(利用済み広告枠)の中から目的とする利用済み広告枠を検索するための条件を入力する。具体的には、利用済み広告枠の号数及びDaypart、利用済み広告枠の提供元である放送局、並びに、利用済み広告枠にて放送された広告への接触者の属性(ターゲット)である。ここで、広告枠の号及びDaypartは、いずれも「広告枠の放送日時が属する期間」に該当する。ちなみに、「号数」は、広告枠の放送日時が属する週がその年の何週目にあたるかを示し、「Daypart」は、広告枠の放送日時が属する時間帯を示す。
そして、条件入力が完了した後、広告枠利用者Dが条件指定画面P1の条件送信ボタンB1をクリック又はタップすると、入力された各種の条件を示す情報が指定枠情報として生成される。生成された指定枠情報は、利用者側端末13から広告枠取引支援装置11に向けて送信される。
なお、上記のケースでは、号数、Daypart、放送局、及びターゲットを条件として指定することになっているが、これに限定されるものではない。放送局、放送日時、放送日時が属する期間、及びターゲットのうちの少なくとも一つの項目に関して条件として指定されればよく、上記の項目以外の項目(例えば、放送地域、放送期間、放送時間である秒数、及び広告種類等)が上記の項目の代わりに、あるいは上記の項目と共に条件として指定されてもよい。
分析部26は、調査データ記憶部24に記憶された調査データに基づいて、広告枠分析を行う。具体的に説明すると、分析部26は、指定枠情報取得部25が取得した指定枠情報に基づいて指定枠を特定し、厳密には、広告枠利用者Dが条件指定画面P1にて指定した条件を特定する。そして、分析部26は、過去に放送されたテレビコマーシャルの視聴状況及び視聴率に関する調査データに基づいて指定枠を分析する。
より詳しく説明すると、分析部26は、過去に指定枠と一致する放送局及び放送日時にて放送されたテレビコマーシャルの視聴状況及び視聴率に関する調査データに基づいて指定枠を分析する。この結果、指定枠におけるテレビコマーシャルへの接触度合い、具体的には視聴状況及び視聴率が求められる。「視聴状況」としては、例えば、接触者数(リーチ)、接触率(リーチ率)、接触回数(フリクエンシー)、接触回数別のリーチ率、視聴質(例えば、テレビ視聴中の集中度を示す数値)、及び視聴ログ数等が挙げられる。また、「視聴率」としては、例えば、世帯視聴率、個人視聴率、ターゲット別の視聴率(属性毎の接触度合いに相当)、延べ視聴率(GRP)、接触回数別の延べ視聴率等が挙げられる。
ターゲット別の視聴率に関して言えば、分析部26は、性別及び年齢に応じて設定された属性(具体的には、性年齢カテゴリ)毎に視聴率を求めることができる。また、分析部26は、心理学的属性(具体的には、心理学的カテゴリ)毎に求めることもできる。
また、第一実施形態において、分析部26は、広告枠利用者Dが指定した条件を満たす利用済み広告枠を指定枠として、広告枠分析を実施する。すなわち、第一実施形態では、広告枠利用者Dが指定した条件を満たす利用済み広告枠におけるテレビコマーシャルへの接触度合いを求めることになる。
以下、第一実施形態に係る広告枠分析について、広告枠利用者Dが条件としての号数を「2」と指定し、Daypartを「深夜帯」と指定し、放送局を「A局」と指定し、ターゲットを「男女12〜20歳」と指定したケースを具体例に挙げて説明する。
上記のケースにおいて、分析部26は、調査データ記憶部24において放送局別且つ放送時点別に記憶された調査データのうち、条件としての号数、Daypart及び放送局を満たす調査データを抽出する。ここで、抽出された調査データは、視聴率を示すデータであり、より詳しくはターゲット別の視聴率を示すデータである。その後、分析部26は、抽出された調査データのうち、条件としてのターゲットを満たすデータ、すなわち、性年齢カテゴリ「男女12〜20歳」の視聴率を示すデータを選定する。この選定されたデータに係る利用済み広告枠が、指定枠に該当する。
そして、分析部26は、上記のデータから、指定枠に該当する利用済み広告枠におけるテレビコマーシャルの視聴率(より厳密には、視聴率の実績値)を求める。このとき、条件を満たす利用済み広告枠が複数存在する場合、分析部26は、それぞれの利用済み広告枠について視聴率の実績値を求める。
以上のように、第一実施形態では、調査データ記憶部24から、指定枠に該当する利用済み広告枠におけるテレビコマーシャルの視聴率(厳密には、ターゲット別の視聴率)を示すデータを読み出すことで、当該利用済み広告枠についての視聴率の実績値を求める。なお、テレビコマーシャルの視聴率(特に、ターゲット別の視聴率)については、予め調査データ記憶部24がデータとして提供してもよく、分析部26が広告枠分析の中で算出してもよい。
ちなみに、分析部26による分析結果については、テレビコマーシャルの視聴状況及び視聴率の実績値(ターゲット別の視聴率を含む)に限定されるものではなく、他の指標等を分析結果としてもよい。例えば、出稿効率の指標であるコスト・パー・レイティング(CPR)等を分析結果としてもよい。CPRは、広告枠の取引額を視聴率で割ることで算出される。また、CRPをターゲット別に算出してもよい。
提示処理実行部27は、分析部26による分析結果を、広告枠提供者S及び広告枠利用者Dのうちの少なくとも一方に対して提示するための提示処理を実行する。提示処理としては、分析部26による分析結果を提供者側端末12及び利用者側端末13側で画面表示又は音声再生するためのデータを生成して当該データを送信する処理、あるいは、分析部26による分析結果をプリンタ等によって印字する処理等が該当する。
分析部26による分析結果は、例えば図8に図示の形式にて提示される。図8は、指定枠についての分析結果の提示例を示す図である。分析結果について説明すると、図8に示すように、指定枠(すなわち、広告枠利用者Dが指定した条件を満たす利用済み広告枠)がリストアップされている。また、指定枠に該当する各利用済み広告枠について、放送年月日、号数、放送時間、Daypart、放送局、指定枠を利用して放送されたテレビコマーシャルに接触したターゲット、並びに、そのテレビコマーシャルについて分析部26が求めた視聴状況及び視聴率の実績値等が提示される。なお、提示項目については、上記の項目に限定されるものではなく、広告枠利用者Dが指定した条件、及び分析部26による分析結果の内容に応じて好適な項目に設定されるのが望ましい。
ちなみに、図8に図示のケースでは、分析結果として視聴率が提示されており、指定枠に該当する利用済み広告枠のすべてが、視聴率が高い広告枠から順に(ランキング形式にて)表示されることになっている。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、視聴率に対して下限値(閾値)を決めておき、視聴率が閾値以上である利用済み広告枠のみを提示してもよい。
そして、広告枠提供者S及び広告枠利用者Dのうち、分析結果が提示された者は、未提供枠の中に、分析結果に係る指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠(すなわち、特定未提供枠)が存在するかを確認する。具体的には、提供枠記憶部23に記憶された提供枠情報の中に、指定枠と放送局及び放送日時が一致する提供枠の情報があるかを確認し、該当する提供枠情報がある場合に特定未提供枠が存在すると判断する。なお、特定未提供枠の存否の判定については、広告枠取引支援装置11が分析部26による分析結果を参照して自動的に行ってもよい。
また、第一実施形態において、提示処理実行部27は、少なくとも広告枠利用者Dに対して分析結果を提示するために提示処理を実行する。また、以下の説明では、分析結果を広告枠提供者Sにも提示するケースを想定することとする。この場合、広告枠提供者Sは、分析結果から、テレビコマーシャルに関する広告枠利用者Dの意向(具体的には、広告枠の価値に関する項目の中で広告枠利用者Dが重視する事項等)を把握することができる。ただし、これに限定されず、広告枠提供者Sへの分析結果の提示については、広告枠提供者Sと広告枠利用者Dとの契約等に応じて決めることとし、契約内容によっては広告枠提供者Sに分析結果を提示しなくてもよい。
受付部28は、広告枠提供者S及び広告枠利用者Dからの各種の要求及び指示等を受け付けるものである。受付部28が受け付ける要求及び指示としては、例えば下記f1〜f3が挙げられる。
f1:広告枠利用者Dからの特定未提供枠の提供要求
f2:特定未提供枠に対する広告枠提供者Sからの提供枠への切り替え指示
f3:広告枠利用者Dからの特定未提供枠の見積もり要求
要求f1は、分析結果が提示された広告枠利用者Dが特定未提供枠を提供枠に切り替えるために行う要求であり、利用者側端末13側から送られてくる。受付部28は、外部通信ネットワークNを介して要求f1を受け付けると、提供者側端末12に当該要求f1を引き渡す。
指示f2は、広告枠提供者Sが上記の要求f1に応じて特定未提供枠を提供枠に切り替えるために行う指示であり、提供者側端末12から送られてくる。受付部28は、外部通信ネットワークNを介して指示f2を受け付けると、広告枠取引支援装置11の未提供枠切り替え部30に当該指示f2を引き渡す。
要求f3は、広告枠利用者Dが特定未提供枠についての価格(取引額)の見積もりを広告枠提供者Sに対して依頼するために行う要求であり、利用者側端末13側から送られてくる。受付部28は、外部通信ネットワークNを介して要求f3を受け付けると、広告枠取引支援装置11の見積もり依頼処理実行部29に当該要求f3を引き渡す。
見積もり依頼処理実行部29は、上記の要求f3に応じて見積もり依頼処理を実行する。見積もり依頼処理は、特定未提供枠についての価格の見積もりを広告枠提供者Sに対して依頼するための処理である。より詳しく説明すると、見積もり依頼処理実行部29は、要求f3から特定未提供枠の放送時点及び放送局等を特定する(換言すれば、広告枠利用者Dは、見積もりを要求する際に特定未提供枠の放送時点及び放送局等を入力する)。その後、見積もり依頼処理実行部29は、特定した特定未提供枠の放送時点及び放送局等を示す情報と、見積もり依頼の文面等を示す情報とを表示するためのデータを生成し、このデータを提供者側端末12に向けて送信する。なお、見積もり依頼処理については、上記の内容に限定されるものではなく、特定未提供枠の放送時点及び放送局等を示す情報と、見積もり依頼の文面等を示す情報とをプリンタ等によって印字する処理であってもよい。
未提供枠切り替え部30は、広告枠利用者Dの要求f1を受けた広告枠提供者Sからの指示f2に従って、特定未提供枠を提供枠に切り替えて提供枠記憶部23に記憶させる。より詳しく説明すると、広告枠提供者Sは、指示f2を行う際に特定未提供枠の放送時点及び放送局等を入力する。未提供枠切り替え部30は、指示f2から特定未提供枠の放送時点及び放送局等を特定する。このとき、未提供枠切り替え部30は、特定未提供枠について広告枠提供者Sと広告枠利用者Dとの間で決められた価格を更に特定する。この価格は、広告枠提供者Sが見積もり依頼に応じて広告枠利用者Dに提出した特定未提供枠の見積もり価格であって、広告枠利用者Dが合意した価格である。そして、未提供枠切り替え部30は、特定未提供枠を提供枠に切り替えて提供枠記憶部23に記憶させる際に、特定未提供枠を上記の価格と共に記憶させる。
以上のように特定未提供枠が提供枠に切り替えられて提供枠記憶部23に記憶されることにより、広告枠利用者Dが指定した条件を満たす広告枠(具体的には、指定枠に該当する利用済み広告枠)と放送日時及び放送局が一致する広告枠が、提供枠として追加される。この結果、広告枠利用者Dが希望する広告枠ではあるものの、それまでは未提供枠であった広告枠を新たに提供枠として追加することができる。このような効果により、広告枠利用者Dは、利用価値が高い広告枠を未提供枠の中から見つけて、その広告枠を逸早く購入することが可能となる。また、広告枠提供者Sは、未提供枠の中で需要がある広告枠を把握し、その広告枠を広告枠利用者Dの要求に応じて提供することができ、さらに、広告枠提供者Sにとって有利な条件(例えば、通常の取引額より高額な価格)にて提供することが可能となる。
通知部31は、広告枠利用者Dが提供枠の中から選定した利用希望枠を広告枠提供者Sに通知する。具体的に説明すると、広告枠利用者Dは、利用者側端末13のディスプレイに提供枠情報を表示させた状態で所定の選択操作を行う。これにより、利用希望枠を示すデータが利用者側端末13により生成され、同データが利用者側端末13から送信される。通知部31は、外部通信ネットワークNを通じて上記のデータを受信すると、利用希望枠を特定する。その後、通知部31は、通知メールを、利用希望枠を提供する放送局の提供者側端末12に向けて送信する。この通知メールには、特定した利用希望枠の放送時点、利用希望枠の利用を希望する広告枠利用者Dの名前又はID等が記述されている。提供者側端末12が通知メールを受信することで、広告枠提供者Sは、利用希望枠の放送時点、及び利用希望枠の利用を希望する広告枠利用者D等の情報を確認することができる。
なお、利用希望枠の通知方法については、上記の通知メールに限定されず、他の方法によって通知してもよく、例えば、利用希望枠等を伝えるメッセージを録音した音声データを送信してもよく、あるいは、WEB画面にて利用希望枠等を表示するためのHTMLデータを送信してもよい。
また、放送局が互いに異なる複数の提供枠が利用希望枠として選択された場合には、通知部31が利用希望枠を放送局別に分けて通知する。これにより、各放送局は、自局分の利用希望枠を的確に把握することが可能となる。
返答部32は、上記の通知メールを受け取った広告枠提供者Sが利用希望枠を広告枠利用者Dに対して販売する場合に、その旨を広告枠利用者Dに通知する。具体的に説明すると、広告枠提供者Sは、上記の通知メールを確認した後、提供者側端末12を操作して利用希望枠の販売を決定する。提供者側端末12は、販売決定操作を受け付けると、利用希望枠の販売用データを生成して同データを送信する。ここで、販売用データは、利用希望枠の放送時点及び放送局、並び利用希望枠の価格等を広告枠販売規約等(例えば、広告枠購入時の注意事項等)と共に示すデータである。返答部32は、上記の販売用データを提供者側端末12から受信すると、利用希望枠の利用を希望する広告枠利用者Dに対して、利用希望枠の利用許可(換言すると、購入許可)を知らせる返答メールを、広告枠利用者Dの利用者側端末13に向けて送信する。広告枠利用者Dは、上記の返答メールから、自分が選んだ利用希望枠が購入可能であることを確認することができる。
なお、利用希望枠の利用許可を知らせる方法については、上記の返答メールに限定されず、他の方法を用いてもよく、例えば、メッセージを録音した音声データを送信してもよく、あるいは、WEB画面にて知らせるためのHTMLデータを送信してもよい。
<<第一実施形態に係る広告枠取引支援装置の動作例>>
次に、第一実施形態に係る広告枠取引支援装置11の動作例として、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータが広告枠取引を支援するために実施するデータ処理について説明する。なお、以下では、広告枠取引に係るデータ処理のうち、特定未提供枠を提供枠に切り替えるために実施されるデータ処理(以下、特定未提供枠切り替えフローと言う)の流れを主として説明する。
ここで、特定未提供枠切り替えフローでは、本発明の広告枠取引支援方法が採用されている。つまり、特定未提供枠切り替えフロー中の各ステップ及び、当該フローに先立って実施される事前処理等は、本発明の広告枠取引支援方法の構成要素に相当する。
特定未提供枠切り替えフローの実施にあたっては、広告枠取引支援装置11の本体部11Sをなすコンピュータが、広告枠提供者Sにより提供される提供枠(厳密には、提供枠情報)をデータベース部11Tに記憶させる。これにより、広告枠利用者Dは、その時点で提供済みの提供枠に関する情報を、利用者側端末13を通じて確認することができる。
また、特定未提供枠切り替えフローの実施前には、広告枠取引支援装置11の本体部11Sをなすコンピュータが、調査データ提供装置14により提供される各種調査データをデータベース部11Tに記憶させる。なお、データベース部11Tに記憶される調査データには、過去に利用済み広告枠にて放送されたテレビコマーシャルの視聴状況及び視聴率に関するデータが含まれている。
以上の状況下において、広告枠利用者Dが広告枠取引アプリを起動し、利用者側端末13のディスプレイに図7の条件指定画面P1を表示させ、条件指定画面P1にて条件を入力する。入力終了後、広告枠利用者Dが条件指定画面P1の条件送信ボタンB1をクリック又はタップすると、入力された各種の条件を示す指定枠情報が利用者側端末13から送信される(S001)。これをトリガーとして特定未提供枠切り替えフローが開始される。
特定未提供枠切り替えフローは、図9及び図10に示す流れに従って進行する。図9及び図10は、特定未提供枠切り替えフローの流れを示す図である。特定未提供枠切り替えフローの流れについて説明すると、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータが指定枠情報を受信し、指定枠情報を解析して広告枠利用者Dが指定した条件を特定する(S002)。
その後、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータは、ステップS002にて特定した条件を満たす広告枠、すなわち指定枠を、過去に放送されたテレビコマーシャルの視聴状況及び視聴率に関する調査データに基づいて分析する(S003)。より詳しく説明すると、広告枠利用者Dが指定した条件を満たす利用済み広告枠を指定枠として広告枠分析を実施する。具体的な手順を説明すると、データベース部11Tに記憶された調査データのうち、指定枠に該当する利用済み広告枠を利用して放送されたテレビコマーシャルの視聴状況及び視聴率に関する調査データを抽出する。その後、抽出した調査データから、指定枠に該当する利用済み広告枠におけるテレビコマーシャルの視聴率の実績値を求める。なお、指定枠に該当する利用済み広告枠が複数存在する場合には、それぞれの利用済み広告枠について視聴率の実績値を求める。
以上の結果、ステップS003の終了時点では、指定枠に該当する利用済み広告枠におけるテレビコマーシャルへの接触度合い(視聴率)が分析結果として得られる。
次に、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータは、提示処理を実行する(S004)。提示処理の実行により、ステップS003で得られた分析結果が広告枠利用者D及び広告枠提供者Sのそれぞれに提示される。分析結果が提示される広告枠利用者Dは、ステップS001にて送信される指定枠情報の送信元である広告枠利用者Dが該当する。また、分析結果が提示される広告枠提供者Sは、指定枠に該当する利用済広告枠の提供元である広告枠提供者Sが該当する。なお、前述したように、第一実施形態では、少なくとも広告枠利用者Dに分析結果が提示されればよく、契約等に応じて広告枠提供者Sに対しては分析結果を提示しなくてもよい。
分析結果が提示された広告枠利用者Dは、自分が指定した条件を満たす利用済み広告枠の各々について、分析結果としての視聴率(実績値)を確認する(S005)。また、広告枠提供者Sも、同様に、広告枠取引支援装置11から提示された分析結果を確認する(S006)。
また、広告枠利用者Dは、指定枠に該当する利用済み広告枠と、提供枠記憶部23に記憶された提供枠とを対比し、指定枠と放送日時及び放送局が一致する未提供枠、すなわち特定未提供枠が存在するかを判定する(S007)。
上述した2つのステップS006及びS007によれば、広告枠利用者Dは、指定枠の分析結果から、自分が指定した条件を満たす利用済み広告枠の利用価値を把握することができる。また、例えば視聴率が高水準の利用済み広告枠と放送日時及び放送局が一致する未提供枠(特定未提供枠)を選定することで、広告枠利用者Dにとって利用価値が高い未提供枠を見つけ出すことも可能である。
ステップS007において特定未提供枠が存在するという判定結果が得られた場合、広告枠利用者Dは、利用者側端末13にて所定の操作を行うことにより、特定未提供枠についての価格の見積もりを広告枠提供者Sに対して要求する(S008)。この要求(すなわち、上述の要求f3)は、外部通信ネットワークNを通じて、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータに受け付けられる。そして、同コンピュータは、要求f3に応じて見積もり依頼処理を実行する(S009)。これにより、特定未提供枠についての見積もりが広告枠提供者Sに対して依頼される。
広告枠提供者Sは、見積もり依頼を受領すると(S010)、特定未提供枠の価格を見積もり、その価格を記載した見積書を作成して広告枠利用者Dに提出する(S011)。なお、見積書の提出は、広告枠提供者Sから広告枠利用者Dへ直接郵送又はFaxにて行われてもよく、あるいは、広告枠取引支援装置11を経由したデータ通信によって行われてもよい。
広告枠利用者Dは、見積書を受領すると(S012)、特定未提供枠の見積もり価格を確認し、当該価格が妥当であると判断した場合には特定未提供枠の提供を要求する(S013)。この要求(すなわち、上述の要求f1)は、外部通信ネットワークNを通じて、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータに受け付けられる。そして、同コンピュータは、上記の要求f1を広告枠提供者Sに引き渡す(S014)。具体的には、要求f1に係る特定未提供枠の放送時点及び要求f1の送信元である広告枠利用者Dを示す情報を、特定未提供枠を提供し得る広告枠提供者Sに対して送信する。
広告枠提供者Sは、上記の要求f1を受け取ると、特定未提供枠の提供指示、すなわち提供枠への切り替え指示を行う(S015)。この指示(すなわち、上述の指示f2)は、外部通信ネットワークNを通じて、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータに受け付けられる。同コンピュータは、上記の指示f2に応じて、特定未提供枠を提供枠に切り替えて提供枠記憶部23に記憶させる(S016)。具体的には、特定未提供枠の放送日時及び放送局を示す情報を、提供枠情報として新たに提供枠記憶部23に記憶させる。このとき、特定未提供枠について広告枠提供者Sと広告枠利用者Dとの間で取り決められた価格(具体的には、広告枠提供者Sが提出した見積書に記載の価格)が、特定未提供枠から切り替えられた提供枠と共に記憶される。
以上までに説明してきたステップS001〜S016が終了した時点で、特定未提供枠切り替えフローが終了する。そして、フロー終了時点では、前述したように、それまでは未提供枠であった特定未提供枠が新たな提供枠として追加されるので、広告枠利用者Dは、自分が指定した条件を満たす未提供枠を逸早く購入することができる。また、広告枠提供者Sは、広告枠利用者Dが注目する未提供枠を逸早く把握し、その未定枠を広告枠利用者Dの要求f1に応じて提供することができる。このとき、広告枠提供者Sは、提示された分析結果を通じて、広告枠利用者Dが特定未提供枠の提供を要求した経緯等を推察することができる。この結果、広告枠提供者Sは、上記の経緯等を踏まえて特定未提供枠を提供することができ、例えば広告枠提供者Sにとって有利な条件(例えば、通常よりも高額の取引価格)で提供することが可能となる。
なお、上記のケースでは、広告枠提供者Sが広告枠利用者Dの要求f1に応じて特定未提供枠の提供指示(指示f2)を行うこととしたが、これに限定されるものではなく、要求f1がない場合でも広告枠提供者Sが独自に指示f2を行ってもよい。
<<第二実施形態に係る広告枠取引支援装置について>>
第一実施形態では、分析部26が指定枠の分析を一回実施すると、その分析結果が広告枠提供者S及び広告枠利用者Dの双方に、あるいは、広告枠利用者Dのみに提示されることとした。また、第一実施形態において、広告枠利用者Dからの要求f1を受け取った広告枠提供者Sは、特定未提供枠の放送日までの日数に拘わらずに、特定未提供枠の提供を指示することとした。ただし、これに限定されるものではなく、第一実施形態とは異なる形態(以下、第二実施形態)も考えられる。
以下、第二実施形態に係る広告枠取引支援装置について説明する。なお、以下の説明では、第二実施形態に係る広告枠取引支援装置に関して、第一実施形態とは相違する構成及び機能等を中心に説明することとする。
第二実施形態において、分析部26は、第一実施形態と同様、広告枠利用者Dが指定した条件を満たす指定枠を分析する。一方、第二実施形態では、分析部26は、指定枠を分析した後に、当該指定枠と放送局及び放送日時が一致する未提供枠(すなわち、特定未提供枠)を分析する。より具体的に説明すると、第二実施形態において、広告枠利用者Dがある特定未提供枠の提供(換言すると、提供枠への切り替え)を要求すると、分析部26は、その特定未提供枠を対象として広告枠分析を実施する。ここで、広告枠についての分析を第一分析と呼ぶこととし、特定未提供枠についての分析を第二分析と呼ぶこととする。
第一分析は、第一実施形態における指定枠の分析と同様の手順により実施され、具体的には、指定枠に該当する利用済み広告枠を利用して放送されたテレビコマーシャルの視聴率等の実績値を求める。
第二分析は、指定枠に該当する利用済み広告枠を利用して放送されたテレビコマーシャルの視聴率等に基づき、特定未提供枠におけるテレビコマーシャルへの接触度合い(視聴率等)を推定する。視聴率等の具体的な推定方法については、特に限定されるものではないが、例えば、指定枠に該当する利用済み広告枠を利用して放送されたテレビコマーシャルの視聴率等を、そのまま推定値として利用してもよく、あるいは、上記の視聴率等を一定の演算式に代入することで推定値を算出してもよい。
そして、第二実施形態では、提示処理実行部27が、第一分析の分析結果を広告枠利用者Dに対して提示するための提示処理を実行する。この提示処理により、広告枠利用者Dは、第一実施形態と同様に、自分が指定した条件を満たす指定枠についての分析結果を確認することができる。
また、第二実施形態において、提示処理実行部27は、第二分析の分析結果を広告枠提供者Sに対して提示するための提示処理を実行する。この提示処理により、広告枠提供者Sは、広告枠利用者Dが提供を要求する特定未提供枠についての分析結果を確認することができる。そして、広告枠提供者Sは、分析結果を確認することで、広告枠利用者Dが上記の特定未提供枠の提供を要求した経緯等を推察することができる。
また、第二実施形態において、広告枠提供者Sは、広告枠利用者Dからの要求f1に応じる際に、自分にとって有益なタイミングにて特定未提供枠を提供する(換言すると、提供枠へ切り替える)ことができる。
具体的に説明すると、提供枠は、2種類に大別され、一方の種類の提供枠は、放送日(提供枠を利用してテレビコマーシャルが実際に放送される年月日)までの日数が設定日数となる時点から提供される第一提供枠である。もう一方の種類の提供枠は、放送日までの日数が設定日数となる時点の前から提供される第二提供枠である。つまり、提供枠は、第一提供枠及び第二提供枠を含んでいる。そして、第二実施形態において、広告枠提供者Sは、特定未提供枠を提供するにあたり、いずれの種類の提供枠で提供するかを決めることができる。
図11に図示のケースを例に挙げて分かり易く説明すると、図11に図示のケースでは、放送日までの日数が1カ月(設定日数の一例)となる時点以降の期間を通常提供期間としており、放送日までの日数が2カ月〜1カ月である期間を先行提供期間としている。ここで、通常提供期間中に提供される提供枠は、第一提供枠に該当し、先行提供期間中に提供される提供枠は、第二提供枠に該当する。
図11は、放送日までの日数に応じて広告枠の提供期間を区分したときの図である。なお、図11に図示のケースでは、放送日までの日数が2カ月を超える期間を非提供期間としており、同期間に属する広告枠は、提供されないこととする。ただし、上記の各期間の設定日数(1カ月又は2カ月)は、あくまでも一例に過ぎず、設定日数については自由に設定することが可能である。
広告枠利用者Dから特定未提供枠の提供要求があった場合、広告枠提供者Sは、要求に係る特定未提供枠を、第一提供枠及び第二提供枠のいずれか一方の提供枠として提供することができる。ここで、第一提供枠は、通常、数多くの広告枠利用者Dに対して提供されるため、需要が多いが、通常の価格にて取引される(売買される)。他方、第二提供枠は、限られた広告枠利用者Dのみに対して提供される反面、例えば通常の価格よりも高額な価格にて取引される(売買される)。広告枠提供者Sは、上述した第一提供枠及び第二提供枠の各々の特徴を踏まえつつ、より相応しい方の種類にて特定未提供枠を提供することができる。
換言すると、第二実施形態において、未提供枠切り替え部30は、特定未提供枠にて放送される広告の放送日までの日数に応じて、特定未提供枠を第一提供枠及び第二提供枠のいずれか一方に切り替えて提供枠記憶部23に記憶させる。例えば、広告放送日までの日数が図11中のt1である特定未提供枠については、その時点で第二提供枠に切り替えることが可能であるが、第一提供枠に切り替える場合には、広告放送日までの日数が1カ月となるまで待機し、広告放送日までの日数が1カ月となった時点で第一提供枠に切り替える。また、広告放送日までの日数が図11中のt2である特定未提供枠については、その時点で第一提供枠に切り替えることが可能であるが、広告放送日までの日数が2カ月未満であることから、もはや第二提供枠に切り替えることはできない。
なお、第一提供枠に切り替える場合の、広告放送日までの期間については、特に1カ月には限定されず、任意の期間であってもよく、広告放送日当日の数時間前、数分前、又は数秒前の段階で第一提供枠に切り替える場合も含まれ得る。
次に、第二実施形態に係る広告枠取引支援装置11の動作例として、第二実施形態の特定未提供枠切り替えフローについて、図12及び図13を参照しながら説明する。図12及び図13は、第二実施形態の特定未提供枠切り替えフローの流れを示す図である。
第二実施形態の特定未提供枠切り替えフローの前半のステップ(S021〜027)は、図12から分かるように、概ね第一実施形態の特定未提供切り替えフローと共通する。すなわち、第二実施形態の特定未提供枠切り替えフローは、指定枠情報が利用者側端末13から送信されることをトリガーとして開始され(S021)、以降、指定枠情報の受信及び条件の特定(S022)、第一分析の実施(S023)、及び提示処理の実行(S024)が行われる。
なお、ステップS023で実施される第一分析では、ステップS022にて特定された条件を満たす指定枠を、過去に放送されたテレビコマーシャルの視聴率等に関する調査データに基づいて分析する。より詳しくは、指定枠に該当する利用済み広告枠を利用して放送されたテレビコマーシャルの視聴率等の実績値を、分析結果として求める。また、ステップS024では、ステップS023での分析結果を広告枠利用者Dに対して提示するための提示処理が実行される。
分析結果が提示された広告枠利用者Dは、分析結果(具体的には、視聴率等の実績値)を確認すると共に(S025)、指定枠と放送日時及び放送局が一致する特定未提供枠が存在するかを判定する(S026)。特定未提供枠が存在する場合、広告枠利用者Dは、特定未提供枠の提供を要求する(S027)。この要求(すなわち、上述の要求f1)は、外部通信ネットワークNを通じて、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータに受け付けられる。
そして、上記の要求f1を受け付けたコンピュータは、その要求f1を広告枠提供者Sに引き渡す(S028)。具体的には、要求f1に係る特定未提供枠の放送時点及び要求f1の送信元である広告枠利用者Dを示す情報を、特定未提供枠を提供し得る広告枠提供者Sに対して送信する。
広告枠提供者Sは、上記の要求f1を受け取ると、要求f1の送信元である広告枠利用者Dが何故に特定未提供枠の提供を要求するのかを把握すべく、例えば提供者側端末12を通じて、特定未提供枠の分析を要求する(S029)。この分析要求は、外部通信ネットワークNを通じて、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータに受け付けられる。そして、同コンピュータは、上記の要求に係る特定未提供枠を対象として第二分析を実施する(S030)。
第二分析では、特定未提供枠と放送日時及び放送局が一致する利用済み広告枠にて放送されたテレビコマーシャルの視聴率等に基づき、特定未提供枠を利用して放送されるテレビコマーシャルの視聴率等を推定する。
第二分析の終了後、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータは、特定未提供枠について推定した視聴率等を分析結果として広告枠提供者Sに対して提示するための提示処理を実行する(S031)。分析結果が提示された広告枠提供者Sは、分析結果(具体的には、視聴率等の推定値)を確認する(S032)。これにより、広告枠提供者Sは、広告枠利用者Dが特定未提供枠の提供を要求した経緯等を把握することができる。
また、広告枠提供者Sは、提示された分析結果に応じて、第一提供枠及び第二提供枠のうちのいずれの種類で特定未提供枠を提供するかを決定する(S033)。このとき、広告枠提供者Sは、第一提供枠として特定未提供枠を提供することを決めた場合、その旨を指示する(S034)。この指示(すなわち、上述の指示f2)は、外部通信ネットワークNを通じて、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータに受け付けられる。その後、同コンピュータは、特定未提供枠の放送日までの日数が1カ月になるまで待機し(S035)、特定未提供枠の放送日までの日数が1カ月となった時点で、特定未提供枠を第一提供枠に切り替えて提供枠記憶部23に記憶させる(S036)。なお、ステップS036に関して、特定未提供枠の放送日までの日数について設定された判定基準値(すなわち、第一提供枠に切り替える場合の日数)は、前述したよう1カ月には限定されず、任意の期間であってもよい。
他方、ステップS031において広告枠提供者Sが第二提供枠として特定未提供枠を提供することを決めた場合、その指示f2が、外部通信ネットワークNを通じて、広告枠取引支援装置11をなすコンピュータに受け付けられる(S037)。その時点で、同コンピュータは、特定未提供枠を第二提供枠に切り替えて提供枠記憶部23に記憶させる(S038)。
以上までの一連のステップが完了した時点で、第二実施形態の特定未提供枠切り替えフローが終了する。
以上までに説明してきたように、第二実施形態は、広告枠分析として第一分析及び第二分析が実施される点、及び特定未提供枠から切り替えられる提供枠が二種類ある点で第一実施形態と相違する。ただし、それ以外の点では第二実施形態と第一実施形態とが共通しており、第一実施形態で奏される効果は、第二実施形態でも奏されることになる。
<<第三実施形態に係る広告枠取引支援装置について>>
第一実施形態及び第二実施形態では、指定枠が利用済み広告枠であり、指定枠を分析する際には、指定枠に該当する利用済み広告枠にて放送されたテレビコマーシャルの視聴率等(接触度合い)を求めることとした。ただし、これに限定されるものではなく、上記2つの実施形態とは異なる形態(以下、第三実施形態)も考えられる。
以下、第三実施形態に係る広告枠取引支援装置について説明する。なお、以下の説明では、第三実施形態に係る広告枠取引支援装置に関して、第一実施形態及び第二実施形態とは相違する構成及び機能等を中心に説明することとする。
第三実施形態において、指定枠は、将来の広告枠(すなわち、未提供枠)であり、広告枠利用者Dが条件として指定した放送局及び放送日時を満たす広告枠である。より具体的に説明すると、第三実施形態において、広告枠利用者Dは、放送局及び放送時点を条件として指定する。このとき、条件としての放送時点は、将来の放送時点である。なお、上記の条件を指定する際に、広告枠利用者Dは、広告枠取引アプリを利用者側端末13にて起動させ、利用者側端末13のディスプレイに描画された図14に図示の条件指定画面P2にて条件を指定する。図14は、第二実施形態に係る条件指定画面P2を示す図である。
なお、図14に図示の条件指定画面P2では、条件としての放送局、放送時点及び放送時間(秒数)を指定することになっているが、これら以外の項目、例えば、放送地域、放送期間及び広告種類等が含まれていてもよい。
また、条件の指定方法としては、条件指定画面P2中の入力欄に条件を直接入力してもよく、あるいは、条件が記録されたテキストデータ又はcsv(Comma-Separated Values)形式のデータ等を予め準備しておき、このようなデータを読み込むことで条件を入力してもよい。
条件入力が完了した後、広告枠利用者Dは、条件指定画面P2の条件送信ボタンB2をクリック又はタップする。これにより、条件として指定された放送局及び放送時点を示す情報が指定枠情報として生成され、利用者側端末13から広告枠取引支援装置11に向けて送信される。
広告枠取引支援装置11側では、指定枠情報取得部25が上記の指定枠情報を取得し、分析部26が指定枠情報から指定枠を特定する。そして、分析部26は、調査データ記憶部24に記憶された調査データに基づいて、指定枠を分析する。具体的に説明すると、分析部26は、過去に放送されたテレビコマーシャル及びテレビ番組への接触度合い(厳密には、視聴率等)に関する調査データに基づき、指定枠におけるテレビコマーシャルの接触度合い(厳密には、視聴率等)を推定する。
より詳しく説明すると、分析部26は、過去に放送されたテレビコマーシャルのうち、指定枠と放送局及び放送日時が一致する広告枠(利用済み広告枠)にて放送されたコマーシャルが存在するかを確認する。分析部26は、該当するコマーシャルが存在する場合、そのコマーシャルの視聴率等のデータに基づいて、指定枠におけるテレビコマーシャルの視聴率等を推定する。なお、視聴率等の推定方法については、特に限定されるものではないが、例えば、過去のテレビコマーシャルの視聴率等をそのまま推定値として利用してもよく、あるいは、上記の視聴率等を一定の演算式に代入することで推定値を算出してもよい。
一方、指定枠と放送局及び放送日時が一致する広告枠にて放送されたコマーシャルが存在しない場合、分析部26は、指定枠の放送局により指定枠の放送日時と重複する時間帯にて放送された過去のテレビ番組の視聴率等のデータを用いて、指定枠におけるテレビコマーシャルの視聴率等を推定する。つまり、第三実施形態では、指定枠と放送局及び放送日時が一致する過去の広告枠(すなわち、利用済み広告枠)が存在しない場合、指定枠と放送局が一致し、且つ指定枠と放送日時が重複するテレビ番組の視聴率等を代用して、指定枠を分析する。
なお、第三実施形態において、テレビ番組の視聴率等のデータに基づいて指定枠におけるテレビコマーシャルの視聴率等を推定する際には、番組放送時間中の平均視聴率等、あるいは番組放送時間のうち、CM放送中の視聴率等を用いる。これにより、テレビ番組の視聴率等のデータに基づいて指定枠におけるテレビコマーシャルの視聴率等を推定する際に、より妥当な推定結果が得られるようになる。
また、条件指定画面P2にて放送時間が条件として指定された場合には、その放送時間(指定放送時間)にて放送された過去の放送情報への接触度合いに関するデータに基づいて、指定枠におけるコマーシャルの視聴率等を推定してもよい。ここで、「放送情報」とは、広告及び番組の両方を含む概念であり、例えば、1つ以上の番組、及び当該番組の直前又は直後に放送された1つ以上の広告を含むものである。つまり、過去、あるテレビ番組とあるテレビコマーシャルとが同一の指定放送時間中に放送された場合には、上記のテレビ番組及びテレビコマーシャルのそれぞれの視聴率等に基づいて、指定枠におけるテレビコマーシャルの視聴率等を推定することができる。ちなみに、指定放送時間にて跨って放送されたテレビ番組及びテレビコマーシャルの各々の視聴率等に関するデータが、「過去の放送情報への接触度合いに関するデータ」に相当する。
以上までに説明してきたように、第三実施形態は、指定枠が将来の広告枠である点で第一実施形態及び第二実施形態と相違する。また、第三実施形態は、過去に放送されたテレビコマーシャル及びテレビ番組、若しくは指定放送時間に放送された過去の放送情報の視聴率等のデータに基づいて指定枠におけるテレビコマーシャルの視聴率等を推定する点においても、第一実施形態及び第二実施形態と相違する。ただし、それ以外の点では第三実施形態と上記2つの実施形態とが共通しており、第一実施形態で奏される効果は、第三実施形態でも奏されることになる。
10 広告枠取引支援システム
11 広告枠取引支援装置
11a CPU
11b メモリ
11c 通信用インタフェース
11d ハードディスクドライブ
11e 入力デバイス
11f 出力デバイス
11S 本体部
11T データベース部
12 提供者側端末
13 利用者側端末
14 調査データ提供装置
21 提供枠情報取得部
22 調査データ取得部
23 提供枠記憶部
24 調査データ記憶部
25 指定枠情報取得部
26 分析部
27 提示処理実行部
28 受付部
29 見積もり依頼処理実行部
30 未提供枠切り替え部
31 通知部
32 返答部
D 広告枠利用者
N 外部通信ネットワーク
R 調査機関
S 広告枠提供者
B1,B2 条件送信ボタン
P1,P2 条件指定画面

Claims (12)

  1. 放送局及び放送日時が決められた広告枠の取引を支援する広告枠取引支援装置であって、
    広告枠提供者によって既に提供済みの前記広告枠である提供枠を、記憶する提供枠記憶部と、
    広告枠利用者が指定する条件を満たす前記広告枠である指定枠を、過去に放送された広告及び番組、並びに前記条件として指定された放送時間に放送された過去の放送情報のうち、少なくとも一つへの接触度合いに関するデータに基づいて分析する分析部と、
    前記分析部による分析結果を、前記広告枠提供者及び前記広告枠利用者のうちの少なくとも一方の者に対して提示するための提示処理を実行する提示処理実行部と、
    未だ提供されていない前記広告枠である未提供枠のうち、前記指定枠と前記放送局及び前記放送日時が一致する前記未提供枠を、前記広告枠提供者及び前記広告枠利用者のうち、前記分析結果が提示された者の要求に応じて前記提供枠に切り替えて前記提供枠記憶部に記憶させる未提供枠切り替え部と、
    を有することを特徴とする広告枠取引支援装置。
  2. 前記分析部は、過去に前記指定枠と一致する前記放送局及び前記放送日時にて放送された前記広告及び前記番組、並びに前記条件として指定された放送時間に放送された過去の放送情報のうち、少なくとも一つへの接触度合い関するデータに基づいて前記指定枠を分析することにより、前記指定枠における広告への接触度合いを求める請求項1に記載の広告枠取引支援装置。
  3. 前記分析部は、前記指定枠における広告への接触者の属性毎に、前記接触度合いを求める請求項2に記載の広告枠取引支援装置。
  4. 前記属性は、前記接触者の心理学的属性である請求項3に記載の広告枠取引支援装置。
  5. 前記提供枠記憶部には、前記放送局、前記放送日時及び価格が決められた前記提供枠が記憶されており、
    前記未提供枠切り替え部は、前記指定枠と前記放送局及び前記放送日時が一致する前記未提供枠を前記提供枠に切り替えて前記提供枠記憶部に記憶させる際に、前記指定枠と前記放送局及び前記放送日時が一致する前記未提供枠について前記広告枠提供者と前記広告枠利用者との間で決められた前記価格と共に記憶させる請求項1乃至4のいずれか一項に記載の広告枠取引支援装置。
  6. 前記指定枠と前記放送局及び前記放送日時が一致する前記未提供枠についての前記価格の見積もりを、前記広告枠利用者の要求に応じて前記広告枠提供者に対して依頼するための見積もり依頼処理を実行する見積もり依頼処理実行部を有する請求項5に記載の広告枠取引支援装置。
  7. 前記分析部は、前記指定枠を分析する第一分析を実施し、且つ、前記指定枠と前記放送局及び前記放送日時が一致する前記未提供枠を分析する第二分析を実施し、
    前記提示処理実行部は、前記第一分析の前記分析結果を前記広告枠利用者に対して提示するための前記提示処理を実行し、且つ、前記第二分析の前記分析結果を前記広告枠提供者に対して提示するための前記提示処理を実行する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の広告枠取引支援装置。
  8. 前記提供枠には、放送日までの日数が設定日数となる時点から提供される第一提供枠と、放送日までの日数が設定日数となる時点の前から提供される第二提供枠と、が含まれており、
    前記指定枠と前記放送局及び前記放送日時が一致する前記未提供枠を特定未提供枠としたとき、前記未提供枠切り替え部は、前記特定未提供枠にて放送される広告の放送日までの日数に応じて、前記特定未提供枠を前記第一提供枠及び前記第二提供枠のいずれか一方に切り替えて前記提供枠記憶部に記憶させる請求項1乃至7のいずれか一項に記載の広告枠取引支援装置。
  9. 前記指定枠は、過去に利用された前記広告枠である利用済み広告枠中、前記放送局、前記放送日時、前記放送日時が属する期間、及び前記利用済み広告枠にて放送された広告への接触者の属性のうちの少なくとも一つの項目に関して前記広告枠利用者が指定した前記条件を満たす前記利用済み広告枠であり、
    前記分析部は、前記指定枠の分析として、前記広告枠利用者が指定した前記条件を満たす前記利用済み広告枠における広告への接触度合いを求める請求項2に記載の広告枠取引支援装置。
  10. 前記指定枠は、前記広告枠利用者が前記条件として指定した前記放送局及び前記放送日時を満たす前記広告枠であり、
    前記分析部は、前記指定枠の分析として、前記指定枠における広告への接触度合いを推定する請求項2に記載の広告枠取引支援装置。
  11. 前記広告枠は、テレビコマーシャル用の広告枠であり、
    前記広告は、テレビコマーシャルであり、
    前記番組は、テレビ番組である請求項1乃至10のいずれか一項に記載の広告枠取引支援装置。
  12. 放送局及び放送日時が決められた広告枠の取引を、コンピュータによって支援する広告枠取引支援方法であって、
    広告枠提供者によって既に提供済みの前記広告枠である提供枠を、提供枠記憶部が記憶しており、
    コンピュータが、広告枠利用者が指定する条件を満たす前記広告枠である指定枠を、過去に放送された広告及び番組、並びに前記条件として指定された放送時間に放送された過去の放送情報のうち、少なくとも一つへの接触度合いに関するデータに基づいて分析し、
    コンピュータが、分析結果を、前記広告枠提供者及び前記広告枠利用者のうちの少なくとも一方の者に対して提示するための提示処理を実行し、
    コンピュータが、未だ提供されていない前記広告枠である未提供枠のうち、前記指定枠と前記放送局及び前記放送日時が一致する前記未提供枠を、前記広告枠提供者及び前記広告枠利用者のうち、前記分析結果が提示された者の要求に応じて前記提供枠に切り替えて前記提供枠記憶部に記憶させることを特徴とする広告枠取引支援方法。
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