JP3748905B2 - 量子効果デバイス - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は量子効果デバイスに関する。特に本発明は、メソスコピック領域において動作し、動作に使用される電子波の単色化の必要がなく、しかも高温度領域(常温程度まで)において動作可能な量子効果デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在までに、ブラッグ反射や回折効果を利用する量子効果デバイス、A−B効果型の量子効果デバイス、スタブ型の量子効果デバイス等、各種の量子効果デバイスが提案されている。これらの量子効果デバイスの動作原理には電子波の干渉、回折効果のいずれかが使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の量子効果デバイスのうちブラッグ反射や回折効果を利用する量子効果デバイスおいては非弾性散乱による位相破壊時間(位相緩和時間:phase breaking time )内に感じる有効な周期的ポテンシャルの数が限られる。このため、位相破壊時間の長い極低温領域においてのみ良好な特性が期待される。
また、A−B効果型の量子効果デバイスにおいては電子波の均等な分波が困難である。しかも、この量子効果デバイスのスイッチング特性はゲート入力に対して周期的に現れ、動作余裕度が小さい。
さらに、スタブ型の量子効果デバイス等、デバイスの形状による干渉効果を利用した量子効果デバイスにおいては動作の観測のために電子波の単色化が必要になる。このため、量子効果デバイスは極低温に冷却するなどの必要性を生じる。
本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、メソスコピック領域において動作し、動作に使用される電子波の単色化の必要がなく、しかも高温度領域で動作可能な量子効果デバイスの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】
請求項1に係る発明は、量子効果デバイスにおいて、キャリアが注入される第1領域と前記注入されたキャリアが放出される第2領域との間を連結する第1導波路と、前記第1導波路の中央部から分岐され、前記注入されたキャリアが放出される第3領域に連結された第2導波路と、前記第1導波路の第2導波路との分岐部分に構成され、ポテンシャル障壁を制御する制御領域と、を備えることを特徴とする。前記制御領域は、前記ポテンシャル障壁が低いときに前記第1導波路を通して第2領域からキャリアを放出し、前記ポテンシャル障壁が高いときに量子力学的反射によって前記第1導波路から第2導波路にキャリアを導き第3領域から前記キャリアを放出する。この構成により、第1に、量子効果デバイスにおいて、ゲートポテンシャル障壁による電子の量子力学的反射効果が使用されるので、動作に必要な可干渉距離が短くでき、高温領域での動作が実現できる。第2に、量子効果デバイスにおいて、電子波が単色である必要性がなくなるので、電子波の単色化のための付加的な構造がなくせる。また、極低温に冷却する必要がなくせる。さらに第3に、量子効果デバイスにおいて、第1導波路の第1領域と制御領域との間にポテンシャル障壁等、キャリアの流れを抑制する物体が存在しないので、動作電流が増加でき、次段デバイスのドライバビリティが向上できる。
【0005】
請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路に対して傾斜角度を有し前記第2導波路が分岐されることを特徴とする。この構成により、第1導波路に対して第2導波路が必ずしも直交しなくてもよいので、量子効果デバイスの基本的動作特性に影響を与えることなく量子効果デバイスのデザインルールの許容度が大きくできる。
【0006】
請求項3に係る発明は、前記請求項1又は請求項2に記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路のキャリアが注入される側に鋭角の傾斜角度を有し前記第2導波路が分岐されることを特徴とする。この構成により、量子効果デバイスにおいては、第1導波路のキャリアが放出される側に鋭角の傾斜角度を有し第2導波路が分岐された場合に比べて制御領域にゼロバイアスを加えた時の電流分岐比が向上できる。
【0007】
請求項4に係る発明は、前記請求項1又は請求項2に記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路に対して垂直方向に前記第2導波路が分岐されることを特徴とする。
【0008】
請求項5に係る発明は、前記請求項2又は請求項4に記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路及び前記第2導波路が同一の水平面に構成されることを特徴とする。この構成により、量子効果デバイスにおいては、半導体製造プロセスで形成される1つの結晶層に第1導波路及び第2導波路が形成できるので、第1導波路及び第2導波路においてキャリアの散乱が減少でき、キャリアのバリスティック特性が向上できる。
【0009】
請求項6に係る発明は、前記請求項2又は請求項4に記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路及び前記第2導波路が同一の垂直面に構成されることを特徴とする。
【0010】
請求項7に係る発明は、前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路の前記制御領域から第2領域までの領域を構成し、基板又は薄膜で形成される第1導波路体と、前記制御領域を構成し、前記第1導波路体上に形成される制御領域体と、前記第2導波路を構成し、前記制御領域体上に形成された第2導波路体と、前記第1導波路の前記第1領域から制御領域までの領域を構成し、前記第2導波路体上に形成される量子細線導波路体と、を備えたことを特徴とする。この構成により、第2導波路体に量子細線導波路体を接続する簡易な構造で、しかも第2導波路体に対して垂直方向に量子細線導波路体が引き出せるので、量子細線導波路構造を有する量子効果デバイスが簡易に実現できる。
【0011】
請求項8に係る発明は、前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路から前記第2導波路が複数本並列に分岐され、前記複数本の第2導波路の各分岐部分に各々独立にポテンシャル障壁を制御する制御領域が構成されることを特徴とする。この構成により、第1領域側の前段の分岐部分においてポテンシャル障壁による量子力学的反射で第2導波路に導かれずにポテンシャル障壁を超えたキャリアが後段の分岐部分において量子力学的反射で第2導波路に導かれるので、第3領域から放出される合計のキャリア量が増加できる。この結果、量子効果デバイスにおいては、電流分岐比が合計的には向上でき、ドライバビリティが向上できるので、低電圧動作が実現できる。
【0012】
請求項9に係る発明は、前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路、第2導波路が各々化合物半導体のヘテロ接合の界面に形成される二次元電子ガス系の電子移動層で構成されることを特徴とする。この構成により、化合物半導体においては製造プロセスがある程度確立されており、結晶欠陥がきわめて少ない良質なヘテロ接合界面が形成できるので、二次元電子ガス系の電子移動層においてキャリアの散乱が減少できる。さらに、二次元電子ガス系の電子移動層が第1導波路及び第2導波路に使用されるので、高いキャリアのモビリティが得られる。すなわち、量子効果デバイスにおいてはバリスティックなキャリアが利用できる。
【0013】
請求項10に係る発明は、前記請求項9に記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路、第2導波路が各々GaAsとAlGaAsとのヘテロ接合の界面に形成される二次元電子ガス系の電子移動層で構成されることを特徴とする。この構成により、GaAs、AlGaAsはいずれも化合物半導体のなかでも製造プロセスがかなり確立されており、結晶欠陥がきわめて少なく良質で安定なバンドギャップを有するヘテロ接合界面が形成できるので、二次元電子ガス系の電子移動層においてキャリアの散乱が減少できる。さらに、二次元電子ガス系の電子移動層においては高いキャリアのモビリティが得られる。
【0014】
請求項11に係る発明は、前記請求項9に記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路、第2導波路が各々InGaAsとInPとのヘテロ接合の界面に形成される二次元電子ガス系の電子移動層で構成されることを特徴とする。この構成により、InGaAs、InPはGaAs系と同様にいずれも化合物半導体のなかでも製造プロセスがかなり確立されており、結晶欠陥がきわめて少なく良質で安定なバンドギャップを有するヘテロ接合界面が形成できるので、二次元電子ガス系の電子移動層においてキャリアの散乱が減少できる。さらに、GaAs系に比べて二次元電子ガス系の電子移動層においては高いキャリアのモビリティが得られる。
【0015】
請求項12に係る発明は、前記請求項9乃至請求項11のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路及び第2導波路の周囲にショットキー接合構造又はMIS(Metal Insulator Semiconductor)容量構造が構成され、前記ショットキー接合構造又はMIS容量構造で形成される空乏領域で前記第1導波路、第2導波路の幅が各々決定されることを特徴とする。この構成により、物理的加工法で微小な凹凸が発生する加工ではなく、前記第1導波路、第2導波路の各々と滑らかな界面を構成する空乏領域で前記第1導波路、第2導波路の幅が各々形成される。この結果、量子効果デバイスにおいては、前記第1導波路、第2導波路の各々でキャリアの散乱が減少できる。
【0016】
請求項13に係る発明は、前記請求項9乃至請求項11のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、エッチングされた壁面に結晶損傷領域が発生するエッチングで前記第1導波路及び第2導波路の周囲が凹状部に形成され、前記凹状部の壁面に結晶損傷領域により形成される空乏領域で前記第1導波路、第2導波路の幅が各々決定されることを特徴とする。この構成により、前記凹状部の壁面に結晶損傷領域により形成される空乏領域で前記第1導波路、第2導波路の各々と滑らかな界面が構成されるので、量子効果デバイスにおいては前記第1導波路、第2導波路の各々でキャリアの散乱が減少できる。
【0017】
請求項14に係る発明は、前記請求項9乃至請求項11のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路及び第2導波路の周囲に凹状部が形成され、前記凹状部には埋込み部材が充填されることを特徴とする。この構成により、前記凹状部の形成で前記第1導波路、第2導波路の各々の露出された側面が埋込み部材の充填でバルクに近い形で復元されるので、前記第1導波路、第2導波路の各々の側面部分の結晶表面準位が安定化され、前記第1導波路、第2導波路の各々で導電性が回復できる。埋込み部材として前記第1導波路、第2導波路のいずれかと同質の材料、例えば化合物半導体が使用される場合、さらに前記化合物半導体を埋込み部材として充填した後に結晶損傷領域が回復できるアニールが行われた場合には前記第1導波路、第2導波路の各々の導電性が回復する割合が向上できる。
【0018】
請求項15に係る発明は、前記請求項9乃至請求項11のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路及び第2導波路の周囲に不純物導入で結晶損傷領域が形成され、前記結晶損傷領域で形成される空乏領域により前記第1導波路、第2導波路の幅が各々決定されることを特徴とする。この構成により、結晶損傷領域により形成される空乏領域で前記第1導波路、第2導波路の各々と滑らかな界面が構成されるので、量子効果デバイスにおいては前記第1導波路、第2導波路の各々でキャリアの散乱が減少できる。さらに、物理的加工法で前記第1導波路及び第2導波路の周囲を加工することなく不純物導入で結晶損傷領域を形成し前記第1導波路、第2導波路が各々形成されるので、量子効果デバイスにおいて表面の平坦化が促進できる。
【0019】
請求項16に係る発明は、前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記制御領域の前記第1導波路と重複する部分の形状がポテンシャル障壁による量子力学的反射面を生成する傾斜辺を含む三角形で構成されることを特徴とする。この構成により、第1導波路から第2導波路に通じる導波路の幅(分岐部分の導波路幅)が充分に確保できるので、ポテンシャル障壁による量子力学的反射で第1導波路から第2導波路にキャリアが流れ易くできる。この結果、量子効果デバイスにおいては電流分岐比が向上できる。
【0020】
請求項17に係る発明は、前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記制御領域の前記第1導波路と重複する部分の形状が四角形で構成されることを特徴とする。この構成により、第1導波路の長さ方向に制御領域の長さが確保できるので、ポテンシャル障壁による量子力学的反射で第1導波路から第2導波路にキャリアを流す際のキャリアの突き抜けが減少できる。この結果、量子効果デバイスにおいては電流分岐比が向上できる。
【0021】
請求項18に係る発明は、前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記制御領域の前記第1導波路と重複する部分の形状がポテンシャル障壁による量子力学的反射面を生成する傾斜辺を含む台形で構成されることを特徴とする。この構成により、第1導波路から第2導波路に通じる導波路の幅が充分に確保できるので、ポテンシャル障壁による量子力学的反射で第1導波路から第2導波路にキャリアが流れ易くできる。さらに、第1導波路の長さ方向に制御領域の長さが確保できるので、ポテンシャル障壁による量子力学的反射で第1導波路から第2導波路にキャリアを流す際のキャリアの突き抜けが減少できる。この結果、量子効果デバイスにおいてはより一層電流分岐比が向上できる。
【0022】
請求項19に係る発明は、前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項16、請求項17、請求項18のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記制御領域で生成されるポテンシャル障壁による量子力学的反射面が第1導波路内において前記第2導波路の幅内に配置されることを特徴とする。この構成により、ポテンシャル障壁による量子力学的反射面を生成する電圧が制御領域に印加されることで第1導波路に流れるキャリアが第2導波路に導かれるので、量子効果デバイスにおいて電圧制御で電流変調特性が得られる。つまり、量子効果デバイスにおいてMESFET(Metal Schottky Field Effect Transistor )の電圧電流特性に類似した電圧電流特性が得られる。
【0023】
請求項20に係る発明は、前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項17のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記制御領域で生成されるポテンシャル障壁による量子力学的反射面が第1導波路内において前記第2導波路の幅外で前記第1導波路の第2領域側に配置されることを特徴とする。この構成により、量子効果デバイスにおいては、第1導波路と第2導波路との分岐部分を一旦通過したキャリアが前記制御領域で生成されるポテンシャル障壁による量子力学的反射面に達する。したがって、量子力学的反射面で反射され第2導波路に導かれるキャリアが存在するものの、制御領域で生成されるポテンシャル障壁を突き抜け第1導波路を直進し第2領域から放出される電子量が増加する。つまり、量子効果デバイスにおいては、スイッチング特性が得られるものの、ダイオード(Diode)の電圧電流特性に類似した電圧電流特性が得られる。
【0024】
請求項21に係る発明は、前記請求項1、請求項2、請求項3、請求項8、請求項9、請求項19、請求項20のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路の全長が100nm以下のサイズに設定され、前記第1導波路の幅が100nm以下のサイズに設定されることを特徴とする。この構成により、室温(約300度K)以下の温度で動作可能なコヒーレント長の範囲内において量子効果デバイスが実現できる。
【0025】
請求項22に係る発明は、前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項8、請求項9、請求項16、請求項17、請求項18、請求項19、請求項20、請求項21のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記制御領域にはバリスティック(ballistic )なキャリアが注入されることを特徴とする。この構成により、バリスティックなキャリアは高いエネルギを有し、キャリアの流れが速くできるので、量子効果デバイスにおいて動作速度が高速化できる。
【0026】
請求項23に係る発明は、前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項8、請求項9、請求項16、請求項17、請求項18、請求項19、請求項20、請求項21、請求項22のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、前記第1導波路の第1領域から前記制御領域までの間に構成され、単一のポテンシャル障壁又は共鳴トンネル構造で形成されるキャリア注入領域を備え、前記キャリア注入領域はバリスティックなキャリアをトンネル注入により制御領域に注入することを特徴とする。この構成により、前記キャリア注入領域のポテンシャル障壁で低いエネルギを有するキャリアが排除され高いエネルギを有するバリスティックなキャリアがトンネル注入により制御領域に注入される。この結果、キャリアの流れが速くできるので、量子効果デバイスにおいて動作速度が高速化できる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例について、図面に基づき説明する。
【0028】
実施例1
〈量子効果デバイスの第1基本構造及び動作原理〉
図1は本発明の実施例1に係る量子効果デバイスの第1基本構造を説明する平面図、図2はポテンシャルエネルギとの関係で表した基本構造モデル化図である。
【0029】
図1及び図2に示すように、量子効果デバイス(量子効果素子)は電子導波路1、分岐電子導波路2、ソース領域(S)3、第1ドレイン領域(D1)4、第2ドレイン領域(D2)5、ゲート領域(制御領域)6及び電子注入領域(電子注入構造)13を主体に構成される。
【0030】
この量子効果デバイスは本実施例においてGaAs及びAlGaAsを材料として構成される。前記電子導波路1、分岐電子導波路2は各々GaAsとAlGaAsとの間のヘテロ接合界面付近に生成される二次元電子ガス系の電子移動層によって形成される。電子(少数キャリア)の有効質量は0. 067meである。また、各領域の電極は極低温領域よりも高い温度領域に設定される。例えば量子効果デバイスは液体窒素温度で冷却され、各領域の電極は77度Kの温度に設定される。
【0031】
前記電子導波路1の一端はソース領域3に連結される。電子導波路1の他端は第1ドレイン領域4に連結される。この電子導波路1の中央部分は分岐され、分岐電子導波路2の一端が分岐された部分に連結される。分岐電子導波路2の他端は第2ドレイン領域5に連結される。本実施例の量子効果デバイスにおいては、分岐電子導波路2の中心軸が前記電子導波路1の中心軸に対して垂直の角度(90度)をなして配置され(電子導波路1に対して分岐電子導波路2が垂直に分岐され)、T字型形状で構成される。
【0032】
前記ゲート領域6は電子導波路1の分岐電子導波路2との分岐部分に構成される。このゲート領域6においては図2に示すように印加される電圧によってゲートポテンシャル障壁Gpの制御が行える。ゲートポテンシャル障壁Gpが低く制御された場合には、ソース領域3から電子注入領域13を通して注入される電子流(電子波)10がゲートポテンシャル障壁Gpを越え、電子導波路1を通過電子流11として伝達し第1ドレイン領域4から電子が放出される。また、ゲートポテンシャル障壁Gpが高く制御された場合には、ゲートポテンシャル障壁Gpによる量子力学的反射によって注入された電子流10が反射され、反射電子流12として分岐電子導波路2を通して第2ドレイン領域5から電子が放出される。ゲートポテンシャル障壁Gpによって形成される量子力学的反射面GFにおいては注入される電子流10とのなす入射角、反射電子流12とのなす反射角がいずれも45度又は135度になる。
【0033】
前記ゲート領域6の電子導波路1と重複する部分の形状はゲートポテンシャル障壁Gpによる量子力学的反射面GFを生成する傾斜辺6Fを含む三角形で構成される。前記ゲート領域6が三角形で構成された場合には電子導波路1から分岐電子導波路2に通じる導波路幅(分岐部分の導波路幅)が充分に確保できる。つまり、ゲートポテンシャル障壁Gpによる量子力学的反射で電子導波路1から分岐電子導波路2に流れる電子流が流れ易くできるので、電流分岐比が向上できる。
【0034】
さらに、前記ゲート領域6においては、ゲートポテンシャル障壁Gpによる量子力学的反射面GFが電子導波路1内において分岐電子導波路2の幅内に配置される。ゲートポテンシャル障壁Gpによる量子力学的反射面GFを生成する電圧がゲート領域6に印加されることで分岐点において電子導波路1に流れる電子流10が分岐電子導波路2に導かれるので、量子効果デバイスにおいては電圧制御で電流変調特性が得られる。
【0035】
前記電子注入領域13は電子導波路1においてソース領域3からゲート領域6までの間に構成される。電子注入領域13は単一のポテンシャル障壁を利用して形成され、例えばポテンシャル障壁が0. 1eVに、幅Pwが4nmに各々設定される。電子注入領域13においては、ポテンシャル障壁で低いエネルギを有する電子が排除され、高いエネルギを有するバリスティックな電子がトンネル注入により(トンネル電流として又は注入された電子流10として)ゲート領域6に注入される。
【0036】
量子効果デバイスのデバイス寸法が充分に小さいので、前記電子注入領域13によりバリスティックな高エネルギの電子流10がゲート領域6に注入できる。この結果、10〜100meVの比較的高いエネルギの電子がソース領域3から注入された場合においてもゲート領域6における光学フォノンによる非弾性散乱、及び電子−電子間の非弾性散乱を受ける確率が小さい。したがって、電子波(電子流)がゲート領域6に渡ってコヒーレントであるように、温度制御などにより位相破壊時間を制御することによって(本実施例では位相破壊時間を1.0psecに制御することによって)デバイスに流れる電子波(電子流)が制御できる。
【0037】
本実施例の量子効果デバイスにおいては、例えば図2に示す電子導波路1の導波路長Ltが40nmに、電子導波路1の導波路幅(ゲート領域6の幅)Lwが10nmに、ゲート領域6の最大長さLgが10nmに各々設定される。量子効果デバイスが室温(約300度K)において動作し得るコヒーレント長の範囲内にゲート長を設定するためには、電子導波路1の導波路長Ltは100nm以下に、電子導波路1の導波路幅Lwは100nm以下に各々設定される。なお、図2中、符号Bpはバイアスポテンシャルである。
【0038】
次に、前記量子効果デバイスの動作原理について説明する。
(1)量子効果デバイスのソース領域3から電子導波路1を通してゲート領域6に高いエネルギをもった電子が注入される。
(2)注入された電子(電子流10)の一部は電子導波路1の分岐部分つまり分岐電子導波路2との交差部においてゲートポテンシャル障壁による量子力学的反射によって反射(屈折)される。
(3)このとき、ゲート領域6の最大長さLgが例えば10nm程度の大きさに設定された場合には電子流10はバリスティックな伝導が支配的になる。つまり、ゲートポテンシャル障壁Gpが低いときには電子導波路1から分岐電子導波路2へ進路を変える電子が少なく、電子の大半がゲートポテンシャル障壁Gpを越え、通過電子流11として第1ドレイン領域4から電子が放出される。
(4)また、ゲートポテンシャル障壁Gpを高めるにしたがって、電子導波路1から分岐電子導波路2へ進路を切り替える電子が増加する。つまり、電子導波路1に注入された電子流10はゲートポテンシャル障壁Gpによる量子力学的反射によって分岐電子導波路2側に反射され、反射電子流12として第2ドレイン領域5から電子が放出される。
(5)さらに、ゲートポテンシャル障壁Gpが充分に高くなるとほとんどの電子が量子力学的反射で反射され、電子導波路1から分岐電子導波路2へ電子の進路が切り替わり、反射電子流12として第2ドレイン領域5から電子が放出される。このとき、反射される電子数は飽和し、電流値も飽和する。
【0039】
前記量子効果デバイスにおいてシミュレーションにより得られた電流−電圧特性(I−V特性)を図3及び図4に示す。図3にはゲート領域6に印加される電圧(ゲート電圧)値に対するソース領域3−第2ドレイン領域5間電流(ソース−ドレイン間電流)値を示す。図4にはゲート領域6に印加される電圧値に対するソース領域3−第1ドレイン領域4間電流値を示す。
【0040】
図3に示すように、量子効果デバイスにおいては、電圧の増加とともに量子力学的反射に起因して電流が増加する非線形領域と、電圧が増加しても電流が増加しない飽和領域とを有する特性が得られる。この点において、量子効果デバイスはMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor )、MESFET等のスイッチング素子に近似する動作特性が得られる。
【0041】
さらに、図4に示すように、量子効果デバイスにおいては、電圧の増加とともに電流が減少し、量子力学的に反射が行われている事実が確認できる。
【0042】
図5は前記量子効果デバイスにおいてデバイス中の電流分布の一部のみを取り出した電流分布図である。なお、図5に示す矢印は電子の流れを表しており、電流の流れる方向は電子の流れと反対方向になる。
【0043】
前記量子効果デバイスにおいてはF. Sols 等によるQ. M. T(Quantum Modulated Transistor )型量子効果デバイスに構造が類似している。しかしながら、Q. M. T型量子効果デバイスは分岐電子導波路2に相当する導波路の末端が空乏領域になっており電流が流れない構造の点及び動作原理が相違する点において前記量子効果デバイスとはまったく異なる。
【0044】
このように、量子効果デバイスにおいては、ゲートポテンシャル障壁Gpによる電子の量子力学的反射効果が使用され、動作に必要な可干渉距離がゲート領域6の最大長さLg程度、具体的には10nm程度に短くできるので、かなりの高温領域(77K以上)での動作が行える。
【0045】
さらに、量子効果デバイスにおいては、電子波が単色である必要性もないので、電子波の単色化のための付加的な構造の必要性がない。
【0046】
〈量子効果デバイスの第2基本構造及び動作原理〉
次に、量子効果デバイスの第2基本構造について図6を使用し説明する。図6はポテンシャルエネルギとの関係で表した基本構造モデル化図である。この第2基本構造の量子効果デバイスは動作電流が増加できる特徴を有する。
【0047】
図6に示すように、量子効果デバイスにおいては前述の第1基本構造と基本的には同一の構造を有するが、電子導波路1のソース領域3側の電子注入領域13が省略され、量子効果デバイスは簡易な構造で構成される。前記電子注入領域13はポテンシャル障壁で形成され、トンネル効果でゲート領域6に電子(電子流10)が注入されるが、電子注入領域13が省略されると量子効果デバイスの動作電流が増加できる。つまり、この第2基本構造で形成される量子効果デバイスは動作電流が増加できるので、次段のデバイスの駆動能力(ドライバビリティ)が向上できる。また、量子効果デバイスにおいては次段デバイスの動作速度の高速化が図れる。
【0048】
前記第2基本構造で形成される量子効果デバイスについて、シミュレーションにより得られた電流−電圧特性(I−V特性)を図7に示す。図7にはゲート領域6に印加される電圧(ゲート電圧)値に対するソース領域3−第2ドレイン領域5間電流(ソース−ドレイン間電流)値を示す。第2基本構造で形成される量子効果デバイスにおいては前記第1基本構造で形成される量子効果デバイスの動作電流に対して動作電流が数十倍程度増加できる。
【0049】
〈量子効果デバイスの動作特性改善〉
前述の第1基本構造で形成される量子効果デバイス、第2基本構造で形成される量子効果デバイスにおいては各々ゲート領域6に印加される電圧(ゲート電圧)が0Vにおいてもオフセット電流が存在する。このオフセット電流を減少する対策としては、デバイスの構造の各種寸法、注入する電子のエネルギ量(バイアス電圧)が各々最適化される。
【0050】
前記第2基本構造で形成される量子効果デバイスにおいて、ゲート電圧を0Vとし、バイアス電圧の変化(注入される電子のエネルギの変化)に対する分岐電子導波路2を流れる電流/トータルの電流の電流比の変化を図8に示す。図8に示すように、バイアス電圧が増加していくと電流比が0. 15程度で飽和する傾向がみられる。また、バイアス電圧が減少し0Vになると電流比が0. 4に収束し、電流比は0. 5にならない。このような特性は量子力学的効果と考えられる。この電流比をより小さく制御することにより、量子効果デバイスにおいてオフセット電流が防止できる。
【0051】
〈量子効果デバイスの具体的構造〉
図9は前記第2基本構造に基づいて形成された具体的な量子効果デバイスの平面図、図10は断面図である。
【0052】
図9及び図10に示すように、量子効果デバイスにおいてはGaAs基板からなる半絶縁性基板20が使用される。半絶縁性基板20上にはノンドープGaAs21、n型AlGaAs22が順次積層される。ノンドープGaAs21とn型AlGaAs22との間のヘテロ接合界面付近には二次元電子ガス系の電子移動層23が形成される。この電子移動層23は量子効果デバイスの電子導波路1及び分岐電子導波路2を構成する。
【0053】
GaAs系の化合物半導体の製造プロセスはある程度確立されており、結晶欠陥がきわめて少ない良質なヘテロ接合界面が形成できるので、二次元電子ガス系の電子移動層23において電子の散乱が減少できる。さらに、二次元電子ガス系の電子移動層23が電子導波路1及び分岐電子導波路2に使用されるので高い電子のモビリティが得られ、量子効果デバイスにおいてはバリスティックな電子が利用できる。
【0054】
特に化合物半導体のなかでもGaAs、AlGaAsはいずれも製造プロセスがかなり確立されており、結晶欠陥がきわめて少なく良質で安定なバンドギャップを有するヘテロ接合界面が形成できるので、二次元電子ガス系の電子移動層23において電子の散乱がかなり減少できる。さらに、二次元電子ガス系の電子移動層23においては比較的高い電子のモビリティが得られる。
【0055】
さらに、前記電子導波路1、分岐電子導波路2はいずれもノンドープGaAs21とn型AlGaAs22との間のヘテロ接合界面近傍において二次元電子ガス系の電子移動層23に形成され、電子導波路1及び分岐電子導波路2は同一の水平面に構成される。半導体製造プロセスで形成される良質な1つの結晶層つまりノンドープGaAs21中に電子導波路1及び分岐電子導波路2が形成されるので、電子導波路1及び分岐電子導波路2においては電子の散乱が減少でき、電子のバリスティック特性が向上できる。
【0056】
前記電子導波路1、分岐電子導波路2の周囲には各々ショットキー接合構造が構成される。詳細には電子導波路1の幅を決定する周囲に及び分岐電子導波路2の幅を決定する周囲において各々ショットキー接合構造が構成される。ショットキー接合構造はn型AlGaAs22及びこのn型AlGaAs22上に配置されたショットキー制御電極24で構成される。ショットキー接合構造においてはn型AlGaAs22とショットキー制御電極24との界面からn型AlGaAs22側に空乏領域25が形成でき、この空乏領域25が電子導波路1、分岐電子導波路2の各々の幅を決定する。空乏領域25においては、物理的加工法で微小な凹凸が発生する加工ではなく電子導波路1、分岐電子導波路2の各々(電子移動層23)と滑らかな界面で接触し、電子導波路1、分岐電子導波路2の各々の幅が決定される。つまり、電子導波路1、分岐電子導波路2の各々において電子の散乱が減少できる。
【0057】
前記量子効果デバイスのソース領域3、第1ドレイン領域4、第2ドレイン領域5には各々オーミック電極(ソース電極、第1ドレイン電極及び第2ドレイン電極)26が構成される。オーミック電極26はn型AlGaAs22上に直接接触され、オーミック電極26はn型AlGaAs22の表面から半絶縁性基板20に達するコンタクト領域(半導体領域)27に電気的に接続される。コンタクト領域27は例えばイオン打込み法で不純物イオンを導入し導入された不純物イオンを活性化することにより形成される。
【0058】
前記ゲート領域6はゲート電極(反射ゲート)28で構成される。ゲート電極28は電子導波路1の領域内(電子導波路1の領域上)においてn型AlGaAs22に直接接触させたショットキー制御電極で構成される。ゲート電極28は電子導波路1の周囲においてショットキー制御電極24上に引き出される。ゲート電極28とショットキー制御電極24との間においては絶縁層29が形成され、両者間の絶縁分離がなされている。
【0059】
前記ソース領域3と第2ドレイン領域5との間、第1ドレイン領域4と第2ドレイン領域5との間には各々アイソレーション領域30が構成される。アイソレーション領域30は半導体領域又は絶縁体で構成され、電子の漏れの原因になる導通経路(リークパス)をなくすことができる。
【0060】
実施例2
本実施例2は量子効果デバイスにおいて電子導波路から傾斜角度をもって分岐電子導波路が分岐される本発明の第2実施例である。
【0061】
図11は本発明の実施例2に係る量子効果デバイスの平面図である。図11に示すように、量子効果デバイスにおいては、電子導波路1から傾斜角度をもって分岐電子導波路2が分岐される。つまり、電子導波路1に対して分岐電子導波路2が必ずしも直交しなくてもよいので、量子効果デバイスの基本的動作特性に影響を与えることなく量子効果デバイスのデザインルールの許容度が大きくできる。
【0062】
さらに、前記分岐電子導波路2はソース領域3側に(電子が注入される側に)90度未満の鋭角の傾斜角度をもって電子導波路1から分岐される。このように構成される量子効果デバイスにおいては、電子導波路1の第1ドレイン領域4側に鋭角の傾斜角度をもって分岐電子導波路2が分岐された場合に比べてゲート領域6にゼロバイアスを加えた時の電流分岐比が向上できる。
【0063】
実施例3
本実施例3は量子効果デバイスにおいて電子導波路及び分岐電子導波路が同一の垂直面に構成される本発明の第3実施例である。
【0064】
図12は本発明の実施例3に係る量子効果デバイスの斜視図である。図12に示すように、量子効果デバイスにおいては電子導波路1及び分岐電子導波路2が同一の垂直面に構成される。つまり、垂直面として形成されたノンドープGaAs21の両面がn型AlGaAs22で挟み込まれ、この挟み込まれたノンドープGaAs21に二次元電子ガス系の電子移動層23が形成され、この電子移動層23で電子導波路1及び分岐電子導波路2が構成される。
【0065】
ノンドープGaAs21の膜厚が例えば10nm程度に薄く設定される場合にはノンドープGaAs21自体が二次元電子ガス系の電子移動層23として機能する。半絶縁性基板20上にノンドープGaAs21、n型AlGaAs22が順次積層される構造と異なり、ノンドープGaAs21の両面がn型AlGaAs22で挟み込まれる特殊な構造においては電子導波路1の両側にゲート領域6が各々の配置でき、この両側のゲート領域6で電子流10が制御できる。
【0066】
実施例4
本実施例4は量子効果デバイスにおいて量子細線導波路構造が採用される本発明の第4実施例である。
【0067】
図13は本発明の実施例4に係る量子細線構造が採用される量子効果デバイスの斜視図である。図13に示すように、量子細線構造が採用される量子効果デバイスは第1導波路体31、制御領域体32、第2導波路体33及び量子細線導波路体34で構成される。
【0068】
第1導波路体31は電子導波路1のゲート領域6から第1ドレイン領域4までの間の導波路を構成し、この第1導波路体31は化合物半導体基板又は基板上に積層された化合物半導体薄膜で構成される。制御領域体32はゲート領域6を構成し、制御領域体32は第1導波路体31上に形成される。第2導波路体33は分岐電子導波路2を構成し、第2導波路体33は制御領域体32上に形成される。量子細線導波路体34は電子導波路1のソース領域3からゲート領域6までの領域を構成し、量子細線導波路体34は第2導波路体33上に形成される。
【0069】
このように第2導波路体33に量子細線導波路体34を接続する簡易な構造で、しかも第2導波路体33に対して例えば垂直方向に量子細線導波路体34としての線材を引き出す簡易な構造で形成できるので、量子細線構造を有する量子効果デバイスが簡易に実現できる。
【0070】
実施例5
本実施例5は量子効果デバイスにおいて分岐電子導波路が複数本構成される本発明の第5実施例である。
【0071】
図14は本発明の実施例5に係る量子効果デバイスの平面図である。図14に示すように、量子効果デバイスにおいては、電子導波路1から分岐電子導波路2が複数本の分岐電子導波路2A、2B及び2Cとして並列に分岐され、この複数本の分岐電子導波路2A、2B及び2Cの各分岐部分には共通に又は各々独立にポテンシャル障壁が制御できるゲート領域6A、6B及び6Cが構成される。
【0072】
このように構成される量子効果デバイスにおいては、分岐電子導波路2Aの分岐部分つまり電子導波路1のソース領域3側の前段の分岐部分においてポテンシャル障壁による量子力学的反射で分岐電子導波路2Aに導かれずにポテンシャル障壁を超えた電子が後段の分岐部分において量子力学的反射で分岐電子導波路2Bに導かれる。同様に分岐電子導波路2Bの分岐部分においてポテンシャル障壁による量子力学的反射で分岐電子導波路2Bに導かれずにポテンシャル障壁を超えた電子が後段の分岐部分において量子力学的反射で分岐電子導波路2Cに導かれる。すなわち、第2ドレイン領域5から放出される合計の電子数が増加できるので、量子効果デバイスの電流分岐比が合計的には向上でき、ドライバビリティが向上できる。この結果、量子効果デバイスは低電圧動作を実現できる。
【0073】
実施例6
本実施例6は量子効果デバイスの導波路に最適な材料について説明する本発明の第6実施例である。
図15乃至図18は各々本発明の実施例6に係る量子効果デバイスの導波路の断面図である。
量子効果デバイスにおいては、電子導波路1及び分岐電子導波路2がIII −V族化合物半導体のヘテロ接合界面近傍に形成される二次元電子ガス系の電子移動層23で形成される。化合物半導体においては電子密度が適当な値に制御でき、結晶欠陥がきわめて少ない単結晶薄膜が形成できるので、量子効果デバイスの動作に必要な位相緩和時間、コヒーレント長がいずれも充分に確保できる。
【0074】
一方、IV族半導体つまりシリコンにおいては液体窒素温度以上の高温度で動作させるのに必要充分なコヒーレント長が充分に確保できない。さらに、金属においては、電子密度が高く、電子間の非弾性衝突のレートが大きく、位相緩和時間が短く、しかもコヒーレント長が短いので、電子の波動性が利用される量子効果デバイスには不適当である。金属は量子効果デバイスに使用できないことはないが、液体ヘリウム温度以下の極低温での冷却が必要であり、実用的には金属は使用できない。金属においてはまた単結晶薄膜を形成することが難しく、多結晶若しくは非晶質状態では転位、結晶欠陥等が多発し、電子の散乱の要因になるので実用的には金属が使用できない。これらの理由からも量子効果デバイスには化合物半導体が使用される。
【0075】
図15に示す量子効果デバイスにおいてはGaAs(GaAs基板又はGaAs薄膜)21及びn型AlGaAs22が使用される。二次元電子ガス系の電子移動層23はGaAs21とn型AlGaAs22との間のヘテロ接合界面近傍に形成され、この電子移動層23で電子導波路1及び分岐電子導波路2が形成される。前述の実施例1において説明したようにGaAs系の化合物半導体の製造プロセスはかなり確立されており、高温動作環境下(液体窒素温度から室温までの温度範囲)においてバンドギャップの大きさ、モビリティの大きさ、結晶作成の容易さ等の点からGaAs系の化合物半導体は量子効果デバイスに最適である。
【0076】
図16に示す量子効果デバイスにおいてはInGaAs(InGaAs基板又はInGaAs薄膜)35及びn型InP36が使用される。二次元電子ガス系の電子移動層23はInGaAs35とn型InP36との間のヘテロ接合界面近傍に形成され、この電子移動層23で電子導波路1及び分岐電子導波路2が形成される。InGaAs35及びn型InP36で構成されるヘテロ接合においては格子整合する点やバンドギャップがGaAs系の化合物半導体と同様の関係にあるので、量子効果デバイスに最適な特性が得られる。つまり、InGaAs35、n型InP36はいずれも製造プロセスがかなり確立されており、結晶欠陥がきわめて少なく良質で安定なバンドギャップを有するヘテロ接合界面が形成できるので、二次元電子ガス系の電子移動層23において電子の散乱がかなり減少できる。さらに、二次元電子ガス系の電子移動層23においてはGaAs系の化合物半導体に比べて高い電子のモビリティが得られる。
【0077】
図17に示す量子効果デバイスにおいてはInPからなる半絶縁性基板37上に順次積層されたノンドープInGaAs35及びn型InP36が使用される。二次元電子ガス系の電子移動層23はノンドープInGaAs35とn型InP36との間のヘテロ接合界面近傍に形成され、この電子移動層23で電子導波路1及び分岐電子導波路2が形成される。
【0078】
図18に示す量子効果デバイスにおいては前述の実施例3で説明した量子効果デバイスと同様にノンドープInGaAs35及びこのノンドープInGaAs35の両面を挟み込むn型InP36が使用される。本実施例においては一方(図18中、下側)のn型InP36は基板として使用されるが、基本的にはn型InP36は薄膜として形成してもよい。中間層のノンドープInGaAs35の膜厚が厚い場合、二次元電子ガス系の電子移動層23はノンドープInGaAs35と上側のn型InP36との間のヘテロ接合界面近傍に形成される。中間層のノンドープInGaAs35の膜厚が薄い場合、二次元電子ガス系の電子移動層23は実質的にノンドープInGaAs35自体で形成される。
【0079】
実施例7
本実施例7は量子効果デバイスの導波路幅を決定する最適な構造について説明する本発明の第7実施例である。
図19乃至図21は各々本発明の実施例7に係る量子効果デバイスの導波路の断面図である。
【0080】
図19に示す量子効果デバイスにおいては、電子導波路1及び分岐電子導波路2の周囲にMIS容量構造が構成される。詳細にはMIS容量構造は電子導波路1の両側及び分岐電子導波路2の両側に沿って配置され、MIS容量構造で形成される空乏領域25で電子移動層23の幅が決定され、結果的に電子導波路1及び分岐電子導波路2の幅が決定される。本実施例においてはn型AlGaAs22上に絶縁層41、容量電極40が順次積層され、MIS容量構造は前記容量電極40、絶縁層41及びn型AlGaAs22(ノンドープGaAs21を含む)で構成される。
【0081】
このように構成される量子効果デバイスにおいては、物理的加工法で微小な凹凸が発生する加工ではなく、電子導波路1、分岐電子導波路2の各々と滑らかな界面を構成する空乏領域25で電子導波路1、分岐電子導波路2の幅が各々形成される。この結果、量子効果デバイスにおいては電子導波路1、分岐電子導波路2の各々で電子の散乱が減少できる。
【0082】
図20に示す量子効果デバイスにおいては、電子導波路1、分岐電子導波路2の周囲が各々凹状部に形成され、電子導波路1及び分岐電子導波路2が凸状部(島領域)43として構成される。凸状部43の形成にはエッチングされた壁面に少なくとも結晶損傷領域(エッチングダメージ領域)が発生するエッチング、例えばプラズマエッチング、中性粒子ビームエッチング等が使用される。つまり、凸状部43の壁面には結晶損傷領域により形成される空乏領域25で電子導波路1、分岐電子導波路2の幅(電子移動層23の幅)が各々決定される。
【0083】
このように構成される量子効果デバイスにおいては、前記凸状部43の壁面に結晶損傷領域により形成される空乏領域25で電子導波路1、分岐電子導波路2の各々と滑らかな界面が構成される。したがって、量子効果デバイスにおいては前記電子導波路1、分岐電子導波路2の各々で電子の散乱が減少できる。
【0084】
図21に示す量子効果デバイスにおいては、電子導波路1及び分岐電子導波路2の周囲に不純物44Aが導入され、結晶損傷領域44が形成される。不純物44Aの導入にはイオン打込み法が使用される。結晶損傷領域44が形成されると空乏領域25が電子移動層23側に形成され、電子導波路1、分岐電子導波路2の幅が各々決定される。
【0085】
このように構成される量子効果デバイスにおいては、結晶損傷領域44により形成される空乏領域25で電子導波路1、分岐電子導波路2の各々と滑らかな界面が構成される。したがって、量子効果デバイスにおいては電子導波路1、分岐電子導波路2の各々で電子の散乱が減少できる。さらに、物理的加工法で電子導波路1、分岐電子導波路2の各々の周囲が加工されるのではなく不純物44Aの導入で結晶損傷領域44を形成し電子導波路1、分岐電子導波路2が各々形成されるので、量子効果デバイスにおいて表面の平坦化が促進できる。
【0086】
図22及び図23は各々本発明の実施例7に係る他の例を示す量子効果デバイスの導波路の断面図であり、図22は量子効果デバイスのエッチング製造工程での断面図、図23は埋込み製造工程での断面図である。
【0087】
図22に示す量子効果デバイスにおいては電子導波路1、分岐電子導波路2の各々の周囲に凹状部が形成され、結果的に電子導波路1、分岐電子導波路2の各々が凸状部(島領域)43として形成される。この凸状部43の形成には例えばプラズマエッチング等の異方性エッチングが使用される。この後、図23に示すように量子効果デバイスにおいては前記凹状部に埋込み部材45が充填される。充填される埋込み部材45には基本的に凸状部43と同質の材料例えば化合物半導体が使用される。埋込み部材45が充填された後には通常凸状部43の少なくとも壁面の結晶の損傷が回復できるアニールが行われる。
【0088】
このように構成される量子効果デバイスにおいては、凹状部の形成で電子導波路1、分岐電子導波路2の各々の露出された壁面が埋込み部材45の充填でバルクに近い形で復元されるので、電子導波路1、分岐電子導波路2の各々の壁面部分の結晶表面準位が安定化され、電子導波路1、分岐電子導波路2の各々で導電性が回復できる。埋込み部材45として電子導波路1、分岐電子導波路2のいずれかと同質の材料例えば化合物半導体が使用され、さらに前記化合物半導体を埋込み部材45として充填した後に結晶損傷領域が回復できるアニールが行われた場合には電子導波路1、分岐電子導波路2の各々の導電性の回復する割合がより一層向上できる。
【0089】
実施例8
本実施例8は量子効果デバイスにおいてゲート領域の他の構造を説明する本発明の第8実施例である。
図24乃至図26は各々本発明の実施例8に係る量子効果デバイスの導波路の平面図である。
【0090】
図24に示す量子効果デバイスにおいては、前述の実施例1に係る量子効果デバイスと同様にゲート領域6の電子導波路1と重複する部分の形状がポテンシャル障壁による量子力学的反射面を生成する傾斜辺を含む三角形で構成される。しかし、図24に示すゲート領域6のサイズが若干小さく、三角形というよりは台形に近い形状でゲート領域6が構成される。
【0091】
このように構成される量子効果デバイスにおいては電子導波路1から分岐電子導波路2に通じる導波路の幅が充分に確保できるので、ポテンシャル障壁による量子力学的反射で電子導波路1から分岐電子導波路2に電子が流れ易くできる。この結果、量子効果デバイスにおいては電流分岐比が向上できる。
【0092】
図25に示す量子効果デバイスにおいては、ゲート領域6の電子導波路1と重複する部分の形状が四角形で構成される。このように構成される量子効果デバイスにおいては、電子導波路1の長さ方向にゲート領域6の長さが確保できるので、ポテンシャル障壁による量子力学的反射で電子導波路1から分岐電子導波路2に電子を流す際の電子の第1ドレイン領域4側への突き抜けが減少できる。この結果、量子効果デバイスにおいては電流分岐比が向上できる。
【0093】
図26に示す量子効果デバイスにおいては、ゲート領域6の電子導波路1と重複する部分の形状がポテンシャル障壁による量子力学的反射面を生成する傾斜辺6Fを含む台形で構成される。このゲート領域6の台形の上辺に相当する部分は電子導波路1の長さ方向に所定長さを有する。このように構成される量子効果デバイスにおいては、前述の実施例1、図24に各々示す量子効果デバイスと同様に電子導波路1から分岐電子導波路2に通じる導波路の幅が充分に確保できるので、ポテンシャル障壁による量子力学的反射で電子導波路1から分岐電子導波路2に電子が流れ易くできる。さらに、電子導波路1の長さ方向にゲート領域6の長さが確保できるので、ポテンシャル障壁による量子力学的反射で電子導波路1から分岐電子導波路2に電子を流す際の電子の第1ドレイン領域4側への突き抜けが減少できる。この結果、量子効果デバイスにおいてはより一層電流分岐比が向上できる。
【0094】
実施例9
本実施例9は量子効果デバイスにおいてダイオード特性に類似した電圧電流特性が得られる本発明の第9実施例である。
【0095】
図27は本発明の実施例9に係る量子効果デバイスの基本構造を説明する基本構造の平面図、図28はポテンシャルエネルギとの関係で表した基本構造モデル化図である。
【0096】
図27及び図28に示す量子効果デバイスにおいては、ゲート領域6で生成されるポテンシャル障壁による量子力学的反射面GFが電子導波路1内において分岐電子導波路2の幅外で前記電子導波路1の第1ドレイン領域4側に配置される。量子力学的反射面GFは電子流10の流れの方向に対して垂直な面に設定される。
【0097】
前記量子効果デバイスにおいてシミュレーションにより得られた電流−電圧特性(I−V特性)を図29に示す。図29にはゲート領域6に印加される電圧(ゲート電圧)値に対するソース領域3−第2ドレイン領域5間電流(ソース−ドレイン間電流)値を示す。図29に示すように、量子効果デバイスにおいては、ゲート電圧が増加しても電流が増加しない領域と、ゲート電圧の増加とともに量子力学的反射に起因して電流が増加する非線形領域と、ゲート電圧が増加しても電流が増加しない飽和領域とを有する特性が得られる。ゲート電圧が低い領域においては、電子導波路1と分岐電子導波路2との分岐部分を一旦通過した電子がゲート領域6で生成されるポテンシャル障壁を突き抜ける確率が高くなり、第2ドレイン領域4から電子が放出されると考えられる。したがって、分岐電子導波路2に導かれる電子数が減少する。ソース−ドレイン間電流量が増加すれば単純に分岐電子導波路2に導かれる電子数が増加できる。
【0098】
このように量子効果デバイスにおいては、電子導波路1と分岐電子導波路2との分岐部分を一旦通過した電子がゲート領域6で生成されるポテンシャル障壁による量子力学的反射面に達する。量子力学的反射面で反射され分岐電子導波路2に導かれる電子が存在するものの、ゲート領域6で生成されるポテンシャル障壁を突き抜け電子導波路1を直進し第1ドレイン領域4から放出される電子数が増加する。つまり、量子効果デバイスにおいては、スイッチング特性が得られるものの、ダイオード(Diode)の電圧電流特性に類似した電圧電流特性が得られる。詳細にはMOSFETやMESFETの電圧電流特性よりはダイオードの電圧電流特性に近い電圧電流特性が得られる。
【0099】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更できる。
【0100】
例えば、本発明においては、前記実施例1乃至実施例9に係る量子効果デバイスのうち少なくとも2以上の特徴的事項を組み合わせた量子効果デバイスを構成することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る量子効果デバイスにおいては、第1に、ゲートポテンシャル障壁による電子の量子力学的反射効果が使用されるので、動作に必要な可干渉距離が短くでき、高温領域での動作が実現できる。
第2に、本発明に係る量子効果デバイスにおいては、電子波が単色である必要性がなくなる。
第3に、本発明に係る量子効果デバイスにおいては、動作電流が増加でき、次段デバイスのドライバビリティが向上できる。
第4に、本発明に係る量子効果デバイスにおいては、第1導波路の第1領域と制御領域との間にポテンシャル障壁によるキャリア注入領域が設けられたので、バリスティックなキャリアがトンネル注入により制御領域に注入でき、動作速度が高速化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る量子効果デバイスの第1基本構造の平面図である。
【図2】前記量子効果デバイスの基本構造モデル化図である。
【図3】前記量子効果デバイスの電圧−電流特性図である。
【図4】前記量子効果デバイスの電圧−電流特性図である。
【図5】前記量子効果デバイスのデバイス中の電流分布図である。
【図6】前記量子効果デバイスの第2基本構造の基本構造モデル化図である。
【図7】前記量子効果デバイスの電圧−電流特性図である。
【図8】前記量子効果デバイスのバイアス電圧と電流比との関係図である。
【図9】前記量子効果デバイスの具体的構造を示す平面図である。
【図10】前記量子効果デバイスの具体的構造を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例2に係る量子効果デバイスの平面図である。
【図12】本発明の実施例3に係る量子効果デバイスの斜視図である。
【図13】本発明の実施例4に係る量子効果デバイスの斜視図である。
【図14】本発明の実施例5に係る量子効果デバイスの平面図である。
【図15】本発明の実施例6に係る量子効果デバイスの断面図である。
【図16】前記量子効果デバイスの他の例を示す断面図である。
【図17】前記量子効果デバイスの他の例を示す断面図である。
【図18】前記量子効果デバイスの他の例を示す断面図である。
【図19】本発明の実施例7に係る量子効果デバイスの断面図である。
【図20】前記量子効果デバイスの他の例を示す断面図である。
【図21】前記量子効果デバイスの他の例を示す断面図である。
【図22】前記量子効果デバイスの他の例を示す断面図である。
【図23】前記量子効果デバイスの他の例を示す断面図である。
【図24】本発明の実施例8に係る量子効果デバイスの平面図である。
【図25】前記量子効果デバイスの他の例を示す平面図である。
【図26】前記量子効果デバイスの他の例を示す平面図である。
【図27】本発明の実施例9に係る量子効果デバイスの平面図である。
【図28】前記量子効果デバイスの基本構造モデル化図である。
【図29】前記量子効果デバイスの電圧−電流特性図である。
【符号の説明】
1 電子導波路
2、2A〜2C 分岐電子導波路
3 ソース領域
4,5 ドレイン領域
6、6A〜6C ゲート領域
10,11,12 電子流
13 電子注入領域
20 半絶縁性基板
21 GaAs
22 AlGaAs
23 電子移動層
24、28 ショットキー制御電極
25 空乏領域
26 オーミック電極
27 コンタクト領域
31、33 導波路体
32 制御領域体
34 量子細線導波路体
40 容量電極
41 絶縁層
43 凸状部
44 結晶損傷領域
45 埋込み部材

Claims (23)

  1. 下記構成(1)乃至構成(3)を具備したことを特徴とする量子効果デバイス。
    (1)キャリアが注入される第1領域と前記注入されたキャリアが放出される第2領域との間を連結する第1導波路。
    (2)前記第1導波路の中央部から分岐され、前記注入されたキャリアが放出される第3領域に連結された第2導波路。
    (3)前記第1導波路の第2導波路との分岐部分に構成され、ポテンシャル障壁を制御する制御領域。前記制御領域は、前記ポテンシャル障壁が低いときに前記第1導波路を通して第2領域からキャリアを放出し、前記ポテンシャル障壁が高いときに量子力学的反射によって前記第1導波路から第2導波路にキャリアを導き第3領域から前記キャリアを放出する。
  2. 前記請求項1に記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路に対して傾斜角度を有し前記第2導波路が分岐されることを特徴とする量子効果デバイス。
  3. 前記請求項1又は請求項2に記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路のキャリアが注入される側に鋭角の傾斜角度を有し前記第2導波路が分岐されることを特徴とする量子効果デバイス。
  4. 前記請求項1又は請求項2に記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路に対して垂直に前記第2導波路が分岐されることを特徴とする量子効果デバイス。
  5. 前記請求項2又は請求項4に記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路及び前記第2導波路は同一の水平面に構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  6. 前記請求項2又は請求項4に記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路及び前記第2導波路は同一の垂直面に構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  7. 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路の前記制御領域から第2領域までの領域を構成し、基板又は薄膜で形成される第1導波路体と、
    前記制御領域を構成し、前記第1導波路体上に形成される制御領域体と、
    前記第2導波路を構成し、前記制御領域体上に形成された第2導波路体と、
    前記第1導波路の前記第1領域から制御領域までの領域を構成し、前記第2導波路体上に形成される量子細線導波路体と、
    を備えたことを特徴とする量子効果デバイス。
  8. 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路から前記第2導波路が複数本並列に分岐され、
    前記複数本の第2導波路の各分岐部分に各々独立にポテンシャル障壁を制御する制御領域が構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  9. 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路、第2導波路が各々化合物半導体のヘテロ接合の界面に形成される二次元電子ガス系の電子移動層で構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  10. 前記請求項9に記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路、第2導波路が各々GaAsとAlGaAsとのヘテロ接合の界面に形成される二次元電子ガス系の電子移動層で構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  11. 前記請求項9に記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路、第2導波路が各々InGaAsとInPとのヘテロ接合の界面に形成される二次元電子ガス系の電子移動層で構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  12. 前記請求項9乃至請求項11のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路、第2導波路の周囲にショットキー接合構造又はMIS(Metal Insulator Semiconductor)容量構造が構成され、前記ショットキー接合構造又はMIS容量構造で形成される空乏領域で前記第1導波路、第2導波路の幅が各々決定されることを特徴とする量子効果デバイス。
  13. 前記請求項9乃至請求項11のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    エッチングされた壁面に結晶損傷領域が発生するエッチングで前記第1導波路及び第2導波路の周囲が凹状部に形成され、前記凹状部の壁面に結晶損傷領域により形成される空乏領域で前記第1導波路、第2導波路の幅が各々決定されることを特徴とする量子効果デバイス。
  14. 前記請求項9乃至請求項11のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路及び第2導波路の周囲に凹状部が形成され、
    前記凹状部には埋込み部材が充填されることを特徴とする量子効果デバイス。
  15. 前記請求項9乃至請求項11のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路及び第2導波路の周囲に不純物導入で結晶損傷領域が形成され、前記結晶損傷領域で形成される空乏領域により前記第1導波路、第2導波路の幅が各々決定されることを特徴とする量子効果デバイス。
  16. 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記制御領域の前記第1導波路と重複する部分の形状がポテンシャル障壁による量子力学的反射面を生成する傾斜辺を含む三角形で構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  17. 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記制御領域の前記第1導波路と重複する部分の形状が四角形で構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  18. 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記制御領域の前記第1導波路と重複する部分の形状がポテンシャル障壁による量子力学的反射面を生成する傾斜辺を含む台形で構成されることを特徴とする量子効果デバイス。
  19. 前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項16、請求項17、請求項18のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記制御領域で生成されるポテンシャル障壁による量子力学的反射面が第1導波路内において前記第2導波路の幅内に配置されることを特徴とする量子効果デバイス。
  20. 前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項17のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記制御領域で生成されるポテンシャル障壁による量子力学的反射面が第1導波路内において前記第2導波路の幅外で前記第1導波路の第2領域側に配置されることを特徴とする量子効果デバイス。
  21. 前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項8、請求項9、請求項19、請求項20のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路の全長が100nm以下のサイズに設定され、
    前記第1導波路の幅が100nm以下のサイズに設定されることを特徴とする量子効果デバイス。
  22. 前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項8、請求項9、請求項16、請求項17、請求項18、請求項19、請求項20、請求項21のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記制御領域にはバリスティック(ballistic )なキャリアが注入されることを特徴とする量子効果デバイス。
  23. 前記請求項1、請求項2、請求項4、請求項8、請求項9、請求項16、請求項17、請求項18、請求項19、請求項20、請求項21、請求項22のいずれかに記載される量子効果デバイスにおいて、
    前記第1導波路の第1領域から前記制御領域までの間に構成され、単一のポテンシャル障壁又は共鳴トンネル構造で形成されるキャリア注入領域を備え、
    前記キャリア注入領域はバリスティックなキャリアをトンネル注入により制御領域に注入することを特徴とする量子効果デバイス。
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