JP2007509218A - シクロデキストリン両親媒性誘導体、これを調製する方法、およびこれの使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、式(I):
【化1】
のシクロデキストリン誘導体に関し、式中:
R1=−NH−E−AA−(L1)p(L2)q;
E=C1〜C4直鎖もしくは分岐炭化水素基(任意に、1つ以上のヘテロ原子を有する);
AA=アミノ酸残基;
L1およびL2=C6〜C24炭化水素基(任意に、1つ以上のヘテロ原子を有する);
pおよびq=0もしくは1で、少なくとも1つが0;
R2=H、−CH3、イソプロピル、ヒドロキシプロピル、スルホブチルエーテル;
R3=HもしくはR2(R2=ヒドロキシプロピルの場合を除く);
全R4=−OHもしくはR2(R2=ヒドロキシプロピルの場合を除く)または少なくとも1つのR4=R1;
n=5、6、もしくは7
である。本発明は、該誘導体を調製する方法、包接複合体、およびこれを含有している有機化界面活性剤系にも関する。
【化1】
のシクロデキストリン誘導体に関し、式中:
R1=−NH−E−AA−(L1)p(L2)q;
E=C1〜C4直鎖もしくは分岐炭化水素基(任意に、1つ以上のヘテロ原子を有する);
AA=アミノ酸残基;
L1およびL2=C6〜C24炭化水素基(任意に、1つ以上のヘテロ原子を有する);
pおよびq=0もしくは1で、少なくとも1つが0;
R2=H、−CH3、イソプロピル、ヒドロキシプロピル、スルホブチルエーテル;
R3=HもしくはR2(R2=ヒドロキシプロピルの場合を除く);
全R4=−OHもしくはR2(R2=ヒドロキシプロピルの場合を除く)または少なくとも1つのR4=R1;
n=5、6、もしくは7
である。本発明は、該誘導体を調製する方法、包接複合体、およびこれを含有している有機化界面活性剤系にも関する。
Description
本発明は、新規両親媒性シクロデキストリン誘導体に関し、より具体的には、α−、β−、およびγ−シクロデキストリン誘導体に関し、これを調製する方法、ならびにこれの使用にも関する。
これらが水性媒体中での自己組織化特性および組織化界面活性剤系中への取り込み特性を呈するという事実の他に、これら両親媒性誘導体は特記すべき安定性を示し、このことはこれらを特に容易に、製造、保存、および操作されるようにする。
これらは、シクロデキストリンの全適用分野において使用され得る。
しかしながら、それらの組織化系中への取り込み能力は、特に医薬分野における場合の利点を有し、輸送、特に膜輸送経路を介した、生体組織中への、水溶性が乏しいかもしくは水不溶性である活性成分の輸送を可能にし、あるいは、医薬製品の治療活性を最適化する観点から、標的器官もしくは標的細胞への医薬製品の選択的供給を可能にする。
本発明はまた、プロテオミクス分野においても使用され得、例えば、膜蛋白を損なうことなく、細胞膜脂質層を破壊できる洗剤分子を輸送し得る。
シクロデキストリンは非還元性環状オリゴ糖であり、工業的にはアミロース(つまり、澱粉の直鎖形態)を、バクテリア起源の酵素であるシクロデキストリングルコシル転移酵素を用いて分解することにより得られるものである。
最もよく耳にする3つのシクロデキストリンは、α−、β−、およびγ−シクロデキストリンであり、それぞれ、6、7、および8つのD−グルコピラノース単位からなり、お互いα(1→4)グリコシド結合を介して繋がれている。
シクロデキストリンは尖端を切り取った円錐形状の3次元構造を持っており、その壁が、4C1 1,2椅子型コンホメーションを採っているD−グルコピラノース単位により形成され、空洞を画定して「籠」とも呼ばれる。
D−グルコピラノース単位の2級ヒドロキシル基が、このような尖端を切り取った円錐の壁の基底部に位置する一方、これらの単位の1級ヒドロキシル基が、この壁の頂上部に位置する。この結果として、シクロデキストリンの外側部は元来親水性である一方、その内側部はグルコシド間水素原子および酸素原子により覆われ疎水性である。この特別性が、シクロデキストリン「籠」中に疎水性分子を包含することを可能ならしめ、それで、水溶性包接複合体を形成する。
シクロデキストリンの生分解性は、それらを、医薬および農食品分野における重要な適用に向いたものとし、ここでは「ホスト」分子として働くシクロデキストリンの能力が、繊細な分子を保護することを可能ならしめ、その放出の制御を確実にし、あるいは、疎水性分子の場合、水性媒体中でのその可溶化を確実にする。更に、シクロデキストリンを使用している医薬特定製品が、既に市販されている。
過去15年に亘り、シクロデキストリンの両親媒性を増大させる狙いを有する多くの探索研究が実施されてきたが、これらは1つ以上の疎水性基をグラフトさせ、このようにして、それらの疎水性部の力によりそれらを脂質系中へ挿入可能にするか、または、水性媒体中で、疎水性分子に対しての複合体化のそれらの容量を失うことなく、ミセル形態で自己組織化可能にすることによるものである。
特に、本発明者らが属する研究者チームは、仏国特許出願 792 942 A2[1]において、両親媒性の、α−、β−、およびγ−シクロデキストリン誘導体を与えており、これらは、ステロイド誘導体を、スペーサー・アームを介して、これらシクロデキストリンの少なくとも1つのD−グルコピラノース単位の1級ヒドロキシル基の炭素上へとグラフトさせることにより得られている。このチームはこれら誘導体から、平均して24のモノマーを含み、その表面をこれらモノマーの「籠」で覆われた、完全に球状のミセルを得ることができた。種々の物理化学的手法(X線走査、示差熱量測定、31P NMR等)により、これら誘導体の、リン脂質マトリックス中への優れた取り込みを示すこともできた(Auze’ly−Veltyら、Carbohydrate Research、1999年、318、82〜90[2])。
シクロデキストリンに関する彼らの研究を続行し、本発明者らは今、1もしくは2の親脂質基を有するアミノ酸の、α−、β−、およびγ−シクロデキストリンの少なくとも1つのD−グルコピラノース単位の1級ヒドロキシル基上へのグラフト化が、未だスペーサー・アームを介しているものの、結果的に両親媒性誘導体の生成に至ることに気付き、これは特に、組織化系に関する非常に高い親和性と、特記すべき安定性とを蓄えている限りにおいて、有益である。
この観察こそが、本発明の基礎を形作る。
本発明の主題はこれゆえ、式(I):
に対応する両親媒性シクロデキストリン誘導体であって、式(I)中:
R1が式(II):
−NH−E−AA−(L1)p(L2)q (II)
に対応し、式(II)中:
Eは、直鎖もしくは分岐で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、1〜15炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
AAは、アミノ酸残基を表し;
L1およびL2は、同一でも異なっていてもよく、直鎖、分岐、および/または環状で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、6〜24炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
pおよびqは、同一でも異なっていてもよく、0に等しいかもしくは1に等しい整数であるが、条件として、これら整数の少なくとも1つが0以外であり;
R2が、水素原子、メチル基、イソプロピル基、ヒドロキシプロピル基、もしくはスルホブチルエーテル基を表し;
R3が、水素原子を表すかもしくはR2と同一であり(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
全R4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)、または、1つ以上のR4がR1と同一であり他のR4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
nが、5、6、もしくは7に等しい整数である。
R1が式(II):
−NH−E−AA−(L1)p(L2)q (II)
に対応し、式(II)中:
Eは、直鎖もしくは分岐で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、1〜15炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
AAは、アミノ酸残基を表し;
L1およびL2は、同一でも異なっていてもよく、直鎖、分岐、および/または環状で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、6〜24炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
pおよびqは、同一でも異なっていてもよく、0に等しいかもしくは1に等しい整数であるが、条件として、これら整数の少なくとも1つが0以外であり;
R2が、水素原子、メチル基、イソプロピル基、ヒドロキシプロピル基、もしくはスルホブチルエーテル基を表し;
R3が、水素原子を表すかもしくはR2と同一であり(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
全R4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)、または、1つ以上のR4がR1と同一であり他のR4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
nが、5、6、もしくは7に等しい整数である。
前後の文章中、用語「ヘテロ原子」は、窒素、酸素、硫黄、ならびにハロゲン(臭素、沃素、塩素、および弗素)から選ばれる原子を意味するものと意図される。
更には、表現「アミノ酸残基」は、これが一部でスペーサー・アームE、もう1つ別の一部で基L1およびL2の一方および/またはもう一方に共有結合している場合、このアミノ酸の残っている原子団を意味するものと意図される。
本発明の第1の好ましい態様によれば、式(II)中、Eはスペーサー・アームとして働き、式(III):
−CO−X−G1−
に対応し、式(III)中、Xが架橋形成アルキレン基を表し、1〜8炭素原子を含む一方、G1が、−CO−、−NH−、もしくは−NR−基を表し、ここでRがアルキル基、有利にはC1〜C6アルキル基である。
−CO−X−G1−
に対応し、式(III)中、Xが架橋形成アルキレン基を表し、1〜8炭素原子を含む一方、G1が、−CO−、−NH−、もしくは−NR−基を表し、ここでRがアルキル基、有利にはC1〜C6アルキル基である。
式(III)中、Xが、好ましくは1〜4炭素原子を含み、尚より好ましくは2炭素原子を含む架橋形成アルキレン基を表す。
アミノ酸は、その残基が式(II)中AAにより象徴され、好ましくは、従来から蛋白の構成の一部である20アミノ酸、つまり、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、チロシン、トリプトファン、およびバリンから選択される。
特にそれは、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン、ロイシン、およびフェニルアラニン、特に好ましくは、アスパラギン酸およびグルタミン酸から選択される。
しかしながら、このアミノ酸はまた、より稀なアミノ酸からも選ばれ得、例えば、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、α−アミノアジピン酸、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、フェニルセリン、α,ε−ジアミノピメリック酸、およびオルニチンのようなアミノ酸であり、本来的に如何なるアミノ酸でも適切であり得るが、これはそれが、(その)定義として2官能基を含むからであり、1つがカルボン酸、もう1つがアミンであり、その共有結合がまずスペーサー・アームE、第2に少なくとも1つの基L1もしくはL2に共有結合することを可能にしている。
アミノ酸の選択は特に、式(II)中のpおよびqに与えられるのが望ましい値に依存し、pおよびqの両方が1に等しくなるよう(つまり、2つの基L1およびL2が存在しているよう)少なくとも3つの官能基を含まなければならない一方、本シクロデキストリン誘導体調製を簡素化するためには、それが2官能基のみ含むのが充分であり、望ましくさえあり、これは整数pおよびqの一方が0に等しい場合である。
本発明によれば、AAが、L系列に属しているアミノ酸の残基であることが好ましい。しかしながら、AAが、D系列のアミノ酸の残基であることも可能である。
本発明のもう1つ別の好ましい態様によれば、式(II)中、L1および/またはL2が、式(IV):
−G2−Y
に対応し、式(IV)中、G2が、−CO−、−NH−、もしくは−NR−基を表し、ここでRがアルキル基、有利にはC1〜C6アルキル基である一方、Yが、C8〜C18直鎖アルキル鎖または環状もしくは多環状の、親油性であることが分かっている、例えばコレステロール由来のステロイド基、例えば、ナフタレン、ダンシル、もしくはアントラセン由来の多環芳香基、またはアルカロイド由来の基のような基を表す。
−G2−Y
に対応し、式(IV)中、G2が、−CO−、−NH−、もしくは−NR−基を表し、ここでRがアルキル基、有利にはC1〜C6アルキル基である一方、Yが、C8〜C18直鎖アルキル鎖または環状もしくは多環状の、親油性であることが分かっている、例えばコレステロール由来のステロイド基、例えば、ナフタレン、ダンシル、もしくはアントラセン由来の多環芳香基、またはアルカロイド由来の基のような基を表す。
式(IV)中、Yが、好ましくはC12〜C16アルキル鎖を表す。
本発明によるシクロデキストリン誘導体の中でも好ましいのは、スペーサー・アームEがアミド結合を介して残基AAへと結合したものであり、この残基がアミド結合を介して基L1および/またはL2に結合しており、調製の容易さを獲得することができる。
この場合、Eが好ましくは、式:
−CO−X−CO−
に対応し、ここでXは前記と同じ意味を持つ一方、L1および/またはL2が好ましくは式:
−NH−Y
に対応し、ここでYは前記と同じ意味を持つ。
−CO−X−CO−
に対応し、ここでXは前記と同じ意味を持つ一方、L1および/またはL2が好ましくは式:
−NH−Y
に対応し、ここでYは前記と同じ意味を持つ。
この場合も、R1が式(VI):
に対応するのが好ましく、式(VI)中:
XおよびYは前記と同じ意味を持ち;一方
Zは:
共有結合を表し、この場合、R5が、水素原子、メチル基、アミノ酸の側鎖、もしくは式:
−(CH2)t−CO−NH−Y
の基を表し、ここでtが1もしくは2であり、Yは前記と同じ意味を持ち;または
架橋を形成する炭化水素主体の基を表し、1〜4炭素原子を含み、OとNとか
ら選択される1つ以上のヘテロ原子を含み、この場合、R5が、1級アミン基、もしくは式:
−NH−CO−Y
の基を表し、ここでYは前記と同じ意味を持つ。
XおよびYは前記と同じ意味を持ち;一方
Zは:
共有結合を表し、この場合、R5が、水素原子、メチル基、アミノ酸の側鎖、もしくは式:
−(CH2)t−CO−NH−Y
の基を表し、ここでtが1もしくは2であり、Yは前記と同じ意味を持ち;または
架橋を形成する炭化水素主体の基を表し、1〜4炭素原子を含み、OとNとか
ら選択される1つ以上のヘテロ原子を含み、この場合、R5が、1級アミン基、もしくは式:
−NH−CO−Y
の基を表し、ここでYは前記と同じ意味を持つ。
特にAAが式(II)中、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン、ロイシン、およびフェニルアラニンから選択されるアミノ酸の残基を表す場合、その時は式(VI)中:
Zが共有結合を表し;
Yが好ましくはC8〜C18、より好ましくはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表し;一方
R5が、4炭素原子を含有している分岐アルキル基、ベンジル基、もしくは式:
−(CH2)t−CO−NH−Y
の基を表し、ここでtが1もしくは2に等しく、Yが好ましくはC8〜C18、より好まし
くはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表す。
Zが共有結合を表し;
Yが好ましくはC8〜C18、より好ましくはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表し;一方
R5が、4炭素原子を含有している分岐アルキル基、ベンジル基、もしくは式:
−(CH2)t−CO−NH−Y
の基を表し、ここでtが1もしくは2に等しく、Yが好ましくはC8〜C18、より好まし
くはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表す。
AAが式(II)中、アスパラギン酸およびグルタミン酸から選択されるアミノ酸の残基を表す場合、その時は式(VI)中:
Zが共有結合を表し;
Yが好ましくはC8〜C18、より好ましくはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表し;一方
R5が式:
−(CH2)t−CO−NH−Y
の基を表し、ここでtが1もしくは2に等しく、Yが好ましくはC8〜C18、より好まし
くはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表す。
Zが共有結合を表し;
Yが好ましくはC8〜C18、より好ましくはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表し;一方
R5が式:
−(CH2)t−CO−NH−Y
の基を表し、ここでtが1もしくは2に等しく、Yが好ましくはC8〜C18、より好まし
くはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表す。
本発明の尚もう1つ別の好ましい態様によれば、本シクロデキストリン誘導体は、誘導
体1分子につき、ただ1つの置換基R1を含む。しかしながら、1つ以上の置換基R4も
しくは全部のR4さえもR1と同一であることも、同等に可能である。
体1分子につき、ただ1つの置換基R1を含む。しかしながら、1つ以上の置換基R4も
しくは全部のR4さえもR1と同一であることも、同等に可能である。
本発明によるシクロデキストリン誘導体は、α−、β−、もしくはγ−シクロデキストリン誘導体であり得る。β−シクロデキストリン誘導体が好ましく使用され、つまり、式(I)の誘導体であって、式(I)中、nが6に等しい。
本発明によれば、これら誘導体は特に:
ジメチル化され得、この場合、式(I)中、R2がメチル基であり、R3が水素原子である一方、R1と同一でない場合、R4がメトキシ基であり;
過メチル化され得、この場合、式(I)中、全R2およびR3がメチル基である一方、R1と同一でない場合、R4がメトキシ基を表し;
2−ヒドロキシプロピル化され得、この場合、式(I)中、全R2がヒドロキシプロピル基であり、R3が水素原子である一方、R1と同一でない場合、R4がヒドロキシル基であり;
スルホブチルエーテルであり得、この場合、式(I)中、R2、R3、およびR4がヒドロキシル基もしくはスルホブチルエーテル基である。
ジメチル化され得、この場合、式(I)中、R2がメチル基であり、R3が水素原子である一方、R1と同一でない場合、R4がメトキシ基であり;
過メチル化され得、この場合、式(I)中、全R2およびR3がメチル基である一方、R1と同一でない場合、R4がメトキシ基を表し;
2−ヒドロキシプロピル化され得、この場合、式(I)中、全R2がヒドロキシプロピル基であり、R3が水素原子である一方、R1と同一でない場合、R4がヒドロキシル基であり;
スルホブチルエーテルであり得、この場合、式(I)中、R2、R3、およびR4がヒドロキシル基もしくはスルホブチルエーテル基である。
本発明によるシクロデキストリン誘導体の中でも、特に最も好ましいのは:
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
N’−ドデシル−N”−ヘキサデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド
N’,N”−ジヘキサデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
ならびに、N’−ドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−ロイシンアミド
である。
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
N’−ドデシル−N”−ヘキサデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド
N’,N”−ジヘキサデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド
ならびに、N’−ドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−ロイシンアミド
である。
式(I)のシクロデキストリン誘導体は、従来のカップリングプロセスにより調製され得、シクロデキストリンに対応するモノアミン誘導体を使用する。
特に、前もって前記スペーサー・アームを用いてグラフトされたα−、β−、もしくはγ−シクロデキストリンモノアミン誘導体の、前もって前記基L1および/またはL2を用いてグラフトされたアミノ酸とのカップリングを含むプロセスにより、調製され得る。
これゆえ、本発明の主題はまた、式(I)のシクロデキストリン誘導体を調製する方法であって:
式(VII):
式(VII):
[式(VII)中:
E’は、直鎖もしくは分岐で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、1〜15炭素原子、1つ以上のヘテロ原子、および無保護の官能基を含み、無保護の該官能基は、アミノ酸の、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基と反応でき、これにより共有結合を形成し;
R2が、水素原子、メチル基、イソプロピル基、ヒドロキシプロピル基、もしくはスルホブチルエーテル基を表し;
R3が、水素原子を表すかもしくはR2と同一であり(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
全R4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)、または、1つ以上のR4が−NH−E’基を表し他のR4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
nが、5、6、もしくは7に等しい整数である]
のシクロデキストリン誘導体を、式(VIII):
AA’−(L1)p(L2)q (VIII)
[式(VIII)中:
AA’はアミノ酸を表し、無保護のヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基を含み;
L1およびL2は、同一でも異なっていてもよく、直鎖、分岐、および/または環状で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、6〜24炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
pおよびqは、同一でも異なっていてもよく、0に等しいかもしくは1に等しい整数であるが、条件として、これら整数の少なくとも1つが0以外である]
の化合物と反応させる
ステップを含む。
E’は、直鎖もしくは分岐で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、1〜15炭素原子、1つ以上のヘテロ原子、および無保護の官能基を含み、無保護の該官能基は、アミノ酸の、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基と反応でき、これにより共有結合を形成し;
R2が、水素原子、メチル基、イソプロピル基、ヒドロキシプロピル基、もしくはスルホブチルエーテル基を表し;
R3が、水素原子を表すかもしくはR2と同一であり(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
全R4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)、または、1つ以上のR4が−NH−E’基を表し他のR4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
nが、5、6、もしくは7に等しい整数である]
のシクロデキストリン誘導体を、式(VIII):
AA’−(L1)p(L2)q (VIII)
[式(VIII)中:
AA’はアミノ酸を表し、無保護のヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基を含み;
L1およびL2は、同一でも異なっていてもよく、直鎖、分岐、および/または環状で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、6〜24炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
pおよびqは、同一でも異なっていてもよく、0に等しいかもしくは1に等しい整数であるが、条件として、これら整数の少なくとも1つが0以外である]
の化合物と反応させる
ステップを含む。
E’の無保護の官能基は特に、カルボン酸基、カルボン酸由来の基(酸ハロゲン化物、酸無水物)、1級もしくは2級アミン基(−NHR。ここで、Rはアルキル基、有利にはC1〜C6アルキル基)、または脱離基であり得、それが反応するべき該アミノ酸官能基の性質に依っている。
前後の文章中、用語「脱離基」は、それを有している化合物から、求核中心攻撃を通じて離れられる基を意味するものと意図される。脱離基は例えば、ハロゲン、トシレート、メシレート、および他のスルホネートである。
式(VII)のシクロデキストリン誘導体の調製に関して、本発明による方法は、式(IX):
[式(IX)中:
R2、R3、およびnが、式(VII)におけるのと同じ意味を持ち;
全R4が、ヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)、または、1つ以上のR4が−NH2基を表し他のR4がヒドロキシル基もしくはR2を表す(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)]
のモノアミンシクロデキストリン誘導体を、式(IX)のシクロデキストリン誘導体のアミン基と反応できる無保護の官能基を含む基E’の前駆体である化合物と反応させることを図るものであり、この前駆体化合物が、この反応が進んでいくと基E’になっていく。
R2、R3、およびnが、式(VII)におけるのと同じ意味を持ち;
全R4が、ヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)、または、1つ以上のR4が−NH2基を表し他のR4がヒドロキシル基もしくはR2を表す(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)]
のモノアミンシクロデキストリン誘導体を、式(IX)のシクロデキストリン誘導体のアミン基と反応できる無保護の官能基を含む基E’の前駆体である化合物と反応させることを図るものであり、この前駆体化合物が、この反応が進んでいくと基E’になっていく。
基E’の前駆体である化合物は特に、カルボン酸基、カルボン酸由来の基、もしくは脱離基であり得る。
式(IX)のモノアミンシクロデキストリン誘導体それ自体、対応するモノアジドシクロデキストリン誘導体を、トリホスフィンおよびアンモニア水を使用して、文献[1]記載のように、Staudinger反応へと付すことにより調製され得る。
式(VIII)の化合物の調製に関して、本発明による方法は、以下のステップ:
式(VII)のシクロデキストリン誘導体の基E’の無保護の官能基と反応させるよう意図される官能基が予め保護されているアミノ酸を、アミノ酸の、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基と反応できる無保護の官能基を含む基L1の前駆体である化合物および/または基L2の前駆体である化合物と反応させ、これにより、共有結合を形成させ、この反応の進行に伴い、基L1および/またはL2になっていき;次いで
該アミノ酸の保護された官能基を脱保護する
ステップを企画する。
式(VII)のシクロデキストリン誘導体の基E’の無保護の官能基と反応させるよう意図される官能基が予め保護されているアミノ酸を、アミノ酸の、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基と反応できる無保護の官能基を含む基L1の前駆体である化合物および/または基L2の前駆体である化合物と反応させ、これにより、共有結合を形成させ、この反応の進行に伴い、基L1および/またはL2になっていき;次いで
該アミノ酸の保護された官能基を脱保護する
ステップを企画する。
勿論、2つの基L1およびL2の1つのみを該アミノ酸上へとグラフトさせることが望ましい場合や、該アミノ酸が2より多い官能基を含む場合、基L1もしくはL2の前駆体である化合物と反応するよう、この反応を実施する前に、意図されない全ての基を保護することが推奨され得る。
更には、同一の2つの基L1およびL2を該アミノ酸上へとグラフトさせることが望ましい場合、このグラフト化は単一ステップで実施され、該アミノ酸を、これら2つの基に関して同一となる前駆体化合物と反応させることによるが、一方、異なる2つの基L1およびL2を該アミノ酸上へとグラフト化させることが望ましい場合、このグラフト化は連続2ステップで実施され、これら化合物の他の基と反応するよう意図されるアミノ酸の官能基を保護した後、第1ステップでは、該アミノ酸を、基L1およびL2の前駆体である化合物の1種と反応させ、第2ステップでは、前記官能基の脱保護後、該アミノ酸を、もう1種の前駆体と反応させる。
ここでまた、基L1およびL2の前駆体である化合物の官能基が特に、カルボン酸、カルボン酸由来の基、1級もしくは2級アミン基、または脱離基であり得、それが反応するべき該アミノ酸官能基の性質に依っている。
本発明による好ましいシクロデキストリン誘導体の1種、つまり式(I)の誘導体を調製することが望まれる場合、式(I)中、R1は上記式(VI)に対応し、この時:
基E’の前駆体である化合物が好ましくは、式(X):
基E’の前駆体である化合物が好ましくは、式(X):
の酸無水物であり、式中、Xが前記と同じ意味を持ち、これが式(IX)の前記モノアミンシクロデキストリン誘導体と、無水溶媒、例えば無水ジメチルホルムアミド中で、不活性雰囲気下に反応され;
該アミノ酸は、式(XI)のシクロデキストリン誘導体のカルボン酸基と反応するよう意図されるアミン基の、例えばN−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)(Fmoc)基を用いての保護後:
式:NH2−Yの単一前駆体化合物(ここで、Yは上記と同じ意味を持つ)または
式:NH2−Yの異なる2種の前駆体化合物(ここで、Yは上記と同じ意味を持ち、この時この反応は、中間体の保護および脱保護操作を伴う2ステップで実施)または
式:NH2−Yの前駆体化合物および式:−COOH−Yの前駆体化合物(ここで、Yは上記と同じ意味を持ち、この反応も、中間体の保護および脱保護操作を伴う2ステップで実施)
と反応せられ;
シクロデキストリン誘導体(VII)と式(VIII)の化合物との間の反応が、ラセミ化が起きるのを防ぐため、好ましくはN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)のようなペプチドカップリング試薬存在下に実施される。
該アミノ酸は、式(XI)のシクロデキストリン誘導体のカルボン酸基と反応するよう意図されるアミン基の、例えばN−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)(Fmoc)基を用いての保護後:
式:NH2−Yの単一前駆体化合物(ここで、Yは上記と同じ意味を持つ)または
式:NH2−Yの異なる2種の前駆体化合物(ここで、Yは上記と同じ意味を持ち、この時この反応は、中間体の保護および脱保護操作を伴う2ステップで実施)または
式:NH2−Yの前駆体化合物および式:−COOH−Yの前駆体化合物(ここで、Yは上記と同じ意味を持ち、この反応も、中間体の保護および脱保護操作を伴う2ステップで実施)
と反応せられ;
シクロデキストリン誘導体(VII)と式(VIII)の化合物との間の反応が、ラセミ化が起きるのを防ぐため、好ましくはN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)のようなペプチドカップリング試薬存在下に実施される。
本発明による両親媒性シクロデキストリン誘導体は多くの利点を持ち、特に、組織化界面活性剤系に対する非常に高い親和性および特記すべき安定性の両方を呈するものを包含しており、このことは、それらが非常に容易に扱われ得ることを意味する。これゆえ、これら化合物は固体状態で数ヶ月間常温で安定であり、露光されても安定である。それらは水溶液もしくは有機溶液中でも数週間安定であるが、これはリン脂質型の脂質誘導体の場合ではなく、この場合は−80℃においてのみ安定である。それらは相対的に調製も簡単であり、これは本質的に、それらの合成が従来のペプチドカップリングプロセスにより実施され得るからである。
組織化界面活性剤系に対するそれらの親和性、これゆえのこのような系中へのそれらの取り込み能は、有益さを持ち得、それで、特に膜輸送経路による疎水性化合物の輸送を可能ならしめる。
これゆえ、本発明の主題は、式(I)のシクロデキストリン誘導体の、疎水性化合物との包接複合体でもある。該疎水性化合物は種々のタイプのものであり得、これゆえ、それらが特に、医薬活性成分分子(ステロイド、向神経物質、抗ウィルス剤、静菌剤、ビタミン等)、美容において有用である分子、医療での画像化用造影製品、または、プロテオミクスにおいて有用であるその他化合物であってもよく、例えば、細胞膜の脂質層を、そこにある膜蛋白に影響を及ぼすことなく破壊できる洗剤のようなものであってもよい。
これら包接複合体は、従来プロセス、例えば、式(I)のシクロデキストリン誘導体の溶液もしくは懸濁に、疎水性化合物の、適切な有機溶媒、例えばアセトン溶液を加えることにより、調製され得る。
本発明の主題は、式(I)のシクロデキストリン誘導体またはこの誘導体の包接複合体を含む、組織化界面活性剤系でもある。このような組織化された系を形成できる界面活性剤は、種々のタイプであり得る。例示のために、以下の一般式:
に対応するリン脂質について述べられてもよく、式(XII)中、R3がCH3−(CH2)p−COを表し、pが6〜18の整数である。これらのリン脂質は、小さな単層ベシクルを形成できる。これは特に、ジミリストイルホスファチジルコリンの場合であり、これは上記式でp=12に対応する。
本発明は、更なる記載を読んだ際にはより明確に理解されるようになり、更なる記載は、本発明による両親媒性シクロデキストリン誘導体の調製の例に触れ、非限定的な例示により示される。
実施例1:N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物23が、6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース、つまり化合物5を、N’,N”−ジドデシル−L−アスパラギン酸アミド、つまり化合物21とカップリングさせることにより、得られる。
1.1.化合物5の調製:
a)トシルイミダゾン、つまり式:
a)トシルイミダゾン、つまり式:
の化合物1の調製:
トシルクロリド(80.27g;0.421モル;1当量)を250mLのジクロロメタンに溶解し、4時間かけて、イミダゾール(65.08g;0.956モル;2.27当量)を250mLのジクロロメタンに溶解したものに加え、これを1Lの3頸フラスコ中で行い、これには温度計が備え付けられ、不活性雰囲気下に行われた。この反応溶媒は終夜常温で攪拌され続け、次いでセライト上で濾過され、500mLの酢酸エチル/シクロヘキサン(1/1)混合溶媒で洗浄される。濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、次いで固形残渣を50mLの酢酸エチルに取り込ませ、500mLのシクロヘキサンから沈澱させる。形成された沈澱を濾過して取り出し、乾燥させ、最小量のジクロロメタンに取り込ませる。有機相を、水、次いで飽和食塩水で洗浄する。水相を、ジクロロメタンで抽出する。これら有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、減圧下に濃縮する。仕上げに、残渣固形分を、イソプロピルエーテルから再結晶する。濾過およびエーテル洗浄後、化合物1が得られ、75%収率である。
TLC:Rf=0.6 溶出液:CH2Cl2/MeOH 98/2(v/v)
融 点:78℃
1H NMR CDCl3 δ(ppm):8(s、1H、H3);7.82(d、2H、Hb/b’、3Ja−b=8Hz);7.34(d、2H、Hc/c’、3Jb−a=8Hz);7.28(dd、1H、3J=1.6Hz、3J=1.4Hz、H2);7.08(m、1H、H3);2.42(s、3H、He)
トシルクロリド(80.27g;0.421モル;1当量)を250mLのジクロロメタンに溶解し、4時間かけて、イミダゾール(65.08g;0.956モル;2.27当量)を250mLのジクロロメタンに溶解したものに加え、これを1Lの3頸フラスコ中で行い、これには温度計が備え付けられ、不活性雰囲気下に行われた。この反応溶媒は終夜常温で攪拌され続け、次いでセライト上で濾過され、500mLの酢酸エチル/シクロヘキサン(1/1)混合溶媒で洗浄される。濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、次いで固形残渣を50mLの酢酸エチルに取り込ませ、500mLのシクロヘキサンから沈澱させる。形成された沈澱を濾過して取り出し、乾燥させ、最小量のジクロロメタンに取り込ませる。有機相を、水、次いで飽和食塩水で洗浄する。水相を、ジクロロメタンで抽出する。これら有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、減圧下に濃縮する。仕上げに、残渣固形分を、イソプロピルエーテルから再結晶する。濾過およびエーテル洗浄後、化合物1が得られ、75%収率である。
TLC:Rf=0.6 溶出液:CH2Cl2/MeOH 98/2(v/v)
融 点:78℃
1H NMR CDCl3 δ(ppm):8(s、1H、H3);7.82(d、2H、Hb/b’、3Ja−b=8Hz);7.34(d、2H、Hc/c’、3Jb−a=8Hz);7.28(dd、1H、3J=1.6Hz、3J=1.4Hz、H2);7.08(m、1H、H3);2.42(s、3H、He)
b)6I−(O−p−トリルスルホニル)−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物2の調製:
25g(0.022モル;1当量)のβ−シクロデキストリン(Roquette Fre`res SA)を、500mLのエルレンマイヤーフラスコ中で、200mLの蒸留水に懸濁させ、次いで水酸化ナトリウムチップ(8.8g)を、一気に加える。この反応溶媒は、透明になる。化合物1(5g;0.022モル;1当量)を、一気に該反応溶媒へと加える(トシルイミダゾールは、懸濁中に残る)。1時間後、pHを6まで、濃塩酸で酸性にする。形成された白い沈澱を濾過して取り出し、次いで熱蒸留水(2×100mL)およびアセトン(3×100mL)で洗浄し、次いで水から再結晶する。濾過およびアセトン洗浄後、化合物2が得られ、21%収率である。
TLC:Rf=0.4 溶出液:6%NH4OH/EtOH/BuOH 5/5/4(v/v/v)
融 点:180℃(分解温度175℃〜210℃)
1H NMR DMSO−d6 δ(ppm):7.75(d、2H、Hb/b’、3Ja−b=9Hz);7.4(d、2H、Hc/c’、3Jb−a=9Hz);5.8〜5.5(m、OH);4.8(m、7H、H1−CD);4.5〜4.3(m、2H、H6 I−CD/H6’ I−CD);3.8〜3.5(m、20H、H5−CD/H6 II−VII−CD/H6 II−VII−CD/H3−CD);3.3(m、14H、H2−CD/H4−CD);2.4(s、3H、CH3)
ESI−MS+:m/z1290.2において観測。[M+H]+
計算値1290.2。C49H77O37S
25g(0.022モル;1当量)のβ−シクロデキストリン(Roquette Fre`res SA)を、500mLのエルレンマイヤーフラスコ中で、200mLの蒸留水に懸濁させ、次いで水酸化ナトリウムチップ(8.8g)を、一気に加える。この反応溶媒は、透明になる。化合物1(5g;0.022モル;1当量)を、一気に該反応溶媒へと加える(トシルイミダゾールは、懸濁中に残る)。1時間後、pHを6まで、濃塩酸で酸性にする。形成された白い沈澱を濾過して取り出し、次いで熱蒸留水(2×100mL)およびアセトン(3×100mL)で洗浄し、次いで水から再結晶する。濾過およびアセトン洗浄後、化合物2が得られ、21%収率である。
TLC:Rf=0.4 溶出液:6%NH4OH/EtOH/BuOH 5/5/4(v/v/v)
融 点:180℃(分解温度175℃〜210℃)
1H NMR DMSO−d6 δ(ppm):7.75(d、2H、Hb/b’、3Ja−b=9Hz);7.4(d、2H、Hc/c’、3Jb−a=9Hz);5.8〜5.5(m、OH);4.8(m、7H、H1−CD);4.5〜4.3(m、2H、H6 I−CD/H6’ I−CD);3.8〜3.5(m、20H、H5−CD/H6 II−VII−CD/H6 II−VII−CD/H3−CD);3.3(m、14H、H2−CD/H4−CD);2.4(s、3H、CH3)
ESI−MS+:m/z1290.2において観測。[M+H]+
計算値1290.2。C49H77O37S
c)6I−アジド−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物3の調製:
化合物2(6.74g;0.0052モル;1当量)を、攪拌しながら、1Lの丸底フラスコ中で、550mLの水に懸濁させる。アジ化リチウム水溶液(12.5mL;0.052モル;10当量)を、20%(m/v)(Acros Organics)で加え、この反応溶媒を、4時間還流させ、次いで4日間、常温に置く。不溶性材料の濾過後、該溶液を、ロータリー・エバポレーターで、体積が10mLになるまで濃縮する。油性の残渣を、190mLのエタノールに取り込ませ、次いで終夜、冷蔵庫に入れておく。得られた混合物を、沸騰している状態とし、熱い条件下に(熱いまま)濾過する。固形分を、沸騰エタノール、次いでアセトンで洗浄し、真空下に乾燥させる。凍結乾燥後、化合物3が得られ、推定収率60%である。
TLC:Rf=0.3 溶出液:6%NH4OH/EtOH/BuOH 5/5/4(v/v/v)
融 点:160℃(分解)
1H NMR D2O δ(ppm):5.2〜5.1(m、7H、H1−CD);4.1〜3.8(m、30H、H3−CD/H5−CD/H6−CD/H6’−CD);3.75〜3.55(m、14H、H2−CD/H4−CD)
ESI−MS+:m/z1166.5において観測。[M+Li]+
計算値1166.4。C42H69N3O34Li
化合物2(6.74g;0.0052モル;1当量)を、攪拌しながら、1Lの丸底フラスコ中で、550mLの水に懸濁させる。アジ化リチウム水溶液(12.5mL;0.052モル;10当量)を、20%(m/v)(Acros Organics)で加え、この反応溶媒を、4時間還流させ、次いで4日間、常温に置く。不溶性材料の濾過後、該溶液を、ロータリー・エバポレーターで、体積が10mLになるまで濃縮する。油性の残渣を、190mLのエタノールに取り込ませ、次いで終夜、冷蔵庫に入れておく。得られた混合物を、沸騰している状態とし、熱い条件下に(熱いまま)濾過する。固形分を、沸騰エタノール、次いでアセトンで洗浄し、真空下に乾燥させる。凍結乾燥後、化合物3が得られ、推定収率60%である。
TLC:Rf=0.3 溶出液:6%NH4OH/EtOH/BuOH 5/5/4(v/v/v)
融 点:160℃(分解)
1H NMR D2O δ(ppm):5.2〜5.1(m、7H、H1−CD);4.1〜3.8(m、30H、H3−CD/H5−CD/H6−CD/H6’−CD);3.75〜3.55(m、14H、H2−CD/H4−CD)
ESI−MS+:m/z1166.5において観測。[M+Li]+
計算値1166.4。C42H69N3O34Li
d)6I−アミノ−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物4の調製:
化合物3(12.53g;0.0108モル;1当量)を、2Lの丸底フラスコ中で、800mLのDMFに溶解させる。トリフェニルホスフィン(11.38g;0.043モル;4当量)のDMF溶液40mLを、ゆっくり加える。攪拌しながら常温で3時間後、この反応溶媒を0℃まで冷やし、410mLの20%アンモニア水溶液を加える。この反応溶媒を、終夜常温で攪拌し、次いでロータリー・エバポレーターで濃縮する。油性の残渣を600mLの水に取り込ませ、形成された白い沈澱を濾過して取り出し、水で洗浄する(2×80mL)。次いで濾液を真空下に濃縮し、固形の残渣を最小量の水に取り込ませ、次いでpH4.5とし(初期pH8.9)、不溶性材料を濾過して取り出し、濾液をバッチ毎にLewatit(登録商標)SP1080樹脂(Merck)に通す。化合物4を6%アンモニア水で分け、次いで濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、最小量の水に取り込ませる。不溶性材料を濾過して取り出し、濾液はアセトンから沈澱させる。
化合物3(12.53g;0.0108モル;1当量)を、2Lの丸底フラスコ中で、800mLのDMFに溶解させる。トリフェニルホスフィン(11.38g;0.043モル;4当量)のDMF溶液40mLを、ゆっくり加える。攪拌しながら常温で3時間後、この反応溶媒を0℃まで冷やし、410mLの20%アンモニア水溶液を加える。この反応溶媒を、終夜常温で攪拌し、次いでロータリー・エバポレーターで濃縮する。油性の残渣を600mLの水に取り込ませ、形成された白い沈澱を濾過して取り出し、水で洗浄する(2×80mL)。次いで濾液を真空下に濃縮し、固形の残渣を最小量の水に取り込ませ、次いでpH4.5とし(初期pH8.9)、不溶性材料を濾過して取り出し、濾液をバッチ毎にLewatit(登録商標)SP1080樹脂(Merck)に通す。化合物4を6%アンモニア水で分け、次いで濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、最小量の水に取り込ませる。不溶性材料を濾過して取り出し、濾液はアセトンから沈澱させる。
真空下に終夜乾燥させた後、7.25gの粗生成物が回収され、再び水に溶解される。不溶性材料を濾紙で濾過して取り出し、濾液をpH4.5とする。次いで半分を、Lewatit(登録商標)SP1080樹脂カラムを通過させ、残りはバッチ毎に行った。
種々の分画がエバポレーションされ、乾燥され、次いで最小量の水に取り込ませ、仕上げに、凍結乾燥させる。化合物4が得られ、2ステップに亘る全体の収率45%。
TLC:Rf=0.2 溶出液:6%NH4OH/EtOH/BuOH:5/5/4(v/v/v)
融 点:160℃(分解)
1H NMR D2O δ(ppm):5.2〜5.05(m、7H、H1−CD);4.1〜3.75(m、28H、H3−CD/H5−CD/H6 II−VII−CD/H6’ II−VII−CD);3.75〜3.5(m、14H、H2−CD/H4−CD);3.25(d、1H、H6 I−CD、3J6−5=10Hz);3.05(d、1H、H6 I−CD、3J6−5=10Hz)
ESI−MS+:m/z1134.5において観測。[M+H]+
計算値1134.4。C42H72NO34
TLC:Rf=0.2 溶出液:6%NH4OH/EtOH/BuOH:5/5/4(v/v/v)
融 点:160℃(分解)
1H NMR D2O δ(ppm):5.2〜5.05(m、7H、H1−CD);4.1〜3.75(m、28H、H3−CD/H5−CD/H6 II−VII−CD/H6’ II−VII−CD);3.75〜3.5(m、14H、H2−CD/H4−CD);3.25(d、1H、H6 I−CD、3J6−5=10Hz);3.05(d、1H、H6 I−CD、3J6−5=10Hz)
ESI−MS+:m/z1134.5において観測。[M+H]+
計算値1134.4。C42H72NO34
e)6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物5の調製:
化合物4(1g;0.88ミリモル;1当量)を、きれいで乾いた100mLの丸底フラスコ中で、不活性雰囲気下に、20mLの無水DMFに溶解させる。コハク酸無水物(0.135g;1.34ミリモル;1.5当量)を、6mLの無水DMFに溶解し、加える。この反応溶媒を、不活性雰囲気下に、18時間、常温におく。反応を、120μLの水で停め、次いでこの溶液を、200mLのアセトンから沈澱させる。得られた固形分を濾過して取り出し、次いでデシケーター中で乾燥させる。該固形分を最小量の水に取り込ませ、不溶性材料を濾過して取り出し、濾液を凍結乾燥させる。化合物5が得られ、55%の収率である。
TLC:Rf=0.6 溶出液:DMF/BuOH/H2O 1/2/1(v/v/v)
融 点:160℃(分解)
1H NMR ピリジン−d5 δ(ppm):8.75(s、1H、NH−CD);7.9〜7.6(14OH):5.8〜5.55(m、7H、H1−CD);4.95〜3.95(m、H3−CD/H6−CD/H6’−CD/H5−CD/H4−CD/H2−CD);3(m、4H、Hb/Hc)
ESI−MS+:m/z1234.5において観測。[M+H]+
計算値1234.4。C46H76NO37
化合物4(1g;0.88ミリモル;1当量)を、きれいで乾いた100mLの丸底フラスコ中で、不活性雰囲気下に、20mLの無水DMFに溶解させる。コハク酸無水物(0.135g;1.34ミリモル;1.5当量)を、6mLの無水DMFに溶解し、加える。この反応溶媒を、不活性雰囲気下に、18時間、常温におく。反応を、120μLの水で停め、次いでこの溶液を、200mLのアセトンから沈澱させる。得られた固形分を濾過して取り出し、次いでデシケーター中で乾燥させる。該固形分を最小量の水に取り込ませ、不溶性材料を濾過して取り出し、濾液を凍結乾燥させる。化合物5が得られ、55%の収率である。
TLC:Rf=0.6 溶出液:DMF/BuOH/H2O 1/2/1(v/v/v)
融 点:160℃(分解)
1H NMR ピリジン−d5 δ(ppm):8.75(s、1H、NH−CD);7.9〜7.6(14OH):5.8〜5.55(m、7H、H1−CD);4.95〜3.95(m、H3−CD/H6−CD/H6’−CD/H5−CD/H4−CD/H2−CD);3(m、4H、Hb/Hc)
ESI−MS+:m/z1234.5において観測。[M+H]+
計算値1234.4。C46H76NO37
1.2.化合物21の調製:
a)Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸、つまり式:
a)Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸、つまり式:
の化合物17の調製:
L−アスパラギン酸(Fluka)3.03g(22.8ミリモル;1.2当量)を、乾燥した250mLの丸底フラスコ中、54mL(68.8ミリモル;3.6当量)の13.5%(m/v)炭酸ナトリウム水溶液に溶解する。これを氷浴中、0℃に冷やし、次いでN−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−Fmocコハク酸イミド)6.41g(19.0ミリモル;1当量)のDMF44mL溶液を、激しく攪拌しながら加える(沈澱が反応溶媒中形成される)。
L−アスパラギン酸(Fluka)3.03g(22.8ミリモル;1.2当量)を、乾燥した250mLの丸底フラスコ中、54mL(68.8ミリモル;3.6当量)の13.5%(m/v)炭酸ナトリウム水溶液に溶解する。これを氷浴中、0℃に冷やし、次いでN−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(N−Fmocコハク酸イミド)6.41g(19.0ミリモル;1当量)のDMF44mL溶液を、激しく攪拌しながら加える(沈澱が反応溶媒中形成される)。
この攪拌は1時間、常温で続けられる。次いでこの混合物を、665mLの水で稀釈し、エーテル(1×80mL)次いで酢酸エチル(2×60mL)で抽出する。結果的に得られてくる水相を氷浴中で冷やし、pH2まで6N濃塩酸で酸性にする。沈澱した生成物(油の形態)を含有している該水相を、酢酸エチル(6×60mL)で抽出する。この抽出に由来する油相を、飽和食塩水(3×35mL)次いで水(2×35mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリー・エバポレーター(35℃)で、少量の残渣になるまで濃縮する。仕上げに、残渣固形分を、イソプロピルエーテルから再結晶する。濾過およびエーテル洗浄後、化合物1が得られ、75%の収率である。
化合物17を、激しく攪拌しながら石油エーテルを加えることにより(該残渣の量のおよそ10倍)、再結晶する。この混合物を、2時間4℃に静置することにより分離するようにした後、沈澱を濾過して取り出し、次いで24時間真空オーブン中で乾燥させる。6.22g(17.5ミリモル)の化合物17が、白色微粉末の形態で単離される。
実験式:C19H17NO6、M=355.35g.モル−1
収 率:92%
融 点:181℃
TLC:Rf=0.8 溶出液:60%AcOH/BuOH 4/6(v/v)
ESI−MS+:m/z378.1において観測。[M+Na]+
計算値378.1。C19H17NO6Na
1H NMR(dmso−d6、500.13MHz)δ(ppm):12.60(brs、2H、COOH);7.89(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.72(d、1H、NαH);7.70(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.42(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.33(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);4.34(m、1H、H−α);4.29(d、2H、H−8);4.22(t、1H、H−7);2.73(dd、1H、H−β、3Jβ−α=5.5Hz、3Jβ−β’=16.4Hz);2.58(dd、1H、H−β’、3Jβ’−α=8.3Hz、3Jβ−β’=16.4Hz)
13C NMR(dmso−d6、125.77MHz)δ(ppm):172.8、171.8(CαH−COOH、CβH2−COOH);155.9(C−9);143.9(C−5/C−5’);140.8(C−6/C−6’);127.7(C−3/C−3’);127.2(C−2/C−2’);125.4(C−1/C−1’);120.2(C−4/C−4’);65.8(C−8);50.6(C−α);46.7(C−7);36.1(C−β)
実験式:C19H17NO6、M=355.35g.モル−1
収 率:92%
融 点:181℃
TLC:Rf=0.8 溶出液:60%AcOH/BuOH 4/6(v/v)
ESI−MS+:m/z378.1において観測。[M+Na]+
計算値378.1。C19H17NO6Na
1H NMR(dmso−d6、500.13MHz)δ(ppm):12.60(brs、2H、COOH);7.89(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.72(d、1H、NαH);7.70(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.42(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.33(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);4.34(m、1H、H−α);4.29(d、2H、H−8);4.22(t、1H、H−7);2.73(dd、1H、H−β、3Jβ−α=5.5Hz、3Jβ−β’=16.4Hz);2.58(dd、1H、H−β’、3Jβ’−α=8.3Hz、3Jβ−β’=16.4Hz)
13C NMR(dmso−d6、125.77MHz)δ(ppm):172.8、171.8(CαH−COOH、CβH2−COOH);155.9(C−9);143.9(C−5/C−5’);140.8(C−6/C−6’);127.7(C−3/C−3’);127.2(C−2/C−2’);125.4(C−1/C−1’);120.2(C−4/C−4’);65.8(C−8);50.6(C−α);46.7(C−7);36.1(C−β)
b)N’,N”−ジドデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
の化合物19の調製:
5.03g(14.2ミリモル;1当量)の化合物17を、攪拌しながら30mLの無水DMFに溶解し、これを、不活性雰囲気下に、乾燥した500mL丸底フラスコ中で行う。6.6mL(42.5ミリモル;3当量)のN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)次いで5.74g(42.5ミリモル;3当量)のヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の20mL無水DMF溶液を、続けて加える。
5.03g(14.2ミリモル;1当量)の化合物17を、攪拌しながら30mLの無水DMFに溶解し、これを、不活性雰囲気下に、乾燥した500mL丸底フラスコ中で行う。6.6mL(42.5ミリモル;3当量)のN,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)次いで5.74g(42.5ミリモル;3当量)のヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の20mL無水DMF溶液を、続けて加える。
反応を常温に、2時間に亘り、攪拌しながら、不活性雰囲気下に維持する。7.91g(42.7ミリモル;3当量)のドデシルアミンの100mL無水クロロホルム(P2O5で蒸留したて)溶液を、仕上げに、該反応溶媒へと加え、混合物全体を常温に24時間置き、不活性雰囲気下に攪拌し続ける(沢山の沈澱が急速に形成される)。次いで該混合物を、ロータリー・エバポレーター(40℃)で濃縮し、DMFに取り込ませる。ペースト状固形分を濾過して取り出し、まずDMF、次いでエーテルで洗浄する。終夜真空オーブン中で乾燥後、6.95g(10.1ミリモル)の化合物19が単離され、白色微粉末の形態である。
実験式:C43H67N3O4、M=690.02g.モル−1
収 率:71%
融 点:174℃
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.78(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.61(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.41(tt、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.32(tt、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);7.00(brt、1H、N’H);6.55(d、1H、NαH);5.85(brt、1H、N”H);4.48(brm、1H、H−α);4.42(d、2H、H−8、3J8−7=7.2Hz);4.23(t、1H、H−7、3J7−8=7.2Hz);3.23(m、4H、H−1α/H−1β);2.87(d、1H、H−β、3Jβ−β’=14.8Hz);2.52(dd、1H、H−β’、3Jβ’−α=6.8Hz、3Jβ−β’=14.8Hz);1.49(m、4H、H−2α/H−2β);1.25〜1.32(m、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−11β);0.89(t、6H、H−12α/H−12β)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):170.9、170.3(−CO−N’H、−CO−N”H);156.1(C−9);143.6(C−5/C−5’);141.2(C−6/C−6’);127.6(C−3/C−3’);127.0(C−2/C−2’);125.0(C−1/C−1’);119.9(C−4/C−4’);67.1(C−8);51.6(C−α);47.0(C−7);39.6(C−1α/C−1β);37.9(C−β);31.8(C−10α/C−10β);29.1〜29.6(C−2α、C−4α〜C−9α/C−2β、C−4β〜C−9β);26.8(C−3α/C−3β);22.6(C−11α/C−11β);14.0(C−12α/C−12β)
実験式:C43H67N3O4、M=690.02g.モル−1
収 率:71%
融 点:174℃
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.78(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.61(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.41(tt、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.32(tt、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);7.00(brt、1H、N’H);6.55(d、1H、NαH);5.85(brt、1H、N”H);4.48(brm、1H、H−α);4.42(d、2H、H−8、3J8−7=7.2Hz);4.23(t、1H、H−7、3J7−8=7.2Hz);3.23(m、4H、H−1α/H−1β);2.87(d、1H、H−β、3Jβ−β’=14.8Hz);2.52(dd、1H、H−β’、3Jβ’−α=6.8Hz、3Jβ−β’=14.8Hz);1.49(m、4H、H−2α/H−2β);1.25〜1.32(m、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−11β);0.89(t、6H、H−12α/H−12β)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):170.9、170.3(−CO−N’H、−CO−N”H);156.1(C−9);143.6(C−5/C−5’);141.2(C−6/C−6’);127.6(C−3/C−3’);127.0(C−2/C−2’);125.0(C−1/C−1’);119.9(C−4/C−4’);67.1(C−8);51.6(C−α);47.0(C−7);39.6(C−1α/C−1β);37.9(C−β);31.8(C−10α/C−10β);29.1〜29.6(C−2α、C−4α〜C−9α/C−2β、C−4β〜C−9β);26.8(C−3α/C−3β);22.6(C−11α/C−11β);14.0(C−12α/C−12β)
c)N’,N”−ドデシル−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
の化合物21の調製:
2.09g(3.03ミリモル;1当量)の化合物19を、100mLの丸底フラスコ中、40mLのピペリジン20%(v/v)クロロホルム溶液に溶解させる。該溶液を数分間、40℃に熱する。反応溶媒は、クロロホルム中での出発原料の乏しい溶解性のために最初不均一であるが、急速に透明になる。次いで該溶液を乾燥するまで、取り敢えず真空下にエバポレーションし(40℃)、こうしてピペリジン(沸点101〜106℃)を最大限除去する。固形分残渣を攪拌しながら10mLのクロロホルムに取り込ませ、こうして次いで200mLのヘキサンから沈澱させる。この混合物を、2時間4℃に静置することにより分離するようにした後、沈澱を濾過して取り出し、次いで乾燥させる。仕上げの工程はメタノールからの再結晶からなり(最小限の沸騰メタノールに溶解、熱いまま不溶性材料を濾過、4℃で再結晶)、濾過による単離を可能にし、終夜真空オーブン中で乾燥後、1.20g(257ミリモル)の化合物21が、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C28H57N3O2、M=467.78g.モル−1
収 率:85%
融 点:121℃
TLC:Rf=0.4 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
[α]D 20+5°(c0.27、CHCl3)
I R:3311cm−1(ブロード)ν(NH2);1630cm−1ν(C=Oアミド)
ESI−MS+:m/z468.5において観測。[M+H]+
計算値468.5。C28H58N3O2;
m/z490.5において観測。[M+Na]+
計算値490.4。C28H57N3O2Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.51(t、1H、N’H、3JN’H−1α=5.7Hz);6.26(t、1H、N”H、3JN”H−1β=5.5Hz);3.65(dd、1H、H−α、3Jα−β=4.5Hz、3Jα−β’=7.1Hz);3.21(m、4H、H−1α/H−1β);2.61(dd、1H、H−β、3Jβ−α=4.5Hz、3Jβ−β’=14.4Hz);2.54(dd、1H、H−β’、3Jβ’−α=7.1Hz、3Jβ’−β=14.4Hz);1.48(m、4H、H−2α/H−2β);1.25〜1.32(m、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−11β);0.88(t、6H、H−12α/H−12β)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):173.7(−CO−N’H);170.8(−CO−N”H);52.7(C−α);40.9(C−β);39.4、39.2(C−1α、C−1β);31.8(C−10α/C−10β);29.1〜29.6(C−2α、C−4α〜C−9α/C−2β、C−4β〜C−9β);26.8(C−3α/C−3β);22.6(C−11α/C−11β);14.0(C−12α/C−12β)
2.09g(3.03ミリモル;1当量)の化合物19を、100mLの丸底フラスコ中、40mLのピペリジン20%(v/v)クロロホルム溶液に溶解させる。該溶液を数分間、40℃に熱する。反応溶媒は、クロロホルム中での出発原料の乏しい溶解性のために最初不均一であるが、急速に透明になる。次いで該溶液を乾燥するまで、取り敢えず真空下にエバポレーションし(40℃)、こうしてピペリジン(沸点101〜106℃)を最大限除去する。固形分残渣を攪拌しながら10mLのクロロホルムに取り込ませ、こうして次いで200mLのヘキサンから沈澱させる。この混合物を、2時間4℃に静置することにより分離するようにした後、沈澱を濾過して取り出し、次いで乾燥させる。仕上げの工程はメタノールからの再結晶からなり(最小限の沸騰メタノールに溶解、熱いまま不溶性材料を濾過、4℃で再結晶)、濾過による単離を可能にし、終夜真空オーブン中で乾燥後、1.20g(257ミリモル)の化合物21が、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C28H57N3O2、M=467.78g.モル−1
収 率:85%
融 点:121℃
TLC:Rf=0.4 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
[α]D 20+5°(c0.27、CHCl3)
I R:3311cm−1(ブロード)ν(NH2);1630cm−1ν(C=Oアミド)
ESI−MS+:m/z468.5において観測。[M+H]+
計算値468.5。C28H58N3O2;
m/z490.5において観測。[M+Na]+
計算値490.4。C28H57N3O2Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.51(t、1H、N’H、3JN’H−1α=5.7Hz);6.26(t、1H、N”H、3JN”H−1β=5.5Hz);3.65(dd、1H、H−α、3Jα−β=4.5Hz、3Jα−β’=7.1Hz);3.21(m、4H、H−1α/H−1β);2.61(dd、1H、H−β、3Jβ−α=4.5Hz、3Jβ−β’=14.4Hz);2.54(dd、1H、H−β’、3Jβ’−α=7.1Hz、3Jβ’−β=14.4Hz);1.48(m、4H、H−2α/H−2β);1.25〜1.32(m、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−11β);0.88(t、6H、H−12α/H−12β)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):173.7(−CO−N’H);170.8(−CO−N”H);52.7(C−α);40.9(C−β);39.4、39.2(C−1α、C−1β);31.8(C−10α/C−10β);29.1〜29.6(C−2α、C−4α〜C−9α/C−2β、C−4β〜C−9β);26.8(C−3α/C−3β);22.6(C−11α/C−11β);14.0(C−12α/C−12β)
1.3.化合物23の調製:
407.7mg(0.33ミリモル;1当量)の化合物5を、前もって凍結乾燥させ、乾燥した100mL丸底フラスコ中で、攪拌しながら、不活性雰囲気下に、10mLの無水DMFに溶解させる。205μL(1.32ミリモル;4当量)のDIC、次いで179.3mg(1.33ミリモル;4当量)のHOBTの5mL無水DMF溶液を、続けて加える。反応を常温に2時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に維持する。
407.7mg(0.33ミリモル;1当量)の化合物5を、前もって凍結乾燥させ、乾燥した100mL丸底フラスコ中で、攪拌しながら、不活性雰囲気下に、10mLの無水DMFに溶解させる。205μL(1.32ミリモル;4当量)のDIC、次いで179.3mg(1.33ミリモル;4当量)のHOBTの5mL無水DMF溶液を、続けて加える。反応を常温に2時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に維持する。
185.3mg(0.40ミリモル;1.2当量)の化合物21を、15mLの無水クロロホルム(P2O5で蒸留したて)に溶解し、該反応溶媒に加える。常温で不活性雰囲気下に24時間攪拌した後、該反応を、100μLの水を加えることにより停める。溶液をロータリー・エバポレーター(40℃)で、油性の残渣が得られるまで濃縮し、次いで攪拌しながら、100mLのアセトンから沈澱させる。沈澱を遠心(10,000rpm;15分)により回収し、きれいなアセトンで洗浄し、終夜フードで乾燥させる。486.8mgの粗生成物がこうして単離され、順相極性HPLCにより精製される(μPorasil(登録商標);A/B 20/80(v/v)、A:CH3OH、B:CHCl3/CH3OH/NH320%(80:19.5/0.5)(v/v/v)20分)。465.9mg(0.28ミリモル)の化合物23が、凍結乾燥後、白色微粉末の形態で単離される。
実験式:C74H130N4O38、M=1683.85g.モル−1
収 率:85%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.2 溶出液:CHCl3/MeOH/H2O 6/3/0.5(v/v/v)
[α]D 20+83°(c0.26、DMF)
ESI−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1683.8441において観測。[M+H]+
計算値1683.8441。C74H131N4O38(偏差:0ppm);
m/z1705.8169において観測。[M+Na]+
計算値1705.8261。C74H130N4O38Na(偏差:5.4ppm)
1H NMR(ピリジン−d5、500.13MHz)δ(ppm):9.14(d、1H、NαH);8.80(t、1H、NHCD);8.68(t、1H、N”H);8.51(t、1H、N’H);5.38(m、1H、H−α);5.42〜5.61(m、6H、H−1II−VII CD);5.43(d、1H、H−1I CD);4.62〜4.75(m、H−3II−VII CD);4.62(H−3I CD);4.55〜4.64(m、H−6II−VII CD);4.31〜4.52(m、H−5II−VII CD/H−6’II−VII CD);4.42(H−5I CD);4.15〜4.29(m、H−4II−VII CD);4.19(H−6I CD);4.06(H−6’I CD);3.99〜4.14(m、H−2II−VII CD);3.91(dd、1H、H−2I CD);3.81(t、1H、H−4I CD);3.36、3.31(2m、4H、H−1α、H−1β);3.12(d、1H、H−β);3.07(d、1H、H−β’);2.5〜3.0(m、4H、H−b/H−c);1.53、1.46(2m、4H、H−2α、H−2β);1.20、1.18(H−3α、H−3β);1.13(H−11α/H−11β);1.05〜1.25(m、H−4α〜H−10α/H−4β〜H−10β);0.75(t、6H、H−12α/H−12β)
13C NMR(ピリジン−d5、125.77MHz)δ(ppm):173.6(C−a);173.4(C−d);172.3(−CO−N’H);171.5(−CO−N”H);104.1〜104.6(C−1I−VII CD);85.8(C−4I CD);83.7〜84.3(C−4II−VII CD);74.1〜75.4(C−3I−VII CD/C−5II−VII CD/C−2I−VII CD);72.3(C−5I CD);62.6(C−6I CD);61.9〜62.3(C−6II−VII CD);52.0(C−α);40.3、40.5(C−1α、C−1β);39.1(C−β);32.6(C−10α/C−10β);32.1、32.4(C−b、C−c);30.5(C−2α/C−2β);30.1(C−4α/C−4β);30.1〜30.6(C−5α〜C−9α/C−5β〜C−9β);27.8、27.9(C−3α、C−3β);23.4(C−11α/C−11β);14.8(C−12α/C−12β)
実験式:C74H130N4O38、M=1683.85g.モル−1
収 率:85%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.2 溶出液:CHCl3/MeOH/H2O 6/3/0.5(v/v/v)
[α]D 20+83°(c0.26、DMF)
ESI−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1683.8441において観測。[M+H]+
計算値1683.8441。C74H131N4O38(偏差:0ppm);
m/z1705.8169において観測。[M+Na]+
計算値1705.8261。C74H130N4O38Na(偏差:5.4ppm)
1H NMR(ピリジン−d5、500.13MHz)δ(ppm):9.14(d、1H、NαH);8.80(t、1H、NHCD);8.68(t、1H、N”H);8.51(t、1H、N’H);5.38(m、1H、H−α);5.42〜5.61(m、6H、H−1II−VII CD);5.43(d、1H、H−1I CD);4.62〜4.75(m、H−3II−VII CD);4.62(H−3I CD);4.55〜4.64(m、H−6II−VII CD);4.31〜4.52(m、H−5II−VII CD/H−6’II−VII CD);4.42(H−5I CD);4.15〜4.29(m、H−4II−VII CD);4.19(H−6I CD);4.06(H−6’I CD);3.99〜4.14(m、H−2II−VII CD);3.91(dd、1H、H−2I CD);3.81(t、1H、H−4I CD);3.36、3.31(2m、4H、H−1α、H−1β);3.12(d、1H、H−β);3.07(d、1H、H−β’);2.5〜3.0(m、4H、H−b/H−c);1.53、1.46(2m、4H、H−2α、H−2β);1.20、1.18(H−3α、H−3β);1.13(H−11α/H−11β);1.05〜1.25(m、H−4α〜H−10α/H−4β〜H−10β);0.75(t、6H、H−12α/H−12β)
13C NMR(ピリジン−d5、125.77MHz)δ(ppm):173.6(C−a);173.4(C−d);172.3(−CO−N’H);171.5(−CO−N”H);104.1〜104.6(C−1I−VII CD);85.8(C−4I CD);83.7〜84.3(C−4II−VII CD);74.1〜75.4(C−3I−VII CD/C−5II−VII CD/C−2I−VII CD);72.3(C−5I CD);62.6(C−6I CD);61.9〜62.3(C−6II−VII CD);52.0(C−α);40.3、40.5(C−1α、C−1β);39.1(C−β);32.6(C−10α/C−10β);32.1、32.4(C−b、C−c);30.5(C−2α/C−2β);30.1(C−4α/C−4β);30.1〜30.6(C−5α〜C−9α/C−5β〜C−9β);27.8、27.9(C−3α、C−3β);23.4(C−11α/C−11β);14.8(C−12α/C−12β)
実施例2:N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−グルタミドの調製:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物24が、上記実施例1において合成された化合物5を、N’,N”−ジドデシル−L−グルタミド、つまり化合物22とカップリングさせることにより、得られる。
2.1.化合物22の調製:
a)Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−グルタミン酸、つまり式:
a)Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−グルタミン酸、つまり式:
の化合物18の調製
化合物18を、上記実施例1中の化合物17の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従い調製するが:
3.40g(23.1ミリモル;1.2等量)のL−グルタミン酸(Fluka)
54.5mL(69.3ミリモル;3.6等量)の13.5%(m/v)炭酸ナトリウム水溶液
6.50g(19.3ミリモル;1等量)のN−(フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)コハク酸イミド
を使用している。
6.07g(16.4ミリモル)の化合物18が、こうして得られる。
実験式:C20H19NO6、M=369.37g.モル−1
収 率:85%
融 点:197℃
TLC:Rf=0.9 溶出液:60%AcOH/BuOH 4/6(v/v)
ESI−MS+:m/z392.2において観測。[M+Na]+
計算値392.1。C20H19NO6Na
;m/z408.2において観測。[M+K]+
計算値408.1。C20H19NO6K
1H NMR(dmso−d6、500.13MHz)δ(ppm):12.42(brs、2H、COOH);7.89(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.72(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.67(d、1H、NαH、3JNαH−Hα=8.2Hz);7.42(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.33(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);4.28(d、2H、H−8);4.23(t、1H、H−7);4.00(ddd、1H、H−α、3Jα−β=5.0Hz、3Jα−β’=1.6Hz、3Jα−NαH=8.2Hz);2.32(m、1H、Hγ);1.99(m、1H、H−β);1.79(m、1H、H−β’)
化合物18を、上記実施例1中の化合物17の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従い調製するが:
3.40g(23.1ミリモル;1.2等量)のL−グルタミン酸(Fluka)
54.5mL(69.3ミリモル;3.6等量)の13.5%(m/v)炭酸ナトリウム水溶液
6.50g(19.3ミリモル;1等量)のN−(フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)コハク酸イミド
を使用している。
6.07g(16.4ミリモル)の化合物18が、こうして得られる。
実験式:C20H19NO6、M=369.37g.モル−1
収 率:85%
融 点:197℃
TLC:Rf=0.9 溶出液:60%AcOH/BuOH 4/6(v/v)
ESI−MS+:m/z392.2において観測。[M+Na]+
計算値392.1。C20H19NO6Na
;m/z408.2において観測。[M+K]+
計算値408.1。C20H19NO6K
1H NMR(dmso−d6、500.13MHz)δ(ppm):12.42(brs、2H、COOH);7.89(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.72(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.67(d、1H、NαH、3JNαH−Hα=8.2Hz);7.42(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.33(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);4.28(d、2H、H−8);4.23(t、1H、H−7);4.00(ddd、1H、H−α、3Jα−β=5.0Hz、3Jα−β’=1.6Hz、3Jα−NαH=8.2Hz);2.32(m、1H、Hγ);1.99(m、1H、H−β);1.79(m、1H、H−β’)
b)N’,N”−ジドデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−グルタミド、つまり式:
の化合物20の調製
化合物20を、上記実施例1中の化合物19の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従い調製するが:
5.89g(16.0ミリモル;1等量)の化合物18
7.4mL(47.8ミリモル;3等量)のDIC
6.47g(47.9ミリモル;3等量)のHOBT
8.87g(47.9ミリモル;3等量)のドデシルアミン
を使用している。
9.29g(13.2ミリモル)の化合物20が、こうして得られる。
実験式:C44H69N3O4、M=704.05g.モル−1
収 率:83%
融 点:165℃
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.77(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.61(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.41(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.32(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);6.69(brt、1H、N’H);6.24(brd、1H、NαH、3JNαH−Hα=6.8Hz);5.81(brt、1H、N”H);4.37(d、2H、H−8、3J8−7=7.2Hz);4.22(t、1H、H−7、3J7−8=7.2Hz);4.17(m、1H、H−α);3.26(q、4H、H−1α/H−1γ);2.40(m、1H、H−γ);2.31(m、1H、H−γ’);2.21(m、1H、H−β);2.00(m、1H、H−β’);1.51(m、4H、H−2α/H−2γ);1.23〜1.33(m、H−3α〜H−11α/H−3γ〜H−11γ);0.89(t、6H、H−12α/H−12γ)
化合物20を、上記実施例1中の化合物19の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従い調製するが:
5.89g(16.0ミリモル;1等量)の化合物18
7.4mL(47.8ミリモル;3等量)のDIC
6.47g(47.9ミリモル;3等量)のHOBT
8.87g(47.9ミリモル;3等量)のドデシルアミン
を使用している。
9.29g(13.2ミリモル)の化合物20が、こうして得られる。
実験式:C44H69N3O4、M=704.05g.モル−1
収 率:83%
融 点:165℃
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.77(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.61(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.41(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.32(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);6.69(brt、1H、N’H);6.24(brd、1H、NαH、3JNαH−Hα=6.8Hz);5.81(brt、1H、N”H);4.37(d、2H、H−8、3J8−7=7.2Hz);4.22(t、1H、H−7、3J7−8=7.2Hz);4.17(m、1H、H−α);3.26(q、4H、H−1α/H−1γ);2.40(m、1H、H−γ);2.31(m、1H、H−γ’);2.21(m、1H、H−β);2.00(m、1H、H−β’);1.51(m、4H、H−2α/H−2γ);1.23〜1.33(m、H−3α〜H−11α/H−3γ〜H−11γ);0.89(t、6H、H−12α/H−12γ)
c)N’,N”−ジドデシル−L−グルタミド、つまり式:
の化合物22の調製
化合物22を、上記実施例1中の化合物21の調製に関して記載されたものと同じ操作プロトコールに従い調製するが、9.29g(13.2ミリモル;1等量)の化合物20を使用している。
5.01g(10.4ミリモル)の化合物22が、こうして得られる。
実験式:C29H59N3O2、M=481.81g.モル−1
収 率:79%
融 点:118℃
TLC:Rf=0.4 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
[α]D 20+45°(c0.25、CHCl3)
I R:3324cm−1ν(NH2);1633cm−1ν(C=Oアミド)
ESI−MS+:m/z504.6において観測。[M+Na]+
計算値504.5。C29H59N3O2Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.37(brt、1H、N’H);6.27(brt、1H、N”H);3.40(t、1H、H−α、3Jα−β=6.8Hz);3.21(m、4H、H−1α/H−1γ);2.30(m、2H、H−γ);1.93(m、2H、H−β);1.48(m、4H、H−2α/H−2γ);1.22〜1.33(m、H−3α〜H−11α/H−3γ〜H−11γ);0.87(t、6H、H−12α/H−12γ、3J11α−12α=3J11γ−12γ=7.0Hz)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):174.6(−CO−N’H);172.5(−CO−N”H);54.1(C−α);39.5、38.9(C−1α、C−1γ);33.1(C−γ);31.8(C−10α/C−10γ);31.6(C−β);29.1〜29.6(C−2α、C−4α〜C−9α/C−2β、C−4γ〜C−9γ);26.8(C−3α/C−3γ);22.5(C−11α/C−11γ);14.0(C−12α/C−12γ)
化合物22を、上記実施例1中の化合物21の調製に関して記載されたものと同じ操作プロトコールに従い調製するが、9.29g(13.2ミリモル;1等量)の化合物20を使用している。
5.01g(10.4ミリモル)の化合物22が、こうして得られる。
実験式:C29H59N3O2、M=481.81g.モル−1
収 率:79%
融 点:118℃
TLC:Rf=0.4 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
[α]D 20+45°(c0.25、CHCl3)
I R:3324cm−1ν(NH2);1633cm−1ν(C=Oアミド)
ESI−MS+:m/z504.6において観測。[M+Na]+
計算値504.5。C29H59N3O2Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.37(brt、1H、N’H);6.27(brt、1H、N”H);3.40(t、1H、H−α、3Jα−β=6.8Hz);3.21(m、4H、H−1α/H−1γ);2.30(m、2H、H−γ);1.93(m、2H、H−β);1.48(m、4H、H−2α/H−2γ);1.22〜1.33(m、H−3α〜H−11α/H−3γ〜H−11γ);0.87(t、6H、H−12α/H−12γ、3J11α−12α=3J11γ−12γ=7.0Hz)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):174.6(−CO−N’H);172.5(−CO−N”H);54.1(C−α);39.5、38.9(C−1α、C−1γ);33.1(C−γ);31.8(C−10α/C−10γ);31.6(C−β);29.1〜29.6(C−2α、C−4α〜C−9α/C−2β、C−4γ〜C−9γ);26.8(C−3α/C−3γ);22.5(C−11α/C−11γ);14.0(C−12α/C−12γ)
2.2.化合物24の調製:
化合物5および22のカップリングを、上記実施例1中の化合物23の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従い調製するが:
1.04g(0.84ミリモル;1等量)の化合物5
525μL(3.39ミリモル;4等量)のDIC
456.5mg(3.38ミリモル;4等量)のHOBT
610.2mg(1.27ミリモル;1.5等量)の化合物22
を使用している。
1.10g(0.65ミリモル)の化合物24が、こうして得られる。
実験式:C75H132N4O38、M=1697.88g.モル−1
収 率:77%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.2 溶出液:CHCl3/MeOH/H2O 6/3/0.5(v/v/v)
[α]D 20+69°(c0.27、DMF)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1697.8624において観測。[M+H]+
計算値1697.8598。C75H133N4O38(偏差:1.6ppm)
1H NMR(ピリジン−d5、500.13MHz)δ(ppm):9.17(d、1H、NαH);8.82(t、1H、NHCD);8.56(t、1H、N”H);8.37(t、1H、N’H);4.94(m、1H、H−α);5.56〜5.60(m);5.55(d);5.46(d)(6H、H−1II−VII CD);5.43(d、1H、H−1I CD);4.62〜4.76(m、H−3II−VII CD);4.62(H−3I CD);4.56〜4.64(m、H−6II−VII CD);4.28〜4.53(m、H−5II−VII CD/H−6’II−VII CD);4.41(H−5I CD);4.14〜4.27(m、H−4II−VII CD);4.19(H−6I CD);4.06(H−6’I CD);3.98〜4.13(m、H−2II−VII CD);3.92(dd、1H、H−2I CD);3.80(t、1H、H−4I CD);3.35、3.30(m、4H、H−1α、H−1γ);2.6〜3.0(m、H−b/H−c);2.61(m、H−γ/H−γ’);2.61(m、H−β);2.34(m、1H、H−β’);1.50、1.47(m、4H、H−2α、H−2γ);1.18(H−3α/H−3γ);1.05〜1.25(m、H−4α〜H−11α/H−4γ〜H−11γ);0.75(t、6H、H−12α/H−12γ)
13C NMR(ピリジン−d5、125.77MHz)δ(ppm):173.7(C−a);173.6(C−d);173.2(−CO−N’H);172.9(−CO−N”H);104.1〜104.6(C−1I−VII CD);85.8(C−4I CD);83.8〜84.2(C−4II−VII CD);74.1〜75.4(C−3I−VII CD/C−5II−VII CD/C−2I−VII CD);72.3(C−5I CD);62.7(C−6I CD);62.0〜62.3(C−6II−VII CD);41.6(C−α);40.3(C−1α/C−1γ);33.8(C−γ);32.6(C−10α/C−10γ);32.1、32.3(C−b、C−c);30.5(C−2α/C−2γ);30.1(C−4α/C−4γ);30.1〜30.7(C−5α〜C−9α/C−5γ〜C−9γ);30.0(C−β);27.8、27.9(C−3α、C−3γ);23.4(C−11α/C−11γ);14.8(C−12α/C−12γ)
化合物5および22のカップリングを、上記実施例1中の化合物23の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従い調製するが:
1.04g(0.84ミリモル;1等量)の化合物5
525μL(3.39ミリモル;4等量)のDIC
456.5mg(3.38ミリモル;4等量)のHOBT
610.2mg(1.27ミリモル;1.5等量)の化合物22
を使用している。
1.10g(0.65ミリモル)の化合物24が、こうして得られる。
実験式:C75H132N4O38、M=1697.88g.モル−1
収 率:77%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.2 溶出液:CHCl3/MeOH/H2O 6/3/0.5(v/v/v)
[α]D 20+69°(c0.27、DMF)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1697.8624において観測。[M+H]+
計算値1697.8598。C75H133N4O38(偏差:1.6ppm)
1H NMR(ピリジン−d5、500.13MHz)δ(ppm):9.17(d、1H、NαH);8.82(t、1H、NHCD);8.56(t、1H、N”H);8.37(t、1H、N’H);4.94(m、1H、H−α);5.56〜5.60(m);5.55(d);5.46(d)(6H、H−1II−VII CD);5.43(d、1H、H−1I CD);4.62〜4.76(m、H−3II−VII CD);4.62(H−3I CD);4.56〜4.64(m、H−6II−VII CD);4.28〜4.53(m、H−5II−VII CD/H−6’II−VII CD);4.41(H−5I CD);4.14〜4.27(m、H−4II−VII CD);4.19(H−6I CD);4.06(H−6’I CD);3.98〜4.13(m、H−2II−VII CD);3.92(dd、1H、H−2I CD);3.80(t、1H、H−4I CD);3.35、3.30(m、4H、H−1α、H−1γ);2.6〜3.0(m、H−b/H−c);2.61(m、H−γ/H−γ’);2.61(m、H−β);2.34(m、1H、H−β’);1.50、1.47(m、4H、H−2α、H−2γ);1.18(H−3α/H−3γ);1.05〜1.25(m、H−4α〜H−11α/H−4γ〜H−11γ);0.75(t、6H、H−12α/H−12γ)
13C NMR(ピリジン−d5、125.77MHz)δ(ppm):173.7(C−a);173.6(C−d);173.2(−CO−N’H);172.9(−CO−N”H);104.1〜104.6(C−1I−VII CD);85.8(C−4I CD);83.8〜84.2(C−4II−VII CD);74.1〜75.4(C−3I−VII CD/C−5II−VII CD/C−2I−VII CD);72.3(C−5I CD);62.7(C−6I CD);62.0〜62.3(C−6II−VII CD);41.6(C−α);40.3(C−1α/C−1γ);33.8(C−γ);32.6(C−10α/C−10γ);32.1、32.3(C−b、C−c);30.5(C−2α/C−2γ);30.1(C−4α/C−4γ);30.1〜30.7(C−5α〜C−9α/C−5γ〜C−9γ);30.0(C−β);27.8、27.9(C−3α、C−3γ);23.4(C−11α/C−11γ);14.8(C−12α/C−12γ)
実施例3:N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物25が、6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−ペル(2,6−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり化合物9を、上記実施例1において合成された化合物21とカップリングさせることにより、得られる。
3.1.化合物9の調製:
a)6I−アジド−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
a)6I−アジド−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物7の調製
上記実施例1において合成された4.45g(3.84ミリモル;1当量)の化合物3を、予め真空オーブン中で乾燥させ、攪拌しながら不活性雰囲気下に、乾燥した250mL2頸フラスコ中で、55.7mLの無水DMFに溶解させる。この反応溶媒を8℃の浴中に置いておいた後、55.7mLの無水DMSOを投入し、次いで8.25g(53.8ミリモル;14当量)の酸化バリウムと8.50g(26.9ミリモル;7当量)の水酸化バリウム8水和物とを、続けて加える。仕上げに、6mL(63.0ミリモル)のメチル硫酸を加え、混合物全体を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、8℃に72時間保つ。次いで27.5mLのアンモニア水(20%v/v溶液)を、得られた灰色の懸濁にゆっくり加える。次いでこの混合物を、常温に3時間、攪拌しながら保つ。該懸濁が、2時間4℃に放置することにより分離するようにした後、上清を500mL丸底フラスコ中に単離し、ロータリー・エバポレーター(50℃)で、油性の残渣が得られるまで濃縮し、次いで300mLのジクロロメタン中に取り込まれる。放置することによる該分離から得られた残分の固形分を、ジクロロメタン(3×100mL)で馴染ませ、次いで濾過する。これら有機相を合わせ、飽和食塩水(3×130mL)次いで水(3×130mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリー・エバポレーター(40℃)で、油性の残渣が得られるまで濃縮する。この残渣を、攪拌しながら、250mLのヘキサンから沈澱させる。沈澱を濾過して取り出し、ヘキサンで洗浄し、真空オーブン中で乾燥させる。3.59g(2.67ミリモル)の細かな白色粉末が単離され、これは化合物7およびペル(2,6−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース(DIMEB)に対応しており、化合物3の合成中に再生されたβ−CDから形成された。この混合物は、次のステップ(化合物8の調製)において精製することとする。
実験式:C55H95N3O34、M=1342.36g.モル−1
収 率:70%
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
融 点:160℃(分解)
I R:2101cm−1ν(N3)
ESI−MS+:m/z1364.5において観測。[M+Na]+
計算値1364.6。C55H95N3O34Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):5.25〜5.32(H−1CD);3.99〜4.05(H−3CD);3.88〜3.98(H−5CD);3.70〜3.85(H−6CD/H−6’CD);3.60(OCH3−6CD);3.53〜3.68(H−4CD);3.43(OCH3−2CD);3.40〜3.46(H−2CD)
上記実施例1において合成された4.45g(3.84ミリモル;1当量)の化合物3を、予め真空オーブン中で乾燥させ、攪拌しながら不活性雰囲気下に、乾燥した250mL2頸フラスコ中で、55.7mLの無水DMFに溶解させる。この反応溶媒を8℃の浴中に置いておいた後、55.7mLの無水DMSOを投入し、次いで8.25g(53.8ミリモル;14当量)の酸化バリウムと8.50g(26.9ミリモル;7当量)の水酸化バリウム8水和物とを、続けて加える。仕上げに、6mL(63.0ミリモル)のメチル硫酸を加え、混合物全体を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、8℃に72時間保つ。次いで27.5mLのアンモニア水(20%v/v溶液)を、得られた灰色の懸濁にゆっくり加える。次いでこの混合物を、常温に3時間、攪拌しながら保つ。該懸濁が、2時間4℃に放置することにより分離するようにした後、上清を500mL丸底フラスコ中に単離し、ロータリー・エバポレーター(50℃)で、油性の残渣が得られるまで濃縮し、次いで300mLのジクロロメタン中に取り込まれる。放置することによる該分離から得られた残分の固形分を、ジクロロメタン(3×100mL)で馴染ませ、次いで濾過する。これら有機相を合わせ、飽和食塩水(3×130mL)次いで水(3×130mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリー・エバポレーター(40℃)で、油性の残渣が得られるまで濃縮する。この残渣を、攪拌しながら、250mLのヘキサンから沈澱させる。沈澱を濾過して取り出し、ヘキサンで洗浄し、真空オーブン中で乾燥させる。3.59g(2.67ミリモル)の細かな白色粉末が単離され、これは化合物7およびペル(2,6−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース(DIMEB)に対応しており、化合物3の合成中に再生されたβ−CDから形成された。この混合物は、次のステップ(化合物8の調製)において精製することとする。
実験式:C55H95N3O34、M=1342.36g.モル−1
収 率:70%
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
融 点:160℃(分解)
I R:2101cm−1ν(N3)
ESI−MS+:m/z1364.5において観測。[M+Na]+
計算値1364.6。C55H95N3O34Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):5.25〜5.32(H−1CD);3.99〜4.05(H−3CD);3.88〜3.98(H−5CD);3.70〜3.85(H−6CD/H−6’CD);3.60(OCH3−6CD);3.53〜3.68(H−4CD);3.43(OCH3−2CD);3.40〜3.46(H−2CD)
b)6I−アミノ−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物8の調製
3.51g(2.61ミリモル;1当量)の化合物7を、攪拌しながら、500mL丸底フラスコ中で、200mLのDMFに溶解させる。2.74g(10.46ミリモル;4当量)のトリフェニルホスフィン(沸騰エタノールから再結晶したて)を10mLのDMFに溶解させた溶液を加える。常温で2時間攪拌した後、この反応溶媒を氷浴中で0℃まで冷やし、99mLのアンモニア水(20%v/v溶液)をゆっくり加える。反応を、常温に18時間、攪拌しながら保つ。次いで該溶液を、ロータリー・エバポレーター(40℃)で濃縮し、油性の残渣を150mLの水中に取り込まれる。形成した白色沈澱(トリフェニルホスフィンとトリフェニルホスフィンオキシドとの混合物)を濾過して取り除き、洗浄する(2×20mLの水)。濾液を、真空下40℃で濃縮し、次いで最小限の水に取り込ませ、数滴の1規定塩酸を加えることにより、pH=4.5まで調整する。この溶液を、10%アンモニア水、水、および0.1MのHClと代えてゆく3回の連続洗浄サイクルにより予め再生させたLewatit(登録商標)SP1080アニオン樹脂を充填させたイオン交換樹脂カラム(容積160cm3)に通す。化合物8は強く該カラムに保持されるが、一方で、本DIMEBは水で溶出される(カラム容積の5倍)。今度は化合物8が、10%アンモニア水で溶出される(カラム容積の3倍)。この塩基性の溶出液は、ロータリー・エバポレーター(40℃)で乾燥するまでエバポレーションされ、残渣を最小限の水中に取り込ませ、次いで凍結乾燥する。1.68g(1.28ミリモル)の化合物8がこうして、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C55H97NO34、M=1316.36g.モル−1
推定収率:75%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.4 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
I R:N3の吸収帯νなし
ESI−MS+:m/z1316.8において観測。[M+H]+
計算値1316.6。C55H98NO34
1H NMR(D2O、500.13MHz)δ(ppm):5.24〜5.30(7H、H−1I−VII CD);3.92〜3.98(H−3I−VII CD);3.80〜3.90(H−5II−VII CD);3.72〜3.80(H−6II−VII CD、H−6’II−VII CD);3.71(H−5I CD);3.61(OCH3−6CD);3.58〜3.65(H−4II−VII CD);3.55(H−4I CD);3.43(OCH3−2CD);3.38〜3.44(H−2I−VII CD);3.06(dd、1H、H−6I CD);2.92(dd、1H、H−6’I CD)
13C NMR(D2O、125.77MHz)δ(ppm):99.3〜99.9(C−1I−VII CD);81.5〜82.2(C−4I−VII CD/C−2I−VII CD);72.4〜72.7(C−3I−VII CD);70.4〜72.7(C−5I−VII CD/C−6II−VII CD);59.6〜59.8(OCH3−6CD);58.8〜59.0(OCH3−2CD);41.5(C−6I CD)
3.51g(2.61ミリモル;1当量)の化合物7を、攪拌しながら、500mL丸底フラスコ中で、200mLのDMFに溶解させる。2.74g(10.46ミリモル;4当量)のトリフェニルホスフィン(沸騰エタノールから再結晶したて)を10mLのDMFに溶解させた溶液を加える。常温で2時間攪拌した後、この反応溶媒を氷浴中で0℃まで冷やし、99mLのアンモニア水(20%v/v溶液)をゆっくり加える。反応を、常温に18時間、攪拌しながら保つ。次いで該溶液を、ロータリー・エバポレーター(40℃)で濃縮し、油性の残渣を150mLの水中に取り込まれる。形成した白色沈澱(トリフェニルホスフィンとトリフェニルホスフィンオキシドとの混合物)を濾過して取り除き、洗浄する(2×20mLの水)。濾液を、真空下40℃で濃縮し、次いで最小限の水に取り込ませ、数滴の1規定塩酸を加えることにより、pH=4.5まで調整する。この溶液を、10%アンモニア水、水、および0.1MのHClと代えてゆく3回の連続洗浄サイクルにより予め再生させたLewatit(登録商標)SP1080アニオン樹脂を充填させたイオン交換樹脂カラム(容積160cm3)に通す。化合物8は強く該カラムに保持されるが、一方で、本DIMEBは水で溶出される(カラム容積の5倍)。今度は化合物8が、10%アンモニア水で溶出される(カラム容積の3倍)。この塩基性の溶出液は、ロータリー・エバポレーター(40℃)で乾燥するまでエバポレーションされ、残渣を最小限の水中に取り込ませ、次いで凍結乾燥する。1.68g(1.28ミリモル)の化合物8がこうして、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C55H97NO34、M=1316.36g.モル−1
推定収率:75%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.4 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
I R:N3の吸収帯νなし
ESI−MS+:m/z1316.8において観測。[M+H]+
計算値1316.6。C55H98NO34
1H NMR(D2O、500.13MHz)δ(ppm):5.24〜5.30(7H、H−1I−VII CD);3.92〜3.98(H−3I−VII CD);3.80〜3.90(H−5II−VII CD);3.72〜3.80(H−6II−VII CD、H−6’II−VII CD);3.71(H−5I CD);3.61(OCH3−6CD);3.58〜3.65(H−4II−VII CD);3.55(H−4I CD);3.43(OCH3−2CD);3.38〜3.44(H−2I−VII CD);3.06(dd、1H、H−6I CD);2.92(dd、1H、H−6’I CD)
13C NMR(D2O、125.77MHz)δ(ppm):99.3〜99.9(C−1I−VII CD);81.5〜82.2(C−4I−VII CD/C−2I−VII CD);72.4〜72.7(C−3I−VII CD);70.4〜72.7(C−5I−VII CD/C−6II−VII CD);59.6〜59.8(OCH3−6CD);58.8〜59.0(OCH3−2CD);41.5(C−6I CD)
c)6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物9の調製
予め凍結乾燥させた1.093g(0.83ミリモル;1.1当量)の化合物8を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、100mL丸底フラスコ中で、20mLの無水DMFに溶解させる。次いで75.7mg(0.76ミリモル;1当量)のコハク酸無水物の5mL無水DMF溶液を、加える。この反応溶媒を常温に18時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に保つ。100μLの水を加えることにより、反応を止める。該溶液を、真空下に乾燥するまでエバポレーションし(40℃)、次いで残渣を最小限の水中に、完全に溶解するまで取り込ませる。この酸性溶液を、10%アンモニア水、水、および0.1MのHClと代えてゆく3回の連続洗浄サイクルにより予め再生させたLewatit(登録商標)SP1080アニオン樹脂を充填させたイオン交換樹脂カラム(容積10cm3)に通す。化合物9は水で溶出される一方、過剰な化合物8(アンモニウムイオンの形態である)は強く該カラムに保持される。溶出液は、ロータリー・エバポレーター(40℃)で濃縮され、次いで凍結乾燥される。821mg(0.58ミリモル)の化合物9が、白色粉末の形態で得られる。
実験式:C59H101NO37、M=1416.44g.モル−1
収 率:77%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.2 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
ESI−MS−:m/z1414.5において観測。[M−H]ー
計算値1414.6。C59H100NO37
予め凍結乾燥させた1.093g(0.83ミリモル;1.1当量)の化合物8を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、100mL丸底フラスコ中で、20mLの無水DMFに溶解させる。次いで75.7mg(0.76ミリモル;1当量)のコハク酸無水物の5mL無水DMF溶液を、加える。この反応溶媒を常温に18時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に保つ。100μLの水を加えることにより、反応を止める。該溶液を、真空下に乾燥するまでエバポレーションし(40℃)、次いで残渣を最小限の水中に、完全に溶解するまで取り込ませる。この酸性溶液を、10%アンモニア水、水、および0.1MのHClと代えてゆく3回の連続洗浄サイクルにより予め再生させたLewatit(登録商標)SP1080アニオン樹脂を充填させたイオン交換樹脂カラム(容積10cm3)に通す。化合物9は水で溶出される一方、過剰な化合物8(アンモニウムイオンの形態である)は強く該カラムに保持される。溶出液は、ロータリー・エバポレーター(40℃)で濃縮され、次いで凍結乾燥される。821mg(0.58ミリモル)の化合物9が、白色粉末の形態で得られる。
実験式:C59H101NO37、M=1416.44g.モル−1
収 率:77%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.2 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
ESI−MS−:m/z1414.5において観測。[M−H]ー
計算値1414.6。C59H100NO37
3.2.化合物25の調製:
予め凍結乾燥させた338.9mg(0.24ミリモル;1当量)の化合物9を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、乾燥した50mL丸底フラスコ中で、10mLの無水DMFに溶解させる。149μL(0.96ミリモル;4当量)のDIC次いで129.3mg(0.96ミリモル;4当量)のHOBTの5mL無水DMF溶液を、続けて加える。次いで反応を常温に2時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に保つ。169.6mg(0.36ミリモル;1.5当量)の化合物21を15mL無水クロロホルム(P2O5から蒸留したて)に溶解し、仕上げに反応溶媒に加える。24時間常温不活性雰囲気下に攪拌した後、100μLの水を加えることにより、反応を止める。該溶液を、ある程度の真空下に乾燥するまでエバポレーションし(40℃)、残渣を20mLのクロロホルム中に取り込ませ、不溶性のものを濾過して取り除く。濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し(30℃)、クロマトグラフィーカラムによりFlukaのシリカゲル60で精製する(溶出は98/2、次いで95/5(v/v)のCHCl3/CH3OH)。267.0mg(0.14ミリモル)の化合物25が凍結乾燥後、こうして、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C87H156N4O38、M=1866.20g.モル−1
収 率:60%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.3 溶出液:CHCl3/MeOH 8/2(v/v)
[α]D 20+84°(c0.25、CHCl3)
I R:3300〜3500cm−1(ブロード)ν(OH);1655cm−1ν(アミドのC=O)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1866.0394において観測。[M+H]+
計算値1866.0476。C87H157N4O38(偏差:4.4ppm);
m/z1888.0214において観測。[M+Na]+
計算値1888.0295。C87H156N4O38Na(偏差:4.3ppm)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.50(7.58*)(t、1H、N’HもしくはN”H);7.44(7.38*)(d、1H、NαH);6.27(6.21*)(t、1H、N’HもしくはN”H);6.11(t、1H、NHCD);4.93〜5.10(m、H−1I−VII CD/OH−3CD);4.64(m、1H、H−α);3.88〜3.96(m、H−3IーVII CD);3.63(m、OCH3−6CD);3.55〜3.77(m、H−5I−VII CD/H−6I−VII CD/H−6’I−VII CD);3.40(m、OCH3−2CD);3.38〜3.50(m、H−4I−VII CD);3.22〜3.32(m、H−2I−VII CD);3.19(m、H−1α/H−1β);2.88(dd、1H、H−β);2.4〜2.7(m、4H、H−b/H−c);2.42(dd、1H、H−β’);1.47(m、H−2α/H−2β);1.24〜1.31(m、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−11β);0.87(t、6H、H−12α/H−12β)
*コンホマー(のピーク)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):171.9、171.8、171.2、170.2(4s、−CO−NH);100.8〜101.5(C−1I−VII CD);83.0〜83.7、84.9(C−4I−VII CD);81.7〜82.3(C−2I−VII CD);73.0〜73.3(C−3I−VII CD);69.6〜71.6(C−5I−VII CD);70.6〜71.0(C−6IーVII CD);60.2〜60.5(OCH3−6CD);58.9〜59.1、59.5(OCH3−2CD);50.0(C−α);39.7(C−1α/C−1β);37.4(C−β);31.9(C−10α/C−10β);31.1、31.4(C−b、C−c);29.6(C−2α/C−2β);29.2〜29.7(C−4α〜C−9α/C−4β〜C−9β);26.9(C−3α/C−3β);22.6(C−11α/C−11β);14.0(C−12α/C−12β)
予め凍結乾燥させた338.9mg(0.24ミリモル;1当量)の化合物9を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、乾燥した50mL丸底フラスコ中で、10mLの無水DMFに溶解させる。149μL(0.96ミリモル;4当量)のDIC次いで129.3mg(0.96ミリモル;4当量)のHOBTの5mL無水DMF溶液を、続けて加える。次いで反応を常温に2時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に保つ。169.6mg(0.36ミリモル;1.5当量)の化合物21を15mL無水クロロホルム(P2O5から蒸留したて)に溶解し、仕上げに反応溶媒に加える。24時間常温不活性雰囲気下に攪拌した後、100μLの水を加えることにより、反応を止める。該溶液を、ある程度の真空下に乾燥するまでエバポレーションし(40℃)、残渣を20mLのクロロホルム中に取り込ませ、不溶性のものを濾過して取り除く。濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し(30℃)、クロマトグラフィーカラムによりFlukaのシリカゲル60で精製する(溶出は98/2、次いで95/5(v/v)のCHCl3/CH3OH)。267.0mg(0.14ミリモル)の化合物25が凍結乾燥後、こうして、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C87H156N4O38、M=1866.20g.モル−1
収 率:60%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.3 溶出液:CHCl3/MeOH 8/2(v/v)
[α]D 20+84°(c0.25、CHCl3)
I R:3300〜3500cm−1(ブロード)ν(OH);1655cm−1ν(アミドのC=O)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1866.0394において観測。[M+H]+
計算値1866.0476。C87H157N4O38(偏差:4.4ppm);
m/z1888.0214において観測。[M+Na]+
計算値1888.0295。C87H156N4O38Na(偏差:4.3ppm)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.50(7.58*)(t、1H、N’HもしくはN”H);7.44(7.38*)(d、1H、NαH);6.27(6.21*)(t、1H、N’HもしくはN”H);6.11(t、1H、NHCD);4.93〜5.10(m、H−1I−VII CD/OH−3CD);4.64(m、1H、H−α);3.88〜3.96(m、H−3IーVII CD);3.63(m、OCH3−6CD);3.55〜3.77(m、H−5I−VII CD/H−6I−VII CD/H−6’I−VII CD);3.40(m、OCH3−2CD);3.38〜3.50(m、H−4I−VII CD);3.22〜3.32(m、H−2I−VII CD);3.19(m、H−1α/H−1β);2.88(dd、1H、H−β);2.4〜2.7(m、4H、H−b/H−c);2.42(dd、1H、H−β’);1.47(m、H−2α/H−2β);1.24〜1.31(m、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−11β);0.87(t、6H、H−12α/H−12β)
*コンホマー(のピーク)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):171.9、171.8、171.2、170.2(4s、−CO−NH);100.8〜101.5(C−1I−VII CD);83.0〜83.7、84.9(C−4I−VII CD);81.7〜82.3(C−2I−VII CD);73.0〜73.3(C−3I−VII CD);69.6〜71.6(C−5I−VII CD);70.6〜71.0(C−6IーVII CD);60.2〜60.5(OCH3−6CD);58.9〜59.1、59.5(OCH3−2CD);50.0(C−α);39.7(C−1α/C−1β);37.4(C−β);31.9(C−10α/C−10β);31.1、31.4(C−b、C−c);29.6(C−2α/C−2β);29.2〜29.7(C−4α〜C−9α/C−4β〜C−9β);26.9(C−3α/C−3β);22.6(C−11α/C−11β);14.0(C−12α/C−12β)
実施例4:N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−グルタミドの調製:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物26が、上記実施例3において合成された化合物9を、上記実施例2において合成された化合物22とカップリングさせることにより得られる。このカップリングに関しては、上記実施例3の化合物25の調製に関して記載されたものと同じ操作プロトコールを伴うが:
804mg(0.57ミリモル;1当量)の化合物9
355μL(2.29ミリモル;4当量)のDIC
313.4mg(2.32ミリモル;4当量)のHOBT
411.8mg(0.855ミリモル;1.5当量)の化合物22
を使用している。
672.6g(0.36ミリモル)の化合物26が、こうして得られる。
実験式:C88H158N4O38、M=1880.23g.モル−1
収 率:63%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.3 溶出液:CHCl3/MeOH 8/2(v/v)
[α]D 20+98°(c0.26、CHCl3)
I R:3300〜3500cm−1(ブロード)ν(OH);1655cm−1ν(アミドのC=O)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1902.0529において観測。[M+Na]+
計算値1902.0452。C88H158N4O38Na(偏差:4.0ppm);
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.29(d、1H、NαH);7.04(brt、1H、N’HもしくはN”H);6.31(brt、1H、NHCD);6.05(t、1H、N’HもしくはN”H);4.94〜5.06(m、7H、H−1I−VII CD);4.31(m、1H、H−α);3.82〜4.01(m、H−3IーVII CD);3.63(m、OCH3−6CD);3.55〜3.80(m、H−5I−VII CD/H−6I−VII CD/H−6’I−VII CD);3.39〜3.52(m、H−4I−VII CD);3.40(m、OCH3−2CD);3.15〜3.33(m、H−2I−VII CD);3.21(m、H−1α/H−1γ);2.5〜2.6(m、4H、H−b/H−c);2.46(m、1H、H−γ);2.29(m、1H、H−γ’);2.08(m、1H、H−β);1.99(m、1H、H−β’);1.49(m、4H、H−2α/H−2γ);1.24〜1.32(m、H−3〜H−11α/H−3γ〜H−11γ);0.88(t、6H、H−12α/H−12γ)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):172.9、172.1、172.0、170.9(4s、−CO−NH);100.8〜101.5(C−1I−VII CD);83.0〜83.7、85.0(C−4I−VII CD);81.7〜82.4(C−2I−VII CD);73.0〜73.4(C−3I−VII CD);69.7〜71.7(C−5I−VII CD);70.5〜71.4(C−6IーVII CD);60.1〜60.5(OCH3−6CD);58.9〜59.2、59.4(OCH3−2CD);52.8(C−α);39.7、39.8(2s、C−1α、C−1γ);32.9(C−γ);31.9(C−10α/C−10γ);31.4(C−b、C−c);29.4(C−2α/C−2γ);29.2〜29.7(C−4α〜C−9α/C−4γ〜C−9γ);29.1(C−β);27.0、26.9(2s、C−3α、C−3γ);22.6(C−11α/C−11γ);14.0(C−12α/C−12γ)
804mg(0.57ミリモル;1当量)の化合物9
355μL(2.29ミリモル;4当量)のDIC
313.4mg(2.32ミリモル;4当量)のHOBT
411.8mg(0.855ミリモル;1.5当量)の化合物22
を使用している。
672.6g(0.36ミリモル)の化合物26が、こうして得られる。
実験式:C88H158N4O38、M=1880.23g.モル−1
収 率:63%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.3 溶出液:CHCl3/MeOH 8/2(v/v)
[α]D 20+98°(c0.26、CHCl3)
I R:3300〜3500cm−1(ブロード)ν(OH);1655cm−1ν(アミドのC=O)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1902.0529において観測。[M+Na]+
計算値1902.0452。C88H158N4O38Na(偏差:4.0ppm);
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.29(d、1H、NαH);7.04(brt、1H、N’HもしくはN”H);6.31(brt、1H、NHCD);6.05(t、1H、N’HもしくはN”H);4.94〜5.06(m、7H、H−1I−VII CD);4.31(m、1H、H−α);3.82〜4.01(m、H−3IーVII CD);3.63(m、OCH3−6CD);3.55〜3.80(m、H−5I−VII CD/H−6I−VII CD/H−6’I−VII CD);3.39〜3.52(m、H−4I−VII CD);3.40(m、OCH3−2CD);3.15〜3.33(m、H−2I−VII CD);3.21(m、H−1α/H−1γ);2.5〜2.6(m、4H、H−b/H−c);2.46(m、1H、H−γ);2.29(m、1H、H−γ’);2.08(m、1H、H−β);1.99(m、1H、H−β’);1.49(m、4H、H−2α/H−2γ);1.24〜1.32(m、H−3〜H−11α/H−3γ〜H−11γ);0.88(t、6H、H−12α/H−12γ)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):172.9、172.1、172.0、170.9(4s、−CO−NH);100.8〜101.5(C−1I−VII CD);83.0〜83.7、85.0(C−4I−VII CD);81.7〜82.4(C−2I−VII CD);73.0〜73.4(C−3I−VII CD);69.7〜71.7(C−5I−VII CD);70.5〜71.4(C−6IーVII CD);60.1〜60.5(OCH3−6CD);58.9〜59.2、59.4(OCH3−2CD);52.8(C−α);39.7、39.8(2s、C−1α、C−1γ);32.9(C−γ);31.9(C−10α/C−10γ);31.4(C−b、C−c);29.4(C−2α/C−2γ);29.2〜29.7(C−4α〜C−9α/C−4γ〜C−9γ);29.1(C−β);27.0、26.9(2s、C−3α、C−3γ);22.6(C−11α/C−11γ);14.0(C−12α/C−12γ)
実施例5:N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミドの調製:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物27が、6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり化合物13を、上記実施例1において合成された化合物21とカップリングさせることにより、得られる。
5.1.化合物13の調製:
a)6I−アジド−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
a)6I−アジド−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物11の調製
6.2g(0.26モル;〜100当量)の水素化ナトリウム(60%m/mオイルを塗してある、つまり、塗した製品を10g)を、乾燥した500mLの2頸フラスコ中へ投入する。該製品を、不活性雰囲気下に置き、無水(乾燥した)ヘキサン(2×50mL)で洗浄し、これでこの塗したオイルを除去し、次いで窒素気流下に乾燥させる。次いでこの水素化ナトリウムを、攪拌しながら130mLの無水DMFに懸濁させる。上記実施例1において合成された3.01g(2.6ミリモル;1当量)の化合物3を、予め真空オーブン中で乾燥させ、攪拌しながら不活性雰囲気下に、200mLの無水DMFに溶解させ、次いで反応溶媒に加えられる。この混合物を、氷浴中0℃まで冷やし、次いで30mL(0.48モル;〜185当量)の沃化メチルを加える。反応を、常温に24時間、攪拌しながら保つ。次いで該反応溶媒を濾過し、濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮する(40℃)。油状の残渣を、最小限の水に取り込ませ、次いでクロロホルムで抽出する(4×40mL)。油相を水で洗浄し(2×50mL)、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、ロータリー・エバポレーターで濃縮する(40℃)。油状の残渣を、最小限の水に取り込ませ、溶けなかったものを濾過して取り除き、溶液の方を凍結乾燥する。3.38g(2.35ミリモル)の白色粉末が単離され、これは化合物11およびペル(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース(TRIMEB)に対応しているが、これは化合物3の合成中に生成したβ−CDから形成されたものである。この混合物は、次のステップ(化合物12の調製)で精製することにする。
実験式:C62H109N3O34、M=1440.55g.モル−1
収 率:90%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
I R:2096cm−1ν(N3)
ESI−MS+:m/z1462.8において観測。[M+Na]+
計算値1462.7。C62H109N3O34Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):5.31〜5.36(H−1CD);3.88〜3.96(H−5CD/H−6CD);3.69〜3.84(H−4CD/H−6’CD/H−3CD);3.65(OCH3−6CD);3.56(OCH3−3CD);3.43(OCH3−2CD);3.38〜3.42(H−2CD)
6.2g(0.26モル;〜100当量)の水素化ナトリウム(60%m/mオイルを塗してある、つまり、塗した製品を10g)を、乾燥した500mLの2頸フラスコ中へ投入する。該製品を、不活性雰囲気下に置き、無水(乾燥した)ヘキサン(2×50mL)で洗浄し、これでこの塗したオイルを除去し、次いで窒素気流下に乾燥させる。次いでこの水素化ナトリウムを、攪拌しながら130mLの無水DMFに懸濁させる。上記実施例1において合成された3.01g(2.6ミリモル;1当量)の化合物3を、予め真空オーブン中で乾燥させ、攪拌しながら不活性雰囲気下に、200mLの無水DMFに溶解させ、次いで反応溶媒に加えられる。この混合物を、氷浴中0℃まで冷やし、次いで30mL(0.48モル;〜185当量)の沃化メチルを加える。反応を、常温に24時間、攪拌しながら保つ。次いで該反応溶媒を濾過し、濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮する(40℃)。油状の残渣を、最小限の水に取り込ませ、次いでクロロホルムで抽出する(4×40mL)。油相を水で洗浄し(2×50mL)、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、ロータリー・エバポレーターで濃縮する(40℃)。油状の残渣を、最小限の水に取り込ませ、溶けなかったものを濾過して取り除き、溶液の方を凍結乾燥する。3.38g(2.35ミリモル)の白色粉末が単離され、これは化合物11およびペル(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース(TRIMEB)に対応しているが、これは化合物3の合成中に生成したβ−CDから形成されたものである。この混合物は、次のステップ(化合物12の調製)で精製することにする。
実験式:C62H109N3O34、M=1440.55g.モル−1
収 率:90%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
I R:2096cm−1ν(N3)
ESI−MS+:m/z1462.8において観測。[M+Na]+
計算値1462.7。C62H109N3O34Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):5.31〜5.36(H−1CD);3.88〜3.96(H−5CD/H−6CD);3.69〜3.84(H−4CD/H−6’CD/H−3CD);3.65(OCH3−6CD);3.56(OCH3−3CD);3.43(OCH3−2CD);3.38〜3.42(H−2CD)
b)6I−アミノ−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物12の調製
3.37g(2.34ミリモル;1当量)の化合物11を、攪拌しながら、500mL丸底フラスコ中で、180mLのDMFに溶解させる。2.46g(9.38ミリモル;4当量)のトリフェニルホスフィン(沸騰エタノールから再結晶したて)を10mLのDMFに溶解させた溶液を加える。常温で2時間攪拌した後、この反応溶媒を氷浴中で0℃まで冷やし、88.5mLのアンモニア水(20%v/v溶液)をゆっくり加える。反応を、常温に18時間、攪拌しながら保つ。次いで該溶液を、ロータリー・エバポレーター(40℃)で濃縮し、油状の残渣を140mLの水中に取り込ませる。形成した白色沈澱(トリフェニルホスフィンとトリフェニルホスフィンオキシドとの混合物)を濾過して取り除き、洗浄する(2×20mLの水)。濾液を、真空下40℃で濃縮し、次いで最小限の水に取り込ませ、数滴の1規定塩酸を加えることにより、pH=4.5まで調整する。この溶液を、10%アンモニア水、水、および0.1MのHClと代えてゆく3回の連続洗浄サイクルにより予め再生させたLewatit(登録商標)SP1080アニオン樹脂を充填させたイオン交換樹脂カラム(容積160cm3)に通す。化合物12は強く該カラムに保持されるが、一方で、本TRIMEBは水で溶出される(カラム容積の5倍)。今度は化合物12が、10%水溶液で溶出される(カラム容積の3倍)。この塩基性の溶出液は、真空(40℃)下に乾燥するまでエバポレーションされ、残渣を最小限の水中に取り込ませ、次いで凍結乾燥する。1.85g(1.31ミリモル)の化合物12がこうして、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C62H111NO34、M=1414.55g.モル−1
推定収率:86%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.7 溶出液:CHCl3/MeOH 8/2(v/v)
I R:N3の吸収帯νなし
ESI−MS+:m/z1414.8において観測。[M+H]+
計算値1414.7。C62H112NO34
1H NMR(D2O、500.13MHz)δ(ppm):5.36(d、1H、H−1I CD、3J1 I −2 I=3.6Hz);5.30〜5.35(m、6H、H−1II−VII CD);3.86〜3.96(m、H−5II−VII CD);3.87〜3.92(m、H−6II−VII CD);3.83(H−5I CD);3.75〜3.83(m、H−4II−VII CD);3.76(H−3I CD);3.69〜3.79(m、H−3II−VII CD);3.71(H−4I CD);3.65〜3.73(m、H−6’II−VII CD);3.64〜3.66(m、OCH3−6CD);3.55〜3.57(m、OCH3−3CD);3.43(H−2I CD);3.42〜3.43(m、OCH3−2CD);3.36〜3.44(m、H−2II−VII CD);3.05(dd、1H、H−6I CD、3J6 I −5 I=5.5Hz、3J6 I −6’ I=14.2Hz);2.96(dd、1H、H−6’I CD、3J6’ I −5 I=3.0Hz、3J6’ I −6 I=14.2Hz)
13C NMR(D2O、125.77MHz)δ(ppm):97.1〜97.8(C−1I−VII CD);80.9〜81.6(C−3I−VII CD);80.2〜80.6(C−2I−VII CD);76.7〜78.6(C−4I−VII CD);71.0〜71.4(C−6II−VII CD);70.7〜71.7(C−5I−VII CD);59.8〜60.4(OCH3−6CD);58.3〜59.0(OCH3−3CD/OCH3−2CD);41.6(C−6I CD)
3.37g(2.34ミリモル;1当量)の化合物11を、攪拌しながら、500mL丸底フラスコ中で、180mLのDMFに溶解させる。2.46g(9.38ミリモル;4当量)のトリフェニルホスフィン(沸騰エタノールから再結晶したて)を10mLのDMFに溶解させた溶液を加える。常温で2時間攪拌した後、この反応溶媒を氷浴中で0℃まで冷やし、88.5mLのアンモニア水(20%v/v溶液)をゆっくり加える。反応を、常温に18時間、攪拌しながら保つ。次いで該溶液を、ロータリー・エバポレーター(40℃)で濃縮し、油状の残渣を140mLの水中に取り込ませる。形成した白色沈澱(トリフェニルホスフィンとトリフェニルホスフィンオキシドとの混合物)を濾過して取り除き、洗浄する(2×20mLの水)。濾液を、真空下40℃で濃縮し、次いで最小限の水に取り込ませ、数滴の1規定塩酸を加えることにより、pH=4.5まで調整する。この溶液を、10%アンモニア水、水、および0.1MのHClと代えてゆく3回の連続洗浄サイクルにより予め再生させたLewatit(登録商標)SP1080アニオン樹脂を充填させたイオン交換樹脂カラム(容積160cm3)に通す。化合物12は強く該カラムに保持されるが、一方で、本TRIMEBは水で溶出される(カラム容積の5倍)。今度は化合物12が、10%水溶液で溶出される(カラム容積の3倍)。この塩基性の溶出液は、真空(40℃)下に乾燥するまでエバポレーションされ、残渣を最小限の水中に取り込ませ、次いで凍結乾燥する。1.85g(1.31ミリモル)の化合物12がこうして、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C62H111NO34、M=1414.55g.モル−1
推定収率:86%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.7 溶出液:CHCl3/MeOH 8/2(v/v)
I R:N3の吸収帯νなし
ESI−MS+:m/z1414.8において観測。[M+H]+
計算値1414.7。C62H112NO34
1H NMR(D2O、500.13MHz)δ(ppm):5.36(d、1H、H−1I CD、3J1 I −2 I=3.6Hz);5.30〜5.35(m、6H、H−1II−VII CD);3.86〜3.96(m、H−5II−VII CD);3.87〜3.92(m、H−6II−VII CD);3.83(H−5I CD);3.75〜3.83(m、H−4II−VII CD);3.76(H−3I CD);3.69〜3.79(m、H−3II−VII CD);3.71(H−4I CD);3.65〜3.73(m、H−6’II−VII CD);3.64〜3.66(m、OCH3−6CD);3.55〜3.57(m、OCH3−3CD);3.43(H−2I CD);3.42〜3.43(m、OCH3−2CD);3.36〜3.44(m、H−2II−VII CD);3.05(dd、1H、H−6I CD、3J6 I −5 I=5.5Hz、3J6 I −6’ I=14.2Hz);2.96(dd、1H、H−6’I CD、3J6’ I −5 I=3.0Hz、3J6’ I −6 I=14.2Hz)
13C NMR(D2O、125.77MHz)δ(ppm):97.1〜97.8(C−1I−VII CD);80.9〜81.6(C−3I−VII CD);80.2〜80.6(C−2I−VII CD);76.7〜78.6(C−4I−VII CD);71.0〜71.4(C−6II−VII CD);70.7〜71.7(C−5I−VII CD);59.8〜60.4(OCH3−6CD);58.3〜59.0(OCH3−3CD/OCH3−2CD);41.6(C−6I CD)
c)6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物13の調製
予め凍結乾燥させた996.7mg(0.70ミリモル;1当量)の化合物12を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、100mL丸底フラスコ中で、20mLの無水DMFに溶解させる。次いで105.7mg(1.06ミリモル;1.5当量)のコハク酸無水物の5mL無水DMF溶液を、加える。この反応溶媒を常温に18時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に保つ。100μLの水を加えることにより、反応を止める。溶媒を、ロータリー・エバポレーター(40℃)で除き、次いで残渣を50mLのクロロホルム中に取り込ませる。溶けなかったもの(コハク酸)を、0.22μmTeflon(登録商標)フィルターで濾過し、該クロロホルムを、真空(40℃)下に乾燥するまでエバポレーションする。残渣を最小限の水中に取り込ませ、凍結乾燥させる。1.03g(0.68ミリモル)の化合物13が、白色粉末の形態で得られる。
実験式:C66H115NO37、M=1514.62g.モル−1
収 率:96%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.6 溶出液:CH2Cl2/MeOH 9/1(v/v)
I R:1733cm−1ν(酸のC=O);1676cm−1ν(アミドのC=O)
ES−MS+:m/z1536.9において観測。[M+Na]+
計算値1536.7。C66H115NO37Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):6.40(t、1H、NHCD、3JNH−6 I=5.6Hz);5.24、5.22、5.14、5.11、5.07、5.07(6d、H−1II−VII CD、3J1−2=3.7Hz);5.08(d、H−1I CD、3J1 I −2 I=3.7Hz);3.85〜3.95(m、H−6II−VII CD);3.87(H−5I CD);3.86、3.73、3.78、3.87、3.82、3.79(H−5II−VII CD);3.77(m、H−6I CD);3.62〜3.68(m、OCH3−6CD);3.63、3.63、3.63、3.60、3.62、3.70(H−4II−VII CD);3.55〜3.65(H−6’II−VII CD);3.57(H−3I CD);3.46、3.57、3.56、3.50、3.50、3.44(H−3II−VII CD);3.49〜3.53(m、OCH3−3CD);3.38〜3.42(m、OCH3−2CD);3.36(H−4I CD);3.35(H−6’I CD);3.20、3.19、3.18、3.18、3.18、3.18(H−2II−VII CD);3.18(H−2I CD);2.74、2.65、2.49(4H、H−b/H−c、syst.AA’B)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):174.5(C−d)、172.7(C−a);98.7〜99.9(7s、C−1I−VII CD);82.0〜82.9(C−3I−VII CD/C−2I−VII CD);79.6〜81.4(C−4I−VII CD);71.5〜72.2(C−6II−VII CD);70.7〜71.9(C−5I−VII CD);61.7〜62.3(OCH3−6CD);58.9〜60.1(OCH3−3CD/OCH3−2CD);42.0(C−6I CD);31.5、30.5(C−b、C−c)
予め凍結乾燥させた996.7mg(0.70ミリモル;1当量)の化合物12を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、100mL丸底フラスコ中で、20mLの無水DMFに溶解させる。次いで105.7mg(1.06ミリモル;1.5当量)のコハク酸無水物の5mL無水DMF溶液を、加える。この反応溶媒を常温に18時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に保つ。100μLの水を加えることにより、反応を止める。溶媒を、ロータリー・エバポレーター(40℃)で除き、次いで残渣を50mLのクロロホルム中に取り込ませる。溶けなかったもの(コハク酸)を、0.22μmTeflon(登録商標)フィルターで濾過し、該クロロホルムを、真空(40℃)下に乾燥するまでエバポレーションする。残渣を最小限の水中に取り込ませ、凍結乾燥させる。1.03g(0.68ミリモル)の化合物13が、白色粉末の形態で得られる。
実験式:C66H115NO37、M=1514.62g.モル−1
収 率:96%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.6 溶出液:CH2Cl2/MeOH 9/1(v/v)
I R:1733cm−1ν(酸のC=O);1676cm−1ν(アミドのC=O)
ES−MS+:m/z1536.9において観測。[M+Na]+
計算値1536.7。C66H115NO37Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):6.40(t、1H、NHCD、3JNH−6 I=5.6Hz);5.24、5.22、5.14、5.11、5.07、5.07(6d、H−1II−VII CD、3J1−2=3.7Hz);5.08(d、H−1I CD、3J1 I −2 I=3.7Hz);3.85〜3.95(m、H−6II−VII CD);3.87(H−5I CD);3.86、3.73、3.78、3.87、3.82、3.79(H−5II−VII CD);3.77(m、H−6I CD);3.62〜3.68(m、OCH3−6CD);3.63、3.63、3.63、3.60、3.62、3.70(H−4II−VII CD);3.55〜3.65(H−6’II−VII CD);3.57(H−3I CD);3.46、3.57、3.56、3.50、3.50、3.44(H−3II−VII CD);3.49〜3.53(m、OCH3−3CD);3.38〜3.42(m、OCH3−2CD);3.36(H−4I CD);3.35(H−6’I CD);3.20、3.19、3.18、3.18、3.18、3.18(H−2II−VII CD);3.18(H−2I CD);2.74、2.65、2.49(4H、H−b/H−c、syst.AA’B)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):174.5(C−d)、172.7(C−a);98.7〜99.9(7s、C−1I−VII CD);82.0〜82.9(C−3I−VII CD/C−2I−VII CD);79.6〜81.4(C−4I−VII CD);71.5〜72.2(C−6II−VII CD);70.7〜71.9(C−5I−VII CD);61.7〜62.3(OCH3−6CD);58.9〜60.1(OCH3−3CD/OCH3−2CD);42.0(C−6I CD);31.5、30.5(C−b、C−c)
5.2.化合物27の調製:
1.01g(0.67ミリモル;1当量)の化合物13を、前もって凍結乾燥させ、乾燥した100mL3頸フラスコ中で、攪拌しながら不活性雰囲気下に、15mLの無水DMFに溶解させる。415μL(2.68ミリモル;4当量)のDIC次いで361.4mg(2.68ミリモル;4当量)のHOBTの5mL無水DMF溶液を、続けて加える。次いで反応を常温に2時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に維持する。
1.01g(0.67ミリモル;1当量)の化合物13を、前もって凍結乾燥させ、乾燥した100mL3頸フラスコ中で、攪拌しながら不活性雰囲気下に、15mLの無水DMFに溶解させる。415μL(2.68ミリモル;4当量)のDIC次いで361.4mg(2.68ミリモル;4当量)のHOBTの5mL無水DMF溶液を、続けて加える。次いで反応を常温に2時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に維持する。
376.1mg(0.80ミリモル;1.2当量)の化合物21を、20mLの無水クロロホルム(P2O5で蒸留したて)に溶解し、該反応溶媒に加える。常温で不活性雰囲気下に24時間攪拌した後、該反応を、100μLの水を加えることにより停める。溶液を取り敢えずの真空(40℃)下に、乾燥するまでエバポレーションし、残渣を20mLのクロロホルムに取り込ませ、溶けなかったものを濾過して取り除く。濾液をロータリー・エバポレーター(30℃)で濃縮し、クロマトグラフィーカラムによりFlukaのシリカゲル60で精製する(溶出は99/1、次いで98/2次いで95/5(v/v)のCHCl3/CH3OH)。605mg(0.31ミリモル)の化合物27が凍結乾燥後、こうして、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C94H170N4O38、M=1964.39g.モル−1
収 率:46%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.4 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
[α]D 20+107°(c0.27、CHCl3)
I R:OHの吸収帯νなし;1651cm−1ν(アミドのC=O)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1986.1432において観測。[M+Na]+
計算値1986.1391。C94H170N4O38Na(偏差:2.1ppm)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.56(t、1H、N’HもしくはN”H);7.45(d、1H、NαH);6.37(t、1H、N’HもしくはN”H);6.16(t、1H、NHCD);5.08〜5.17(m、H−1I−VII CD);4.65(m、H−α);3.70〜3.90(H−5I−VII CD/H−6I−VII CD);3.4〜3.7(H−4II−VII CD/H−6’I−VII CD);3.63(m、OCH3−6CD);3.42〜3.56(H−3I−VII CD);3.50(m、OCH3−3CD);3.38(m、OCH3−2CD);3.36(H−4I CD);3.12〜3.24(H−2I−VII CD);3.18(m、H−1α/H−1β);2.87(dd、1H、H−β);2.4〜2.7(m、4H、H−b/H−c);2.43(dd、1H、H−β’);1.47(m、H−2α/H−2β);1.23〜1.31(m、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−11β);0.87(t、6H、H−12α/H−12β)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):170.3、171.1、171.8、171.9(4s、−CO−NH);98.0〜99.2(C−1I−VII CD);79.1〜82.3(C−3IーVII CD/C−2IーVII CD/C−4I−VII CD);70.5〜71.5(C−6II−VII CD/C−5II−VII CD);70.0(C−5I CD);61.0〜61.6(OCH3−6CD);58.0〜59.5(OCH3−2CD/OCH3−3CD);49.9(C−α);40.1(C−6I CD);39.6(C−1α/C−1β);37.3(C−β);31.8(C−10α/C−10β);31.0、31.4(C−b、C−c);29.0〜29.7(C−4α〜C−9α/C−4β〜C−9β);26.8(C−3α/C−3β);22.5(C−11α/C−11β);14.0(C−12α/C−12β)
実験式:C94H170N4O38、M=1964.39g.モル−1
収 率:46%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.4 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
[α]D 20+107°(c0.27、CHCl3)
I R:OHの吸収帯νなし;1651cm−1ν(アミドのC=O)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z1986.1432において観測。[M+Na]+
計算値1986.1391。C94H170N4O38Na(偏差:2.1ppm)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.56(t、1H、N’HもしくはN”H);7.45(d、1H、NαH);6.37(t、1H、N’HもしくはN”H);6.16(t、1H、NHCD);5.08〜5.17(m、H−1I−VII CD);4.65(m、H−α);3.70〜3.90(H−5I−VII CD/H−6I−VII CD);3.4〜3.7(H−4II−VII CD/H−6’I−VII CD);3.63(m、OCH3−6CD);3.42〜3.56(H−3I−VII CD);3.50(m、OCH3−3CD);3.38(m、OCH3−2CD);3.36(H−4I CD);3.12〜3.24(H−2I−VII CD);3.18(m、H−1α/H−1β);2.87(dd、1H、H−β);2.4〜2.7(m、4H、H−b/H−c);2.43(dd、1H、H−β’);1.47(m、H−2α/H−2β);1.23〜1.31(m、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−11β);0.87(t、6H、H−12α/H−12β)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):170.3、171.1、171.8、171.9(4s、−CO−NH);98.0〜99.2(C−1I−VII CD);79.1〜82.3(C−3IーVII CD/C−2IーVII CD/C−4I−VII CD);70.5〜71.5(C−6II−VII CD/C−5II−VII CD);70.0(C−5I CD);61.0〜61.6(OCH3−6CD);58.0〜59.5(OCH3−2CD/OCH3−3CD);49.9(C−α);40.1(C−6I CD);39.6(C−1α/C−1β);37.3(C−β);31.8(C−10α/C−10β);31.0、31.4(C−b、C−c);29.0〜29.7(C−4α〜C−9α/C−4β〜C−9β);26.8(C−3α/C−3β);22.5(C−11α/C−11β);14.0(C−12α/C−12β)
実施例6:N’−ドデシル−N”−ヘキサデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミドの調製:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物33が、上記実施例1において合成された化合物5を、N’−ドデシル−N”−ヘキサデシル−L−アスパラギン酸アミド、つまり化合物32とカップリングさせることにより、得られる。
6.1.化合物32の調製:
a)N’−ドデシル−N”−(tert−ブチルオキシカルボニル)−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
a)N’−ドデシル−N”−(tert−ブチルオキシカルボニル)−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
の化合物29の調製
504.7mg(1.23ミリモル;1当量)のN”−(tert−ブチルオキシカルボニル)−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸(Fluka)を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、乾燥した100mL丸底フラスコ中で、5mLの無水DMFに溶解する。285μL(1.84ミリモル;1.5当量)のDIC次いで249.5mg(1.85ミリモル;1.5当量)のHOBTを、1mLの無水DMFに溶解させ、続けて加える。次いで反応を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、常温に2時間保つ。344.2mg(1.86ミリモル;1.5当量)のドデシルアミンを、20mLの無水クロロホルム溶液とし、仕上げに該反応溶媒に加える。常温不活性雰囲気下での18時間の攪拌の後、100μLの水を加えることにより、該反応を止める。該溶液を、暫定的な真空下に乾燥するまでエバポレーションし(40℃)、残渣を、20mLのクロロホルムに取り込ませ、溶けなかったものを、濾過して取り除く。濾液を、ロータリー・エバポレーターで濃縮し(30℃)、クロマトグラフィー・カラムにより、Flukaシリカゲル60(溶出はCHCl3+AcOH(0.2%))で精製する。溶出液を、乾燥するまでエバポレーションし、残渣を、最小限のメタノールに取り込ませる。次いで化合物29を、50mLの水を加えることにより、沈澱させる。固体を、ガラス濾過漏斗上で濾過して取り出し、水で洗浄する。終夜真空オーブン中で乾燥後、619.4mg(1.07ミリモル)の化合物29が、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C35H50N2O5、M=578.79g.モル−1
収 率:87%
I R:3349cm−1(ブロード)ν(アミドのNH−);1744cm−1ν(エステルのC=O);1701cm−1ν(カルバメートのC=O);1646cm−1ν(アミドのC=O)
ESI−MS+:m/z601.5において観測。[M+Na]+
計算値601.41。C35H50N2O5Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.77(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.62(d、H−1、3J1−2=7.5Hz);7.61(d、H−1’、3J1’−2’=7.5Hz);7.41(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.32(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);6.09(d、1H、NαH、3JNαH−α=8.3Hz);5.62(brt、1H、N’H);4.48(m、1H、H−α);4.40(dd、1H、H−8);4.32(dd、1H、H−8’);4.23(t、1H、H−7);3.24(m、2H、H−1α);2.87(dd、1H、H−β、3Jβ−β’=15.5Hz、3Jβ−α=5.1Hz);2.71(dd、1H、H−β’、3Jβ’−β=15.5Hz、3Jβ’−α=4.3Hz);1.49(s、3×CH3tBu);1.47(m、H−2α);1.24〜1.32(m、18H、H−3α〜H−11α);0.89(t、3H、H−12α、3J12α−11α=6.8Hz)
13C NMR(CHCl3、125.77MHz)δ(ppm):170.7(−CO−N’H);170.3(−CO−OtBu);156.9(C−10);144.6、144.5(C−5、C−5’);141.9(C−6/C−6’);128.4(C−3/C−3’);127.7(C−2/C−2’);125.9(C−1/C−1’);120.6(C−4/C−4’);83.0(−C−tBu);67.9(C−8);52.1(C−α);47.8(C−7);40.3(C−1α);38.8(C−β);32.6(C−10α);29.9〜30.4(C−4α〜C−9α);30.0(C−2α);28.6(3×CH3 tBu);27.6(C−3α);23.4(C−11α);14.8(C−12α)
504.7mg(1.23ミリモル;1当量)のN”−(tert−ブチルオキシカルボニル)−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸(Fluka)を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、乾燥した100mL丸底フラスコ中で、5mLの無水DMFに溶解する。285μL(1.84ミリモル;1.5当量)のDIC次いで249.5mg(1.85ミリモル;1.5当量)のHOBTを、1mLの無水DMFに溶解させ、続けて加える。次いで反応を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、常温に2時間保つ。344.2mg(1.86ミリモル;1.5当量)のドデシルアミンを、20mLの無水クロロホルム溶液とし、仕上げに該反応溶媒に加える。常温不活性雰囲気下での18時間の攪拌の後、100μLの水を加えることにより、該反応を止める。該溶液を、暫定的な真空下に乾燥するまでエバポレーションし(40℃)、残渣を、20mLのクロロホルムに取り込ませ、溶けなかったものを、濾過して取り除く。濾液を、ロータリー・エバポレーターで濃縮し(30℃)、クロマトグラフィー・カラムにより、Flukaシリカゲル60(溶出はCHCl3+AcOH(0.2%))で精製する。溶出液を、乾燥するまでエバポレーションし、残渣を、最小限のメタノールに取り込ませる。次いで化合物29を、50mLの水を加えることにより、沈澱させる。固体を、ガラス濾過漏斗上で濾過して取り出し、水で洗浄する。終夜真空オーブン中で乾燥後、619.4mg(1.07ミリモル)の化合物29が、白色粉末の形態で単離される。
実験式:C35H50N2O5、M=578.79g.モル−1
収 率:87%
I R:3349cm−1(ブロード)ν(アミドのNH−);1744cm−1ν(エステルのC=O);1701cm−1ν(カルバメートのC=O);1646cm−1ν(アミドのC=O)
ESI−MS+:m/z601.5において観測。[M+Na]+
計算値601.41。C35H50N2O5Na
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.77(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.62(d、H−1、3J1−2=7.5Hz);7.61(d、H−1’、3J1’−2’=7.5Hz);7.41(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.32(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);6.09(d、1H、NαH、3JNαH−α=8.3Hz);5.62(brt、1H、N’H);4.48(m、1H、H−α);4.40(dd、1H、H−8);4.32(dd、1H、H−8’);4.23(t、1H、H−7);3.24(m、2H、H−1α);2.87(dd、1H、H−β、3Jβ−β’=15.5Hz、3Jβ−α=5.1Hz);2.71(dd、1H、H−β’、3Jβ’−β=15.5Hz、3Jβ’−α=4.3Hz);1.49(s、3×CH3tBu);1.47(m、H−2α);1.24〜1.32(m、18H、H−3α〜H−11α);0.89(t、3H、H−12α、3J12α−11α=6.8Hz)
13C NMR(CHCl3、125.77MHz)δ(ppm):170.7(−CO−N’H);170.3(−CO−OtBu);156.9(C−10);144.6、144.5(C−5、C−5’);141.9(C−6/C−6’);128.4(C−3/C−3’);127.7(C−2/C−2’);125.9(C−1/C−1’);120.6(C−4/C−4’);83.0(−C−tBu);67.9(C−8);52.1(C−α);47.8(C−7);40.3(C−1α);38.8(C−β);32.6(C−10α);29.9〜30.4(C−4α〜C−9α);30.0(C−2α);28.6(3×CH3 tBu);27.6(C−3α);23.4(C−11α);14.8(C−12α)
b)N’−ドデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
の化合物30の調製
542.6mg(0.94ミリモル;1当量)の化合物29を、50mL丸底フラスコ中で、10mLの20%(v/v)トリフルオロ酢酸ジクロロメタン溶液に溶解する。反応溶媒を、攪拌しながら、常温に3時間保つ。次いで該溶液を、暫定的な真空下に乾燥するまでエバポレーションする(30℃)。残渣を、最小限の酢酸エチルに取り込ませ、40mLの石油エーテルを加えることにより、沈澱させる。2時間4℃で放置することにより、この懸濁が分離するようにした後、該沈澱を、ガラス濾過漏斗上で濾過して取り出し次いで終夜真空オーブン中で乾燥させる。461.7mg(0.88ミリモル)の化合物30が、白色粉末の形態で得られる。
実験式:C31H42N2O5、M=522.68g.モル−1
収 率:94%
融 点:155℃
TLC:Rf=0.1 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
I R:3306cm−1(ブロード)ν(アミドのNH−);1703cm−1(2s)ν(酸のC=O)およびν(カルバメートのC=O);1645cm−1ν(アミドのC=O)
ESI−MS+:m/z545.5において観測。[M+Na]+
計算値545.3。C31H42N2O5Na
1H NMR(DMSO−d6、500.13MHz)δ(ppm):12.8(brs、−COOH);7.99(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.92(brt、1H、N’H);7.80(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.64(d、1H、NαH、3JNαH−α=8.3Hz);7.51(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.42(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);4.46(dt、1H、H−α、3Jα−NαH=3Jα−β’=8.3Hz、3Jα−β=5.2Hz);4.34(H−8);4.31(H−7);3.12(m、2H、H−1α);2.67(dd、1H、H−β、3Jβ−β’=15Hz、3Jβ−α=5.2Hz);2.57(dd、1H、H−β’、3Jβ’−β=15Hz、3Jβ’−α=8.3Hz);1.45(m、2H、H−2α);1.28〜1.36(m、18H、H−3α〜H−11α);0.94(t、3H、H−12α、3J12α−11α=6.8Hz)
13C NMR(DMSO−d6、125.77MHz)δ(ppm):173.1(−COOH);168.8(−CO−N’H);155.7(C−10);143.7(C−5/C−5’);140.7(C−6/C−6’);127.6(C−3/C−3’);127.0(C−2/C−2’);125.2(C−1/C−1’);120.1(C−4/C−4’);65.7(C−8);50.7(C−α);46.6(C−7);38.6(C−1α);37.0(C−β);31.3(C−10α);28.6〜29.1(C−2α、C−4α〜C−9α);26.3(C−3α);22.1(C−11α);13.9(C−12α)
542.6mg(0.94ミリモル;1当量)の化合物29を、50mL丸底フラスコ中で、10mLの20%(v/v)トリフルオロ酢酸ジクロロメタン溶液に溶解する。反応溶媒を、攪拌しながら、常温に3時間保つ。次いで該溶液を、暫定的な真空下に乾燥するまでエバポレーションする(30℃)。残渣を、最小限の酢酸エチルに取り込ませ、40mLの石油エーテルを加えることにより、沈澱させる。2時間4℃で放置することにより、この懸濁が分離するようにした後、該沈澱を、ガラス濾過漏斗上で濾過して取り出し次いで終夜真空オーブン中で乾燥させる。461.7mg(0.88ミリモル)の化合物30が、白色粉末の形態で得られる。
実験式:C31H42N2O5、M=522.68g.モル−1
収 率:94%
融 点:155℃
TLC:Rf=0.1 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
I R:3306cm−1(ブロード)ν(アミドのNH−);1703cm−1(2s)ν(酸のC=O)およびν(カルバメートのC=O);1645cm−1ν(アミドのC=O)
ESI−MS+:m/z545.5において観測。[M+Na]+
計算値545.3。C31H42N2O5Na
1H NMR(DMSO−d6、500.13MHz)δ(ppm):12.8(brs、−COOH);7.99(d、2H、H−4/H−4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.92(brt、1H、N’H);7.80(d、2H、H−1/H−1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.64(d、1H、NαH、3JNαH−α=8.3Hz);7.51(t、2H、H−3/H−3’、3J3−2=3J3−4=3J3’−2’=3J3’−4’=7.5Hz);7.42(t、2H、H−2/H−2’、3J2−1=3J2−3=3J2’−1’=3J2’−3’=7.5Hz);4.46(dt、1H、H−α、3Jα−NαH=3Jα−β’=8.3Hz、3Jα−β=5.2Hz);4.34(H−8);4.31(H−7);3.12(m、2H、H−1α);2.67(dd、1H、H−β、3Jβ−β’=15Hz、3Jβ−α=5.2Hz);2.57(dd、1H、H−β’、3Jβ’−β=15Hz、3Jβ’−α=8.3Hz);1.45(m、2H、H−2α);1.28〜1.36(m、18H、H−3α〜H−11α);0.94(t、3H、H−12α、3J12α−11α=6.8Hz)
13C NMR(DMSO−d6、125.77MHz)δ(ppm):173.1(−COOH);168.8(−CO−N’H);155.7(C−10);143.7(C−5/C−5’);140.7(C−6/C−6’);127.6(C−3/C−3’);127.0(C−2/C−2’);125.2(C−1/C−1’);120.1(C−4/C−4’);65.7(C−8);50.7(C−α);46.6(C−7);38.6(C−1α);37.0(C−β);31.3(C−10α);28.6〜29.1(C−2α、C−4α〜C−9α);26.3(C−3α);22.1(C−11α);13.9(C−12α)
c)N’−ドデシル−N”−ヘキサデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
の化合物31の調製
396.0mg(0.76ミリモル;1当量)の化合物30を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、乾燥した50mL丸底フラスコ中で、5mLの無水DMFに溶解する。176μL(1.14ミリモル;1.5当量)のDIC次いで155.2mg(1.15ミリモル;1.5当量)のHOBTを、1mLの無水DMFに溶解させ、続けて加える。次いで反応を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、常温に2時間保つ。276.9mg(1.15ミリモル;1.5当量)のヘキサデシルアミンを、20mLの無水クロロホルム溶液とし、該反応溶媒に加え、混合物全体を、常温で24時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に置く(沢山の沈澱が、急速に形成する)。次いで該混合物を、ロータリー・エバポレーターで濃縮し(40℃)、DMFに取り込ませる。ペースト状固体を、ガラス濾過漏斗上で濾過して取り出し、まずDMF、次いでエーテルで洗う。終夜真空オーブン中で乾燥後、335.7mg(0.46ミリモル)の化合物31が、白色微粉末の形態で単離される。
実験式:C47H75N3O4、M=746.13g.モル−1
収 率:61%
TLC:Rf=0.85 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
396.0mg(0.76ミリモル;1当量)の化合物30を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、乾燥した50mL丸底フラスコ中で、5mLの無水DMFに溶解する。176μL(1.14ミリモル;1.5当量)のDIC次いで155.2mg(1.15ミリモル;1.5当量)のHOBTを、1mLの無水DMFに溶解させ、続けて加える。次いで反応を、攪拌しながら不活性雰囲気下に、常温に2時間保つ。276.9mg(1.15ミリモル;1.5当量)のヘキサデシルアミンを、20mLの無水クロロホルム溶液とし、該反応溶媒に加え、混合物全体を、常温で24時間、攪拌しながら不活性雰囲気下に置く(沢山の沈澱が、急速に形成する)。次いで該混合物を、ロータリー・エバポレーターで濃縮し(40℃)、DMFに取り込ませる。ペースト状固体を、ガラス濾過漏斗上で濾過して取り出し、まずDMF、次いでエーテルで洗う。終夜真空オーブン中で乾燥後、335.7mg(0.46ミリモル)の化合物31が、白色微粉末の形態で単離される。
実験式:C47H75N3O4、M=746.13g.モル−1
収 率:61%
TLC:Rf=0.85 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
d)N’−ドデシル−N”−ヘキサデシル−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
の化合物32の調製
330mg(0.44ミリモル;1当量)の化合物31を、50mL丸底フラスコ中で、10mLの20%(v/v)ピペリジンクロロホルム溶液に溶解する。該溶液を、数分間40℃で熱する。反応溶媒は、最初はクロロホルム中での出発原料の乏しい溶解性のため不均一であるが、急速に透明になる。次いで該溶液を、暫定的な真空下に乾燥するまでエバポレーションし(40℃)、こうしてピペリジン(沸点101〜106℃)を最大限除去する。固体残渣を、1mLのクロロホルムに取り込ませ、次いで100mLのヘキサン中攪拌しながら、沈澱させる。2時間4℃で放置することにより、この懸濁が分離するようにした後、該沈澱を、遠心分離(10,000rpm、20分)により回収する。固体を乾燥させ、次いでメタノールからの再結晶からなる最終ステップ(最小限の沸騰メタノールに溶解、熱いまま溶けなかったものを濾過、4℃で再結晶)が、濾過による単離を可能にし、終夜真空オーブン中で乾燥後、196mg(0.37ミリモル)の化合物32が、白色粉末の形態で得られる。
実験式:C32H65N3O2、M=523.89g.モル−1
収 率:84%
融 点:104℃
TLC:Rf=0.5 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
I R:3315cm−1(ブロード)ν(アミドのNH−)およびν(NH2);1631cm−1ν(アミドのC=O)
ESI−MS+:m/z524.6において観測。[M+Na]+
計算値524.5。C32H66N3O2
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.50(brt、1H、N’H);6.23(brt、1H、N”H);3.65(m、1H、H−α);3.21(m、4H、H−1α/H−1β);2.61(dd、1H、H−β);2.55(dd、1H、H−β’);1.48(m、4H、H−2α/H−2β);1.24〜1.32(m、44H、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−15β);0.88(t、6H、H−12α/C−16β)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):174.4(CO−N’H);171.6(CO−N”H);53.5(C−α);41.7(C−β);40.2、40.0(C−1α、C−1β);32.6(C−10α/C−14β);30.2〜30.4(C−4α〜C−9α、C−4β〜C−13β);30.0(2s、C−2α/C−2β);27.6(2s、C−3α/C−3β);23.4(C−11α/C−15β);14.8(C−12α/C−16β)
330mg(0.44ミリモル;1当量)の化合物31を、50mL丸底フラスコ中で、10mLの20%(v/v)ピペリジンクロロホルム溶液に溶解する。該溶液を、数分間40℃で熱する。反応溶媒は、最初はクロロホルム中での出発原料の乏しい溶解性のため不均一であるが、急速に透明になる。次いで該溶液を、暫定的な真空下に乾燥するまでエバポレーションし(40℃)、こうしてピペリジン(沸点101〜106℃)を最大限除去する。固体残渣を、1mLのクロロホルムに取り込ませ、次いで100mLのヘキサン中攪拌しながら、沈澱させる。2時間4℃で放置することにより、この懸濁が分離するようにした後、該沈澱を、遠心分離(10,000rpm、20分)により回収する。固体を乾燥させ、次いでメタノールからの再結晶からなる最終ステップ(最小限の沸騰メタノールに溶解、熱いまま溶けなかったものを濾過、4℃で再結晶)が、濾過による単離を可能にし、終夜真空オーブン中で乾燥後、196mg(0.37ミリモル)の化合物32が、白色粉末の形態で得られる。
実験式:C32H65N3O2、M=523.89g.モル−1
収 率:84%
融 点:104℃
TLC:Rf=0.5 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
I R:3315cm−1(ブロード)ν(アミドのNH−)およびν(NH2);1631cm−1ν(アミドのC=O)
ESI−MS+:m/z524.6において観測。[M+Na]+
計算値524.5。C32H66N3O2
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.50(brt、1H、N’H);6.23(brt、1H、N”H);3.65(m、1H、H−α);3.21(m、4H、H−1α/H−1β);2.61(dd、1H、H−β);2.55(dd、1H、H−β’);1.48(m、4H、H−2α/H−2β);1.24〜1.32(m、44H、H−3α〜H−11α/H−3β〜H−15β);0.88(t、6H、H−12α/C−16β)
13C NMR(CDCl3、125.77MHz)δ(ppm):174.4(CO−N’H);171.6(CO−N”H);53.5(C−α);41.7(C−β);40.2、40.0(C−1α、C−1β);32.6(C−10α/C−14β);30.2〜30.4(C−4α〜C−9α、C−4β〜C−13β);30.0(2s、C−2α/C−2β);27.6(2s、C−3α/C−3β);23.4(C−11α/C−15β);14.8(C−12α/C−16β)
6.2.化合物33の調製:
化合物5および32のカップリングを、上記実施例1中の化合物23の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従い実施するが:
191.6mg(0.16ミリモル;1等量)の化合物5
96μL(0.62ミリモル;4等量)のDIC
86.0mg(0.64ミリモル;4等量)のHOBT
122.9mg(0.23ミリモル;1.5等量)の化合物32
を使用している。
178mg(0.10ミリモル)の化合物33が、こうして得られる。
実験式:C78H138N4O38、M=1739.96g.モル−1
収 率:66%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.2 溶出液:CHCl3/MeOH/H2O 6/3/0.5(v/v/v)
[α]D 20+80°(c0.26、DMF)
I R:3000〜3500cm−1(ブロード)ν(OH);1652cm−1ν(アミドのC=O)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z[M+H]+において観測
計算値1739.9067。C78H139N4O38
1H NMR(ピリジン−d5、500.13MHz)δ(ppm):9.17(d、1H、NαH);8.82(t、1H、NHCD);8.56(t、1H、N”H);8.37(t、1H、N’H);4.94(m、1H、H−α);5.56〜5.60(m)、5.55(d)、5.46(d)(6H、H−1II−VII CD);5.43(d、1H、H−1I CD);4.62〜4.76(m、H−3II−VII CD);4.62(H−3I CD);4.56〜4.64(m、H−6II−VII CD);4.28〜4.53(m、H−5II−VII CD/H−6’II−VII CD);4.41(H−5I CD);4.14〜4.27(m、H−4II−VII CD);4.19(H−6I CD);4.06(H−6’I CD);3.98〜4.13(m、H−2II−VII CD);3.92(dd、1H、H−2I CD);3.80(t、1H、H−4I CD);3.35、3.30(m、4H、H−1α、H−1γ);2.6〜3.0(m、H−b/H−c);2.61(m、H−γ/H−γ’);2.61(m、H−β);2.34(m、1H、H−β’);1.50、1.47(m、4H、H−2α、H−2γ);1.18(H−3α/H−3γ);1.05〜1.25(m、H−4α〜H−11α/H−4γ〜H−11γ);0.75(t、6H、H−12α/H−12γ)
13C NMR(ピリジン−d5、125.77MHz)δ(ppm):173.7(C−a);173.6(C−d);173.2(−CO−N’H);172.9(−CO−N”H);104.1〜104.6(C−1I−VII CD);85.8(C−4I CD);83.8〜84.2(C−4II−VII CD);74.1〜75.4(C−3I−VII CD/C−5II−VII CD/C−2I−VII CD);72.3(C−5I CD);62.7(C−6I CD);62.0〜62.3(C−6II−VII CD);41.6(C−α);40.3(C−1α/C−1γ);33.8(C−γ);32.6(C−10α/C−10γ);32.1、32.3(C−b、C−c);30.5(C−2α/C−2γ);30.1(C−4α/C−4γ);30.1〜30.7(C−5α〜C−9α/C−5γ〜C−9γ);30.0(C−β);27.8、27.9(C−3α、C−3γ);23.4(C−11α/C−11γ);14.8(C−12α/C−12γ)
化合物5および32のカップリングを、上記実施例1中の化合物23の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従い実施するが:
191.6mg(0.16ミリモル;1等量)の化合物5
96μL(0.62ミリモル;4等量)のDIC
86.0mg(0.64ミリモル;4等量)のHOBT
122.9mg(0.23ミリモル;1.5等量)の化合物32
を使用している。
178mg(0.10ミリモル)の化合物33が、こうして得られる。
実験式:C78H138N4O38、M=1739.96g.モル−1
収 率:66%
融 点:160℃(分解)
TLC:Rf=0.2 溶出液:CHCl3/MeOH/H2O 6/3/0.5(v/v/v)
[α]D 20+80°(c0.26、DMF)
I R:3000〜3500cm−1(ブロード)ν(OH);1652cm−1ν(アミドのC=O)
ES−HRMS(高分解能検出、+モード):
m/z[M+H]+において観測
計算値1739.9067。C78H139N4O38
1H NMR(ピリジン−d5、500.13MHz)δ(ppm):9.17(d、1H、NαH);8.82(t、1H、NHCD);8.56(t、1H、N”H);8.37(t、1H、N’H);4.94(m、1H、H−α);5.56〜5.60(m)、5.55(d)、5.46(d)(6H、H−1II−VII CD);5.43(d、1H、H−1I CD);4.62〜4.76(m、H−3II−VII CD);4.62(H−3I CD);4.56〜4.64(m、H−6II−VII CD);4.28〜4.53(m、H−5II−VII CD/H−6’II−VII CD);4.41(H−5I CD);4.14〜4.27(m、H−4II−VII CD);4.19(H−6I CD);4.06(H−6’I CD);3.98〜4.13(m、H−2II−VII CD);3.92(dd、1H、H−2I CD);3.80(t、1H、H−4I CD);3.35、3.30(m、4H、H−1α、H−1γ);2.6〜3.0(m、H−b/H−c);2.61(m、H−γ/H−γ’);2.61(m、H−β);2.34(m、1H、H−β’);1.50、1.47(m、4H、H−2α、H−2γ);1.18(H−3α/H−3γ);1.05〜1.25(m、H−4α〜H−11α/H−4γ〜H−11γ);0.75(t、6H、H−12α/H−12γ)
13C NMR(ピリジン−d5、125.77MHz)δ(ppm):173.7(C−a);173.6(C−d);173.2(−CO−N’H);172.9(−CO−N”H);104.1〜104.6(C−1I−VII CD);85.8(C−4I CD);83.8〜84.2(C−4II−VII CD);74.1〜75.4(C−3I−VII CD/C−5II−VII CD/C−2I−VII CD);72.3(C−5I CD);62.7(C−6I CD);62.0〜62.3(C−6II−VII CD);41.6(C−α);40.3(C−1α/C−1γ);33.8(C−γ);32.6(C−10α/C−10γ);32.1、32.3(C−b、C−c);30.5(C−2α/C−2γ);30.1(C−4α/C−4γ);30.1〜30.7(C−5α〜C−9α/C−5γ〜C−9γ);30.0(C−β);27.8、27.9(C−3α、C−3γ);23.4(C−11α/C−11γ);14.8(C−12α/C−12γ)
実施例7:N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミドの調製:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物9aが、上記実施例5において合成された6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり化合物13を、上記実施例2において合成されたN’,N”−ジドデシル−L−グルタミン酸アミド、つまり化合物22とカップリングさせることにより得られるが:
−1.01g(0.67ミリモル;1等量)の化合物13
−415μL(2.68ミリモル;4等量)のDIC
−361.4mg(2.68ミリモル;4等量)のHOBT
−376.1mg(0.80ミリモル;1.2等量)の化合物22
を使用している。
605mg(0.31ミリモル、46%収率)の化合物9aが、こうして得られる。
−1.01g(0.67ミリモル;1等量)の化合物13
−415μL(2.68ミリモル;4等量)のDIC
−361.4mg(2.68ミリモル;4等量)のHOBT
−376.1mg(0.80ミリモル;1.2等量)の化合物22
を使用している。
605mg(0.31ミリモル、46%収率)の化合物9aが、こうして得られる。
実施例8:N’,N”−ジヘキサデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミドの調製:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物9bが、上記実施例5において合成された化合物13を、N’,N”−ジヘキサデシル−L−アスパラギン酸アミド、つまり化合物8bとカップリングさせることにより、得られる。
8.1.化合物8bの調製:
a)N’,N”−ジヘキサデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
a)N’,N”−ジヘキサデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸アミド、つまり式:
の化合物7bの調製
上記実施例1において合成された化合物17(1.5g、4.22ミリモル、1当量)を、250mL丸底フラスコ中で、10mLのDMFに溶解し、2mL(3当量)のDIC次いで1.71gのHOBT水和物(3当量)を、8mLのDMFに溶解し、続けて加える。反応溶媒を、攪拌しながら、3時間30分保つ。次いでヘキサデシルアミン(3.06g、12.6ミリモル、3当量)の70mLクロロホルム(CHCl3)溶液を加え、次いで該反応溶媒を、常温に48時間置く。混合物を真空下に濃縮し、次いでDMFに取り込ませる。沈澱を濾過して取り出し、DMF次いでエーテルで洗浄する。仕上げに、固体を真空下に乾燥させる。化合物7bが、81%収率で得られる。
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
融 点:189℃
1H NMR CDCl3 δ(ppm):7.78(d、2H、H4/H4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.60(d、2H、H1/H1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.35(m、4H、H2/H2’/H3/H3’);6.98(brt、1H、N’H);6.5(d、1H、NαH);5.75(brt、1H、N”H);4.4〜4.3(m、Hα/H8);4.21(t、1H、H7、3J7−8=7.2Hz);3.23(m、4H、H1α/H1β);2.75(d、1H、Hβ、3Jβ−β’=15Hz);2.5(dd、1H、Hβ’、3Jβ−β’=15Hz、3Jα−β’=7Hz);1.5(m、4H、H2α/H2β);1.4〜1.1(m、H3α〜H15α/H3β〜H15β);0.9(t、6H、H16α/H16β)
上記実施例1において合成された化合物17(1.5g、4.22ミリモル、1当量)を、250mL丸底フラスコ中で、10mLのDMFに溶解し、2mL(3当量)のDIC次いで1.71gのHOBT水和物(3当量)を、8mLのDMFに溶解し、続けて加える。反応溶媒を、攪拌しながら、3時間30分保つ。次いでヘキサデシルアミン(3.06g、12.6ミリモル、3当量)の70mLクロロホルム(CHCl3)溶液を加え、次いで該反応溶媒を、常温に48時間置く。混合物を真空下に濃縮し、次いでDMFに取り込ませる。沈澱を濾過して取り出し、DMF次いでエーテルで洗浄する。仕上げに、固体を真空下に乾燥させる。化合物7bが、81%収率で得られる。
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
融 点:189℃
1H NMR CDCl3 δ(ppm):7.78(d、2H、H4/H4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.60(d、2H、H1/H1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.35(m、4H、H2/H2’/H3/H3’);6.98(brt、1H、N’H);6.5(d、1H、NαH);5.75(brt、1H、N”H);4.4〜4.3(m、Hα/H8);4.21(t、1H、H7、3J7−8=7.2Hz);3.23(m、4H、H1α/H1β);2.75(d、1H、Hβ、3Jβ−β’=15Hz);2.5(dd、1H、Hβ’、3Jβ−β’=15Hz、3Jα−β’=7Hz);1.5(m、4H、H2α/H2β);1.4〜1.1(m、H3α〜H15α/H3β〜H15β);0.9(t、6H、H16α/H16β)
b)化合物8bの調製:
化合物7b(1.42g、3.02ミリモル、1当量)を、250mL丸底フラスコ中で、93mLの20%ピペリジンクロロホルムに溶解する。反応溶媒を、40℃に3時間保ち、次いで乾燥するまでエバポレーションし、仕上げに120mLのクロロホルムに取り込ませる。300mLのヘキサンを加え、形成した沈澱を冷蔵庫中に終夜置き、次いで濾過して取り出す。エタノールでの洗浄を実施し、痕跡量のピペリジンを除去するようにする。デシケーターでの乾燥後、化合物8bが、86%収率で得られる。
TLC:Rf=0.45 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
融 点:120℃
1H NMR CDCl3 δ(ppm):7.5(brt、1H、N’H);6.15(brt、1H、N”H);3.65(t、Hα、3Jα−β=3Jα−β’=7Hz);3.2(m、4H、H1α/H1β);2.6(m、2H、Hβ、Hβ’);1.6〜1.1(m、H2α〜H16α/H2β〜H16β);0.87(t、6H、H16α/H16β)
13C NMR CDCl3 δ(ppm):174.6(−CO−N’H);171.7(−CO−N”H);53.8(C−α);42.03(C−β);40.4〜40.2(C−1α、C−1β);32.7(C−14α/C−14β);30.5〜30.2(C−2α、C−4α〜C−13α/C−2β、C−4β〜C−13β);27.8(C−3α/C−3β);23.5(C−15α/C−15β);14.95(C−16α/C−16β)
TLC:Rf=0.45 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
融 点:120℃
1H NMR CDCl3 δ(ppm):7.5(brt、1H、N’H);6.15(brt、1H、N”H);3.65(t、Hα、3Jα−β=3Jα−β’=7Hz);3.2(m、4H、H1α/H1β);2.6(m、2H、Hβ、Hβ’);1.6〜1.1(m、H2α〜H16α/H2β〜H16β);0.87(t、6H、H16α/H16β)
13C NMR CDCl3 δ(ppm):174.6(−CO−N’H);171.7(−CO−N”H);53.8(C−α);42.03(C−β);40.4〜40.2(C−1α、C−1β);32.7(C−14α/C−14β);30.5〜30.2(C−2α、C−4α〜C−13α/C−2β、C−4β〜C−13β);27.8(C−3α/C−3β);23.5(C−15α/C−15β);14.95(C−16α/C−16β)
8.2.化合物9bの調製:
化合物13(500mg、0.33ミリモル、1当量)を、100mL丸底フラスコ中で、15mLのDMFに溶解し、90μL(2当量)のDIC次いで50mg(2当量)のHOBTを、4mLのクロロホルムに溶解し、続けて加える。常温で2時間30分後、これら反応試薬の各々半当量を、再び加え、化合物13全部が消費されるようにする。1時間後、化合物8b(287mg、0.5ミリモル、1.2当量)を40mLクロロホルムに溶解し、加える。常温で24時間後、反応を、100μLの水で止め、反応溶媒を、ロータリー・エバポレーターで乾燥するまで濃縮する。得られた粗生成物を、Flukaのシリカゲル60のクロマトグラフィーカラムを通過させる(溶出勾配:CHCl3/MeOH:99/1、97/3、そして95/5)。全ての純粋なフラクション(分画)のエバポレーション後、化合物9bが、30%収率で得られる。
化合物13(500mg、0.33ミリモル、1当量)を、100mL丸底フラスコ中で、15mLのDMFに溶解し、90μL(2当量)のDIC次いで50mg(2当量)のHOBTを、4mLのクロロホルムに溶解し、続けて加える。常温で2時間30分後、これら反応試薬の各々半当量を、再び加え、化合物13全部が消費されるようにする。1時間後、化合物8b(287mg、0.5ミリモル、1.2当量)を40mLクロロホルムに溶解し、加える。常温で24時間後、反応を、100μLの水で止め、反応溶媒を、ロータリー・エバポレーターで乾燥するまで濃縮する。得られた粗生成物を、Flukaのシリカゲル60のクロマトグラフィーカラムを通過させる(溶出勾配:CHCl3/MeOH:99/1、97/3、そして95/5)。全ての純粋なフラクション(分画)のエバポレーション後、化合物9bが、30%収率で得られる。
実施例9:N’−ドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−ロイシンアミドの調製:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物9cが、上記実施例5において合成された化合物13を、N’−ドデシル−L−ロイシンアミド、つまり化合物21aとカップリングさせることにより、得られる。
9.1.化合物21aの調製:
a)Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−ロイシン、つまり式:
a)Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−ロイシン、つまり式:
の化合物17aの調製
化合物17aが、実施例1における17の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従って調製されるが:
3.64g(35ミリモル、1等量)のL−ロイシン
83mL(105ミリモル、3.6等量)の13%(m/v)炭酸ナトリウム水溶液および
9.84g(29.16ミリモル、1等量)のN−Fmoc
を使用している。
8.9g(27.30ミリモル、93%収率)の化合物17aが、こうして得られる。
化合物17aが、実施例1における17の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従って調製されるが:
3.64g(35ミリモル、1等量)のL−ロイシン
83mL(105ミリモル、3.6等量)の13%(m/v)炭酸ナトリウム水溶液および
9.84g(29.16ミリモル、1等量)のN−Fmoc
を使用している。
8.9g(27.30ミリモル、93%収率)の化合物17aが、こうして得られる。
b)N’−ドデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−ロイシンアミド、つまり式:
の化合物19aの調製
化合物19aが、実施例1における化合物19の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従って調製されるが:
6.84g(21ミリモル、1等量)の化合物17a
9.8mL(63ミリモル、3等量)のDIC
8.5g(63ミリモル、3等量)のHOBT
11.67g(63ミリモル、3等量)のドデシルアミン
を使用している。
7.25g(14.70ミリモル、70%収率)の化合物19aが、得られる。
化合物19aが、実施例1における化合物19の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従って調製されるが:
6.84g(21ミリモル、1等量)の化合物17a
9.8mL(63ミリモル、3等量)のDIC
8.5g(63ミリモル、3等量)のHOBT
11.67g(63ミリモル、3等量)のドデシルアミン
を使用している。
7.25g(14.70ミリモル、70%収率)の化合物19aが、得られる。
c)N’−ドデシル−L−ロイシンアミド、つまり式:
の化合物21aの調製
化合物21aが、上記実施例1における21の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従って調製されるが、8.2g(16.6ミリモル、1等量)の化合物19aを使用している。
3.6g(13.3ミリモル、80%収率)の化合物21aが、こうして得られる。
化合物21aが、上記実施例1における21の調製に関して記載されたものと同じ実験プロトコールに従って調製されるが、8.2g(16.6ミリモル、1等量)の化合物19aを使用している。
3.6g(13.3ミリモル、80%収率)の化合物21aが、こうして得られる。
9.2.化合物9cの調製:
化合物13(427mg、0.28ミリモル、1当量)を、50mL丸底フラスコ中で、15mLのDMFに溶解し、108μL(2.5当量)のDIC次いで70mg(2.5当量)のHOBTを、1mLのDMFに溶解し、続けて加える。常温で2時間後、これら反応試薬の各々0.25当量を再び加え、化合物13を使い切るようにする。1時間後、化合物21a(100mg、0.33ミリモル、1.2当量)を、7mLのクロロホルムに溶解し、加える。常温で18時間後、反応を、100μLの水で止め、反応溶媒を、ロータリー・エバポレーターで乾燥するまで濃縮する。得られた粗生成物を、Flukaのシリカゲル60のクロマトグラフィー・カラムを通過させる(溶出勾配:CHCl3/MeOH:99/1(v/v)そして97/3(v/v))。
化合物13(427mg、0.28ミリモル、1当量)を、50mL丸底フラスコ中で、15mLのDMFに溶解し、108μL(2.5当量)のDIC次いで70mg(2.5当量)のHOBTを、1mLのDMFに溶解し、続けて加える。常温で2時間後、これら反応試薬の各々0.25当量を再び加え、化合物13を使い切るようにする。1時間後、化合物21a(100mg、0.33ミリモル、1.2当量)を、7mLのクロロホルムに溶解し、加える。常温で18時間後、反応を、100μLの水で止め、反応溶媒を、ロータリー・エバポレーターで乾燥するまで濃縮する。得られた粗生成物を、Flukaのシリカゲル60のクロマトグラフィー・カラムを通過させる(溶出勾配:CHCl3/MeOH:99/1(v/v)そして97/3(v/v))。
実施例10:N’,N”−ドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−ペル(2,3,6−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−β−アラニンの調製:
標題化合物、つまり式:
標題化合物、つまり式:
の化合物9dが、6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−ペル(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり化合物5aを、N−ドデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−β−アラニン、つまり化合物7cとカップリングさせることにより、得られる。
10.1.化合物5aの調製:
a)6I−アジド−6I−デオキシ−ペル(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
a)6I−アジド−6I−デオキシ−ペル(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物3aの調製
水素化ナトリウム(60%m/mで塗されている。11.01g、0.46モル、88当量)を、不活性雰囲気下に、きれいで乾燥した2頸フラスコ中で、150mLの無水DMFに懸濁させる。実施例1において合成された化合物3(3.64g、0.0031モル、1当量)を、240mLの無水DMFに溶解させて得られる溶液を、不活性雰囲気下に、常温で加える。1時間30分後、反応溶媒を0℃まで冷却し、沃化メチル(38mL、0.6モル、190当量)を、滴下する。該反応溶媒を、常温に72時間置き、次いで該反応を、6mLの水を用いて止める。形成された沈澱を、濾過して取り出し、DMFで洗浄する。濾液を、ロータリー・エバポレーターで濃縮する。ペースト状の残渣を、水に取り込ませ、クロロホルム抽出する(5×50mL)。有機相を、水洗する(3×100mL)。有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、次いでエバポレーションする。残渣を、最後に水に取り込ませ、この懸濁を、終夜放置して分離するようにしておき、前記水素化ナトリウムを含有していた脂を除去するようにする。エバポレーションおよび凍結乾燥後、化合物3aが、定量的な収率で得られる。
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
融 点:80℃(分解)
1H NMR CDCl3 δ(ppm):5.2〜5(m、7H、H1−CD);4〜3.25(m、H3−CD/H4−CD/H5−CD/H6−CD/H6’−CD/OCH3−CD);3.25〜3.1(dd、7H、H2−CD、3J1−2=10Hz/3J2−3=4Hz)
水素化ナトリウム(60%m/mで塗されている。11.01g、0.46モル、88当量)を、不活性雰囲気下に、きれいで乾燥した2頸フラスコ中で、150mLの無水DMFに懸濁させる。実施例1において合成された化合物3(3.64g、0.0031モル、1当量)を、240mLの無水DMFに溶解させて得られる溶液を、不活性雰囲気下に、常温で加える。1時間30分後、反応溶媒を0℃まで冷却し、沃化メチル(38mL、0.6モル、190当量)を、滴下する。該反応溶媒を、常温に72時間置き、次いで該反応を、6mLの水を用いて止める。形成された沈澱を、濾過して取り出し、DMFで洗浄する。濾液を、ロータリー・エバポレーターで濃縮する。ペースト状の残渣を、水に取り込ませ、クロロホルム抽出する(5×50mL)。有機相を、水洗する(3×100mL)。有機相を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、次いでエバポレーションする。残渣を、最後に水に取り込ませ、この懸濁を、終夜放置して分離するようにしておき、前記水素化ナトリウムを含有していた脂を除去するようにする。エバポレーションおよび凍結乾燥後、化合物3aが、定量的な収率で得られる。
TLC:Rf=0.9 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
融 点:80℃(分解)
1H NMR CDCl3 δ(ppm):5.2〜5(m、7H、H1−CD);4〜3.25(m、H3−CD/H4−CD/H5−CD/H6−CD/H6’−CD/OCH3−CD);3.25〜3.1(dd、7H、H2−CD、3J1−2=10Hz/3J2−3=4Hz)
b)6I−アミノ−6I−デオキシ−ペル(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物4aの調製
化合物3a(4.33g、3ミリモル、1当量)を、1L丸底フラスコ中で、220mLのDMFに溶解させる。トリフェニルホスフィン(3.15g、0.012モル、4当量)を13mLのDMFに溶解させた溶液を、ゆっくり加える。3時間常温で攪拌後、反応溶媒を0℃まで冷やし、115mLの20%アンモニア水を加える。この混合物を、終夜常温で攪拌し、次いでロータリー・エバポレーターで濃縮する。油性の残渣を、250mLの水に取り込ませ、形成された白い沈澱を濾過して取り出し、2×40mLの水で洗浄する。次いで濾液を真空下に濃縮し、固形の残渣を最小限の水に取り込ませ、次いでpH4.5とし(初期pH=8.2)、溶けなかったものを濾過して取り出し、濾液をLewatit(登録商標)SP1080樹脂カラムに通す。化合物4aを6%アンモニア水で分け、次いで濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、最小限の水に取り込ませ、次いで凍結乾燥する。化合物4aが、全体の収率60%で得られる。
TLC:Rf=0.25 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
融 点:80℃(分解)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):5.36(d、1H、H−1I CD、3J1 I −2 I=3.6Hz);5.30〜5.35(m、6H、H−1II−VII CD);3.86〜3.96(m、H−5II−VII CD);3.87〜3.92(m、H−6II−VII CD);3.83(H−5I CD);3.75〜3.83(m、H−4II−VII CD);3.76(H−3I CD);3.69〜3.79(m、H−3II−VII CD);3.71(H−4I CD);3.65〜3.73(m、H−6’II−VII CD);3.64〜3.66(m、OCH3−6CD);3.55〜3.57(m、OCH3−3CD);3.43(H−2I CD);
3.42〜3.43(m、OCH3−2CD);3.36〜3.44(m、H−2II−VII CD);3.05(dd、1H、H−6I CD、3J6 I −5 I=5.5Hz、3J6 I −6’ I=14.2Hz);2.96(dd、1H、H−6’I CD、3J6’ I −5 I=3.0Hz、3J6’ I −6 I=14.2Hz)
化合物3a(4.33g、3ミリモル、1当量)を、1L丸底フラスコ中で、220mLのDMFに溶解させる。トリフェニルホスフィン(3.15g、0.012モル、4当量)を13mLのDMFに溶解させた溶液を、ゆっくり加える。3時間常温で攪拌後、反応溶媒を0℃まで冷やし、115mLの20%アンモニア水を加える。この混合物を、終夜常温で攪拌し、次いでロータリー・エバポレーターで濃縮する。油性の残渣を、250mLの水に取り込ませ、形成された白い沈澱を濾過して取り出し、2×40mLの水で洗浄する。次いで濾液を真空下に濃縮し、固形の残渣を最小限の水に取り込ませ、次いでpH4.5とし(初期pH=8.2)、溶けなかったものを濾過して取り出し、濾液をLewatit(登録商標)SP1080樹脂カラムに通す。化合物4aを6%アンモニア水で分け、次いで濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、最小限の水に取り込ませ、次いで凍結乾燥する。化合物4aが、全体の収率60%で得られる。
TLC:Rf=0.25 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
融 点:80℃(分解)
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):5.36(d、1H、H−1I CD、3J1 I −2 I=3.6Hz);5.30〜5.35(m、6H、H−1II−VII CD);3.86〜3.96(m、H−5II−VII CD);3.87〜3.92(m、H−6II−VII CD);3.83(H−5I CD);3.75〜3.83(m、H−4II−VII CD);3.76(H−3I CD);3.69〜3.79(m、H−3II−VII CD);3.71(H−4I CD);3.65〜3.73(m、H−6’II−VII CD);3.64〜3.66(m、OCH3−6CD);3.55〜3.57(m、OCH3−3CD);3.43(H−2I CD);
3.42〜3.43(m、OCH3−2CD);3.36〜3.44(m、H−2II−VII CD);3.05(dd、1H、H−6I CD、3J6 I −5 I=5.5Hz、3J6 I −6’ I=14.2Hz);2.96(dd、1H、H−6’I CD、3J6’ I −5 I=3.0Hz、3J6’ I −6 I=14.2Hz)
c)6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−ペル(2,3,6−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース、つまり式:
の化合物5aの調製
化合物4a(1.5g、1.08ミリモル、1当量)を、きれいで乾いた100mL丸底フラスコ中で、不活性雰囲気下に、30mLの無水DMFに溶解させる。コハク酸無水物(0.170g、1.7ミリモル、1.6当量)を、8mLの無水DMFに溶解し、加える。反応溶媒を、不活性雰囲気下に、20時間、常温におく。反応を、170μLの水を用いて停め、次いで溶けなかったものを、濾紙上で濾過して取り出す。濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、次いで残渣を最小限の水に取り込ませ、凍結乾燥する。化合物5aが、76%の収率で得られる。
TLC:Rf=0.5 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
融 点:80℃(分解)
1H NMR CDCl3 δ(ppm):6.4(t、1H、NH−CD、3JNH−H6=6Hz);5.25〜5(m、7H、H1−CD);3.95〜3.25(m、H3−CD/H4−CD/H5−CD/H6−CD/H6’−CD/OCH3−CD);3.25〜3.15(m、H2−CD);2.75〜2.4(m、4H、Hb/Hc)
化合物4a(1.5g、1.08ミリモル、1当量)を、きれいで乾いた100mL丸底フラスコ中で、不活性雰囲気下に、30mLの無水DMFに溶解させる。コハク酸無水物(0.170g、1.7ミリモル、1.6当量)を、8mLの無水DMFに溶解し、加える。反応溶媒を、不活性雰囲気下に、20時間、常温におく。反応を、170μLの水を用いて停め、次いで溶けなかったものを、濾紙上で濾過して取り出す。濾液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、次いで残渣を最小限の水に取り込ませ、凍結乾燥する。化合物5aが、76%の収率で得られる。
TLC:Rf=0.5 溶出液:CHCl3/MeOH 9/1(v/v)
融 点:80℃(分解)
1H NMR CDCl3 δ(ppm):6.4(t、1H、NH−CD、3JNH−H6=6Hz);5.25〜5(m、7H、H1−CD);3.95〜3.25(m、H3−CD/H4−CD/H5−CD/H6−CD/H6’−CD/OCH3−CD);3.25〜3.15(m、H2−CD);2.75〜2.4(m、4H、Hb/Hc)
10.2.N−ドデシル−Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−β−アラニン、つまり式:
の化合物7cの調製
Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−β−アラニン(市販品。2g、6.42ミリモル、1当量)を、100mL丸底フラスコ中で、12mLのDMFに溶解させ、3mL(3当量)のDIC次いで1.93g(3当量)のHOBTを、7mLのDMFに溶解させ、続けて加える。反応溶媒を、攪拌しながら2時間保つ。次いでドデシルアミン(1.75g、9.46ミリモル、1.5当量)の40mLクロロホルム溶液を加え、次いで該反応溶媒を常温に18時間置く。この混合物を真空下に濃縮し、次いでDMFに取り込ませる。3時間冷蔵庫中に置いた後、沈澱を濾過して取り出し、DMFで洗浄し、次いでエーテルで乾燥させる。濾液を回収し、該冷蔵庫中で再沈澱させる。得られた沈澱を濾過して取り出し、エーテルで乾燥させる。仕上げに、この固体を真空下に乾燥させる。化合物7cが、47%収率で得られる。
TLC:Rf=0.8 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
融 点:143℃
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.78(d、2H、H4/H4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.60(d、2H、H1/H1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.35(m、4H、H2/H2’/H3/H3’);5.55(brt、1H、NH);5.52(brt、1H、NH);4.36(d、2H、H8、3J7−8=2.8Hz);4.21(t、1H、H7、3J7−8=2.8Hz);3.5(m、2H、Hα);3.23(q、2H、H1α);2.4(t、2H、Hβ、3Jα−β=2.2Hz);1.6(m、2H、H2α);1.4〜1.1(m、H3α〜H11α);0.89(t、3H、H12α)
Nα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−β−アラニン(市販品。2g、6.42ミリモル、1当量)を、100mL丸底フラスコ中で、12mLのDMFに溶解させ、3mL(3当量)のDIC次いで1.93g(3当量)のHOBTを、7mLのDMFに溶解させ、続けて加える。反応溶媒を、攪拌しながら2時間保つ。次いでドデシルアミン(1.75g、9.46ミリモル、1.5当量)の40mLクロロホルム溶液を加え、次いで該反応溶媒を常温に18時間置く。この混合物を真空下に濃縮し、次いでDMFに取り込ませる。3時間冷蔵庫中に置いた後、沈澱を濾過して取り出し、DMFで洗浄し、次いでエーテルで乾燥させる。濾液を回収し、該冷蔵庫中で再沈澱させる。得られた沈澱を濾過して取り出し、エーテルで乾燥させる。仕上げに、この固体を真空下に乾燥させる。化合物7cが、47%収率で得られる。
TLC:Rf=0.8 溶出液:CHCl3/MeOH 95/5(v/v)
融 点:143℃
1H NMR(CDCl3、500.13MHz)δ(ppm):7.78(d、2H、H4/H4’、3J4−3=3J4’−3’=7.5Hz);7.60(d、2H、H1/H1’、3J1−2=3J1’−2’=7.5Hz);7.35(m、4H、H2/H2’/H3/H3’);5.55(brt、1H、NH);5.52(brt、1H、NH);4.36(d、2H、H8、3J7−8=2.8Hz);4.21(t、1H、H7、3J7−8=2.8Hz);3.5(m、2H、Hα);3.23(q、2H、H1α);2.4(t、2H、Hβ、3Jα−β=2.2Hz);1.6(m、2H、H2α);1.4〜1.1(m、H3α〜H11α);0.89(t、3H、H12α)
10.3.化合物9dの調製:
化合物5a(780mg、0.51ミリモル、1当量)を、100mL丸底フラスコ中で、30mLのDMFに溶解させ、220μL(2.75当量)のDIC次いで142mg(2.75当量)のHOBTを、2mLのDMFに溶解させ、続けて加える。3時間30分後、化合物7c(160mg、0.62ミリモル、1.2当量)を、6mLのクロロホルムに溶解し、加える。常温で24時間後、反応を100μLの水を用いて止め、該反応溶媒を乾燥するまでロータリー・エバポレーターで濃縮する。得られた粗生成物を、シリカゲル・クロマトグラフィーカラムに通す(溶出液の勾配:CHCl3/MeOH)。
化合物5a(780mg、0.51ミリモル、1当量)を、100mL丸底フラスコ中で、30mLのDMFに溶解させ、220μL(2.75当量)のDIC次いで142mg(2.75当量)のHOBTを、2mLのDMFに溶解させ、続けて加える。3時間30分後、化合物7c(160mg、0.62ミリモル、1.2当量)を、6mLのクロロホルムに溶解し、加える。常温で24時間後、反応を100μLの水を用いて止め、該反応溶媒を乾燥するまでロータリー・エバポレーターで濃縮する。得られた粗生成物を、シリカゲル・クロマトグラフィーカラムに通す(溶出液の勾配:CHCl3/MeOH)。
以上の実施例において、薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲル60F254(メルク)でコーティングされたアルミニウム板(5×7.5cm)上で実施された。本化合物はUV光(λ=254nm)下に見出され、全てのシクロデキストリン誘導体に関しては10%硫酸水溶液の噴霧、次いで熱するステップにより、1級アミン官能基を持っている化合物に関しては0.2%ニンヒドリンエタノール溶液の噴霧、次いで熱するステップによった。
融点は、Koefler標線を使用して求められ、Merck Eurolabの対照製品を用いた較正を必要とした。
プロトンおよび炭素NMR実験はそれぞれ、通常どおり記録され、周波数200.13MHzおよび50.32MHz、BruckerAC200装置を用い、多核プローブ(1H、13C、15N、31P)を備えていた。化学シフトは、外部対照たるテトラメチルシラン(δ=0ppm)に対して与えられ、内部での較正は、残存溶媒のシグナルを使用して実施され、水のシグナルに関しては温度の関数としての修正が可能であった。使用された重水素化溶媒(D2O、DMSO−d6、CDCl3、Pyr−d5)は、Eurisotopからのものであった。測定は、特記されなければ、298Kでの温度の厳正な制御(+/−0.1K)により実施された。90°パルスの値は、1H(減衰0dB)に関しては10μ秒前後であり、13C(減衰2dB)に関しては20μ秒前後であった。
1次元スペクトルは、16Kの点に亘って得られ、32Kの点に亘って変換された(ゼロ・ファイリング)。可能なベース・ラインの修正は、これらスペクトル上で実施された。
シグナルの帰属を簡単にするために、1次元および2次元スペクトルが、活用された。これらはそれぞれ、周波数500.13MHzおよび125.77MHzで記録され、BruckerDRX500装置を用い、Broad Band Inverse(bbi)を備えおり、5mmの3軸を有し、F2中で2048の点に亘って得られ、F1中で256回の増加分であり、各スキャンのリサイクル時間は、およそ1.5秒であった。フェーズ実験は、TPPIモードで得られ、1K×1Kの点のマトリックス(実数−実数マトリックス)へと変換された。これらスペクトルは、両次元において、ベース・ラインの修正と共に、π/2シフトされた凹アポダイゼーション関数を用いて加工された。
全てのスペクトルは、INDYワークステーション(Silicon Graphics)もしくはPC上で、MestrecもしくはUXNMRソフトウェア(Brucker Analytische Messtechnik)を使用して加工された。
これらスペクトル解析を容易にするために、以下の略号を用いた:s、シングレット;d、ダブレット;dd、ダブルダブレット;t、トリプレット;brt、ブロード(拡がった、なだらかな、鋭くない)トリプレット;q、カルテット;m、マルチプレット。
書誌的事項
[1]FR−A−2 792 942。
[2]Auze’ly−Veltyら、Carbohydrate Research、1999、318、82〜90。
[1]FR−A−2 792 942。
[2]Auze’ly−Veltyら、Carbohydrate Research、1999、318、82〜90。
Claims (26)
- 式(I):
R1が式(II):
−NH−E−AA−(L1)p(L2)q (II)
に対応し、式(II)中:
Eは、直鎖もしくは分岐で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、1〜15炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
AAは、アミノ酸残基を表し;
L1およびL2は、同一でも異なっていてもよく、直鎖、分岐、および/または環状で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、6〜24炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
pおよびqは、同一でも異なっていてもよく、0に等しいかもしくは1に等しい整数であるが、条件として、これら整数の少なくとも1つが0以外であり;
R2が、水素原子、メチル基、イソプロピル基、ヒドロキシプロピル基、もしくはスルホブチルエーテル基を表し;
R3が、水素原子を表すかもしくはR2と同一であり(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
全R4が、ヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)、または、1つ以上のR4がR1と同一であり他のR4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
nが、5、6、もしくは7に等しい整数である
誘導体。 - 式(II)中、Eが式(III):
−CO−X−G1−
に対応し、式(III)中、Xが架橋形成アルキレン基を表し、1〜8炭素原子を含む一方、G1が、−CO−、−NH−、もしくは−NR−基を表し、ここでRがC1〜C6アルキル基である、請求項1に記載の誘導体。 - 式(III)中、Xが架橋形成アルキレン基を表し、1〜4炭素原子を含み、好ましくは2炭素原子を含む、請求項2に記載の誘導体。
- 式(II)中、AAが、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、チロシン、トリプトファン、およびバリンから選択されるアミノ酸の残基を表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導体。
- 式(II)中、AAが、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン、ロイシン、およびフェニルアラニン、好ましくは、アスパラギン酸およびグルタミン酸から選択されるアミノ酸の残基を表す、請求項4に記載の誘導体。
- 式(II)中、AAが、L系列に属しているアミノ酸の残基を表す、請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導体。
- 式(II)中、L1およびL2が、式(IV):
−G2−Y
に対応し、式(IV)中、G2が、−CO−、−NH−、もしくは−NR−基を表し、ここでRがC1〜C6アルキル基である一方、Yが、C8〜C18直鎖アルキル鎖または環状もしくは多環状の親油基を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導体。 - 式(IV)中、YがC12〜C16直鎖アルキル鎖を表す、請求項7に記載の誘導体。
- 式(II)中、Eが、アミド結合を介して残基AAに結合し、この残基が、アミド結合を介して基L1および/またはL2に結合した、請求項1〜8のいずれか1項に記載の誘導体。
- 式(II)中、Eが、式:
−CO−X−CO−
に対応し、ここでXは前記と同じ意味を持つ一方、L1およびL2が、式:
−NH−Y
に対応し、ここでYは前記と同じ意味を持つ、請求項1〜9のいずれか1項に記載の誘導体。 - 式(VI)中:
Zは、共有結合を表し;
Yは、好ましくはC8〜C18、より好ましくはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表し;一方
R5が、4炭素原子を含有している分岐アルキル基、ベンジル基、もしくは式:
−(CH2)t−CO−NH−Y
の基を表し、ここでtが1もしくは2に等しく、Yが好ましくはC8〜C18、より好まし
くはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表す
請求項11に記載の誘導体。 - 式(VI)中:
Zは、共有結合を表し;
Yは、好ましくはC8〜C18、より好ましくはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表し;一方
R5が式:
−(CH2)t−CO−NH−Y
の基を表し、ここでtが1もしくは2に等しく、Yが好ましくはC8〜C18、より好まし
くはC12〜C16の直鎖アルキル鎖を表す
請求項11または12に記載の誘導体。 - 誘導体1分子につき、ただ1つの置換基R1を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の誘導体。
- 式(I)中、nが6に等しい、請求項1〜14のいずれか1項に記載の誘導体。
- N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド、N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド、N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド、N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I−O−メチルヘキサキス(2II−VII,6II−VII−ジ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド、N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド、N’−ドデシル−N”−ヘキサデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシシクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド、N’,N”−ジドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−グルタミン酸アミド、N’,N”−ジヘキサデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−アスパラギン酸アミド、ならびにN’−ドデシル−Nα−(6I−アミドスクシニル−6I−デオキシ−2I,3I−ジ−O−メチルヘキサキス(2II−VII,3II−VII,6II−VII−トリ−O−メチル)シクロマルトヘプタオース)−L−ロイシンアミドから選択される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の誘導体。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載のシクロデキストリン誘導体を調製する方法であって、式(VII):
E’は、直鎖もしくは分岐で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、1〜15炭素原子、1つ以上のヘテロ原子、および無保護の官能基を含み、無保護の該官能基は、アミノ酸の、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基と反応でき、これにより共有結合を形成し;
R2が、水素原子、メチル基、イソプロピル基、ヒドロキシプロピル基、もしくはスルホブチルエーテル基を表し;
R3が、水素原子を表すかもしくはR2と同一であり(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
全R4が、ヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く)、または、1つ以上のR4が−NH−E’基を表し他のR4がヒドロキシル基もしくはR2を表し(R2がヒドロキシプロピル基である場合を除く);
nが、5、6、もしくは7に等しい整数である]
のシクロデキストリン誘導体を、式(VIII):
AA’−(L1)p(L2)q (VIII)
[式(VIII)中:
AA’はアミノ酸を表し、無保護のヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基を含み;
L1およびL2は、同一でも異なっていてもよく、直鎖、分岐、および/または環状で、飽和もしくは不飽和の炭化水素主体の基を表し、6〜24炭素原子を含み、任意に1つ以上のヘテロ原子を含み;
pおよびqは、同一でも異なっていてもよく、0に等しいかもしくは1に等しい整数であるが、条件として、これら整数の少なくとも1つが0以外である]
の化合物と反応させる
ステップを含む、方法。 - 式(VII)のシクロデキストリン誘導体の基E’の無保護の官能基と反応されるよう意図される官能基が予め保護されているアミノ酸を、アミノ酸の、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸、もしくはチオール基と反応できる無保護の官能基を含む基L1の前駆体である化合物および/または基L2の前駆体である化合物と反応させ、これにより、共有結合を形成させ;次いで
該アミノ酸の保護された官能基を脱保護し、これにより、式(VIII)の化合物を得る
ことからなるステップも含む、請求項17に記載の方法。 - 式(VII)の前記シクロデキストリン誘導体および式(VIII)の化合物が、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下に反応される、請求項17〜20のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載のシクロデキストリン誘導体および疎水性化合物の、包接複合体。
- 前記疎水性化合物が医薬活性成分である、請求項22に記載の包接複合体。
- 前記疎水性化合物が細胞膜洗剤である、請求項22に記載の包接複合体。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載のシクロデキストリン誘導体、あるいは、請求項22〜24のいずれか1項に記載の包接複合体を含む、組織化界面活性剤系。
- 前記界面活性剤がリン脂質である、請求項25に記載の組織化界面活性剤系。
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