JP2007505827A - ワクチン接種の改良 - Google Patents

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Abstract

本発明は、改良された核酸ワクチン、アジュバント系、ならびにそのようなワクチンおよびアジュバント系の調製方法に関する。とくに、本発明に係る核酸ワクチンおよびアジュバント系は、GM-CSFをコードするヌクレオチド配列またはその誘導体と、toll様レセプター(TLR)アゴニストまたはその誘導体と、の組合せを含む。

Description

発明の分野
本発明は、改良された核酸ワクチン、アジュバント系、ならびにそのようなワクチンおよびアジュバント系の調製方法に関する。とくに、本発明に係る核酸ワクチンおよびアジュバント系は、GM-CSFをコードするヌクレオチド配列またはその誘導体と、toll様レセプター(TLR)アゴニストまたはその誘導体と、の組合せを含む。
発明の背景
動物において免疫応答を誘導することにより感染から動物を保護しうる抗原を動物系に導入することを含む伝統的なワクチン接種技術は、何年も前から知られている。プラスミドDNAがin vivoで動物細胞に直接トランスフェクトしうるという1990年代初期の観察に続いて、抗原性ペプチドをコードするDNAを動物に直接導入することにより免疫応答を誘導するDNAプラスミドの使用に基づくワクチン接種技術を開発すべく、かなりの研究努力が払われてきた。「DNA免疫化」または「DNAワクチン接種」と呼ばれるそのような技術は、現在、ウイルス性疾患、細菌性疾患、および寄生虫性疾患に対する多種多様な前臨床モデルにおいて防御抗体(体液性)免疫応答および細胞媒介(細胞性)免疫応答を引き起こすために使用されている。癌、アレルギー、および自己免疫疾患に対する治療および保護におけるDNAワクチン接種技術の使用に関連した研究もまた、進行中である。
DNAワクチンは、通常、強力なプロモーターと、抗原性ペプチドをコードする対象の遺伝子と、ポリアデニル化/転写終止配列と、が挿入された細菌プラスミドベクターよりなる。対象の遺伝子がコードする免疫原は、病原体、腫瘍、または防御の対象とすべき他の因子に関連する全タンパク質または単に抗原性ペプチド配列でありうる。プラスミドをE. coliなどのような細菌中で増殖させ、次に、単離し、そして適切な培地(意図される投与経路に依存する)中で調製し、その後、宿主に投与することが可能である。
DNAワクチン接種に関する役立つ背景情報は、"Donnelly, J et al Annual Rev. Immunol. (1997) 15:617-648; Ertl P. and Thomsen L., Technical issues in construction of nucleic acid vaccines(核酸ワクチンの構築における技術的問題) Methods, 2003 Nov;31(3)199-206(それらの開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする)中に提供されている。
伝統的なワクチン接種技術と比べてDNAワクチン接種にはいくつかの利点がある。第1に、DNA配列によりコードされるタンパク質が宿主中で合成されるので、タンパク質の構造またはコンフォメーションは、疾患状態に関連する天然タンパク質に類似しているであろうと予測される。また、DNAワクチン接種は、保存タンパク質でエピトープを認識する細胞傷害性Tリンパ球応答の発生により、さまざまなウイルス株からの保護を提供するであろうと思われる。さらに、プラスミドを宿主細胞に直接導入して宿主細胞で抗原性タンパク質を産生させることができるので、長期持続性の免疫応答が引き起こされるであろう。この技術はまた、いくつかの疾患状態に対して同時免疫化を促進するようにさまざまな免疫原を組み合わせて単一の調剤に導入する可能性を提供する。
伝統的なワクチン接種療法と比べてDNAワクチン接種に関連する利点は多数存在するが、それにもかかわらず、動物に投与されるプラスミドDNAによりコードされたタンパク質により誘導される免疫応答を増大させる役割を果たすアジュバント化合物の開発が望まれている。
DNAワクチン接種は、とくにDNAを表皮に直接投与した場合、Th1応答からTh2応答への免疫応答の不適切な逸脱を伴うことがある(Fuller and Haynes Hum. Retrovir. (1994) 10:1433-41)。核酸ワクチンの所望の免疫プロファイルは、標的の疾患に依存することが一般に認められている。Th1応答を優先的に刺激すると、多くのウイルス性疾患および癌に対してワクチンが効力を発揮する可能性があり、Th2タイプの応答を優位にすると、いくつかの自己免疫疾患に関連するアレルギーおよび炎症を抑えるのに有効であると思われる。したがって、定量的に免疫応答を惹起するかまたは応答のタイプを疾患徴候に最も効果的なタイプにシフトする方法が有用であると思われる。
樹状細胞は、組織中に未成熟形態で存在する。組織感染または他の組織損傷に応答して、樹状細胞は、損傷組織に向かって移動し、そこで、損傷組織由来のペプチドの取込み、処理、および提示を行い、そしてリンパ節に移動する。ペプチドは、共刺激性分子と共に、表面主要組織適合複合体(MHC)分子のコンテキスト中に樹状細胞により提示される。MHC中のペプチドを共刺激性分子と共に提示する樹状細胞は、「成熟」樹状細胞と呼ばれる。成熟樹状細胞は、T細胞と相互作用してT細胞を活性化させることが可能であり、T細胞は、提示されたペプチドを認識して免疫応答を開始することにより、組織損傷の原因(たとえば、侵入細菌)を排除することが可能である。
顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)は、免疫学的機能を有する一連の細胞の分化、増殖、および活性化を誘導しうるサイトカインである。GM-CSFは、未成熟樹状細胞状態に達するように骨髄前駆体由来の樹状細胞の増殖を誘導する。すなわち、細胞は、低レベルの共刺激性マーカーと高レベルの抗原取込み用レセプターとを発現する。
toll様レセプター(TLR)は、昆虫とヒトとの間で進化的に保存されているI型膜貫通レセプターである。10種のTLRがこれまでに確認されている(TLR 1〜10)(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。TLRファミリーのメンバーは、類似した細胞外ドメインおよび細胞内ドメインを有し;それらの細胞外ドメインは、ロイシンに富んだ反復配列を有することが明らかにされており、それらの細胞内ドメインは、インターロイキン-1レセプター(IL-1R)の細胞内領域に類似している。TLR細胞は、免疫細胞および他の細胞(たとえば、血管上皮細胞、脂肪細胞、心筋細胞、および腸上皮細胞)中で示差的に発現される。TLRの細胞内ドメインは、細胞質領域中に同様にIL-1Rドメインを有するアダプタータンパク質Myd88と相互作用して、サイトカインのNF-KB活性化を引き起こしうる。このMyd88経路は、TLR活性化によりサイトカイン放出を引き起こす一方法である。TLRの主な発現は、抗原提示細胞(たとえば、樹状細胞、マクロファージなど)のようなタイプの細胞中で生じる。
TLRを介する刺激により樹状細胞を活性化させると、樹状細胞の成熟およびIL-12のような炎症性サイトカインの産生が起こる。これまでに行われた研究から、TLRはさまざまなタイプのアゴニストを認識するが、いくつかのアゴニストはいくつかのTLRに共通していることがわかっている。TLRアゴニストは、主に細菌またはウイルスに由来し、フラジェリンまたは細菌リポ多糖(LPS)のような分子を含む。
イミダゾキノリン化合物のイミキモドおよびレシキモドは、小さい抗ウイルス化合物である。イミキモドは、ヒトパピローマウイルスが原因で生じる陰部疣贅の局所治療に使用されてきた。レシキモドもまた、陰部疣贅の治療に使用すべく試験されてきた。イミキモドおよびレシキモドは、TLR-7および/またはTLR-8シグナリング経路を介してかつMyd88活性化経路の活性化を介して作用すると考えられる。
本発明者らは、DNAワクチン接種でアジュバントとして使用したときに改良された免疫応答(とくに、改良された細胞性免疫応答)を促進するのに有効な特定のアジュバントの組合せを明らかにした。
発明の記述
本発明の一実施形態によれば、
(i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド配列と;
(ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド配列と;
を含むアジュバント組成物が提供される。ただし、成分(i)および(ii)は、哺乳動物において抗原に対する免疫応答を増強するように機能的に協同して作用する。
GM-CSFとは、未成熟樹状細胞状態に達するように骨髄前駆細胞の増殖を誘導しうるGM-CSFの全分子またはその任意の断片を意味する。マウスGM-CSFのポリヌクレオチド遺伝子配列を図2に示す。ヒトGM-CSFのDNA配列は、Genbankデータベースから取得した(寄託番号M11220-参考文献Lee, F. et al PNAS 82(13) 4360-4364 (1985))。
アジュバントをヒトワクチンに使用する一実施形態では、GM-CSF配列はヒト配列である(図22参照)。
本発明に係るヌクレオチド配列、たとえば、GM-CSFをコードするヌクレオチド配列は、調節制御配列を含むプラスミドのコンテキスト内に提供可能である。たとえば、ヌクレオチド配列は、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)前初期(IE)プロモーターの調節制御下でワクチンベクターp7313(詳細についてはWO 02/08435に記載されている)のコンテキスト内に存在しうる。
TLRアゴニストとは、直接的なリガンドとしてまたは間接的に内因性もしくは外因性のリガンドとしてTLRシグナリング経路を介してシグナリング応答を引き起こしうる成分を意味する(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。
本発明の一実施形態では、成分(i)は、TLR-1を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-1を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、トリ-アシル化リポペプチド(LP);フェノール可溶性モジュリン;Mycobacterium tuberculosis LP;細菌リポタンパク質のアセチル化アミノ末端を模擬するS-(2,3-ビス(パルミトイルオキシ)-(2-RS)-プロピル)-N-パルミトイル-(R)-Cys-(S)-Ser-(S)-Lys(4)-OH三塩酸塩(Pam3Cys) LP;およびBorrelia burgdorfei由来のOspA LPから選択される。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-2を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-2を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、M tuberculosis、B burgdorferi、T pallidum由来の細菌リポペプチド;Staphylococcus aureusなどの種由来のペプチドグリカン;リポテイコ酸、マンヌロン酸、Neisseriaポーリン、細菌線毛、Yersinaビルレンス因子、CMVビリオン、麻疹ヘマグルチニン、および酵母由来のザイモサンのうちの1種以上である。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-3を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-3を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、二本鎖RNA、またはウイルス感染に関連した分子核酸パターンのポリイノシン酸-ポリシチジル酸)(Poly IC)である。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-4を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-4を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、グラム陰性細菌由来のリポ多糖(LPS)またはその断片;熱ショックタンパク質(HSP)10、60、65、70、75、または90;サーファクタントプロテインA、ヒアルロナンオリゴ糖、ヘパラン硫酸断片、フィブロネクチン断片、フィブリノーゲンペプチド、およびb-デフェンシン-2のうちの1種以上である。一実施形態では、TLRアゴニストは、HSP 60、70、または90である。別な実施形態では、TLR-4を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、LPSの無毒の誘導体である。モノホスホリルリピドA(MPL)は、還元性末端グルコサミンからコア炭水化物基およびリン酸を除去することにより生成される1種のそのような無毒の誘導体である。MPLについては、Ribi et al (1986, Immunology and Immunopharmacology of bacterial endotoxins (細菌エンドトキシンの免疫学および免疫薬理学), Plenum Publ. Corp., NY, p407-419)に記載されている。本発明においてTLRアゴニストとして使用しうるMPLは、次の構造を有する:
Figure 2007505827
MPLのさらなる解毒体は、二糖主鎖の3位からアシル鎖を除去することにより得られ、3-O-脱アシル化モノホスホリルリピドA(3D-MPL)と呼ばれる。3D-MPLもまた、本発明で使用される好ましいTLRアゴニストである。それは、GB 2122204Bに教示されている方法により精製および調製が可能であり、この参考文献には、ジホスホリルリピドAおよびその3-O-脱アシル化体の調製についても開示されている。3D-MPLの好ましい形態は、直径0.2μm未満の小粒子サイズを有するエマルジョンの形態であり、その製造方法については、WO 94/21292に開示されている。モノホスホリルリピドAと界面活性剤とを含む水性製剤については、WO9843670A2に記載されている。LPSの他の精製されたおよび合成された無毒の誘導体についても、記載されている(US 6,005,099およびEP 0 729 473 B1; Hilgers et al., 1986, Int. Arch. Allergy. Immunol., 79(4):392-6; Hilgers et al., 1987, Immunology, 60(1):141-6;ならびにEP 0 549 074 B1)。
本発明においてTLRアゴニストとして使用しうるLPS(すなわち細菌リポ多糖)の無毒の誘導体は、細菌源から精製および処理が可能であるか、または他の選択肢として合成されたものでありうる。たとえば、精製モノホスホリルリピドAについては、Ribi et al 1986(前掲)に記載されており、Salmonella sp.に由来する3-O-脱アシル化モノホスホリル(またはジホスホリル)リピドAについては、GB 2220211およびUS 4912094に記載されている。他の精製されたおよび合成されたリポ多糖についても、記載されている(US 6,005,099およびEP 0 729 473 B1; Hilgers et al., 1986, Int.Arch.Allergy.Immunol., 79(4):392-6; Hilgers et al., 1987, Immunology, 60(1):141-6;ならびにEP 0 549 074 B1)。細菌リポ多糖アジュバントは、US 6,005,099およびEP 0 729 473 B1に記載されている3D-MPLおよびβ(1-6)グルコサミン二糖でありうる。
したがって、本発明においてTLRアゴニストとして使用しうる他のLPS誘導体は、LPSまたはMPLまたは3D-MPLに構造が類似している免疫刺激剤である。本発明の他の態様において、LPS誘導体は、上記のMPL構造の一部分であるアシル化単糖でありうる。
二糖アゴニストは、次式:
Figure 2007505827
〔式中、R2は、HまたはPO3H2でありうる;R3は、アシル鎖またはβ-ヒドロキシミリストイルまたは式:
Figure 2007505827
を有する3-アシルオキシアシル残基でありうる〕
で示される精製されたまたは合成されたリピドAでありうる。
LPSと構造相同性をほとんど共有しておらずかつ完全に合成されたものであるLPSのこのほかのさらなる無毒の誘導体は、WO 00/00462(その内容は、参照により本明細書に完全に組み入れられるものとする)に記載されているものである。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-5を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-5を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、細菌フラジェリンである。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-6を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-6を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、ミコバクテリアリポタンパク質、ジ-アシル化LP、およびフェノール可溶性モジュリンである。さらなるTLR6アゴニストについては、W02003043572に記載されている。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-7を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-7を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、ロキソリビン、N7位およびC8位のグアノシン類似体、もしくはイミダゾキノリン化合物、またはそれらの誘導体である。一実施形態では、TLRアゴニストはイミキモドである。さらなるTLR7アゴニストについては、W002085905に記載されている。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-8を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-8を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、抗ウイルス活性を有するイミダゾキノリン分子、たとえば、レシキモド(R848)であり;レシキモドはまた、TLR-7により認識されうる。使用しうる他のTLR-8アゴニストとしては、WO2004071459に記載のものが挙げられる。
別な実施形態では、TLRアゴニストはイミキモドである。他の実施形態では、TLRアゴニストはレシキモドである。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-9を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである(Sabroe et al, JI 2003 p1630-5)。一実施形態では、TLR-9を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、HSP90である。他の選択肢として、TLR-9を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストは、非メチル化CpGヌクレオチド(とくに、CpGモチーフとして知られる配列コンテキスト)を含有するDNAである。
CpG含有オリゴヌクレオチドは、主にTh1応答を誘導する。そのようなオリゴヌクレオチドは周知であり、たとえば、WO 96/02555、WO 99/33488、ならびに米国特許第6,008,200号および同第5,856,462号に記載されている。
一実施形態では、CpGヌクレオチドはCpGオリゴヌクレオチドである。
一実施形態では、CpGヌクレオチドは、少なくとも1つのCG非メチル化ジヌクレオチドモチーフを含有する免疫刺激性オリゴヌクレオチド領域を有するオリゴヌクレオチド組成物である。免疫刺激性配列は、多くの場合、プリン、プリン、C、G、ピリミジン、ピリミジンであり;ジヌクレオチドCGモチーフは、メチル化されていない。
一実施形態では、CpGヌクレオチドは、少なくとも3ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも6ヌクレオチド以上分離された2つ以上のジヌクレオチドCpGモチーフを含有する。本発明に係るCpGヌクレオチドは、典型的にはデオキシヌクレオチドである。
一実施形態では、オリゴヌクレオチド中のヌクレオチド間結合はホスホロジチオエートであり、さらなる実施形態では、オリゴヌクレオチド中のヌクレオチド間結合はホスホロチオエート結合であるが、ホスホジエステル結合および他のヌクレオチド間結合も、混合ヌクレオチド間結合を有するオリゴヌクレオチドを含めて、本発明の範囲内である。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドまたはホスホロジチオエートの製造方法については、US5,666,153、US5,278,302、およびWO95/26204に記載されている。
好ましいCpGヌクレオチドの例は、以下の配列を有する。配列は、ホスホロチオエート修飾ヌクレオチド間結合を含有しうる。
OLIGO 1(配列番号17):TCC ATG ACG TTC CTG ACG TT (CpG 1826)
OLIGO 2(配列番号18):TCT CCC AGC GTG CGC CAT (CpG 1758)
OLIGO 3(配列番号19):ACC GAT GAC GTC GCC GGT GAC GGC ACC ACG
OLIGO 4(配列番号20):TCG TCG TTT TGT CGT TTT GTC GTT (CpG 2006)
OLIGO 5(配列番号21):TCC ATG ACG TTC CTG ATG CT (CpG 1668)
代替的なCpGオリゴヌクレオチドは、それほど重要でない欠失または付加を有する上記の配列を含みうる。
本発明で利用されるCpGヌクレオチドは、当技術分野で公知の任意の方法により合成可能である(たとえば、EP 468520)。便宜上、そのようなCpGヌクレオチドは、自動合成機を利用して合成可能である。
本発明で利用されるCpGヌクレオチドは、典型的にはデオキシヌクレオチドである。一実施形態では、オリゴヌクレオチド中のヌクレオチド間結合は、ホスホロジチオエートである。さらなる実施形態では、オリゴヌクレオチド中のヌクレオチド間結合は、ホスホロチオエート結合であるが、ホスホジエステルも本発明の範囲内である。さまざまなヌクレオチド間結合を含むオリゴヌクレオチド(たとえば、混合ホスホロチオエートホスホジエステル)が利用可能であると考えられる。オリゴヌクレオチドを安定化させる他のヌクレオチド間結合も使用可能である。
別な実施形態では、成分(i)は、TLR-10を介してシグナリング応答を引き起こしうるTLRアゴニストである。他の選択肢として、TLRアゴニストは、2種以上の上記のTLRの任意の組合せを介してシグナリング応答を引き起こしうる。
本発明に使用しうる特定のTLRアゴニストとしては、TLR 2、4、7、または8のアゴニストが挙げられる。
さらなる別な実施形態では、2種以上のTLRアゴニストの組合せが使用可能である。本発明の一実施形態では、TLR-4のアゴニストおよびTLR-7のアゴニストが使用される。
本発明の一実施形態では、成分(i)は、TLR-9を介してシグナリング応答を引き起こしえない。
本発明は、本明細書に列挙されたTLRアゴニストに限定されるものではなく;他の天然リガンドまたは合成TLRアゴニストもまた、本発明で使用可能である。
本発明の実施形態では、TLRアゴニストは、TLR-7を介してシグナリング応答を引き起こしうる。本発明の一実施形態では、TLRアゴニストは、イミダゾキノリン化合物またはその誘導体である。さらなる実施形態では、イミダゾキノリンまたはその誘導体は、本明細書に定義される式I〜VIのいずれか1つにより定義される化合物である。さらなる実施形態では、イミダゾキノリンまたはその誘導体は、式VIにより定義される化合物である。一実施形態では、イミダゾキノリンまたはその誘導体は、
1-(2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン;
1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン;
1-(2,ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン;
1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2-エトキシメチル-1-H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン;
よりなる群から選択される式VIで示される化合物である。
さらなる実施形態では、イミダゾキノリンまたはその誘導体は、イミキモドまたはレシキモドである。イミダゾキノリンまたはその誘導体は、イミキモドでありうる。本発明の一実施形態では、イミダゾキノリンまたはその誘導体がイミキモドである場合、イミキモドは、局所投与に供されるクリーム製剤として提供される。使用しうるイミキモドのクリーム製剤の例は、AldaraTMクリーム5%(3M)である。本発明の別な実施形態では、イミダゾキノリンまたはその誘導体がレシキモドである場合、レシキモドは、経口投与または皮内投与に供される製剤として提供される。本発明の一実施形態では、成分(ii)および(iii)は、併行投与されるポリヌクレオチド配列であり、かつ成分(i)は、成分(ii)および(iii)の投与の12〜36時間後、たとえば、成分(ii)および(iii)の投与の24時間後または約24時間後、たとえばクリーム製剤として局所投与されるイミダゾキノリン(たとえばイミキモド)である。
本発明の一実施形態では、本発明に係る成分(i)、(ii)、または(iii)をコードするヌクレオチド配列は、DNAである。さらなる実施形態では、ヌクレオチド配列またはポリヌクレオチド分子は、プラスミドDNA内にコードされる。
本発明に係るアジュバント組成物の一実施形態では、成分(i)および成分(ii)をコードするヌクレオチド配列は、1つのプラスミド内に共コードされる。
一実施形態では、アジュバント成分(i)は、次の物質のうちの1つ以上をコードするかまたはTLRアゴニストとして作用しうる次の物質の成分をコードするヌクレオチド配列である:β-デフェンシン;HSP60;HSP70;HSP90、またはTLRアゴニストとして作用しうる他のより低分子量のHSP;フィブロネクチン;およびフラジェリンタンパク質。
別な実施形態では、アジュバント成分(i)のTLRアゴニストは、次の物質のうちの1つ以上であるかまたはTLRアゴニストとして作用しうる次の物質の成分である:
TLR-1アゴニスト、たとえば、トリ-アシル化リポペプチド(LP);フェノール可溶性モジュリン;Mycobacterium tuberculosis LP;細菌リポタンパク質のアセチル化アミノ末端を模擬するS-(2,3-ビス(パルミトイルオキシ)-(2-RS)-プロピル)-N-パルミトイル-(R)-Cys-(S)-Ser-(S)-Lys(4)-OH三塩酸塩(Pam3Cys)LPおよびBorrelia burgdorfei由来のOspA LP;
TLR-2アゴニスト、たとえば、M tuberculosis、B burgdorferi、T pallidum由来の細菌リポペプチド;Staphylococcus aureusなどの種由来のペプチドグリカン;リポテイコ酸、マンヌロン酸、Neisseriaポーリン、細菌線毛、Yersinaビルレンス因子、CMVビリオン、麻疹ヘマグルチニン、および酵母由来のザイモサン;
TLR-3アゴニスト、たとえば、二本鎖RNA、またはウイルス感染に関連する分子核酸パターンのポリイノシン酸-ポリシチジル酸(PolyIC);
TLR-4アゴニスト、たとえば、グラム陰性細菌由来のリポ多糖(LPS)またはその断片;熱ショックタンパク質(HSP)10、60、65、70、75、または90;サーファクタントプロテインA、ヒアルロナンオリゴ糖、ヘパラン硫酸断片、フィブロネクチン断片、フィブリノーゲンペプチド、およびb-デフェンシン-2、またはモノホスホリルリピドA(MPL)のようなLPSの無毒の誘導体;
TLR-5アゴニスト、たとえば、細菌フラジェリン;
TLR-6アゴニスト、たとえば、ミコバクテリアリポタンパク質、ジ-アシル化LP、およびフェノール可溶性モジュリン;
TLR-7アゴニスト、たとえば、ロキソリビン、N7位およびC8位のグアノシン類似体、もしくはイミダゾキノリン化合物、またはそれらの誘導体(たとえば、イミキモドもしくはレシキモド);
TLR-8アゴニスト、たとえば、抗ウイルス活性を有するイミダゾキノリン分子(たとえばレシキモド);
TLR-9アゴニスト、たとえば、HSP90、または非メチル化CpGヌクレオチド(とくに、CpGモチーフとして知られる配列コンテキスト)を含有するDNA。
これらは、成分(ii)と共に併行投与または逐次投与に供される。一実施形態では、成分(i)は、前述のTLRアゴニストのうちの1つである。
本発明はさらに、本明細書に記載のアジュバント成分(i)および(ii)と、(iii)抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分と、を含む1種または複数種の免疫原性組成物を提供する。
本発明の一実施形態では、成分(i)は、ヌクレオチド配列によりコードされ、かつ成分(i)、(ii)、および(iii)をコードするヌクレオチド配列は、1つの(すなわち同一の)ポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成される。
本発明のさらなる実施形態では、成分(i)は、ヌクレオチド配列によりコードされ、かつ成分(i)、(ii)、および(iii)をコードするヌクレオチド配列は、併行投与または逐次投与に供すべく、別々のポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成される。
他の選択肢として、成分(i)、(ii)、および(iii)のうちのいずれか2つ成分をコードするヌクレオチド配列は、1つの(すなわち同一の)ポリヌクレオチド分子内に含まれうるかまたは構成されうるものであり、かつ残りのヌクレオチド配列は、併行投与または逐次投与に供すべく、さらなるポリヌクレオチド分子内にコードされうるものである。成分(ii)および(iii)コードするヌクレオチド配列は、1つの(すなわち同一の)ポリヌクレオチド分子内に含まれうるかまたは構成されうるものであり、かつ成分(i)をコードするヌクレオチド配列は、併行投与または逐次投与に供すべく、さらなるポリヌクレオチド分子内にコードされうるものである。
成分(i)、(ii)、および/または(iii)が別々のポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成される本発明の実施形態では、併行送達または逐次送達に供すべく、ポリヌクレオチド分子はそれぞれ、別々のプラスミド内に存在しうる。一実施形態では、併行送達が使用されうる。
本発明の一実施形態では、成分(i)をコードするヌクレオチド配列および成分(ii)をコードするヌクレオチド配列は、1つの(すなわち同一の)ポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成される。
別な実施形態では、成分(i)をコードするヌクレオチド配列および成分(ii)をコードするヌクレオチド配列は、併行投与または逐次投与に供すべく、異なるヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成されるヌクレオチド配列によりコードされる。
併行投与とは、実質的に同時に行われる投与を意味する。すなわち、成分は、同一時点で投与されるか、さもなければ互いに少なくとも数分以内に投与される。他の選択肢として、成分は、互いに1、2、3、4、5、または10分内に投与される。一治療プロトコルでは、アジュバント成分(i)および(ii)は、免疫原(iii)をコードするヌクレオチド配列の投与と実質的に同時に投与される。明らかに、このプロトコルは、必要に応じて変更可能である。
本発明の一実施形態では、成分(i)は、イミダゾキノリンまたはその誘導体であり、併行投与または逐次投与に供すべく、成分(ii)および(iii)とは別の組成物として提供される。一実施形態では、イミダゾキノリン化合物またはその誘導体は、逐次投与される。すなわち、成分(ii)および(iii)の投与の後に別の組成物として投与される。さらなる実施形態では、イミダゾキノリン化合物またはその誘導体は、成分(ii)および(iii)の投与の2、4、6、8、12、または24時間後に与えられる。一実施形態では、イミダゾキノリン化合物またはその誘導体は、成分(ii)および(iii)の投与の24時間後または約24時間後に与えられる。イミダゾキノリン化合物またはその誘導体がクリーム製剤として局所投与に供されるさらなる実施形態では、クリームは、成分(ii)および(iii)の投与の24時間後に適用される。イミダゾキノリン化合物またはその誘導体が投与(たとえば、限定されるものではないが皮下投与)に供すべく可溶性製剤として提供される本発明の別な実施形態では、イミダゾキノリン化合物またはその誘導体は、成分(ii)および(iii)の投与の6〜24時間後に投与可能であるか、または成分(ii)および(iii)の投与後の次の就業日に投与可能である。成分(ii)および(iii)は、金ビーズ上に被覆して粒子媒介薬剤送達を用いて、たとえば、EP0500799などに記載されるような「遺伝子銃」を用いて、患者の皮膚に投与しうる。
本発明のさらなる実施形態では、インターフェロン-ガンマ(IFNγ)をコードするヌクレオチド配列もまた提供される。IFNγは、成分(i)、(ii)、または(iii)のいずれとも別のヌクレオチド配列として提供されうる。成分(i)がTLRアゴニストをコードするヌクレオチド配列である本発明の実施形態では、IFNγは、成分(i)、(ii)、または(iii)のうちの1つ以上をコードするヌクレオチド配列内に共コードされうる。もしあれば残りの成分は、別々のヌクレオチド配列内にコードされうるか、または単一のさらなるヌクレオチド配列内に共コードされうる。
一実施形態では、IFNγは、成分(ii)および(iii)をコードするヌクレオチド配列内にコードされるか、または成分(ii)および(iii)ならびにIFNγは、同一または別々のプラスミド分子内にコードされ、かつ成分(i)は、併行投与または逐次投与に供すべく別の組成物として提供される。たとえば、成分(ii)および(iii)ならびにIFNγは、別々のプラスミド分子内にコードされる。一実施形態では、成分(i)は、イミダゾキノリン分子またはその誘導体、たとえばイミキモドでありうる。
本発明のさらなる実施形態では、CD40リガンド(CD40L)をコードするヌクレオチド配列もまた提供される。CD40Lは、成分(i)、(ii)、または(iii)のいずれとも別のヌクレオチド配列として提供されうる。成分(i)がTLRアゴニストをコードするヌクレオチド配列である本発明の実施形態では、CD40Lは、成分(i)、(ii)、または(iii)のうちの1つ以上をコードするヌクレオチド配列内に共コードされうる。もしあれば残りの成分は、別々のヌクレオチド配列内にコードされうるか、または単一のさらなるヌクレオチド配列内に共コードされうる。
一実施形態では、CD40Lは、成分(ii)および(iii)をコードするヌクレオチド配列内にコードされるか、または成分(ii)および(iii)ならびにCD40Lは、同一または別々のプラスミド分子内にコードされ、かつ成分(i)は、併行投与または逐次投与に供すべく別の組成物として提供される。たとえば、成分(ii)および(iii)ならびにCD40Lは、別々のプラスミド分子内にコードされる。一実施形態では、成分(i)は、イミダゾキノリン分子またはその誘導体、たとえばイミキモドでありうる。
本明細書中で参照されるヌクレオチド配列はすべて、RNA配列またはDNA配列でありうる。さらに、ヌクレオチド配列はすべて、プラスミドDNA内に含まれうるかまたは構成されうる。
成分(ii)および(iii)が併行投与に供すべく提供される一実施形態では、成分(ii)および(iii)をコードするヌクレオチド配列を含むプラスミドは、同一細胞または隣接細胞に送達されうる。プラスミドが隣接細胞に送達される一実施形態では、発現は、同一の微小環境中への成分の放出を引き起こす。一実施形態では、成分(i)は、併行送達または逐次送達に供すべく、別の組成物として提供される。さらなる実施形態では、送達は併行して行われる。別な実施形態では、成分(i)は、成分(ii)および(iii)の送達の12時間後または24時間後に送達すべく、別の組成物として提供される。成分(i)の送達は、成分(ii)および(iii)の送達と同一の部位でありうる。同一の部位とは、成分(i)が送達部位から15cm以内、5cm以内、1cm以内に送達されうるか、または成分(ii)および(iii)の注射部位でありうることを意味する。本発明の別な実施形態では、1つ以上の成分は、異なる注射部位に投与されうる。一実施形態では、成分はすべて、1つまたは複数の同一のリンパ節中にすべて流れ込む部位に投与される。
本発明の一実施形態では、(iii)をコードするヌクレオチド配列は、in vivoで免疫応答を惹起しうるMUC-1タンパク質またはその誘導体をコードする。ただし、この免疫応答は、MUC-1を発現する腫瘍細胞または腫瘍を認識可能である。
本発明のさらなる実施形態では、(iii)をコードするヌクレオチド配列は、in vivoで免疫応答を惹起しうるP501Sタンパク質またはその誘導体をコードする。ただし、この免疫応答は、P501Sを発現する腫瘍細胞または腫瘍を認識可能である。
本発明はさらに、本発明に係る1種または複数種の免疫原性組成物と、製薬上許容される担体(複数種可)、希釈剤(複数種可)、または賦形剤(複数種可)と、を含むワクチン組成物を実証する。
本発明はさらに、本発明に係るアジュバント成分(i)および(ii)を、抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分(iii)と、混合することを含む免疫原性組成物の製造方法を提供する。一実施形態では、本方法は、アジュバント成分(ii)をコードするヌクレオチド分子を、免疫原成分(iii)をコードするヌクレオチドと、混合することとと、併行投与または逐次投与に供すべく、アジュバント成分(i)またはジュバント成分(i)をコードするヌクレオチド配列を別の組成物として提供することとと、を含む。他の選択肢として、本方法は、アジュバント成分(ii)をコードするヌクレオチド分子を、免疫原成分(iii)をコードするヌクレオチドと、共コードして、単一のポリヌクレオチド分子を形成することと、併行投与または逐次投与に供すべく、アジュバント成分(i)またはアジュバント成分(i)をコードするヌクレオチド配列を別の組成物として提供することと、を含む。
別な実施形態では、成分(i)、(ii)、および(iii)をコードするヌクレオチド配列が併行投与または逐次投与に供すべく別々のポリヌクレオチド分子内にコードされる方法が提供される。このほかのさらなる実施形態では、成分(i)、(ii)、および(iii)のうちのいずれか2つ成分をコードするヌクレオチド配列が共コードされて単一のポリヌクレオチド分子を形成しかつ残りのヌクレオチド配列が併行投与または逐次投与に供すべくさらなるポリヌクレオチド配列内にコードされる方法が提供される。他の選択肢として、コード成分(i)、(ii)、および(iii)をコードするヌクレオチド配列は、共コードされて単一のポリヌクレオチド分子を形成する。
一実施形態では、本方法で使用されるヌクレオチド配列は、DNAであり、かつ本方法で使用されうるヌクレオチド配列は、プラスミドDNA内にコードされる。
別な実施形態では、成分(ii)および(iii)をコードするヌクレオチド分子がプラスミド内に組み込まれかつアジュバント成分(i)が併行投与または逐次投与に供すべく別の組成物として提供される方法が提供される。
さらなる実施形態では、本方法はさらに、製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体の中に成分を組み込むことを規定する。
本発明はさらに、本発明に係るアジュバント成分(i)および(ii)と;抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分(iii)と;1種以上の製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体と;を含む1種または複数種の医薬組成物を提供する。
他の選択肢として、本発明は、本明細書に記載される1種または複数種の免疫原性組成物と、製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体と、を含む1種または複数種の医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、アジュバント成分(ii)と、免疫原成分(iii)と、製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体と、を含む医薬組成物と;アジュバント成分(i)と、製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体と、を含むさらなる医薬組成物と;を含むキットを提供する。ただし、アジュバント成分(i)は、TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチドを含み;アジュバント成分(ii)は、GM-CSFをコードするヌクレオチドを含み;かつ免疫原成分(iii)は、抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む。一実施形態では、少なくとも1種の担体は、金ビーズであり、かつ少なくとも1種の医薬組成物は、粒子媒介薬剤送達による送達に適用しうる。さらなる実施形態では、成分(ii)および(iii)用の担体は、金ビーズであり、かつアジュバント成分(i)は、併行投与または逐次投与に供すべく製剤化される。本発明の一態様において、成分(ii)および(iii)のうちの1つ以上をコードするヌクレオチド配列を金ビーズ上に被覆することを含む方法が提供される。本発明の一実施形態では、成分は、別々の集団の金ビーズ上に被覆され、次に、組み合わされ、その後、投与される。別な実施形態では、成分は、同一の集団の金ビーズ上に被覆される。さらなる実施形態では、成分(ii)および(iii)は、金ビーズ上に被覆され、かつ成分(i)は、併行投与または逐次投与に供すべく別の組成物として提供される。
本発明はさらに、安全かつ有効な量の本明細書に記載される免疫原性組成物、ワクチン組成物、または医薬組成物を投与することにより、腫瘍を患っているかまたは患いやすい患者を治療する方法を提供する。一実施形態では、治療対象の腫瘍は、MUC-1またはP501Sを発現する腫瘍である。治療対象の腫瘍は、乳癌;非小細胞肺癌などの肺癌;または前立腺癌、胃癌、および他の消化器癌;でありうる。
本発明はさらに、抗原に対する哺乳動物の免疫応答を増大させる方法を提供する。該方法は、以下の成分:
(i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
(ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
(iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分;
を哺乳動物に投与することを含む。
一実施形態では、本方法は、成分(i)、(ii)、および(iii)のうちのいずれか2つ成分の併行投与と、残りの成分の逐次投与と、を含む。他の選択肢として、本方法は、成分(i)、(ii)、および(iii)の逐次投与を含む。さらなる実施形態では、併行投与に供される成分は、別々の組成物として製剤化される。本発明に係る一方法では、成分(ii)および(iii)は、併行投与され、かつ成分(i)は、併行投与または逐次投与に供すべく別の組成物として提供される。一実施形態では、成分(i)は、イミダゾキノリンまたはその誘導体である。成分(i)は、イミキモドであってよく、かつ成分(ii)および(iii)の投与部位またはその近傍で局所投与に供すべくAldaraTMクリーム(3M)の形態で提供可能である。
本発明はさらに、MUC-1またはP501Sを発現する腫瘍の治療または予防に使用するための医薬の製造における、以下の成分:
(i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
(ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
(iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分;
を含む免疫原性組成物を提供する。
本発明はさらに、哺乳動物において疾患状態に対する免疫応答を惹起する方法を提供する。該方法は、疾患状態に関連する抗原性ペプチドをコードするヌクレオチド配列を適切なベクターに組み入れて哺乳動物に投与することと;GM-CSFをコードするヌクレオチド配列を適切なベクターに組み入れて哺乳動物に追加的に投与することと;免疫応答を惹起すべく哺乳動物にイミダゾキノリンまたはその誘導体をさらに投与することと;を含む。
本発明はさらに、免疫原に対する哺乳動物の免疫応答を増大させる方法を提供する。該方法は、免疫応答を刺激するのに有効な量で免疫原をコードするヌクレオチド配列およびGM-CSFをコードするヌクレオチド配列を適切なベクターに組み入れて哺乳動物に投与する工程と;免疫応答を増大させるのに有効な量でイミダゾキノリンまたはその誘導体を哺乳動物にさらに投与する工程と;を含む。
本発明はさらに、本明細書に記載される組成物のいずれかを投与する方法を提供する。
本発明はさらに、抗原性のペプチドまたはタンパク質により開始される免疫応答を増強するための医薬の製造におけるイミダゾキノリンまたはその誘導体およびGM-CSFの使用を提供する。ただし、抗原性のペプチドまたはタンパク質は、ペプチドをコードするヌクレオチド配列を哺乳動物に投与した結果として発現される。
本発明はさらに、ヌクレオチド配列によりコードされる抗原に対する免疫応答を増強するための医薬の製造における以下の成分(i)〜(iii)の使用を提供する:
(i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
(ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
(iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分。
本発明はさらに、ヌクレオチド配列によりコードされる抗原に対する免疫応答を増強すべく哺乳動物に併行投与または逐次投与するための2種以上の医薬の製造における以下の成分(i)〜(iii)の使用を提供する:
(i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
(ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
(iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分。
本発明はさらに、ヌクレオチド配列によりコードされる抗原に対する免疫応答を増強すべく哺乳動物に併行投与または逐次投与するための医薬の製造における以下の成分(i)〜(iii)の使用を提供する(ただし、各成分は、別々の医薬として製剤化される):
(i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
(ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
(iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分。
本明細書に記載の1種または複数種のアジュバント組成物は、「初回免疫のみ」のストラテジーまたは「初回免疫-追加免疫」の手法の「初回免疫」および/または「追加免疫」の段階で使用可能である。使用される「初回免疫-追加免疫」手法は、2つの核酸ワクチンを含みうるか、または2つの異なるワクチン調製物(1つは核酸、1つはタンパク質)を含みうる。「初回免疫-追加免疫」手法の例は、Barnett et al., Vaccine 15:869-873 (1997)に記載されており、この場合は、2つの異なるワクチン調製物(1つはDNA、1つはタンパク質)が調製され、異なる時点でかつ特定の順序で独立して投与される。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物は、ワクチン接種ストラテジーの「初回免疫」の段階で使用される。
発明の詳細な説明
本明細書および添付の特許請求の範囲の全体を通して、文脈上他の解釈が必要とされないかぎり、「comprise(含む)」および「include(含む)」という単語またはそれらの変化形、たとえば、「comprising」、「comprises」、「including」、「includes」などは、包含的に解釈されるものとする。すなわち、これらの用語が使用される場合、特定して列挙されていない整数または要素を包含しうることを意味する。さらに、本明細書中の「comprising(含む)」、「comprise」、および「comprises」という用語は、それぞれ、いかなる場合においても、「consisting of(よりなる)」、「consist of」、および「consists of」という用語で場合により置換え可能であるものとする。
このほか、本明細書および添付の特許請求の範囲の全体を通して、実験データ、実施例、および図に関するものでないかぎり、「GM-CSF」という用語は、いかなる場合においても、「IFNγ」という用語で場合により置換え可能であり、その逆も成り立つ。成分(ii)がIFNγをコードするヌクレオチド配列である本発明の一実施形態では、成分(i)は、TLR-2、4、7、または8のTLRアゴニストでありうる。
上述したように、本発明は、免疫原性組成物と、ワクチン組成物と、ワクチン接種方法と、抗原性のタンパク質またはペプチドである免疫原をコードするヌクレオチド配列を哺乳動物に導入することによりタンパク質またはペプチドが哺乳動物体内で発現されて哺乳動物内で抗原性のタンパク質またはペプチドに対する免疫応答を誘導するようにすることを含むワクチン接種方法の改良と、に関する。そのようなワクチン接種方法は周知であり、先に参照したDonnellyらの文献に十分に記載されている。
本明細書中で使用する場合、免疫原性組成物という用語は、
(i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド配列と;
(ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド配列と;
(iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分と;
の組合せを意味する。ただし、成分(i)および(ii)は、哺乳動物において免疫原成分に対する免疫応答を増強するように機能的に協同して作用する。
組合せは、たとえば、単一の製薬上許容される製剤中で三成分の混合物の形態をとるか、または別々の各成分の形態、たとえば、三成分が別々の逐次投与または同時投与に供されるアジュバント成分(i)および(ii)ならびに免疫原成分(iii)を含むキットの形態をとる。一実施形態では、三成分の投与は併行して行われる。本発明のさらなる実施形態では、成分(ii)および(iii)は、併行投与され、かつ成分(i)は、成分(ii)および(iii)の投与前に別に投与される。本発明のさらなる実施形態では、成分(ii)および(iii)は、併行投与され、かつ成分(i)は、成分(ii)および(iii)の投与後に別に投与される。
本明細書および特許請求の範囲の全体を通して参照されるイミダゾキノリンまたはその誘導体は、以下の式I〜VI:
Figure 2007505827
〔式中、
R11は、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、ヒドロキシアルキル、アシルオキシアルキル、ベンジル、(フェニル)エチル、およびフェニルよりなる群から選択され、ベンジル置換基、(フェニル)エチル置換基、またはフェニル置換基は、1〜約4個の炭素原子のアルキル、1〜約4個の炭素原子のアルコキシ、およびハロゲンよりなる群から独立して選択される1つまたは2つの部分によりベンゼン環が場合により置換されていてもよく、ただし、ベンゼン環が2つの部分により置換される場合、これらの部分は、合計で6個以下の炭素原子を含有するものとし;R21は、水素、1〜約8個の炭素原子のアルキル、ベンジル、(フェニル)エチル、およびフェニルよりなる群から選択され、ベンジル置換基、(フェニル)エチル置換基、またはフェニル置換基は、1〜約4個の炭素原子のアルキル、1〜約4個の炭素原子のアルコキシ、およびハロゲンよりなる群から独立して選択される1つまたは2つの部分によりベンゼン環が場合により置換されていてもよく、ただし、ベンゼン環が2つの部分により置換される場合、これらの部分は、合計で6個以下の炭素原子を含有するものとし;そして各R1は、水素、1〜約4個の炭素原子のアルコキシ、ハロゲン、および1〜約4個の炭素原子のアルキルよりなる群から独立して選択され、かつnは、0〜2の整数であり、ただし、nが2である場合、R11基は、合計で6個以下の炭素原子を含有するものとする〕
Figure 2007505827
〔式中、
R12は、2〜約10個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニルおよび2〜約10個の炭素原子を含有する置換型の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニルよりなる群から選択され、この置換基は、1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルおよび3〜約6個の炭素原子を含有するシクロアルキル、ならびに1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルにより置換された3〜約6個の炭素原子を含有するシクロアルキルよりなる群から選択され;R22は、水素、1〜約8個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、ベンジル、(フェニル)エチル、およびフェニルよりなる群から選択され、ベンジル置換基、(フェニル)エチル置換基、またはフェニル置換基は、1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、およびハロゲンよりなる群から独立して選択される1つまたは2つの部分によりベンゼン環が場合により置換されていてもよく、ただし、ベンゼン環が2つのそのような部分により置換される場合、これらの部分は、合計で6個以下の炭素原子を含有するものとし;そして各R2は、1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲン、および1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルよりなる群から独立して選択され、かつnは、0〜2の整数であり、ただし、nが2である場合、R2基は、合計で6個以下の炭素原子を含有するものとする〕
Figure 2007505827
〔式中、
R23は、水素、1〜約8個の炭素原子の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、ベンジル、(フェニル)エチル、およびフェニルよりなる群から選択され、ベンジル置換基、(フェニル)エチル置換基、またはフェニル置換基は、1〜約4個の炭素原子の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、1〜約4個の炭素原子の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、およびハロゲンよりなる群から独立して選択される1つまたは2つの部分によりベンゼン環が場合により置換されていてもよく、ただし、ベンゼン環が2つのそのような部分により置換される場合、これらの部分は、合計で6個以下の炭素原子を含有するものとし;そして各R5は、1〜約4個の炭素原子の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲン、および1〜約4個の炭素原子の30の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルよりなる群から独立して選択され、かつnは、0〜2の整数であり、ただし、nが2である場合、R3基は、合計で6個以下の炭素原子を含有するものとする〕
Figure 2007505827
〔式中、
R14は、-CHRARB(ここで、RBは、水素または炭素-炭素結合である)であり、ただし、RBが水素である場合、RAは、1〜約4個の炭素原子のアルコキシ、1〜約4個の炭素原子のヒドロキシアルコキシ、2〜約10個の炭素原子の1-アルキニル、テトラヒドロピラニル、アルコキシアルキル(ここで、アルコキシ部分は、1〜約4個の炭素原子を含有し、かつアルキル部分は、1〜約4個の炭素原子を含有する)、2-、3-、もしくは4-ピリジルであるものとし、さらに、RBが炭素-炭素結合である場合、RBおよびRAは、一緒になって、ヒドロキシおよび1〜約4個の炭素原子のヒドロキシアルキルよりなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で場合により置換されていてもよいテトラヒドロフラニル基を形成するものとし;R24は、水素、1〜約4個の炭素原子のアルキル、フェニル、および置換フェニル(ここで、置換基は、1〜約4個の炭素原子のアルキル、1〜約4個の炭素原子のアルコキシ、およびハロゲンよりなる群から選択される)よりなる群から選択され;そしてR4は、水素、1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲン、および1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルよりなる群から選択される〕
Figure 2007505827
〔式中、
R15は、水素;1〜約10個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルおよび1〜約10個の炭素原子を含有する置換型の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル(ここで、置換基は、3〜約6個の炭素原子を含有するシクロアルキル、および1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換された3〜約6個の炭素原子を含有するシクロアルキルよりなる群から選択される);2〜約10個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニルおよび2〜約10個の炭素原子を含有する置換型の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル(ここで、置換基は、3〜約6個の炭素原子を含有するシクロアルキル、および1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルで置換された3〜約6個の炭素原子を含有するシクロアルキルよりなる群から選択される);1〜約6個の炭素原子のヒドロキシアルキル;アルコキシアルキル(ここで、アルコキシ部分は、1〜約4個の炭素原子を含有し、かつアルキル部分は、1〜約6個の炭素原子を含有する);アシルオキシアルキル(ここで、アシルオキシ部分は、2〜約4個の炭素原子のアルカノイルオキシまたはベンゾイルオキシであり、かつアルキル部分は、1〜約6個の炭素原子を含有する);ベンジル;(フェニル)エチル;ならびにフェニル;よりなる群から選択され;ベンジル置換基、(フェニル)エチル置換基、またはフェニル置換基は、1〜約4個の炭素原子のアルキル、1〜約4個の炭素原子のアルコキシ、およびハロゲンよりなる群から独立して選択される1つまたは2つの部分によりベンゼン環が場合により置換されていてもよく、ただし、ベンゼン環が2つの部分により置換される場合、これらの部分は、合計で6個以下の炭素原子を含有するものとし;
R25は、
Figure 2007505827
{ここで、
RXおよびRYは、水素、1〜約4個の炭素原子のアルキル、フェニル、および置換型フェニル(ここで、置換基は、1〜約4個の炭素原子のアルキル、1〜約4個の炭素原子のアルコキシ、およびハロゲンから選ばれる)よりなる群から独立して選択され;Xは、1〜約4個の炭素原子を含有するアルコキシ、アルコキシアルキル(ここで、アルコキシ部分は、1〜約4個の炭素原子を含有し、かつアルキル部分は、1〜約4個の炭素原子を含有する)、1〜約4個の炭素原子のハロアルキル、アルキルアミド(ここで、アルキル基は、1〜約4個の炭素原子を含有する)、アミノ、置換型アミノ(ここで、置換基は、アルキルまたは1〜約4個の炭素原子のヒドロキシアルキルである)、アジド、1〜約4個の炭素原子のアルキルチオよりなる群から選択される}
であり;そしてR5は、水素、1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲン、および1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルよりなる群から選択される〕
のうちの1つにより定義される化合物、または以上のいずれかの化合物の製薬上許容される塩でありうる。
アルキル基は、C1〜C4アルキル、たとえば、メチル、エチル、プロピル、2-メチルプロピル、およびブチルでありうる。アルキル基は、メチル、エチル、および2メチル-プロピルでありうる。アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、およびエトキシメチルでありうる。
以上に列挙した化合物およびそれらの調製方法については、PCT特許出願公開番号WO 94/17043に開示されている。
nが0、1、または2であることが可能な場合、nは、0または1であってもよい。
以上の置換基R1〜R5は、本明細書中では一般に「ベンゾ置換基」と記される。ベンゾ置換基は、水素であってもよい。
以上の置換基R11〜R15は、本明細書中では一般に「1-置換基」と記される。1-置換基は、2-メチルプロピルまたは2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルでありうる。
以上の置換基R21〜R25は、本明細書中では一般に「2-置換基」と記される。2-置換基は、水素、1〜約6個の炭素原子のアルキル、アルコキシアルキル(ここで、アルコキシ部分は、1〜約4個の炭素原子を含有し、かつアルキル部分は、1〜約4個の炭素原子を含有する)でありうる。2-置換基は、水素、メチル、またはエトキシメチルでありうる。
1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミンは、以下の式VI:
Figure 2007505827
〔式中、
Rtは、水素、1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ、ハロゲン、および1〜約4個の炭素原子を含有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルよりなる群から選択され;
Ruは、2-メチルプロピルまたは2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり;そして
Rvは、水素、1〜約6個の炭素原子のアルキル、またはアルコキシアルキル(ここで、アルコキシ部分は、1〜約4個の炭素原子を含有し、かつアルキル部分は、1〜約4個の炭素原子を含有する)である〕
により定義される化合物、または適切であれば以上のいずれかの化合物の生理学的に許容される塩でありうる。
式VI中、Rtは、水素でありうるものであり、Ruは、2-メチルプロピルまたは2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルでありうるものであり、かつRvは、水素、メチル、またはエトキシメチルでありうるものである。
1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミンは、次の化合物:
1-(2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン(Rtが水素であり、Ruが2-メチルプロピルであり、かつRvが水素であるときの式VIで示される化合物);
1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン(Rtが水素であり、Ruが2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり、かつRvがメチルであるときの式VIで示される化合物);
1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン(Rtが水素であり、Ruが2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり、かつRvが水素であるときの式VIで示される化合物);
1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2-エトキシメチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン(Rtが水素であり、Ruが2-ヒドロキシ-2-メチルプロピルであり、かつRvがエトキシメチルであるときの式VIで示される化合物);
またはそれらの生理学的に許容される塩を包含しうる。
疾患状態
本出願に係るワクチン接種方法および組成物は、たとえば、ウイルス性、細菌性、または寄生虫性の感染症、癌、アレルギー、および自己免疫障害のようなさまざまな疾患状態に対して哺乳動物を保護または治療すべく適合化可能である。本発明に係る方法または組成物を用いることにより保護または治療の対象となりうる障害または疾患状態のいくつかの特定例は、以下のとおりである:
ウイルス感染症
A型、B型、C型、D型、およびE型肝炎ウイルス症、HIV症、1型、2型、6型、および7型ヘルペスウイルス症、サイトメガロウイルス症、水痘帯状疱疹、パピローマウイルス症、エプスタインバーウイルス症、インフルエンザウイルス症、パラインフルエンザウイルス症、アデノウイルス症、コクサッキーウイルス症、ピコルナウイルス症、ロタウイルス症、呼吸器合胞体ウイルス症、ポックスウイルス症、ライノウイルス症、風疹ウイルス症、パポバウイルス症、ムンプスウイルス症、麻疹ウイルス症、
細菌感染症
TBおよび癩病を引き起こすミコバクテリア症、肺炎球菌症、好気性グラム陰性バチルス症、マイコプラズマ症、ブドウ球菌感染症、連鎖球菌感染症、サルモネラ症、クラミジア症、
寄生虫症
マラリア症、リーシュマニア症、トリパノソーマ症、トキソプラズマ症、住血吸虫症、フィラリア症、

乳癌、結腸癌、直腸癌、頭頸部癌、腎臓癌、悪性黒色腫、喉頭癌、卵巣癌、子宮頸癌、前立腺癌、
アレルギー
ハウスダストダニ、花粉、および他の環境アレルゲンに起因する鼻炎、
自己免疫疾患
全身性紅斑性狼瘡。
一実施形態では、本発明に係る方法または組成物は、ウイルス性障害のB型肝炎、C型肝炎、ヒトパピローマウイルス症、ヒト免疫不全ウイルス症、または単純ヘルペスウイルス症;細菌性疾患のTB;乳癌、結腸癌、卵巣癌、頸部癌、および前立腺癌;または喘息、リウマチ様関節炎、およびアルツハイマー病の自己免疫疾患;に対する保護または治療を行うべく使用される。
これらの特定の疾患状態は単なる例として言及されたものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではないことを認識すべきである。
抗原または免疫原
抗原反応を誘導すべく哺乳動物系内で発現される本出願で言及されるヌクレオチド配列は、抗原反応を開始させうる全タンパク質または単により短いペプチド配列をコードしうる。本明細書および添付の特許請求の範囲の全体を通して、「抗原性ペプチド」または「免疫原」という表現は、対象動物内で免疫応答を誘導しうるすべてのペプチド配列またはタンパク質配列を包含するものとする。しかしながら、動物系内で全タンパク質を発現させると天然抗原提示が模擬されて全免疫応答が惹起される可能性が高くなるので、一実施形態では、ヌクレオチド配列は、疾患状態に関連する全タンパク質をコードするであろう。特定の疾患状態に関係する公知の抗原性ペプチドのいくつかの例としては、以下の物質が挙げられるが、これらに限定されるものではない:
ヒト病原体に対して免疫応答を惹起しうる抗原、この抗原または抗原性組成物は、HIV-1由来(たとえば、tat、nef、gp120またはgp160、gp40、p24、gag、env、vif、vpr、vpu、rev)、ヒトヘルペスウイルス由来(たとえば、gH、gL、gM、gB、gC、gK、gE、もしくはgD、またはそれらの誘導体、あるいは前初期タンパク質、たとえば、HSV1またはHSV2に由来するICP27、ICP47、ICP4、ICP36)、サイトメガロウイルス(とくにヒトサイトメガロウイルス)由来(たとえば、gBまたはその誘導体)、エプスタインバーウイルス由来(たとえば、gp350またはその誘導体)、水痘帯状疱疹ウイルス由来(たとえば、gpI、II、III、およびIE63)であるか、または肝炎ウイルス由来、たとえば、B型肝炎ウイルス由来(たとえば、B型肝炎表面抗原もしくは肝炎コア抗原もしくはpol)、C型肝炎ウイルス抗原、およびE型肝炎ウイルス抗原であるか、または他のウイルス性病原体由来、たとえば、パラミクソウイルス由来:呼吸器合胞体ウイルス由来(たとえば、FおよびGタンパク質またはそれらの誘導体)であるか、またはパラインフルエンザウイルス由来、麻疹ウイルス由来、ムンプスウイルス由来、ヒトパピローマウイルス由来(たとえば、HPV6、11、16、18に由来するL1、L2、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7など)、フラビウイルス(たとえば、黄熱病ウイルス、デング熱ウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、日本脳炎ウイルス)由来、またはインフルエンザウイルス細胞由来(たとえば、HA、NP、NA、もしくはMタンパク質、またはそれらの組合せ)の抗原であるか、あるいは細菌性病原体由来、たとえば、N. gonorrheaおよびN. meningitidisを含むNeisseria spp.由来(たとえば、トランスフェリン結合タンパク質、ラクトフェリン結合タンパク質、PilC、付着因子);S. pyogenes由来(たとえば、Mタンパク質もしくはその断片、C5Aプロテアーゼ)、S. agalactiae由来、S. mutans由来;H. ducreyi由来;Moraxella spp.由来、たとえば、Branhamella catarrhalisとしても知られるM catarrhalis由来(たとえば、高分子量および低分子量の付着因子ならびにインベーシン);Bordetella spp.由来、たとえば、B. pertussis由来(たとえば、ペルタクチン、百日咳毒素もしくはその誘導体、繊維状ヘマグルチニン、アデニル酸シクラーゼ、線毛)、B. parapertussis 由来、およびB. bronchiseptica由来;Mycobacterium spp.由来、たとえば、M. tuberculosis由来(たとえば、ESAT6、抗原85A、-B、もしくは-C、MPT44、MPT59、MPT45、HSP10、HSP65、HSP70、HSP75、HSP90、PPD 19kDa[Rv3763]、PPD 38kDa[Rv0934])、M. bovis由来、M. leprae由来、M. avium由来、M. paratuberculosis由来、M. smegmatis由来;Legionella spp.由来、たとえば、L. pneumophila由来;Escherichia spp.由来、たとえば、腸内毒性E. coli由来(たとえば、定着因子、易熱性トキシンもしくはその誘導体、耐熱性トキシンもしくはその誘導体)、腸管出血性E. coli由来、腸病原性E. coli由来(たとえば、志賀毒素様毒素もしくはその誘導体);Vibrio spp.由来、たとえば、V. cholera由来(たとえば、コレラ毒素もしくはその誘導体);Shigella spp.由来、たとえば、S. sonnei由来、S. dysenteriae由来、S. flexnerii由来;Yersinia spp.由来、たとえば、Y. enterocolitica由来(たとえば、Yopタンパク質)、Y. pestis由来、Y. pseudotuberculosis由来;Campylobacter spp.由来、たとえば、C. jejuni由来(たとえば、トキシン、付着因子、およびインベーシン)およびC. coli由来;Salmonella spp.由来、たとえば、S. typhi由来、S. paratyphi由来、S. choleraesuis由来、S. enteritidis由来;Listeria spp.由来、たとえば、L. monocytogenes;Helicobacter spp.由来、たとえば、H. pylori由来(たとえば、ウレアーゼ、カタラーゼ、空胞形成毒素);Pseudomonas spp.由来、たとえば、P. aeruginosa由来;Staphylococcus spp.由来、たとえば、S. aureus由来、S. epidermidis由来;E. faecalis由来、E. faecium由来を含むEnterococcus spp.由来;Clostridium spp.由来、たとえば、C. tetani由来(たとえば、破傷風毒素およびその誘導体)、C. botulinum由来(たとえば、ボツリヌス毒素およびその誘導体)、C. difficile由来(たとえば、クロストリジウム毒素AまたはBならびにそれらの誘導体);Bacillus spp.由来、たとえば、B. anthracis由来(たとえば、ボツリヌス毒素およびその誘導体);Corynebacterium spp.由来、たとえば、C. diphtheriae由来(たとえば、ジフテリア毒素およびその誘導体);Borrelia spp.由来、たとえば、B. burgdorferi由来(たとえば、OspA、OspC、DbpA、DbpB)、B. garinii由来(たとえば、OspA、OspC、DbpA、DbpB)、B. afzelii由来(たとえば、OspA、OspC、DbpA、DbpB)、B. andersonii由来(たとえば、OspA、OspC、DbpA、DbpB)、B. hermsii由来;Ehrlichia spp.由来、たとえば、E. equi由来およびヒト顆粒球性エールリヒア症因子;Rickettsia spp.由来、たとえば、R. rickettsii由来;Chlamydia spp.由来、たとえば、C. trachomatis由来(たとえば、MOMP、ヘパリン結合タンパク質)、C. pneumoniae由来(たとえば、MOMP、ヘパリン結合タンパク質)、C. psittaci由来;Leptospira spp.由来、たとえば、L. interrogans由来;Treponema spp.由来、たとえば、T. pallidum由来(たとえば、微量外膜タンパク質)、T. denticola由来、T. hyodysenteriae由来;の抗原であるか、あるいは寄生虫由来、たとえば、Plasmodium spp.由来、たとえば、P. falciparum由来;Toxoplasma spp.由来、たとえば、T. gondii(たとえば、SAG2、SAG3、Tg34)由来;Entamoeba spp.由来、たとえば、E. histolytica由来;Babesia spp.由来、たとえば、B. microti由来;Trypanosoma spp.由来、たとえば、T. cruzi由来;Giardia spp.由来、たとえば、G. lamblia由来;Leishmania spp.由来、たとえば、L. major由来;Pneumocystis spp.由来、たとえば、P.カリニ(P.carinii)由来;Trichomonas spp.由来、たとえば、T. vaginalis由来;Schisostoma spp.由来、たとえば、S. mansoni由来;であるか、あるいは酵母由来、たとえば、Candida spp.由来、たとえば、C. albicans由来;Cryptococcus spp.由来、たとえば、C. neoformans由来;である。
M. tuberculosisに対する他の特異的抗原は、たとえば、Rv2557、Rv2558、RPF:Rv0837c、Rv1884c、Rv2389c、Rv2450、Rv1009、aceA(Rv0467)、PstS1、(Rv0932)、SodA(Rv3846)、Rv2031c 16kDal.、Tb Ra12、Tb H9、Tb Ra35、Tb38-1、Erd 14、DPV、MTI、MSL、mTTC2、およびhTCC1である(WO 99/51748)。M. tuberculosisに対するタンパク質はまた、M. tuberculosisの少なくとも2つまたは3つのポリペプチドがより大きいタンパク質中に融合された融合タンパク質およびその変異体を包含する。好ましい融合体は、Ra12-TbH9-Ra35、Erd14-DPV-MTI、DPV-MTI-MSL、Erd14-DPV-MTI-MSL-mTCC2、Erd14-DPV-MTI-MSL、DPV-MTI-MSL-mTCC2、TbH9-DPV-MTIを包含する(WO 99/51748)。
一実施形態では、Chlamydiaに対する抗原は、たとえば、高分子量タンパク質(HWMP)(WO 99/17741)、ORF3(EP 366 412)、および推定膜タンパク質(Pmps)を包含する。ワクチン製剤の他のChlamydia抗原は、WO 99/28475に記載されている群から選択可能である。
一実施形態では、細菌ワクチンは、Streptococcus spp.由来の抗原、たとえば、S. pneumoniae由来の抗原(PsaA、PspA、ストレプトリシン、コリン結合タンパク質)およびタンパク質抗原ニューモリシン(Biochem Biophys Acta, 1989, 67, 1007; Rubins et al., Microbial Pathogenesis, 25, 337-342)、ならびにそれらの突然変異無毒化誘導体(WO 90/06951;WO 99/03884)を含む。他の細菌ワクチンは、Haemophilus spp.由来の抗原、たとえば、H. influenzaeタイプB由来の抗原(たとえば、PRPおよびそのコンジュゲート)、型別不能なH. influenzae由来の抗原、たとえば、OMP26、高分子量付着因子、P5、P6、プロテインD、リポプロテインD、ならびにフィンブリンおよびフィンブリン誘導ペプチド(US 5,843,464)、またはそれらの多重コピー変異体もしくは融合タンパク質を含む。
本発明に使用しうる抗原は、マラリアを引き起こす寄生虫に由来する抗原がさらに包含しうる。たとえば、Plasmodia falciparumに由来する抗原は、RTS,SおよびTRAPを包含する。RTSは、B型肝炎表面抗原のpreS2部分の4つのアミノ酸を介して、P.falciparumのスポロゾイト周囲(CS)タンパク質のC末端部分を実質的にすべて、B型肝炎ウイルスの表面(S)抗原に連結させて含有するハイブリッドタンパク質である。その全構造は、英国特許出願第9124390.7号に基づく優先権を主張してWO 93/10152号として公開された国際特許出願PCT/EP92/02591号に開示されている。酵母中で発現させた場合、RTSは、リポタンパク質粒子として産生され、HBV由来のS抗原と共発現させた場合、RTS,Sとして知られる混合粒子が産生される。TRAP抗原については、WO 90/01496として公開された国際特許出願PCT/GB89/00895号に記載されている。本発明の実施形態は、抗原性調製物がRTS,S抗原とTRAP抗原との組合せを含むことを特徴とするマラリアワクチンである。マルチステージマラリアワクチンの成分の候補物質になると思われる他のマラリア原虫抗原は、P. faciparum MSP1、AMA1、MSP3、EBA、GLURP、RAP1、RAP2、Sequestrin、PfEMP1、Pf332、LSA1、LSA3、STARP、SALSA、PfEXP1、Pfs25、Pfs28、PFS27/25、Pfs16、Pfs48/45、Pfs230、およびPlasmodium spp.におけるそれらの類似体である。
本発明は、抗腫瘍抗原の使用を意図しており、癌の免疫療法処置に有用である。たとえば、前立腺癌、乳癌、大腸癌、肺癌、膵臓癌、腎臓癌、または黒色腫癌の腫瘍拒絶抗原など。代表的な抗原は、MAGE 1、3、およびMAGE 4、またはWO99/40188に開示されているような他のMAGE抗原、PRAME、BAGE、Lage(NY Eos 1としても知られる)、SAGE、およびHAGE(WO 99/53061)またはGAGE(Robbins and Kawakami, 1996, Current Opinions in Immunology 8, pps 628-636; Van den Eynde et al., International Journal of Clinical & Laboratory Research (submitted 1997); Correale et al. (1997), Journal of the National Cancer Institute 89, p293)を包含する。実際には、これらの抗原は、黒色腫、肺癌、肉腫、および膀胱癌のような広範にわたる腫瘍タイプで発現される。
本発明で使用するためのMAGE抗原は、発現エンハンサーまたは免疫学的融合パートナーとの融合タンパク質として発現されうる。とくに、Mageタンパク質は、Heamophillus influenzae B由来のプロテインDに融合されうる。とくに、融合パートナーは、プロテインDの最初の1/3を含むうる。そのような構築物は、WO99/40188に開示されている。癌特異的エピトープを含有しうる融合タンパク質の他の例は、bcr/abl融合タンパク質を包含する。
一実施形態では、前立腺抗原、たとえば、前立腺特異的抗原(PSA)、PAP、PSCA (PNAS 95(4) 1735-1740 1998)、PSMA、またはプロスターゼとして知られる抗原が利用される。
プロスターゼは、保存されたセリンプロテアーゼ触媒性三つ組H-D-Sとアミノ末端プレプロペプチド配列(分泌機能の可能性が示唆される)とを有する254アミノ酸長の前立腺特異的セリンプロテアーゼ(トリプシン様)である(P. Nelson, Lu Gan, C. Ferguson, P. Moss, R. Gelinas, L. Hood & K. Wand, "アンドロゲンによりレギュレートされ前立腺で限定発現されるセリンプロテアーゼであるプロスターゼの分子クローニングおよび特性決定(Molecular cloning and characterisation of prostase, an androgen-regulated serine protease with prostate restricted expression), In Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1999) 96, 3114-3119)。推定グリコシル化部位についての記載がなされている。予測された構造は、他の公知のセリンプロテアーゼのものと非常に類似しており、その成熟ポリペプチドは単一ドメインにフォールディングされていることが明らかにされている。成熟タンパク質は、224アミノ酸長であり、1つのA2エピトープが、天然でプロセシングされることが明らかにされている。
プロスターゼヌクレオチド配列および推定ポリペプチド配列および相同体は、Fergusonら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999, 96, 3114-3119)、ならびに国際特許出願WO 98/12302号(さらには対応登録特許US 5,955,306)、WO 98/20117号(さらには対応登録特許US 5,840,871およびUS 5,786,148)(前立腺特異的カリクレイン)、およびWO 00/04149号(P703P)に開示される。
本発明は、プロスターゼタンパク質ならびにその断片および相同体(「誘導体」)をベースとするプロスターゼタンパク質融合体を含む抗原を提供する。そのような誘導体は、前立腺腫瘍を治療するのに好適な治療用ワクチン製剤に使用するのに好適である。典型的には、断片は、先に参照した特許および特許出願に開示されているように、少なくとも20、50、または100個連続したアミノ酸を含有するであろう。
さらなる前立腺抗原は、WO98/37814(参照により本明細書に組み入れられるものとする)に記載の配列番号113のP501Sとして知られる。P501Sは、細胞表面レセプターと相互作用する膜タンパク質である。それは、タンパク質の全長にわたって存在する9〜11個の膜貫通領域を有するIIIa型形質膜タンパク質であると予測される。P501Sは、ホウレンソウスクロース結合タンパク質といくらかの相同性を共有する(Riesmeier JW, Willmitzer L, Frommer WB, 1992, EMBO J 11, 4705-13)。
連続かつ部分重複するP501S cDNA断片およびそれによりコードされるポリペプチドもまた、記載されており(WO 98/50567)、より特定的には、それは255アミノ酸長のC末端断片である。WO 99/67384に記載されている231アミノ酸長のポリペプチドは、潜在的膜貫通ドメイン、2つの潜在的カゼインキナーゼIIリン酸化部位、1つの潜在的タンパク質キナーゼCリン酸化部位、および潜在的細胞接着配列を含むことが報告されている。
P501Sおよびその構築物はまた、US 6,329,505(同様に参照により本明細書に組み入れられるものとする)にも記載されている。免疫原性断片およびその遺伝子によりコードされる部分としては、先に参照した特許出願に開示されているように、少なくとも20、50個、または100個連続したアミノ酸を含有するものが利用可能であると考えられる。特定の断片は、PS108(WO 98/50567(参照により本明細書に組み入れられるものとする))である。
他の前立腺特異的抗原は、WO98/37418およびWO/004149から公知である。このほかには、STEAP (PNAS 96 14523 14528 7-12 1999)がある。
本発明に関連して有用な他の腫瘍関連抗原は、Plu-1 (J Biol. Chem 274 (22) 15633-15645, 1999)、HASH-1、HasH-2、Cripto (Salomon et al Bioessays 199, 21 61-70、米国特許第5654140号)、Criptin (米国特許第5 981 215号)を包含する。このほか、癌の治療においてワクチンにとくに適合した抗原はまた、チロシナーゼおよびサービビンを含む。
本発明はまた、Muc-1、Muc-2、EpCAM、her 2/ Neu、マンマグロビン(US5,668,267)のような乳癌抗原、またはWO00/52165、WO99/33869、WO99/19479、WO98/45328に開示されている抗原と組み合わせるのに有用である。
上皮細胞ムチンMUC-1(エピシアリンまたは多形上皮ムチンPEMとしても知られている)は、多数の上皮細胞上に発現される高分子量の糖タンパク質であり、WO01/46228およびWO03/100060に記載されている。
一実施形態では、成分(iii)は、いかなる反復ユニット(完全または不完全)をも有していないMUC-1タンパク質またはその誘導体をコードする。さらなる実施形態では、MUC-1タンパク質またはその誘導体は、完全反復ユニットだけを有していない。他のさらなる実施形態では、MUC-1タンパク質またはその誘導体は、1〜15個の反復ユニット;7個の完全反復ユニットを含有する。
本発明の実施形態では、MUC-1誘導体は、野生型Muc-1からコドン改変されうる。とくに、不完全反復領域は、少なくとも0.6または少なくとも0.65のRSCU(相対同義コドン使用頻度)を有しうる。MUC-1タンパク質またはその誘導体の不完全反復ユニットをコードするヌクレオチド配列は、対応する非反復領域の野生型MUC-1 DNAに対して85%未満または80%未満の同一性レベルを有しうる。DNA暗号は、4つの文字(A、T、C、およびG)を有し、これらを用いて、生物の遺伝子にコードされるタンパク質のアミノ酸を表す3文字の「コドン」を形成する。DNA分子に沿ったコドンの直線配列は、それらの遺伝子によりコードされるタンパク質のアミノ酸の直線配列に翻訳される。暗号は、かなり縮重しており、61種のコドンが20種の天然アミノ酸をコードし、3種のコドンが「終止」シグナルを表す。したがって、ほとんどのアミノ酸は、2種以上のコドンにより暗号化され、実際には、4種以上の異なるコドンにより暗号化されるものもある。
所与のアミノ酸に対して2種以上のコドンが利用可能である場合、生物のコドン使用頻度パターンは、かなり非ランダムなものになることが観察されている。種が異なれば、それらのコドン選択の偏りも異なって現れ、さらに、単一の種においても、高レベルで発現される遺伝子と低レベルで発現される遺伝子との間でコドンの利用率が著しく異なることもある。この偏りは、ウイルス、植物、細菌、および哺乳動物細胞の間で異なり、いくつかの種では、他の種よりもランダムなコドン選択からの偏りが強く現れる。たとえば、ヒトおよび他の哺乳動物では、特定の細菌またはウイルスほどの強い偏りが現れない。これらの理由により、E. coliで発現される哺乳動物遺伝子または哺乳動物細胞で発現されるウイルス遺伝子は、効率的な発現を行うのに不適切なコドン分布を有する可能性がかなり高い。発現が行われる宿主でほとんど観察されないコドンのクラスターを異種DNA配列中に存在させた場合、その宿主における異種発現レベルは低いと考えられる。
したがって、同一のMUC-1タンパク質をコードするが野生型配列とは異なるように、特定の原核性宿主(たとえば、E. coliもしくは酵母)または真核性宿主により選択されるコドンを改変することが可能である。コドン改変の方法は、MUC-1の天然配列のコドンの一部または全部を改変するように手作業またはコンピューターソフトウェアのいずれかにより発生される任意の配列を含みうる。いくつかの方法が発表されている(Nakamura et.al., Nucleic Acids Research 1996, 24:214-215; WO98/34640)。一方法は、Calcgene法の変法であるSyngene法(R. S. Hale and G Thompson (Protein Expression and Purification Vol. 12 pp.185-188 (1998))である。
MUC-1をコドン改変するこの方法は、次の利点の一部または全部を有しうる:1) 極低頻度または低頻度で使用されるコドンを、より高頻度で使用されるコドンで置き換えることにより、遺伝子産物の発現を改良すること、2) 下流のクローニングを促進するように制限酵素部位を除去したりまたは組み込んだりすること、3) DNAベクター内の挿入配列とゲノム配列との間の相同的組換えの可能性を低下させること、ならびに4)ヒトにおいて免疫応答を改良すること。MUC-1の配列は、有利には、組換えの可能性が低減されたものであるが、野生型配列と少なくとも同一レベルで発現されるようにする。コドン改変配列を発生させるためにSynGeneプログラムで使用されるアゴリズムの性質に基づいて、類似の機能を発揮するかなり多数の異なるコドン改変配列を発生させることが可能である。簡潔に説明すると、高度に発現される大腸菌(E. coli)およびヒト遺伝子において天然で見出されるものに、より近いコドン出現頻度を有する合成遺伝子が得られるよう、統計的方法を用いてコドンが割り当てられる。簡潔に説明すると、β-アクチンのように高度に発現されるヒト遺伝子中に天然に見いだされるものに、より近いコドン出現頻度を有する合成遺伝子が得られるように、統計的方法を用いてコドンを割り当てる。
本発明で使用される免疫原をコードするポリヌクレオチドの実施形態では、免疫原がMUC-1である場合、標的で高度に発現される遺伝子のコドンの偏りに近づけるように、コドン使用頻度パターンを、MUC-1に特有なものとは異なるものに変更する。「コドン使用頻度係数」は、所与のポリヌクレオチド配列のコドンパターンが標的種のものにどのくらいよく類似しているかを表す尺度である。多くの種の高発現遺伝子のコドン出現頻度を文献から得ることが可能である(たとえば、Nakamura et al. Nucleic Acids Research 1996, 24:214-215を参照されたい)。61種のコドンのそれぞれのコドン出現頻度(選択されたクラスの遺伝子の1000コドンあたりの出現回数として表される)を20種の天然アミノ酸のそれぞれについて規格化する。その際、アミノ酸ごとに最高頻度で使用されるコドンの値を1に設定して、より低頻度のコドンの頻度が0〜1の間になるように尺度調整する。したがって、標的種の高発現遺伝子に対して、61種のコドンのそれぞれに、1以下の値が割り当てられる。その種の高発現遺伝子に対する特定のポリヌクレオチドのコドン使用頻度係数を計算するためには、特定のポリヌクレオチドの各コドンの尺度調整値を記録し、すべてのこれらの値の幾何平均を求める(これらの値の自然対数の和をコドンの総数で割り算し、真数を求めることにより)。係数は0〜1の値を有し、係数が大きくなるほど、ポリヌクレオチド中のより多くのコドンが、頻繁に使用されるコドンとなる。ポリヌクレオチド配列がコドン使用頻度係数1を有する場合、コドンはすべて、標的種の高発現遺伝子の「最高頻度」のコドンである。
本発明で使用される免疫原の一例では、特定のアミノ酸に対して使用されるコドンの10%未満を占めるコドンは、ポリヌクレオチドのコドン使用頻度パターンから除きうる。相対同義コドン使用頻度(RSCU)値は、そのアミノ酸に対するすべてのコドンが同等な頻度で使用された場合に予想される数でコドンの観測数を割り算して得られる値である。本発明に係るポリヌクレオチドでは、標的生物の高発現遺伝子中で0.2未満のRSCU値を有するコドンは除きうる。本発明に係るポリヌクレオチドは、一般的には、高発現ヒト遺伝子に対するコドン使用頻度係数が、0.6超、0.65超、または0.7超である。ヒトの場合のコドン使用頻度表は、Genbankに見いだしる。
比較のために挙げると、高発現ベータアクチン遺伝子は、0.747のRSCUを有する。
homo sapiensの場合のコドン使用頻度表を以下に示す:
ヒト(高発現)遺伝子1/24/91(human_high.cod)のコドン使用頻度
アミノ酸 コドン 数 /1000 比率
Gly GGG 905.00 18.76 0.24
Gly GGA 525.00 10.88 0.14
Gly GGT 441.00 9.14 0.12
Gly GGC 1867.00 38.70 0.50

Glu GAG 2420.00 50.16 0.75
Glu GAA 792.00 16.42 0.25
Asp GAT 592.00 12.27 0.25
Asp GAC 1821.00 37.75 0.75

Val GTG 1866.00 38.68 0.64
Val GTA 134.00 2.78 0.05
Val GTT 198.00 4.10 0.07
Val GTC 728.00 15.09 0.25

Ala GCG 652.00 13.51 0.17
Ala GCA 488.00 10.12 0.13
Ala GCT 654.00 13.56 0.17
Ala GCC 2057.00 42.64 0.53

Arg AGG 512.00 10.61 0.18
Arg AGA 298.00 6.18 0.10
Ser AGT 354.00 7.34 0.10
Ser AGC 1171.00 24.27 0.34

Lys AAG 2117.00 43.88 0.82
Lys AAA 471.00 9.76 0.18
Asn AAT 314.00 6.51 0.22
Asn AAC 1120.00 23.22 0.78

Met ATG 1077.00 22.32 1.00
Ile ATA 88.00 1.82 0.05
Ile ATT 315.00 6.53 0.18
Ile ATC 1369.00 28.38 0.77

Thr ACG 405.00 8.40 0.15
Thr ACA 373.00 7.73 0.14
Thr ACT 358.00 7.42 0.14
Thr ACC 1502.00 31.13 0.57

Trp TGG 652.00 13.51 1.00
End TGA 109.00 2.26 0.55
Cys TGT 325.00 6.74 0.32
Cys TGC 706.00 14.63 0.68

End TAG 42.00 0.87 0.21
End TAA 46.00 0.95 0.23
Tyr TAT 360.00 7.46 0.26
Tyr TAC 1042.00 21.60 0.74

Leu TTG 313.00 6.49 0.06
Leu TTA 76.00 1.58 0.02
Phe TTT 336.00 6.96 0.20
Phe TTC 1377.00 28.54 0.80

Ser TCG 325.00 6.74 0.09
Ser TCA 165.00 3.42 0.05
Ser TCT 450.00 9.33 0.13
Ser TCC 958.00 19.86 0.28

Arg CGG 611.00 12.67 0.21
Arg CGA 183.00 3.79 0.06
Arg CGT 210.00 4.35 0.07
Arg CGC 1086.00 22.51 0.37

Gln CAG 2020.00 41.87 0.88
Gln CAA 283.00 5.87 0.12
His CAT 234.00 4.85 0.21
His CAC 870.00 18.03 0.79

Leu CTG 2884.00 59.78 0.58
Leu CTA 166.00 3.44 0.03
Leu CTT 238.00 4.93 0.05
Leu CTC 1276.00 26.45 0.26

Pro CCG 482.00 9.99 0.17
Pro CCA 456.00 9.45 0.16
Pro CCT 568.00 11.77 0.19
Pro CCC 1410.00 29.23 0.48

したがって、免疫原成分をコードするヌクレオチド分子がMUC-1免疫原をコードする本発明の一実施形態では、ヌクレオチド配列は、βアクチンのように高度に発現されるヒト遺伝子の使用頻度に近づけるように改変される。
使用しうるMUC-1免疫原成分の任意の非VNTRユニットをコドン改変しうる。VNTRユニットが存在する場合、それを改変しても改変しなくてもよい。一実施形態では、コドン改変配列は、Muc-1の対応する非VNTRユニットに対して80%未満の同一性である。
ポリペプチド配列を比較する場合、以下に記載されるように、最大の対応が得られるようにアラインメントしたときに、2つの配列中のヌクレオチドの配列が同じであれば、2つの配列は「同一」であると言われる。
2つの配列間の比較は、典型的には、比較ウィンドウ全体にわたり配列を比較して、配列類似性を有する局所領域を特定し比較することにより実施される。本明細書中で使用される「比較ウィンドウ」という用語は、2つの配列を最適にアラインメントした後で配列を同数の隣接位置の参照配列と比較しうる少なくとも約20個、通常30〜約75個、40〜約50個の隣接位置のセグメントを意味する。
したがって、本発明で使用される免疫原の場合、コドン改変された配列の非反復領域および比較用の配列の最適アラインメントの非反復領域は、Smith and Waterman (1981) Add. APL. Math 2:482の局所同一性アルゴリズムにより、Needleman and Wunsch (1970) J. Mol. Biol. 48:443の同一性アラインメントアルゴリズムにより、Pearson and Lipman (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 2444の類似性探索法により、これらのアルゴリズムのコンピューター処理(Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group (GCG), 575 Science Dr., Madison, WIに含まれるGAP、BESTFIT、BLAST、FASTA、およびTFASTA)により、または目視検査により、処理可能である。
配列同一性パーセントおよび配列類似性を決定するのに好適なアルゴリズムの例は、BLASTおよびBLAST 2.0のアルゴリズムであり、それぞれ、Altschul et al. (1977) Nucl. Acids Res. 25:3389-3402、およびAltschul et al. (1990) J. Mol. Biol. 215:403-410に記載されている。BLASTおよびBLAST 2.0により、たとえば、本明細書に記載のパラメーターを用いて、本発明に係るポリヌクレオチドの同一性パーセントを決定しうる。BLAST分析を実施するためのソフトウエアは、National Center for Biotechnology Informationを介して公に入手可能である。
そのような構築物は、MUC-1を発現する腫瘍細胞を認識する細胞性応答さらには抗体応答の両方を惹起しうる。本発明に係るアジュバント組成物の組込みにより、MUC.1に対する免疫応答の速度論および機能性を改良しうる。
構築物は、WO01/46228に記載のグリコシル化を低減させた突然変異体のような改変反復配列(VNTRユニット)をも含有しうる。
使用しうるさらなるMUC-1構築物は、WO03/100060に記載の以下の物質を、そこに記載の変異体と共に包含する:
1) 7 VNTR MUC-1 (すなわち、7個の完全反復配列のみを有する完全MUC-1)
2) 7 VNTR MUC-1 Δss (シグナル配列を欠く以外は1と同じ)
3) 7 VNTR MUC-1 ΔTM ΔCYT (膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを欠く以外は1と同じ)
4) 7 VNTR MUC-1 Δss ΔTM ΔCYT (シグナル配列を欠く以外は3と同じ)
5) 短縮型VNTR MUC-1 (すなわち、完全反復配列を含まない完全MUC-1)
6) 短縮型VNTR MUC-1 Δss (シグナル配列を欠く以外は5と同じ)
7) 短縮型VNTR MUC-1 ΔTM ΔCYT (膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを欠く以外は5と同じ)
8) 短縮型VNTR MUC-1 Δss ΔTM ΔCYT (シグナル配列を欠く以外は7と同じ)
一実施形態では、1個以上の不完全VNTRユニットを変異させて、グリコシル化部位を改変することにより、グリコシル化の可能性を低減させる。変異は、置換でありうるか、または挿入もしくは欠失にすることも可能である。典型的には、少なくとも1個のスレオニンまたはセリンが、バリン、イソロイシン、アラニン、アスパラギン、フェニルアラニン、またはトリプトファンで置換される。
さらなる実施形態では、開裂させたMUC-1核酸にリーダー配列と細胞外ドメインとの接合部で制限部位を設ける。典型的には、この制限部位は、aNhe1部位である。
Her 2 neu抗原は、とくに、米国特許第5,801,005号に開示されている。Her 2 neuは、全細胞外ドメイン(ほぼアミノ酸1-645を含む)またはその断片と、全細胞内ドメイン(C末端の約580アミノ酸)の少なくとも免疫原性部分と、を含みうる。とくに、細胞内部分は、リン酸化ドメインまたはその断片を含んでいなければならない。そのような構築物は、WO00/44899に開示されている。一構築物は、ECD PDとして知られ、第2の構築物は、ECD ΔPDとして知られる(WO/00/44899を参照されたい)。
本発明で使用されるher 2 neuは、ラット、マウス、またはヒトに由来しうる。
ワクチンはまた、腫瘍維持機構(たとえば、血管形成、腫瘍浸潤)に関連する抗原、たとえば、tie 2、VEGFをコードしうる。
本発明に係るワクチンはまた、アレルギー、癌、または感染性疾患のほかに、慢性障害の予防または治療に使用することも可能である。そのような慢性障害は、喘息、アテローム性動脈硬化症、およびアルツハイマー病のような疾患ならびに他の自己免疫障害である。避妊薬として使用するためのワクチンもまた、対象になりうる。
アルツハイマー性神経変性疾患に罹患しやすいかまたは罹患している患者の予防および治療に適合する抗原は、とくに、N末端の39-43アミノ酸断片(アミロイド前駆体タンパク質)およびより小さい断片である。この抗原は、国際特許出願WO 99/27944-(Athena Neurosciences)に開示されている。
自己免疫障害用のワクチンまたは避妊ワクチンに含まれうる有望な自己抗原としては、サイトカイン、ホルモン、増殖因子、もしくは細胞外タンパク質、または4-ヘリカルサイトカイン、たとえばIL13が挙げられる。サイトカインとしては、たとえば、IL1、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL7、IL8、IL9、IL10、IL11、IL12、IL13、IL14、IL15、IL16、IL17、IL18、IL20、IL21、TNF、TGF、GMCSF、MCSF、およびOSMが挙げられる。4-ヘリカルサイトカインとしては、IL2、IL3、IL4、IL5、IL13、GMCSF、およびMCSFが挙げられる。ホルモンとしては、たとえば、黄体形成ホルモン(LH)、濾胞刺激ホルモン(FSH)、絨毛性ゴナドトロピン(CG)、VGF、GHrelin、アグーチ、アグーチ関連タンパク質、およびニューロペプチドYが挙げられる。増殖因子としては、たとえば、VEGFが挙げられる。
本発明に係るワクチンは、慢性症状および癌のような疾患の免疫療法処置だけでなく、持続性感染症の治療にも、とくに適している。したがって、本発明に係るワクチンは、結核(TB)、HIV感染症(たとえばAIDS)、およびB型肝炎(HepB)ウイルス感染症のような感染症の免疫療法にとくに好適である。
一実施形態では、核酸は、以下の抗原のうちの1つ以上をコードする:
HBV - PreS1、PreS2、および表面envタンパク質(coreおよびpol)
HCV - E1、E2、NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5AおよびB
HIV - gp120、gp40、gp160、p24、gag、pol、env、vif、vpr、vpu、tat、rev、nef
パピローマ - E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、L1、L2
HSV - gL、gH、gM、gB、gC、gK、gE、gD、ICP47、ICP36、ICP4
インフルエンザ - 赤血球凝集素、核タンパク質
TB - ミコバクテリアスーパーオキシドジスムターゼ、85A、85B、MPT44、MPT59、MPT45、HSP10、HSP65、HSP70、HSP90、PPD 19kDa Ag、PPD 38kDa Ag。
本発明は、自己抗原、たとえば、癌抗原P501SまたはMUC-1に対する耐性を破壊するのにとくに有効であろうと予想される。そのような自己抗原は、本発明に使用可能である。
本発明のさらなる実施形態では、本発明に係る免疫原構築物は、少なくとも1種の異種T細胞エピトープをコードする核酸配列を含む。これらのT細胞エピトープは、免疫原内または免疫原のいずれかの末端に組み込みうる。T細胞エピトープは、Tヘルパーエピトープでありうる。T細胞エピトープとしては、細菌タンパク質および毒素、たとえば、破傷風毒素およびジフテリア毒素に由来するT細胞エピトープであるPADRE(登録商標)が挙げられる。たとえば、破傷風毒素に由来するP2およびP30エピトープを使用することが可能である。そのようなエピトープは、より長い配列の一部でありうる。エピトープは、本発明に係る核酸分子内または配列の3'もしくは5'末端に組み込みうる。B型肝炎コア抗原または結核菌から誘導されるような他の融合パートナーも利用可能であると考えられる。一実施形態では、Mycobacterium tuberculosisに由来する融合パートナーは、MTB32Aの部分配列RA12(アミノ酸192〜323)である (Skeiky et al Infection and Immunity (1999) 67: 3998-4007)。
本発明の一実施形態では、免疫原は、無差別性T細胞エピトープPADREに融合された本明細書中に定義されるMUC-1構築物のいずれか1つでありうる。
さらに他の免疫学的融合パートナーとしては、たとえば、Haemophilus influenza Bに由来するプロテインD(WO91/18926)またはStreptococcus pneumoniaeに由来するLytAの一部分(典型的にはC末端部分)(CLytA; Biotechnology 10: 795-798, 1992)が挙げられ、後者は、WO03/104272に記載されるように、P2のような他のパートナーに融合可能である(すなわち、ClytA-P2-CLytA)(CPC))。WO99/40188には、とくに、Hisテールと分子のN末端にC-LytA部分とを有してMAGE抗原を含む融合タンパク質が記載されており;そのような融合タンパク質をコードする核酸配列は、本発明に係る成分(iii)を含みうる。
したがって、本発明に係る成分(iii)を含むヌクレオチドによりコードされうるさらなる免疫原構築物は、以下のものを包含しうる:
-免疫原-C-LytA反復配列1-4-P2エピトープ(C-LytA反復配列5に挿入または置換)-C-LytA反復配列6
-C-LytA反復配列1-4-P2エピトープ(C-LytA反復配列5に挿入または置換)-C-LytA反復配列6-免疫原
-免疫原-C-LytA反復配列2-5-P2エピトープ(C-LytA反復配列6に挿入)
-C-LytA2-5-P2エピトープ(C-LytA反復配列6に挿入)-免疫原
-免疫原 C-LytA反復配列1-5-P2エピトープ-C-LytA反復配列6に挿入
-C-LytA反復配列1-5-P2エピトープ-C-LytA反復配列6に挿入-免疫原
-免疫原-C-LytA反復配列1に挿入されたP2エピトープ-C-LytA反復配列2-5
-C-LytA反復配列1に挿入されたP2エピトープ-C-LytA反復配列2-5-免疫原
-免疫原-C-LytA反復配列1に挿入されたP2エピトープ-C-LytA反復配列2-6
-C-LytA反復配列1に挿入されたP2エピトープ-C-LytA反復配列2-6-免疫原
-免疫原-C-LytA反復配列1-C-LytA反復配列2に挿入されたP2エピトープ-C-LytA反復配列3-6
-C-LytA反復配列1-C-LytA反復配列2に挿入されたP2エピトープ-C-LytA反復配列3-6-免疫原;
ただし、「に挿入」とは、反復配列の任意の位置であってよいことを意味し、たとえば、残基1と2の間または2と3と間などである。
無差別性Tヘルパーエピトープは、反復領域内に挿入可能であり、たとえば、C-LytA反復配列2-5_C-LytA反復配列6a-P2エピトープ-C-LytA反復配列6bであってよく、この場合には、P2エピトープは、第6の反復配列内に挿入される(WO03/104272の図20参照)。
他の実施形態では、CPL1のC末端(C-CPL1)をC-LytAの代わりに使用しうる。
他の選択肢として、上記の構築物中のP2エピトープを他の無差別性Tエピトープ(たとえばP30)で置き換えることも可能である。
とくに例示的な免疫原は、腫瘍関連タンパク質または組織特異的タンパク質の少なくとも10個の連続アミノ酸、好ましくは20個、より好ましくは30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180個のアミノ酸を融合パートナーに融合して含む。
本発明のさらなる態様によれば、本発明に係る各ポリヌクレオチド配列を含みかつその発現を誘導しうる発現ベクターが提供される。ベクターは、細菌細胞、昆虫細胞、または哺乳動物細胞、とくにヒト細胞において、異種DNAの発現を促進するのに好適でありうる。
また、MUC-1もしくはP501Sを発現する腫瘍または転移の治療または予防における本発明に係るワクチンもしくは免疫原性組成物の使用または本発明に係るベクターの使用も提供される。
本発明はまた、MUC-1もしくはP501Sを発現する腫瘍、それに関連する任意の症状または疾患(たとえば転移)を治療または予防する方法を提供する。該方法は、有効量の本発明に係るワクチンまたは免疫原性組成物を投与することを含む。
本発明は、MUC-1をコードする核酸を含むワクチンに限定されるものではない。
ヌクレオチド配列は、RNAまたはDNA(たとえば、ゲノムDNA、合成DNA、もしくはcDNA)でありうる。一実施形態では、ヌクレオチド配列は、DNA配列またはcDNA配列である。哺乳動物細胞内で抗原性ペプチドの発現を行えるようにするために、抗原性ペプチドをコードするヌクレオチド配列を適切なベクター系中に提供する必要がある。本明細書中で使用される「適切なベクター」とは、免疫応答を惹起するのに十分な量で抗原性ペプチドを哺乳動物内で発現しうる任意のベクターを意味する。
たとえば、選択されるベクターは、抗原性ペプチドの発現を行えるようにする正しい順序でプラスミド、プロモーター、およびポリアデニル化/転写終止配列を配置して含みうる。これらの成分と場合により他の成分(たとえば、エンハンサー、制限酵素部位、および選択遺伝子、たとえば抗生物質耐性遺伝子)とを含むベクターの構築は、当業者に周知であり、Maniatis et al, “Molecular Cloning: A Laboratory Manual”, Cold Spring Harbour Laboratory, Cold Spring Harbour Press, Vols 1-3, 2nd Edition, 1989に詳細に説明されている。
プラスミドが哺乳動物宿主内で複製されたり、動物の染色体DNA内に組み込まれたりするのを防ぐために、真核細胞内で機能する複製起点を含まないプラスミドを作製しうる。
本発明に係る方法および組成物は、たとえば、家畜、実験動物、養殖動物、捕獲された野生動物、または一実施形態ではヒトを含めて、すべての哺乳動物の予防または治療法に関連して使用可能である。
以上に述べたように、本発明は、本発明に係るアジュバント成分(i)および/もしくは(ii)または抗原成分もしくは免疫原成分(iii)をコードする発現ベクターの使用を包含する。そのような発現ベクターは、分子生物学の技術分野でルーチン的に構築されており、たとえば、プラスミドDNA、ならびに適切なイニシエーター、プロモーター、エンハンサー、および他のエレメント、たとえば、必要になりうるポリアデニル化シグナルの使用を含みうる。これらは、タンパク質発現を行えるようにするために正しい向きで配置される。他の好適なベクターは、当業者には明らかであろう。これに関連するさらなる例として、Sambrook et al. Molecular Cloning: a Laboratory Manual. 2nd Edition. CSH Laboratory Press. (1989)を参照されたい。
本発明においてベクター内で使用されるポリヌクレオチドは、宿主細胞によるコード配列の発現を提供しうる制御配列に機能しうる形で連結される。すなわち、ベクターは発現ベクターである。「機能しうる形で連結される」という用語は、記載の成分が意図したように機能しうる関係にある近位を意味する。コード配列に「機能しうる形で連結される」調節配列(たとえばプロモーター)は、調節配列に適合する条件下でコード配列の発現が達成されるように配置される。
ベクターは、たとえば、複製起点、場合によりポリヌクレオチドの発現のためのプロモーター、および場合によりプロモーターのレギュレーターと共に提供されるプラスミドベクター、人工染色体(たとえば、BAC、PAC、YAC)ベクター、ウイルスベクター、またはファージベクターでありうる。ベクターは、1個以上の選択可能マーカー遺伝子、たとえば、細菌プラスミドの場合にはアンピシリンもしくはカナマイシン耐性遺伝子または真菌ベクターでは耐性遺伝子を含みうる。ベクターは、たとえば、DNAもしくはRNAを産生するためにin vitroで使用可能であるか、またはベクターによりコードされるタンパク質の産生などのために哺乳動物宿主細胞などの宿主細胞をトランスフェクトもしくはトランスフォームするのに使用可能である。また、たとえば、DNAワクチン接種または遺伝子治療の方法においてin vivoで使用するように、ベクターを適合させることも可能である。
プロモーターおよび他の発現調節シグナルは、発現がデザインされる宿主細胞に適合するように選択可能である。たとえば、哺乳動物のプロモーターとしては、カドミウムなどの重金属に応答して誘導されうるメタロチオネインプロモーター、およびβ-アクチンプロモーターが挙げられる。SV40 large T抗原プロモーター、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)前初期(IE)プロモーター、ラウス肉腫ウイルスLTRプロモーター、アデノウイルスプロモーター、またはHIVプロモーター、とくにHPV上流調節領域(URR)などのウイルスプロモーターもまた、使用可能である。これらのプロモーターはすべて、詳細に報告されており、当業界で容易に入手可能である。
一プロモーターエレメントは、イントロンAを欠くがエクソン1を含むCMV前初期プロモーターである(WO02/36792)。したがって、HCMV IE初期プロモーターの制御下に本発明に係るポリヌクレオチドを含むベクターが提供される。
好適なウイルスベクターの例としては、単純ヘルペスウイルスベクター、ワクシニアもしくはアルファ-ウイルスベクター、およびレトロウイルス、たとえば、レンチウイルス、アデノウイルス、およびアデノ関連ウイルスが挙げられる。これらのウイルスを用いる遺伝子移入技術は、当技術分野で公知である。たとえば、レトロウイルスベクターを用いて、本発明に係るポリヌクレオチドを宿主ゲノム中に安定に組み込むことが可能であるが、そのような組換えは好ましくない。それとは対照的に、複製欠陥型アデノウイルスベクターは、エピソームを保持しており、したがって、一過的発現を可能にする。昆虫細胞、ヒト細胞、酵母細胞、または細菌における発現を促進しうるベクター(たとえば、バキュロウイルスベクター)を利用することにより、たとえば、サブユニットワクチンとして使用するためにまたは免疫アッセイに使用するために、本発明に係るポリヌクレオチドによりコードされるHIVタンパク質を大量に産生することが可能である。
全長ワクシニア構築物を作製しようとするこれまでの試みはうまくいっていないので、本発明に係るポリヌクレオチドは、ウイルスワクチンにとくに有用である。
本発明の一実施形態では、公開PCT出願WO 03/046124(この先行公開は、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする)に記載されているC1、Pan 5、Pan 6、Pan 7 C68 (Pan 9)、SV1、SV25、およびSV 39から選択されるアデノウイルス核酸配列を含むウイルスベクターを使用することが可能である。
弱毒性のサルモネラまたはリステリアのような細菌ベクターを他の選択肢として使用することも可能である。本発明に係るポリヌクレオチドは、コードされたタンパク質を発現により産生するのに有用であり、この発現は、in vitro、in vivo、またはex vivoで行いうる。したがって、ヌクレオチドは、たとえば、収率を増大させるために、組換えタンパク質合成に組み入れることが可能であるか、または実際に、それ自体でDNAワクチン接種技術に利用される治療剤として使用することも可能である。コードされたタンパク質をin vitroまたはex vivoで産生するのに本発明に係るポリヌクレオチドを使用する場合、細胞(たとえば、細胞培養される細胞)は、発現させるポリヌクレオチドを含むように改変されるであろう。そのような細胞としては、一過性の、好ましくは安定な哺乳動物細胞系が挙げられる。本発明に係るポリペプチドをコードするベクターの挿入により改変されうる細胞の特定例としては、哺乳動物のHEK293T、CHO、HeLa、293、およびCOS細胞が挙げられる。選択される細胞系は、安定であるだけでなくポリペプチドの適切なグリコシル化および細胞表面発現を可能にするものでありうる。発現は、トランスフォームされた卵母細胞中で達成することも可能である。ポリペプチドは、トランスジェニック非ヒト動物たとえばマウスの細胞中で本発明に係るポリヌクレオチドから発現されうる。本発明に係るポリヌクレオチドからポリペプチドを発現するトランスジェニック非ヒト動物は、本発明の範囲内に含まれる。
本発明はさらに、哺乳動物被験体にワクチン接種する方法を提供する。該方法は、有効量のそのようなワクチンまたはワクチン組成物を被験体に投与することを含む。DNAワクチン、ワクチン組成物、および免疫治療剤に使用される発現ベクターは、プラスミドベクターでありうる。
抗原性ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むベクターを含んでなる免疫原成分は、さまざまな方法で投与しうる。裸の形態(すなわち、リポソーム製剤、ウイルスベクター、またはトランスフェクション促進タンパク質に関連付けられていない裸のヌクレオチド配列)でベクターを投与することが可能であり、適切な媒体、たとえば、PBSのような緩衝生理食塩溶液中に懸濁させてから、筋肉内、皮下、腹腔内、または静脈内に注射することが可能であるが、これまでのいくつかのデータによれば、筋肉内注射または皮下注射を使用しうることが示唆される(Brohm et al Vaccine 16 No. 9/10, pp 949-954 (1998) (この開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする))。以上に詳述された経路に加えて、経口経路、鼻腔内経路、または経肺経路により投与するためにたとえばリポソームまたはポリラクチドコグリコリド(PLG)粒子(25)内にベクターを封入することも可能である。
本発明の一実施形態によれば、たとえば、遺伝子銃(とくに微粒子銃)投与技術の使用により、免疫原成分の皮内投与が可能である。そのような技術は、たとえば、Haynes et al J. Biotechnology 44: 37-42(1996)に記載されているように、免疫原成分を金ビーズ上にコーティングしてから高圧下で表皮中に投与することを含みうる。
一具体例では、Powderject Pharmaceuticals PLC (Oxford, UK)およびPowderject Vaccines Inc. (Madison, WI)により製造されるようなデバイスを用いて、ガス駆動式粒子加速を達成しうる。そのようなデバイスのいくつかの例は、米国特許第5,846,796号、同第6,010,478号、同第5,865,796号、同第5,584,807号、およびEP特許第0500 799号に記載されている。この方法を用いれば、手持ち式デバイスにより発生させたヘリウムガスジェット内でポリヌクレオチドのような微細粒子の乾燥粉末製剤を加速して、対象標的組織(典型的には皮膚)中に粒子を押し込む無針送達法が可能になる。粒子は、0.4〜4.0μmまたは0.6〜2.0μmの直径を有する金ビーズでありうる。これらのビーズにDNAコンジュゲートをコーティングし、次に、カートリッジまたはカセットに収容して「遺伝子銃」中に配置する。
関連実施形態では、本発明に係る組成物のガス駆動式無針注射を行うのに有用と思われる他のデバイスおよび方法としては、Bioject, Inc. (Portland, OR)により提供されるものが挙げられる。そのいくつかの例は、米国特許第4,790,824号、同第5,064,413号、同第5,312,335号、同第5,383,851号、同第5,399,163号、同第5,520,639号、および同第5,993,412号に記載されている。
核酸ワクチンはまた、極微針を利用して送達することも可能である。この場合には、本発明に係る組成物を極微針にコーティングするか、またはリザーバーから極微針を介して送達することが可能である。
抗原性ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むベクターは、予防上または治療上有効な量で投与される。投与量は、一般に、1回あたりのヌクレオチド量として、粒子媒介送達の場合には1ピコグラム〜1ミリグラム、または1ピコグラム〜10マイクログラムの範囲内であり、他の経路の場合には10マイクログラム〜1ミリグラムの範囲内である。正確な量は、免疫化される哺乳動物の種類および体重、投与経路、アジュバントの効力および用量、治療または防御される疾患状態の性質、患者の免疫系が免疫応答を生じる能力、および望まれる防御または治療効力の程度によってかなり異なりうる。これらの変動要因に基づいて、医師または獣医師は、適切な投与量レベルを容易に決定することができるであろう。
抗原性ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分(iii)ならびにアジュバント成分(i)および(ii)は、1回かぎりでまたは反復して、たとえば、約4週間〜約18ヶ月間の間隔で1〜7回もしくは1〜4回、投与可能である。しかしながら、この場合にも、この治療レジームは、患者のサイズ、治療/防御される疾患、投与されるヌクレオチド配列の量、投与経路、および熟練した医師には自明であろうと思われる他の因子に依存して、有意に異なるであろう。患者は、全治療レジームの一部として1種以上の他の抗癌剤を投与されうる。
同様に、先に列挙した変数のタイプに依存して、TLRアゴニストの投与用量もまた、異なりうるであろうが、たとえば、1kgあたり約0.1mg〜1kgあたり約100mgの範囲内でありうる。ただし、「1kgあたり」とは、関係する哺乳動物の体重を意味する。TLRアゴニストアミン誘導体のこの投与は、それぞれ、ヌクレオチド配列の後続投与すなわち追加免疫投与により反復されうる。投与用量は、1kgあたり約5mg〜1kgあたり約0.5mg、または約1mg/kgもしくは5mg/kgでありうる。TLRアゴニストがレシキモドまたはイミキモドである場合、用量は1mg/kgでありうる。TLRアゴニストがイミキモドである場合、AldaraTMクリーム(5%イミキモド; 3M)を使用することが可能であり、投与部位またはその近傍に局所適用しうる。本発明の一実施形態では、5% AldaraTMクリームの12.5mgパケット(3M)を1つ使用することが可能であり、他の選択肢として、AldaraTMクリームを2パケット以上使用することが可能である。本発明のさらなる実施形態では、パケットの一部分を使用することが可能であり、たとえば、パケットの約20%、25%、33%、または50%を各部位またはその近傍で使用可能である。
イミダゾキノリン分子またはその誘導体を含むTLRアゴニストアジュバント成分は、未加工の化学状態で投与しるうるが、医薬製剤の形態で投与することも可能である。すなわち、TLRアゴニストアジュバント成分は、1種以上の薬学的または獣医学的に許容される担体および場合により他の治療成分と組み合わせてイミダゾキノリン分子を含みうる。担体は、製剤に含まれる他の成分と適合し、かつそのレシピエントに対して有害でないという意味で、「許容」されるものでなければならない。製剤の性質は、当然のことながら、意図される投与経路により異なり、製薬分野で周知の方法により調整可能である。製剤の調製方法のいずれにも、イミダゾキノリン分子またはその誘導体を1種以上の適切な担体と接触させる工程が含まれる。担体としては、クリーム配合物、他の選択肢としてPBAまたは水が挙げられる。一般的には、製剤を調製するには、該誘導体を液状担体または微粉砕された固形担体、あるいはその両者と均一かつ緊密に接触させ、次いで必要に応じて生成物を造形して所望の製剤にする。経口投与に好適な本発明に係る製剤は、個別の単位、たとえば、カプセル剤、カシェ剤、または錠剤(それぞれはあらかじめ決められた量の活性成分を含む);粉末剤または顆粒剤;水性液体または非水性液体中の溶液剤または懸濁液剤;あるいは水中油型液体エマルジョンまたは油中水型エマルジョンとして提供しうる。活性成分は、ボーラス剤、舐剤、またはペースト剤として提供することも可能である。
錠剤は、場合により1種以上の補助成分と共に、圧縮または成形することにより製造可能である。圧縮錠剤は、粉末または顆粒などの易流動形態の活性成分を、場合により、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、潤滑剤、界面活性剤、または分散助剤と混合して、適切な機械で圧縮することにより調製可能である。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械で成形することにより製造可能である。
錠剤は、場合により、コーティングまたは刻み目を施してもよく、活性成分が持続放出または制御放出されるように製剤化することが可能である。
筋肉内、腹腔内、または皮下の投与経路などにより注射に供される製剤としては、水性および非水性の無菌注射溶液(酸化防止剤、緩衝剤、制菌剤、および製剤を対象のレシピエントの血液と等張させる溶質を含みうる);ならびに水性および非水性の無菌懸濁液(懸濁化剤および増粘剤を含みうる)が挙げられる。製剤は、1回量または複数回量の容器、たとえば、密封されたアンプルおよびバイアルに入れて提供することが可能であり、また、使用直前に無菌の液状担体(たとえば、注射用水)を添加するだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で貯蔵することも可能である。即時注射溶液および懸濁液は、上述した種類の無菌の粉末剤、顆粒剤、および錠剤から調製可能である。口腔または鼻腔からの経肺投与に適した製剤は、活性成分を含有する(望ましくは0.5〜7ミクロンの範囲内の直径を有する)粒子がレシピエントの気管支に送達されるように提供される。そのような製剤を利用できるようにするには、それらは微粉末の形態をとる必要があり、こうした微粉末は、便宜上、吸入装置で使用するために、適切にはゼラチンなどから作製された穿孔可能なカプセル内に封入して、あるいは活性成分、適切な液体噴射剤、および場合により界面活性剤および/または固体希釈剤のような他の成分を含む自己噴射型製剤として、提供しうる。活性成分が溶液または懸濁液の液滴の形で分配される自己噴射型製剤も使用可能である。そのような自己噴射型製剤は、当技術分野で公知のものと類似しており、確立された手順で調製可能である。それらは、適切には、所望の噴霧特性を有する手動式または自動式のバルブを備えており、有利には、バルブは、操作ごとに一定容量(たとえば50〜100μL)を送達する計量タイプのものである。
さらなる可能性として、アジュバント成分は、アトマイザーまたはネブライザーで使用すべく溶液の形態をとることも可能であり、この場合には、吸入のために微細な液滴を生成するように加速気流または超音波撹拌が利用される。
鼻腔内投与に好適な製剤は、一般に、経肺投与について上述したものと類似した提示形態を含むが、鼻腔内での停留を可能にするために、そのような製剤は約10〜約200ミクロンの範囲内の粒径を有しうる。これは、適宜、適切な粒子サイズの粉末を使用するか、または適切なバルブを選択することにより達成可能である。他の好適な製剤としては、鼻の近くに保持された容器から鼻腔を通して急速に吸入することにより投与するために、約20〜約500ミクロンの範囲内の粒径を有する粗粉剤、および水性または油性溶液中に約0.2〜5% w/wの活性成分を含む点鼻剤が挙げられる。本発明の一実施形態では、抗原性ペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むベクターを、1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン誘導体と同一の製剤内に入れて投与することが可能である。したがって、この実施形態では、免疫原成分とアジュバント成分は、同一製剤内に存在する。
一実施形態では、アジュバント成分(ii)および免疫原成分(iii)は、遺伝子銃投与に好適な形態で調製され、免疫原をコードするヌクレオチド配列の投与に併行して該経路により投与される。この方法で使用するのに好適な製剤を調製するためには、アジュバント成分(ii)および免疫原成分(iii)を凍結乾燥して、遺伝子銃投与に適した金ビーズなどの上に付着させる必要があろう。この実施形態では、アジュバント成分(i)は、別の組成物として逐次的に投与されうる。
別な実施形態では、アジュバント成分(i)もしくは(ii)またはその両方は、高圧ガスの推進力を利用して乾燥粉末として投与可能である。少なくとも1種のアジュバント成分は、免疫原をコードするヌクレオチド配列の投与に併行させることが可能であり;アジュバント成分(ii)は、免疫原成分の投与に併行して投与されうる。
アジュバント成分(i)および(ii)は、たとえ一緒に製剤化されなくても、ヌクレオチド配列と同じ投与部位またはその近傍に投与することが適切であろう。
医薬製剤の他の詳細事項については、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvania (1985) (その開示内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする)に見いだしうる。
本明細書中に規定されているアジュバント成分は、同様に、たとえば、経口経路、経鼻経路、経肺経路、筋肉内経路、皮下経路、皮内経路、または局所経路のような多種多様な投与経路で投与可能である。成分は、皮内経路、皮下経路、または局所経路で投与可能である。
投与は、ヌクレオチド配列の投与の14日前〜14日後にまたはヌクレオチド配列の投与の1日前〜3日後に行いうる。GM-CSFをコードするヌクレオチド配列は、免疫原をコードするヌクレオチド配列の投与に併行して投与可能であり、かつTLRアゴニストである成分は、逐次的に提供可能である。TLRアゴニストである成分は、抗原成分のほぼもしくは正確に7、6、5、4、3、2、もしくは1日前、またはほぼもしくは正確に24、22、20、18、16、14、12、10、9、8、7、6、5、4、3、2、もしくは1時間前に投与されうる。TLRアゴニストである成分は、抗原成分のほぼもしくは正確に7、6、5、4、3、2、もしくは1日後、またはほぼもしくは正確に24、22、20、18、16、14、12、10、9、8、7、6、5、4、3、2、もしくは1時間後に投与されうる。
TLRアゴニストである成分は、残りの成分の24時間後または約24時間後に投与されうる。成分(ii)および(iii)の投与後にTLRアゴニスト成分を投与する利点は、成分(ii)および(iii)の送達により、送達位置でIFNγの誘導を引き起こしうることであり;これにより、TLR 7および/または8のアップレギュレーションのようなTLRのアップレギュレーションが惹起されて、TLRアゴニストに対する応答性が増大されうる。
本発明の一実施形態では、成分(ii)および(iii)は、遺伝子銃送達による同時投与に好適な製剤の形態をとり、アジュバント成分(i)は、逐次的局所投与に供すべく別のクリーム製剤として提供される。
患者中に裸のポリヌクレオチドまたはベクターを導入するのに好適な技術としてはまた、適切な媒体を用いる局所適用が挙げられる。核酸は、たとえば、経鼻投与、経口投与、腟内投与、または直腸内投与により、皮膚または粘膜表面に局所投与することが可能である。裸のポリヌクレオチドまたはベクターは、リン酸緩衝食塩水(PBS)のような製薬上許容される賦形剤と共に存在させうる。DNA取込みは、ブピバカインのような促進剤を個別にまたはDNA製剤に組み入れて用いることにより、さらに促進可能である。レシピエントに核酸を直接投与する他の方法としては、超音波法、電気刺激法、あるエレクトロポレーション法、およびUS-5,697,901に記載のマイクロシーディング法が挙げられる。
核酸構築物の取込みは、たとえば、トランスフェクション剤を使用するものなどを含めて、いくつかの公知のトランスフェクション技術により増強可能である。これらの作用剤の例としては、たとえば、リン酸カルシウムおよびDEAE-Dextranおよびリポフェクタント(たとえば、lipofectamおよびtransfectam)のようなカチオン性作用剤が挙げられる。投与される核酸の投与量は、さまざまでありうる。
本発明に係る核酸配列はまた、形質転換細胞を利用することにより投与することも可能である。そのような細胞としては、被験者から採取された細胞が挙げられる。本発明に係る裸のポリヌクレオチドまたはベクターは、そのような細胞中にin vitroで導入することが可能であり、形質転換細胞は、後の段階で被験者に戻すことが可能である。本発明に係るポリヌクレオチドは、細胞中にすでに存在する核酸中に相同的組換え事象により組み込まれうる。所望により、形質転換細胞をin vitroで増殖させることが可能であり、得られた細胞の1種以上を本発明で使用しうる。細胞は、公知の外科技術または顕微外科技術(たとえば、移植、マイクロインジェクションなど)により、患者の適切な部位に提供しうる。
本発明者らは、TLRアゴニストとGM-CSFとを組合せてDNAワクチン接種でアジュバントとして使用したときにTh1サイトカインプロファイルとTh2サイトカインプロファイルの両方が増強されうることを実証した。本明細書中で使用されるアジュバントまたはアジュバント成分という用語は、該誘導体または該誘導体を含む成分が免疫原に対する生体反応を望みどおりに増強および/または改変するように作用するを伝えるべく意図される。したがって、免疫応答を主にTh1応答にシフトさせたり、または両方のタイプの応答を増大させたりするために、アジュバントを使用することが可能である。
TH1型の免疫応答のインデューサーは、細胞媒介性応答を惹起しうる。高レベルのTh1型サイトカインは、所与の抗原に対して細胞媒介性免疫応答の誘導を助長する傾向があり、一方、高レベルのTh2型サイトカインは、抗原に対して体液性免疫応答の誘導を助長する傾向がある。
Th1型およびTh2型の免疫応答の差異が絶対的なものではないことを覚えておくことは重要である。実際には、個人は、主にTh1または主にTh2であると記述される免疫応答を維持するであろう。しかしながら、ネズミCD4 +ve T細胞クローンに関してMosmannおよびCoffmanにより記載された内容に基づいて、サイトカインのファミリーを考慮に入れることが便利であることが多い(Mosmann, T.R. and Coffman, R.L. (1989) TH1 and TH2 cells: different patterns of lymphokine secretion lead to different functional properties.(TH1およびTH2細胞: リンホカイン分泌のパターンが異なれば、機能特性も異なったものになる) Annual Review of Immunology, 7, p145-173)。伝統的には、Th1型応答は、Tリンパ球によるIFN-γおよびIL-2サイトカインの産生に関連付けられる。Th1型免疫応答の誘導に直接関連付けられることの多い他のサイトカインは、T細胞により産生されない(たとえば、IL-12)。これとは対照的に、Th2型応答は、Il-4、IL-5、IL-6、IL-10の分泌に関連付けられる。
次に、以下の実施例を参照しながら、本発明についてさらに説明するが、これらに限定されるものではない:
実施例
イントロダクション
GM-CSFをコードするヌクレオチド分子およびTLRアゴニストを使用すると抗原性ペプチドに対する細胞性免疫応答が増強されることを実験により実証する。免疫原性に関して有意差が観測された。すなわち、以下の実験からわかるように、GM-CSFをコードするヌクレオチドを含むアジュバントをTLRアゴニストと共に使用すると、抗原に対する免疫応答の速度論的挙動および機能性が改善される。これについては、本明細書中に概説される以下のプロトコルおよび当技術分野で周知のプロトコルにより、さらに実証しうる。
材料および方法
1 発現ベクターの構築: OVAcyt、7VNTRMuc1、HIV RNG、およびGM-CSFプラスミド
OVAcytプラスミドの構築
野生型ニワトリova遺伝子の分泌シグナル(a.a. 20-145)を欠失させることにより、非分泌型ニワトリオバルブミンをコードする遺伝子を構築した。非分泌細胞質型のオバルブミンタンパク質であることを示すべく、この短縮型遺伝子をOVAcytと記す。DNAワクチンベクターp7313中への連結を可能にする制限部位の組み込まれたプライマーを用いるPCRにより、この遺伝子を増幅した(詳細については、WO 02/08435(この先行公開は、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする)に記載されている)。
図1は、OvaCyt遺伝子を含有する発現カセットの配列を示している。Not1およびBamH1の制限酵素部位は下線付きであり、開始および停止コドンはボールド体であり、そしてKozak配列はイタリック体である。
GMCSFプラスミドの構築
マウスGM-CSFをcDNAライブラリーからクローン化し、発現ベクターpVACss2中にクローン化した。このcDNAクローンを鋳型として使用して、Kozac配列と開始コドンとDNAワクチンベクターp7313(上記WO 02/08435)中へのクローン化を可能にする制限酵素部位とが組み込まれたプライマーを用いるPCRにより、mGM-CSFオープンリーディングフレームを増幅した。図2は、このmGM-CSF発現カセットのコード配列を示している。
図2では、Nhe1およびAsc1の制限酵素部位は下線付きで示され、開始および停止コドンはボールド体であり、Kozak配列はイタリック体である。
RNGプラスミドの構築
Iowa長HCMVプロモーター+エキソン1の下流かつウサギβ-グロビンポリアデニル化シグナルの上流の、不活性化コドン最適化RT、短縮型Nef、およびHIV-1 clade B株HXB2由来のコドン最適化gag遺伝子のp17/p24部分。
RT-trNef遺伝子およびp17p24遺伝子をp73i-TgrnからPCR増幅することにより、構築物内の遺伝子の順序を達成した。2つのDNA断片のPCR縫合を行い、3kb産物をゲル精製し、NotI/BamHI切断し、その後、NotI/BamHI消化p7313ieと連結した。配列を図4に示す。
MUC-1構築物の生成
7個のVNTRユニットを含有するMUC1発現ベクターの構築
このベクターの構築については、特許出願WO03/100060(その開示内容は、参照により本明細書に組み入れられるものとする)に詳述されている。その配列を図3Aに示す。
MUC1のC末端に挿入されたHepBヘルパーエピトープを有するMUC1発現カセットの構築
二段階法を用いてMUC1のC末端にHepBヘルパーエピトープを挿入した。2種のオリゴFORAおよびREVAをアニーリングすることにより、エピトープをコードする短いDNAリンカーを生成させた。FORプライマー10pmol、REVプライマー10pmol、1×T4 DNAリガーゼ緩衝液、および10U T4ポリヌクレオチドキナーゼを全体積20μlで混合し、37℃で2時間インキュベートし、そして最初に95℃まで2分間加熱してから-0.1℃/sの速度で冷却することによりアニーリングした。4℃に保持した。得られたリンカーをpVACのNheI/XhoI部位に連結させてベクターJNW729(C末端)を生成させた。MUC1発現カセットをベクターJNW656からXbaIカセットで切り出してベクターJNW729のNheI部位にクローン化し、ベクターJNW737(C末端)を生成させた。ベクターはすべて、配列確認された。JNW737の配列は、図3Bに示されており、ヘルパーエピトープ配列は、四角で囲まれている。
MUC1のC末端に挿入されたPADREヘルパーエピトープを有するMUC1発現カセットの構築
最初に短いリンカーをpVAC1に挿入することにより、C末端融合体を生成させた。2種のプライマーPADREFORおよびPADREREVをアニーリングすることによりリンカーを作製して、NheI部位およびXhoI部位を介してpVAC1中にリンカーをクローン化し、ベクターJNW800を生成させた。MUC1カセットをXbaI断片で切り出してXbaI部位にクローン化することにより、JNW656(7×VNTR MUC1)およびJNW758(コドン最適化7×VNTR MUC1、特許出願VB60033参照)に由来する7×VNTR MUC1発現カセットをJNW800に挿入し、以下の2種のベクターを生成させた。
7×VNTR MUC1 C末端PADRE:JNW810
7×VNTR MUC1(コドン最適化) C末端PADRE:JNW812
JNW810およびJNW812に由来するMUC1発現カセットおよびPADREエピトープの配列決定結果を図3Cに示す。
2 構築物の試験 - 材料
動物
CBAB6.F1は、C57Bl6マウスとCBAマウスとの交雑種であり、使用したMUC1 Tgマウスに対する野生型バックグラウンドである。MUC1 Tgマウスは、Imperial Cancer Research Fundから入手したものであり、ヒトMUC1プロモーターの制御下でヒトMUC1を発現する(Peat et al, 1992)。そのマウスにおけるMUC1発現パターンは、ヒト組織に見られる発現のプロファイルに非常に類似している。Charles Riverから入手したC57/bl6またはBalb/Cをp7313OVAcytおよびp7313RNGに関係する試験に使用した。RIP-OVAloマウスは、GSKの社内で飼育されたものである。
2.1 2種のプラスミド:p7313 OVAcyt(抗原をコードするプラスミド)、p7313RNG(抗原をコードするプラスミド)、またはpVAC 7VNTR Muc1(抗原をコードするプラスミド)と、p7313 GMCSFプラスミド(GM-CSFをコードするプラスミド)と、の共送達
塩化カルシウムおよびスペルミジンを用いて、プラスミドDNAを直径2μmの金ビーズ上に沈澱させた。抗原をコードするプラスミド(p7313OVAcyt、p7313RNG、pVAC7VNTRMuc1、pVAC7VNTRMuc1-PADRE、またはpVAC7VNTRMuc1-HepB)とp7313GMCSFプラスミドとを等量で混合して共沈させることにより、すべてのビーズが2種のプラスミドの混合物でコーティングされて両方のプラスミドが同一の細胞に確実に送達されるようにした。とくに指定がないかぎり、抗原およびGMCSFをいずれも0.5μg/カートリッジで充填した。より低用量の抗原を使用する場合、GMCSF充填量を0.5μgに保持し、p7313emptyプラスミドまたはpVACemptyプラスミドを用いてカートリッジ上の全DNAを1μgになるように調整した。充填ビーズを、たとえば、Eisenbraum, et al. 1993, DNA Cell Biol. 12:791-797; Pertmer et al, 1996 J. Virol. 70:6119-6125に記載されているように、Tefzelチューブ上にコーティングした。Accell遺伝子送達(PCT WO 95/19799;参照により本明細書に組み入れられるものとする)を用いて、微粒子銃衝撃を行った。剃毛後に腹部の各側に1ヶ所ずつ結果の節に詳述される各時間点でプラスミドを2回投与することにより、雌C56Bl/6マウスを免疫化した。各時間点におけるDNAの全用量は、2μgであった。イミキモドを送達する場合、これをクリーム製剤として免疫化の24時間後に免疫化部位上に局所適用した。20μlの5% AldaraTMクリーム(3M)を各免疫化部位に適用した。ミニブタの場合、各回1μgで4回の免疫化を腹部に施した(剃毛後)。
CpGオリゴヌクレオチドの共コーティング
プラスミドの共コーティングと同一の手順を用いて、CpGオリゴヌクレオチドを金ビーズ上に共コーティングした。10:1のオリゴ:プラスミド比でオリゴをDNAと混合した。我々は、プラスミドがオリゴヌクレオチドにより置き換えられないこと明らかにし、オリゴヌクレオチドの10%がビーズ上に沈澱してカートリッジ上で1:1の比を生じると推測する。10:1のオリゴ対プラスミド比で共コーティングすると、1:1の比のときと比較してカートリッジ上へのオリゴの取り込みが多くなる。この試験で使用したODNを表1に列挙する。PTO ODNのCpG1826(刺激性CpG)およびGpC1745(非刺激性オリゴ)ならびにDNA ODNは、MWG-Biotech AGにより合成されたものである。
Figure 2007505827
2.2 T細胞応答のELISPOTアッセイ
マウス脾細胞の調製
免疫化の7日後または図に示される時間点で免疫化マウスから脾臓を取得した。ガラススライド間で粉砕することにより脾臓を処理して細胞懸濁液を作製した。塩化アンモニウム処理により赤血球を溶解させ、デブリを除去して脾細胞の微細懸濁液を残した。ELISPOTアッセイに使用するために、RPMI完全培地に4×106/mlの濃度で細胞を再懸濁させた。
ネズミの試験に用いたペプチド
OVAアッセイでは、ペプチドSIINFEKL(OVAの優性CD8ペプチド)を50nMの最終濃度でアッセイに使用してCD8応答を測定し、ペプチドTEWTSSNVMEERKIKVを10μMの最終濃度で使用してCD4応答を測定した。ICSアッセイでは、同様にオバルブミンタンパク質を使用して1mg/mlでCD4応答を測定した。p7313RNGペプチドに対する応答を検出すELISPOTでは、CD8ペプチドAMQMLKETIを刺激に使用した。Muc1に対する応答の検出では、CD4ペプチドGGSSLSYTNPAVAATSANLおよびGEKETSATQRSSVPSを10μMで使用し、CD8ペプチドSAPDNRPALを10nmで使用した。マウスにおけるGagおよびRTに対するCD8応答を追跡するために使用した9-merペプチドは、それぞれ、AMQLKETI(Gag CD8)およびYYPDSKDLI(RT CD8)であり、GagおよびRTに対するCD4応答は、それぞれ、IYKRWIILGLNKIVR(Gag CD4)およびQWPLTEEKIKALVEI(RT CD4)を用いて追跡した。ペプチドEREVLEWRFDSRLAF(Nef 218)についても試験した。これらのペプチドを10μMの最終濃度で試験した。ペプチドは、Genemed Synthesis, South San Franciscoから入手したものである。
マウスIFNgおよびIL-2のELISPOTアッセイ
15μg/ml(PBS中)のラット抗マウスIFNγまたはラット抗マウスIL-2(Pharmingen)でプレートをコーティングした。プレートを+4℃で一晩かけてコーティングした。使用前、プレートをPBSで3回洗浄した。脾細胞を4×105細胞/ウェルでプレートに添加した。各ウェル中の全体積は、200μlであった。ペプチド刺激細胞を含有するプレートを加湿された37℃のインキュベーター中で16時間インキュベートした。
ELISPOTアッセイプレートの発色
水で1回洗浄(1分間の浸漬を行って細胞を確実に溶解させる)およびPBSで3回洗浄を行うことにより、細胞をプレートから除去した。ビオチンコンジュゲート化ラット抗マウスIFNγまたはIL-2(Phamingen)をPBS中1μg/mlで添加した。プレートを振盪させながら室温で2時間インキュベートした。次に、プレートをPBSで3回洗浄し、その後、ストレプトアビジンアルカリホスファターゼ(Caltag)を1/1000希釈で添加した。PBSで3回洗浄した後、BCICP基質(Biorad)と共に15〜45分間インキュベートすることにより、スポットを出現させた。水を用いて基質を洗浄除去し、そしてプレートを乾燥させた。Asthma Cell Biology unit, GSKのBrian Hayesにより考案された画像解析システムまたはAID Elispotリーダー(Cadama Biomedical, UK)を用いて、スポットを計数した。
2.3 ペプチドまたはタンパク質の刺激に応答するネズミT細胞からのIFNγおよびIL-2の産生を検出するフローサイトメトリー
試験管1本あたり4×106個の脾細胞のアリコートに分け、そしてスピニングしてペレットにした。上清を除去し、そしてサンプルをボルテックスしてペレットを粉砕した。0.5μgの抗CD28+0.5μgの抗CD49d(Pharmingen)を各管に添加して放置し、室温で10分間インキュベートした。培地単独または適切な濃度でペプチドもしくはタンパク質を有する培地のいずれかを含む1mlの培地を該当する管に添加した。次に、サンプルを熱水浴中に入れて37℃で1時間インキュベートした。10μg/mlのブレフェルジンAを各管に添加して、37℃でインキュベーションをさらに5時間継続させた。次に、プログラム制御式水浴を6℃に戻し、その温度に一晩保持した。
次に、抗マウスCD4-PerCP(Pharmingen)および抗マウスCD8 APCでサンプルを染色した。p7313 RNGの実施例では、CD4 CyChromeおよびCD8ビオチンを使用し、サンプルを洗浄し、そしてストレプトアビジン-ECDで染色した。サンプルを洗浄し、室温で15分間かけて「Intraprep Permeabilization Reagent」キット(Immunotech)から100μlの固定液を添加した。洗浄後、Intraprepキットから100μlの透過化試薬を抗IFNγ-PE+抗IL-2-FITC(Immunotech)と共に各サンプルに添加した。サンプルを室温で15分間インキュベートし、そして洗浄した。サンプルを0.5mlの緩衝液に再懸濁させ、フローサイトメーターで分析した。
1サンプルあたり全量で500,000個の細胞を採取し、続いてCD4細胞およびCD8細胞をゲート解析して刺激に応答してIFNγおよび/またはIL-2を分泌する細胞の集団を決定した。
2.4 テトラマー染色および分析
100μlの全血または脾細胞を懸濁状態で各管に添加した。フィコエリトリン(PE)で標識化されたH2-Kb SIINFEKLテトラマー(Immunomics) 5μlを室温で20分間かけて添加した。抗マウスCD8-CyChromeまたはAPCを添加して放置し、さらに10分間インキュベートした。全血を分析する場合、製造業者の指示に従って「全血溶解溶液」(Immunotech)で赤血球を溶解させた。洗浄後、サンプルを緩衝液に再懸濁させ、フローサイトメーターで分析した。1サンプルあたり400,000事象を収集した。
3 ミニブタのデータ
ミニブタの免疫化
腹部下面に4カートリッジを送達することにより、ミニブタを免疫化した。14日後、末梢血単核細胞(BMC)を調製するために、末梢血サンプルを採取した。
ブタPBMCの精製
ブタ血液をヘパリン中に採取し、PBSで2:1に希釈し、そして50ml Falconチューブ内のHistopaque(Sigma)上に層状化した。チューブを1200gで30分間遠心し、境界面からブタリンパ球を採取した。塩化アンモニウム溶解緩衝液を用いて残留赤血球を溶解させた。細胞を計数し、2×106/mlで完全RPMI培地中に再懸濁させた。
ブタIFNgのELISPOTアッセイ
8μg/ml(PBS中)の(精製されたマウス抗ブタIFN□, Biosource ASC4934)でプレートをコーティングした。プレートを+4℃で一晩かけてコーティングした。使用前、プレートをPBSで3回洗浄し、完全RPMI培地で2時間ブロックした。PBMCを2×105細胞/ウェルでプレートに添加した。各ウェル中の全体積は、200μlであった。組換えGag、Nef、またはRTタンパク質(自社内で調製)を5μg/mlの最終濃度で添加した。プレートを加湿された37℃のインキュベーター中で16時間インキュベートした。
ELISPOTアッセイプレートの発色
水で1回洗浄(1分間の浸漬を行って細胞を確実に溶解させる)およびPBSで3回洗浄を行うことにより、細胞をプレートから除去した。ビオチンコンジュゲート化抗ブタIFNγをPBS中0.5μg/mlで添加した。プレートを振盪させながら室温で2時間インキュベートした。次に、プレートをPBSで3回洗浄し、その後、ストレプトアビジンアルカリホスファターゼ(Caltag)を1/1000希釈で添加した。PBSで3回洗浄した後、BCICP基質(Biorad)と共に15〜45分間インキュベートすることにより、スポットを出現させた。水を用いて基質を洗浄除去し、そしてプレートを乾燥させた。AID Elispotリーダー(Cadama Biomedical, UK)を用いて、スポットを計数した。
3 結果
イミキモドは免疫応答を増大させる
2×0.5μg p73I-RNG(GW825780X)または対照空ベクターを用いてPMIDによりマウスを免疫化した。該当する場合、20μlの5% AldaraTMクリーム(3M)を免疫化の各領域に擦り込んだ。免疫化の24時間後にAldaraTMクリームを適用した。免疫化後の14日目に脾臓を採取し、GAG balb/c CD8 9merペプチド:AMQMLKETIで刺激した後でIFNγ Elispotにより細胞応答を分析した。結果を図5に示す。データは、免疫化の0時間後または24時間後におけるイミキモドの送達を比較したものであり、免疫化の24時間後の適用が良好なアジュバント作用を有することを示している。
炎症性刺激に応答するTLRのアップレギュレーションを示すin vitroデータ
IFNγで処理されたDCにおけるTLR発現のTaqman分析
3体の健常ドナーのPBMCから単球を単離し、IL-4およびGM-CSFと共に7日間培養し、未成熟DCへの分化を誘導した。次に、DCをIFNγで24時間処理した。次に、TLR 1〜9のmRNA発現をTaqmanにより測定した。結果を図6に示す。発表された報告とは対照的に、我々は、低レベルのTLR7が単球由来のDC上で構成的に発現されることを示した。IFNγ処理の後、3体のドナーのいずれにおいてもTLR8の発現およびTLR7の増大されたレベルの発現が見いだされた。TLR2もまた、アップレギュレートされたが、その程度は、より少なかった。in vitroにおける刺激の24時間後のTLR7発現の増大は、免疫化の24時間後のイミキモドの良好な効果を示す図5の結果を説明する。
IFNγは、レシキモドに対するDcの応答性を増大させる
我々はまた、レシキモドに対するこれらのドナー由来の細胞の応答についても調べた。DCを単離し、前と同じようにGMCSFと共に培養した。次に、DCをIFNγで24時間処理するかまたは未処理の状態で放置し、その後、レシキモドで処理した。産生されたサイトカインのレベルおよび表面マーカー発現のレベルを測定した。結果を図7に示す。IFNγ前処理によりレシキモドに対するDCの応答性が増大されることが判明した。成熟過程が増強されて、細胞表面マーカーの発現、サイトカインの産生、およびDCの機能的能力が増大される結果となった。これらの結果から、TLR7およびTLR8がヒト単球由来のDCにおけるレシキモドに対する応答に関係していることが示唆され、再び、免疫化の24時間後のイミキモドの送達が支持される。
GMCSF共送達およびイミキモド適用は、一次免疫化後におけるp7313OVAcytに対する細胞応答を増強する
0日目のPMIDによる一次免疫化の後でELISPOTを行うことにより、OVAcytならびにp7313GMCSFおよびイミキモドとの組合せによる免疫化の後における細胞応答を評価した。0.5μgのp7313OVAcytおよび0.5μgのp7313GMCSFまたは空ベクター対照でカートリッジを充填した。したがって、2ショットとしてマウス1匹あたりに与えられた全DNA用量は、2μgであった。アッセイ条件は、次のとおりであった:SIINFEKL(高親和性CD8ペプチド)またはTEWTSSNVMEERKIKV(CD4エピトープを含有する)による刺激。Elispotアッセイの結果を図8に示す。この図は、GMCSFまたはイミキモドのいずれかをp7313 OVAcytと共に送達したときのアジュバント作用を示している。免疫化後の7日目に分析を行った。OVA+GMCSF+イミキモドのグループでは、CD8 IFNγ Elispotのウェルは、計数により識別可能なスポットよりも多くのスポットを含有していることから、GMCSF単独またはイミキモド単独のいずれよりも大幅に増大されていることが示される。p7313OVAcyt単独で免疫化した場合と比べて劇的に改良された他のパラメーターは、CD4細胞の数およびIFNγを分泌するCD4細胞の割合であった。
同一の免疫化スケジュールに従うさらなる実験において、OVAcytならびにp7313GMCSFおよびイミキモドとの組合せによる免疫化の後における細胞応答を、フローサイトメトリーにより評価した。なぜなら、これは、より広い応答範囲を測定する能力を有するからである。免疫化の7日後、14日後、および21日後、脾細胞に対してアッセイを行った。アッセイ条件は、SIINFEKLペプチド(高親和性CD8ペプチド)またはオバルブミンタンパク質(CD4細胞とCD8細胞の両方を刺激する)による刺激であった。行われたアッセイは、IFNγおよびIL-2を分泌するCD4細胞およびCD8細胞の頻度を求める細胞内サイトカイン染色、ならびに応答するCD8細胞の総度数を決定するSIINFEKL kbテトラマー染色であった。図9は、一次免疫化後の7日目、14日目、および21日目にテトラマー染色により測定された応答を示している。前の実験に一致して、GMCSFとイミキモドとの組合せは、これらのいずれを単独使用したときよりも高頻度のSIINFEKL特異的CD8細胞を誘導することが判明した。図10は、IFNγおよび/またはIL-2を分泌するCD4細胞およびCD8細胞の割合を示している。Elispotの結果に一致して、GMCSFとイミキモドとの組合せは、最も強力な応答を誘導した。このことは、CD8細胞およびCD4細胞のいずれからのサイトカイン分泌の場合にもあてはまるものであった。とくに、IFNγとIL-2の両方を分泌するCD4細胞の数は、大幅に増大された。
GMCSF共送達の存在下または不在下におけるイミキモド適用は、初回免疫および追加免疫の後におけるp7313OVAcytに対する細胞応答を増強する
0日目および28日目にp7313OVAcytでマウスを免疫化した。これを単独で送達するかまたはp7313GMCSFと共送達し、いくつかのグループでは、免疫化の24時間後にイミキモドの適用を行った。初回免疫および追加免疫の免疫化スケジュールでは、p7313OVAcytの用量を0.005μg/カートリッジに低減させた。p7313GMCSFは、存在する場合、0.5μg/カートリッジで送達した。追加免疫後の7日目に脾臓を採取し、オバルブミンCD4およびCD8ペプチドで一晩刺激した後、Elispotにより分析した。24時間でのイミキモドの投与と組み合わせてGMCSFの共送達を行うと、ova単独のときと比較して、CD4細胞およびCD8細胞のいずれによる細胞応答(とくにIFNγ産生)も増強されることが判明した。
Muc1に対する細胞応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響
pVAC7VNTR Muc1に対する応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモド処理の影響を調べる実験を行った。0日目および21日目にマウスをpVAC7VNTR muc1で免疫化した。これを単独で送達するか、p7313GMCSFと共送達するか、またはp7313GMCSFと共送達しかつ免疫化の24時間後にイミキモドを適用した。追加免疫後の7日目に脾臓を採取し、Muc1 CD4ペプチドで一晩刺激した後、Elispotにより分析した。p7313 GMCSFの共投与またはイミキモドの適用はいずれもpVAC 7VNTRMuc1単独で免疫化したときと比較してCD4応答を改良することが判明した。GMCSFの共送達を24時間でのイミキモドの投与と組み合わせると、応答はさらに増強された(図12)。
Muc1応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響を調べるさらなる実験を行った。寛容破綻実験を行うために、ヒトMuc1が導入されたトランスジェニックMuc1 SacIIマウスを使用した。これらのマウスは、CBA/C57/bl6のバックグラウンドで生産されたものてあり、したがって、このバックグラウンドを有するマウスを対照として使用した。GMCSFとの共送達を行ってまたはGMCSF共送達を行わずに、CBA/C57/bl6 F1マウスまたはSacIIマウスを、pVac empty、pVac7VNTRMuc1、またはPVAC7VNTR-PADREで免疫化した。24時間後、GMCSFグループにイミキモドの適用を行った。0日目、28日目、42日目にマウスを免疫化し、49日目に屠殺した。Muc1 CD4ペプチドGGSSLSYTNPAVAATSANL(298)およびGEKETSATQRSSVPS(192)またはPADREペプチドAKFVAAWTLKAAAで刺激した後、CD4細胞からのIFNgおよびIL-2の分泌をIFNgおよびIL-2 Elispotにより測定した。同一の刺激を用いて、IFNgおよびIL-2の分泌をICSによっても測定した。p7313 GMCSFおよびイミキモドを摂取した野生型マウスのグループの応答は、最も高いCD4応答を有していた。このことは、PADREペプチドまたはMuc1ペプチドに対する応答にあてはまる。7VNTRMuc1+GMCSF/イミキモドで免疫化されたSacIIマウスは、ペプチドGGSSLSYTNPAVAATSANL(298)に対してMuc1 CD4応答を有していたので、これらのマウスでは寛容が破綻した。pVac7VNTR PADRE+GMCSFイミキモドで免疫化されたSacIIマウスは、PADREに対して高い応答を有していたが(CD4細胞の24%)、Muc1に対して寛容の破綻は起こらなかった。これは、Muc1応答よりもPADRE応答のほうが免疫優性であることに起因しうる(図13)。同一のプロトコルを用いるさらなる実験において(図14)、GMCSFとの共送達を行ってまたはGMCSF共送達を行わずに、pVac empty、pVac7VNTRMuc1、PVAC7VNTR-PADRE、またはPVAC7VNTR HepBで、SacIIマウスを免疫化した。この実験では、HepBおよびPADREに対するCD4応答は、GMCSFおよびイミキモドの存在下で増強され、Muc1 CD4ペプチド298に対するCD4寛容は、7VNTR構築物および7VNTRHepB構築物により破綻した。
GMCSFおよびイミキモドは、p7313RNGプラスミドによりコードされるHIV抗原に対する応答を増強する
Powderject研究装置を用いてPMIDにより2カートリッジを送達することにより、雌Balb/c(K2d)マウスを免疫化した。1カートリッジあたり0.5μgおよび0.05μgで、2回用量の抗原を使用した。該当する場合、免疫化の24時間後にイミキモドを適用した。免疫化の7日後に1グループあたり3匹のマウスを屠殺し、脾臓を取り出してELIspotアッセイによる細胞応答分析に供した。GagおよびRTに対するCD8応答を追跡するために使用した9-merペプチドは、それぞれ、AMQLKETI(Gag CD8)およびYYPDSKDLI(RT CD8)であり、GagおよびRTに対するCD4応答は、それぞれ、IYKRWIILGLNKIVR(Gag CD4)およびQWPLTEEKIKALVEI(RT CD4)を用いて追跡した。ペプチドEREVLEWRFDSRLAF(Nef 218)についても試験した。GagおよびRTのCD4およびCD8ペプチドに対する応答は、これらのいずれかを単独で使用したときと比較して、イミキモドと組み合わされたGMCSFの存在下で最大に増強された。これらの結果は、GMCSF/イミキモドの組合せがとくにCD4細胞に強い影響を及ぼすオバルブミンおよびMuc1のデータに一致する。
GMCSFおよびCpGオリゴヌクレオチドは、一次免疫化後におけるp7313OVAに対する応答を増強する
グラフ上の軸表示に示されるようなOVAcytならびにCpG 1826、CpG1745、およびGMCSFの組合せでコーティングされたカートリッジを用いてPMIDにより、C57/bl6マウスを免疫化した。カートリッジの作製については、材料および方法に記載されている。指定があれば、免疫化の24時間後に局所適用イミキモド(AldaraTM)によるマウスの処置も行った。免疫化の7日後にマウスを屠殺し、脾細胞を分析した。ペプチドSIINFEKLを用いてCD8応答を測定し(10nm)、ペプチドTEWTSSNVMEERIKV(10μm)を用いてCD4応答を測定した(図16)。CpGオリゴ1826とp7313OVAcytとの共コーティングは、SIINFEKLペプチドにより測定されるCD8応答にプラスの影響を及ぼすことが示された。CpG 1745(負の対照のオリゴ)は、非特異的アジュバント作用を有するが、これは1826と比べてかなり減少されたものであった。TLRリガンドCpG 1826とGMCSFとの相乗効果は、イミキモドで見いだされたものに類似していた。
GMCSFおよびイミキモドは、一次免疫化後におけるp7313OVAに対する細胞傷害性応答を増強する。
OVAcytまたはOVAcyt+GMCSFのいずれかを用いてPMIDによりC57/bl6マウスを免疫化した。免疫化の24時間後、イミキモドを免疫化部位に適用した。一次免疫化後の7日目に、各グループごとに3匹のマウスから得た脾細胞をプールし、材料および方法に記載のin vitro細胞傷害性アッセイにより細胞傷害性を測定した。ex vivoで直後および7日間経過した後の両方で、アッセイを行った。いずれの条件においても、最大細胞傷害性は、GMCSF+イミキモドグループで見いだされたことから、このグループでは、機能面からみて、応答するT細胞の数が増大していると考えるのが妥当である(図17)。一次免疫化後におけるp7313OVAに対する細胞傷害性応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響をin vivo細胞傷害性アッセイによっても測定した(図18)。OVAcytまたはOVAcyt+GMCSFのいずれかを用いてPMIDによりC57/bl6マウスを免疫化した。免疫化の24時間後、イミキモドを免疫化部位に適用した。免疫化後の7、14、21、および42日目に、SIINFEKLペプチドをパルスしてなるCSFE標識脾細胞およびパルスされていないCSFE標識脾細胞を同数でマウスの静脈内に注射した。2時間後、フローサイトメトリーにより血液を分析し、パルスされた細胞とパルスされていない細胞との比を計算し、細胞傷害性の数値を求めた。イミキモド単独およびGMCSF/イミキモドはOVA単独よりも明らかな有益性を示したが、1つのグループあたり3匹のマウスを使用したこれらのグループ間には明らかな差異は存在しなかった。このため、1グループあたり6匹または7匹のマウスを比較するさらなる実験を計画した。この実験では、特異的溶解%の明らかな差異がグループ間に見いだされ、GMCSF+イミキモドのグループのマウスはすべて、イミキモドのみのグループよりも高い特異的溶解を示した(図19b)。
GM-CSF+イミキモドによるRIP OVAloマウスにおける寛容破綻
RIP OVAloマウスを使用してGMCSF+イミキモドの組合せによる寛容破綻の可能性を試験した(図20)。RIP OVAloマウスは、膵臓のインスリン産生ベータ細胞上でオバルブミン(OVA)を発現するので、この分子に対して寛容である。この寛容が破綻するとベータ細胞の自己免疫破壊が起こって糖尿病を引き起こす。これは、糖尿および血中グルコースレベルを測定することにより、容易に監視可能である。空ベクターまたはOVAcyt(PMIDを用いる)、±GM-CSF(PMIDを用いる)、および±イミキモドを用いて、RIPova loおよびC57/BL6マウス(wt対照グルーブ)に4回免疫化を行った。免疫化は3週間の間隔で行った。PMIDの24時間後、免疫化部位にイミキモドを局所適用した。最後の免疫化の7日後、脾細胞および血清のサンプルを採取した。TEWTSSNVMEERIKVペプチドで再刺激された脾細胞を用いて、CD4+ T細胞内におけるIFNγおよびIL2の産生を細胞内サイトカイン染色により監視した。SIINFEKLペプチドで再刺激された脾細胞を用いて、CD8+ T細胞内におけるIFNγおよびIL2の産生を細胞内サイトカイン染色により監視した。脾細胞を用いてCD8+ T細胞のH-2 Kb SIINFEKLテトラマー分析を行った。結果は、CD4寛容を破綻させるのにGMCSF+イミキモドが必要であることを示している(図20A)。CD8細胞の場合、GMCSF単独のグループおよびイミキモド単独のグループで応答が存在するが、応答は、GMCSF+イミキモドグループで最大である。このことはまた、CD8応答をテトラマーにより監視した場合にもあてはまる(図20C)。このモデルでの寛容破綻に対する機能試験は、糖尿病の発症である。これは、尿中グルコースレベルにより測定される。この試験を用いると、GMCSFとイミキモドとを組み合わせた免疫化スケジュールは、明らかに優れている(図20E)。この実験は、機能的応答の発生を含む寛容破綻が目標である場合、複数回の追加免疫を含むスケジュールにGMCSFを組み入れることが重要性であることを示している。
GM-CSFおよびイミキモドは、ミニブタにおいてp7313RNG(GW825780X)に対する一次応答を増強する
腹部下面に4回の投与(すなわち、4カートリッジ)を行うことにより、Gottingenミニブタを免疫化した。各カートリッジは、0.5μgのp7313RNGと0.5μgのp7313emptyまたはp7313GMCSFのいずれかとで構成されていた(図21に対する説明文中に詳述されるとおり)。最初の免疫化の14日後、血液をサンプリングし、PBMCを精製し、抗原特異的IFNγ分泌細胞数をELISPOTにより決定した(図21)。結果は、GMCSF+イミキモドの組合せにより媒介されるアジュバント作用がGMCSF単独またはイミキモド単独のいずれにより媒介されるアジュバント作用よりも大きいことを示している。
GM-CSFをコードするヌクレオチドをTLRアゴニストと一緒に含むアジュバントの利点は、本発明に係るアジュバント系が樹状細胞の十分な活性化および成熟を引き起こすことであることを、本発明者らは確認した。この結果して、ヌクレオチド配列によりコードされる抗原に対する一次免疫応答は、かなり改良される。この改良は、特異的細胞の数および細胞傷害活性により測定することができる。さらに、抗原に対する免疫系の寛容またはアネルギーの発生のリスクは、かなり低減される。このほか、アジュバント系は、一連の免疫化として投与されるときにヌクレオチド配列によりコードされる自己抗原に対する寛容を克服することが可能である。
OVAcyt遺伝子の配列。OvaCyt遺伝子を含有する発現カセットの配列を示す。Not1およびBamH1の制限酵素部位は下線付きであり、開始コドンおよび停止コドンはボールド体であり、そしてKozak配列はイタリック体である。 GMCSF遺伝子の配列。Nhe1およびAsc1の制限酵素部位は下線付きで示され、開始コドンおよび停止コドンはボールド体であり、Kozak配列はイタリック体である。 プラスミドJNW656由来の7×VNTR MUC1発現カセット。出発ベクターは、pVACおよびJNW656であり、特許出願WO03/100060に記載されている。NheI部位は、二重線の下線が付されている。XhoI部位は、点線の下線が付されている。XbaI部位は、イタリック体で示されている。タンパク質配列は、一文字方式で示されている。開始コドンおよび停止コドンは、ボールド体で示されている。7×VNTR反復配列は、下線が付されており、FseI部位は、太線の下線により示されている。VNTR配列中の天然のアミノ酸多型は、(+)記号により示されている。最適化されたコザック配列は、シャープ記号で示されている。 MUC1-HepB C末端(JNW737)ベクターの配列。XhoI部位は、下線が付されている。Kozak配列は、イタリック体で示されている。開始コドンおよび停止コドンは、ボールド体で示されている。四角で囲まれている配列は、HepBヘルパーエピトープ+フランキング配列を規定する。これらの実験で用いられるHepBヘルパーエピトープ配列は、PPAYRPPNAPIL(Milich et al. (1988) PNAS 85:1610-1614)であり、4つの天然アミノ酸が隣接する(N末端にWIRTおよびC末端にSTLP)。 MUC1-PADRE構築物JNW810、812のDNA配列。NheIおよびXhoI。NheI部位およびXhoI部位は、下線が付されている。Kozak配列は、イタリック体で示されている。開始コドンおよび停止コドンは、ボールド体で示されている。四角で囲まれている配列は、PADREヘルパーエピトープを規定する。 RNGプラスミド(GW825780X)の抗原性成分のコード配列 4時間でのイミキモドクリームの適用が良好な効果を有することの証明。2×0.5μg p73i-RNG(GW825780X)を用いてPMIDによりマウスを免疫化した。免疫化後の14日目に脾臓を採取し、GAG balb/c CD8 9mer:AMQMLKETIで刺激した後でIFNγ Elispotにより分析した。該当する場合、20μlの5% AldaraTMクリームを各免疫化領域に擦り込んだ。 IFNγで処理されたDCにおけるTLR発現のTaqman分析。IFNγ処理を用いたときと用いないときの3体のドナー(A〜C)に由来するDcにおけるTLR 1〜9のmRNA発現。ドナーAおよびCではTLR5に関する結果は得られなかった。y軸の尺度は、同一サンプルに由来するGADPHコピーに対する相対存在量を表す。 DCのレシキモド成熟に及ぼすIFNγの影響。DCを培養し、IFNγで24時間処理し、その後、レシキモドで成熟させた。FACS染色を用いて表面マーカーを分析し、ELISAを用いてサイトカイン分泌を測定した。 IFNgおよびIL-2 Elispotにより測定されるOVA特異的応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。0.5μgのp7313GMCSFとの共送達を行ってまたは行わずに0.5μgのp7313OVAcytでマウスを免疫化した。該当する場合には免疫化の24時間後に20μlのイミキモド(AldaraTM; 5%イミキモドクリーム, 3M)を局所適用して各免疫化部位に擦り込んだ。7日後にマウスを屠殺し、CD8またはCD4ペプチドで刺激した後、Elispotにより脾細胞からのIFNγおよびIL-2の分泌を測定した。ペプチドSIINFEKLを用いてCD8応答を測定し(10nm)、ペプチドTEWTSSNVMEERIKV(10μm)を用いてCD4応答を測定した。(スポット数が多すぎて計数できないウェルは、アッセイの範囲外にあり、グラフ上ではスポット数500として表されている)。 テトラマー染色により測定されるp7313OVAに対する応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。0.5μgのp7313GMCSFとの共送達を行ってまたは行わずに0.5μgのp7313OVAcytでマウスを免疫化した。該当する場合には免疫化の24時間後に20μlのイミキモド(AldaraTM; 5%イミキモドクリーム, 3M)を局所適用して各免疫化部位に擦り込んだ。7日後にマウスを屠殺した。各グループごとに3匹のマウスから得た脾細胞をプールし、抗CD8 CyChromeおよびPEで標識化されたSIINFEKL kbテトラマーを用いて染色した。CD8陽性細胞をゲート解析し、テトラマー陽性細胞のパーセントを決定した。A〜Fは、次のグループを表す:A ova単独、B ova+GMCSF、C ova+イミキモド、D ova+GMCSF+イミキモド、E ova+GMCSF+基剤クリーム対照、F 空ベクター+GMCSF+イミキモド。 細胞内サイトカイン染色により測定される一次免疫化後におけるp7313OVAに対する応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。各グループごとに3匹のマウス(図3と同一のマウス)から得た脾細胞をプールし、材料および方法に記載されるようにSIINFEKLペプチドまたはオバルブミンタンパク質のいずれかで刺激した。CD4、CD8、IFNg、およびIL-2の抗体で染色した後、CD4またはCD8陽性細胞をゲート解析し、サイトカイン陽性細胞の数を決定した。L-2、IFNg、またはその両方に対して陽性である3セットの細胞を図に示す。A〜Fは、次のグループを表す:A ova単独、B ova+GMCSF、C ova+イミキモド、D ova+GMCSF+イミキモド、E ova+GMCSF+基剤クリーム対照、F 空ベクター+GMCSF+イミキモド。白色バーは、IL-2のみを産生する細胞を表し、黒色は、IL-2とIFNγを産生する細胞を表し、灰色は、IFNγのみを産生する細胞を表す。 細胞内サイトカイン染色により測定される初回免疫および追加免疫の後におけるp7313OVAに対する応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。0日目および28日目にp7313OVAcytでマウスを免疫化した。これを単独で送達するかまたはp7313GMCSFと共送達し、いくつかのグループでは、免疫化の24時間後にイミキモドの適用を行った。初回免疫および追加免疫の免疫化スケジュールでは、p7313OVAcytの用量を0.005μg/カートリッジに低減させた。p7313GMCSFは、存在する場合、0.5μg/カートリッジで送達した。追加免疫後の7日目に脾臓を採取し、CD4オバルブミンタンパク質およびCD8ペプチドSIINFEKLで一晩刺激した後、細胞内サイトカイン染色により分析した。 Muc1特異的応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。GMCSFとの共送達を行ってまたは行わずに、C57/bl6マウスをpVac emptyまたはpVac7VNTRMuc1で免疫化し、いくつかのグループでは、24時間後にイミキモドの適用を行った。0日目および28日目にマウスを免疫化し、35日目に屠殺した。Muc1 CD4ペプチドGGSSLSYTNPAVAATSANL(298)およびGEKETSATQRSSVPS(192)で刺激した後、CD4細胞からのIFNgおよびIL-2の分泌をIL-2 Elispotにより測定した。示されたデータは、追加免疫の7日後にCD4細胞から得られたものである。 野生型マウスおよびMuc1トランスジェニックマウス(SacII)におけるMuc1特異的応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。GMCSFとの共送達を行ってまたはGMCSF共送達を行わずに、CBA/C57/bl6 F1マウスまたはSacIIマウスを、pVac empty、pVac7VNTRMuc1、またはPVAC7VNTR-PADREで免疫化した。24時間後、GMCSFグループにイミキモドの適用を行った。0日目、28日目、42日目にマウスを免疫化し、49日目に屠殺した。Muc1 CD4ペプチドGGSSLSYTNPAVAATSANL(298)およびGEKETSATQRSSVPS(192)またはPADREペプチドAKFVAAWTLKAAAで刺激した後、CD4細胞からのIFNgおよびIL-2の分泌をIFNgおよびIL-2 Elispotにより測定した(A〜D)。 図13aの続き:同一の刺激を用いて、IFNgおよびIL-2の分泌をICSによっても測定した。F1マウスはICSにより個々に測定したが、SACIIはプールした(F〜G)。 Muc1トランスジェニックマウス(SacII)におけるMuc1特異的応答および異種help特異的応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。GMCSFとの共送達を行ってまたはGMCSF共送達を行わずに、pVac empty、pVac7VNTRMuc1、PVAC7VNTR-PADRE、またはPVAC7VNTR HepBで、SacIIマウスを免疫化した。24時間後、GMCSFグループにイミキモドの適用を行った。0日目、28日目、49日目にマウスを免疫化し、56日目に屠殺した。Muc1 CD4ペプチドGGSSLSYTNPAVAATSANL(298)およびGEKETSATQRSSVPS(192)またはPADREペプチドAKFVAAWTLKAAAで刺激した後、CD4細胞からのIFNγおよびIL-2の分泌をIFNγおよびIL-2 Elispotにより測定した(A〜D)。同一の刺激を用いて、IFNγおよびIL-2の分泌をICSによっても測定した。免疫化に使用したプラスミドは、x軸上に示されている。ペプチド刺激は、グラフの標題に記されている。 p7313RNGプラスミドによりコードされるHIV抗原に対する応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。Powderject(登録商標)研究装置を用いてPMIDにより2カートリッジを送達することにより、雌Balb/c(K2d)マウスを免疫化した。該当する場合には免疫化の24時間後に20μlのイミキモド(AldaraTM; 5%イミキモドクリーム, 3M)を局所適用して各免疫化部位に擦り込んだ。免疫化の7日後に1グループあたり3匹のマウスを屠殺し、脾臓を取り出してELIspotアッセイによる細胞応答分析に供した。GagおよびRTに対するCD8応答を追跡するために使用した9-merペプチドは、それぞれ、AMQLKETI(Gag CD8)およびYYPDSKDLI(RT CD8)であり、GagおよびRTに対するCD4応答は、それぞれ、IYKRWIILGLNKIVR(Gag CD4)およびQWPLTEEKIKALVEI(RT CD4)を用いて追跡した。CD4エピトープであるペプチドEREVLEWRFDSRLAF(Nef 218)についても試験した。すべてのペプチドを10μMの最終濃度で試験した。2つの用量レベルのp7313RNGを試験した;1カートリッジあたり0.5μgおよび0.05μg。プラスミドp7313GMCSFは、1用量レベルで含まれていた;1カートリッジあたり0.5g。 一次免疫化後におけるp7313OVAに対する応答に及ぼすGMCSFおよびCpGオリゴヌクレオチドの影響。グラフ上の軸表示に示されるようなOVAcytならびにCpG 1826、CpG1745、およびGMCSFの組合せでコーティングされたカートリッジを用いてPMIDにより、C57/bl6マウスを免疫化した。カートリッジの作製については、材料および方法に記載されている。指定があれば、免疫化の24時間後に局所適用イミキモド(AldaraTM)によるマウスの処置も行った。免疫化の7日後にマウスを屠殺し、脾細胞を分析した。ペプチドSIINFEKLを用いてCD8応答を測定し(10nm)、ペプチドTEWTSSNVMEERIKV(10μm)を用いてCD4応答を測定した。Elispotにより応答を分析した。カウント数がグラフ上で500として示されている場合、応答がアッセイの範囲外にあり、ウェル中のスポット数が多すぎて計数できなかったものである。 一次免疫化後におけるp7313OVAに対する細胞傷害性応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。in vitro細胞傷害性アッセイにより細胞傷害性を測定した。OVAcytまたはOVAcyt+GMCSFのいずれかを用いてPMIDによりC57/bl6マウスを免疫化した。免疫化の24時間後、イミキモドを免疫化部位に適用した。一次免疫化後の7日目に、各グループごとに3匹のマウスから得た脾細胞をプールし、材料および方法に記載されているようにアッセイを行った。グラフAは、直後にex vivoで行った細胞傷害性アッセイの結果を示している。グラフは、パルスされた標的の溶解からパルスされていない標的の溶解を引き算することにより算出された特異的溶解を示している。グラフBは、6日間経過した後で材料および方法に記載されているようにアッセイを行って細胞から得られた結果を示している。 一次免疫化後におけるp7313OVAに対する細胞傷害性応答に及ぼすGMCSFおよびイミキモドの影響。in vivo細胞傷害性により測定。OVAcytまたはOVAcyt+GMCSFのいずれかを用いてPMIDによりC57/bl6マウスを免疫化した。免疫化の24時間後、イミキモドを免疫化部位に適用した。免疫化後の7、14、21、および42日目に、SIINFEKLペプチドをパルスしてなるCSFE標識脾細胞およびパルスされていないCSFE標識脾細胞を同数でマウスの静脈内に注射した。2時間後、フローサイトメトリーにより血液を分析し、パルスされた細胞とパルスされていない細胞との比を計算し、細胞傷害性の数値を求めた。図は、3匹の動物よりなる各グループの平均値±SDを示している。イミキモド単独およびGMCSF/イミキモドはOVA単独よりも明らかな有益性を示したが、1つのグループあたり3匹のマウスを使用したこれらのグループ間には明らかな差異は存在しなかった。図19bでは、組合せがイミキモド単独のときよりも有益であるかを確認するために、1グループあたり6〜7匹のマウスを免疫化した。 イミキモド単独とGMCSF/イミキモドとを比較するin vivo細胞傷害性アッセイ。1グループあたり8匹のC57/bl6マウスをPMIDによりOVAcytまたはOVAcyt+GMCSFのいずれかで免疫化した。免疫化の24時間後、イミキモドを免疫化部位に適用した。免疫化後の7日目に、SIINFEKLペプチドをパルスしてなるCSFE標識脾細胞およびパルスされていないCSFE標識脾細胞を同数でマウスの静脈内に注射した。2時間後、フローサイトメトリーによりマウスの血液を分析し、パルスされた細胞とパルスされていない細胞との比を計算し、細胞傷害性の数値を求めた。図Aは、各マウスの細胞傷害性値を示している。グループAの1匹のマウスおよびグループBの2匹のマウスは、静脈内注射の技術的問題によりCSFE標識細胞を有していなかった。これらのマウスは、グラフにも示されていないし平均値にも含まれていない。図Bは、6または7匹の動物よりなる各グループの平均値±SDを示している。 GM-CSF+イミキモドによるRIP OVAloマウスにおける寛容破綻。空ベクターまたはOVAcyt(PMIDを用いる)、±GM-CSF(PMIDを用いる)、および±イミキモドを用いて、RIP OVAloおよびC57/BL6マウス(wt対照グルーブ)に4回免疫化を行った。免疫化は3週間の間隔で行った。PMIDの24時間後、免疫化面にイミキモドを局所適用した。最後の免疫化の7日後、脾細胞および血清のサンプルを採取した。
A: TEWTSSNVMEERIKVペプチドで再刺激された脾細胞を用いて、CD4+ T細胞内におけるIFNγおよびIL2の産生を細胞内サイトカイン染色により監視した。B: SIINFEKLペプチドで再刺激された脾細胞を用いて、CD8+ T細胞内におけるIFNγおよびIL2の産生を細胞内サイトカイン染色により監視した。C: 脾細胞を用いてCD8+ T細胞のH-2 Kb SIINFEKLテトラマー分析を行った。D: ELISAにより血清中のオバルブミン特異的IgGの力価を決定した。半値吸光度(0.5×Amax)を与える血清希釈率の逆数値を任意血清抗体力価として定義した。E: 寛容破綻の機能的尺度として表示された尿中グルコースレベルは、最後の追加免疫の7日後にBayer Diastixを用いて決定したものである。
ミニブタにおけるGM-CSFおよびイミキモド(AldaraTM)の免疫原性試験。GottingenミニブタにおけるIFNγ分泌細胞頻度に及ぼすアジュバントまたはアジュバントの組合せの影響。抗原特異的IFNγ分泌細胞数をELISPOTにより決定した。一次免疫化の2週間後に単離されたPBMCにおける個々の値(1グループあたり4個)を報告する。(A)無関係ベクター+ブタGM-CSF+24時間後の局所適用AldaraTMで免疫化した。(B) p7313RNGでパルス免疫化した。(C) p7313RNG+pGMCSFでパルス免疫化した。(D) p7313RNG+24時間後の局所適用AldaraTMでパルス免疫化した。(E) p7313RNG+pGMCSF+24時間後の局所適用AldaraTMでパルス免疫化した。単離されたPBMCを、E. coli発現組換えHIV RT、Nef、またはGagで一晩刺激した。 a:野生型ヒトGM-CSF DNA配列、b:ヒトGM-CSFアミノ酸配列

Claims (66)

  1. (i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド配列と;
    (ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド配列と;
    を含む、アジュバント組成物。
  2. 成分(i)をコードするヌクレオチド配列および成分(ii)をコードするヌクレオチド配列が、同一のポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成される、請求項1に記載のアジュバント組成物。
  3. 成分(i)をコードするヌクレオチド配列および成分(ii)をコードするヌクレオチド配列が、異なるヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項1に記載のアジュバント組成物。
  4. 前記ヌクレオチド配列がDNA配列である、請求項1〜3に記載のアジュバント組成物。
  5. 前記ヌクレオチド配列またはポリヌクレオチド分子がDNAプラスミド内にコードされる、いずれかの先行請求項に記載のアジュバント組成物。
  6. アジュバント成分(i)が、次の分子:β-デフェンシン;HSP60;HSP70;HSP90;フィブロネクチン;およびフラジェリンタンパク質のうちの1つ以上またはTLRアゴニストとして作用しうるその成分をコードするヌクレオチド配列である、いずれかの先行請求項に記載のアジュバント組成物。
  7. アジュバント成分(i)が、次の物質:
    トリ-アシル化リポペプチド(LP);フェノール可溶性モジュリン;Mycobacterium tuberculosis LP;S-(2,3-ビス(パルミトイルオキシ)-(2-RS)-プロピル)-N-パルミトイル-(R)-Cys-(S)-Ser-(S)-Lys(4)-OH三塩酸塩(Pam3Cys) LP;またはOspA LPのようなTLR-1アゴニスト;
    M tuberculosis、B burgdorferi、またはT pallidum由来の細菌リポペプチド;Staphylococcus aureusなどの種由来のペプチドグリカン;リポテイコ酸、マンヌロン酸、Neisseriaポーリン、細菌線毛、Yersinaビルレンス因子、CMVビリオン、麻疹ヘマグルチニン、または酵母由来のザイモサンのようなTLR-2アゴニスト、;
    二本鎖RNAまたはポリイノシン酸-ポリシチジル酸(Poly IC)のようなTLR-3アゴニスト、;
    グラム陰性細菌由来のリポ多糖(LPS);熱ショックタンパク質10、60、65、70、75、または90;サーファクタントプロテインA、ヒアルロナンオリゴ糖、ヘパラン硫酸断片、フィブロネクチン断片、フィブリノーゲンペプチド、b-デフェンシン-2、またはモノホスホリルリピドA(MPL)といったLPSの無毒の誘導体のようなTLR-4アゴニスト、;
    細菌フラジェリンのようなTLR-5アゴニスト;
    ミコバクテリアリポタンパク質、ジ-アシル化LP、またはフェノール可溶性モジュリンのようなTLR-6アゴニスト、;
    ロキソリビン、N7位およびC8位のグアノシン類似体、もしくはイミダゾキノリン化合物、またはそれらの誘導体(たとえば、イミキモドもしくはレシキモド)のようなTLR-7アゴニスト;
    抗ウイルス活性を有するイミダゾキノリン分子(たとえばレシキモド)のようなTLR-8アゴニスト;
    HSP90、または非メチル化CpGヌクレオチド(とくに、CpGモチーフとして知られる配列コンテキスト)を含有するDNAのようなTLR-9アゴニスト;
    のうちの1つ以上またはTLRアゴニストとして作用しうるその成分である、請求項1に記載のアジュバント組成物。
  8. 前記イミダゾキノリンまたはその誘導体が、本明細書に定義される式I〜VIのいずれか1つにより定義される化合物である、請求項7に記載のアジュバント組成物。
  9. 前記イミダゾキノリンまたはその誘導体が、本明細書に定義される式VIにより定義される化合物である、請求項7または8に記載のアジュバント組成物。
  10. 前記イミダゾキノリンまたはその誘導体が、
    1-(2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン;
    1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2-メチル-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン;
    1-(2,ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン;
    1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2-エトキシメチル-1-H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン;
    よりなる群から選択される式VIで示される化合物である、請求項7〜9のいずれかに記載のアジュバント組成物。
  11. 前記イミダゾキノリンまたはその誘導体がイミキモドである、請求項7〜10のいずれかに記載のアジュバント組成物。
  12. 前記イミダゾキノリンまたはその誘導体がレシキモドである、請求項7〜10のいずれかに記載のアジュバント組成物。
  13. 成分(i)が、併行投与または逐次投与に供すべく、成分(ii)とは別の組成物として提供される、請求項1または請求項3〜12のいずれかに記載のアジュバント組成物。
  14. 成分(i)が、局所投与されるイミダゾキノリンである、請求項13に記載のアジュバント組成物。
  15. 成分(i)が、成分(ii)の12〜26時間後に投与される、請求項14に記載のアジュバント組成物。
  16. いずれかの先行請求項に記載のアジュバント組成物と、
    (iii)抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分と、
    を含む、1種または複数種の免疫原性組成物。
  17. 成分(i)が、ヌクレオチド配列によりコードされ、かつ成分(i)、(ii)、および(iii)をコードするヌクレオチド配列が、同一のポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成される、請求項16に記載の免疫原性組成物。
  18. 成分(i)が、ヌクレオチド配列によりコードされ、かつ成分(i)、(ii)、および(iii)をコードするヌクレオチド配列が、併行投与または逐次投与に供すべく、別々のポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成される、請求項16に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  19. 成分(i)が、ヌクレオチド配列によりコードされ、しかも成分(i)、(ii)、および(iii)のうちのいずれか2つ成分をコードするヌクレオチド配列が、同一のポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成され、かつ残りのヌクレオチド配列が、併行投与または逐次投与に供すべく、さらなるポリヌクレオチド分子内にコードされる、請求項16に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  20. 成分(ii)および(iii)をコードするヌクレオチド配列が、同一のポリヌクレオチド分子内に含まれるかまたは構成され、かつ成分(i)をコードするヌクレオチド配列が、併行投与または逐次投与に供すべく、さらなるポリヌクレオチド分子内にコードされる、請求項19に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  21. 前記ヌクレオチド配列がDNA配列である、請求項16〜19のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  22. 前記ヌクレオチド配列またはポリヌクレオチド分子が、DNAプラスミド内にコードされる、請求項21に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  23. 前記ヌクレオチド配列が、in vivoで免疫応答を惹起しうるP501Sタンパク質またはその誘導体をコードし、該免疫応答が、P501Sを発現する腫瘍細胞または腫瘍を認識可能である、請求項16〜22のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  24. 前記ヌクレオチド配列が、in vivoで免疫応答を惹起しうるMUC-1タンパク質またはその誘導体をコードし、該免疫応答が、MUC-1を発現する腫瘍細胞または腫瘍を認識可能である、請求項16〜22のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  25. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体が、いかなる反復ユニット(完全または不完全)をも有していない、請求項24に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  26. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体が、いかなる完全反復ユニットをも有していない、請求項24に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  27. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体が、1〜15個の反復ユニットを含有する、請求項24に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  28. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体が、7個の完全反復ユニットを含有する、請求項24に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  29. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体をコードするヌクレオチド配列がコドン改変されている、請求項24〜28のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  30. 前記不完全反復領域をコードするヌクレオチド配列が、少なくとも0.6のRSCUを有する、請求項24〜29のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  31. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体の不完全反復ユニットをコードするヌクレオチド配列が、対応する非反復領域にわたり野生型MUC-1 DNAに対して85%未満の同一性レベルを有する、請求項24〜30のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  32. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体が、グリコシル化を低減させた突然変異体のような改変反復配列(VNTRユニット)を含有する、請求項24〜31のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  33. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体が、融合タンパク質であるか、または外来T細胞エピトープにコンジュゲートされている、請求項24〜32のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  34. 前記MUC-1タンパク質またはその誘導体が、融合タンパク質であるか、あるいはP2もしくはP30またはそれらの断片にコンジュゲートされている、請求項33に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  35. 前記外来T細胞エピトープが、前記MUC-1タンパク質またはその誘導体の内部またはいずれかの末端に組み込まれる、請求項33に記載の1種または複数種の免疫原性組成物。
  36. 請求項16〜35のいずれかに記載の1種または複数種の組成物と、製薬上許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む、ワクチン組成物。
  37. 請求項1〜15のいずれかに記載のアジュバント成分(i)および(ii)を、抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分(iii)と、混合することを含む、免疫原性組成物の製造方法。
  38. アジュバント成分(i)がヌクレオチド配列によりコードされる、請求項37に記載の方法。
  39. アジュバント成分(ii)をコードするヌクレオチド分子が、免疫原成分(iii)をコードするヌクレオチドと混合され、かつアジュバント成分(i)が、併行投与または逐次投与に供すべく、別の組成物として提供される、請求項37または38に記載の方法。
  40. アジュバント成分(ii)をコードするヌクレオチド分子が、免疫原成分(iii)をコードするヌクレオチドと共コードされて単一のポリヌクレオチド分子を形成し、かつアジュバント成分(i)が、併行投与または逐次投与に供すべく、別の組成物として提供される、請求項37または38に記載の方法。
  41. 成分(i)、(ii)、および(iii)をコードするヌクレオチド配列が、併行投与または逐次投与に供すべく、別々のポリヌクレオチド分子内にコードされる、請求項38に記載の方法。
  42. 成分(i)、(ii)、および(iii)のうちのいずれか2つ成分をコードするヌクレオチド配列が、共コードされて単一のポリヌクレオチド分子を形成し、かつ残りのヌクレオチド配列が、併行投与または逐次投与に供すべく、さらなるポリヌクレオチド配列内にコードされる、請求項38に記載の方法。
  43. 成分(i)、(ii)、および(iii)をコードするヌクレオチド配列が、共コードされて単一のポリヌクレオチド分子を形成する、請求項38に記載の方法。
  44. 前記ヌクレオチド配列がDNAである、請求項37〜43のいずれかに記載の方法。
  45. 前記ヌクレオチド配列がプラスミドDNA内にコードされる、請求項44に記載の方法。
  46. 成分(ii)および(iii)をコードするヌクレオチド分子が、プラスミド内に組み込まれ、かつアジュバント成分の(i)が、併行投与または逐次投与に供すべく、別の組成物として提供される、請求項37〜40のいずれかに記載の方法。
  47. 前記成分が、製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体の内部に組み込まれる、請求項37〜46のいずれかに記載の方法。
  48. 請求項1〜15のいずれかに記載のアジュバント組成物と;抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分(iii)と;1種以上の製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体と;を含む、1種または複数種の医薬組成物。
  49. 請求項16〜35のいずれかに記載の1種または複数種の免疫原性組成物と、製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体と、を含む、1種または複数種の医薬組成物。
  50. アジュバント成分(ii)と、免疫原成分(iii)と、製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体と、を含む医薬組成物と;アジュバント成分(i)と、製薬上許容される賦形剤、希釈剤、または担体と、を含むさらなる医薬組成物と;を含むキットであって、アジュバント成分(i)が、TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチドを含み;アジュバント成分(ii)が、GM-CSFをコードするヌクレオチドを含み;かつ免疫原成分(iii)が、抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む;上記キット。
  51. 少なくとも1種の担体が金ビーズであり、かつ少なくとも1種の医薬組成物が粒子媒介薬剤送達による送達に適用可能である、請求項48〜50のいずれかに記載の1種または複数種の医薬組成物。
  52. 成分(ii)および(iii)用の担体が金ビーズであり、かつアジュバント成分(i)が、併行投与または逐次投与に供すべく製剤化されている、請求項51に記載の1種または複数種の医薬組成物。
  53. 請求項16〜36または請求項48〜52のいずれかに記載の免疫原性組成物、ワクチン組成物、または医薬組成物を、安全かつ有効な量で投与することにより、腫瘍を患っているかまたは患いやすい患者を治療する方法。
  54. 前記腫瘍が、MUC-1を発現する腫瘍である、請求項53に記載の患者を治療する方法。
  55. 前記腫瘍が、乳癌;非小細胞肺癌などの肺癌;または前立腺癌、胃癌、および他の消化器癌;である、請求項53または54に記載の患者を治療する方法。
  56. 抗原に対する哺乳動物の免疫応答を増大させる方法であって、以下の成分:
    (i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
    (ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
    (iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分;
    を投与することを含む、上記方法。
  57. 前記方法が、成分(i)、(ii)、および(iii)のうちのいずれか2つの成分の併行投与と、残りの成分の逐次投与と、を含む、請求項56に記載の免疫応答を増大させる方法。
  58. 前記方法が、成分(i)、(ii)、および(iii)の逐次投与を含む、請求項56に記載の免疫応答を増大させる方法。
  59. 併行投与に供される成分が別々の組成物として製剤化される、請求項56または57に記載の抗原に対する哺乳動物の免疫応答を増大させる方法。
  60. MUC-1を発現する腫瘍の治療または予防に使用するための医薬の製造における、以下の成分:
    (i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
    (ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
    (iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分;
    を含む免疫原性組成物。
  61. 哺乳動物において疾患状態に対する免疫応答を惹起する方法であって、該疾患状態に関連する抗原性ペプチドをコードするヌクレオチド配列を適切なベクターに組み入れて該哺乳動物に投与することと;GM-CSFをコードするヌクレオチド配列を適切なベクターに組み入れて該哺乳動物に追加的に投与することと;該免疫応答を惹起すべく該哺乳動物にイミダゾキノリンまたはその誘導体をさらに投与することと;を含む、上記方法。
  62. 免疫原に対する哺乳動物の免疫応答を増大させる方法であって、免疫応答を刺激するのに有効な量で該免疫原をコードするヌクレオチド配列およびGM-CSFをコードするヌクレオチド配列を適切なベクターに組み入れて該哺乳動物に投与する工程と;該免疫原をコードするヌクレオチド配列およびGM-CSFをコードするヌクレオチド配列の投与の12〜36時間後の時点で、該免疫応答を増大させるのに有効な量でイミダゾキノリンまたはその誘導体を該哺乳動物にさらに投与する工程と;を含む、上記方法。
  63. 抗原性のペプチドまたはタンパク質により開始される免疫応答を増強するための医薬の製造におけるイミダゾキノリンまたはその誘導体およびGM-CSFの使用であって、該抗原性のペプチドまたはタンパク質が、該ペプチドをコードするヌクレオチド配列を哺乳動物に投与した結果として発現される、上記使用。
  64. ヌクレオチド配列によりコードされる抗原に対する免疫応答を増強するための医薬の製造における以下の成分(i)〜(iii):
    (i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
    (ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
    (iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分;
    の使用。
  65. ヌクレオチド配列によりコードされる抗原に対する免疫応答を増強すべく哺乳動物に併行投与または逐次投与するための2種以上の医薬の製造における以下の成分(i)〜(iii):
    (i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
    (ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
    (iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分;
    の使用。
  66. ヌクレオチド配列によりコードされる抗原に対する免疫応答を増強すべく哺乳動物に併行投与または逐次投与するための医薬の製造における以下の成分(i)〜(iii):
    (i) TLRアゴニストまたはTLRアゴニストをコードするヌクレオチド;
    (ii) GM-CSFをコードするヌクレオチド;および
    (iii) 抗原性のペプチドまたはタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む免疫原成分;
    の使用であって、
    各成分が別々の医薬として製剤化される、上記使用。
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