JP5427027B2 - Cd40アゴニスト抗体/i型インターフェロン相乗性アジュバントの結合体、それを含む複合体、および細胞性免疫を強化する治療としてのその使用 - Google Patents
Cd40アゴニスト抗体/i型インターフェロン相乗性アジュバントの結合体、それを含む複合体、および細胞性免疫を強化する治療としてのその使用 Download PDFInfo
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Description
本出願は、2006年5月3日に提出された米国仮出願番号60/796,867、2006年6月1日に提出された60/809,821、および2006年9月5日に提出された60/842,009に関し、それら出願のすべては、その全体が参照により組み込まれる。また本出願は、2006年3月1日に提出された米国仮出願60/777,569に関し、その出願も参照により本明細書に組み込まれる。
発明の分野
〔0001〕本発明は、概して相乗性アジュバント結合体に関し、それを必要とする対象において免疫を強化するために使用されてもよい。特に、本発明は(i)I型インターフェロンおよび(ii)CD40アゴニスト、例えばアゴニスト抗CD40抗体またはCD40LポリペプチドまたはCD40LフラグメントまたはCD40Lを含む複合体、および任意に(iii)標的抗原をさらに含む、特定の相乗性アジュバント結合体に関する。
〔0005〕微生物に対する体の防御系、およびその他の慢性疾患、例えば細胞増殖に影響する慢性疾患に対する体の防御系は、先天性免疫系の初期反応および適応免疫系の後期反応により媒介される。先天性免疫は、例えば微生物病原体に特徴的であり、哺乳類細胞には存在しない構造を認識するメカニズムが関与する。そのような構造の例は、細菌リポサッカリド(LPS)、ウイルス二重鎖DNA、および非メチル化CpG DNAヌクレオチドを含む。先天性免疫反応系のエフェクタ細胞は、好中球、マクロファージ、およびナチュラルキラー細胞(NK細胞)を含む。先天性免疫に加えて、哺乳類を含む脊椎動物は、感染因子への曝露により刺激され、それぞれ特定抗原に対する連続的な曝露により大きさおよび有効性が増大する免疫学的防御系が発達している。特定の感染または抗原の損傷に適合する能力のため、この免疫防御メカニズムは適応免疫と称されている。適応免疫反応には、Bリンパ球により生成される抗体が関与する体液性免疫、およびTリンパ球により媒介される細胞性免疫の2種類がある。
〔0018〕本発明は、一実施形態において、特定の部分と併用して樹状細胞上のCD70を上方制御し、免疫に対する相乗効果を導出するという発見に関する。例えば、それらはTh1細胞性免疫およびCD8T細胞免疫反応を促進する。特に本発明は、I型インターフェロンおよびCD40アゴニスト、例えばアゴニストCD40抗体またはCD40LポリペプチドまたはCD40L複合体等が同一または個別の組成物において併用投与された場合、またさらに望ましい抗原と任意に併用投与された場合、CD8+樹状細胞上のCD70発現を導出することにより、免疫に対する相乗効果を導出し、さらにCD8+T細胞の強力な増加およびTh1免疫の強化をもたらすという発見に関する。
(i)いずれかのアゴニストを単独で用いる免疫付与と比較して、強化された(指数関数的に優れた)1次および記憶CD8+T細胞反応を生成する、
(ii)抗原特異的CD8+T細胞の指数関数的な増加を誘導する、および/または
(iii)防御免疫を生成する。
〔0049〕上記のように、本発明は、概して相乗性アジュバント結合体およびその使用に関する。本発明を詳細に説明する前に、以下の定義を提供する。それ以外のすべての用語は、当該技術分野に精通する者であれば理解されるはずである。
発明の適用
〔0082〕本発明は、ここでタンパク質およびDNAベースのワクチンの両方を例示する。これらは(i)少なくとも1つのCD40アゴニスト、例えば、アゴニスト抗CD40abまたはCD40Lポリペプチド、(ii)任意に少なくとも1つの標的抗原(例えば、HIV Gag)および(iii)少なくとも1つのI型インターフェロン(例えば、アルファインターフェロン)の結合体を含む。HIVは強化された細胞性免疫反応が重要な治療可能性を有する慢性感染症であるため、HIVGag40が適切なモデル抗原である。しかし本発明は、強化された細胞性免疫反応が治療上望ましい任意の抗原を含む、上述のような複合体の構造を包含する。好ましい実施形態において、少なくとも1つの標的抗原は、少なくとも1つのI型インターフェロン、および少なくとも1つのCD40アゴニストを含む、投与する組成物に含まれるか、またはこれらの部分を含むポリペプチド複合体に含まれるか、あるいはこれらの部分をコード化するDNA複合体によりコード化される。しかし一部の実施形態において、I型インターフェロンおよび抗CD40抗体を含む複合体は、抗原とは別に投与してもよく、または宿主細胞は抗原に対して自然に曝露されてもよい。さらに一部の実施形態において、すべての3つの部分、すなわち抗CD40抗体、I型インターフェロンおよび抗原は、個別の分離したエンティティとして併用投与されてもよい。好ましくは、これらの部分すべてを実質的に同時に投与し、肝毒性、静脈血栓塞栓症、サイトカイン毒性、および/または頭痛等の副作用を伴うことなく、細胞性免疫における望ましい相乗性強化を得る。しかしこれらの部分は、細胞性免疫に対する相乗効果を導出することにより、強化されたCD8+T細胞の増加およびCD8+DC上のCD70発現の誘導を生じる任意の順序で投与されてもよい。
発明者の理論
〔00114〕上述のように、これまでに試験されたすべてのTLRアゴニストは、抗CD40と相互作用し、CD8+T細胞免疫を誘導する。しかし、一部のTLRアゴニスト/抗CD40結合体(TLR3、7、9の場合)は、CD8+T細胞の増加を強化するためにI型インターフェロン(IFNαβ)に深く依存するが、その他のTLR/CD40アゴニスト結合体(TLR2および5の場合)はそうでないことが観測された。驚くことに、CD4細胞の欠失により、TLR3または7/CD40アゴニスト結合体はCD8+T細胞反応の生成に対するIFNαβ要件を排除する。これらのデータは集合的に、結合TLR/CD40アゴニスト免疫付与に続くCD8+T細胞反応の制御におけるIFNαβおよびCD4細胞の役割を発明者に示唆する。
〔00118〕IFNαβはナイーブ型T細胞を直接刺激して生存させるが、ナイーブ型T細胞に対するIFNαβの影響はAPCにより一部媒介されてもよい。Marrack,P.,J.Kappler,and T.Mitchell.1999.Type I interferons keep activated T cells alive.J Exp Med 189:521;Marrack,P.,T.Mitchell,J.Bender,D.Hildeman,R.Kedl,K.Teague,and J.Kappler..1998.T‐cell survival.Immunol Rev 165:279.この生存活性は、T細胞内のSTAT1に依存し、T細胞における直接IFNαβシグナリングを伴う必要があることを示す。Marrack,P.,J.Kappler,and T.Mitchell.1999.Type I interferons keep activated T cells alive.J Exp Med 189:521.最近では、IFNαが、抗原およびB7媒介性同時刺激に呼応して、ナイーブ型CD8+T細胞に直接作用し、増殖、エフェクタ機能および記憶の進行を促進することが明らかになっている。Curtsinger,J.M.,J.O.Valenzuela,P.Agarwal,D.Lins,and M.F.Mescher.2005.
〔00119〕I型IFNは、3つ目のシグナルをCD8T細胞に提供し、クローン増殖および分化を刺激する。J Immunol 174:4465.反対に、CD8+記憶T細胞の増殖に対するIFNαβの影響は間接的であるという説もある。この増殖は、その他の細胞型からIL‐15の生成を介して生じ、CD4T細胞ではなく記憶CD8の増殖を選択的に誘導する。Zhang,X.,S.Sun,I.Hwang,D.F.Tough,and J.Sprent.1998.Potent and selective stimulation of memory‐phenotype CD8+T cells in vivo by IL‐15.Immunity 8:591;Sprent,J.,X.Zhang,S.Sun,and D.Tough.1999.T‐cell turnover in vivo and the role of cytokines.Immunol Lett 65:21.そのため、T細胞の活性および増殖の開始において、T細胞に対するIFNαβの間接的および直接的影響がどちらも観察されている。
〔00121〕上述のように、また発明の発見に続く例におけるデータが支持するように、I型インターフェロンおよびCD40アゴニストの結合体は、免疫性細胞に対する相乗効果を導出し、樹状細胞上のCD70を上方制御して、CD8+T細胞の指数関数的な増加を提供することにより、治療において対象の新規アジュバント結合体が導出する細胞性免疫の量および性質が必要であると考えられる種類の疾患に対してさらに強力なワクチンの開発を可能にする。
以下の例の一部で使用される材料および方法。
結合TLR/CD40アゴニスト免疫付与に続くCD8+T細胞の増加はIFNαβへの可変依存を示す。
結合TLR/CD40アゴニスト免疫付与に続くCD8+T細胞の増加は、CD4欠失のIFNαβRKO宿主細胞において回復する。
IFNαβRKOマウスで見られる結果と一致して、抗IFN処理したマウスのCD4欠失は、CD8+T細胞反応を完全に回復した。そのため、IFNαβRKO宿主細胞およびIFNαβ欠失抗体を注射したwt宿主細胞の両方において、CD4の欠失は、結合TLR/CD40アゴニスト免疫付与に続くIFNαβに対するCD8+T細胞反応の依存性を低減するように思われた。これらの結果は、1)CD4+T細胞の小集団が、特定のTLR/CD40アゴニスト結合体を用いた免疫付与に続くIFNαβRKOマウスのCD8+T細胞反応を制御する、2)IFNαβは、これらのTLR/CD40アゴニスト結合体を用いた免疫付与後に、このCD4+T細胞集団の制御能力を阻害する働きをする場合がある、および3)その他のTLR/CD40アゴニスト結合体(例えば、TLR2または5)は、IFNαβ非依存様式で制御CD4+T細胞による阻害を回避できることを発明者に示唆した。
IFNαβRKOにおけるCD8+反応に対するTNFリガンドの役割
〔00139〕図4の実験に示されるように、結合TLR/CD40アゴニスト免疫付与により生成されたWTマウスにおけるCD8+T細胞反応は、CD70に依存する(図4を参照)。この実験において、CD4欠失IFNαβRKO宿主細胞において、結合TLR/CD40免疫付与に続くCD8+T細胞反応を評価した。結果から、CD70に大きく依存することが分かった。IFNαβRKOマウスはCD4細胞を欠失し、上述のようにHSV‐1ペプチド、ポリIC、および抗CD40抗体を用いて免疫付与した。次に、図1のように抗TNFリガンド抗体をマウスに注射した。7日目に、PBLを四量体染色により再度分析した。
材料および方法。
〔00142〕可溶性CD70/lg融合タンパク質(sCD70lg)の注射は、Southampton General HospitalのDr.Aymen Al−Shamkhaniによって最初に記載されたように(Rowley,T.F.,and A.Al‐Shamkhani.2004.Stimulation by soluble CD70 promotes strong primary and secondary CD8+ cytotoxic T cells responses in vivo.J Immunol 172:6039)、生体内でCD27を介してT細胞にアゴニスト刺激を良好に提供する。Dr.Al‐Shamkhaniから厚意で提供されたこの試薬を、TLRおよびCD40刺激と併用してIFNαβRKO宿主細胞に注射する。最初に、sCD70lg試薬を追加注射することにより、IFNαβ依存性TLR/CD40アゴニストの結合体に対するCD8+T細胞反応の救済を試みる。初期抗原感作後7日目に、CD8+T細胞反応を再度分析する。Dr.Al‐Shamkhaniの研究室から得たデータは、抗原感作後2〜4日目に250μgのsCD70lgを毎日注射することにより、CD8+T細胞の増加に最適なCD70媒介性シグナルを提供することを示している(私信)。本発明者は、このCD70lg注射の時間的経過が、WTウスにおいてTLRアゴニスト単独に対するCD8+T細胞の反応を増加させることを確認した(データ表示せず)。抗原およびTLRアゴニスト、抗CD40、または両方を用いて、ゼロ日目にマウスを腹腔内感作する。抗原注射後2、3、および4日目に、250μgのsCD70lgを腹腔内注射した後、元の抗原感作後7日目に血液および/または脾臓におけるCD8+T細胞反応を分析した。
〔00146〕wtマウスにおける組み換えIFNα+/−抗CD40に続く免疫細胞反応。
材料および方法
〔00148〕簡潔に言うと、ポリIC刺激性のB細胞cDNAから新規IFNα配列をクローン化した。誘導された亜型のうち、このIFNα亜型を選択したのは、グリコシル化配列がないため昆虫細胞において発現可能であり、異常なグリコシル化の心配がないためである。親和性精製の目的でTCR CαエピトープタグをC末端に付加し、配列をpBacベクター(Invitrogen)のp10プロモータ部位にクローン化した。組み換えバキュロウイルスを生成し、Hi5細胞の感染後、親和性およびサイズクロマトグラフィにより組み換えIFNαを上澄みから精製した。IFNαの活性は、APC上のクラスI MHCの上方制御に基づいて生体外および生体内で確認した(データ表示せず)。
I型インターフェロンおよびCD40抗体の併用投与はDC上のCD70+発現を誘導する
〔00154〕前述の実験に含まれるデータは、IFNαβに対するDCおよび/またはCD4+Tregsの反応によりIFNαβ依存性が特定されることを示唆する。本発明者は、結合IFNα/CD40アゴニスト免疫付与の場合に、IFNαβがそのような強力なCD8+T細胞免疫を導出するメカニズムにCD70が関与すると仮定した。前述の例の結果から、特にCD40アゴニストおよびI型インターフェロンは、CD8+免疫に対する相乗効果を導出することが分かる(図5を参照)。このデータは、APCではなく、応答するCD8+T細胞に対する結合IFNα/CD40刺激の最終的な影響を示す。以下の実験を行い、結合IFNα/CD40刺激が抗原含有DCサブセット上のCD70および/またはその他のTNFリガンドの発現を誘導するかどうかを調べる。
〔00159〕CD40アゴニスト抗体を含む、または含まない増加量のαIFNの併用投与
〔00160〕図7の実験において、アゴニストCD40抗体の有無にかかわらず、多量のI型インターフェロンを用いること以外は前述の例と同様にマウスに注射した。図のデータは、2匹の個別マウス間の平均CD70MFIとして表され、エラーバーは、標準偏差を表す。これらの結果からも同様に、I型インターフェロンおよびCD40アゴニストの併用投与は、生体内でDC上のCD70発現を増加したが、I型インターフェロンおよびCD40アゴニストをそれぞれ単独で投与した場合は増加しないことが分かった。
〔00162〕減少用量のIFNαおよびCD40アゴニストまたは抗CD70で免疫付与したマウスにおける抗原特異的T細胞のパーセンテージ
〔00163〕図8の実験において、抗CD40抗体、IFNαおよび抗CD40抗体、ポリICおよびCD40抗体をそこに記載されるように異なる減少用量で、またαインターフェロンおよび抗CD40抗体を用いてマウスに免疫付与した。図に示されるデータから、低用量のIFNαで抗原(オブアルブミン)特異的T細胞の数が指数関数的に減少すること、およびIFN/ポリICおよびIFNα/CD40アゴニストを持つ高原特異的細胞の数がほぼ同じであったこと分かる(図8を参照)。そのため、図6、7および8のデータは、体外から添加したIFNαが抗CD40と相互作用し、DC上のCD70発現を上方制御することにより、抗原特異的T細胞の増加をもたらすことを示す。
〔00165〕TLR/CD40アゴニスト結合体を持つIFNαβRKOマウスから得たDC上のCD70発現
〔00166〕図6および7に見られる結果を実証するため、内因性IFNに関連するIFNαを体外から添加し、図9に示されるようなIFNαβマウスにおいて実験を行った。図に示されるように実験を行う。ここで、マウスは転移骨髄(この場合は、BM発現GFP+/‐Bcl‐2)(図9)を用いて正常に再構成され、再構成から8週間後に免疫付与した後、免疫反応を生成した(図示せず)。
〔00169〕例10
〔00170〕抗原特異的T細胞の数に対するI型IFN/CD40結合体の影響およびIL‐2/CD40アゴニスト結合体の影響
〔00171〕図10の実験は、CD40アゴニストと結合された場合のIL‐2の別のサイトカインおよびI型インターフェロンの影響を比較するよう設計された。上記のように、IFNα/CD40アゴニスト結合体を用いて得られる相互作用は全く予期せぬことであり、その他のサイトカイン/CD40アゴニスト結合体では見られないと考えられる。
〔00174〕転移性メラノーマにおける生存時間に対するIFNαおよびCD40アゴニストの影響
〔00175〕この実験において、ゼロ日目に、C57BI/6マウスに100,000のB16.F10メラノーマ細胞を経静脈的に投与した。4日後、100μg腫瘍ペプチド(デルタV)、100μgの抗CD40および1X106単位のアルファインターフェロンをマウスに投与した。図に示されるように、抗CD40/IFN結合体を投与したマウスは、著しく長い生存時間を有した。このデータは、腫瘍ワクチンおよび癌治療における対象アジュバント結合体の可能なアプリケーションをさらに支持する。
〔00177〕転移性肺癌tに対するCD40アゴニスト/IFNアルファ結合体の影響
〔00178〕図12の実験は、対象CD40アゴニスト/IFNアルファ結合体がマウスを転移性肺癌から保護することを示す。この実験において、ゼロ日目に、C57BI/6マウスに100,000のB16.F10メラノーマ細胞を経静脈的に投与した。4日後、100μgの腫瘍ペプチド、デルタV、100μg抗CD40抗体、100μgのS‐27609(TLR7アゴニスト)および1X106単位のアルファインターフェロンをマウスに投与した。腫瘍感作後21日目にマウスを犠牲死させ、肺を取り出し、解剖顕微鏡により転移性小節を数えた。図のパネルAは、肺を摘出した日における代表的な肺のデジタル写真を示す。パネルBは、肺転移の計数を示す。ここでN=7〜8マウス/群である。これらの結果は、その他の治療と比較したCD40アゴニスト/IFNアルファ結合体の保護効果を示す。
〔00180〕腫瘍のある肺からの肺侵入分析
〔00181〕図13に示される実験は、腫瘍のある肺からのTIL(腫瘍侵入リンパ球)分析を行った。ゼロ日目に、100,000のB16.F10メラノーマ細胞をC57BI/6マウスに静脈投与した。5日後、図に示されるように、100μgの腫瘍ペプチド(デルタV)、100μgの抗CD40、および1X106単位のインターフェロンアルファをマウスに投与した。腫瘍感作後20日目にマウスを犠牲死させた。肺を取り出し、パーコール勾配遠心法によりTILを分離した。次に、細胞をフローサイトメトリ分析し、侵入するCD4(13Aおよび13D)、CD8(13Bおよび13E)、およびFoxP3+細胞(13Cおよび13F)の相対数および絶対数を調べた。この実験では、N=4マウス/群である。
〔00183〕腫瘍のあるマウスにおいて肺に侵入するCD8+T細胞に対する併用免疫療法の影響
〔00184〕図14に含まれるこの実験において、腫瘍のあるマウスの肺に侵入する抗原特異的エフェクタCD8+T細胞の生成に対する対象併用免疫療法の影響を分析した。この実験において、ゼロ日目に、100,000のB16.F10メラノーマ細胞をC57BI/6マウスに静脈投与した。5日後、図に示されるように、100μgの腫瘍ペプチド(デルタV)、100μgの抗CD40、および1X106単位のアルファインターフェロンを3匹のマウスに投与した。腫瘍感作後20日目にマウスを犠牲死させ、肺を取り出し、パーコール勾配遠心法によりTILを再度分離した。次に、1μg/ml rhlL‐2およびブレフェルジンAを用いて12〜18時間、細胞を刺激した後、細胞内サイトカイン染色を行った。IFNgで染色する前に、まず細胞を抗体でCD8およびCD44と標識し、次に固定して浸透可能にした。無関係の(SIINFEKL)ペプチド対照で観察されるバックグラウンドを控除することにより陽性細胞を計算し、次にCD8+CD44+IFNg+T細胞の正のパーセント(14A)または絶対数(14B)として表示した。この実験では、N=4マウス/群である。
〔請求項1〕
(i)CD40のアゴニストをコード化する少なくとも1つの核酸配列と、
(ii)任意に望ましい抗原をコード化する核酸配列と、
(iii)I型インターフェロンをコード化する核酸配列と、
を含む核酸構造体であって、
前記配列(i)、(ii)(存在する場合)および(iii)は、同一または異なる転写調節配列に操作可能に結合され、さらに前記配列(i)、(ii)および(iii)は、リンカー配列および/またはIRESにより任意に分離されることを特徴とする核酸構造体。
〔請求項2〕
ポリペプチドI型インターフェロンは、インターフェロンα、β、タオ、エプシロン、ゼータ、およびオメガから選択されることを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項3〕
前記I型インターフェロンは、アルファインターフェロンであることを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項4〕
前記I型インターフェロンは、ベータインターフェロンであることを特徴とする請求項3に記載の核酸構造体。
〔請求項5〕
前記CD40アゴニストは、抗CD40抗体またはアゴニストCD40抗体フラグメントであることを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項6〕
前記CD40アゴニストはCD40Lであることを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項7〕
前記CD40Lは、ヒト、マウス、ラット、または霊長類CD40Lであることを特徴とする請求項6に記載の核酸構造体。
〔請求項8〕
前記CD40Lは、ヒトCD40Lまたは可溶性ヒトCD40Lフラグメント、可溶性CD40Lオリゴマー、またはヒトCD40を結合させるCD40Lの変異体あるいは複合体であることを特徴とする請求項7に記載の核酸構造体。
〔請求項9〕
前記抗体は、キメラ抗体であることを特徴とする請求項5に記載の核酸構造体。
〔請求項10〕
前記抗体は、ヒト化抗体であることを特徴とする請求項5に記載の核酸構造体。
〔請求項11〕
前記抗体は、ヒト抗体であることを特徴とする請求項5に記載の核酸構造体。
〔請求項12〕
前記抗体は、一本鎖免疫グロブリンであることを特徴とする請求項5に記載の核酸構造体。
〔請求項13〕
前記抗体は、ヒト重鎖および軽鎖定常領域を含むことを特徴とする請求項5に記載の核酸構造体。
〔請求項14〕
前記抗体はIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4から成る群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の核酸構造体。
〔請求項15〕前記抗体は、核酸配列をコード化する免疫グロブリン軽鎖、および同一のプロモータに操作可能に結合される核酸配列をコード化する免疫グロブリン重鎖によりコード化されることを特徴とする請求項5に記載の核酸構造体。
〔請求項16〕
前記免疫グロブリン軽鎖および免疫グロブリン重鎖の配列は、IRESが介在することを特徴とする請求項15に記載の核酸構造体。
〔請求項17〕
前記抗原配列(ii)は、ウイルス抗原、細菌性抗原、真菌抗原、または寄生虫抗原をコード化することを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項18〕
前記抗原配列(ii)は、ヒト抗原をコード化することを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項19〕
前記ヒト抗原は、癌抗原、自己抗原、またはその発現が関連する、または慢性ヒト疾患に関与するその他のヒト抗原であることを特徴とする請求項18に記載の核酸構造体。
〔請求項20〕
前記ウイルス抗原は、HIV、ヘルペス、パピローマウイルス、エボラ、ピコルナ、エンテロウイルス、麻疹ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、鳥インフルエンザウイルス、狂犬病ウイルス、VSV、デングウイルス、肝炎ウイルス、ライノウイルス、黄熱病ウイルス、ブンガウイルス、ポリオーマウイルス、コロナウイルス、風疹ウイルス、エコーウイルス、ポックスウイルス、水痘帯状ヘルペス、アフリカ豚コレラウイルス、インフルエンザウイルス、およびパラインフルエンザウイルスから成る群から選択されるウイルスに特異的であることを特徴とする請求項17に記載の核酸構造体。
〔請求項21〕
前記αインターフェロンは、任意でPEG化されてもよいヒトアルファインターフェロンであることを特徴とする請求項3に記載の核酸構造体。
〔請求項22〕
前記細菌性抗原は、サルモネラ、大腸菌、シュードモナス、バチルス、ビブリオ、カンピロバクター、ヘリコバクター、エルビニア、ボレリア、ペロバクター、クロストリジウム、セラシア、キサントモナス、エルシニア、バークホルデリア、リステリア、赤痢菌、パスツレラ、腸内細菌、コリネバクテリアおよび連鎖球菌から成る群から選択される細菌に由来することを特徴とする請求項17に記載の核酸構造体。
〔請求項23〕
前記寄生虫抗原は、バベシア、エントアメーバ、リーシュマニア、マラリア原虫、トリパノソーマ、トキソプラズマ、ジアルジア、扁虫および回虫から選択される寄生虫に由来することを特徴とする請求項17に記載の核酸構造体。
〔請求項24〕
前記真菌抗原は、アスペルギルス、コクシジオイデス、クリプトコッカ、カンジダノカルジア、ニューモシスチス、およびクラミジアから成る群から選択される真菌に由来することを特徴とする請求項17に記載の核酸構造体。
〔請求項25〕
前記抗原は、腫瘍抗原であることを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項26〕
前記腫瘍抗原は、肺腫瘍抗原であることを特徴とする請求項25に記載の核酸構造体。
〔請求項27〕
前記抗原は、前立腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、肺癌(小細胞または大細胞)、骨肉腫、胃癌、肝臓癌、乳癌、卵巣癌、睾丸癌、皮膚癌、リンパ腫、白血病、大腸癌、甲状腺癌、子宮頸癌、頭部および頚部癌、肉腫、グリア癌、および胆嚢癌から成る群から選択されるヒト癌により発現した癌抗原であることを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項28〕
前記抗原は、その発現が自己免疫疾患に関連する自己抗原であることを特徴とする請求項1に記載の核酸構造体。
〔請求項29〕
請求項1による核酸構造体を含むことを特徴とする発現ベクター。
〔請求項30〕
プラスミド、組み換えウイルス、およびエピソームベクターから選択されることを特徴とする請求項29に記載の発現ベクター。
〔請求項31〕
請求項1に記載の核酸構造体を発現することを特徴とする組み換え宿主細胞細胞またはヒトではない動物。
〔請求項32〕
細菌細胞、酵母細胞、哺乳類細胞、昆虫細胞、鳥細胞、および両生類細胞から選択されることを特徴とする請求項31に記載の組み換え宿主細胞細胞。
〔請求項33〕
ヒト細胞であることを特徴とする請求項31に記載の組み換え宿主細胞細胞。
〔請求項34〕
請求項1〜30のいずれか1項に記載の核酸構造体またはベクターの発現時に生じることを特徴とするタンパク質複合体。
〔請求項35〕
抗CD40抗体、ヒトアルファインターフェロン、およびその発現が疾患状態に関連する抗原を含むことを特徴とする請求項34に記載のタンパク質複合体。
〔請求項36〕
前記疾患は、癌、アレルギー、自己免疫疾患、感染症、および炎症状態から選択されることを特徴とする請求項35に記載のタンパク質複合体。
〔請求項37〕
HIV抗原を含むことを特徴とする請求項36に記載のタンパク質複合体。
〔請求項38〕
前記HIV抗原は、Gagであることを特徴とする請求項37に記載のタンパク質複合体。
〔請求項39〕
請求項1〜28のいずれか1項に記載の核酸構造体、または前記核酸構造体を含むベクターあるいは宿主細胞細胞を投与することにより、強化された細胞性免疫反応を導出することを特徴とする方法。
〔請求項40〕
前記投与により、以下の
(i)CD40アゴニストまたはI型インターフェロンのみをコード化するDNAの投与に対する1次および記憶CD8+T細胞反応の強化、
(ii)抗原特異的CD8+T細胞の指数関数的な増加の誘導、
(iii)正常(CD40欠失でない)宿主細胞に相当するCD4欠失宿主細胞における防御免疫反応の生成、および
(iv)樹状細胞上のCD70発現の誘導、
のうちの少なくとも1つを生じることを特徴とする請求項39に記載の方法。
〔請求項41〕
前記強化された細胞性免疫反応は、ウイルス抗原、細菌性抗原、真菌抗原、自己抗原、アレルゲン、および癌抗原から選択される抗原に特異的であることを特徴とする請求項39に記載の方法。
〔請求項42〕
前記抗原は、HIV抗原であることを特徴とする請求項41に記載の方法。
〔請求項43〕
前記HIV抗原は、gagまたはenvであることを特徴とする請求項42に記載の方法。
〔請求項44〕
前記抗原は、ヒト腫瘍により発現した抗原であることを特徴とする請求項41に記載の方法。
〔請求項45〕
強化されたCD8+T細胞免疫反応を、それを必要とする対象において導出する方法であって、相乗的に有効な量の(i)少なくとも1つのCD40アゴニスト、(ii)少なくとも1つのI型インターフェロン、および任意に(iii)その発現が特定疾患に関連する少なくとも1つの抗原、あるいは同一または個別の薬学的に許容しうる組成物に含まれるこれらの部分を含むポリペプチド複合体を投与するステップを含むことを特徴とする方法。
〔請求項46〕
前記CD40アゴニスト、前記I型インターフェロン、および前記抗原は、存在する場合、同一の組成物に含まれることを特徴とする請求項45に記載の方法。
〔請求項47〕
前記CD40アゴニストおよび前記I型インターフェロンは、個別の組成物に含まれることを特徴とする請求項45に記載の方法。
〔請求項48〕
前記CD40アゴニストは、抗CD40抗体であることを特徴とする請求項45に記載の方法。
〔請求項49〕
前記CD40アゴニストは、CD40Lポリペプチドであることを特徴とする請求項45に記載の方法。
〔請求項50〕
前記CD40Lポリペプチドは、可溶性CD40Lポリペプチド、そのフラグメントまたはオリゴマーCD40Lポリペプチド、あるいは前述のいずれかを含む複合体を含むことを特徴とする請求項49に記載の方法。
〔請求項51〕
前記CD40Lは、ヒトCD40Lまたは可溶性フラグメント、オリゴマー、あるいはヒトCD40を結合する複合体を含むことを特徴とする請求項50に記載の方法。
〔請求項52〕
前記I型インターフェロンは、アルファ、ベータ、アルファ/ベータ、エプシロン、タウ、オメガ、またはゼータインターフェロン、またはその変異体、フラグメント、あるいはPEG化形態から選択されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
〔請求項53〕
前記疾患は、癌、アレルギー、炎症性疾患、感染症、および自己免疫疾患から選択されることを特徴とする請求項45に記載の方法。
〔請求項54〕
前記感染症は、ウイルス、細菌、真菌、または寄生虫により引き起こされることを特徴とする請求項53に記載の方法。
〔請求項55〕
前記ウイルスは、HIVであることを特徴とする請求項54に記載の方法。
〔請求項56〕
前記投与により、以下の
(i)前記CD40アゴニストまたは前記I型インターフェロン単独の前記投与に対して、強化された1次および記憶CD8+T細胞反応の実質的な誘発、
(ii)抗原特異的CD8+T細胞の指数関数的な増加の誘導、および
(iii)正常(CD4欠失でない)宿主細胞に相当するCD4欠失宿主細胞における防御免疫反応の生成、ならびに
(iv)樹状細胞上のCD70発現の誘導、
のうちの少なくとも1つを生じることを特徴とする請求項45に記載の方法。
〔請求項57〕
ウイルス感染または癌の治療に使用されることを特徴とする請求項56に記載の方法。
〔請求項58〕
前記核酸構造体は、粘膜的、局所的、経口的、静脈内、筋肉内、鼻腔内、経膣的、経肛門的、腫瘍内、くも膜下、または眼球内に投与されることを特徴とする請求項39に記載の方法。
〔請求項59〕
前記ポリペプチド複合体は、粘膜的、局所的、経口的、静脈内、筋肉内、鼻腔内、経膣的、経肛門的、腫瘍内、くも膜下、または眼球内に投与されることを特徴とする請求項42に記載の方法。
〔請求項60〕
相乗的に有効な量の(i)少なくとも1つのCD40アゴニスト、(ii)少なくとも1つのI型インターフェロン、および(iii)任意に少なくとも1つの抗原を含む、強化されたCD8+T細胞免疫反応を導出するヒトの治療における使用に好適なことを特徴とする組成物。
〔請求項61〕
前記CD40アゴニストは、アゴニスト抗CD40抗体またはアゴニスト抗CD40抗体フラグメントであることを特徴とする請求項60に記載の組成物。
〔請求項62〕
前記アゴニスト抗CD40抗体は、ヒト、キメラ、ヒト化、または一本鎖抗体であることを特徴とする請求項61に記載の組成物。
〔請求項63〕
前記アゴニスト抗CD40抗体は、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4であることを特徴とする請求項61に記載の組成物。
〔請求項64〕
前記CD40アゴニストはCD40Lポリペプチドであることを特徴とする請求項60に記載の組成物。
〔請求項65〕
前記CD40Lポリペプチドは、可溶性ヒトCD40Lフラグメント、そのオリゴマー、またはそれを含む複合体であることを特徴とする請求項64に記載の組成物。
〔請求項66〕
ヒト腫瘍抗原または自己抗原を含むことを特徴とする請求項60に記載の組成物。
〔請求項67〕
細菌性抗原、ウイルス抗原または真菌抗原を含むことを特徴とする請求項60に記載の組成物。
〔請求項68〕
前記I型インターフェロンは、ヒトアルファまたはβインターフェロンであることを特徴とする請求項60に記載の組成物。
〔請求項69〕
前記インターフェロンは、コンセンサスアルファインターフェロンまたはPEG化アルファあるいはベータインターフェロンであることを特徴とする請求項68に記載の組成物。
〔請求項70〕
アレルゲンを含むことを特徴とする請求項60に記載の組成物。
〔請求項71〕
少なくとも1つのCD40アゴニストおよび少なくとも1つのI型インターフェロンと併用して、前記ワクチンを添加または投与するステップを含む、ワクチン組成物の有効性を強化することを特徴とする方法。
〔請求項72〕
前記CD40アゴニストは、CD40アゴニスト抗体またはそのフラグメントであることを特徴とする請求項71に記載の方法。
〔請求項73〕
前記I型インターフェロンは、ヒトアルファインターフェロンまたはヒトベータインターフェロンであることを特徴とする請求項71に記載の方法。
〔請求項74〕
前記添加または併用投与は、前記ワクチンに含まれる抗原に特異的である強化されたCD8+T細胞免疫を誘導することを特徴とする請求項71に記載の方法。
〔請求項75〕
樹状細胞上でCD70発現を誘導することを特徴とする請求項74に記載の方法。
〔請求項76〕
前記I型インターフェロンまたはTLRアゴニストの非存在下で前記CD40アゴニストが投与される場合に対し、肝毒性を低減または除去するために十分な量のI型インターフェロンまたはTLRアゴニストと併用して前記アゴニストを投与することにより、CD40アゴニストの毒性を低減することを特徴とする方法。
〔請求項77〕
前記CD40アゴニストは、CD40アゴニスト抗体またはフラグメント、あるいはCD40Lポリペプチドであることを特徴とする請求項76に記載の方法。
〔請求項78〕
肝毒性の低減は、肝トランスアミナーゼ値に基づいて判断されることを特徴とする請求項76に記載の方法。
〔請求項79〕
I型インターフェロンまたはTLRアゴニストの非存在下で、肝トランスアミナーゼレベルにおいて同様の増加をもたらすMTDよりも、約1.5〜10倍多い前記CD40アゴニストの最大耐量(MTD)を提供することを特徴とする請求項76に記載の方法。
Claims (18)
- 相乗的に有効な量の(i)アゴニストCD40抗体またはアゴニストCD40抗体フラグメントから選択される、少なくとも1つのCD40アゴニスト、(ii)アルファインターフェロンおよびベータインターフェロンから選択される少なくとも1つのI型インターフェロン、および(iii)少なくとも1つの腫瘍抗原の、抗腫瘍性免疫への相乗的効果を、それを必要とするヒト対象において導出するための方法に使用される1またはそれ以上の医薬の製造における使用であって、この方法により、抗原特異的CD8+T細胞数の相乗的増加および/または強化された1次および記憶CD8+T細胞反応が結果としてもたらされる、および/または樹状細胞上のCD70発現が誘導される、前記使用。
- 前記抗腫瘍性免疫が以下の事項の一つ以上をそれを必要とする対象においてもたらす、請求項1に記載の使用:腫瘍の成長を阻害または減速すること、腫瘍のサイズを減少させること、腫瘍侵入リンパ球の数を増加させること、生存期間の延長、転移の低減、および転移の阻害。
- CD40アゴニストがアゴニスト抗ヒトCD40抗体または抗ヒトCD40抗体フラグメントである、請求項1または2の使用。
- 前記I型インターフェロンは、アルファインターフェロンであることを特徴とする請求項1または2に記載の使用。
- 前記CD40アゴニストがアゴニスト抗ヒトCD40抗体または抗ヒトCD40抗体フラグメントであり、I型インターフェロンがアルファインターフェロンであることを特徴とする、請求項1または2に記載の使用。
- 前記腫瘍抗原が、前立腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、肺癌(小細胞または大細胞)、骨癌、胃癌、肝臓癌、乳癌、卵巣癌、睾丸癌、皮膚癌、白血病、大腸癌、甲状腺癌、子宮頸癌、頭部および頚部癌、肉腫、グリア癌、胆嚢癌、メラノーマ、食道癌、咽頭癌、慢性リンパ性白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳および中枢神経系(CNS)癌、絨毛癌、結腸直腸癌、結合組織癌、子宮内膜癌、眼の癌、上皮内新生物、腎臓癌、喉頭癌、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含むリンパ腫、神経芽細胞腫、口腔癌、網膜芽腫、横紋筋肉腫、肛門癌、および子宮癌から成る群から選択される癌に特異的である、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用。
- 医薬が、前立腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、肺癌(小細胞または大細胞)、骨癌、胃癌、肝臓癌、乳癌、卵巣癌、睾丸癌、皮膚癌、白血病、大腸癌、甲状腺癌、子宮頸癌、頭部および頚部癌、肉腫、グリア癌、胆嚢癌、メラノーマ、食道癌、咽頭癌、慢性リンパ性白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳および中枢神経系(CNS)癌、絨毛癌、結腸直腸癌、結合組織癌、子宮内膜癌、眼の癌、上皮内新生物、腎臓癌、喉頭癌、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含むリンパ腫、神経芽細胞腫、口腔癌、網膜芽腫、横紋筋肉腫、肛門癌、および子宮癌から成る群から選択される癌の治療薬である、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用。
- 医薬が転移を治療または予防することを意図するものである、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用。
- 腫瘍抗原、CD40アゴニストおよびインターフェロンが異なる複数の医薬組成物中にあることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の使用。
- 腫瘍抗原、CD40アゴニストおよびインターフェロンが同一の医薬組成物中にあることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の使用。
- インターフェロンがPEG化されていることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の使用。
- 腫瘍抗原がメラノーマ抗原であり、CD40アゴニストが抗ヒトCD40抗体または抗ヒトCD40抗体フラグメントであることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の使用。
- 相乗的に有効な量の(i)アゴニストCD40抗体またはアゴニストCD40抗体フラグメントから選択される、少なくとも1つのCD40アゴニスト、(ii)アルファインターフェロンおよびベータインターフェロンから選択される少なくとも1つのI型インターフェロン、および(iii)少なくとも1つの腫瘍抗原を含有する、抗腫瘍性免疫への相乗的効果をそれを必要とするヒト対象において導出する方法に使用される、単一または複数の組成物。
- CD40アゴニストが抗ヒトCD40抗体または抗ヒトCD40抗体フラグメントである、請求項13の組成物。
- I型インターフェロンがアルファインターフェロンである、請求項13の組成物。
- CD40アゴニストがアゴニスト抗ヒトCD40抗体または抗ヒトCD40抗体フラグメントであり、I型インターフェロンがアルファインターフェロンである、請求項13の組成物。
- 腫瘍抗原、CD40アゴニストおよびインターフェロンが異なる複数の医薬組成物中にあることを特徴とする、請求項13から16のいずれか一項に記載の組成物。
- 腫瘍抗原、CD40アゴニストおよびインターフェロンが同一の医薬組成物中にあることを特徴とする、請求項13から16のいずれか一項に記載の組成物。
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