JP2007505334A - 非線形ばね力スイッチ組立体 - Google Patents
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Abstract
スイッチ組立体(100)は、アーム組立体(102、502)と、主ばね(108−1、508−1、708−1)と、1つ以上の補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)と、ラッチ組立体(104a、104b、504−1、504−2)とを含む。アーム組立体(102、502)は、少なくとも第1回転位置と第2回転位置との間で回転するように構成される。主ばね(108−1、508−1、708−1)は、アーム組立体(102、502)に結合され、そして第1回転位置と第2回転位置との間に位置する第3回転位置に向ってアーム組立体(102、502)を偏倚するように構成される。各補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)は、スイッチ組立体(100)に配置され、アーム組立体(102、502)が第1回転位置か又は第2回転位置から予定の回転距離に達した時に第3回転位置に向ってアーム組立体(102、502)を選択的に偏倚するように構成される。ラッチ組立体(104a、104b、504−1、504−2)は、スイッチ組立体(100)に配置され、そしてアーム組立体(102、502)を第1回転位置か又は第2回転位置に選択的に保持するように及びアーム組立体(102、502)を保持する回転位置からアーム組立体(102、502)を選択的に解放するように作動できる。
【選択図】 図1
【選択図】 図1
Description
本出願は、2002年3月20日提出した米国出願第10/103,534号、発明の名称HIGH SPEED OPTICAL ELEMENT SWITCHING MECHANISM、及び2003年8月6日提出した米国出願第10/636,718号、発明の名称BI-STABLE MAGNETIC LATCHに関連する。
本発明は、光学素子スイッチ(optical element switch)に関し、より詳細には、スイッチ組立体の高速スイッチング(切換え)を改善するのに用いることのできる非線形ばね力機構(non-linear spring force mechanism)に関するものである。
種々のシステム及び装置、例えば光学試験計器及び設備は、例えば光学フィルタ作用を行うように設けられる、1つ以上の光学素子を含む。これらのシステムのいずれかにおいては、光学路内への及び光学路からの1つ以上の光学素子の同時スイッチングが望ましい。好ましくは、この光学素子のスイッチング動作は比較的迅速に行われる。
従来、光学素子の迅速な同時スイッチングは、例えば光学路内へ及び光学路外へ光学素子を回転するように構成されるホイール機構(wheel mechanism)を用いて行われた。1つの例示ホイール機構実施形態では、光学素子はホイールの周囲部に配置される。異なる光学素子が光学軸線内へ及び光学軸線外へ動かされるとき、モータ又はその他の駆動装置は、ホイールを回転し、所望の光学素子が光学路内にあるときに停止する。
ホイール機構は通常安全に作動するが、これらの機構にはある欠点がある。例えば、これらホイール機構の多くの構成は、ホイールの縁部における素子にランダムではなくシーケンシャルにアクセスする。その結果、1つの素子を光学路内へスイッチングし、別の光学素子を光学路外へスイッチングするのに使用できる時間及びエネルギーの量は望ましくなく高い。これは、ホイールを用いてホイールの反対側に位置する複数の光学素子を光学路内へ及び光学路外へ動かす際に最も著しい。
ある公知のホイール機構の別の欠点は、ホイールの迅速な動きがシステムに外乱を生じさせることにある。これらの外乱は、例えば画像をぼんやりさせ得る。これは、例えば人工衛星への応用(satellite applications)の場合のような正確な光学システム制御を行う応用では重要なファクターである。迅速に動くホイールによって生じ得る外乱を補償するために、あるシステムではホイールの動きの後、長い整定期間を設定する。他のシステムでは複雑な力補償及び/又は分離機構を用いるが、これはシステムを複雑化させ、ある場合には、同時にシステムの信頼性を損なう。更に、これら複雑な機構の幾つかは、相当な電力を浪費し、システムの熱プロフィールにマイナスとなる。
上記欠点の1つ以上を解決するために、上記の関連出願に開示されたもののようなスイッチ組立体が開発された。これらのスイッチ組立体の動作も安全かつ信頼できるが、なお付加的な欠点がある。特に、これらの関連出願に開示されたスイッチ組立体の各々はトーションバーのようなばね偏倚回動機構を介して回転し、そして2つの回転位置の1つに磁気的にラッチ(latch;固定)される。トーションバーの力に打ち勝ってスイッチをラッチ位置へ引くのに用いられる磁場の強さは、スイッチ組立体に比較的高いラッチ力を加えるような大きさである。そのため、比較的高い接触力が生じ、その結果ラッチング時に望ましくない衝撃や振動が生ずることになる。更に、ラッチした位置からスイッチ組立体を解放するのに磁力に打ち勝つ実質的なパワーが必要となる。
従って、上記の欠点の1つ以上に対処するスイッチ組立体の必要性がある。即ち、過度に大きな衝撃や振動を生じさせるラッチング力を発生しないスイッチ組立体及び/又はラッチした位置からスイッチを解放するのにほとんど電力を用いないスイッチ組立体の必要性がある。本発明はこれらの必要性の1つ以上に対処する。
本発明は、例えば光学路内へ及び光学路外へ1つ以上の光学素子を迅速にスイッチングするのに使用できるスイッチ組立体を提供する。公知のスイッチ組立体と比較して本発明のスイッチ組立体はラッチ時に発生し得る衝撃及び振動の量を低減し、そしてラッチした位置からスイッチを開放するのにほとんど電力を用いない。
1つの実施形態では、単に例として、スイッチ組立体は、アーム組立体、主ばね、1つ以上の補助ばね及びラッチ組立体を備える。アーム組立体は、少なくとも第1回転位置と第2回転位置との間で回転するように構成される。主ばねは、第1回転位置と第2回転位置との間に位置する第3回転位置に向ってアーム組立体を偏倚するように構成される。各補助ばねは、スイッチ組立体に配置され、そしてアーム組立体が第1回転位置か又は第2回転位置から予定の回転距離に達した時に第3回転位置に向ってアーム組立体を選択的に偏倚するように構成される。ラッチ組立体は、スイッチ組立体に配置され、そして(i)アーム組立体を第1回転位置か又は第2回転位置に選択的に保持するように及び(ii)アーム組立体を保持する回転位置からアーム組立体を選択的に解放するように作動できる。
別の実施形態では、スイッチ組立体は、ロータ、アーム、主ばね、補助ばね及びラッチ組立体を備える。ロータは、少なくとも第1回転位置と第2回転位置との間で回転するように構成される。アームはロータに結合され、ロータから軸線方向にのびる。主ばねはロータに結合され、第1回転位置と第2回転位置との間に位置する第3回転位置に向ってロータを偏倚するように構成される。各補助ばねは、スイッチ組立体に配置され、ロータが第1回転位置か又は第2回転位置から予定の回転距離に達した時に第3回転位置に向ってロータを選択的に偏倚するように構成される。ラッチ組立体は、スイッチ組立体に配置され、そして(i)ロータを第1回転位置か又は第2回転位置に選択的に保持するように及び(ii)ロータを保持する回転位置からロータを選択的に解放するように作動できる。
好ましいスイッチ組立体の上記及びその他の目的、特徴及び利点は、添付図面に例示したように本発明の好ましい実施形態の以下の一層特定の説明から明らかとなる。[0013]本発明の好ましい実施形態は以下、同じ符号で同じと要素を示す添付図面を参照して説明する。
[0021]以下の詳細な説明は単に例示のためのものであり、本発明又は本発明の応用及び使用を限定するものではない。更に、上記の技術分野、背景技術、発明の開示又は以下の詳細な説明に示した表現又は包含された理論によって範囲を限定しようとするものではない。
[0022]さて図1を参照すると、1つの例示的実施形態によるスイッチ組立体100の簡単化した斜視図を示す。スイッチ組立体100は、アーム組立体102、多数のアームラッチ組立体104、及び多数のばね108を含む。アーム組立体102は、第1端部110及び第2端部112を備え、第1端部110と第2端部112との間の位置114における1つ以上の図示してないマウント構造体に回転可能に結合するようにされる。図示実施形態では、アーム組立体102は、アーム組立体102の相対する側部(例えば図1の図面の上下)に配置できる1つ以上のマウント構造体に装着され得る。アーム組立体102は、単に単一マウント構造体に装着するように構成できることが認められる。更に、第1端部110には光学素子(図示してない)が結合でき、各マウント構造体を介してのびる図示していない光学路内及び外へ動くことができる。例示的なマウント構造体及び光学路は、2002年3月20日提出され、本願の譲受人に譲渡された出願継続中の米国出願番号第10/103,534号、発明の名称HIGH SPEED OPTICAL ELEMENT SWITCHING MECHANISM、(その全体は参照文献として本明細書に結合される)に開示される。
[0023]アーム組立体102は、光学素子の結合できる多数の構造部材の任意の1つであり得る。好ましくは、アーム組立体102は、アーム組立体102が回転する際に光学素子の位置を有効に制御するため十分に堅固に構成される。更に、以下に詳細に説明するように、アーム組立体102の少なくとも一部分は、好ましくは、透磁性材料か又は不変的に磁化される材料から成る。更に、アーム組立体102をマウント構造体に回転結合するのに多数の装置の任意の1つを使用できることが認められる。このような装置の非限定例には屈曲ピボット、軸受及び可撓性要素が含まれる。
[0024]アームラッチ組立体104は、図1に示す実施形態では第1アームラッチ組立体104a及び第2アームラッチ組立体104bを備え、各々それぞれ第1及び第2マウント位置においてマウント構造体114に結合される。これらの第1及び第2マウント位置は、アーム組立体102のそれぞれ第1及び第2回転位置と実質的に一致することが認められる。以下更に詳細に説明するために、第1アームラッチ組立体104a及び第2アームラッチ組立体104bは第1か又は第2回転位置にアーム組立体102を選択的に保持するように構成される。第1及び第2回転位置は、スイッチ組立体100を組込むシステムの要求に適合するように選択され得る多数の回転位置の任意の1つであり得ることが認められる。
[0025]第1アームラッチ組立体104a及び第2アームラッチ組立体104bは、2つの回転位置の一方にアーム組立体102を選択的に保持するように、またある実施形態ではアーム組立体102の回転を始動又は完了させる、或いは回転の始動及び完了の両方をさせるために付加的な回転エネルギーをアーム組立体102に供給するように作動できる。第1アームラッチ組立体104a及び第2アームラッチ組立体104bは、機械的装置、電磁的装置、又は磁気的装置、或いはこれ等の組み合わせでよい。第1アームラッチ組立体104a及び第2アームラッチ組立体104bは、好ましくは、殆ど又は全く電力消費せずにアーム組立体102を保持し、そして好ましくは損失を補う少なくともいくらかのエネルギーを供給する。アームラッチ組立体104の1つの特定の好ましい実施形態は図2に示され、以下説明する。しかし、その前に、図1は各アームラッチ組立体に結合されたばね108を示すが、各アームラッチ組立体は簡潔にするためばねなしで示され、説明する。
[0026]図2に示す特定の実施形態では、アームラッチ組立体104は永久磁石202、電磁コイル204及びケース206を備える。コイル204は永久磁石202の回りに巻かれ、コイル204及び永久磁石202はケース206内に収容される。ケース206は好ましくは、例えば鉄のような透磁性材料で構成され、磁束路を形成する。この特定の実施形態では、永久磁石202はアーム組立体102を第1か又は第2回転位置に保持するのに用いられる。アーム組立体102を解放するため、コイル204に電気パルスが供給される。供給されるパルスは、永久磁石202の磁力に十分に打ち勝つ大きさ及び方向をもち、それによりアーム組立体102を解放させる磁場をコイル204に発生させるのに適切な極性、大きさ及び持続時間のものである。この特定のアームラッチの実施形態ではアーム組立体102は例えば鉄のような透磁性材料で少なくとも部分的に構成される。特定の好ましい実施形態では、アーム組立体102の第2端部112の少なくとも一部分は、アーム組立体102の第1端部110に結合され得る光学素子のような別の構成要素を平衡させるため釣り合い重りとして付加的に機能するために鉄(又はその他の透磁性材料)を含むように構成される。
[0027]上記で説明し図2に示す実施形態は単に例示であり、他の構成を使用できることが認められる。例えば、永久磁石202はアーム組立体102にその第2端部112の近くに配置でき、コイル204だけがケース206内に配置される。この構成では、アーム組立体102を第1か又は第2回転位置に保持するのに電力は必要でない。しかし、この構成では、コイル204に電気パルスが供給される時に、アーム組立体102は解放時に押され、ばね108による供給に加えてアーム組立体102にエネルギーを供給する。パルスは、アーム組立体102が他の回転位置に達しそして永久磁石206で適切な位置に保持されるまで供給できる。代わりの実施形態では外乱が最小化され、アーム組立体102及びばね108におけるある一定の構造的モードを決めるのに十分な時間を提供することが認められる。言い換えれば、解放時にアーム組立体102に供給されるエネルギーはアーム組立体102を励起する。この励起は、アーム組立体102が一方の回転位置から他方の回転位置へ動く際に止まるが、アーム組立体102が単純な調和運動によって止められそして適切な位置に保持されるので、例えば相対したアームラッチ組立体104内へ止めることによって再励起されない。
[0028]さて図1に戻って、前述のように、スイッチ組立体100は、多数のばね108を備える。図示実施形態では、スイッチ組立体100は3つのばね、すなわち主ばね108−1と、2つの補助ばね108−2、108−3を備え、各ばねは、主ばね108−1及び2つの補助ばね108−2、108−3がアーム組立体102に結合される際に、第1及び第2回転位置の間の回転位置に向ってアーム組立体102を偏倚するように構成される。主ばね108−1は実質的に継続してアーム組立体102に結合され、一方、補助ばね108−2、108−3は第1及び第2回転位置に対する回転位置でアーム組立体102に選択的に結合され、アーム組立体102から解放される。
例示した実施形態では、主ばね108−1はトーションバーであり、アーム組立体102をマウント構造体114に回転可能に装着するのに用いられ、また補助ばね108−2、108−3はコイルばねである。図1に示す実施形態は2つの補助ばね108−2、108−3を備えるが、スイッチ組立体100はN個までの補助ばね108−2、108−3、108−4、・・・・108−Nを備えてもよいことが認められる。更に、ばね108は、所望の時間及び距離拘束の範囲内でアーム組立体102を動かす及び/又は減速するのに十分なエネルギーを供給する多数のばね構造体の任意の1つであってもよいことが認められる。非限定実施形態には、コイルばね、らせんばね、捩ればね、板ばね、及び並進引張又は圧縮ばねが含まれる。
[0029]主ばね108−1は好ましくは、主ばね108−1及びアーム組立体102がアームラッチ組立体104の間に実質的に中心決めされるニュートラル位置を備えることが認められる。本実施形態はこの位置に限定されるものではなく、単に好ましい位置の例示に過ぎないことが認められる。更に、主ばね108−1のばね定数は好ましくは他の補助ばね108−2、108−3、108−4、・・・・108−Nのばね定数より小さい。この理由は、以下の説明から一層明らかとなる。
[0030]一般に公知であり、また図3に示すように、ばねの力対変位特性302は線形であり、磁場の力対変位特性304は非線形である。従って、スイッチ組立体100が単に主ばね108−1を備える場合に、アーム組立体102がラッチ組立体104の一方に近づくにつれて、ばね力と磁力との大きさの差により、アーム組立体102には相当なラッチング力が働くことになる。このことは、潜在的に望ましくない振動及び/又は損傷を引き起こし得る。更に、この相対的に大きなラッチング力は、ラッチした位置からアーム組立体102を解放するために解消しなければならない。補助ばね108−2、108−3、108−4、・・・・108−Nを付け加え、そして主ばね108−1及び補助ばね108−2、108−3、108−4、・・・・108−Nの両方のばね定数を特定の値に選択することによって、これらの潜在的な欠点は最小化又は実質的に解消できる。特に、特定のばね定数値は、補助ばね108−2、108−3、108−4、・・・・108−Nが組合わさって、アームラッチ組立体104の力対距離特性に非常に近い力対距離特性を示すように選択される。
これは図4に最も明瞭に示され、図4には、アーム組立体102が第1回転位置又は第2回転位置に近づくと、アーム組立体102に選択的に結合される補助ばね108を備えたアーム組立体102の力対距離特性を示す。主ばね及び補助ばねの力対距離特性402、404はそれぞれ線形であり、また磁場の力対距離特性406は非線形である。しかし、補助ばねは、アーム組立体102が点(A)に達するまで、アーム組立体102に結合されないので、ばねの総体力対距離特性408は、アームラッチ組立体104によって作用する磁場の力対距離特性406に非常に近い。その結果、アーム組立体102が第1回転位置又は第2回転位置にラッチされると、ばねを付加しないスイッチ組立体100と比較して接触及び保持力の両方が低減する。
[0031]スイッチ組立体100の動作中、アームラッチ組立体104a、104bは、アーム組立体102を他の回転位置へ動かすのが望ましいまで第1か又は第2回転位置にアーム組立体102を保持する。例えば、第1アームラッチ組立体104aがアーム組立体102を第1回転位置に保持し、そしてアーム組立体102を第2回転位置へ動かすのが望ましい場合には、第1アームラッチ組立体104aは、第1アームラッチ組立体104aがアーム組立体102の第2端部116を解放するように構成される。アーム組立体102の第2端部116の解放時に、主及び補助ばね108−1、108−2によって供給される力により、アーム組立体102は第2回転位置に向って回転し始める。アーム組立体102が回転し始めた後ある時点で、補助ばね108−2はアーム組立体102から解放される。
主ばね108−1はアーム組立体102の回転中を通してアーム組立体102に結合されたままであり、アーム組立体102が主ばね108−1のニュートラル点を通過するまで、アーム組立体102にエネルギーを供給する。上記で認められたように、このニュートラル点は好ましくは第1及び第2回転位置の間の実質的に中間位置である。アーム組立体102の回転がニュートラル点を通過する際に、アーム組立体102は回転運動エネルギーを主ばね108−1に伝達し始め、従ってその回転はゆっくりとなり始める。アーム組立体102が第2回転位置に又はこの前のある時点に近づくので、第2アームラッチ組立体104bは、アーム組立体102に付加的なエネルギーを供給してアーム組立体102の回転を第2回転位置へ達するように構成される。更に、アーム組立体102が第2回転位置に達する前のある時点で、他の補助ばね108−3はアーム組立体102に結合される。アーム組立体102が第2回転位置に達すると、第2アームラッチ組立体104bはアーム組立体102をこの位置に保持する。
[0032]上記のスイッチ組立体100は多数のスイッチ組立体100を備えるシステムにおいて実施でき、それで多数の光学素子は光学路内へ及び光学路外へスイッチングできる。1つのこのようなシステムの例示実施形態は上記の米国出願番号第10/103,534号(その全体は参照文献として本明細書に結合される)に示され、記載される。更に、上記のスイッチ組立体100の実施形態は1つの特に簡単化した実施形態の単なる例示に過ぎず、付加的な実施形態が実施できることが認められる。実際に、本明細書の残りの部分は2つの特定な代わりの実施形態の詳細な説明を構成する。
[0033]次に図5及び図6を参照して、これら代わりの実施形態の第1実施形態について説明する。前の実施形態の場合のように、スイッチ組立体500はアーム組立体502、多数のアームラッチ組立体504及び多数のばね508を備える。認められるように、これら特定の構成要素すなわち組立体の1つ以上の構成及び/又は物理的実施は前の実施形態と異なる。特に、アーム組立体502はアーム510を備えるだけでなく、ロータ512も備える。アーム510はロータ512に結合され、ロータ512は第1及び第2回転方向511、513に回転するように構成される。図示実施形態では、ロータ512は八つの極518a〜518h(図5にはそのうちの4つのみを見ることができる)を備え、これらの極は好ましくはロータ512の周りに等間隔に設けられる。釣り合い重り521は、アーム510にほぼ相対した位置でロータ512に結合される。図示実施形態は八つの極518a〜518hを備えるが、この数より多い又は少ない極518を用いてもよいことが認められる。
[0034]前の実施形態の場合のように、図示してない光学素子はアーム510にその一端部近くで結合できる。従って、アーム510は第1及び第2回転位置の間の回転を介して、図示してない光学軸線内及び外へそれぞれ光学素子を動かすのに用いることができる。アーム組立体502すなわちアーム組立体502の少なくとも極518a〜518hは好ましくは、不変的に磁化される材料で少なくとも部分的に形成される。
[0035]次にアームラッチ組立体504について説明すると、スイッチ組立体500は少なくとも2つのラッチ組立体504すなわち上方ラッチ組立体504−1と下方ラッチ組立体504−2を備える。上方ラッチ組立体504−1及び下方ラッチ組立体504−2は各々回転に対して装着される。各ラッチ組立体504は外方磁極片すなわち“スパイダー”514、内方磁極片すなわち“スパイダー”516、及び電磁コイル520を備える。これら磁極片514、516の各々は、好ましくはロータ極518の数に整合する多数の極を備える。この構成では、各ロータ極518における永久磁石が内方磁極片516及び 外方磁極片514と接触すると、磁気回路が形成される。その結果、ラッチ組立体504は2つの回転位置の一方(例えば第1又は第2)にアーム組立体502を保持できる。アーム組立体502を回転位置の一方から解放するために、電磁コイル520に電気パルスが供給される。この電気パルスの大きさ、持続時間、及び極性は、ばね508による力と相俟って永久磁石に打ち勝つのに十分な磁場を発生させることになる。図5に示す構成のアームラッチ組立体504は単に例示のためのものであり、多くの他の構成を使用できることが認められる。
[0036]多数のばね508は、主ばね508−1及びラッチ組立体504毎に16個の補助ばね508−2、508−3、508−4、・・・・・508−17を備え、全部で32個の補助ばねを備える。上述の実施形態の場合のように、主ばね508−1は第1及び第2回転位置の間の第3の回転位置に向ってアーム組立体502を継続して偏倚させるように構成され、また補助ばね508−2、508−3、508−4、・・・・・508−17はそれぞれ第3回転位置に向ってアーム組立体502を選択的に偏倚させるように構成される。主ばね508−1は、最初のスイッチ組立体100の場合のように、好ましくはトーションバーであり、そしてロータ512をマウント構造体に回転可能に装着するのに用いられる。しかし、スイッチ組立体500は別個の軸を備えることができ、この軸に主ばね508−1が継続して結合されることが認められる。
[0037]図5の拡大図であり、スイッチ組立体500を部分的に組立てた状態で示す図6に最も明瞭に示すように、補助ばね508−2、508−3、508−4、・・・・・508−17はそれぞれ、ロータ極508の1つに結合され、それの一側からのびる。従って、補助ばね508−2、508−3、508−4、・・・・・508−17は、アーム組立体502の第1及び第2回転位置に対する回転位置において、ステータ組立体の磁極片514、516に選択的に結合され、それら磁極片から解放される。ロータ極518の各側当り1つの補助ばね508−2、508−3、508−4、・・・・・508−17は単に例示のためのものであり、極側当りN個の補助ばねを用いてもよいことが認められる。更に、図5及び図6に示す重ね板ばねは単に例示のためのものであり、他のいろいろな構造のばねを用いてもよいことが認められる。更に、図示実施形態における補助ばねは、2つの補助ばねがロータ極518に結合される単一の組立体を形成するように構成されるが、各補助ばねを個々に形成し、ロータ極518に結合してもよいことが認められる。
[0038]図7に示す別の代わりのスイッチ組立体について以下説明する。このスイッチ組立体800(図7に符号がない)は、補助ばねの構成を除いて、図5及び図6に示し、上記で説明したものと実質的に同様に構成される。従って、このスイッチ組立体の詳細な説明は行わない。しかし、図7における同様な参照符号が図5及び図6の同様な構成要素を表すことは認められるべきである。
[0039]さて相違点についてみると、図8(図7の誤り?)のスイッチ組立体700(図7に符号がない)は、主ばね708−1及びラッチ組立体514毎に16個の補助ばね708−2、708−3、708−4、・・・・・708−17を備える。補助ばね708の八つは上方ステータ組立体磁極片514に結合され、他の4つは下方ステータ組立体磁極片516に結合される。従って、ばね組立体708は、ロータ512の第1及び第2回転位置に対する回転位置においてロータ極518に選択的に結合され、ロータ極518から解放される。また、ステータ極当りN個のばねを用いてもよいことは認められる。
[0040]上記の詳細な説明において少なくとも1つの実施形態について例示したが、多くの変形例が存在することは認められるべきである。また、1つ又は複数の例示した実施形態は単なる例であって、本発明の範囲、適応性、又は構成をいかようにも限定するものでないことも認められるべきである。むしろ、上記の詳細な説明は当業者にとって、1つ又は複数の例示した実施形態を実施するための好都合なロードマップとなる。特許請求の範囲に記載した発明の範囲及びそれの法律上の同等物から逸脱することなしに要素の機能及び構造において種々変更できることが理解されるべきである。
Claims (14)
- 少なくとも第1回転位置と第2回転位置との間で回転するように構成したアーム組立体(102、502)と、
アーム組立体(102、502)に結合し、第1回転位置と第2回転位置との間に位置する第3回転位置に向ってアーム組立体(102、502)を偏倚するように構成した主ばね(108−1、508−1、708−1)と、
スイッチ組立体(100)に配置し、アーム組立体(102、502)が第1回転位置か又は第2回転位置から予定の回転距離に達した時に第3回転位置に向ってアーム組立体(102、502)を選択的に偏倚するように各々構成した1つ以上の補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)と、
スイッチ組立体(100)に配置し、(i)アーム組立体(102、502)を第1回転位置か又は第2回転位置に選択的に保持するように及び(ii)アーム組立体(102、502)を保持する回転位置からアーム組立体(102、502)を選択的に解放するように作動できるラッチ組立体(104a、104b、504−1、504−2)と、
を含むスイッチ組立体(100)。 - 更に、スイッチ組立体(100)に配置された1つ以上の付加的な補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)を含み、該1つ以上の付加的な補助ばねの各々は、アーム組立体(102、502)が他の補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)の予定の回転距離と異なる第1回転位置か又は第2回転位置から予定の回転距離に達した時に第3回転位置に向ってアーム組立体(102、502)を選択的に偏倚するように構成される請求項1記載のスイッチ組立体(100)。
- 更に、前記アーム組立体(102、502)及び主ばね(108−1、508−1、708−1)に結合され、アーム組立体(102、502)を回転させるように構成した、軸組立体を含む請求項1記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記軸組立体及び主ばね(108−1、508−1、708−1)を一体に形成した請求項3記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記軸組立体がトーションバー(ねじり棒ばね)を含む請求項4記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記アーム組立体(102、502)が、少なくとも第1回転位置と第2回転位置との間で回転するように構成しかつ回転可能に装着したロータ(512)と、ロータ(512)に結合し、ロータ(512)から軸線方向にのびるアーム(510)と、を含む請求項1記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記ラッチ組立体(104a、104b、504−1、504−2)が、
2つ以上の磁極片(514)を備える第1ステータ組立体と、
2つ以上の磁極片(516)を備える第2ステータ組立体と、
を含み、
前記ロータ(512)が第1ステータ組立体と第2ステータ組立体との間に配置され、それに結合した2つ以上のロータマグネットを含み、第1回転位置及び第2回転位置において各ロータマグネットが第1ステータ組立体の磁極片(514)の1つ及び第2ステータ組立体の磁極片(516)の1つと共に磁気回路を形成するようにロータマグネットが位置決めされる請求項6記載のスイッチ組立体(100)。 - 前記補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)の各々をロータマグネットの1つに結合した請求項7記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)の各々を第1ステータ組立体の磁極片(514)の1つ又は第2ステータ組立体の磁極片(516)の1つに結合した請求項7記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記ラッチ組立体(104a、104b、504−1、504−2)が、更に、第1ステータ組立体の磁極片(514)及び第2ステータ組立体の磁極片(516)の少なくとも一方の近くに配置し、電気信号を受けて磁場を発生するように構成したコイル(204、520)を含む請求項7記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記主ばね(108−1、508−1、708−1)及び補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)の1つ以上は、各々、ラッチ組立体(104a、104b、504−1、504−2)が第1位置からアーム組立体(102、502)を解放する際に第2回転位置に向ってアーム組立体(102、502)を回転させ、前記主ばね(108−1、508−1、708−1)は、各々、ラッチ組立体(104a、104b、504−1、504−2)が第2位置からアーム組立体(102、502)を解放する際に第1回転位置に向ってアーム組立体(102、502)を回転させる請求項1記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)の各々は、(1)各補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)でアーム組立体(102、502)を偏倚させた時に動く方向と反対の方向にアーム組立体(102、502)が引き続いて動く時、及び(2)アーム組立体(102、502)がほぼ予定の回転距離にある時、アーム組立体(102、502)をもはや偏倚しない請求項1記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)の各々が、アーム組立体(102、502)を選択的に係合及び解放するように構成される請求項1記載のスイッチ組立体(100)。
- 前記補助ばね(108−2、108−3、508−2、508−3、708−2、708−3)の各々がアーム組立体(102、502)に結合し、ラッチ組立体(104a、104b、504−1、504−2)を選択的に係合及び解放するように構成される請求項1記載のスイッチ組立体(100)。
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