JP2007504001A - 塗布ダイおよび使用方法 - Google Patents

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Abstract

本発明はダイ本体を備えるダイ(12)である。ダイ本体は内部キャビティ(28)とアプリケータスロット(24)とを画定する。キャビティ(28)はアプリケータスロット(24)と流体連通している。複数の気体逃げ通路(26)は内部キャビティ(28)と流体連通している。

Description

本発明は一般に塗布および/または押出装置に関する。特に本発明は気体を装置から除去可能な塗布および/または押出装置に関する。
流体を材料のウェブ上に塗布することは周知である。膜を形成するための材料の押出も周知である。このような塗布および押出は、アプリケータスロットと連通するキャビティを有するダイを用いて好都合に行えることが多い。圧力下の液体をキャビティ内に導入した後、所望の基材上にまたは膜としてアプリケータスロットから押し出す。
塗布または押出の厳密な所望結果および周囲環境に応じて、ダイの様々な補助具および方向付けを利用し得る。多くのタイプの塗布または押出にとって、アプリケータスロットがダイの上部に向かって配置されるようにダイを方向付けすることが好都合である。ダイをこのように方向付けする1つの理由は、動作中にダイ内に導入された空気(または他の気体)、またはダイのキャビティ内に液体を最初に導入した後にダイ内に残留する空気がアプリケータスロットに向かって泡状に上昇しやすいことである。これによりダイキャビティ内の空気を排除することができる。これは塗布または押出ダイ内の残留空気が、アプリケータスロットを介する液体の放出開始および停止するための応答時間を減少させるように働くという点で望ましい。非応答性は非圧縮性を有する(または実質的に圧縮性が低い)流体で完全に満たしたキャビティに対する気体の圧縮性に起因する。
しかしいくつかの押出または塗布用途の場合、アプリケータスロットをダイの底部に向けて配置(すなわちアプリケータスロットが下向きに配置されるようにダイを方向付け)することが望ましい。この課題は特に液体を個々の離間した断片状で基材上に塗布する場合、塗布の開始および停止に対するダイ応答性が特に重要である場合に共通している。アプリケータスロットをダイの底部に向けて配置する場合に残留気体を塗布ダイから除去するという課題は当該技術により検討されてきた。例えばパッチコーティング個別物品の場合、ダイチャンバに対して抽気弁を設けるため、アプリケータダイに入る空気を抽気弁を介して排気することができるということが知られている。
しかし気体のポケットがまだダイキャビティ内に発生する可能性があり、抽気弁では排除されない。これらの気体のポケットはダイが特に幅広い場合に特に発生する恐れがある。そのため当該技術はなお確実に残留気体を除去する方法であって、ダイを様々な方向に方向付けさせた状態で様々なダイ形状に対してより広く適用可能な方法を必要としている。
本発明はダイ本体を備えるダイである。ダイ本体は内部キャビティとアプリケータスロットとを画定する。キャビティはアプリケータスロットと流体連通している。複数の気体逃げ通路は内部キャビティと流体連通している。
添付の図面のいくつかの図において同様な部分は同様な参照番号を有する。
上記の説明は例示であり限定を意図するものではないことは理解できよう。当業者には前述の説明から本発明の範囲から逸脱することなく本発明の様々な変更例および代替例が明らかであろう。さらに本発明が本明細書に記載した図示の実施形態に限定されないことは理解できよう。
図1には本発明によるダイ12を用いた例示的塗布ライン10の斜視図が図示されている。塗布用途を用いて本発明を説明するが、本発明のダイを押出用途でも用い得ることは理解できよう。図示例ではダイ12が基材14上に配置されている。この図では基材14は「A」の方向に移動する不定長さ材料のウェブであるが、塗布を必要とする任意の他の連続または個々の物品でもよい。ダイ12の図示の実施形態は第1の部分16と第2の部分18とを含む。通常本発明のダイをアセンブリとして作製することが好都合であるが、本発明はダイ12を複数の構成要素からまたは単一の要素として構成することができるようにすることを検討する。
基材14上に塗布される材料20(例えば液体状でダイ12から移動可能な任意の材料、ポリマーなど)が供給管22を介してダイ内に導入され、ダイ12から出ているところが見える。材料がダイ12からアプリケータスロット24(破線で示す)を介して移動する。アプリケータスロット24は連続開口(図示のような)または複数の開口(または「穴」または「通路」)であり、この中を材料20が押出または塗布のために移動する。なおアプリケータスロット24は下向きに方向付けされる。換言すればスロット24は水平位置より下方に配置され、図示の実施形態ではほぼ垂直下方位置に配置される。この方向付けでは気体は上方に移動しやすいため、ダイ12が材料20で満たされている間またはダイ動作中(すなわち押出または塗布中)気体29はダイ12内に捕捉されることになり、アプリケータスロット24からは出ない。アプリケータスロット24を介するダイ12からの材料20の移動制御は多数の方法で行うことができる。一例は供給管22に材料20を送出する供給ポンプ(図示せず)を制御することによりダイ12内へ導入する材料20の量を制御することによる。前述したように、ダイ12内の気体はダイ12からの移動材料20の制御に影響をおよぼす恐れがある。本発明のダイ12はアプリケータスロット24からの除去地点に気体逃げ孔26の配列27を有し、捕捉された気体29を内部にキャビティ28から逃がす。
図2を参照すると、図1の塗布ダイ12の断面端面図が図示されている。現在の実施形態では第1の部分16および第2の部分18は共に内部キャビティ28を画定しており、内部キャビティ28はアプリケータスロット24と流体連通している。さらに1つの気体逃げ通路26が図示されている。
気体逃げ通路26は内部キャビティ28内に捕捉された気体をダイ12の周囲環境へ排出させるには十分に大きいが、極少量を超える塗布(または押出)材料20の通過を防止するのに十分に小さいことが望ましい。任意の特定の場合の気体逃げ通路に必要な正確な寸法は塗布される材料、塗布が行われる温度、および塗布材料がダイに供給される圧力のような要因によるが、様々な方法(例えば各場合に対する経験的試行)により決定し得る。適切な気体逃げ通路サイズを選択すること、および通路を形成する材料を選択することにより、残留空気が良好に排気された後の通路を介して漏れる材料の損失を最小限にする。気体逃げ通路の考えられるサイズは大きい(すなわち裸眼で見える)ものから小さい(すなわち裸眼では見えない)ものまで様々である。気体逃げ通路26は当該技術で周知の多くの方法でダイ12内に形成し得る。これらの方法には切断または穿孔があるがこれらに限定されない。
気体逃げ通路26の適切なサイズを決定する1つの方法は、ある塗布条件(スロット高、スロット長、スロット幅、流速および粘度)に対するダイ内の動作圧力を測定または算出した後、動作圧力の作用による通路にわたる流量が0.001cc/分以下になるように通路のサイズを算出することである。通路26中の流量の1つの所望レベルとして0.001cc/分以下を選択したが、特定の塗布または押出用途に対してダイスロットの合計流量に大きく影響をおよぼさないように通路26にわたって十分に低いレベルの流量を選択することが望ましいことは理解できよう。例えば通路26中の流量のレベルをダイスロット中の全塗布流量の0.1%以下として選択することもできる。
流体流量によるスロット前後の圧力降下は式、
Figure 2007504001
により与えられここで、
ΔP=ダイ動作圧力
S=塗布液流速
μ=塗布液粘度
S=塗布スロットの長さ
S=塗布スロットの幅
S=塗布スロットの高さ
である。
各個の通路前後の圧力降下は、
Figure 2007504001
により与えられここで、
ΔP=ダイ動作圧力
P=気体通路中の塗布液流速
μ=塗布液粘度
P=気体通路の長さ
P=気体通路の幅
P=気体通路の高さ
である。2つの式を互いに等しく設定してWPP 3について解くと、通路の相対的寸法を決定できる。
これらの式から通路のサイズの決定は塗布液粘度には関係ないということが分かる。なお上記の式を用いることは通路のサイズを決定するための単なる1つの方法に過ぎず、当業者に周知の他の方法を用いてもよい。
気体逃げ通路26をダイ12の部分16および18の一方または両方内に形成することは好都合であり、また場合によっては、ダイ12の位置16および18の一方または両方に接着または取り付けられる挿入物30(破線で随意に示す)上に通路を提供することも好都合であり得る。挿入物30を利用して気体逃げ通路26を設けることにより、ダイ12を介して塗布または押出される材料20に変更があった場合などに、気体逃げ通路26の配置を迅速に変更できるようにすることも好都合であり得る。
ここで図3を参照すると、図2のダイ12の第2の部分18の正面図が明確にするためにダイ12の第1の部分16を取り外した状態で図示されている。この実施形態では複数の気体逃げ孔26はチャネル26aの配列27aである。配列27aは内部キャビティ28の略全幅にわたって延在している。各チャネル26aは内部キャビティ28からダイ12を取り囲む環境まで延びて、内部キャビティ28を各チャネル26aを介して周囲環境と連通させる。チャネル26aの配列27により排出手段なしに気体29のポケットが内部キャビティ28内に残らないようにすることができる。上述したようにチャネル26aは、内部キャビティ28からの気体29の排出を可能にする一方で材料20の排出を実質的に防止するような大きさに形成されている。開口22aは取り外した第1の部分16内の供給管22(図1を参照)が内部キャビティ28内に開口する場合の一例を図示している。開口22aの上部が複数の気体通路26に直接隣接して配置され、内部キャビティ28からの空気の除去を最良の状態で達成するため好ましい。なおチャネル26aはダイ12の第2の部分18内に配置されて図示されているが、チャネル26aを挿入物(例えば図1に示した挿入物30)上でダイ12の部分16および18のいずれかまたは両方に配置してもよく、または1つのブロックを含むアセンブリを形成する任意の数の部分を利用したダイ構成にわたって配置してもよい。
ここで図4を参照するとダイ12の第2の部分18の代替実施形態が、再度明確にするためにダイ12の第1の部分16が取り外された状態で図示されている。この実施形態では粗面化エリア27bが内部キャビティ28に隣接して設けられている。上記の説明と同様に、この粗面化エリア27bはダイ12の部分16および18のいずれかまたは両方の上に、あるいは挿入物(例えば図1に示した挿入物30)上またはアセンブリを形成する任意の数の部分を用いたダイ構成上に形成することができる。粗面化エリア27bの粗度を算出して気体逃げ通路26として機能する間隙26bを(ダイ12および/または挿入物30上に)設ける。上述したように粗面化エリア27b内の間隙26bにより設けられた気体逃げ通路26の大きさは、内部キャビティ28からダイ12の周囲環境へ気体を排出させるのに十分でありながらも、内部キャビティ28からの微量を超える塗布材料20の排出を防止するようにしなければならない。
ここで図5を参照すると、シム40が正面図に図示されている。シム40は挿入物30の一例であり、図2に対して前述するとともにダイ12の第1の部分16と第2の部分18との間に位置する(図1および2を参照)ようになっている。押出または塗布ダイ内でシムを利用することは当該技術では一般に知られている。本実施形態では気体逃げ孔26の役目をするチャネル26aの配列27aはシム40上に形成されている。当該技術ではダイはボルトによって一緒に保持されたアセンブリであることが多いため、ボルト穴42がシム40の図示の実施形態に示されており、そのようなボルトを通すことができる。シム40を第1および第2の部分16と18との間の位置にボルト締めすることにより、ダイキャビティからの気体29を排出可能にするが、ダイキャビティからの微量を超える塗布(または押出)材料20の排出を不能にする通路を作製する大きさに形成された気体逃げ孔26を提供する。本実施形態では複数の気体逃げ孔が組み立てられたダイ12のダイキャビティ28(図3および4参照)のほぼ幅の距離延在している。シム40を本発明のダイ12の一部分として利用する利点は、シム40を現存のダイに後付け可能であることである。さらにダイにより押出または塗布される材料が変更された場合、シムを取り外してチャネル26aの異なる寸法を有する別のシムと交換することにより、気体29の排出を可能にする一方で、塗布または押出材料29の排出を実質的に防止する。
図6にはシム40の代替実施形態が図示されている。図示の実施形態では間隙26bを有する粗面化エリア27bがシム40上に設けられている。そのためシム40がダイ12(図1および2参照)の第1および第2の部分16と18との間の位置にボルト締めされると、粗面化エリア27b内の間隙26bはダイキャビティ内の気体を排出させるのに十分であるが、ダイキャビティからの塗布(または押出)材料の排出を実質的に防止する気体逃げ通路26を提供する。以下の実施例2で説明するように、粗面化面を有する材料をシム40に固定して粗面化エリア27bを提供してもよい。代替的には粗面化エリア27bを、シム40を形成する材料内に直接形成し得る。なお当業者に周知の従来の手段を用いて表面の粗面化を達成することができる。
本発明はダイを垂直方向に方向付けしなければならない場合でも、残留気体が逃げる複数の経路を有するダイに実用的な設計を提供することにより上述の装置に固有の不都合に対処する。一観点において本発明は内部にキャビティを有するダイ本体を含むダイとして考案されたものであり、キャビティはアプリケータスロットと流体連通している。複数の気体逃げ孔はアプリケータスロットから離れたキャビティ内の位置でキャビティと流体連通した状態にある。
第2の観点において本発明は材料を基材に塗布する方法として考案し得る。
内部にキャビティを有するダイ本体を備えるダイを提供する。キャビティはアプリケータスロットと流体連通している。
キャビティと流体連通している複数の気体逃げ孔がダイ内にある。気体逃げ孔はアプリケータスロットから離れたキャビティ内の位置に配置されている。
ダイはアプリケータスロットが基材の上方で略下向きの状態で方向付けされている。
そして材料はダイキャビティ内に導入されて、その材料がアプリケータスロットを介して基材上に分注され、さらにダイキャビティ内の残留空気が複数の気体逃げ孔を介して排気されるようになっている。
上述したように本発明の様々な実施形態が可能である。上述の説明は例示であり限定を意図するものではないことは理解できよう。当業者には本発明の要旨と範囲とから逸脱することなく形状および細部において変更可能であることは認識されよう。
本発明の利用を図示する実施例を以下に説明する。
実施例1
第1の部分と第2の部分とを有し、共に長さ約5インチ(12.5cm)のアプリケータスロットと連通するダイキャビティを画定する、一般に従来の構成の塗布ダイを用意した。第2のダイ部分は供給管との接続を有するとともにスチールで作製した。第1のダイ部分は透明なアクリルポリマーで構成して塗布中にダイキャビティが見えるようにした。第1および第2の部分に塗布ダイを形成するための組み付け用のボルト穴を設けた。シム(図5に全体的に示した)を厚さ約0.01インチ(0.25mm)のステンレス鋼板から作製した。複数の気体逃げ通路をシム(再度図5に全体的に示した)の表面のうちの一面上に圧延した。これらの気体逃げ通路は各々幅約0.01インチ(0.25mm)、深さ約0.002インチ(0.05mm)、そして互いに約0.0625インチ(1.59mm)の距離離間させた。これらの通路のサイズは前述の式を用いて算出した。
ある塗布条件(スロット高、スロット長、スロット幅、流速および粘度)に対するダイ内の圧力を算出した後、動作圧力の作用による通路にわたる流量が0.001cc/分以下になるように通路のサイズを決定した。
流体流量によるスロット前後の圧力降下を決定した。
Figure 2007504001
ここで、
ΔP=ダイ動作圧力
S=塗布液流速
μ=塗布液粘度
S=塗布スロットの長さ
S=塗布スロットの幅
S=塗布スロットの高さ
である。
各個の通路前後の圧力降下は、
Figure 2007504001
により与えられここで、
ΔP=ダイ動作圧力
P=気体通路中の塗布液流速
μ=塗布液粘度
P=気体通路の長さ
P=気体通路の幅
P=気体通路の高さ
である。
この実施例の場合、機械加工のため0.01インチ(0.25mm)の通路幅が好適であり、通路長は現在のダイ形状により1.5インチ(3.81cm)に設定され、塗布液流速は62.5cc/分であった。QPは0.001cc/分に設定した。そして必要な通路深さを算出した。
Figure 2007504001
p=0.002インチ(0.05mm)
上記シムを第1および第2の部分間に有し、供給管の出口が気体逃げ通路の水平面の真下になるようにボルトを用いて塗布ダイを組み立てた。ダイスロットを密封してダイを塗布材料で満たした。ダイスロットを密封することによりダイキャビティを塗布材料の漏れなく満たすことができた。
気体逃げ通路を上方に方向付けするとともにアプリケータスロットを下方に方向付けした状態でダイ塗布用に塗布ダイを設置した。その後塗布ダイを用いて約30センチポアズの粘度を有するグリセリンと室温の水との溶液を移動基材上に塗布した。ダイキャビティ内の圧力は約0.33psi(2.3kPa)であった。塗布材料が塗布ダイ内に導入される際、ダイキャビティ内の空気が上方に移動して気体逃げ通路を介して良好に排気されたことがダイの透明な部分を通して見えた。ダイを開いてキャビティを露出し、キャビティ内の気液界面(「濡れ」面)の箇所を見えるようにすることにより、この完全な充填を確認した。ダイキャビティを見ることでキャビティ内の空気が排気されるとともに、気体逃げ通路を介して極微量の塗布材料しか損失していないことが分かった。
実施例2
第1の部分と第2の部分とを有し、共にスチールから形成され、共に長さ約4インチ(10.16cm)のアプリケータスロットと連通するダイキャビティを画定する、一般に従来の構成の塗布ダイを用意した。第2のダイ部分は供給管との接続を有していた。第1および第2の部分に共に塗布ダイを形成するための組み付け用のボルト穴を設けた。シム(図6に全体的に示した)を厚さ約0.04インチ(1.0mm)のステンレス鋼板から作製した。複数の気体逃げ通路をシム(再度図6に全体的に示した)の表面のうちの一面上に形成した。これらの気体逃げ通路は240グリットサンドペーパー(およそ60マイクロメートルの粗度)をシムの表面にかけることにより形成した。
上記シムを第1および第2の部分間に有し、供給管の出口が気体逃げ通路の水平面の真下になるようにボルトを用いて塗布ダイを組み立てた。ダイスロットを密封し、ダイを約1センチポアズの粘度を有する室温の水(塗布材料)で満たした。ダイスロットを密封することによりダイキャビティを塗布材料の漏れがなく満たすことができた。気体逃げ通路を上方に方向付けするとともにアプリケータスロットを下方に方向付けした状態でダイ塗布用に塗布ダイを設置した。ダイキャビティ内の圧力は約0.1psi(0.69kPa)であった。塗布ダイを満たした後、ダイの正面を取り外し、ダイを開いてキャビティを露出し、青色の染料により示されるようにキャビティ内の気液界面(「濡れ」面)の箇所を見えるようにすることにより、内部キャビティの完全な充填を確認した。ダイキャビティを見ることで水がサンドペーパーグリット間のチャネル内に進入したためキャビティ内の空気が排気されたことが分かった。さらに塗布材料は気体逃げ通路を介してダイの周囲環境へ失われていなかった。
本発明の実施形態によるダイを用いた、例示的塗布ラインの概略等角図である。 図1の線2−2に沿ったダイの断面端面図である。 ダイの第1の部分を取り外した状態の図2のダイの第2の部分の正面図である。 ダイの第1の部分を取り外した状態の図2のダイの第2の部分の代替実施形態である。 ダイの部分間に配置されるように構成されたシムの一実施形態の概略平面図である。 ダイの部分間に配置されるように構成されたシムの第2の実施形態の概略平面図である。

Claims (21)

  1. 少なくとも1つの内部キャビティおよび該キャビティに流体連通するアプリケータスロットを画定するダイ本体と、
    前記内部キャビティに流体連通する複数の気体逃げ通路と、
    を備えるダイ。
  2. 前記気体逃げ通路が複数のチャネルをさらに備える、請求項1に記載のダイ。
  3. 前記気体逃げ通路が、少なくとも部分的に粗面化エリア内に配置された複数の間隙をさらに備える、請求項1に記載のダイ。
  4. 前記ダイ本体が第1の部分と第2の部分とを備え、それら第1および前記第2の部分が共に前記キャビティを画定する、請求項1に記載のダイ。
  5. 前記複数の気体逃げ通路が前記キャビティの実質的全幅にわたって延びる、請求項1に記載のダイ。
  6. 前記複数の気体逃げ通路が、前記内部キャビティからの気体の排出を可能にする一方で前記内部キャビティからの塗布材料の実質的排出を防止するように構成される、請求項1に記載のダイ。
  7. 前記第1の部分と前記第2の部分との間に配置されたシムをさらに備え、前記複数の気体逃げ通路が少なくとも部分的に該シム内に形成される、請求項1に記載のダイ。
  8. 前記気体逃げ通路が複数のチャネルをさらに備える、請求項5に記載のダイ。
  9. 前記気体逃げ通路が、粗面化エリア内に配置された複数の間隙をさらに備える、請求項5に記載のダイ。
  10. 前記複数の気体逃げ通路が前記キャビティの実質的全幅にわたって延びる、請求項5に記載のダイ。
  11. 前記複数の気体逃げ通路が、前記内部キャビティからの気体の排出を可能にする一方で前記内部キャビティからの塗布材料の実質的排出を防止するように構成される、請求項5に記載のダイ。
  12. 材料を基材に塗布する方法であって、
    内部キャビティおよびアプリケータスロットに流体連通するアプリケータスロットを有するダイ本体と、該キャビティに流体連通する複数の気体逃げ孔とを備えるダイを用意するステップと、
    前記材料が前記アプリケータスロットを通して前記基材上に分配されるように、前記材料を前記内部キャビティ内に導入するステップと、
    前記アプリケータスロットが前記基材の上方で略下向きに配置されるように、前記ダイを方向付けするステップと、
    前記複数の気体逃げ孔を通して前記ダイキャビティ内の空気を排気するステップと、
    を含む方法。
  13. 前記気体逃げ通路が複数のチャネルにより形成される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記気体逃げ通路が、粗面化エリア内に配置された複数の間隙により形成される、請求項12に記載の方法。
  15. 前記ダイ本体が第1の部分と第2の部分とにより形成され、該第1の部分および該第2の部分が共に前記キャビティを画定する、請求項12に記載の方法。
  16. 前記ダイが、前記第1の部分と前記第2の部分との間に配置されたシムを備え、さらに、前記複数の気体逃げ通路が該シム内に形成される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記気体逃げ通路が複数のチャネルにより形成される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記気体逃げ通路が、粗面化エリア内に配置された複数の間隙により形成される、請求項16に記載の方法。
  19. 前記複数の気体逃げ通路が前記キャビティの実質的全幅にわたって延びる、請求項12に記載の方法。
  20. 前記気体逃げ通路を通した塗布材料の実質的排出を防止することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  21. 前記基材を前記アプリケータスロットに対して移動させることと、
    前記ダイからの材料の移動を制御することと、
    前記基材上に材料の個別の断片を形成することとをさらに含む、請求項12に記載の方法。
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