JP2007332203A - 発泡樹脂断熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡剤として環境破壊を伴わない炭化水素を使用し、優れた断熱性能を有し、経時劣化を抑えることができる発泡樹脂断熱材を提供すること。
【解決手段】(a)ポリイソシアネート成分と、(b)ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他助剤からなるポリオール成分の少なくとも2成分(a),(b)からなる原料を反応させて得られる硬質ポリウレタンフォームの板状の発泡樹脂断熱材で、その厚みに対して両側の外層部分のセル形状の縦/横比が0.8以上1.0以下、中心層部分のセル形状の縦/横比が1.1以上1.5以下とする。さらに、好ましくは外層部分および中心層部分の縦/横いずれか大きい方のセルサイズを250μm以下とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡樹脂断熱材に関し、板状の硬質ポリウレタンフォームの発泡樹脂断熱材で、発泡剤として環境破壊の極めて少ない炭化水素を使用し、断熱性を向上でき、しかも経時劣化を抑えることができるようにしたものである。
発泡樹脂断熱材のひとつである硬質ポリウレタンフォームは、優れた断熱性と高い機械的強度を有することから、家庭用・業務用の冷凍庫・冷蔵庫、浴槽、自動販売機、建築物、その他種々の分野における機器類、構築物などの断熱材として広く利用されている。
この硬質ポリウレタンフォームを製造するための発泡剤として、従来、いわゆるフロン:HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、例えばHCFC-141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)、HCFC-22(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン)が用いられていたが、現在、オゾン層破壊や地球温暖化等の問題により使用が禁止されている。
このような従来のフロン(HCFC)の代替発泡剤として、分子内に塩素原子を含まない次世代フロンと言われるHFC(ハイドロフルオロカーボン)、例えば、HFC-134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)、HFC-245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC-365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)などの使用が検討されている。
しかし、これら次世代フロン(HFC)も、オゾン層破壊係数はないものの、地球温暖化係数が高く、地球環境保護の観点から、将来、使用が規制される方向にある。
一方、オゾン層破壊や地球温暖化に影響の少ない炭化水素系発泡剤、例えばペンタンが、上記のようなフロンに代わる発泡剤として導入され、使用されるようになって来ている。この炭化水素系発泡剤はフロンのような環境破壊を伴わない発泡剤として適しているものの、炭化水素系発泡剤に特有の幾つかの問題を抱えている。
その1つは、炭化水素系発泡剤自身の有する熱伝導率がフロン類に比べ高く、これを発泡剤として使用した場合、得られる硬質ポリウレタンフォームの熱伝導率が高くなりやすく断熱性能が低下することである。
一方、近年、住宅建築物等の高耐久性に対する要求が強まる中で、断熱性能は初期値のみならず経時後においても性能劣化が少なく高い断熱性能を保つ断熱材の開発が望まれている。
そこで、硬質ポリウレタンフォームの断熱性能を向上させるための方法としては、フォーム中の気泡をさらに細かくして輻射熱の効果を小さくして熱伝導率を低下させることが必要となる。
また、断熱性能の経時劣化を防ぐための方法としては、セル形状を球形および/または横長の楕円形状とし、大気からの空気の浸入に対して単位長さあたりの障壁を増やしてガスバリアー性を高めることが必要となる。
このような断熱性能を向上するための方法として、例えば特許文献1には、ポリオール、シクロペンタン、水、及び触媒を含有するポリオール成分を強く撹拌したり、界面活性剤などの添加剤を添加すること等で室温で24時間放置しても分離することのない安定なエマルジョン分散系とする特殊な処方を用いることで、フォーム中の気泡を均一で細かくする方法が記載されている。
また、特許文献2には、独立気泡を有する発泡断熱材のセル全体を斜めに配向することで、断熱性能を高める方法が記載されている。
特開平08−231667号公報 特開平06−123550号公報
しかし、これら特許文献1、2記載の方法では、初期の断熱性能に対しては有効であるが、住宅建築物等の断熱材料として用いる場合には、断熱性能だけでなく、他の物性、すなわち圧縮強度や寸法安定性が不足するといった実用上の問題がある。
また、長期間の断熱性能の経時劣化については、報告されておらず、断熱性能の経時劣化に対する効果が不明であるという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑みてなされたもので、発泡剤として環境破壊を伴わない炭化水素を使用し、優れた断熱性能を有し、経時劣化を抑えることができる発泡樹脂断熱材を提供しようとするものである。
上記従来技術の課題を解決するため、本発明の請求項1記載の発泡樹脂断熱材は、(a)ポリイソシアネート成分と、(b)ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他助剤からなるポリオール成分の少なくとも2成分(a),(b)からなる原料を反応させて得られる硬質ポリウレタンフォームの板状の発泡樹脂断熱材であって、その厚みに対して両側の外層部分のセル形状の縦/横比が0.8以上1.0以下、中心層部分のセル形状の縦/横比が1.1以上1.5以下であることを特徴とするものである。
さらに、本発明の請求項2記載の発泡樹脂断熱材は、請求項1記載の構成に加え、上記外層部分および中心層部分の縦/横いずれか大きい方のセルサイズが250μm以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3記載の発泡樹脂断熱材は、請求項1または2記載の構成に加え、上記発泡剤が炭素数6以下の炭化水素であることを特徴とするものである。
さらに、本発明の請求項4記載の発泡樹脂断熱材は、請求項3記載の構成に加え、上記炭化水素が、シクロペンタン、イソペンタン、ノルマルペンタンであることを特徴とするものである。
ここで、発泡樹脂断熱材のセルサイズとは、発泡後の板状の発泡樹脂断熱材における板の厚さ方向を縦方向とし、これと交差する水平方向を横方向とし、セル形状自体が縦長の楕円球状、横長の楕円球状、球状となることから、これらのセルが内接する直方体(球状の場合には、立方体)を想定し、縦辺または2つの横辺のいずれか長い辺の長さをセルサイズとする。
また、セル形状の縦/横比とは、セルの縦辺の長さと横辺の長さの比をいい、横長の楕円球状では、縦/横比が1.0未満となり、縦長の楕円球状では、縦/横比が1.0を越えて大きくなり、球状の場合の縦/横比が1.0となる。
本発明の請求項1記載の発泡樹脂断熱材によれば、(a)ポリイソシアネート成分と、(b)ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他助剤からなるポリオール成分の少なくとも2成分(a),(b)からなる原料を反応させて得られる硬質ポリウレタンフォームの板状の発泡樹脂断熱材であって、その厚みに対して両側の外層部分のセル形状の縦/横比が0.8以上1.0以下、中心層部分のセル形状の縦/横比が1.1以上1.5以下としてあるので、大気側となる両側の外層部分のセル形状の縦/横比を0.8以上1.0以下とすることで、球状ないし、横長の楕円球状とすることができ、大気からの空気の浸入に対して単位長さあたりの障壁を増やすことで、ガスバリアー性を向上するとともに、経時劣化を防止することができる。 そして、中心層部分のセル形状の縦/横比を1.1以上1.5以下とすることで、縦長の楕円球状とすることができ、圧縮強度や寸法安定性を確保することができる。
これにより、発泡剤として環境破壊を伴わない炭化水素を使用し、優れた断熱性能を有し、経時劣化を抑えた発泡樹脂断熱材とすることができる。
さらに、本発明の請求項2記載の発泡樹脂断熱材によれば、上記外層部分および中心層部分の縦/横いずれか大きい方のセルサイズを250μm以下としたので、外層部分および中心層部分のいずれに対してもセルサイズを250μm以下とすることで、気泡を細かくして輻射熱の効果を小さくして熱伝導率を小さくすることができ、断熱性能を向上することができる。
また、本発明の請求項3記載の発泡樹脂断熱材によれば、上記発泡剤を炭素数6以下の炭化水素としたので、ノルマルヘキサン及びその異性体、ペンタン及びその異性体、ブタン及びその異性体、プロパン及びその異性体を、1種単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することで、環境破壊を伴わない発泡剤により優れた断熱性能を有し、経時劣化を抑えた発泡樹脂断熱材を得ることができる。
さらに、本発明の請求項4記載の発泡樹脂断熱材によれば、上記炭化水素を、シクロペンタン、イソペンタン、ノルマルペンタンとしたので、発泡剤が常温で液体であり、常温よりやや高い発泡に適した沸点をもち、反応熱による発泡制御を容易に行うことができる。
以下、本発明の発泡樹脂断熱材の一実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の発泡樹脂断熱材の一実施の形態にかかる断面図であり、外層の両側に表面材を備えたものである。
本発明の発泡樹脂断熱材は、(a)ポリイソシアネート成分と、(b)ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他助剤からなるポリオール成分の少なくとも2成分(a),(b)からなる原料を反応させて得られる硬質ポリウレタンフォームの板状の発泡樹脂断熱材であって、その厚みに対して両側の外層部分のセル形状の縦/横比が0.8以上1.0以下、中心層部分のセル形状の縦/横比が1.1以上1.5以下としたものである。さらに好ましくは、外層部分および中心層部分の縦/横いずれか大きい方のセルサイズを250μm以下としたものである。
本発明の板状の発泡樹脂断熱材である硬質ポリウレタンフォームとしては、硬質ポリウレタンフォーム、ウレタン変性硬質ポリイソシアヌレートフォーム、硬質ポリイソシアヌレートフォーム、その他の硬質フォームを挙げることができる。なお、以下の説明では、便宜上硬質ポリウレタンフォームについて説明するが本発明はこれに限定されるものでない。
この発泡樹脂断熱材10は、図1に示すように、板状とされ、表面材11a,11bの内側にそれぞれ外層部分12,12を備えるとともに、その間に中心層部分13を備えて略3層構造として構成される。なお、発泡樹脂断熱材10としては、表面材11a,11bがないものであっても良い。
この発泡樹脂断熱材10において、外層部分12,12とは、発泡樹脂断熱材10の厚さに対して外皮より1/4〜1/3の領域をいうとともに、中心層部分13とは、外層部分12,12の内側にある厚さが1/2〜1/3の領域をいう。
発泡樹脂断熱材10の外層部分12の厚さが1/3を超えると、外層部分12の有する物性値の影響、例えばセル形状(縦/横比が0.8以上1.0以下)の影響が大きくなる一方、外層部分12の厚さが1/4未満であると、中心部分13の有する物性値の影響、例えばセル形状(縦/横比が1.1以上1.5以下)の影響が大きくなるため、それぞれが持つ物性値の利点を両立させることができる厚さとしている。
この発泡樹脂断熱材10での外層部分12および中心層部分13の物性値、例えばガスバリアー性、圧縮強度、寸法安定性などの影響は、セル形状によって大きく変化することから、ここでは、セル形状をその縦/横比(縦方向の寸法と横方向の寸法の比)を用いて規定する。
また、断熱性能は、セルサイズによって影響を受けることから、ここでは最大セルサイズを用いて規定する。
ガスバリアー性は、大気からの空気の浸入に対して単位長さあたりの障壁を増やすことで向上することができる。すなわち、セル形状を横長から丸形状にすることで、空気やガスが断熱材内部に入り難くなりガスバリアー性が向上し、その結果、熱伝導率(初期値および経時値)は良くなる。一方、セル形状を縦長にすると、逆に空気やガスが断熱材内部に入り易くなってガスバリアー性が低下する。
圧縮強度および寸法安定性は、セル形状が縦長であると、横長あるいは丸形状よりもつぶれ難くなる等、これらの物性値に優れる。
本発明の発泡樹脂段熱材10では、外層部分12のセル形状は縦/横比が0.8以上1.0以下であり、中心部分13の縦/横比が1.1以上1.5以下である。
外層部分12の縦/横比が0.8未満及び/又は中心部分13の縦/横比が1.1未満では初期の断熱性能は良好となるものの、所望の圧縮強度が得られ難く、また寸法安定性が悪化したりする。寸法安定性の悪化に伴い経時の断熱性能が低下する場合もある。
外層部分12の縦/横比が1.0を超える場合及び/又は中心部分13の縦/横比が1.5を超える場合は、圧縮強度や寸法安定性は良好となるものの、初期の断熱性能及び経時の断熱性能が低下する。
また、断熱性能は、気泡を細かくすることで、輻射熱の効果を小さくして熱伝導率を低下することができる。
そこで、本発明の発泡樹脂断熱材においてフォーム(外層部分12および中心層部分13)の縦/横いずれか大きい方のセルサイズを250μm以下とする。フォームのセルサイズが250μmを超える場合には、フォームの微細化、均一化を図ることができず、熱伝導率を小さく抑えることができなくなり、必要な初期の断熱性能並びに経時の断熱性能を得ることができない傾向である。
なお、発泡樹脂断熱材のセルサイズとは、すでに説明したように、発泡後の板状の発泡樹脂断熱材における板の厚さ方向を縦方向(例えば直交座標のZ方向)とし、これと交差する水平方向の直交する2方向(例えば直交座標のX,Y方向)を横方向とした場合に、セル形状自体が縦長の楕円球状、横長の楕円球状、球状となることから、これらのセルが内接する直方体(球状の場合には、立方体)を想定し、縦辺(縦方向の辺)または2つの横辺(横方向の辺)のいずれか長い辺の長さをセルサイズとする。このセルサイズの測定は、硬質ポリウレタンフォームの発泡樹脂断熱材を切断した断面から光学顕微鏡で測定する。
このような硬質ポリウレタンフォームの発泡樹脂断熱材を作成するためには、一般的に使用される高圧、及び低圧の硬質ポリウレタン製造設備が用いられ、(a)ポリイソシアネート成分と、(b)ポリオール、発泡剤、水、触媒、整泡剤及びその他助剤からなるポリオール成分とを一定の比率で混合して発泡させる方法を用い、セル形状の縦/横比を、発泡樹脂断熱材の表裏に加える圧力を調整制御することで、外層部分12と中心層部分13の発泡によるフォームの体積変化を抑えたり、自由発泡とする等で調整する。
そして、連続的に生産可能なラミネートボード製造設備、または非連続的生産可能な注入パネル設備のいずれをも用いることができ、特に、連続的に供給される下面材11bの上に(a)、(b)2成分を連続的に吐出し、その上に連続的に上面材11aを供給し,上下に対向して配置されたダブルコンベア間に圧接搬送して一体化する連続ラミネートボード製造設備を用いることがセル形状の制御および生産性の面で好ましい。
セル形状の縦/横比を所望の状態に制御するためには、硬質ポリウレタンフォームの発泡過程において、反応の進行とともに厚み方向の制御圧力を連続的に解放及び/又は加えることにより制御出来る。
この圧力を制御する方法としては油圧、空気圧、水圧などの圧力制御システムを備える設備により発泡圧を自動検出し、これに基づき発泡圧を制御しても良いし、予め反応の進行にともなう発泡圧を測定し、測定結果に応じて予め圧接搬送圧力を定めておくようにしても良い。
非連続的な製造を行う注入パネル設備では、前者の発泡圧を検出しながら制御する方法が好ましく、連続的な生産を行うラミネートボード製造設備では、後者の予め定めた発泡圧とする方法が好ましい。
本発明で使用される(b)成分のポリオールとしては、ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールが挙げられる。
このポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークローズ、ビスフェノールA、などの多価アルコール;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミンなどの脂肪族アミン;トルエンジアミン、メチレンジアニリンなどの芳香族アミン類;マンニッヒ縮合物にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを1種または2種以上を付加重合して得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられ、これらのポリエーテルポリオールは1種単独であるいは2種以上を適宜組み合わせ使用することができる。ポリエーテルポリオールとしては、芳香族ポリエーテルポリオールが熱伝導率を低下させるために特に好ましい。ポリエーテルポリオールの水酸基価は、特に限定しないが、300〜800mgKOH/gが好ましい。
このポリエステルポリオールとしては、多価カルボン酸に上記多価アルコールを縮合してなるポリオールや、環状エステル開環重合からなるポリオールがある。多価カルボン酸としてはコハク酸、グルタン酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、及びこれらの無水物である脂肪族多塩基酸等が挙げられ、特に芳香環を有するポリエステルポリオールが好ましい。このポリエステルポリオールの水酸基価は、特に限定しないが、100〜400mgKOH/gが好ましい。
上記のポリオール成分と反応させる(a)のポリイソシアネート成分として、本発明では、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなど;これらの変性ポリイソシアネート、すなわち、ポリイソシアネートの部分化学反応で得られる生成物であって、例えば、エステル、尿素、ビューレット、アロファネート、カルボジイミド、イソシアヌレート、ウレタンなどの基を含むポリイソシアネート;などが挙げられ、これらは1種単独であるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
上記のポリイソシアネート成分の使用量は、(a)のイソシアネートインデックス(=ポリイソシアネート成分のNCO基/ポリオール成分の活性水素[当量比]×100)が100〜300、好ましくは110〜150となる量である。
本発明で用いられる発泡剤としては、炭素数6以下の炭化水素、即ちノルマルヘキサン及びその異性体、ペンタン及びその異性体、ブタン及びその異性体、プロパン及びその異性体が挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。特に好ましい発泡剤としては、常温で液体であり常温よりやや高い発泡に適した沸点をもち反応熱による発泡制御が行い易いノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン等のペンタン類が挙げられる。
発泡剤の使用量は、ポリオール成分100重量部当たり、5〜30重量部が好ましい。
本発明においては発泡助剤として、発泡剤と組み合わせて水を併用することもできる。水を併用する場合は、水を3重量部以下とすることが好ましい。
本発明で用いられる触媒として、従来から一般に用いられているアミン触媒や金属触媒等が使用できる。このアミン触媒としては、例えばN,N,N',N'-テトラメチルヘキサンジアミン、N,N,N',N'-テトラメチルプロパンジアミン、N,N,N',N'',N''-ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、N,N,-ジメチルベンジルアミン、N-メチルモルフォリン、N-エチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、N,N',N'-トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N',N''-トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N-アミノエトキシエタノール、N,N-ジメチルアミノヘキサノール、テトラメチルヘキサンジアミン、1-メチルイミダゾール、1-イソブチル-2-メチルイミダゾール等が使用できる。
金属触媒としては、例えばスタナスオクトエート;ジブチルチンジラウリレート;オクチル酸鉛;酢酸カリウムやオクチル酸カリウム等のカリウム塩等が使用できる。
これらのアミン触媒や金属触媒の他に、蟻酸や酢酸等の脂肪酸の第4級アンモニウム塩等も使用できる。
以上の触媒は、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。本発明における触媒の使用量は、0.01〜15重量部程度が好ましい。
また本発明で用いられる整泡剤としては、従来から一般に用いられているシリコーン系化合物及びフッ素系化合物などが挙げられる。整泡剤の量は0.1〜5重量部が好ましい。
その他助剤として、従来から一般に用いられている発泡安定剤、気泡制御剤、相溶化剤、充填剤、染料、顔料、難燃剤、加水分解防止剤などを適量で使用することが出来る。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げて、さらに詳細に説明する。
(実施例1)
(b)のポリオール成分
ポリオールA:トリレンジアミンを開始剤とする水酸基価460mgKOH/gのポリエーテルポリオールを60pbw(重量部、以下同じ)、
ポリオールB:ポリエチレンテレフタレートを開始剤とする水酸基価250mgKOH/gの芳香族ポリエステルポリオールを30pbw、
ポリオールC:グリセリンを10pbw、
難燃剤:大八化学社製、商品名”TMCPP”を15pbw、
整泡剤:ゴールドシュミット社製、商品名”B-8466”を2pbw、
水を1pbw、
触媒:N,N',N''-トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン、商品名“ポリキャット-41”(エアプロ社製)とN,N,N',N'',N''-ペンタメチルジエチレントリアミン、商品名“カオライザーNo.3”(花王社製)とトリエチレンジアミンの33%ジプロピレングリコール溶液、商品名“カオライザーNo.31”(花王社製)を1:1:2(重量比)で混合したもの2pbwにシクロペンタンを添加したもの、
(a)ポリイソシアネート成分
イソシアネート:ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート(住化バイエルウレタン社製商品名”スミジュール44V20”、NCO%:31.0) 173pbw(イソシアネートインデックスが110となる量)
これら(b)のポリオール成分に(a)ポリイソシアネート成分を加え、直ちに回転数4500rpmで5sec間、混合撹拌した。この際、シクロペンタンの添加量は製品密度が概ね34kg/m3となるように調整した。
40℃に温調した内面の長さ300mm×巾300mm×高さ50mmの枡状成形型の下面に表面材11bとして0.2mmのポリエチレンラミネート紙を敷き、その上に混合撹拌した液150gを撒き、下面と同様のポリエチレンラミネート紙を表面材11aとして被せた上面型を枡状成形型内に落とし込み、直ちに混合撹拌した液に接触させた。
まず、厚みが35mmとなるまでフォームを自然に発泡させ、厚さが35mmとなった所で上面側にフォームの体積変化を抑制するために十分な、発泡圧以上の圧力として1kg/cm2を加え、樹脂が高分子化(ポリマー化)する一般的にゲルタイム(ウレタン反応が70%前後完了している状態)と呼ばれる時間、ここでは38秒になるまで厚さを35mmに保った。
この後、圧力を解放し自由発泡させ厚さ50mmで長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
得られた50mm厚さの発泡樹脂断熱材の厚み方向において、1mm間隔で50箇所それぞれのセル(その各箇所における1mm当たりに含まれる全てのセル)の縦径と横径とを市販の走査電子顕微鏡(日本電子社製:JSM-6700F)を用いて倍率30倍で測定した。
そして、外層部分12および中心層部分13の縦/横比は、外層部分と中心層部分の境界が必ずしも明確でないことから、外層部分12の厚さを1)12.5mm(全厚さの1/4),2)14.6mm,3)16.6mm(全厚さの1/3)の3つの領域を想定し、これら3つの場合について、上記方法により測定した縦径と横径を用いて、それぞれの領域における縦径の平均値と横径の平均値を求め、これらのセルの縦および横の平均径から各領域のセル縦/横比を算出した。
なお、外層部分12に対応する中心層部分13の厚さは、1)25mm(全厚さの2/4),2)20.8mm,3)16.8mm(全厚さの1/3)となる。
このような外層部分および中心層部分の厚みを想定した3つの領域におけるセル縦/横比の算出結果は、表1に示すように、1)0.8,2)0.9,3)1.0であり、これらのセル縦/横比の平均値は、表2に示すように、0.9であった。
また、発泡樹脂断熱材の各領域における中心層部分のセル縦/横比は、表1に示すように、1)1.3,2)1.2,3)1.1であり、これらのセル縦/横比の平均値は、表2に示すように、1.2であった。
また、最大セルサイズは、得られた50mm厚さの発泡樹脂断熱材の厚み方向において、1mm間隔で50箇所それぞれのセル(その各箇所における1mm2当たりに含まれる全てのセル)の縦径と横径とを市販の走査電子顕微鏡(日本電子社製:JSM-6700F)を用いて倍率30倍で測定し、その縦径と横径のそれぞれの平均径のうちいずれか大きい方の径を、最大セルサイズとした。その結果を表2に示した。
さらに、得られた発泡樹脂断熱材について、端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、フォーム密度、初期の熱伝導率、経時の熱伝導率、圧縮強度、寸法安定性の各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
なお、表2に示す各物性は、次のような方法により測定した。
密度(kg/m3):JIS A9511に準拠
熱伝導率(W/m・K):JIS A-1412に示される熱流計法により英弘精機社製オートλHC-074を用いて平均温度23℃で測定した。初期値は発泡断熱材作成後48時間後に測定した値とした。経時値はJIS Z8703に定める標準状態で6ヶ月間保管後に測定した値とした。
圧縮強度(MPa):JIS A9511に従い測定した。
寸法安定性:低温(−20℃)、高温(100℃)、湿熱(70℃、95%RH)に3日間暴露し、全ての体積変化が±5vol%以内を◎、いずれか一つが±5vol%を超えるが実用的に問題のないものを○、2つ以上が±5vol%を超えるものを△、2つ以上が±5vol%を超え著しい変形があるものを×とした。
(実施例2)
実施例1において、反応がゲルタイムに達する5秒前(つまり、ここでは33秒)に圧力を解放した以外は実施例1と同様にして厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
この実施例2では、実施例1よりもウレタン反応が完了していない状態で解放することにより、中心部の樹脂の流動性が高く、反応熱により中心層部分のセル形状が実施例1のものに較べ、縦長になる。
得られた発泡樹脂断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)0.8,2)0.9,3)1.0であり、セル縦/横比の平均値は、表2に示すように、0.9であった。
また、発泡樹脂断熱材の厚み方向の中心層部分のセル縦/横比は、表1に示すように、1)1.5,2)1.4,3)1.3であり、セル縦/横比の平均値は、表2に示すように、1.4であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
(実施例3)
実施例1において、反応がゲルタイムに達する10秒前(つまり、ここでは28秒)に圧力を解放した以外は実施例1と同様にして厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
この実施例3では、実施例2よりもさらに早くウレタン反応が完了していない状態で解放することにより、中心部の樹脂の流動性が高く、反応熱により中心層部分のセル形状が実施例2のものに較べ、さらに縦長になる。
得られた発泡樹脂断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)0.8,2)0.85,3)0.9であり、セル縦/横比の平均値は、表2に示すように、0.8であった。
また、発泡樹脂断熱材の中心層部分のセル縦/横比は、表1に示すように、1)1.5,2)1.45,3)1.4であり、セル縦/横比の平均値は、表2に示すように、1.45であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
(実施例4)
実施例1において、厚みが45mmとなった所で上面側に発泡圧以上の圧力を加え、ゲルタイムになるまで45mmに保った後、圧力を解放した以外は実施例1と同様にして厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
得られた発泡樹脂断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)0.8,2)0.85,3)0.9であり、セル縦/横比の平均値は、表2に示すように、0.8であった。
また、発泡樹脂断熱材の中心層部分のセル縦/横比は、表1に示すように、1)1.2,2)1.15,3)1.1であり、セル縦/横比の平均値は、表2に示すように、1.15であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
(実施例5)
実施例1において、使用した原料の量を95%の142.5g(実施例1の原料の量よりも少ない量で、かつ成形型は同一のもの)に減量したこと以外は実施例1と同様にして厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
得られた断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)0.9,2)0.95,3)1.0であり、セル縦/横比の平均値は、表2に示すように、0.95であった。
また、発泡樹脂断熱材の中心層部分のセル縦/横比は、表1に示すように、1)1.35,2)1.3,3)1.25であり、セル縦/横比の平均値は、表2に示すように、1.3であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
(実施例6)
実施例1において、混合撹拌を回転数1500rpmで3sec間とした以外は実施例1と同様にして厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
得られた断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1および表2に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)0.8,2)0.9,3)1.0であり、セル縦/横比の平均値が0.9であった。
また、発泡樹脂断熱材の中心層部分のセル縦/横比が、1)1.2,2)1.3,3)1.4であり、セル縦/横比の平均値が1.4であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
(比較例1)
実施例1で用いたものと同一の原料を使用し、回転数4500rpmで5sec間混合撹拌した。
40℃に温調した厚み50mmの端部フリー成形型(つまり、下面型と上面型のみであり、側面には何もない)の下面に表面材としてポリエチレンラミネート紙を敷き、その上に混合撹拌した液を実施例1で用いた使用量の130%の195g(実施例1の原料よりも多い)撒き、下面と同様の表面材としてポリエチレンラミネート紙を被せた上面型を予め厚み50mmに固定した。
この比較例1では、自由発泡して上面型に接触したフォームは強制的に横方向へ発泡し、樹脂が完全に硬化して体積の成長が終了するまで放置して、厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
得られた発泡樹脂断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1および表2に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)0.5,2)0.6,3)0.7であり、セル縦/横比の平均値が0.6であった。
また、発泡樹脂断熱材の中心層部分のセル縦/横比が、1)0.7,2)0.6,3)0.5であり、セル縦/横比の平均値が0.6であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
(比較例2)
実施例1で用いたものと同一の原料を使用し、回転数4500rpmで5sec間混合撹拌した。
40℃に温調した厚み50mmの枡状成形型の下面に表面材としてポリエチレンラミネート紙を敷き、その上に混合撹拌した液を実施例1で用いた使用量の95%の142.5gを撒き、下面と同様のポリエチレンラミネート紙を表面材として被せた上面型を予め厚み50mmに固定した。
そして、自由発泡し、樹脂が完全に硬化して体積の成長が終了するまで放置して、厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
得られた発泡樹脂断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1および2に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)1.3,2)1.4,3)1.5であり、セル縦/横比の平均値が1.4であった。
また、発泡樹脂断熱材の中心層部分のセル縦/横比が、1)1.5,2)1.4,3)1.3であり、セル縦/横比の平均値が1.4であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
(比較例3)
実施例1で用いたものと同一の原料を使用し、回転数4500rpmで5sec間混合撹拌した。
80℃に温調した厚み50mmの枡状成形型の下面に表面材としてポリエチレンラミネート紙を敷き、その上に混合撹拌した液を実施例1で用いた使用量の95%の142.5gを撒き、下面と同様のポリエチレンラミネート紙を表面材として被せた上面型を予め厚み50mmに固定した。
自由発泡して樹脂が完全に硬化し、体積の成長が終了するまで放置して、厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
この比較例3では、ウレタン樹脂は、温度が高いと発泡しようとするため、型の温度を80℃と高く温調した場合、特に放熱性の悪い中心部の熱量が大きくなり、中心部のセルのサイズが大きくなる。
得られた発泡樹脂断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1および表2に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)0.9,2)1.0,3)1.1であり、セル縦/横比の平均値が1.0であった。
また、発泡樹脂断熱材の中心層部分のセル縦/横比が、1)2.6,2)2.5,3)2.4であり、セル縦/横比の平均値が2.5であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
(比較例4)
実施例1で用いたものと同一の原料を使用し、回転数4500rpmで5sec間混合撹拌した。
40℃に温調した厚み50mmの枡状成形型の下面に表面材としてポリエチレンラミネート紙を敷き、その上に混合撹拌した液を実施例1で用いた使用量の80%の120gを撒き、下面と同様のポリエチレンラミネート紙を表面材として被せた上面型を予め厚み50mmに固定した。
フォームは上方向への発泡挙動を示し、上面型にちょうど接触する状態となり樹脂が完全に硬化して体積の成長が終了するまで放置して、厚み50mm、長さ300mm×巾300mmの表面材付き発泡樹脂断熱材を得た。
得られた発泡樹脂断熱材のセルを実施例1と同じ方法により測定した。
その結果は、表1および表2に示すように、発泡樹脂断熱材の外層部分のセル縦/横比が、1)1.4,2)1.5,3)1.6であり、セル縦/横比の平均値が1.5であった。
また、発泡樹脂断熱材の中心層部分のセル縦/横比が、1)2.1,2)2.0,3)1.9であり、セル縦/横比の平均値が2.0であった。
この表面材付き発泡樹脂断熱材から端部を取り除き物性測定用の試料を作成し、各物性値について測定し、その結果を表2に示した。
Figure 2007332203
Figure 2007332203
以上説明したように本発明によれば、外層部分と中心層部分とのセル形状の縦/横比を変えるとともに、最大セルサイズを抑えることで、環境破壊を伴わない炭化水素を使用し、長期に亘り安定し優れた断熱性能と、住宅等の建築分野における実用上の機械的強度や寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームの板状の発泡樹脂断熱材を得ることができる。
本発明の発泡樹脂断熱材の一実施の形態にかかり、外層の両側に表面材を備えた断面図である。
符号の説明
10 発泡樹脂断熱材
11a,11b 表面材
12 外層部分
13 中心層部分

Claims (4)

  1. (a)ポリイソシアネート成分と、(b)ポリオール、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他助剤からなるポリオール成分の少なくとも2成分(a),(b)からなる原料を反応させて得られる硬質ポリウレタンフォームの板状の発泡樹脂断熱材であって、
    その厚みに対して両側の外層部分のセル形状の縦/横比が0.8以上1.0以下、中心層部分のセル形状の縦/横比が1.1以上1.5以下であることを特徴とする発泡樹脂断熱材。
  2. 上記外層部分および上記中心層部分の縦/横いずれか大きい方のセルサイズが250μm以下であることを特徴とする請求項1記載の発泡樹脂断熱材。
  3. 上記発泡剤が炭素数6以下の炭化水素であることを特徴とする請求項1または2記載の発泡樹脂断熱材。
  4. 上記炭化水素が、シクロペンタン、イソペンタン、ノルマルペンタンであることを特徴とする請求項3記載の発泡樹脂断熱材。

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