JP2007328269A - 光ファイバテープ心線および光ファイバテープ心線の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 テープ心線の被覆層を容易に剥がすことができて、容易に光ファイバに単心分岐することができる光ファイバテープ心線および光ファイバテープ心線の製造方法を提供する。
【解決手段】 光ファイバテープ心線10A、10Bをブラシ等で擦って上層のテープ被覆16、14を破壊して、サブユニットである光ファイバテープ心線等10A、13を分離する。この際に、上層のテープ被覆16、14を破壊すると、上層のテープ被覆16、14と下層のテープ被覆14、12との間に設けたシリコーンオイルの剥離層17、15によって上層のテープ被覆16、14が容易に剥離するので、容易にサブユニットの光ファイバ心線13または光ファイバテープ心線10Aを分離することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 光ファイバテープ心線10A、10Bをブラシ等で擦って上層のテープ被覆16、14を破壊して、サブユニットである光ファイバテープ心線等10A、13を分離する。この際に、上層のテープ被覆16、14を破壊すると、上層のテープ被覆16、14と下層のテープ被覆14、12との間に設けたシリコーンオイルの剥離層17、15によって上層のテープ被覆16、14が容易に剥離するので、容易にサブユニットの光ファイバ心線13または光ファイバテープ心線10Aを分離することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は光ファイバテープ心線および光ファイバテープ心線の製造方法に係り、例えば複数本の光ファイバ心線を並列させて一括被覆した光ファイバテープ心線またはさらに複数本の光ファイバテープ心線を並列させて一括被覆した光ファイバテープ心線および光ファイバテープ心線の製造方法に関するものである。
近年、FTTH等の普及により多心の光ファイバテープ心線を用いる要求が強くなっている。このような光ファイバデープ心線を最終的に端末に配線して接続する際には、光ファイバテープ心線の被覆層を除去して、テープ心線を構成している光ファイバ心線を単心に分離する作業が必要となる。
また、光ファイバテープ心線として、複数本の光ファイバ心線を並列して一括被覆してサブユニットである光ファイバテープ心線を形成し、さらにこのサブユニットの光ファイバテープ心線を複数本並列して一括被覆して形成する光ファイバテープ心線が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−114750号公報
また、光ファイバテープ心線として、複数本の光ファイバ心線を並列して一括被覆してサブユニットである光ファイバテープ心線を形成し、さらにこのサブユニットの光ファイバテープ心線を複数本並列して一括被覆して形成する光ファイバテープ心線が知られている(例えば特許文献1参照)。
これらの光ファイバテープ心線の被覆層の除去は、専用工具を用いて行われるが、しかし、被覆が剥がれにくいという不都合があった。とりわけ、サブユニットの光ファイバテープ心線を複数本並列して一括被覆して形成したタイプの光ファイバテープ心線において、最外層の被覆層を除去して個々の光ファイバテープ心線に分割後、さらに分割された光ファイバテープ心線のうち所定の光ファイバテープ心線の被覆層のみを除去して光ファイバ心線に単心分離するような場合、従来の光ファイバテープ心線では、被覆の剥がれにくさから一度に全ての被覆層を除去することとなり、上記した段階的な被覆除去を行うことが難しかった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、テープ心線の被覆層を容易に剥がすことができて、容易に光ファイバテープ心線に分割あるいは光ファイバ心線に単心分岐することができる光ファイバテープ心線および光ファイバテープ心線の製造方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第1の特徴は、光ファイバを紫外線硬化型樹脂の被覆層で被覆した光ファイバ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線又は、さらに前記光ファイバテープ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線であって、前記被覆層の下層と上層との界面にシリコーンオイルの剥離層が形成されていることにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、光ファイバテープ心線をブラシ等で擦って上層のテープ被覆を破壊して、サブユニットである光ファイバテープ心線等を分離する。この際に、上層のテープ被覆を破壊すると、上層のテープ被覆と下層のテープ被覆との間に設けたシリコーンオイルの剥離層によって上層のテープ被覆が容易に剥離するので、容易にサブユニットの光ファイバ心線または光ファイバテープ心線を分離することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第2の特徴は、上記本発明の第1の特徴において、前記下層の被覆層に1〜5%のシリコーンオイルを添加した樹脂を用い、前記下層の被覆層からシリコーンオイルが表面にブリードした状態で前記上層の被覆層がオーバーコートされたことにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、下層の被覆層に含まれているシリコーンオイルがブリードした状態で剥離層の役目を果たすので、上層の被覆層を擦って破壊すると、容易に上層の被覆層が剥離する。これにより、容易にサブユニットの光ファイバテープ心線を分離することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の製造方法の第3の特徴は、光ファイバを紫外線硬化型樹脂の被覆層で被覆した光ファイバ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線又は、前記光ファイバテープ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線の製造方法であって、下層の前記被覆層に1〜5%のシリコーンオイルを添加し、前記シリコーンオイルが前記下層の被覆層の外表面にブリードした状態で上層の被覆層をオーバーコートして製造することにある。
このように構成された光ファイバテープ心線の製造方法においては、光ファイバを紫外線硬化型樹脂の被覆層で被覆した光ファイバ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆して光ファイバテープ心線を製造する。又は、前述のようにして製造した光ファイバテープ心線を複数本並列させて、さらに紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線を製造する。このとき、下層の被覆層に1〜5%のシリコーンオイルを添加し、このシリコーンオイルが下層の被覆層の外表面にブリードした状態で上層の被覆層をオーバーコートするようにするので、下層の被覆層と上層の被覆層との間に容易に剥離層を設けることができる。
本発明によれば、上層のテープ被覆と下層のテープ被覆との間にシリコーンオイルの剥離層を設けたので、光ファイバテープ心線をブラシ等で擦って上層のテープ被覆を破壊して、サブユニットである光ファイバテープ心線等を分離する際に、容易に上層のテープ被覆を除去してサブユニットの光ファイバテープ心線を分離することができるという効果が得られる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る光ファイバ心線をサブユニットとする光ファイバテープ心線を示す断面図、図2は本発明の実施形態に係る光ファイバテープ心線をサブユニットとする光ファイバテープ心線を示す側面図、図3(A)は光ファイバテープ心線を分離する際に使用する分岐工具の側面図、(B)は光ファイバテープ心線を挟んだ状態を示す側面図、(C)は分離作業状態を示す平面図、図4はしごき部の斜視図、図5(A)は分離前の光ファイバテープ心線の断面図、(B)は1段階分離した状態を示す断面図、(C)は2段階分離した状態を示す断面図、図6は剥離層のシリコーンオイル含有量と被覆層の除去性との実験結果を示す表である。
図1は本発明の実施形態に係る光ファイバ心線をサブユニットとする光ファイバテープ心線を示す断面図、図2は本発明の実施形態に係る光ファイバテープ心線をサブユニットとする光ファイバテープ心線を示す側面図、図3(A)は光ファイバテープ心線を分離する際に使用する分岐工具の側面図、(B)は光ファイバテープ心線を挟んだ状態を示す側面図、(C)は分離作業状態を示す平面図、図4はしごき部の斜視図、図5(A)は分離前の光ファイバテープ心線の断面図、(B)は1段階分離した状態を示す断面図、(C)は2段階分離した状態を示す断面図、図6は剥離層のシリコーンオイル含有量と被覆層の除去性との実験結果を示す表である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る光ファイバテープ心線10Aは、光ファイバ11を紫外線硬化型樹脂の被覆層12で被覆した光ファイバ心線13を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層14でテープ状に一括被覆して形成されている。そして、光ファイバテープ心線10Aにおいては、下層である被覆層12と上層である被覆層14との界面にシリコーンオイルの剥離層15が形成されている。
従って、下層の被覆層12と上層の被覆層14との界面とは、光ファイバ心線13の被覆の外面と光ファイバテープ心線10Aのテープ被覆(すなわち被覆層14)の内面との境界面となり、ここに剥離層15が設けられることになる。
従って、下層の被覆層12と上層の被覆層14との界面とは、光ファイバ心線13の被覆の外面と光ファイバテープ心線10Aのテープ被覆(すなわち被覆層14)の内面との境界面となり、ここに剥離層15が設けられることになる。
あるいは、図2に示すように、光ファイバテープ心線10Bは、前述した光ファイバテープ心線10Aを複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層16でテープ状に一括被覆して形成されている。そして、下層である被覆層14と上層である被覆層16との界面にシリコーンオイルの剥離層17が形成されている。
すなわち、この光ファイバテープ心線10Bにおいては、前述した光ファイバテープ心線10Aにおいて上層の被覆層14がここでは下層の被覆層14となり、さらにその上に上層の被覆層16が設けられることになる。
従って、下層の被覆層14と上層の被覆層16との界面とは、光ファイバテープ心線10Aのテープ被覆(すなわち被覆層14)の外面と光ファイバテープ心線10Bのテープ被覆(すなわち被覆層16)との境界面となり、ここに剥離層17が設けられることになる。
なお、前述したように光ファイバテープ心線10Aにも剥離層15が設けられており、光ファイバテープ心線10Bにおいては、2層の剥離層15、17を挟んで3層の被覆層12、14、16が設けられていることになる。
従って、下層の被覆層14と上層の被覆層16との界面とは、光ファイバテープ心線10Aのテープ被覆(すなわち被覆層14)の外面と光ファイバテープ心線10Bのテープ被覆(すなわち被覆層16)との境界面となり、ここに剥離層17が設けられることになる。
なお、前述したように光ファイバテープ心線10Aにも剥離層15が設けられており、光ファイバテープ心線10Bにおいては、2層の剥離層15、17を挟んで3層の被覆層12、14、16が設けられていることになる。
以上、前述した光ファイバテープ心線10A、10Bによれば、光ファイバテープ心線10A、10Bの上層の被覆層14、16をブラシ等の分岐工具を用いて擦って、上層の被覆層14、16を破壊して、サブユニットである光ファイバテープ心線等13、10Aを分離する際に、シリコーンオイルの剥離層15、17によって上層の被覆層14、16を容易に除去することができる。これにより、容易にサブユニットの光ファイバ心線13または光ファイバテープ心線10Aを分離することができる。
なお、光ファイバテープ心線10Aを分離した場合には、さらに同様の作業を行うことにより、段階的に光ファイバ心線13を分離することができる。
なお、光ファイバテープ心線10Aを分離した場合には、さらに同様の作業を行うことにより、段階的に光ファイバ心線13を分離することができる。
なお、下層の被覆層12(14)には1〜5%のシリコーンオイルを添加した樹脂を用い、この下層の被覆層12(14)からシリコーンオイルが表面にブリードした状態で上層の被覆層14(16)がオーバーコートされるのが望ましい。
これにより、下層である被覆層12(14)と上層である被覆層14(16)との界面に、容易にシリコーンオイルの剥離層15(17)を形成することができる。なお、シリコーンオイルにおけるシリコン添加剤の濃度は、1〜5%に保持する必要がある。
これにより、下層である被覆層12(14)と上層である被覆層14(16)との界面に、容易にシリコーンオイルの剥離層15(17)を形成することができる。なお、シリコーンオイルにおけるシリコン添加剤の濃度は、1〜5%に保持する必要がある。
次に、光ファイバテープ心線の製造方法について説明する。
図1に示すように、光ファイバ11を紫外線硬化型樹脂の被覆層12で被覆した光ファイバ心線13を製造し、この光ファイバ心線13を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層14でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線10Aを製造する。この際、下層の被覆層12に1〜5%のシリコーンオイルを添加し、このシリコーンオイルが下層の被覆層12の外表面にブリードした状態で上層の被覆層14をオーバーコートして製造する。
また、図2に示すように、前述したようにして製造した光ファイバテープ心線10Aを複数本並列させてさらに紫外線硬化型樹脂の被覆層16でテープ状に一括被覆して光ファイバテープ心線10Bを製造する。この際、下層の被覆層14に1〜5%のシリコーンオイルを添加し、このシリコーンオイルが下層の被覆層14の外表面にブリードした状態で上層の被覆層16をオーバーコートして製造する。
図1に示すように、光ファイバ11を紫外線硬化型樹脂の被覆層12で被覆した光ファイバ心線13を製造し、この光ファイバ心線13を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層14でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線10Aを製造する。この際、下層の被覆層12に1〜5%のシリコーンオイルを添加し、このシリコーンオイルが下層の被覆層12の外表面にブリードした状態で上層の被覆層14をオーバーコートして製造する。
また、図2に示すように、前述したようにして製造した光ファイバテープ心線10Aを複数本並列させてさらに紫外線硬化型樹脂の被覆層16でテープ状に一括被覆して光ファイバテープ心線10Bを製造する。この際、下層の被覆層14に1〜5%のシリコーンオイルを添加し、このシリコーンオイルが下層の被覆層14の外表面にブリードした状態で上層の被覆層16をオーバーコートして製造する。
前述した光ファイバテープ心線の製造方法によれば、下層の被覆層12、14に1〜5%のシリコーンオイルを添加し、このシリコーンオイルが下層の被覆層12、14の外表面にブリードした状態で上層の被覆層14、16をオーバーコートするので、下層の被覆層12、14と上層の被覆層14、16との間に容易に剥離層15、17を設けることができる。
次に、前述した光ファイバテープ心線10A、10Bの分離作業について説明する。
図3には、光ファイバテープ心線10A、10Bから光ファイバ心線13や光ファイバテープ心線10Aを分離する際に使用する分岐工具30が示されている。
図3に示すように、この分岐工具30は、ヒンジ33によって回動自在に設けられている上ベース31および下ベース32を有しており、両ベース31、32の内側面先端部には、架台34を介して後述するしごき部35(図4参照)が対向して設けられている。また、下ベース32の内側面中央部には、両ベース31、32が回動して過度に接近するのを防止するための過圧迫防止ストッパネジ36が取り付けられた架台37が取り付けられている。一方、上ベース31の内側面中央部には、過圧迫防止ストッパネジ36を受ける架台38が取り付けられている。
図3には、光ファイバテープ心線10A、10Bから光ファイバ心線13や光ファイバテープ心線10Aを分離する際に使用する分岐工具30が示されている。
図3に示すように、この分岐工具30は、ヒンジ33によって回動自在に設けられている上ベース31および下ベース32を有しており、両ベース31、32の内側面先端部には、架台34を介して後述するしごき部35(図4参照)が対向して設けられている。また、下ベース32の内側面中央部には、両ベース31、32が回動して過度に接近するのを防止するための過圧迫防止ストッパネジ36が取り付けられた架台37が取り付けられている。一方、上ベース31の内側面中央部には、過圧迫防止ストッパネジ36を受ける架台38が取り付けられている。
図4に示すように、しごき部35は、矩形状のベースプレート35aに線材35bが多数植設されている。線材35bは、例えばポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン等のプラスチックにより形成されている。
従って、光ファイバテープ心線10A(10B)の被覆層12、14(14、16)をしごいて除去する際には、まず、図3(A)に示すように、光ファイバテープ心線10A(10B)を下側のしごき部35の線材35bの上に載せる。ついで、上下ベース31、32を手で握って、上下のしごき部35、35で光ファイバテープ心線10A(10B)を挟み、図3(C)に示すように、分岐工具30を光ファイバテープ心線10A(10B)の長手方向に沿ってしごき方向へ相対的に移動させる。
これにより、しごき部35の線材35bの先端部が光ファイバテープ心線10A(10B)の被覆層12、14(14、16)をしごいて破壊する。このとき、上層の被覆層14(16)と下層の被覆層12(14)との間に設けられている剥離層15(17)の作用により、下層の被覆層12(14)には損傷を与えないで上層の被覆層14(16)を容易に剥がすことができる。
次に、図2に示した光ファイバテープ心線10Bについて実際に分離作業を行った。
試験に用いた光ファイバテープ心線10Bは、2本の光ファイバ11を0〜10%のシリコーン添加剤を添加した下層の被覆層14で一括被覆して光ファイバテープ心線10Aを形成し、この光ファイバテープ心線10Aを4本並列し、その上から上層の被覆層16で一括被覆して製造したものである。また、光ファイバテープ心線10Bの製造において、下層の被覆層14のシリコーン添加剤を表面にブリードさせて剥離層17を形成した状態で、上層の被覆層16をオーバーコートした。
試験に用いた光ファイバテープ心線10Bは、2本の光ファイバ11を0〜10%のシリコーン添加剤を添加した下層の被覆層14で一括被覆して光ファイバテープ心線10Aを形成し、この光ファイバテープ心線10Aを4本並列し、その上から上層の被覆層16で一括被覆して製造したものである。また、光ファイバテープ心線10Bの製造において、下層の被覆層14のシリコーン添加剤を表面にブリードさせて剥離層17を形成した状態で、上層の被覆層16をオーバーコートした。
この様にして製造された光ファイバテープ心線10Bを、図3および図4において前述した分岐工具30で挟んでしごくことによって、各テープ心線毎の分離を行った。すなわち、図5(A)に示す光ファイバテープ心線10Bの上層の被覆層16を分岐工具30でしごいて除去し、図5(B)に示すように、各光ファイバテープ心線10A毎に分離する。次いで、光ファイバテープ心線10Aにおいて上層となる被覆層14を分岐工具30でしごいて除去し、図5(C)に示すように、各光ファイバ11毎に分岐した。
このときの分離性が、図6に示されている。シリコーン添加物の含有量が1〜5%の樹脂で被覆層12、14、16を作成したテープ心線10Bは、良好な分離性を確保することができた。また、シリコーン添加物を添加しなかったもの(図6中0%)は、上層の被覆層16(14)と下層の被覆層14(12)の界面における密着が強く、分離不可能であった。また、シリコーン添加物の含有量が6〜10%の被覆層12、14、16は、被覆時の硬化性が悪くなり、剥離性が悪くなる。このため、分離しないか、または、連結させている上層の被覆層16(14)と一緒に一気に下層の被覆層14(12)まで壊れてしまった。
また、下層の被覆層14(12)のシリコーン添加物を十分にブリードさせる前に、上層の被覆層16(14)をオーバーコートした場合には、上層の被覆層16(14)と下層の被覆層14(12)との密着が強く、分離することができなかった。
また、下層の被覆層14(12)のシリコーン添加物を十分にブリードさせる前に、上層の被覆層16(14)をオーバーコートした場合には、上層の被覆層16(14)と下層の被覆層14(12)との密着が強く、分離することができなかった。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、下層の被覆層に含まれているシリコーンオイルがブリードした状態で剥離層の役目を果たすので、上層の被覆層を擦って破壊すると、容易に上層の被覆層が剥離する。これにより、容易にサブユニットの光ファイバテープ心線を分離することができる。
なお、本発明の光ファイバテープ心線は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態において、単心の光ファイバ11を被覆層12で被覆して光ファイバ心線13を形成し、さらに光ファイバ心線13を複数本並列して光ファイバテープ心線10Aを形成した場合、および2本の光ファイバ心線13を有する光ファイバテープ心線10Aを複数並列して光ファイバテープ心線10Bを形成した場合について説明したが、光ファイバ11の本数や、光ファイバテープ心線10Aの本数はこれに限るものではない。また、光ファイバテープ心線10Bを複数本並列して被覆層により一括被覆して光ファイバテープ心線を形成するようにすることもできる。さらに、同様にして、多層の被覆層を有する光ファイバテープ心線を形成することも可能である。
また、テープ心線に関しては、2層の場合および3層の場合について説明したが、これに限らず、3層以上の構成とすることができる。
例えば、前述した実施形態において、単心の光ファイバ11を被覆層12で被覆して光ファイバ心線13を形成し、さらに光ファイバ心線13を複数本並列して光ファイバテープ心線10Aを形成した場合、および2本の光ファイバ心線13を有する光ファイバテープ心線10Aを複数並列して光ファイバテープ心線10Bを形成した場合について説明したが、光ファイバ11の本数や、光ファイバテープ心線10Aの本数はこれに限るものではない。また、光ファイバテープ心線10Bを複数本並列して被覆層により一括被覆して光ファイバテープ心線を形成するようにすることもできる。さらに、同様にして、多層の被覆層を有する光ファイバテープ心線を形成することも可能である。
また、テープ心線に関しては、2層の場合および3層の場合について説明したが、これに限らず、3層以上の構成とすることができる。
以上のように、本発明に係る光ファイバテープ心線および光ファイバテープ心線の製造方法は、上層のテープ被覆と下層のテープ被覆との間にシリコーンオイルの剥離層を設けたので、光ファイバテープ心線をブラシ等で擦って上層のテープ被覆を破壊して、サブユニットである光ファイバテープ心線等を分離する際に、容易に上層のテープ被覆を除去してサブユニットの光ファイバテープ心線を分離することができるという効果を有し、複数本の光ファイバ心線を並列させて一括被覆した光ファイバテープ心線またはさらに複数本の光ファイバテープ心線を並列させて一括被覆した光ファイバテープ心線および光ファイバテープ心線の製造方法等として有用である。
10A、10B 光ファイバテープ心線
11 光ファイバ
12 被覆層
13 光ファイバ心線
14、16 被覆層
15、17 剥離層
11 光ファイバ
12 被覆層
13 光ファイバ心線
14、16 被覆層
15、17 剥離層
Claims (3)
- 光ファイバを紫外線硬化型樹脂の被覆層で被覆した光ファイバ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線又は、さらに前記光ファイバテープ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線であって、
前記被覆層の下層と上層との界面にシリコーンオイルの剥離層が形成されていることを特徴とする光ファイバテープ心線。 - 前記下層の被覆層に1〜5%のシリコーンオイルを添加した樹脂を用い、前記下層の被覆層からシリコーンオイルが表面にブリードした状態で前記上層の被覆層がオーバーコートされたことを特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ心線。
- 光ファイバを紫外線硬化型樹脂の被覆層で被覆した光ファイバ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線又は、前記光ファイバテープ心線を複数本並列させて紫外線硬化型樹脂の被覆層でテープ状に一括被覆してなる光ファイバテープ心線の製造方法であって、
下層の前記被覆層に1〜5%のシリコーンオイルを添加し、前記シリコーンオイルが前記下層の被覆層の外表面にブリードした状態で上層の被覆層をオーバーコートして製造することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
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JP2008176120A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Swcc Showa Cable Systems Co Ltd | 光ファイバテープおよび光ケーブル |
CN113064241A (zh) * | 2021-03-24 | 2021-07-02 | 长飞光纤光缆股份有限公司 | 一种光纤带自动化剥离设备 |
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2006
- 2006-06-09 JP JP2006161092A patent/JP2007328269A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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